- 長門「私達の性感度を極限まで上昇させる」 前編
- 908:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/25(木) 14:08:00.68 ID:CZcuQS6oO
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キョン「さぁ長門。次に行くとしよう」
長門「了解した」
キョン「是非とも今回の実験に選びたい奴が居るんだ。次は俺が選んでも良いか?」
長門「構わない。始めから正確な予定は立てていない」
キョン「そりゃありがたい。ちょって待っててくれるか」
長門「…」
prrrr
prrrr
prrrr
キョン「お、佐々木。急にすまんな」
長門「私達の性感度を極限まで上昇させる」 後編
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キョン「だから、お前達には外から監視して欲しいんだ。いけるか?」
長門「可能。窓際の席を確保してくれれば」
キョン「よし、決まりだな」
長門「こちらはシールドを展開して、外からはいかなる手段でも干渉できないようにする」
キョン「助かる。情報操作も外から出来るか?」
長門「問題ない」
古泉「では向かいましょうか。佐々木さんも既にむかっているのでしょう?」
キョン「だろうと思うぜ。俺の記憶している限りでは、あいつが時間に遅れた事はないはずだしな」
古泉「なるほど。急ぎましょう。善は急げです。この行為が善いものであるかは疑問が残りますがね」
キョン「はは、まったくだ」
トテトテ
トテトテ
園生ちゃんはどうなったんだ・・・
放置されてるみくるが気になる
【駅前・喫茶店前】
トテトテ
長門「…到着」
古泉「やはり徒歩ではかなりかかりますね」
キョン「なに、来たるべき至福に比べたら、これくらい屁みたいなもんだ」
古泉「んふ、それもそうです」
長門「当該対象を確認。こちらに近づいてくる」
古泉「おや、本当ですね。見つかる前に僕たちは隠れましょう」
長門「了解した。空間情報を書き換える。小規模事象変移を行う…ブツブツ」
トテトテ
トテトテ
佐々木「てっきり駅前で待ち合わせかと思っていたよ。久しぶりだね」
キョン「おう。久しぶりだな、佐々木」
佐々木「くく、こうして会う度に君は変わっていくね。淋しいものだ」
キョン「そうか?中学時代からさして変わってないと思うんだが」
佐々木「評価と言うのは他人から下されるものさ。他人と言うと語弊があるかも知れないが」
キョン「そんなもんかね。立ち話もなんだし、入るとしようぜ」
佐々木「うん、そうしよう」
カランカラン…
みくるだけじゃなくて、ハルヒも気絶しっぱじゃないか
佐々木「割と混んでいるね。席は空いているかな」
キョン「ああ、それなら問題ないぞ。予約してある」
佐々木「…窓際を予約していてくれていたのか。くく、うれしいよ。でもどうかしたのかい?」
キョン「喜んでくれて何よりだ。なに、俺も久しぶりにお前に会うのをそれなりに楽しみにしてたのさ」
佐々木「…君は高校に入ってから、女の扱いを覚えたのかな」
キョン「は?別にそんなんじゃないさ」
佐々木「くつくつ、冗談だよ」
古泉「おやおや、仲睦まじいですね。普通の高校生カップルじゃありませんか。情報操作はいつですか?」
長門「彼からサインが送られる手筈になっている。今は待機」
古泉「なるほど。タイミングは彼に委ねると言う訳ですね」
長門「そう。彼女の命運は彼からのサインにかかっている」
古泉「それはそれは。大変よろしい考えかと」
佐々木「さて、何にしようか」
キョン「晩飯も近いしな。とりあえず飲み物だけにしとくか」
佐々木「おや。僕はてっきりこのまま食事に行くものだと思っていたよ」
キョン「まぁお前が良いなら、俺は全然構わんぜ」
佐々木「旧友との久しぶりの再会なんだ。コーヒーだけでは寂しいだろう?」
キョン「それもそうだな。お、ちょうどウェイトレスさんも来た」
キョン「…」すっ
古泉「!」
サインキタ――(((゚∀゚)))――!!!!
古泉「い、今の彼の動きは…」
長門「あれがサイン。これより彼女の性感度を変更する」
古泉「複雑な動きでしたね。解読できたんですか?」
長門「もちろん。今のサインを通訳するとこう」
長門『フェーズ1、トゥ、ゴー!』
古泉「なるほど。佐々木さんに関しては順当に上げていくのですね」
佐々木「私は…カフェモカをお願いします」
ウェイトレス「畏まりました」ペコ
佐々木「はいキョン、メニューを」すっ
キョン「おう、サンキューな」
ぴとっ
佐々木「あんっ!」
ウェイトレス「!?」ビクッ
キョン「お、おいおい佐々木。どうした、いきなり変な声出して」
佐々木「え?あ、いや…済まない。失礼した」
佐々木(え…?え…?)
