- 律「METAL GEAR RITU WORLD OF SONG」 1
律「METAL GEAR RITU WORLD OF SONG」 2
律「METAL GEAR RITU WORLD OF SONG」 3
475:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/11(土) 01:04:08.80:wURbJwAO
───────
パイロット「…反応なし」
司令官『やはりな。FOXDIEDの小娘が上手くやったらしい。もはやない組織のメンバーの生死などどうでもいいが残存兵がいるかもしれん。やれ』
パイロット「ですがそれが本当なら彼女は核の恐怖から世界を救った英雄ですよ!? 共に戦う同士を撃てと言うのですか!」
司令官『奴は裏切り者だ。奴がテロリストを生かそうなどと言うふざけた通信は既に上に報告されいる。奴は英雄などではない! 反応がない今がチャンスなのだ! 早くやれ!!!』
パイロット「くっ……! 願わくば脱出していることを祈る……!」
カチッ
B-2爆撃機から16発の爆弾が発射される。
小さな島を焼き払うには十二分な数だった。
パイロット「あれは……! なんだっ!?」
島陸上部を目視出来る程の距離に来た爆撃機は、島上で恐ろしいものを見た。
パイロット「まさかあれが…メタルギア……!?」

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476:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/11(土) 01:25:32.32:wURbJwAO
───無人島 研究所付近───
ニンジャ「これ(マチェット)じゃ歯が立たない……っ。何なのこの金属……! どこを狙ってもすぐに修復する…!」
リキッド「三代目忍者もなかなかやるな!!! 見えない敵にここまでやるとは正直驚いたぞ!! だがそろそろ終わりにしよう!!!」
ニンジャ「何をっ」
ウ゛ンタンウ゛ンタン
ウ゛ンタンウ゛ンタン
ニンジャ「見えっ…体が!」
せっかく姿を現したメタルギアだったがその前にニンジャの動きが止まる。
リキッド「グレイフォックス、オルガ・ゴルルコビッチ、そして貴様……シャドーモセスから始まった忍者役も今日で見納めだ」
ニンジャに狙いを定めたガトリングガンが回転し出す。
リキッド「死ね」
477:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/11(土) 01:39:50.65:wURbJwAO
「ギー太、フルバースト」
ズゴオオオオオオオオオッ
ドフンッ
リキッド「なにいいいっ」
物凄い量の弾幕がメタルギアの左手を弾き飛ばす。
が、僅かにガトリングガンの発射の方が早く5.6発はニンジャに向かってしまった。
しかし、そのニンジャを守るようにして立つ男が一人。
雷電「ふんっ!!」
キンッキンッギィンッカンッ────
日本刀を振り払い銃弾を弾き飛ばす。
チュインッ────
ニンジャ「くっ……」
雷電「ちっ、一発逃したか。無事か?」
ニンジャ「ええ、ありがとう。その傷でそこまで出来るのはあなただけよ。それにしてもどんな心変わり?」
雷電「俺の一番の目標はメタルギアの破壊だ。仲間に必要なら協力しろと言われてる。だからそうしたまでだ。後のことは後に考える」
ニンジャ「そ、」
顎辺りに銃弾がカスったせいでさすがの強化外装も欠けてしまい中からその人物の口が露出してしまっている。
ニンジャ「もうこれも必要ないわね」
フェイス外装を取るニンジャ。それと同時にメタルギアと対峙していた唯が叫ぶ。
唯「和ちゃんに手を出すなっ!」
和「唯……」
478:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/11(土) 01:53:57.94:wURbJwAO
唯「なんで…黙ってたの?」
和「黙っておくつもりはなかったんだけどね…。もし私ってわかったら唯、心配するでしょ? だから……」
唯「するよっ! 当たり前じゃない……幼なじみだよ? たった一人の……」
和「唯、正気に戻れたのね」
唯「りっちゃんのおかげだよ。でも一番最初にこれに参加した事実は変わらないから……私達は償って行かなきゃならないんだ」
和「そうね……」
唯「そう言えば和ちゃんはどうしてここに?」
和「言わせないでよ。ただあなた達を止めたかった、それだけよ。でも私じゃ無理だった。だから律を援護する形を取ったのよ」
唯「そっか…ごめんね…」
和「過ぎたことよ、もう。今回間違えたのなら次間違えないようにすればいい。次はちゃんと5人で話し合うのよ」
唯「6人、ううん、憂も入れて7人だよ。和ちゃん!」
和「私も憂も音楽奪還メンバーに入れる気? まあいいけど、(唯と一緒ならそれで)」
唯「ん? 何か言った?」
和「何でもないわ」
リキッド「世間話などしてる余裕があるのか?!!!」
再びガトリングガンを構えたが、その銃口一つ一つにナイフが刺さり込む。
梓「静かにしててください、今は感動の再会の場面何ですから」
479:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/11(土) 02:01:21.21:wURbJwAO
リキッド「劣化デッドセル風情が調子に乗るなよ!!!?」
梓「みなさん! 来ますっ!」
雷電「話はこいつを片付けた後だ」
唯「うんっ!」
和「気をつけて! 何かの音を聴いた瞬間身動きが取れなくなるわ!」
リキッド「遅いっ!!! こいつを喰らえ!!!」
ウ゛ンタンウ゛ンタン
ウ゛ンタンウ゛ンタン
梓「なっ」
雷電「動けん…っ」
唯「ほえ?」
和「くっ……対処法はないの!?」
「簡単簡単、歌いながら戦えばいいんだよん♪」
和「!?」
何かが隣をすり抜けて行く、その背中は誰もが待ち望んでいて、みんなを救ってくれた……私達の英雄。
唯「りっちゃん!」
梓「律先輩!」
和「律!!」
律「待たせたな!!!」
480:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/11(土) 02:12:01.69:wURbJwAO
スネーク「リキッドオオオオオ」
RPGをメタルギアに乱射しながら走り寄るスネーク。
リキッド「ちっ!!! 範囲外から叫びながらとは考えたなスネーク!!! しかしそうでなくてはな兄弟!!!!」
リキッド「だが第二形態は破れないだろう? 時間もない!!! さっさと殺してやる!!!」
ウイイイイイイイイイ
梓「消えましたよ!?」
雷電「ステルス迷彩か…?」
和「違うわ。さっき攻撃を何度当てても解除されなかったもの。もっと別の何か…よ」
りっちゃん「みんな! あいつは人間には聴こえない程の高音波を出してる! それを聴くとメタルギアVOICEを認識出来なくなるんだ! だから認識しようとしたら駄目だ! 別のことに意識を向けながら戦うんだ!」
梓「別のことに意識を…」
唯「向けながら?」
和「さっき歌いながらって言ったのは…」
りっちゃん「ご名答! って和あああああ?」
和「知ってるかと思うけど私はのどかよ律」
りっちゃん「知ってるよ! じゃなくて何でここに!?」
和「話は後よ、それより本当に歌いながら戦えば奴が見えるの?」
481:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/11(土) 02:23:21.70:wURbJwAO
紬「本当よ! だけどその考えじゃ永遠に見えないわ、和ちゃん」
唯「ムギちゃんっ!」
梓「ムギ先輩っ!」
紬「(やっぱり二人とも無事だったのね。りっちゃんを信じて良かった……。)うふふ」
和「どう云う意味?」
紬「見ようとして見えるものじゃないの。和ちゃんの場合は歌うより気配を辿った方が戦い易いかもしれないわね」
和「さっきもそれで戦ってたのだけれどあの金属に全く歯が立たなかったわ」
紬「あれはナノマシン装甲なの。普通の攻撃じゃ傷一つつかないわ。脚部の駆動部分を狙って。あそこはナノマシン装甲じゃないから」
和「わかった」
紬「唯ちゃんはギー太をメタルギアモードにして。こんな時の為の隠しコードなの。右に2回左に3回よ」
唯「えと、右ににか~い左にさんか~い」クルクル
ジャキンッゴオッズオッシャキーン
唯「何かバズーカみたいになったよ!!!」
紬「それならあの装甲にもダメージを与えられるわ。梓ちゃんはこれを使って。ある武器を見立てて作ったものよ」
梓「これはっ! あずにゃんげりおん2号……ボソ」
紬「?」
梓「な、なんでもないですっ」
482:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/11(土) 02:32:02.26:wURbJwAO
りっちゃん「ムギ、早かったな」
紬「ええ。居ても立ってもいられなくて直通エレベーターに乗って来たの!」
りっちゃん「あ、そんなのあるんだ! 教えてくれたら良かったのにいっ」
紬「言う前にりっちゃん達行っちゃったから。ごめんね」
りっちゃん「いいけどさ。じゃあ危ないから隠れてて。ムギはナノマシン投与も何もしてないんだから」
紬「……私は弱いままね」
りっちゃん「違うよ、ムギ。ムギの強さは私が良く知ってる。メタルギアに臆することなく私達に情報をくれたし、こうして危険を省みず来てくれた」
紬「りっちゃん…」
りっちゃん「強さは目に見える力だけじゃない。確かに表面上の力は劣るかもしれない、けどムギは誰よりも心が強いんだ! だからそんなこと言うなよ。な?」
紬「うん…うんっ」
483:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/11(土) 02:49:26.56:wURbJwAO
雷電「スネーク、またあんたと会えるとはな」
スネーク「雷電……。戦場に居続ければ死んでいない限りいつか会えるさ」
雷電「そうだな。話したいことは山程あるが今はメタルギアを止めるのが先だ」
スネーク「ああ。話が早くて助かる。若いとどうしてああ話が長くなるのか」
雷電「彼女達のことか。ふふ、あんたがそんなことを気にするなんてな」
スネーク「らしくないか?」
雷電「かなりな。きっと積もる話があるのだろう、彼女達も。もしかしたら俺達以上にな。戦場に出るような歳でもない。ああやって話し合ってるのが本来の姿なのだろう」
スネーク「後生に責任を押しつけるわけにはいかないな」
雷電「ああ、全くだ」
487:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 00:53:33.18:IUkc4QAO
りっちゃん「唯、梓」
唯「りっちゃん…無事で良かったよぉ」
梓「澪先輩は…」
りっちゃん「澪は…必ず連れてくる。だから心配するな、梓」
梓「…はい」
りっちゃん「今はメタルギアを破壊することに集中しよう。さっきも言ったがあのメタルギアは見ようと思っても見えない」
梓「だからって歌いながらで本当に見えるんですか?」
紬「大丈夫よ梓ちゃん! 作った私が言うんだから間違いないわ!」
唯「歌いながら~なんて軽音部らしいよね!」
りっちゃん「頼りにしてるぜHTT(放課後ティータイム)のボーカル」
唯「えへへ///」
488:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 00:54:29.21:IUkc4QAO
スネーク「お前ら! 話はそれぐらいにしておけ! 逃げられても厄介だ!」
雷電「この島は小さいからな。RAYの様に水中潜航出来るなら不味い」
りっちゃん「わかってる! いいな? 歌いながらだぞ!」
梓「わかりました!」
唯「わかったよ! りっちゃん!」
りっちゃん「よし、行くぜっ!」
リキッド「逃げるだと? 確かにさっきの攻撃で駆動部は負傷したが……このリキッド・スネークに敗北の文字はない!!!」
リキッド「軍のミサイルなどで引導を渡すのは惜しくなったわ!!! やはりこの手で殺してやる!!!」
489:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 00:55:21.45:IUkc4QAO
りっちゃん「(実際には見えてないだけでスティンガーにはロックオンされてる筈……と思ったけどうんともすんとも言わない…)」
りっちゃん「(いないと刷り込まれいるんだから何もない所をスティンガーで狙ってもロックするわけがない……と脳が意識してるのか?)」
りっちゃん「(それとも実際にはロックしているが見えてないだけか……)」
カチッ
りっちゃん「出ないか…。声がした方にロックしたんだけど…(見えてないだけで実際にはいる、けれどロックは出来ない…? 一体どんなシステムだよ、あのメタルギアの第二形態は!)」
490:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 00:56:14.20:IUkc4QAO
和「はああああっ!」
ギィンッ!
リキッド「ちぃっ! 小娘が!」
一瞬メタルギアVOICEが姿を現す。
りっちゃん「あそこか!(あんなに移動してるなんて…! 木々を摩る音さえ聴こえないのかよ!)」
律はすぐにスティンガーを向け、ロックオン、そして発射。
ビュオッ─────
リキッド「ふんっ!」
ミサイルが着弾する瞬間、メタルギアがまた消える。
りっちゃん「でも遅いっ!(捉えたっ…!)」
シュンッ────
りっちゃん「すり抜けた…?」
ミサイルは明後日の方向へ飛んでいき、爆散した。
491:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 00:57:48.71:IUkc4QAO
唯「な~んでな~んだろぉ~気になる夜~君への~」
梓「ふでペーンふっふ~」
りっちゃん「二人とも見えたか?!」
唯「ううん、見えなーい」
梓「私もです…」
りっちゃん「駄目か…」
紬「駄目よ二人とも。まだ見ようとしてるわ。別に歌うから見えるわけじゃないの。歌うことで意識をこちらに集中することで¨見える¨のよ」
唯「う~ん…」
梓「難しいですね…」
紬「わかりやすく言うと物を見る、と、風景を見る、の違いね」
りっちゃん「物を見る、と、風景を見る……か」
りっちゃん「……そうか」
唯「??」
梓「??」
紬「りっちゃんは気付いたみたいね」
492:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 00:58:42.83:IUkc4QAO
りっちゃん「例えば今この景色、唯達はこの景色を¨見よう¨としてるか?」
唯「ん~? 見ようとするって言うか¨目に入ってる¨って感じかなぁ」
梓「……なるほど! ¨見ようとする¨のと¨見える¨のは違うってことですね!」
紬「うふふ、正解よ」
唯「みんなだけ納得しないで私にも教えてよぉ!」プンスカ
りっちゃん「悪い悪い。じゃあ唯、これ見てみ」
律が人差し指を軽く立てる。
唯「数字の1?」
りっちゃん「正解。じゃあこれは?」
次に律は何もしないままただ立つ。
唯「う~ん? ……りっちゃん!」
493:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 01:00:19.68:IUkc4QAO
りっちゃん「まあ私だな! それが答えだ」
唯「んむぅ?」
梓「唯先輩はさっき律先輩を見て1、と答えました。何でですか?」
唯「だってりっちゃんがこうやって手で……」
りっちゃん「そこだ!」
唯「えっ?」
りっちゃん「唯はその手を見て、1と答えた。でも次に私が何もしないと私を私と答えた。この違いがわかるか?」
唯「わかんない!」
りっちゃん「がくっ!」
梓「1と指した律先輩も何もしない律先輩も同じ律先輩なんです。でも唯先輩は律先輩の1と指した律先輩を見て数字の1と言いました。それが答えなんです」
494:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 01:01:28.03:IUkc4QAO
唯「だからそれはりっちゃんがそうやってるのを見て……はっ!」
梓「そうです」
りっちゃん「つまりだ。見ようとするのと見えるのは違うんだ。唯が見てるのは同じ私でもある一点を見ようとすることで同じ¨見る¨じゃなくなるってこと」
紬「メタルギアはその¨見ようとする¨って云う認識を操っているの。だからメタルギアを¨見ようとする¨と一生見えないってことなの」
梓「だから歌うってことですね」
紬「そう。それがわかっていても人間は動く物を捉えようとする習性があるからそれを¨見る¨のは中々出来ないわ」
495:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 01:01:59.99:IUkc4QAO
りっちゃん「それを歌うことに集中することで消す。それを風景を見てると同じにするんだ」
唯「うんっ」
梓「やってみましょう!」
紬「カメラがないのが残念……」
りっちゃん「ム~ギィ~?」
紬「じゃあ私は研究所の中から覗いてるわね~♪」
りっちゃん「全く……こんな時でも変わらないな、ムギは」
唯「だね」
梓「です」
りっちゃん「じゃあいくぞ……123ッ!」
りっちゃん「君にトキメキ恋かもね~アワアワ~」
唯「そうだホッチキスで~綴じちゃおう~」
梓「ふでペン~FUFU~ふるえるFUFU~」
496:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 01:03:31.62:IUkc4QAO
りっちゃん「……」
唯「……」
梓「……一緒の曲にしましょうか」
りっちゃん「そ、そうだな。(唯が気になって全く見えなかったし)」
梓「(唯先輩がなんでいきなりサビからなのか気になって見えませんし)」
唯「じゃあ私の恋はホッチキス! からね!」
りっちゃん「カレーからだろ!」
梓「ふでぺんがいいですっ!」
りっちゃん「……」
唯「……」
梓「……」
りっちゃん「ふわふわでいいか」
唯「ふわふわたいむにしよっか」
梓「ふわふわ時間にしましょうか」
りっちゃん「やっぱりふわふわだよな」
唯「うん…」
梓「はい…」
りっちゃん「(澪、みんな待ってるんだぞ…)」
497:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 01:14:56.54:IUkc4QAO
スネーク「歌か……俺達も歌うか? 雷電」
雷電「冗談が上手くなったな、スネーク」
スネーク「冗談じゃないさ。見えないと戦えん」
雷電「俺達はあっちの真似をすればいい」
スネーク「あっち?」
和「はあああああっ!」
ギイイイイイッン
リキッド「何故居場所がわかる!!? まさか体中サイボーグかこいつ!!」
和「見えないと言っても実際に消えてるわけじゃないでしょ? そんな巨体がこの森の中を駆け回って何も痕跡が残らないわけがない!」
リキッド「ふんっ! この第二形態のメタルギアVOICEに接近戦を挑むと言うことがどれだけ愚かなことか知れ!!!」
和「私はどうなっても構わない…! ただあの子達の道を作るのみっ!!!」
リキッド「サムライだったか!!! なら潔く散れい!!!」
498:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 01:50:20.93:IUkc4QAO
リキッド「ステルスガンを喰らえ!!!」
和「(メタルギアVOICEを認識出来ない…それはつまりそれについてる武装も認識出来ないってことよね。撃ち出された弾にまで補正が及ぶのかはわからないけど…どこから来るかわからない時点で脅威には変わらない…か。ステルスガンとは良く言ったものね…ッ!!)」
和「ッ!」
何かがカスッた…!
和「(発射の音までしないなんてステルスもびっくりね…!)」
雷電「───だが着弾まで余裕があるだろう?」
キンキンッ────
和「雷電…さん」
雷電「まずは急所を庇え。見てから防御しようとしても遅い。完璧に防がなくていい、ズラすだけで軌道は大幅に変わる」
和「…さっきは偉そうなこと言って…それに…」
雷電「それがお前の選んだ道なんだろう。ならそれでいい。俺は俺の道を行く。今はそれが交わっているだけだ。明日からはまた敵かもしれない。だから謝る必要などない」
和「…ふふ、そうね」
私達はただ、自分達が信じる道を歩むだけ。
499:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 02:07:07.38:IUkc4QAO
リキッド「くっ!!! ならばっ!!!」
見えないメタルギアが、16連装のロケットランチャーを撃つ為に踏んじ張る。
──────ッ
和「ガトリングガンの次はロケットランチャー…忙しいわね全く」
雷電「さすがにあれは斬り落とせん。かわすぞ」
和「言われなくても!!」
発射されてから見える様になるロケット弾、しかし一度滞空してからロックされたものを狙う為避けるのはガトリングガンに比べて遥かに容易だった。
それにこの瞬間をあの男が逃す筈がない───
ズオッ────
リキッド「ぬうっ」
スネーク「せっかくのステルスが台無しだぞ、リキッド」
リキッド「ピンポイントに駆動部を!? 貴様ァ!」
スネーク「ロケット弾が発射された場所から駆動部の位置を予想するぐらいなんてことはない。IQまで劣化したか?」
リキッド「殺す…貴様だけは!!!!!」
500:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 02:30:29.70:IUkc4QAO
───君を見てると、いつもハートDOKI☆DOKI
───揺れる想いはマシュマロみたいにふ~わ☆ふわっ
───いつも頑張る 君の横顔 ずっと見てても 気づかないよね
深く閉じた瞳の中蘇る。
りっちゃん「(あの頃に戻った気分だ……何も考えずに、ただがむしゃらに音楽だけを追い掛けてたあの頃に)」
───夢の中から 二人の距離 縮められるのにな
そしてゆっくり瞳を開ける────
りっちゃん「(¨見える¨!!!)」
あぁカミサマお願い───
律はメタルギアに目を向ける事なくスティンガーを構える。
数秒ほどするとすぐにロックオンの表示。
りっちゃん「(なんだ、さっきのはただメタルギアが動き回っててロックオン出来てなかっただけか。)」
二人だけのDream Timeください───
りっちゃん「(もう外さない、逃がさない……この一撃で決める)」
ズォッ────
お気に入りのうさちゃん抱いて 今夜もおやすみ☆
ズゴゴオオオオオオオッ!!!!!!
りっちゃん「ふわふわタイム」
501:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 02:41:54.98:IUkc4QAO
リキッド「ちいいいっ! 駆動部が!!」
唯「あっ! 見えた!」
梓「唯先輩も撃ってくださいっ!」
唯「う、うん!」
唯「こ、こうかな!?」
ズバシュッ
梓「なんか凄いスピードで飛んでいきましたよ!? 大丈夫ですか!?」
唯「さあ…?」
梓「さあじゃないですよ!」
リキッド「バカな……何故俺が……」
スネーク「明日を担ってるのは何も俺達だけじゃない。それをお前はわかってなかった。いや、わかりたくなかったんだろう」
ドオオオオオオオオオン
スネーク「時代は変わる。変わらなきゃならない……リキッド。俺もお前もこの世界にはもう必要ない」
そうしてゆっくりと煙草に火を付ける。
スネーク「ふぅ……こいつの味だけは変わって欲しくないもんだがな」
502:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 03:03:44.96:IUkc4QAO
梓「はあっ! ていっ!!!」
ズシャッ
梓の振動ナイフで確実に駆動部を切り離し、メタルギアVOICEは片足を失った。
りっちゃん「終わった……のか?」
和「みたいね」スチャッ
雷電「ああ」スチャッ
唯「中の人大丈夫かな?」
スネーク「そう簡単にくたばる奴じゃないさ。そうだろうリキッドォ!! 出てこいっ!!!」
リキッド「ククク……いや参ったよ。まさか第二形態まで破られるとはな」
降参だといった感じでコクピットから両手を上げて現れたリキッド。
紬「孤独なあなたにはわからないでしょうね。見えないものだから存在しないわけじゃない。普段から私達は見えないもので繋がっている。いえ、見えないものなんてどこにもないの。それをあなたは気づけなかった」
唯「ムギちゃんいつの間にっ」
リキッド「お嬢様の詭弁は私にはわかりません」
りっちゃん「私にはわかるよ。友情や愛情、それは見えないものだけど、感じ取って見ることは出来る。それが見えないからあんたは…見えないメタルギアVOICEが最強だなんだ言ってたんだ」
503:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 03:33:17.62:IUkc4QAO
リキッド「友情? 愛情? そんなものは必要ない!!! そんなものは弱者が寄り添って作り上げたものに過ぎんっ!!!」
りっちゃん「まだそんなことを…!!」
紬「認めたくないだけでしょうあなたは!!! それに負けたってことを!!!」
リキッド「」ニヤッ
紬「あ……」
熱くなって出過ぎた紬の腕を即座に取り、関節を決めつつ袖に隠していたナイフを宛がう。
リキッド「動くなよ? 動けばお嬢様の頸動脈が噴水を造ることになる」
スネーク「リキッドッ!」
りっちゃん「お前……!」
リキッド「これが強さだ? 笑わせるな。一人人質に取られたら身動きも出来なくなり全滅する……それが強さだと!!?」
紬「……こんなことでみんなを失いたくない。殺すなら殺しなさい。けどあなたの負けは変わらないわ」
りっちゃん「ムギッ!? なにをっ!?」
紬「りっちゃん。私にはメタルギアVOICEを作った責任があるの。元々生きてちゃいけなかったの…」
りっちゃん「今更…今更そんなこと言うなよムギッ! みんなでやり直すんだろ!!? 待ってろ! 今助けてやるから!」
504:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/17(金) 03:48:29.54:IUkc4QAO
リキッド「おおっと動くなよ? 出来れば殺したくはない」
りっちゃん「くっ……」
スネーク「それでビッグボスを越えたとはよく言えたものだな!!!」
リキッド「スネーク! 貴様との因縁はまだまだ続くようだな! やはりこの世界の明日を作るのは俺達だと言うことだ!!!」
スネーク「まだそんなことを!!」
雷電「周りは海だ。逃げられると思わないことだ」
リキッド「ラァイデン! 基地の中にはごまんとジェット機やらヘリやらがあるんだぞ?」
雷電「ちっ」
紬を抱えたまま徐々に後ずさるリキッド。
それを見ていることしか出来ない一同。
紬「みんな何してるの!! 私ごとこの人を殺して!!! でないとこの先またどんなことが起こるか……」
りっちゃん「それでも…出来ないっ」
唯「ムギちゃんを撃つなんて…」
梓「みんなでここから出ようって約束したのに…!」
スネーク「……俺が代わりに人質になる! その子を離してやれ!」
りっちゃん「スネーク……」
517:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/21(火) 01:03:58.10:3nS7/2AO
リキッド「ふんっ、近寄って得意のCQCでもお見舞いするつもりか? 残念だったなスネーク。その手には乗らない」
チッチッチ、と人差し指を振りながら微笑するリキッド。
スネーク「……(何か引っ掛かるな)」
りっちゃん「なら私がっ!」
リキッド「しつこいぞ!!! ただ貴様達はそこに立っていればいい。なぁに心配するな。ちゃんとお嬢様は解放する」
りっちゃん「そんな保証がっ」
紬「いいの、りっちゃん…。」
りっちゃん「良くない…良くないよ!」
唯「りっちゃん…」
梓「(今なら…っ)」
パシュンッ───
梓「くっ…」
懐から出したナイフが跳ね上がる。
リキッド「妙な真似をするなと言っただろう。そんなに琴吹お嬢様の命がいらないのか?」
スネーク「ガンナイフか…!」
518:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/21(火) 01:16:44.38:3nS7/2AO
一様にただ動けないまま後退るリキッドと紬を見ているしかなかった。
りっちゃん「(下手に動けばムギが危ない…。でも…命の保証があるわけでもない…! ならッ!)」
後ろ手でバックパックを漁ってみる。
りっちゃん「(よし…まだある。後はこれを如何に早く爆発させるか…。普通にやったんじゃラグがありすぎる)」
りっちゃん「(スネーク…とは距離が遠いし、目線はリキッドの方へ行ってる…アイコンタクトも取れないか)」
唯「〔りっちゃん、何ごそごそしてるの?〕」
唯が気になってか小声で話しかけてきた。
りっちゃん「(唯か…一つのことに関しては天才的なのは知ってる。けど他人が投げた物を撃つなんてプロだって7割当たれば上出来だ。それがこの土壇場で……)」
唯「??」
りっちゃん「(いや、唯なら絶対やってくれる。いつもそうだったじゃないか)〔唯、今から話すことを良く聞いてくれ〕」
唯「!!」
519:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/21(火) 01:28:39.47:3nS7/2AO
リキッドは研究所の入口付近にまで迫っていた。
動くな、と言われた面々はどうすることも出来ず研究所から十数m離れた場所で立ち尽くしていた。
リキッド「これより先貴様らの顔を見た瞬間琴吹の命はないと思え。いいな?」
スネーク「リキッドォ…」
リキッド「また会おうスネーク。次はアフリカ辺りか? ハハハ!」
りっちゃん「〔唯、いいか?〕」
唯「〔モードの切り替えもおっけーだよりっちゃん! 私に任せて!〕」
りっちゃん「〔頼りにしてるよ〕」
りっちゃん「〔じゃあ行くぞ…〕」
二人の間に緊張が走る。
りっちゃん「〔3...2....1....ッ!〕」
ぶんっ
律がバックパックから取り出した何かを素早く中空に投げる。
それは弧を描きながらリキッドと紬の元へと向かう。
リキッド「手榴弾かっ!?」
りっちゃん「ムギっ! マンボウの真似!」
紬「えっ??」
唯「パーティーターイム」ニヤッ
シュンッ────
ズォッ───
辺りを眩い光が包んだ。
520:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/21(火) 01:44:41.72:u0eKy3ko
おおっ!
521:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/21(火) 01:45:28.31:3nS7/2AO
駆ける───
駆ける、駆ける────
十数mの距離を2秒かからずに走破、一気に二人の傍まで辿り着く。
リキッド「ぐぅ……閃光弾か!!!」
炸裂する光の中から見えたのは、一つの掌底────
リキッド「がッ!」
綺麗に顎を捉える。
リキッド「(スネークか!!!? いや、しかし手のサイズから考えても……だがこの威力はッ!)」
仰け反りそうになる体を堪えて踏ん張る。
リキッド「(ちぃっまだ視力は戻らないか! ここで終わるわけにはいかない!!! 何としてもあの方の為に……!)」
そんなリキッドの思いに反し、懐には自分より遥かに小さな影が迫る。
りっちゃん「はあっ!」
勢いを付けた肘打ちがリキッドの鳩尾を捉える───
リキッド「ごおッ!」
りっちゃん「おりゃっ!」
更にその勢いを利用し、くの字に曲がってがら空きの顎を掌底で突き上げた。
リキッド「がふっ」
りっちゃん「まだまだァッ!」
浮き足立ってる所に足と手を掛けながら連動させる。リキッドはそのままなすべなく背中かから地面に倒れ込んだ。
522:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/21(火) 01:53:34.75:3nS7/2AO
紬「ん……なに?」
マンボウの真似って言われて咄嗟にやってたらいきなり眩しくなって…。
りっちゃん「無事かムギ!?」
紬「りっちゃん!」
りっちゃん「早く! こっちだ!」
まだ残光がある中、マンボウの真似をしていたおかげで見える視界を頼りに律の後を追う。
紬「(りっちゃん、ありがとう。いっつもいっつも私を、私達を助けてくれるのはあなただったわよね。これからもずっと、その背中を)」
バンッ────
りっちゃん「えっ…」
紬「(追って…)」
リキッド「次はないと言っただろう…」
りっちゃん「ムギイイイイイイイイイイ」
紬「(いたかった……)」
523:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/21(火) 01:57:54.05:c11T6Tk0
うわぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!
524:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/21(火) 02:00:55.24:3nS7/2AO
スネーク「くっ、何が起こってる!」
和「銃声…?!」
唯「ムギちゃんッ!」
梓「ムギ先輩がどうかしたんですかっ!?」
唯「あいつに撃たれて……」
梓「ッ!? んもー見えやがれですこの目!」
スネーク「まずは奴を取り押さえる!!! 雷電ッ!」
雷電「ああ」
二人は目を閉じたまま走り去る。
唯「私達も行こう、あずにゃん」
梓「唯先輩! あ、ちょ、そんなに強く引っ張ったら転びま……」
525:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/09/21(火) 02:13:30.68:3nS7/2AO
りっちゃん「ムギィ……」
紬「りっちゃん…ごめんね。私がどんくさいから」
脇腹から流れる血が紬の服を紅く染め上げて行く。律は少しでも楽になるように膝を貸し、同時に気道も確保する。
りっちゃん「そんなことないっ! そんなこと……」
紬「優しいね…りっちゃんは」ニコ…
りっちゃん「ムギ……。大丈夫……すぐに治療してやるからな」
涙を拭いながらサバイバルビュアーに従いながら治療しようとする。
りっちゃん「うっ……ううっ……」
わかっていた。でもわかりたくなかった……!
ムギはナノマシン投与を全くしていない……だからナノマシンが投与され、回復力、再生力が著しく上がっいる状態での治療方法などなんらあてにならないことぐらい…。
それに圧倒的に血液が足りない…。塞いでも塞いでも血が溢れてくる……。
それでも……
りっちゃん「私が……治してやるからな…! ム゛ギ……」
紬「りっ…ちゃ…」
536:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:33:16.95:3YGr.wAO
りっちゃん「ごめん…ごめん…。私が無理に助けようとしなかったらこんなことにならなかったのに…」
紬「…それは違うわ、りっちゃん…。ああしなければもっと多くの被害者が出てた…リキッド・オセロットの手によって…。だからりっちゃんは正しいことをしたのよ…」
りっちゃん「友達を傷つけてまで得る正しさなんてないよぉ…っ!」
紬「りっちゃん…」
りっちゃん「私が全部間違ってたんだ! 何もかも最初から…! みんなが大切なら初めから澪やみんなの仲間になってれば良かったっ!! そしたらムギだってこんなことに…」
537:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:34:11.22:3YGr.wAO
パシィン……
りっちゃん「えっ…?」
弱く震えながらも伝わる、強さのある平手打ちだった。
紬「そんなこと…言わせない」
りっちゃん「ム…ギ…?」
紬「ここまで…今まで歩んで来たことが間違いなんて言わせないわ! りっちゃん!」
りっちゃん「ムギ…」
紬「確かに私達は…悪いことをしたわ。けど…それでも欲しかった。あの景色が、今になるように」
りっちゃん「……」
紬「でも…それは最良の方法…みんなの意見じゃなかった。りっちゃんが命を賭けてそれを教えてくれたじゃない」
538:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:34:49.03:3YGr.wAO
紬「ううん。きっと間違いなんてないの。人にはそれぞれ色々な答えがあって…でもそれは他の人から見れば不正解かもしれない。だから喧嘩もするし…大きく言えば戦争にもなる」
紬「でも喧嘩をしたら仲直りすればいい、戦争だって和解出来れば終わるもの。そうやって正解はより濃くなって行くんじゃないかしら…」
りっちゃん「みんなが笑えたら…それで幸せだもんな」
紬「うん」
りっちゃん「そうなるといいな…私達も」
紬「なれるわ、きっと。ゴホゴホッ!」
りっちゃん「大丈夫かムギ!?」
539:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:37:31.35:3YGr.wAO
紬「なんだか……もぅ……あんまり上手く喋れないけど……」
りっちゃん「もういい喋らなくて!」
紬「みんなを……よろしくね。りっちゃん」ニコ
律の輪郭優しくを撫でた腕は、ゆっくりと地に落ちた。
りっちゃん「ムギ…? 嘘だろ…? なあ…?」
りっちゃん「うああ……ああああああっ」
唯「ムギちゃん…りっちゃん…」
梓「そんな……嘘ですよね? ムギ先輩…?」
りっちゃん「……」
梓「律先輩…! 何とか言ってください!! 」
りっちゃん「ムギを殺したのは私も同然だ…。だから恨んでくれていい…っ」
540:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:41:28.07:3YGr.wAO
梓「そんなことを言ってるんじゃないです!! 早く治療を!」
りっちゃん「やったさ! でも…止血パッドでも止血しきれないっ…。ムギはナノマシンを投与してないから再生力もない…。どうしようもないんだよ!」
梓「そんなことないです!!! 何か…何かきっと…」
唯「あずにゃん…もうよそう」
梓「何言ってるんですか唯先輩!? ムギ先輩が死んじゃってもいいんですか!!!」
唯「いいわけない!!!!!!!!」
梓「っ!」
全身の毛が弥立つ程の声に梓は思わずたじろぐ。
そこにはこんな唯を見たことがないと云う驚きも含まれていた。
541:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:47:51.27:3YGr.wAO
唯「他でもないりっちゃんが一番ムギちゃんを助けたいと思ってるはずだよ。そのりっちゃんが無理だって言うんだからきっと無理なんだよ…」
りっちゃん「……」
梓「でも…ぉっ! じゃあ諦めろッて言うんです言うんですか!」
唯「りっちゃん。私達は一人じゃないよね?」
りっちゃん「…ああ」
唯「りっちゃんは私達を助ける為にずっと一人で背負い続けてた。だからってこれからも一人で居る必要はないんだよ? 頼ってくれていいんだよ。私達を」
唯「確かに無理かもしれない。…りっちゃん一人なら」
りっちゃん「っ! それじゃあ助かるんだな!?」
梓「唯先輩…!!」
唯「みんなで協力しよう。だから、喧嘩なんてしてる場合じゃないよ、二人とも」
りっちゃん「唯…。全く言ってくれるぜ」
梓「唯先輩に諭されるなんてちょっと心外ですけどね」
542:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:49:59.69:3YGr.wAO
唯「酷いなぁあずにゃんは」
梓「それよりそんなこと言い出すってことは何か手があるんですよね?」
唯「手、って言うほどじゃないけどね。多分ムギちゃんは今ショック症状に入ってると思うんだ」
りっちゃん「ショック症状? ってことはまだ生きてるってことか?!」
唯「一応はね」
梓「律先輩脈とか確認したんじゃないんですか!?」
りっちゃん「えっ…だって急にくたって力なくなっちゃうんだもん…。この傷だしさ…。普通そう思う…だろ?」チラッ
梓「はあ…」
唯「でもあながち間違いでもないんだよ。もうあんまりは時間はないと思う。出血多量で死ぬのは体の血の1/3が目安って言われてるの」
543:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:51:26.80:3YGr.wAO
りっちゃん「つまり?」
唯「血液量は体重の7~8%って言われてるからムギちゃんなら50キロとして総血液量は約4000cc。つまりこの1/3以上、1333ccが流れた時点で命に関わるってこと」
梓「ムギ先輩は今どれぐらい血を流してるんだろう…」
唯「多分…800ccぐらいだと思う」
りっちゃん「800…。何でわかるんだ?」
唯「ショック症状が起きるのは総血液量の1/5ぐらいだから。もしかしたらもっと流してるかもしれないけどね…」
りっちゃん「理屈はわかった。それでどうやったらムギを助けられるんだ唯!?」
唯「……手術するしかないよ」
544:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:52:58.46:3YGr.wAO
梓「手術!? ここでですか?」
唯「うん。それしかないと思う」
唯「ムギちゃん…ちょっとごめんね」
唯はムギの撃たれたお腹の裏を少し擦る。紬は気絶しているのかピクリとも動かなかった。
唯「やっぱり…。弾は貫通してない。ムギちゃんの体の中にあるんだ。取り出さないと…」
りっちゃん「取り出すってどうやって…」
唯「…あずにゃん、ナイフ貸して」
梓「…まさか、唯先輩」
唯「そうするしかもう方法はないの!! いいから貸して!!!」
梓「は、はい!」
唯「出来れば使ってない綺麗なやつがいい」
唯は腕捲りとすると何やらゴソゴソし出した。
545:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:57:20.68:3YGr.wAO
梓「これ…」
唯「もっと刃が細いやつじゃなきゃ。それじゃ切った時傷口が広くなって縫うとき大変だから」
梓「わ、わかりました」
りっちゃん「縫うって…?」
その言葉を待っていたかのように唯は懐からあるものを取り出す。
唯「これだよ」
そう言ってちらつかせたのは細く光るギターの弦。
りっちゃん「ギターの弦なんかで出来る…」
唯「出来る出来ないじゃないよりっちゃん! やらないとムギちゃんは死んじゃう…だからやるしかないんだよ」
りっちゃん「唯…。頼む。ムギを助けてやってくれ」
唯「知ってても…こんなことするのは初めてだから上手く出来るかどうか…ううん。やらないといけないよね。わかってる」
りっちゃん「(こんな時憂ちゃんがいてくれたら…。さっきからCALLしてるけど出ないし…あっちにも何かあったのかな)」
546:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 01:04:21.43:3YGr.wAO
唯「実はね…教えてくれたの澪ちゃんなんだ」
りっちゃん「澪が?」
唯「うん。私はみんなを守る責任があるから…何かあった時みんなを助けられる様に少しでも知識を詰め込むんだって。凄い色々なこと勉強してた」
りっちゃん「そっか…」
唯「朧気にしか記憶にないんだけどね。その頃はもう私は私じゃなかったから。だからそんなひたむきに頑張る澪ちゃんに……何も言ってあげられなかったんだ。それを今でも後悔してる」
梓「唯先輩、これ…」
唯「ありがとうあずにゃん。あずにゃんもきっと同じ気持ちだと思う」
梓「はい…」
唯「ムギちゃんはメタルギアの開発でほとんどいなかったから……結局澪ちゃんはずっと一人で戦って来たんだよ」
りっちゃん「一人か…」
唯「りっちゃんと同じだね」フフ
りっちゃん「そうだな」フフッ
547:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 01:12:12.71:3YGr.wAO
───────
リキッド「これが弱さだ! 仲間を持つと云うな!!! 世話になったお嬢様を苦しめるわけにもいくまい」
ガンナイフの照準を定める。今度は確実に仕留められるように、紬の頭を────
スネーク「うおおおおおおおお」
雷電「させるか」
リキッド「遅いっ!」
突っ込んで来る二人を無視してガンナイフの引き金を弾こうとした時だった───
突如跳ね上がるガンナイフ、手には強烈な痺れ。
リキッド「なにいいっ」
スネーク「リキッドォォォォォォォォ!!!」
そこにスネークの加速をつけた渾身の体当たりがリキッドを捉えた。
リキッド「がはあッ」
勢いよく吹っ飛んだリキッドは二転三転しながら研究所の壁に激突し、ようやく静止した。
548:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 01:28:53.44:3YGr.wAO
スネーク「終わりだ…リキッド」
雷電「見えてない目でよく当てたな」
スネーク「あいつの声はよく耳に響くからな。雷電、やつをこれで縛ってくれ」
雷電「わかった。それにしてもさっき奴が持っていたナイフが弾き飛ばされたのは一体なんだったんだ」
スネーク「? そんなことがあったのか」
雷電「ああ」
「それは自分がやったんだ」
雷電「……あんたは?」
斎藤「斎藤。琴吹お嬢様に使える従者だ」
肩にモシンナガン掛けた姿で森から出てきた斎藤。
雷電「テロリストの仲間と言うわけか」
斎藤「そんなあなたは政府の犬かな?」
雷電「そんなところだ」
斎藤「ふ、犬と言う点では似ているな、自分と。誰かのおかげで熟睡していたが外がドンシャカとうるさくてね。出てきて見ればあの男がお嬢様を狙い撃っていたところだ。慌てて撃ち落とさせてもらったってわけだ」
549:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 01:36:25.18:sSonmYAO
斎藤おあおおあ!
551:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 01:38:37.47:3YGr.wAO
スネーク「雷電。話はそれぐらいにして奴を」
雷電「そうだったな。安心しろ。あんたの体当たりで奴はノびてるさ」
斎藤「……お嬢様。 お嬢様!!!」
スネーク「りっちゃんの仲間が撃たれたのか……」
ようやく視力が戻ってきたところで辺りを確認する。
目を慣らしながら研究所の方を一瞥。
倒れたリキッドを雷電が縛り上げている。
反対側を向くとりっちゃん達が集まって治療か何かをしている。
スネークは少しも迷うことなく研究所とは反対側の方へ踏み出した。
スネーク「(これで俺達から始まった連鎖は終わった。これからの時代を作るのは俺達じゃない)」
553:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 01:52:15.79:3YGr.wAO
─────
唯「誰かライター持ってない?」
りっちゃん「ない…」
梓「持ってないです…」
唯「消毒も兼ねてやっときたかったけど……このままいこう」
唯が持っているナイフがゆっくりと紬の腹部へと降ろされる。
梓「ふううう……」ブルブル
りっちゃん「梓、見たくないならあっち向いてろよ。唯の気が散る」
梓「だ、大丈夫ですっ」
唯「(気絶してるとはいえ麻酔なしで開腹なんて……もしかしたら途中で起きちゃうかもしれない。そしたらムギちゃんはきっと耐えられない…でもっ…)」
ナイフを持つ手が震える。
唯「(怖い…もし失敗してムギちゃんが死んじゃったら…私は…私は…)」
「待て、麻酔を入れる」
バシュッ────
急に現れた男が手にもった何かを紬に打ち込む。
りっちゃん「あんたは…」
斎藤「事態は大体わかっているつもりだ。代わろう、紬様のご友学」
唯「斎藤さん…」
555:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 02:05:01.43:3YGr.wAO
唯「…いえ、私にやらせてください!!」
りっちゃん「唯…」
斎藤「…お嬢様の命がかかっているんです。わかりますね?」
唯「わかってます。それでも…私がやりたいんです! 私がムギちゃんを助けたい!」
斎藤「…わかっているならもう少し気を抜いてください。それではお嬢様も怖がります」
唯「は、はいっ」
斎藤「自分がアドバイスするので唯さんはそれに従ってください。いいですね?」
唯「わかりました!」
りっちゃん「唯! 頑張れ!」
梓「がんばってください唯先輩!」
唯「うん!」
スネーク「切る前にこいつで炙るといい」
りっちゃん「スネーク!」
スネーク「りっちゃん、いざって時に煙草は役に立つ。持っていて損はない」
ポンッと放られたライターをキャッチすると律は笑いながら「吸わないけど持っておくことにするよ」と微笑んだ。
556:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 02:18:42.81:3YGr.wAO
ナイフを炙るといよいよその時がやって来た。
斎藤「お嬢様はレディです。なるべく傷口が残らないよう横に開いてください」
唯「わかりました…やってみます」
持っていた水でしっかりと手を洗いナイフを握る。
ナイフは徐々に紬のお腹へと向かうと、皮膚の上で一度止まり、……
唯「っ」
一気にその尖端を内部へと侵入させた。
斎藤「上手いですよ。あまり時間がないです。ここから血が吹き出ますのでお二人は止血を」
りっちゃん、梓「はい!」
斎藤「唯さんはここから手を入れて弾を取り出してください。レントゲンもクソもないので触診で……女の勘に任せます」
唯「うう……わかりました」
傷口に手を伸ばすと、周りの臓器を傷つけないようゆっくりと捻り込む。
斎藤「ガンナイフの弾は小さいですから注意しながら探ってください。威力もそこまでないのでそんなに奥へは行っていないはずです」
唯「はい……」
唯「(痛いよね……苦しいよね。今助けてあげるからね……ムギちゃん)」
557:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 02:27:53.50:3YGr.wAO
ふと、手に当たる熱を持たない塊。
唯「あった! これだ!」
斎藤「慌てないでください。ゆっくりと引き抜いて」
唯は言われた通りにゆっくりと手を引き抜くと、血だらけになった指先に小さな弾丸を摘まみとっていた。
斎藤「よく頑張りました。衛生上の問題は色々ありましたがとりあえず後は塞いで輸血すれば命に別状はないでしょう。縫合は自分がやります。針も毒針に使ってたやつが余ってるので大丈夫です。糸だけ貸してください」
りっちゃん「毒針って……大丈夫かよ」
斎藤「塗る前だから問題ないですよ。本当はあなたに撃ち込む予定だったんですがね」
りっちゃん「恐ろしや恐ろしや…」
唯「長さはこれぐらいでいいですか?」
斎藤「ええ」
唯「和ちゃんお願い」
和「……」
りっちゃん「うわっ! いたのかよ和」
和「ずっと居たわよ。ただここで出ずっぱるのも悪いと思って」
和はマチェットで極薄弦を一断するとまた少し後方へ下がった。
りっちゃん「そんな気ぃ遣わなくていいのに」
和「ふん……」
558:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 02:37:48.95:3YGr.wAO
りっちゃん「なっ」
唯「早いっ」
梓「まるで針と糸のダンスです!!」
和「ゴッドハンドね…」
スネーク「日本のアニメの闇医者みたいなやつだな」
斎藤「裁縫は執事のたしなみですから。終わりました。この糸はいい素材ですね。本当に弦なのですか?」
唯「和ちゃんに切られちゃったからね。色々な弦のストックを持ち出してたの」
和「私があの時切ってなかったら…ってこと?」
唯「うん。凄い偶然だよ」
スネーク「偶然や奇跡何かはそうそう起きるもんじゃない。それはお前さん達が起こした必然だ」
斎藤「さすが伝説の傭兵、言うことが一々かっこいいですね。癪に障ります」
りっちゃん「まあまあ。これで一件落着なんだしさ! そう目くじら立てない立てない」
559:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 02:46:13.62:3YGr.wAO
斎藤「後は輸血ですが……」
唯「私O型です! ムギちゃんもそうだよね!」
斎藤「はい。唯さんの血ならお嬢様もさぞお喜びになるでしょう。傷口は塞いだのでしばらくは大丈夫でしょう。研究所から器具をとって来ます。すぐ戻ります」
唯「ふう……良かったぁ」ぺたん
梓「お疲れ様でした。唯先輩。また水流すので洗ってください」
唯「ありがとうあずにゃん」
りっちゃん「本当にお疲れ、唯。唯がいなかったと思うとぞっとするよ」
唯「そんなことないよぉ。私はりっちゃんがいない方がぞっとするよ」
りっちゃん「なんだよそれ~」
唯「ふふ」
りっちゃん「ふふふ」
梓「良かったです。本当に…」
紬「すぅ……すぅ……」
560:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 03:02:15.03:3YGr.wAO
りっちゃん「さて……」
スネーク「さてと…」
りっちゃん「あいつ、どうするんだ?」
スネーク「(本当なら殺してしまう一番だが…)知り合いにCIAがいてな。そこから頼んでICPOの厳重な檻に永檻してもらうさ(この子達には俺達みたいな生き方をして欲しくない)」
りっちゃん「そっか……」
りっちゃん「これで本当に終わったんだ…。この無人島でのことは」
スネーク「俺と雷電がお前達を見過ごせば…な」
りっちゃん「やっぱりそう来るのかよ…」
スネーク「ならどうする? 戦うか? 俺達と」
りっちゃん「…戦いたくないな。出来れば」
スネーク「俺も出来ればそうしたくはないがな。ただここでお前達を逃がせばこれまで俺達がやって来たことが無意味になるからな(越えてみろ…)」
りっちゃん「私はもう決めたんだ。迷わないって! 例え伝説の傭兵が相手でも!!! みんなを連れて帰るって!!!」
スネーク「(そうだ…来い。越えてみろ、時代を)」
りっちゃん「行くぞ…スネーク!!!」
スネーク「かかってこい。ルーキー」
561:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 03:15:24.49:3YGr.wAO
りっちゃん「でやっ」
まず律から動いた。対リキッド戦にも見せた拳法を交えた戦い展開する。
鋭く降り下ろされた手刀をスネークは腕でガード。
スネーク「いいクンフーだ。格闘技はいくつヴァーチャスしたんだ?」
りっちゃん「さあ! 覚えてない!」
律は更にそこからスネークの懐に回り込む様にして肘を穿つ。
スネーク「視線を相手から離すな! 必ずしも当たる攻撃なんてないぞ」
スネークは肘打ちをスウェー気味にかわすと律の勢いを利用して足をかけつつ投げ飛ばす。
りっちゃん「んなあっ」
思いきり背中から地面に叩きつけられるもちゃんと受け身をとって回避。
スネーク「ほぅ、いい受け身だ」
りっちゃん「似たようなことを最近されたからな! 同じものを二度食わされるりっちゃんじゃないぜ!」
562:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 03:26:09.98:3YGr.wAO
律はすぐに立ち上がると今度は打撃戦に打って出た。
りっちゃん「(CQC、CQBじゃあっちが専任だ。なら勝ち目は打撃戦しかないっ!)」
自分より遥かに大きな存在に果敢に打撃を打ち込む。
スネーク「どうした!! そんなもんじゃ人は倒せないぞ!!」
りっちゃん「にゃろぉっ!」
スネーク「焦って出るな!」
りっちゃん「なっ……あーっ!」
体重をかけた拳を捕まれ、後は流れ作業の様に足をかけられ宙に舞う。
顔から地面に落ちるのだけは回避するために律は無理矢理空中で前転し、
律「あだっ」
しかし背中から落ちた。
スネーク「どうした!? お前の覚悟はそんなもんか!」
りっちゃん「まだまだァ!」
563:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 03:32:21.10:3YGr.wAO
唯「あの二人……まるで先生と教え子みたいだよね」
梓「そうですね。律先輩やられてるのになんだか嬉しそうです」
唯「私達の知らないところで色々あったんだね、きっと」
梓「はい。きっとそうです」
唯「……りっちゃん。頑張れ」
梓「頑張ってください律先輩」
斎藤「とって来ましたよ。って何ですかあれ?」
唯「弟子よ! 師を越えてみなさい!」フォッフォッフォ
梓「唯師匠、覚悟っ!」
唯「的な?」
梓「多分そんな感じだと思います」
斎藤「……? まあほっといて輸血しましょうか」
564:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 03:47:50.44:3YGr.wAO
雷電「……」
和「あら、スネークなら取り込み中よ」
雷電「そうみたいだな」
和「あなたも私と決着をつける?」
雷電「やめておこう。俺はスネークみたいにはなれない」
和「どう言う意味?」
雷電「わざと負けてはやれないってことさ」
和「スネークがわざと負ける?」
雷電「ああ。スネークはわざと負けて戦場から去るつもりだろう。新しい時代に身を委ねる為にな」
和「あなたは?」
雷電「俺はまだここにいなければならない。俺を拾ってくれた恩義の為にもな」
和「日本人でもないのに侍なのね、あなた」
雷電「俺は雷電。雷の化身だ。侍ではない」
和「そう…」
雷電「そろそろ俺は迎えが来る手筈になっている。ここでお別れだな」
和「また会えるかしら? 雷電」
雷電「お前が戦場居ればな。ただもう会うことはないだろう。お前達はお前達の戦いをすればいい。戦場だけが戦いの場じゃない」
和「そうね。そうさせてもらうわ。…それじゃあさようならかしら?」
雷電「あぁ。さようなら、侍」
571:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 22:44:37.93:3YGr.wAO
りっちゃん「とりゃあああっ!」
届かない。
スネーク「どうした! 体のバランスが悪いからすぐに倒されるんだ!」
届かない……。
りっちゃん「(勝てないよ……こんな奴に。あっちは伝説の傭兵だぞ? 元々私なんかじゃ無理なんだ…)」
地面に大の字で横になったまま、何度も何度も諦めようと思案する。
スネーク「どうした! もうくたばったのか?! そんなもので誰かを守れると思ってるか!」
りっちゃん「この……!」
崩れかけの体を何とか立ち上がらせ、スネークと向き合う。
スネーク「そうだ。来い、りっちゃん」
りっちゃん「みんなを守るのは……私だあああっ!!!」
572:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 23:07:48.27:3YGr.wAO
一撃、まず一撃入れる。
こっちだってかじったとはいえCQCをVRで嫌って程学んだんだ!
