1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 18:18:37.06:FZHDuOIq0

戦士「はぁ……なんで俺は勇者になれないんだろう?」

戦士「勇者も聞いた話じゃ親の七光りって聞くし」

戦士「せめて魔法使いになりたかったけど俺には魔法の才能が無いときた」

戦士「……暇だしルイーダの酒場にでも行くか」


2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 18:24:43.30:FZHDuOIq0

戦士「ルイーダさん、何かパーティ募集の話とか無いですか?」

ルイーダ「残念ながら無いわね。噂だと魔王軍がすぐそこにまで来てるって話だけど」

戦士「そうですか……勇者は何やってるんだよ」

ルイーダ「何もやってないわよ」

戦士「え? どういうことですか……?」

ルイーダ「まぁ、これも噂だけどね。旅に出たくないって駄々こねてるらしいわよ。この様子だと本当ねきっと」

戦士「マジかよ……」


4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 18:29:57.67:FZHDuOIq0

戦士「噂によれば魔王軍はすぐそこだが勇者は家に引きこもっていると……」

戦士「……終わったかな。この国」

戦士「いや、俺一人でも何とかしてみせる。よし、まずは仲間集めだな」

戦士「ルイーダさん、パーティーメンバーを募集したいんですけど……」

ルイーダ「もう皆諦めてるから誰もいないわよ。まともなのは貴方くらいかしらね」

戦士「えっ……? 本当に?」

ルイーダ「ええ。残念ながらね」


5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 18:33:06.69:FZHDuOIq0

戦士「仕方ないな……こうなったら勇者を無理やりにでも旅に連れて行くしかない」

戦士「ぶっちゃけ一人だと心細いし」


7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 18:55:16.72:FZHDuOIq0

戦士「さて、勇者宅に来た訳だけど。どうしよう……なんて声かけたらいいんだ?」

戦士「ごめんください……いやもっと強気に、勇者出て来い! いや、なんか違うな……」

戦士「勇者さん、一緒に魔王を倒して世界平和へ歩んでいきましょう。うんコレでいこう」

女勇者「あのー……私の家の前で何をなさっているんでしょうか……」

戦士「勇者さん!! 俺と一緒に歩んでいきましょう!!」

女勇者「えっあっ……はい……」

戦士「………ん?」


9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 19:04:40.17:FZHDuOIq0

戦士「では早速、魔王討伐の旅に出ましょう」

女勇者「あの……私……そんな大それた事出来ませんし……その」

戦士「何言ってるんですか。俺たちの未来のためにも魔王は討伐すべきです!」(平和のため)

女勇者「そうですね……はい。わたし、頑張ってみます!」(勘違い)

戦士「じゃあとりあえず王様に謁見しときましょう」


11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 19:18:07.65:FZHDuOIq0

王様「おお! やっと旅に出る気になってくれたか勇者よ!!」

女勇者「えっと、あの……」

王様「おお、何も言わぬでも良い!! 私は、いや、国民は皆おぬしの旅立ちを祝福するであろう!!」

女勇者「でもっ……!」

王様「さぁ!! これは餞別の品だ受け取ってくれ!」

戦士「これでもう後にはひけませんね」

女勇者「わたしには…………無理です……うぅ」


13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 19:28:08.13:FZHDuOIq0

戦士「さて、明朝に出発と言う事で別れたけど……逃げ出したりしないよな」

戦士「気になる……見に行こうか」

女勇者「無理無理無理無理無理無理無理無理無理」

女勇者「無理だって誰か助けてよぉ……ううっ……スレ立てても誰も相手してくれないし……」

戦士「…………なんか見てはいけないものを見てしまった気がする。部屋に戻ろう」


15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 19:40:41.72:FZHDuOIq0

戦士「さて、心機一転して頑張りましょう」

女勇者「はい……」

戦士「とりあえずロマリアにでも向いますかね」

女勇者「ロマリア……?」

戦士(この女勇者の性格きっと世間知らずだな……)


18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 19:47:27.44:FZHDuOIq0

戦士「ロマリアっていう国があるんですよ」

女勇者「へぇー……そうなんですか。ちょっとだけ楽しみですね」

戦士「まぁ、そうは言っても今や魔王軍の拠点に成り果てていますけどね」

女勇者「えっ……そうなんですか? そんなところに行くんですか?」

戦士「ええそうなりますかね」

女勇者「ガクガクブルブル」


20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 19:58:16.02:FZHDuOIq0

魔王「……つまらんな」

側近「は?」

魔王「つまらん。こんなに簡単に事が進むのがつまらんと言ったのだ」

側近「はぁ、しかし良い事ではありませんか。残り僅かで世界は貴方様のものとなるのですよ」

魔王「余は退屈なのが嫌なのだ。だからこうして世界征服に乗り出したと言うのに……」

魔王「決めた! 余は家出するぞ。さらばだ!」

側近「魔、魔王さまー!!!」


21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:05:06.07:FZHDuOIq0

戦士「さて、ロマリアについた訳ですが、誰もいませんね」

女勇者「そ、そうですね……」

戦士「おかしいな……モンスターもここにくるまで一匹も会わなかったし……」

女勇者「運がよかったから……じゃないですよね。うぅっ……誰もいないのが逆に怖いです」

戦士「魔王軍に何かあったのか……?」


22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:15:19.96:FZHDuOIq0

???「ぐっ……誰か…………」

女勇者「せ、戦士さん!! あっちから人の声が」

戦士「ああ、行って見ましょう!」

???「誰か……水を……」

戦士「大丈夫か? 水だ」

???「ふぅー助かった。誰か知らんが例を言うぞ」

戦士「俺は戦士だ。あんたは?」

魔王「余は魔お……いや、魔法使いだ」

女勇者「生き残りがいて安心しました。私は女勇者です」

女勇者「魔法使いさん、ここは危険ですし一緒にきますか?」

魔王「うむ……お言葉に甘えるとしよう」

魔王が仲間になった!


25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:26:59.85:FZHDuOIq0

戦士「今日はもう遅いから宿屋に行こうか」

女勇者「でも人がいないんじゃないんですか?」

戦士「いないならお金払わなければいいさ」

魔王「お前、悪党だな」

戦士「そんな事はない」


26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:34:13.13:FZHDuOIq0

――夜――各部屋にて

戦士「……廃墟となった街で一人だけ生き延びるって言うのもおかしな話だ。しかも外傷はほとんどない」

戦士「用心しとくに越した事は無いだろう」

女勇者「はぁー疲れたなぁ……今日も立てようかな……魔法使いが仲間になったっと……」

女勇者「なになに……それ魔王だからwwwって、ないないwwww」

魔王「それ魔王だからwwwっと」


28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:44:45.71:FZHDuOIq0

戦士「今日はエルフの里にいってみようと思う」

戦士「宝物庫も大方荒らしたし……ここにもう用は無いだろう」

魔王「ふむ。いい案ではある。余もエルフどもの面を一度は拝んでおきたいと思っておったしな」

女勇者「魔物は……?」

戦士「いるでしょうね」

女勇者「帰りたいよぉ……」


29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:45:58.90:pBNyy6pS0

この二人vippreかよww


31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 20:55:02.88:FZHDuOIq0

さまようよろいAが現れた!

さまようよろいBが現れた!

さまようよろいCが現れた!

戦士「初めてモンスターに出会ったな……」

女勇者「ひっ……!」

魔王(同属殺しは気がひけるが……ここらの奴らは知性もないだろうしいいか)


33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:03:24.26:FZHDuOIq0

戦士「女勇者さんは俺の後ろに! 魔法使いは援護してくれ」

女勇者「はいっ!」

魔王「ふむ……まぁよかろう。貴様らに恨みは無いが……」

魔王はベギラゴンを唱えた!!

魔物の群れは全滅した!!

戦士「……」


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:04:52.56:D/i+/22YO

重要な質問がある



魔王の性別は?



36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:05:46.82:FZHDuOIq0

魔王「ん? どうしたのだ戦士。何かあったのか」

戦士「いや、上級魔法を始めてみたからな……」

女勇者「凄いけど、怖いですね」

魔王「そうか」(自重した方が良かったかな)


37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:14:47.48:FZHDuOIq0

戦士「とりあえず先を急ごうか」

女勇者「はいっ」

戦士「いつまでも俺の後ろにいなくてもいいですよ。戦闘は終了しましたし」

女勇者「あっ、すみません……」

戦士「いや、まぁ。危ないかもしれませんし別にいいですけどね」

魔王「貴様ら二人は仲が良いのだな。どこまで進んだのだ? Aか? いやもうCかぁ?」

女勇者「そっ、そそそそそそんなこと」

戦士「そ、そうですよ! 何言ってるんだよ!!」

魔王「お前、童貞だろ」

戦士「ど、どどどど童貞ちゃうわ!」


38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:30:17.30:FZHDuOIq0

魔王「さて、エルフどもを捜すか」

戦士「まてまて。何故ベギラゴンを唱えようとする」

魔王「森を焼き払えば連中も出てくるしかあるまい」

戦士「お前は根本的に間違っている。俺たちはエルフの長と魔王討伐の協力の為に訪れるんだ」

女勇者「そうだったんですか」

魔王「エルフは高く売れるそうだが……残念だな」

戦士「おい」


40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:47:56.21:FZHDuOIq0

女勇者「……どこにも見当たりませんね」

戦士「いや、きっとここらへんにあるはずなんだが……」

魔王「その言葉既に四回は聞いたぞ……余もいい加減疲れてきた」

女勇者「私も疲れちゃいました……」

魔王「おい、戦士。余を背負え」

戦士「は?」

魔王「さんざん貴様に振り回されたのだ。背負わないと言うのなら……」

戦士「わかった! わかった! 背負うからベギラゴンはやめろ」

魔王「素直でよろしい」


41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 21:59:46.27:FZHDuOIq0

戦士「よっと……意外に軽いな」

魔王「まぁな」

戦士(背中にふにふにした感触が……もしかしてお、おっぱい……?)

