- 純憂梓「私たちが主役!」 1~8話
- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/06(金) 16:21:30.82 ID:df9xsvDCP
-
#1『指!』
純「いっち…に…いっち…に…」
梓「純、何やってるの?」
純「この前やってた指のストレッチ。ほら、梓が後輩に教えてたじゃん」
梓「あぁ、あれね」
純「なんか私だけできないのが悔しくてさ~…」
梓「ジャズ研なのにね」
純「むぅ……一体どうやったらできるのよ」
梓「簡単だよ、ほら」
純「その指使いがうらやましい」
純憂梓「私たちが主役!」 9~15話

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純「もう疲れた!」
梓「諦め早すぎ」
憂「二人ともなにやってるの?」
純「あぁ憂、梓の指使いが凄くてさ」
梓「まぁ、小さい頃からやってるしね」
憂「へぇ~」
梓「お父さんに教わってたし」
純「いいなぁ、私も子供の頃にやっておけばよかった」
梓「今でも暇なときにやればいいじゃん」
梓「私なんて授業中でもやってる時あるよ?」
純「すごいね、梓は」
クラスメイトA「ね、ねぇ…あの三人なに話してるのかな?」
クラスメイトB「指使いがどうとか言ってたね…」
クラスメイトC「それってまさか…」
クラスメイトD「オナニー」
クラスメイトA「///」
クラスメイトB「で、でもお父さんに教わったって言ってたよ!?」
クラスメイトD「授業中でもやってるって言ってたね」
クラスメイトC「な、中野さんって……結構淫乱なんだね///」
放課後、ジャズ研
純「いっち…に…いっち…に」
後輩A「先輩、何やってるんですか?」
純「んー?指のストレッチ」
後輩B「中野先輩がやってたやつですよね」
純「そだよ、梓の指使いが凄くてさ」
純「私も悔しくて練習してるの」
後輩A「確かに、中野先輩の指使いは凄いですよね」
後輩B「あの指使いは見ていて気持ちいいですね」
純「そうなんだよ、なんか授業中でもやってるらしくてさぁ…」
先輩A「純が話してたのをちょっと聞いたんだけど、中野さんって子の指使いが凄いらしいわよ」
先輩B「中野さんって、あの軽音部のちっちゃい子?」
先輩C「可愛いわよね~」
先輩A「なんでも、お父さんに教わったらしくて、授業中でもやってるそうよ」
先輩B「なにを?」
先輩A「なんか…指を使ってやってるんだって」
先輩B「指を使う?授業受けてるときにギターは弾けないしなんだろう…」
先輩C「もしかして…オナニーとか///」
先輩B「ぶっ!?」
先輩C「だって…授業中に指を使うって言ったらそれしかないじゃない?」
先輩B(んなわけないでしょ…)
先輩A「でも…話を聞いてた後輩も気持ちいいとか何とか言ってような…」
先輩B「マジ!?」
先輩C「今度私も教えてもらいたいかも…その指使い///」
翌日
生徒A「ねぇ知ってる?二年の中野さんって…」
生徒B「うそ…///」
生徒A「マジマジ、凄いらしいよ」
唯「ねぇねぇ、なに話してるの?」
生徒B「あっ、平沢さん…」
生徒A「平沢さんって確か…中野さんの先輩だよね?」
唯「え?あずにゃん?」
クラスメイトA「な、中野さんおはよう…///」
梓「あっ、おはよ」
クラスメイトA「今日も…朝とかしてきたの?」
梓「なにを?」
クラスメイトA「その…指の…」
梓(指?…ストレッチのこと?)
梓「うん、したよ」
クラスメイトA「そ、そうなんだ…今度私にも教えてね///」
梓「いいけど…?」
昼休み
梓「…なんか変な視線を感じるんだけど」
憂「え?」
梓「誰かに…いやらしい目で見られているような」
憂「ストーカーとか?」
純「梓に?あはは、ないない」
梓「で、でもなんか変だって!」
純「うーん…まぁ梓はちっちゃくて可愛いけど…」
純「でもストーカーは考えすぎでしょ、澪先輩ならともかく」
梓「むぅ……」
放課後
生徒1「ねぇ…あの子」ヒソヒソ
生徒2「知ってる、凄いテクなんだよね///」ヒソヒソ
梓「?」
梓(なに…なんなの…)
梓(みんなが私のことを見てくる…)
梓「気持ち悪い…早く部活に行こう」
音楽室
ガチャッ
梓「こんにちは…」
唯「あっ…」
紬「梓ちゃん///」
律「よ、よぉ…」
澪「うぅ///」モジモジ
梓「?」
梓「どうしたんですか先輩達?」
唯「そのぉ、なんて言うか…」
唯「あずにゃんの新しい一面を知ったって言うか///」
梓「は?」
紬「わ、私は嫌いじゃないわよ?」
律「まぁ、真面目な人ほどハマりやすいって言うしな!」
梓「???」
澪「……」
梓「あの、澪先輩……顔真っ赤ですよ?」
梓「熱でもあるんですか?」
澪「い、いや…別に」
梓「体調が悪いのなら保健室に連れて行きましょうか?」
澪「えっ……」
澪(保健室……ベッド!)
澪(もしかして梓は私のことを!?)
澪「プシュー///」ドサッ
梓「み、澪先輩!?」
律「おーい澪ー、大丈夫かー?」
梓「やっぱり私、澪先輩を保健室に運んできます!」
律「あ、あぁ…頼むわ」
梓「澪先輩、しっかりしてください!」
澪「うぅ…」
唯「…行っちゃたね」
紬「えぇ」
唯「やっぱり保健室に連れ込むって事は…///」
律「梓の狙いは澪だったのか」
紬「ちょっと残念」シュン
唯「噂どおりの淫乱だね、あずにゃん」
律「まさかここまでとは…」
紬「私…梓ちゃんのファンクラブ作ってみたんだけど」
紬「学校中でも梓ちゃんの淫乱ぶりは有名だし、女神として崇めてる子までいるのよ?」
唯「オナニーの女神……憧れちゃうね」
律(この学校大丈夫なのか…)
保健室
澪「う~ん…」
梓「先生いないけどベッド使ってもいいよね」
澪「……」
梓(それにしても、先輩達まで様子が変だった……一体何が)
ガラッ
純「あれ?梓?」
梓「純…どうしたの?」
純「ちょっと機材運んでるときに怪我しちゃって」
梓「もう、純はしょうがないね」
純「先生は?」
梓「いないよ」
純「じゃあ勝手にバンソウコ借りちゃおっと…」
純「あっ、そうだ」
梓「なに?」
純「へへん、ようやく私も指使いをマスターしたんだ」
純「ほら」
梓「う~ん…まだまだだね」
純「えぇっ!?」
梓「もっとこう…」
純「ちょっ…痛いって」
梓「それで、ここをこうして…」
純「あっ…」
梓「これぐらいしないとダメだって」
純「でも…」
梓「まだ(指が)硬い…ちゃんと柔らかくしなくちゃだめだよ?」
純「うぅ…」
梓「ほら…私なんて」
純「すごっ…相変わらず凄い指使いだね」
梓「よっ、ほっ」
純「そ、そんな早くやっても平気なの!?」
梓「楽勝だよ、むしろ気持ちいいくらい」
純「へぇ…」
澪(な、なんの話をしてるんだ!?)
