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勇者募集してたから王様に会いに行った 第一部
- 448:Qw0 ◆7b3JfpIY/2:2010/03/05(金) 02:31:23.29 ID:pCaJ8lU0
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80
--南の王国--
一時間後。盗賊達は南の王国に到着した。
サキュバス「御苦労」
グリフォン「サー、イエスマム!!自分はこれより待機行動へ移ります!!御用があればいつでも呼んでください!!」
バサッゴオオオオオオオ
盗賊「うおおおおおおおおおおおおおおおおお」
勇者「きゃああああスカートが!!」
というか風で飛ばされる勇者。
盗賊「ゆううしゃあああああああああああああ」
踊子「……もうあれに乗りたくないです~」
賢者「ま、まったくです……あれ?」
踊子「どうしたんですか~?」
盗賊「大丈夫かゆうしゃあああああああああ」
勇者「きゃあああああ変態変態変態っ!!!!」
賢者「……闘士がいない」
サキュバス「……落ちたか」
闘士をロストした。
┗【外伝】盗賊だけど今日勇者に解雇された
勇者募集してたから王様に会いに行った 第二部 「魔 王」
勇者募集してたから王様に会いに行った 第三部 「勇 者」前編
勇者募集してたから王様に会いに行った 第三部 「勇 者」後編
┗勇者募集してたから王様に会いに行った エンディング if ルート
┗【外伝】魔法使いに大切なもの
酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった 【第一部】 勇者×勇者×勇者
酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった 【第二部】 武術大会 in 西の王国コロシアム
【画像】主婦「マジで旦那ぶっ殺すぞおいこらクソオスが」
【速報】尾田っち、ワンピース最新話でやってしまうwwww
【東方】ルックス100点の文ちゃん
【日向坂46】ひなあい、大事件が勃発!?
韓国からポーランドに輸出されるはずだった戦車、軽戦闘機、自走砲などの「K防産」、すべて霧散して夢と終わる可能性も…
81
--南の王国--
盗賊「あーあ……みんなで歩いて旅するのが楽しいのにさぁ」
サキュバス「お前は何も知らないのね。間にある死の砂漠を歩いて横断とか無理だから」
盗賊「ふーん……じゃあまあ入国するぞ。二人が先頭ね」
勇者「……なんで?」
サキュバス「角っ娘亜人コンビに見えるから、ってとこかい?」
踊子「あ~わたしもぉ、アイテムの猫耳つけます~ww」
踊子は猫耳を装着した。
盗賊「あ、じゃあ俺はうさ耳で」
賢者「なんで仮装になってるんでしょう」
--死の砂漠--
闘士「……お、おで」
遠く離れた地で、闘士が目を覚ました。
82
--南の王国--
南の王国への入り口に城門兵が二人立っていた。
城門兵A「お前たちっ、何者だにゃんっ!?」
城門兵B「すっごいでかいモンスターに乗って来てたの見えてたぴょんっ!!」
盗賊「……」
盗賊の盗む攻撃。
城門兵B「ひゃああああああ!?助けてええええええ人さらいだぴょんんんん!!!!」
盗賊は犯罪に走った。
83
--南の王国--
魔王「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
盗賊「ま、まって……まって勇者さん、もう殴らないで……左目の穴からちょっと出て来ちゃってるから……」
城門兵B「うああああああああんっ!!怖かったぴょんっーーー!!」
踊子「よしよし~今のはある国での異常な性癖を持つ人の挨拶みたいなもんなんで許してあげてくださいねぇ~本気じゃなかったと思いますからぁ~(多分ガチだけど)」
城門兵B「ほ……本当かぴょん??」
城門兵Bの涙目上目遣い攻撃。
踊子「……えぇ~本当ですよ~。よいしょっと」
城門兵B「ぴょん?」
踊子は城門兵Bをお姫様だっこで持ちあげた。
踊子「へへへへへへへへへへ!!」
城門兵B「ひゃっ、ひゃああああああ!?助けてええええええまた人さらいだぴょんんんん!!!!」
踊子は犯罪に走った。
84
--南の王国--
魔王「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
盗賊「ぐふっ……ゆ、勇者さんの、女でも構わずグーパンなとこ……素敵だと思います……」
魔王「これで私の名前直らなかったらお前達のせいだからなっ!!??」
城門兵B「うああああああああんっ!!怖かったぴょんっーーー!!人間こわいいいいいいいい!!」
サキュバス「入国手続き済んだけど……入んないのかい?」
けもみみっ娘は萌えですねわかります
っていうか魔王になっちゃったよ
盗賊がそんなことするから
門番がめがっさ可愛いネコ耳少女+ウサ耳少女だった
↓
つい魔が差して盗む(誘拐)してしまった
↓
ひんぬーさんがとりあえずツッコんだが、
呆れたか嫉妬からか一気に魔王化してしまった
↓
踊り子が同じことする
だと思う
あ、すいません、わかりにくかったですね。
456さんの言う通りの展開です。申し訳ないです。
……って、あれ、でもおかしいな
ひんぬーさん、魔王化しちゃったわりに性格も仲間も全然変わらんな。
たしか魔王化すると人類殺戮したい病が一気に周りに感染するんじゃなかったカシラ
まだ名前だけ=ギャグ
くらいで今はお考えくださいww
85
--南の王国--
犬娘「ようこそっ!南の王国へだわんっ!!」
盗賊「……じゅる」
魔王「……なるほど……こうやって魔王になっていくのか……」
賢者「ほらほら、早く行きましょうよ。まずは泊まるとこ決めないと」
踊子「はい~。って、そういえば賢者さんはムラムラしてないんですね」
賢者「ぼ、僕は変な趣味はないです……それに好きな人がいますから」
踊子「ふ~ん?」
サキュバス「なんでこんなやつらに負けたのかなー?」
--死の砂漠--
闘士「ここは……どこ?」
闘士はさまよっている。
86
--宿屋--
盗賊「そういえばそういえば」
魔者「なによ」
盗賊「あのごたごたから連れ去られたうちらがお金をもっているわけもなく」
魔者「……私だってずっとあんなことされてたんだからお金なんて持ってないよ」
盗賊「……むら」
盗賊が勇者ににじり寄る。
勇者「な、なにこいつ!!最近怖い!!」
賢者「もちろん僕達も無いです……」
踊子「ってことは~?」
サキュバス「魔族に金をたかるとか恥を知れっ!!」
踊子「いいじゃないですか先輩~ww」
サキュバス「こいつ……」
87
--宿屋--
盗賊「おし、じゃあ着替えてさっそく海に行こう!!」
勇者「え?着替えるって?」
踊子「え~?水着に決まってるじゃないですか~ん」
勇者「……私そんなの無いよ」
踊子「だからこれから買いにいくんですよ~。ネッ☆」
サキュバス「お前……氷で作ってやるよ」
盗賊「ごぼふっ!!」
盗賊の鼻血が噴き出る。
サキュバス「もちろん透けないようにはするよ?」
盗賊の鼻血が止まる。
踊子「女の子は水着を買って着替えなきゃいけないんです!!」
サキュバス「な、なんだその理論は……私も昔は人間の女だったけどそれは」
勇者「あっ、てかやだ!!私海いかない!!絶対やだ!!いかないからっ!!」
88
--宿屋--
盗賊「……しかしあれだよね。男女比が随分いいことになったよね。昔は男4女1だったのに」
賢者「今や男2女3という……それで思い出しました、闘士君どうしましょう?」
盗賊「う、うーん……勝手にこっちに来るってことはない?」
賢者「無理でしょう。てかひどすぎるでしょう!!」
盗賊「だって闘士いると女の子おっかけてる時も後ろ気にしないといけないんだもん……」
賢者「じ、持病の痔が」
勇者「いーかーなーいー!!」
--死の砂漠--
闘士は地下へと繋がる門を発見した。
89
--海--
踊子「じゃじゃーん~どうですか~?」
賢者「すごく……大きいです……」
サキュバス「はぁ、結局私まで買わされてしまったわ」
魔王「」
盗賊「そ、そそそそれは!?!?」
踊子「ふっふっふ~。古代文明のロストテクノロジーの結晶、ロリ専用水着です!!」
サキュバス「魔王化してるとこには突っ込まないのね」
賢者「なんか露出は少ないんですけど……くるものがありますね」
魔王「私今年で28なんすけど」
90
--海--
踊子「きゃーは~!!氷のサーフボード楽しいです~」
バシャバシャ
賢者「あははは!!」
盗賊「勇者さん、オイル塗ります」
勇者「この水着でどうしろと!?」
サキュバス「……ふぅ。私も何を付き合ってるのかしら」
--砂漠--
闘士の入った扉の向こうは、隠しダンジョンだった。
91
--海--
踊子「はい!ビーチボール対決をします!!」
賢者「じゃあ男女混合でいきますか」
勇者「……ぐす」
踊子「……なんで勇者さんの水着が乱れてるんですか~?盗賊さん……」
盗賊「いや、あの、オイルを」
賢者「……男対女で」
92
--海--
魔王「オオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
盗賊「勇者さんが見たことも無い真っ黒なオーラを纏ってあがあああああああああ!!」
ドゴッ
ビーチボールが直撃した盗賊の頭部が破裂した。
賢者「やべぇレイザー級のボールだ……」
サキュバス「おもしろそうだな、私もまぜろ!!」
--砂漠--
?「汝、そなたは何を求める?」
闘士「お、おで」
闘士は天使みたいな敵と遭遇していた。
93
--海--
盗賊「あ、右目も無くなりましたww」
94
--海--
踊子「第一回~盗賊の右目を探せ選手権~!!」
盗賊「いえーい!!ドンドンパフパフ~!!てかまじで!!まじで頼むから!!」
魔王「汚レタ目玉ナド、イラヌ」
賢者「……予期せぬ形でカウントダウンが始まりましたね」
サキュバス「優勝商品はないのかしら?」
踊子「今日一日勇者様とデートする権利です~」
勇者「な、なんで私が商品にならなくちゃならないのよ!?そういうのは盗賊の目玉のせいなんだから、盗賊が何か出すべきでしょ!?」
盗賊「oh-……勇者サンハ、ワタシノシブツ、トイウコトデスネ?ワカリマス」
勇者「!?////」
95
--海--
盗賊「てゆうか駄目だ!!こうしちゃおれん、俺が探さないと!!」
踊子「せいぜい目が見えない状態で探してください~」
サキュバス「商品はいらんのだが……まぁ宙から探すかな」
バサッ
賢者「ふふっ」
勇者「うぅ~!!私が見つけなきゃやばいことになるじゃないか!!」
盗賊「くそぉ、何か手は、何か手はないものか……あった!!奥儀、透視眼!!!!」
ギュイイイイン
盗賊の両目の穴が光出して気持ち悪かった。
盗賊「よおおおおしこれならって、弱点しか見えないじゃああああああん!!あっ!!勇者さんの胸が見える!!」
勇者「ひっ!!??弱点じゃないやいっ!!見んなっ!!」
踊子「盗賊さんはこれでも見ててくださいね~」
盗賊の前に連れてかれる賢者。
賢者「え?はは、僕に弱点なんてあるわけないじゃないですかww」
盗賊「ぽ、ポークビッツ!!!!がはぁっ」
魔王「モウイイ、モウイラヌ、コンナ世界……消炭ニ変エテクレル……」
男の子「呼んだ?」
96
--海--
踊子「ふぅ~無いですね~。砂漠に落としたコンタクトレンズと言いますか、ビーチに落とした目玉と言いますか」
賢者「波にさらわれてたりして」
盗賊「人の弱点しか見えない世界なんて嫌だ……」
勇者「おい、喋って無いでちゃんと探せよ」
サキュバス「ん?あっちで烏の亜人が何かを取り合っておるぞ」
盗賊(ちょっとまて)
盗賊はダッシュでビーチを駆けていく。
賢者「……烏は目玉を攻撃してくるらしいですからね」
97
--海--
烏亜人A「やだグア。これは僕達が拾ったんだグア」
烏亜人B「ツンツンするの楽しいグア」
ぐちゃぐちゃ
盗賊「やめろおおお!!見えないけどひどいことになってるのはわかるんだぞお!?お願い!!」
勇者「君達、すまないがそれを返してくれないか?じゃないとこいつがすごく困るんだ」
烏亜人B「あ……もしかして」
勇者「お願いだ」
烏亜人A「わかったグア!お返しするグア。はい」
ぐちょお
盗賊「返って……返って来たんだね!!吐しゃ物みたいな感触だけど」
勇者「ふぅ、ほら、早く賢者に治してもらってこい」
烏亜人A「この人ってもしかして……」
98
--海--
踊子「というわけで、勝者は盗賊ぅぅーー!!」
盗賊「いえー!!」
勇者「なんでだー!!私が説得したから戻って来たんだろう!?」
踊子「持って帰って来たのは盗賊さんですので~」
盗賊「いえー!!」
勇者「さぎださぎださぎだーーーーー!!!!」
踊子「というわけでデートいってらっしゃーい。あ、これは鍵ですんで~」
勇魔王「ナンノダアアアアアアア!!!!」
--砂漠--
?「見事だ……お前にこれを託そう」
闘士「ふ、ふごっ!」
闘士は隠しダンジョンのボスを倒した!!
