1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 20:01:30.43:aAiZJQeH0

ガチャリ

唯「あっあずにゃ~ん」

梓「にゃっ!?来て早々やめてください」

唯「せっかく待ってたんだからもうちょっと~」スリスリ

梓「ん~・・・」

律「ホントにドアの前で待ってたからな」

澪「よくやるな」

梓「なんと・・・」

唯「あっずにゃ~ん」


 
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 20:05:50.59:aAiZJQeH0

紬「唯ちゃん、お茶入ったけど?」

唯「やった~」パッ

梓「やっと解放された」

紬「梓ちゃんも」

梓「あっはいありがとうございます」

唯「今日はなに?」

紬「今日は~

 
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 20:14:29.42:aAiZJQeH0

2年生になって1ヶ月
新入部員はゼロだったのはさみしいけど今考えるとこのメンバーにはもう新入部員に入る余地がないかもしれないなぁなんて思い始めたり…
先輩たちも3年生になり受験生
HTTで学祭ができるのも今年限り。絶対に素晴らしい1年にしたい!
んだけど…

唯「おいひぃねー」

律「ですわね~」ネー

紬「喜んでもらえてよかったわ~」

澪「いつもホントにおいしいのをありがとうな」

紬「みんな喜んでくれるのがうれしいだけだから気にしないで澪ちゃん」

梓「…」

 
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 20:22:35.23:aAiZJQeH0

律「どうした?梓」

紬「好みじゃなかった?」

梓「あっいえっとってもおいしいです。いつもありがとうございます」

紬「おかわりもあるからどんどん食べてね」

唯「やった~。ムギちゃんおかわり~」

律「私もおかわり!」

紬「は~い」

 
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 20:29:59.28:aAiZJQeH0

ムギ先輩の持ってくるお菓子はおいしいし紅茶も部室全体をふんわりとさせるようないい香りがしている
梓「そろそろ練習しましょう!」

律「え~まだおかわり完食してないぞー」

唯「そうだそうだ~」

紬「梓ちゃんもどう?おかわり」

梓「練習終わってからいただきます!そのほうがおいしいです」

澪「そうだな…私も練習したい」

律「もうちょっとだけ?ね?」

唯「おねがいしますだ~」

梓「ダメです!ちゃんと練習しましょう」

唯「ムギちゃんは?どっち?」

紬「うーん…練習しよっか?」

律「なんと・・・」

唯「ムギちゃんが裏切るなんて…」

紬「フフ…」

梓「さぁやりましょう!」

 
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 20:36:06.22:aAiZJQeH0

練習が始まったはいいけど唯先輩と律先輩明らかにやる気がない…

梓「しっかりしてください。さっきからミス連発ですよ?」

唯「だって~」

澪「律、リズム外したりとお前もミス連発してるけど」

律「ばれてたか・・・勢いでごまかせれば楽なんだけど」

澪「おいっ!」ゴツッ

律「冗談だって…おーいてっ」

 
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 20:46:52.98:aAiZJQeH0

梓「もう!今年で最後なんですからもっと練習して最高の演奏しましょうよ」

唯「とはいってもまだ実感がわかなくて」

澪「でも受験もあるんだから、有意義に過ごすべきだと思うぞ」

唯「お茶の時間だって有意義だよ?」

律「琴吹さ~ん秋山さんがお茶の時間は有意義じゃないって言ってま~す」

紬「そんなっ」ガーン

澪「ちっ違うっそういう意味で言ったんじゃないからな?」

紬「フフっわかってるわ。休憩にする?お茶いれようか?」

唯「やった~」

梓「ムギ先輩まで…」

澪「梓…あきらめろ。3年目に入ってわかったがこいつらに何を言っても無駄だ」

梓「澪先輩まで…」

澪「まぁちょっとは練習できたしな。それにこのペースも軽音部だ」

梓「…はい」

 
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 20:57:27.58:aAiZJQeH0

別に軽音部に文句があるわけではない
唯先輩や律先輩にだって文句はない
このペースが軽音部だっていうのを私は1年間やってきてわかっている

だけど…
もしも…
もしも本気で練習したとすればHTTは素晴らしい演奏ができると私は思う。
こんなことを自分で言うのもなんだけど…
この5人は最高の演奏ができる
根拠はないけど1年間一緒にいて思ったことだ

