- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:54:33.25:IqIz2suq0
~朝のHR~
キーンコーンカーンコーン
ガラガラ
吹寄「きりーっ……づぶふぅ!!?」
ゴリラ顔「……」
ゴリラ顔「……今日からしばらく月詠先生に変わって担任をする災誤だ。みんなよろしく」
上条「な……」
土御門「」
姫神「」
青髪「 ぴぃぃ 」バタリ
上条(なんだってー!?)
【画像】主婦「マジで旦那ぶっ殺すぞおいこらクソオスが」
【速報】尾田っち、ワンピース最新話でやってしまうwwww
【東方】ルックス100点の文ちゃん
【日向坂46】ひなあい、大事件が勃発!?
韓国からポーランドに輸出されるはずだった戦車、軽戦闘機、自走砲などの「K防産」、すべて霧散して夢と終わる可能性も…
2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:56:59.41:IqIz2suq0
~休み時間~
吹寄「はぁ……まさか小萌先生が旅行なんて」
姫神「都市の福引だって。3泊5日イギリスの旅」
土御門「まだ月曜日だぞ!!つまり今週はもう……くっ、教育委員会は何を考えてやがる……!!」
上条「青髪なんて貧血で早退しやがった……!!」ダンッ!
姫神「明日から憂鬱。まさかこれほどやる気が失せるなんて」
上条「もう学校に来たくない……来たくないよぅ……」
吹寄「学校ってこんなにつまらない場所だったのね……あらやだ涙が」
土御門「せめて知らせておいてくれたら今日もサボったのににゃー……明日から暇ぜよ」
姫神「小萌が欠けたとたんこのザマ。あぁ……」
上条「クラス見渡せばみんな同じ感じだしな」
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:59:59.68:IqIz2suq0
上条「はぁ……」
土御門「……」
姫神「……」
吹寄「……」
「――そうだ!イギリス行こぉおう!!!!」ガタタッ
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:01:02.88:IqIz2suq0
――はてさて誰が言い出したのか……教師と生徒が交差するとき、物語は始まる!
~夕方、常盤台中学~
婚后「御坂さんなら、学校の特別研修か何かでイギリスへ行きましたわよ?」
黒子「そっ、そんなっ……ぅおをぉねぇさまぁあああああああああああああああ!!!!」
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:04:00.42:IqIz2suq0
婚后「あらあら……これはこれは残念でしたわね白井さぁん?」
黒子「うるさいですの!!うるさいですの!!うぅ……出番がここだけの貴女に言われたくありませんの……ぐしゅ」
婚后「し、失礼ですわね!……って、ええ!?ちょt」
~風紀委員第117支部~
黒子「はぁ……まさか お姉さまが旅行だなんて……わたくしに内緒で!わたくしをおいて!!おんりーロンリー黒子ですの!!!」ジタバタ
佐天「こんにち――うわぁ……どしたのこれ??」
初春「見ての通り、ちょっとした病気なんです……」
黒子「愛の禁断症状ですの!!禁断の黒子ですの!!」
佐天「なるほど把握しました」
初春「あんまり騒がないで下さい白井さん!埃が舞うんです!」
固法「研修でイギリスなんて素敵ねぇ」ズズー
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:07:12.93:IqIz2suq0
黒子「はぁぁああん今日から絶望の日々ですの……絶望ですの!日々ですの!!」
初春「すぐに帰ってきますから!落ち着いてくださいぃ」
佐天「へぇー、イギリスかぁ……一度は旅行してみたいよねー」
黒子「うぅ……」
黒子「……」
黒子「……」
黒子「……」
「……そうですわ!!わたくしもイギリスへ行きますの!!!!」
「……」
「……」
「……へ?」
――はたして誰が引き止められましょうか……黒子とお姉さまが交差するとき、物語は始まりますの!
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:08:29.30:IqIz2suq0
~スタバ学園都市店~
麦野「ふぅん……親戚の結婚式ねぇ……」
フレンダ「そうな訳よ♪」ニコニコ
絹旗「で、私たちに参加してほしいと?」
フレンダ「だって向こうあんまり知り合いいないんだもん!」
滝壺「……向こう?」
フレンダ「そう!イギリス!」
絹旗「おぉお!!超行きましょう!!ねぇ麦野?麦野?」キラキラ
麦野「確かにいいわねぇイギリス……浜面ぁ」
浜面「……何だよ」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:11:40.46:IqIz2suq0
麦野「と言うわけだからチケットよろしく。4人分ね。これお金」バサッ
浜面「はいはいわかったよ……って女子高生がマネークリップだと……!?」
滝壺「ねぇ麦野……」クイクイ
麦野「ん?……あぁ……わかったわ、あんたも来なさい浜面。チケット5人分よ」
浜面「え?いいの?」
絹旗「滝壺に超感謝するんですね」
麦野「ま、仕方ないわね……」
浜面「ホントにいいのか?……ありがとう!!」
滝壺「……楽しみ」
麦野「……そうね」クスッ
フレンダ「今日の麦野は輝いてる……!!」
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:13:27.54:IqIz2suq0
~朝9時イギリス、ランベス宮~
静かな朝のティータイム。普段は優雅な安らぎの時間なのだが、紅茶のカップを持っているはずのローラの手には一枚の手紙があった。
古風な封筒の中身には殴り書きが刻まれている。今朝、協会に届いた泥棒からの予告状である。
ローラ「は?今どき予告状なんて時代遅れになりし事よ?」
博物館館長「狙いは『ダイヤモンドキャラメル』という展示品です。確か預かる際に最大主教様がおっしゃるには……」
ステイル「あぁ。コレは本来、魔術的な力価値を持つ特殊な霊装だ。博物館に置く物じゃない」
ローラ「木を隠すには森、と思って預けたりしけれど……何故バレたのかしらん?」
神裂「相手は確実に魔術師でしょう……少々厄介ですね」
ローラ「ステイル、急いでアレを呼び出してくれたるかしら。相手が魔術師なれば必要かもしらん……できたりて?」
ステイル「……わかりました。すぐに彼女へ連絡し移動の手配をします」ザッ
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:15:55.80:IqIz2suq0
ローラ「つまらぬ相手ならギッタギタにしたりけるわよ!」プンスカ
神裂「怪盗グループ『EMA』――複数人のようですね……エマ?」
館長「お金が無く警備員はいないのですが……全て任せるというのも……本当によろしいんですか?」
神裂「心配ありませんね。暇なシスターなら――」
神裂「――200人ほどいますので」ニコッ
館長「それは頼もしいですな。本音をいえば華やかで嬉しいですな」
神裂「いえいえ」
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:18:55.19:IqIz2suq0
~イギリス~
小萌「ふぅ、やっと到着したのです!」
小萌「空はどんより……でも町並みはとっても綺麗なのです!」
「Oh……ドウゾ、コチラヘ」
小萌「フフッ。まぁ戸惑っちゃいますよね。わたしは子どもじゃないのです!」テクテク
「ココガホテルデスナ。デハ、タノシンでクダサイお嬢サン」
小萌「Thank you♪」
小萌「さぁ、まずはどこに行きま――」
「あっ!やっと見つけたにゃー!イェーイ!!」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:21:14.81:IqIz2suq0
吹寄「まっ、待ちなさい!なんでそんな元気なのよアンタ……」
姫神「まさに科学の力。というか会えてよかった」フラフラ
青髪「やっと……やっと会えたで!」
小萌「ふぇええ!?み、皆さんどうしてこんな所に??」
土御門「あまりの虚無感に学園都市から飛び出してきたぜよ!」
姫神「副校長のコネで。土御門君の知り合いらしくて」
吹寄「副校長が3人+土御門の4人までを条件に、イギリス研修に向かう手配をしてくれたんです」
青髪「ボクらみんな1年7組総出ジャンケン大会を実力で勝ち抜いたんや!」
土御門「時速7000kmでイギリスまで飛んで来たぜよ。スピード差で先回りになったようだにゃー」
姫神「あの飛行機作った奴。絶対頭おかしい」
吹寄「時差ボケなんてレベルじゃないわね……今何時かしら」
小萌「結局いつもの仲良しさんたちで来――あれ?上条ちゃんは??」
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:22:03.97:/q3mp8Uo0
おちおち旅行にも行けねえな先生
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:22:26.94:IqIz2suq0
土御門「奇跡的にいつものメンツが勝ち上っていく中、あいつがジャンケンに勝てるわけもなく……」
姫神「仲間内一人お留守番。ざまぁみろ。ふふ」
吹寄「なんか張り合いが無いわよね、なまじいつものメンバーなだけに」
青髪「西欧美女にフラグ立てられても癪なだけやん。結果オーライやね」
土御門「まぁカミやんはいつもふらふら海外旅行してるし?同情はいらないにゃー」
小萌「南無南無なのです上条ちゃん……」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:24:18.73:IqIz2suq0
小萌「まぁせっかくですしひとまず休んで、夕方からまた一緒に観光しましょう!」
姫神「もちろんホテルも一緒。土御門くん凄い」
土御門「まぁこれが俺の実力ぜよwwwカミやんは残念だったにゃーwww」
吹寄「一人惨めな様子が頭に浮かんで仕方がないわ」
姫神「でもやっぱり。……ざまぁwww」
小萌「そんじゃひとまずホテルに行くのです!」
青髪「小萌先生と旅行なんて夢のようや……」
青髪「でも……夢じゃない!」キリッ
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:25:17.64:IqIz2suq0
小萌先生と旅行行きてーなぁ
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:25:52.25:IqIz2suq0
~同時刻、イギリス~
美琴「ふぅ、やっと一息ついたわねー」
オネーサマー ドーコーデースーノオオオオオ
美琴「今日は自由行動日らしいし観光でもしよっかな」
マッテクダサイ シライサーン サテンサーン
美琴「それにしても曇ってるわね……傘持ってきたかしら?」
アッ、アレジャナイデスカ?シライサ……シライサン!?キエタ!!
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:28:47.34:IqIz2suq0
美琴「あった!……けどゲコ太……ロンドンで使うには恥ずかしいわね、買いに――」
「ォ」ヒュン
「ネ」ヒュン
「ェ」ヒュン!
「さ!」ヒュン!!
黒子「まぁぁぁぁああああああ!!」ヒュバッ!!
美琴「虎牙破傘!」ブブンッ
黒子「おぅふwwwww!?」ガスガッ!!
美琴「あああああんたこんな所で何してんのよ!!」
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:30:23.16:IqIz2suq0
黒子「もちろんお姉さまを追いにですわ!わたくしの愛の前に国境など関係ありませんのよ!」キリッ
美琴「てゆうか学校はどうしたのよ!!授業あんでしょ!?」
黒子「それはもちろん初春に頼んで校長からの許可証をいただいておりますの」キリリッ
美琴「いやそんな無茶が通るわけ……」
黒子「不可能を可能にする!それがわたくし白井黒子ですの!!」キリリリッ
美琴「頑張ってくれたのは初春さんじゃない!」
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:30:55.66:IqIz2suq0
初春「はぁっ、はあっ……御坂さんこんにちは~」
佐天「なんか凄い飛行機だったし……初春頑張りすぎだよー」
美琴「……まぁいいわ♪せっかくみんな来てくれたんだし、一緒に観光しましょう?」
黒子「ああありがとうございますお姉さみゃあああぁぁぁっほぉぉい!!」
佐天「その前にホテル行きませんか?少し休みたいです……」
初春「あぁ……夢のロンドン(成り行き)……素敵ですゎあ……」キラキラ
初春「でも……夢じゃない!」キリッ
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:33:13.36:4hmHD8KeO
みんなして学校サボるなよw
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:33:15.33:IqIz2suq0
~更に同時刻、イギリス~
浜面「着いたぜイギリス!」
滝壺「……」
フレンダ「……」
絹旗「……」
麦野「……浜面」
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:34:01.22:IqIz2suq0
浜面「はいっ!?」
麦野「なーんか思ったより早く着いたわね?」
フレンダ「結局、ガッツリ休憩したいから差し引きはゼロなワケよ……」
絹旗「久々に潰れるかと思いました……」
滝壺「……記憶がない」
浜面「いや……俺は早いほうがいいだろうと思って……」
絹旗「到着予定時刻みたら超おかしいって一発で気付くでしょう普通……」
麦野「まぁいいけど……飛行機の中だって旅行の醍醐味のひとつなんだから帰りはちゃんと選んでチケット買いなさいおバカ」
浜面「正直すまんかった……」
滝壺「大丈夫、帰りはゆっくり帰ろうね」ニコッ
浜面「……あぁ」
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:34:55.65:IqIz2suq0
麦野「さて、時間たっぷりできたし適当に回るか?」
フレンダ「結婚式は明日のお昼だよー」
滝壺「結婚式ってどんな感じなんだろう?」
絹旗「超興味ありますよね。女の子ですし?」
浜面「まぁ学園都市では中々無いイベントだからな」
麦野「じゃあ結婚式に着ていく服でも買いに行くか」
滝壺「おぉ。賛成」
絹旗「行きましょう!!」ワクワク
浜面「俺もついてくの?」
フレンダ「結局浜面は大事な荷物係なワケよ」
麦野「よろしく」
浜面「……」
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:35:46.31:IqIz2suq0
~午後3時、ロンドン空港~
上条「…………」グッタリ
インデックス「…………」グゥゥゥ
五和「ほらほら、しっかりしてください!急ぎますよ!」
上条「まぁ……まだゆっくり来れただけマシかなぁ」
インデックス「お腹すいたんだよ……お腹すいたんだよ……」グゥ
五和「じゃあ行きますよー」ブロロロロロロ
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:37:33.59:IqIz2suq0
上条「全く何で俺まで……つーか普通の飛行機で来たのに遅刻扱いって……」
インデックス「正直、あのおバカ飛行機がキャンセル待ちだって聞いたときは安心したかも」
五和「でも4時間ものロスなんです!急がなきゃ」アセアセ
上条「つーか五和がいるなら俺って来なくても良かったんじゃないの?」
五和「な、何言ってるんですか!貴方は既に戦力として戦闘に組み込むことが作戦段階で決定しているんです!」
上条「マジかよ……俺なんかがルパンや二十面相に敵うわけねぇよ」
五和「報酬出ますよ?」
上条「必ず捕まえてみせましょう」ビシッ
五和「///」ホケー
上条「五和!前見ろ!前!!」
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:40:12.53:IqIz2suq0
インデックス「うむぅ~!むしろトウマは毎回毎回とんでもなぁいものを盗んでいきすぎなんだよ!」
インデックス「何で今回もいつわがいるの!?別に案内なら誰でもいいはずなんだよ!!ベタ惚れかよチクショウなんだよ!!」
五和「いえそういうわけでは……///」
上条「んぁ?ゴメンよく聞いてなかった。ほら見ろインデックス綺麗な小屋が見えるぜ?」
インデックス「もういいんだよ!あれはトイレなんだよ!もうとうまなんか知らねーんだよ!!」
五和「まぁまぁ落ち着いてください」
インデックス「なんなんだよチクショウ!!」ダン……ウィーン
インデックス「…………」ウィーンウィーン
上条「全ては空腹のせいだ……!!」
インデックス「……」ウィーン
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:42:19.92:IqIz2suq0
五和「つきましたぁ」キキー!