99
--海--
盗賊「夕日が……綺麗だね」
勇者「……」
盗賊「でも君の方が……」
勇者「……」
盗賊「なんで反応してくれないんすか」
勇者「だってこんなことする気なんてなかったから」
盗賊「いいじゃないすかぁ、俺は楽しいですよ」
勇者「……えっ?」
盗賊「みんなでアホみたいに騒いでさ」
勇者「あ、う///」
闘士が一人でなんかすごいことやってのけたなww
100
--海--
盗賊「来年もみんなで来よう。あ、その前に冬は温泉入りに来たいな」
勇者「……私にもそんな未来があるんだろうか」
盗賊「勇者……」
勇者「いや、お前たちはあるんだ……私を捨てればいいだけなんだ」
盗賊「!?」
勇者「そうだ、今からでも遅くは無い、私を王国へ連れて行けば君達はなんとか無事に済むはずだ」
盗賊「なにを言って」
勇者「それがいい、そうしろ。私はあの時はわがままを言ってしまったが……今なら大丈夫だ。盗賊、私は君に斬られてもいい」
盗賊「おい、だから」
勇者「私が君に最後にしてあげられることだ。君を……勇者にしてあげる」
盗賊「子供何人作る?」
101
--海--
勇者「君は……何をっ……言ってるんだっ!!私はなぁ!!」
盗賊「子供は男の子と女の子で会わせて2ダース欲しいですね」
勇者「そこは二人でいいだろ!?どんだけ私に産ませる気だよ!?……って違う!!」
盗賊「俺は墓まで一緒に行くと言ったでしょ。勇者を埋葬したら自分も棺桶入って、自分で墓石閉める」
勇者「なに……言って」
盗賊「……いくら強がっても先行き不安だからな……暗くなってくると不安が押し殺せなくなっちゃうんだろ?……」
勇者「ひっ……なに……いって」
盗賊「頑張るから。少なくとも俺は、俺達は頑張ってみるから」
勇者「……っふぇ」
102
--海--
踊子「ありゃりゃ~意外といい感じになってます??」
賢者「元からあの二人はお似合いだからねぇ。ってあれサキュバスさんは?」
踊子「(さんづけかい)グリフォンに会いに行きましたよ~」
賢者「そっか……じゃさ」
踊子「賢者さん」
賢者「あ、はい」
踊子「さっき好きな人がどうとか言ってましたけど、多分それ叶いませんよ~?」
賢者「え?あ、あぁ、踊子さん勘違いしてますよ、僕が好きなのは勇者さんじゃないです。す、好きなのは」
踊子「その女の子はある実験体だったんですよ~それでもう長くはないっぽいんです~」
賢者「……あの……え?それって」
踊子「その女の子の名前は勇者量産化計画、実験体36号って言うんですよ~」
103
--宿屋--
男部屋のベッドの上で賢者は天井を見つめている。
踊子『その計画は勇者因子を制御可能にして、勇者並の戦闘能力を持つ戦士をたくさん作る計画だったらしいです~。でもやっぱり人にはあまる力だったんでしょうねぇ~その女の子以外みんなすぐ死にました。自分の属性じゃない魔力に蝕まれて……』
賢者「……」
踊子『でもその女の子も他よりちょっと適性があっただけなんです。だから未完成品の烙印を押されて、次の世代のためのデータ集めのためにモルモットになりました~』
賢者「……っ!!」
踊子『……だからやめておいた方がいいです。賢者さん、貴方は中々いい男ですし、次を探しましょう~ww』
賢者「……そんな……」
--亜人王の家--
先ほどの烏の亜人達が、この国を治める亜人王に何かを告げている。
亜人王「……それは本当なのか?勇者がこの国に……」
104
--テラス--
盗賊「えーへーへーへー」
勇者「や、やだよぉ。そ、そんなくっつくなよぉ////」
盗賊「えーへーへーhばぐぶっ!!」
踊子の回し蹴りが盗賊にヒットする。
踊子「……仲良くさせすぎたか。ちっ」
勇者「あ、あわわわ!!??い、いつからいたの!?」
踊子「いえいえいつからだなんて~……そうですね、強いて言えば、
勇者『あ……このドリンクストローが一個しかついてきてない……』
盗賊『ありゃりゃ……こうなったら二人で交互に……嘘です。すいません店員さはぁーん』
勇者『わ、……わかった////』
盗賊『……へ?』
辺りですかね~wwww」
勇者「あわ、あわわわわわわわ!!!!」
踊子「といいますか~……なんで最初から一個のドリンクを二人で飲むつもりだったのさ!!!」
105
--南の王国--
サキュバス「王国の連中とかはどうしてた?」
グリフォン「サー、イエスマム!!作戦会議中であったであります!!今後、四カ国間会議が行われる模様であります!!」
サキュバス「四カ国?……どうせ南は呼ばれないだろうから、王国、東の王国、北の王国……後は潰した西の残りってことかしら」
闘士「つ……つい、た」
ドサっ
サキュバス「おやまぁ、本当に自力で来るとは。やるねぇ」
106
--テラス--
踊子「やっぱり貴方には渡すのはやめです~」
盗賊「な、なぜだ!?」
勇者「べ、別に……////」
亜人王「お取り込み中申し訳ない。某は亜人王と申す者、あなた方にお話しがあって参った」
盗賊「!?」
勇者「なぜ……亜人王様が」
亜人王「なに……この国にあの勇者様がいらっしゃると小耳にはさんだもので」
勇者「!?」
107
--テラス--
勇者(ばれて……いた?)
盗賊「……何の用なんですか?」
亜人王「貴方方は……王国で魔族の処刑を妨害し、処刑するはずだった魔族を連れて脱走したようですね」
踊子(もう情報は各国に伝わっているようですね~……)
バサッバサッ
サキュバス「それで?どう言ったご用件なんだ?亜人の王よ」
亜人王「ほう……その方が魔族のようですね」
盗賊「ん?」(しまった。サキュバスを仲間にしたせいで嘘の情報の通りになっちまってる!!)
108
--テラス--
亜人王「貴方方は……一体誰の味方なのですかな」
勇者「……」
亜人王「人々の平和のために魔王を倒したと思ったら、魔族を守るために人々に剣を向ける。あべこべではないですか」
勇者「……はい」
盗賊「違う」
亜人王「?」
盗賊「俺達みんなはこの勇者を守るために戦ってるんだ。明確な敵なんて今はいない」
亜人王「それは随分とハタ迷惑な勇者一行なことだ……世界の全てが敵になることもあるわけですね?」
勇者「!!あ、いやそれは」
盗賊「ああ。王国で勇者を助ける時にそう決めた」
勇者「!!??」
踊子「ひゅーひゅー」
109
--テラス--
亜人王「世界の全てが敵なることもある……ということは世界の全てが味方になることもある……」
盗賊「何がいいたいんだ?」
踊子「貴方はちょっと失礼です~」
ドゴス
盗賊「ごほっ!!」
亜人王「いえ構いません……今現在貴方方がおかれている状況が非常に厳しいものだとわかった上でお願いする。勇者様、虐げられし者達の剣になっていただけないか?」
勇者「え?」
110
--テラス--
亜人王「我々はご存知の通り人間達から迫害を受けています。今までは魔王に対抗するための力として、亜人は必要とされてきました。しかし魔王という驚異が無くなってしまった今……我々の国が侵略の対象となるのは時間の問題でしょう」
勇者「……」
魔王「しかしいざ魔王を倒してみても世界は平和にならなかった。今まで協力していた人々の集団は、互いに新しい敵を見つけ戦争を起こした」
勇者(魔王はあの時……)
踊子(南の王国は他の国に比べて資源が豊かですからね~)
亜人王「同盟国であった西の王国も今はなくなりました。我々の力ではあの三国を相手にはできないのです。どうか!!」
盗賊「俺は……勇者さんの決めた答えならなんであれ賛同する」
勇者「……うん」
111
--テラス--
勇者「私は……彼らのために戦いたい。こんな出来そこないの私でもできるのなら」
亜人王「本当……ですか?」
盗賊「あーあ、言うと思ったよ」
踊子「まぁ甘ちゃんですからね~」
勇者「あ、甘ちゃんじゃないっ!!私は……一度全ての人間を犠牲にしてでも生き残ろうとしたんだぞ?」
盗賊「いつ?」
勇者「魔王との……戦いで」
盗賊「ベソかいてたもんなwww」
勇者「うっ!?」
闘士「うごおおおおおおおおおおおおお!!」
盗賊「げぇ!闘士!!」
サキュバス「あぁそいつさっき到着したんだが、ちょっと頭のネジはずれちまったみたいだ」
盗賊「た、助けて!!このパターンは!このパターンはあああああああああああ」
亜人王「……いい仲間をお持ちで」
勇者「まともなやつは一人もいなんですけどねww」
踊子(貴方がいいますか~)
ジャーン ジャーン
げぇっ、闘士!
