- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 23:35:14.71 ID:2iPcMaw/O
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ぼのぼの「シマリスく~ん、遊びにきたよ~」コツコツ
シマリス「あ、ぼのぼのちゃん。残念だけど今日は遊べないのでぃす」
ぼのぼの「え、どうして?」
シマリスくん「最近、森でとれる食糧が減っているの~……だから家族みんなでこれから食べ物を探しにいくのでぃす」
ぼのぼの「そっか~、わかったよシマリスくん」
シマリスくん「そう言う事なので、また今度なのでぃす」タタタッ
……。
ぼのぼの「いっちゃった」
ぼのぼの「……シマリスくんとは遊べないのかぁ~」

【画像】主婦「マジで旦那ぶっ殺すぞおいこらクソオスが」

【速報】尾田っち、ワンピース最新話でやってしまうwwww

【東方】ルックス100点の文ちゃん

【日向坂46】ひなあい、大事件が勃発!?

韓国からポーランドに輸出されるはずだった戦車、軽戦闘機、自走砲などの「K防産」、すべて霧散して夢と終わる可能性も…
ぼのぼの「そうだ、アライグマくんのお家にいってみよう」
ぼのぼの「アライグマくん~。アライグマくん~」
アライグマくん「なんでえ、ぼのぼのかよ」
ぼのぼの「遊びにきたよ」
アライグマくん「あー、だめだめ。今日は親父と外れの方の森まで行かなきゃならないんだ」
ぼのぼの「えっ。そんなに遠くまで?」
アライグマくん父「……おう。さっさと行くぞ」
アライグマくん「と言うわけだからよ、じゃあなぼのぼの」
ぼのぼの「え、あ、ちょっと待ってよ~……」
ぼのぼの「行っちゃった……」
懐かしすぎてわろた
ずっとうんこしてる奴、なんて名前だっけ?
>>7
ぐずり
ぼのぼの「仕方ないから、今日は一人で遊ぼう~」
ぼのぼの「……」
ぼのぼの「鬼ごっこ」
ぼのぼの「かくれんぼ」
ぼのぼの「……」
ぼのぼの「……」っっっっっ
ぼのぼの「一人だと、あんまり楽しくないなぁ」
ぼのぼの「シマリスくん、アライグマくん……ハァ」
ぼのぼの(明日になったらまた遊べるかなぁ)
ぼのぼの「……今日はもうお家に帰ろう」
ぼのぼの「ただいま~」
ぼの父「お~かえり~ぼの~。今日~は~、あ、早いね~~」
ぼのぼの「うん。今日はシマリスくんもアライグマくんも、遠くまでお出かけするみたいで……帰ってきちゃった」
ぼの父「お出~かけ~、か~。最近~、森の食糧が~減って~るから~ね~」
ぼのぼの「え、そうなのお父さん?」
ぼのぼの父「ん~~。だかぁら~、今日や明日~すぐには~遊べないかも~~しれ~ないよ~~」
ぼのぼの「……そうなんだ」
ぼのぼの「今日は海でプカプカしてようかな」バシャバシャ
ぼのぼの父「んん~~」バシャバシャ
お家にいってもからっぽ。
お家がなんだか寂しそう。
ぼのぼの「じゃあお父さん、いってきます」
ぼのぼの父「気をつけて~いってらっしゃ~~い」
ぼのぼの「今日は遊べるといいな~」
ぼのぼの「シマリスくん。シマリスくん」コツコツ
ぼのぼの「……」
ぼのぼの「……」っっっっっっっ
ぼのぼの「帰ってないのかなぁ」コツコツ
シーン。
ぼのぼの「……」っっっっっっ
ぼのぼの「アライグマくんも、いないのかなぁ?」
ぼのぼの「アライグマくん~。アライグマく~ん」
シーン
ぼのぼの「……」っっっっ
ぼのぼの「いないや……」
ぼのぼの「今日も一人かぁ」
ぼのぼの「お散歩でも、しようかな」
森が静かで
道が長く感じるのはお散歩だから?