上条「博物館?……ってステイルと神裂じゃん」
神裂「お久しぶりです」
五和「では上条さん降りますよ!」バタン
上条「へ?インデックスは?」
ステイル「そもそも君はオマケで来たんだ。彼女は本来の仕事に向かうためこれから別行動さ」
神裂「では五和、彼をお願いしますね」
五和「はいっ!」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:42:53.91:IqIz2suq0
上条「で、俺はどうすればいいの?」
神裂「予告は深夜、つまり後8時間ほどで作戦開始となりますので、それまで五和と待機です。えぇ、8時間です」
上条「……」
神裂「一応将棋やチェスを用意しています。作戦までは五和とダラついてて結構ですよ」
上条「8時間て……8時間て……」
五和(わたし頑張ります!)ムンッ
『第壱作戦支部、東館』上条&五和
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:44:08.55:IqIz2suq0
~夕方6時~
佐天「だいぶ時間が経っちゃいましたねー」
黒子「まぁ観光としては上出来とは言えませんが……」
美琴「ただの食べ歩きよねー」
初春「でも楽しかったです!楽しかったです!」ツヤツヤ
佐天「最後にあそこ行きませんか?」
美琴「あれは……博物館ね、いいんじゃない?」
黒子「ではまいりましょうか――ってあら?」
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:45:00.08:IqIz2suq0
黒子「変な……警備員のようですわね。修道服?」
佐天「しかもなんかへんな道具をかついで……サーカス?」
初春「何してるんでしょう……?」
黒子「……」テクテク
黒子『――わたくしたち、博物館に入りたいのですが、何かありましたの?』
佐天(英語だ!?)
シスターA「申し訳ありませんが、博物館は今封鎖の準備中です。じつは――」
初春(日本語だぁ!?)
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:46:49.42:IqIz2suq0
黒子「――なるほど」
美琴(シスターが警備?)
佐天「ところでお姉さん、そんなでっかい車輪?何に使うんですか?」
シスターA「あー……それは……もちろんこれで泥棒をぶん殴るんです」
佐天「えっ」
初春「そっちの硬貨袋は……」
シスターB「もちろんこれを泥棒にぶん投げるんですっ!」
初春「マジか」
佐天(か細い少女が、こんな装備で警備とは……世も末だな)
美琴「なんか不安ね……」
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:47:40.02:IqIz2suq0
黒子「どうしましょうお姉さま、わたくし風紀委員として見逃せませんの!」
美琴「そうね……博物館を楽しみにしてた人たちのためにも協力したいわね」
シスターA「いえ、一般人に対応出来る相手ではないんです。お気持ちはありがたいのですが……」
黒子「あら わたくし達、一般人ではありませんのよ?」ヒュン
シスターAB「!?」
美琴「学園都市って知ってますか?」バリバリッ
シスターB「あれ?学園都市の方だったんですか?」
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:50:07.56:IqIz2suq0
シスターA「学園都市からの応援は二人と聞いていたのですが。禁書目録と上条当麻ならさっき連絡が――」
美琴「」ピクッ
黒子「……お姉さま?」
美琴「え、えぇ私たち、上条当麻さんの友人なんです。是非お手伝いさせて下させてもらえませんか?」ピキピキ
シスターB「(ひっ!?……大丈夫ですかねシスタールチア?)」ヒシヒソ
シスターA「(大丈夫でしょう……どこかで見た顔だと思ってましたが、五和の秘密プロファイルノートの2番目のページに載っていたミサカミコトさんですね)」ヒソヒソ
シスターB「(え!?……うわぁホントだミサカさん(危険度AA+)だ!なんでイギリスに?)」ヒソヒソ
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:50:56.38:IqIz2suq0
美琴「どうでしょうか、一応役に立つ自信はありますんで!」ムキムキ
黒子「お姉さまそんなにムキにならなくても……」
シスターA「……いえ、是非お願いします。相手の戦力はわかりませんし、心強いです」
美琴「よっしゃあ!ふふふ……見てなさいよアノ野郎……」
佐天「……」ポカーン
初春「……」ポカーン
黒子「ちょっと展開が強引すぎですわね」
『第弐作戦支部、西館』美琴&黒子
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:54:51.60:IqIz2suq0
~同時刻~
浜面「~~っ!!」フラフラ
麦野「情けないわね、スキルアウトのリーダーだったんでしょ?頑張んなさい」
浜面「ドレ……スって、結構重ttt」ヨタヨタ
絹旗「じゃあ買い物も済んだし映画でも!」
フレンダ「それは一人で行ってよねー。結局お金の無駄な訳よ」
滝壺「……さっきから向こうに信号を感じてますが……」
麦野「じゃあ電波に向かって適当に歩くか」
絹旗「えぇー」
浜面「ひぇえー」フラララ
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:56:24.07:IqIz2suq0
グラリ
浜面「ぅおっ!」フラッ
おっぱい「」ムニュン
「――っと」
滝壺「……!」
浜面「……っおおわぁすみまそそそ!!」フガフガ
絹旗「謝るわりには超にやけてますねクソ浜面」
「あらジャパニーズなお兄さん、まだお昼よん?――っと、連れのお嬢さんたちがご立腹のようねwめんごめんごw」
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:56:56.03:IqIz2suq0
フレンダ「全く、浜面のお色気イベントなんて誰も期待してな――」
フレンダ「――って!オリアナ姉さん!!」
浜面「……ねぇさん?」
麦野「……知り合い?」
フレンダ「この方こそ!結婚式を挙げるお姉さんでっす☆!」
絹旗「おぉ!!」
滝壺「何という偶然」
オリアナ「違うわよフレンダ」
フレンダ「違いました☆」
浜面「どゆこと」
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:57:41.99:IqIz2suq0
オリアナ「言ったでしょ?結婚するのは私の友達とあんたの友達の姉でしょ。まぁ相手も私の友達だし姉より友達って感じかしら」
滝壺「??」
オリアナ「てゆうかお姉さんはフレンダのお父さんの弟の嫁の妹あたりの存在であってフレンダの姉ではないわ。たまたまお姉さんのお母さんとフレンダのお母さんの友達も知り合いでよく一緒だったしお姉さんをお姉さんと呼ぶのは年上の友達的なお姉さんね」ペラペラ
絹旗「??」
浜面「……全然わからんぞ」
フレンダ「まぁオリアナ姉さんはこういう人だからね」
麦野「……」←脳内計算をやめた
オリアナ「女は謎の数だけ魅力があるものなのよ」
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:02:00.04:IqIz2suq0
浜面「つまり……??」
フレンダ「結局、ただの知り合いのお姉さんな訳よ」
絹旗「超ざっくりですね」
滝壺「じゃあ私たちは一体誰の結婚式に出席するの?」
麦野「まぁ今日買ったドレス着れたら満足だわ」
浜面「いいのかよ!」
オリアナ「てゆうか男の子がいるとは聞いてなかったからホテルの部屋は大きいの1部屋しか取ってないないわね」
フレンダ「大丈夫、浜面は廊下で警備だから♪」
浜面「あぁー、やっぱり?」
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:05:15.01:IqIz2suq0
オリアナ「じゃあお姉さんはこれで」ヒラヒラ
絹旗「超凄い方でしたね……(胸が)」
滝壺「あれ?……電波、途切れちゃった……」
麦野「……」
フレンダ「じゃあとりあえずホテル行こうよ!!」
浜面「あぁ頼む……よっこいせ」ドッシリ
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:08:45.25:IqIz2suq0
~裏路地~
オリアナ「もしもし?」
『何でしょう』
オリアナ「やっぱり都市線2便に乗ってた子たちは知り合いだったわ。今回の件とは関係無さそうねぇ」
『……わかりました。念のため監視は続けて下さい』
オリアナ「えぇー?お姉さんは激しいバトルがある方に行きたいのに」
『一応あなたの管轄ですから』
オリアナ「それは残念――じゃあこれで」ピッ
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:10:11.19:IqIz2suq0
オリアナ「……」パタン
オリアナ「……さてさて。どこまで聞いたのかしら?出てらっしゃい」
麦野「……」カツカツ
麦野「……まだ何も、面白い話は“聞かせてもらって”ないけど」
オリアナ「ふぅん……いつ気付いたの?」
麦野「さっき。電波ちゃんの電波はたまに役に立つの」
オリアナ「流石、フレンダから聞いてるよん――ムギノしずり、超能力者レベル5学園都市第4位――」
麦野「……あのお喋りは後で説教ね」
オリアナ「『愛と真実の悪を貫く、ラブリーチャーミィな敵役、銀河を駆けるムギノ団団長!!』……って話だけど」
麦野「……ホント嘘つくの下手よね」
オリアナ「でしょ?昔からなのよあの子」
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:13:22.53:IqIz2suq0
~同時刻~
小萌「じゃあそろそろホテルに帰りましょう!」
姫神「普通に観光できた。最高」
吹寄「気付けば いっぱい買い物をしてたわ」
青髪「イケメンだらけで自信を失った……」
土御門「各々楽しめたようで良かったぜよ」
PLLLL!PLLLL!
土御門「あぁ俺のだにゃー。もしもし?」ピッ
『あぁ土御門か?建宮だが』
土御門「何の用だ?俺は今重要な仕事の最中なんだが」チラッ
小萌「??」
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:16:48.58:IqIz2suq0
『実はかくかくしかじかだったんだが……禁書目録によって大変な事がわかったのよ!』
土御門「えぇー?……まぁちょうど俺の仕事も区切りのようだし。すぐに向かうぜよ」
『ありがたい……だが例の高速艇は空きが無いらしいのよな。どれくらい時間がかかる?』
土御門「場所はどこだにゃー?」
『中英博物館って所よ。新ロンドン空港から2時間。作戦は深夜、無理にとは言わな――』
土御門「あ、じゃあ後5分もかかんないぜよ」
『――へっ?』
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:18:41.23:IqIz2suq0
~ホテル~
『イギリスに住む生き別れの母親に会いに行って来るにゃー』
小萌「――なんて ほざいてましたが……」
小萌「絶対嘘なのです……」
吹寄「暇だから上条にメールでもしましょうか」
姫神「じゃあ私も。慰めの言葉を彼に」
小萌「じゃあ先生はお土産買ってくるです!大人しくしてるですよ?」
~隣の部屋~
青髪「……寂しい」
青髪「……」
青髪『イギリスの旅館で一人ぼっちなう』カチカチ
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:20:30.29:IqIz2suq0
博物館の構造を説明します。
北┏―――┓4
┏┫ ┣┓
┃ ┃
┗┫ ┣┛
南┗― ―┛
上条達は東館に、美琴達は西館にいます。
北にはステンドグラス。中館は元々教会だった建物を改造したイメージです。普通の入口は南です。
イギリスにこんな博物館はありません。
~夜9時、東館~
上条「五和強いな将棋……待った」コトン
五和「天草式では将棋を元にした魔術もあるんですよ。戦術や駒の動きを利用した術式、ですね。王手です」パチッ
上条「すげぇな……じゃあ相手をニ歩に見立ててニフラム!とか出来るの?……待った」カタン
五和「それはいいアイデアですね!メモしておこう……王手です」パチッ
上条「冗談のつもりだったんだけどな…………ん?メールがきてるな」
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:23:41.53:IqIz2suq0
上条「吹寄と姫神?『お土産の希望をいいなさい。ただし750円以内』 『お土産。何がいいか教えて』……って3時間も前じゃん」
上条「じゃんけんで負けた時は死にたくなったがイギリス来ちゃったし……会えるかもなぁ」
五和「あっ!……あの、アドレス教えてもらってもいいですか?」ドキドキ
上条「ん?いいぜほら携帯出して」ピピッ
五和「わぁ…………ありがとうございましたっ!あぁ王手です」パチッ
上条「勝てねぇ……」
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:26:55.33:IqIz2suq0
~同時刻、西館~
美琴「あんた強いわねオセロ……」パタン
黒子「わたくし白井黒子だけに白黒つけるのは」
美琴「言わんでよい」
黒子「後3時間ほどで怪盗グループがやってきますの。予告通りなら、ですけど」パタンパタンパタンパタンパタンパタンパタン
美琴「一応警備はいるし、泥棒が現れてからぶっ倒せば大丈夫よ!……あれ?置く場所がない……」
黒子「むしろこちらに目を向けて、他の施設へこっそり侵入……なんて考えられませんこと?」パタンパタンパタンパタンパタン
美琴「私の勘ではそれは無いと思うな、ストーリー的に……あれ?置く場所がない……」
黒子「まぁわたくしたちに出来ることをすればいい、ですわよね」パタンパタンパタン
美琴「……そうね。佐天さんたちはどうしてるかしら?」
黒子「52対2でわたくしの勝ちですの」
美琴「どうしてるかしらねー」
黒子「わたくしの勝ちですのー」
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:29:25.04:IqIz2suq0
~麦野たちのホテル~
オリアナ「――んで、調べたら犯人は学園都市の人間らしいからって」
絹旗「なるほどそれで私たちを超尾行してたんですね」
オリアナ「学園都市からイギリスへの直通便はほんの少ししかないから分担して張ってたのよん」
オリアナ「しかもひとつは既に尾行に気付いて追っ手を撒くように消えたらしいわ。おそらくそれがクロ、あなたたちはシロってこと♪」
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:35:39.43:IqIz2suq0
浜面「だからってホテルで雑談なんかしてていいんですか?」
オリアナ「12時まで暇なんだもん――っと失礼」PLLLL!