でもまぁ…無理なんだろうな~

唯「うぅ~お腹いっぱいだぁ~」

律「おっもうこんな時間だ!みんな帰るぞ~」

澪「気がつけばこんな時間に」

 
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 21:03:42.31:aAiZJQeH0

梓「こんなんで大丈夫なのかな?」

去年の学祭はよい演奏ができてよかった
とはいっても学祭前には律先輩が風邪ひいて治ったと思ったら今度は唯先輩が風邪で…結果はよかったけどもっと練習してたらもっとよい演奏ができたのになぁとも思ったり
だから今年こそは!
と思ってたのに…
ええいっ!考えても仕方ないよね!
私にできることは毎日自主練を欠かさずやって放課後の練習に生かすことだ

梓「やるっきゃない!」

 
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 21:14:10.56:aAiZJQeH0

~翌日~

梓「ふぁ~」ウトウト

時計を見ると6時半
昨日自主練に熱中して寝るの遅くなったのになぜか目が覚めてしまった
まだあと1時間位寝られる…と思うとなぜか得した気分になったり
ウトウト


梓母「梓何してるの?早く起きなさい」

梓「ふぇっ!?」

しまった!?二度寝して寝坊なんてもうっ!

梓「あれ?」

 
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 21:21:52.26:aAiZJQeH0

まだ6時40分
あれから10分

梓「今日…何かあったっけ?」

梓母「何言ってるの?いつもこの時間に起きてるんでしょ?」

梓「でもまだ7時にもなってないのに…」

でもなぜだろうあまり眠くないしいつもの時間に起きたかのような感覚

梓「たまには早く起きてみるのもいいか」

お母さんはこの時間に起きるのが当然とばかりに朝ごはんの支度も完璧だ
おかげでいつものペースで学校に着いた
でも当然クラスに行っても

梓「誰もいないよね~」

人の少ないクラスというのは新鮮だけど暇だ
あと1時間ほどどうしようっかな

梓「部室に行って自主練…これだ!」

私は早速部室へ足を運んだ

梓「あれ?」

 
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 21:27:13.78:aAiZJQeH0

部室のドアの前に立つとなにか音がするのが分かる
ガチャ

唯「おっ来た~。遅いよ~」

唯先輩がいた
というか軽音部の方々がいた

澪「梓が遅刻とは珍しいな」

梓「えっ!?えぇっ!?」

律「どうした?なにかあったか?」

紬「頭に?マークついてるけど…なにかおかしい?」

言いたいことが多すぎて何も言えません

梓「なんでみなさんコンナ時間に部室に?」

律「何って…朝練だけど…寝ぼけてるのか?」

 
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 21:33:29.14:aAiZJQeH0

唯「寝坊して寝ぼけちゃうなんて珍しいね」

梓「それなら私も誘ってくださいよ先輩方だけなんてずるいです!」

澪「ん?どういうことだ?いつも梓もいるじゃないか」

梓「えっ?」

律「えっ?じゃないだろ?まぁいいや練習始めようぜ~」

唯「そだね~」

先輩4人はそのまま楽器を持って指定の位置につく

梓「あっ待ってください」

とりあえず私もギターを用意して、そして練習がはじまった

 
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 21:52:03.89:aAiZJQeH0

あれから始業時間ぎりぎりまでみっちり練習していた

律「ふぃ~疲れた~」

澪「梓大丈夫か?今日はミスが多かったけど」

梓「すっすみません」

唯「気にしないでいいよー」

紬「たまにはこんな日もあるわ」

このおかしな状態にいろいろ考えてしまい集中できずにミスを連発してしまった
しかも時間がたてばたつほどおかしなことが増えていく
律先輩も唯先輩も昨日ミスしまくってたのがうそのように完璧な演奏をする