再度律から仕掛ける。早い左ジャブ、
りっちゃん「(スネークは恐らくまた手をとってその勢いを利用した投げ技を使う筈! なら逆にそれを利用してやる!)」
スネークは律の予想通り左ジャブを掴んだ。
りっちゃん「(よし……足をかけられる前に!)」
りっちゃん「でやっ」
スネーク「なに!?」
逆にスネークが掴んだ手を支点にして飛び上がる。
りっちゃん「もらっ……たぁ!」
空中で体を横に傾けながらの蹴り。
スネーク「甘い」
スネークはそれを左手で防御。ゴツッと鈍い音が響く。
りっちゃん「なろっ!!」
スネークは律の左手を引き投げ飛ばす。
頭が地面を向いたまま投げ飛ばされた律、だがそれを予想していたかのように中空で瞬時にサイドホルダーを漁り抜く。
既にリロードされているMKを構え───
りっちゃん「Good night」
パシュン───
573:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 23:22:06.53:3YGr.wAO
スネーク「MKか、だが……」
スネークは銃弾を腕で受け止めると針をすぐ抜き捨てる。
スネーク「腕や脚では、ましてやすぐに抜かれた場合効果はほとんどない」
律は地面に逆立ちするように着地し、その勢いのまま前転、足を地に下ろした。
りっちゃん「ハンディとしてちょっとぐらい眠たい中でやって欲しかったんだけどな~やっぱり駄目か」
スネーク「こい」
両手を突き出して構える。CQCの基本の構えだ。
りっちゃん「……行くぞ」
律も同じように両手を突き出した。
りっちゃん「(今はまだ勝てなくても…きっといつか)」
『メタルギア、第三モード起動。これより核操作モードに移行します』
りっちゃん「なんだっ!?」
574:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 23:30:20.07:3YGr.wAO
リキッド「ククク……」
雷電「!? お前……何をした?」
リキッド「いくら手足を縛った所で口の中までは縛れまい。まだ使うつもりじゃなかったがな」
口の中、奥歯に光る何かを雷電を見た。
雷電「貴様…」
リキッド「このまま俺がいなくなればまた出来もしない平和を謳うだろう。この操られた世界の中で!!! 脱却しなければならないのだ!!! 愛国者から!!!」
雷電「愛国者……!」
リキッド「ふふふはははははっ!!! 今日、この日から始まるぞ!!!!! 核戦争が!!!!」
リキッド「これがWORLD OF SONGの始まりだ!!!」
リキッド「核の歌を聞けえ!!!!」
575:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 23:34:35.02:3YGr.wAO
『アアアアアアアア』
唯「な、なに?」
『アーーーーーーーイウーーーーアーーーイウーーー』
梓「歌……?」
斎藤「メタルギアからか? まさか……!」
和「一体誰が…!?」
576:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 23:42:58.85:3YGr.wAO
『サーーーールヨーーーーーーー』
りっちゃん「なんだ…これ。メタルギアが…歌ってる…?」
スネーク「……」
トゥルル、トゥルル……
スネーク「オタコン…?」
スネーク『どうした』
オタコン『スネーク大変だ! 色々な場所で核の最終ロックが外されているらしいんだ!!!』
スネーク『なんだと!!!?』
オタコン『しかも一気に何ヵ所もさ。アメリカではまだそうなってないらしいけど恐慌状態さ』
スネーク『止める方法は!?』
オタコン『詳しくはわからないが音波はその無人島から出てそれを衛星が拾って流してるみたいなんだ。スネーク! メタルギアVOICEを破壊するんだ!』
スネーク『わかった!!』
577:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 23:49:17.72:3YGr.wAO
スネーク「りっちゃん! メタルギアを破壊する! ついてこい!!!」
りっちゃん「えっ、どういうこと? スネーク! 待ってよ!」
唯「あ、りっちゃん。終わったの?」
りっちゃん「なんかそれど頃じゃないらしいんだ」
梓「?」
スネーク「メタルギアが各国の核を操作して発射させようとしているらしい!!!」
りっちゃん「なんだって!?」
唯「大変っ!」
梓「止めないと!!」
斎藤「何かあなた達が言うと軽いですね」
唯「軽い音楽部ですから!」
梓「今そんなこと言ってる場合じゃないです!!!」
雷電「スネーク!!!」
スネーク「雷電!」
雷電「奴が遠隔操作でやったみたいだ。すまない、まさか歯に仕込んでるとは」
スネーク「リキッドめ。最後まで大人しくしないやつだ」
578:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 00:13:59.16:oTSnQ.AO
斎藤「私はお嬢様に付き添います。急いでメタルギアを」
唯「うんっ!」
梓「ムギ先輩をよろしくです」
りっちゃん「何がなんだかわかんないが行こう!」
────
メタルギア『ラアーーーーーーーーー』
スネーク「なんだ…?」
りっちゃん「赤く光ってる…?」
梓「それより早く破壊しないと!」
和「私達の装備じゃ歯が立たないわ。唯、梓、任せるわ」
唯「わかったよ和ちゃん!」
梓「やってやるです!」
スネーク「すまないお前達」
雷電「明日を担う力、見せてもらおう」
唯「いくぞーっ! ギー太!!」
梓「はああっ」
梓が微かに振動しているナイフでメタルギアに斬りかかる。
ブオン───
梓「なっ」
その刃は装甲にさえ届くことなく弾き飛ばされた。
579:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 00:25:51.85:oTSnQ.AO
────
紬「ん…」
斎藤「お嬢様! お気づきになりましたか!」
紬「斎藤…? ここは? りっちゃん達は?」
斎藤「彼女達はメタルギアを破壊しに行きました。リキッド・オセロットが核操作モードを起動させたようです」
紬「まさか……! いけないわ! みんなが危ない!」
斎藤「お嬢様! 動いてはいけません! 輸血も終わったばかりで動ける体じゃないんですから!」
紬「でも…」
斎藤「私が伝えて来ます。お嬢様はここに」
紬「…じゃあよろしくね、斎藤。核操作モードはメタルギアVOICE最後の手なの」
斎藤「と、言いますと?」
紬「音波を衛星に飛ばす為に膨大な燃料を必要とするわ。それにどんな場所でも行われる様に音波壁を発生させて邪魔が入らなくするの」
斎藤「音波壁?」
580:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 00:39:51.03:oTSnQ.AO
紬「理屈はあの認識刷り込みと同じよ。メタルギアの一定内に近づくとメタルギアを攻撃するな、という意識を刷り込むの。遠距離からの攻撃は勿論あの装甲が阻むわ」
斎藤「要塞じゃないですか! じゃあもうあそこに行った人達は…」
紬「多分もうメタルギアを攻撃する意思すら危ないわね…」
斎藤「初めからそうすればリキッド・オセロットの計画は実現していた。なのに何故…」
紬「元々核は本当に最後の手段だったの。彼は言っていたわ。人に核は撃てないと。何故今それを実行しようとしてるのかはわからないけど…ね」
斎藤「お嬢様。私はどうすればいいんですか?」
紬「同時に別枠の音波を区切って流してるの。上には核操作の、周りには敵対阻止の。その音波を混ぜてしまえば或いわ…」
斎藤「それはどれぐらいの衝撃を与えればいいので?」
紬「スピーカーを狙えば一瞬ぐらいはズラせるかも。その後直ぐに衝撃修正をして同じ音波を流すけれどね。…任せたわ、斎藤」
斎藤「…了解しました」
581:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 00:53:16.71:oTSnQ.AO
────
スネーク「なにが起こった!」
りっちゃん「大丈夫か!? 梓!」
梓「……、ダメですよ。攻撃なんかしちゃ」
りっちゃん「……なにを」
梓「ダメなんですよ。メタルギアは世界を変える光」
唯「……そうだよね、あずにゃん」
りっちゃん「唯まで! なに言ってんだよこんな時に!」
スネーク「くっ! 貸せ!」
唯からバズーカ型のギー太を奪い取ったスネークだが、
スネーク「ちぃっ! ロックがかかってる! 最近流行りのID武器か…っ」
和「……みんな、見守ろう。世界の始まりを」
雷電「ああ」
スネーク「雷電!」
りっちゃん「和!!!」
りっちゃん「このままじゃまずい! スネーク! ここを……」
スネーク「……攻撃はやめだ」
りっちゃん「スネー……」
駄目だ…、頭が…
頭に何か入ってくる。これは、歌?
歌ってるのか?
『アーーー……アーーー……』
なんでそんな悲しそうに歌ってるの?
『ウーーー……ウーーー……』
歌はもっと楽しいものなんだよ?
だからそんな悲しそうに歌わないでよ。
『ラーーー……ラーーー……』
そうだよね。本当は楽しいことなのに、それを悪いことに使われたくないよね。
歌は、みんなを幸せにするためのものだよな!!
582:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 01:04:01.65:oTSnQ.AO
ドゥフンッ───
チュインッ──
唯「!」
梓「!?」
和「!」
雷電「!」
スネーク「!!」
りっちゃん「……」
斎藤「今だ!! メタルギアから離れろ!」
斎藤がスピーカーを狙い撃ちながら叫ぶ。
唯「ほえ?」
梓「私は…?」
斎藤「いいから早くっ! もう弾が少ない!」
雷電「今は彼に従った方が良さそうだ。行くぞ」
一同が言われるがままメタルギアから離れる中、一人だけ立ち止まる。
りっちゃん「梓、ナイフ借りるぞ」
梓「律先輩!?」
梓とすれ違うようにメタルギアに走る律。
斎藤「やめろ!! もう弾が…」
カチンッ
斎藤「ちいっ」
弾が切れ、急いでリロードする斎藤。
583:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 01:11:33.60:oTSnQ.AO
それでも止まらない。
りっちゃん「今解放してやるから」
メタルギア『アーーー……ウーーー……』
りっちゃん「次にお前が歌える時は、きっとみんなが喜ぶ世界にするって約束するから」
メタルギア『ラーーー……ラーーー……』
梓のナイフを逆手に持ち、更に疾走する。
りっちゃん「だから……おやすみ」
律はスピーカーを根本から一閃する。
メタルギア『ラ……ラ……』
片方のスピーカーを失ったメタルギアVOICEは音波を合わすことを出来ず、機能を停止した。
りっちゃん「WORLD OF SONG……次はこんな形で届かないといいな」
584:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 01:24:35.42:oTSnQ.AO
唯「りっちゃあああん!!!」
梓「律先輩! さすがです!!」
駆け寄る二人。飛び付いて来た唯を受け止めながら私は笑みを溢した。
りっちゃん「おいおい大げさだよ」
それを遠くで見守る四人。
雷電「行ってやれ」
和「えっ」
雷電「お前の居場所はあそこだ」
和「……行っていいのかしら」
雷電「それを決めるのはお前だ」
和「……ええ、そうね」
ゆっくりと歩みながら律達の元へ向かう和。
斎藤「信じられないな。まさかメタルギアVOICEから発せられてる攻撃するな、っていう神経に訴えられる命令を防ぐとは」
スネーク「きっとそんな難しいことじゃない。ただあいつは何も考えずただ止めたかっただけだろう。音が…歌が笑顔を奪うことに利用されるのを」
斎藤「……そうですね。さすが紬様のご友学」
雷電「スネーク。軍の攻撃が迫っている。急いでここを離脱した方がいい」
スネーク「あぁ…」
トゥルル、トゥルル……
585:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 01:41:33.89:oTSnQ.AO
スネーク『オタコン。メタルギアは破壊した』
オタコン『駄目だスネーク! 発射シークエンスが解除されない!!!』
スネーク『なんだって!? どういうことだ!?』
オタコン『一度解除されてもう発射寸前までいった所で音が止まったけど……まだ生きてるんだ!』
スネーク『バカなッ! 音は止まってるのにか!』
オタコン『わからない……でも……もう』
スネーク『……』
『簡単な話だ。音の意思だよ』
オタコン『!?』
スネーク『誰だ!?』
『誰でもいいだろう。それより今は核を止めることが最優先だ。ヒューイ』
ヒューイ『割り込み通信失礼するよ。オタコン……だったね。君にもちょっと手伝って欲しいんだ』
オタコン『ヒューイ……?』
ヒューイ『……。今からデータを転送する』
オタコン『無茶だ! メタルギアVOICEが核操作を行なってる場所を全部特定するなんて……』
ヒューイ『その点なら大丈夫。彼女が突き止めたから』
ストレンジラブ『早くしろ。撃たれてからじゃ遅いぞ』
オタコン『わ、わかった! スネーク! ここは僕達に任せてくれ! 君は脱出の準備を! 僕のヘリで向かってるから!』
スネーク『了解した』
586:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 01:49:33.05:oTSnQ.AO
オタコン『それにしてもあなた達は一体……?』
ヒューイ『ちょっと過去の知り合いに頼まれたものでね』
ストレンジラブ『部下の尻拭いを私達にさせるとは。相変わらずだなあいつは。死んだと聞いていたのに…全く』
オタコン『?』
ヒューイ『それよりデータはきたかい?』
オタコン『あ、はい! 凄い…これなら!』
ストレンジラブ『場所がわかれば後は上から最終ロックをかけてやればいいだけだ。簡単だろう、お前達なら』
ヒューイ『核発射シークエンスの上書きを簡単だろう?って、君らしいな。』
オタコン『……もしかして、いや……でも…』
ヒューイ『……。さ、今は手を動かそう。じゃあ、また』
ストレンジラブ『……元気でな』
オタコン『!? 待って』
ピピュン……
587:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 01:56:07.63:oTSnQ.AO
────
リキッド「これでいい……これでこの世界は……」
「道を間違えるな。オセロット」
リキッド「!? まさか!!! あなたは!!!!」
その男は緑の迷彩服に身を包み、右目は眼帯、額には灰色のバンダナ、口元には葉巻。
リキッド「ビッグボス!!!!! 生きてらっしゃったのですか!!!!!」
ビッグボス「待たせたな、リボルバー・オセロット。色々あってな」
オセロット「ああ……ボス。まさかこの日が来るなんて……」
ビッグボス「話は後だ。今はここを脱出する。いいな?」
オセロット「わかりました、ボス」
588:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 02:12:41.49:oTSnQ.AO
無人島海上上空───
パイロット「あれがメタルギア!?」
『マルチロックオン、目標、ミサイル群』
『発射』
ズシャアアアアッ
メタルギアから発射された17発のロケット弾。
それは爆撃機が放った爆弾を一つ一つ全て撃ち落として行く。
その内の一発が爆弾を抜け爆撃機に向かってくる。
パイロット「くっ、来るぞ! 回避!!!」
パイロットB「間に合いませんっ!」
鈍い音爆発音をあげながら爆撃機はゆっくりと海面に落ちていく。
『ターゲットの破壊を確認。死傷者なし、パイロットは脱出した模様。任務完了、任務完了』
『これよりポイントBへ向かう』
ガシャンガシャン────
589:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 02:22:50.90:oTSnQ.AO
スネーク「お前ら! 脱出するぞ!! 軍のミサイルがいつくるかわからん!」
唯「へ? ミサイル?」
和と戯れていた唯が不思議そうに首を傾ける。
りっちゃん「そうだった! さっき軍から通達があって……」
スネーク「迎えはあるのか?!」
りっちゃん「え~と……」
和「来てるわよ、迎え」
りっちゃん「えっ?」
和が上空を指差すと一機のヘリがこちらに向かって飛んできていた。
憂『おねえ~~~ちゃ~~~~~ん!!!!』
スピーカーを最大にした声で呼びかける
唯「憂~~~~~!!!! こっちこっち~~~~!!!!」
大きく手を振りながらヘリに駆け寄る唯。
梓「待ってくださいよ! 唯せんぱぁい!!!」
その後を追う梓。
りっちゃん「スネーク……あのな、」
スネーク「……俺は」
バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ
島全体に何かが破裂したような音が響き渡る。
りっちゃん「なんだっ!?」
スネーク「軍のミサイルか!?」
590:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 02:46:12.35:oTSnQ.AO
「第一波は防いだ。早く脱出しろ。すぐに次が来る」
雷電「まさか……」
スネーク「バカな……」
りっちゃん「あっ……!」
雷電「ビッグボス…」
スネーク「ビッグボス!!!」
りっちゃん「ジョン!!!」
ビッグボス「おお、りっちゃん。生きてたか。仲間は助けられたか?」
りっちゃん「うんっ! 色々ありがとな! で、ビッグボス? ビッグボス……なんか聞き覚えあるなぁ」
オセロット「……」
りっちゃん「ってお前っ! いつの間に!? まさか……!」
ビッグボス「俺が解いた。悪いな、こんな奴でも大事な部下なんだ」
りっちゃん「ジョン? 何言って……」
ビッグボス「りっちゃん、お前はお前の信じる道を行け、いいな」
りっちゃん「うん……じゃなくて!」
雷電「ビッグボス、何の冗談だ。彼女を裏切るつもりか?」
ビッグボス「雷電、すまないな。俺はどうしてもやらなくてはならないことがある。EVAにはそう言っておいてくれ」
591:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 02:57:14.84:oTSnQ.AO
スネーク「あんたはあの時死んだはず……!」
ビッグボス「ソリッド・スネーク…。こんな形でまた出会うとはな」
雷電「ビッグママ、俺の組織のトップがビッグボスを再生したんだ。ソリダス・スネーク、リキッド・スネークの死体を回収し、ベースにしてな」
スネーク「バカな!!? リキッドならここに……」
オセロット「久しぶりだな……スネーク」
両手を銃に見立てて突き立てる。
オセロット「演技はもう必要ない。俺はリボルバー・オセロット!!! ビッグボスの部下だ」
スネーク「なんだと……?」
ビッグボス「さて……再会はここまでだ。迎えが来た」
ガシャンガシャンガシャンガシャン
りっちゃん「これは……メタルギア!?」
雷電「ZEKEか……また古くさいものを」
592:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:06:22.65:oTSnQ.AO
ウィィィン……
メタルギアの操縦席が開く、それを律達は固唾を飲んで見守る。
ミラー「久しぶりだなスネーク。FOXHOUNDの訓練以来か」
スネーク「マスター!? あんた何故!? リキッドに殺されたはずじゃ……」
ミラー「それ自体が偽装だったんだよスネーク。その時からビッグボス計画は始まっていた」
スネーク「ビッグボス……計画」
ビッグボス「そうだ。俺達はもう一度愛国者からの脱却を試みる!!! 本当の自由をこの手に掴むためにな!! 俺から始まった因縁だ。俺がケリをつける!」
ビッグボス「行くぞ、オセロット」
オセロット「はっ! ボス!!」
スネーク「待て!!!」
バシュン───
スネーク「ぐっ」
オセロット「ボスに近づくな。一度死んだとはいえ貴様の中のFOXDIEが感染する可能性もある」
593:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:16:51.69:oTSnQ.AO
ビッグボス「止めたければ来い。アウターヘイブンで待っている」
スネーク「アウター……ヘイブン」
りっちゃん「なんだよ……なんだよなんだよ!! どういうことなんだよジョン!!! あんたは……あんたは敵だったのか!?」
ビッグボス「……りっちゃん。お前の本当の名前はなんだ」
りっちゃん「……律だけど」
ビッグボス「律か、規律の律、旋律の律、いい名前だ」
りっちゃん「……ありがとう」
ビッグボス「律。お前さんが仲間達と共にありたいように俺は俺の信じるものがある」
りっちゃん「信じるもの…?」
ビッグボス「そうだ。その為にお前達と敵対しようとも、だ」
りっちゃん「ジョン…」
ビッグボス「お前はお前の信じるものと行け。じゃあな」
りっちゃん「ジョン……!!!」
ビッグボス「ピースだ」
594:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:23:54.76:oTSnQ.AO
ミラー「ZEKEに三人乗りはちょっと厳しいぞボス。いくら増設したとはいえ」
ビッグボス「カズ、いいから黙って行け。資料も手に入った、ここにはもう用はない」
ミラー「了解ボス」
オセロット「スネーク!!! また会おう!!!」シュバッ
スネーク「行かせるかっ!!!」
ソーコムを構えビッグボスに狙いをつける
ザンッ───
スネーク「なっ……」
ソーコムは横に真っ二つに斬れ落ちる。
スネーク「雷電! どういうつもりだ!!!」
雷電「さっき通信が入った。ビッグママはビッグボスを全面的に支援すると。だから撃たせるわけにはいかない。これが俺の道だ、スネーク」
スネーク「くっ! バカな!!」
ガシャンガシャンガシャンガシャン───
律とスネークは遠ざかって行くメタルギアZEKEをただ見ることしか出来なかった。
595:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:30:08.59:oTSnQ.AO
雷電「悪いな、スネーク……。こちらも迎えがきた」
スネーク「……」
雷電「次に会うときは敵かもしれないな」
スネーク「雷電……お前は」
雷電「俺はただローズを守る。それだけだ。またな、スネーク」
スネーク「……」
雷電「サムライ」
和「……なに?」
一抹の展開をただ傍観していた和に雷電が背中越しに話しかける。
雷電「次に戦場であった時は覚悟しておくことだな」
和「……心得たわ」
雷電「あいつらにも言っておいてくれ」
和「……ええ」
そうして雷電は自分を迎えに来たヘリに乗り、無人島を後にした。
この色々な思惑が交差した無人島を。
596:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:38:24.57:oTSnQ.AO
ババババ……
トゥルル……トゥルル……
オタコン『スネーク! 迎えにきたよ! 今梯子を下ろすから』
スネーク『……オタコン、俺は』
オタコン『スネーク。今はとにかくこの島を脱出するのが先決だ。話はまたそれからしよう』
スネーク『わかった……』
ピピュン……
スネーク「りっちゃん」
りっちゃん「スネーク……」
スネーク「俺はまだ戦場を降りるわけにはいかないらしい。だから決着はまた今度だ」
りっちゃん「……」
スネーク「やつも言ったがな、何を信じるかなんていうのはそいつにしか決められない。お前はあいつらと笑って過ごせる世界を作りたいんだろう?」
りっちゃん「うん……」
強く、強く頷いた。
スネーク「それでいい。頑張れよ、ルーキー。またいつかもし会うようなことがあったら…その時決着をつけよう」
りっちゃん「ありがとう、スネーク」
敬礼、
スネーク「…」
それに対しスネークも返した。
りっちゃん「(またきっと…どこかで会うような気がする、その時は…負けないよ。スネーク)」
597:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:45:15.05:oTSnQ.AO
斎藤「全く騒がしいですね」
背中に紬を背負った斎藤が見かねてかそんなことを言った。
紬「りっちゃん…」
りっちゃん「ムギ!!! 意識が戻ったのか?」
紬「えぇ。これからですもの、死んだりしたら勿体ないわ」
りっちゃん「ふふ、だな」
唯「りっちゃ~~~ん、和ちゃ~~~ん~~~みんな~~~」
梓「早く乗ってください! 憂の情報だと後数十分でまた爆撃がくるそうです!」
憂「律お姉ちゃん!!!」ギュッ
りっちゃん「憂ちゃん……」
唯「あれ? お姉ちゃん?」
憂「ありがとう……お姉ちゃんを助けてくれて」
りっちゃん「約束したからな」
唯「あずにゃんりっちゃんに憂とられた~~~!!!」
梓「はいはい」
和「行きましょう、時間がないわ」
りっちゃん「……」
598:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:56:12.80:oTSnQ.AO
りっちゃん「みんな、先に行ってくれ」
唯「…」
梓「…」
紬「…」
和「…」
斎藤「なに言ってるんですか! この島にもうやり残したことなんて…」
唯「あるよ」
斎藤「えっ…」
紬「あるわね」
梓「あるです」
和「あるわよ」
憂「澪さん…ですか?」
りっちゃん「うん。私はあのわからず屋を説得してから一緒に脱出するよ。だからみんなは先に」
その中にいる誰もが彼女を信じていた。
斎藤「そういうことなら…。気をつけて行ってらっしゃいませ、律様」
梓「言っても聞きませんから言いません。澪先輩をよろしくお願いします。律先輩」
唯「澪ちゃんを助けられるのはりっちゃんだけだよ!」
暗闇から助けられ、
紬「必ず二人で戻って来てね、りっちゃん」
和「澪のこと、よろしくね。あの子もああ見えて頑固だから」
行く道を照らしてくれた彼女は…彼女達にとってたった一人の…
憂「行ってらっしゃい、律お姉ちゃん」
りっちゃん「ああ、行ってくるよ。みんな!」
英雄だった。
609:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:33:37.61:oq6ysMAO
梓「あのっ…」
りっちゃん「ん? まだ何かあるのか? 梓」
梓「いえ……」
他のみんながヘリに乗り込んだのに一人だけ残り何か言いたげにしている。
りっちゃん「じゃあ早く行けよ。澪のことなら任せとけって」
梓「そうじゃないんです…。いや、その……。そうですよね……わかってます」
りっちゃん「??」
梓「澪先輩を、よろしくお願いしますね」
そう言って梓はヘリに乗り込んでしまう。
一体何が言いたかったんだろう梓のやつ…。
610:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:34:38.24:oq6ysMAO
ヘリはみんなを乗せて飛び立って行く。
私はそれを笑顔で、手を振りながら見送った。
誰も私に一緒に行こう、とか、無理だよ、なんて言ってこなかった。
それが何よりも嬉しくて、私は知らない間にみんなに力をもらってるんだなって思った。
信頼されるってことはこんなに心地良くて……仲間がいるってことはこんなにも暖かいものなんだ。
それを誰かさんにも教えに行こう。
一人じゃ何も出来なくても……みんなで協力すれば何だってやれるんだ。
お前もわかってるだろう、澪。
だってお前はそのやり方を少し間違えただけなんだから。
611:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:35:30.04:oq6ysMAO
「急げっ!!! 早く搬入しろ!」
「そんなものはいい!!! それより人員の避難を優先させろ!!!」
りっちゃん「なんだ…?」
研究所の方からおらび声が聴こえてくる。気になってそちらの方を向いて見ると、どんどんと人が溢れて出ているのが見てとれた。
りっちゃん「一般兵の人達かな。脱出の最中か」
もう壊滅したと言ってもいいもんな。蜘蛛の子を散らす様にこの島から逃げ出すのは当然か…。
私はその人達にどう対応していいかわからず、ただ見呆けていた…が、
あるものが目に入ると私の足は咳を切ったように急に回転を始めた。
612:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:36:20.48:oq6ysMAO
「お、おい……大人しくしてくれよ」
「グルウゥゥゥ……」
「こ、こんなの放っといて逃げようぜ?」
「バカ野郎! そんなことしたら俺のあずにゃんが泣くだろう! 小型だが輸送機もあるんだ。こいつらぐらい何とかなる!」
「でもさ……」
「ここを軍が爆撃するって斎藤さんが言ってただろ! 周りは海だ、逃げ場もない。幹部クラスはもう脱出したって話だがきっとあずにゃんはこいつらのことを気に病んでる筈だ……なら俺が何としても連れ出してやる!」
「お前……、へへっ、お前のそういうところ……嫌いじゃないぜ?」
613:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:37:50.88:oq6ysMAO
「なら手伝えよ。こいつらをこの輸送機に入るな!」
「わかってる! ちっ、この際少し銃で脅かして……」
りっちゃん「やめろおおおっ!!!」
「なっ」
「お前はあの時の!!!」
ライオン達に銃口を向けている男の関節を捻るように螺挙げる。
「あい゛た゛た゛た゛た゛」
後は痛がって体を戻そうとしてるのを利用して足を払い、薙ぎ倒す。
「ま、待てっ! お前は誤解をっ」
男が何か言ったがそんなことはお構い無しに飛び膝蹴りをお見舞いしてやる。
「がはっ……話を……聞い……て」バタン
やっとそう耳に気付いた時はもう男は地に伏していた。
りっちゃん「…えっ?」
614:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:39:22.35:oq6ysMAO
─────
りっちゃん「な~んだ……こいつらを乗せようとしただけか」
「だから話を聞けって言っただろう!」
「それなのにいきなり関節キメとは随分だよな~?」
りっちゃん「だから悪かったってさっきから言ってるだろ~? お詫びと言っちゃなんだけど私も協力するからさ」
「ちっ……まあいい。もう俺達は敵でも何でもないんだ。とっととこの島からおさらばして後は……」
「……」
ただ項垂れるだけの二人を見て、私は言いたいことがわかってしまった。
彼らも澪達と同じなんだ。ただ、取り返したかっただけ…何を犯してでも…音楽を。
615:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:42:37.15:oq6ysMAO
ライオンの群れ、その一匹に近づく。梓が一番可愛がっていた老獣のライオン、むすたんぐだ。
猫のように寝転んでるむすたんぐの元へ行くと目線を合わせるように私はしゃがみこんだ。
りっちゃん「むすたんぐ、みんなにあそこに入ってくれるよう言ってくれないか? 梓もお前達にはきっと生きて欲しいって願ってるはずだから」
「グルゥゥゥ……」
むすたんぐは低くそう唸ると、ゆっくりと立ち上がり輸送機の方へと歩いて行った。
それを見た仲間達もむすたんぐの後を追う。やはり彼らのリーダーはむすたんぐなのだろう。
いや、梓……か。
りっちゃん「そうか…」
さっき梓はこいつらのことを言いたかったんだ。でもこんな時にそんな悠長なことを言えないからって…。
りっちゃん「バカ梓」
そんな気なんて遣うなよ。何だって私に言えばいいんだ。
じゃないと次に私が梓に頼りづらくなるだろう?
なーんて
616:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:43:41.94:oq6ysMAO
「よ~し準備は出来た。忘れ物はないな?」
「思い出…ぐらいかな」
「はいはい。じゃあ俺らはこれで。あんたも早く脱出した方がいい。爆撃機が来るまで時間がないぜ」
りっちゃん「私はまだやることがあるから」
「…澪さん達の仲間ってのは聞きました。ジョニーから」
りっちゃん「!! あいつは?」
「さあ? 風のようなやつだからな。今頃どこにいるのやら」
りっちゃん「そっか…」
「澪さんのこと、よろしくお願いします」
りっちゃん「えっ…」
私は何でビックリしてるのだろう。
「必ず助けて…皆さんで一緒に幸せになってくださ」
617:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:45:54.52:oq6ysMAO
そうだ、私は勝手にこの人達は澪達を恨んでいると思い込んでたんだ。
でも…そうじゃなかった。
「じゃあ、これで」
輸送機に乗り込む二人。唯一切り開けた滑走路のような場所を車輪が滑り、ゆっくりとスピードを上げて進んで行く。
このまま彼らに何も告げぬまま行かせていい……わけがない!
ただ一言、それだけを言うために私は走った!
りっちゃん「必ず!!! 必ず音楽を取り戻して見せるから!!! 今度はみんなが笑っていられるやり方で!!! 何年かかっても!!! きっと!!!! きっと!!!!」
それが聞こえたのかどうかは、一瞬見えた彼らの笑顔で判断するしかなかった。
とても、とても良い笑顔だった。
618:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:47:04.23:oq6ysMAO
───研究所内部───
『総員退避、総員退避。繰り返す、総員はただちに……』
流暢な喋りのメカメカしいアナウンスが流れている。研究所は既に人気はなく私達がむすたんぐ達をどうにかしている間に退避したのだろう。
りっちゃん「さて、あのわからず屋はどこにいるのかなっと」
研究所内部は広い、ともかく澪がいそうなところをしらみ潰しに探すしかないか。
私はそう決めるとすぐさま走り始めた。
澪……。
ん……何だろう。
この匂い。
いい匂いがする…。
619:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:47:58.87:oq6ysMAO
───研究所内部 ???───
ここはこんな時でも静かだ。
澪「いい匂い」
水仙に囲まれただだっ広い部屋の真ん中ぐらいで私は行儀よく座り込んでいる。
澪「みんなはもう行ったかな…」
澪「メタルギアはどうなったんだろう」
澪「軍の爆撃機はいつぐらいに来るのかな…」
どうでもいい。
思ってもないどうでもいいことばかり並べてしまう。
本当はこんなことは二の次だ。本当に私が考えてることは…。
澪「いつだって…」グスン…グスン…
そう、いつだって私は
「みーお」
澪「……」
律のことばかり考えてたんだ。
620:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:49:07.09:oq6ysMAO
澪「律…。なんでここが?」
りっちゃん「いい匂いがしたから、来ちゃった」ニシシ
後ろ手に腕を組ながら笑う彼女は昔とちっとも変わってなかった。
でも…もうあの時の私達とは立ってる場所は違う。
澪「ふん…止めでもさしに来たのか?」
土をはらいながら立ち上がると私は律に向き直った。こんな時、このコートは有難い。
襟の部分で顔の半分近くが隠れるから…表情を悟られにくい。
りっちゃん「まだそんなこと言ってるのかよ…お前は」
一気に律の表情が曇る。せっかく探した相手がこの態度では当然だろう、だけど…。
621:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:49:53.51:oq6ysMAO
澪「他のみんなに何を言われたか知らないけどな、私はテロリストだ。WORLD OF SONGのリーダーとして幕引きをしなくちゃいけない」
そうだ。私はもう…女子高生の秋山澪ではない。
世界を脅かし、核まで使って音楽を取り戻そうとした狂人なのだ。
その事実はずっと変わらない。
だから……!
