- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/03(月) 22:37:13.63 ID:1Q0ypkMs0
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キョン「すまん、遅れた」ガチャ
キョン「あれ? 誰もいない。ハルヒは先に行ったはずなんだが」
「ピィ」
キョン「ん? 今何か聞こえたような……」
「ピィピィ」
キョン「どこだ? どこから聞こえてきてるんだ?」キョロキョロ
キョン「団長机のほうからか……? んん?」
ぷちハルヒ「ピィ!」
キョン「……」
ぷちハルヒ「ピィ~!」
キョン「何だこれ?」
- 2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/03(月) 22:39:12.95 ID:qjVPCmofO
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叩き潰す
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キョン「大きさはだいたい手の平と同じくらいか。随分縮んじまったなぁハルヒ」
キョン「何てことを言ってる場合じゃない! 何だ! これはどういうことだ!?」
ぷちハルヒ「ピッピピィ!」
キョン「何でハルヒがこんなに小さくなってるんだ? また何か厄介事に巻き込まれなきゃいけないのか!?」
ぷちハルヒ「ピィーピィー」
キョン「まてまて落ち着け俺、冷静になれ……」
キョン「とりあえず、ちょっと失礼するぞハルヒ」
ぷちハルヒ「ピィ?」
プニプニ
キョン「この感触、どうやら作り物なんかではないようだな」
ぷちハルヒ「ピィピィピィ」
キョン「こいつさっきからピィとしか言わないな。喋れないのか?」
キョン「なぁハルヒ、いったい何があったんだ? どうしてお前は小さくなっちまったんだ?」
ぷちハルヒ「ピピピィ!」
キョン「だめだ、まったく意志の疎通ができない。どうしたもんか……」
プッ プッ プッ
キョン「何だ? また何か別の物音が!」
キョン「今度は何だ……ん?」
キョン「これは……箱か? 何でこんなところに?」
キョン「よっ! この! だめだ、何か台座みたいなものに固定されててまったく動かせん」
キョン「まったく次から次へと……そういやこの音は何なんだ?」
プッ プッ プッ
キョン「えーと、これはタイマーか? 7、6、5……」
キョン「……っておい! これまさか爆発するのか!!」ズザザ!
プッ プッ プッ パーーーン!!!!
キョン「おわぁ!!!」
キョン「なななに!? 箱の蓋が吹っ飛んで……」
「「「ピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィ」」」
キョン「わーー!! 小っさいハルヒがたくさん!!!」
悪夢だ・・・
悪夢だ・・・
ぷちハルず「「ピィピィピィピィピィ!!!」」ワラワラワラ
キョン「ハルヒが1匹、ハルヒが2匹……」
キョン「ははは、たくさんいるなぁハルヒ……じゃなくて!!」
キョン「どうすればいいんだよコレ!! 収拾つかんぞ!!」
ぷちハルず「「ピィピィピィピィピィピィピィ!!!」」チョコマカチョコマカ
古泉「どうも、失礼します」ガチャ
古泉「うわ! 何ですかこれは!」
キョン「説明はあとだ! とりあえずこいつら捕まえてくれ!!」
古泉「捕まえろと言われましても! ああ、駄目です! そんなところに入っちゃあ!」
キョン「こんなのが見つかったら騒ぎになっちまう! 逃がすな!」
ワラワラワラ・・・・・・ ドッタンバッタン ワーワー
キョン「ぜぇ、ぜぇ、何匹か捕まえたが、ほとんど外に逃げられちまった」
古泉「はぁ、ふぅ、いったい何事ですか? 何ですこの小さい涼宮さんは?」
キョン「俺が聞きたい。部室に来たらハルヒが小さくなってるわ、箱からドバーって出てくるわ」
古泉「箱? これですか?」ヒョイ
古泉「ふむ、見かけのわりに結構軽いですね、これ」
キョン「あれ? さっきは全然動かせなかったのに?」
キョン「まあいい、とりあえず捕まえたハルヒをこの中に」
ぷちハルヒ「ピィピィ!!」
キョン「こら、暴れるな」ポイポイ
古泉「おや? タイマーの部分に7と表示されましたよ」
キョン「入れた数がカウントされるのか? ひょっとして全部捕まえないと元に戻らないのか?」
古泉「おそらくそうでしょうね」
キョン「はぁ、いったい何が原因でこんなことに。またハルヒの仕業なのか?」
古泉「分かりません。しかし、僕の知る限りでは最近は特にそのような兆候はなかったと思われます」
古泉「閉鎖空間も発生していませんでしたしね。ストレスによる改変はなかったかと」
古泉「もっとも僕らの知らないところで何らかの影響を受けていた可能性も否定できませんが」
キョン「なら何が原因なんだ? ハルヒ以外にこんなことができる奴というと……」
キョン「なぁ長門、心当たりは……って、まだ来てなかったんだっけ」
古泉「そういえば遅いですね。朝比奈さんも」
キョン「とにかく今は考えるより行動だ。外に逃げたハルヒ達を捕まえにいかないと」
古泉「おや? ちょっと待ってください。これは……?」
キョン「どうかしたのか?」
古泉「これです、涼宮さんの箱の近くに」
キョン「これは……箱ぉ! しかも2つも! 気づかなかった……」
古泉「どちらもすでに中は空っぽですね。中には何が、いえ誰が入っていたんでしょう?」
キョン「嫌な予感がする。こういう時だけ当たる嫌な予感が……」
古泉「横に名前が書かれてます。これは……」
『長門有希』 『朝比奈みくる』
キョン「やっぱりか……最悪の事態だな」
古泉「長門さんがいないとなると、かなり厳しいですね」
キョン「そんなこと言ってられるか。長門には今まで散々助けられてきたんだ。今度は俺が」
キョン「それと……さっきから気になっていたんだが。この部室、よーく見回してみると」
ぷちみくる「ミィミィ」
キョン「コスプレ衣装の影に小っちゃい朝比奈さんが……」
ぷちみくる「ミィィ・・・」フルフル
キョン「怖くて隠れてたのかな?」
古泉「こちらの本棚にもいましたよ」
ぷち長門「……ニィ」
古泉「こっちは小さい長門さんです。捜せばもっといるかもしれません」
ぷちみくる「ミィィィ!!!」
キョン「わ! なんだ!?」
ぷちハルヒ「ピィピィ!!」グイグイ
ぷちみくる「ミィィィ!!ミィィ!!」グググ・・・
キョン「小っちゃいハルヒが小っちゃい朝比奈さんの服を脱がそうとしてる……」
キョン「こらハルヒ! 朝比奈さんをいじめるんじゃない!」ヒョイ
ぷちハルヒ「ピィーピィー!!」ジタバタ
キョン「まったく、まだ部室に残ってるやつがいたとは」
ぷちハルヒ「ピィピピィ!!」グッグッ
キョン「ん? こっちのハルヒはパソコンの電源を入れようとしてるのか?」
キョン「頑張ってるみたいだが、その身体じゃあ無理だと思うぞ」
ぷちみくる「ミィィミィィ」ヨジヨジ
キョン「こっちの朝比奈さんはやかんによじ登っている。お茶を淹れようとしてるのかな?」
ぷちみくる「!!」ポチャン
キョン「あら、落ちちゃった。かわいそうに」
ぷちみくる「……」ブクブクブク
キョン「って、わーー!! 朝比奈さーん!!」
ヵヮ。゚+.(・∀・)゚+.゚ィィ!!