ぼのぼの「お父さんは森の食べ物が減っているって言ってたけど……」
ぼのぼの「食べ物だけじゃなくて森に住んでいた動物も減っているみたい」
シーン
ぼのぼの「今日は誰とも会わないなあ……」
ツツツツツツ
ぼのぼの「あ、アリさん。お引っ越ししてるの?」
アリアリ
ぼのぼの「……そう。やっぱりご飯が無いんだね」
シーン
ぼのぼの「……」っっっっ
ぼのぼの「やっぱり今日も帰ろう」
ぼのぼの「ただいま~」
ぼの父「おかえ~り~。おともだちは~、いた~?」
ぼのぼの「ううん、アライグマくんもシマリスくんもいなかったよ」
ぼの父「ん~」バシャバシャ
ぼのぼの「ねえお父さん。僕たちのご飯はちゃんとあるの?」
ぼの父「う~み~の~食べ物は~、まだ~大丈夫~」
ぼのぼの「ま、まだって事は……」っっっ
ぼの父「もしかしたら~」
ぼのぼの「えぇ~……」
ぼのぼの(もしもこのまま僕たちの食べる物が無くなったら……ガリガリになった僕とお父さんは潮に流されて)
ぼのぼの(どんどん、どんどん遠くの沖まで流されて……)
『はいはい、こんな遠くまで流されちゃう親子はしまっちゃおうね~』
ぼのぼの「……」
ぼの父「……」
『ガリガリな君たちはこうやってみんなまとめてしまっちゃおうね~』
アライグマ「……」
シマリス「……」
アライグマの親父「……」
ダイねーちゃん「……」
ショウねーちゃん「……」
ぼのぼの「う、うわああああああぁぁ!」
妄想タイムうますぎワロタ
ぼのぼの「ぼ、僕たちはもうダメだぁ……」
ぼの父「……の、ぼの。ぼの」
ぼのぼの「……ハッ。お父さん、早くご飯を食べないと、流されちゃってガリガリにしまわれて……!」
ぼの父「ん~?」
ぼのぼの「あ、あ……」
ぼの父「実は~ね~、海のご飯も無く~なり~そうなんだ~あよ~」
ぼのぼの「え、ぇぇぇぇぇ!」
ぼのぼの「じ、じゃあ本当にガリガリに……」
ぼの父「明日か~ら~、お~父さんも~ご飯を~探しに~い~く~よ~」
ぼのぼの「お、お父さんも?」
ぼの父「うん~。今~とっておいてある~ご飯が無くなるまでに~は~、かえって~あ、くる~」
ぼのぼの「ぼ、僕は? 僕はお留守番?」
ぼの父「んん~」バシャバシャ
ぼのぼの「えぇぇぇ……」
リアルだな・・・
あれ、一人で食べるご飯って……。
プカプカ。
ぼのぼの「……」っっっっっっ
ぼのぼの「お留守番かぁ……」
ザブーン
ザザーン
ぼのぼの「海ってこんなに広かったかなあ」
カーッ
ぼのぼの「お日さまってあんなに元気だったかなぁ」
ぼのぼの「……今日はどうしようかなあ」
ぼのぼの「とりあえず、朝ごはんにしよう」
コツ コツ コツ
ムシャ ムシャ
ゴックン
ぼのぼの「……ごちそうさま。これはお昼と夜の分」
ぼのぼの「……」っっっっ
ぼのぼの「どうしてかな?」
ぼのぼの「あんまり美味しくないや」
ぼのぼの「ご飯を食べる時にはいつもシマリスくんやアライグマくん、それにお父さんがいたからかな……」
ぼのぼの「今は、美味しくないや」
ぼのぼの「……」
ボーッ
ぼのぼの「今日も誰もいないのかなあ」
バシャバシャ
ぼのぼの「……そうだ、今日はいつもと違う所に遊びに行ってみようかな」
ぼのぼの「誰かがいるかもしれない」
ぼのぼの「よーし」
ぼのぼの「……」
シーン
ぼのぼの「……」っっっっっ
ぼのぼの「やっぱり森からみんなの声がしない」
ぼのぼの「みんなご飯を探しに行ってるのかなあ」
ぼのぼの「……」
ぼのぼの「そう言えば道端にクズリくんの落とし物も無いし……」
……
ぼのぼの「なんだかこの森にひとりぼっちになったみたい……」
ああ、僕はひとりぼっちなんだ
ぼのぼの「ふぅ……」
モグモグ
ぼのぼの(朝起きてご飯を食べて、一人で森をお散歩してこうやってご飯を食べて……毎日が終わっていく)
ぼのぼの(そう言えば今日は誰ともお話してないや)
ぼのぼの(声を出してみようかな。……こんな海の真ん中で? 誰か声を返してくれるかな)
ぼのぼの(……)
ぼのぼの「シマリスくん。アライグマくん」
ぼのぼの「……」
ぼのぼの「おやすみ」
懐かしすぎて泣きそう
支援
同じような毎日。それは本当に同じなの?
ぼのぼの「……」
バシャバシャ
ぼのぼの「今日はどうしようかな」
ぼのぼの「もう……誰にも会えないのかなあ」
ぼのぼの「……」
ぼのぼの「みんながいなくなるなんて、考えた事もなかったなあ」
ぼのぼの「みんな……」
ウルッ
ぼのぼの「……しょっぱい」
……。
ぼのぼの「僕と同じ、ひとりぼっちの人がどこかにいるのかな?」
ぼのぼの「……」
ぼのぼの「その人も僕と同じような事をずっと考えているのかなあ……」
ぼのぼの(僕はまだみんながいなくなって数日だけれども)
ぼのぼの(じゃあ、もっと長い時間をひとりで過ごした誰かがいたら……)
ぼのぼの(毎日、ずっとこんな気持ちなのかなあ?)