魔王「どうした? 固まりおって」

戦士「い、いや、なんでもない……」

女勇者「むっ……」


45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:07:49.87:FZHDuOIq0

魔王「どうした戦士。さっさと立ち上がらんか。何している」

戦士「……いや、ちょっと待て」(やばい……立ったら俺の愚息がばれる)

戦士(どうしたものか)

女勇者「私疲れちゃったんで……ちょっと休憩しませんか?」(魔法使いさんきっと女の人だ)

戦士「そうしようか」(よくやってくれた!)

魔王「むぅ……二人がそのように言うのなら仕方あるまい」

戦士(おっぱい名残惜しい)


48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:24:02.48:FZHDuOIq0

魔王「誰かさんのせいでもう真っ暗だな」

戦士「今日は疲れたし、野宿しようか」

女勇者「えっ……野宿ですか?」

魔王「スルーされた」

戦士「ああ。魔法使い火をおしてくれ。俺は薪を集めてくる」

女勇者「私は料理してみます!」

魔王「いってらっしゃい」

戦士「じゃあ拾ってくる」


49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:29:02.46:FZHDuOIq0

戦士「大分離れたかな?」

戦士「………うっ………ふぅ」

戦士「まったく……おっぱい程度で何してんだかな」


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:30:46.58:zR1cn00VO

おめでとう!戦士は賢者になった!


52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:31:27.30:HGpRG7lS0

>>50
一番いいところ取ってんじゃねえ


53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:32:42.61:FZHDuOIq0

ガサッ

戦士「!!!」

戦士「そこにいるのは誰だ!!」

エルフ「……すいません……」

戦士「……どこから見てた」

エルフ「大分離れたかなって言うところから……」

戦士「…………」

エルフ「………」


54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:36:26.72:FZHDuOIq0

戦士「まぁ、なんだ。座れよ」

エルフ「はい……」

戦士「男?」

エルフ「はい……」

戦士「じゃあいいや。里まで連れてってくれるよね」

エルフ「………はい」

エルフの里への道がわかったぞ!!


58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 22:49:20.63:FZHDuOIq0

戦士「みんな朗報だ。里の場所がわかったぞ」

女勇者「さすがですね!」

魔王「まあそれはいいんだが薪はどうした」

戦士「忘れた。彼が案内してくれるそうだ」

エルフ「………」

魔王「余は眠いから今日は動きたくないぞ」

女勇者「私もです」

戦士「しょうがないな。明日案内してくれ。今日は一緒にいろよ」

エルフ「……はい」(どうしてこうなった)


60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:04:55.74:FZHDuOIq0

――深夜――

魔王「うん……? 空が赤いな。森が燃えているのか?」

魔王「おい、戦士おきろ」

戦士「おぱっ……い……むにゃむにゃ」

魔王「……仕方ないな。私独りで行くしかあるまい」


61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:11:03.21:FZHDuOIq0

魔王「明かりに向かって歩けばつくだろう」

魔王「……ひどい有様だな」

魔王「とりあえず生存者を探すか」

幼エルフ「ママー!! 返事をしてよママー!!」

魔王「哀れだな。貴様の母親はすでに力尽きているぞ。それに貴様もその傷では助かるまい」

魔王「安らかに眠れよ。ザキ」

魔王「私の指揮する軍隊はここまで風紀は乱れていなかったはずだが」

魔王「城で何かあったのかな」


64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:24:28.38:FZHDuOIq0

スカイドラゴン「ややっこれは魔王様。このようなトコロにおりましたか」

魔王「ふむ。どういうことだこの惨状は」

スカ「はっ……魔王様が失踪なされた後側近が政権をとりまして……」

魔王「ほう……側近はクーデターに成功したのか」

スカ「はっ。私の他にも同士は数多くいますが……」

魔王「まぁよい。旅のついでに側近も片付けておくことにする。風当たりはひどいだろうが今後とも頑張れよ」

スカ「ははっ!!」

魔王「側近がな……」


67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:27:51.29:FZHDuOIq0

魔王「ある程度信頼していたのだが……」

魔王「皆の所に戻ろうか」

魔王「………さびしいなものだな。魔王とは」


69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:33:22.64:FZHDuOIq0

魔王「おきろ戦士。火が廻ってきたぞ」

戦士「おっぱぁああい……はっ! 夢か……」

魔王「恨めしそうな顔をするな。焼け死ぬつもりか」

戦士「うおっ! なんだこりゃあ!!」

魔王「森が燃えているのだ。エルフの里はもう壊滅だ。あきらめるほかにあるまい」

女勇者「なんですか……もう朝ですかぁ?」

エルフ「里が……!?」


72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:38:45.65:FZHDuOIq0

エルフ「っ!」

戦士「待て!! 今行っても犬死するだけだ!!」

エルフ「でもっ!!」

魔王「うるさいぞ静かにしろ。ラリホー」

エルフ「うっ……あっ」

女勇者「ど、どうしましょう?」

戦士「とりあえず、近くの村に避難しよう。エルフは俺が担ぐ」

魔王「フブーハ。これである程度の熱ではやけどしなくなったぞ」

戦士「すまない。いくぞっもたもたしてる余裕はない」


73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:41:19.94:GKMFVO1s0

>>72
フバーハだし!


75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:46:17.97:FZHDuOIq0

魔王「残念だが村も無理そうだ。火の手が上がっている」

戦士「くそっ……」

女勇者「突っ切るしかないって事ですか?」

魔王「そうなるな」

戦士「仕方ない。俺が先頭を行く」

女勇者「危ないですよ!」

戦士「そうそうしにはしないさ。なんせ体力だけは自信があるんでね」


76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:51:02.15:FZHDuOIq0

魔王「先頭はおそらく死ぬぞ。真っ先にダメージをくらうからな」

戦士「それでもいい。俺の代わりはいるが勇者と上級魔法使いはそうそういない」

魔王(世話の焼ける……)

魔王「ラリホーマ」

魔王「スカイドラゴン、余とこやつらを乗せてくれ」

スカ「はっ」

魔王「たかがニンゲンに此処までするとは。余も甘くなったものだな」

スカ「ではいきますぞ」


79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/05(土) 23:54:52.91:7sD6jstI0

スカって略すなw


80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:00:38.85:r4AUz9MH0

戦士「うっここは?」

魔王「やっと目が覚めたか。ここはアッサラームだ」

戦士「どうしてここに?」

魔王「さぁな。私も良く覚えていない。精霊の御加護かもしれんな」

戦士「まぁ、みんな無事ならいいか」

魔王「今日はゆっくり寝てろ」

戦士「いや、俺には行くべきところがある」


84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:08:07.52:r4AUz9MH0

戦士「名前はベリーダンスだったか? まぁなんでもいい」

戦士「おっぱいとおしりが見れればなんでもいい」

バニーガール「ねぇそこのお兄さんぱふぱふしたくない?」

戦士「ぱふぱふ……? ぱふぱふ!」

戦士「ぱふぱふ! ぱふぱふ! ぱふぱふ!」







戦士「もう誰も信じられない」


86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:14:37.42:r4AUz9MH0

エルフ「僕は魔王軍が許せません。だから僕をパーティーに入れてください」

戦士「いいんじゃない」

女勇者「大歓迎です!!」

魔王「好きにしろ」

エルフ「職業は盗賊です」

エルフが仲間に加わった!!


89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 00:20:17.38:r4AUz9MH0

戦士「イシスに向かう」

魔王「唐突だな。もう少しゆっくりしていてもいいんじゃないか?」

戦士「よし、行くか」

女勇者「それじゃあ出発しましょう!!」

エルフ「おー」

魔王「スルーされた」


148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:29:46.00:r4AUz9MH0

戦士「ここらへんは普通に魔物は出るが街自体は無事だ。ロマリアは既におちているのにだ。この謎を解くためにもイシスに向うぜ」

魔王「ふむ。もっともらしいな」

女勇者「でもやっぱり魔物は怖いですね……」

エルフ「貴方は僕が護ります」

女勇者「えっ?」


149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:34:53.78:r4AUz9MH0

戦士「うん、丁度いいな。魔法使いが一気に攻めて討ち漏らしを俺が駆除すると」

女勇者「えっ? でも、あの、その」

魔王「いいんじゃないか。まぁ戦士の出番は無いだろうが」

戦士「言ってくれるじゃないか。まぁ、エルフ頼むぜ」

エルフ「はい」

女勇者「そんな………」


150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 15:52:14.79:r4AUz9MH0

魔物の群れが現れた!!

魔物の群れが現れた!!

魔物の群れが現れた!!

魔物の群れが現れた!!

魔物の群れが現れた!!

魔物の群れが現れた!!