 
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 22:30:10.12:aAiZJQeH0

梓「あの~ムギ先輩…ティーセットはどうしたんですか?」

紬「ティーセット??えっ?なぁにそれ」

梓「…いえなんでもないです」

唯「梓ちゃんどうしたの?元気ないね?」

梓「いえっ大丈夫です」

唯先輩はあずにゃんと呼ばないし抱きつくどころかまだ1度も触れられていない
そろそろ私は気付きはじめた

梓「みなさんそろいもそろってドッキリなんてやめてください」

澪「どういうことだ?」

律「おーい梓大丈夫か?」

唯「具合悪いの?大丈夫?無理して朝練来なくてもいいんだよ?」

紬「保健室行く?」

梓「あのっ…その…」

こう言えば必ず澪先輩あたりは動揺してさらに唯先輩はボロを出すはずだ
今の反応を見ればおかしいのは私というのがわかった

 
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 22:37:05.79:aAiZJQeH0

その夜
今日1日過ごしてわかったことがある
軽音部がまじめな部活ということだ
しかも今日からではなく先輩たちが1年生の頃から
ティータイム一切なし
放課後の練習はもちろん朝練までみっちり行うくらいまじめな部活だということ
けどまぁ…違いといえばそれくらいかな…
ティータイムがなくなってしまったのはちょっと残念だけど放課後の練習もすごく充実していた
私の望んだ世界なのかも…
今年1年をすごく充実した1年にできるチャンスだ


梓「明日も早いしっ早く寝よ」

梓「明日目が覚めたらもとに戻ってたりして…」

そう思うとあまり眠れなかった

 
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 22:47:11.92:aAiZJQeH0

翌日
どうやらもとに戻ることはなかったみたい
昨日と同じくいつもより1時間早く学校に行き朝練をした

唯「梓ちゃん~ここ難しいよ~ちょっと教えて下せぇ」

梓「えっとここはこうして…」

唯「おぉさすが!ありがとー」

梓「はい!」

うぅ~唯先輩がわき目も振らず練習している
律先輩もリズムキープ完璧ですっ
ちょっと感動
ムギ先輩も週1で新曲を考えてくるらしい
どんな超人ですか
澪先輩は恥ずかしがりやな性格が嘘のように時に迫力のある演奏をする

 
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 22:54:47.21:aAiZJQeH0

朝練だけで今までにはないくらい練習できた気がする

梓「すごい!すごい!」

律「いきなりどうした?」

唯「梓ちゃん気合入ってるね~私もがんばらないと」

梓「はい!がんばって練習して学祭では最高の演奏をしましょう」

澪「そうだな!」

紬「頑張りましょう」

律「そして目指すは武道館!!」

全員「オーッ!!」
うぅ…

これぞ軽音部っ!!

 
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 23:04:58.29:aAiZJQeH0

昼休み
梓「ふぃ~…」

憂「梓ちゃん疲れてるね大丈夫?」

梓「朝練したらちょっと疲れちゃって」

憂「がんばるね~」

純「うらやましいやつめ」

梓「だったら軽音部入る?」

憂「ちょっと…梓ちゃん…」

梓「ん?」

純「…ははは…冗談きついよ…」グスッ

梓「えっ!?何?」

憂「梓ちゃんひどいよ…」

梓「えっ!?なんで?えっ?」

憂「謝って」

梓「…ごめん…」
純「…うん…」
この空気はなに…?

 
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 23:10:58.55:aAiZJQeH0

梓「憂?ちょっといい?」

憂「どうしたの?」

梓「あのさ…昼休みのことなんだけど」

憂「ちゃんと謝ってくれたからね、もう気にしてないよ」

梓「うん…」

うぅこれでなんで純が泣いたのか教えてなんかいったら…
聞けないよ
とにかく…純には軽音部の話はしないほうがいいみたい
でもなぜだろう…

 
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 23:23:57.19:aAiZJQeH0

放課後

梓「さぁ!がんばりましょう」

律「その前に週末のライブの打ち合わせしようぜ」

澪「そうだな」

梓「ライブ…ですか?」

律「おいおい忘れたのか?ライブハウスでやるって先週言ってただろ?」

梓「あっはい!そうですね」

紬「そのために練習してるんだから」

唯「曲はなににする?」

澪「そうだな・・・

すごい!やっぱりすごい!ライブなんてするなんて!
練習にも気合入るよね!

律「よし!じゃあとりあえずこの曲順で練習しようか」

梓「はい!」

唯「気合十分ですなぁ」

 
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 23:43:38.21:aAiZJQeH0



梓「今日も1日疲れたけど、充実してる」

1日1日が楽しいよ

梓「週末はライブかぁ楽しみだな」

もっともっと練習してもっともっとうまくなろう!