オリアナ「はぁーい?」
『お前どこにいるぜよ!』
オリアナ「アイテムのみんなとお喋り中だけど」
『そいつはちょうどいい。かくかくしかじか――』
オリアナ「りょーかい」ピッ
オリアナ「――今回暴れ足りない娘はいるかしら?」
麦野「……」(・ω・)ノ
絹旗「……」(・ω・)ノ
オリアナ「ついて来ていいわよ♪」
浜面「おいおい……」
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:38:14.26:IqIz2suq0
滝壺「行っちゃった……」
フレンダ「優しくなった麦野にも、結局暴れたい本能は残ってたワケよ……」シクシク
浜面「アイテム解散の後あれからまたこうして仲良く出来てるだけでも奇跡さ。特にお前(上下)」
フレンダ「病院から帰ってきたと思ったらいきなり――」
『みんな今までゴメンね……』
『特にフレンダ……私どうかしてたのよ』
『可愛いあなたを真っ二つなんて……!!』
『あの時はテンション上がっちゃってつい……』
『これからは、仲良く平和にいきたいの……』
『許して くれるかしら?……………ねぇ浜面?』
滝壺「あの時はさすがに体晶舐めた」
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:39:53.48:IqIz2suq0
浜面「あのカエル医者に脳みそいじくられたんだろうか……」
滝壺「私は現状に まんぞく してるよ」
フレンダ「――じゃあオチビの絹旗と下ネタ麦野がいなくなったので!!」
フレンダ「ピュアピュアトーク始まるよ!!」
浜面「何かいい始めたぞ……」
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:40:51.22:IqIz2suq0
フレンダ「それでは最初のお便り!!学園都市のフレンダさんからだよー♪」
浜面「何だこれ」
フレンダ「『今日は浜面さんと滝壺さんに聞きたいことがありまーす!!』」
「『お二人さん! ど こ ま で いったの??』」
浜面「ブフゥッー!!」
滝壺「……///」
フレンダ「ってな感じで今夜は寝かさないぜ!」ヒューヒュー
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:42:48.72:IqIz2suq0
フレンダ「で?で??」
滝壺「……C、だよ。ね、浜面」
浜面「」
フレンダ「」
滝壺「いや冗談だけど」
浜面「」
フレンダ「」
滝壺「柄にも無い事を言ってしまった」オロオロ
――夜は更けてゆく……
滝壺「冗談だからね?」
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:44:36.81:IqIz2suq0
~同時刻、ホテルのラウンジ~
佐天(初春は寝ちゃったし暇だな……)
小萌(吹寄ちゃんも姫神ちゃんも寝ちゃいましたし、暇ですね……)
「「はぁぁぁ……」」
佐天「ん?……あっ!小萌先生!?」
小萌「えっ?……佐天ちゃん!?なんと奇遇です!何してるですか?」
~情報交換中~
佐天「んで、今は御坂さんたちを待ってるんですよ」
小萌「なるほど……土御門ちゃんも生き別れの母親に会うはずなのに何故か博物館へ向かってましたし。怪しいですね」
佐天「そうですよねー。母親がミイラでむしろ死に別れなんて……」
小萌「ひぇええ!?」
佐天「冗談です」
小萌「全く……土御門ちゃんばっかりはそんな冗談でも信じちゃうのです」
小萌「一体何が起きているんでしょうか……?」
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:46:21.46:IqIz2suq0
佐天「これはもう……!」
小萌「確かめに行くしかないのです!」
「「いざ博物館へ!!」」
――そして、その時刻は訪れる――深夜0時の10分前――雨の降りそうな曇り空を駆ける3人組の顔に 曇りは全く無かった。
~作戦本部、聖ジョージ大聖堂~
ローラ「全部隊に告ぎたるわよ!はい神裂!」
神裂「はぁ……侵入者を発見した者は合図を送り、全員で犯人をフルボッコにしてください。以上。皆さんよろしくお願いします」
館長(作戦?)
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:48:59.71:IqIz2suq0
ローラ「聞こえたりけるわね諸君!へたれ怪盗グループなんぞギッタギタにしたらんのよ!!」
『了解です』
『了解しました』
『了解ですの』……ブツンッ
ローラ「さぁ、あとは合図を待つだけののことよ?」
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:50:21.18:IqIz2suq0
――――
―――
――
―
『光る風をwww追い越したらwww君にきっとあーえるねwwwwww♪♪』
土御門「げぇっ!?舞夏から着信だにゃー!!」
上条(なんか音が!)
美琴(合図?キタわね!)
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:51:19.12:BzqTA2L60
ハピマテwwwwww
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:51:25.44:IqIz2suq0
土御門「はいもしもし?――いや今忙しくてちょtt待」
美琴「行くわよ黒子!!」
黒子「え゛っ?今のは明らかに――」
上条「突入だ!!」
五和「ちょ!?今のは――」
美琴「向こうから人影が!!」
上条「いたぜ!向こう側だ!」
美琴「ひとまず私の超電磁砲でもくらいなさいっ!!」キィーン
黒子「お姉さま!ここ博物館ですのよ!?」
上条「何かきそうだ!五和後ろに隠れろ!!」
五和「ひゃっ!?」
ズゴォォォォォォオン!!!!
――バリバリッ
建宮「ん?なんか館内がザワつき始めたのよ?」
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:52:27.88:IqIz2suq0
~本部~
ローラ「…………」
神裂「参りましたね……あろうことか怪盗が侵入する前に戦闘が開始されました」
ステイル「ダイヤモンドキャラメルのほうは無事かい?僕はよく知らないんだけど」
アニェーゼ「無事も何も……本物は既に最大主教がお持ちでしょう?」
ステイル「ふん、なるほどね……可哀想な怪盗たちだ」
ローラ「ちょっとバトルっぽい感じにでもならんかと思いたりしに……あの野郎……」
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:53:26.68:IqIz2suq0
~博物館~
〔バキィィィインン!!〕
上条「くっ!凄い攻撃だな……まるで御坂みたいだ!!」
美琴「なっ!?私の超電磁砲を受け止めた!?」
黒子「なんて相手ですの……マズイですわね」
上条「……んー?」
美琴「……あれ?」
「あんた「こんな所で何してんの?」よ!!」
黒子「あらまぁ……」
五和「」ポカーン
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:54:16.40:IqIz2suq0
上条「なんだそういう事か……てっきり犯人かと思ったぜ」ポリポリ
美琴「すんごい焦ったわよバカ!」
五和「よく考えなくても変な合図音でしたからね」
上条「よく考えたらあれ土御門の着うただ……あの野郎……」
黒子「仕切り直しですの。幸いまだ23時59分、急いで持ち場に戻りましょう」
「その必要なンざねェぜ三下ァ!!」
上条「!!」
美琴「やっとキタわね!」
黒子「どこですの!?」
83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:57:04.07:IqIz2suq0
〔ギィン!〕
ステンドグラス「パリィィィイン!!」
館長「あぁあああ!!ステンドグラスが!?」
怪盗E「……」スタッ
怪盗M「……」ストッ
怪盗A「……」ズゥ___ン!
上条「ついに現れたか……!!」
美琴「覚悟は出来てんでしょうね?」ビリビリッ
怪盗A「……」カチッ___ュゥン
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:57:59.56:IqIz2suq0
カツ…カツ…カツン!
怪盗A「どォやら……待たせちまったようだなァ」
怪盗A(つゥか……なンだこの面子はァ?)
上条(あの変な模様の服……やっぱり!)
上条「お前っ!……まさかアクセらr
美琴「あんたらが怪盗グループって奴らね!!」
黒子「そのダサい仮面をひっぺがしてやりますの!」
五和「さっさとぶっ倒されてもらいます」チャキン
上条「…………」
86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:59:06.90:IqIz2suq0
条「あのー」
怪盗E「良い出来の仮面だと思ったのですが」
怪盗M「私はダサいって最初から言ったじゃない。なによこの南アメリカンな感じ」
怪盗A「俺たちは目的のためなら容赦はしねェ!」
怪盗A「――仮面のダサさも気にしねェ!」
怪盗E「えっ」
怪盗A「……さァ……かかってきやがれってンだァ!!」
『なら容赦なく逝かせてやるよぉおおお!!!』ムギノノノォォオオオオオオオン!!!!
『超華麗にブッ倒してやります!』キラキラキラキラ
上条「!?」
88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:59:56.91:IqIz2suq0
ステンドグラスB「パリィィィイン!!」
館長「ぅわぁああああ!!またガラスが!!なんだよもう!!」
「――なんだかんだと聞かれたら!!」
「答えてあげるが超情け!!」
「世界の破壊を防ぐため!」
「世界の平和を守るため!」
「愛と真実の悪を貫く!!」
「ラブリーチャーミィな超私!!」
「麦野!!」
「絹旗!!」
「銀河を駆け――」
怪盗A「うるせェ黙れ」
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:00:47.21:IqIz2suq0
「「…………」」
美琴「……あぁー」
上条「……」
麦野「この野郎!!」
麦野「……行くぜぇ絹旗ぁ!!」
絹旗「了解!!」
麦野「――開け!虚空の扉!!」きゅわわわわわわん
絹旗「エターナル!」
絹旗「絹旗!」
「「ファイナリティ!!!」」
美琴「なによこれ」
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:01:57.46:IqIz2suq0
ズバキュゥゥゥウウウウウウウウウウン!!
――麦野ビームに乗って愛の極光拳となった絹旗は――
怪盗A「――させねェ!」カチッ
〔ギィイイイン!!〕
バヨエーン!
――体ごと弾き返された。
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:04:19.91:IqIz2suq0
絹旗「きゃあああああぁあ」
ステンドグラスC「パリィィィイン!!」
館長「 」ヒィイイイ
「あああぁぁー」
「ぁぁぁ……」
「……」ヤナカンジー
キラーン
麦野「……」
上条「……」
美琴(パンツ見えた)
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:05:04.29:IqIz2suq0
麦野「くっ……!やっぱりその力は……情報は間違いないようね」
怪盗A「あァ?わかってンなら残った年増はさっさと――」
『誰が年増だゴラぁああああああ!!!!』
『違います!誤解です!』
『落ち着いて!十分ピチピチだから!』
『そうっすよ綺麗肌っすよ!!』
『ちょっ……マイク止めろ!!』
怪盗A「……」
麦野「……私はまだ10代よ」←ちょっとショック
怪盗A「――アウトだろ」
上条「お前がな」
94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:05:40.25:IqIz2suq0
怪盗A「つーか他にかかってくる奴はいねェのかァ!!」
美琴「――言われなくても!!黒子やるわよ!!」
黒子「――はっ!あまりの展開に暫し我を忘れてましたの!」
五和「あのっ、私も混ぜてください!!」
黒子「では打ち合わせを……」
「――――」ヒソヒソ
「――――」ゴニョゴニョ
「―――?」ヒソヒソ
「―――!」ゴニョゴニョ
美琴「よし決定!――いくわよ必殺奥義!!」
上条「……えっ?」
麦野「私らの二番煎じの予感」
95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:06:14.23:IqIz2suq0
キラーン!(カットイン)
五和「ち、ちからのちがいをみせてやる!!」ガシッ
キラーン!(カットイン)
美琴「インディグネイトォォォ……!」バシバチバチバチッ
キラーン!(カットイン)
黒子「ジャッジメントですのぉぉぉぉおお!!」ヒュバッ
――大きな槍を掴んだ五和を黒子が上空へテレポートし、定めた狙いに合わせて美琴の超電磁槍を相手に投げ突き刺す……そんな感じのはずでした。
麦野「ほらやっぱり」
上条「なっ!?アホか!!」バッ
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:07:27.26:IqIz2suq0
怪盗A「…………」
〔ギィイイイイン!〕
――カキーン
美琴「へっ?」
黒子「あら?」
五和「あっ……」
上条「くっ!!」ザッ
ザクッ!
〔ギィン!〕
上条「いぃ――痛ってぇぇぇぇえ!!!!」ズッパシャァァァアアアアアアア
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:09:15.64:IqIz2suq0
美琴「今のは……」
美琴「あんたまさか……まさか一方通行!?」
上条「よかった……けどもう、少し早く、気づいて欲しかった……痛い……」ダラダラ
美琴「ゴメンね……大丈夫……?」
怪盗A「今はそんな呼び名なんて必要ねェ……」
怪盗A「そうさ……今の俺たちは!」
怪盗A「世界一の怪盗一味 『AAA』 なンだよ!!」
怪盗M「いやEMAだったよね?何よ自分ばっかり」
105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:06:26.42:IqIz2suq0
怪盗E「僕がアツァリならA3つでもよかったんですけどね」
怪盗M「がっかりよ。私中途半端って嫌いなの。なによエマって……お願い事でも書くの?」
怪盗E「いやそんなこと言われましても……クジで決めた事ですし」
五和「てゆうか上条さん手から血が!!早く包帯まきましょう!!」
怪盗A「ちょっとお前ら黙れコラ。俺の名乗りのシーンが台無しじゃねェか!」
怪盗M「あんたグループ名間違ってたじゃない」
怪盗E「まぁ正直どうでもよかった件でしたし」
美琴「話についていけない……」
麦野「この私が空気だなんて……」
106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:08:01.85:IqIz2suq0
上条「……あのー」ボタボタ
土御門「そこまでだ一方通行!!」
上条「土御門!!」バタボタ
土御門「遅れてすまなかったな、カミやん!」
土御門「まぁ……着うたの件でなんか出て行き辛くなってな……無駄な怪我させちまったにゃー」
上条「全く……その、通りだ」ボタボタ
土御門「一方通行、そして結標と海原!!もういいだろ!!」
結標「あらバレてたのね」ファサリ
エツァリ「いや……今日は海原じゃないんですが」ファサリ
美琴「なっ!?結標淡希……!」
黒子「何故あなたが……」
エツァリ「ほらやっぱりこんな扱いですよ」
107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:12:25.47:IqIz2suq0
一方通行「何故俺だとわかったンだ?土御門よォ」
土御門「お前は重大なミスを犯していたのさ」
一方通行「……ミスだと?」
土御門「あぁ……お前が博物館へ送りつけたあの手紙だ」
上条「いやそれ以前の問題だろ」
五和「あれ?何だかもうしばらく出番がないような気がしてきた」
黒子「奇遇ですわね。わたくしも感じとりましたの」
建宮「既にシスター200人の出番はオールカットなのよな……そして俺も。最初からいたのに……」
麦野「絹旗を探すように浜面にメールしとこ」ピコピコ
上条「手が痛い……」
エツァリ(帰りたい……)
108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:13:55.90:IqIz2suq0
~その頃、麦野たちのホテル~
ピロリロリン♪
浜面「おっ?麦野からメールだ」
滝壺「――眠いzzz……」
浜面「何々――はぁ?」
フレンダ「どうしたのよ?」
浜面「絹旗を……探せって」
フレンダ「こんな時間に迷子?」
浜面「滝壺いけるか?」
滝壺「程度は微弱、一応方向くらいはわかる……」
浜面「じゃあ行ってくる!フレンダ留守番頼むな!」バタン
フレンダ「へ?あ、わかっ……」
フレンダ「……」スチャ
フレンダ『イギリスの旅館で一人ぼっちなう』ポチポチ
109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:16:52.53:IqIz2suq0
~その頃、美琴たちのホテル~
初春「……ぅう~ん」ウトウト
初春「ふゎぁ~……さてんさぁん?」
初春「……あれ?佐天さん?」
ギィィバタン
初春「どこですかぁ~」フラフラ
初春「――ん?なにか、廊下に……人が倒れてる!?」タタッ
初春「だ、大丈夫ですか!?」ユサユサ
青髪「んぁ?……これは可愛いお嬢さん、こぉんな所で何を?」ウトウト
初春「それはこっちのセリフです!!」
110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:17:40.37:IqIz2suq0
青髪「ボぉクはこんな所で何を…………はっ!!」ガバッ
青髪「――これは可愛いお嬢さん、こんな所で何を?」キリッ
初春「それさっきも聞きましたよ!///」
バタンッ!
吹寄「うるっさいわね!!こんな夜中に何を――」
吹寄「――や、ってんのよアンタ!!」
青髪「へっ?」
初春「あの……そろそろ手を……///」
吹寄「 死 ね 」
姫神「……」
青髪「ひぇえええええええええいい」
112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:21:28.68:IqIz2suq0
~その頃、佐天さん~
ズシャアアアア!!