戦士「きりがないな……」

魔王「しかも暑い。余は疲れたぞ」

戦士「おんぶはしないぞ」


151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:00:14.21:r4AUz9MH0

戦士「おっ……アレはオアシスか?」

エルフ「ずっと砂漠でしたから助かりましたね」

女勇者「助かりましたぁぁあ」

魔王「ひゃっほーい!!」

戦士「おいこら、はしゃぐな」


153以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:18:34.63:r4AUz9MH0

戦士「ゴクッ……うまい!」

エルフ「ずっとここにいたいです」

魔王「うははははは!」

戦士「飛び込むな!! 馬鹿!!」

女勇者(私も飛び込みたかったなぁ)


155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:27:12.58:r4AUz9MH0

女勇者「あのっ、私は果物探してきますね」

魔王「はー……気持ちいい……いってら」プカプカ

エルフ「オアシスの水美味しいです」

戦士「眠くなってきちまった……」

エルフ「僕もなんだか、眠くなってき……」


156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:37:21.73:r4AUz9MH0

魔王「きもちいいな……ずっとここにいたい」

魔王「はー……なんだか眠くなってきた」

魔王「動きたくない………」

魔王「動きたくない? 何故余はそう思ったのだ」

魔王「体が重い。おいっ戦士。戦士! ……戦士は、寝てるのか」

魔王「皆が皆眠ってしまうと言うのもおかしい……魔法的な力が作用しているのか?」

魔王「水を呑むと眠くなる。私は浴びているだけだから眠くは無いのか」

魔王「意識はあるが、体は動かない。どうしたものか」


157以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:43:44.70:r4AUz9MH0

女勇者「果物はどこかな?」

女勇者「あった! ちょっと高いけど。よいしょっ……っと、きゃあ!!」

女勇者「いててて。滑っちゃた……ううっ痛いよ」

女勇者「何で滑ったんだろう……ひっ! が、骸骨!?」

女勇者「なんでこんな所に……は、早く皆のところに戻ろう」


161以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 16:56:06.05:r4AUz9MH0

女勇者「あれ? 皆寝てる?」

女勇者「戦士さん、戦士さーん! だめだ……全然起きてくれない」

女勇者「……喉が渇いたし水を飲もう……」

魔王「駄目だっ! 呑むな!」

女勇者「わっ!!! い、いたんですか?」

魔王「そんなことはどうでもいい。とりあえず水は絶対に飲むなよ。わかったな」


164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 17:06:40.39:r4AUz9MH0

女勇者「わ、わかりましたけど……何があったんですか?」

魔王「わからん。わかるのはその水を飲むと眠ってしまうと言う事だ」

女勇者「それならいつか起きるんじゃ……」

魔王「水で眠る訳がない。ということは魔法の力があるというこだ」

魔王「こういうタイプの魔法は呪い的なものなのだ。そうそうに起きやしないさ」

魔王「シャナク覚えていればいいんだが……私は生憎取得していなくてね。とりあえず私の言う事を聞いて欲しい」

女勇者(長い……)

魔王「聞いてるのか?」

女勇者「えっあっはい! なんですか?」

魔王「………」


167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 17:14:16.13:r4AUz9MH0

魔王「まぁいい。とりあえず戦士をオアシスの範囲外に運んでくれ」

女勇者「範囲外って?」

魔王「まぁ、オアシスから百メートルくらいって言うところか」

魔王「その後戦士をおもっいきり殴れ。どこでもいい。一番ダメージのあるところにならな」

女勇者「わかりましたけど魔物は……」

魔王「出るだろうな」

女勇者「」


168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 17:20:07.13:r4AUz9MH0

魔王「早くしてくれ。時間が無い」

女勇者「どういうことですか?」

魔王「説明している時間は無い。頼むぞ」

女勇者「わかりました……んっしょんっしょ」

魔王(大丈夫かな……?)

女勇者「あっ、エルフさんは……」

魔王「早くしてくれ!!!!」


169以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 17:28:06.86:r4AUz9MH0

女勇者「はぁはぁ……もう百メートルくらい歩いたかな?」

女勇者「戦士さん、起きてください戦士さん」

女勇者「駄目かぁ……殴りますけど……どこなぐればいいかな?」

女勇者「そういえばち〇ちん殴れば……いや、蹴った方が起きるかな?」

女勇者「戦士さん、ごめんなさいっ!!」

ドゴッッ!! 痛恨の一撃!!!

戦士「ぎゃぁぅぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!」


172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 17:41:49.19:r4AUz9MH0

戦士「ぅぉぉぅぅううぅぅふぅ」

戦士「うおぉぉぅぅ」

戦士「うっ……」

女勇者「せ、戦士さん!?」

戦士「ふぅ……ここは? 確か水を飲んだら眠くなった所まで覚えているんだが」


175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 17:54:35.62:r4AUz9MH0

女勇者「えっと、その、よくわからないんですけど……」

戦士「とりあえず一旦戻ろう」

女勇者「あ、はいっ!」

戦士(あの水にはラリホーの効果があったということか……)


178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 18:06:47.91:r4AUz9MH0

魔王「少し……遅かったようだな」

女勇者「ひっ……魔法使いさんが……血だらけ……」

戦士「大丈夫か!? なにがあった!?」

魔王「ふふっ。私ともあろうものが……まぁいい。すぐにこの程度の傷は治る」

魔王「それよりもエルフが連れて行かれた。私はまだ体が動かんから少し休憩する」

戦士「連れて行かれたって? どういうことだ?」

魔王「魔物にさ。早くしないと今晩のおかずになってしまうぞ」

戦士「オカズに……」

魔王「なんか違う気がするが……奴らは南に向った。頑張れよ」

女勇者「早く助けに行かなきゃ!」


181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 18:21:43.83:r4AUz9MH0

戦士「さて、ついたな。おそらくこの洞窟だろう」

女勇者「……後ろにいてもいいですか?」

戦士「ん、ああ。構いませんよっと。早速ボスの登場か?」

魔物「貴様……エルフの仲間だな?」

戦士「どうやらビンゴらしい。やい! てめぇ覚悟しろよ」

ボストロール「このボストロール様に刃向かうとはいい度胸だな……しねっ!」

戦士「がっ………!」

戦士は気絶してしまった!!

女勇者「せ、戦士さん!!」


182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 18:25:58.91:WlXsMILwO

弱っ


185以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 18:32:51.68:r4AUz9MH0

女勇者「ううっ……どうしよう」

ボトロ「ぐふふっ。お前は女か」

女勇者「い、いやっ! こっちに来ないで!!」

ボトロ「女はうまい。脂が乗っててな」

女勇者「た、助けて……だれか助けて」

ボトロ「いいだきまー……ぐっ!?」


186以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 18:40:57.84:r4AUz9MH0

エルフ「言ったはずです。貴方は僕が守ると」

女勇者「え、エルフさん!」

ボトロ「ちっこの程度……ぐっ? 体が、動か……な……い」ドサッ

エルフ「毒牙のナイフです。巧く麻痺してくれたようですね」

女勇者「でも、眠っていたんじゃ……」

エルフ「僕達エルフは魔法的存在ですからある程度抗力があったんでしょうね」

女勇者「そうなんだぁ……よかったです」

エルフ「早く脱出しましょう」


191以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 18:52:54.71:r4AUz9MH0

エルフ「戦士は僕が担ぎます」

女勇者「わかりましたー!」

エルフ「逃げ足の速い人ですね」

魔王「全員無事か? ふむ。一人を除けば平気のようだな」

女勇者「早く逃げましょうよ!」

魔王「先にいっててくれ。ちょっと用事がある」

魔王「さてと。動けないからいい気になって随分と虐めてくれたな………死ね」

ボトロ「た、頼む!! 助けてくれ! 貴方様が魔王さまだととは知りませんでした!!」

魔王「零距離で顔面にお見舞いしてやるよ。イオナズン」



魔王「さて。少々汚れたな。買い換えなければな」


193以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 18:57:21.71:r4AUz9MH0

戦士「はっ! ここは?」

女勇者「やっと目を覚ましてくれたんですか……死んじゃったかと思いましたよぉ……グスッ」

戦士「すまない……力になれなくて」

魔王「何はともあれ生きてりゃいいだろう。ちなみにここはイシスの手前」

女勇者「今日は遅いから野宿する事になったんです」

戦士「そうか……見張りは俺が勤めよう」


195以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 19:01:24.04:r4AUz9MH0

戦士(俺は……足手まといだな)

戦士(魔法使いは強い。エルフのお陰でなんとか勝ったらしいし)

戦士(強くならなければいけない……誰よりも強く)