梓「ほら純も…」
純「あっ…私はまだ…」
梓「そんなこと言って、だんだん慣れてきたんじゃない?」
純「それはそうだけど…」
梓「大丈夫、私も手伝うから」
純「んっ……」
澪(指とか気持ちいいとか…ここは保健室だぞ!?)
くだらねぇww
梓「最初はゆっくりでいいから」
純「うっ…いたっ!」
梓「あっ、大丈夫?」
純「うん、平気」
澪(やっぱり、最初って痛いものなのかな…///)
梓「じゃあ今度は…」
純「うわっ…(中指と薬指が)どんどん広がっちゃうよぉ」
梓「我慢して」
澪(ひ、広がるってまさかアソコが…)ゴクリ
純「いたた…もう限界」
梓「もう、せっかくいい所なのに」
純「梓が無茶させるから」
梓「これくらいできないと一流のベース弾きにはなれないよ?」
澪(そうなのか!?)
澪(でもいくらなんでも私には…///)ドキドキ
純「あれ?そういえばベッドで誰寝てるの?」
澪(!?)
梓「澪先輩だよ」
純「うそっ!?ちょっと寝顔見ようかなぁ…」
梓「だめだよ、今寝てるんだから」
純「梓だって見たくないの?」
梓「それは……」
純「見たいでしょ?」
梓「……」コクリ
純「じゃあ見ようよ」
澪(お、犯される!!)
純「失礼しまー…」
澪「うわあああああああ!!」ガバッ
純「うわっ!?」
梓「きゃっ!?」
澪「うわーーーーーーん!!助けて律ーーーー!!」ダダダッ
純梓「……え?」
いいぞもっとやれ
平沢家
憂「お姉ちゃん、梓ちゃんの指使いって凄いんだよ」
唯「!?」ドキッ
唯「憂、知ってるんだ…」
憂「うん、ちなみに私もできるよ」
唯「うそ!?」
憂「お姉ちゃんはできるの?」
唯「…やったことない」
憂「じゃあ私が教えてあげるよ」ニコニコ
唯「ほ、本当…?」ドキドキ
憂「うん!」
#1『指!』 おわり
#2『バイト!』
純「夏休みにさ、どっか旅行に行きたいよね」
憂「そうだねぇ」
梓「旅行って…どこに?」
純「う~ん…沖縄とか?」
梓「行けるわけないじゃん…」
純「えぇ~、行けるよー」
純「もう高2なんだよ?遠出ぐらい楽勝だって」
憂「でも、そうなるとお金が…」
純「あっ、う~ん……」
純「…バイトする?三人で」
梓「バイト?」
純「どうせお金必要でしょ?」
梓「まぁ、そうだけど」
というわけでファミレスでアルバイトすることになりました。
純「憂はキッチンなんだ」
憂「うん」
梓「コックの服似合ってるね」
憂「えへへ…そ、そうかな」
憂「梓ちゃんたちもウェイトレスの格好かわいいよ」
ガーッ
純「あっ、早速お客さんだ」
客「すいませーん」
梓「はーい!」
客2「あのー」
純「はいはーい!」
憂(うわぁ…大変そうだなぁ)
ピピッ
憂「あっ、注文だ……」
憂「えっ、こんなに!?」
憂(一人で大丈夫かな…)
料理全部任されてるのか
厨房憂1人かw
純「ねぇ梓…ファミレスやめておけばよかったね」
梓「うん…」
純「忙しすぎるよー!」
ガーッ
梓「あっ、いらっしゃ…」
律「ちーっす」
梓「うわぁ…」
律「何だようわぁって」
唯「本当に働いてるんだー」
梓「先輩達…なんで来たんですか?」
澪「ごめん、私は止めたんだけど…」
紬「ごめんね」
梓「あっ、お二人はいいんですよ!」
律「なんだそれー!」
唯「差別差別ー!」
金出して憂の料理をオーダーする唯か…
純「どうぞ澪先輩、私が案内します」
澪「ありがとう、純ちゃん」
純(やった!名前で呼ばれた!!)
