- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 22:56:21.80 ID:E5QWghJl0
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唯「あじゅいよ~!」
律「こんな暑いのにドラムなんて叩いてられるかー!」
澪「ったく、もっと気合いれろよな。ちょっと暑いくらいでなんだ」
律「ちゃっかり冷房直撃コースに陣取ってるやつに言われたくねー!」
澪「う……ま、まぁ、そうだな! 毎日こんなに暑いと仕方ないよな」
紬「冷房強くしすぎると唯ちゃんが体壊しちゃうものね」
梓「でも、ちゃんと練習しないと学園祭なんてすぐですよ」

【画像】主婦「マジで旦那ぶっ殺すぞおいこらクソオスが」

【速報】尾田っち、ワンピース最新話でやってしまうwwww

【東方】ルックス100点の文ちゃん

【日向坂46】ひなあい、大事件が勃発!?

韓国からポーランドに輸出されるはずだった戦車、軽戦闘機、自走砲などの「K防産」、すべて霧散して夢と終わる可能性も…
唯「固いことお言いでないよこの子は~。ねー、今日は特に暑いからさぁ、皆でプール行こうよ!」
律「おー、唯にしては気の利いたアイディアだな!」
澪「おいおい、そんなこと言って昨日も練習しなかっただろ」
律「こんな日に根詰めてやっても意味ないって。じゃあ多数決な! プールがいい人~!」
唯律『はーい!』
澪「まさか」チラッ
梓「このパターンは」チラッ
紬「私も行きたいで~す」
澪梓『やっぱり……』ズーン
律「じゃあ決定だなー! 水着取りに帰って市民プールに集合なー」
唯紬『りょうかーい!』
澪「はぁ……結局こうなるのか。ん? どうした梓、行かないのか?」
梓「……え!? あ、いえ! もうホントに仕方ないですよね!」スタスタ
澪「……うん?」
澪「ふぅ、今日の授業も終了、と。さぁ部室行くぞ」
律「あ、今日は部長会議だから遅くなるわー。先にやっててくれい」
澪「律が会議を覚えてるなんて……明日は雨かもしれないな」
律「うっさいやい。じゃあ行ってくらー」
澪「唯は……いないな。ムギは行けるのか?」
紬「私、日直だから少し遅れちゃうの。あ、唯ちゃんは課題が終わってないから、って図書室に行ったみたい」
澪「ふーん。じゃあ先に行って準備してるかな」
澪「(お、あの後姿は)」
澪「梓、部室に行く所か――って、誰?」
梓「中野梓です……日焼けしたら全員それ言うんですね。澪先輩、お一人ですか?」
澪「あ、ごめん。昨日のプールで日焼けしたのか。皆はかくかくしかじかってわけで遅れるみたいだよ」
梓「……そうなんですか。また練習時間が少なくなりますね」
澪「う……ま、まぁ練習時間より内容の濃さで勝負だよ。先に準備しておこうか」
梓「はい!」
梓「…………誰も来ませんね」
澪「そうだな。もう1時間くらい経ってるか」
紬「ごめんなさい、遅くなっちゃった」ガチャ
澪「おお、遅かったな」
紬「ちょっと先生に用事を頼まれちゃってて。すぐにお茶淹れるわね」
梓「それよりも練習しましょうよ。時間がもったいないです!」
唯「澪ちゃん、助けてえぇぇぇ!!」ガチャ
澪「ど、どうしたんだ唯!?」
唯「課題が終わらないんだよぉ~。期限も今日中だから絶望だよ~」
澪「結構前から言われてただろ。後どれくらいなんだ?」
唯「全く進んでおりません!」
澪「自信たっぷりに言うな! 全く仕方が無い奴だな。悪いな、ムギ、梓。ちょっと行ってくるよ」
唯「澪ちゃん!? 今日は澪ちゃんが神様に見えるよ~」ガチャバタン
紬「行ってらっしゃ~い」
梓「……」ギリギリ
紬「どうしたの、梓ちゃん?」
梓「どうしたもこうしたもないですよ! もう何日練習してないと思ってるんですか! 昨日もプールに行っちゃいましたし」