112
--王国--
王様「この度は遠い所からわざわざお越しいただき感謝します」
東の王様「……ふん」
北の王様「ええですええですwwといいますかぁ、西の王様はどうしたんでっか?やっぱり死んでもうたんですかな??」
王様「えぇ……その代わりに生き残りの彼が西の王国の代表を務めます」
兵士X改め西の代表「よろしくお願いします」
東の王様「……そんなことはどうでもいいのだ。わざわざ呼びつけた要件を言え王様」
北の王様「あちゃーww東の王様は相変わらずでんなぁwwゆっくりしましょうよww」
王様「貴方方を呼んだのは他でもありません……同盟を結びましょう」
東の王様「……む?」
北の王様「ほほー!!魔王が死んだ今、対魔王同盟は無くなりますからねぇ、新たな結束というわけですか??」
王様「我々は人同士で争っていてはいけないのです」
受付「……ふふふ」
見習いB、出世したな……
ってか改めて読み返せば闘士の相手をして時間稼ぎしたのも見習いBだったのか
113
--王国--
東の王様「……南の王様がいないが?」
北の王様「ふぅむ!これはわしが考えるにぃ……亜人は人のうちに入らないから言葉を交わす必要がない、と?www」
王様「……ええ」
西の代表「……」
北の王様「ほほー!!こらまたきっついwwというわけは……」
東の王様「南の王国に攻め入るのだな?」
王様「えぇ……」
東の王様「攻める理由はなんだ?」
北の王様「亜人だからぁ。ぶはっwww」
東の王様「それでは国民が納得せん。中には亜人保護団体なんてものを我が国にはある」
王様「……勇者達のことは知っていますか?」
北の王様「あれでっしゃろ?魔族を助けて逃亡したとかいうwww全く何を考えているのやらwww」
王様「その勇者達が今南の王国にいるのです」
114
--王国--
東の王様「……魔族側に寝返った勇者達、そしてそれをかくまっている南の王国……そういう筋書きか」
王様「その通りです」
東の王様「ふん、ならば教えろ。なぜ魔王を倒した勇者一行が魔族側に寝返ったのかをだ」
西の代表「!?」
北の王様「きっと処刑しようとした魔族がすんごい可愛かったんちゃいますのん?www」
王様(東のはだませんか……)
王様「皆目見当がつきません」
東の王様「……ふん」
東の王様(処刑の人物とは別にサキュバスを見たという情報は入っている。お前達が勇者一行を瀕死においやったこともだ……狸め)
王様「……とまぁ、南の王国を制圧した際は、どの国が損することのないように、公平な共有財産にしたいと思います」
東の王様「まて……我が国も戦争に行くとは言ってないぞ」
受付「!?」
115
--王国--
東の王様「あんな亜人の国、王国と北の王国が手を組みさえすればたやすくねじ伏せられるであろう?」
王様「……」
北の王様「そんなあんさん、わしらだけ疲弊してまうじゃないですかぁ」
王様「では……贈り物を差し上げます」
東の王様「ほぉ……」
王様「受付や」
受付「はい。どうか中庭をご覧ください王様方」
ザァア
部屋のカーテンが開けられる。
そこには30人の兵士が整列していた。
東の王様「あれがなんだと言うのだ。む?女や幼子までいるではないか」
王様「あれが我々の最終兵器、人造勇者です」
人体実験してたのこいつかよ (#^ω^)ピキ…ピキ…
116
--王国--
東の王様「人造……勇者だと?」
受付「詳しくはこちらの資料をご覧くださいませ」
パラリ
受付「我々は勇者の力の要因を発見しました。その名は勇者因子。対魔能力に優れた人の最終形と言っても過言ではございません。しかしこの勇者因子、非常に不安定なものなのです」
パラリ
受付「ほんの少し間違うだけで制御不能になり、辺り一体を破壊し続けます」
東の王様「……」
受付「ですがご安心ください。長年の研究により、この度成功体を30体作りだすことに成功いたしました」
パラリ
受付「ステータスはオリジナルの勇者に比べ多少劣るものの、常人よりはるかに強く、全ての属性の魔法を使えます」
王様「これを貴方方に5体ずつ進呈いたします」
東の王様「!?」
117
--王国--
北の王様「おほぉー!?これは随分とふとっぱらでんなぁ王様wwwこれを作りだすために捨てた金は安いもんじゃないんでがしょ?」
王様「えぇ、ですが私はどうしても同盟を結びたいのです」
北の王様「わかりました。同盟を結びましょww我が北の王国を代表し、サインいたします」
サラサラ
王様「いかがでしょう?東の王様」
東の王様「10体だ」
受付「……え?」
東の王様「我が国がもらい受ける人造勇者は10体だ。そうでなければ結ばん」
北の王様「そ、それはいくらなんでもひどいでっせ!!」
王様(……一歩間違えばこの同盟連合を敵にまわすことになるというのに……ふ)
王様「わかりました。東の王国には10体申請いたします」
北の王様「な!?」
118
--王国--
東の王様「ペンを貸せ」
受付「はい。どうぞ」
サラサラ
王様「西の代表、貴方の所は5体でいいですか?」
西の代表「はい」
サラサラ
北の王様(くぅ~!!わしもごねておけばよかった!!……しかしいまさら約束を反故にもできん)
東の王様(……これでも少ないくらいだ。西は既に王国のものになっているし、北は王国の配下のようなもの……)
王様「それでは南の王国への進撃は、一週間後とします」
東の王様(おもちゃを与えられた子供はそれで遊びたくてたまらなくなる……そこで人造勇者の能力を試せということか)
--宿屋--
盗賊「ぐあっ!!ぱ……パワーアップ……している……だとぉお!!っがあああ」
この温度差ww
盗賊…ウゥッ(ToT)
乙です!
王国が氷付けになった西の王国をこっそり虐殺した理由がやっとわかったよ
>>513
わからないwwww
なんで?
>>514
>>506
の
>東の王様(……これでも少ないくらいだ。西は既に王国のものになっているし、北は王国の配下のようなもの……)
ってことじゃね?
南と同盟組んでる西がいなくなれば
攻め込みやすいし
豊かな資源イッパーイ
そもそもなんで西を併合できたのかは謎だがな
>>517
生き残った人々の代表の見習いBをうまく丸め込んだんだろ?
見習いBは王国がやった大量虐殺を知らないしな
みなさんこんばんわ。私です。
議論されているようで、申し訳なくおもいつつも嬉しさを感じます。
あまり今後の展開にかかわるようなことは漏らさないようにしますが、ちょっとした設定を。
前勇者の出身国は東の王国です。勇者排出国家ということで、東の王国は他より上位の位置づけにあります。国力で見ても東はダントツであり、そう言った背景からプライドが高いわけであります。その慢心ゆえに、この50年間で王国に追いつかれそうになっているんですがね。
王国は北と仲良し……って言ってもアメリカと日本の関係に近い感じですね。
西と南は仲良し。と言っても西は南の資源目当て、南は西を盾に。
自分達でなんでも出来る、少なくともそう思っている東ですが、時代の流れを感じ誰かと協力していたかもわかりません。
東は北が嫌いです。北は南が嫌いです。西は東を倒そうとしていました。南はひっそりと生きていられればどうでもよかった。
まぁさわりですがこんな感じでお願いします。
119
--宿屋--
踊子「そいじゃあお休みなさい~」
サキュバス「こら、蝋燭を消してから寝ろ」
勇者「……」
ボッ
勇者(……これでいいんだ。私は勇者なんだ。虐げられし者達の剣。それが勇者の在り方なんだ)
ふわりと風が頬をなでる。窓を開けていないにも関わらず。
生温かい風とともにその気配は、
男の子「やぁ久しぶり」
勇者「!?」
120
--宿屋--
男の子「君は……本当に不思議だ」
勇者(?いきなりどうしたのよ)
男の子「とっくのとうに魔王化が始まっているというのに、ある一線を超えずにい続けている……こんなことは長い歴史の中でも初めてだよ」
勇者(そう……なの?)
男の子「いや、だからこそ僕は君に惹かれたのか」
勇者(?)
男の子「わかった。君には全てを伝えよう」
勇者(全て?)
男の子「なぜ魔王と勇者がいなければならないのかを」
121
--宿屋--
男の子「君も恨んだろう。この運命を、この物語を」
勇者「うん……」
男の子「この運命のレールをしいたのは古代人だ。でもそれは、全て人類のためを思って作ったんだ」
勇者「……」
122
--宿屋--
男の子「圧倒的欲望と進展の果てに、かつていた人類は到達したんだ。種の極致、種の極限、種の最終段階に」
勇者(種の最終段階?)
男の子「どんなものにも終わりがあるのだから成長にもそれはある。人類は遠くなるような年月の果てに人類の成長限界へと到達したんだ」
勇者(……想像もつかない。伸びしろがなくなっちゃったてこと?)
男の子「どういったらいいか。箱を埋め尽くしてしまった……うぅん。僕も言葉にするのには慣れていないな。まぁどこにもいけなくなったのさ。身動きすることすら。ある一つのゲームを隅から隅まで完璧にクリアしてしまったのさ」
勇者(それは……すごいことじゃない)
男の子「しかしね、完璧にクリアしたゲームを君はどう思う?やりたいとは思うかい?」
勇者(生きることは別だわ、やりたいやりたくないじゃない、必死に生きるだけよ)
男の子「それは君らだから言えることなんだよ。その答えを持つように教育され、世間が言う。時代や世界によって価値観が違うんだ。現に何もすることがなくなった彼らが選んだのは、」
生きることの破棄だった。
123
--宿屋--
勇者(……死んだの?)
男の子「死んだ。色んな人がいっぱい。それこそ今の人類が知らないような数のね……でも全員がその考えに至ったわけではなかった。無意味な死は種を極めた存在としてあまりに愚かだと思ったんだ。そして人類の大半は動物として、自然な生命として生きようとしたんだ」
勇者(え?あの動物?牛とか)
男の子「そう。動物として生きることが行きついた者の答えだったのさ」
勇者(馬鹿みたい)
男の子「そうかもしれない。結局彼らは姿をモンスターと化して世界をまた支配しようとしている」
勇者(……え……ちょっとまって……嘘でしょ、モンスターって)
男の子「?古代人のなれの果てさ」
124
--宿屋--
勇者(私達が今まで殺してきたのって)
男の子「気にしなくていいよ。彼らは彼らの望み通り生きようとしたんだから。中には個性強いのもいるけどね」
勇者(う……)
男の子「でもね、古代人の中にも君達みたいに人として生きることを望んだ人たちがいるんだ。彼らは人が人として生きられるようにとあるシステムを作ったんだ」
勇者(……それが)
男の子「進化抑制システム。人類が発展を遂げてあの結末に辿りつかないようにとつくられたんだ。魔王という存在が人間を抑制することにより、文化の発展が阻害される。人が人らしく永遠にこの時代を生きれるようにと……剣と魔法のRPGの世界で」
125
--宿屋--
男の子「でも壁だけあったら人々は絶望してしまうだろ?そこで生まれたのが人類の希望の化身、勇者だ」
勇者(……)
男の子「魔王は経験を積んだ勇者だけが倒せるようになっている。これで壁を壊し一時の平穏が世界を満たす」
勇者(じゃあ、なんで勇者は魔王になるの)
男の子「魔王を倒した勇者なんて残ってたら、次に魔王が出てきても速攻で倒しちゃうじゃん」
勇者(そんな理由なの……)
男の子「重要さ。世界が上手く循環するために、人類が幸せに生きていけるようにと」
勇者「全然幸せじゃないっ!!」
踊子「お、おふ!?」
サキュバス「んー……?どうしたんだ」
勇者「あ、ごめんなさい」
踊子(……んー?)