ガサッ

戦士「誰だ!!」

魔王「私だ」

戦士「お前だったのか」


197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 19:06:48.27:r4AUz9MH0

戦士「ところでなんでお前の一人称は余なのか私なのかわからん」

魔王「まぁ、信頼しているものには私と使わせてもらっているよ」

戦士「俺を信頼しているのか?」

魔王「信頼ではない。ある程度は心を許しているつもりだ」

戦士「そうか」

魔王「ところで戦士。力が欲しいか?」


200以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 19:14:47.87:r4AUz9MH0

戦士「何だって?」

魔王「いや、貴様は弱いしな」

戦士「やっぱり弱いか……」

魔王「ああ。最弱だ」


207以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 19:45:30.62:r4AUz9MH0

魔王「私の力をお前に分けてやる事できるぞ」

戦士「本当か?」

魔王「別に嘘ついてもしょうがないしな」

魔王「どうする?」

戦士「確かに、俺は強くなりたい。けれど俺はそんな風に強くなりたくない」

魔王「何を言っているのか私にはわからん。力が全てだろう。世の中そういう風に出来ている」

戦士「そうだ。だけど其れは紛い物の強さだ。本当の強さってのは自分で手にいれるものだと思っている」

戦士「苦しい事も合って辛い事も合ってそうやって手に入れた力が自信に繋がると思うんだ」

魔王「解せんな……理解できぬ」

戦士「まぁ、俺はまだ雑魚だけど」

魔王「ますます興味が湧いたぞ。戦士よ私は一生貴様を観察することにしよう」


210以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 19:52:31.16:r4AUz9MH0

戦士「お前ってなんか人間ぽくないとこがあるよな」

魔王「そうか。 徹しているつもりなんだが」

戦士「そういうところさ」

魔王「精進しよう」

戦士「何をだよ」


211以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:00:54.42:r4AUz9MH0

――昼――

女勇者「ふわぁあ。よく寝ました」

戦士「寝すぎだ」

エルフ「早くイシスに行きましょう」

女勇者「なんか野宿にもなれちゃいましたね」

魔王「まったくだ。余は野宿なんて貴様らに出会ってからしかした事がない」

戦士「マジか。俺はいつも野宿してたんだが」

エルフ「お家がなかったんですね」


214以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:20:45.05:r4AUz9MH0

戦士「イシスについたわけだが………」

魔王「魔物だらけだな。しかし人間も普通にいるぞ」

女勇者「どういうことなんですか?」

エルフ「共存関係ってことですかね」

戦士「わからん。とりあえず女王に謁見してみよう」


216以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:28:49.35:r4AUz9MH0

戦士「門番が魔物なんだが……」

魔物「王への謁見はこちらだ」

魔王「面白い国だな」

女王「アリアハンから遠路はるばるよくぞおいでなさりました。どうぞごゆるりとおくつろぎください」

魔王「それよりも何故魔物と人間がともに生活しているのだ」

女王「それは……私が王に嫁いだからで御座います」

魔王「? 魔物にか?」

女王「はい。そのおかげでこうしてこの国は生き長らえています」

戦士「不憫ですな……」

女王「いいえ。自ら望んだのですから何も悲しい事なんてありませんよ」


218以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:32:16.39:r4AUz9MH0

魔王「つくづく人間というものは面白い。国の為に自らを犠牲するとは」

戦士「ああ。俺も驚きだ」

女勇者「女王様可哀想ですね……」

魔王「共存していると言っても、人間は魔物の奴隷のような存在だ」

戦士「奴隷か……複雑だな」


220以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:42:59.89:r4AUz9MH0

戦士「俺も昔は奴隷だったからな……なんとかしてやりたいがどうにもならん」

女勇者「この国の魔物を倒しましょう!!」

魔王「仮に成功したとしても犠牲は大きいし又魔王軍がやってくるだろうな。今度は虐殺されるぞ」

女勇者「じゃあどうすれば……!」

魔王「どうにも出来まいよ。実質上もう世界は魔王軍のものだからな。純粋な残りはアリアハンくらいなものだ」

戦士「歯がゆいな」

エルフ「……魔王群は許せません」


221以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:46:19.41:r4AUz9MH0

戦士「今度王に謁見してみよう」

魔王「殺されるかもしれんぞ」

戦士「そのときは……そのときさ」

女勇者「今日は解散して……明日又考えることにしましょう」

エルフ「では皆部屋に戻って寝るとしますか」


226以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:52:33.85:r4AUz9MH0

戦士「奴隷か。嫌なこと思い出しちまった。もう寝よう」

女勇者「イシスが魔物に支配されてるッと……」

女勇者「ん? 何で知ってるんだって? 秘密だしwww」

エルフ「アリアハンのサーバーなのにイシスが支配されてるって何で知ってるんだろう」

魔王「アリアハンにも情報通がいるのか。凄いな」


227:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:54:40.40:seT66CY10

エルフ貴様、お前もか


229以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 20:59:49.94:r4AUz9MH0

魔王「さて……一通り楽しんだし、本番といこうか」

魔王「目指すは地下カジノ!!」


231以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:06:56.67:r4AUz9MH0

魔王「ふふっ……金の方は戦士からくすねておいたから心配あるまい」

魔王「闘技場にでもいってみるか」

魔王「おおっ……賭け試合か。どれ余もひとつやってみるか」

魔王「ふむ……人間同士が戦ってどちらかが死ぬまで続けるのか」

魔王「野蛮だが……観客に人間も混じっているな」

魔王「ますます理解できん。仲間をなんとも思わんのか?」

魔王「不思議なものよな」


232以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:11:21.92:r4AUz9MH0

魔王「闘技場は微妙だが、スロットは面白い……」

魔王「むっ……」

魔王「このっ………」

魔王「えいっ……」

魔王「しまった! もう朝じゃないか! しかも財布はすっからかん………」

魔王「恐ろしい………」


233:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:16:01.23:shdl/X6d0

魔王様ww


236以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:18:29.81:r4AUz9MH0

戦士「皆に重大発表がある」

女勇者「なんですか?」

エルフ「どうかしましたか」

魔王「………」

戦士「いつのまにか財布の中身が消えていた。この意味がわかるな?」

女勇者「えっそりじゃあ、もう宿には止まれないってことですか?」

エルフ「食事すら取れませんね」

戦士「ああ。だが問題はそこじゃない。財布の中身だけが消えていたことから内部の反抗だと思われる」

戦士「大方目星はついているが……」チラッ

魔王「わ、私じゃないぞ!!」

戦士(動揺しまくりじゃないか……一人称が私になってるぞ)


238以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:28:01.39:r4AUz9MH0

戦士「はぁ……まぁやってしまった事しょうがないからな。今度から気をつけろよ」

魔王「ごめんなさい」

戦士「とりあえず王に資金援助頼んでくる」

女勇者「いってらっしゃーい」

エルフ「頑張ってください」

戦士「ああ……」

魔王「頼むぞ」

戦士「お前は来るんだよっ!!!」

魔王「あうー」


240以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:39:44.46:r4AUz9MH0

女王「わかりました、すぐに手配しておきましょう」

戦士「助かります」

魔王「ふむ。これでまたスロットができるな」

戦士「反省しろ」


244以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/06(日) 21:51:55.78:r4AUz9MH0

戦士「あの、王に謁見したいのですが」

女王「おやめなさい。何もいいことなんてありませんよ」

戦士「……そうですか」

女王「これは我々の問題です。貴方たちは魔王討伐のたびを頑張ってください……」

戦士「はっ」


3431 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 17:49:03.55:vfnbnqqw0

戦士「そろそろ出発するか」

魔王「余はずっとここにいたいぞ」

戦士「どうせスロットしたいだけだろ。駄目だ」

エルフ「もうちょっとここにいましょう」

女勇者「私も……」

戦士「しょうがないな」


3441 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 17:58:42.42:vfnbnqqw0

女勇者「少し……女王様のことが気になりますし」(よかった……これでネットができる)

エルフ「魔物たちから人々を解放しましょう」(このままネットサーフィンです)

魔王「やれやれ……これでスロットを思う存分楽しめると言うものだ」(奴隷と言う人間に興味があるからな)

戦士「お前は正直だな」

魔王「何故解った!?」


3471 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 18:18:35.34:vfnbnqqw0

女勇者「さてと……そっと宿屋から抜け出す事に成功しました」

女勇者「地下カジノはどこでしょうか……」

女勇者「皆に聞いても知らないって言うし……まぁアリアハンは治安がいいから当たり前だけど」

女勇者「スロットやりたいなぁ」


3491 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 18:26:52.99:vfnbnqqw0

女勇者「えーと……えっと……」

女勇者「ここ、どこですかぁ……?」

女勇者「ううっ……こんなことになるなら戦士さんのとこにいればよかった……」

女勇者「まさか迷子になるなんて……いや、迷子じゃない。観光してるだけ」

女勇者「うんっそうだよね……迷ってなんか無いよね」


3551 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 18:38:12.46:vfnbnqqw0

女勇者「あれ? なんか聞こえた気が……」

女勇者「こっちかな……?」

女勇者「ここかな?」

幼女「助けてママー!!」

魔物A「ぐへへっ……人間は気持ちいいぜ」パンパンパン

魔物B「いやよいやよも好きのうちってか」

魔物A「うっ……出る!」ビュルビュル

魔物B「おい、早くかわれよ」

女勇者「えっえっ? えっ……?」


3591 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 18:51:10.16:vfnbnqqw0

女勇者「ど、どういうこと?」

女勇者「えっ、あっ。レ、レイプ?」

女勇者「ど、どうしよう………戦士さんの所に戻りたいけど……帰り道わかんないし」

女勇者「そっと離れよう……」

幼女「誰か助けて……」

魔物B「ムッハー!! 気持ちぃぃぃ」


3641 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 18:57:32.71:vfnbnqqw0

魔物C「チョリースww」

魔物B「あっ、きたんすか」ペチペチ

魔物C「俺にかわれよwww」

魔物A「だってよ。残念だったな」

魔物B「ちぇっ……」ヌルッ

女勇者「吐きそう……早くにげなきゃ」

女勇者「でも、やっぱり助けてあげないと……」

女勇者「やっぱり無理だよ……私そんな事できないよぉ……」


3721 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 19:44:58.22:vfnbnqqw0

女勇者「でもっ……私だって勇者だもの……」

女勇者「きっと、お父さんなら迷わず飛び出るわ……勝てなくても」

女勇者「戦士さんだって、きっとそうする。エルフさんだって魔法使いさんだって」

女勇者「頑張れ私っ! 負けるな私!!」

魔物A「なんかうるせーな」

女勇者「あっ」


3751 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 19:55:31.09:vfnbnqqw0

魔物A「あっ」

女勇者(どうしよう見つかっちゃった……)

魔物A「おーい! ここにもう一匹いるぞ!!!」

魔物B「本当だ! ひゃっほぉぉぉい!!」

女勇者「い、いやっ! 来ないで!! 誰か助けて!!!」

魔物A「誰もきやしないさ。大人しくしろ」ガシッ

女勇者「誰か助けて!!!!!!!!」


3801 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 20:02:12.60:vfnbnqqw0

女勇者「ひっ……だ、誰か……お願い、だれかっ」

魔物B「とりあえずしゃぶれよ」

女勇者「い、いいいいいやっ! 汚い!」

魔物B「うるせぇなぁ……足でもへし折っておくか?」

魔物B「なぁA。おいっ。返事くらいしやが……れ?」

戦士「お前の仲間は既に殺した。あとはお前だけだ」

魔物B「A!! てめぇ……よくもあいつを……!!」

戦士「屑が……死ねっ!!」

ザンッ!! 会心の一撃!!!