古泉「おやおや、大丈夫ですか?」
ぷちみくる「ミィィィ・・・」プルプル
キョン「よかった……すみません朝比奈さん」
キョン「やっぱり一刻も早く回収しないとまずいな。まずは部室をくまなく捜すぞ」
古泉「了解しました。この本棚だけでも長門さんが8人いましたよ」
キョン「どうやら元の本人の性格にそって行動してるみたいだ」
キョン「ということは……やっぱりいた、メイド服の中に」
ぷちみくる「ミィ?」
キョン「こんな状態になってまで律儀に着替えようとしなくてもいいんですよ、朝比奈さん」
古泉「ゲームの箱の中に長門さんが……少しは興味があったのでしょうか?」
ぷち長門「……ニィニィ」
キョン「うわ! 何で俺のカバンの中に入ってるんだ、ハルヒ!!」
キョン「ふう、これであらかた捜し尽くしたかな?」
古泉「涼宮さんが18人、朝比奈さんが33人、長門さんが25人ですね」
キョン「こんなに隠れてたとはな。それにしても」
ぷちハルず「「「ピィピィピィピィピィピィピィ」」」
ぷちミクず「「「ミィィミィィミィミィ」」」
ぷち長門ず「「「………ニィニィニィ」」」
キョン「すごい光景だな、これ」
古泉「みなさん知能は動物並みになってしまっているようですね。意志の疎通ができません」
キョン「しょうがない、とりあえずみんな箱の中に……」
ぷち長門「……」トコトコ
キョン「ん?」
ぷち長門「……」クイクイ
キョン「何だ?」
古泉「何かを伝えたいようですね」
ぷち長門「ワーワーコーコーアーアー」
古泉「うーん、他の個体とは違うようですが、やっぱり言葉が分からないですね」
キョン「『私に心当たりがある』だって! 本当か長門!!」
古泉「はい?」
ぷち長門「コーコースースーゲーゲー」
キョン『今回のことは涼宮ハルヒが原因ではない』?」
ぷち長門「クークーワーワーベーベーシーシー」
キョン「『詳しいことはまだ分からないが、何か別の存在の仕業』だと?」
キョン「うーむ、相手は相当な強敵のようだ。大丈夫かな」
古泉「あ、あの……あなた何で長門さんの言葉が分かるんですか?」
キョン「え? いや、何となく」
こいつらねんどろいどみたいな感じ?
ぷち長門「ナーナーイーイー」
キョン「え? 『なるべく急いだほうがいい』?」
ぷち長門「モーモーシーシーニーニー」
キョン「『もしも1体でも死んでしまえば、2度と元の身体に戻れない』だって!」
キョン「それはやばいな。あの身体の大きさだとそんなことになってもおかしくない」
ぷち長門「カーカーヒャーヒャーガーガー」
キョン「『数は全部で100人、頑張って』か。3人で300人、今捕まえたのを除いて残り224人か」
古泉「かなり大変ですね、後で応援を呼んでみます」
キョン「やるしかない。頑張って3人を助けないとな」
古泉「しかし、部室の中だけでも苦労しましたし、どうやって捜しましょうか?」
キョン「うーん、そうだよなぁ」
ミニドラ語www
ぷち長門「……」ブツブツ
ぷち長門ず「「…………」」ワラワラワラ
キョン「何だ? 小っちゃい長門が集まってきた」
ぷち長門ず「「「タッカラプトポッポルンガプピリットパロ」」」ブツブツブツ・・・
ポンッ! ポンッ!
キョン「何だ何だ! ドラ○ンレーダーみたいなのが2つ出てきた!」
ぷち長門「ソーソーカーカーワーワー」
キョン「『それで彼女達の居場所が分かる』? おお、本当だ!」ピッ
古泉「ふむ、どうやらまだほとんどが校内にいるようですね」ピッ ピッ
ぷち長門「イーイーチーチーオーオー」
キョン「『今ので力を使い切った。あとはお願いする』か。よし、まかせとけ長門!」
キョン「すまんな長門、この箱に入っててくれ」スッ スッ
古泉「失礼します、朝比奈さん」サッ サッ
ぷちハルヒ「ピ~ピピピィ!」チョコチョコ
キョン「逃がさん! 大人しく入ってろ」ポイポイッ
ぷちハルヒ「ピィ!」
キョン「ん、こんなところにもいた、たく……」
ぷちハルヒ「ピィピィ♪」スリスリ
キョン「なんだぁ? やけに馴れ馴れしいな、このハルヒ」
古泉(あれは……ひょっとして彼に対する好意が凝縮された個体ですかね?)