キョン「そうか?それなら良いんだが」
佐々木「ああ。済まない、忘れてくれたまえ」
キョン「じゃあ俺は…アメリカンにします」
ウェイトレス「い、以上でよろしいでしょうか」
キョン「はい、以上でお願いします」
ウェイトレス「…」ペコッ
トテトテ
トテトテ
キョン「メニューも繰り返さずに行っちまったな」
佐々木「…うん」
キョン(そりゃあなぁ。今のはどう聞いたって喘ぎ声だ)
キョン「しかし、お前とも縁があるよな。電話した時にたまたまお前もこの近くに居るなんて」
佐々木「…くくっ、君は運命論を信じているのかい?」
キョン「うーん。どうだろうな、少なくとも確率なんてあてにならないとは思ってるよ」
佐々木「君は高校での体験という裏付けがあるしね。羨ましいよ」
キョン「お前だって、その世界に片足突っ込んでるじゃないか」
佐々木「半信半疑といった所だね。今の所は何の変哲もない普通の高校生活を謳歌しているよ」
キョン「ふぅん。普通ねぇ」
佐々木「ああ、至って普通さ」
キョン「て事は、そこらの奴と同じように色恋沙汰もあるのか?」
佐々木「いや、それはないな。僕はあくまでも理性的な人間を目指している。恋愛感情なんて精神病みたいなものさ」
キョン「それは一度お前にも聞いたな」
佐々木「そうだったね。とにかく僕は健康な一女子高生としての日々を送っているよ」
キョン「そうかい。そりゃなによりだな」
佐々木「もちろん、僕も思春期真っ只中だ。様々な悩みもあれば、身体を持て余す事だってある」
キョン「ほう。佐々木でも身体を持て余す事なんてあるんだな」
佐々木「もちろんだ。君は健康な高校生がなんの燻りもなく自分の身体と向き合っていると思うのかい?」
キョン「お前からそういう想像が出来ないだけだよ」
佐々木「それは偏見と言うものさ。こと性に関しては高校生はもっとも興味を持つ時期だろう」
キョン「それもそうだな。俺だってそうだし」
佐々木「だろう?性への興味は尽きる事はないんだよ」
キョン「はは、かもな。お…注文きたな」
キョン「…」すすっ
古泉「ふふ、このタイミングですか。彼も実に心得ていると言うか…」
長門「パーソナルネーム・佐々木の性感度を再設定。フェーズ2に移行する」
古泉「今のサインは、フェーズ2トゥゴーですか?」
長門「違う。今のはフラッシュサイン。キーは存在しなかった」
古泉「…」
トテトテ
ウェイトレス「お待たせしました。こちらがアメリカンでございます」
キョン「どうもありがとうございます」
ウェイトレス「こちらがカフェモカでございます」すっ
佐々木「ありがとうございます」
すっ
佐々木「ひあっ…!」びくっ
ガチャンッ!
ウェイトレス「きゃっ!」
キョン「うわっ!」
佐々木「あ…あう…ごめん…」
ウェイトレス「お、お怪我はありませんか?すぐに変わりをお持ちいたします」ペコッ
佐々木「はっ…はっ…?い、いえ…今のは…私の…」
ウェイトレス「いえ、こちらの不手際です。どうぞこれで身体をお拭き下さい」すっ
佐々木「きゃんっ!」びくっ
ウェイトレス「し、失礼しましたぁ!」ペコッ
トテトテ
佐々木「はぁ…はぁ…」
キョン「よ、よかったな良い人で。あーあ…ビショビショじゃないか」
佐々木「うん…。迂闊だったよ。どうしてしまったんだろう」
キョン「ほら、おしぼり貸せよ。拭いてやる」
佐々木「えっ!?」
佐々木「いや、良い。君にそこまでしてもらう訳には…」
キョン「何言ってんだ。テーブルもビショビショだし、動いたら余計に濡れるぞ」
佐々木「しかし…」
キョン「良いって。遠慮すんなよ。俺に触られるのは抵抗あるか?」
佐々木「いや…そんな事はない」
キョン「じゃあ、ほら。拭いてやるって」
佐々木「……よろしく……頼むよ…」
すっ
長門「パーソナルネーム佐々木の性感度をフェーズ3に移行する」
古泉「素晴らしい。いや実に素晴らしいですね」
長門「彼の手際の良さには感動さえ覚える」
古泉「おやおや。彼も意外に照れる事なく佐々木さんの身体に触れますね」
長門「彼女の紅潮した顔はかなり貴重な一面」
古泉「しかも唇を噛みながら俯いて耐えている。ああしていると不思議と幼く見えます」
長門「唇を噛んではいるが、声はおさえきれていない。少なからず漏れている」
古泉「ふふ、そのくぐもった喘ぎもまた一興。ぜひ直接聞きたいものです」
長門「!」
古泉「おっと。俯いていた顔が上を向き、口も僅かに開きましたね。あの艶やかな唇からは…」
長門「間違いない。今のは本格的な喘ぎ声として周囲の人間にも感知されたはず」
古泉「……んふふ、素晴らしいですね。しかしそろそろ自重しないと。彼もわかっているとは思いますが」
キョン「…よし、と。これでしばらくすれば渇くだろう」
佐々木「あ……はぁ……」ぴくんっ
キョン「おい、どうした佐々木?体調悪いのか?」
佐々木「…はぁ…はぁ…」ふるふる
キョン「顔も真っ赤だし。熱でもあるんじゃないか?おでこ出してみろ」
佐々木「ち、違うんだ…キョン…。違うの……違うって…言ってるのにぃ…!」
ぴとっ
佐々木「あぐぅっ……!!あ、あぁ…!!」びくんっ
トテトテ
ウェイトレス「お待たせしま……した…?」
佐々木「あ…はぁぁ……!」ぴくっ
古泉「このタイミングでウェイトレスが来ますか。ふふ、ここまで来ると…」
長門「すべてが彼の思惑通りに進んでいるよう」
古泉「あながち間違いではなかったりしてね。見て下さい、彼の表情を」
長門「…これは…」
古泉「冷静な闘志を隠した無気力な顔、百手先を読んでいるような醒めた瞳、その奥にどす黒く燃える異常性欲の炎」
長門「どす黒過ぎて純色に見える…」
古泉「これもまた彼なりの、自律進化への手掛かりとなり得るのかも知れませんよ」ニコ
ウェイトレス「お、お待たせしましたぁっ!失礼します!」カチャ
タッタッタッ
佐々木「…は…は…」
キョン「お、おい佐々木。新しいのきたぞ」
佐々木「は…はい…」
カチャ
佐々木「うぅぅ……!」
キョン「ん?飲まないのか?」
佐々木「の、飲むさ。心配いらないよ」
カチャ
佐々木「ん…んぐ…?」ぴくんっ
古泉「おぉ…」
長門「これは…」
古泉「どういう事です?長門さん、僕にもわかるように解説していただけますか」
長門「彼女の身体は今や全身性感帯と化している」
古泉「全身性感帯…。昔どこかで聞いたような単語ですね」
長門「そしてそれはもちろん、口内、そして体内にまで及んでいる」
古泉「…なるほど。つまり、彼女が口にするものは全て」
長門「そう。通常時の性器以上に感度の高い口内、食道、胃など、全てを刺激しながら彼女の栄養となる」
古泉「では、今佐々木さんの口にしている熱いカフェモカなど飲んだら…」
長門「それはもうエライコトになる」
エライコトwww
佐々木「んぐっんぐっ…んぐっ…んんん…!」ごくっごくっ
キョン「あ…熱くないのか…?」
佐々木「んっ!」
キョン(熱々のカフェモカを一気飲み…!)