126
--テラス--
勇者「今まで幸せなんてもの、私には来ないんだと思ってた」
男の子「君は古代種が作った重要なシステムのキーだからね」
勇者「でも……みんなに会ってから楽しいことが増えたんだ」
男の子「……執着しないほうがいい。辛くなるよ」
勇者「……君は残酷なことばっか言ってくるけど……私のこと心配してくれてるんだね」
男の子「そうさ、僕だけは君の味方であり続ける」
勇者「ねぇ……トリガー、貴方は何?」
男の子改めトリガー「……僕は死を選んだ古代種達が作った、人類の最後の希望の鐘」
勇者「よく……わからない」
トリガー「この循環でも人類の発展が止められないような不測の事態が発生した時、僕は魔王の意志で人類をリセットするよう、プログラムされている」
127
--テラス--
トリガー「魔王の意志、君だ。僕がこの世界に出てきたのはそれが近いことを悟ったからだ。もうすぐ世界のシステムは破綻し、人類の発展が始まる。それを止められるのは君だけなんだ」
勇者「なにそれ……リセットってどういうこと」
トリガー「人類を全滅させるっていうことさ。僕の赤の竜と青の竜を使ってね」
勇者「!!!!もしかしてあの時君が言ってたのって」
トリガー「そうだよ。あぁ、でも仲間は助けるつもりだったよ?僕も色々修正を受けていてね」
勇者「……私の意志で」
盗賊「……」
128
--南の王国--
6日後。
亜人王「……そうか。わかった。下がってよいぞ」
狐男「はっ!!」
亜人王「聞いての通りです皆さん……王国、北の王国、東の王国、そして……西の連合が明日には我が国へと到達する」
盗賊「……かぁ~。文字通り世界が相手になっちゃったか」
勇まsおu「……」
亜人王「では、貴方達とともに戦う、我が国の精鋭を紹介しましょう。入れ」
?「はっ!!」
城門兵A「失礼しますにゃん」
城門兵B「失礼、あ!!変態だぴょん!!」
盗賊「あああああああああお前達はあああああああ!!!!」
129
--南の王国--
亜人王「ふむ。昼の門番担当のお前が、この方達と既に知り合っているのはおかしいことではないな」
城門兵A「亜人王~!!この人達変態なんだぴょん!!だめだぴょん!!こんなのに任せてたら国が滅ぶぴょん!!」
亜人王「ほぉ……お前はこの方々が誰だか知らんようじゃ」
城門兵B「知ってるにゃん。人さらいだにゃ、あああああああああああああああああああああああ!?まってまってたすけえええええええ!!」
盗賊と踊子が城門兵Bを担いで走り去る。
盗賊「へそから上は俺、下はお前のだ」
踊子「ラジャッ」
亜人王「……うん……むぅ」
130
--南の王国--
?「貴方が勇者ですか。なんとおうつく……お可愛らしい方だ。私の名は鷲男。この国一番の戦士です」
勇者「あ、あぁよろしく頼む」
亜人王「そして城門兵……A、Bじゃ。この子達は一見可愛らしいが、我が国の最も重要な役職である、城門兵を任せられるほどの実力を持っています」
城門兵A「やっ!?ちょっ、や、やだにゃんんんんんんんん!!!!んにゃっ!!」
亜人王「……片方は欠けましたな」
131
--宿屋--
盗賊「はぁ~あ。とうとう明日かぁ。……人間達と戦うはめになるなんてなぁ」
賢者「……」
盗賊「……賢者さん、どうしました?」
賢者「あ、いや……うん、大丈夫だよ」
盗賊「……死なんで下さいよ?みんな……誰一人として」
闘士「とう、ぞく」
盗賊「みんな大事なんですから」
賢者「……あぁ!!」
--南の王国--
城門兵A「にゃーん!にゃーん!!」
城門兵B「くっ!!なんてやつらだぴょん!!こんなひどいことを!!」
亜人王「いや、あの人たちはふざけているだけであってだな……」
城門兵B「わかってるぴょん。あの人たちかなり強いぴょん。最初に会った時、私達はお仕事してたぴょん。常に臨戦態勢でいたのに……二度も私をさらったぴょん……」
鷲男「……えぇ、あの人たちはきっと我々の力になってくれるでしょう」
亜人王「……ほっ」
132
--草原--
草原を埋め尽くさんばかりの兵が整列している。その兵達が来ている鎧は統一されいるわけではない。
東の赤、北の鈍色、西の黒、そして王国の青。
即席で立てられたやぐらの上に三人の王様と代表が立っていた。
王様「皆の者、よく聞くがいい!!」
ざわ王様ざわ
王様「お前達がこれから行うのは決して悪しきことではない!人類の未来を勝ち取るために行う聖戦なのだ!!」
ざわざわじはーどざわ
王様「これから戦いに行く南の王国、別名亜人国はあの勇者をかくまっているのだ!!」
ざわざわ、勇者?ざわざわ貧乳?ざわざわ
王様「勇者と聞いて動揺している者もおるだろう。そうだ、魔王を倒し人の未来を切り開いた者、あの勇者達だ!!」
ざわざわざわざわざわざわ
王様「そこだけ聞けば、何が悪いのかわかるまい。しかしだ。皆は魔王討伐という華やかな部分は知っていても、勇者の側面はわかるまい?」
ざわざわささざわ……
王様「……勇者達は魔王を倒すために、という大義名分を盾に、今まで彼らがやってきた悪行を知っているだろうか?」
ざわわ!?
133
--草原--
王様「例えば……西の王国壊滅の原因になった……とか」
ざわざわざわわ!?
王様「彼らが西の王国に滞在していた時のことだ……ある魔族がモンスターを連れて西の王国へ進攻してきた」
ざわざわ
王様「偶然居合わせた彼らはモンスター達と戦ったらしいのだが……分が悪いと見るや否や、西の王国の民を見捨て逃げ出したのだそうだ」
東の王様「……」
ざわざわ見殺しざわ!?
王様「ここに生き証人がおる……」
西の代表「私達西の王国の民は、攻めてきた魔族やモンスター達と戦いましたが力及ばず氷漬けにされました……」
王様「西の王国と連絡が取れないことに気づいた我が国は、すぐさま救援を送ったのだが……そこは悲惨なありさまだった」
西の代表「西の王国の皆は……私達数百人を除き、皆殺しにされていました……」
王様「……やつらは勇者でありながらも、勝てない相手だと知ると、民を助けずに逃げ出したのだ……そしてその不手際を隠すべく……誰にも言わずに……」
ざわざわ……
王様「我々が駆け付ける数日前に息絶えた者もいたのだ……勇者達が見殺しにさえしなければもっと助かったかもしれない……」
北の王様「そぉしてぇ、これは皆さんご存知の通りだと思いますがぁ、彼らは魔族を助けて逃亡したのでぇす」
ざわざわきたざわ
134
--草原--
北の王様「私が思うに、これは勇者達と魔族の間になんらかのつながりがあると言っていいでしょう。そうすれば全てうまく説明できるのですよ。
勇者『私達を見逃してぇん!!この人達は殺しちゃってもいいからあぁん!!』なんて交渉があったり……」
ざわざわおかまざわ
東の王様「……なんにせよ、魔族を連れて逃げているということに違いは無い」
王様「それではここに宣言する。勇者討伐戦争を」
開始する
おかまざわww
135
--草原--
盗賊「あーあ……すんごい量の敵が来てますね。地平線が真っ黒だぁ」
勇者「……あぁ」
賢者「……」
踊子「わたしたちは……いつ戦いをやめられるんでしょうね。魔王を倒した後は、プール尽きの豪邸で毎日遊んで暮らせるもんだとばっかり」
盗賊「……人を斬るのは初めてだけど、モンスター殺せて人間が殺せない道理もないか」
踊子「同種はタブーです☆」
鷲男「なら私は一体どちらに入るんでしょうね」
踊子「どちらかというと……鷹?」
鷲男「私は鷲の亜人なんですけれどもお嬢さん」
勇者「……くるぞ」
……ォォォォォォォォオオオオオオオオオ!!
勇者「みんな!!私は勇者だ!!勝利は我と共にある!!私に続け!!!!」
亜人軍「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
王国連合総兵数、301,764名
南の王国総兵数、21,213名
文字通り、桁が違うなオイ
136
--草原--
兵士M「あああああああああああああああ!!!!」
波のように押し寄せる兵士の大群。
その先頭に向かって勇者は駆けていく。
勇者「っっく!!!」
ドシュ!!
兵士M「がはっああああ!!!」
一番先頭を走っていた兵士を
きる。
盗賊「いくぞおおおおおおおおおおお!!!」
闘士「おおおおおおおおおおおおおお!!!」
鷲男「我が国を守れええええええええ!!」
亜人兵A「にょおおおおおおおおおおおお!!!」
城門兵A「にゃんにゃあああん!!」
城門兵B「ぴょんぴょおおおん!!」
盗賊「おまいらしまらねぇな!!」
サキュバス「私は急用ができたんで!!」
盗賊「え!?こ、こらああああああああああ!!」
サキュバスはグリフォンに乗って飛んで行ってしまう。
137
--草原--
西の兵士A「お前らのせいで母さん達は!!!!」
勇者「!?」
勇者に後ろから西の兵士Aは斬りかかった。
盗賊「あぶねぇ!!」
ドン!!
盗賊は体当たりで西の兵士Aを弾き飛ばし、
ザブッ
西の兵士A「ぐひゅっ」
喉笛をかき切って息の根を止めた。
盗賊「馬鹿っ!!死んじゃうだろ!?」
勇者「……うるさいっ!!それよりいつまで私の傍にいるつもりだ!!お前の役割はここじゃないだろ!?」
盗賊「っく!言われなくても行くさ!!生きろよ!?」
勇者「……あぁ」
138
--草原--
東の兵士A「お前達が前線かっ!!勇者一行!!」
東の兵士B「図体ばかりでかくたって!!」
闘士「おおおおおおおおおおおおおお!!」
ドッゴオオオオン!!
鷲男「!!……地面をひっくり返すとは……!!」
闘士「おで、みんなのために、戦う!!!!」
??「ふぅぅん。おもしろそうなやつがいますね」
鷲男「!!あいつは北の人形使い!!」
人形使い「この前魔王城に遊びに行ったんですがね、おもしろいものがあったんですよ」
シュン
闘士「!?」
闘士は敵の攻撃をすんでの所で交わす。
ワーウルフ「あおいwr8ぎゅあ984」
!!
139
--草原--
城門兵A「にゃっはー!!雑魚共めぇ」
城門兵B「死にたくば、あ、かかってくるがいいぴょん~」
キラン
盗賊「あ、カットインだ。どうやってやるんだろうあれ」
城門兵A、B『奥儀、滅殺猫うさ砲!!』
ドギャギャギャギャアアン!!!!
