- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 00:55:40.90:SNOEGxgv0
ミサト宅、居間にて
シンジ「……」
レイ「……」
シンジ「ねぇ、綾波?」
レイ「なに?」
シンジ「なんで僕のひざの上に座ってるの?」
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2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 00:58:49.93:SNOEGxgv0
レイ「…ポカポカして気持ちいいから。碇君は嫌?嫌なら降りるわ」
シンジ「まあいいんだけどね…(さっきから微妙にお尻が動いてるんだよな)」
レイ「そう」
アスカ「たっだいまー。ねぇシンジ…って!あーー!!!何してんのよ二人で!!」
シンジ「アスカ、お帰り」
アスカ「ただいま。っじゃなくて!ちょっと!ファースト、何してるのよ!?」
レイ「あなたには関係ないわ」
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 01:02:14.54:SNOEGxgv0
アスカ「またそうやって!!自分ばっかりシンジのこと独占しないでよね!!」
シンジ「アスカ、これは別 アスカ「シンジは黙ってて!」
アスカ「昨日はあんたに譲ったんだから、今日はわたしの番でしょ!」
レイ「あなたの帰りが遅いのが悪いわ」
アスカ「くっ…確かに否定はしないけれど…」
レイ「……」
レイ「相席でよければあなたも座る?」
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 01:05:34.65:SNOEGxgv0
アスカ「い、いいの…?」
レイ「今日はあなたの番。それは間違いではないから」
アスカ「じゃ、じゃあ座る!」
シンジ「あの、僕の意見は?」
アスカ「何よ、何か文句あるの!?」
シンジ「いえ!ありません!」
シンジ、レイ、アスカ「……」
シンジ「(なんだこれ…)」ハァ
アスカ「(意外と座り心地は悪くないわね…ただ、ちょっと安定が悪いかも)」
アスカ「…!?」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 01:10:40.13:SNOEGxgv0
アスカ「(シ、シンジのおっきくなってる!?)」
レイ「碇君」
シンジ「ん?どうかした」
レイ「おチ○チンが大きくなってるわ」
シンジ「ちょ!」
アスカ「さすがファースト…物怖じしないわね。私も負けてられないわ」
シンジ「そこは恥じらいを持とうよ!?」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 01:15:46.14:SNOEGxgv0
レイ「?生理現象だもの、しょうがないわ」
アスカ「なんていうか、さばさばしてるわね」
シンジ「気にしてないならもういいや…」
アスカ「とりあえずシンジは私たちのお尻に欲情しちゃったってわけね」
シンジ「ボクだって男だからね…しょうがないんだよこればっかりは…」
シンジ「それに綾波は何かいい匂いがするし…」
レイ「来る前にシャワー浴びてきたから。シャンプーの匂いね」
アスカ「ふーん(シンジは匂いフェチと…)」
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 01:20:46.67:SNOEGxgv0
シンジ「とりあえず二人とも降りてくれる?夕飯の準備するから」
レイ「…しかたないわね」
アスカ「もう、早くしなさいよね」
シンジ「はいはい(うわ…しびれちゃって足に力が入らない)」
レイ「……」つんつん
シンジ「!? あいたたたた!あ、綾波…ちょっとやめて…」
レイ「ごめんなさい」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 01:24:48.76:SNOEGxgv0
アスカ「あ、私も私も~♪」
シンジ「やめて下さい」
アスカ「ふんっ!何よ、少しくらいいいじゃない」
シンジ「今晩の夕飯アスカはカップラーメンか納豆のみでいい?」
アスカ「私が悪うございました」
レイ「私はそれで構わないわ」つんつん
シンジ「ちょ!?」
アスカ「私は構うからやめなさい!」
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 01:31:17.13:SNOEGxgv0
レイ・アスカ・シンジ「ご馳走様でした」
シンジ「アスカ、お風呂沸いてるから入っちゃいなよ」
アスカ「じゃあそうしよっかな~」
アスカ「そーだ!シンジも一緒に入る?」ニマァ
シンジ「え!や、やめておくよ。洗い物あるし」
アスカ「ちぇ~つまんな~い」
レイ「碇君を誘惑するのはやめて」
アスカ「いーっだ!別にいいじゃない。お風呂入るくらいなんでもないわよ」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 01:32:47.95:bmN8KNYIO
こんなデレデレのアスカなんてアスカじゃない。アスカはもっと殺伐としてて理不尽で我が儘で発音が変で短気で自分勝手。
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 01:36:03.54:SNOEGxgv0
レイ「じゃあ私が一緒に入るわ」
アスカ「へ?」
レイ「裸の付き合いも大切よ」
アスカ「ちょ、ちょっと!いきなり何よ!こら引っ張るな!あ~……」
シンジ「ごゆっくり~」
シンジ「はぁ…ようやく静かになった。平和なのはいいことだけど」
アスカ「ちょっと!いきなり脱がすな!胸もむな~!!」
レイ「私より大きいわ」
シンジ「最近仲いいな二人とも。さてと、洗い物終わり。テレビでも見てよう」
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 01:44:55.49:SNOEGxgv0
???「ターゲットの様子を確認。現在胡坐をかいてテレビの前」
???「レイちゃんとアスカちゃんはお風呂中…今なら行けるニャ♪」
アナウンサー『南極大陸周辺の汚染は徐々に収束を見せ始め…』
シンジ「段々復旧が進んできたみたいだ。でもなんでだろう?使徒もエヴァもいきなり消えちゃって…」
シンジ「僕が考えても分かるはずないか」
ガシャーン!!
シンジ「なんだ!?」
???「着地成功!さすがあたし!あ、やほ~シンジ君」
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 01:49:29.33:SNOEGxgv0
シンジ「マリさん!?って危ないですよ!窓から入ってくるとか!」
マリ「あ~ごめんごめん。あたしといえば空からかな~って思って」
シンジ「普通に玄関から来てください…」はぁ…
マリ「ごめんってば。窓はちゃんと弁償するから」
シンジ「それはいいんですけど、怪我したら大変でしょ」
マリ「うん、ごめんね。ありがと。よいしょ!」
シンジ「っていきなりひざの上に座らないでください!」
マリ「いいじゃんいいじゃん、減るもんじゃないし」
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 01:54:49.62:SNOEGxgv0
マリ「それにほら、あたしもお風呂はいってきたよん」
シンジ「? それがどう…」
マリ「シンジくん匂いフェチなんでしょ?どうどう?新しいシャンプーにしてみたよ」
シンジ「どこからそんな情報が!?いや、確かにいい匂いですけど」
マリ「興奮したかニャ?」
シンジ「もぞもぞ動きながら変なこと聞かないで下さいよ…」
マリ「あっれー?さっきはレイちゃんとアスカちゃん乗せておっきしてたのにな~」
シンジ「なんで知ってるの!?」
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 02:02:11.91:SNOEGxgv0
ミサト「ただいま~!シンちゃんビール!あとおつまみ!ってあらマリ、いらっしゃい」
マリ「ど~も~」
シンジ「お帰りなさい。すぐ用意します。マリさんちょっとごめん」
マリ「うにゃっと」
ミサト「はいはーい。着替えてくるわ」
シンジ「ビールと枝豆、後夕飯のさば味噌でいいかな」
ミサト「リビングのテーブルにおいて頂戴ね~」
シンジ「わかりました~!」
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 02:06:03.60:SNOEGxgv0
シンジ「どうしてこうなった」
マリ「気にしない方がいいじゃないかニャ?」
ミサト「そうそう、男の子ならどーんと構えなさいどーんと!」
シンジ「マリさんは分かるんです、さっきまで乗ってましたから」
シンジ「でもなんでミサトさんまで膝に乗ってくるんですか!?」