キョン(そうか、佐々木の身体は今…)
佐々木「ぷはっ!ああぁぁぁ!うああああっ!!」
キョン「佐々木!?」
佐々木「熱い…!キョン、お腹が…身体の中が……ああぁっ!」
キョン「お、落ち着けって佐々木!」
佐々木「あ…!あがあ………っ!!」ぷつんっ
ガシャアン!
古泉「カフェモカを飲むだけで気絶…。いやはや、これはちょっとした恐怖です」
長門「彼女はこの喫茶店に入ってから既に30回を越える絶頂を迎えている」
古泉「30回、しかもフェーズ3でこれですか。森さんの凄さが改めてわかりますね」
長門「彼女は特別。フェーズ8の刺激に耐えられる人間など普通は存在しない」
キョン「…こりゃダメだな。佐々木、大丈夫か?起きられるか?」ゆさゆさ
佐々木「……」びくんっ!びくんっ!
キョン「ダメか…しょうがない、背負って出るしかないな。…よっと」
ぐっ
佐々木「…!!」びくんっ!
キョン「よっこらせ…と。うん、軽いな」
佐々木「……」ガクガク
キョン「よし、出るぞ佐々木。他のお客さんの視線も痛いしな」
キョン「…」すすすっ
佐々木「(キョンにおぶられながらイッちゃうなんて…頭がフットーしちゃいそうだよおおお!!)」
長門「!」
古泉「ここで…フェーズ4ですか。彼も鬼になりきるようですね」
長門「パーソナルネーム・佐々木の性感度をフェーズ4に移行」
古泉「ふふ、見て下さい。彼の背中で佐々木さんが痙攣していますよ」
長門「身体の前面をほとんど密着させ、加えて歩く際の振動。快楽レベルは極めて高い」
古泉「おやおや。彼の歩いた後に水滴が滴っていますよ。あれは先程の零したカフェモカでしょうかね」
カランカラン…
佐々木「……」ガクガクガクガク
キョン「よう、お疲れさん」
古泉「お疲れ様でした。良いものを見せてもらいましたよ」ニコ
キョン「だな。俺は今背中が悲惨な事になってるが」
古泉「んふ、その割に嫌そうには見えませんがね」
キョン「はは、まぁな。さて長門。また頼みがあるんだが、聞いてくれるか?」
長門「なに」
キョン「まずは喫茶店の人間の記憶改ざんだな。これじゃ佐々木はもちろん、俺も二度とこの店に来れなくなる」
長門「了解した。もうやっている」
キョン「さすが、わかってるな。それからもうひとつ…」
長門「?」
キョン「明日は幸い学校休みだしな。佐々木をお前の家に泊めてやりたいんだが、良いか?」
長門「把握した。彼女の家にも情報操作を施しておく」
キョン「ありがとな。さて、じゃあ早速お前んちに向かうか」
古泉「了解です。しかし、佐々木さんの足を伝って、あなたの背中と足元が水浸しなんですが…」
キョン「なんだ、そんな事か。古泉よ」
古泉「はい?」
キョン「ここまで来て、細かい事を気にするな」
・
・
・
【長門宅】
キョン「…ふぅ。軽いとは言え、ここまで背負って来るのは中々骨だな」
古泉「ふふ。その割に楽しそうでしたよ」
キョン「そりゃあな。背中から佐々木の荒い息が聞こえるんだぞ?こんな素晴らしい動力炉もないさ」
古泉「違いありませんね。あなたならそのままフルマラソンでも完走しそうだ」
キョン「はは、かもな。だけどさすがに腹が減ったな」
長門「何か作る?」
キョン「お、悪いな。何が良いかな」
古泉「僕はなんでも構いませんよ。長門さんの得意なもので」
長門「なんでも良い。…あなたの希望は?」
キョン「ん?そうだな…じゃ、カレーで良いんじゃないか?」
長門「了解した。彼女が意識を取り戻さないうちに作ってしまう」
古泉「僕たちも何かお手伝いしましょうか?」
長門「良い。すぐにできる」
長門「…」トントン
古泉「ふむ。長門さんのエプロン姿と言うのも、これまた中々…」
キョン「ああ、制服+エプロン…。このコラボレーションは裸エプロンにも勝る」
古泉「なるほど。そういう見方もありますね」
キョン「何か言いたげだな」
古泉「そうですね。僕に言わせれば、エプロンともっとも相性が良いのは黒のタートルネックのセーターだと思うのです」
キョン「ほう。わからんでもないな。若奥さんに似合いそうだ」
古泉「そういえば、涼宮さんのお母様が黒タートル+ピンクのエプロン+ポニーテールという組み合わせでしたね」
キョン「…ハルヒのお母さんか。一度お会いしてみたいもんだ」
古泉「うふ、まさかお母様の性感度を上げる訳にも行きませんがね」
キョン「さて、佐々木が起きるまでどうするかな」
古泉「まさか寝ている間に攻撃を加える訳にも行きませんしね」
キョン「いや、それも有りと言えば有りだが…」
古泉「んふふ、まったく…困った人だ」
キョン「夜は長いんだ。まだ8時くらいだろう?」
古泉「ですね。短く見積もって朝までとしても、あと11時間の猶予があります」
キョン「そうか。ならそんなに焦る必要もないだろ」
古泉「でしょうね。あなたは好きなものは最後に食べるタイプですか?」
キョン「馬鹿を言うな。最初から最後まで好物を食べるタイプさ」
古泉「それにしても、どうしましょうか」
キョン「何がだ?まだなにか問題でもあるのか」
古泉「いえ、そういう訳ではありませんよ。ただ、少し匂いが」
キョン「香りと言うべきだな」
古泉「失礼しました。この香りは、食事時には少々…」
キョン「そうか?むしろ食欲が上がりそうなもんだが」
古泉「恐れいりました。でも濡れっぱなしでは寒いでしょうし、毛布だけでも掛けてさしあげましょう」
キョン「そうだな。さすが、気遣い上手」
古泉「ありがとうございます」ニコ
すっ
佐々木「…!」びくんっ!