ぷちハルヒ「ピィピッピィ♪」スリスリスリ
古泉(ふふ、可愛らしいところもあるじゃないですか」
キョン「作業の邪魔するな、お前も入ってろ」ポイッ
ぷちハルヒ「ピィィィィィィ・・・」
古泉(おや、悲惨)
キョン「よし、全部入れたな。箱はどうする?」
古泉「他に適当な入れ物もありませんし、持っていったほうがいいですね」
キョン「ご丁寧に持ち運びやすいように、リュックみたいに背負えるようになってるな」
古泉「よ、と。重さはほとんど感じませんから捜索に支障はきたさないでしょう」
キョン「じゃあお前、箱2個持て」ズイ
キョン「俺はまず部室棟をくまなく捜してみる」
古泉「了解です。僕は校舎のほうを。行きましょう」
タッタッタッタッ・・・・・・
???「ふふふ……」
???「せいぜい楽しませてくださいね」
キョン「まずはここだな」コンコン
コンピ研部長「ん? 何だ君か。何の用だ?」
キョン「すみません。長門がちょっと忘れ物したみたいなんで、代わりに取りにきたんですが」
部長「長門さんが? どれだい、忘れ物って?」
キョン「ちょっと他の人に見られたくない物らしいんで、申し訳ないんですけど全員外に出てもらえませんか?」
部長「はぁ? 何を言ってるんだ君は」
キョン「これはその……ハルヒの命令でもありますので」
部長「うぐ……分かった。みんな、いったん外に出てくれ」
ゾロゾロゾロ バタン
キョン「さてと、いるかな?」ガサゴソ
キョン「お、いたいた」
ぷち長門「……ニィィ」グググ
キョン「頑張ってマウスを動かそうとしてるみたいだが」
ぷち長門「ニィ……」
キョン「諦めちゃったか」
ぷち長門「ニィ!」ペチッ
キョン「こら! 八つ当たりするんじゃありません!」
キョン「それにしてもよく連中に見つからなかったな。ほら行くぞ」ヒョイッ
ぷち長門「ニィィィ!」ググッ
キョン「マウスを離せ。元に戻ってから思う存分やればいいだろ」
キョン「よし回収っと。他にいるかな?」
古泉「捜索の前に応援を頼んだほうがいいですね」ピッ
古泉「もしもし森さん、実は大変なことが」
森『なに! こっちは今それどころじゃないのよ!』
古泉「え? 何かあったんですか?」
森『何かもなにも今までで最大の閉鎖空間が発生したのよ! 今あんたに連絡しようとしたところよ!』
古泉「閉鎖空間!? まさか……」
森『古泉、あんた心当たりがあるの?』
古泉「ええ、実はかくかくしかじかで……」
森『なるほど、それが原因で間違いないでしょうね』
森『ともかく機関の全戦力を注がないとこの閉鎖空間には対処できないわ!』
森『古泉、悪いけどそっちにまわせる人員はないわ! あなた達で何とかして!』
古泉「えええ! こっちもかなり急を要するんですよ!」
森『こっちは放っとくと30分で世界崩壊するほどの規模なのよ! それじゃ頑張ってね』プツッ
古泉「え! ちょっと森さん! はぁ、ますます大変な事態になってきましたね。とりあえず彼に連絡を」ピッ
キョン「マジか……分かった」ピッ
キョン「ここは気合入れてやらないとな。レーダーによれば……」
キョン「何かやけに密集してるところがあるな。ここは……図書室か」
キョン「部室棟はあらかた捜したし、行ってみるか」
図書室
キョン「おお、うまい具合に誰もいないな」ガラッ
キョン「ええ~と、こっちだな」スタスタ
ぷち長門「ニィニィ」グググ
キョン「いたいた。頑張って本を取り出そうとしてるな」
キョン「しかし、その大きさじゃあ無理だろうな」
ぷち長門ず「「ニィニィニィニィニィニィニィニィ」」ワラワラワラ
キョン「おおお! 長門がいっぱい集まってきた!」
ぷち長門ず「「ニィー! ニィー! ニィー!」」ググッ ググッ
キョン「おお、みんなで力を合わせて棚から本を抜こうとしてる」
ぷち長門ず「「ニィー! ニィー! ニィー!」」グググッ グググッ
キョン「うんとこしょ、どっこいしょ、まだまだ本は抜けません」
ぷち長門ず「「ニィー! ニィ!!!」」スポンッ
キョン「ほお、とうとう本は抜けました」
ぷち長門ず「「ニィニィニィニィニィニィニィニィ!!!」」ワーワー
キョン「よかったよかった、うんうん」
キョン「さてと、じゃあ回収な」ポイポイポイッ
ぷち長門ず「「ニィィィ~~~……」」
古泉「レーダーの反応によると、このあたりですね」
ガヤガヤ ボソボソ
古泉「やはりこの時間はまだかなりの人が残っていますね」
古泉「できれば見つからないうちに全部回収したいですね。騒ぎにならないうちに」
古泉「っと、ここですね。ここは……書道部?」
古泉「すみません。失礼します」ガチャ
鶴屋「あっはっは! なにこれ、面白いっさー!!」
古泉「あの鶴屋さん、どうかされたのですか?」
鶴屋「おお古泉くんかい、これ見てこれ!」サッ
ぷちみくる「ミィ~~ミィ~~」
古泉「……」
古泉(どうやって誤魔化しましょうか?)