ここで律の優しさに甘えてノコノコと生き残るわけにはいかない!
これ以上みんなに迷惑はかけられない。
それが私が始めてみんなを巻き込んだことへの責任。
そして自分の道を間違いじゃなかったと言える為のプライドだ!
622:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:50:31.52:oq6ysMAO
やっと、やっと見つけた。これで一緒に帰れるんだ。みんなで……。
そう思った私が甘かった。澪は相変わらず高圧的な態度で私に突っかかってくる。
きっとまだWORLD OF SONGの肩書きを背負ってるのだろう。
そんなもの……もう意味なんてないのに。
りっちゃん「もういいだろ、澪。終わったんだ…何もかも」
澪「終わった…? 何がだよ」
りっちゃん「メタルギアも破壊して…唯達も取り戻した。だから……」
澪「取り戻した? ふふ、悪かったな律。律の大切な友達を取っちゃったりしてさ!」
りっちゃん「…はあ?」
623:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:51:54.27:oq6ysMAO
澪「私が上手いこと言ってこんなことに取り込んだって言いたいんだろお前は!」
りっちゃん「違う!!! そうじゃない…そうじゃなくてっ」
澪「まあいいよ。私にとってはもう過去のことだから。今の私は一人だ。それだけ」
りっちゃん「それだけって…」
澪「……もうそろそろ軍の爆撃が始まる。律、行けよ。みんなが待ってるんだろう?」
りっちゃん「…やだ」
澪「……じゃあ好きにしなよ。私はここで静かに死にたいんだ。邪魔しないでくれ」
りっちゃん「……やぁぁぁだぁぁぁああああっっっ!!!!」
澪「!?」
声帯が裂ける程に叫んだ律の声が澪の耳に驚きを届ける
624:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:53:18.06:oq6ysMAO
りっちゃん「澪がいなきゃ嫌なんだ!!! 私には澪が必要なんだよ!!!」
澪「なにを…っ」
りっちゃん「…最初はさ、私もそうだった。みんなを殺すつもりだったんだ…。FOXDIED…世界って立場に追われて……そうしないといけないって思ってた」
澪「なら…」
りっちゃん「でも違ったんだ。梓が教えてくれた」
澪「梓が…?」
りっちゃん「梓…殺されるって時に何て言ったと思う?『躊躇わないでください』って言ったんだ。澪先輩と生きてくださいって…。自分がまさに殺されるってところで…」
澪「梓がそんなことを…」
りっちゃん「その時からだよ。私がみんなを何があっても助けようって思ったのは」
澪「……」
625:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:54:21.24:oq6ysMAO
りっちゃん「この包帯は唯が巻いてくれたんだ」
澪「唯…」
りっちゃん「もうとっくに治ったんだけどさ。やっぱり外せなくて…。澪に色々教えてもらったんだって言ってた。澪ちゃんはもっともっと勉強してたって」
澪「……」
りっちゃん「最後はムギ。ムギにはいっぱい強さをもらった。誰よりも私達のことを考えててくれたんだ」
澪「うん…それは私も同じ気持ちだよ」
りっちゃん「ムギ……撃たれたんだ」
澪「えっ…」
りっちゃん「勿論死んだりしてない。でも…その時でさえムギは「みんなをよろしくね」って…みんなの心配してさ」
626:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 00:54:57.24:oq6ysMAO
りっちゃん「みんな…自分じゃない他の人のことばっかりで…」
自然と流れる涙が頬を伝い水仙畑に落ちていく。
りっちゃん「バカだよなぁ…ぁっ」
顔をくしゃりと歪めるも、その後に澪に出来るだけ笑顔で振り向いた。
澪「それは…お前もだろう。律」フフ
りっちゃん「お前だって…」フフ
いつ振りだろう、笑い合えたのは。
これが当たり前だったのに……どうしてなくなってしまったのだろう。
澪「律…ありがとう」
その言葉が何故か遠く聴こえるのは…どうしてだろう?
627:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 01:13:42.99:oq6ysMAO
澪「それでも…私は行くわけにはいかない」
りっちゃん「澪ッ!」
澪「みんなを守るためでもあるんだッ! ここで何の死体も上がらずに終われば…残党狩りが始まる。首謀者の私の死体が上がればそれで終わるんだよ…!」
りっちゃん「何でそんな考え方…ッ!」
澪「もうあの頃の私達じゃないんだッ! わかれよ律ッ! これが私の…最後の仕事(ラストミッション)なんだ…!」
澪「ここで死ぬことが…みんなを守るための一番のやり方なんだ!」
りっちゃん「……それはWORLD OF SONGの澪としての答えだろ? 秋山澪の答えを聞かせろよ…!」
628:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 01:15:12.73:oq6ysMAO
澪「……」
りっちゃん「言えないのか?」
澪「言う必要はない。もうそんな人物はいないんだから」
りっちゃん「……あの話には続きがあってさ。私は最後にソリッド・スネークという男に出会った」
澪「伝説の傭兵…」
りっちゃん「私もそう言ったらあの人は自分をただの怖がりで、臆病なやつだって言ったんだ。自分がそうなると嫌だから自分がやるんだって…おかしいだろ?」
澪「…うん」
りっちゃん「そしてこうとも言ったんだ。迷うなって。これはジョン……ビッグボスにも言われたんだ」
澪「ビッグボス…。知ってるのか? 律。あの二人がどういう関係なのか…」
629:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 01:17:33.39:oq6ysMAO
りっちゃん「前に見た資料を思い出したよ。スネークはビッグボスのクローンで…スネークがビッグボスを殺したって」
澪「…何で生きていたからは今更だな」
りっちゃん「そこら辺は良くわかんないけどさ」ハハ
りっちゃん「でも同じこと言われたんだ…二人に。ぶつかり合って…殺し合いをした二人がおんなじこと言うなんて変だよな」
澪「……」
りっちゃん「二人はやってることは違っても……思いは同じなんだ。自分が信じる道を行くって」
りっちゃん「それを聞いて私は……みんなを助けるだけでも駄目だって思った」
630:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 01:18:59.48:oq6ysMAO
澪「じゃあどうする?」
りっちゃん「みんなと一緒に考えて……みんなが笑える道を行くって決めた」
澪「みんなが笑える…?」
りっちゃん「うん。唯も、梓も、ムギも、憂ちゃんも、和も、さわちゃんも…澪も、そして世界のみんなもだ!」
澪「理想論だな。そんなこと出来るわけないだろ!」
りっちゃん「かもな。澪一人じゃ…な!」ニヤッ
澪「~ッ!」
りっちゃん「澪…お前は今笑えてるか? その道を行って。笑えてるのか?」
澪「……私は、そんなものッ!」
澪「どうだっていいッ! 笑えるとか笑えないとかッ! そんなの…どうだって…」
631:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 01:24:59.19:oq6ysMAO
りっちゃん「そうか…。WORLD OF SONGの澪が邪魔してるんだな」
澪「そうじゃない! 私は私だ!!!」
りっちゃん「……なら、こうしようか」
りっちゃん「勝った方が負けた方の言うことを何でも聞く…。どうだ?」
澪「何でもだな?」
りっちゃん「ああ。わからず屋の澪はこうでもしないと納得しないだろう?」
澪「……いいだろう。律、お前が負けたら一緒にここで死んでもらうからな」
澪が構えを組む。
りっちゃん「万が一負けたらな。でも私が負けるわけないさ」
澪「随分な自信だな。そんなに強くなったのか?」
りっちゃん「だってお前は一人で、こっちはみんななんだから」
澪「」ギリッ──
澪「聞き飽きたよッ! お説教はっ!!!」
632:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 01:59:04.58:oq6ysMAO
漆黒に包まれた澪の体が駆ける───
りっちゃん「日本刀は使わないのか?」
澪「そっちこそッ! お得意の麻酔銃は使わないのか?! もっともそんなものじゃこのコートに傷さえつけられないだろうけどなッ!」
澪「チェッ!」
飛び込み様の蹴り、
これをスウェー気味にかわす。
澪「どうしたっ?! 避けるので精一杯かッ?!」
装填のない矢の様に繰り出される蹴りを私はただ避け続ける。
澪「このぉ……ッ!」
澪が痺れを切らし大振りになった時を狙い、開歩───
澪「なっ(懐に入られた…!)」
633:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 01:59:52.91:oq6ysMAO
りっちゃん「掌底!!!」
蹴りが来る前に鳩尾を一掌。
澪「うっ…」
自分の勢いもあり前のめりに倒れそうになる澪。
りっちゃん「いくら銃弾を防げるからって実際の鉄じゃないのはわかってるんだ。じゃなきゃそんなにふわふわ舞うわけもない」
澪「……」
交差するように倒れ込む澪、あっさり決着がついた……
澪「相変わらず甘いな。律は」
りっちゃん「!?」
焦って振り向いた先に、澪のローファーが空を切りつつ私の顎を……。
りっちゃん「があっ……」
弾き飛ばした。
634:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 02:01:59.39:oq6ysMAO
あまりの威力に二、三歩後退してしまう。
口の中は瞬時に鉄の味と砂利が支配し、一気に気持ち悪くなった。
りっちゃん「ペッ……」
口の血を袖で拭うとようやく私は何をもらったのか理解した。
りっちゃん「カポエィラか…」
澪「へー…知ってるのか。意外だな」
澪は倒れる振りをして地面に手を付き、逆立ちしながら足を開き、回転させて私の顎を撃ち抜いたのだ。
りっちゃん「格闘技全般はやったからな。カポエィラは興味なくて全然やらなかったけど」
澪「ふふ、律らしい。なぁ律。カポエィラの起源を知ってるか?」
りっちゃん「知らないよ。さっきも言ったろ? 興味ないって」
澪「そう言わずに聞いてくれよ」
635:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 02:03:24.02:oq6ysMAO
澪「カポエィラはダンスから派生した格闘技なんだ。私はそれを知った時からずっとこの格闘技を極めてきた。身を守る力もいると思って。音楽を取り戻す私に相応しいかなって」
りっちゃん「そうかい」
ムッ
澪「それとさっきの掌底、全然効いてないからな。このコートはセラミックとカーボンから作られてるんだ。薄そうに見えるけど厚みもそこそこある…」
澪「メタルギアの弾丸だって効かないぐらいなんだから律の掌底なんかが効くわけないだろう?」
りっちゃん「……それで強くなったつもりかよ。澪」
澪「強くなったさ。律と違ってな」
636:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 02:04:21.53:oq6ysMAO
澪「早くこうさんした方が身のためだぞ律ッ!」
右足に力を入れると土がめり込む感触が伝わってくる。
コンクリートにはない感触、私はその感触が嫌いではない。
嘗ての親友を蹴り倒すのは気分がいいものではない……が、私は意地でも勝って律と一緒にいてやると決めたんだ。
誰にも渡さない…。
私だけの律でいてほしい!!!
あれ…これは誰の気持ちだろう?
私? それとも……
澪「足元がフラフラだぞ律ッ!」
思いとは裏腹に私の脚は律を撃ち抜いて行く。
腕、肩、腹、足……。
律の体に当たる度に私のどこかも痛む気がする…。
637:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 02:13:39.88:oq6ysMAO
澪「止めだっ!!!」
捻りを入れた回転脚を打つ為に律に背を向ける。
トンッ───
と少し飛び上がりながらスケートの半回転ジャンプの様に体を捻ると……
澪「これで……ッ!」
律は私のものだ……!
ガシッ───
えっ…?
止められ…
りっちゃん「澪、歯……食い縛っとけ」
澪「なっ……」
りっちゃん「銃拳…」ボソッ
律の拳が私の腹部を圧迫する。
でも、
澪「無駄だって言って……」
りっちゃん「掌底ッ!!!!」
腕をしなるように上に吊り上げた後、一気に押し出した。
澪「ッッッ!」
声にもならない衝撃が私の腹部辺りを直撃する。
息が出来ない、
まるでトラックにでも跳ねられた様な……。
638:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 02:20:08.46:oq6ysMAO
何mか飛ばされた後、水仙の花の上にどさりと墜落した。
澪「があっ……がはっ……」
打った衝撃と打たれた衝撃で呼吸が怪しい。
舞い上がる水仙の花の中でただ身悶えた。
りっちゃん「密着してからの……掌底なら関係ない……。それがどんな固かろうが……ただの服だよ」
トボトボと歩く音がする。律が近づいてるのだろう。
負ける……?
私が……負けたら、きっと律は私を助けようとする。
どうなっても。
でもそれはこの先きっと後悔する。
私なんて助けるんじゃなかったって…きっとそうなる。
だから……だからって律を巻き込んで死ぬことが正しいのか?
笑って過ごせる道な…の…?
澪「う……あああっ!!!」
死力を尽くして立ち上がる。
負けない、負けたくない!
ただそんな純粋な気持ちが私を奮い立たせた。
640:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 02:26:18.29:oq6ysMAO
澪……。
お前はどうしたい。
ほんとにそのまま死にたいのか?
お前を心配している仲間を残して?
何がお前をそこまで追い込んでるんだよ…!
りっちゃん「私は……」
朧気な視界で澪を見定める。
あっちもさっきの掌底でフラフラだろう。
ここまでさんざカッコいい格好してきたんだ。
最後ぐらい泥臭くていい。
ただ勝ちに貪欲になる。
りっちゃん「私は澪を倒して嫌がってもでも連れていく!!!」
澪「私だって……負けない! 負けたくない!!!」
私は頭のカチューシャを外し、空に投げる───
だらんと長くなった前髪を気にも止めず言ってやる。
律「FOXDIEDのりっちゃんとしてじゃない! 私は田井中律として秋山澪!!! お前を助ける!!!」
641:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 02:27:54.25:oq6ysMAO
挿入歌 NO Thank You
642:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 02:35:35.86:oq6ysMAO
澪「はあああっ」
律「うおおおっ」
水仙の花畑の中心でぶつかり合う。
澪「律は! 律はいつだってそうだった!!! 私のことなんて無視して!! 軽音部にだって無理矢理入れて!!!」
律「がっ……」
澪の蹴りが鳩尾を直撃する、けど……っ!
律「嫌だったのかよっ! お前はッ!」
澪「ぶっ……」
律の掌底が私の顎を跳ね上げる、、、けど……っ!
澪「う……そんなわけないだろうっ!!!」
律「あがあっ」
澪の回転蹴り脇腹にめり込む……。
バキリとイヤな音が耳に入る、それでも止まれない!
律「ならなんでっ!!!!」
澪「うぶっ……」
私の足を抱えたまま律の頭突きが決まる……。
意識が遠退く────
643:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 02:46:41.69:oq6ysMAO
澪「ッ!!!!!」カッ
それでも気を失うわけにはいかない
私は最後の気力を振り絞って律に捕まれてない方の足を振り上げ───
澪「それでもッ!!!!! 私は思い出なんていらないっ!!! 今が欲しい!!!!」
降り下ろす───
澪「ネリョ チャギ!!!!」
俗に言う踵落とし、隠していたテコンドー技をここで使うッ!
踵は律の頭を捉え────
律「だったら───」
澪の足を手で右から押してやり、
澪「そん……」
持ってる足を左手で引っ張ると────
澪「な……」
そのまま投げ伏せる────
律「私がその今を作ってやる!!!!」
644:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 02:55:24.40:oq6ysMAO
澪「はあ……はあ……」
律「はあ……っ……」
澪「最後にCQCとは……やられたよ、律」
律「咄嗟に思いついただけだよ…。多分…もうできない」
澪「そっか…」
律「……澪、これで」
澪「律、この房咲水仙の花言葉……知ってるか?」
律「………」
澪「『思い出』なんだ…。私はいつだってあの頃に憧れてて…またあの頃に戻る為にこんなことまでして…。でもそれじゃ駄目だって…」
澪「だから戒めにこの花をこの研究所に植えたんだ。この房咲水仙もいつか枯れる。その枯れた房咲水仙と共に思い出も枯れさそうって…決めてたんだ」
律「でも知ってるか? 澪」
澪「…?」
律「房咲水仙のもう一つの花言葉は…記念。まだ枯れてない、咲き続けてるんだ房咲水仙は。だからこれは今日から一緒に明日を目指す私達の『記念』なんだ」
澪「…あはははは」
律「くくく…っ」
645:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 02:59:16.22:oq6ysMAO
澪「……参ったよ、律」
律「じゃあ私の勝ちってことで!」
澪「うん。好きにしてくれ」
律「じゃあ……」
澪「……」
律「私と一緒に、ずっと生きてくれ。何があっても」
手を伸ばす────
前は伸ばされて、私が拒んでしまった手を────
澪「わかった」
ぱしんっ───
今度は私が伸ばして……今度こそ離さない────
何があっても、絶対に。
646:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 03:04:49.97:oq6ysMAO
ドオオオオッ
ズオオオオッ
ガタガタガタガタ……
律「なんだっ!?」
澪「始まったか…。軍の爆撃だ」
律「じゃあ早く逃げないと!!!」
澪「わかってるよ。こっちだ律!」
律「うわっ…」
澪の力強い手に引かれるまま水仙畑を抜ける。
律「あっ、カチューシャ…」
澪「あ、ごめん! とってくるよ!」
律「……い~や、いいや」
澪「いいのか?」
律「うん。もう私には必要ないから」
そうだ、もうFOXDIEDの律はいない。
今の私は田井中律、仲間を誰よりも大切に思うただの女の子だ。
澪「わかった、じゃあ行こう! 律!」
律「おうよっ!」
だから、おやすみ
私のカチューシャ。
647:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 03:09:03.44:oq6ysMAO
───研究所 地下 格納庫───
澪「くっ…駄目か。地下のなら無事かと思ってたんだけど」
上のヘリや輸送機は既に瓦礫に埋もれて使い物にならなくなっていた。
地下に逃げ込んだ私達だったがそこでもやはり瓦礫などが降りかかっておりとてもじゃないが発進出来そうなものはない。
澪「駄目だ…他にもう脱出手段が…」
律「私と一緒に生きるって決めたばっかりだろ!? 諦めるなよそう簡単に!!! 何か…必ず何かある!」
「いや~待ちましたよ、ええ」
澪律「!?」
648:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 03:14:13.68:oq6ysMAO
ジョニー「というかこの爆撃の中航空機で逃げ出そうって考えはさすが素人ッスね~…」
律澪「ジョニー!!!」
ジョニー「こっちだ! 紬さんが「こんなこともあろうかと」と作っていた非常脱出用小型潜水艦がある!」
律「さっすがムギ!!! もお~~~大好きッ!」
澪「ン…」
律「澪の次にな!」ニヤニヤ
澪「べ、別にそんなこと言ってないだろ!」
ジョニー「満腹中枢いっぱいごちそうさま。いいから早く!!!」
律「わかった!」
澪「ありがとう、ジョニー」
ジョニー「大したことじゃありませんよ」
「……」
ジョニー「ん…?」
律「おーいジョニー! 早くーー!」
ジョニー「あ、はい!(気のせいか…)」
649:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 03:18:35.08:oq6ysMAO
───小型潜水艦内部───
澪「……終わったんだな…」
律「な~に言ってんだよ。これからさ。何もかも」
澪「…うん、そうだな!」
澪「律と一緒ならきっと…何だってやれる気がする」
律「みんなも忘れるなよ!」
澪「そうだな」フフフ
律「(スネーク……ビッグボス……あんた達は何を思い……何でぶつかったのかはわからない)」
律「(けど……)」
律「(きっと目指している道は……同じだと信じたい)」
律「(みんなが笑って過ごせる眩しい世界に……私はきっとしてみせる)」
いつか、必ず────
650:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 03:25:48.26:oq6ysMAO
1年後────
───とある動物園───
梓「よ~しよし、あずにゃん二号。ゆっくり食べな」
あずにゃん二号「がうがう」
梓「あなたのお母さんはね……とっても優しくて……とっても暖かかったんだよ」
あずにゃん二号「がう?」
梓「ふふ、美味しい?」
あずにゃん二号「がうっ!」
「お~い、そろそろじゃないのか?」
梓「あっ、はい。もうそんな時間でしたか」
「こいつらの世話は俺達に任せといて行けよ」
梓「ありがとうございます。お二人とも。むすたんぐ達のことは感謝してもしきれません」
「むすたんぐは…島を出た瞬間すぐ死んじまったけどな…」
「すまない…」
梓「いいんです。きっとむすたんぐも喜んでます。それに今は新しい命…むすたんぐの子供がむすたんぐの意思を受け継いでますから」
「…そうかい」
梓「はい。人もこうやって…受け継いで行くんです。良いことも悪いことも…。」
だから、良いことをしなきゃです。
天国のむすたんぐの胸を張れるくらいに
651:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 03:30:56.06:oq6ysMAO
───とある研究所───
「博士! この音と音がぶつかった時に出る音波のグラフです!」
紬「ありがとう。ふ~む、これは興味深いわね」
「もしかしたらSONGBOMBの機能を停止させられるかもしれませんね!!!」
紬「そうね。やっと…やっとここまで来たのね」
「博士ー。車回しておきましたよ。確か大事な用があるんでしょう?」
紬「そうなの! ごめんね。後は任せるわ」
「わっかりました!」
紬「あれからもう一年…」
SONGBOMBを止める為に毎日研究に明け暮れていたからあっという間だったわね。
みんな元気にしてるかしら
652:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 03:38:05.18:oq6ysMAO
───とある病院───
「ありがとう唯ちゃん。唯ちゃんの包帯はほんと痛くないわぁ」
唯「いつも練習してるからねっ」フンスッ
「でも妹ちゃん程じゃないわね」
唯「がくっ…。我ながらよく出来た妹だと思いますよ憂は」
「でも二人のおかげでこの病院も凄く明るくて楽しいわぁ。ありがとね、唯ちゃん」
唯「えへへ~」
憂「お姉ちゃ~ん! そろそろ行かないと遅刻しちゃうよ!?」
唯「そうでしたっ!」
「あら? 何か大事な約束かしら?」
唯「うんっ! とって大切な人達とのね! じゃあ憂後は任せた! いってきまーす!」
憂「気をつけてね~」
唯「う~んッ!」
あれからみんな違う場所でそれぞれのやれることをやっています。
それにも色々事情があるんだけど…まあいっか!
とにかく今日! みんなと再会することになってるの!
楽しみ~!
みんな元気にしてるかなぁ
653:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 03:43:04.47:oq6ysMAO
───墓地───
律「おっそいな~みんな」
澪「ちゃんと時間も言ったのか?」
律「言ったに決まってるだろ? そ~んなに私は信用ないのかよっ」
澪「律は肝心なとこで抜けてるからな」
律「なにをぉぅっ!」
澪「なんだよ!?」
律「むむむむ」
澪「むむむむ」
唯「二人ともなんでにらめっこしてるの?」
律「っあッ! 唯! いるなら声かけろよ!」
唯「かけたよ? 今」
澪「……」
梓「唯先輩は相変わらずそうですね」
律「梓!!」
唯「あずにゃ~~~ん!!」ダキッ
梓「やめてぐだざい゛くるし……」
唯「一年分のぎゅーなのです」
澪「溜めんでいい!」スパーン
654:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 03:46:25.10:oq6ysMAO
紬「ふふふ、みんな元気そうね」
律「ムギ!! 白衣なんか着ちゃってすっかり科学者って感じだな」
紬「似合うかしら?」クルクルッ
梓「はい。とても似合ってますよ」
唯「あずにゃん私のナース姿は!?」
梓「コスプレかと思いました」
唯「ががーん」
澪「というか着替えてこいよ…唯は」
唯「だってぇだってぇ…見せたかったんだもん」
律「はいはい似合ってるぞ唯」
唯「ほんとぉ!?」パア~
澪「単純だな」
紬「そこが唯ちゃんのいいとこじゃない」フフ
655:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 03:47:01.88:oq6ysMAO
挿入歌
スネークイーター
656:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 03:52:26.87:oq6ysMAO
律「…さわちゃん」
静かに花を手向ける。
澪「さわ子先生…」
唯「さわちゃん先生…」
紬「さわ子先生…」
梓「さわ子先生…」
律「来るのが遅れてごめんな。あの後やっぱり指名手配とか色々厳しくてさ。それでもまあなんとかやってるよ」
さわ子の墓の前に綺麗に一列に並ぶ一同。
律「私達の恩師、さわちゃんに敬礼っ!!!」ビシッ
澪「」ビシッ
唯「」ビシッ
紬「」ビシッ
梓「」ビシッ
律「……。さて、長々とやってて誰かに見つかるとまずいからな。これぐらいにしとこう」
澪「そうだな。律、他に行くとこある?」
律「そうだな~……あっ、そうだ」
657:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 04:00:09.83:oq6ysMAO
2010 8月6日───広島平和記念公園───
夕方になり人も疎らになった平和記念公園で私達は花を手向けた。
私達なんか知り得もしない昔にこんなことがあったなんて信じられないけど……それは確かに起こったことだ。
梓「私達は知らないことだけど…だからって知らないじゃいけないですよね」
澪「……」
律「ああ、そうだな」
答える資格がないと思った澪達に変わって私が答える。
律「これから償って行けばいいさ。私達も」
それは許されることじゃないけど、だからって何もしないんじゃ始まらないから。
澪「…そうだな。私は律と一緒にずっと生きてくって約束したし」
律「ははっ、だな」
658:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 04:10:49.82:oq6ysMAO
目を瞑り、黙祷する。
今生きている私達が、あなた達の思いも明日に持って行きます。
だから、安らかに…
『2010 広島にアメリカが初の参拝。ゆっくりだが動いている、世界は』
唯「りっちゃ~ん! 行くよ~~~!」
遠くから聞こえる唯の声で目を開ける。
振り向いた私は「今行くー」と言いながらみんなが待つ所へ走る。
夕日をバックに横並びしている澪達の顔を眺めながら私は思う。
この道はきっと間違ってなかったと。
だってみんなこんなにも────
笑顔なんだから
END
659:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 04:11:57.47:oq6ysMAO
スタッフロール
作者>>1
制作>>1
脚本構成>>1
支援の数々 皆様
660:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 04:19:32.81:oq6ysMAO
トゥルル、トゥルル…
ピピイュン───
『私です。はい…はい…』
『予定通りメタルギアVOICEは破壊されました。……ええ、……はい』
『資料はビッグボスが奪取しましたが問題ありません。あの技術は琴吹紬なしではあり得ませんから』
『……はい、……はい。SONGBOMBは役に立ちましたね。おかげでビッグボスの情報もいち早く入りましたし。まさか奴らもあれが盗聴機だとは思ってませんよ』
『はい……はい。では予定通りアウターヘイブンに乗り込み、ビッグボスの動向を探ります。……大丈夫ですよ、潜り込むのは得意ですから』
『では、ゼロ少佐』
661:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 04:26:14.72:oq6ysMAO
トゥルルトゥルル……
ピピイュン───
『久しぶり。元気してた?』
『今忙しいって? いいじゃない別に。私とあなたの仲じゃない』
『……え? こないだの約束破ったって? あれは~ほら……私も色々忙しいのよ』
『今度埋め合わせするからさ! 私が約束守るって言うのは知ってるでしょ?』
『ちゃんと唯先輩と梓に律先輩が来たら洗脳が解けるようにしたじゃない。それのおかげであそこまで律先輩が持ち上げられたんでしょ?』
『……何々? 律先輩は元から凄いって? ああ、まあ確かにね。……はいはい凄い凄い』
『ごめんごめんっ。あっ、キャッチ入った! じゃあまた今度ね、憂』
662:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 04:32:45.51:oq6ysMAO
『私です。はい…はい…、オセロットですか?』
『彼ならドレビンが雷電に運ばせたFOXDIEで今頃……』
『はい、はい。確認が取れ次第報告します』
『あ、キャッチ入った! じゃないちょっと通信が……あーあー……』
ガチャ
トゥルルトゥルル……
ピピイュン
『憂どうしたの?』
『ええっ?! 大事なこと聞き忘れたって? 何々~?』
『……』
『純ちゃんは誰の味方なの?って』
『……』
純『憂に決まってるでしょ』
テッテッテテーン
663:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 04:37:26.34:oq6ysMAO
数年後────
「この大空に翼を広げ……」
「お母さんそれなぁに~?」
「ん? これ? これはね~歌って言うんだよ」
「うたぁ?」
「そう、歌。とても綺麗で楽しくて……聞いてるとみんな笑顔になる魔法なの。私の大切な人が守ってくれたものなんだよ」
「お母さんの大切な人……。じゃあ私も歌いたい!」
「ふふ、じゃあ一緒に歌おっか?」
「うんっ」
「「この大空に~翼を広げ~……」」
今もきっとどこかで、あなたも歌ってますか?