ぼのぼの(ご飯も、寝る時も遊ぶ時も? ひとりで?)
ザザーン
ザッブーン
ぼのぼの(……昨日より海が広がってる気がする)
ぼのぼの(ずっとこうしていれば、海が広く感じる事もなくなるのかなあ?)
……。
ぼのぼの「お出かけしよう」
誰かが言っていた気がする。
ひとりで何でもできるのは『大人』なんだ
ぼのぼの「……今日は、スナドリネコさんに会いにいこう」
ぼのぼの「でもスナドリネコさんもいなかったら」
ぼのぼの「……」っっっっっっ
シーン
ぼのぼの「やっぱり静かだなあ」
ぼのぼの「ス、スナドリネコさ~ん。スナドリネコさ~ん」
スナドリネコ「……ん」
ぼのぼの「……さ~ん」
スナドリネコ「あの声は、ぼのぼのか?」
スナドリネコ「おーい」
ぼのぼの「……あっ」
スタスタ。
ぼのぼの「よ、よかった。スナドリネコさん~」
スナドリネコ「ぼのぼの。そんなに慌ててどうした」
ぼのぼの「み、みんなが森からいなくなって、それで、それで……」
スナドリネコ「……ああ、最近森の食べ物が減っているからな。みんな、遠くの森まで食べ物を探しに……」
スナドリネコ「ぼのぼの、お前はどうして?」
ぼのぼの「僕は、僕は……」
スナドリネコ「なるほど。ひとりで留守番をしていて……今日はここに来たわけか」
ぼのぼの「うん、スナドリネコさんがいてくれてよかった」
スナドリネコ「そうか。それで、今日は何の用だ?」
ぼのぼの「……えっ?」
スナドリネコ「なんだ、何か用事があったんじゃないのか?」
ぼのぼの「よ、用事……えっと、えっと……」
スナドリネコ「……」
スナドリネコ「ぼのぼの、ゆっくりでいいから。話したい事、話してごらん」
ぼのぼの「い、いいの?」
スナドリネコ「ああ」
ぼのぼの「いつものご飯もひとりで食べると全然美味しくなくて……」
スナドリネコ「うん」
ぼのぼの「ひとりの時間が増えて、ずっと変な事ばかり考えるようになって……」
スナドリネコ「うん」
ぼのぼの「このままひとりぼっちになったらどうしようって……」
スナドリネコ「……そうか。つまりぼのぼのは、ひとりぼっちになるのが怖いんだな?」
ぼのぼの「怖いかどうかはわからないけど、シマリスくんやアライグマくんがいなくなるのは寂しいなぁ……」
スナドリネコ「ふむ。じゃあひとりぼっちは怖くない?」
ぼのぼの「シマリスくんやアライグマくんがいれば……」
ぼのぼの「……あれ?」
スナドリネコ「なあぼのぼの。そもそも『ひとりぼっち』ってどういう時の事を言うんだろうな?」
ぼのぼの「え……」
スナドリネコ「確かに、今のぼのぼのはひとりぼっちかもしれない。でも、みんなもう少し時間が経てば森には戻ってくるだろう?」
ぼのぼの「う、うん多分」
スナドリネコ「それじゃあ、またぼのぼのは……ひとりぼっちじゃあなくなるんじゃないかな」
ぼのぼの「そ、それはそうかもしれないけど」
スナドリネコ「……」
ぼのぼの「でも最近考えるんだ。もし、また何かの形でみんなと離ればなれになったら」
ぼのぼの「僕は、お友達と一緒にいないで生きていけるのかなあ……」
スナドリネコ「友達、か」
スナドリネコ「……ぼのぼの。お前に友達がいるように、誰にも友達と呼べる存在がいる」
ぼのぼの「スナドリネコさんにも?」
スナドリネコ「……それは秘密です」
ぼのぼの「友達……」
スナドリネコ「そうだ、ぼのぼのの親父にも、アライグマの親父にも、誰にでも友達はいるものだ」
ぼのぼの「う、うん?」
スナドリネコ「でもな、ぼのぼの。その友達とどんなに仲がよくても、会いたいって思っても……会えなくなる時が来るかもしれないんだ」
ぼのぼの「会いたいのに、会えないの?」
スナドリネコ「ああ。今、まさにぼのぼのはその状態だろう」
ぼのぼの「……うん」
スナドリネコ「どんなに会いたくても会えない。寂しくても、ひとりぼっちで我慢して生きていく」
スナドリネコ「それが『大人』になるって事なんだ」
ぼのぼの「お、大人になったらシマリスくんたちには会えないの?」
スナドリネコ「それは……わからない」
ぼのぼの「スナドリネコさんにも、わからないの?」