鶴屋「いったい何なんだろうねこれ? どう見てもみくるに見えるっさ」
ぷちみくる「ミィミィミィ」
鶴屋「あはは、可愛いっさぁ! 柔らかいなー」プニプニ
ぷちみくる「ミィ! ミィィィ……」
鶴屋「古泉くん、君はこれが何なのか知ってるのかい?」
古泉「おもちゃです」
鶴屋「へぃ?」
古泉「おもちゃです」
鶴屋「……」
古泉「おもちゃです」
鶴屋「……」
鶴屋「そっか~、おもちゃか~」
鶴屋「う~ん、この感触といい、凄くリアルに出来てるっさ!」
古泉「ええ、涼宮さんの頼みで知り合いの職人さんに作ってもらったものです」
鶴屋「ほえ~~、今時のおもちゃはここまで進んでるんだね! 知らなかったっさ!」
古泉「あの、出来れば返していただきたいのですが」
鶴屋「いいよ! はい、今度は無くさないでね!」スッ
古泉「はい、ありがとうございます」
ぷちみくる「ミィ?」
鶴屋「それにしても、こんなおもちゃを作って何をするつもりだったんだい?」
古泉「え? 何をと申しますと?」
鶴屋「ひょっとして、いけない遊びに使うつもりだったのかな?」
古泉「違いますよ! まだ行くところがあるので失礼します!」バタン
鶴屋「冗談なのに~、また来るっさー!」
古泉「危なかった……しかし、あれで完全に誤魔化せたとは思えませんね」
女子生徒「きゃっ、なにこれぇ」
ぷちみくる「ミィミィミィ」
女子生徒「かわい~」ギュッ
ぷちみくる「ミィィ! ミィミィ!」
男子生徒「こっちにも似たようなのがいるぞ。なんじゃこりゃ?」
ぷち長門「……ニィ?」
古泉「これは、少々どころかかなり厄介なことになってきましたね」
古泉「とにかく急いで回収しなければ。説明してると時間がかかるので強引にでも」
古泉「全てが終わったら、長門さんに記憶を操作してもらいましょう」
キョン「図書室で長門はほぼ集まったな。どんだけ本に執着してるんだか」
ぷちハルヒ「ピィ?」
キョン「ん? あー! いた!!」
ぷちハルヒ「ピィピピピ!!」チョコチョコチョコ
キョン「こら! 逃げるな!」
ぷちハルヒ「ピィィ!」モゾモゾ
キョン「くそ! 自販機の下に逃げ込みやがった!」
キョン「仕方ない、手を突っ込んでっと……」ゴソゴソ
キョン「どこだこら、出て来ーい」ゴソゴソゴソ
キョン「んん? お、いた! 捕まえた!!」ガシッ
キョン「暴れるな! たくもう……」ズボッ
キョン「ん? お前やけに黒くないか?」
キョン「それに足が6本あるし……んん?」
カサカサカサカサカサカサカサカサ・・・・・・
キョン「ぎええええ!! ゴキブリぃぃぃぃ!!!」ブンッ
キョン「だぁーーびっくりした!! おぉーーびっくりした!!」
ぷちハルヒ「ピィピピピ! ピィ~~ピッピッピ!!」ケタケタ
キョン「くそ! 調子に乗りやがって!!」ガシッ
ぷちハルヒ「ピィ!!!」
キョン「さぁて、どうしてくれようかなぁぁ?」ギロリ
ぷちハルヒ「ピィィィィ……」プルプル
キョン「……こんなことしてる場合じゃないな、たくっ」
古泉「結構集まってきましたね。いいペースです」
古泉「おや? あの窓のところにいるのは?」
ぷち長門「……ニィ?」
古泉「長門さんですか、では捕まえて……」
ぷち長門「フニーー!!」
古泉「おっと!!」
ぷち長門「フニィー! フニィー!!」シャー!!
古泉「威嚇しないでくださいよ長門さん、怖くないですから」ソォ~
ぷち長門「フニッ!」ガリッ
古泉「痛っ!!」
ぷち長門「フニニィ! フニィ!」ジタバタ
古泉「暴れないでくださいよ、もう……」
古泉「はぁ、僕って長門さんに嫌われているのでしょうか……?」
古泉「手が痛い、何だか不安になってきましたね」
ぷち長門「ニィ……」チョコチョコ
古泉「おや、こっちにも長門さんが……」
古泉「お願いですからもう噛み付かないでくださいよ」ソオ~~
ぷち長門「ニィニィ」スリスリ
古泉「あれ? これは、じゃれついてる?」
ぷち長門「アムアム」
古泉「甘噛み……」
ぷち長門「フニュウ……」スヤスヤ
古泉「……」
古泉「僕はいったい長門さんにどう思われているのでしょう……?」
キョン「おかしいな? この辺に反応があるんだが」キョロキョロ
生徒会長「おい」
キョン「え? 会長?」
生徒会長「すぐそこで見つけたぞ」ポイッ
ぷちハルヒ「ピィィィィィ!!」ヒュ~~
キョン「おっとぉ!!」パシッ
キョン「ちょっと、あまり乱暴に扱わないでくださいよ。それよりなぜここに?」
生徒会長「古泉から話は聞いた。大変みたいだな」
キョン「ひょっとして手伝ってくれるんですか?」
生徒会長「お断りだ。そんな面倒くさいこと」
キョン「それなら何でこんなところにいるんですか?」
生徒会長「たまたまだ。資料を取りに行く途中でね」
キョン「どうしても手伝ってもらえないんですか。今はとにかく人手が必要なのですが」
生徒会長「俺が機関から命じられてるのは『生徒会長』を演じることだけだ。他のことなど知らん」
キョン「はぁ、分かりましたよ。では失礼します」スタスタ
ぷちハルヒ「ビィーー!!」
生徒会長「相変わらず面倒事を引き起こす連中だな」
生徒会長「悪いがこっちも結構忙しいんでな」
生徒会長「まったく、書記がいないだけでこんなに仕事が増えるとはな、早く帰ってきてくれ」
キョン「おう古泉、こっちだ」
古泉「どうやら校舎内の個体は全て回収できたようですね」
キョン「ハルヒが52匹、長門が88匹、朝比奈さんが95匹か……」
古泉「涼宮さんの個体の半数は校舎外に逃げたようですね」
キョン「なぁ、思ったんだが先に長門を集中的に集めないか?」
キョン「それで長門を元に戻して、後は情報操作で何とかしてもらう。どうだ?」
古泉「ふむ、確かにその手を使えば……」
ぷち長門「ソーソームームー」
キョン「うおっ長門! いつの間に俺のポケットに! 『それは無理』ってどうしてだ?」
ぷち長門「サーサードードーモーモー」
キョン「『3人同時でなければ元に戻れない』か。つくづく面倒だな」
古泉「そうと分かれば早く行きましょう。外は校舎内より危険です」
キョン「ん? ちょっと待ってくれ。まだ1つ反応が……」
古泉「本当ですね、どうやら見落としてしまっていたようです」
キョン「これは朝比奈さんの反応だな、こっちだ」タタッ
キョン「そろそろだが……ん?」
キモヲタ「ぶひひひ、きき君、かわいいねぇ……」
ぷちみくる「ミィィ……」フルフル
キモヲタ「この肌触り、しかも生きて動いている! ぐふふふふ……」ダラダラ
ぷちみくる「ミィミィィィ!」カタカタ
キモヲタ「どれどれ、服の下はどうなってるのかな~~ぶひゅひゅひゅ」ギラギラ
キョン「ちぇい!!」バッキィ!!