ミサト「なんでといわれても…なんとなく楽しそうだったから?」
シンジ「それがいい大人のいい訳か!?」
ミサト「なによぅ、別にいいじゃないの減るもんじゃないし」
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 02:13:04.15:SNOEGxgv0
ミサト「それにほらシンジ君は匂いフェチだから、こういうの嬉しいでしょ?」
シンジ「いつの間にか匂いフェチで定着化されている件について!」
ミサト「大人の女のフェロモンをなめんじゃないわよ~」
マリ「むむ…確かに何か色っぽい匂いがする」
シンジ「そういうのは加持さんにしてあげてください!なんだか大変そうですよ最近」
ミサト「いいのよあのバカは!ったく最近また悪い癖がでてオペレーターの女の子口説いてるし…」
シンジ「(あれ?地雷踏んだ?)」
マリ「(シンジ君、そこはまずかったよ)」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 02:34:10.01:SNOEGxgv0
アスカ「ちょっと長風呂になっちゃったわね」
レイ「……(大きい胸…私にはないもの)」
アスカ「シンジ、何か冷たいもの…ってああ!!」
レイ「これはどういうこと?」
マリ「あはは~!れいちゃんとあすかちゃ~ん、やほー」
ミサト「だあら私は言ってやったのよ!そんなに若い子がいいのかってさ~聞いてるのシンちゃん!」
アスカ「ミサトはなんでシンジの膝の上で愚だ巻いてるのよ…」
レイ「マリさんも酔っているみたい」
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 11:24:51.10:ATYu2OHu0
ミサトとマリは巨乳だけど、レイとアスカは絵や媒体によって可変だから自由にカスタマイズ
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 02:40:04.72:SNOEGxgv0
シンジ「僕が聞きたいよ…」
アスカ「ほらミサト!お風呂開いたから入っちゃいなさいよ。さっぱりするわよ」
ミサト「あ~そうしましょうか。アスカも付き合いなさい!」
アスカ「え!?いや、私は今上がったところで!ちょっと!服をひっぱらないで、脱げちゃう!脱げちゃうってば!」
レイ「マリさんも呂律が怪しいわ。一旦休んだ方がいいと思う」
シンジ「じゃあここに布団もってくるよ」
マリ「おかまいにゃく~」
シンジ「いいから寝てください」
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 02:46:44.82:SNOEGxgv0
マリ「あ~うっすらとだけどシンジ君の匂いだ~♪」ごろごろ
シンジ「僕の部屋にありましたからね。さてと…」
レイ「どうかしたの碇君?」
シンジ「ふぁ… いや、ごめん綾波。僕もう眠いや…先に寝るね」
レイ「そう」
シンジ「悪いけど、アスカとミサトさんのこと頼むよ。あ、それとももう帰る?」
レイ「もう少し居るわ。葛城三佐とセカンドのことは任せて」
シンジ「ありがと。それじゃあおやすみ」
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 02:59:05.06:SNOEGxgv0
カタンッ…
シンジ「(…ん?何か音がした?)」
レイ「碇君…」
シンジ「(綾波?)」
レイ「……」ススッ…
シンジ「わっ!あ、綾波どうかしたの?いきなり布団の中に入ってくるなんて」
レイ「ごめんなさい」
シンジ「いや、謝らなくてもいいんだけど…」
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/01(金) 03:07:09.69:SNOEGxgv0
レイ「ごめんなさい」
シンジ「綾波…?本当にどうしたの?何か嫌なことでもあった?」
レイ「…私の存在価値は何かしら…?エヴァに乗らなくていいなら私は一体」
シンジ「別に気にすることないよ。父さんだって言ってたじゃないか『これからは普通の学生生活を送れ』って」
レイ「でも私は…」
シンジ「…少なくとも僕は綾波のこと必要だよ。一緒に居たい、ずっと笑いあって居たいんだ」
レイ「……碇君」
シンジ「ははっ、ちょっと前までうじうじしてた僕がこんなこと言っても迷惑かもしれないけど」
94:1:2010/10/02(土) 16:36:04.79:Z/g4Tkwd0
レイ「……」フルフル
シンジ「そっか、よかった」
レイ「……ん」ギュ
シンジ「いやあの、そんなに抱き付かれると、その、背中に…」
レイ「一応わざと胸を当てている…つもりよ」
シンジ「綾波も王道押さえてるんだね…」
レイ「マリさんや葛城三佐、ワンランク下がってセカンドみたいに大きな胸じゃなくてごめんなさい」
96:1:2010/10/02(土) 16:37:20.87:Z/g4Tkwd0
シンジ「色々とツッコミたい所だけど、とりあえずそんなの気にしなくても大丈夫だよ」
レイ「…碇君は貧乳派ってこと?」
シンジ「なんでそういう方向に飛んだんだろうね…」
レイ「多分冗談よ?」
シンジ「その表現は曖昧すぎて冗談なんだか本気なんだか分かりにくいです」
97:1:2010/10/02(土) 16:38:50.98:Z/g4Tkwd0
一方お風呂場では
アスカ「う~…」キュー
ミサト「あら?ちょっと長風呂過ぎたかしら…完全にのぼせてるわね」
ミサト「それにしてもさっすが中学生、肌に張りがあるわ…」つんつん
アスカ「あうぅ…」
ミサト「別にうらやましくなんか無いのよ?」
アスカ「うう…?」
ミサト「最近胸が垂れてきたな~とか、目元のシワが増えたな~とか、ウエストが怪しくなってきた~とか思ってなんかないわ」
98:1:2010/10/02(土) 16:40:13.10:Z/g4Tkwd0
ミサト「しかし、多分このくらいが男共に喜ばれるサイズよね」フヨン
アスカ「うぅ!?」
ミサト「上の方向いてツンとしてるし、きれいなピンクだし」つまみつまみ
アスカ「ひぅ!?」ビクッ
ミサト「なんて可愛い反応…」ぞくり
アスカ「あうあうあう~…」
ミサト「もう少し、いじって…って危ない危ない、なんだか行けない気持ちになるところだったわ…」
アスカ「はぅ…」
ミサト「ほらアスカ、そろそろ上がるわよ」
99:1:2010/10/02(土) 16:41:32.76:Z/g4Tkwd0
さらにリビングでは
ペンペン「クェ?」とてとてとて
マリ「お布団いい匂い~」くんくん
マリ「んふ~」すりすり
ペンペン「クェ!」
マリ「あたまがぼーっとするにゃ~…お酒はあたしには合わないかも~♪」
マリ「からだがあついよぅ~」
ペンペン「クゥ?」
100:1:2010/10/02(土) 16:42:29.39:Z/g4Tkwd0
マリ「おろ?もしかしてあたし濡れてる?」くちゅり
マリ「ん~…シンジ君の匂いのせいかにゃ~…」
マリ「あ~…ちょっと我慢できないかも…」もぞもぞ
マリ「おー!乳首もビンビンだ~♪」
マリ「……ちょっとしちゃおっかニャ」
マリ「ん…あは♪ んッ!」くちゅくちゅ
マリ「いいよぉ、そこ…気持ちいい…」ヒクンッ…
ペンペン「」
103:1:2010/10/02(土) 16:47:28.89:Z/g4Tkwd0
シンジの部屋
シンジ「今何時だかわかる?」
レイ「さっき碇君が部屋に戻ってから30分くらいしか経ってないわ」ギュー
シンジ「あれ?そうなの?もっと経ってるのかと思ったよ(平常心平常心)」
レイ「気になっていたのだけど、ペンペンにはご飯あげたの?」
シンジ「…すっかり忘れてた」
レイ「私が碇君の膝に乗ってたときからうろうろしていたわ」
シンジ「……」
レイ「私たちが騒いでるから気を使って出てこなかったみたい」
シンジ「(ごめんよペンペン…)」
214:1:2010/10/05(火) 00:29:41.13:oxCxn+Dc0
シンジ「綾波、ちょっとぺんぺんにご飯あげてくるよ」
レイ「わかったわ。私も行く」
シンジ「リビングに戻るのはなんとなく嫌な予感もするんだけどね…」
レイ「葛城山佐がまたお酒を飲んで絡んできそうね」
シンジ「それは覚悟してるよ。使徒との戦いのせいで後回しにしてた報告書が山積みで忙しいみたいだからね」
レイ「平和なら平和で色々あるのね」
シンジ「ところで、その、そろそろ離してくれる?動けないよ」
レイ「あ、ごめんなさい」
シンジ「その…嫌じゃないから謝らなくても大丈夫だよ」
レイ「そう…よかった」キュ
シンジ「だから胸が…」
レイ「当ててるの」
215:1:2010/10/05(火) 00:30:22.38:oxCxn+Dc0
リビング
ペンペン「」
マリ「はぁ…はぁ…♪」ピクッピクッ
ミサト「…この子は己の欲望に素直というか、なんというか…まぁ、私がお酒飲ませたのも悪かったけど」
ミサト「素の状態だと同性のそういう匂いってなんとなく不快なのよね…」
ミサト「ほらマリ、そんな格好で寝てると風邪引くわよ」
マリ「んにゃ…?ひぁ!」ビクンッ!