スナドリネコ「ああ……例えばこの森にな、遠い場所から引っ越してきたある動物の親子がいる」
スナドリネコ「子供が産まれたので、より多くの食糧を確保するためにここに引っ越してきたんだ」
ぼのぼの「お引っ越し?」
スナドリネコ「ああ。今まで住んでいた森から遠く離れて……な」
ぼのぼの「じ、じゃあお友達も?」
スナドリネコ「ああ、この森に来てからは一度も会っていない、と。もう何年経つかな……」
ぼのぼの「じ、じゃあそのお父さんは『大人』になったからお友達に会えないの?」
スナドリネコ「……」
ぼのぼの「僕もいつか大人になったら、シマリスくんたちに会えなくなるの?」
スナドリネコ「……」
ぼのぼの「ね、ねえ。スナドリネコさん。答えてよ」
スナドリネコ「ぼのぼの、さっきはああ言ったが、大人になるって言う事はな……」
ぼのぼの「え、え?」
シマリス「ぼのぼのちゃ~ん!」
アライグマ「ぼのぼの~! どこだよ~ぼのぼの~!」
ぼのぼの「あ、あれは……アライグマくん? シマリスくん?」
シマリス「どこなの~! ぼのぼのちゃ~ん。ぼのぼのちゃ~ん」
シマリス「ここ?」
シマリス「それともここ?」
シマリス「意外とこんな所に~?」
アライグマ「ぼのぼのが土の中に潜るかよっ!」ボカッ
シマリス「ギャインッ!」
……
ぼのぼの「か、帰ってきたんだ~! お、お~い! お~い!」
ダダダダッ
スナドリネコ「……」フッ
スナドリネコさんかっけえぇwww
ぼのぼの「お、お~い!」
アライグマ「おっ、いたいた。ちゃんと家にいろよな。探し回ったじゃねえかよ」
ぼのぼの「ふ、二人とも戻って来たんだね」
シマリス「うふふふふ。クルミをどっちゃり持って帰って来たのでぃすよ」
ぼのぼの「よ、よかった~。またみんなで遊べるの?」
アライグマ「ひっさしぶりに遊ぶぞ~! なにする? かくれんぼか? 鬼ごっこか?」
シマリス「アライグマちゃんの鬼っぷりを久しぶりに見てみたいのでぃす」
ぼのぼの「アライグマくんが鬼! アライグマくんが鬼!」
シマリス「にっげる~」タカタカタカタカタカ
ぼのぼの「ま、待ってよ~」
アライグマ「言ったなあ! 待て~、ぼのぼの、シマリス~!」
シマリス「アッハハハハ」
ぼのぼの「ワ~イ。ワ~イ」
アライグマ「まてまてまて~」
……。
スナドリネコさんは嘘をついた?
スナドリネコ「大人、か」
スナドリネコ「ぼのぼの。また同じようにひとりぼっちに悩んで、気持ちがどうしようもなく寂しくなって……」
スナドリネコ「ご飯が美味しく感じなくなって、毎日に飽きたらここに来い」
スナドリネコ「そうすれば……また少しだけわかるはずだ。大人になるっていう本当の意味を、な」
道はせまくて ご飯が美味しい。
ぼのぼの(明日は何をしようかな)
ぼのぼの(今度はかくれんぼ? 久しぶりに探険ごっこもしてみたいなあ)
ぼのぼの(……アライグマくんとシマリスくんにも何をしたいか聞かなきゃ)
ぼのぼの(明日は……何をして遊ぼうかな)
ずっとそんな事を考えていたら、スナドリネコさんとのお話を僕は結構忘れてしまったみたい。
僕が大人になれるのは、もう少し先の事みたいだ。
だって僕はまだひとりぼっちが寂しいから……。
お友達がいないで生きられるほど、元気じゃあないみたいだから。
ぼのぼの(でも……あれ?)
大人になったら……ひとりぼっちでも寂しくないのかなぁ……?
乙!!!
素晴らしかったぜ!!久しぶりにぼのぼのの良さを思い出したよ!!
おつ!
すごくぼのぼのっぽくて良かった。心がじんわり暖かくなったよ
素敵なもの読ませてくれてありがとう。
途中、ちょっとだけテーマやらがぶれちゃったかも。
雰囲気を感じてもらえれば幸せ。
ありがとう。
ああああ久しぶりにぼのぼの見たい!

著者:いがらし みきお
竹書房(2010-08-27)
販売元:Amazon.co.jp
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コメント 1
コメント一覧 (1)
しかしなんて言ったらいいんだこれ…。