魔物B「がっ……A……すまん……」ドサッ

戦士「………」フキフキ


3951 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 21:18:32.21:vfnbnqqw0

女勇者「あっ、あっ……戦士さん……」

魔王「よう戦士。片付いたか?」スッ

戦士「ああ。不意打ちだったお陰ですんなりといったが……」

魔王「まぁ、お前の感情の動きについても興味深いが、面倒な事になったぞ」

戦士「どうしたんだ?」

魔王「さっき私が倒殺した奴なんだがな。私の攻撃を一回耐えたから不思議に思ったんだが……」

戦士「なんだ、もったいぶらすなよ」

魔王「ふむ。どこかで見たことがあると思ってよく見たらこの国の王だったのだ」(本当は私がイシス攻略を命じた奴だったからわかったんだかな)

戦士「なん……だと?」

魔王「ふふっややこしいことになったな。今に魔物たちによる人間どもの虐殺が始まるぞ」ククク


3991 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 21:31:27.86:vfnbnqqw0

魔王「いちおう幼女は生きているぞ。まぁ精神的なものは知らんが」

女勇者「生きてるんだ……よかった……」

戦士「そうか。しかし困ったな。なんとかして死体を隠蔽できないものか」

魔王「無駄だ。仮にも一城の主だぞ。明るみに出るのは時間の問題だろうな」

戦士「じゃあどうすればいい」

魔王「諦めろ。其れか一番だ。素知らぬ顔をしていれば少なくとも人間からは怨まれなくてもすむからな」

戦士「そんなことはできないに決まってるだろ」

魔王「別に余としてはどうなっても構わんがな。どちらにせよ敵対してくれば殺すだけだ」


4001 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 21:34:33.61:vfnbnqqw0

戦士「……どうするか。とりあえず幼女を連れて宿に戻ろう」

魔王「異論は無い。ここにいても怪しいだけだ」

女勇者「ごめんなさい……私のせいで……」

戦士「気に病む必要は無いさ。奴らはしょうがなかった」

魔王「どうでもいいが死体を一箇所に集めてくれ。死体を燃やす」

戦士「わかった」


4021 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 21:37:07.20:vfnbnqqw0

戦士「よし、これでいいか?」

魔王「問題ない。メラゾーマ」

魔物の死体は炭となった!!

戦士「さぁ、戻ろう」


4041 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 21:46:09.53:vfnbnqqw0

エルフ「なるほど……事情はわかりました。これからどうするつもりですか」

魔王「わたしとしてはさっさとこの街を離れた方がいいと思うがね」

戦士「……」

女勇者「戦士さん、どうするんですか……」

戦士「魔物を一掃する」


4091 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 22:00:00.72:vfnbnqqw0

魔王「無謀だぞ……やめておいた方がいい」

戦士「いや、俺はやる」

女勇者「私は異論はありませんけど………」

魔王「何がお前をそこまで駆り立てるのだ?」

戦士「それは……言いたくない」

魔王「まさか………ロリコンか?」

戦士「違うわ!!」


4131 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 22:18:16.63:vfnbnqqw0

戦士「まぁ、ガキの頃の話なんだよ」

魔王「ふむ。それで」

戦士「やっぱり言わなくてもいいか?」

魔王「続けろ」

戦士「……わかったよ」


4151 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 22:33:11.82:vfnbnqqw0

――十年位前――

男「おらぁっ!! びしばし働けやぁ!!」

子供戦士「うわぁっ!! 痛いっ!」

男「奴隷のクセに役に立たない野郎だな」ペッ

男「もういいよお前。いらねーしクビな」

子戦「そ、そんなぁっ! ま、待って僕ちゃんと働くから!」

男「邪魔だ、どけっ」バタン

子戦「ううっ……酷いよぉ……」

子戦「・……これからどうすればいいんだろう……もう疲れちゃったよ」トボトボ

子戦「お金も無いし、服も無いし……寝るところも無い……」

子戦「なんで僕の親は僕を売っちゃったんだろう……」

子戦「死にたくない……」


4171 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/07(月) 22:40:50.38:vfnbnqqw0