佐天「――くぅっ!」
小萌「大丈夫ですか!?」
オリアナ「あなたたちが何故この博物館に侵入しようとしてるかは知らない。でも仕事なのよ、ゴメンなさいね?」
小萌「せっかく屋上まで辿り着いたというのに……!!」
佐天「まだ……諦めない!」シュルシュルシュル
小萌(佐天ちゃんが封印の包帯を……!!)
小萌「ならば私も本気でいかせてもらいます!!」ゴオオオオオオオオ
オリアナ「かかってらっしゃい!!」
ガキィィイイン!!
佐天「こっ――小萌せんせええええ!!」
113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:22:22.26:IqIz2suq0
~博物館~
土御門「お前は超能力者だからな……筆跡に残る魔力で相手を判断する術式は効かなかった」
土御門「つーか最初っからそんな術式は無い。ローラの勘違いだにゃー」
上条(じゃあ俺ら完全に無駄足じゃねーか!)
土御門「必要悪の教会は無駄な旅費を使ってしまったと後悔しかけた……しかし禁書目録の記憶力は流石だった……らしい」
一方通行「……ほほゥ」
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:23:12.68:IqIz2suq0
~回想~
インデックス「うぅー……全然わからないんだよ……悔しいんだよ……」
ローラ「が、頑張りたるのよ!!あなたならいける!!」
インデックス「無茶言うなよ……なんだよ」
ステイル「困ったね……ここまで痕跡を隠しきる魔術師だとすると苦戦は必至だ」
ローラ「へっ!?――いやぁそうでありけるわねステイルっ」アセアセ
インデックス「むぅ~……ん?この紙……」
インデックス「この紙、とうまが最近計算用紙に使ってるやつと通しナンバーが一緒だ」
神裂「なっ!?」
ローラ(――――(゜∀゜)――――!!)
115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:25:23.02:IqIz2suq0
ステイル「じゃあ相手は学園都市の人間なのか?」
ローラ「よぉし!そんじゃさっそく電話よでんわ~アレイ☆スター?」
『……なんだ?』
………
……
…
土御門「わかるか?お前が使っていたのは学園都市製150%再生紙のレポート用紙だったんだ。そしてそれは第7学区でしか売っていない!」
一方通行「……へェ」
117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:05:17.36:IqIz2suq0
土御門「後は単純作業だ。製造年月日と流通ラインから購買者を割り出した。第7学区は広いが同年月日製の商品を買ったのは奇跡的にお前と上条当麻だけだった。時間はかかったがそれで特定さ」
一方通行「まァ……ご高説結構なこったが……」
一方通行「正体なんざ関係ねェ……俺はやるべき事をやるだけだ」
土御門「何故だ!……大した価値もない展示品に高い旅費を払って……」
一方通行「…………ァイツが……」
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:09:12.17:IqIz2suq0
~回想~
『世界不思議発見!!今日はイギリスの伝統――』
「なァ面白いのかそンな番組」
「毎週楽しみにしてるんだよ!動物奇想天外と続けて見るなんて常識だよ!ってミサカはミサカは動物奇想天外を終わらせたTBSを恨みながら――――」
119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:10:13.64:IqIz2suq0
「――ぉ」
「んン?どうした?」
「――おいしそう……」
「……はァ?」
「スッゴくおいしそうなキャラメルが……ってミサカはミサカはテレビに釘付け……」
「『ダイヤモンドキャラメル』?こンなキラキラしたもン食ったら腹壊しそうだ」
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:14:04.79:2KY2SDoq0
「……食べてみたい……食べてみたいよ……ってミサカはミサカはうっとりしてみる……」
「……イギリスか……」
………
……
…
一方通行「気が付いたときには既に、俺は外へ飛び出してたさァ……」
125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:16:47.66:rIPCo/ei0
いつも通りの過保護で安心した
126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:17:13.51:2KY2SDoq0
土御門「なるほど」
土御門「それは仕方ないかもしれん」
上条「おい!!」
美琴「……じゃあ、結標とそこのあんたは何でこんな事に参加したのよ」
結標「一方通行に頼まれたのよ。それに私だって小さな女の子は好きなの」
土御門「は?冗談はよせ」
結標「な、何よ!?誰だって幼女かわいいって思うわよ!みんな私をショタコン扱いして……!!」
一方通行「泣くな。事実だろォが」
結標「違うわよ!……うん違うわ」
結標「キャラメル欲しがる様子(一方通行が録画したやつ)なんてもう可愛すぎて……協力することに迷いは無かった!」
127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:18:22.92:2KY2SDoq0
土御門「なるほど」
土御門「なきにしもあらずかにゃー?」
美琴「おい!!」
エツァリ「僕だって幼女は好きですよ!?しかも御坂さんなんですよ!?応援しないわけないじゃないですか……!!なのに僕にはダビングしてくれませんでした……!!」
一方通行「ったりめェだろカス」
土御門「なるほど」
土御門「キモい」
エツァリ「ぉぃ……」
上条(誰?)
美琴「全く照れくさくないわ不思議」
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:20:12.69:2KY2SDoq0
一方通行「とにかくダイヤモンドキャラメルは頂く。怪我したくないなら早く出せホラホラ」
土御門「なるほど……お前はどうやら最大の見落としに気付いていないようだな……」
一方通行「……なンだ」
上条「――なぁ一方通行……高い高い旅費を払ってイギリスまで来てくれたってのにホント申し訳ないんだが……」
土御門「ダイヤモンドキャラメルは……ダイヤモンドキャラメルはな……」
「「 食 べ ら れ な い ん だ よ !! 」」
デデーン!
美琴「そりゃそうでしょ」
129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:21:08.03:2KY2SDoq0
一方通行「なン……だと……?」
結標「なんだ……」
エツァリ「……やっぱりか」
上条「お前ら気づいてたのか?」
エツァリ「まぁなんとなく。僕も世界不思議発見を見てましたからね。徹子さんファンなので」
結標「私もスーパーひとしくんって語感が好きで……でも彼があまりにも必死だったし……旅費出してくれたからつい……」
一方通行「……食べられねェ……食べられねェだとォ?」
土御門「残念だが……その通りだぜよ」
上条「食い物なんか展示してたら腐るだろjk……」
130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:23:39.18:2KY2SDoq0
美琴「っていうか打ち止めに連絡しちゃえばいいじゃない。あのバカが暴れだす前に」
上条「そうか!――もしもし、御坂妹か?ちょっと頼みたいことが――!」
『了解しました、と、ついに来た出番に胸を踊らせながらミサかは上条当麻の要求に答えましょう』
『進め!電波少年!!』
ビヨピヨピヨヨェ~~ン!!
一方通行「――なンで……なンでもっと早く教えてぐれなあああばばばばばばばばばばばはbbbbbbbbbb!!!!!」ドサッ
土御門「!?」
美琴「これでひとまず安心かしら?」
上条「ずいぶんと強引だったな」
131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:25:44.84:2KY2SDoq0
打ち止めからの停止信号により一方通行の演算機能は失われ彼の体は床に倒れこんだ。がしかし
「ダメだァ……!!」ズルッ
美琴「!?」
一方通行「家には……俺を待つ奴がァ……いるンだよォオオオオ!!」
土御門「なっ……!?」
上条「打ち止めにはもう伝わっているんだ!止めろよ一方通行!!」
一方通行「俺なンざ、明日の予定もわからねェ……」
上条「…………」
132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:29:06.40:2KY2SDoq0
一方通行「無限大な夢の後の……何もねェ世の中じゃァ……」
一方通行「そォさ……愛しいっ想いも負けそォになるけどなァ……!!」
一方通行「STAYしがちなイメージだらけの、頼りねェ翼でも!!!」ググッ!
上条「なんか――来る……!?」
一方通行「きぃぃっとぉ……飛べンだァアア!!」
『Let's Go』
一方通行「オォオオォオンンマァアアイルルルラアアアアアアブ!!!!」
土御門「黒い……翼が……!!」
館長「うわわ私の博物館が!!」
上条「なんてこった……」
133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:29:56.57:2KY2SDoq0
上条「……」
上条「いいぜ……!」
上条「――お前が星に願いを、風にプライドを乗せてでも……!」
土御門「それはちょっと無理がないかにゃー」
上条「……じゃあ」
上条「お前が……今こそ飛び立つ勇気を持ってるってんなら!!」
上条「まずはそのふざけた幻想をブチk――
「やめるのです!!!!」
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:37:06.33:2KY2SDoq0
天窓「ガシャアアアアン!!」
館長「」
「……ほっ!」スタッ
上条「上から人が!」
――教会の天窓が乾いた音と共に舞い降りたひとつの小さな影は、もがき苦しむ彼に静かに駆け寄った。
一方通行「…………!?」
――どうみても子どもにしか見えないその天使は、そっと彼を抱き締めて囁く。
「もう――無理しなくてもいいのですよ……?」
「(――〇〇ちゃん……)」
一方通行「……!!」
136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 00:05:44.29:sNv6/4Qw0
一方通行「……マジ天使」ガクンッ
力が抜けた体を支えながら少女は一人微笑む。
いつの間にか雲間から出ていた満月。その光が、欠けたステンドグラスの隙間から射し込み、その二人を照らしていた。
上条「…………小萌先生!なんでここに……」
小萌「――子どもを助けるのは、先生の役目なのです」
138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 00:07:40.50:sNv6/4Qw0
小萌「――この子の気持ちはわかるのです」ギュッ
小萌「愛が正義か……正義が悪か……」
小萌「答えなんて要らなかったのです……彼女の喜ぶ顔が見たかっただけ」
小萌「ですから……もういいのですよ」
小萌「みんなには、彼の小さな願いが届いたはずです」
小萌「許してあげるのです……助けてあげるのです!」
小萌「教師月詠小萌の名において命じます!これ以上博物館で暴れるのは禁止なのです!」
土御門「小萌先生……感動だにゃー……」
小萌「……」
美琴「凄い……どう見ても私より年下なのに……」
黒子「なんて素晴らしい……」ヨヨヨ
五和「あの人……誰?」ウルウル
上条「俺が悪者みたいじゃないか……」シクシク
139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 00:08:27.34:sNv6/4Qw0
こうして怪盗お宝強奪事件は終了した。清教組もやってきて、一方通行は担架に乗せられ運び出された。
~柱の影~
佐天「出ていくタイミングを完全に見失った……」
オリアナ「」きゅ~
佐天「……とりあえずおっぱい触っとこ」ポヨンポヨン
140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 00:14:55.94:sNv6/4Qw0
ローラ「さらば、これにて終いにしたりけるのよ」
インデックス「なんか捕まえるわけにもいかないんだよ……」
ステイル「今回の件は被害ゼロで終わりってことでよさそうだね」スパー
上条「いや……俺の右手が……」
館長「私の博物館が……」
神裂「ステンドグラスなどに関しては修復しますからご安心を。右手は予定の内ですから保険がおりますよ」
上条「さいですか……ん?」
上条「……治療費は自腹なのか……」
美琴「てゆうかあんたは何しに来たの?」
麦野「一応対超能力者だからってことで手伝いにね」
美琴「はぁ……丸くなったとは聞いたけどここまでとはねー」
麦野「べ、別に太ってなんかないわよ!!」
美琴「そっちじゃねぇよ」
142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 00:25:08.36:sNv6/4Qw0
小萌「学園都市の生徒が無茶して申し訳ないのです」ペコリ
神裂「いえ、感謝するのはこちらです……どう収集をつけようかと困っていましたので……」
小萌「全く……後で反省会をするのです!ほらそこの二人も!」
結標「……すみませんでした」
エツァリ「すみませんでした」
インデックス「……あれ?あなたのそのナイフ……あなたいつぞやの魔術師?」
エツァリ「へっ?なにを今更……」
アニェーゼ「……残念ですが素性が割れるまで魔術師を帰ぇすわけにはいかねぇですね」
エツァリ「……もう好きにしてください……あっやっぱり嫌――」
――後に彼は奇跡の脱出を試み、それを果たすがそれは正直どうでもいいぜよ。
143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 00:27:50.97:sNv6/4Qw0
~ビッグ・ベン~
浜面「はあっ……どこだよっ……!!」ハアハア
滝壺「あれ……見て」
浜面「んあ?……時計台……に――」
浜面「――女の子が突き刺さってる!?」
浜面「しかも頭から突き刺さってるのにパンツは見えない!!」
滝壺「100%あれだね」
浜面「どうすんだよ!!」
滝壺「あっ……自力で抜け出してきた」
絹旗「わ、私は……時をかける……少女、ですから」
絹旗「ゲボォ!」ビシャァ
浜面「きっ……!」
浜面「きぬはたぁあああああああ!!!!」
――そして陽は昇る――
144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 00:31:41.92:sNv6/4Qw0
~次の日、美琴たちのホテル~
初春「昨日は大変だったそうですね~」
美琴「まさか佐天さんまで来てたとはねー」
佐天「初春も来ればよかったのに♪あれがレベル5の力かぁ……」
黒子「勘違いして暴れただけですの!おかげで寝不足ですの!」
黒子「まぁ……あの方の愛は称賛に価しますけど……お姉さま、今日のご予定は?」
美琴「それが……今日も自由行動なのよねー」
初春「え??……今日もですか?」
美琴「そういえば去年も一昨年もこの時期は研修でインドやら中国やらに……結局観光だけで帰るんだけどさー」
黒子「それは一体……」
145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 00:32:36.61:sNv6/4Qw0
初春「……あ!!」
佐天「どーしたの?」
初春「わたし分かってしまいました……!」
初春「――毎年この時期は、学園都市規模での精密電機設備の点検があるんです!」
美琴&黒子「……!!」
佐天「つまり……どういうことだってばよ?」
初春「御坂さんは機器点検に影響を与える可能性があるから、学園都市から追い出されたのです……!」
美琴「じゃあ私毎年旅行できるんじゃん?ひゃっほぉう!」
黒子「そ、そんな……お姉さまぁ……」
佐天「やっぱりよく分からないでござる」
146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 00:35:14.43:sNv6/4Qw0
佐天「てゆうかせっかく海外に来たのに一泊なんて勿体無い!もっとまわりたい!」
初春「仕方ないですよ佐天さん。ぶっちゃけ取材不足です」
黒子「わたくしたちの学校の付近は西洋造りですが……」
美琴「日本に足りないのは広場!何故なら偉人の像自体が少ないからよ!」
佐天「それを中心に広場が出来ますからね……でも日本って狭いし……」
黒子「お姉さまの像がたてられれば周り1万ヘクタール買い取ってクロコランドを創りますの!!」
初春「ミサカランドではないんですね」
美琴(でも……1万人の妹達の働き口にはいいかも?)