紬「うーん、でも課題ができなかったら練習どころじゃないし……りっちゃんがきたら3人でも始めましょう? ねっ」
梓「あ、すみません……ムギ先輩にあたってしまって」
紬「いいのよ、気にしてないわ。それに梓ちゃんも真っ黒だから、結構楽しんでたのかと思っちゃった」
梓「それを言われると何も言えないです……」
律「ムギいぃぃぃぃ、助けてくれぇ!!」ガチャ
紬「ど、どうしたのりっちゃん!? 会議で何かあったの?」
律「その会議で問題が発生したんだよ!」
紬「まさか……」
律「また講堂使用許可書の提出忘れちゃった。テヘッ☆」ペロッ
紬「あらあら」
律「今から和に平謝りに行くんだ。悪いけどムギも一緒に謝ってくれないか?」
紬「え、私も?」
律「もう私が謝っただけじゃ許してくれないんだよー。頼む、この通り!」
紬「それじゃ仕方ないわ。ごめんね、梓ちゃん。ちょっと行ってくるわ」ガチャバタン
梓「え……そ、そんな」
梓「結局今日も練習できそうにない……今までは何とかなってきたけど、このままじゃいつか痛い目に遭うよ」
梓「皆さん本当に何もやってないのかな」
梓「調べたくなってきた」
梓「そうと決まったら早速身辺調査開始だ!」
梓「誰からにしようかな……」ガチャバタン
なるほど、そういう事か
律「あー、やっとお許しも得たし、申請書も書き終えた。私は自由だー!」
律「っとと、早く戻らねーと、また澪と梓に怒られちゃうな」
梓「律先輩」
律「梓? こんなとこで何やってんだ?」
梓「律先輩を待ってたんです。部活は、まだ皆さん用事あるみたいなんで、今日は解散になりましたよ」
律「部長がまだなのに勝手に決めんなよなー。といっても時間も時間か。じゃあ帰るかー」
梓「はい。それで律先輩にお願いなんですけど」
律「ん、何だよ」
梓「あ、ここではちょっと。重要な相談なんで、今日律先輩の家に泊めさせてもらってもいいですか?」
律「ふーん。まぁ別にいいけど?」
梓「ありがとうございます! それじゃあ早速行きましょうか」ニッ
律「ただいまー」
聡「お帰り姉ちゃん、って」ガチャ
梓「あ、律先輩の弟の聡くんですね。お邪魔します」ペコリ
聡「あ、ご、ごゆっくり」パタン
律「なんでいつもトイレに戻っていくんだ……?」
律「まぁゆっくりしてくれよ。ちょっと飲み物でも持ってくるからさ」
梓「はい。お構いなく」
梓「……よし、まずは部屋調査かな」
梓「色々散らかってるなぁ。律先輩らしいや」
梓「あ、ボロボロの雑誌……前に来た時から気になってたんだよね」
梓「やっぱりスティックで叩いたからだろうなぁ。律先輩なりにちゃんとやってるのかな」
梓「いや、確証を得るまでは信用できないね」
梓「もっと探ってみよう」ゴソゴソ
律「お待たせー」ガチャ
梓「ほおおおぅううぅぅぅっ!」
律「……何やってんだ?」
梓「いいいえいえ、何でもないです! 部屋なんか漁ってませんよ!」
律「? まぁ、いいや。で、なんか相談だっけ?」
梓「あ、それは自己解決しました。私の事は空気と思ってくれて結構ですから、普段通りの律先輩をお願いします」
律「何か訳わかんねーなぁ。そだ、折角梓がいるんだから、聞きたいんだけど」
梓「はい?」
律「今度の学園祭ライブの曲順どうしようかなって。梓の意見も聞いとこうと思ってさ」
梓「あ、そうですね! 最初はやっぱりですね――」
梓「律先輩、いいお湯でした。晩御飯からお風呂までお世話になっちゃって……何見てるんですか?」
律「ん、おう、ライブのDVDをな。やっぱプロの演奏は参考になるし、テンション上がるよな」
梓「そうですね。私達もこれくらい上手くなりたいですね」
梓「(ん、律先輩がスティックを持って……雑誌を叩き出した!)」
梓「あ、あの! 律先輩!」
律「あ、うるさかったか? こういうの見てると叩いちゃうんだよな。その度、聡にうるさいって怒鳴られるんだけど」
梓「……私、律先輩の事勘違いしてました!」