キモヲタ「ぐぼぉ!!」ドサッ
キョン「まったくこのゲスが。大丈夫ですか、朝比奈さん?」
ぷちみくる「ミィィィィ!!」ヒシッ
古泉「華麗な胴回し回転蹴りでした」
キョン「これで校舎内はコンプリートだな。外行くぞ」
古泉「みんな無事だといいんですけどね」
駐輪場
キョン「そういやお前自転車は? いくらなんでも徒歩だときついだろ」
古泉「そうですね。緊急事態ですし、ここは他の方のを拝借しましょう」
古泉「よっ、とっ」ガキン カチャカチャ
キョン「何かやけに手馴れてるけど、お前まさか」
古泉「深く考えないでください。では行きますよ」
キョン「……じゃあ俺はこっちから行くから、お前はそっちから頼む」
古泉「了解しました。頑張りましょう」シャーー
キョン「今度からもっと頑丈な鍵をつけとこう」
キョン「ここらに3人分の反応があるんだが……げっ! 川の中!!」
キョン「まさか、嘘だろ! 手遅れだったのか!!」
キョン「ん? 川上からダンボール箱が流されてくる……」
キョン「ひょっとして、あれは」
ぷちハルヒ「ピィピッピィ~~」
ぷちみくる「ミィ ミィィ…」
ぷち長門「……ニィ」
キョン「やっぱりいた。ふう、驚かしやがって」
ぷちハルヒ「ピィピピッピピィ~~♪」
キョン「暢気に歌ってんじゃねえよ。こっちの苦労も知らないで」
キョン「何て言ってる場合じゃないな。このままだと流されていっちまう」
キョン「さて、どうするかなぁ」
キョン「何か適当な棒みたいなものは……何もない」
キョン「深さはそんなにないな、せいぜい太ももくらいか」
キョン「ええい、しょうがない行くか! ズボンを脱いで、よっと」ザブン
ぷちハルヒ「ピィ! ピピピィ!」
キョン「こら、逃げようとするな」ザブザブ
ツルッ
キョン「うおっ!!」ザバーン
キョン「あぶっ! ごぼっ! おえっ!!」バシャバシャ
キョン「げほっげほっ、危ねぇ! 溺れるところだった!」
ぷちみくる「ミィ ミィミィ」
キョン「ん? 何です朝比奈さん、小枝なんかつきだして」
キョン「……これに掴まれって言いたかったのかな?」
キョン「ありがとうございます朝比奈さん。そんな状態になってもあなたは優しいんですね」
古泉「反応はここなんですが、何もありませんね」
「ピィピピィ!」
古泉「え? 上?」
ぷちハルヒ「ピィィィィ……」
古泉「電柱のてっぺんですか。どうやって昇ったんでしょう?」
ぷちハルヒ「ピィィピィィィ」
古泉「まるで子猫ですね、昇っておいて降りられなくなるという」
古泉「そんな事を言ってる場合じゃないですね。落ちたら危険ですし」
古泉「仕方ない、昇りますか」
ぷちハルヒ「ピィィィィピィィィィ」
古泉「よ、は、とっ」グッ グッ
古泉「周りに人がいなくてよかったです。こんなところを見られたら」
古泉「っと、着きましたね。さ、涼宮さん」スッ
ぷちハルヒ「ピィ! ピッピピィ!」モゾモゾ
古泉「あ、ちょっと! 服の中に入らないで!」
ぷちハルヒ「ピィ~~♪」
古泉「うひゃひゃ! くすぐった、わ! と! あぶな!!」
ズリッ
古泉「あ! あ! あああああああ!!」ヒュ~~
古泉「だあっ!!!」ズッシャン!!!