ミサト「そんな敏感になるほど感じてたんかい…もう!ちょちょいのちょい!っと」
マリ「んにゃー…」
ミサト「布団かぶせて…と、とりあえずこれでいいか。マリ、後でシャワー浴びなさいよ?」
マリ「ふぁーい…」
ミサト「後は、アスカね。ほら、お水」
アスカ「ふにゃぁ…」ぐったり
ミサト「あー…思った以上にひどそうね。冷えピタかなにかあったかしら?」
217:1:2010/10/05(火) 00:31:02.79:oxCxn+Dc0
シンジ「綾波、歩きにくいよ…」
レイ「問題ないわ」
シンジ「問題あるような気がするよ」
ミサト「あら、また楽しそうなことしてるわねシンちゃん。レイも」
レイ「碇君背中もポカポカするわ」
シンジ「あはは…」
アスカ「にゃー…」
シンジ「あれ?顔真っ赤だけど、アスカ大丈夫?」
アスカ「だいじょばないわよぅ…」
ミサト「ちょっと長風呂につき合わせちゃったのよ。シンちゃん、氷嚢とかあったかしら?」
シンジ「ちょっと待って下さい」
218:1:2010/10/05(火) 00:31:44.11:oxCxn+Dc0
レイ「…なんだか変な匂いがするわ」
ミサト「レイもわかる?マリがちょっちね」コショコショコショ…
レイ「…そういうことですか」
ミサト「まぁ、普通他の人のこういう匂いなんてかがないからね~」
シンジ「お待たせしました。?どうかしたんですか?」
レイ「なんでもないわ」
ミサト「おお、氷水にタオルか。定番ね」
シンジ「すぐ用意できるのはこのくらいですからね。ほらアスカ、おでこ出して。ひやっとするよ」
アスカ「ん…いい気持ち…」
ミサト「よしよし、じゃ私は着替えてくるね~アスカもいつまでもスッポンポンだと風邪ひいちゃうかも」
レイ「碇君、なんだかんだで女の子の裸見慣れてるのね」
シンジ「…意識しないようにしてるのに、何でみんなわざわざ口に出しちゃうかな」
219:1:2010/10/05(火) 00:33:52.40:oxCxn+Dc0
レイ「あなた、替えの下着は?」
アスカ「部屋のタンスの一番下…」
レイ「だそうよ碇君」
シンジ「その流れで僕に振るの!?」
アスカ「私の下着なんて、洗濯で見慣れてるでしょ…」
レイ「そういえば前に私の部屋で下着握り締めてたことがあったわ」
シンジ「僕に弁解の時間を!」
マリ「ワンコ君は匂いフェチで、下着フェチなんだね~」のそり
シンジ「あ、マリさん起きて…!???」
レイ「あなたもスッポンポンね」
マリ「いや~、ちょっと興奮しすぎちゃったよ」
シンジ「いいから服着てくださいよ!」
220:1:2010/10/05(火) 00:34:33.52:oxCxn+Dc0
マリ「え~、だって下着とか濡れ濡れだし、着たくな~い。別に見られて困る相手もいないし」
シンジ「僕男ですよ!?っていうか濡れ濡れ!?」
マリ「さっきまで下着きたままオ○ニーしてたからねー」
シンジ「なにあっけらかんととんでもないこと告白してるんですか!?」
レイ「一人だけ出遅れた…やっぱり私も脱ぐわ」
シンジ「やめなさい!と、とりあえず、これ!」
マリ「んにゃ?Yシャツ?」
シンジ「僕ので悪いんですけど、素っ裸よりはましだと思うので…」
マリ「裸Yシャツとか、シンジ君もなかなかエロいチョイスするね」
レイ「やっぱり私も脱ぐしか」
アスカ「シンジ、私の下着~…」
シンジ「ああもう!なんでこんな事に!」
ミサト「(青春ねぇ~)」ニヤニヤ
221:1:2010/10/05(火) 00:35:15.18:oxCxn+Dc0
シンジ「ペンペン、ごめんねご飯遅くなっちゃって」
ペンペン「クェ!(まぁ気にすんな!)」
シンジ「お詫びに、今日はカニの缶詰もつけたよ(本当はミサトさんのつまみだったんだけどね)」
ペンペン「クェクェ!(おお!いい心遣いさんきゅ!)」もぐもぐ
シンジ「のどに詰まらせないようにね、さてと、なんだか眠気も覚めちゃったしお風呂入ろう」
ペンペン「クゥ…?(ん?お風呂?)」
シンジ「ん?どうかしたのペンペン」
ペンペン「クエェ?(お前がこのタイミングでお風呂入ったら絶対イベント発生するけど大丈夫なの?)」
シンジ「ん~…ごめん何を言いたいのか分からないや。とりあえずお風呂いってくるよ」
ペンペン「クエ…(あ~あ…しらね)」
223:1:2010/10/05(火) 00:45:25.36:oxCxn+Dc0
お風呂場
ザー…
シンジ「ふぅ…」
シンジ「それにしても最近みんな仲良くて嬉しいな…」
シンジ「やっぱり殺伐としてるより、笑って毎日を送ってた方がいいよね」
シンジ「そう、みんなで仲良く笑って暮らしていくのが僕の願い…」
シンジ「父さんも、冬月先生も、青葉さんや伊吹さん、めがねの人も加持さんだってみんな一緒に…」
シンジ「…なんだか頭痛い…何か…大事なことがあったような…」
226:1:2010/10/05(火) 00:57:19.18:oxCxn+Dc0
マリ「シンジ君発見!」バーン!