子戦「………寒い」

子戦「おなかも減ったな……」

パン屋「いらっしゃいいらっしゃい!! 焼きたてのパンだよ!」

子戦「おいしそうだけど……お金がないや……」

子戦「せめて匂いだけでも……」

パン「うわっ汚ねぇ! しっしっ! てめぇはあっちいってろ、邪魔だ!!」

子戦「ご、ごめんなさい」

パン「さっさと出てけ! お前らみたいな屑どもにはゴミ箱がおにあいだ!!」


514以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 18:12:51.21:cG6G+/E90

子戦「……ゴミ箱か……」

子戦「僕には、これくらいしか食べるものは無いだろうな……」

子戦「漁ってみれば……あ! この林檎はまだ食べれそうだ」

浮浪者「おい、がき。そいつを俺によこせ」

子戦「い、いやだよ! コレは僕がみつけたんだ!」

浮浪「生意気な野郎だな……ちょっと痛い目に合ってもらおうか」ポキポキ

子戦「ひっ……!!」


5151 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 18:14:22.42:cG6G+/E90

浮浪「おらっ! おらぁっ! どうだこのやろう!」

子戦「ご……ごめんなさい……許して、許してください!」

浮浪「許す訳ねーだろうが!! 屑が!!」

子戦「だ、誰か助けて!!」

通行人「………」スッ

子戦「たすけてっ! 行かないで!!」

浮浪「誰もてめぇ何ざ助けやしねえさ!! さっさと死にやがれ!」


519以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 18:17:58.13:cG6G+/E90

伯爵「君、やめなさい」

浮浪「あ、なんだてめぇは」

伯爵「その子を許してあげなさい」

浮浪「はぁ? 何指図してんだ……」

伯爵「やれ」パチン

屈強な男「……」

浮浪「ひぃ! た、助けて!!」


520以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 18:25:32.45:cG6G+/E90

伯爵「大丈夫かい?」

子戦「う、うん……」

伯爵「安心したまえ。君をとって食ったりはしないさ」

子戦「あ、ありがとうこざいます……あ、あのっ」

伯爵「うん?」

子戦「あ、あの人を許してあげてください……」

浮浪「ひぃっ! ゆ、許して! 許してください!!」

伯爵「何故だい? 君を蹴った男だよ」

子戦「で、でも……」

伯爵「わかった。君に免じて許してあげよう」


521以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 18:29:45.97:cG6G+/E90

伯爵「君は優しいね」

子戦「……そんなこと、ありませんよ」

伯爵「それより酷い傷だ。私の屋敷にきなさい。手当てしてあげよう」

子戦「でも、そんな」

伯爵「人の好意は素直に受け取っておくものだよ。さぁ、いこう」

ーーーー
伯爵「おっ。屋敷に着いたようだ」

子戦「わぁ……! 凄い」

伯爵「ははは。それほどでもないさ」

子戦「凄い綺麗……」

伯爵「照れるなぁ」


523以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 18:32:27.17:cG6G+/E90

医者「はいっ……終り。たいした怪我ではなくて良かったですね」

子戦「あ、ありがとう御座います」

伯爵「うん。君が無事でよかったよ」

子戦「いいなぁ……こんな所に住んでみたい」ボソッ

伯爵「それはいい。君、ここに住んでみなさい」

子戦「えっ、でも」

伯爵「一人では寂しいのだよ。君さえ良ければここに是非ともすんでくれないか?」

子戦「は、はいっ」

伯爵「それは良かった。夕食までに着替えておきなさい」


5241 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 18:36:28.87:cG6G+/E90

――その夜――
子戦「いい人が世の中にはいるんだなぁ」

子戦「そうだ、今日は伯爵さんと一緒に寝よう」

トテトテ

子戦「伯爵さーん……一緒に寝てもいい……ってなんで裸なの?」

伯爵「……」

子戦「伯爵さん?」

伯爵「君は今日から私の性奴隷だよ」ニコッ

子戦「えっ?」


5261 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 18:41:58.55:cG6G+/E90

伯爵「大人しくしてれば痛くは無いさ」ガシッ

子戦「ど、どいうこと?」

伯爵「思ったとおり可愛い……いい拾い物をしたな」

子戦「えっ……あっそんな」

伯爵「とりあえず挿入させてもらうよ♪」ズズッ

子戦「い、痛い!!」ズブリ

伯爵「やっぱり男の子のケツマンコは気持ちいいなぁ♪」パンパンパン

子戦「い、痛いよっ!! 抜いて!」

伯爵「ううっ出る…・・」ビュッビュッ


5341 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 19:37:33.92:cG6G+/E90

伯爵「凄く気持ちよかった。素晴らしい」

子戦「ひ、ひどいよ……痛いよぉ」

伯爵「酷いだなんて。私があそこで助けてやらなければ死んでいたんだぞ」

伯爵「それに綺麗な服だっておいしいご飯だって手に入らない」

伯爵「だからこのくらいは恩返しとして当然だろう?」

子戦「でも、こんなのって酷いよ……」

伯爵「いけない子だな……お仕置きするしかないようだ」


5361 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 19:40:05.97:cG6G+/E90

屈強な男「伯爵様お話があります」ガチャ

伯爵「勝手に入ってくるな!! さっさと消えろ!」

屈強な男「……ついに尻尾を出したか」

伯爵「なんだ貴様その物言いは……誰に向かって」 

屈強な男「私は政府より貴方を調査せよと任務を受けたものだ。貴様の行っている行為が政府に知れ渡ったらどうなるかな?」

伯爵「なに……? 貴様、謀ったな!」

屈強な男「ははは! 貴様の政敵は多すぎて解らんか。まぁ誰でも良かろう」


5391 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 19:43:45.53:cG6G+/E90

伯爵「お、おのれ……」

屈強な男「もう少し注意しておけばこんな事にはならんかったろうに。貴様は数多くの政敵によって二度と政治の表舞台にはだられんだろう」

伯爵「ちくしょお……どけっ!」ダッ

子戦「あっ!」

屈強な男「逃げたか」


5411 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 19:47:17.42:cG6G+/E90

屈強な男「大丈夫か?」

子戦「う、うん。ありがとう。でも、追わなくてもいいの?」

屈強な男「ハハハ。あれはハッタリさ」

子戦「えっそうなの?」

屈強な男「ああ。まぁ、奴の政敵のもとにこの情報を送れば同じだかね」


5431 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 19:51:57.71:cG6G+/E90

屈強な男「さぁ、早くここを出なさい。お金はコレで十分だろう」ジャラ

子戦「ありがとう。僕も将来お兄さんみたいに僕みたいな子を助けてあげるような人になりたい」

屈強な男「ハハッ。今はそんな事より生きることを考えな。勇気と努力と根性があればどんな苦難でも乗り越えていけるさ」

子戦「うん。ありがとう!」

屈強な男「さぁ、行きなさい。裏口からそっとね」


5441 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 19:55:16.27:cG6G+/E90

戦士「と、まぁこんな事が合ってな。以来俺はレイプが大嫌いなのさ」

魔王「別にそんなディープなところまで聞いてない」

戦士「ひでえ」

女勇者(子供戦士さん萌え)


5451 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 19:58:49.55:cG6G+/E90

戦士「なんだか外が騒がしいな」

エルフ「見てきますね」

女勇者「なんでしょうね?」

魔王「暴動でも起きてたりしてな」

エルフ「た、大変です!!」


5461 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 20:05:27.27:cG6G+/E90

エルフ「魔物が民間人を虐殺しています!」

戦士「な、なんだって!?」

魔王「貴様の話を聞いていたら何時の間にか大変な事になっているな」

戦士「もしかしてばれたのか?」

魔王「偶然目撃者がいたという訳か。運が悪いな」

戦士「……俺のせいだ……」

魔王「別に貴様のせいではあるまい。遅かれ早かれ誰かがやったさ」


5471 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 20:12:07.35:cG6G+/E90

女王「勇者一行はいますか!?」

魔王「ここにいるぞ」

女王「今どういう状況かは知っていますか!?」

戦士「………知っています」

女王「せっかく関係が改善しつつあったと言うのに!! 貴方たちの所為で全部滅茶苦茶です!!」

戦士「……すみません」

女王「あやまってすむと思っているのですか!? そんな、奴隷の娘一人の為に貴方たちは我々全国民が殺されるのですよ」

女王「あなたの自己満足の所為で! ここで貴方を殺して自体を収拾させて見せます!」

戦士「異論は無い。好きにしてくれ」

魔王「いや、余は困るぞ。戦士は死んでもらっては困る。だから貴様は死んでおけ」

魔王「マヒャド」


5501 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 20:19:22.04:cG6G+/E90

戦士「お、おい! 何してるんだ!!」

魔王「奴は貴様を殺そうとした。そして貴様もそれを受け入れようとした」

魔王「だが余はそれが困ると言っているのだ。だったら殺すしかあるまい」

戦士「何言ってるんだお前」

魔王「問題があったか?」

戦士「大有りだ! これで俺らはお尋ね者だぞ」

魔王「気に病むな。用は我々で魔物を掃討すればいいだけの話だ」


5511 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 20:23:10.32:cG6G+/E90

戦士「できるわけないだろ」

魔王「確かに魔物だけと言うのは難しいが、国ごとなら潰せるぞ」

戦士「はぁ?」

魔王「だから一城くらいはけ消せるといっているのだ」

女勇者「ほ、本当ですか?」

魔王「私をあまり舐めない方がいい」


555以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:28:14.25:cG6G+/E90

魔王「どうする?」

戦士「……いや、俺は反」

エルフ「それしかありません」

戦士「えっ?」

女勇者「わたしも、そうするしかないと思いますっ」

魔王「決定だな」

戦士「待て待て!!」


556:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:28:56.69:kvqznwuW0

急展開wwwwwwwktk


558以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:35:30.92:cG6G+/E90

戦士「おかしいだろ! 罪も無い人々も巻き添えにするなんて!」

魔王「その罪も無い人々をこんな目にあわせたのは貴様の所為でもあるだろう」

戦士「そ、それはそうだけど……!」

魔王「面倒だ。いくぞ」

戦士「待てっていって」

魔王「バシルーラ」


561以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:41:57.60:cG6G+/E90

戦士「! ここは?」

女勇者「イシスの前見たいですけど」

戦士「っ! 飛ばされたのか」

エルフ「そうみたいです」

女勇者「あっ! 見てください!!」

魔王「マ ダ ン テ」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!! 魔王は全マジックパワーを使って最大級魔法を唱えた!!

こうしてイシスは魔王がいた宿を残して消えてしまった!

魔王「ふぅ。終わったな」


568以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 20:59:36.95:cG6G+/E90

魔王「さて、すっかり廃墟となってしまったな」

魔王「我ながら恐ろしい力だ」

魔王「さてと皆ところに向おう」


5691 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 21:05:58.17:cG6G+/E90

魔王「やぁ」

戦士「なんて事をしてくれたんだ」

魔王「気にするなと言っている」

魔王「それよりさっさと先に進もう」

???「そうはいかせません」

戦士「誰だ!!」


5721 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 21:11:51.36:cG6G+/E90

側近「魔王様、お久しぶりです」

魔王「お前は……側近」

戦士「魔王?」

側近おや、知らなかったのですか? コレは失礼」

魔王「……」

女勇者「えっ、あの? どういうことですか?」


5761 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 21:19:43.08:cG6G+/E90

戦士「お前、まさか……」

魔王「ああ。貴様の思っているとおり。余は魔王だ」

女勇者「そんな……!」

戦士「今までは全部偽りだったのか? 元々イシスを潰すために俺たちとともに旅をしていたのか!!」

魔王「別にそんなことせずとも世界は余のものとなる。わざわざそんなことはせぬよ」

エルフ「……魔王!!」

側近「まぁそんな事はどうでもいいのです。幸い貴方は魔力零。始末するには絶好の機会です」

魔王「姑息なやつだな。どうせイシスの一件も貴様が関与していたのであろう」

側近「さすが魔王様」


578:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 21:23:39.39:omDljFY80

そういえばクーデターしたんだっけな


5791 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 21:25:04.37:cG6G+/E90

魔王「で、どうするのだ。貴様らは私を殺すか?」

戦士「それは………」

女勇者(勇者としては倒すべきなんでしょうけど……魔法使いさんを倒す事は……できない)

エルフ「殺す」

魔王「そうか。好きにしろ」

エルフ「一族の恨みを今ここではらしてくれる!」


5801 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 21:33:04.51:cG6G+/E90

戦士「エルフやめろ!」

エルフ「何故止めるんですか!?」

戦士「それは、例えあいつが魔王であっても俺たちの仲間だからだ!!」

エルフ「こんな寄せ集めパーティーで何を言っているんですか」

戦士「うるさい! 静かにしろ」ドコッ

エルフ「うっ」ドサッ

戦士「少しの間眠ってもらう。さて、側近覚悟してもらおうか」

側近「は? なんで私なんですか」


5841 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 21:37:46.29:cG6G+/E90

戦士「ロマリアで俺は魔王にあった。モンスターが一匹もいなかった事と魔王が一人であんなところにいるのを考えてだ」

戦士「魔王はお前から逃げてきたと思われる。また、エルフの里は魔王がやったともいえるがこいつは嘘が下手だからわかる」

戦士「よってお前が犯人だ!」

側近「面白い仮説ですが、私が犯人と言う証拠はありませんよ」

戦士「それならさっきお前が魔王を始末すると言ったからな。女勇者も聞いたはずだ」

女勇者(なんで推理ものになってるんだろう)


5861 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 21:40:57.21:cG6G+/E90

側近「まぁ、いいでしょう。貴方方全員始末すればいいだけです」

側近「スカイドラゴン! 奴らを始末しろ!!!」

スカ「ははっ!!」

魔王「貴様は……裏切ったのか」

スカ「すみませんな。私も死にたくは無いのです」

魔王「……そうか」

側近「やれ!!」


5871 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 21:46:04.24:cG6G+/E90

戦士「させるかっ!!!」

スカ「邪魔だ小僧!」

戦士「がっ……!」ドサッ

女勇者「せ、戦士さん!!」

戦士「くっ……俺はまだ、倒れる訳には行かない……二度と倒れる訳にはいかないんだぁ!」ザクッ

スカ「くっ……ぐぁぁああああ!!! 目があぁ!!」

スカ「よくもやってくれたな……!! 許さぬ!」

戦士「うるせぇ! トカゲが調子に乗ってんじゃねぇぇえええええ!!」

ザンッ!! 会心の一撃!!

スカイドラゴンの首は胴体と離れてしまった!!


5941 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 21:51:25.97:cG6G+/E90

側近「役に立たない……」

戦士「次はお前だ!!」

側近「私を誰だとおもっているんです? メラミ!」

戦士「ぐっ……この程度で……」

側近「メラミメラミメラミ!!!」

戦士「くそっ……避けきれない」

戦士は倒れてしまった!