律─────
664:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 04:40:43.66:oq6ysMAO
──────
「へくしっ」
「あ~……寒っ。やっぱりアラスカにこの装備じゃキツかったかな」
『つべこべ言わないで頼むよ! 君が進言したんだろう!?』
「わかってるようるさいな~」
「……も~えろよもえろ~よ~炎よも~え~ろ~」
『どこかの民謡かい?』
「歌だよ、ただの。暖まりそうなやつ選んだだけ」ニカッ
THE END
665:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 04:41:38.68:oq6ysMAO
終わりました……
長い間お付き合い頂いた皆様、本当にありがとうございました!!!
とりあえず寝ますwww
666:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 04:54:06.13:oq6ysMAO
寝る前にあったことだけ
──リボルバーオセロット、FOXDIEにより死亡
──琴吹博士、SONGBOMBの沈静化に成功
──アウターヘイブンにスネーク、律、和が突入(全員消息不明)
──ビッグボスの死体を確認するも本人のものかわからず
──時を同じくして雷電も消息不明
──平沢唯、平沢憂が病院を設立
──梓、友人らと共に動物園を開園
──澪、孤児院を設立.
.
.
.
.
667:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 05:31:48.90:TS3OcJU0
完走おめでとう!!
そしてお疲れ様でした。
×あずにゃん2号
○ムッたん2号
じゃね?とか思いつつ勘違いならゴメン。
まぁ何せね、ここにまた一つ名作が完成したのを嬉しく思う訳ですよ。
668:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 08:17:42.26:2.38LIAO
乙!
ここ最近で完結した長編のけいおんSSと言えばケイオンジャーもあるな。
某バイハザに並ぶすごいクオリティのSSだった!
669:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 11:13:45.32:pYS.LUAO
超乙でした!
ところで>>663は澪?
670:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 12:45:10.63:2qlOW12o
律と澪の子か・・・
671:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 14:14:36.06:oq6ysMAO
>>667
この世界では純と梓はあんまり仲良くない感じなのであずにゃん二号にしてみました(純から預かってない設定)けど翌々考えたらむすたんぐから産まれたのにあずにゃん二号ってのも変ですよねwww
ムッタン二号の方がよかったですねwww
672:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 14:23:31.34:oq6ysMAO
>>669
はい。お母さんと呼んでいるのは澪が始めた孤児院の子供です。
実際の親子じゃないので悪しからずwww
>>670
それだと最高だっ!!!なんですけどwww
674:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 14:23:59.47:SsVkiFk0
孤児院を設立だから、孤児なんだろうけど…
ここは>>670に同意しておこうか。
乙でした!
675:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 14:25:29.13:oq6ysMAO
律と澪の子です
間違いないです
676:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 14:27:39.96:SsVkiFk0
・・・・え?
ちょっと待って、バイハザの作者!?
677:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 14:28:45.54:oq6ysMAO
後和ちゃん補足しとくの忘れてました。
本当は純の通信で告げるはずだったのに半分寝てて忘れてました
和が純を殺したはずだけどそれは純が先に和に暗示をかけて殺したと思わせたって設定です
しかし4ヶ月弱も書いてたのか……
制作だからって怠け過ぎましたね
次から書く時はもっと短いやつにしますwww
てかこんな長くなるとは思わなかった本当にwww
678:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 14:31:53.38:oq6ysMAO
>>676
あんまり晒すのとか好きじゃないので言い躊躇われますが一応そうですね。
最後の方に書こうかなって言ったメタルギアりっちゃんがこれですwww
680:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 14:38:54.32:SsVkiFk0
>>678マジか…
メチャクチャ好きだったww
というか、あなたとは好みが似てるなwwww
ゆっくりでも良いから、また何か書いてくれよ!
取り敢えず、お疲れさん。
681:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 14:40:19.78:3utcxQUo
おおお乙
682:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 14:50:44.49:TS3OcJU0
>>678
バイハザ!に並ぶ名作ともレスしようかと思ったんだけど本人だったとわ!!!!w
いやはや、感激です。
次はサイレントヒルが見たいなーなんて催促してみたりw
どんな作品になるであれ次作も楽しみにしてます!!!!
683:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 15:01:53.22:oq6ysMAO
>>680
あんなクソ長いものを読んでくれてありがとうございますwww
次何書くかは決まってませんがまたどこかで読んでくれてたら嬉しいです
>>682
比較対照がバイハザってことはやっぱり似てるんですかねwww
少しは書き方変えたつもりなんですが
でも展開と言うか勢いがやっぱり似てるかな~とは思いましたwww
サイレントヒル…難しそうですねwww
でもやるならサイレンかサイレントヒルにしようかなとは思ってした!
これ以上言うと次作への宣伝乙になるのでやめときますwww
でも一年以上経ってもこうやって面白かったって言ってくれるのは凄い嬉しいです。書いてよかったな~って染々思いました。
これからもそんな作品が書けたらいいな
684:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 16:23:39.97:2qlOW12o
やはり律と澪の子だったか・・・安心すると同時に性欲を持て余した
689:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/05(火) 20:14:08.05:oq6ysMAO
もう書かなくていいとなると寂しいですね
何だかんだかなり思い入れがあった作品なんで終わるとちょっと寂しいです
早く次の何か書こう
───無人島 研究所付近───
ニンジャ「これ(マチェット)じゃ歯が立たない……っ。何なのこの金属……! どこを狙ってもすぐに修復する…!」
リキッド「三代目忍者もなかなかやるな!!! 見えない敵にここまでやるとは正直驚いたぞ!! だがそろそろ終わりにしよう!!!」
ニンジャ「何をっ」
ウ゛ンタンウ゛ンタン
ウ゛ンタンウ゛ンタン
ニンジャ「見えっ…体が!」
せっかく姿を現したメタルギアだったがその前にニンジャの動きが止まる。
リキッド「グレイフォックス、オルガ・ゴルルコビッチ、そして貴様……シャドーモセスから始まった忍者役も今日で見納めだ」
ニンジャに狙いを定めたガトリングガンが回転し出す。
リキッド「死ね」
「ギー太、フルバースト」
ズゴオオオオオオオオオッ
ドフンッ
リキッド「なにいいいっ」
物凄い量の弾幕がメタルギアの左手を弾き飛ばす。
が、僅かにガトリングガンの発射の方が早く5.6発はニンジャに向かってしまった。
しかし、そのニンジャを守るようにして立つ男が一人。
雷電「ふんっ!!」
キンッキンッギィンッカンッ────
日本刀を振り払い銃弾を弾き飛ばす。
チュインッ────
ニンジャ「くっ……」
雷電「ちっ、一発逃したか。無事か?」
ニンジャ「ええ、ありがとう。その傷でそこまで出来るのはあなただけよ。それにしてもどんな心変わり?」
雷電「俺の一番の目標はメタルギアの破壊だ。仲間に必要なら協力しろと言われてる。だからそうしたまでだ。後のことは後に考える」
ニンジャ「そ、」
顎辺りに銃弾がカスったせいでさすがの強化外装も欠けてしまい中からその人物の口が露出してしまっている。
ニンジャ「もうこれも必要ないわね」
フェイス外装を取るニンジャ。それと同時にメタルギアと対峙していた唯が叫ぶ。
唯「和ちゃんに手を出すなっ!」
和「唯……」
唯「なんで…黙ってたの?」
和「黙っておくつもりはなかったんだけどね…。もし私ってわかったら唯、心配するでしょ? だから……」
唯「するよっ! 当たり前じゃない……幼なじみだよ? たった一人の……」
和「唯、正気に戻れたのね」
唯「りっちゃんのおかげだよ。でも一番最初にこれに参加した事実は変わらないから……私達は償って行かなきゃならないんだ」
和「そうね……」
唯「そう言えば和ちゃんはどうしてここに?」
和「言わせないでよ。ただあなた達を止めたかった、それだけよ。でも私じゃ無理だった。だから律を援護する形を取ったのよ」
唯「そっか…ごめんね…」
和「過ぎたことよ、もう。今回間違えたのなら次間違えないようにすればいい。次はちゃんと5人で話し合うのよ」
唯「6人、ううん、憂も入れて7人だよ。和ちゃん!」
和「私も憂も音楽奪還メンバーに入れる気? まあいいけど、(唯と一緒ならそれで)」
唯「ん? 何か言った?」
和「何でもないわ」
リキッド「世間話などしてる余裕があるのか?!!!」
再びガトリングガンを構えたが、その銃口一つ一つにナイフが刺さり込む。
梓「静かにしててください、今は感動の再会の場面何ですから」
リキッド「劣化デッドセル風情が調子に乗るなよ!!!?」
梓「みなさん! 来ますっ!」
雷電「話はこいつを片付けた後だ」
唯「うんっ!」
和「気をつけて! 何かの音を聴いた瞬間身動きが取れなくなるわ!」
リキッド「遅いっ!!! こいつを喰らえ!!!」
ウ゛ンタンウ゛ンタン
ウ゛ンタンウ゛ンタン
梓「なっ」
雷電「動けん…っ」
唯「ほえ?」
和「くっ……対処法はないの!?」
「簡単簡単、歌いながら戦えばいいんだよん♪」
和「!?」
何かが隣をすり抜けて行く、その背中は誰もが待ち望んでいて、みんなを救ってくれた……私達の英雄。
唯「りっちゃん!」
梓「律先輩!」
和「律!!」
律「待たせたな!!!」
スネーク「リキッドオオオオオ」
RPGをメタルギアに乱射しながら走り寄るスネーク。
リキッド「ちっ!!! 範囲外から叫びながらとは考えたなスネーク!!! しかしそうでなくてはな兄弟!!!!」
リキッド「だが第二形態は破れないだろう? 時間もない!!! さっさと殺してやる!!!」
ウイイイイイイイイイ
梓「消えましたよ!?」
雷電「ステルス迷彩か…?」
和「違うわ。さっき攻撃を何度当てても解除されなかったもの。もっと別の何か…よ」
りっちゃん「みんな! あいつは人間には聴こえない程の高音波を出してる! それを聴くとメタルギアVOICEを認識出来なくなるんだ! だから認識しようとしたら駄目だ! 別のことに意識を向けながら戦うんだ!」
梓「別のことに意識を…」
唯「向けながら?」
和「さっき歌いながらって言ったのは…」
りっちゃん「ご名答! って和あああああ?」
和「知ってるかと思うけど私はのどかよ律」
りっちゃん「知ってるよ! じゃなくて何でここに!?」
和「話は後よ、それより本当に歌いながら戦えば奴が見えるの?」
紬「本当よ! だけどその考えじゃ永遠に見えないわ、和ちゃん」
唯「ムギちゃんっ!」
梓「ムギ先輩っ!」
紬「(やっぱり二人とも無事だったのね。りっちゃんを信じて良かった……。)うふふ」
和「どう云う意味?」
紬「見ようとして見えるものじゃないの。和ちゃんの場合は歌うより気配を辿った方が戦い易いかもしれないわね」
和「さっきもそれで戦ってたのだけれどあの金属に全く歯が立たなかったわ」
紬「あれはナノマシン装甲なの。普通の攻撃じゃ傷一つつかないわ。脚部の駆動部分を狙って。あそこはナノマシン装甲じゃないから」
和「わかった」
紬「唯ちゃんはギー太をメタルギアモードにして。こんな時の為の隠しコードなの。右に2回左に3回よ」
唯「えと、右ににか~い左にさんか~い」クルクル
ジャキンッゴオッズオッシャキーン
唯「何かバズーカみたいになったよ!!!」
紬「それならあの装甲にもダメージを与えられるわ。梓ちゃんはこれを使って。ある武器を見立てて作ったものよ」
梓「これはっ! あずにゃんげりおん2号……ボソ」
紬「?」
梓「な、なんでもないですっ」
りっちゃん「ムギ、早かったな」
紬「ええ。居ても立ってもいられなくて直通エレベーターに乗って来たの!」
りっちゃん「あ、そんなのあるんだ! 教えてくれたら良かったのにいっ」
紬「言う前にりっちゃん達行っちゃったから。ごめんね」
りっちゃん「いいけどさ。じゃあ危ないから隠れてて。ムギはナノマシン投与も何もしてないんだから」
紬「……私は弱いままね」
りっちゃん「違うよ、ムギ。ムギの強さは私が良く知ってる。メタルギアに臆することなく私達に情報をくれたし、こうして危険を省みず来てくれた」
紬「りっちゃん…」
りっちゃん「強さは目に見える力だけじゃない。確かに表面上の力は劣るかもしれない、けどムギは誰よりも心が強いんだ! だからそんなこと言うなよ。な?」
紬「うん…うんっ」
雷電「スネーク、またあんたと会えるとはな」
スネーク「雷電……。戦場に居続ければ死んでいない限りいつか会えるさ」
雷電「そうだな。話したいことは山程あるが今はメタルギアを止めるのが先だ」
スネーク「ああ。話が早くて助かる。若いとどうしてああ話が長くなるのか」
雷電「彼女達のことか。ふふ、あんたがそんなことを気にするなんてな」
スネーク「らしくないか?」
雷電「かなりな。きっと積もる話があるのだろう、彼女達も。もしかしたら俺達以上にな。戦場に出るような歳でもない。ああやって話し合ってるのが本来の姿なのだろう」
スネーク「後生に責任を押しつけるわけにはいかないな」
雷電「ああ、全くだ」
りっちゃん「唯、梓」
唯「りっちゃん…無事で良かったよぉ」
梓「澪先輩は…」
りっちゃん「澪は…必ず連れてくる。だから心配するな、梓」
梓「…はい」
りっちゃん「今はメタルギアを破壊することに集中しよう。さっきも言ったがあのメタルギアは見ようと思っても見えない」
梓「だからって歌いながらで本当に見えるんですか?」
紬「大丈夫よ梓ちゃん! 作った私が言うんだから間違いないわ!」
唯「歌いながら~なんて軽音部らしいよね!」
りっちゃん「頼りにしてるぜHTT(放課後ティータイム)のボーカル」
唯「えへへ///」
スネーク「お前ら! 話はそれぐらいにしておけ! 逃げられても厄介だ!」
雷電「この島は小さいからな。RAYの様に水中潜航出来るなら不味い」
りっちゃん「わかってる! いいな? 歌いながらだぞ!」
梓「わかりました!」
唯「わかったよ! りっちゃん!」
りっちゃん「よし、行くぜっ!」
リキッド「逃げるだと? 確かにさっきの攻撃で駆動部は負傷したが……このリキッド・スネークに敗北の文字はない!!!」
リキッド「軍のミサイルなどで引導を渡すのは惜しくなったわ!!! やはりこの手で殺してやる!!!」
りっちゃん「(実際には見えてないだけでスティンガーにはロックオンされてる筈……と思ったけどうんともすんとも言わない…)」
りっちゃん「(いないと刷り込まれいるんだから何もない所をスティンガーで狙ってもロックするわけがない……と脳が意識してるのか?)」
りっちゃん「(それとも実際にはロックしているが見えてないだけか……)」
カチッ
りっちゃん「出ないか…。声がした方にロックしたんだけど…(見えてないだけで実際にはいる、けれどロックは出来ない…? 一体どんなシステムだよ、あのメタルギアの第二形態は!)」
和「はああああっ!」
ギィンッ!
リキッド「ちぃっ! 小娘が!」
一瞬メタルギアVOICEが姿を現す。
りっちゃん「あそこか!(あんなに移動してるなんて…! 木々を摩る音さえ聴こえないのかよ!)」
律はすぐにスティンガーを向け、ロックオン、そして発射。
ビュオッ─────
リキッド「ふんっ!」
ミサイルが着弾する瞬間、メタルギアがまた消える。
りっちゃん「でも遅いっ!(捉えたっ…!)」
シュンッ────
りっちゃん「すり抜けた…?」
ミサイルは明後日の方向へ飛んでいき、爆散した。
唯「な~んでな~んだろぉ~気になる夜~君への~」
梓「ふでペーンふっふ~」
りっちゃん「二人とも見えたか?!」
唯「ううん、見えなーい」
梓「私もです…」
りっちゃん「駄目か…」
紬「駄目よ二人とも。まだ見ようとしてるわ。別に歌うから見えるわけじゃないの。歌うことで意識をこちらに集中することで¨見える¨のよ」
唯「う~ん…」
梓「難しいですね…」
紬「わかりやすく言うと物を見る、と、風景を見る、の違いね」
りっちゃん「物を見る、と、風景を見る……か」
りっちゃん「……そうか」
唯「??」
梓「??」
紬「りっちゃんは気付いたみたいね」
りっちゃん「例えば今この景色、唯達はこの景色を¨見よう¨としてるか?」
唯「ん~? 見ようとするって言うか¨目に入ってる¨って感じかなぁ」
梓「……なるほど! ¨見ようとする¨のと¨見える¨のは違うってことですね!」
紬「うふふ、正解よ」
唯「みんなだけ納得しないで私にも教えてよぉ!」プンスカ
りっちゃん「悪い悪い。じゃあ唯、これ見てみ」
律が人差し指を軽く立てる。
唯「数字の1?」
りっちゃん「正解。じゃあこれは?」
次に律は何もしないままただ立つ。
唯「う~ん? ……りっちゃん!」
りっちゃん「まあ私だな! それが答えだ」
唯「んむぅ?」
梓「唯先輩はさっき律先輩を見て1、と答えました。何でですか?」
唯「だってりっちゃんがこうやって手で……」
りっちゃん「そこだ!」
唯「えっ?」
りっちゃん「唯はその手を見て、1と答えた。でも次に私が何もしないと私を私と答えた。この違いがわかるか?」
唯「わかんない!」
りっちゃん「がくっ!」
梓「1と指した律先輩も何もしない律先輩も同じ律先輩なんです。でも唯先輩は律先輩の1と指した律先輩を見て数字の1と言いました。それが答えなんです」
唯「だからそれはりっちゃんがそうやってるのを見て……はっ!」
梓「そうです」
りっちゃん「つまりだ。見ようとするのと見えるのは違うんだ。唯が見てるのは同じ私でもある一点を見ようとすることで同じ¨見る¨じゃなくなるってこと」
紬「メタルギアはその¨見ようとする¨って云う認識を操っているの。だからメタルギアを¨見ようとする¨と一生見えないってことなの」
梓「だから歌うってことですね」
紬「そう。それがわかっていても人間は動く物を捉えようとする習性があるからそれを¨見る¨のは中々出来ないわ」
りっちゃん「それを歌うことに集中することで消す。それを風景を見てると同じにするんだ」
唯「うんっ」
梓「やってみましょう!」
紬「カメラがないのが残念……」
りっちゃん「ム~ギィ~?」
紬「じゃあ私は研究所の中から覗いてるわね~♪」
りっちゃん「全く……こんな時でも変わらないな、ムギは」
唯「だね」
梓「です」
りっちゃん「じゃあいくぞ……123ッ!」
りっちゃん「君にトキメキ恋かもね~アワアワ~」
唯「そうだホッチキスで~綴じちゃおう~」
梓「ふでペン~FUFU~ふるえるFUFU~」
りっちゃん「……」
唯「……」
梓「……一緒の曲にしましょうか」
りっちゃん「そ、そうだな。(唯が気になって全く見えなかったし)」
梓「(唯先輩がなんでいきなりサビからなのか気になって見えませんし)」
唯「じゃあ私の恋はホッチキス! からね!」
りっちゃん「カレーからだろ!」
梓「ふでぺんがいいですっ!」
りっちゃん「……」
唯「……」
梓「……」
りっちゃん「ふわふわでいいか」
唯「ふわふわたいむにしよっか」
梓「ふわふわ時間にしましょうか」
りっちゃん「やっぱりふわふわだよな」
唯「うん…」
梓「はい…」
りっちゃん「(澪、みんな待ってるんだぞ…)」
スネーク「歌か……俺達も歌うか? 雷電」
雷電「冗談が上手くなったな、スネーク」
スネーク「冗談じゃないさ。見えないと戦えん」
雷電「俺達はあっちの真似をすればいい」
スネーク「あっち?」
和「はあああああっ!」
ギイイイイイッン
リキッド「何故居場所がわかる!!? まさか体中サイボーグかこいつ!!」
和「見えないと言っても実際に消えてるわけじゃないでしょ? そんな巨体がこの森の中を駆け回って何も痕跡が残らないわけがない!」
リキッド「ふんっ! この第二形態のメタルギアVOICEに接近戦を挑むと言うことがどれだけ愚かなことか知れ!!!」
和「私はどうなっても構わない…! ただあの子達の道を作るのみっ!!!」
リキッド「サムライだったか!!! なら潔く散れい!!!」
リキッド「ステルスガンを喰らえ!!!」
和「(メタルギアVOICEを認識出来ない…それはつまりそれについてる武装も認識出来ないってことよね。撃ち出された弾にまで補正が及ぶのかはわからないけど…どこから来るかわからない時点で脅威には変わらない…か。ステルスガンとは良く言ったものね…ッ!!)」
和「ッ!」
何かがカスッた…!
和「(発射の音までしないなんてステルスもびっくりね…!)」
雷電「───だが着弾まで余裕があるだろう?」
キンキンッ────
和「雷電…さん」
雷電「まずは急所を庇え。見てから防御しようとしても遅い。完璧に防がなくていい、ズラすだけで軌道は大幅に変わる」
和「…さっきは偉そうなこと言って…それに…」
雷電「それがお前の選んだ道なんだろう。ならそれでいい。俺は俺の道を行く。今はそれが交わっているだけだ。明日からはまた敵かもしれない。だから謝る必要などない」
和「…ふふ、そうね」
私達はただ、自分達が信じる道を歩むだけ。
リキッド「くっ!!! ならばっ!!!」
見えないメタルギアが、16連装のロケットランチャーを撃つ為に踏んじ張る。
──────ッ
和「ガトリングガンの次はロケットランチャー…忙しいわね全く」
雷電「さすがにあれは斬り落とせん。かわすぞ」
和「言われなくても!!」
発射されてから見える様になるロケット弾、しかし一度滞空してからロックされたものを狙う為避けるのはガトリングガンに比べて遥かに容易だった。
それにこの瞬間をあの男が逃す筈がない───
ズオッ────
リキッド「ぬうっ」
スネーク「せっかくのステルスが台無しだぞ、リキッド」
リキッド「ピンポイントに駆動部を!? 貴様ァ!」
スネーク「ロケット弾が発射された場所から駆動部の位置を予想するぐらいなんてことはない。IQまで劣化したか?」
リキッド「殺す…貴様だけは!!!!!」
───君を見てると、いつもハートDOKI☆DOKI
───揺れる想いはマシュマロみたいにふ~わ☆ふわっ
───いつも頑張る 君の横顔 ずっと見てても 気づかないよね
深く閉じた瞳の中蘇る。
りっちゃん「(あの頃に戻った気分だ……何も考えずに、ただがむしゃらに音楽だけを追い掛けてたあの頃に)」
───夢の中から 二人の距離 縮められるのにな
そしてゆっくり瞳を開ける────
りっちゃん「(¨見える¨!!!)」
あぁカミサマお願い───
律はメタルギアに目を向ける事なくスティンガーを構える。
数秒ほどするとすぐにロックオンの表示。
りっちゃん「(なんだ、さっきのはただメタルギアが動き回っててロックオン出来てなかっただけか。)」
二人だけのDream Timeください───
りっちゃん「(もう外さない、逃がさない……この一撃で決める)」
ズォッ────
お気に入りのうさちゃん抱いて 今夜もおやすみ☆
ズゴゴオオオオオオオッ!!!!!!
りっちゃん「ふわふわタイム」
リキッド「ちいいいっ! 駆動部が!!」
唯「あっ! 見えた!」
梓「唯先輩も撃ってくださいっ!」
唯「う、うん!」
唯「こ、こうかな!?」
ズバシュッ
梓「なんか凄いスピードで飛んでいきましたよ!? 大丈夫ですか!?」
唯「さあ…?」
梓「さあじゃないですよ!」
リキッド「バカな……何故俺が……」
スネーク「明日を担ってるのは何も俺達だけじゃない。それをお前はわかってなかった。いや、わかりたくなかったんだろう」
ドオオオオオオオオオン
スネーク「時代は変わる。変わらなきゃならない……リキッド。俺もお前もこの世界にはもう必要ない」
そうしてゆっくりと煙草に火を付ける。
スネーク「ふぅ……こいつの味だけは変わって欲しくないもんだがな」
梓「はあっ! ていっ!!!」
ズシャッ
梓の振動ナイフで確実に駆動部を切り離し、メタルギアVOICEは片足を失った。
りっちゃん「終わった……のか?」
和「みたいね」スチャッ
雷電「ああ」スチャッ
唯「中の人大丈夫かな?」
スネーク「そう簡単にくたばる奴じゃないさ。そうだろうリキッドォ!! 出てこいっ!!!」
リキッド「ククク……いや参ったよ。まさか第二形態まで破られるとはな」
降参だといった感じでコクピットから両手を上げて現れたリキッド。
紬「孤独なあなたにはわからないでしょうね。見えないものだから存在しないわけじゃない。普段から私達は見えないもので繋がっている。いえ、見えないものなんてどこにもないの。それをあなたは気づけなかった」
唯「ムギちゃんいつの間にっ」
リキッド「お嬢様の詭弁は私にはわかりません」
りっちゃん「私にはわかるよ。友情や愛情、それは見えないものだけど、感じ取って見ることは出来る。それが見えないからあんたは…見えないメタルギアVOICEが最強だなんだ言ってたんだ」
リキッド「友情? 愛情? そんなものは必要ない!!! そんなものは弱者が寄り添って作り上げたものに過ぎんっ!!!」
りっちゃん「まだそんなことを…!!」
紬「認めたくないだけでしょうあなたは!!! それに負けたってことを!!!」
リキッド「」ニヤッ
紬「あ……」
熱くなって出過ぎた紬の腕を即座に取り、関節を決めつつ袖に隠していたナイフを宛がう。
リキッド「動くなよ? 動けばお嬢様の頸動脈が噴水を造ることになる」
スネーク「リキッドッ!」
りっちゃん「お前……!」
リキッド「これが強さだ? 笑わせるな。一人人質に取られたら身動きも出来なくなり全滅する……それが強さだと!!?」
紬「……こんなことでみんなを失いたくない。殺すなら殺しなさい。けどあなたの負けは変わらないわ」
りっちゃん「ムギッ!? なにをっ!?」
紬「りっちゃん。私にはメタルギアVOICEを作った責任があるの。元々生きてちゃいけなかったの…」
りっちゃん「今更…今更そんなこと言うなよムギッ! みんなでやり直すんだろ!!? 待ってろ! 今助けてやるから!」
リキッド「おおっと動くなよ? 出来れば殺したくはない」
りっちゃん「くっ……」
スネーク「それでビッグボスを越えたとはよく言えたものだな!!!」
リキッド「スネーク! 貴様との因縁はまだまだ続くようだな! やはりこの世界の明日を作るのは俺達だと言うことだ!!!」
スネーク「まだそんなことを!!」
雷電「周りは海だ。逃げられると思わないことだ」
リキッド「ラァイデン! 基地の中にはごまんとジェット機やらヘリやらがあるんだぞ?」
雷電「ちっ」
紬を抱えたまま徐々に後ずさるリキッド。
それを見ていることしか出来ない一同。
紬「みんな何してるの!! 私ごとこの人を殺して!!! でないとこの先またどんなことが起こるか……」
りっちゃん「それでも…出来ないっ」
唯「ムギちゃんを撃つなんて…」
梓「みんなでここから出ようって約束したのに…!」
スネーク「……俺が代わりに人質になる! その子を離してやれ!」
りっちゃん「スネーク……」
リキッド「ふんっ、近寄って得意のCQCでもお見舞いするつもりか? 残念だったなスネーク。その手には乗らない」
チッチッチ、と人差し指を振りながら微笑するリキッド。
スネーク「……(何か引っ掛かるな)」
りっちゃん「なら私がっ!」
リキッド「しつこいぞ!!! ただ貴様達はそこに立っていればいい。なぁに心配するな。ちゃんとお嬢様は解放する」
りっちゃん「そんな保証がっ」
紬「いいの、りっちゃん…。」
りっちゃん「良くない…良くないよ!」
唯「りっちゃん…」
梓「(今なら…っ)」
パシュンッ───
梓「くっ…」
懐から出したナイフが跳ね上がる。
リキッド「妙な真似をするなと言っただろう。そんなに琴吹お嬢様の命がいらないのか?」
スネーク「ガンナイフか…!」
一様にただ動けないまま後退るリキッドと紬を見ているしかなかった。
りっちゃん「(下手に動けばムギが危ない…。でも…命の保証があるわけでもない…! ならッ!)」
後ろ手でバックパックを漁ってみる。
りっちゃん「(よし…まだある。後はこれを如何に早く爆発させるか…。普通にやったんじゃラグがありすぎる)」
りっちゃん「(スネーク…とは距離が遠いし、目線はリキッドの方へ行ってる…アイコンタクトも取れないか)」
唯「〔りっちゃん、何ごそごそしてるの?〕」
唯が気になってか小声で話しかけてきた。
りっちゃん「(唯か…一つのことに関しては天才的なのは知ってる。けど他人が投げた物を撃つなんてプロだって7割当たれば上出来だ。それがこの土壇場で……)」
唯「??」
りっちゃん「(いや、唯なら絶対やってくれる。いつもそうだったじゃないか)〔唯、今から話すことを良く聞いてくれ〕」
唯「!!」
リキッドは研究所の入口付近にまで迫っていた。
動くな、と言われた面々はどうすることも出来ず研究所から十数m離れた場所で立ち尽くしていた。
リキッド「これより先貴様らの顔を見た瞬間琴吹の命はないと思え。いいな?」
スネーク「リキッドォ…」
リキッド「また会おうスネーク。次はアフリカ辺りか? ハハハ!」
りっちゃん「〔唯、いいか?〕」
唯「〔モードの切り替えもおっけーだよりっちゃん! 私に任せて!〕」
りっちゃん「〔頼りにしてるよ〕」
りっちゃん「〔じゃあ行くぞ…〕」
二人の間に緊張が走る。
りっちゃん「〔3...2....1....ッ!〕」
ぶんっ
律がバックパックから取り出した何かを素早く中空に投げる。
それは弧を描きながらリキッドと紬の元へと向かう。
リキッド「手榴弾かっ!?」
りっちゃん「ムギっ! マンボウの真似!」
紬「えっ??」
唯「パーティーターイム」ニヤッ
シュンッ────
ズォッ───
辺りを眩い光が包んだ。
おおっ!