シンジ「うわぁ!!」
マリ「もう、いつの間にかお風呂に入ってるよ」
シンジ「ちょっとマリさん!なんで入ってきちゃうんですか!?いやいや、それよりも戸閉めてくださいよ!」
マリ「ありゃりゃ、これは失礼っと」パタン
シンジ「いやいやいや、マリさんも出て行って下さいってば!」
マリ「えーいいじゃん別に、ミサトさんがシャワー浴びていいって言ったよん」
シンジ「あ、後にしてください!せめて僕が出てからじゃ」
マリ「いーやー。だってずっと濡れてるの気持ち悪いし、風邪引いちゃうよ」
シンジ「だから濡れてるとか濡れてないとか女の子が大きな声で言わない!」
マリ「シンジ君はウブだねぇ。男の子は知らないかもだけど、今時の女の子の会話はすごいよ」
228:1:2010/10/05(火) 01:26:56.68:oxCxn+Dc0
シンジ「ともかく、一緒には入れませんって!ぼ、僕、出ますから!」
マリ「え~!」
シンジ「不満は受け付けません!まったく…」
レイ「ここにいたのね」
シンジ「え?」ふよん
レイ「セカンドの世話をしてたら姿が見えなくなったから」
マリ「シンジ君がレイちゃんの胸に顔うずめてる~」
シンジ「あの、なんで綾波も服、着てないのかな…?」
レイ「お風呂に入るときに服は着ないわ」
シンジ「やっぱりそういう流れなんですか…」
229:1:2010/10/05(火) 01:35:57.96:oxCxn+Dc0
ミサト「おやおや、今度はお風呂場でどたばたが始まったわね~」
アスカ「っく…!さすがにのぼせてる今私は行けないわ…!」
ミサト「あらあら…私のせいで、ごめんなさいねアスカ」
アスカ「別に…いいわよ。知ってるのよ私」
ミサト「ん?」
アスカ「私やマリは本当なら自国に帰らなきゃいけないのに、まだこっちに居れる理由…」
ミサト「あはは~、別に大したことはしてないわ。世界のために戦ったみんなにはご褒美をあげなきゃいけないって掛け合っただけよ」
アスカ「嘘。そんな簡単に許可が降りるわけないわ」
ミサト「ふふ、いいのよ。本当にこのくらいのことはなんでもないの。みんなまだ中学生なんだから、大人に甘えたっていいの」
アスカ「うん…ありがと」ぼそぼそ
ミサト「どういたしまして」ニコッ
230:1:2010/10/05(火) 01:43:02.36:oxCxn+Dc0
ミサト「そうだ、ちょっとシンちゃん争奪戦から遅れ気味になっちゃったアスカにいいこと教えてあげる」
アスカ「いいこと?」
ミサト「そ、い・い・こ・と♪」
ミサト「いい、耳を貸して」
アスカ「??」
ミサト「……でね。……なのよ。だから……」ごにょごにょ
アスカ「え!で、でも!///」
ミサト「いいからいいから、少なくともシンちゃんのハートをぎゅっとつかめるわよ。上手くいけばさらに…ね♪」
アスカ「わ、わかった。でも、いいの?普通はそういうの止めるのが大人じゃない?」
ミサト「それは言いっこなしにしましょ」
249:1:2010/10/05(火) 16:49:45.50:spFLGHwz0
レイ「はい、目閉じて」ザー
シンジ「……」
レイ「いいわ」
マリ「なんかさーシンジ君、お母さんに頭洗ってもらってる小さい子みたいだねぇ」
シンジ「否定したいところですけど、なんだか僕もそう感じました…」
レイ「二人とも何を言うのよ…」ゴシゴシ
マリ「にゅふふ、なんだか大人しくなっちゃったし、嫌じゃないの?」
シンジ「もう反抗するの疲れちゃったんですよ。夕方からずっとツッコミっぱなしですし。それに別に嫌だってわけじゃ…」
マリ「一箇所嫌がってるどころか、喜んでるとこあるもんニャ~」つんつん
シンジ「ちょっと!さすがにそこは勘弁して下さい!」
レイ「碇君。背中は終わったから前向いて」
シンジ「いや、ほんとそれは勘弁して下さい…」
250:1:2010/10/05(火) 16:54:08.67:spFLGHwz0
マリ「あたしの身体で洗ってあげてもいいんだよ?」
レイ「その手があったわ」
シンジ「無いから!それは色々本当にまずいから!」
マリ「もう、結局文句ばっかり…じゃあシンジ君、あたしの体洗って頂戴な」
レイ「私もお願い」
シンジ「わかったよ。……ねぇ」
マリ・レイ「?」
シンジ「なんで二人とも正面向いてるの?」
レイ「前を洗ってもらおうと思ったのだけど」
マリ「背中洗うより、エロエロでよくない?」
シンジ「もうこの人たち嫌だぁ!」
251:1:2010/10/05(火) 16:59:52.27:spFLGHwz0
しばらくしてリビング
シンジ「ぷるんぷるん……たゆんたゆんで、ぷるんぷるん……」
ミサト「なんだかシンちゃんの様子が変ね…マリ、何かした?」
マリ「体洗ってもらっただけだよ」
ミサト「まぁ、男の子だものね…男って基本的におっぱい魔人が多いから」
レイ「……(胸…大きくするのはどうしたら…)」
ミサト「レイ?」
レイ「! はい」
ミサト「心配しなくてもまだ成長期なんだからこれから大きくなるわ」
マリ「あれ?そういえばアスカちゃんは?」
ミサト「先に部屋に戻ってるって言ってたわよ」
252:1:2010/10/05(火) 17:00:23.92:spFLGHwz0
ミサト「それよりも、二人ともどうするの?結構遅い時間になっちゃったけど、泊まってく?」
マリ「帰るの面倒だから泊めてもらえるとうれしいかな~」
レイ「私も迷惑でなければ」
ミサト「ほいほい。じゃあマリはそのお布団ね」
マリ「はーい」
ミサト「レイは――」
レイ「私は碇くんと一緒に寝ます」
マリ「ストーップ!じゃあ、あたしもそっちがいい」
ミサト「本当にあんたたちシンちゃんの事好きねぇ」
シンジ「却下です!」
263:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 21:28:16.44:q6YlmIPmO
ここまで冬月無しとか……
269:1:2010/10/05(火) 23:06:39.74:oxCxn+Dc0
ミサト「あらシンちゃん。正気に戻った?」
シンジ「なんだか変なこと口走ってたような気がしますよ…」
マリ「シンジ君は何が不満なのさ?ハーレム状態だよ?やりたい放題だよ?」
シンジ「や、やりたい放題…」ごくり
レイ「碇君に何されても誰も嫌がらないわ」
シンジ「やっぱり駄目駄目駄目!そもそもそういうのがおかしいでしょ!」
ミサト「いやぁ乙女の争奪戦のせいか、今日はみんな異常に積極的ね…」
シンジ「何はともあれ、みんなにはリビングで寝てもらうからね!綾波の布団持ってくるよ」
マリ「ありゃりゃ逃げられちゃった」
レイ「残念」
271:1:2010/10/05(火) 23:45:16.28:oxCxn+Dc0
ミサト「(さて、アスカは上手くやるかしらね~)」ふふふ
シンジ「まったく、みんな無茶苦茶だよもう…」ガラッ
アスカ「……」
シンジ「ってアスカ!?僕の部屋で何してるの?」
アスカ「シンジ、その、不束者ですが、よ、よろしくお願いします」ふかぶか
シンジ「三つ指ついて、挨拶とか…え?何その格好…?スケスケのネグリジェとか…」
アスカ「ミサトが貸してくれたの」
シンジ「……あの人ときたら!」
アスカ「シンジ、あの、私はいいよ?だから…ね?今日は一緒に…」チラッ
シンジ「……」ドキーン!
アスカ「シンジ?」
シンジ「逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ」ぶつぶつ
シンジ「そう、逃げちゃ駄目だ!」ガバァ!
アスカ「キャア!」
272:1:2010/10/05(火) 23:56:38.24:oxCxn+Dc0
レイ「そこまでよ」ガッ!