古泉「な、何とか着地成功……し、しかし、足が……」ジ~ン
ぷちハルヒ「ピィピィピィピィ♪」
古泉「はぁ……周りに人がいなくて本っっ当によかった」
キョン「お、いたいた。こんなところにハルヒが2匹」
ぷちハルヒ「ピィピィピィピィピィ!」
ぷちハルヒ「ピィ~ピィ~ピィ~!」
キョン「自分同士で喧嘩するなよ」
キョン「ほらほら2人とも、行くぞ」ヒョイ ヒョイ
ぷちハルヒ「「ピィピィ!!」」ガリッ
キョン「いってぇ! 同時に噛み付くな!!」
ぷちハルヒ「「ピィ~ピィ~」」モゾモゾ
キョン「こら! 服の中に入るな!」
キョン「出て来い! この……」ブンブン
キョン「わーー!! 下に行くな下に!!」
キョン「やばいやばい! そこはやばい!!」
キョン「出てkああおん!!! うわお!! おっふぅ!!」
キョン「こ、の……いい加減にしろ!」スポッ スポッ
キョン「はぁ、はぁ、まったくもう」
ぷちハルヒ「ピィ……」キュウ・・・
キョン「あ~あ、目ぇ回しちまってら」
ぷちハルヒ「ピィ……」ポー・・・
キョン「お前は何で恍惚の表情を浮かべている?」
キョン「はぁぁ、周りに人がいなくてよかった。まるっきり変態だな、あれじゃ」
キョン「しかし、少しだけ気持ちよk…………死ねよ俺」
古泉「そろそろ残り少なくなってきましたね。彼も頑張ってくれているみたいですし」
古泉「さて、この辺りなんですが……!!!」
古泉「危ない!! クッ!!」ダダッ
古泉「間に合え! 間に合ってください!!」バッ
キキキキーー!! ズザザザー!!
運転手「馬鹿ヤロー!! 赤信号なのに飛び出してきてんじゃねーよ!!」
古泉「ぜぇ、ぜぇ、うぐ……」
古泉「何とか……間に合いましたね」
ぷち長門「ニィ?」
古泉「長門さん、無事でよかったです。怪我もないようですね」ニコッ
ぷち長門「ニィ……」オロオロ
キョン「おう古泉、そっちはどう……ってどうしたんだよ! その怪我!」
古泉「少し擦り剥いて血が出てるだけですよ、何でもないです」
キョン「いや、何でもないってお前……」
古泉「それより、そちらはどうですか?」
キョン「あ、ああ、ほとんど集まったな。3人ともあと2~3匹ってところだな」
古泉「あと少しですね、頑張りましょう」
キョン「おう。ん?」
古泉「どうしました?」
キョン「1番近くにあるハルヒの反応なんだが、やけに早いスピードで移動してるぞ」
古泉「確かにこのスピードは妙ですね。人間が出せるスピードではありません」
キョン「おい、こっちに向かってるぞ!」
キョン「いったい何なんだ、これは?」
古泉「ひょっとして自動車に張り付いているのでは?」
キョン「なるほどな、まったく手間のかかる」
古泉「運転手に何とか車を止めてもらいましょう。僕が何とか誤魔化します」
キョン「分かった。来るぞ!」
古泉「……」グッ
キョン「……」グッ
古泉「……」
キョン「……あれ?」
キョン「おかしいな? 何で来ないんだ? レーダーではとっくに通過してるのに!?」
古泉「上です!!」
キョン「上?」
「カアァー!! カアァー!!」バッサバッサ
キョン「カラス!? おい、まさか!」
ぷちハルヒ「ピィィィィ! ピィィィィ……」
キョン「やっぱり! くちばしに咥えられてる!」
古泉「とにかく追いかけましょう!!」
キョン「とことんトラブルを持ち込む奴だな! もう!」
「カアァー!! カアァー!!」バッサバッサバッサ
キョン「くっ、待て! この!!」シャカシャカ
古泉「まずいですね。自転車でも引き離されてます」シャカシャカ
キョン「おーいカラス!! そいつを離せ!!」
キョン「そんなもの食ってもうまくないぞ! 腹壊すぞ! 死ぬぞ! だから離せ!!」
古泉「何気にひどいこと言ってませんか、あなた?」
キョン「駄目だ! 追いつけん!!」
古泉「こうなったら……何か手ごろな石は……あった!」パシッ
古泉「ふぅん……もっふ!!!」ブンッ
バッキィ!!!
カラス「クェ!!!」ポロッ
ぷちハルヒ「ピ!」
古泉「当たった!」
キョン「すげぇ! じゃない! 危ない!!」シャカシャカ!!
ぷちハルヒ「ピィィィィィィ~~……」ヒュ~~~
キョン「とおっ!!!」バァッ!!
パシッ!!!
キョン「とった! ギリギリセーフ!!」ゴロゴロ
ぷちハルヒ「ピィィ……ヒック……ピィィィィ!!」ヒシッ
キョン「あー怖かったな、よしよし」ナデナデ
ぷちハルヒ「スゥ……スゥ……」
キョン「泣き疲れて寝ちゃったか」
キョン「おい古泉! 危ないだろ! ハルヒに当たってたらどうすんだ!!」
古泉「すみません……威嚇のつもりだったのですが、まさか当たるとは」
キョン「……まあいい、結果的に助かったわけだからな」
キョン「とにかく今は回収だ回収! 他のことは全部後回し!!」
古泉「はい。行きましょう」
???「う~ん、もう少し楽しみたかったのですが」
???「まあいいでしょう。私もそろそろ行動にうつりましょう」
???「うふふ……」
古泉「おや、いましたいました」
ぷちみくる「スヤスヤ」
古泉「気持ちよさそうに眠っているところ悪いですが」ヒョイッ
キョン「こっちもいたぞー」
ぷちハルヒ「ピィ! ピィピィピィ!」ジタバタ
キョン「駄目でしょ、カマキリさんに戦いを挑んじゃ」
古泉「やっとですね」
キョン「ああ、やっとだ」
古泉「これで……」
キョン「全部捕まえたぁーー!!!」
古泉「長かったですねぇ」
キョン「あとはこいつを箱に入れてっと」
ぷちハルヒ「ピィピィピィ!!」
キョン「暴れるな。って、とっとっと……」フラフラ
古泉「ちょっと! そっちには涼宮さんの箱が!」
キョン「うわっとっとぉ!!」ドンッ!!