美琴(無理だわ。想像したらキモいだけだ……)
~~~~
御坂妹「ぶぇっくしゅん!!」
御坂妹「またどこかで私を噂する声が……とミサカはにやつきます」
147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 00:38:07.09:sNv6/4Qw0
~一方通行のホテル~
一方通行「……」
結標「……」
エツァリ「……」
ミサカ『まったく!いないなーって思ってたら……まさかイギリスまで行っちゃうなんてミサカはミサカは嬉しかったり呆れたり!』プンスカ
一方通行「……スミマセンデシタァ」
エツァリ「反省してます」
結標「てゆうか私何もしてないわよ」
149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 01:00:14.62:sNv6/4Qw0
17000「以上、伝言でした、とミサカは接続を終了します」ブツンッ
結標「便利な能力ね」
エツァリ「それにしても……そっくりでs
一方通行「てめェこいつらに変な事したらブッ殺すかンな?」
エツァリ「まだ何も言ってませんよ!!てゆうかしませんよ!!」
結標「あら、アナタこんな量産品にまでご執心なのかしら?」
一方通行「あァ?お前もバラバラにされてェのかコラ」
17000「彼は上位固体一筋ですからwwwとミサカは普段のラブラブっぷりがミサカネットワークに筒抜けな事を指摘します。ププッwww」
一方通行「あァ!?……全員かン桶の準備が出来てるようだなァあああああああばばばばばばばばばばばはbbbbbbbbbb!!!!!」___ュゥン...
結標「……」
エツァリ「……」
一方通行「」
17000「……とんだ恐妻ですね、とミサカはお姉さまのドS遺伝子に驚愕します」
エツァリ「ドS……」
結標「キモいわよ」
一方通行「」
150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 01:00:52.57:sNv6/4Qw0
~上条たちのホテル~
姫神「わたしたちが寝ている間にそんなことが……てゆうか上条くん結局来たんだチクショウ」
吹寄「なんでイギリスまで来てそんな事件に巻き込まれてんのよ……」
青髪「女子部屋に凸したはずなのに途中から記憶がない」
小萌「先生が【禁則事項】で眠らせました!全くこれだから高校生は……」
青髪「花飾りの初春ちゃんのメアドが最大の収穫やね」
土御門「イギリスまで来てまさかの日本人だからにゃー。お前ホント意味わからんぜよ」
上条「いやはや平和だな……」
吹寄「包帯グルグル巻きで言うセリフじゃないわね」
151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 01:01:42.38:sNv6/4Qw0
小萌「仕方ないのでわたしも明日には帰ります。みなさんは授業があるので一足早く帰るのですよ!」
土御門「そろそろ飛行機の時間ぜよ!ほい切符」
青髪「おさらばやで……猫写が無いだけでボクらはしっかり楽しんだで!ありがとうイギリス王国!」
吹寄「じゃあ帰りましょう!」
姫神「楽しかった。一泊だったのが残念。あと上条くんマジずるい」
上条「いやそんな……今度どっか連れてくからさ」
姫神「許す」
土御門「それじゃあ行くか!」
「「我らが日本へ!!」」
――こうして彼らの物語は終わるのだった――
インデックス「え?終わり?」
152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 01:02:21.16:sNv6/4Qw0
おわりです
ありがとうございました
156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 01:11:34.19:tvya/Ybs0
乙
楽しかった
~休み時間~
吹寄「はぁ……まさか小萌先生が旅行なんて」
姫神「都市の福引だって。3泊5日イギリスの旅」
土御門「まだ月曜日だぞ!!つまり今週はもう……くっ、教育委員会は何を考えてやがる……!!」
上条「青髪なんて貧血で早退しやがった……!!」ダンッ!
姫神「明日から憂鬱。まさかこれほどやる気が失せるなんて」
上条「もう学校に来たくない……来たくないよぅ……」
吹寄「学校ってこんなにつまらない場所だったのね……あらやだ涙が」
土御門「せめて知らせておいてくれたら今日もサボったのににゃー……明日から暇ぜよ」
姫神「小萌が欠けたとたんこのザマ。あぁ……」
上条「クラス見渡せばみんな同じ感じだしな」
上条「はぁ……」
土御門「……」
姫神「……」
吹寄「……」
「――そうだ!イギリス行こぉおう!!!!」ガタタッ
――はてさて誰が言い出したのか……教師と生徒が交差するとき、物語は始まる!
~夕方、常盤台中学~
婚后「御坂さんなら、学校の特別研修か何かでイギリスへ行きましたわよ?」
黒子「そっ、そんなっ……ぅおをぉねぇさまぁあああああああああああああああ!!!!」
婚后「あらあら……これはこれは残念でしたわね白井さぁん?」
黒子「うるさいですの!!うるさいですの!!うぅ……出番がここだけの貴女に言われたくありませんの……ぐしゅ」
婚后「し、失礼ですわね!……って、ええ!?ちょt」
~風紀委員第117支部~
黒子「はぁ……まさか お姉さまが旅行だなんて……わたくしに内緒で!わたくしをおいて!!おんりーロンリー黒子ですの!!!」ジタバタ
佐天「こんにち――うわぁ……どしたのこれ??」
初春「見ての通り、ちょっとした病気なんです……」
黒子「愛の禁断症状ですの!!禁断の黒子ですの!!」
佐天「なるほど把握しました」
初春「あんまり騒がないで下さい白井さん!埃が舞うんです!」
固法「研修でイギリスなんて素敵ねぇ」ズズー
黒子「はぁぁああん今日から絶望の日々ですの……絶望ですの!日々ですの!!」
初春「すぐに帰ってきますから!落ち着いてくださいぃ」
佐天「へぇー、イギリスかぁ……一度は旅行してみたいよねー」
黒子「うぅ……」
黒子「……」
黒子「……」
黒子「……」
「……そうですわ!!わたくしもイギリスへ行きますの!!!!」
「……」
「……」
「……へ?」
――はたして誰が引き止められましょうか……黒子とお姉さまが交差するとき、物語は始まりますの!
~スタバ学園都市店~
麦野「ふぅん……親戚の結婚式ねぇ……」
フレンダ「そうな訳よ♪」ニコニコ
絹旗「で、私たちに参加してほしいと?」
フレンダ「だって向こうあんまり知り合いいないんだもん!」
滝壺「……向こう?」
フレンダ「そう!イギリス!」
絹旗「おぉお!!超行きましょう!!ねぇ麦野?麦野?」キラキラ
麦野「確かにいいわねぇイギリス……浜面ぁ」
浜面「……何だよ」
麦野「と言うわけだからチケットよろしく。4人分ね。これお金」バサッ
浜面「はいはいわかったよ……って女子高生がマネークリップだと……!?」
滝壺「ねぇ麦野……」クイクイ
麦野「ん?……あぁ……わかったわ、あんたも来なさい浜面。チケット5人分よ」
浜面「え?いいの?」
絹旗「滝壺に超感謝するんですね」
麦野「ま、仕方ないわね……」
浜面「ホントにいいのか?……ありがとう!!」
滝壺「……楽しみ」
麦野「……そうね」クスッ
フレンダ「今日の麦野は輝いてる……!!」
~朝9時イギリス、ランベス宮~
静かな朝のティータイム。普段は優雅な安らぎの時間なのだが、紅茶のカップを持っているはずのローラの手には一枚の手紙があった。
古風な封筒の中身には殴り書きが刻まれている。今朝、協会に届いた泥棒からの予告状である。
ローラ「は?今どき予告状なんて時代遅れになりし事よ?」
博物館館長「狙いは『ダイヤモンドキャラメル』という展示品です。確か預かる際に最大主教様がおっしゃるには……」
ステイル「あぁ。コレは本来、魔術的な力価値を持つ特殊な霊装だ。博物館に置く物じゃない」
ローラ「木を隠すには森、と思って預けたりしけれど……何故バレたのかしらん?」
神裂「相手は確実に魔術師でしょう……少々厄介ですね」
ローラ「ステイル、急いでアレを呼び出してくれたるかしら。相手が魔術師なれば必要かもしらん……できたりて?」
ステイル「……わかりました。すぐに彼女へ連絡し移動の手配をします」ザッ
ローラ「つまらぬ相手ならギッタギタにしたりけるわよ!」プンスカ
神裂「怪盗グループ『EMA』――複数人のようですね……エマ?」
館長「お金が無く警備員はいないのですが……全て任せるというのも……本当によろしいんですか?」
神裂「心配ありませんね。暇なシスターなら――」
神裂「――200人ほどいますので」ニコッ
館長「それは頼もしいですな。本音をいえば華やかで嬉しいですな」
神裂「いえいえ」
~イギリス~
小萌「ふぅ、やっと到着したのです!」
小萌「空はどんより……でも町並みはとっても綺麗なのです!」
「Oh……ドウゾ、コチラヘ」
小萌「フフッ。まぁ戸惑っちゃいますよね。わたしは子どもじゃないのです!」テクテク
「ココガホテルデスナ。デハ、タノシンでクダサイお嬢サン」
小萌「Thank you♪」
小萌「さぁ、まずはどこに行きま――」
「あっ!やっと見つけたにゃー!イェーイ!!」
吹寄「まっ、待ちなさい!なんでそんな元気なのよアンタ……」
姫神「まさに科学の力。というか会えてよかった」フラフラ
青髪「やっと……やっと会えたで!」
小萌「ふぇええ!?み、皆さんどうしてこんな所に??」
土御門「あまりの虚無感に学園都市から飛び出してきたぜよ!」
姫神「副校長のコネで。土御門君の知り合いらしくて」
吹寄「副校長が3人+土御門の4人までを条件に、イギリス研修に向かう手配をしてくれたんです」
青髪「ボクらみんな1年7組総出ジャンケン大会を実力で勝ち抜いたんや!」
土御門「時速7000kmでイギリスまで飛んで来たぜよ。スピード差で先回りになったようだにゃー」
姫神「あの飛行機作った奴。絶対頭おかしい」
吹寄「時差ボケなんてレベルじゃないわね……今何時かしら」
小萌「結局いつもの仲良しさんたちで来――あれ?上条ちゃんは??」
おちおち旅行にも行けねえな先生
土御門「奇跡的にいつものメンツが勝ち上っていく中、あいつがジャンケンに勝てるわけもなく……」
姫神「仲間内一人お留守番。ざまぁみろ。ふふ」
吹寄「なんか張り合いが無いわよね、なまじいつものメンバーなだけに」
青髪「西欧美女にフラグ立てられても癪なだけやん。結果オーライやね」
土御門「まぁカミやんはいつもふらふら海外旅行してるし?同情はいらないにゃー」
小萌「南無南無なのです上条ちゃん……」
小萌「まぁせっかくですしひとまず休んで、夕方からまた一緒に観光しましょう!」
姫神「もちろんホテルも一緒。土御門くん凄い」
土御門「まぁこれが俺の実力ぜよwwwカミやんは残念だったにゃーwww」
吹寄「一人惨めな様子が頭に浮かんで仕方がないわ」
姫神「でもやっぱり。……ざまぁwww」
小萌「そんじゃひとまずホテルに行くのです!」
青髪「小萌先生と旅行なんて夢のようや……」
青髪「でも……夢じゃない!」キリッ
小萌先生と旅行行きてーなぁ
~同時刻、イギリス~
美琴「ふぅ、やっと一息ついたわねー」
オネーサマー ドーコーデースーノオオオオオ
美琴「今日は自由行動日らしいし観光でもしよっかな」
マッテクダサイ シライサーン サテンサーン
美琴「それにしても曇ってるわね……傘持ってきたかしら?」
アッ、アレジャナイデスカ?シライサ……シライサン!?キエタ!!
美琴「あった!……けどゲコ太……ロンドンで使うには恥ずかしいわね、買いに――」
「ォ」ヒュン
「ネ」ヒュン
「ェ」ヒュン!
「さ!」ヒュン!!
黒子「まぁぁぁぁああああああ!!」ヒュバッ!!
美琴「虎牙破傘!」ブブンッ
黒子「おぅふwwwww!?」ガスガッ!!
美琴「あああああんたこんな所で何してんのよ!!」
黒子「もちろんお姉さまを追いにですわ!わたくしの愛の前に国境など関係ありませんのよ!」キリッ
美琴「てゆうか学校はどうしたのよ!!授業あんでしょ!?」
黒子「それはもちろん初春に頼んで校長からの許可証をいただいておりますの」キリリッ
美琴「いやそんな無茶が通るわけ……」
黒子「不可能を可能にする!それがわたくし白井黒子ですの!!」キリリリッ
美琴「頑張ってくれたのは初春さんじゃない!」
初春「はぁっ、はあっ……御坂さんこんにちは~」
佐天「なんか凄い飛行機だったし……初春頑張りすぎだよー」
美琴「……まぁいいわ♪せっかくみんな来てくれたんだし、一緒に観光しましょう?」
黒子「ああありがとうございますお姉さみゃあああぁぁぁっほぉぉい!!」
佐天「その前にホテル行きませんか?少し休みたいです……」
初春「あぁ……夢のロンドン(成り行き)……素敵ですゎあ……」キラキラ
初春「でも……夢じゃない!」キリッ
みんなして学校サボるなよw
~更に同時刻、イギリス~
浜面「着いたぜイギリス!」
滝壺「……」
フレンダ「……」
絹旗「……」
麦野「……浜面」
浜面「はいっ!?」
麦野「なーんか思ったより早く着いたわね?」
フレンダ「結局、ガッツリ休憩したいから差し引きはゼロなワケよ……」
絹旗「久々に潰れるかと思いました……」
滝壺「……記憶がない」
浜面「いや……俺は早いほうがいいだろうと思って……」
絹旗「到着予定時刻みたら超おかしいって一発で気付くでしょう普通……」
麦野「まぁいいけど……飛行機の中だって旅行の醍醐味のひとつなんだから帰りはちゃんと選んでチケット買いなさいおバカ」
浜面「正直すまんかった……」
滝壺「大丈夫、帰りはゆっくり帰ろうね」ニコッ
浜面「……あぁ」
麦野「さて、時間たっぷりできたし適当に回るか?」
フレンダ「結婚式は明日のお昼だよー」
滝壺「結婚式ってどんな感じなんだろう?」
絹旗「超興味ありますよね。女の子ですし?」
浜面「まぁ学園都市では中々無いイベントだからな」
麦野「じゃあ結婚式に着ていく服でも買いに行くか」
滝壺「おぉ。賛成」
絹旗「行きましょう!!」ワクワク
浜面「俺もついてくの?」
フレンダ「結局浜面は大事な荷物係なワケよ」
麦野「よろしく」
浜面「……」
~午後3時、ロンドン空港~
上条「…………」グッタリ
インデックス「…………」グゥゥゥ
五和「ほらほら、しっかりしてください!急ぎますよ!」
上条「まぁ……まだゆっくり来れただけマシかなぁ」
インデックス「お腹すいたんだよ……お腹すいたんだよ……」グゥ
五和「じゃあ行きますよー」ブロロロロロロ
上条「全く何で俺まで……つーか普通の飛行機で来たのに遅刻扱いって……」
インデックス「正直、あのおバカ飛行機がキャンセル待ちだって聞いたときは安心したかも」
五和「でも4時間ものロスなんです!急がなきゃ」アセアセ
上条「つーか五和がいるなら俺って来なくても良かったんじゃないの?」
五和「な、何言ってるんですか!貴方は既に戦力として戦闘に組み込むことが作戦段階で決定しているんです!」
上条「マジかよ……俺なんかがルパンや二十面相に敵うわけねぇよ」
五和「報酬出ますよ?」
上条「必ず捕まえてみせましょう」ビシッ
五和「///」ホケー
上条「五和!前見ろ!前!!」
インデックス「うむぅ~!むしろトウマは毎回毎回とんでもなぁいものを盗んでいきすぎなんだよ!」
インデックス「何で今回もいつわがいるの!?別に案内なら誰でもいいはずなんだよ!!ベタ惚れかよチクショウなんだよ!!」
五和「いえそういうわけでは……///」
上条「んぁ?ゴメンよく聞いてなかった。ほら見ろインデックス綺麗な小屋が見えるぜ?」
インデックス「もういいんだよ!あれはトイレなんだよ!もうとうまなんか知らねーんだよ!!」
五和「まぁまぁ落ち着いてください」
インデックス「なんなんだよチクショウ!!」ダン……ウィーン
インデックス「…………」ウィーンウィーン
上条「全ては空腹のせいだ……!!」
インデックス「……」ウィーン
五和「つきましたぁ」キキー!