キョン「うおっと。こりゃまずったな」
古泉「予想外でしたね。床を汚してしまいました」
キョン「悪いな、長門。後で掃除しておくよ」
長門「構わない。床の汚れなど些細な問題」
キョン「大きく出たな」
長門「問題は、彼女もまた自律進化の可能性を秘めていて、我々の手中にあるという事」
古泉「そういう事ですね。そして、床はどのみち汚れるのですし」
長門「そう。この部屋にも操作を施してある。外部からは干渉出来ず、また内部の情報が漏れる事もない」
キョン「泣こうが喚こうがお構いなしって事か」
長門「そう」
長門「…」トントン
ぐつぐつ…
長門「…味見」ちゅぴっ
長門「………」
ぐつぐつ…
長門「…おかわり」ちゅぴっ
長門「上出来」
キョン「お、出来たか?」
長門「完成した。おまちどう様」
古泉「これは美味しそうなカレーですね。香しい匂いもしている」
キョン「よし、じゃあ俺達も運ぶか」
古泉「ええ、そうさせていただきましょう」ニコ
キョン「いただきます」
古泉「いただきます」
長門「…どうぞ。召し上がれ」
もきゅもきゅ
長門「美味しい?」
・
・
・
キョン「いやぁ、美味かった…」
古泉「佐々木さんの痴態を肴に食べるカレーというのもまた別格ですね」
長門「喜んでくれて何より。後片付けをする」
キョン「ああ、手伝うよ」
長門「あなたは座っていてくれれば良い。あなたにはあなたの役割がある」
キョン「うん?」
長門「もうすぐ、彼女が目覚める」
キョン・古泉「!」
佐々木「……う……?」
佐々木「ひ…あ……ん?こ、こは…?キョン……?」
キョン「起きたか。気分はどうだ?」
佐々木「え…?うん…なんだか…モヤモヤするぅ…」
キョン「ははは、お前まだ寝ぼけてるだろう」
佐々木「!」
佐々木「いや、済まない…。もう大丈夫だ。ところで…ここは一体?」
キョン「長門の家だよ」
佐々木「長門さんの?」
キョン「覚えてないか?喫茶店でお前が気分悪くなったから、とりあえずここまで運んだんだ」
佐々木「…そ…だったかな?迷惑を掛けてしまったね」
キョン「全然構わないさ。腹減っただろ?長門がカレー作ってくれてるぜ」
佐々木「夕食を?いや、さすがにそこまで世話になる訳には…そろそろ帰らないといけないしね」
キョン「何言ってんだ?お前、自分で家に『今日は外泊する』って連絡入れてたじゃないか」
佐々木「え!?」
キョン「記憶にないのか?やれやれ、大丈夫かよ佐々木」
佐々木(わ、私が外泊の連絡を入れた…?)
佐々木(喫茶店で何があったっけ?)
佐々木(私…どうしてこんなにビショビショなの…?)
佐々木「キョン、少し聞いて良いだろうか」
キョン「なんだ?」
佐々木「僕は、どうしてこんなに服が濡れているんだろう?」
キョン「なんだよ、それも覚えてないのか?」
佐々木「…済まない」
キョン「はは、佐々木でもそんな事あるんだな。構わねぇよ。それはな、お前がカフェモカを零したからだ」
佐々木「そうか。そういえば零してしまった記憶があるな」
キョン「まぁ良いじゃないか、そんなもん。それより早く飯食っちまえよ」
佐々木「そ、そうだね。そうしよう」
トテトテ
長門「…はい、どうぞ」
佐々木「長門さん、どうもすみません…ご迷惑おかけします」
長門「良い」
キョン「…ほら、佐々木。スプーン」すっ
佐々木「あ、ああ。済まない…」
ぴとっ
佐々木「ひぅ!?」びくんっ!
佐々木「!!」
佐々木(お…思い出した…)
佐々木(私の身体……おかしくなっちゃってるんだ…!!)
佐々木「………どうしよう」
キョン「佐々木?」
長門「食べないの?」
古泉「長門さんのカレーは絶品ですよ。味は僕が保証します」
佐々木「……うん」
キョン「なんだよ、食欲ないのか?食べさせてやろうか」
古泉「いやいや僕が」
長門「私でも構わない」
佐々木「いや、大丈夫!わた、自分で食べられるよ…」
すっ
佐々木「うっ…!」
佐々木(スプーンを持つだけで…!飛んじゃいそう……!)
佐々木「い、いただきます…」ふるふる
長門「召し上がれ」
ぱくっ
佐々木「ああぅ…!」
キョン「あれ?佐々木、お前口開けて食べるような奴だったか?」
古泉「まあまあ。良いではありませんか。長門さんのカレーは辛めですからね」
長門「そう」
佐々木(あっ…!口に入れるだけで…!)
佐々木(頭がおかしくなりそう…どうしたの…)
佐々木(…どうしちゃったの……私の…からだ…)
キョン「そうだな。よく咀嚼して飲みこめよ」
佐々木「あい…」もく…もく…
キョン「咀嚼すればするほど米のなかの糖がどうこう…ってな、昔お前に教えてもらった蘊蓄だ」
佐々木「……!…!」こくこく
キョン「さぁ、十分だろ?そろそろ飲み込んだらどうだ?」
佐々木「………うん…」ふるふる
ごっくん
佐々木「んぐぅぅう…!」ぞくぞくっ
古泉「おお…」
長門(彼女の食道を刺激しながら、ほどよく混ぜられたカレーとご飯が体内に吸い込まれていく)
古泉(佐々木さんの目の焦点が…顔も、胸元までも紅潮してますね)
キョン(…こいつのこんな姿を見て、まともな精神で居られる奴なんていないだろうな)
佐々木「ふぁ…」ぽーっ…
長門「…」すっ
キョン「ん?長門、どこ行くんだ?」
長門「デザートを作ってくる。あなた達にも」
キョン「へぇ。何作ってくれるんだ?」
長門「タピオカ」
佐々木「んぐぅ…!?」
古泉「タピオカですか。良いですね、僕もあれは好きですよ」
キョン「俺もだ。佐々木もタピオカ大丈夫だったよな」
佐々木「……」ふるふる
キョン「何言ってんだよ。中学の時一緒に飲んだじゃないか。長門、作ってくれて良いぞ」
長門「了解した」
トテトテ
キョン「さぁ、カレーの続きだぞ佐々木。食欲なさそうだし俺が食べさせてやる」
佐々木「…!良い、良いよキョン…子供じゃないんだから…」
キョン「遠慮するなって。ほら」
佐々木「良いって…言っているじゃないか…」
キョン「あーん」
佐々木「あぁぁ…」
古泉(おお…!涙目で口を開ける佐々木さん…口の端から垂れる涎…!)