梓「ムギ先輩もどうぞ」
紬「ありがと」
唯「あれ~?憂は?」
梓「憂はキッチンですよ」
テパキテキパキ
憂「えっと、フライを揚げておいて…」
憂「お肉焼かないと…」
ピピッ
憂「あっ、また来た」
憂「サラダって結構注文されるんだ…今のうちに下ごしらえしとかないと」
同僚「すげぇ…初日でお昼のピークをさばいてるぜ」
店長「もう、あの子一人でいいんじゃないかな」
梓「ところで純」
純「なに?」
梓「先輩の接客は私がやるからいいよ」
純「え~、澪先輩ともっと話したいよ~」
梓「私だって…」
澪「それにしても二人とも、制服似合ってるな」
純梓「「ありがとうございます!!」」
律「ほんとほんと、可愛いな」
梓「はぁ……」
律「なんで私にはため息なんだよ!?」
純「とりあえずパフェ4つ頼まれたけど、これって私たちが作るんだよね?」
梓「うん、パフェやアイスは表の人がやるんだよ」
純「じゃあ澪先輩にはちょっと多めに盛ってあげよう」
梓「いいの?そんなことやって」
純「いいっていいって」
純「盛るぜぇ~!超盛るぜぇ~!」
梓「じゃあ私もムギ先輩の盛ってあげよう」
憂「あっ、お姉ちゃんのもよろしくね」
梓「うわっ!憂いつのまに!?」
憂「えへへ」
梓「お待たせしました」
純「ご注文のパフェで-す」
唯「わぁ!すっごいいっぱい盛ってる!」
澪「なんか…写真のと違うんだけど」
紬「すごいわ~」
律「……おい」
梓「はい?」
律「なんで私は少ないんだよ!?」
梓「気のせいです」
律「気のせいじゃありませんよ中野さん、あきらかに少ないです」
梓「律先輩こそドリンクバー頼んでないのになんでジュース飲んでるんですか」
律「ばれたか」
梓「ちゃんとお会計に入れておきますからね」
律「ツケで」
梓「ないです」
純「澪さん、美味しいですか?」
澪「あ、あぁ…」
純「よかった~」
澪「なぁムギ…」ヒソヒソ
紬「ちょっと…多すぎよね」ヒソヒソ
唯「美味しい~♪」モグモグ
憂「お、お姉ちゃんの食べてる姿可愛い!」
同僚「平沢さん、仕事してください」
休憩中
梓「はぁ、やっと落ち着けるよ」
純「ウェイトレスってさぁ…思った以上に大変だね」
純「お客さんは容赦なく呼んでくるし、その上偉そうだし…」
梓「いいお客さんもいるけどね」
憂「二人ともお疲れ様」
純「憂は余裕そうだね」
憂「そんな事ないよ、結構いっぱいいっぱい」
憂「料理もマニュアルどおり作らなきゃいけないし」
純「マニュアルかぁ…」
梓「そういえばさ、パフェあんなに盛っちゃって本当に良かったのかな」
純「でも先輩たち喜んでくれたし…いいんじゃない?」
梓「そっか…そうだよね」
純「はぁ、早くバイトやめたいよ」
憂「短期だし…あとちょっとだからガンバロ!」
翌日、軽音部
唯「ムギちゃ~ん、今日のお菓子は?」
紬「今日は…ナシよ」
唯「梨?」
紬「無いの」
律「えぇっ!?なんで!」
紬「ごめんね…持って来るの忘れちゃって」
唯「そんな~」
澪「い、いいじゃないかたまには」
律「ちぇっ」
澪「ムギ…」
紬「澪ちゃん…」
澪「昨日…やぱっり増えてたか?」
紬「うん…食べすぎたみたい」
澪「だよな…あきらかに量が多かったもんな…」
紬「しばらくお菓子は控えましょうか…」
#2『バイト!』 おわり
#3『物語!』
むかしむかし、とある町に一人の小さい女の子が住んでいた。
名前は梓。
梓はギターが得意で、少し生意気だった。
梓「なまいきじゃないもん!」
律「なまいきだろー!すくなくともわたしにはー!」
梓は今日もお友達と遊んでいる。
純「あずさー、あそぼうよー」
唯「あずさちゃ~ん、ギターおしえて~」
梓「もう、きょうはひとりであそびたいの!」
梓はとても人気者でした。
色々な子たちから引っ張りだこです。
憂「ごほっ、ごほっ」
梓「うい?だいじょうぶ?」
憂「うん…ちょっとかぜひいたみたい」
唯「わたしがいえまでおくってあげる」
憂「ありがとう、おねえちゃん」
梓「じゃあわたしは」
律「プロレスごっこだー!」ガバッ
梓「いたい!?」
律「どうだ!まいったか?」
梓「ふぇーーん!」
律「あっ…」
澪「こら!なかせてどうする!」
律「ご、ごめんよぉ…」
紬「だいじょうぶ?」
梓「りつのやつがいじめた~!」グズッ
律「ち、ちがうよ!わざとじゃないもん!」
梓「もうりつなんてだいっきらい!」
律「わたしだってきらいだ!」
澪「ふ、ふたりとも…」オロオロ
梓「ふんだ!」
律「ふん!」
平沢家
憂「ごほっ、ごほっ!」
唯「だ、だいじょうぶ?」
憂「うん…だいじょうぶだよおねえちゃん」
憂「ごほっ…けほっ」
唯「びょ、びょういんいかないと!」
憂「お、おおげさだよおねえちゃん……ただのかぜだから」
純「ねぇあずさー、なかなおりしてあげなよー」
梓「いや!わたしわるくないもん」
純「でもなかなおりしたほうがいいでしょ?」
梓「むぅ…」
純「あしたはちゃんとなかなおりするんだよ?」
梓「……かんがえておく」
翌日
梓たちが遊んでるいつもの公園に、今日も子供達が集まって来ました。
ただそこには唯ちゃんと憂ちゃんの姿はありません。
紬「どうしたのかな?」
澪「ねつでもあるんじゃない?」
律「……」
梓「……」
純「ほら、あずさ」
梓「あっ…」
律「……」
梓「その……」
律「……」
梓「…わたしはわるくないから」
純「だめだこりゃ」
律「あっそ」
梓「むっ…だいたいそっちがわるいんだからね!」
律「……」
梓「なんかいいなよ!」
律「…かえる」
梓「えっ…」
律「ちょうしわるい…」
澪「りつ?」
梓「に、にげるの!?」
律「……」
澪「わたしもいっしょにいくよ、りつ」
紬「わたしも」
梓「もう!なんなのよ!」
純「しゅがないよ、たいちょうわるそうだったし」
梓「だって…ちゃんとあやまろうとおもったのに…」
純「あしたあやまればいいじゃん」
梓「むぅ…」
純「それにしても、きょうはなんかしずかだね」
梓「…ほんとだね」
梓たちが帰路に着くときいつも歩いている大通りには、普段人がいっぱいでした。
しかし今日はなぜだか人通りがいつもの半分以上に減っています。
それに加えて、町は眠っているかのように静かになっていました。
翌朝、梓はいつもより遅くに目覚めました。
普段なら母親が起こしてくれるのに、今日は来ませんでした。
不安に思った梓は一階へと下りていきます。
梓「おかあさん…?」
太陽の日差し。
朝の気持ちいい空気。
鳥のさえずり。
テレビのニュース。
いつもと変わらない光景のはずでした。
母「……」
父「……」
梓「ふたりとも…なんでまだねてるの?」
梓がいくら起こしても二人は起きませんでした。
疲れているのだろうか。
そう思い梓は二人に布団をかけると、ご飯を食べ出かけました。
いつもの公園に行けばみんなが待ってる。
今日こそは律に謝ろう。
梓は歩を進めます。
律「……」
梓「りっちゃん…?」
梓「こうえんでねてたらかぜひくよ?」
律「……」
梓「りっちゃん」
律「……」
梓「ねぇ、りっちゃんってば!」
律「……」
梓「もう…せっかくあやまりにきたのに」
律「……」
梓「…おきたらあやまろう」
梓(だれもこない……みんなまだねてるのかな?)