上条「博物館?……ってステイルと神裂じゃん」
神裂「お久しぶりです」
五和「では上条さん降りますよ!」バタン
上条「へ?インデックスは?」
ステイル「そもそも君はオマケで来たんだ。彼女は本来の仕事に向かうためこれから別行動さ」
神裂「では五和、彼をお願いしますね」
五和「はいっ!」
上条「で、俺はどうすればいいの?」
神裂「予告は深夜、つまり後8時間ほどで作戦開始となりますので、それまで五和と待機です。えぇ、8時間です」
上条「……」
神裂「一応将棋やチェスを用意しています。作戦までは五和とダラついてて結構ですよ」
上条「8時間て……8時間て……」
五和(わたし頑張ります!)ムンッ
『第壱作戦支部、東館』上条&五和
~夕方6時~
佐天「だいぶ時間が経っちゃいましたねー」
黒子「まぁ観光としては上出来とは言えませんが……」
美琴「ただの食べ歩きよねー」
初春「でも楽しかったです!楽しかったです!」ツヤツヤ
佐天「最後にあそこ行きませんか?」
美琴「あれは……博物館ね、いいんじゃない?」
黒子「ではまいりましょうか――ってあら?」
黒子「変な……警備員のようですわね。修道服?」
佐天「しかもなんかへんな道具をかついで……サーカス?」
初春「何してるんでしょう……?」
黒子「……」テクテク
黒子『――わたくしたち、博物館に入りたいのですが、何かありましたの?』
佐天(英語だ!?)
シスターA「申し訳ありませんが、博物館は今封鎖の準備中です。じつは――」
初春(日本語だぁ!?)
黒子「――なるほど」
美琴(シスターが警備?)
佐天「ところでお姉さん、そんなでっかい車輪?何に使うんですか?」
シスターA「あー……それは……もちろんこれで泥棒をぶん殴るんです」
佐天「えっ」
初春「そっちの硬貨袋は……」
シスターB「もちろんこれを泥棒にぶん投げるんですっ!」
初春「マジか」
佐天(か細い少女が、こんな装備で警備とは……世も末だな)
美琴「なんか不安ね……」
黒子「どうしましょうお姉さま、わたくし風紀委員として見逃せませんの!」
美琴「そうね……博物館を楽しみにしてた人たちのためにも協力したいわね」
シスターA「いえ、一般人に対応出来る相手ではないんです。お気持ちはありがたいのですが……」
黒子「あら わたくし達、一般人ではありませんのよ?」ヒュン
シスターAB「!?」
美琴「学園都市って知ってますか?」バリバリッ
シスターB「あれ?学園都市の方だったんですか?」
シスターA「学園都市からの応援は二人と聞いていたのですが。禁書目録と上条当麻ならさっき連絡が――」
美琴「」ピクッ
黒子「……お姉さま?」
美琴「え、えぇ私たち、上条当麻さんの友人なんです。是非お手伝いさせて下させてもらえませんか?」ピキピキ
シスターB「(ひっ!?……大丈夫ですかねシスタールチア?)」ヒシヒソ
シスターA「(大丈夫でしょう……どこかで見た顔だと思ってましたが、五和の秘密プロファイルノートの2番目のページに載っていたミサカミコトさんですね)」ヒソヒソ
シスターB「(え!?……うわぁホントだミサカさん(危険度AA+)だ!なんでイギリスに?)」ヒソヒソ
美琴「どうでしょうか、一応役に立つ自信はありますんで!」ムキムキ
黒子「お姉さまそんなにムキにならなくても……」
シスターA「……いえ、是非お願いします。相手の戦力はわかりませんし、心強いです」
美琴「よっしゃあ!ふふふ……見てなさいよアノ野郎……」
佐天「……」ポカーン
初春「……」ポカーン
黒子「ちょっと展開が強引すぎですわね」
『第弐作戦支部、西館』美琴&黒子
~同時刻~
浜面「~~っ!!」フラフラ
麦野「情けないわね、スキルアウトのリーダーだったんでしょ?頑張んなさい」
浜面「ドレ……スって、結構重ttt」ヨタヨタ
絹旗「じゃあ買い物も済んだし映画でも!」
フレンダ「それは一人で行ってよねー。結局お金の無駄な訳よ」
滝壺「……さっきから向こうに信号を感じてますが……」
麦野「じゃあ電波に向かって適当に歩くか」
絹旗「えぇー」
浜面「ひぇえー」フラララ
グラリ
浜面「ぅおっ!」フラッ
おっぱい「」ムニュン
「――っと」
滝壺「……!」
浜面「……っおおわぁすみまそそそ!!」フガフガ
絹旗「謝るわりには超にやけてますねクソ浜面」
「あらジャパニーズなお兄さん、まだお昼よん?――っと、連れのお嬢さんたちがご立腹のようねwめんごめんごw」
フレンダ「全く、浜面のお色気イベントなんて誰も期待してな――」
フレンダ「――って!オリアナ姉さん!!」
浜面「……ねぇさん?」
麦野「……知り合い?」
フレンダ「この方こそ!結婚式を挙げるお姉さんでっす☆!」
絹旗「おぉ!!」
滝壺「何という偶然」
オリアナ「違うわよフレンダ」
フレンダ「違いました☆」
浜面「どゆこと」
オリアナ「言ったでしょ?結婚するのは私の友達とあんたの友達の姉でしょ。まぁ相手も私の友達だし姉より友達って感じかしら」
滝壺「??」
オリアナ「てゆうかお姉さんはフレンダのお父さんの弟の嫁の妹あたりの存在であってフレンダの姉ではないわ。たまたまお姉さんのお母さんとフレンダのお母さんの友達も知り合いでよく一緒だったしお姉さんをお姉さんと呼ぶのは年上の友達的なお姉さんね」ペラペラ
絹旗「??」
浜面「……全然わからんぞ」
フレンダ「まぁオリアナ姉さんはこういう人だからね」
麦野「……」←脳内計算をやめた
オリアナ「女は謎の数だけ魅力があるものなのよ」
浜面「つまり……??」
フレンダ「結局、ただの知り合いのお姉さんな訳よ」
絹旗「超ざっくりですね」
滝壺「じゃあ私たちは一体誰の結婚式に出席するの?」
麦野「まぁ今日買ったドレス着れたら満足だわ」
浜面「いいのかよ!」
オリアナ「てゆうか男の子がいるとは聞いてなかったからホテルの部屋は大きいの1部屋しか取ってないないわね」
フレンダ「大丈夫、浜面は廊下で警備だから♪」
浜面「あぁー、やっぱり?」
オリアナ「じゃあお姉さんはこれで」ヒラヒラ
絹旗「超凄い方でしたね……(胸が)」
滝壺「あれ?……電波、途切れちゃった……」
麦野「……」
フレンダ「じゃあとりあえずホテル行こうよ!!」
浜面「あぁ頼む……よっこいせ」ドッシリ
~裏路地~
オリアナ「もしもし?」
『何でしょう』
オリアナ「やっぱり都市線2便に乗ってた子たちは知り合いだったわ。今回の件とは関係無さそうねぇ」
『……わかりました。念のため監視は続けて下さい』
オリアナ「えぇー?お姉さんは激しいバトルがある方に行きたいのに」
『一応あなたの管轄ですから』
オリアナ「それは残念――じゃあこれで」ピッ
オリアナ「……」パタン
オリアナ「……さてさて。どこまで聞いたのかしら?出てらっしゃい」
麦野「……」カツカツ
麦野「……まだ何も、面白い話は“聞かせてもらって”ないけど」
オリアナ「ふぅん……いつ気付いたの?」
麦野「さっき。電波ちゃんの電波はたまに役に立つの」
オリアナ「流石、フレンダから聞いてるよん――ムギノしずり、超能力者レベル5学園都市第4位――」
麦野「……あのお喋りは後で説教ね」
オリアナ「『愛と真実の悪を貫く、ラブリーチャーミィな敵役、銀河を駆けるムギノ団団長!!』……って話だけど」
麦野「……ホント嘘つくの下手よね」
オリアナ「でしょ?昔からなのよあの子」
~同時刻~
小萌「じゃあそろそろホテルに帰りましょう!」
姫神「普通に観光できた。最高」
吹寄「気付けば いっぱい買い物をしてたわ」
青髪「イケメンだらけで自信を失った……」
土御門「各々楽しめたようで良かったぜよ」
PLLLL!PLLLL!
土御門「あぁ俺のだにゃー。もしもし?」ピッ
『あぁ土御門か?建宮だが』
土御門「何の用だ?俺は今重要な仕事の最中なんだが」チラッ
小萌「??」
『実はかくかくしかじかだったんだが……禁書目録によって大変な事がわかったのよ!』
土御門「えぇー?……まぁちょうど俺の仕事も区切りのようだし。すぐに向かうぜよ」
『ありがたい……だが例の高速艇は空きが無いらしいのよな。どれくらい時間がかかる?』
土御門「場所はどこだにゃー?」
『中英博物館って所よ。新ロンドン空港から2時間。作戦は深夜、無理にとは言わな――』
土御門「あ、じゃあ後5分もかかんないぜよ」
『――へっ?』
~ホテル~
『イギリスに住む生き別れの母親に会いに行って来るにゃー』
小萌「――なんて ほざいてましたが……」
小萌「絶対嘘なのです……」
吹寄「暇だから上条にメールでもしましょうか」
姫神「じゃあ私も。慰めの言葉を彼に」
小萌「じゃあ先生はお土産買ってくるです!大人しくしてるですよ?」
~隣の部屋~
青髪「……寂しい」
青髪「……」
青髪『イギリスの旅館で一人ぼっちなう』カチカチ
博物館の構造を説明します。
北┏―――┓4
┏┫ ┣┓
┃ ┃
┗┫ ┣┛
南┗― ―┛
上条達は東館に、美琴達は西館にいます。
北にはステンドグラス。中館は元々教会だった建物を改造したイメージです。普通の入口は南です。
イギリスにこんな博物館はありません。
~夜9時、東館~
上条「五和強いな将棋……待った」コトン
五和「天草式では将棋を元にした魔術もあるんですよ。戦術や駒の動きを利用した術式、ですね。王手です」パチッ
上条「すげぇな……じゃあ相手をニ歩に見立ててニフラム!とか出来るの?……待った」カタン
五和「それはいいアイデアですね!メモしておこう……王手です」パチッ
上条「冗談のつもりだったんだけどな…………ん?メールがきてるな」
上条「吹寄と姫神?『お土産の希望をいいなさい。ただし750円以内』 『お土産。何がいいか教えて』……って3時間も前じゃん」
上条「じゃんけんで負けた時は死にたくなったがイギリス来ちゃったし……会えるかもなぁ」
五和「あっ!……あの、アドレス教えてもらってもいいですか?」ドキドキ
上条「ん?いいぜほら携帯出して」ピピッ
五和「わぁ…………ありがとうございましたっ!あぁ王手です」パチッ
上条「勝てねぇ……」
~同時刻、西館~
美琴「あんた強いわねオセロ……」パタン
黒子「わたくし白井黒子だけに白黒つけるのは」
美琴「言わんでよい」
黒子「後3時間ほどで怪盗グループがやってきますの。予告通りなら、ですけど」パタンパタンパタンパタンパタンパタンパタン
美琴「一応警備はいるし、泥棒が現れてからぶっ倒せば大丈夫よ!……あれ?置く場所がない……」
黒子「むしろこちらに目を向けて、他の施設へこっそり侵入……なんて考えられませんこと?」パタンパタンパタンパタンパタン
美琴「私の勘ではそれは無いと思うな、ストーリー的に……あれ?置く場所がない……」
黒子「まぁわたくしたちに出来ることをすればいい、ですわよね」パタンパタンパタン
美琴「……そうね。佐天さんたちはどうしてるかしら?」
黒子「52対2でわたくしの勝ちですの」
美琴「どうしてるかしらねー」
黒子「わたくしの勝ちですのー」
~麦野たちのホテル~
オリアナ「――んで、調べたら犯人は学園都市の人間らしいからって」
絹旗「なるほどそれで私たちを超尾行してたんですね」
オリアナ「学園都市からイギリスへの直通便はほんの少ししかないから分担して張ってたのよん」
オリアナ「しかもひとつは既に尾行に気付いて追っ手を撒くように消えたらしいわ。おそらくそれがクロ、あなたたちはシロってこと♪」
浜面「だからってホテルで雑談なんかしてていいんですか?」
オリアナ「12時まで暇なんだもん――っと失礼」PLLLL!