チャララ~♪
梓「あっ電話だ…憂か。もしもし?」

憂「梓ちゃん今大丈夫?」

梓「うん。どうしたの?」

 
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 23:51:42.84:aAiZJQeH0

憂「今日の昼休みのことだけどさ、純ちゃんがいるからあんまり深くは聞かなかったけど何か聞きたいことでもあったんじゃないの?」

梓「うっ・・・だっ大丈夫だよ」

さすがに鋭い

憂「ほんと?私にはなんで謝らなきゃダメなんだろうって感じがしたけどな?」

梓「えっ!?そ、そんなことないよ」

憂…エスパーか何かか
ここは正直に話したほうがいいのかな

憂「梓ちゃんがギターうまいのはわかるけど…その態度はあんまりだよ」

梓「えっ…?」

ギターが関係あるの?

憂「え?じゃないでしょ?」

憂が怒ってる…

 
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/18(土) 23:58:06.56:aAiZJQeH0

これ以上は話がややこしくなるだけだ

梓「憂っ!ごめん!ホントにごめん!」

憂「謝るのはもういいよ」

梓「そうじゃなくて…ごめん話が長くなるんだけどいいかな?」

憂「どうしたの?」
それから私は必死に私がカオスな状況にいるということを説明した
憂は最初はふざけないでと怒っていたけどなんとかうまく伝わったらしい

憂「ホントに梓ちゃんは何も知らないの?」

梓「うん…ついでに言うと軽音部がこんなにまじめに練習してるのも私のところじゃなかったんだけど」

今は関係ないだろうけど
憂「そっか…だから…。梓ちゃん…実はね純ちゃんと関係してるんだ…軽音部」
前言撤回しないといけないみたい

 
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 00:09:38.69:SCV+n2vk0

憂「軽音部って…ほんとに楽しい?」
憂のよくわからない質問から始まったこの話をまとめてみるとこうだ

軽音部
律先輩が部員ゼロの状態から必死に部員を集めて部を復活させた
そして必死に練習してどんどんうまくなっていった
最初の学祭で大成功をおさめ(あのハプニングはあったみたいだけど)次に軽音部はライブハウスでライブを行ったらしい
そこでも大成功をおさめ、定期的にライブを行うことで今ではファンもいるらしい

梓「聞けば聞くほど凄いね」

憂「うん…だけどね」

2年になった軽音部は新歓際でも演奏をしてなかなかの評判だったようだ
おかげで新入部員も結構来てたらしい
けれど

 
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 00:18:22.21:SCV+n2vk0

憂「軽音部の人達…上手でしょ?だからオーディションなんて始めちゃって」

梓「えぇっ!?」

憂「それで残ったのは梓ちゃんだけだったんだ。純ちゃんは落とされたってこと」

梓「まさか…」

軽音部の皆さんがそんなことをするとは思えない
でも憂が冗談でこんなこと話すというのはもっと思えない

梓「それで…純は…」

憂「もう純ちゃんも気にしてないと思うけど」

梓「もしかして今年も同じことを?」

憂「うん…今年は1人もいないみたいだけど…合格者」

梓「…」

 
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 00:27:43.03:SCV+n2vk0

憂「あっでも知らなかったんだったら気にしないで?軽音部って結構みんなのあこがれの部活だったりするから」

梓「でも純みたいに傷ついてる人もいるんだよね?」

憂「うん…それはそう…かも…」

梓「ありがとね憂、純にはまた改めて謝るよ」

憂「うん気にしないで」
今の話…嘘だったらなぁ

梓「あっところでさ…」

憂「ん?どうしたの?」

梓「あずにゃん」

憂「どうしたの?いきなり」

梓「知らない?」

憂「う…うん」

梓「ならいいっ気にしないで///バイバイ」

憂「うん…じゃあね」

 
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 00:46:28.79:SCV+n2vk0

翌日
私は昨日のことを聞いてみた
唯「えっ!?オーディション?うん、したじゃん」

梓「そうですね…」
唯「今年は1年生に梓ちゃんくらいうまい人いなかったのが残念だよ」

律「まぁ5人もいれば十分だしな無理に入れて演奏が乱れたらたまんないし」

梓「…」

紬「それより昨日の新曲を修正してみたんだけど」

澪「おぉ聞かせてくれよ」

この日の練習は散々だった
まったく集中できない
澪「どうした梓?ミスが多いな」

梓「すみません」

律「一昨日もミスが多かったし…このままじゃライブ不安だぞ?」

唯「梓ちゃんならちゃんと本番に合わせてくるから大丈夫だよー。ね?」

紬「本番に風邪なんて引いちゃったら練習が無駄になっちゃうんだから無理しないでいいのよ?」

梓「あっはい…大丈夫です」

 
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 00:56:29.98:SCV+n2vk0



今日先輩たちが言っていたことを思い出す

オーディション?残念?演奏が乱れる?