北の兵士A「ごっふ!!」
盗賊「……やべぇ、百人くらい吹っ飛んだぞ」
城門兵A、B『ふたりは、プ』
盗賊「まてまてまて」
140
--草原--
?「ひひひひひっ、おいらもまぜてくださいでやんす」
盗賊「凡だ君か!?」
?「違うでやんす。北の召喚士でやんす」
盗賊「……特殊職業か」
召喚士「ししししっ、お前らのようなありふれた職業とは違うのでやんす。格の違いを見たらいいのでやんす」
城門兵A「聖にゃる土地を汚す者よ!」
城門兵B「あこぎな真似はやめるぴょん!」
召喚士「よ、よおおくわからんけど、今週のびっくりどっきり召喚獣~」
盗賊「あ、しまた!!」
空中に魔法陣が展開し、そこから巨大なモンスターが二体現れる。
召喚士「さぁいけ二頭巨象、サイクロプスよ!!」
城門兵A、B『来週もまた見てにゃん!!』
盗賊「逃げんな!!」
141
--草原--
魔法使い「黄昏よりも黒いもの、血の流れより早きもの、冷蔵庫の下に隠れし偉大なる汝の名において、我今ここに闇に誓わん」
勇者「はっはっはっ……空が、暗雲に?……まずい!!」
魔法使い「超広域攻撃魔法、ゴキブスレイブ」
勇者「賢者!!踊子!!」
賢者、踊子「はい!!!!」
ガガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!
巨大な雷が南の王国を襲う。
その魔法を三人の魔法が食い止める。
魔法使い「はぁ、はぁ……氷、水、土による三種複合魔法障壁……か」
勇王「ぐぐぐぐがああ!!!」
踊子「きゃー!!まったこれ、辛い!!」
賢者「目の前を雷が!!雷が!!」
142
--草原--
プスプスプス
ゆうあsh「な……なんっとか……防げたね」
踊子「もう一生分の魔力使い果たした気がします」
賢者「はぁ、はぁ、魔法使い君……君はどれだけ……」
勇者「ゆっくりしてたら二発目がくるわ……わかってるね?」
踊子「あーい。もう勇者様ったら人使いが荒いんですからぁ」
賢者「わかってます……勇者さん、ご無事で!!」
勇者「……君たちこそ」
魔法使い「……そうか。君らが僕の相手か」
受付「私は行かなくてもよろしいのですか?」
王様「お前は対人先頭じゃないと満足に戦えないだろう?我が横で待機していろ」
受付「はい……それでは」
受付は飛んできた矢を叩き落とす。
受付「私の今回の仕事は、主様の警護のみということで」
143
--草原--
ザザザザ
盗賊「!?」
西の代表「……」
盗賊を待ちかまえている男がいた。
ガギィイン!!
盗賊「……どいてくれ。俺はお前と戦いたくない」
西の代表「俺は……お前と戦いたい。否、殺してやりたいんだ」
ギャリィン!!
盗賊「っ!!ツインソードか」
144
--草原--
ギンッガギンッ!!
勇者「はっはっ!!」
???「言い太刀筋だ。が、まだ心が決めかねている、な!!」
ギン!!
勇者「あくっ!?」
???「あんたが伝説の英雄、勇者だというのなら。もっと俺を楽しませてくれ」
勇者(こいつは知ってる。東の……剣豪!!)
このような話で反旗を翻した身内の扱いはどうなっているんだろう...
本日は終わりにしたいと思います。
何かわかりにくかった点、疑問、質問などありましたら書きこんでください。
次回で戦いに決着がつく……かなぁ。
盗賊達の身内は今は牢獄にいます。民衆に殺されてしまう危険もありますので。
それでは読んで下さった皆様方、ありがとうございました。m(__)m
乙ー
ところで、初代プリキュアしか知らない俺からの重要な質問なんだが、
猫ちゃんとうさぎさんは、どっちが白で黒なのか。
えー 正直プリキュアあんましわからないんですが、
黒猫、白うさぎでどうでしょうか??
お答えありがとうございます。
黒プリ猫さんや白プリウサさんに脳内変換できました。
戦いがシリアス展開でドキドキですけど、
踊り子さんと盗賊にはより一層動物と戯れて欲しいなww
145
--草原--
闘士「くっ、こいつ」
ワーウルフ「あ0お84hr9g8h8!!!!」
人形師「どおおおおおおですかぁあああ?わたしの!!私の人形はああ!!」
鷲男「くっ!!兵士の相手をしてるせいで助けにいけない!!闘士殿!!」
闘士「……お、おでは、あの頃とは、ちがう」
人形師「へぇ??」
闘士「真っ先に、死んだ、あのころとは、ちがう!!」
ボゴキッ!!
ワーウルフ「???あろぐj0394が3えらp」
闘士の左の肘打ちがワーウルフの顔面を打ち砕く。
闘士「おでは、護るんだ!!」
146
--草原--
鷲男「闘士殿……」
兵士U「ていぇえええええい!!!!」
鷲男「ふぅん!!」
ボッ!!
兵士U「ぐあああああ!!」
鷲男「しかし……多すぎる!!」
人形師「へぇ~……中々やりますね。でも」
ワーウルフ「!!!!」
闘士「!?」
人形師「そいつはただの人形でやんす……あ、間違えた。人形なんです。完膚無きまでに壊されない限り、」
ドゴッドゴッゴッゴゴゴゴゴゴゴゴgg!!!
闘士「おぅらおらおらおらおらおらおらおら!!!!」
ワーウルフ「あお8wg98あ4h9gは9348hg3!!!」
闘士「おらぁあ!!!」
ズゴン!!
147
--草原--
闘士「はぁっ、はっ」
人形師「!!これは驚きました……ここまで破壊されては、動けません」
闘士「つぎは、お前!!」
人形師「確かに最高傑作は壊れてしまいましたが」
ザっ
人形師「おもちゃはまだあるんですよ、これが」
闘士師範代「……」
闘士「し、師匠……」
148
--草原--
ワーワー
闘士「し、ししょ」
鷲男「!?闘士殿!!危ないっ!!」
メキメキっ
鷲男「!?」
闘士の蹴りが闘士師範代の股間を蹴りあげる。
闘士「師匠は死んだ、もういない」
人形師「……まさかこうまであっさりやられるとは」
闘士「だけど、おでの股間に、この尻に、一つになって生き続ける!」
闘士の体が緑色のオーラに包み込まれる。
闘士「身体強化・獣化、獅子!」
ガオアオオオオオオオオオオオオオ!!!!
体長三メートルを超す巨大な獅子の亜人がそこにはあった。
149
--草原--
鷲男「す、すごい……こんなことまでできるのか」
闘士『がおおおおおおおおおおおおお!!』
闘士が疾走するだけで数十人の兵士が吹き飛ばされ、闘士が腕をふるうたびに風が吹き荒れる。
人形師「す、すばらしい!!」
闘士『おおおおおおおお!!』
サイクロプス「ごえええええええええええ!!!!」
闘士「『!?』
同じく巨大な体を持つサイクロプスが体当たりをくらわした。
人形師「怪獣大決戦!!」
150
--草原--
闘士『があああああ!!!』
サイクロプス『ごええええええ!!』
両者がぶつかり合う度に起こる衝撃波は、周囲の兵士達を吹き飛ばす。
兵士G「こ、こんなとこでなんて戦えない」
鷲男「よし、羽ナイフ乱れ打ち!!」
ドスドスドスドスドスドス!!
兵士達「ぎゃあああああ!!」
鷲男「ペースを掴んできましたよ!!」
151
--草原--
二頭巨象「ばおおおおおおおん!!」
城門兵達は二頭巨象にしがみ付いている。
城門兵A「あわわ!でかすぎだにゃん!!」
城門兵B「!?このままじゃ!!やばいぴょん!!この速さでいったらすぐ南の王国まで!!」
ことの重大さに気付いた二人は顔を見合わせる。
城門兵A「……城門は」
城門兵B「……絶対に突破させない」
ドドス!!
二頭巨象「!?」
二人は二頭巨象の二つの頭を同時に刺す。
二頭巨象「ばおおおおおん!!!」
二頭巨象は暴れ狂い二人を払おうとする。
城門兵A「こいつまだ……」
城門兵B「なら……」
二人は二頭巨象の耳の穴に侵入する。
二頭巨象「ぶお!?!?」
そして
どぐしゃあああああああああ!!
両者はそれぞれの頭の頭頂部から姿を現す。
城門兵A「頭蓋をぶちぬけば」
城門兵B「おとなしくなるでしょ」
152
--草原--
魔法使い「範囲魔法、レベル2」
ビシャアアアン!!
しかしそれは賢者の魔法障壁に防がれてしまう。
賢者「元々僕の魔法は攻撃タイプじゃないから、こういうのは得意分野なのさ!!」
踊子「勇者様を裏切った悪い子はいねがー!!」
魔法使いの攻撃を交わし、踊子は魔法使いに接近して蹴りを見舞う。
ゲシッ
魔法使い「ふん、裏切ったのはあの女だ。雷属性、鎌精製」
魔法使いは雷の鎌を作り上げる。
魔法使い「お前らもあの女と一緒にいるのはやめろ。今なら俺がなんとかしてやれる」
賢者「!?」
踊子「はんっ、悪いですけど、あの子を置いてどっか行く気はさらさらないんで~!!」
魔法使い「そうか。じゃあ……死ぬぞ?」
153
--草原--
踊子「死ぬのは……どっちですかね!!」
踊子は舞いにより速度を上げる。
魔法使い「速度上昇か。だがいくら早くなったとしても、雷より早く動けるのか?」
魔法使いは鎌を振る。すると
バチバチバヂイイ!!
不可避の高速の斬撃が踊子を捕える。
踊子「ぎゃあああ!!!」
賢者「!?踊子さん!!」(雷の……攻撃補助の特性か!!斬撃速度が極限まで高められている!!)
魔法使い「やめろ賢者。俺はお前のことを仲間だと思っているんだ」
賢者「魔法使い……君」
魔法使い「短い間だったが、盗賊と闘士とお前、四人で西の王国で修業したあの日々……俺の人生の中で最も楽しかった時間だ」
154
--草原--
賢者「そう思う君が……なぜ王国につくんだ。僕達を仲間だと思ってくれているなら、」
魔法使い「仲間だと思っているからこそ、あの女から引き離そうとしているんだ」
賢者「……どうして君はそこまで勇者さんのことを……」
魔法使い「彼女が世界を滅ぼすからだ」
賢者「そうなるとどうして言いきれる?君も少しだが一緒に旅をしたじゃないか」
魔法使い「俺を……捨てた女さ」
賢者「あれには意味があったんだ!!」
魔法使い「……意味などない。いらない……あの時俺がどれだけ失意のどん底に叩き落とされたと思っている……俺はあの人に会う前からずっと憧れていた。生ける伝説だった。俺は必至に修業しあの人の役に立とうと……なのに魔王だったなんて」
賢者「そのことも知ってたのか……」
魔法使い「俺は王国の軍団長を任されている男だ」
155
--草原--
魔法使い「極秘事項のことですら耳に入る。そしてお前達を助けることもできる。戻ってこい……全て勇者のせいにするんだ。そうすれば」
踊子「やれやれ。女の子無視して男同士で熱い会話だなんて、本当ホモですか貴方たち……も!!」
魔法使い「……しぶといな。サキュバスには効果的だったんだがな」
踊子「へ、あんなのと一緒にされちゃあ困りますよ……わたしはね」
踊子の体から6色の魔力が流れ出る。
踊子「貴方の嫌いな勇者もどきなんですから!!」
魔法使い「……お前もだったのか」
賢者「踊子さん!!」(僕もサポートを!!)