オリアナ「はぁーい?」
『お前どこにいるぜよ!』
オリアナ「アイテムのみんなとお喋り中だけど」
『そいつはちょうどいい。かくかくしかじか――』
オリアナ「りょーかい」ピッ
オリアナ「――今回暴れ足りない娘はいるかしら?」
麦野「……」(・ω・)ノ
絹旗「……」(・ω・)ノ
オリアナ「ついて来ていいわよ♪」
浜面「おいおい……」
滝壺「行っちゃった……」
フレンダ「優しくなった麦野にも、結局暴れたい本能は残ってたワケよ……」シクシク
浜面「アイテム解散の後あれからまたこうして仲良く出来てるだけでも奇跡さ。特にお前(上下)」
フレンダ「病院から帰ってきたと思ったらいきなり――」
『みんな今までゴメンね……』
『特にフレンダ……私どうかしてたのよ』
『可愛いあなたを真っ二つなんて……!!』
『あの時はテンション上がっちゃってつい……』
『これからは、仲良く平和にいきたいの……』
『許して くれるかしら?……………ねぇ浜面?』
滝壺「あの時はさすがに体晶舐めた」
浜面「あのカエル医者に脳みそいじくられたんだろうか……」
滝壺「私は現状に まんぞく してるよ」
フレンダ「――じゃあオチビの絹旗と下ネタ麦野がいなくなったので!!」
フレンダ「ピュアピュアトーク始まるよ!!」
浜面「何かいい始めたぞ……」
フレンダ「それでは最初のお便り!!学園都市のフレンダさんからだよー♪」
浜面「何だこれ」
フレンダ「『今日は浜面さんと滝壺さんに聞きたいことがありまーす!!』」
「『お二人さん! ど こ ま で いったの??』」
浜面「ブフゥッー!!」
滝壺「……///」
フレンダ「ってな感じで今夜は寝かさないぜ!」ヒューヒュー
フレンダ「で?で??」
滝壺「……C、だよ。ね、浜面」
浜面「」
フレンダ「」
滝壺「いや冗談だけど」
浜面「」
フレンダ「」
滝壺「柄にも無い事を言ってしまった」オロオロ
――夜は更けてゆく……
滝壺「冗談だからね?」
~同時刻、ホテルのラウンジ~
佐天(初春は寝ちゃったし暇だな……)
小萌(吹寄ちゃんも姫神ちゃんも寝ちゃいましたし、暇ですね……)
「「はぁぁぁ……」」
佐天「ん?……あっ!小萌先生!?」
小萌「えっ?……佐天ちゃん!?なんと奇遇です!何してるですか?」
~情報交換中~
佐天「んで、今は御坂さんたちを待ってるんですよ」
小萌「なるほど……土御門ちゃんも生き別れの母親に会うはずなのに何故か博物館へ向かってましたし。怪しいですね」
佐天「そうですよねー。母親がミイラでむしろ死に別れなんて……」
小萌「ひぇええ!?」
佐天「冗談です」
小萌「全く……土御門ちゃんばっかりはそんな冗談でも信じちゃうのです」
小萌「一体何が起きているんでしょうか……?」
佐天「これはもう……!」
小萌「確かめに行くしかないのです!」
「「いざ博物館へ!!」」
――そして、その時刻は訪れる――深夜0時の10分前――雨の降りそうな曇り空を駆ける3人組の顔に 曇りは全く無かった。
~作戦本部、聖ジョージ大聖堂~
ローラ「全部隊に告ぎたるわよ!はい神裂!」
神裂「はぁ……侵入者を発見した者は合図を送り、全員で犯人をフルボッコにしてください。以上。皆さんよろしくお願いします」
館長(作戦?)
ローラ「聞こえたりけるわね諸君!へたれ怪盗グループなんぞギッタギタにしたらんのよ!!」
『了解です』
『了解しました』
『了解ですの』……ブツンッ
ローラ「さぁ、あとは合図を待つだけののことよ?」
――――
―――
――
―
『光る風をwww追い越したらwww君にきっとあーえるねwwwwww♪♪』
土御門「げぇっ!?舞夏から着信だにゃー!!」
上条(なんか音が!)
美琴(合図?キタわね!)
ハピマテwwwwww
土御門「はいもしもし?――いや今忙しくてちょtt待」
美琴「行くわよ黒子!!」
黒子「え゛っ?今のは明らかに――」
上条「突入だ!!」
五和「ちょ!?今のは――」
美琴「向こうから人影が!!」
上条「いたぜ!向こう側だ!」
美琴「ひとまず私の超電磁砲でもくらいなさいっ!!」キィーン
黒子「お姉さま!ここ博物館ですのよ!?」
上条「何かきそうだ!五和後ろに隠れろ!!」
五和「ひゃっ!?」
ズゴォォォォォォオン!!!!
――バリバリッ
建宮「ん?なんか館内がザワつき始めたのよ?」
~本部~
ローラ「…………」
神裂「参りましたね……あろうことか怪盗が侵入する前に戦闘が開始されました」
ステイル「ダイヤモンドキャラメルのほうは無事かい?僕はよく知らないんだけど」
アニェーゼ「無事も何も……本物は既に最大主教がお持ちでしょう?」
ステイル「ふん、なるほどね……可哀想な怪盗たちだ」
ローラ「ちょっとバトルっぽい感じにでもならんかと思いたりしに……あの野郎……」
~博物館~
〔バキィィィインン!!〕
上条「くっ!凄い攻撃だな……まるで御坂みたいだ!!」
美琴「なっ!?私の超電磁砲を受け止めた!?」
黒子「なんて相手ですの……マズイですわね」
上条「……んー?」
美琴「……あれ?」
「あんた「こんな所で何してんの?」よ!!」
黒子「あらまぁ……」
五和「」ポカーン
上条「なんだそういう事か……てっきり犯人かと思ったぜ」ポリポリ
美琴「すんごい焦ったわよバカ!」
五和「よく考えなくても変な合図音でしたからね」
上条「よく考えたらあれ土御門の着うただ……あの野郎……」
黒子「仕切り直しですの。幸いまだ23時59分、急いで持ち場に戻りましょう」
「その必要なンざねェぜ三下ァ!!」
上条「!!」
美琴「やっとキタわね!」
黒子「どこですの!?」
〔ギィン!〕
ステンドグラス「パリィィィイン!!」
館長「あぁあああ!!ステンドグラスが!?」
怪盗E「……」スタッ
怪盗M「……」ストッ
怪盗A「……」ズゥ___ン!
上条「ついに現れたか……!!」
美琴「覚悟は出来てんでしょうね?」ビリビリッ
怪盗A「……」カチッ___ュゥン
カツ…カツ…カツン!
怪盗A「どォやら……待たせちまったようだなァ」
怪盗A(つゥか……なンだこの面子はァ?)
上条(あの変な模様の服……やっぱり!)
上条「お前っ!……まさかアクセらr
美琴「あんたらが怪盗グループって奴らね!!」
黒子「そのダサい仮面をひっぺがしてやりますの!」
五和「さっさとぶっ倒されてもらいます」チャキン
上条「…………」
条「あのー」
怪盗E「良い出来の仮面だと思ったのですが」
怪盗M「私はダサいって最初から言ったじゃない。なによこの南アメリカンな感じ」
怪盗A「俺たちは目的のためなら容赦はしねェ!」
怪盗A「――仮面のダサさも気にしねェ!」
怪盗E「えっ」
怪盗A「……さァ……かかってきやがれってンだァ!!」
『なら容赦なく逝かせてやるよぉおおお!!!』ムギノノノォォオオオオオオオン!!!!
『超華麗にブッ倒してやります!』キラキラキラキラ
上条「!?」
ステンドグラスB「パリィィィイン!!」
館長「ぅわぁああああ!!またガラスが!!なんだよもう!!」
「――なんだかんだと聞かれたら!!」
「答えてあげるが超情け!!」
「世界の破壊を防ぐため!」
「世界の平和を守るため!」
「愛と真実の悪を貫く!!」
「ラブリーチャーミィな超私!!」
「麦野!!」
「絹旗!!」
「銀河を駆け――」
怪盗A「うるせェ黙れ」
「「…………」」
美琴「……あぁー」
上条「……」
麦野「この野郎!!」
麦野「……行くぜぇ絹旗ぁ!!」
絹旗「了解!!」
麦野「――開け!虚空の扉!!」きゅわわわわわわん
絹旗「エターナル!」
絹旗「絹旗!」
「「ファイナリティ!!!」」
美琴「なによこれ」
ズバキュゥゥゥウウウウウウウウウウン!!
――麦野ビームに乗って愛の極光拳となった絹旗は――
怪盗A「――させねェ!」カチッ
〔ギィイイイン!!〕
バヨエーン!
――体ごと弾き返された。
絹旗「きゃあああああぁあ」
ステンドグラスC「パリィィィイン!!」
館長「 」ヒィイイイ
「あああぁぁー」
「ぁぁぁ……」
「……」ヤナカンジー
キラーン
麦野「……」
上条「……」
美琴(パンツ見えた)
麦野「くっ……!やっぱりその力は……情報は間違いないようね」
怪盗A「あァ?わかってンなら残った年増はさっさと――」
『誰が年増だゴラぁああああああ!!!!』
『違います!誤解です!』
『落ち着いて!十分ピチピチだから!』
『そうっすよ綺麗肌っすよ!!』
『ちょっ……マイク止めろ!!』
怪盗A「……」
麦野「……私はまだ10代よ」←ちょっとショック
怪盗A「――アウトだろ」
上条「お前がな」
怪盗A「つーか他にかかってくる奴はいねェのかァ!!」
美琴「――言われなくても!!黒子やるわよ!!」
黒子「――はっ!あまりの展開に暫し我を忘れてましたの!」
五和「あのっ、私も混ぜてください!!」
黒子「では打ち合わせを……」
「――――」ヒソヒソ
「――――」ゴニョゴニョ
「―――?」ヒソヒソ
「―――!」ゴニョゴニョ
美琴「よし決定!――いくわよ必殺奥義!!」
上条「……えっ?」
麦野「私らの二番煎じの予感」
キラーン!(カットイン)
五和「ち、ちからのちがいをみせてやる!!」ガシッ
キラーン!(カットイン)
美琴「インディグネイトォォォ……!」バシバチバチバチッ
キラーン!(カットイン)
黒子「ジャッジメントですのぉぉぉぉおお!!」ヒュバッ
――大きな槍を掴んだ五和を黒子が上空へテレポートし、定めた狙いに合わせて美琴の超電磁槍を相手に投げ突き刺す……そんな感じのはずでした。
麦野「ほらやっぱり」
上条「なっ!?アホか!!」バッ
怪盗A「…………」
〔ギィイイイイン!〕
――カキーン
美琴「へっ?」
黒子「あら?」
五和「あっ……」
上条「くっ!!」ザッ
ザクッ!
〔ギィン!〕
上条「いぃ――痛ってぇぇぇぇえ!!!!」ズッパシャァァァアアアアアアア
美琴「今のは……」
美琴「あんたまさか……まさか一方通行!?」
上条「よかった……けどもう、少し早く、気づいて欲しかった……痛い……」ダラダラ
美琴「ゴメンね……大丈夫……?」
怪盗A「今はそんな呼び名なんて必要ねェ……」
怪盗A「そうさ……今の俺たちは!」
怪盗A「世界一の怪盗一味 『AAA』 なンだよ!!」
怪盗M「いやEMAだったよね?何よ自分ばっかり」
怪盗E「僕がアツァリならA3つでもよかったんですけどね」
怪盗M「がっかりよ。私中途半端って嫌いなの。なによエマって……お願い事でも書くの?」
怪盗E「いやそんなこと言われましても……クジで決めた事ですし」
五和「てゆうか上条さん手から血が!!早く包帯まきましょう!!」
怪盗A「ちょっとお前ら黙れコラ。俺の名乗りのシーンが台無しじゃねェか!」
怪盗M「あんたグループ名間違ってたじゃない」
怪盗E「まぁ正直どうでもよかった件でしたし」
美琴「話についていけない……」
麦野「この私が空気だなんて……」
上条「……あのー」ボタボタ
土御門「そこまでだ一方通行!!」
上条「土御門!!」バタボタ
土御門「遅れてすまなかったな、カミやん!」
土御門「まぁ……着うたの件でなんか出て行き辛くなってな……無駄な怪我させちまったにゃー」
上条「全く……その、通りだ」ボタボタ
土御門「一方通行、そして結標と海原!!もういいだろ!!」
結標「あらバレてたのね」ファサリ
エツァリ「いや……今日は海原じゃないんですが」ファサリ
美琴「なっ!?結標淡希……!」
黒子「何故あなたが……」
エツァリ「ほらやっぱりこんな扱いですよ」
一方通行「何故俺だとわかったンだ?土御門よォ」
土御門「お前は重大なミスを犯していたのさ」
一方通行「……ミスだと?」
土御門「あぁ……お前が博物館へ送りつけたあの手紙だ」
上条「いやそれ以前の問題だろ」
五和「あれ?何だかもうしばらく出番がないような気がしてきた」
黒子「奇遇ですわね。わたくしも感じとりましたの」
建宮「既にシスター200人の出番はオールカットなのよな……そして俺も。最初からいたのに……」
麦野「絹旗を探すように浜面にメールしとこ」ピコピコ
上条「手が痛い……」
エツァリ(帰りたい……)
~その頃、麦野たちのホテル~
ピロリロリン♪
浜面「おっ?麦野からメールだ」
滝壺「――眠いzzz……」
浜面「何々――はぁ?」
フレンダ「どうしたのよ?」
浜面「絹旗を……探せって」
フレンダ「こんな時間に迷子?」
浜面「滝壺いけるか?」
滝壺「程度は微弱、一応方向くらいはわかる……」
浜面「じゃあ行ってくる!フレンダ留守番頼むな!」バタン
フレンダ「へ?あ、わかっ……」
フレンダ「……」スチャ
フレンダ『イギリスの旅館で一人ぼっちなう』ポチポチ
~その頃、美琴たちのホテル~
初春「……ぅう~ん」ウトウト
初春「ふゎぁ~……さてんさぁん?」
初春「……あれ?佐天さん?」
ギィィバタン
初春「どこですかぁ~」フラフラ
初春「――ん?なにか、廊下に……人が倒れてる!?」タタッ
初春「だ、大丈夫ですか!?」ユサユサ
青髪「んぁ?……これは可愛いお嬢さん、こぉんな所で何を?」ウトウト
初春「それはこっちのセリフです!!」
青髪「ボぉクはこんな所で何を…………はっ!!」ガバッ
青髪「――これは可愛いお嬢さん、こんな所で何を?」キリッ
初春「それさっきも聞きましたよ!///」
バタンッ!
吹寄「うるっさいわね!!こんな夜中に何を――」
吹寄「――や、ってんのよアンタ!!」
青髪「へっ?」
初春「あの……そろそろ手を……///」
吹寄「 死 ね 」
姫神「……」
青髪「ひぇえええええええええいい」
~その頃、佐天さん~
ズシャアアアア!!
佐天「――くぅっ!」
小萌「大丈夫ですか!?」
オリアナ「あなたたちが何故この博物館に侵入しようとしてるかは知らない。でも仕事なのよ、ゴメンなさいね?」
小萌「せっかく屋上まで辿り着いたというのに……!!」
佐天「まだ……諦めない!」シュルシュルシュル
小萌(佐天ちゃんが封印の包帯を……!!)
小萌「ならば私も本気でいかせてもらいます!!」ゴオオオオオオオオ
オリアナ「かかってらっしゃい!!」
ガキィィイイン!!
佐天「こっ――小萌せんせええええ!!」
~博物館~
土御門「お前は超能力者だからな……筆跡に残る魔力で相手を判断する術式は効かなかった」
土御門「つーか最初っからそんな術式は無い。ローラの勘違いだにゃー」
上条(じゃあ俺ら完全に無駄足じゃねーか!)
土御門「必要悪の教会は無駄な旅費を使ってしまったと後悔しかけた……しかし禁書目録の記憶力は流石だった……らしい」
一方通行「……ほほゥ」
~回想~
インデックス「うぅー……全然わからないんだよ……悔しいんだよ……」
ローラ「が、頑張りたるのよ!!あなたならいける!!」
インデックス「無茶言うなよ……なんだよ」
ステイル「困ったね……ここまで痕跡を隠しきる魔術師だとすると苦戦は必至だ」
ローラ「へっ!?――いやぁそうでありけるわねステイルっ」アセアセ
インデックス「むぅ~……ん?この紙……」
インデックス「この紙、とうまが最近計算用紙に使ってるやつと通しナンバーが一緒だ」
神裂「なっ!?」
ローラ(――――(゜∀゜)――――!!)