律「……」
梓「おーい、りっちゃーん」
律「……」
梓「はぁ…」
梓「そういえば、ここにくるちゅうでだれもいなかたような…」
梓「みんなどうしたんだろう…」
その日、律はそのまま目覚めませんでした。
翌日
防護服を来た人たちがトラックに眠っている人たちを詰めこみ
どこかに連れて行き始めました。
「おい、この子たちもそうだ」
「全員処分だ」
澪「……」
紬「……」
律「……」
純「……」
梓(…みんなどこにいっちゃうんだろう)
何ヶ月経ったのでしょう。
町の人は誰一人帰って来ません。
梓はそこでやっと、「みんなが死んだ」のだと理解しました。
梓「…さむい」
梓「体調わるいかも…」
梓「……」
梓「結局……謝れなかったなぁ…」
梓「……」
梓「ごめんね……りっちゃん」
そう呟いても誰も答えてくれませんでした。
梓はそのまま一人ぼっちで町をさ迷い続けました。
おしまい
――――――
――――
――
梓「!?」ガバッ
梓「はっ、はっ…」
梓「……夢?」
学校
キーンコーンカーンコーン
律「よーし!今日も部活だー!」
梓「……」
律「ん?どうした梓」
梓「……」ダキッ
律「なっ!?///」
梓「……」
律「は、離せって!」
梓「よかった…」
律「はぁ?」
梓「律先輩…ごめんなさい」
律「いや…なにが?」
梓「私、今日から律先輩と仲良くなります」
律「は?」
梓「えへー」
律(気持ち悪っ!?)
梓「律先輩もあずにゃんって呼んでいいんですよ?」
律「誰が呼ぶか!とりあえず離れろって!」
梓「呼んでくれるまではなしませーん♪」
律「うわああああっ!?梓が変な病気になったーーー!!」
澪「なにやってんだあいつら」
紬「うふふ、楽しそうね」
#3『物語!』 おわり
#4『テスト!』
純「お願い!数学のノート見せてくれない?」
憂「いいよ」
純「ありがと~!」
梓「ちゃんと普段からノートとりなよ」
純「そうだ!今日勉強会しない?」
梓「え?」
憂「勉強会?」
純「梓の家で!」
梓「私の家!?」
中野家
純「ほうほう、ここが梓の部屋か」
梓「あんまりジロジロ見ないでよ」
純「あっ、この漫画読んでいい?」
梓「いいけど…勉強は?」
純「んー…あとで」
憂「じゃあ私はお茶持ってくるね」
梓「いいって!私がやるから!」
純「……」パラッ
憂「これ中学のアルバム?」
梓「そうだよ」
憂「見ていい?」
梓「は、恥ずかしいよ…」
純「……」パラッ
憂「わぁ~!中学生の梓ちゃんだ!」
梓「今とあんまり変わってないでしょ?」
憂「そんなことないよ、今の方が大人っぽい」
梓「そ、そうかな?」
純「……」パラッ
純「…ねぇ、これの続きある?」
梓「あっ、そこに……って」
純「なに?」
梓「勉強しに来たんじゃないの?」
純「あっ」
梓「憂も、アルバム見るのおしまい」
憂「あぁ、かわいいのに…」
純「じゃあボチボチやりますか…」
純「ところでさ、勉強ってなんの意味があると思う?」
梓「知らないよ」
純「その理由を見つけるために勉強するんだよ」
梓「はいはい」
純「勉強飽きたー」
憂「頑張って、純ちゃん」
純「えい」ツンッ
梓「ふにゃっ!?///」ビクンッ
純「ふっふっふ、梓はわき腹をつつかれるのが苦手か」
梓「真面目に勉強して!!」
純「お腹すいたね…」
梓「あっ、お母さんがご飯作ってくれるって」
純「本当!?」
梓「うん、それじゃあご飯の前にお風呂入ろっか」
純「…三人で入る?」ニヤリ
憂梓「えっ」
お風呂
純「憂って胸大きいよね」
憂「み、見ちゃやだよ///」
純「梓は……ふっ」
梓「笑うなー!」
純「そうだ、背中洗いっこしようよ」
ゴシゴシ、ゴシゴシ
純「私さ、姉妹いないからこういう洗いっことかやってみたかったんだよね~」
梓「そう?私はそんなの思ったこと無いけど」
純「憂はお姉ちゃんといつも一緒に入ってるの?」
憂「うーん、高校生になってからはあんまり…」
純「へぇ、なんか意外」
憂「え?」
純「だって…ねぇ?」
梓「うん」
憂「?」
チャポン
純「ふぅ、誰かとお風呂に入ると楽しいね~」
梓「そういえば合宿のときお風呂で先輩たちが…」
純「えっ」
梓「なに?」
純「梓…先輩達とお風呂に入ったの?」
梓「そうだけど…」
純「澪先輩とも?」
梓「うん」
純「うらやましいぞコンチクショー!」ザバッ
梓「だ、だって合宿だし!」
憂「まさか…お姉ちゃんとも入ったの?」ワナワナ
梓「えっ、もちろん…」
憂「酷いよ梓ちゃん!私だって我慢してるのに!」
梓「えぇっ!?」
純「お仕置きだ!」ツンツン
梓「にゃっ!?///」
梓「ど、どこつついてるの!?」
純「梓ばっかりずるい!」ツンツン
梓「ふにゃあぁぁ///」
純「あ~、良いお湯だった」
梓「少しのぼせた…」
純「ちょっと遊びすぎたね」
憂「梓ちゃん、髪の毛拭いてあげる」
梓「あっ、ありがとう」
純「相変わらずうらやましい髪」
梓「癖毛だって、セットしやすそうでいいじゃん」
純「むっ!今のは聞き捨てならん!!」
純「好きな髪型にセットできないから困ってるんでしょ!」
梓「そ、そうなんだ…」
純「でも濡れた直後って癖毛でもまっすぐしてるからいいよね」
純「どう?ストレートの私」
梓「誰?って感じ」
純「!?」ガーン
憂「純ちゃんは普段でもかわいいよ?」
純「そう言ってくれるのは憂だけだよ!」
食後
憂「梓ちゃんのお母さん、料理上手だね」
純「ふぅ、お腹いっぱい…」ゴロゴロ
梓「食べた後にすぐ寝ると牛になっちゃうよ」
純「あ~…牛はいやだね」
純「せめて鳥がいいなぁ」
梓「どっちにしろ体に悪いって」
純「あっ、漫画の続き読んでいい?」
梓「好きにして」
梓「もうそろそろ寝るよ」
憂「結局お泊りしちゃうことになっちゃたね」
梓「まぁ明日は休みだしうち構わないけど……」
純「……」パラッ
梓「純、電気消すよー」
純「うん、後ちょっと」
梓「もうダメ」カチッ
純「あぁ!いい所だったのに……」
純「せっかく泊まりに来たんだしなんか話そうよ」
梓「なに?」
純「うーん…コイバナとか?」
梓「うち女子高だからそんな浮いた話ないでしょ?」
純「あぁそっかぁ…それもそうだね……」
憂「私、軽音部のこともっと聞きたいな」
梓「軽音部かぁ…そう言われてもいつもお茶のんで話して……」
梓「なんかグダグダに毎日が終わるから何とも…」
憂「あはは…」
純「ぐーっ…」
梓「ていうか純寝ちゃってるし」
梓「はぁ……あっ」
憂「なに?」
梓「結局勉強あんまりできなかったね」
憂「そういえば、そうだね」
梓「このグダグダ感、なんか部活と似てる…」
憂「でもいいじゃない、悪くないと思うよ?」
憂「こういう時間を過ごせるのって幸せなんじゃないかな」
梓「うーん…まだよく分かんないや」
純「ぐーっ…」
憂「うふふ、とりあえず私たちも寝よっか?」
梓「…そだね」
梓(明日はちゃんとした一日が過ごせますように、っと)
#4『テスト!』 おわり
#5『妄想!』
純「いけない、遅刻しちゃう!」
純「こっち行けば近道に……」
ブーーーーー!!!!