踊子「くぉ349う34いあ!!」
156
--草原--
魔法使い「だが俺はお前より性能のいい勇者人形と戦ってみたが勝ったぞ?」
踊子「!?」
魔法使い「対単体雷属性魔法、レベル5」
賢者(レベル……5?)
ゴオオオオオオオオン!!!!
横方向に打ち出される白い稲妻。その勢いは踊子だけではとどまらず、南の王国の城壁まで崩す。
賢者「そ……そんな、魔法はレベル4が限界なんじゃ」
魔法使い「人の限界を超えるから天才と呼ばれるんだ」
157
--草原--
魔法使い「わかったろ?抵抗は無駄なんだ。兵力からしてお前らの勝ちはないんだ」
賢者「……そうかもしれません。どの道この戦も……でも」
魔法使い「……でも?」
賢者「魔法使い君、君との戦いには勝たせてもらいます。それがここを任された僕達の仕事ですから」
魔法使い「……勝てるものか。残りはお前一人なんだぞ」
踊子「どどどっだrがどうかなあああ!?!?」
踊子は砂煙中から現れ魔法使いのもとへと走る。
魔法使い「!?なぜだ!!いくらなんでもレベル5が直撃して助かるはずが」
賢者「なら直撃してないんでしょうね。水属性拘束魔法!!」
大地から水が噴出し、魔法使いの体を締め上げる。
魔法使い「直撃していない……!!霧による幻影魔法か!?いつのまに!!」
賢者「どうせその拘束魔法も、貴方なら簡単に破るでしょう。でも一瞬でいいんです。それがチームプレイですから」
踊子「勇者だからこそ出来る必殺技を見せてあげるよ!!」
踊子は右手を前方に突き出すと、六色の光に包まれる。
魔法使い「なんだそれは……」
踊子「全属性複合攻撃魔法、六色剣!!」
ドバアアアアアアアアン!!
158
--草原--
西の代表「思えばお前は、最初から気に食わないやつだった!!」
盗賊「んだよ!!お前が勝手に嫌ってただけだろが!!」
キィン
盗賊は足元に魔法罠をセットする。
西の代表「それはそうだろ!!大した実力もないやつが勇者パーティの一員なんだからな!!」
ヒュン
感情的になりほんの少しだけ振りが大きくなってしまったのを盗賊は見逃さない。
ドシュ!
盗賊「……今は、それなりの実力があるつもりだ」
西の代表「ぐふっ!!」
盗賊(よし、あとはその魔法罠でしばらくしびれていてくれ)
しかし、西の代表が魔法罠に接触しても罠は反応しなかった。
盗賊「あれ?」
ズン!!
虚を突かれた盗賊。今度は逆に腹部を突き刺されてしまう。
西の代表「甘いな……しっかり止めを刺さないからこういうことになる」
159
--草原--
盗賊「がはっ!!」(しまった、くそ!!深い!!)
盗賊は深手により膝をついてしまう。
しかし西の代表も脇腹を押えたまま立つことが出来ない。
東の兵士C「もらったあああ!!」
盗賊「っぐ!!」
盗賊は剣での一撃をナイフで受け止める。
ブシュッ
盗賊(いってぇえ!!)
ザシュ!!
返しの刃で兵士の首を切ることに成功する。
西の代表「……なぜそいつはあっさり殺して俺を殺さない……」
盗賊「はぁっ!!っく……はぁ、はぁ、同じ釜の飯を食った……仲間だもんよ」
160
--草原--
西の代表「馬鹿か貴様。俺はお前のことなど……いや、それにしてもおかしな話だ。かつての仲間は殺せずに、赤の他人なら殺してもいいのか?」
盗賊「はっはっ……いじわる言うなよ。わかんねぇし簡単に答えられねぇ……よ」
西の代表「ふ、魔族を庇って人と戦うようなやつが、まともな思考で戦っているわけがないか」
盗賊「んだよそれ。なら人間同士で戦ってるお前らはまともな思考だっていうのかよ」
西の代表「……」
161
--草原--
剣豪「ほおおおおおおおお!!」
勇者「っ!!」
ギンっ!!ギンギンっ!!
勇者(こんな剣……見たことない!!)
剣豪「ちぇえい!!!」
ピッ
剣豪の得物は刀。この世界に技術は継承されてなく、既に知識でさえ残ってない代物であった。
勇者(ここまで鋭い切れ味は……今までに見たことが無い!!)
勇者な長い間使っていた大剣を、処刑騒動の際に回収することが出来なかったため、今は細身のクレイモアを使用している。
勇者(あんな細い剣、すぐに叩き折れるはずなのに!)
剣豪「どうした?この刀を折るつもりか?」
剣豪は勇者の剣筋を巧みにさばく。
ドッ
勇者の鎧に傷がつく。
162
--草原--
剣豪「それで終いか!!勇者よ!!」
剣豪の斬撃を剣で受けた勇者は、直観的に判断する。彼を倒すにはモンスターを倒す時と同じく、完全なる殺意をもって臨まねばならないと。
勇者「あああああああああああああ!!!!」
勇者の渾身の一振りは剣豪の体にかすりもしない。
剣豪「は、どうした」
その隙をつこうとしたのだが、剣豪は言い知れぬ不安を感じ取る。
剣豪(罠か?)
勇者の体から発せられる闘気には微塵の揺らぎもなかったのだ。
剣豪(ふむ)
剣豪は刀を鞘へと納める。
勇者(?……!!)
一瞬、剣豪が戦いをやめる気なのかと憶測を立てる。が、彼の眼を見てそれが間違いだったと思い直す。
勇者(あの構えからの……技があるのか?)
剣豪「……」
剣豪は勇者にじりじりと近づいている。
163
--草原--
勇者は勇者で、上段の構えをしたまま、いつでも攻撃できるように精神を張り詰める。
じり
じり
亜人兵E「うおおおおおおおおおおおお!!」
その一瞬は、亜人兵の咆哮がきっかけとなった。
目の前の勇者に、横から駆けてくる亜人兵。そこに剣豪が自分の不利を感じ取ったのだ。
シャッ
先に攻撃をしかけたのは剣豪。
剣豪(まだ遠い)
本来ならばあと一歩、いや半歩距離を縮めておきたかった。いつもの間合とは違う。これは剣豪にとって未知の領域だった。
勇者「おおおおお!!」
容赦無く振り下ろされる勇者の剣。その剣を剣豪は左の肩で受けた。
ズブウ
剣豪「ぬぅううう!!」
もはや左手は振るう刀に力を込められぬ。勢いと、残った右手で勇者の左手首を払った。
ブシュウー
勇者「!!!!」
確かに今の攻防で受けたダメージは剣豪の方が大きい。だが小柄な勇者が片手であのクレイモアを自在に振れるだろうか。
剣豪は刀の軌道を僅かにそらし、その力の余韻を利用して、
亜人兵E「!!」
迫る亜人兵Eの首を薙いだ。
164
--草原--
剣豪「勝負あったな、勇者よ」
勇者「っぐ!!」
ズバッ
剣豪の一振りを受け損ね、勇者は自らの赤き血によって大地を濡らす。
ボタッボタタ
勇あしhg「……あぐぁ!!」
余りに深く切り裂かれてしまった。
左斜めからの袈裟斬りは肩甲骨を叩き割り、いくつかの重要な臓器を切り裂いた。
ガラン
勇者は
ゆうsmお「あ……が」
剣を手放しその場に倒れ込んだ。
165
--草原--
王様「……頃会いか……よし、人造勇者を投入せよ」
兵士L「はっ!!」
王国連合が完全に押し始めたそのタイミングで、人造勇者は投入された。
166
--草原--
闘士『おおおおおおおお!!!!』
鷲男「イーグルパアアアアアアアアアアット!!」
サイクロプス「げええええええええええ!!」
ズッズウウウン
闘士と鷲男は力を会わせてサイクロプスを倒した。
闘士『どこにいった、人形師!!』
?「彼はもう引いたぞ!!」
??「戦場での役割はもう果たしたのだ!!」
鷲男「何……だ彼らは……赤いマフラー?」
人造勇者一号「人類の未来をまもるため……」
人造勇者二号「王国がつかわした正義の戦士」
人造勇者V3「人造勇者だ!!」
闘士『人造……勇者?』
人造勇者一号「対攻城、雷属性魔法レベル4!!」
人造勇者二号「範囲殲滅、氷属性魔法レベル4!!」
人造勇者V3「攻撃力、防御力、最大上昇の舞!!」
カっ
167
--草原--
城門兵A「がはっ……じょ、城門兵B?……へ、返事をするにゃ……じょ」
人造勇者X「醜き亜人どもめ……」
人造勇者アマゾン「きーーー!!」
人造勇者X「まとめて消えうせるがいいさ、複合攻撃魔法、炎レベル4」
人造勇者アマゾン「風レベルふぉおおおおおおおおおおおお!!」
ゴオオオオオオオオオオオオ!!!
炎の竜巻が亜人兵をのみ込んでいく。
168
--草原--
賢者「……やりましたね」
魔法使いは血を流して倒れている。
踊子「さ、さすがにこの技は耐えられないだろう。勇者スラッシュの元になったようなわざだっく!!があああっ!!」
賢者「踊子さん!!」
人造勇者ライダーマン「我らが同胞魔法使いが虫の息に……」
人造勇者ストロンガー「やっば~早く助けなくちゃww」
人造勇者スカイライダー「うむ」
踊子「くそ!!今はだれも相手なんてできないのに!!」
こいつはやべぇ奴らが現れたな……
黒い太陽の(人造)勇者が現れたら誰も勝てない気がする………
169
--草原--
盗賊「……!!」
人造勇者スーパー1「お前が勇者か?」
人造勇者ZX「……いや勇者因子を感じない。勇者パーティの一員だろう」
人造勇者BLACK「ならば殺すまでよ。おおお俺は王子なのだから!!」
西の代表「……投入したのか」
これは……生産数から言えば平成のやつらどころか
ZOやJまで現れそうだぞ……ww
170
--草原--
人造勇者クウガ「ご苦労様です」
人造勇者アギト「オリジナルの勇者討伐、さすがです」
人造勇者龍騎「彼女の遺体を我が国に運びます」
剣豪「あぁ……いやまだ死んではいない。かろうじてだが」
ゆうさいhsg「あ……ああ」
人造勇者龍騎「止めを刺しますか?」
処刑場の時は怒りがあった。
目の前でみんなを瀕死に追いやられたから。体の痛みも尋常ではなかったのだが、怒りと苦しみが交互に精神を支配したため、理性が失われることはなかった。
dakede
ima
konokokoro wo shihai suruno ha
ナンデイツモワタシダケイタイノ
人造勇者アギト「これがオリジナル……」
ナンデイツモワタシダケクルシイノ
人造勇者クウガ「生かして連れて帰るぞ。いい実験材料になる」
トリガー「進化の袋小路。そこへ行きつく人の旅が始まろうとしている……」
痛い痛いよすごく痛い
声もでないし指もうごかせないやだよ
コンナイタイノハイヤダコンナクルシイノハイヤダ
タスケテミンナ
タスケテ
トウゾク!