シンジ「うわ!」
レイ「セカンド、抜け駆けは卑怯よ」
マリ「アスカちゃんも抜け目ないなー」
レイ「碇君の理性も限界寸前だったみたいね」
マリ「もう少しお風呂場で迫ってればよかったニャー」
アスカ「いいところだったのに邪魔しないでよ」
シンジ「あ、危なかった…」
レイ「碇君が一人で寝ていると逆に危ないわ。今日はみんな一緒に寝ましょう」
マリ「一人に抜け駆けされたら大変だしね~」
アスカ「しかたないわね、今日はそれで我慢するか」
シンジ「あの、僕の意見とかって…?」
レイ「無いわ」
シンジ「そうですか…」
273:1:2010/10/06(水) 00:05:16.72:5HfpllDC0
ミサト「あら、結局アスカも失敗しちゃったのね」
アスカ「ファーストにとめられちゃったわ」
ミサト「レイったら何かを察知してすぐにシンちゃんの部屋に行ったからね~」
ミサト「で、みんなでリビングで寝るのか。結構結構。うん、みんな仲良しでいいわね」
レイ「抜け駆け無しということでみんな納得しました」
マリ「まぁ今日はこれで満足かな」
アスカ「いつでもチャンスはあるしね」
シンジ「……」
ミサト「そう。さて、はいはーい、それじゃ電気消すわよ。みんなおやすみなさい」ピッ
一同「おやすみなさい」
シンジ「……(この状況でゆっくり寝れるのかな僕)」
マリ
ア シ レ
ス ン イ
カ ジ
276:1:2010/10/06(水) 00:18:07.17:5HfpllDC0
レイ「碇君……」ギュッ
アスカ「シンジ……」ギュッ
マリ「ふふっ…シンジ君」さわさわ
シンジ「(右手はアスカに抱きつかれて、左手は綾波にからめられてて、マリさんは楽しそうに僕の頭撫でてるし…)」
シンジ「(ちょっとおかしいかもしれないけど、幸せ…かな)」
シンジ「(こんな毎日がいつまでも続くといいのに…)」
月明かりに照らされた隣のマンション屋上
???「今夜は月が綺麗だね」
???「さて、それが君の望みなのかい?碇シンジ君…」
277:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 00:18:35.56:WgI1Xvjv0
キター
284:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 00:37:09.62:OE6Nqoq10
ついにカヲル登場かwww
285:1:2010/10/06(水) 00:37:48.03:5HfpllDC0
翌朝ネルフ本部司令所
マヤ「碇司令、副司令おはようございます」
ゲンドウ「ああ、おはよう」
冬月「おはよう。どうかね近海の汚染除去の状態は」
マヤ「おおむね順調です」
冬月「そうか、成果を挙げないと我々ネルフも解体されかねんからな」
ゲンドウ「使徒は存在せず、エヴァも無いネルフなどだたの金食い虫だ。しかたあるまい」
リツコ「司令、副司令おはようございます」
ゲンドウ「赤木博士、突然のエヴァと使徒の消滅、何か分かったか?」
リツコ「いえ…おかしいくらいに何も分かりません」
冬月「というと?」
286:1:2010/10/06(水) 00:43:16.96:5HfpllDC0
リツコ「このネルフ本部内は様々な計器によってモニタリングされています。エヴァ程の質量のものが消えれば何かしら反応はあるはずです。ですが…」
ゲンドウ「それがまったく無いということか」
冬月「本当に突然消えたと表す他ないと」
リツコ「ええ…」
ゲンドウ「ともかく調査は続行。以上だ」
リツコ「分かりました」
冬月「碇、この件、老人共はなんと言っている?」
ゲンドウ「『静観せよ』とのことだ。死海文書にこのような記述は無い。老人共も慌てふためいているようだ」
冬月「そうか。厄介なものだな」
ゲンドウ「ああ」
マヤ「(司令と副司令。最近毎日そこにいるけど、暇なのかしら?)」
287:1:2010/10/06(水) 00:54:10.84:5HfpllDC0
第三新東京市 某所
加持「いやー、こうなっちゃうとスパイも暇だねぇ」
「そう口に出すものじゃない。少なくなったとはいえ監視はまだついている」
加持「大丈夫さ。情報部も俺みたいなの追っかけてるほど暇じゃなさそうだ」
「エヴァの突然の消滅。戸惑うのも無理は無い」
加持「正直な話、何もつかんでいないのか?」
「ああ、何も分かっていない。完全に手詰まりだ。よって貴様に動いてもらうような案件も今は無いな」
加持「そいつはなんとも平和でいいねぇ」
「…のんきにしているのもいいが、お前は色々知りすぎている。せいぜい消されないようにな」
加持「へいへい、分かってるよ。俺だってもうちょい生きてたいからな。夜道には気をつけるさ」
加持「(おかしいくらいに平和な世界か…何が起きてるんだか)」
289:1:2010/10/06(水) 01:12:32.06:5HfpllDC0
通学路
シンジ「ふぁぁ…」
アスカ「大きい欠伸ねぇ」
レイ「碇君、寝不足?」
シンジ「ちょっと考え事をしてたら寝るタイミング逃しちゃって…朝方やっと寝れたんだ」
アスカ「そんな真剣に悩んでるなら私に相談しなさいよ。水臭いわね」
シンジ「はは、あがとうアスカ…っと」ドンッ
???「おっと失礼」
シンジ「あ、すみません」
アスカ「何してるのよ、ドジね」
シンジ「うーん、ちょっと寝不足がたたってるのかな…」
アスカ「授業中とか寝ないでよね。みっともないから」
290:1:2010/10/06(水) 01:18:34.72:5HfpllDC0
???「そこの君、さっきぶつかったときにハンカチ落としたよ」
シンジ「え?」
???「はい、どうぞ」
シンジ「あ、わざわざありがとうございます」
???「どういたしまして。それじゃあ気をつけてね」
シンジ「? はい」
アスカ「なかなかいい奴じゃん。あの男の子」
シンジ「……うん」
レイ「……(白い髪、赤い目…私と同じ…?)」
アスカ「どうかしたのシンジ。ファーストもボーっとしちゃって、あんたたちなんだか変よ?」
レイ「なんでもないわ」
シンジ「なんだかあの人見たことあるような気がしたんだ…」
アスカ「白い髪の毛なんてそうそう居ないんだから、会った事あるなら忘れないはずでしょ?」
シンジ「…そう、だよね(あれ?ハンカチに紙が挟まってる)」
『次の満月の夜に、あの海で待ってるよ 渚カヲル』
291:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 01:31:07.86:kGZTEd8cO
う
ほ
っ支援
292:1:2010/10/06(水) 01:37:56.91:5HfpllDC0
シンジ「(渚カヲル…君?いつか、どこかで、聞いたことが…)
アスカ「…ンジ!…シンジ!」
シンジ「え?」
アスカ「本当にどうしたの?体調悪いなら帰ったほうがいいんじゃない?」
シンジ「いや、大丈夫。なんでもないよ」ガサガサ
レイ「……」
シンジ「あんまりゆっくりしてると遅刻しちゃうね。急ごう」
アスカ「ゆっくりしてたのはあんたでしょうが。ったくもう」
レイ「セカンドは昨日の夜とは随分態度が違うわね」
シンジ「ほんとだね、あんなにしおらしかったのにさ」
アスカ「うっさいわね!ほっときなさいよ!いつも淡々とした態度のファーストこそおかしいわよ!」
レイ「私、そういうのよく分からないから」
シンジ「(満月の夜…か)」
293:1:2010/10/06(水) 01:46:52.19:5HfpllDC0
夕方 ジオフロント内 スイカ畑
加持「ん?おお!シンジ君じゃないか。元気かい?」
シンジ「はい。加持さんこそどうですか?」
加持「ははは、相変わらず葛城に怒られてばっかりだが、なんとかね」
シンジ「昨日ミサトさん怒ってましたよ。加持さんは若い子ばっかりにいい顔してるって」
加持「魅力的な子がいたら、お茶に誘うくらいは男ならすると思うんだがなぁ」
シンジ「僕には分からないですけど、お二人が喧嘩するのは見たくないので」
加持「すまないね。気をつけるとしよう。ところで今日は何か用かな?」
シンジ「草むしり、手伝おうと思って」
加持「そうか、じゃあ頼もうかな。ちょっと目を離すとこれだからね。正直一人では大変だったんだ」