ステイル「じゃあ相手は学園都市の人間なのか?」
ローラ「よぉし!そんじゃさっそく電話よでんわ~アレイ☆スター?」
『……なんだ?』
………
……
…
土御門「わかるか?お前が使っていたのは学園都市製150%再生紙のレポート用紙だったんだ。そしてそれは第7学区でしか売っていない!」
一方通行「……へェ」
土御門「後は単純作業だ。製造年月日と流通ラインから購買者を割り出した。第7学区は広いが同年月日製の商品を買ったのは奇跡的にお前と上条当麻だけだった。時間はかかったがそれで特定さ」
一方通行「まァ……ご高説結構なこったが……」
一方通行「正体なんざ関係ねェ……俺はやるべき事をやるだけだ」
土御門「何故だ!……大した価値もない展示品に高い旅費を払って……」
一方通行「…………ァイツが……」
~回想~
『世界不思議発見!!今日はイギリスの伝統――』
「なァ面白いのかそンな番組」
「毎週楽しみにしてるんだよ!動物奇想天外と続けて見るなんて常識だよ!ってミサカはミサカは動物奇想天外を終わらせたTBSを恨みながら――――」
「――ぉ」
「んン?どうした?」
「――おいしそう……」
「……はァ?」
「スッゴくおいしそうなキャラメルが……ってミサカはミサカはテレビに釘付け……」
「『ダイヤモンドキャラメル』?こンなキラキラしたもン食ったら腹壊しそうだ」
「……食べてみたい……食べてみたいよ……ってミサカはミサカはうっとりしてみる……」
「……イギリスか……」
………
……
…
一方通行「気が付いたときには既に、俺は外へ飛び出してたさァ……」
いつも通りの過保護で安心した
土御門「なるほど」
土御門「それは仕方ないかもしれん」
上条「おい!!」
美琴「……じゃあ、結標とそこのあんたは何でこんな事に参加したのよ」
結標「一方通行に頼まれたのよ。それに私だって小さな女の子は好きなの」
土御門「は?冗談はよせ」
結標「な、何よ!?誰だって幼女かわいいって思うわよ!みんな私をショタコン扱いして……!!」
一方通行「泣くな。事実だろォが」
結標「違うわよ!……うん違うわ」
結標「キャラメル欲しがる様子(一方通行が録画したやつ)なんてもう可愛すぎて……協力することに迷いは無かった!」
土御門「なるほど」
土御門「なきにしもあらずかにゃー?」
美琴「おい!!」
エツァリ「僕だって幼女は好きですよ!?しかも御坂さんなんですよ!?応援しないわけないじゃないですか……!!なのに僕にはダビングしてくれませんでした……!!」
一方通行「ったりめェだろカス」
土御門「なるほど」
土御門「キモい」
エツァリ「ぉぃ……」
上条(誰?)
美琴「全く照れくさくないわ不思議」
一方通行「とにかくダイヤモンドキャラメルは頂く。怪我したくないなら早く出せホラホラ」
土御門「なるほど……お前はどうやら最大の見落としに気付いていないようだな……」
一方通行「……なンだ」
上条「――なぁ一方通行……高い高い旅費を払ってイギリスまで来てくれたってのにホント申し訳ないんだが……」
土御門「ダイヤモンドキャラメルは……ダイヤモンドキャラメルはな……」
「「 食 べ ら れ な い ん だ よ !! 」」
デデーン!
美琴「そりゃそうでしょ」
一方通行「なン……だと……?」
結標「なんだ……」
エツァリ「……やっぱりか」
上条「お前ら気づいてたのか?」
エツァリ「まぁなんとなく。僕も世界不思議発見を見てましたからね。徹子さんファンなので」
結標「私もスーパーひとしくんって語感が好きで……でも彼があまりにも必死だったし……旅費出してくれたからつい……」
一方通行「……食べられねェ……食べられねェだとォ?」
土御門「残念だが……その通りだぜよ」
上条「食い物なんか展示してたら腐るだろjk……」
美琴「っていうか打ち止めに連絡しちゃえばいいじゃない。あのバカが暴れだす前に」
上条「そうか!――もしもし、御坂妹か?ちょっと頼みたいことが――!」
『了解しました、と、ついに来た出番に胸を踊らせながらミサかは上条当麻の要求に答えましょう』
『進め!電波少年!!』
ビヨピヨピヨヨェ~~ン!!
一方通行「――なンで……なンでもっと早く教えてぐれなあああばばばばばばばばばばばはbbbbbbbbbb!!!!!」ドサッ
土御門「!?」
美琴「これでひとまず安心かしら?」
上条「ずいぶんと強引だったな」
打ち止めからの停止信号により一方通行の演算機能は失われ彼の体は床に倒れこんだ。がしかし
「ダメだァ……!!」ズルッ
美琴「!?」
一方通行「家には……俺を待つ奴がァ……いるンだよォオオオオ!!」
土御門「なっ……!?」
上条「打ち止めにはもう伝わっているんだ!止めろよ一方通行!!」
一方通行「俺なンざ、明日の予定もわからねェ……」
上条「…………」
一方通行「無限大な夢の後の……何もねェ世の中じゃァ……」
一方通行「そォさ……愛しいっ想いも負けそォになるけどなァ……!!」
一方通行「STAYしがちなイメージだらけの、頼りねェ翼でも!!!」ググッ!
上条「なんか――来る……!?」
一方通行「きぃぃっとぉ……飛べンだァアア!!」
『Let's Go』
一方通行「オォオオォオンンマァアアイルルルラアアアアアアブ!!!!」
土御門「黒い……翼が……!!」
館長「うわわ私の博物館が!!」
上条「なんてこった……」
上条「……」
上条「いいぜ……!」
上条「――お前が星に願いを、風にプライドを乗せてでも……!」
土御門「それはちょっと無理がないかにゃー」
上条「……じゃあ」
上条「お前が……今こそ飛び立つ勇気を持ってるってんなら!!」
上条「まずはそのふざけた幻想をブチk――
「やめるのです!!!!」
天窓「ガシャアアアアン!!」
館長「」
「……ほっ!」スタッ
上条「上から人が!」
――教会の天窓が乾いた音と共に舞い降りたひとつの小さな影は、もがき苦しむ彼に静かに駆け寄った。
一方通行「…………!?」
――どうみても子どもにしか見えないその天使は、そっと彼を抱き締めて囁く。
「もう――無理しなくてもいいのですよ……?」
「(――〇〇ちゃん……)」
一方通行「……!!」
一方通行「……マジ天使」ガクンッ
力が抜けた体を支えながら少女は一人微笑む。
いつの間にか雲間から出ていた満月。その光が、欠けたステンドグラスの隙間から射し込み、その二人を照らしていた。
上条「…………小萌先生!なんでここに……」
小萌「――子どもを助けるのは、先生の役目なのです」
小萌「――この子の気持ちはわかるのです」ギュッ
小萌「愛が正義か……正義が悪か……」
小萌「答えなんて要らなかったのです……彼女の喜ぶ顔が見たかっただけ」
小萌「ですから……もういいのですよ」
小萌「みんなには、彼の小さな願いが届いたはずです」
小萌「許してあげるのです……助けてあげるのです!」
小萌「教師月詠小萌の名において命じます!これ以上博物館で暴れるのは禁止なのです!」
土御門「小萌先生……感動だにゃー……」
小萌「……」
美琴「凄い……どう見ても私より年下なのに……」
黒子「なんて素晴らしい……」ヨヨヨ
五和「あの人……誰?」ウルウル
上条「俺が悪者みたいじゃないか……」シクシク
こうして怪盗お宝強奪事件は終了した。清教組もやってきて、一方通行は担架に乗せられ運び出された。
~柱の影~
佐天「出ていくタイミングを完全に見失った……」
オリアナ「」きゅ~
佐天「……とりあえずおっぱい触っとこ」ポヨンポヨン
ローラ「さらば、これにて終いにしたりけるのよ」
インデックス「なんか捕まえるわけにもいかないんだよ……」
ステイル「今回の件は被害ゼロで終わりってことでよさそうだね」スパー
上条「いや……俺の右手が……」
館長「私の博物館が……」
神裂「ステンドグラスなどに関しては修復しますからご安心を。右手は予定の内ですから保険がおりますよ」
上条「さいですか……ん?」
上条「……治療費は自腹なのか……」
美琴「てゆうかあんたは何しに来たの?」
麦野「一応対超能力者だからってことで手伝いにね」
美琴「はぁ……丸くなったとは聞いたけどここまでとはねー」
麦野「べ、別に太ってなんかないわよ!!」
美琴「そっちじゃねぇよ」
小萌「学園都市の生徒が無茶して申し訳ないのです」ペコリ
神裂「いえ、感謝するのはこちらです……どう収集をつけようかと困っていましたので……」
小萌「全く……後で反省会をするのです!ほらそこの二人も!」
結標「……すみませんでした」
エツァリ「すみませんでした」
インデックス「……あれ?あなたのそのナイフ……あなたいつぞやの魔術師?」
エツァリ「へっ?なにを今更……」
アニェーゼ「……残念ですが素性が割れるまで魔術師を帰ぇすわけにはいかねぇですね」
エツァリ「……もう好きにしてください……あっやっぱり嫌――」
――後に彼は奇跡の脱出を試み、それを果たすがそれは正直どうでもいいぜよ。
~ビッグ・ベン~
浜面「はあっ……どこだよっ……!!」ハアハア
滝壺「あれ……見て」
浜面「んあ?……時計台……に――」
浜面「――女の子が突き刺さってる!?」
浜面「しかも頭から突き刺さってるのにパンツは見えない!!」
滝壺「100%あれだね」
浜面「どうすんだよ!!」
滝壺「あっ……自力で抜け出してきた」
絹旗「わ、私は……時をかける……少女、ですから」
絹旗「ゲボォ!」ビシャァ
浜面「きっ……!」
浜面「きぬはたぁあああああああ!!!!」
――そして陽は昇る――
~次の日、美琴たちのホテル~
初春「昨日は大変だったそうですね~」
美琴「まさか佐天さんまで来てたとはねー」
佐天「初春も来ればよかったのに♪あれがレベル5の力かぁ……」
黒子「勘違いして暴れただけですの!おかげで寝不足ですの!」
黒子「まぁ……あの方の愛は称賛に価しますけど……お姉さま、今日のご予定は?」
美琴「それが……今日も自由行動なのよねー」
初春「え??……今日もですか?」
美琴「そういえば去年も一昨年もこの時期は研修でインドやら中国やらに……結局観光だけで帰るんだけどさー」
黒子「それは一体……」
初春「……あ!!」
佐天「どーしたの?」
初春「わたし分かってしまいました……!」
初春「――毎年この時期は、学園都市規模での精密電機設備の点検があるんです!」
美琴&黒子「……!!」
佐天「つまり……どういうことだってばよ?」
初春「御坂さんは機器点検に影響を与える可能性があるから、学園都市から追い出されたのです……!」
美琴「じゃあ私毎年旅行できるんじゃん?ひゃっほぉう!」
黒子「そ、そんな……お姉さまぁ……」
佐天「やっぱりよく分からないでござる」
佐天「てゆうかせっかく海外に来たのに一泊なんて勿体無い!もっとまわりたい!」
初春「仕方ないですよ佐天さん。ぶっちゃけ取材不足です」
黒子「わたくしたちの学校の付近は西洋造りですが……」
美琴「日本に足りないのは広場!何故なら偉人の像自体が少ないからよ!」
佐天「それを中心に広場が出来ますからね……でも日本って狭いし……」
黒子「お姉さまの像がたてられれば周り1万ヘクタール買い取ってクロコランドを創りますの!!」
初春「ミサカランドではないんですね」
美琴(でも……1万人の妹達の働き口にはいいかも?)
美琴(無理だわ。想像したらキモいだけだ……)
~~~~
御坂妹「ぶぇっくしゅん!!」
御坂妹「またどこかで私を噂する声が……とミサカはにやつきます」
~一方通行のホテル~
一方通行「……」
結標「……」
エツァリ「……」
ミサカ『まったく!いないなーって思ってたら……まさかイギリスまで行っちゃうなんてミサカはミサカは嬉しかったり呆れたり!』プンスカ
一方通行「……スミマセンデシタァ」
エツァリ「反省してます」
結標「てゆうか私何もしてないわよ」
17000「以上、伝言でした、とミサカは接続を終了します」ブツンッ
結標「便利な能力ね」
エツァリ「それにしても……そっくりでs
一方通行「てめェこいつらに変な事したらブッ殺すかンな?」
エツァリ「まだ何も言ってませんよ!!てゆうかしませんよ!!」
結標「あら、アナタこんな量産品にまでご執心なのかしら?」
一方通行「あァ?お前もバラバラにされてェのかコラ」
17000「彼は上位固体一筋ですからwwwとミサカは普段のラブラブっぷりがミサカネットワークに筒抜けな事を指摘します。ププッwww」
一方通行「あァ!?……全員かン桶の準備が出来てるようだなァあああああああばばばばばばばばばばばはbbbbbbbbbb!!!!!」___ュゥン...
結標「……」
エツァリ「……」
一方通行「」
17000「……とんだ恐妻ですね、とミサカはお姉さまのドS遺伝子に驚愕します」
エツァリ「ドS……」
結標「キモいわよ」
一方通行「」
~上条たちのホテル~
姫神「わたしたちが寝ている間にそんなことが……てゆうか上条くん結局来たんだチクショウ」
吹寄「なんでイギリスまで来てそんな事件に巻き込まれてんのよ……」
青髪「女子部屋に凸したはずなのに途中から記憶がない」
小萌「先生が【禁則事項】で眠らせました!全くこれだから高校生は……」
青髪「花飾りの初春ちゃんのメアドが最大の収穫やね」
土御門「イギリスまで来てまさかの日本人だからにゃー。お前ホント意味わからんぜよ」
上条「いやはや平和だな……」
吹寄「包帯グルグル巻きで言うセリフじゃないわね」
小萌「仕方ないのでわたしも明日には帰ります。みなさんは授業があるので一足早く帰るのですよ!」
土御門「そろそろ飛行機の時間ぜよ!ほい切符」
青髪「おさらばやで……猫写が無いだけでボクらはしっかり楽しんだで!ありがとうイギリス王国!」
吹寄「じゃあ帰りましょう!」
姫神「楽しかった。一泊だったのが残念。あと上条くんマジずるい」
上条「いやそんな……今度どっか連れてくからさ」
姫神「許す」
土御門「それじゃあ行くか!」
「「我らが日本へ!!」」
――こうして彼らの物語は終わるのだった――
インデックス「え?終わり?」
おわりです
ありがとうございました
乙
楽しかった
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