律「な、なんだよ急に。私だって真面目にやる時くらいあるんだぞ」
梓「そうですね! さすが部長って感じです!」
律「妙におだてるなぁ。何にも出ねーぞ?」
梓「いえいえ、これでも感心してるんですよ? いつもはサボってばっかりでダラダラしてますけど」
梓「意外にも料理が上手かったり、人知れず努力してたり、みんなのこと気に掛けてたり。見直しました!」
律「……色々言いたい事はあるけど、何で梓が上から意見なんだよ!」グリグリ
梓「はあっ、ついぃぃ! ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
聡「(いったい壁の向こうでは何が……ハァハァ)」
梓「律先輩は普段はアレだけど、結構アレなりに考えてるのか……」
憂「何してるの、梓ちゃん?」
梓「律先輩に強く当たるのは控えよう。次は誰にしようかな」
憂「梓ちゃーん、おーい」
澪「昨日は唯のお陰で大変だったなぁ。結局下校時間までかかったし」
澪「今日は絶対練習しないとな」
梓「澪先輩」
澪「梓。部室に行く所か?」
梓「いえ、澪先輩を待ってたんです。部活は皆さん用事あるみたいなんで、今日は解散になりました」
澪「えっ、そうなのか? 何も聞いてないけど……ちょっと律に電話してみるかな」ピッピッ
梓「おっと手が滑りましたアァァァァッ!」ガツップチッ
澪「あ、梓!? 何を……」ツーツーツー
梓「えーっと……うっ、急に体調が……! お願いなんですけど、澪先輩の家に泊めさせてもらっていいでしょうか?」
澪「えぇ!? 別に構わないけど……保健室じゃダメなのか?」
梓「私、全国の高校生に5人いるかどうか、っていう保健室アレルギーの持ち主なんでそれはちょっと。さぁ、早く行きましょう」グイグイ
澪「結構元気だな……」
澪「ただいま」
梓「お邪魔しまーす。澪先輩の家は初めて来た気がします」
澪「そうだっけ? それより体調はどうなんだ?」
梓「あ、澪先輩の部屋に入ったら劇的に回復しました! でも大事をとってゆっくりさせてもらいます」
澪「そ、そうか。何か今日の梓はよくわからないな。とりあえず飲み物でも持ってくるよ」
梓「はい。お構いなく」
梓「……よし、調査開始。澪先輩なら心配ないと思うけど、公平に調査しないとね」
梓「音楽系の雑誌が一杯。あ、コレって作詞用のノートかな。どれどれ」パラパラ
梓「……オゥ、スウィーツ」
澪「待たせたな」ガチャ
梓「はわわわわわわ!」
澪「どうした? 何かあったのか」
梓「い、いえ! 何でも! お部屋綺麗にしてあるなぁ、と思って」
澪「普通だよ。で、どうしようか」
梓「お構いなく。空気だと思って、普段通りの澪先輩をさらけ出して下さい」
澪「そう言われてもなぁ……トランプでもする?」
梓「やりますやります! 負けませんよ~」
澪「結構いい時間になったな」
梓「そうですね。時間が経つのは早いものです」
澪「折角梓が来てるんだからさ、ちょっと意見を聞きたいんだけど」
梓「はい。何でしょうか」
澪「新曲の歌詞なんだけど。何個か考えてるんだけど、どうかな?」
梓「さっきのノート……わっ、わ~、どれも可愛い感じの歌詞ですね! いいと思いますよ」
澪「そ、そうか? 実は今まで書き溜めものがまだあるんだ。これもお願いできるかな」
梓「(机の下からダンボールが! まさかそれ全部……!!)す、凄い量ですね」
澪「自分じゃ客観的に見れないからさ。律は茶化してまともに見てくれないし」
梓「そうですね……やっぱり澪先輩は思った通りの方でした」
梓「恥ずかしがり屋さんだけど、真面目で途中で投げ出したりしないで。何だかんだいって素敵な歌詞を作って」
梓「全然練習しない事を危惧して、率先して皆さんを促してもくださるし。理想の先輩ですよ」
澪「あ、梓……恥ずかしい」カアァ
梓「あっ、つい語っちゃいました。って澪先輩、湯気! 湯気! 何か冷やすものは~」