ドスン!! パカッ
ぷちハルず「「「ピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィピィ」」」ワラワラワラ・・・
キョン「あーー!! せっかく捕まえたのにー!!」
古泉「何をやってるんですか、あなたは!!」
キョン「と、とにかく、早く捕まえろ!!」
古泉「捕まえろと言われても! うわ!!」
キョン「やばい……全部逃げてしまった……」
箱に入れるとき混ぜてみようぜwww
逃げちゃったwww
キョン「馬鹿だろ俺、最低だ」ズーン・・・
古泉「落ち込むのは後にしてください、早く捕まえに行きますよ」
キョン「……そうだな、レーダーは」
キョン「ん? おかしいな?」
古泉「どうしました?」
キョン「逃げ出したハルヒ達が全部1箇所に集まってる。どうなってるんだ?」
古泉「確かに妙ですね。とにかく行って見ましょう」
古泉「これは?」
キョン「ハルヒ達が何かを取り囲んでるな。何だ?」
蛇「シャー」
キョン「随分奇妙な蛇だな」
蛇「キシャー」
ぷちハルず「「「ピィピィピィ~~~♪」」」
古泉「これは……まさか……」
キョン「なるほどな、こんな不思議な生き物がいたからみんなここに集まったのか」
古泉「これ、ツチノコ……」
キョン「こんな状態になっても不思議を追い求めるとは、ハルヒらしいな」
古泉「すみません、これツチノコ……」
キョン「おかげで助かった。さて、今のうちに一気に回収するか」
古泉「ツチノコ……」
ツチノコわろた
キョン「よし! 今度こそコンプリートだ!!」
古泉「今度はヘマをしないでくださいよ」
キョン「分かってる。しかし、特に何も起こらないな」
キョン「てっきり全部集めて箱に入れれば元に戻ると思ってたんだが、違うのか?」
古泉「ひょっとしたら、部室にあった台座にセットしないと駄目なのかもしれません」
キョン「ああなるほど。じゃあ学校に戻るか」
古泉「ええ、そうしましょう」
キョン「待ってろよ3人とも、すぐに戻してやるからな」
古泉「ようやく終わりそうですね」
古泉「おや? ちょっと待ってください」キキィ
キョン「何だ、どうした?」キキッ
古泉「箱の人数の表示が……」
キョン「人数の表示? え? あれ? どういうことだ!?」
古泉「やっぱり、99人になってますね」
キョン「朝比奈さんと長門のもだ! さっきまでは100人だったのに!」
古泉「これはいったい……?」
???「こっちですよ」
キョン「!!」
古泉「!!」
喜緑「2人とも、お疲れ様です」
キョン「喜緑さん!? なぜここに!?」
ぷちハルヒ「ピィピィ!!」
ぷちみくる「ミィミィ!!」
ぷち長門「……ニィ」
古泉「なぜあなたがその3人を持っているんですか?」
喜緑「うふふ、楽しんでいただけましたか?」
キョン「喜緑さん、あなたが犯人だったんですね」
喜緑「あら、あまり驚かれないのですね」
キョン「消去法でいけば、心当たりは限られてきますからね」
キョン「しかし、動機が分からない。なぜこんなことをしたんです?」
喜緑「退屈だったからです」
キョン「は?」
喜緑「長門さんはいつもあなた達と行動を共にして、充実した毎日を送っています」
喜緑「けれど私にできるのは観測だけ。それも対象の変化はほとんど見られない」
喜緑「インターフェースだってストレスは溜まるんです。それはあなたもご存知でしょう?」
キョン「……」
喜緑「暇潰しに生徒会に入ったりバイトをしたりもしましたが、やはり刺激が足りない」
喜緑「そこで、たまにはあなた達を使って楽しんでみようかと思ったのです」
古泉「それが何で3人を小さくすることに繋がるのですか?」
喜緑「別に深い意味はありません。あなた達が慌てふためく様が見れれば何でもよかったので」
キョン「つまり、俺達はただあなたの退屈しのぎに使われただけってことですか?」
喜緑「そうなりますね。一応事故等がないように気を配っていましたよ」
キョン「古泉は怪我したんですが?」
喜緑「そこまでは知りませんよ」
キョン「喜緑さん、俺本気で怒ってます」
喜緑「そうみたいですね」
古泉「とにかく、その3人を返していただけませんか?」
喜緑「お断りします」
キョン「はぁ?」
喜緑「もう少しだけ、楽しませてくださいな」
キョン「ふざけるのも大概にしてくださいよ」
喜緑「返してほしければ力づくでどうぞ」
古泉「ふっ!!!」ブンッ
喜緑「あら?」サッ
キョン「こ、古泉?」
喜緑「いきなり石を投げつけてくるなんて、乱暴ですね」
キョン「おい、下手すりゃハルヒ達に当たるだろう! さっきも」
古泉「大丈夫です。今度はきっちり顔面を狙いましたから」
喜緑「あらあら、怖いですね」
キョン(古泉が本気で怒ってるところ、初めて見た……)
キョン「どうしても返していただけませんか?」
喜緑「ええ」
古泉「なら、遠慮なくいかせてもらいます」スッ
キョン「古泉、相手は喜緑さんだぞ! 勝てるわけが……」
古泉「やるしかないでしょう。そうしないとあの3人は戻ってこないのですから」
キョン「……そうだな、腹くくるしかないか」
キョン「よし! 待ってろよ! ハルヒ! 長門! 朝比奈さん!」
ぷちハルヒ「ピィ?」
ぷちみくる「ミィミィ!!」
ぷち長門「……」スヤスヤ
キョン「だあああ!!」
喜緑「あら危ない」ヒョイ
古泉「はああ!!」
喜緑「残念」サッ
古泉「ぐっ、はぁ、はぁ」
キョン「だめだ、かすることもできない」
古泉「僕は諦めませんよ、絶対にね」
キョン「古泉……」