シンジ「はい」
297:1:2010/10/06(水) 02:08:25.16:5HfpllDC0
加持「そろそろ、こいつも収穫時期かな」ポンポン
シンジ「大分大きくなりましたね」
加持「そうだ、一個持って帰るかい?みんなで食べるといい」
シンジ「いいんですか?」
加持「ああ、シンジ君には手伝ってもらってるし。なにより葛城を守ってもらってるしな」
シンジ「僕は何もしてませんよ。せいぜい食事を作って出しているくらいで…」
加持「そんなことは無いさ。家族になってくれてるだろ?葛城はきっと憧れてたはずだからな」
シンジ「家族になれてるんでしょうか?」
加持「ああ、君たちはもう立派な家族さ。だからこれからも頼む」
シンジ「僕に出来ることなら…頑張ります」
加持「それでいい。シンジ君はちょっと明るくなったな」
シンジ「そんな…いえ、そうだったらいいですね」
328:1:2010/10/06(水) 22:43:50.56:znRt8+Ri0
ミサト宅
シンジ「ただいま」
レイ「おかえりなさい」
シンジ「あれ?綾波。今日も来たんだね」
レイ「…少し、一人で居るのが怖かったの」
シンジ「怖いって…どうかしたの?」
レイ「分からない。こういうの初めてだから」
シンジ「そっか。とりあえずゆっくりしていくといいよ」
レイ「ありがとう」
アスカ「シンジおかえり~!ファーストが来てるわよ…ってもう会ってるか」
シンジ「うん、ただいま。後これ、加持さんからおすそ分けのスイカ」
アスカ「へ~大きいじゃない。食後のデザートに食べましょ」
シンジ「うん、切って冷やしておくよ」
329:1:2010/10/06(水) 22:44:47.05:znRt8+Ri0
レイ「私に任せて」
シンジ「綾波、包丁使えるの?」
レイ「平気よ。切るくらいならできるわ」
シンジ「そう?じゃあお願い。僕は夕飯の準備するから」
アスカ「私はどうしよっかな」
シンジ「アスカはお風呂洗ってくれると嬉しいけど…」
アスカ「…しょうがないわね。そこまで言うならやってあげなくも無いわ。ただし!」
シンジ「ただし?」
アスカ「キスして」
シンジ「はい!?」
アスカ「ご褒美よ。人にお願いするときは対価を払うのが当然じゃない」
レイ「その手が…」
シンジ「無いよ!アスカ、いくらなんでもそれは…」
330:1:2010/10/06(水) 22:45:58.09:znRt8+Ri0
アスカ「いいじゃない、キスくらい。…それに、昨日は襲おうとしたくせに」
シンジ「だってそれは…っ、分かった、するよ。それで文句ないだろ?」
アスカ「へぇ~、言うじゃない。どういう風の吹き回し?」
シンジ「いいから、ほら、こっち向きなよ」
アスカ「う、うん…」
シンジ「いくよ…」
アスカ「ッ!」チュッ…
331:1:2010/10/06(水) 22:46:40.33:znRt8+Ri0
シンジ「はい、おしまい」
アスカ「ちょ、ちょっと!おでこだなんて聞いてないわよ!」
シンジ「逆にどこだって言われてないからね。それじゃあ着替えてくるから」
アスカ「シンジ!ああもう…逃げられた」
レイ「抜け駆けよ」
アスカ「いいじゃない、結局おでこだったんだし…」
レイ「それでも羨ましいわ」
アスカ「っと、約束は約束だし、お風呂洗ってくる。ファーストはスイカ切るんでしょ?指、落とさないようにしなさいよね」
レイ「わかったわ」
332:1:2010/10/06(水) 22:47:57.03:znRt8+Ri0
1時間後
シンジ「今日はカレーにしてみたよ」
レイ「碇君、はい、あーん」
シンジ「綾波、それも…」
レイ「定番よ」
アスカ「定番だけど、実際やってる人は少ないわね」
レイ「あーん」
シンジ「もしかしなくてもそれ食べるまでやめないよね…」
レイ「あーん」
アスカ「シンジ、いい加減諦めたら?お、なかなかいけるじゃない」もぐもぐ
シンジ「あーん…」もぐもぐ
333:1:2010/10/06(水) 22:55:59.77:znRt8+Ri0
レイ「ん」
シンジ「……ねえ、綾波。なんでこっちを見てちょっと口開けて待ってるの?」
レイ「あーん…」
シンジ「……あーん」
レイ「ん…」もぐもぐ
レイ「おいしいわ」
シンジ「そっか。よかった」
アスカ「何それ…ちょっと羨ましいじゃない」
シンジ「…もうやらないからね」
アスカ「なによ!シンジのケチ!」
335:1:2010/10/06(水) 23:05:31.95:znRt8+Ri0
夕食後 ベランダ
アスカ「ちょっと大きさがバラバラだけど、真っ赤でおいしそうね」
シンジ「うん。甘そうだ」
レイ「お塩、かけるの?」
シンジ「塩味で甘さが引き立つんだよ」
マリ「いっただきま~っす!」
シンジ「マリさん!?いつの間に…」
マリ「今日は玄関からお邪魔したよ」
シンジ「チャイム鳴らしませんでしたね?それに鍵かかってたはずなんですけど…」
マリ「細かいことは気にしない気にしない!」
レイ「細かいかしら?」
アスカ「もともとエヴァパイロットなんてプライバシーなんてもんなかったし、気にしなくていいんじゃない?」
シンジ「そう言われると確かに…」
336:1:2010/10/06(水) 23:17:09.09:znRt8+Ri0
マリ「あっまーい!おいしい!」
アスカ「素早いわねあんた… いっただきまーす! うん、おいしい!」
シンジ「はい、綾波も」
レイ「頂きます…」シャク…
シンジ「どう?」
レイ「冷たくて、甘くておいしいわ」
シンジ「そっか、よかった。 うん、さすが加持さんだね。おいしいスイカだ」
ミサト「ただいま。みんなベランダで何してるのかと思ったら」
アスカ「あらミサト。おかえり」
シンジ「おかえりなさい」
ミサト「スイカか…あの馬鹿の育ててたやつね」
シンジ「今日もらったんです。ミサトさんの分もありますよ。夕飯は?」
ミサト「カレーでしょ?ちゃちゃっと食べるから大丈夫よ。私も着替えたらベランダに来るわね~」
337:1:2010/10/06(水) 23:31:24.90:znRt8+Ri0
レイ「スイカみたいに丸い月ね…今日は満月?」
シンジ「カレンダーだと明日だね」
マリ「満月が近くなるとウズウズするよね~」
アスカ「それはあんただけじゃない?」
『次の満月の夜に、あの海で待ってるよ 渚カヲル』
シンジ「満月は明日……あの海?どこのことだろう…」
レイ「……碇君?どうかしたの?」
シンジ「…ん?ううん、なんでもないよ綾波」
ミサト「よっしゃぁ!この大きいのは私がもらったわ!」
シンジ「……ミサトさんが一番加持さんのスイカ食べたいんじゃないですか」
ミサト「そ、そんなことは無いのよ!?」
338:1:2010/10/06(水) 23:50:09.88:znRt8+Ri0
ネルフ本部 リツコの部屋
加持「よ!リッちゃん」
リツコ「あら?加持君。どうしたの?ミサトならもう帰ったわよ」
加持「だろうね。最近僕は避けられてるし」
リツコ「あなたがあんまりフラフラしているから妬いてるのよ。わざわざミサトの目が届きそうなところで口説いたりするから」
加持「女の子に声をかけるのは当然だと思うけどね。ところで、何か分かったのかい?」
リツコ「…アルバイト?」
加持「…さあ?どうだろう」
リツコ「まぁいいわ。…実際のところ何も分かっていないのよ。それこそ何も」
加持「ふむ」
リツコ「でも私はそれでもいいと思ってる。何も起こらない、起さない方がいいんじゃないかって」
加持「そうだな。はいこれ、スイカ」
リツコ「え?」
加持「俺の趣味さ。収穫時期になったんで、ためしに収穫してみたんだ。いい出来だよ」
341:1:2010/10/07(木) 00:13:08.60:+tDzJq030
リツコ「…おいしいわね」
加持「だろ?自信作さ」
リツコ「……こうやって、またみんなで穏やかに生活できるかしら?」
加持「どうだろうな…神様なら何か知ってるんじゃないかい?」
リツコ「神様ね…その響きは好きじゃないわ」
加持「どちらにせよ僕たちには手が届きそうに無いね」
リツコ「ええ、この世界は誰の望みで、誰が作り出したのか…」
加持「彼が少なからず関係しているんだろうがね」