確かにそうかもしれない
先輩方は3年生だし今年で最後だ
初心者が入部すればろくに弾けないだろう、教えないといけないしその分練習時間が減る

みんなまじめに練習をしてみんなまじめに演奏をして

昨日だってみんなライブの曲順を本気で議論してた

すごいいい部活だ

遊び半分じゃないんだ!

よし!明日からは心を入れ替えて頑張ろう!

 
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 01:19:21.76:SCV+n2vk0

なんて気分にはなれない
凄くいい部活だよ?
そりゃあれだけうまかったらファンもいるよ?
でも…
でも…
違う…
元の世界では律先輩は私が部室に入部希望だと言いに来ただけで逃がすまいと抱きついてきた
澪先輩も外バンじゃなくてあのペースの部活がいいって言ってくれた
ムギ先輩も律先輩が風邪で学祭ピンチの時にりっちゃんがいなきゃダメだって言ってた
唯先輩だって来年私が1人になっちゃうから必死に新入部員を探してくれた
うぬぼれかもしれないけど私は必要とされているって思う

でもこの世界…私は軽音部にとって必要なのかな?
オーディションしてまで厳選するほどの人材かなぁ
それだったらせめて…


梓「ライブの心配より…私の心配してほしかったなぁ…」

 
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 02:07:54.92:SCV+n2vk0

明後日はライブかぁ…
今になって…ムギ先輩のお菓子と紅茶…飲みたいなぁ
律先輩の急ぎぎみのドラムと遠慮がちな澪先輩のベース
唯先輩の…ってこれはいい///

梓「明日になれば…元に戻ってれば…いいのに」

 
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 02:29:19.96:SCV+n2vk0

翌日
そんな願いもむなしく今日も朝練

梓「でもまぁ…どんな状況であれ私の勝手な判断でライブをめちゃくちゃにする権利はないし…」
とにかく明後日に向けて練習だ
うまくなってるのは確かだし

唯「あずにゃん!」

梓「にゃっ!?」
突然唯先輩が猫耳を頭にかぶせてきた

律「なんだそれ…」

唯「猫耳!家にあったの」

澪「なぜ持ってきた」

紬「あらあらかわいいわ梓ちゃん」

唯「昨日憂があずにゃんって知ってるって突然聞いてきてね~。猫耳つけた梓ちゃんってあずにゃんじゃん!って思いついたの」
律「おぉ…似合ってるぞ梓、にゃーんって言ってみろ」