駆ける───
駆ける、駆ける────
十数mの距離を2秒かからずに走破、一気に二人の傍まで辿り着く。
リキッド「ぐぅ……閃光弾か!!!」
炸裂する光の中から見えたのは、一つの掌底────
リキッド「がッ!」
綺麗に顎を捉える。
リキッド「(スネークか!!!? いや、しかし手のサイズから考えても……だがこの威力はッ!)」
仰け反りそうになる体を堪えて踏ん張る。
リキッド「(ちぃっまだ視力は戻らないか! ここで終わるわけにはいかない!!! 何としてもあの方の為に……!)」
そんなリキッドの思いに反し、懐には自分より遥かに小さな影が迫る。
りっちゃん「はあっ!」
勢いを付けた肘打ちがリキッドの鳩尾を捉える───
リキッド「ごおッ!」
りっちゃん「おりゃっ!」
更にその勢いを利用し、くの字に曲がってがら空きの顎を掌底で突き上げた。
リキッド「がふっ」
りっちゃん「まだまだァッ!」
浮き足立ってる所に足と手を掛けながら連動させる。リキッドはそのままなすべなく背中かから地面に倒れ込んだ。
紬「ん……なに?」
マンボウの真似って言われて咄嗟にやってたらいきなり眩しくなって…。
りっちゃん「無事かムギ!?」
紬「りっちゃん!」
りっちゃん「早く! こっちだ!」
まだ残光がある中、マンボウの真似をしていたおかげで見える視界を頼りに律の後を追う。
紬「(りっちゃん、ありがとう。いっつもいっつも私を、私達を助けてくれるのはあなただったわよね。これからもずっと、その背中を)」
バンッ────
りっちゃん「えっ…」
紬「(追って…)」
リキッド「次はないと言っただろう…」
りっちゃん「ムギイイイイイイイイイイ」
紬「(いたかった……)」
うわぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!
スネーク「くっ、何が起こってる!」
和「銃声…?!」
唯「ムギちゃんッ!」
梓「ムギ先輩がどうかしたんですかっ!?」
唯「あいつに撃たれて……」
梓「ッ!? んもー見えやがれですこの目!」
スネーク「まずは奴を取り押さえる!!! 雷電ッ!」
雷電「ああ」
二人は目を閉じたまま走り去る。
唯「私達も行こう、あずにゃん」
梓「唯先輩! あ、ちょ、そんなに強く引っ張ったら転びま……」
りっちゃん「ムギィ……」
紬「りっちゃん…ごめんね。私がどんくさいから」
脇腹から流れる血が紬の服を紅く染め上げて行く。律は少しでも楽になるように膝を貸し、同時に気道も確保する。
りっちゃん「そんなことないっ! そんなこと……」
紬「優しいね…りっちゃんは」ニコ…
りっちゃん「ムギ……。大丈夫……すぐに治療してやるからな」
涙を拭いながらサバイバルビュアーに従いながら治療しようとする。
りっちゃん「うっ……ううっ……」
わかっていた。でもわかりたくなかった……!
ムギはナノマシン投与を全くしていない……だからナノマシンが投与され、回復力、再生力が著しく上がっいる状態での治療方法などなんらあてにならないことぐらい…。
それに圧倒的に血液が足りない…。塞いでも塞いでも血が溢れてくる……。
それでも……
りっちゃん「私が……治してやるからな…! ム゛ギ……」
紬「りっ…ちゃ…」
りっちゃん「ごめん…ごめん…。私が無理に助けようとしなかったらこんなことにならなかったのに…」
紬「…それは違うわ、りっちゃん…。ああしなければもっと多くの被害者が出てた…リキッド・オセロットの手によって…。だからりっちゃんは正しいことをしたのよ…」
りっちゃん「友達を傷つけてまで得る正しさなんてないよぉ…っ!」
紬「りっちゃん…」
りっちゃん「私が全部間違ってたんだ! 何もかも最初から…! みんなが大切なら初めから澪やみんなの仲間になってれば良かったっ!! そしたらムギだってこんなことに…」
パシィン……
りっちゃん「えっ…?」
弱く震えながらも伝わる、強さのある平手打ちだった。
紬「そんなこと…言わせない」
りっちゃん「ム…ギ…?」
紬「ここまで…今まで歩んで来たことが間違いなんて言わせないわ! りっちゃん!」
りっちゃん「ムギ…」
紬「確かに私達は…悪いことをしたわ。けど…それでも欲しかった。あの景色が、今になるように」
りっちゃん「……」
紬「でも…それは最良の方法…みんなの意見じゃなかった。りっちゃんが命を賭けてそれを教えてくれたじゃない」
紬「ううん。きっと間違いなんてないの。人にはそれぞれ色々な答えがあって…でもそれは他の人から見れば不正解かもしれない。だから喧嘩もするし…大きく言えば戦争にもなる」
紬「でも喧嘩をしたら仲直りすればいい、戦争だって和解出来れば終わるもの。そうやって正解はより濃くなって行くんじゃないかしら…」
りっちゃん「みんなが笑えたら…それで幸せだもんな」
紬「うん」
りっちゃん「そうなるといいな…私達も」
紬「なれるわ、きっと。ゴホゴホッ!」
りっちゃん「大丈夫かムギ!?」
紬「なんだか……もぅ……あんまり上手く喋れないけど……」
りっちゃん「もういい喋らなくて!」
紬「みんなを……よろしくね。りっちゃん」ニコ
律の輪郭優しくを撫でた腕は、ゆっくりと地に落ちた。
りっちゃん「ムギ…? 嘘だろ…? なあ…?」
りっちゃん「うああ……ああああああっ」
唯「ムギちゃん…りっちゃん…」
梓「そんな……嘘ですよね? ムギ先輩…?」
りっちゃん「……」
梓「律先輩…! 何とか言ってください!! 」
りっちゃん「ムギを殺したのは私も同然だ…。だから恨んでくれていい…っ」
梓「そんなことを言ってるんじゃないです!! 早く治療を!」
りっちゃん「やったさ! でも…止血パッドでも止血しきれないっ…。ムギはナノマシンを投与してないから再生力もない…。どうしようもないんだよ!」
梓「そんなことないです!!! 何か…何かきっと…」
唯「あずにゃん…もうよそう」
梓「何言ってるんですか唯先輩!? ムギ先輩が死んじゃってもいいんですか!!!」
唯「いいわけない!!!!!!!!」
梓「っ!」
全身の毛が弥立つ程の声に梓は思わずたじろぐ。
そこにはこんな唯を見たことがないと云う驚きも含まれていた。
唯「他でもないりっちゃんが一番ムギちゃんを助けたいと思ってるはずだよ。そのりっちゃんが無理だって言うんだからきっと無理なんだよ…」
りっちゃん「……」
梓「でも…ぉっ! じゃあ諦めろッて言うんです言うんですか!」
唯「りっちゃん。私達は一人じゃないよね?」
りっちゃん「…ああ」
唯「りっちゃんは私達を助ける為にずっと一人で背負い続けてた。だからってこれからも一人で居る必要はないんだよ? 頼ってくれていいんだよ。私達を」
唯「確かに無理かもしれない。…りっちゃん一人なら」
りっちゃん「っ! それじゃあ助かるんだな!?」
梓「唯先輩…!!」
唯「みんなで協力しよう。だから、喧嘩なんてしてる場合じゃないよ、二人とも」
りっちゃん「唯…。全く言ってくれるぜ」
梓「唯先輩に諭されるなんてちょっと心外ですけどね」
唯「酷いなぁあずにゃんは」
梓「それよりそんなこと言い出すってことは何か手があるんですよね?」
唯「手、って言うほどじゃないけどね。多分ムギちゃんは今ショック症状に入ってると思うんだ」
りっちゃん「ショック症状? ってことはまだ生きてるってことか?!」
唯「一応はね」
梓「律先輩脈とか確認したんじゃないんですか!?」
りっちゃん「えっ…だって急にくたって力なくなっちゃうんだもん…。この傷だしさ…。普通そう思う…だろ?」チラッ
梓「はあ…」
唯「でもあながち間違いでもないんだよ。もうあんまりは時間はないと思う。出血多量で死ぬのは体の血の1/3が目安って言われてるの」
りっちゃん「つまり?」
唯「血液量は体重の7~8%って言われてるからムギちゃんなら50キロとして総血液量は約4000cc。つまりこの1/3以上、1333ccが流れた時点で命に関わるってこと」
梓「ムギ先輩は今どれぐらい血を流してるんだろう…」
唯「多分…800ccぐらいだと思う」
りっちゃん「800…。何でわかるんだ?」
唯「ショック症状が起きるのは総血液量の1/5ぐらいだから。もしかしたらもっと流してるかもしれないけどね…」
りっちゃん「理屈はわかった。それでどうやったらムギを助けられるんだ唯!?」
唯「……手術するしかないよ」
梓「手術!? ここでですか?」
唯「うん。それしかないと思う」
唯「ムギちゃん…ちょっとごめんね」
唯はムギの撃たれたお腹の裏を少し擦る。紬は気絶しているのかピクリとも動かなかった。
唯「やっぱり…。弾は貫通してない。ムギちゃんの体の中にあるんだ。取り出さないと…」
りっちゃん「取り出すってどうやって…」
唯「…あずにゃん、ナイフ貸して」
梓「…まさか、唯先輩」
唯「そうするしかもう方法はないの!! いいから貸して!!!」
梓「は、はい!」
唯「出来れば使ってない綺麗なやつがいい」
唯は腕捲りとすると何やらゴソゴソし出した。
梓「これ…」
唯「もっと刃が細いやつじゃなきゃ。それじゃ切った時傷口が広くなって縫うとき大変だから」
梓「わ、わかりました」
りっちゃん「縫うって…?」
その言葉を待っていたかのように唯は懐からあるものを取り出す。
唯「これだよ」
そう言ってちらつかせたのは細く光るギターの弦。
りっちゃん「ギターの弦なんかで出来る…」
唯「出来る出来ないじゃないよりっちゃん! やらないとムギちゃんは死んじゃう…だからやるしかないんだよ」
りっちゃん「唯…。頼む。ムギを助けてやってくれ」
唯「知ってても…こんなことするのは初めてだから上手く出来るかどうか…ううん。やらないといけないよね。わかってる」
りっちゃん「(こんな時憂ちゃんがいてくれたら…。さっきからCALLしてるけど出ないし…あっちにも何かあったのかな)」
唯「実はね…教えてくれたの澪ちゃんなんだ」
りっちゃん「澪が?」
唯「うん。私はみんなを守る責任があるから…何かあった時みんなを助けられる様に少しでも知識を詰め込むんだって。凄い色々なこと勉強してた」
りっちゃん「そっか…」
唯「朧気にしか記憶にないんだけどね。その頃はもう私は私じゃなかったから。だからそんなひたむきに頑張る澪ちゃんに……何も言ってあげられなかったんだ。それを今でも後悔してる」
梓「唯先輩、これ…」
唯「ありがとうあずにゃん。あずにゃんもきっと同じ気持ちだと思う」
梓「はい…」
唯「ムギちゃんはメタルギアの開発でほとんどいなかったから……結局澪ちゃんはずっと一人で戦って来たんだよ」
りっちゃん「一人か…」
唯「りっちゃんと同じだね」フフ
りっちゃん「そうだな」フフッ
───────
リキッド「これが弱さだ! 仲間を持つと云うな!!! 世話になったお嬢様を苦しめるわけにもいくまい」
ガンナイフの照準を定める。今度は確実に仕留められるように、紬の頭を────
スネーク「うおおおおおおおお」
雷電「させるか」
リキッド「遅いっ!」
突っ込んで来る二人を無視してガンナイフの引き金を弾こうとした時だった───
突如跳ね上がるガンナイフ、手には強烈な痺れ。
リキッド「なにいいっ」
スネーク「リキッドォォォォォォォォ!!!」
そこにスネークの加速をつけた渾身の体当たりがリキッドを捉えた。
リキッド「がはあッ」
勢いよく吹っ飛んだリキッドは二転三転しながら研究所の壁に激突し、ようやく静止した。
スネーク「終わりだ…リキッド」
雷電「見えてない目でよく当てたな」
スネーク「あいつの声はよく耳に響くからな。雷電、やつをこれで縛ってくれ」
雷電「わかった。それにしてもさっき奴が持っていたナイフが弾き飛ばされたのは一体なんだったんだ」
スネーク「? そんなことがあったのか」
雷電「ああ」
「それは自分がやったんだ」
雷電「……あんたは?」
斎藤「斎藤。琴吹お嬢様に使える従者だ」
肩にモシンナガン掛けた姿で森から出てきた斎藤。
雷電「テロリストの仲間と言うわけか」
斎藤「そんなあなたは政府の犬かな?」
雷電「そんなところだ」
斎藤「ふ、犬と言う点では似ているな、自分と。誰かのおかげで熟睡していたが外がドンシャカとうるさくてね。出てきて見ればあの男がお嬢様を狙い撃っていたところだ。慌てて撃ち落とさせてもらったってわけだ」
斎藤おあおおあ!
スネーク「雷電。話はそれぐらいにして奴を」
雷電「そうだったな。安心しろ。あんたの体当たりで奴はノびてるさ」
斎藤「……お嬢様。 お嬢様!!!」
スネーク「りっちゃんの仲間が撃たれたのか……」
ようやく視力が戻ってきたところで辺りを確認する。
目を慣らしながら研究所の方を一瞥。
倒れたリキッドを雷電が縛り上げている。
反対側を向くとりっちゃん達が集まって治療か何かをしている。
スネークは少しも迷うことなく研究所とは反対側の方へ踏み出した。
スネーク「(これで俺達から始まった連鎖は終わった。これからの時代を作るのは俺達じゃない)」
─────
唯「誰かライター持ってない?」
りっちゃん「ない…」
梓「持ってないです…」
唯「消毒も兼ねてやっときたかったけど……このままいこう」
唯が持っているナイフがゆっくりと紬の腹部へと降ろされる。
梓「ふううう……」ブルブル
りっちゃん「梓、見たくないならあっち向いてろよ。唯の気が散る」
梓「だ、大丈夫ですっ」
唯「(気絶してるとはいえ麻酔なしで開腹なんて……もしかしたら途中で起きちゃうかもしれない。そしたらムギちゃんはきっと耐えられない…でもっ…)」
ナイフを持つ手が震える。
唯「(怖い…もし失敗してムギちゃんが死んじゃったら…私は…私は…)」
「待て、麻酔を入れる」
バシュッ────
急に現れた男が手にもった何かを紬に打ち込む。
りっちゃん「あんたは…」
斎藤「事態は大体わかっているつもりだ。代わろう、紬様のご友学」
唯「斎藤さん…」
唯「…いえ、私にやらせてください!!」
りっちゃん「唯…」
斎藤「…お嬢様の命がかかっているんです。わかりますね?」
唯「わかってます。それでも…私がやりたいんです! 私がムギちゃんを助けたい!」
斎藤「…わかっているならもう少し気を抜いてください。それではお嬢様も怖がります」
唯「は、はいっ」
斎藤「自分がアドバイスするので唯さんはそれに従ってください。いいですね?」
唯「わかりました!」
りっちゃん「唯! 頑張れ!」
梓「がんばってください唯先輩!」
唯「うん!」
スネーク「切る前にこいつで炙るといい」
りっちゃん「スネーク!」
スネーク「りっちゃん、いざって時に煙草は役に立つ。持っていて損はない」
ポンッと放られたライターをキャッチすると律は笑いながら「吸わないけど持っておくことにするよ」と微笑んだ。
ナイフを炙るといよいよその時がやって来た。
斎藤「お嬢様はレディです。なるべく傷口が残らないよう横に開いてください」
唯「わかりました…やってみます」
持っていた水でしっかりと手を洗いナイフを握る。
ナイフは徐々に紬のお腹へと向かうと、皮膚の上で一度止まり、……
唯「っ」
一気にその尖端を内部へと侵入させた。
斎藤「上手いですよ。あまり時間がないです。ここから血が吹き出ますのでお二人は止血を」
りっちゃん、梓「はい!」
斎藤「唯さんはここから手を入れて弾を取り出してください。レントゲンもクソもないので触診で……女の勘に任せます」
唯「うう……わかりました」
傷口に手を伸ばすと、周りの臓器を傷つけないようゆっくりと捻り込む。
斎藤「ガンナイフの弾は小さいですから注意しながら探ってください。威力もそこまでないのでそんなに奥へは行っていないはずです」
唯「はい……」
唯「(痛いよね……苦しいよね。今助けてあげるからね……ムギちゃん)」
ふと、手に当たる熱を持たない塊。
唯「あった! これだ!」
斎藤「慌てないでください。ゆっくりと引き抜いて」
唯は言われた通りにゆっくりと手を引き抜くと、血だらけになった指先に小さな弾丸を摘まみとっていた。
斎藤「よく頑張りました。衛生上の問題は色々ありましたがとりあえず後は塞いで輸血すれば命に別状はないでしょう。縫合は自分がやります。針も毒針に使ってたやつが余ってるので大丈夫です。糸だけ貸してください」
りっちゃん「毒針って……大丈夫かよ」
斎藤「塗る前だから問題ないですよ。本当はあなたに撃ち込む予定だったんですがね」
りっちゃん「恐ろしや恐ろしや…」
唯「長さはこれぐらいでいいですか?」
斎藤「ええ」
唯「和ちゃんお願い」
和「……」
りっちゃん「うわっ! いたのかよ和」
和「ずっと居たわよ。ただここで出ずっぱるのも悪いと思って」
和はマチェットで極薄弦を一断するとまた少し後方へ下がった。
りっちゃん「そんな気ぃ遣わなくていいのに」
和「ふん……」
りっちゃん「なっ」
唯「早いっ」
梓「まるで針と糸のダンスです!!」
和「ゴッドハンドね…」
スネーク「日本のアニメの闇医者みたいなやつだな」
斎藤「裁縫は執事のたしなみですから。終わりました。この糸はいい素材ですね。本当に弦なのですか?」
唯「和ちゃんに切られちゃったからね。色々な弦のストックを持ち出してたの」
和「私があの時切ってなかったら…ってこと?」
唯「うん。凄い偶然だよ」
スネーク「偶然や奇跡何かはそうそう起きるもんじゃない。それはお前さん達が起こした必然だ」
斎藤「さすが伝説の傭兵、言うことが一々かっこいいですね。癪に障ります」
りっちゃん「まあまあ。これで一件落着なんだしさ! そう目くじら立てない立てない」
斎藤「後は輸血ですが……」
唯「私O型です! ムギちゃんもそうだよね!」
斎藤「はい。唯さんの血ならお嬢様もさぞお喜びになるでしょう。傷口は塞いだのでしばらくは大丈夫でしょう。研究所から器具をとって来ます。すぐ戻ります」
唯「ふう……良かったぁ」ぺたん
梓「お疲れ様でした。唯先輩。また水流すので洗ってください」
唯「ありがとうあずにゃん」
りっちゃん「本当にお疲れ、唯。唯がいなかったと思うとぞっとするよ」
唯「そんなことないよぉ。私はりっちゃんがいない方がぞっとするよ」
りっちゃん「なんだよそれ~」
唯「ふふ」
りっちゃん「ふふふ」
梓「良かったです。本当に…」
紬「すぅ……すぅ……」
りっちゃん「さて……」
スネーク「さてと…」
りっちゃん「あいつ、どうするんだ?」
スネーク「(本当なら殺してしまう一番だが…)知り合いにCIAがいてな。そこから頼んでICPOの厳重な檻に永檻してもらうさ(この子達には俺達みたいな生き方をして欲しくない)」
りっちゃん「そっか……」
りっちゃん「これで本当に終わったんだ…。この無人島でのことは」
スネーク「俺と雷電がお前達を見過ごせば…な」
りっちゃん「やっぱりそう来るのかよ…」
スネーク「ならどうする? 戦うか? 俺達と」
りっちゃん「…戦いたくないな。出来れば」
スネーク「俺も出来ればそうしたくはないがな。ただここでお前達を逃がせばこれまで俺達がやって来たことが無意味になるからな(越えてみろ…)」
りっちゃん「私はもう決めたんだ。迷わないって! 例え伝説の傭兵が相手でも!!! みんなを連れて帰るって!!!」
スネーク「(そうだ…来い。越えてみろ、時代を)」
りっちゃん「行くぞ…スネーク!!!」
スネーク「かかってこい。ルーキー」
りっちゃん「でやっ」
まず律から動いた。対リキッド戦にも見せた拳法を交えた戦い展開する。
鋭く降り下ろされた手刀をスネークは腕でガード。
スネーク「いいクンフーだ。格闘技はいくつヴァーチャスしたんだ?」
りっちゃん「さあ! 覚えてない!」
律は更にそこからスネークの懐に回り込む様にして肘を穿つ。
スネーク「視線を相手から離すな! 必ずしも当たる攻撃なんてないぞ」
スネークは肘打ちをスウェー気味にかわすと律の勢いを利用して足をかけつつ投げ飛ばす。
りっちゃん「んなあっ」
思いきり背中から地面に叩きつけられるもちゃんと受け身をとって回避。
スネーク「ほぅ、いい受け身だ」
りっちゃん「似たようなことを最近されたからな! 同じものを二度食わされるりっちゃんじゃないぜ!」
律はすぐに立ち上がると今度は打撃戦に打って出た。
りっちゃん「(CQC、CQBじゃあっちが専任だ。なら勝ち目は打撃戦しかないっ!)」
自分より遥かに大きな存在に果敢に打撃を打ち込む。
スネーク「どうした!! そんなもんじゃ人は倒せないぞ!!」
りっちゃん「にゃろぉっ!」
スネーク「焦って出るな!」
りっちゃん「なっ……あーっ!」
体重をかけた拳を捕まれ、後は流れ作業の様に足をかけられ宙に舞う。
顔から地面に落ちるのだけは回避するために律は無理矢理空中で前転し、
律「あだっ」
しかし背中から落ちた。
スネーク「どうした!? お前の覚悟はそんなもんか!」
りっちゃん「まだまだァ!」
唯「あの二人……まるで先生と教え子みたいだよね」
梓「そうですね。律先輩やられてるのになんだか嬉しそうです」
唯「私達の知らないところで色々あったんだね、きっと」
梓「はい。きっとそうです」
唯「……りっちゃん。頑張れ」
梓「頑張ってください律先輩」
斎藤「とって来ましたよ。って何ですかあれ?」
唯「弟子よ! 師を越えてみなさい!」フォッフォッフォ
梓「唯師匠、覚悟っ!」
唯「的な?」
梓「多分そんな感じだと思います」
斎藤「……? まあほっといて輸血しましょうか」
雷電「……」
和「あら、スネークなら取り込み中よ」
雷電「そうみたいだな」
和「あなたも私と決着をつける?」
雷電「やめておこう。俺はスネークみたいにはなれない」
和「どう言う意味?」
雷電「わざと負けてはやれないってことさ」
和「スネークがわざと負ける?」
雷電「ああ。スネークはわざと負けて戦場から去るつもりだろう。新しい時代に身を委ねる為にな」
和「あなたは?」
雷電「俺はまだここにいなければならない。俺を拾ってくれた恩義の為にもな」
和「日本人でもないのに侍なのね、あなた」
雷電「俺は雷電。雷の化身だ。侍ではない」
和「そう…」
雷電「そろそろ俺は迎えが来る手筈になっている。ここでお別れだな」
和「また会えるかしら? 雷電」
雷電「お前が戦場居ればな。ただもう会うことはないだろう。お前達はお前達の戦いをすればいい。戦場だけが戦いの場じゃない」
和「そうね。そうさせてもらうわ。…それじゃあさようならかしら?」
雷電「あぁ。さようなら、侍」
りっちゃん「とりゃあああっ!」
届かない。
スネーク「どうした! 体のバランスが悪いからすぐに倒されるんだ!」
届かない……。
りっちゃん「(勝てないよ……こんな奴に。あっちは伝説の傭兵だぞ? 元々私なんかじゃ無理なんだ…)」
地面に大の字で横になったまま、何度も何度も諦めようと思案する。
スネーク「どうした! もうくたばったのか?! そんなもので誰かを守れると思ってるか!」
りっちゃん「この……!」
崩れかけの体を何とか立ち上がらせ、スネークと向き合う。
スネーク「そうだ。来い、りっちゃん」
りっちゃん「みんなを守るのは……私だあああっ!!!」
一撃、まず一撃入れる。
こっちだってかじったとはいえCQCをVRで嫌って程学んだんだ!