古泉(…今の佐々木さんに理性的な一面は微塵も残っていませんね。正直……たまりません…)
佐々木「あむ…」
キョン「よいしょっと…ほら、しっかり食べるんだぞ」
佐々木「うむぅ…!!」びくっ
佐々木(あぁぁ…キョン、早くスプーンを抜いて…抜いてぇ…!)
佐々木「っ!!」びくんっ
佐々木(な…どうして……口の中を掻き交ぜるの…!?)
佐々木(カレーの辛さが口の中全体に……)
佐々木(…あ…ダメだ…)
佐々木「んんんっ…!」びくぅっ!
キョン「うわっ!?大丈夫か佐々木?むせたのか?」
・
・
・
キョン「よし、完食だ。美味かっただろ佐々木?」
佐々木「…っ……っ」びくんっ びくんっ
キョン「机に突っ伏す程美味かったか。そりゃよかった」
長門「…」
トテトテ
トテトテ
長門「出来上がり。長門製タピオカ。おまちどう様」
古泉「これは美味しそうなタピオカですね。この独特の太いストローもよくありましたね?」
長門「…」こく
キョン(長門、さてはストローなんかも作ったな。まぁそれはそれで良いか)
キョン「さぁ佐々木。デザートがきたぞ」
佐々木「………」ぴくん ぴくっ
佐々木「もう……お腹…いっぱいなんだよ……」びくっ
キョン「満腹もなにも、デザートくらい入るだろ?」
古泉「ふふ、デザートはむしろ満ぽこになってからが美味しいんですよ」
佐々木「でも……」
長門「そう。無理しなくても良い」
キョン「長門?」
長門「満腹状態で食べさせるのは良くない。無理に用意して済まなかった」
佐々木「…あ…」
古泉(上手い。さすが長門さんですね。追い詰められた人間の心理をよくわかっていらっしゃる)
佐々木「あ、あの…!長門さん、やっぱり…私も、いただきます……」
長門「そう?」
古泉おちつけ
まんぽこ…
佐々木「いただきます…」
長門「どうぞ」
キョン「おい、長門」ボソッ
長門「何」ボソッ
キョン「このタイミングだ。フェーズをあげよう」ボソッ
古泉「ほう。ここでフェーズ5ですか」ボソッ
長門「了解した。パーソナルネーム・佐々木の性感度をフェーズ5に移行」ボソッ
佐々木「…」ぱくっ
古泉(顔を真っ赤にしてストローをくわえ込む彼女の姿…)
キョン(どことなく口淫を彷彿とさせるな…)
佐々木「んっ…んっ…」ちゅううぅぅ
長門(フェーズ5でこの程度…彼女の精神力もまた常軌を逸している)
キョン「そんな力無く吸ってても美味くないだろ?」
佐々木「……」ちゅうぅ…
長門「そう。タピオカの正しい味わい方は、ミルクティーと一緒につぶつぶを吸い出す。このように」ちゅぽっ ちゅぽっ
古泉(長門さんの頬を凹ませる吸い付きも、これまた素晴らしい)
キョン(フェーズ5の佐々木があんな吸い方したら、一体どうなるんだ)
古泉「さぁどうぞ、佐々木さん」
佐々木「…あい」
ちゅううう…!
キョン(両手でカップを持ちストローをくわえ、顔を赤くする佐々木…!)
キョン(正面から見たら、たまらんなぁ…!)
ちゅううう…!
ぴゅっ
佐々木「…はぁぅっ!」ガクンッ!
長門「そう。勢いよくつぶつぶが口に入るのが美味しさを増長させる」
佐々木「はぁ、はあ…!んむっ」かぷっ
ぢゅぅぅ…!!
ぴゅぴゅっ
佐々木「んああうっ!!」ガクンッ!
古泉「んふふ、楽しそうに飲みますね」
・
・
・
佐々木「ごち…そうさまでした…」
キョン「よし、デザートも食べた事だし。佐々木、そんな恰好じゃ気持ち悪いだろ」
佐々木「…ん…は…はぁ…」ぴくっ
古泉「そうですね。長門さん、お風呂を貸してさしあげてはいかがです」
長門「了解した。お湯は張ってある。使って。着替えは私のものを使うと良い」
佐々木「……ん…あはぁ……」ぴくっ
キョン「だそうだ。入ってこいよ、佐々木」
佐々木「……っ!」ぴくん
佐々木「……」びくっ
キョン「長門、息してるか?」
長門「問題ない。体力の消耗は激しいが、無視出来るレベル」
古泉「なるほど。では早くお風呂に入って身体を休めなければ」
長門「そう。では私がお風呂まで運ぶ」
キョン「ああ、長門。ちょっと待ってくれ…その前に」
長門「了解した。パーソナルネーム・佐々木の性感度をフェーズ6に移行する」
佐々木「はぁうっ!!」ガクンッ!
キョン「悪いな、長門。佐々木を抱いて連れてってやってくれ」
長門「了解した。ではお風呂に向かう」
すっ
ぎゅ
佐々木「うわあああああぁぁん!!!」びくっ!!