梓「にゃーん///」

なぜか…条件反射的にしてしまった

 
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 02:58:14.84:SCV+n2vk0

唯律紬「ほわぁぁぁ///」

澪「…」

唯「あずにゃ~ん!!やっぱり似合ってるよ」ダキッ

律「唯がギー太以外に変なあだ名をつけた」

澪「梓もいやがって」

梓「アヘェ…///」

紬「ないみたいね。ウフフ」

梓「はっ!?ついっ!れっ練習しましょう練習」

律「おぉそうだ。ライブまで時間ないというのに」

唯「いやっこれは有意義な時間だったよ。あずにゃん発見時間だよ」

澪「なんだよそりゃ…」


なぜかうれしかった
久しぶりに軽音部の皆さんと楽しく話せた気がした

梓「ガンバろっと」

 
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 13:52:13.27:SCV+n2vk0

ライブ前日の夜

梓「明日はライブかぁ~いろいろあるけどライブ自体は楽しみたいなぁ」

チャララ~♪
梓「電話…はいもしもし?」

律「梓!大変なことになった!!」

梓「どっどうしたんですか?」

律「今病院なんだが…唯が…」

梓「唯先輩がどうしたんですか?すぐ行きます」

 
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 14:39:03.18:SCV+n2vk0

平沢家

梓「びっくりさせないでください」

唯「ごめんなさい…」

紬「突き指…」

律「ギターは…無理なんだよな?」

憂「2,3日で治るらしいんですけど…明日は…ちょっと

律「…そうか」

唯「ホントにごめん!みんな」

澪「そうだっ!憂ちゃんは?去年の学祭のときだって唯の代わりに行けたじゃないか」

律「そっそうだな!憂ちゃん」

憂「えっと…その…」

紬「さすがに憂ちゃんでも明日までには無理よ…しかも明日は新曲まであるんだから」

梓「ですね…」

澪「うぅ…私のぴゅあぴゅあはーと…」

 
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 15:02:08.16:SCV+n2vk0

律「大体だなぁ!唯!何をしてたか知らないけど突き指するようなことをするなよ」

唯「うん…」

澪「明日なんだぞ?ライブが大事じゃないのか?」

唯「大事だよ…」

紬「だったらもう少し慎重になるべきよ?」

梓「…」

憂「あの…私が悪いんです…お姉ちゃんにお料理手伝ってほしいなんて言ったから…」

澪「唯は大事な部員なんだ。あんまり余計なことさせないでくれ」

憂「すみません…」

唯「私が…ドジだから…だよ…憂が悪いんじゃないよ…」

紬「明日を楽しみにしてるファンのこだっているのに」

律「あ~あ…明日は無理かぁ…私たち結構期待されてたのになぁ」

梓「…」

 
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 15:13:37.12:SCV+n2vk0

唯「梓ちゃんだけで行くのは無理かな?ギターは元々1人でやってたんだし」

澪「そうだなぁ…無理じゃないだろうけど」

紬「新曲は無理でも他のはいけるんじゃないかしら?」

律「梓…できるか?」

梓「無理です」

紬「そんな最初から無理だなんて言わずに…」

澪「そうだ、梓はうまいんだからちょっとやれば」

律「いけるって」

梓「いい加減にしてください!!」

 
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 15:19:02.41:SCV+n2vk0

私はつい大きな声を出してしまった

澪「どうしたんだいきなり…」

梓「みなさんホントにいいんですか?唯先輩がいないままライブして」

律「だから梓が大丈夫なのかって話なんだよ」

紬「唯ちゃんがいないとファンの人もさみしいだろうけど」

梓「わかりました!私はがんばって練習します明日までに間に合わせます」

唯「ほんと?よかったよー」

梓「その代わりライブが成功したら唯先輩は明日以降このバンドのメンバーじゃないです」

 
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 15:29:19.25:SCV+n2vk0

律「は?」

紬「どういうこと?」

梓「だってそうでしょう?明日のライブ成功したら唯先輩がこのバンドにいなくても問題ないってことですよね?」

唯「そんなぁ」

澪「それは言い過ぎだろ」

梓「じゃあ唯先輩がいないといけない理由はなんですか?」

律「演奏の幅が広がるだろ?」

梓「つまり唯先輩じゃなくても唯先輩くらいギターができればいいんですよね?」

律「それは…」

梓「だったらライブハウスにいってバンドメンバー募集しとけばいいじゃないですか」

紬「そんな…」

澪「そういう問題じゃあ」

梓「どういう問題なんですか?そういうことじゃないんですか?ライブが成功さえすればメンバーなんて誰でもいいって言ってるのと何が違うんですか?」

 
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 15:36:18.25:2PrPk6uH0

荒療治に出たな

 
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 15:38:34.86:SCV+n2vk0

律「そんなわけないだろっ」

梓「私は…明日唯先輩のいないまま演奏したって…どんなにうまく演奏できたって…成功じゃないです。このメンバー以外でやる演奏なんて意味がないです」ポロポロ

唯「梓ちゃん…」

唯先輩がぎゅっと抱きしめてくれる

梓「大体…みなさんおかしいです!これだけ毎日朝練までして…練習して…演奏して…そうやって完成させていった曲を…憂に代わりにできるかなんて聞くこと自体…おかしいですっ!グスッ…」
涙があふれてくる