側近「ハハハ。この程度ですか」

魔王「側近……許さんぞ」

側近「魔力の無いあなたに何が出来ると言うんですか?」


6001 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 21:58:13.62:cG6G+/E90

側近「死んでもらいますよ……メラミッ!」

魔王「ッ!」

女勇者「くっ……魔法使いさんは、やらせません!!」バッ

魔王「女勇者!!」

側近「うざいんだよ!!」

女勇者「あ、熱いよっ! 痛いよっ! けど、せめて、仲間くらいは……守りたいもの!」

魔王「やめろ、やめてくれ!」

女勇者「私は、嫌だったけど……勇者だから!」

ザンッ! 渾身の一撃!

しかし側近は倒れない!

側近「やってくれますね! イオラ!!」

女勇者「あっ……戦士さん……ごめん、なさ……い」

魔王「そんな……」


6021 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:02:44.48:cG6G+/E90

側近「魔王様がたった人間程度にここまで心を動かされるとは。旅は楽しかったですか?」

魔王「ああ、最高にな」

側近「それは良かったですね。じゃあさっさと皆のところに逝ってください」

エルフ「……魔王、聞こえるか?」

魔王「エルフ、目を覚ましたのか」

エルフ「一つ聖水がここにある。あとは、任せたぞ」ポイッ

ダッ! エルフは側近に向かって走り出した!

側近「何だ? メラミ!」

エルフは倒れた!


6051 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:06:47.21:cG6G+/E90

魔王「ゴクッ。多少魔力が戻ったな」

側近「さっきのは陽動ですか。しかしその程度の魔力でいったいどうするつもりで?」

魔王「とりあえず……三人とも息はまだあるな」

側近「確認しなくてもきちんと後で殺してあげますよ」

魔王「なら安心した。私は心置きなく戦えると言う訳だ」

側近「貴方馬鹿ですか? 体力だけある魔王なんてカスですよ?」

魔王「ふふっ。体力が無駄に高いのには感謝せねばなるまい」


6081 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:09:39.14:cG6G+/E90

魔王「いくぞっ!」ダッ

側近「イオラ!!」

魔王「チッ……しかしコレで動けまい……」ガシッ

側近「な、なんだ! 何をするつもりだ!?」

戦士「うっ……ま、魔王?」

魔王「ふむ。目を覚ましたか戦士。とくとみよ……魔王の最大級魔術を」


6111 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:12:08.55:cG6G+/E90

側近「ま、まさか!? ええいっはなせ!!」

魔王「この私に逆らったのが運の尽きだ。短い夢だったな」

側近「くそっ、やめろ!」

魔王「さらばだ」

魔王「 メ ガ ン テ 」


6141 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:14:04.41:cG6G+/E90

当たり一体に生命エネルギーを使った大きな爆発が起きた!

戦士たちは気を失った! 側近は跡形もなく消滅した!


6161 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:16:36.79:cG6G+/E90

戦士「うっ……俺は、気を失っていたのか」

女勇者「ま、魔法使いさんは?」

戦士「俺は……結局誰も助けられなかったのか」

女勇者「まさか、そんな!」

エルフ「………? あの砂山はなんでしょうか?」

戦士「まさか!」

戦士は砂山を掘り始めた! 


6181 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:19:32.45:cG6G+/E90

戦士「ま、魔王!」

魔王「……」

戦士「魔王! 起きろ魔王!! お前が死んだら俺は困るぞ!」

魔王「うるさいな……起きているよ」

女勇者「ま、魔法使いさんっ!!」

魔王「皆無事か。よかった」

戦士「なんで生きてるんだ? メガンテは……」


6211 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:21:33.60:cG6G+/E90

魔王「ああ。そうだ。身体は砕け散って二度と蘇生は出来なくなる」

戦士「じゃあなんで」

魔王「知らなかったのか? 魔王にメガンテは効かないのさ」

戦士「酷い理由だな」


6281 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:29:57.67:cG6G+/E90

――エピローグ――

戦士「平和な世の中になったし、勇者になるためにも修行のたびに出たはずなんだが……」

魔王「ん? どうした」

女勇者「どうしました?」

戦士「なんでお前らがついて来るんだ?」

女勇者「だめですか?」

戦士「だめじゃないけど……」

魔王「メガンテの後遺症で右目が見えないんだ。お前には一緒にいてもらわなくては困る」

戦士「なんで俺が。エルフでいいだろ」

魔王「あいつは私のことが嫌いだしな。それに貴様を一生観察すると言ったはずだ」

戦士「……」

魔王「それに、貴様は旅に出る必要は無い。なぜなら貴様は私が心許す唯一私と対等な存在だ」

魔王「つまり、勇者さ」

                        E N D


634:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:34:15.63:4tuMuL1m0

>>628
乙!よかった!



646:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:42:40.81:UkmTvQMm0


>>628でニヨニヨしてしまった



6291 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:31:36.40:cG6G+/E90

とりあえずこれで終了です。
かなりぐだぐだだったのに何日も付き合ってくださいありがとう御座います


632以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:33:02.42:cG6G+/E90

何か質問等がありましたら答えられる範囲でお答えいたします


633:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:34:12.80:c4LSrzxo0

クーデターおこした側近が死んだからって平和になるわけじゃなくね


6391 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:36:18.07:cG6G+/E90

>>633
そこは親人間派になった魔王が領地を戻して、悪いのは側近でしたってことにしたと言う事でお願いします。


636:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:34:30.05:q9n8xeG5O

エルフどこ行ったの?


6411 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:38:20.49:cG6G+/E90

>>636
里に戻って一人で暮らしてます


637:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/08(火) 22:34:58.90:UMw4q9Z4O

いちおつ
勇者の見せ場がろくになかったなw

戦士の強さって実際どうなの?


6411 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/08(火) 22:38:20.49:cG6G+/E90

>>637
十台後半かと……


7241 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 19:17:06.29:tI7eBJT20

戦士「平和だなぁ」

戦士「魔王を倒したってことで国は平和になったし。経済も安定しつつある」

戦士「ロマリアも少しずつ人口が増えてきているけどイシスは宿しかのこって無いな」

戦士「イシスの件は今でも悔やまれるな」

戦士「とりあえず仕事だ。城に向おう」


7261 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 19:19:45.52:tI7eBJT20

門番「将軍様! どうぞ御通り下さい」

戦士「おう。お勤めご苦労さん」

戦士「……会議は何時からだっけな……」

魔王「もうとっくに過ぎているぞ」ヌッ

戦士「うおっ!?」


7271 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 19:23:24.79:tI7eBJT20

戦士「びっくりしたぞ魔王」

魔王「貴様何度言ったら分かるのだ? その名で呼ぶなと言っているだろう」

戦士「ああ、すまん。忘れたよ大臣殿」

魔王「殿ではないのだが……」


7281 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 19:26:55.50:tI7eBJT20

戦士「それより会議がもう始まっているってのは本当か?」

魔王「ああ。既に一時間くらい前に始まってるぞ」

戦士「じゃあなんでお前はこんな所にいるんだ」

魔王「貴様と一緒で遅刻に決まっておるだろうが」


7291 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 19:31:00.62:tI7eBJT20

戦士「だったら急がないとだろ! 何ゆっくりしているんだ!」

魔王「何故って貴様と一緒にいたいからだが、何か問題があるか?」

戦士「大有りだっ!」

魔王「では付け足そう。貴様と少しでも話をしていたいからだ」

戦士「お前は阿呆かっ!?」

門番(相変わらず仲が良いな)


7311 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 19:35:52.68:tI7eBJT20

戦士「すいません、遅れました!!」バンッ

魔王「遅れた」

王「これで、計七回の遅刻だな」

戦士「すいません」

魔王「来てやったのになんだその口調は」

戦士「あほっ謝れ! すいませんっ!!」

魔王「すまぬな。許せ」

王(何でこいつら重臣にしちゃったんだろ)


7321 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 19:38:58.34:tI7eBJT20

女勇者「戦士さん次は遅刻しないで下さいね。大事な会議なんですから」

王「うむ、勇者もこういっているのだ。次からは絶対に遅れるなよ」

戦士「ははっ!!」

魔王「で、どんな会議だったのだ」

女勇者「現アリアハンの経済状況についてです」


7361 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 19:47:45.05:tI7eBJT20

戦士「安定してるんじゃないのか?」

女勇者「確かに安定はしつつありますが、大戦以前程の経済力まで回復していません」

戦士「別に時間をかければ解決する問題だろう」

女勇者「そうですね。しかしロマリア復旧の手助けや、イシス復興のためには全然足りません」

魔王「面倒だな。別にしなくてもよくないか?」

女勇者「唯一先進国として無事なアリアハンがしなくて誰がするというのですか」

魔王「お前は勇者なんかよりまだ政治家の方が向いてるな」


7381 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 19:50:51.06:tI7eBJT20

女勇者「まぁ何だかんだで金が必要なのですよ」

戦士「どうするんだ? 俺は経済の方はさっぱりだぞ?」

女勇者「そうですね、とりあえずロマリアあたりまで領地を拡大する事を提案します」

魔王「それは侵略だろう」

女勇者「いいえ。保護です」


7401 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 20:02:04.03:tI7eBJT20

王「勇者の案は検討しておこう。これにて解散」

女勇者「それでは」

魔王「私も失礼するとしよう。行くぞ戦士」

戦士「ん、ああ。ちょっと待て……女勇者」

女勇者「…………」

戦士「お、おいっ」


7411 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 20:04:27.38:tI7eBJT20

戦士「いっちまった……何か俺したかな」

魔王「さぁな。あれだろう、女にある月一のあれ」

戦士「そういうことをここでいうな」

魔王「照れるな」

戦士「照れてなんか無い!」

王(こいつらうるせえ)