あ、復活した。再開
長門「着いた。自分で服を脱げる?」
佐々木「あああん!うぅうああ!」ぽろぽろ
長門「しかたない。私が脱がしてあげる」
すっ
佐々木「いやっ!自分で…出来るぅ!!」
長門「遠慮しないで」
しゅっ
佐々木「いやぁあああああ!!!」
古泉「しかし、よかったのですか?佐々木さんをお風呂に入れてしまって」
キョン「何がだ?」
古泉「肝心の佐々木さんが悶え、咽び泣く姿が見られなくては意味がないと思うのですが」
キョン「ああ、その事か。心配するな、ぬかりはないさ」
古泉「まさか、音声だけを楽しむとでも?まぁそれもまた良しですが」
キョン「そんな筈ないだろう。第一風呂場からの声なんてほとんど聞こえないしな」
古泉「ふむ。ではどうするおつもりでしょうか?」
キョン「古泉、すまんがテレビを付けてくれるか?」
古泉「テレビをですか?了解しました」
ピッ
古泉「これは…。風呂場の様子が鮮明に映し出されている」
キョン「こういう事だ。非常に残念だが音声は入らないんだけどな」
古泉「いつの間にカメラをセッティングしたのです?僕もあなたと同時にここへ来たと記憶しているのですが」
キョン「まったく…ここを誰の家だと思ってるんだ」
古泉「ああ、なるほど。そういう事ですか」
古泉「しかし…長門さんとあなたの連携は見事ですね。まさに阿吽の呼吸です」
キョン「同一の目的を持つ仲間の結束は固いからな。そういう意味では古泉、お前も同じだろうよ」
古泉「うふ、反論はできません」
トテトテ
キョン「お、長門。お帰り。お疲れさん」
長門「…ただいま」
キョン「まずは湯舟に浸けるとは…意外だったぞ」
長門「お湯は少し熱めに設定したから。温くならないうちに入ってもらった」
古泉「良い判断ですね。佐々木さんには気の毒ですが」
キョン「おいおい、長門は佐々木の事を思ってそうしたんだぞ?」
古泉「そうでした。失言でしたね、失礼しました長門さん」
長門「構わない」
キョン「見ろよ。佐々木も泣いて暴れながら喜んでるじゃないか」
古泉「フェーズ6ですからね。かなりの刺激でしょう」
キョン「しかし、この映像はぜひとも音声が欲しいところだな」
古泉「同感です。映像と出演者が良いだけに、実に惜しい」
長門「音声を入れることも不可能ではない。ただし、推奨はしない」
キョン「今回の実験に限っては、長門の推奨しないは当てにならんからな」
古泉「ふむ。言われてみればそうですね。結果的には実行して良かった事のほうが多いような気もします」
長門「そう?入れる?」
キョン「そうだな。聞いてみようか」
古泉「ええ、ぜひとも聞いてみたいものです。あの佐々木さんがどんな声で絶叫しているのか」
長門「了解した。ではお風呂の音声情報を取り入れる」
キョン「ああ!ちょっと待った長門」
長門「なに?」
キョン「どうせだ。もう1フェーズ上げてからにしようぜ」
古泉「フェーズ7ですか。限界ぎりぎりですね」
長門「発狂してしまう可能性もある。良いの?」
キョン「さっき言ってたよな?佐々木の精神力も常軌を逸しているって」
長門「言った」
古泉「森さんは特別とは言え、フェーズ8まで耐えられたんですから。試してみる価値はあるでしょう」
長門「森園生は直立状態、刺激も私が手を握っているだけだった。今とは状況が違う」
キョン「そうか…。それもそうだな。長門、お前自身はどう思うんだ?」
長門「個人的な意見としては、ぎりぎり耐えられるレベルだと思われる」
古泉「ならば議論の余地はないでしょう」
キョン「みたいだな。頼むぜ、長門」
長門「了解した。パーソナルネーム・佐々木の性感度をフェーズ7に移行する」
キョン「さて…どうなるか」
古泉「!」
キョン「おお。すごい仰け反りだな。完全なえびぞり状態だ」
長門「彼女はもう体力的には限界を大きく上回るオーガズムを体感している」
キョン「すごいな。人間って限界を超える快感であんな表情ができるのか」
古泉「涼宮さんもこれ以下のフェーズで失神でしたからね。佐々木さんの精神が強いというのは事実でしょう」
キョン「だな。ハルヒはフェーズ6だったか」
古泉「ええ。しかも刺激自体も佐々木さんとは比べ物にならないほど小さいものでしたからね」
キョン「そう思うと、佐々木は体力的にも強靭なんだな。古泉なんてフェーズ5で泣いてたし」
長門「そう。しかし、あなたの対応は、こと今の標的に関しては他の標的よりも更にサディスティック」
キョン「そうか?自覚はないが…」
古泉「しかしこの佐々木さんの姿を見るとアレですね。なんだか…」
古泉「涼宮さんよりも、佐々木さんの方が神にふさわしいのではないかとさえ思えてきます」
キョン「おい」
キョン「さて、早速音声を入れるか」
古泉「そうですね。佐々木さんの絶叫を聞いてみたいものです」
長門「了解。では実行に移す。お風呂場の空間情報を操作。音声を無変換でこちらに送信する」
古泉「さて…」
佐々木『………!!』
キョン「あれ?」
古泉「おかしいですね。どうなっているんでしょう?」
キョン「確かに映像では絶叫しているんだけどな。スピーカーが壊れてるんじゃないか、長門?」
長門「ない。音声情報は正確にこちらに送られている」
キョン「じゃあなんで音が入らないんだ?」
長門「彼女の声帯はすでに限界を超えている。しばらくは発声することもできないと思われる」
キョン「…マジかよ」
長門「えらくマジ。俗に言う、声が枯れきってしまった状態」
古泉「ああ!佐々木さんが!!」
キョン「!!溺れてる!」
佐々木『……!!』がぼ…がぼ…
古泉「これはいけません。長門さん、すぐに救助に!」
長門「了解した」
タッタッタ…
キョン「…うっかりしていたな。佐々木が風呂に浸かってるのを忘れてたよ」
古泉「迂闊でしたね。この可能性も十分に考えられた筈なのに」
キョン「…いかんいかん。俺たちも興奮しすぎてまともな判断ができなくなってるみたいだ」
古泉「これはいけませんね。相手の安全を考慮しないようになっては、この実験の価値が大幅に落ちてしまう」
キョン「そうだな。クールダウンしよう…一度冷静にならなくちゃな」
古泉「同感です。すぅ…はぁ…」
キョン「……」
古泉「……」