再度律から仕掛ける。早い左ジャブ、
りっちゃん「(スネークは恐らくまた手をとってその勢いを利用した投げ技を使う筈! なら逆にそれを利用してやる!)」
スネークは律の予想通り左ジャブを掴んだ。
りっちゃん「(よし……足をかけられる前に!)」
りっちゃん「でやっ」
スネーク「なに!?」
逆にスネークが掴んだ手を支点にして飛び上がる。
りっちゃん「もらっ……たぁ!」
空中で体を横に傾けながらの蹴り。
スネーク「甘い」
スネークはそれを左手で防御。ゴツッと鈍い音が響く。
りっちゃん「なろっ!!」
スネークは律の左手を引き投げ飛ばす。
頭が地面を向いたまま投げ飛ばされた律、だがそれを予想していたかのように中空で瞬時にサイドホルダーを漁り抜く。
既にリロードされているMKを構え───
りっちゃん「Good night」
パシュン───
スネーク「MKか、だが……」
スネークは銃弾を腕で受け止めると針をすぐ抜き捨てる。
スネーク「腕や脚では、ましてやすぐに抜かれた場合効果はほとんどない」
律は地面に逆立ちするように着地し、その勢いのまま前転、足を地に下ろした。
りっちゃん「ハンディとしてちょっとぐらい眠たい中でやって欲しかったんだけどな~やっぱり駄目か」
スネーク「こい」
両手を突き出して構える。CQCの基本の構えだ。
りっちゃん「……行くぞ」
律も同じように両手を突き出した。
りっちゃん「(今はまだ勝てなくても…きっといつか)」
『メタルギア、第三モード起動。これより核操作モードに移行します』
りっちゃん「なんだっ!?」
リキッド「ククク……」
雷電「!? お前……何をした?」
リキッド「いくら手足を縛った所で口の中までは縛れまい。まだ使うつもりじゃなかったがな」
口の中、奥歯に光る何かを雷電を見た。
雷電「貴様…」
リキッド「このまま俺がいなくなればまた出来もしない平和を謳うだろう。この操られた世界の中で!!! 脱却しなければならないのだ!!! 愛国者から!!!」
雷電「愛国者……!」
リキッド「ふふふはははははっ!!! 今日、この日から始まるぞ!!!!! 核戦争が!!!!」
リキッド「これがWORLD OF SONGの始まりだ!!!」
リキッド「核の歌を聞けえ!!!!」
『アアアアアアアア』
唯「な、なに?」
『アーーーーーーーイウーーーーアーーーイウーーー』
梓「歌……?」
斎藤「メタルギアからか? まさか……!」
和「一体誰が…!?」
『サーーーールヨーーーーーーー』
りっちゃん「なんだ…これ。メタルギアが…歌ってる…?」
スネーク「……」
トゥルル、トゥルル……
スネーク「オタコン…?」
スネーク『どうした』
オタコン『スネーク大変だ! 色々な場所で核の最終ロックが外されているらしいんだ!!!』
スネーク『なんだと!!!?』
オタコン『しかも一気に何ヵ所もさ。アメリカではまだそうなってないらしいけど恐慌状態さ』
スネーク『止める方法は!?』
オタコン『詳しくはわからないが音波はその無人島から出てそれを衛星が拾って流してるみたいなんだ。スネーク! メタルギアVOICEを破壊するんだ!』
スネーク『わかった!!』
スネーク「りっちゃん! メタルギアを破壊する! ついてこい!!!」
りっちゃん「えっ、どういうこと? スネーク! 待ってよ!」
唯「あ、りっちゃん。終わったの?」
りっちゃん「なんかそれど頃じゃないらしいんだ」
梓「?」
スネーク「メタルギアが各国の核を操作して発射させようとしているらしい!!!」
りっちゃん「なんだって!?」
唯「大変っ!」
梓「止めないと!!」
斎藤「何かあなた達が言うと軽いですね」
唯「軽い音楽部ですから!」
梓「今そんなこと言ってる場合じゃないです!!!」
雷電「スネーク!!!」
スネーク「雷電!」
雷電「奴が遠隔操作でやったみたいだ。すまない、まさか歯に仕込んでるとは」
スネーク「リキッドめ。最後まで大人しくしないやつだ」
斎藤「私はお嬢様に付き添います。急いでメタルギアを」
唯「うんっ!」
梓「ムギ先輩をよろしくです」
りっちゃん「何がなんだかわかんないが行こう!」
────
メタルギア『ラアーーーーーーーーー』
スネーク「なんだ…?」
りっちゃん「赤く光ってる…?」
梓「それより早く破壊しないと!」
和「私達の装備じゃ歯が立たないわ。唯、梓、任せるわ」
唯「わかったよ和ちゃん!」
梓「やってやるです!」
スネーク「すまないお前達」
雷電「明日を担う力、見せてもらおう」
唯「いくぞーっ! ギー太!!」
梓「はああっ」
梓が微かに振動しているナイフでメタルギアに斬りかかる。
ブオン───
梓「なっ」
その刃は装甲にさえ届くことなく弾き飛ばされた。
────
紬「ん…」
斎藤「お嬢様! お気づきになりましたか!」
紬「斎藤…? ここは? りっちゃん達は?」
斎藤「彼女達はメタルギアを破壊しに行きました。リキッド・オセロットが核操作モードを起動させたようです」
紬「まさか……! いけないわ! みんなが危ない!」
斎藤「お嬢様! 動いてはいけません! 輸血も終わったばかりで動ける体じゃないんですから!」
紬「でも…」
斎藤「私が伝えて来ます。お嬢様はここに」
紬「…じゃあよろしくね、斎藤。核操作モードはメタルギアVOICE最後の手なの」
斎藤「と、言いますと?」
紬「音波を衛星に飛ばす為に膨大な燃料を必要とするわ。それにどんな場所でも行われる様に音波壁を発生させて邪魔が入らなくするの」
斎藤「音波壁?」
紬「理屈はあの認識刷り込みと同じよ。メタルギアの一定内に近づくとメタルギアを攻撃するな、という意識を刷り込むの。遠距離からの攻撃は勿論あの装甲が阻むわ」
斎藤「要塞じゃないですか! じゃあもうあそこに行った人達は…」
紬「多分もうメタルギアを攻撃する意思すら危ないわね…」
斎藤「初めからそうすればリキッド・オセロットの計画は実現していた。なのに何故…」
紬「元々核は本当に最後の手段だったの。彼は言っていたわ。人に核は撃てないと。何故今それを実行しようとしてるのかはわからないけど…ね」
斎藤「お嬢様。私はどうすればいいんですか?」
紬「同時に別枠の音波を区切って流してるの。上には核操作の、周りには敵対阻止の。その音波を混ぜてしまえば或いわ…」
斎藤「それはどれぐらいの衝撃を与えればいいので?」
紬「スピーカーを狙えば一瞬ぐらいはズラせるかも。その後直ぐに衝撃修正をして同じ音波を流すけれどね。…任せたわ、斎藤」
斎藤「…了解しました」
────
スネーク「なにが起こった!」
りっちゃん「大丈夫か!? 梓!」
梓「……、ダメですよ。攻撃なんかしちゃ」
りっちゃん「……なにを」
梓「ダメなんですよ。メタルギアは世界を変える光」
唯「……そうだよね、あずにゃん」
りっちゃん「唯まで! なに言ってんだよこんな時に!」
スネーク「くっ! 貸せ!」
唯からバズーカ型のギー太を奪い取ったスネークだが、
スネーク「ちぃっ! ロックがかかってる! 最近流行りのID武器か…っ」
和「……みんな、見守ろう。世界の始まりを」
雷電「ああ」
スネーク「雷電!」
りっちゃん「和!!!」
りっちゃん「このままじゃまずい! スネーク! ここを……」
スネーク「……攻撃はやめだ」
りっちゃん「スネー……」
駄目だ…、頭が…
頭に何か入ってくる。これは、歌?
歌ってるのか?
『アーーー……アーーー……』
なんでそんな悲しそうに歌ってるの?
『ウーーー……ウーーー……』
歌はもっと楽しいものなんだよ?
だからそんな悲しそうに歌わないでよ。
『ラーーー……ラーーー……』
そうだよね。本当は楽しいことなのに、それを悪いことに使われたくないよね。
歌は、みんなを幸せにするためのものだよな!!
ドゥフンッ───
チュインッ──
唯「!」
梓「!?」
和「!」
雷電「!」
スネーク「!!」
りっちゃん「……」
斎藤「今だ!! メタルギアから離れろ!」
斎藤がスピーカーを狙い撃ちながら叫ぶ。
唯「ほえ?」
梓「私は…?」
斎藤「いいから早くっ! もう弾が少ない!」
雷電「今は彼に従った方が良さそうだ。行くぞ」
一同が言われるがままメタルギアから離れる中、一人だけ立ち止まる。
りっちゃん「梓、ナイフ借りるぞ」
梓「律先輩!?」
梓とすれ違うようにメタルギアに走る律。
斎藤「やめろ!! もう弾が…」
カチンッ
斎藤「ちいっ」
弾が切れ、急いでリロードする斎藤。
それでも止まらない。
りっちゃん「今解放してやるから」
メタルギア『アーーー……ウーーー……』
りっちゃん「次にお前が歌える時は、きっとみんなが喜ぶ世界にするって約束するから」
メタルギア『ラーーー……ラーーー……』
梓のナイフを逆手に持ち、更に疾走する。
りっちゃん「だから……おやすみ」
律はスピーカーを根本から一閃する。
メタルギア『ラ……ラ……』
片方のスピーカーを失ったメタルギアVOICEは音波を合わすことを出来ず、機能を停止した。
りっちゃん「WORLD OF SONG……次はこんな形で届かないといいな」
唯「りっちゃあああん!!!」
梓「律先輩! さすがです!!」
駆け寄る二人。飛び付いて来た唯を受け止めながら私は笑みを溢した。
りっちゃん「おいおい大げさだよ」
それを遠くで見守る四人。
雷電「行ってやれ」
和「えっ」
雷電「お前の居場所はあそこだ」
和「……行っていいのかしら」
雷電「それを決めるのはお前だ」
和「……ええ、そうね」
ゆっくりと歩みながら律達の元へ向かう和。
斎藤「信じられないな。まさかメタルギアVOICEから発せられてる攻撃するな、っていう神経に訴えられる命令を防ぐとは」
スネーク「きっとそんな難しいことじゃない。ただあいつは何も考えずただ止めたかっただけだろう。音が…歌が笑顔を奪うことに利用されるのを」
斎藤「……そうですね。さすが紬様のご友学」
雷電「スネーク。軍の攻撃が迫っている。急いでここを離脱した方がいい」
スネーク「あぁ…」
トゥルル、トゥルル……
スネーク『オタコン。メタルギアは破壊した』
オタコン『駄目だスネーク! 発射シークエンスが解除されない!!!』
スネーク『なんだって!? どういうことだ!?』
オタコン『一度解除されてもう発射寸前までいった所で音が止まったけど……まだ生きてるんだ!』
スネーク『バカなッ! 音は止まってるのにか!』
オタコン『わからない……でも……もう』
スネーク『……』
『簡単な話だ。音の意思だよ』
オタコン『!?』
スネーク『誰だ!?』
『誰でもいいだろう。それより今は核を止めることが最優先だ。ヒューイ』
ヒューイ『割り込み通信失礼するよ。オタコン……だったね。君にもちょっと手伝って欲しいんだ』
オタコン『ヒューイ……?』
ヒューイ『……。今からデータを転送する』
オタコン『無茶だ! メタルギアVOICEが核操作を行なってる場所を全部特定するなんて……』
ヒューイ『その点なら大丈夫。彼女が突き止めたから』
ストレンジラブ『早くしろ。撃たれてからじゃ遅いぞ』
オタコン『わ、わかった! スネーク! ここは僕達に任せてくれ! 君は脱出の準備を! 僕のヘリで向かってるから!』
スネーク『了解した』
オタコン『それにしてもあなた達は一体……?』
ヒューイ『ちょっと過去の知り合いに頼まれたものでね』
ストレンジラブ『部下の尻拭いを私達にさせるとは。相変わらずだなあいつは。死んだと聞いていたのに…全く』
オタコン『?』
ヒューイ『それよりデータはきたかい?』
オタコン『あ、はい! 凄い…これなら!』
ストレンジラブ『場所がわかれば後は上から最終ロックをかけてやればいいだけだ。簡単だろう、お前達なら』
ヒューイ『核発射シークエンスの上書きを簡単だろう?って、君らしいな。』
オタコン『……もしかして、いや……でも…』
ヒューイ『……。さ、今は手を動かそう。じゃあ、また』
ストレンジラブ『……元気でな』
オタコン『!? 待って』
ピピュン……
────
リキッド「これでいい……これでこの世界は……」
「道を間違えるな。オセロット」
リキッド「!? まさか!!! あなたは!!!!」
その男は緑の迷彩服に身を包み、右目は眼帯、額には灰色のバンダナ、口元には葉巻。
リキッド「ビッグボス!!!!! 生きてらっしゃったのですか!!!!!」
ビッグボス「待たせたな、リボルバー・オセロット。色々あってな」
オセロット「ああ……ボス。まさかこの日が来るなんて……」
ビッグボス「話は後だ。今はここを脱出する。いいな?」
オセロット「わかりました、ボス」
無人島海上上空───
パイロット「あれがメタルギア!?」
『マルチロックオン、目標、ミサイル群』
『発射』
ズシャアアアアッ
メタルギアから発射された17発のロケット弾。
それは爆撃機が放った爆弾を一つ一つ全て撃ち落として行く。
その内の一発が爆弾を抜け爆撃機に向かってくる。
パイロット「くっ、来るぞ! 回避!!!」
パイロットB「間に合いませんっ!」
鈍い音爆発音をあげながら爆撃機はゆっくりと海面に落ちていく。
『ターゲットの破壊を確認。死傷者なし、パイロットは脱出した模様。任務完了、任務完了』
『これよりポイントBへ向かう』
ガシャンガシャン────
スネーク「お前ら! 脱出するぞ!! 軍のミサイルがいつくるかわからん!」
唯「へ? ミサイル?」
和と戯れていた唯が不思議そうに首を傾ける。
りっちゃん「そうだった! さっき軍から通達があって……」
スネーク「迎えはあるのか?!」
りっちゃん「え~と……」
和「来てるわよ、迎え」
りっちゃん「えっ?」
和が上空を指差すと一機のヘリがこちらに向かって飛んできていた。
憂『おねえ~~~ちゃ~~~~~ん!!!!』
スピーカーを最大にした声で呼びかける
唯「憂~~~~~!!!! こっちこっち~~~~!!!!」
大きく手を振りながらヘリに駆け寄る唯。
梓「待ってくださいよ! 唯せんぱぁい!!!」
その後を追う梓。
りっちゃん「スネーク……あのな、」
スネーク「……俺は」
バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ
島全体に何かが破裂したような音が響き渡る。
りっちゃん「なんだっ!?」
スネーク「軍のミサイルか!?」
「第一波は防いだ。早く脱出しろ。すぐに次が来る」
雷電「まさか……」
スネーク「バカな……」
りっちゃん「あっ……!」
雷電「ビッグボス…」
スネーク「ビッグボス!!!」
りっちゃん「ジョン!!!」
ビッグボス「おお、りっちゃん。生きてたか。仲間は助けられたか?」
りっちゃん「うんっ! 色々ありがとな! で、ビッグボス? ビッグボス……なんか聞き覚えあるなぁ」
オセロット「……」
りっちゃん「ってお前っ! いつの間に!? まさか……!」
ビッグボス「俺が解いた。悪いな、こんな奴でも大事な部下なんだ」
りっちゃん「ジョン? 何言って……」
ビッグボス「りっちゃん、お前はお前の信じる道を行け、いいな」
りっちゃん「うん……じゃなくて!」
雷電「ビッグボス、何の冗談だ。彼女を裏切るつもりか?」
ビッグボス「雷電、すまないな。俺はどうしてもやらなくてはならないことがある。EVAにはそう言っておいてくれ」
スネーク「あんたはあの時死んだはず……!」
ビッグボス「ソリッド・スネーク…。こんな形でまた出会うとはな」
雷電「ビッグママ、俺の組織のトップがビッグボスを再生したんだ。ソリダス・スネーク、リキッド・スネークの死体を回収し、ベースにしてな」
スネーク「バカな!!? リキッドならここに……」
オセロット「久しぶりだな……スネーク」
両手を銃に見立てて突き立てる。
オセロット「演技はもう必要ない。俺はリボルバー・オセロット!!! ビッグボスの部下だ」
スネーク「なんだと……?」
ビッグボス「さて……再会はここまでだ。迎えが来た」
ガシャンガシャンガシャンガシャン
りっちゃん「これは……メタルギア!?」
雷電「ZEKEか……また古くさいものを」
ウィィィン……
メタルギアの操縦席が開く、それを律達は固唾を飲んで見守る。
ミラー「久しぶりだなスネーク。FOXHOUNDの訓練以来か」
スネーク「マスター!? あんた何故!? リキッドに殺されたはずじゃ……」
ミラー「それ自体が偽装だったんだよスネーク。その時からビッグボス計画は始まっていた」
スネーク「ビッグボス……計画」
ビッグボス「そうだ。俺達はもう一度愛国者からの脱却を試みる!!! 本当の自由をこの手に掴むためにな!! 俺から始まった因縁だ。俺がケリをつける!」
ビッグボス「行くぞ、オセロット」
オセロット「はっ! ボス!!」
スネーク「待て!!!」
バシュン───
スネーク「ぐっ」
オセロット「ボスに近づくな。一度死んだとはいえ貴様の中のFOXDIEが感染する可能性もある」
ビッグボス「止めたければ来い。アウターヘイブンで待っている」
スネーク「アウター……ヘイブン」
りっちゃん「なんだよ……なんだよなんだよ!! どういうことなんだよジョン!!! あんたは……あんたは敵だったのか!?」
ビッグボス「……りっちゃん。お前の本当の名前はなんだ」
りっちゃん「……律だけど」
ビッグボス「律か、規律の律、旋律の律、いい名前だ」
りっちゃん「……ありがとう」
ビッグボス「律。お前さんが仲間達と共にありたいように俺は俺の信じるものがある」
りっちゃん「信じるもの…?」
ビッグボス「そうだ。その為にお前達と敵対しようとも、だ」
りっちゃん「ジョン…」
ビッグボス「お前はお前の信じるものと行け。じゃあな」
りっちゃん「ジョン……!!!」
ビッグボス「ピースだ」
ミラー「ZEKEに三人乗りはちょっと厳しいぞボス。いくら増設したとはいえ」
ビッグボス「カズ、いいから黙って行け。資料も手に入った、ここにはもう用はない」
ミラー「了解ボス」
オセロット「スネーク!!! また会おう!!!」シュバッ
スネーク「行かせるかっ!!!」
ソーコムを構えビッグボスに狙いをつける
ザンッ───
スネーク「なっ……」
ソーコムは横に真っ二つに斬れ落ちる。
スネーク「雷電! どういうつもりだ!!!」
雷電「さっき通信が入った。ビッグママはビッグボスを全面的に支援すると。だから撃たせるわけにはいかない。これが俺の道だ、スネーク」
スネーク「くっ! バカな!!」
ガシャンガシャンガシャンガシャン───
律とスネークは遠ざかって行くメタルギアZEKEをただ見ることしか出来なかった。
雷電「悪いな、スネーク……。こちらも迎えがきた」
スネーク「……」
雷電「次に会うときは敵かもしれないな」
スネーク「雷電……お前は」
雷電「俺はただローズを守る。それだけだ。またな、スネーク」
スネーク「……」
雷電「サムライ」
和「……なに?」
一抹の展開をただ傍観していた和に雷電が背中越しに話しかける。
雷電「次に戦場であった時は覚悟しておくことだな」
和「……心得たわ」
雷電「あいつらにも言っておいてくれ」
和「……ええ」
そうして雷電は自分を迎えに来たヘリに乗り、無人島を後にした。
この色々な思惑が交差した無人島を。
ババババ……
トゥルル……トゥルル……
オタコン『スネーク! 迎えにきたよ! 今梯子を下ろすから』
スネーク『……オタコン、俺は』
オタコン『スネーク。今はとにかくこの島を脱出するのが先決だ。話はまたそれからしよう』
スネーク『わかった……』
ピピュン……
スネーク「りっちゃん」
りっちゃん「スネーク……」
スネーク「俺はまだ戦場を降りるわけにはいかないらしい。だから決着はまた今度だ」
りっちゃん「……」
スネーク「やつも言ったがな、何を信じるかなんていうのはそいつにしか決められない。お前はあいつらと笑って過ごせる世界を作りたいんだろう?」
りっちゃん「うん……」
強く、強く頷いた。
スネーク「それでいい。頑張れよ、ルーキー。またいつかもし会うようなことがあったら…その時決着をつけよう」
りっちゃん「ありがとう、スネーク」
敬礼、
スネーク「…」
それに対しスネークも返した。
りっちゃん「(またきっと…どこかで会うような気がする、その時は…負けないよ。スネーク)」
斎藤「全く騒がしいですね」
背中に紬を背負った斎藤が見かねてかそんなことを言った。
紬「りっちゃん…」
りっちゃん「ムギ!!! 意識が戻ったのか?」
紬「えぇ。これからですもの、死んだりしたら勿体ないわ」
りっちゃん「ふふ、だな」
唯「りっちゃ~~~ん、和ちゃ~~~ん~~~みんな~~~」
梓「早く乗ってください! 憂の情報だと後数十分でまた爆撃がくるそうです!」
憂「律お姉ちゃん!!!」ギュッ
りっちゃん「憂ちゃん……」
唯「あれ? お姉ちゃん?」
憂「ありがとう……お姉ちゃんを助けてくれて」
りっちゃん「約束したからな」
唯「あずにゃんりっちゃんに憂とられた~~~!!!」
梓「はいはい」
和「行きましょう、時間がないわ」
りっちゃん「……」
りっちゃん「みんな、先に行ってくれ」
唯「…」
梓「…」
紬「…」
和「…」
斎藤「なに言ってるんですか! この島にもうやり残したことなんて…」
唯「あるよ」
斎藤「えっ…」
紬「あるわね」
梓「あるです」
和「あるわよ」
憂「澪さん…ですか?」
りっちゃん「うん。私はあのわからず屋を説得してから一緒に脱出するよ。だからみんなは先に」
その中にいる誰もが彼女を信じていた。
斎藤「そういうことなら…。気をつけて行ってらっしゃいませ、律様」
梓「言っても聞きませんから言いません。澪先輩をよろしくお願いします。律先輩」
唯「澪ちゃんを助けられるのはりっちゃんだけだよ!」
暗闇から助けられ、
紬「必ず二人で戻って来てね、りっちゃん」
和「澪のこと、よろしくね。あの子もああ見えて頑固だから」
行く道を照らしてくれた彼女は…彼女達にとってたった一人の…
憂「行ってらっしゃい、律お姉ちゃん」
りっちゃん「ああ、行ってくるよ。みんな!」
英雄だった。
梓「あのっ…」
りっちゃん「ん? まだ何かあるのか? 梓」
梓「いえ……」
他のみんながヘリに乗り込んだのに一人だけ残り何か言いたげにしている。
りっちゃん「じゃあ早く行けよ。澪のことなら任せとけって」
梓「そうじゃないんです…。いや、その……。そうですよね……わかってます」
りっちゃん「??」
梓「澪先輩を、よろしくお願いしますね」
そう言って梓はヘリに乗り込んでしまう。
一体何が言いたかったんだろう梓のやつ…。
ヘリはみんなを乗せて飛び立って行く。
私はそれを笑顔で、手を振りながら見送った。
誰も私に一緒に行こう、とか、無理だよ、なんて言ってこなかった。
それが何よりも嬉しくて、私は知らない間にみんなに力をもらってるんだなって思った。
信頼されるってことはこんなに心地良くて……仲間がいるってことはこんなにも暖かいものなんだ。
それを誰かさんにも教えに行こう。
一人じゃ何も出来なくても……みんなで協力すれば何だってやれるんだ。
お前もわかってるだろう、澪。
だってお前はそのやり方を少し間違えただけなんだから。
「急げっ!!! 早く搬入しろ!」
「そんなものはいい!!! それより人員の避難を優先させろ!!!」
りっちゃん「なんだ…?」
研究所の方からおらび声が聴こえてくる。気になってそちらの方を向いて見ると、どんどんと人が溢れて出ているのが見てとれた。
りっちゃん「一般兵の人達かな。脱出の最中か」
もう壊滅したと言ってもいいもんな。蜘蛛の子を散らす様にこの島から逃げ出すのは当然か…。
私はその人達にどう対応していいかわからず、ただ見呆けていた…が、
あるものが目に入ると私の足は咳を切ったように急に回転を始めた。
「お、おい……大人しくしてくれよ」
「グルウゥゥゥ……」
「こ、こんなの放っといて逃げようぜ?」
「バカ野郎! そんなことしたら俺のあずにゃんが泣くだろう! 小型だが輸送機もあるんだ。こいつらぐらい何とかなる!」
「でもさ……」
「ここを軍が爆撃するって斎藤さんが言ってただろ! 周りは海だ、逃げ場もない。幹部クラスはもう脱出したって話だがきっとあずにゃんはこいつらのことを気に病んでる筈だ……なら俺が何としても連れ出してやる!」
「お前……、へへっ、お前のそういうところ……嫌いじゃないぜ?」
「なら手伝えよ。こいつらをこの輸送機に入るな!」
「わかってる! ちっ、この際少し銃で脅かして……」
りっちゃん「やめろおおおっ!!!」
「なっ」
「お前はあの時の!!!」
ライオン達に銃口を向けている男の関節を捻るように螺挙げる。
「あい゛た゛た゛た゛た゛」
後は痛がって体を戻そうとしてるのを利用して足を払い、薙ぎ倒す。
「ま、待てっ! お前は誤解をっ」
男が何か言ったがそんなことはお構い無しに飛び膝蹴りをお見舞いしてやる。
「がはっ……話を……聞い……て」バタン
やっとそう耳に気付いた時はもう男は地に伏していた。
りっちゃん「…えっ?」
─────
りっちゃん「な~んだ……こいつらを乗せようとしただけか」
「だから話を聞けって言っただろう!」
「それなのにいきなり関節キメとは随分だよな~?」
りっちゃん「だから悪かったってさっきから言ってるだろ~? お詫びと言っちゃなんだけど私も協力するからさ」
「ちっ……まあいい。もう俺達は敵でも何でもないんだ。とっととこの島からおさらばして後は……」
「……」
ただ項垂れるだけの二人を見て、私は言いたいことがわかってしまった。
彼らも澪達と同じなんだ。ただ、取り返したかっただけ…何を犯してでも…音楽を。
ライオンの群れ、その一匹に近づく。梓が一番可愛がっていた老獣のライオン、むすたんぐだ。
猫のように寝転んでるむすたんぐの元へ行くと目線を合わせるように私はしゃがみこんだ。
りっちゃん「むすたんぐ、みんなにあそこに入ってくれるよう言ってくれないか? 梓もお前達にはきっと生きて欲しいって願ってるはずだから」
「グルゥゥゥ……」
むすたんぐは低くそう唸ると、ゆっくりと立ち上がり輸送機の方へと歩いて行った。
それを見た仲間達もむすたんぐの後を追う。やはり彼らのリーダーはむすたんぐなのだろう。
いや、梓……か。
りっちゃん「そうか…」
さっき梓はこいつらのことを言いたかったんだ。でもこんな時にそんな悠長なことを言えないからって…。
りっちゃん「バカ梓」
そんな気なんて遣うなよ。何だって私に言えばいいんだ。
じゃないと次に私が梓に頼りづらくなるだろう?
なーんて
「よ~し準備は出来た。忘れ物はないな?」
「思い出…ぐらいかな」
「はいはい。じゃあ俺らはこれで。あんたも早く脱出した方がいい。爆撃機が来るまで時間がないぜ」
りっちゃん「私はまだやることがあるから」
「…澪さん達の仲間ってのは聞きました。ジョニーから」
りっちゃん「!! あいつは?」
「さあ? 風のようなやつだからな。今頃どこにいるのやら」
りっちゃん「そっか…」
「澪さんのこと、よろしくお願いします」
りっちゃん「えっ…」
私は何でビックリしてるのだろう。
「必ず助けて…皆さんで一緒に幸せになってくださ」
そうだ、私は勝手にこの人達は澪達を恨んでいると思い込んでたんだ。
でも…そうじゃなかった。
「じゃあ、これで」
輸送機に乗り込む二人。唯一切り開けた滑走路のような場所を車輪が滑り、ゆっくりとスピードを上げて進んで行く。
このまま彼らに何も告げぬまま行かせていい……わけがない!
ただ一言、それだけを言うために私は走った!
りっちゃん「必ず!!! 必ず音楽を取り戻して見せるから!!! 今度はみんなが笑っていられるやり方で!!! 何年かかっても!!! きっと!!!! きっと!!!!」
それが聞こえたのかどうかは、一瞬見えた彼らの笑顔で判断するしかなかった。
とても、とても良い笑顔だった。
───研究所内部───
『総員退避、総員退避。繰り返す、総員はただちに……』
流暢な喋りのメカメカしいアナウンスが流れている。研究所は既に人気はなく私達がむすたんぐ達をどうにかしている間に退避したのだろう。
りっちゃん「さて、あのわからず屋はどこにいるのかなっと」
研究所内部は広い、ともかく澪がいそうなところをしらみ潰しに探すしかないか。
私はそう決めるとすぐさま走り始めた。
澪……。
ん……何だろう。
この匂い。
いい匂いがする…。
───研究所内部 ???───
ここはこんな時でも静かだ。
澪「いい匂い」
水仙に囲まれただだっ広い部屋の真ん中ぐらいで私は行儀よく座り込んでいる。
澪「みんなはもう行ったかな…」
澪「メタルギアはどうなったんだろう」
澪「軍の爆撃機はいつぐらいに来るのかな…」
どうでもいい。
思ってもないどうでもいいことばかり並べてしまう。
本当はこんなことは二の次だ。本当に私が考えてることは…。
澪「いつだって…」グスン…グスン…
そう、いつだって私は
「みーお」
澪「……」
律のことばかり考えてたんだ。
澪「律…。なんでここが?」
りっちゃん「いい匂いがしたから、来ちゃった」ニシシ
後ろ手に腕を組ながら笑う彼女は昔とちっとも変わってなかった。
でも…もうあの時の私達とは立ってる場所は違う。
澪「ふん…止めでもさしに来たのか?」
土をはらいながら立ち上がると私は律に向き直った。こんな時、このコートは有難い。
襟の部分で顔の半分近くが隠れるから…表情を悟られにくい。
りっちゃん「まだそんなこと言ってるのかよ…お前は」
一気に律の表情が曇る。せっかく探した相手がこの態度では当然だろう、だけど…。
澪「他のみんなに何を言われたか知らないけどな、私はテロリストだ。WORLD OF SONGのリーダーとして幕引きをしなくちゃいけない」
そうだ。私はもう…女子高生の秋山澪ではない。
世界を脅かし、核まで使って音楽を取り戻そうとした狂人なのだ。
その事実はずっと変わらない。
だから……!
ここで律の優しさに甘えてノコノコと生き残るわけにはいかない!
これ以上みんなに迷惑はかけられない。
それが私が始めてみんなを巻き込んだことへの責任。
そして自分の道を間違いじゃなかったと言える為のプライドだ!