梓「やっぱり澪先輩は一番頼りになるなぁ。とんだ杞憂だったな」
純「梓、何ぼーっとしてんの?」
梓「後は唯先輩とムギ先輩か。唯先輩が一番心配だよ」
純「憂ー、梓が変なんだけど!」
唯「~~♪ 澪ちゃんのお陰で課題も提出できたし、これでやっと練習に身が入るよ!」
唯「ちゃんとしないと澪ちゃんやあずにゃんに怒られちゃうからね」
梓「唯先輩」
唯「おーあずにゃん! 噂をすればなんとやらだよ。部室に行くところ?」
梓「いえ、唯先輩を待ってたんです。部活は皆さん用事あるみたいなんで、今日は解散になりました」
唯「ええっ、さっきまでみんなといたのに!? ちょっと教室に戻って聞いてみるよ」
梓「えっ! えーっと、あの! 唯先輩と一緒にアイスでも食べたいな~とか」
唯「……」
梓「(ううっ、流石に無理があったかな……)」
唯「それならそうと早く言ってよ! でも珍しいな~、あずにゃんからそんな提案がくるなんて」
梓「(ふー、唯先輩でよかった)」
梓「そ、そうですか? あ、それと今日唯先輩の家に泊めさせてもらってもいいでしょうか?」
唯「わ~、大歓迎だよ! 今日はあずにゃんデーだね~」
梓「ありがとうございます。じゃあ早く行きましょう」ニッ
俺は毎日があずにゃんデーだ!
唯「ただいまー」
梓「お邪魔します」
憂「お姉ちゃんお帰り。あ、梓ちゃんも一緒なんだ」
唯「うん。あずにゃん泊めてもいいよね?」
憂「全然構わないよ。でも突然どうしたの?」
梓「特に深い意味はないよ。唯先輩と親睦を深めようと思って」
唯「そーそー、しんぼくを深めるんだよ、憂」
憂「お姉ちゃんわかって言ってるのかな……じゃあ今ご飯の用意してるからちょっと待っててね」
唯「了解ですっ! あずにゃん、私の部屋に行こうよ」
梓「はい」
唯「散らかってるけど気にしないで座ってよ~。憂に飲み物もらってくるね」
梓「あ、お構いなく」
梓「本当に散らかってるなぁ。ギターだけは綺麗にしてるけど」
梓「あーもう着替えもほったらかし、机の上も無茶苦茶。漫画と教科書が交互に重なってる!?」
梓「ベッドの上に着替えが脱ぎっぱなし! ズボラにも程があるよ」
梓「ん、着替え……着替え!? これはチャンスなんじゃ」ゴクリ
梓「唯先輩の着替え……いただきます!」
梓「あ~なんだこれすご~い! おおお、ここはヘブン! メイドインヘブン!!」ゴロゴロ
唯「あずにゃん」
梓「ああ神様ありがとうございます! ドリームタイムいただきました!!」
唯「あずにゃんって」トントン
梓「うわあああああ!!――って、ゆいせんぱい」
唯「なんか楽しそうだったね。あれ、それ私の寝巻き」
梓「あああああそうです、これなんです! これしわくちゃだったからたたんでたんですよ! はいっ!」
唯「あ、ありがとー? それより憂が御飯できたー、だって」
梓「そ、そうですか、それじゃ行きましょうか(ふー、何とか誤魔化せたみたい)」
唯「いやー、今日はあずにゃんがいたからはしゃぎすぎちゃったみたい。疲れたからもう寝るね~」
梓「はい。電気消しますよ」パチッ
梓「(唯先輩はやっぱり自宅でもだらしなさMAXだったなぁ。遊ぶことしか考えてないみたいだし)」
梓「(こりゃあ唯先輩にはスパルタしかないかな。明日から……あふぅ。眠くなってきた……)」
梓「Zzz」
ジャンジャンジャン♪
梓「!?」ガバッ
唯「あ、ごめ~ん、あずにゃん。起こしちゃったね」ジャンジャン♪
梓「唯先輩、こんな夜中にギター弾いて……どうしたんですか? 寝てたんじゃなかったんですか」
唯「うん。でもあずにゃんと遊んでて、練習するの忘れてたから今やってるんだよ」
梓「え、練習するのはいいことですけど。明日じゃダメなんですか?」
唯「うーん、でも一日一回はギー太触らないと落ち着かないんだぁ。学園祭も近いから毎日触っとかないとね~」