純「!?」
キキィィィッ!!ドンッ!!
その日、私はトラックに轢かれた。
キーンコーンカーンコーン
憂「純ちゃん遅いねー」
梓「寝坊じゃない?」
ガラッ
純「おはよー…」
憂「あっ、純……!?」
梓「ちょっ…純!?」
純「いやー参っちゃったよ、トラックに轢かれちゃってさぁ…」
純「全身血だらけ」
梓「いやいやいやいや、ありえないって」
憂「大丈夫なの?」
純「うん、平気だよ」ザパアァァァ
梓「頭から血出てる!!」
純「まぁ要は気の持ちようだよね」
純「心頭滅却すれば火もまたなんとか」ブシュウウゥゥゥ
梓「血が吹き出して私にかかってるから」
純「一時間目なんだっけ」ブシュウウゥゥゥ
憂「…本当に大丈夫?」
純「平気だって、死ぬわけじゃないし」ブシュウゥゥゥ
梓「普通もう死んでるよね」
純「梓、教科書貸して」ブシュウゥゥゥ
梓「嫌だよ……血だらけになるもん」
純「しょうがないなぁ…」ブシュウゥゥゥ
梓「ていうかいい加減止血しなよ」
授業終了
キーンコーンカーンコーン
純「あぁ~…ようやく1時間目が終わった」ブシュウゥゥゥ
梓「……」
憂「……」
純「あれ?どうしたの?」ブシュウゥゥゥ
梓「いや…血出すぎだから、みんな引いてるから」
純「そんなこと言わないでよ~」ブシュウゥゥゥ
梓「こっちこないでって!」
純「!?」ブシュウゥゥゥ
純「ひどい…」ブシュウゥゥゥ
梓「あっ…」
純「私だって…好きで出してるわけじゃないのに…」ブシュウゥゥゥ
梓「えっと…その…」
純「もういいよ!私なんていなくなればいいんでしょ!?」ブシュウゥゥゥ
憂「待って純ちゃん!」
純「さようなら!」ブシュウゥゥゥ
憂「純ちゃん!」
梓「純!とりあえず止血して!」
純「血を出すしか能の無い私なんて……もういなくなればいいのね」ブシュウゥゥゥ
憂「純ちゃん、ようやく追いついたよ」
純「憂…」ブシュウゥゥゥ
憂「教室に戻ろ?みんな待ってるよ」
純「でも…私…」ブシュウゥゥゥ
憂「たとえ純ちゃんが出血しまくりでも、私は純ちゃんのこと嫌いにならないから」
憂「それはきっと、梓ちゃんや他のみんなも同じだよ」
純「憂…グズッ…」ブシュゥゥ
純「私……戻ってもいいのかな?」
憂「もちろん!」
純「うれしい!」ブシュウウウウゥゥゥゥゥウウゥウ
ピリリリリリリリリリ
純「なに?警報!?」ブシュウゥゥゥ
校内放送「緊急事態です、校内にテロリストが現れました」
純「うそっ!?」ブシュウゥゥゥゥ
校内放送「すみやかに避難してください、繰り返しますすみやかに…ぎゃああああ!!」
ブツンッ
憂「そんな…テロリストだなんて…」
梓「憂!純!」
純「梓!」ブシュウゥゥゥ
梓「早く逃げよう!テロリストがすぐそこまで来てるよ!」
純「マジ!?」ブシュウゥゥゥゥウゥゥ
テロリスト「おっと、逃がさないぜお嬢ちゃんたち」
憂「!?」
テロリスト「さぁ、地獄を楽しみな!」
純「くっ…」ブシュウゥゥゥ
憂「純ちゃん!?」
梓「何してるの!早く逃げようよ!!」
純「私が盾になるから…二人はその間に逃げて!」ブシュウゥゥゥ
梓「純…」
純「今の私にできるのは…こんなことぐらいだから」
テロリスト「死ね!マシンガンだ!」
ズバババババババ
純「うぐっ!?」
憂「純ちゃん!!」
純「早く逃げて!!」
テロリスト「ちっ、しぶといやつだ」
憂「純ちゃん!」
純「憂!!早く行って!!」
憂「でも…でも!!」
テロリスト「くらえ!バズーカー!!」
ドカーーーーーン!!