7421 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 20:06:49.99:tI7eBJT20

戦士「ていうか月に一度あるのか?」ボソッ

魔王「気になるか」

戦士「べ、別にきにしてなんかっ」

魔王「よくはしらん。人間と魔族では根本的に違うからな。ただ魔族は何でも孕むし孕ませられるがな」

戦士「そ、そういうことまで言わなくてもいい」


7431 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 20:10:20.89:tI7eBJT20

戦士「はあ……なんか最近女勇者が冷たいな……」

戦士「何があったって言うんだ?」

戦士「エルフに相談してみるか」


7441 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 20:15:38.29:tI7eBJT20

戦士「たしか、昔エルフに教えてもらった道はこっちであってたはずだが……」

戦士「あったあった。おーい! エルフ!」

エルフ「? ああ、戦士さんですか」

戦士「久しぶりだな。今日は相談があってきたんだ」

エルフ「そうですか。まぁ、立ち話もなんですし家によってください」


7451 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 20:18:44.38:tI7eBJT20

幼女「お兄ちゃんこのひとだれー?」

エルフ「昔僕と旅をした戦士さんさ」

幼女「こんにちわー!」

戦士「こんにちわ。なぁエルフ、もしかしてこの子」

エルフ「ええ。イシスのときの子供です」

戦士「やっぱりそうか……」

エルフ「まぁ今は昔を悔やんで仕方ないです。ところでどんな相談で?」

幼女「そうだんでー?」

エルフ「幼女はあっちでおやつ食べてなさい」

幼女「はーい」


7461 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 20:22:18.84:tI7eBJT20

エルフ「それで相談とは?」

戦士「その、最近女勇者が冷たいんだ。特に何をしたって言う訳でもないんだけれど」

エルフ「ドウでもいいことに悩みすぎです。さっさとかえって頭冷やしてください」

戦士「ひでえ」


7471 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 20:24:11.85:tI7eBJT20

エルフ「大体そんなの本人にきいてください。僕が知るわけ無いでしょう」

戦士「いや、どうすれば機嫌直るか教えて欲しい」

エルフ「とりあえず贈り物でもしたらどうですか?」

戦士「どんなのが良いと思う?」

エルフ「しりません」


749:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 20:27:37.80:UrTjX3DW0

エルフがひでえwww


7501 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 20:31:40.36:tI7eBJT20

エルフ「僕が考えたって仕方ないでしょう? 貴方が贈るからこそ価値があって意味があるんです。そんなこともわからないのですか」

戦士「……すまん。ありがとう」

エルフ「さっさと帰りなさい。こんなところで何してるんですか?」

戦士「ああ、いってくる!」

エルフ「皆世話が焼けますね。いちいち僕に相談しに来ないで欲しいものです」


7511 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 20:35:40.84:tI7eBJT20

戦士「はあっはぁっ……急いで戻ってきたが……贈り物は何が良いんだ」

戦士「女ってのは花が好きだし……花で良いかな?」

戦士「とりあえず綺麗な花を二つ選んだが……どっちが良いんだろう?」

戦士「えーと名前は……薔薇と白百合か……白い方がいいかな」


7541 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 21:08:21.44:tI7eBJT20

戦士「女勇者、俺だ戦士だ。入るぞ」

戦士「……返事が無いな。沈黙は肯定と見なすぞ」ガチャ

戦士「女勇者、とりあえず機嫌を直してくれないか……」

女勇者「なんですか? その花は」

戦士「プレゼントだ。なんで不機嫌なのか教えて欲しい」

女勇者「別に不機嫌なんかじゃありませんよ」

戦士「えっ? だって会議の後俺を無視したし」

女勇者「そうなんですか……聞こえませんでしたよ? 私は寧ろ期機嫌がいいんですけど……」

戦士「えっ?」

女勇者「えっ?」


755以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 21:12:33.49:tI7eBJT20

戦士「なら、どうして……」

女勇者「嬉しすぎて急いで確認に向ったんで聞こえなかったのかもしれません」

戦士「そうか。なら良かったんだが……何でそんなに機嫌が良いんだ?」

女勇者「ふふっ、きいてください。私ね赤ちゃんができたんですよ!!」


756:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 21:13:49.84:daWqxntc0

………っ!!!!!????????


759以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 21:18:36.69:tI7eBJT20

戦士「えっ……だ、誰の?」

女勇者「エルフさん」

戦士「えっ」

女勇者「冗談ですよっ、もちろん戦士さんのですっ」

戦士「えっ」


761:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 21:19:55.67:8lEhlaWDO

えっ


766以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 21:24:44.92:tI7eBJT20

戦士「まさか……」

女勇者「もうっ嬉しくて。結婚、してくれますよね?」

戦士「まさか一夜の過ちがこんな事になろうとは」

戦士「誰が予想したのでしょうか」


767:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 21:25:55.39:jGtfe0ov0

えっ


772以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 21:28:01.47:tI7eBJT20

魔王「……話は聞かせてもらったぞ」

戦士「ま、魔王!!??」

女勇者「なんですか魔法使いさん。もう既に私たちの間には既成事実があるんです!!」

魔王「それなら私にも言わせて貰おうか。実は私は戦士の子をを孕んでいる」

戦士「えっ」


775以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 21:32:15.39:tI7eBJT20

魔王「さて、責任は取ってもらうぞ」

女勇者「わ、わたしだって責任はとってもらいますよ!」

戦士「一夜の過ちがここまで広がるとは」

戦士「一体誰が予想する事が出来たのでしょうか」


778以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 21:38:54.61:tI7eBJT20

戦士「す、少し……状況を整理したい」

魔王「わかってるくせに」

女勇者「戦士さん逃げないで下さい!」

戦士「ど、どうすればいいんだ……!?」


7801 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 21:44:58.31:tI7eBJT20

魔王「しかし面白いものだな。貴様は救国の英雄と次期魔王の父となったのだ」

魔王「どういう子供に育ち、どんな風に接するのか非常に興味深い」

女勇者「ぜんぜんおもしろくありませんっ」

戦士「そうか……二人とも、俺に嫁げばいいんだ」

魔王・女勇者「「冗談じゃない」」

戦士「すいません……」


7831 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 21:52:41.36:tI7eBJT20

――数時間後――

魔王「それでは一ヶ月おきに交代と言う事でいいな」

戦士「えっ、俺のプライバ」

女勇者「わかりました」

戦士「………」


7881 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 22:10:04.11:tI7eBJT20

戦士「困った。これは困った」

戦士「魔王は種族が違うから孕みやしないとか言ってたくせに……」

戦士「女勇者だって今日は安全日とか言ってたのに……」

戦士「……嵌められたってことか……?」


7901 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 22:15:46.11:tI7eBJT20

戦士「いや、二人に限ってそんなことは……」

戦士「いや、そんな事より俺は二児の父になるのか」

戦士「……お父さんか……」

戦士「いいかもしれない」


7951 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 22:22:35.37:tI7eBJT20

戦士「とりあえずエルフの所に報告しに言ってみるか」

戦士「世話になったしな」


797以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 22:34:32.20:tI7eBJT20

エルフ「死んでください」

戦士「ひでぇ」


798:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 22:35:35.79:8lEhlaWDO

wwww


8031 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 22:49:13.40:tI7eBJT20

戦士「エルフ、お前だってどうせ幼女と……」

エルフ「馬鹿にしないで下さい。僕は貴方のようにおちぶれていません」

エルフ「いや、僕の方が落ちぶれているとでもいうのか……?」


8071 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 22:57:37.09:tI7eBJT20

戦士「どうしたんだ」

エルフ「何で僕はこんな寂しいところでひっそりと暮らしているんでしょう。ばかげてきました」

戦士「だ、大丈夫か」

エルフ「生き残りがいるかもしれません。仲間探しのたびに出ます」

幼女「わたしもいくー!」

エルフ「好きにしてください」

戦士「エルフ……いっちまった」


8111 ◆Bl56FKVTJ2 :2009/09/09(水) 23:09:56.45:tI7eBJT20

戦士「俺も旅に出ようかな」

魔王「そうはいかないな。最初は私と旧魔王城でくらそうではないか」

女勇者「最初はわたしと暮らすんですっ!」

戦士「ど、どこからでてきたんだ!?」


8371 ◆YP8dJbS7cg :2009/09/09(水) 23:36:39.73:tI7eBJT20

――数年後――

魔子「パパー、パパは何で一ヶ月しかおうちにいないの?」

勇子「なんでー? なんで一ヶ月たつと魔子ちゃんちいくの?」

戦士「それはねー……なんでだろねー。なんかねー一夜の過ちでねー」

勇子「一夜の過ちって何?」

戦士「大人になればわかるさ」

寝るわ
落としてもいいよ。残してもいいけど


839:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/09(水) 23:40:26.80:khUZSy5Q0

終わりかよ


843:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/10(木) 00:07:12.11:g8Mqq9P00

とりあえず乙!


photo
魔王 1―JUVENILE REMIX (少年サンデーコミックス)
伊坂 幸太郎 大須賀 めぐみ
小学館 2007-11-16
おすすめ平均 star
star緻密に計算された作品
star絵も綺麗で、面白い。
star凄い
star蝉いいよ蝉
starこんな面白い漫画あったんだ。。

魔王 2―JUVENILE REMIX (少年サンデーコミックス) 魔王 3―JUVENILE REMIX (少年サンデーコミックス) 魔王 4―JUVENILE REMIX (少年サンデーコミックス) 魔王 5―JUVENILE REMIX (少年サンデーコミックス) 魔王 6―JUVENILE REMIX (少年サンデーコミックス)

by G-Tools , 2010/09/08