喜緑「ふぅ、あなた達はどうしてそこまで必死になれるのです?」
キョン「へ?」
喜緑「そちらの彼はまぁ分かります。機関の命令ですしね」
喜緑「ですが、あなたはなぜです?」
キョン「……」
喜緑「あなたは平穏な日常を送っていたのに、涼宮さんによって非日常に引きずり込まれた」
喜緑「そして涼宮さんにはずっと振り回される毎日」
喜緑「命を狙われたこともありますし、長門さんによって世界改変された際には1人で取り残されたりもしました」
喜緑「どうしてです? それなのになぜ必死になれるのです?」
キョン「……はぁ、もういちいち説明するのも面倒くさい」
喜緑「え?」
キョン「あの12月以来、俺は自分の本心に気づきましたし、決心もしたんですよ」
キョン「俺は非日常を楽しんでいたし、SOS団が好きだって」
古泉「僕も機関の一員だからではなく、SOS団副団長としてみんなを守りたいんですよ」
キョン「普段はハルヒに引っ張られたり、長門に守ってもらったりしているが……」
キョン「やっぱり俺も一応男なんで、女の子に守られてばかりというのもね」
古泉「女性を守るのが男性の役目ですよ」
喜緑「あなた達、言ってて恥ずかしくないですか?」
キョン「こんなこと、こんな状況じゃなきゃ言えないな確かに」
古泉「結構恥ずかしいですね」
キョン「というわけです。取り戻すまで諦めませんよ、俺達は」
喜緑「……」
喜緑「ふぅ、もういいです」ポイポイポイッ
ハみ長「「!!!」」
キョン「うおっとっと……」パシパシパシッ
喜緑「どうぞ連れて行ってください」
古泉「喜緑さん?」
喜緑「もう十分楽しみましたし、これ以上はやりすぎだと思いますので」
キョン(もう十分やりすぎですけどね)
喜緑「それでは、失礼します」スタスタ
キョン「はぁ、何だったんだか」
古泉「とにかく、部室へ行きましょう」
キョン「ああ、そうだな」
部室
ハルヒ「う~ん……」
みくる「ふみぃ」
長門「……」
キョン「よかった。無事元に戻った」
古泉「ようやく終わりましたね。疲れました」
長門「おかげで助かった、礼を言う」
キョン「いいさ、たまには俺も役に立たないとな」
古泉「いつの間にか箱も台座も消えていますね」
キョン「ハルヒと朝比奈さんはまだ寝てるな。とりあえず朝比奈さんを起こして事情説明するか」
みくる「ふぇぇ、そんなことが……全然覚えていないです」
キョン「そうなんですか? ひょっとしてハルヒも?」
長門「小さくなっている間の記憶は残っていない」
キョン「そうか、じゃあこのまま起こしても大丈夫だな」
古泉「長門さん、今回の件に関わった一般人の記憶ですが」
長門「記憶は全て消しておく。まかせて」
古泉「助かります」
キョン「ハルヒ、起きろ~」ユサユサ
ハルヒ「ムニャムニャ……ほへ?」
キョン「まったく部室で眠りこけやがって。ほら帰るぞ」
ハルヒ「……なんだ夢かぁ」
ハルヒ「何だかとっても楽しい夢を見てた気がするわ!」
キョン(こっちは全然楽しくなかったっての)
帰り道
キョン「無事終わったかぁ。大変だった」
古泉「涼宮さんが元に戻った途端、閉鎖空間も消滅したそうです」
キョン「そうか、よかったな」
キョン「ところで長門、喜緑さんのことだが放っといても大丈夫なのか?」
長門「私が対処しておく」
キョン「そうか、何か結局お前に頼りっぱなしだな」
長門「気にしないで。今回あなたたちには本当に感謝している」
みくる「そうですよ。今日はゆっくり休んでください」
古泉「そうさせてもらいましょう。長門さんも無理はしないように」
キョン「そういえば今頃全身が痛くなってきた。こりゃ明日は筋肉痛だな……」
翌日
キョン「やっぱりか……身体中が痛い……」ズリズリ
キョン「学校まで辿りつくのに相当かかるなこりゃ」
???「あの、すみません」
キョン「ん? 今何か声が聞こえたような?」キョロキョロ
???「下ですよ、下」
キョン「下? うおっ!」
ぷち喜緑「どうも、おはようございます」
キョン「喜緑さん! どうして小っちゃくなってるんですか!?」
ぷち喜緑「あれから長門さんの反撃を喰らってしまいまして。こんな姿にされてしまいました」
キョン「はぁ、けど自業自得ですよね」
ぷち喜緑「一応1体に凝縮されているので言葉は話せるのですが、情報操作が使えません」
ぷち喜緑「お願いします。反省してますので、長門さんに元に戻すように頼んでくれませんか?」
キョン「本当に反省してますか?」
ぷち喜緑「もちろんです。次からはバレないように…………あ」
だめだこのワカメww
キョン「……」
ぷち喜緑「あの、嘘です! 嘘ですよ!!」
キョン「川が流れてますねぇ」
ぷち喜緑「はい?」
キョン「あ、お椀が捨ててありましたよ」ヒョイ
キョン「はい、乗ってください」ストン
ぷち喜緑「え? え?」
キョン「はい、割り箸です。頑張ってくださいね」
ぷち喜緑「あの、ちょっと、待って!!」
キョン「そーら流れてけ~~」スイィ~~
ぷち喜緑「助けてえぇぇぇぇ~~~~…………」
キョン「……」
キョン「うん、やっぱり平和が1番だ」
おしまい
>>1超乙!
わかめざまあwwwwwwwwwwwwww
おもろかったよ!
無事終わらせることができました
まだまだうまく書けないです
もっともっと精進します
支援してくださった方
最後まで読んでくださった方
本当にありがとうございました!
>>200
いやいやマジ良かった!
和んだよ。
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