憂「純ちゃん!!」
純「早く逃げて!!」
梓「なんで死なないの!?」
シュールすぎるww
純「ぐふぅ」
テロリスト「Fuckなんてやつだ!!バズーカーも効かないのか!?」
憂「純ちゃん!!」
テロリスト「こうなったら接近戦で…」
エイリアン「ギャアアアア!!」
テロリスト「うわああああっ!?」
バキバキムシャッ
憂「大変!!エイリアンまで現れた!!」
梓「そんな……エイリアン相手じゃどうしようも…」
純「大丈夫!私が時間を稼ぐから二人は逃げて!」
エイリアン「ギャアアアアア!!」
バキバキバキ
純「きゃあああああ!!」
憂「純ちゃん!!」
純「早く逃げて!!」
梓「に、逃げるってどこに!?」
純「体育館!とりあえず体育館に逃げるの!!」
憂「そっか、大地震が起きたら体育館が避難所とかに使われるもんね」
憂「信頼と実績のある体育館なら安心だよ」
純「きゃああああああ!!」
憂「純ちゃん!!」
純「早く逃げて!!」
梓「と、とりあえず体育館に行こう!」
体育館
ガンガン!!
梓「あ、あれ?鍵がかかってる!?」
憂「えぇっ!?」
純「あっ、鍵なら私が持ってるよ」
梓「なんで純が持ってるの!?ていうかなんでここにいるの!!」
エイリアン「ギャアアアア!!」ガブリガブリ
純「きゃあああああ!!」
梓「エイリアンまで来ちゃった!?」
憂「純ちゃん!!」
純「早く逃げて!!」
梓「純のせいで逃げられないんだよ!!」
純「ちょっと待って、今鍵探すから…」
エイリアン「ギャアアアア!!」ガブッガブッ
純「いたたたっ!!痛いって!!」
純「あった、はい鍵」
エイリアン「ギャアアアアア!!」ガブガブ
純「きゃあああああ!!」
憂「純ちゃん!!」
梓「もういいから早く行こう」
梓「ふぅ、なんとか逃げ出せたね」
憂「純ちゃん…大丈夫かな」
梓「大丈夫でしょ」
純「そうだよ、私は大丈夫だよ!」
エイリアン「ギャアアアア」
梓「なんで純まで来てんのよ!?」
純「二人が心配で様子を見に…」
梓「余計なお世話だって!」
エイリアン「ギャアアアア!!」ガブリガブリ
純「きゃあああああ!!」
憂「純ちゃん!!」
梓「死ね!!早く死ね!!」
純「大丈夫!こうもあろうかと小型爆弾を用意したから!」
純「これをエイリアンのお腹の中で爆発させればイチコロよ!」
憂「でも…それじゃあ純ちゃんまで…」
純「憂、梓、今までありがとう…」
純「二人と過ごしてた時間は、とても楽しかったよ」
憂「純ちゃん…」
梓「純…」
純「…バイバイ」
憂「純ちゃん!!」
純「うおおおおおおおおおおっ!!!」
エイリアン「ギャアアアアアアアア!?」
ドガアアアアアアアアアアアン!!!!
憂「純ちゃんーーーーーん!!!」
―――――
―――
――
梓ひでえw
純「っていう妄想してたらテスト勉強とか手につかなくなっちゃった」
純「だからお願い!ノート貸して!!」
梓「貸すわけないでしょ、そんな理由で」
純「ケチ」
梓「ちなみにその妄想の最後で純は死んだの?」
純「え?生きてるに決まってるじゃん」
#5『妄想!』 おわり
#6『日曜日!』
憂「……」
久しぶりにDVDをレンタルして観ています。
お姉ちゃんは部活だけど私には休日。
憂「……」
こういう日でもやることは探せばいっぱいあるけど…
今日はなにもしない日にしました。
もうすぐ夏。
外もだんだん暑くなってくる。
憂「……」
憂(…あつい…風もない…)
憂(お姉ちゃん大丈夫かな…)
憂「……」
そろそろお昼の時間だ。
憂「……」
お腹はすいている。
けど動き気が起きない。
憂(あつい…)
一人でいると気が緩んでしまう。
なんとなくやる気が起きてこない。
これが私の自然体なのだろうか。
憂(十二時半になったら作ろう…)
時計の針をボーっと見つめる。
一秒ごとに動く針。
一分ごとに動く長い針。
一時間ごとに動く針。
どれもバラバラなのに同じ方向へと回っている。
追いつき、追い越されながら。
憂「……」
気づくと十二時半が過ぎていた。
憂「……」
憂(…一時になったら作ろう)
結局お昼ご飯を作り始めたのは二時を過ぎてから。
お腹はすいていたが特に凝った料理ではなく、そうめんを食べた。
憂「……」
何もしないと決めたが、正確には何もできない。
何もする気が起きない。
憂「ふぁ…」
外は風も吹いてきた。
ちょうど良い気持ち。
憂「……」
このまま寝てしまおう。
意識がはっきりとしない。
自分は眠っているのだろうか、それとも起きているのだろうか。
別の世界に来たみたいでなんだか不思議な気分だ。
憂「……」
途中でお姉ちゃんの顔を思い出す。
自分の意識ははっきりとしないのに、お姉ちゃんの顔は鮮明に写った。
憂「……」
今はこの顔が見れるだけで幸せだ。
憂「うぅん……」
目が覚めた。
汗を大量にかいている。
喉もカラカラだ。
夢の中を長く旅した気分なのに、時計を見ると一時間ちょっとしか経っていなかった。
針は相変わらずバラバラに動いている。
憂「……」
憂(だるい…)
午後四時。
そろそろお姉ちゃんが帰ってくる時間だ。
憂「……」
急いで頭を働かせ、今日の夕飯のメニューを考える。
何を作ろうか。
憂(そろそろ準備しようかな…)
今日初めてスムーズに動けた気がする。
唯「たっだいま~!」
憂「おかえり、お姉ちゃん」
憂「もうちょっとでご飯ができるから手洗って待っててね」
唯「はいは~い」
憂「ふふっ」
唯「……」ジーッ
憂「……アイスはご飯の後だよ?」
唯「ちぇっ」
唯「ふぅ、ごちそうさまでした」
憂「はいお姉ちゃん、アイス」
唯「やったー!アイス~!」
憂「もう…」
私の料理よりアイスの方がうれしいのかな?