トリガー「……ははっ」
<◯> <◯>
171
--草原--
?????「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
人造勇者アギト「!!こr」
ジュッ
?????の傍に立っていた人造勇者アギトは一瞬で蒸発した。
剣豪「なっ……なんだ……これは」
トリガー「やっと……お目覚めだね」
人造勇者クウガ「私の体が震えています……この反応……まさか魔王!!??」
トリガー「ははは。おはよう、魔王勇者」
?????改め魔王勇者「……」
魔王勇者の体を黒い魔力が包み込み、傷を修復し、鎧を漆黒に変える。
人造勇者龍騎「お、臆するな!!俺達は勇者なんだ!!炎属性攻撃魔法レベル4!!」
人造勇者クウガ「雷属性攻撃魔法レベル4!!」
ドギャアアアン!!!!
トリガー「ははははっ!!こいつはお笑い草だww君らが勇者?違うだろ?似たような鍵をいくつ作ったところで鍵穴には合わないんだよ。魔王を倒せるのは真の勇者しかいないんだ!!」
遂に魔王になってしまったか……
遅くまでお疲れ様です!
ところで人造勇者は男も女もいるんですか?
はい、います。
名前はアマゾンだのストロンがーだのですが、おっさんおねえさん幼女ショタ亜人とよりどりみどりですww
一から生成したわけではなく、候補の人間の中から、ライダー同様改造を施した改造人間です。その共通点から名前を拝借いたしました。
なるほど……って亜人もいるのか!
172
--草原--
魔法煙の中から現れた魔王勇者は全くの無傷。
魔王勇者「……どいつもこいつも私を虐める……赤竜」
魔王勇者の直上に体長100メートルを超す竜が出現する。
魔王勇者「炎弾……咆哮」
赤竜の口が開き、炎の魔力が充填される。
そのあまりの熱量に、周囲に存在する人間は次々に蒸発していく。
人造勇者龍騎「……これが……魔王!!」
魔王勇者「放て」
ギュィン
173
--焼け野原--
放たれた炎弾は直進し、戦場に参加していない、王国連合の兵士をも巻き込んだ。
そして爆心地ではきのこ雲が形成されていた。
盗賊「……なん……だ……今の光は」
この一撃での死者数は18万人を超える。
敵味方の区別無く、魔王に虐殺された人の数である。
魔王勇者「……あは」
174
--焼け野原--
王様「なんなのだこれは……あの火は、まさか覚醒したのか!?」
兵士W「ご報告申し上げます!!我らの兵士の……半数以上が消失しました」
王様「!!たったの一撃で……」
大賢者「どうしますか……王……これでは」
王様「……いやそのための人造勇者だ!!やつらがきっと」
王様達のいる本陣に急降下する者がいる。
ドオオン!!
王様「!!??」
兵士M「て、敵襲ー!!」
サキュバス「邪魔よ」
バキャアアアアアン
大賢者「大魔法使い!!」
サキュバス「最後の望みを叶えにきたわ……死んでちょうだい」
サキュバスの氷が王様を襲う。
175
--焼け野原--
北の王様「ひいいいいい!!ま、魔族やああ!!」
大賢者「させると思うか!!」
サキュバス「させるさせないじゃない、されるのよ!!」
サキュバスは氷の矢を一斉に放つ。
大賢者「王様!!」
ドシュドシュ!!!
王様「っぐうう!!」
人造勇者BLACK RX「大丈夫ですか王様!!よくも!!」
サキュバス「人形が……邪魔しないでよ!!」
サキュバスは槍のようなものを作り上げる。
176
--焼け野原--
大賢者「あれは禁術、呪いの槍!!」
王様「火の魔王を倒した時のあれか……」
サキュバス「あの世で大勇者と大盗賊が待ってんのよ!!」
槍が王様に向かって投げられた。
人造勇者BLACK RX「!!間に合わない!!くそお!!」
人造勇者BLACK RXはそのままサキュバスに斬りかかる。
ドブ
大賢者「がっは……」
大賢者は王様の前に立ちはだかり、呪いの槍に貫かれる。
王様「大賢者!!お前!!」
大賢者「一足先に……あのパーティに戻ります……大剣士。貴方が背負ったもの……ゆめゆめ忘れることのないよう……に」
ドサリ
大賢者は倒れ、
ズバッ
サキュバスの首ははねられた。
177
--焼け野原--
盗賊「今の方向……勇者の、方からだ」
嫌な予感が盗賊に走ることを要求する。
盗賊「っく!!」
人造勇者スーパー1「ま、待て!!逃がすか!!」
人造勇者ZX「く!!本陣は無事なのか!?」
人造勇者BLACK「連絡が無い以上、俺らは闘うしかなああい!!」
盗賊「っ」(この傷では逃げ切れない!!)
バヂッ
人造勇者スーパー1「なっ!!こんなところに罠が!?」
人造勇者ZX「っぐうう!!」
人造勇者達は罠にかかり痺れている。
盗賊「さっきは機動しなかったのに……いや、どうだっていい!!」
盗賊は勇者の元へと走る。
西の代表「……好機」
178
--焼け野原--
闘士「あああああああああああ!!」
人造勇者二号「貴様ら、あの火はなんだ!!」
人造勇者一号「……恐ろしい……やはり貴様らは一匹残らず駆除せねばならぬ!!」
鷲男「っっ!!これまで……か」
盗賊「!!あれは闘士達……やばい!!やられる!!」
1 仲間が殺されてしまう!!助けなきゃ!!
2 今はそれより勇者の元へ!!
※非常に重大な選択肢です。
10時までに入った数の多い方の続きを書きます。
2 で!!
1 しかないだろ…
2 だ!
やっぱり1 だな
ごめん2
179
--焼け野原--
盗賊「ごめんっ!!」
盗賊は闘士を横目に走りさる。
闘士「ぐあああああああああ!!!!」
寄ってたかって放たれる人造勇者の魔法によって闘士は
盗賊「っっく!!」
180
--焼け野原--
魔王勇者「……あそこが本陣か」
魔王勇者は腕を向ける。すると赤竜の首もそちらに向いた。
盗賊「!!勇者あああああああああああああああ!!」
魔王勇者「!!」
魔王勇者の体がびくりと震えた。
声のする方を向くと、そこには
盗賊「駄目だ!!よくわからないけど、それは駄目だ!!」
魔王勇者「とう……ぞく」
靄のかかっていた魔王勇者の心が……少しだけ明確になる。
盗賊は魔王勇者に駆け寄り、肩を抱く。
盗賊「だめだ!!もう、あんなことをしては……!!」
魔王勇者「っ!!」
悲しい顔で叫ぶ盗賊の顔がを見て、心が痛んだ。
魔王勇者「……なんっで……」
盗賊「勇者?」
魔王勇者「なんでよ!!君だって私の目の前で人を殺して見せたじゃない!!殺さなきゃ死ぬって!!一人殺すのは良くて、いっぱい殺す
のは駄目なの!?」
盗賊「勇者……」
魔王勇者「なんでよ!!どうして……うあああああああああああああん!!!!」
魔王勇者は、まるで幼い子供のように泣いた。
181
--焼け野原--
西の代表「……これは」
本陣はめちゃくちゃになっていた。
大賢者とサキュバスの死体、散乱している氷の弾丸と血痕。
東の王様「……魔族が攻め込んできたのだ」
西の代表「なるほど……」
王様は大賢者の死体の傍に立っていた。
王様「すまぬ……昔から面倒ばかりかけたな」
北の王様「ひぃやー!!おおおお恐ろしい!!がたがた」
西の代表「王様……大賢者様は死んだのですね」
王様「?西の代表か……あぁ」
西の代表「そうですか……」
西の代表は剣を抜いた。
王様「西の代表。仇は討てたのか?」
西の代表「えぇ……」
ザン
王様は西の代表の剣に貫かれる。
182
--焼け野原--
王様「が……」
東の「!!……」
北の王様「ひっひええええええ!!??」
王様「き、貴様……助けてやった恩を!!」
西の代表「白々しい……西の民を皆殺しにした張本人が」
王様「!!」
北の王様「!!??」
王様「ば、馬鹿なことを!!誰か!!こいつをうつのじゃ!!ごほっ!!」
西の代表は胸元から一冊の本を出した。
王様「……それは!!」
西の代表「盗賊の家を家探ししている時に見つけたものだ。これであんたの過去は見た」
王様「!!!!」
西の代表の剣は王様の首をはねた。
西の代表「……今から俺が王国の王だ!!」
183
--焼け野原--
遥か遠くの空に煙が上がる。
それは王国連合の撤退の証だった。
盗賊「……今日の戦は終わり……ということか」
魔王勇者「ひっく、えっぐ!!」
魔王勇者は盗賊の胸で泣き続けている。
亜人王「……一日目は防いだ……圧倒的な虐殺で」
亜人王は悲しい顔をして戦場を見ていた。
ザっザっ
賢者「……」
賢者は瀕死状態になりながらも、踊子を担いで帰還した。
その夜。
皆満身創痍だった。城内は死者の身内の泣き声と、傷を負った兵士の呻き声で満たされている。
盗賊「ふざけるな!!!!」
盗賊の叫び声が木霊した。
184
--宿屋--
盗賊「あんたっ!!何考えてるんだ!!?こんな状況なんだぞ!!」
賢者「……」
盗賊に殴られ口を切った賢者は、右手の甲で拭う。
賢者「こんな状況だからさ、盗賊君。僕は……王国連合に行く」
魔王勇者「あ……う」
盗賊「っっ!!よくもそんなことが言えるな!!南の王国のみんなを見捨てるつもりか!?勇者だってこんな状態だっていうのに!!」
賢者「……君の本音はそこだろ?君は南の王国の人達が大事なんじゃない、勇者さんが大事なんだ」
盗賊「!!」
賢者「それが悪いとは言わないさ。僕も一緒だ。何よりも踊子さんが大事なんだ。君が闘士君を見捨てたように」
盗賊「ッッ……踊子さんがひどい状態だってのはわかるさ、だがなんで今王国連合側に……!!」
賢者「前に話してくれたんだ、踊子さんは勇者を量産するための実験台だったんだって。だから不安定で暴走してしまうし、きっと寿命も……」
盗賊「……」
賢者「だが、今日、盗賊君も見ただろ?勇者の量産は成功していたんだ。技術は確立している、王国へ行けばきっと彼女を助けられるんだ!!」
盗賊「確証も無いのに……出てこうとするのかよ!!……賢者さんの力がいるんだよ」
賢者「……ごめん」
盗賊「っ!!」
亜人王「……」
鷲男「……彼らも……迷っているんですね」
185
--宿屋--
賢者「そうやってなんでもかんでも勇者勇者勇者勇者、君のそれは勇者さんのためじゃなくて勇者さんのせいに聞こえるよ」
盗賊「!!賢者ああああああああああ!!」
魔王勇者「もういいっ!!もういいからっ!!行かせてあげようよぉ!!」
魔王勇者は盗賊を抱きとめる。
魔王勇者「賢者……今までお世話になったね……うっ」
賢者「今まで……ありがとうございました」
盗賊「俺はああ!!……俺の初めての友達だと思ってたのに」
賢者と踊子がパーティから外れた。
186
--王国本陣--
踊子「うっ……こ、ここは」
西の代表「……やっと目を覚ましたね」
踊子「へ?誰?こんな設備……」
賢者「ここは王国側のテントだよ」
踊子「!!な、なんで!?……うそ、鹵獲された……」
西の代表「違う、賢者君が貴方を救うために、わざわざこっち側にきたんだ」
踊子「ど、どういうことなんですか!?」
賢者「ごめん……君はきっと反対するだろうと、怒るだろうと思ってた。それでも僕は君を助けたかったんだ」
踊子「怒るに決まってます!!自分だけ助かりたいがために仲間を裏切って敵の所へ来るなんて!!」
西の代表「彼を責めないでくれ……姉さん」
踊子「……なに……言って」
な、なんだってーーーー!!