やっと、やっと見つけた。これで一緒に帰れるんだ。みんなで……。
そう思った私が甘かった。澪は相変わらず高圧的な態度で私に突っかかってくる。
きっとまだWORLD OF SONGの肩書きを背負ってるのだろう。
そんなもの……もう意味なんてないのに。
りっちゃん「もういいだろ、澪。終わったんだ…何もかも」
澪「終わった…? 何がだよ」
りっちゃん「メタルギアも破壊して…唯達も取り戻した。だから……」
澪「取り戻した? ふふ、悪かったな律。律の大切な友達を取っちゃったりしてさ!」
りっちゃん「…はあ?」
澪「私が上手いこと言ってこんなことに取り込んだって言いたいんだろお前は!」
りっちゃん「違う!!! そうじゃない…そうじゃなくてっ」
澪「まあいいよ。私にとってはもう過去のことだから。今の私は一人だ。それだけ」
りっちゃん「それだけって…」
澪「……もうそろそろ軍の爆撃が始まる。律、行けよ。みんなが待ってるんだろう?」
りっちゃん「…やだ」
澪「……じゃあ好きにしなよ。私はここで静かに死にたいんだ。邪魔しないでくれ」
りっちゃん「……やぁぁぁだぁぁぁああああっっっ!!!!」
澪「!?」
声帯が裂ける程に叫んだ律の声が澪の耳に驚きを届ける
りっちゃん「澪がいなきゃ嫌なんだ!!! 私には澪が必要なんだよ!!!」
澪「なにを…っ」
りっちゃん「…最初はさ、私もそうだった。みんなを殺すつもりだったんだ…。FOXDIED…世界って立場に追われて……そうしないといけないって思ってた」
澪「なら…」
りっちゃん「でも違ったんだ。梓が教えてくれた」
澪「梓が…?」
りっちゃん「梓…殺されるって時に何て言ったと思う?『躊躇わないでください』って言ったんだ。澪先輩と生きてくださいって…。自分がまさに殺されるってところで…」
澪「梓がそんなことを…」
りっちゃん「その時からだよ。私がみんなを何があっても助けようって思ったのは」
澪「……」
りっちゃん「この包帯は唯が巻いてくれたんだ」
澪「唯…」
りっちゃん「もうとっくに治ったんだけどさ。やっぱり外せなくて…。澪に色々教えてもらったんだって言ってた。澪ちゃんはもっともっと勉強してたって」
澪「……」
りっちゃん「最後はムギ。ムギにはいっぱい強さをもらった。誰よりも私達のことを考えててくれたんだ」
澪「うん…それは私も同じ気持ちだよ」
りっちゃん「ムギ……撃たれたんだ」
澪「えっ…」
りっちゃん「勿論死んだりしてない。でも…その時でさえムギは「みんなをよろしくね」って…みんなの心配してさ」
りっちゃん「みんな…自分じゃない他の人のことばっかりで…」
自然と流れる涙が頬を伝い水仙畑に落ちていく。
りっちゃん「バカだよなぁ…ぁっ」
顔をくしゃりと歪めるも、その後に澪に出来るだけ笑顔で振り向いた。
澪「それは…お前もだろう。律」フフ
りっちゃん「お前だって…」フフ
いつ振りだろう、笑い合えたのは。
これが当たり前だったのに……どうしてなくなってしまったのだろう。
澪「律…ありがとう」
その言葉が何故か遠く聴こえるのは…どうしてだろう?
澪「それでも…私は行くわけにはいかない」
りっちゃん「澪ッ!」
澪「みんなを守るためでもあるんだッ! ここで何の死体も上がらずに終われば…残党狩りが始まる。首謀者の私の死体が上がればそれで終わるんだよ…!」
りっちゃん「何でそんな考え方…ッ!」
澪「もうあの頃の私達じゃないんだッ! わかれよ律ッ! これが私の…最後の仕事(ラストミッション)なんだ…!」
澪「ここで死ぬことが…みんなを守るための一番のやり方なんだ!」
りっちゃん「……それはWORLD OF SONGの澪としての答えだろ? 秋山澪の答えを聞かせろよ…!」
澪「……」
りっちゃん「言えないのか?」
澪「言う必要はない。もうそんな人物はいないんだから」
りっちゃん「……あの話には続きがあってさ。私は最後にソリッド・スネークという男に出会った」
澪「伝説の傭兵…」
りっちゃん「私もそう言ったらあの人は自分をただの怖がりで、臆病なやつだって言ったんだ。自分がそうなると嫌だから自分がやるんだって…おかしいだろ?」
澪「…うん」
りっちゃん「そしてこうとも言ったんだ。迷うなって。これはジョン……ビッグボスにも言われたんだ」
澪「ビッグボス…。知ってるのか? 律。あの二人がどういう関係なのか…」
りっちゃん「前に見た資料を思い出したよ。スネークはビッグボスのクローンで…スネークがビッグボスを殺したって」
澪「…何で生きていたからは今更だな」
りっちゃん「そこら辺は良くわかんないけどさ」ハハ
りっちゃん「でも同じこと言われたんだ…二人に。ぶつかり合って…殺し合いをした二人がおんなじこと言うなんて変だよな」
澪「……」
りっちゃん「二人はやってることは違っても……思いは同じなんだ。自分が信じる道を行くって」
りっちゃん「それを聞いて私は……みんなを助けるだけでも駄目だって思った」
澪「じゃあどうする?」
りっちゃん「みんなと一緒に考えて……みんなが笑える道を行くって決めた」
澪「みんなが笑える…?」
りっちゃん「うん。唯も、梓も、ムギも、憂ちゃんも、和も、さわちゃんも…澪も、そして世界のみんなもだ!」
澪「理想論だな。そんなこと出来るわけないだろ!」
りっちゃん「かもな。澪一人じゃ…な!」ニヤッ
澪「~ッ!」
りっちゃん「澪…お前は今笑えてるか? その道を行って。笑えてるのか?」
澪「……私は、そんなものッ!」
澪「どうだっていいッ! 笑えるとか笑えないとかッ! そんなの…どうだって…」
りっちゃん「そうか…。WORLD OF SONGの澪が邪魔してるんだな」
澪「そうじゃない! 私は私だ!!!」
りっちゃん「……なら、こうしようか」
りっちゃん「勝った方が負けた方の言うことを何でも聞く…。どうだ?」
澪「何でもだな?」
りっちゃん「ああ。わからず屋の澪はこうでもしないと納得しないだろう?」
澪「……いいだろう。律、お前が負けたら一緒にここで死んでもらうからな」
澪が構えを組む。
りっちゃん「万が一負けたらな。でも私が負けるわけないさ」
澪「随分な自信だな。そんなに強くなったのか?」
りっちゃん「だってお前は一人で、こっちはみんななんだから」
澪「」ギリッ──
澪「聞き飽きたよッ! お説教はっ!!!」
漆黒に包まれた澪の体が駆ける───
りっちゃん「日本刀は使わないのか?」
澪「そっちこそッ! お得意の麻酔銃は使わないのか?! もっともそんなものじゃこのコートに傷さえつけられないだろうけどなッ!」
澪「チェッ!」
飛び込み様の蹴り、
これをスウェー気味にかわす。
澪「どうしたっ?! 避けるので精一杯かッ?!」
装填のない矢の様に繰り出される蹴りを私はただ避け続ける。
澪「このぉ……ッ!」
澪が痺れを切らし大振りになった時を狙い、開歩───
澪「なっ(懐に入られた…!)」
りっちゃん「掌底!!!」
蹴りが来る前に鳩尾を一掌。
澪「うっ…」
自分の勢いもあり前のめりに倒れそうになる澪。
りっちゃん「いくら銃弾を防げるからって実際の鉄じゃないのはわかってるんだ。じゃなきゃそんなにふわふわ舞うわけもない」
澪「……」
交差するように倒れ込む澪、あっさり決着がついた……
澪「相変わらず甘いな。律は」
りっちゃん「!?」
焦って振り向いた先に、澪のローファーが空を切りつつ私の顎を……。
りっちゃん「があっ……」
弾き飛ばした。
あまりの威力に二、三歩後退してしまう。
口の中は瞬時に鉄の味と砂利が支配し、一気に気持ち悪くなった。
りっちゃん「ペッ……」
口の血を袖で拭うとようやく私は何をもらったのか理解した。
りっちゃん「カポエィラか…」
澪「へー…知ってるのか。意外だな」
澪は倒れる振りをして地面に手を付き、逆立ちしながら足を開き、回転させて私の顎を撃ち抜いたのだ。
りっちゃん「格闘技全般はやったからな。カポエィラは興味なくて全然やらなかったけど」
澪「ふふ、律らしい。なぁ律。カポエィラの起源を知ってるか?」
りっちゃん「知らないよ。さっきも言ったろ? 興味ないって」
澪「そう言わずに聞いてくれよ」
澪「カポエィラはダンスから派生した格闘技なんだ。私はそれを知った時からずっとこの格闘技を極めてきた。身を守る力もいると思って。音楽を取り戻す私に相応しいかなって」
りっちゃん「そうかい」
ムッ
澪「それとさっきの掌底、全然効いてないからな。このコートはセラミックとカーボンから作られてるんだ。薄そうに見えるけど厚みもそこそこある…」
澪「メタルギアの弾丸だって効かないぐらいなんだから律の掌底なんかが効くわけないだろう?」
りっちゃん「……それで強くなったつもりかよ。澪」
澪「強くなったさ。律と違ってな」
澪「早くこうさんした方が身のためだぞ律ッ!」
右足に力を入れると土がめり込む感触が伝わってくる。
コンクリートにはない感触、私はその感触が嫌いではない。
嘗ての親友を蹴り倒すのは気分がいいものではない……が、私は意地でも勝って律と一緒にいてやると決めたんだ。
誰にも渡さない…。
私だけの律でいてほしい!!!
あれ…これは誰の気持ちだろう?
私? それとも……
澪「足元がフラフラだぞ律ッ!」
思いとは裏腹に私の脚は律を撃ち抜いて行く。
腕、肩、腹、足……。
律の体に当たる度に私のどこかも痛む気がする…。
澪「止めだっ!!!」
捻りを入れた回転脚を打つ為に律に背を向ける。
トンッ───
と少し飛び上がりながらスケートの半回転ジャンプの様に体を捻ると……
澪「これで……ッ!」
律は私のものだ……!
ガシッ───
えっ…?
止められ…
りっちゃん「澪、歯……食い縛っとけ」
澪「なっ……」
りっちゃん「銃拳…」ボソッ
律の拳が私の腹部を圧迫する。
でも、
澪「無駄だって言って……」
りっちゃん「掌底ッ!!!!」
腕をしなるように上に吊り上げた後、一気に押し出した。
澪「ッッッ!」
声にもならない衝撃が私の腹部辺りを直撃する。
息が出来ない、
まるでトラックにでも跳ねられた様な……。
何mか飛ばされた後、水仙の花の上にどさりと墜落した。
澪「があっ……がはっ……」
打った衝撃と打たれた衝撃で呼吸が怪しい。
舞い上がる水仙の花の中でただ身悶えた。
りっちゃん「密着してからの……掌底なら関係ない……。それがどんな固かろうが……ただの服だよ」
トボトボと歩く音がする。律が近づいてるのだろう。
負ける……?
私が……負けたら、きっと律は私を助けようとする。
どうなっても。
でもそれはこの先きっと後悔する。
私なんて助けるんじゃなかったって…きっとそうなる。
だから……だからって律を巻き込んで死ぬことが正しいのか?
笑って過ごせる道な…の…?
澪「う……あああっ!!!」
死力を尽くして立ち上がる。
負けない、負けたくない!
ただそんな純粋な気持ちが私を奮い立たせた。
澪……。
お前はどうしたい。
ほんとにそのまま死にたいのか?
お前を心配している仲間を残して?
何がお前をそこまで追い込んでるんだよ…!
りっちゃん「私は……」
朧気な視界で澪を見定める。
あっちもさっきの掌底でフラフラだろう。
ここまでさんざカッコいい格好してきたんだ。
最後ぐらい泥臭くていい。
ただ勝ちに貪欲になる。
りっちゃん「私は澪を倒して嫌がってもでも連れていく!!!」
澪「私だって……負けない! 負けたくない!!!」
私は頭のカチューシャを外し、空に投げる───
だらんと長くなった前髪を気にも止めず言ってやる。
律「FOXDIEDのりっちゃんとしてじゃない! 私は田井中律として秋山澪!!! お前を助ける!!!」
挿入歌 NO Thank You
澪「はあああっ」
律「うおおおっ」
水仙の花畑の中心でぶつかり合う。
澪「律は! 律はいつだってそうだった!!! 私のことなんて無視して!! 軽音部にだって無理矢理入れて!!!」
律「がっ……」
澪の蹴りが鳩尾を直撃する、けど……っ!
律「嫌だったのかよっ! お前はッ!」
澪「ぶっ……」
律の掌底が私の顎を跳ね上げる、、、けど……っ!
澪「う……そんなわけないだろうっ!!!」
律「あがあっ」
澪の回転蹴り脇腹にめり込む……。
バキリとイヤな音が耳に入る、それでも止まれない!
律「ならなんでっ!!!!」
澪「うぶっ……」
私の足を抱えたまま律の頭突きが決まる……。
意識が遠退く────
澪「ッ!!!!!」カッ
それでも気を失うわけにはいかない
私は最後の気力を振り絞って律に捕まれてない方の足を振り上げ───
澪「それでもッ!!!!! 私は思い出なんていらないっ!!! 今が欲しい!!!!」
降り下ろす───
澪「ネリョ チャギ!!!!」
俗に言う踵落とし、隠していたテコンドー技をここで使うッ!
踵は律の頭を捉え────
律「だったら───」
澪の足を手で右から押してやり、
澪「そん……」
持ってる足を左手で引っ張ると────
澪「な……」
そのまま投げ伏せる────
律「私がその今を作ってやる!!!!」
澪「はあ……はあ……」
律「はあ……っ……」
澪「最後にCQCとは……やられたよ、律」
律「咄嗟に思いついただけだよ…。多分…もうできない」
澪「そっか…」
律「……澪、これで」
澪「律、この房咲水仙の花言葉……知ってるか?」
律「………」
澪「『思い出』なんだ…。私はいつだってあの頃に憧れてて…またあの頃に戻る為にこんなことまでして…。でもそれじゃ駄目だって…」
澪「だから戒めにこの花をこの研究所に植えたんだ。この房咲水仙もいつか枯れる。その枯れた房咲水仙と共に思い出も枯れさそうって…決めてたんだ」
律「でも知ってるか? 澪」
澪「…?」
律「房咲水仙のもう一つの花言葉は…記念。まだ枯れてない、咲き続けてるんだ房咲水仙は。だからこれは今日から一緒に明日を目指す私達の『記念』なんだ」
澪「…あはははは」
律「くくく…っ」
澪「……参ったよ、律」
律「じゃあ私の勝ちってことで!」
澪「うん。好きにしてくれ」
律「じゃあ……」
澪「……」
律「私と一緒に、ずっと生きてくれ。何があっても」
手を伸ばす────
前は伸ばされて、私が拒んでしまった手を────
澪「わかった」
ぱしんっ───
今度は私が伸ばして……今度こそ離さない────
何があっても、絶対に。
ドオオオオッ
ズオオオオッ
ガタガタガタガタ……
律「なんだっ!?」
澪「始まったか…。軍の爆撃だ」
律「じゃあ早く逃げないと!!!」
澪「わかってるよ。こっちだ律!」
律「うわっ…」
澪の力強い手に引かれるまま水仙畑を抜ける。
律「あっ、カチューシャ…」
澪「あ、ごめん! とってくるよ!」
律「……い~や、いいや」
澪「いいのか?」
律「うん。もう私には必要ないから」
そうだ、もうFOXDIEDの律はいない。
今の私は田井中律、仲間を誰よりも大切に思うただの女の子だ。
澪「わかった、じゃあ行こう! 律!」
律「おうよっ!」
だから、おやすみ
私のカチューシャ。
───研究所 地下 格納庫───
澪「くっ…駄目か。地下のなら無事かと思ってたんだけど」
上のヘリや輸送機は既に瓦礫に埋もれて使い物にならなくなっていた。
地下に逃げ込んだ私達だったがそこでもやはり瓦礫などが降りかかっておりとてもじゃないが発進出来そうなものはない。
澪「駄目だ…他にもう脱出手段が…」
律「私と一緒に生きるって決めたばっかりだろ!? 諦めるなよそう簡単に!!! 何か…必ず何かある!」
「いや~待ちましたよ、ええ」
澪律「!?」
ジョニー「というかこの爆撃の中航空機で逃げ出そうって考えはさすが素人ッスね~…」
律澪「ジョニー!!!」
ジョニー「こっちだ! 紬さんが「こんなこともあろうかと」と作っていた非常脱出用小型潜水艦がある!」
律「さっすがムギ!!! もお~~~大好きッ!」
澪「ン…」
律「澪の次にな!」ニヤニヤ
澪「べ、別にそんなこと言ってないだろ!」
ジョニー「満腹中枢いっぱいごちそうさま。いいから早く!!!」
律「わかった!」
澪「ありがとう、ジョニー」
ジョニー「大したことじゃありませんよ」
「……」
ジョニー「ん…?」
律「おーいジョニー! 早くーー!」
ジョニー「あ、はい!(気のせいか…)」
───小型潜水艦内部───
澪「……終わったんだな…」
律「な~に言ってんだよ。これからさ。何もかも」
澪「…うん、そうだな!」
澪「律と一緒ならきっと…何だってやれる気がする」
律「みんなも忘れるなよ!」
澪「そうだな」フフフ
律「(スネーク……ビッグボス……あんた達は何を思い……何でぶつかったのかはわからない)」
律「(けど……)」
律「(きっと目指している道は……同じだと信じたい)」
律「(みんなが笑って過ごせる眩しい世界に……私はきっとしてみせる)」
いつか、必ず────
1年後────
───とある動物園───
梓「よ~しよし、あずにゃん二号。ゆっくり食べな」
あずにゃん二号「がうがう」
梓「あなたのお母さんはね……とっても優しくて……とっても暖かかったんだよ」
あずにゃん二号「がう?」
梓「ふふ、美味しい?」
あずにゃん二号「がうっ!」
「お~い、そろそろじゃないのか?」
梓「あっ、はい。もうそんな時間でしたか」
「こいつらの世話は俺達に任せといて行けよ」
梓「ありがとうございます。お二人とも。むすたんぐ達のことは感謝してもしきれません」
「むすたんぐは…島を出た瞬間すぐ死んじまったけどな…」
「すまない…」
梓「いいんです。きっとむすたんぐも喜んでます。それに今は新しい命…むすたんぐの子供がむすたんぐの意思を受け継いでますから」
「…そうかい」
梓「はい。人もこうやって…受け継いで行くんです。良いことも悪いことも…。」
だから、良いことをしなきゃです。
天国のむすたんぐの胸を張れるくらいに
───とある研究所───
「博士! この音と音がぶつかった時に出る音波のグラフです!」
紬「ありがとう。ふ~む、これは興味深いわね」
「もしかしたらSONGBOMBの機能を停止させられるかもしれませんね!!!」
紬「そうね。やっと…やっとここまで来たのね」
「博士ー。車回しておきましたよ。確か大事な用があるんでしょう?」
紬「そうなの! ごめんね。後は任せるわ」
「わっかりました!」
紬「あれからもう一年…」
SONGBOMBを止める為に毎日研究に明け暮れていたからあっという間だったわね。
みんな元気にしてるかしら
───とある病院───
「ありがとう唯ちゃん。唯ちゃんの包帯はほんと痛くないわぁ」
唯「いつも練習してるからねっ」フンスッ
「でも妹ちゃん程じゃないわね」
唯「がくっ…。我ながらよく出来た妹だと思いますよ憂は」
「でも二人のおかげでこの病院も凄く明るくて楽しいわぁ。ありがとね、唯ちゃん」
唯「えへへ~」
憂「お姉ちゃ~ん! そろそろ行かないと遅刻しちゃうよ!?」
唯「そうでしたっ!」
「あら? 何か大事な約束かしら?」
唯「うんっ! とって大切な人達とのね! じゃあ憂後は任せた! いってきまーす!」
憂「気をつけてね~」
唯「う~んッ!」
あれからみんな違う場所でそれぞれのやれることをやっています。
それにも色々事情があるんだけど…まあいっか!
とにかく今日! みんなと再会することになってるの!
楽しみ~!
みんな元気にしてるかなぁ
───墓地───
律「おっそいな~みんな」
澪「ちゃんと時間も言ったのか?」
律「言ったに決まってるだろ? そ~んなに私は信用ないのかよっ」
澪「律は肝心なとこで抜けてるからな」
律「なにをぉぅっ!」
澪「なんだよ!?」
律「むむむむ」
澪「むむむむ」
唯「二人ともなんでにらめっこしてるの?」
律「っあッ! 唯! いるなら声かけろよ!」
唯「かけたよ? 今」
澪「……」
梓「唯先輩は相変わらずそうですね」
律「梓!!」
唯「あずにゃ~~~ん!!」ダキッ
梓「やめてぐだざい゛くるし……」
唯「一年分のぎゅーなのです」
澪「溜めんでいい!」スパーン
紬「ふふふ、みんな元気そうね」
律「ムギ!! 白衣なんか着ちゃってすっかり科学者って感じだな」
紬「似合うかしら?」クルクルッ
梓「はい。とても似合ってますよ」
唯「あずにゃん私のナース姿は!?」
梓「コスプレかと思いました」
唯「ががーん」
澪「というか着替えてこいよ…唯は」
唯「だってぇだってぇ…見せたかったんだもん」
律「はいはい似合ってるぞ唯」
唯「ほんとぉ!?」パア~
澪「単純だな」
紬「そこが唯ちゃんのいいとこじゃない」フフ
挿入歌
スネークイーター
律「…さわちゃん」
静かに花を手向ける。
澪「さわ子先生…」
唯「さわちゃん先生…」
紬「さわ子先生…」
梓「さわ子先生…」
律「来るのが遅れてごめんな。あの後やっぱり指名手配とか色々厳しくてさ。それでもまあなんとかやってるよ」
さわ子の墓の前に綺麗に一列に並ぶ一同。
律「私達の恩師、さわちゃんに敬礼っ!!!」ビシッ
澪「」ビシッ
唯「」ビシッ
紬「」ビシッ
梓「」ビシッ
律「……。さて、長々とやってて誰かに見つかるとまずいからな。これぐらいにしとこう」
澪「そうだな。律、他に行くとこある?」
律「そうだな~……あっ、そうだ」
2010 8月6日───広島平和記念公園───
夕方になり人も疎らになった平和記念公園で私達は花を手向けた。
私達なんか知り得もしない昔にこんなことがあったなんて信じられないけど……それは確かに起こったことだ。
梓「私達は知らないことだけど…だからって知らないじゃいけないですよね」
澪「……」
律「ああ、そうだな」
答える資格がないと思った澪達に変わって私が答える。
律「これから償って行けばいいさ。私達も」
それは許されることじゃないけど、だからって何もしないんじゃ始まらないから。
澪「…そうだな。私は律と一緒にずっと生きてくって約束したし」
律「ははっ、だな」
目を瞑り、黙祷する。
今生きている私達が、あなた達の思いも明日に持って行きます。
だから、安らかに…
『2010 広島にアメリカが初の参拝。ゆっくりだが動いている、世界は』
唯「りっちゃ~ん! 行くよ~~~!」
遠くから聞こえる唯の声で目を開ける。
振り向いた私は「今行くー」と言いながらみんなが待つ所へ走る。
夕日をバックに横並びしている澪達の顔を眺めながら私は思う。
この道はきっと間違ってなかったと。
だってみんなこんなにも────
笑顔なんだから
END
スタッフロール
作者>>1
制作>>1
脚本構成>>1
支援の数々 皆様
トゥルル、トゥルル…
ピピイュン───
『私です。はい…はい…』
『予定通りメタルギアVOICEは破壊されました。……ええ、……はい』
『資料はビッグボスが奪取しましたが問題ありません。あの技術は琴吹紬なしではあり得ませんから』
『……はい、……はい。SONGBOMBは役に立ちましたね。おかげでビッグボスの情報もいち早く入りましたし。まさか奴らもあれが盗聴機だとは思ってませんよ』
『はい……はい。では予定通りアウターヘイブンに乗り込み、ビッグボスの動向を探ります。……大丈夫ですよ、潜り込むのは得意ですから』
『では、ゼロ少佐』
トゥルルトゥルル……
ピピイュン───
『久しぶり。元気してた?』
『今忙しいって? いいじゃない別に。私とあなたの仲じゃない』
『……え? こないだの約束破ったって? あれは~ほら……私も色々忙しいのよ』
『今度埋め合わせするからさ! 私が約束守るって言うのは知ってるでしょ?』
『ちゃんと唯先輩と梓に律先輩が来たら洗脳が解けるようにしたじゃない。それのおかげであそこまで律先輩が持ち上げられたんでしょ?』
『……何々? 律先輩は元から凄いって? ああ、まあ確かにね。……はいはい凄い凄い』
『ごめんごめんっ。あっ、キャッチ入った! じゃあまた今度ね、憂』
『私です。はい…はい…、オセロットですか?』
『彼ならドレビンが雷電に運ばせたFOXDIEで今頃……』
『はい、はい。確認が取れ次第報告します』
『あ、キャッチ入った! じゃないちょっと通信が……あーあー……』
ガチャ
トゥルルトゥルル……
ピピイュン
『憂どうしたの?』
『ええっ?! 大事なこと聞き忘れたって? 何々~?』
『……』
『純ちゃんは誰の味方なの?って』
『……』
純『憂に決まってるでしょ』
テッテッテテーン
数年後────
「この大空に翼を広げ……」
「お母さんそれなぁに~?」
「ん? これ? これはね~歌って言うんだよ」
「うたぁ?」
「そう、歌。とても綺麗で楽しくて……聞いてるとみんな笑顔になる魔法なの。私の大切な人が守ってくれたものなんだよ」
「お母さんの大切な人……。じゃあ私も歌いたい!」
「ふふ、じゃあ一緒に歌おっか?」
「うんっ」
「「この大空に~翼を広げ~……」」
今もきっとどこかで、あなたも歌ってますか?
律─────
──────
「へくしっ」
「あ~……寒っ。やっぱりアラスカにこの装備じゃキツかったかな」
『つべこべ言わないで頼むよ! 君が進言したんだろう!?』
「わかってるようるさいな~」
「……も~えろよもえろ~よ~炎よも~え~ろ~」
『どこかの民謡かい?』
「歌だよ、ただの。暖まりそうなやつ選んだだけ」ニカッ
THE END
終わりました……
長い間お付き合い頂いた皆様、本当にありがとうございました!!!
とりあえず寝ますwww
寝る前にあったことだけ
──リボルバーオセロット、FOXDIEにより死亡
──琴吹博士、SONGBOMBの沈静化に成功
──アウターヘイブンにスネーク、律、和が突入(全員消息不明)
──ビッグボスの死体を確認するも本人のものかわからず
──時を同じくして雷電も消息不明
──平沢唯、平沢憂が病院を設立
──梓、友人らと共に動物園を開園
──澪、孤児院を設立.
.
.
.
.
完走おめでとう!!
そしてお疲れ様でした。
×あずにゃん2号
○ムッたん2号
じゃね?とか思いつつ勘違いならゴメン。
まぁ何せね、ここにまた一つ名作が完成したのを嬉しく思う訳ですよ。
乙!
ここ最近で完結した長編のけいおんSSと言えばケイオンジャーもあるな。
某バイハザに並ぶすごいクオリティのSSだった!
超乙でした!
ところで>>663は澪?
律と澪の子か・・・
>>667
この世界では純と梓はあんまり仲良くない感じなのであずにゃん二号にしてみました(純から預かってない設定)けど翌々考えたらむすたんぐから産まれたのにあずにゃん二号ってのも変ですよねwww
ムッタン二号の方がよかったですねwww
>>669
はい。お母さんと呼んでいるのは澪が始めた孤児院の子供です。
実際の親子じゃないので悪しからずwww
>>670
それだと最高だっ!!!なんですけどwww
孤児院を設立だから、孤児なんだろうけど…
ここは>>670に同意しておこうか。
乙でした!
律と澪の子です
間違いないです
・・・・え?
ちょっと待って、バイハザの作者!?
後和ちゃん補足しとくの忘れてました。
本当は純の通信で告げるはずだったのに半分寝てて忘れてました
和が純を殺したはずだけどそれは純が先に和に暗示をかけて殺したと思わせたって設定です
しかし4ヶ月弱も書いてたのか……
制作だからって怠け過ぎましたね
次から書く時はもっと短いやつにしますwww
てかこんな長くなるとは思わなかった本当にwww
>>676
あんまり晒すのとか好きじゃないので言い躊躇われますが一応そうですね。
最後の方に書こうかなって言ったメタルギアりっちゃんがこれですwww
>>678マジか…
メチャクチャ好きだったww
というか、あなたとは好みが似てるなwwww
ゆっくりでも良いから、また何か書いてくれよ!
取り敢えず、お疲れさん。
おおお乙
>>678
バイハザ!に並ぶ名作ともレスしようかと思ったんだけど本人だったとわ!!!!w
いやはや、感激です。
次はサイレントヒルが見たいなーなんて催促してみたりw
どんな作品になるであれ次作も楽しみにしてます!!!!
>>680
あんなクソ長いものを読んでくれてありがとうございますwww
次何書くかは決まってませんがまたどこかで読んでくれてたら嬉しいです
>>682
比較対照がバイハザってことはやっぱり似てるんですかねwww
少しは書き方変えたつもりなんですが
でも展開と言うか勢いがやっぱり似てるかな~とは思いましたwww
サイレントヒル…難しそうですねwww
でもやるならサイレンかサイレントヒルにしようかなとは思ってした!
これ以上言うと次作への宣伝乙になるのでやめときますwww
でも一年以上経ってもこうやって面白かったって言ってくれるのは凄い嬉しいです。書いてよかったな~って染々思いました。
これからもそんな作品が書けたらいいな
やはり律と澪の子だったか・・・安心すると同時に性欲を持て余した
もう書かなくていいとなると寂しいですね
何だかんだかなり思い入れがあった作品なんで終わるとちょっと寂しいです
早く次の何か書こう

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