アイスにちょっと嫉妬しちゃう。
唯「はい、憂の分」
憂「!」
憂「…ありがとう」
でもいっか、お姉ちゃんが喜んでるんだし。
唯「最近暑いね~」
憂「うん、もうすぐ夏だからね」
唯「私今日いっぱい汗かいちゃった」
憂「あっ、お湯もう沸いてるよ」
唯「うん」
唯「……」ジーッ
憂「お姉ちゃん?」
唯「じゃ、そういうことなら…」
チャポンッ
唯「はぁ……」
憂「……」
唯「お風呂一緒に入るの久しぶりだねー」
憂「うん、だけど……」
憂「きゅ、急にどうしたの?」
唯「まぁ、たまにはハダカのつきあいも必要かなーって」
唯「…いやだった?」
憂「ううん……うれしいよ」
唯「えへへ、私も」
憂「お湯…あったかいね」
唯「うん、疲れが取れるよぉ」
憂「今日も練習がんばったの?」
唯「今日はねぇ…まずちょっと練習したでしょ」
唯「その後お茶飲んで、お昼ご飯たべて…」
唯「練習して、おやつ食べて、それでね…」
唯「あっ、そういえばりっちゃんがね…」
憂「……」ニコニコ
体が温まってくる。
少し汗も出てきた。
それでも私はお姉ちゃんの話を聞き続けた。
私の知らない事、知らない体験、知らない時間。
全てお姉ちゃんが運んでくれる。
お姉ちゃんも喜々と話してくれた。
唯「あっ…」
かと思うと
憂「お姉ちゃん?」
唯「あつい…」
憂「…ふふっ、そろそろ出よっか」
唯「お風呂上りきもちー…」
憂「入る前は暑かったのに…涼しく感じるね」
唯「うい~…アイス~」
憂「今日はもうダメ」
唯「うぅ…」
憂「うふふっ」
お姉ちゃんは自分ではなにも持ってないと思ってるかもしれない。
でも、彼女に会った人はきっと気づくと思う。
唯「えへへ~」
たぶん、それを見たくてみんなお姉ちゃんと一緒にいるんだと思う。
唯「もう寝よっか?」
憂「うん」
部屋に戻り、時計を見る。
寝るにはいつもより早いかも。
憂「ふぅ…」
ベッドに入り今日お姉ちゃんから聞いた話を思い出した。
私の知らない所で、お姉ちゃんは自分の時間を過ごしているんだ。
憂「……」
もう一度時計に目をやる。
相変わらず針はバラバラに動いていた。
憂「……」
時間の流れは、みんなに一個ずつあって…
それは止まらない。
#6『日曜日!』 おわり
#7『理想!』
澪「純、今帰りか?」
純「み、澪先輩!」
澪「よかったら…一緒に帰らないか?」
純「いいんですか…?」
澪「あぁ、もちろん」
純「でも…澪先輩とは帰る方向は逆なのに……」
澪「それは……純と長く一緒にいたいから」
純「え?」
澪「純ともっと仲良くなりたいんだ……迷惑かな?」
純「いえ、そんな…私も同じ気持ちです」
澪「純…///」
純「澪先輩///」
ダキッ
純「っていう感じで澪先輩と仲良くなりたいな~」
梓「……」
純「……」
梓「……」
純「なんか言ってよぉ~」
梓「呆れてなにも言えないんだって」
純「なんで!?」
梓「少なくともドーナッツを一口だけかじって全部残すような人には、澪先輩は振り向かないと思うけど」
純「だって、全部一口食べたら満足しちゃって…」
純「ていうかなんでドーナッツ食べてるんだっけ?」
梓「純が食べたいって言うから学校帰りに寄ったんでしょ」
純「そっか……梓残り食べていいよ」
梓「全部は無理だって」
純「まぁ話は戻すけどさ、澪先輩と仲良くなりたいんだよね」
梓「軽音部に入れば?」
純「いや、まぁそれは置いといて……」
純「あっ、澪先輩がジャズ研に来るってのはありかも」
梓「だ、ダメに決まってるじゃん!」
純「でも真面目に練習しない軽音部に不満溜まってるかもしれないよ~?」
梓「そんなことないもん」
梓「純は知らないと思うけど、澪先輩だって軽音部のこと大切に想ってるんだから」
純「ふーん……でもやっぱり羨ましいなぁ、澪先輩がいるって」
梓「澪先輩はいいけど、他がね…」
純「他?」
梓「唯先輩や律先輩」
純「なんで?」
梓「真面目じゃないっていうか…適当って言うか…」
梓「とにかく変な先輩なんだよ」
容赦ない上から目線がまさに梓
純「…変って言ってもさ、梓も十分変になったよね」
梓「え?」
純「軽音部に感化されちゃってるよね」
梓「されてないよ!」
純「自分ではそう思ってるだけだって」
梓「うぅ……そういう純だって変だよ」
純「だから、人それぞれみんな自分の価値観持って自分のこと普通だと思ってるの」
純「私から見れば梓はそうとう変になったよ?」
梓「うぐっ…」
梓「むぅ…純なんかにそこまで言われるとは」
純「なんかってなに、なんかって」
梓「でも、今の発言はなんか大人っぽかったね」
純「梓がお子様なだけだよぉ」ニヤニヤ
梓「にゃにをー!」
純「あはは」
梓「はぁ、変わっていく自分がいやになっちゃうよ」
純「変わらないものなんてないんだよ?梓」
梓「その『ちょっと今良いこと言ったでしょ?』的な顔がいや」
純「まぁ、自分が理想してる自分になるのなんて無理に等しいしね」
純「さっき澪先輩の妄想しててそう思ったよ」
梓「それでも…軽音部に芯まで染まりたくない」
純「別にそれは悪いことじゃないんだしいいじゃん」
梓「……」
純「梓の場合は強がってるだけだって」
純「ていうかすでに染まってると思うし」
梓「むぅ…」
純「それに比べて私は…どうしよっかな~」
梓「なにが?」
純「…将来ドーナッツ屋さんでもやろっかな」
梓「は?」
純「なんかさ、このまま目標との壁を感じると…どうしようもないじゃん?」
純「容姿端麗、ベースも上手い!そして何より癖毛じゃない!」
純「…自分に持ってないものいっぱい持ってる人に憧れちゃうけど、今の自分は何も変わらないし」
純「それにベースやってるけどこのまま続けるかどうか分かんないし」
梓「……」
純「結局、何がしたいのかも自分に何ができるのかも分かんないまま…」
純「このまま普通の人生歩んで普通の人間なのかなぁって思うと……」
梓「……なんか、純らしくないね」
純「…きっと梓に感化されたんだと思う」
梓「私のせい?」
純「あ~、考えるだけで鬱になる」
梓「…そんな自分を非難する必要ないじゃん」
純「うん?」
梓「純が自分のことをどう思ってようとも、私は純のこと尊敬してるよ」
梓「…一応だけど」
純「お?」
梓「だから…普段は部活とかちゃんとやってるみたいだし、切り替えができてるっていうか…」
梓「あぁもう、こういう事は一回か言わないからね!」
純「梓…」
梓「元気だしなよ、純らしくないって」
純「…まさか梓なんかに励まされるとは」
梓「なんかってなに、なんかって」
純「まぁ、一応ありがとう」
純「梓のこと好きになったよ、ちょっとだけだけど」
梓「どういたしまして」
純「私らしくかぁ……」
純「とりあえずドーナッツをもう一度全部一かじりしよう」
梓「それ…ただ食べたくなっただけでしょ」
#7『理想!』 おわり
#8『ゴールデンチョコパン!』
学食
純「こ、これは…!」
純「一日限定3個のゴールデンチョコパン!」
純「まさか今日買えるなんて思えなかったよ~」
純「ラッキー……」
いちご「すいません、これください」
純(あっ…)
いちご「……」スタスタ
純(私のゴールデンチョコパンが!?)