梓「うわぁぁん」

思わず唯先輩のほうへ顔をうずめてしまった

唯「梓ちゃん…」

 
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 15:42:00.28:SCV+n2vk0

憂「そっそうですよ…みなさんあんなに演奏うまいのに…私じゃお姉ちゃんの役なんて勤まらないですよ」

律「ん…」

澪「確かに唯の代わりなんて…誰もいないよな。技術的な問題じゃなくてメンバーとして」

紬「そうよね」

唯「みんな…」

唯先輩は抱きしめていた私から離れると
唯「ホントにごめん…明日は…無理」

梓「土下座なんてやめてください」

律「もう気にすんなって、学祭じゃなくてよかったよ」

唯「次からは気をつけます!」

澪「また明日から次のライブに向けて練習だな」

紬「そうね。また新しい曲作りましょ」

 
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 15:59:08.60:SCV+n2vk0

律「でもさ、元々明日は練習の予定なんてなかったんだしさ」

澪「どうした?」

律「学校も休みだし、どっか遊びに行こうぜ!!」

唯「おぉーいいね。行こう行こう」

紬「行きましょう!ぜひ」

ムギ先輩が目をキラキラさせている

紬「私みんなともっと遊びに行けたらと思ってたの」

律「なーんだそうだったのか、実は私も遊びタイと思ってたんだ」

唯「えぇー2人ともそう思ってたの?だったら練習しかやらないぜ~みたいな空気やめてよぉ~」

律「悪い悪い、みんな練習にしか興味ないのかなと思ってたよ」

 
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 16:02:20.55:SCV+n2vk0

澪「わっ私だって…行きたかった…」

梓「なんだ…みなさんもっと遊びたかったんですね」

唯「当然だよ~高校生だよ?遊びたいよー」

紬「1年生のころからろくに遊びに行ってないもんね」

澪「練習練習だったもんな」

律「まぁそれも悪くないけど…やっぱ遊びたいよな」

そうやってお互い照れてるけどみんな笑顔だ…
最高の笑顔だ

唯「じゃあどこ行きたい~みんないるんだし打ち合わせしよ」





梓「いろいろあったけど…これでよかったんだよね?」
明日のライブはなくなっちゃったけど…
5人でお買いものなんてもっと楽しみ

梓「ふぁーあ…泣きつかれたのかな…早く寝よ…」

 
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 16:09:07.58:SCV+n2vk0

翌日?
pipipipi

梓「んっ・・・目覚ましなんて…かけたっけ?」
時間を見ると…あれ?朝練の時間に間に合うようにセットしたはずなのに…

梓「1時間遅れてる!?やばいっ朝練いけない」
と急いで起き上がったはいいけど

梓「あっそうだ。今日は軽音部の方々と遊びに行くんだった」

それなら9時ごろ起きれば十分間に合うから…まだ寝られる…
昨日眠かったから寝ぼけて目覚ましセットしたのかな
とりあえず…まだ寝てよ…
ウトウト

梓母「何してるの?早く起きないと遅刻するわよ?」

梓「えぇ…今日は学校お休みの日じゃん…」

梓母「何言ってるの?学校あるでしょ」

梓「えっ!?」

 
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 16:12:47.87:SCV+n2vk0

急いで携帯を開いてみる

梓「もしかして…戻ってる?」

日にちがおかしな世界に入る日だ

梓「もしかして今までの全部…夢?」

あんなに鮮明な夢があるだろうか

梓母「早くしてね?朝ご飯作ってあるからね」

梓「うっうん…」

夢落ちって…そりゃないよ…いろいろと

梓「そうだっ電話」
私は唯先輩に電話をかけてみる

梓「つながらない…」
いろいろと不安要素があるけどとりあえず顔を洗って朝ごはんを食べる
この朝のニュース…見覚えが…

梓「デジャヴ?正夢…?」

 
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 16:18:41.44:SCV+n2vk0

prrrrr
梓「唯先輩だ!もしもし唯先輩ですか?」

唯「うん。どしたのあずにゃんほんな朝早くから」

梓「あの…今私のことなんて言いました?」

唯「ほえっ?あずにゃん?」

梓「はぁ~…」

唯「あずにゃん?」

梓「戻ったぁぁぁぁあああ!!」

唯「うわぁっ!何いきなり」

梓母「うるさいっ」

梓「あっごめん。唯先輩もすみません」

唯「どうしたの?こんな朝早くから電話かけるから…ング…しんぷぁいひて…急いでかけなおひたほに…」
唯先輩…急いでかけ直したわりには…ご飯が進むようですけど…