リツコ「さあ?どうかしらね」
加持「リッちゃんはもう少し愛想よくした方がいいよ?綺麗な顔が台無しだ」
リツコ「またミサトに怒られるわよ」
加持「リッちゃんが言わなければ、分からないさ…」
リツコ「私が言うからばれちゃうわね」
加持「つれないなぁ」
リツコ「ふふ、本気でもないくせによく言うわ」
342:1:2010/10/07(木) 00:34:06.99:+tDzJq030
ミサト宅 リビング
シンジ「結局今日もこうなるんだね…」
レイ「抜け駆け防止」
アスカ「まぁ楽しくていいじゃない」
マリ「あたし今日スイカ食べただけだよ~…」
ミサト「な~んと今日は私もいるわよん。みんなで寝るのもいいかなって思ったのよ」
シンジ「ミサトさん…。家族…ですもんね」
ミサト「え?」
シンジ「僕たちは家族ですから」
ミサト「手のかかる子供たちばっかりだけどね~」
ミサト「でも私はお母さんってわけじゃなくて、おねぇさん的立場だけどね!」
アスカ・レイ・マリ・シンジ「……」
ミサト「な、なによ!さすがに14歳の子供が居る歳じゃないわよ!」
343:1:2010/10/07(木) 01:10:07.43:+tDzJq030
翌朝学校 教室
シンジ「おはよう。トウジ、ケンスケ」
トウジ「おはようさん。せんせは今日も綾波と式波と一緒に登校か」
ケンスケ「おはよっと。もはや風物詩だねぇ。夜道に気をつけなよ碇」
シンジ「怖いこと言わないでよ…」
ケンスケ「実際上の学年の人らに目付けられてるって話だよ」
トウジ「ま、せんせに手だしたらネルフが黙ってないからみんなおとなしゅうしとるんじゃろ」
アスカ「正直迷惑なのよね。あの連中」
レイ「興味ないわ」
ヒカリ「…最近アスカが素直なのよね…」
トウジ「おう委員長!おはようさん」
ヒカリ「鈴原おはよう。相田君と碇君も」
シンジ「おはよう洞木さん」ケンスケ「なんか僕は完全にみんなのついでだよねぇ。おはよう委員長」
344:1:2010/10/07(木) 01:28:44.06:+tDzJq030
ヒカリ「鈴原これ、今日のお弁当」
トウジ「いつもすまんなぁ。ありがたく頂くわ」
ケンスケ「…僕って一体」
シンジ「ケンスケ?どうかしたの」
ケンスケ「なんでもない。この世の不条理をかみ締めていただけだよ」
アスカ「あんたはミリタリーオタクを卒業するところから始めるのね」
トウジ「何勘違いしてるのかしらへんけど、これは委員長が味見してくれっちゅうからやな…」
レイ「照れ隠しね」
トウジ「綾波につっ込まれてもうた!?」
シンジ「あはは、いいじゃない、恥ずかしがらなくても」
ヒカリ「///」
アスカ「鈴原より、ヒカリが真っ赤になってるけどね~」
347:1:2010/10/07(木) 01:47:53.09:VkK96oQS0
ネルフ本部 司令室
ゲンドウ「冬月」
冬月「なんだ?」
ゲンドウ「シンジが今日はお弁当を作ってきた。赤木博士が葛城三佐から預かったそうだ」
冬月「…なぜそれを今言う?」
ゲンドウ「早弁は規則違反だろうか?」
冬月「……碇、朝を抜いてきたのか?」
ゲンドウ「いや、シンジ達の食事風景をモニタリングしながら、同時に頂きますをして食べた」
冬月「…まぁ、そんな規則は聞いたことが無い。大丈夫だと思うが」
ゲンドウ「そうか」もぐもぐ
冬月「……おいしいか?」
ゲンドウ「ああ、ウインナーがタコさんになっている」もぐもぐ
冬月「それはなによりだ」
ゲンドウ「りんごはウサギさんカットか」
冬月「なかなか凝っているな」
351:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/07(木) 02:17:44.69:MS4IXPbn0
>シンジ達の食事風景をモニタリングしながら
ちょっと待てwwwwww
349:1:2010/10/07(木) 01:57:40.71:VkK96oQS0
第一発令所
マヤ「おいしいスイカですね」
リツコ「でしょう?昨日加持君がくれたんだけど、さすがに一人では食べ切れなくてね。冷蔵庫に冷やしておいたのよ」
マヤ「加持さんですか…」
リツコ「マヤはまだ加持君のこと苦手なのかしら?」
マヤ「軽い男の人はちょっと」
リツコ「別に彼は軽いってわけでもないのだけれど…あの態度だけみるとしょうがないのかも知れないわね」
日向「あれ?それってスイカですか?」
青葉「珍しいですね。誰が?」
リツコ「おはよう二人とも。よかったら食べて頂戴」
マヤ「甘くておいしいですよ」
日向「それじゃあ遠慮無くいただきまーす」 青葉「おはようございます。じゃあ失礼して」
日向・青葉「美味い!」
リツコ「でしょう?」
マヤ「さ、みなさん今日も一日頑張りましょう」
350:1:2010/10/07(木) 02:12:15.58:VkK96oQS0
学校 屋上
シンジ「さ、どうぞ」
アスカ「おいしそー!あんた最近、益々料理上手くなって来たんじゃない?」
シンジ「好きこそモノの上手なれって言うしね。エヴァの訓練が無くなった分料理してる時間が増えたからかな?」
マリ「いっただきまーす!」
レイ「マリさんは神出鬼没ね」
マリ「天気もいいし、屋上で寝てたらおいしそうな匂いがしたんだニャ」
アスカ「あんた益々動物ががかって来たわね…」
シンジ「多めに作って来てるから大丈夫だよ。はいお茶」
レイ「ありがとう」アスカ「ん」
シンジ「それじゃあ頂きます」
アスカ・レイ「頂きます」
アスカ「そういえば今日はミサトに二個お弁当渡してたわね。誰のなの?」
シンジ「うん、ミサトさんのと、……父さんの」
352:1:2010/10/07(木) 02:22:59.83:VkK96oQS0
レイ「碇司令の?」
マリ「正直あの人が食べてくれるのかねぇ?というかタコさんウインナーとか、ウサギさんリンゴとか食べてるところが思い浮かばないよ」
シンジ「別に食べてもらえなくてもいいんだ。何か違うことをしたかっただけで」
アスカ「うじうじ悩んでたのが嘘みたいに前向きになったわねあんたは」
レイ「いいことよ」
マリ「確かに初対面でうわって思ったもんね」
シンジ「流されてエヴァに乗ってた頃より、少しだけ余裕ができただけだと思うよ」
アスカ「ふ、ふん、何よかっこつけちゃって」
レイ「セカンド?」
アスカ「…何よ?」
レイ「顔が真っ赤よ」
アスカ「う、うう、うるさいうるさい!///」
マリ「今のシンジ君にドキドキしちゃったんだにゃ~」
アスカ「ううううぅ…///」
353:1:2010/10/07(木) 02:32:02.79:VkK96oQS0
放課後 帰り道
シンジ「ごめん。ちょっと今日は用事があるから先に帰っててくれる?」
トウジ「なんや、アスカか綾波とデートか?」
シンジ「人のことからかってばっかりじゃなくて、トウジは洞木さんをデートに誘ったほうがいいよ」
トウジ「せんせにばっさり返されてもうた!」
ケンスケ「碇も成長したねぇ」
トウジ「そもそも、委員長とはそういう関係やなくてやな…」
ケンスケ「今更そんな言い訳は見苦しいぞトウジ」
シンジ「だったらお弁当を作ってもらってるお礼に、出かけてこればいいんじゃない?」
トウジ「お礼、お礼か…それは確かに必要や。ま、考えといたるわ」
ケンスケ「やれやれ、トウジは本当に素直じゃないね」
シンジ「本当にね。じゃあ二人ともまた明日!」
トウジ「おう!ほなな~」ケンスケ「じゃあね~」
354:1:2010/10/07(木) 02:46:02.73:VkK96oQS0
次の満月の夜に、あの海で待ってるよ 渚カヲル』
シンジ「海、海か…一体どこなんだろう…」
シンジ「歩いてたら、分かるかな?」
シンジ「といってもこの街に来てから行った海なんてそんなに無いし…」
~♪ ~♪
シンジ「ん?歌…?一体どこから…」
シンジ「あれ?この辺、見覚えが…」
ザザーン…
シンジ「波の音だ…」
シンジ「あ……」
???「ラ~ラ~ラ~ラ~♪ラ~ラ~ラ~ラ~♪」
シンジ「君は…」
???「やっぱり歌はいいね。いつでもそう思うよ。ね?そうは思わないかい?碇シンジ君」
シンジ「君が渚カヲル君…?」
355:1:2010/10/07(木) 02:57:17.60:VkK96oQS0
カヲル「そうだよ。久しぶりだね」