187
--王国本陣--
西の代表「わからなくても無理は無い。俺と姉さんが別れたのは、俺がまだ小さい頃だから……」
踊子「嘘……本当に……弟なの?」
西の代表「あぁ!!……誘拐された姉さんをずっと探してたんだ!!」
踊子「あ、うう」
西の代表「王様の記憶を見たんだ。それで」
賢者(あの本か……)
188
--宿屋--
魔王勇者「……どんどん……仲間……いなくなっちゃうねww」
盗賊「……勇者」
魔王勇者「そうだよね……私……魔王だもんねww」
盗賊「俺は!!」
盗賊は魔王勇者を抱きしめる。
盗賊「俺は……ずっと傍にいるから!!」
魔王勇者「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………w」
翌日。
189
--南の王国--
亜人王「あと少しの辛抱だ!!これで退けられれば我が国に平和がもう一度訪れる!!」
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
魔王勇者「は……は」
盗賊「……」
--王国本陣--
西の代表「この戦で最後だ!!この戦で、人の醜い争いを終わらせる!!敵陣には魔王がいる!!魔王を倒すんだ!!」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
--草原--
盗賊「はああああ!!」
ザシュ
兵士I「うあああああ!!」
召喚士「こんどはこれを召喚でやんす~」
キマイラ「ぐおおおおおおおおおおお!!!!」
この日南の王国は、勇者達は
敗北した。
190
--王国--
一年後。
踊子「新王様~リンゴ剥いたんですけど食べますか~?」
賢者改め新王「あ、いや、じゃあもらうよ」
王国の新しい王の座には賢者がついた。
魔族を助け魔族側に寝返ったということになっていたが、西の代表の協力もありそれは全くの嘘であると公言された。
踊子「……でもひどいですよね私達……勇者さんの誘惑魔法で操られていたことにしてるなんて……」
新王「……そうでもしないと盗賊君達の家族も危なかったんだ。勇者さんにだけ身寄りがないから……これは生きてる人のための」
踊子「ごめんなさい。貴方のせいじゃないのにね。」
賢者は元々貴族の家系だった。そして魔王討伐パーティの一人であり、新しい王の条件にかなうだけのものがあった。
新王「これからは少しでも幸せに生きよう。勇者さんや盗賊君達の分まで……妃」
踊子改め妃「とか言ってるけどww……もう結構幸せでちゅよねぇ~?」
191
--西の王国--
受付「西の王様。書類をお持ちいたしました」
西の代表改め西の王「あぁ、そこへ置いといてくれ」
勇者討伐戦争の開始時にはすでに、受付は王様から西の代表へと寝返っていた。
王様を殺す際に邪魔をしなかったのはそういうことである。
受付「長く……我が主でいてくださいね」
受付が主と認める者は王の器があるもの。そして老いた王より、野心を持った西の王の方が魅力的だった。
西の王(アサシンの心は読めない……)
西の王は、実の姉のいる王国と和平を結ぶ準備をしている。
192
--南の王国--
戦争に負けた南の王国は、四カ国の植民地と化した。
亜人は首輪をつけられて今日も労働を強いられている。
鷲男「許さん……人間ども……逃げ出した裏切り共も!!」
鷲男は飛行できるため捕まりはせず、毎日近くの山から南の王国の現状を見に来ている。
鷲男「……」
だが鷲男の命があるのも人間のおかげである。最後の最後に、闘士は体を張って鷲男を助けたのだ。
鷲男「……悪の元凶を……必ず討つ」
--南の島--
?「ただいま、今日はいっぱいとれたよ野菜」
??「あ9384gは3jのあsdhがd」
彼女はあれから壊れてしまった。
193
--南の島--
彼女「あ4899い3jgふぁksdg」
時々彼女が何もいないはずのところを見て何かを話している。そういう時俺は話しかけるタイミングを慎重にしなければならない。
俺「もうすぐご飯にしようと思うんだけど」
彼女「おmか0w9」
彼女が何かを伝えたい時は紙に書く。
『きょうのごはんはなに?』
194
--南の島--
彼女「あああああああああん!!ああああああああん!!」
時々彼女は幼子のように泣き喚く。
鏡で自分の姿を見た時もあれば、夜になって急に泣く時もある。
『なんで、あのとき、わたしをつれてにげたのよ』
俺「……ごめん」
俺は震える声でそう答えるのが精いっぱいだった。
195
--南の島--
ここは無人島ってことになってるけど違う。国で生きていけなくなったような人達が、何人もこの島に辿りついていた。
ここは最果ての島。
俺「今日は海に行こう」
彼女『あおいhぐぉjgふぁ』
彼女は嫌々と首を横に振る。
『だって』
俺「貧乳とか言わないからさ」
彼女は嫌々と首を横に振る。
『きっと怖がるから』
しっかりとした字で書かれていた。
196
--南の島--
俺「ただいま、今日は魚を……どした?」
俺達が住んでいる家が、誰かが暴れたように荒らされていた。そして彼女が部屋の隅でうずくまっている。
その瞳は涙で濡れていて……俺を睨んでいる。
そして部屋の中には少量の血が点々と。
俺「何か……あった?」
彼女「……うああああああああん!!」
彼女がまた泣いた。
197
--南の島--
俺「う……ん?」
朝目を覚ますと、目の前に彼女の顔があった。
彼女はふとんから降りると、ぺこりと頭を下げた。
俺「え?あ、あぁおはよ」
彼女はさらさらと紙に何かを書いている。
俺「ふああ……どしたの」
彼女「……あhg」
『いままでありがとうございました。もうじゅうぶんです。ころしてください』
198
--南の島--
俺「そんなことできるはずがないだろ……俺は君を……」
彼女「……」
『私はもう魔王なんだよ、今はかろうじて理性を保っているけどいつまで続くかはわからない』
俺「魔王は……生きていちゃいけないのか?」
彼女「!!……」
さらさら
『なんとなくだけど、わかるの、もうあと数十年もすれば、新しい勇者がくる』
俺「ならそいつを俺が倒すよ」
彼女「!?」
さらさら!!
『無理だよ!!すごく強い!!絶対に勝てない!!』
俺「……俺は」
1 君を護る勇者になる
3 君のための勇者になる
此処は敢えて2
ぐあー2 -
199
--南の島--
2 君とずっと一緒にいたいから
彼女「……やめてよもう」
俺「!?……え、喋れて」
彼女「みんなみんな、諦めたのに……」
俺「……全て君のせいにしてごめん……でも昔も今も、これからも……俺の生きる理由なんだ」
彼女「……うぅ」
俺「魔王、君が好きだ」
彼女「う……すん……私も……貴方が好きです!!」
俺「これを……」
彼女「え?……これって……」
俺「あの後闘士の遺体を探しに行った時に見つけたんだ」
彼女「綺麗な……指輪」
俺「なんとなく……君に似合うかなっと思って……あ、拾い物ってとこには目をつぶって欲しいんだけどさ」
彼女「……ありがとう……これ……どの指にはめればいいの?」
俺「……この指」
マジで2 あるのかよww
やっぱ2 無いのわざとだったー!?
くっすりっゆびー
くっすりっゆびー
フラグ回収キター
200
--南の島--
嫁「ほら起きてよ」
俺「……んあ」
嫁「今日は闘士のお墓参りいくんだって言ってたのに!!なんで寝坊してんの!!」
俺「……だってさぁ」
嫁「……早く支度して/////」
あれからちょっとして、角を切った。
ちょっと血が出たけど、やっぱし邪魔なものだったし、町に買い物を行く時とか目立っちゃうし。
嫁「……どうかな」
俺「可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い」
白いワンピースに麦わら帽子。季節はもう夏である。薬指の指輪が光って眩しい。いや嫁の笑顔のが眩しい。
角のせいかなんのせいかはわからないけど、もう嫁から黒いオーラを感じなくなった。
いわゆる……輝石?(指輪的な意味で)
やたらめったら厳しい人生だったけど、きっとこれからはその反動で幸せになれるに違いない。
嫁「じゃあ、行こう♪」
俺「まて、パッドはおいてけ」
勇者募集してたから王様に会いに行った
完
嫁ーーーー!!
終わったぁぁーーーー!!
乙!!!
ぬわーIFルートも書けよー
おつ!
面白かった!!
気が早いけど次回作にも期待してる
1乙、面白かったよ
おつかれー
ありがとうー
ずっと支援してたよ。
楽しかった(・∀・)
ぬわー終わっちゃったのか・・・
別ルートも見たかった・・・が、乙!
おもしろかった!
長期に渡り、こんな駄文を読んで下さった皆様方、ありがとうございました!!
勇者募集してたから王様に会いに行った
これにて完結にしたいと思います。
それでは質問があればお受けしたいと思います。
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「ヤマエ久野」は「ブラック企業」です。労働基準法に違反しています。廃棄物の食品を横流ししている超絶ブラックです。組織的に企業犯罪をしています。「ヤマエ久野」の「評判」は最悪です。
私は平成26年に九州産業大学の工学部の物質生命化学科を卒業した10TC091 本多由佳梨です。
他人の携帯やパソコンに犯罪行為の不正アクセスをして、メールなどを傍受して、個人情報を盗んで流出させて嫌がらせをしたり、金になる情報、ネットバンクの暗証番号等を盗んで、闇サイトで転売しています。福岡県の暴力団の道人会ともつながりがあります。また覚醒剤の密輸に関わっています。
私の住所は
〒813-0043
福岡県福岡市東区名島4丁目25番14号
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本多由佳梨である私はヤマエ久野株式会社の現社長を必ず殺害します。
暴力団の道人会から譲り受けた銃を使用します。
会社の中で殺害します。