古泉「…」
キョン「…」
古泉「何を考えていました?」
キョン「うん?今日の出来事を振り返ってたな」
古泉「自分の見知った女性の痴態って、どうしてあんなに興奮するんでしょうね」
キョン「な。普段の姿を知ってるから、そのギャップに興奮するのかも知れんな」
古泉「そうかも知れません。しかし、美しかったですね。最後まで叫ぶことなく耐え切った森さん…」
キョン「…ああ。ハルヒも朝比奈さんも、実に魅力的な姿だった」
古泉「……」
キョン「……」
キョン「なぁ古泉」
古泉「なんでしょう」
キョン「佐々木が出てきたら、もう1フェーズあげてみようか」
古泉「驚きました。まったく同じ事を考えているとは。シンクロニシティと言いましたか」
キョン「意味のある偶然の一致、か。もしかすると、これも長門の言う情報統合思念体の目指す自律進化の足がかりかもな」
古泉「ふふ、だとしたら素敵ですね」
素敵ですね
じゃねーだろww
ピチャ…ぴちゃ…
トテトテ
トテトテ
長門「救出は無事完了した。生命活動にはなんの支障もきたさない」
キョン「そうか。良かった…」
古泉「意識はないようですが、無事でなによりです。本当に良かった」
佐々木「……」ぴちょ…ぴちょ…
キョン「こんな時にこんな事を言うと不謹慎だが…」
古泉「髪から滴る水滴…長門さんにお姫様抱っこされる、ぐったりした佐々木さん」
キョン「この世の美という美がここに集結している」
古泉「僕は今、神を見た気がします…。ついにわかりました。願望実現能力は、佐々木さんが持つべき力です」
長門「どうするの?」
古泉「横にならせてさしあげましょう。体力も消耗したでしょうし。ああ、もちろん…」
キョン「フェーズを上げて、佐々木の反応を見る」
長門「そう。服は?」
キョン「長門。自律進化に服が必要か?」
長門「…」
古泉「僕たちは性という人間の本能に忠実になってこそ、自律進化の足がかりをつかんだのです」
キョン「いわば、理性なんて枷にしかならない。違うか、長門?」
長門「ない」
キョン「だろう?服なんて、理性の象徴みたいなもんだ。自分から自律進化の可能性をつぶすような真似はよそうぜ」
古泉「全面的に同意です。僕たちが今立っているのは淵の淵。進化のきっかけを掴むか、社会的地位を失うかのね」
キョン「さて、俺たちの結論は出たな。異論はあるか?長門」
長門「ない」
宇宙って良いな
長門「これ以上の要望は聞けない。フェーズ8はすでに危険領域を超えている。良い?」
古泉「森さんを失神に至らしめるレベルですからね。そこは譲歩しましょう」
キョン「そうだな。オーケーだ長門。さっそくたのむ」
長門「了解した。パーソナルネーム・佐々木の性感度をフェーズ8に移行する」
キョン「さぁ、佐々木。お前が自律進化の可能性を生み出す、まさに神となるんだ」
古泉「僕は今、人間の…いえ、この宇宙の進化の最先端に立ち会っているのですね。感激です」
長門「…操作は完了した」
佐々木「……」ぱく…ぱく…
キョン「声も出ないか。今佐々木に意識はあるのか?」
長門「半覚醒状態。プラスとマイナスの狭間、最もフラットな状態」
古泉「自我や理性に阻害されることなく、集合無意識に引きずまれることもない…というわけですか」
キョン「長門。佐々木を布団に寝かせてやってくれ」
長門「了解した」
すっ…
とさっ
佐々木「………」ガクンッ!
古泉「おお…!横になっただけで頭が跳ね上がった…!」
キョン「…すごいな。これだけでもう布団がびしょ濡れだ。脱水症状になるんじゃないか」
佐々木「……」ぱく…ぱく…
キョン「…さぁ、始めようか」
古泉「ええ。最後の仕上げといきましょう」
キョン「…今まで散々実験を繰り返してきたけど、女性の全裸を生で見るのは初めてだよな」
古泉「ええ。そうなりますね」
キョン「…どこから手をつけて良いんだ」
古泉「…神々しすぎて、手のつけようがありませんね」
キョン「と、とりあえず…首でも撫でてみるか」
古泉「そうしましょう。…濡れた首筋…なんて艶かしいんでしょう」
キョン「うわっ!?さ、佐々木の反応が強すぎる…触るだけで体が跳ね上がるな」
古泉「…!佐々木さんの目が開きましたよ」
キョン「目が覚めたのか…?」
キョン「…何を見てるんだ、佐々木?」
古泉「虚空を見つめていますね。焦点はあっているのに、その目線の先には何もない」
キョン「…なぁ、長門。佐々木の視線の先には何があるんだ」
長門「私にもわからない。情報統合思念体のデータにもない」
キョン「…ここから先は、未知の領域ってわけか」
古泉「文字通り、手探りで進めるしかないのですね。心してかかりましょう」
キョン「……」
古泉「どうしました?」
キョン「あと一歩のような気がするんだ」
古泉「はい?」
キョン「佐々木が何を見てるのか、進化の可能性ってなんなのか…それがわかるには、あと一歩必要な気がするんだ」
古泉「…!」
長門「それはできない。これ以上フェーズをあげると、彼女の人格は破損する危険が…」
キョン「長門、わかってる。そんなことはわかってるんだ…」
長門「……」
古泉「それを承知でなお、佐々木さんの性感度をあげたいと。そう仰るのですね」
長門「…」
キョン「フェーズ9が危険なのはわかってる。承知の上だ」
古泉「佐々木さんの人格が破壊されるとしても、実行するのですか」
長門「駄目。これ以上は上げられないというのが条件だったはず」
古泉「そうです。犠牲者を出してはいけない。それはこの実験の主旨から外れてしまっています」
長門「そう。古泉一樹の発言は正しい」
キョン「…」
長門「確かにこのまま続ければ、進化のきっかけは掴めるかもしれない。しかし」
キョン「…そうじゃない。やめよう、小難しい話は。俺の性への興味だけだ」
古泉「…」
キョン「頼む、長門。佐々木の感度をフェーズ9に…」
長門「………わかった」
長門「後悔するかもしれない。良い?」
キョン「…ああ。やってくれ」
古泉「正気ですか」
キョン「正気なんて、この実験が始まった時に部室に置いてきちまったよ」
長門「…情報操作を実行する」
すっ
長門「パーソナルネーム・佐々木の性感度を操作する。フェーズ9に」
ガチャ!