純「奪われた…私のゴールデンチョコパン…」
憂「純ちゃん、元気出して」
梓「もともと手に入らないものなんだから仕方ないじゃん」
純「……」
憂「純ちゃん?」
純「諦めないもん!必ず今学期中にもう一度ゴールデンチョコパンをこの手に!」
梓「もうすぐ一学期終わるよ」
純「だから、それまでに!」
純「絶対もう一度食べるんだから!」
憂「じゅ、純ちゃんが燃えている…!」
翌日
いちご「これください」
純「すでに取られた!」
翌々日
いちご「これください」
純「また!?」
純「三連敗!三連敗だよこれで!」
梓「向こうは勝ち負けとか意識してないと思うけど」
純「あの巻き髪の先輩…きっと私のこと恨んでるんだ」
憂「何かしたの?」
純「何もしてないし初めて見た先輩だけど」
梓「もう諦めなよ、ゴールデンチョコパンは純に食べられたくないんだよ」
純「そんなことないよ!ゴールデンチョコパンだって私に食べられたいと思ってるよ」
純「それなのにあの巻き髪先輩め…!」
純「次こそ私の全てをかけてゴールデンチョコパンを!!」
梓「その情熱を別のことに使えばいいんじゃないかな」
純(ゴールデンチョコパンをゲットするには、まず三年生より早く学食に行かなくてはいけない)
純(ここが一番大事、このをチャンス逃すとゲットできる確立がぐっと下がってしまう)
純(まさに一世一代の大勝負…!)
キーンコーンカーンコーン
純(きた!!)
純「学食行ってくる!」ダダダッ
憂「は、早い!」
梓「本当に全力だ…」
学食まで全力で走った。
教室を出て階段を下り、学食まで一本道。
なんとしても三年生より早く…!
純「はぁ、はぁ…」
もてる限りの力で足を動かす。
腕も早く振る。
心臓が早く鼓動しているのが分かった
わき腹もちょっと痛い。
それに普段運動してないせいか、すでに息は切れていた。
それでも諦めるわけにはいかない。
ゴールデンチョコパンを手に入れるためには!!
純「はぁ、はぁ…」
今の私は光。
そう、光よ。
この世のあらゆるものより早い。
まさに光。
この調子なら確実に一番乗りできる。
そしてあのパンを我が手に…!
さわ子「こら、廊下は走らないの!」
無視した。
さわ子「待てこらぁ!!」
追ってきた!?
追ってきたwwwwwwwww
さわ子「ガミガミくどくど…」
純「はい、すいません、ごめんなさい…」
怒られてる時もゴールデンチョコパンで頭がいっぱいだった。
初めてゴールデンチョコパンに出会ったときの感動。
今でも忘れられない
普通よりも大きいあのゴールデンチョコパン。
パンの上にチョコがいっぱいかかったあのゴールデンチョコパン。
パンの中にもぎっしりちょこが入ってるあのゴールデンチョコパン。
あぁ、ゴールデンチョコパン、ゴールデンチョコパン。
ゴールデンチョコパン……
早く…早く食べたい!
さわ子「はいこれまで、じゃもう廊下を入っちゃダメよ?」
純「分かりました!」ダダダッ
さわ子「走るなって言ってんだろうが!!」
学食
純「ゴールデンチョコパ…」
純「!?」
ワイワイ ガヤガヤ
純「人がこんなに…」
あの説教さえなければ…
こうなったら無理やりでも前に。
純「うぐぐっ…」
純「ゴールデン…チョコパン…!」
純「前にでれた!」
ゴールデンチョコパンは…
純「!」
あった!ラスト一個!!
純「や、やった…」
純「すいません!!これ…」
いちご「これください」
「はい、まいど」
純「!?」
純「あ、あぁ…」
終わった…何もかも。
全身の力がいっきに抜ける
その場で座り込んでしまった。
純「……」
あれだけ頑張ったのに…買えなかった。
結局、絶望のまま夏休みを迎えるのね。
ふっ…私らしい一学期だった…
純「……」
いちご「……」
純「……」
いちご「……これ」
純「え…?」
いちご「半分あなたにあげる」
純「な、なんで…」
いちご「欲しそうな顔してたから」
純「でも、それ先輩の…」
いちご「いいの、あなたが食べなさい」
純「先輩…」グズッ
いちご「じゃあね」
純「あ、ありがとうございました!」
私は勘違いしてたようだ。
あの巻き髪の先輩は一見冷たそうに見える人だったけど、そんなことはなかった。
とても…とても優しい先輩だった。
憂「あっ、それ買えたんだ」
純「うん、半分だけだけどね」
梓「なんで?」
憂「いいな~」
純「……」
いちご『半分あなたにあげる』
純「ふっ…」
純「憂と梓にも分けてあげるよ」
梓「いいの?」
純「私は今まで自分のことしか考えてなかった」
純「けど、それじゃあダメなんだよ」
純「それをあの先輩が…教えてくれた」
梓「?」
純(巻き髪先輩…名前は知らないけどありがとうございました)
純(私、先輩みたいな立派な高校生になってみせます!)
律「あっ、それゴールデンチョコパンじゃん!ちょっとちょうだい」
いちご「やだ」
#8『ゴールデンチョコパン!』 おわり
いちごwwwwwwwww
純憂梓「私たちが主役!」 9~15話









































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