梓「唯先輩……! 私、唯先輩のこと見直しました! こんな真面目な一面もあったなんて」
唯「えへへ~、そう褒めるでないよ、この子は~。私すぐ忘れちゃうからさ、いつも遅くまで練習してるんだ」
梓「ああ……! 梓は感激です! 唯先輩、私に手伝える事があったら何でも言って下さい!」
唯「ほんと~? じゃあさ、ここのとこが難しくてさ~」ジャカジャカ
梓「ここはこうして、こうですよ。あ、それじゃなくて、こっちです」ジャカジャカ
唯「よくわかんないな~。こう?」
梓「違いますよ。えっと、後ろから失礼しますね」
憂「お姉ちゃん、梓ちゃん、うるさいよ~」ガチャ
梓「あ……」
憂「……ふーん」バタン
唯「怒られちゃったから、もう寝ようか」
梓「は、はい(起きた後が怖い)」
梓「はぁ、まさか朝食が味噌汁のダシとった後の煮干しオンリーなんてね。触らぬ憂に祟りなしだわ」
純「梓、何浮かない顔してんの」
梓「でもその甲斐あって普段の唯先輩を知る事ができたんだし、よしとしようか」
純「また聞いてない……あ、憂~。この間から梓がおかしい、って憂も聞いてくれない!」
梓「これで残すはムギ先輩だけか。一番謎が多い人だよね。気合入れていこう」
純「何に気合入れるのか知らないけど、今日英語の小テストってわかってんの? あーもう全然聞いてない」
紬「シャランラシャランラ~♪」
紬「今日は全員揃ってるかしら。そろそろ練習しないと大変よね」
梓「ムギ先輩」
紬「あら、梓ちゃん。何か久しぶりな気がするわ。今から部室?」
梓「いえ、ムギ先輩を待ってたんです。部活は皆さん用事あるみたいなんで、今日は解散になりました」
紬「えっ、私より先にりっちゃん達が行った筈だけど」
梓「う、いや、ホントはですね、ムギ先輩に是非聞きたいことがありまして」
紬「まさか……遂にきたのね! 待ってたの、梓ちゃん!」ガシッ
梓「何か反応が……それでですね、迷惑じゃなければ今日ムギ先輩の家に泊めさせてもらえませんでしょうか?」
紬「私の家? あぁ、そうよね! ここじゃ人目につくものね! 早速行きましょう!」ピッ
紬「もしもし、斉藤? 早く学校に車を寄越して。10分以内に」ピッ
梓「あ、ありがとうございます。突然すみません」
紬「いいのよ~、やっぱり夏といえば百合展開よね。誰とかしら~」
梓「ゆり? 何の話ですか……」
梓「ふぇ~……凄い部屋ですね。わっ、高そうな絵」
紬「ちょっと飲み物でも持ってくるわね。お話はそれからにしましょう」
梓「あ、はい、お構いなく」
梓「なんか調子狂っちゃうなぁ。うん、今の内に調査開始だ」
紬「梓ちゃん、お待たせ!」ガチャ
梓「わあああっ! は、早かったですね」
紬「こんな機会滅多にないから急いできちゃったぁ。それでお話っていうのは?」ワクワク
梓「いえ、大したことでは無いんですけど。普段のムギ先輩がどう過ごしてるのかってことなんですけど」
紬「……えっ、どういう意味?」
梓「どういう意味も何も。そのままですよ、自宅でムギ先輩がどういう生活を送っているのかな~、っていう好奇心です」
紬「私に対する好奇心? 私に百合百合ってこと?」
梓「さっきからその百合ってのが何かわからないんですけど……」
紬「なぁんだ、私の早とちりなの……いい機会だから、梓ちゃんに百合の何たるかを教え込んであげるわね」
梓「えっ、いやその、そういうのではなくて普段のムギ先輩を」
紬「普段通りよ~。手っ取り早く、この本を読んでいってちょうだいね」ドサッ
梓「コレ、女の人同士で……うわーうわーうわー!」
紬「うふふふふ」
紬「あら、もうこんな時間。そろそろ寝ようか、梓ちゃん」
梓「あはははははは……はっ、そ、そうですね。ありがとうございました、私何かに目覚めそうです!」
紬「それはよかったわ~。今度は是非実体験を教えてちょうだいね」
梓「唯×梓、いやさ梓×唯かな? 律×澪もいい……あれ、この楽譜何ですか?」