梓「なんでもないですっ!ありがとうございますっ!ではまた放課後にっ」

唯「うっうん…」
ピッ

 
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 16:24:00.46:SCV+n2vk0

ピッ

憂「梓ちゃんどうしたの?」

唯「わかんないけど…さみしかったのかな?電話しただけでありがとうって言われたよ」

憂「ふーん…変な梓ちゃん」

唯「だね~」


やった!やった!戻った

梓「でも…あの世界は何だったンだろ…」

夢とは思えないし…見覚えのあるニュース…

梓「まっ確かめるのにちょうどいい素材があるしいいかっ」

 
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 16:30:08.93:SCV+n2vk0

ランラン気分で朝の通学路を歩く

紬「わっ!」

梓「ひゃいっ!!」

紬「あははは梓ちゃんびっくりしすぎ」

梓「ムギ先輩…びっくりさせないでください」

紬「フフ…ごめん。でも梓ちゃんと一緒になるなんて初めてね」

梓「はい!ちょっとだけ遅れたので」

紬「そうなんだー一緒に行きましょ?」

梓「はいっ!あっところでムギ先輩?」

紬「なぁに?」

梓「今日はお菓子ありますよね?」

紬「うん。もちろんあるわよ。楽しみにしてて」

梓「はい!」

やっぱり戻ってる!

 
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 16:34:54.81:SCV+n2vk0

昼休み

久しぶりに授業にも集中できた

憂「なんかご機嫌だね梓ちゃん」

梓「うんちょっとね」

純「いいことあったの?」

梓「純!軽音部はいらない?」

純「何…いきなり…」

梓「ふふ…冗談冗談」

純「まっ考えとく」

梓「ホント?」

純「たぶんね」

みんな元通りみたいだ

 
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 16:39:28.03:SCV+n2vk0

放課後
梓「こんにちは~」

唯「あっあずにゃ~ん」ダキッ

律「梓遅いぞ~さっムギ!」

紬「は~い」

4人の先輩が自分達の席へ座り机を囲っている

私も唯先輩をひきはがして指定席へ座る

梓「あれ?私だけケーキ多くないですか?」

紬「フフフ…梓ちゃん楽しみにしてたからおまけ」

梓「あっありがとうございますでもみなさんいいんですか?」

唯「あずにゃん。遠慮はいらないよ」

澪「あぁ唯や律ばっかりっていうのも不公平だしな」

 
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 16:46:48.42:SCV+n2vk0

律「澪ちゅぁーんもほしいんでちゅか?」

澪「私はっ・・・太るから…イイっ!」

紬「澪ちゃんは明日楽しみにしててね」

澪「あっありがとムギ///」

唯「あっそれずるーい!かあ私明後日楽しみにしてるねムギちゃん!」

律「じゃあわたしはその次な」

紬「あらあら」

梓「それじゃあお言葉に甘えていただきます」

紬「召し上がれ~」

 
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 16:52:14.68:SCV+n2vk0

紅茶を一口飲んでみる
あっちの世界でも紅茶を自分で入れて飲んでみたけどティーバッグじゃあやっぱりこの味は出せなかった
ケーキを一口含んでみる
コンビニで売ってるような砂糖ぶっかけたようなではなく上品な甘さが紅茶の香りも引き立ててる
どんな高級な紅茶を使ってて、どれほど高価なケーキかはわからないけど、
明日ティーバッグの紅茶にコンビニのケーキを出されても私は同じようにおいしい感じると思う。
みなさんとおしゃべりしてたまに練習して、そんな雰囲気が空気がどんな紅茶やケーキよりも幸せな時間を運んでくれるんだと思った


と長ーい一人語りをしてしまったけど
とにかくわたしがいいたいのは

梓「これぞけいおん部っ!!」

 
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 16:54:30.13:SCV+n2vk0

後日に梓が新曲のはずのぴゅあぴゅあはーとをほぼ完璧に演奏できて驚かれたのはまた別のお話

というわけで




 
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/19(日) 17:03:51.51:ILSaypdBP



 
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by G-Tools , 2010/09/19