『お待ちください!!』
長門「喜緑江美里…?」
喜緑「間に合ったようですね。長門さん、貴女に思念体からの厳罰処分が下されました」
キョン「厳罰?」
古泉「なぜ?この実験は情報統合思念体の意思で行われていたのでは…」
喜緑「いいえ。これら一連の事件については、すべて長門さんの独断によるものです」
キョン「…そうなのか、長門」
長門「…?」
喜緑「長門さん、小首を傾げて惚けても駄目ですよ。罰は受けてもらいます」
喜緑「覚悟はよろしいですね、長門さん?」
長門「…」
喜緑「パーソナルネーム・長門有希の性感度を操作。フェーズ9に…」
長門「!」
キョン「ちょ、ちょっと待ってください!」
喜緑「?」
キョン「確かに長門はいたずらが過ぎたかも知れません…。でも、俺たちはこいつのおかげで…!」
古泉「そうです。すばらしい体験をさせていただきました。どうか大目に見ていただけませんか」
喜緑「うふふ」
キョン「…なんですか」
喜緑「ご心配なく。あなた方用の制裁も、もちろんご用意してあります」ニコ
古泉「な…」
喜緑「どうぞ」すっ
すた…
すた…
森「古泉、キョンさん。どうもお待たせいたしました」ニコ
うおおおおおおおおおおおおおおおお
森「キョンさん、失礼いたします」
キョン「がふっ…」
森「では参りましょう。古泉、あなたは引きずらなくても自分で歩けるわね?」
古泉「………はい」
森「喜緑さん…助かりました。あなたが元に戻してくれなければどうなっていたか」
喜緑「いえいえ。涼宮さんも元に戻しておきましたので、ご心配なく」
森「ありがとうございます。できれば記憶の方もお願いできますでしょうか?」
喜緑「ふふ、もちろん書き換えましたよ。ご心配なく」
森「安心しました。それでは、私どもは場所を移しますので…ごゆっくり」
喜緑「ええ。そちらもどうぞ、ごゆっくり」ニコ
ハルヒもということはみくるも……
つかつか…
キョン「古泉よ…」ずるずる
古泉「…はい、なんでしょうか」
キョン「俺、死ぬのかな」ずるずる
森「キョンさん、ご心配なく」
キョン「…ほっ」ずるずる
森「死なせはしません」ニコ
古泉「……死ねれば幸せですよ」
森「古泉」
古泉「はい…!」びくっ
森「黙りなさい」
古泉「…はい」
キョン「そんな…!!」
キョン「嫌だぁああああ!!!!」ずるずる
喜緑「さて…彼らも行ったことですし、私たちもゆっくりしましょうか」
長門「ごめんなさい」
喜緑「うふふ。残念ながら上からの命令ですから、許せません」
長門「…許して」
喜緑「許しません」ニコ
長門「…素直に制裁を受けるわけにはいかない」
喜緑「そう言うと思ってましたよ。2対1なら抵抗もできないでしょう?」
長門「?」
喜緑「涼子、お願いね」
朝倉「ふぁーあ、久しぶりに起きたと思ったら、長門さんにお仕置きかぁ」
長門「!」
長門「卑怯」
喜緑「自業自得ですよ。心配しなくても、滅茶苦茶はしませんから」
朝倉「私はするけどね。久しぶりに長門さんに仕返しできるなぁ」
喜緑「じゃあ涼子、始めましょうか」
朝倉「そうね。幸いこの部屋は防音効果があるように操作されてるみたいだし、飛ばしていきましょう」
喜緑「佐々木さんの救助もしなくちゃいけませんしね。じゃあ早速」
長門「…」ふるふる
喜緑・朝倉『パーソナルネーム・長門有希の性感度を変更。フェーズ10に移行する』
長門「っ!」ガクンっ!
朝倉「すごっ!フェーズMAXってすごいのね。もうこんなに…」
喜緑「うふふ、長門さん。気絶ができないプロテクト付きの操作ですよ。気分はどうです」
長門「……」ぱくっ ぱくっ
朝倉「じゃ…いただきますっ♪」
【北高・校門前】
みくる「…な、長門さぁん…!!」
みくる「古泉くぅん…!!!」
みくる「キョンくぅーん…!!」
みくる「私、どうしたら…良いんですかぁ…あんっ!」
みくる「はぁ…はぁ…!服が…苦し……きもちぃよぉ…!」ぽろぽろ
みくる「うぅぅぅ…寒いですぅ……!」ぽろぽろ
ウゥーウゥー……
ガチャ バタン!
みくる「…ひぇ…!」
警官「お前か。学校の前で公然猥褻を数時間続けて通報されたのは」
みくる「ち、ちが…!!私、長門さんに性感度を上げられて…ううん、情報統合思念体がぁ…」
警官「お前…薬やってんのか?訳の分からん事言ってないで、いいから来い!」
ぐいっ
みくる「びやぁあああああああああああ!!!!」
ぷしゃああああああああ
みくる放置かいwwww
終わります。
長々と続けて申し訳ありませんでした。長い間の保守支援本当にthxでした。
本当は鶴屋さんも喜緑さんも眉毛も妹も鶴屋さんも書きたかったし、
ENOZの性感ライブも橘もミヨキチも鶴屋さんも書きたかった
飽きられた方も多いようなので自重しときます。
最後にあらためて、寝落ちすみませんでした。
>>740
乙
俺は見たかったぞ
終わりか
>>1トン!
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