紬「あ、それ新曲の予定なの。この間から作ってたんだけど。ちょうどいいから梓ちゃんの意見も聞かせて欲しいわ~」
梓「凄くいい感じですね、これ! やっぱりムギ先輩は流石です! 改めて素晴らしいと思いました」
紬「あらあら、そうかしら」
梓「はい! 普段はおっとりしてて、ゆる~い感じですけど、やっぱり軽音部の事を考えていてくれているんですね!」
紬「そこまで大した事じゃないけど、でも軽音部が一番っていう気持ちは皆より強いつもりよ」
紬「今まで見た事もないこととか、話に聞いた事しかなかったことも軽音部で体験できたし。貴重な友人も増えたし」
梓「ムギ先輩……」
紬「もちろん貴重な後輩もね。み~んな大切にしているわ」
梓「ムギ先輩……私、感動しました! 色々な意味で今日は忘れられない日になりそうです!」
紬「あらあら、梓ちゃんったら。うふふ」
梓「この一週間、普段の先輩方を調査してきたけど」
梓「澪先輩はともかく、いつもだらけてる唯先輩に律先輩、何を考えてるか計り知れないムギ先輩も」
梓「皆さんそれぞれ軽音部の事を大事に想っていたんだなぁ」
梓「練習時間が足りなくなるからって、いつも口を酸っぱくして言ってたけど」
梓「やっぱり息抜きも必要だね。これからは頭ごなしに怒鳴っちゃうのは控えよう」
梓「ここでネタ晴らしして、軽音部一致団結! って、いい流れにしたいな」
梓「って、ちょっと私偉そうだね……あはは」ガチャ
梓「こんにちは! あの、皆さん聞いて下さい!」
唯律澪紬「……」
梓「いつも皆さん部室でお茶飲んでばっかりで、全然練習していないじゃないですか」
唯律澪紬「……」
梓「ですから、ちょっと勝手ですけどこの間から先輩方の身辺調査をさせてもらいました」
律「おい」
梓「結果は意外でしたね。いや~まさか皆さんがあんなに軽音部の事を想っていらしたなんて」
律「おい梓」
梓「あ、聞きたいですか結果。凄いですよ~。あ、でもやっぱりどうしよっかな~」
律「聞けよ」ゴツン
梓「痛っ! な、何するんですか律先輩」
律「そりゃこっちの台詞だよ。身辺調査とか言ってこの一週間フラフラしてたのか?」
梓「そうです! お陰で皆さんが真面目に部の事を考えているのがわかりましたよ。さぁ、練習しましょうよ!」
澪「もう土曜日なんだぞ、梓」
紬「今週は梓ちゃんと誰かがいつもいなかったから、合わせて練習できなかったのよ」
唯「あずにゃん、部活サボるような子じゃなかったのに……」
梓「あれっ?」
律「大体、私らはちゃんと練習してたんだぞ。お前何してたんだ?」
澪「ノリノリでトランプしてたな……」
唯「一緒にアイス食べに行ったよ!」
紬「百合レクチャーで目覚めかけてたわ」
律「ライブのDVD観てたっけかな」
澪「……遊んでただけにしか思えないな」
梓「あれれっ?」
憂「・・・」
律「思えば誘い方が強引だったような気がするな」
澪「突然現れて、今日の部活はないから家に行ってもいいか?って感じだったな」
紬「あら? みんなもそんな感じだったの。私も同じ」
唯「そういえば、あずにゃんは昨日の英語の小テストひっどい成績だったんだって? 憂が言ってたよ」
律「なんだぁ? 練習だけじゃなくて勉強もしてないのかよ」
澪「梓、来年の軽音部は梓が支えていくんだぞ。それに受験勉強もある」
紬「梓ちゃんがこんな調子じゃ、私達も気が気じゃないわね」
梓「なんで私が悪者に……う、うわぁぁぁぁぁぁぁん!!!」バタン!
律「おい、逃げたぞ!」
紬「梓ちゃん!」
梓「違うんです違うんです! こんなつもりじゃなかったのにぃぃぃ!! うわびゅっ!」ツルッゴチン
唯「あ、こけた」
澪「悪いことをすると痛い目に遭うんだな」
おしまい!
乙
俺も中野に身辺調査されたい
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しかし、このシリーズのあずにゃんは両津みたいW