シンジ「ごめん、僕は君の事分からないんだ。僕達はどこかで会ったのかな…?」
カヲル「仕方ないね。前世の記憶なんて普通は持っていないものだし」
シンジ「前世…?」
カヲル「ううん。今はその事はいいんだ。シンジ君、君は今幸せかい?」
シンジ「うん…最近は幸せだと思えるようになってきたと思う」
カヲル「そうか。…もし、今君のいる世界は夢の世界かもしれないと言ったら、君はどうする?」
シンジ「この世界が夢の世界?」
カヲル「そう、幸せなこの世界は夢の世界で、目を覚ますと現実が待っているかもしれない」
シンジ「……」
カヲル「だとしたら、ずっとこの世界に居たい?それとも現実に戻るかな?」
356:1:2010/10/07(木) 03:08:25.34:VkK96oQS0
シンジ「どうかな…でも、現実の世界がもしあって、僕の大切な人たちが辛い思いをしているとしたら…」
カヲル「戻る?」
シンジ「戻る…と思う。僕に出来ることは少ないかもしれないけど、大切な…そう、たとえば家族のみんなを助けたいんだ」
カヲル「望めば永遠に幸せな世界にいられるのに?それに、夢の世界にも大切な人はいるだろう?」
シンジ「僕は僕に出来ることをするって決めたんだ。だから戻るよ。夢の世界のみんなには悪いけど…現実のみんなも助ける」
カヲル「そっか」
シンジ「うん」
カヲル「知らず、周の夢に胡蝶と為れるか、胡蝶の夢に周と為れるかを…」
シンジ「え?それって一体…」
カヲル「これは胡蝶の夢といってね『私が夢の中で蝶となったのか、自分は実は蝶であって、いま夢を見て私となっているのか、いずれが本当か私にはわからない』っていう意味さ」
カヲル「つまりは夢か夢じゃないか、決めるのは君ってことさ」
シンジ「自分で決める…」
358:1:2010/10/07(木) 03:14:11.52:VkK96oQS0
カヲル「シンジ君、君は強くなったね」
シンジ「そうなの…かな?」
カヲル「うん、僕が保障するよ。さて、じゃあ僕はそろそろ帰るね。またどこかで会えるといいな…っと!」
シンジ「危ない!」フニュン
シンジ「え??」
カヲル「ありがとうシンジ君。危うく転ぶところだったよ」
シンジ「……ふにゅん??」
カヲル「ん?どうかしたのかい?」
シンジ「ねぇ…カヲル君って…もしかして女の子…なの?」
カヲル「うん、なんかこの世界では僕の性別は女だよ」
359:1:2010/10/07(木) 03:23:15.84:VkK96oQS0
シンジ「えぇ~!!だ、だって男子の制服着てたし」
カヲル「これ一張羅なんだ」
シンジ「……(ちょ、ちょっとまって、近くで顔を良く見たらまつげも長いし、唇も小さいし…可愛い…)」
カヲル「シンジ君の望んだ世界に近づいた結果なのかなと思うけど」
シンジ「……(背も僕より小さかったんだ…)」
カヲル「シンジ君?どうしたの?」
シンジ「はっ!いやいやいやいや…なんでもない(ドキドキなんてしないぞ、そう、大丈夫)」
カヲル「変なシンジ君」ふふっ
シンジ「はぅ…!(そ、それは反則だぁ~!!)」ズキューン!
カヲル「なんだか良く分からないけど、それじゃあ僕は帰るね」
シンジ「あ!」
カヲル「なんだい?」
シンジ「女の子一人で帰らせるのは危ないから、その、送っていくよ」
360:1:2010/10/07(木) 03:33:58.18:VkK96oQS0
カヲル「大丈夫さ。そんなにやわじゃないよ」
シンジ「でもっ!」
カヲル「シンジ君がそんなに言ってくれるならお願いしようかな?」
シンジ「うん、任せて」
カヲル「ふふっ…頼もしいね」
シンジ「喧嘩はからっきしだから、盾くらいにしかなれないけど…」
カヲル「盾になって守ってくれる人は弱くなんてないよ」
シンジ「そうかな…そうだといいね」
カヲル「そうさ」ぎゅ
シンジ「!?」
カヲル「手、嫌だったかい?」
シンジ「いや、別に、ダイジョウブ」
カヲル「なんだか声が硬いけど…」
シンジ「気にしないで。そういえば家はどこなの?」
カヲル「無いよ。とりあえず今はマンションの屋上に住んでるんだ」
361:1:2010/10/07(木) 03:42:33.80:VkK96oQS0
ミサト宅リビング
アスカ「で、連れて来ちゃったと…」
マリ「シンジ君最近色々大胆だね~」
レイ「さすがに驚いたわ」
シンジ「…ごめんなさい」
カヲル「ふふふっ、怒られちゃったね。僕が家が無いって言ったのが悪かったかな」
アスカ「さすがに家無き子を放り出せなんて言わないけどね…それより女の子だったのねあんた」
レイ「ちょっと女の子っぽいとは思ったけれど、私も格好から男の子だと思っていたわ」
シンジ「でしょ?僕も最初男だと思ってたよ」
アスカ「あんたはもっと反省しなさい!」
マリ「女の子を無理やり家に連れ込むとか、ほとんど誘拐だにゃ」
シンジ「誘拐ってそんな…」
レイ「少なくともこの時間に二人きりで歩いていたら、補導はされるわね」
362:1:2010/10/07(木) 03:51:04.19:VkK96oQS0
シンジ「うう…」
カヲル「みんな、あんまりシンジ君を怒らないであげて欲しいな。少なくとも僕は嫌がってたわけじゃないしね」
アスカ「僕っ子、僕っ子なのね!まさかシンジにそういう属性があったとは」
シンジ「そういう属性とかないから!」
マリ「これはヤオイっぽい雰囲気!まぁ女の子だからそうはならないんだけど~」
シンジ「マリさん、なんだか背筋が寒いんですけど…」
レイ「わた…僕もそうしようかしら」
シンジ「綾波はすぐ影響されるってのは理解したよ…」
カヲル「みんなは明るくて楽しいね」
シンジ「その一言でまとめてしまえる渚ちゃんはすごいよ…」
カヲル「おや?名前で呼んでくれないのかい?」
シンジ「ちょっと呼びにくくて。君って付けちゃいそうだし」
カヲル「なら呼び捨てでいいよ。僕もシンジと呼ばせてもらうからね」
シンジ「わかった。…カヲル」
カヲル「うんうん、いいね」
363:1:2010/10/07(木) 03:58:31.95:VkK96oQS0
シンジ「はぁ…3人はなんだか盛り上がっちゃってるし、どうしよっか?」
カヲル「そうだねぇ…。ねぇシンジ、ちょっと胡坐かいてくれるかな?」
シンジ「?」
カヲル「よしよし。よっと…」ポスン
シンジ「!!!???」
カヲル「うん、いい座り心地だね」
シンジ「か、カヲル…?いきなり何を…!」
アスカ「あーー!カヲル!あんた何してんのよ!!」
レイ「私の特等席が盗られたわ」
マリ「カヲルちゃん、すっぽりはまっちゃってるにゃ」
シンジ「え、いや、その、これは一体…」
カヲル「シンジのひざ上、ポカポカするね!」
【お終い】
370:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/07(木) 08:49:11.35:hj6PJZd5O
起きたら終わってた……
カヲルの声はやっぱり石田さんで再生、でも女の子…頭が着いてコネェ(゜A゜;)!!
乙でした!!
レイ「…ポカポカして気持ちいいから。碇君は嫌?嫌なら降りるわ」
シンジ「まあいいんだけどね…(さっきから微妙にお尻が動いてるんだよな)」
レイ「そう」
アスカ「たっだいまー。ねぇシンジ…って!あーー!!!何してんのよ二人で!!」
シンジ「アスカ、お帰り」
アスカ「ただいま。っじゃなくて!ちょっと!ファースト、何してるのよ!?」
レイ「あなたには関係ないわ」
アスカ「またそうやって!!自分ばっかりシンジのこと独占しないでよね!!」
シンジ「アスカ、これは別 アスカ「シンジは黙ってて!」
アスカ「昨日はあんたに譲ったんだから、今日はわたしの番でしょ!」
レイ「あなたの帰りが遅いのが悪いわ」
アスカ「くっ…確かに否定はしないけれど…」
レイ「……」
レイ「相席でよければあなたも座る?」
アスカ「い、いいの…?」
レイ「今日はあなたの番。それは間違いではないから」
アスカ「じゃ、じゃあ座る!」
シンジ「あの、僕の意見は?」
アスカ「何よ、何か文句あるの!?」
シンジ「いえ!ありません!」
シンジ、レイ、アスカ「……」
シンジ「(なんだこれ…)」ハァ
アスカ「(意外と座り心地は悪くないわね…ただ、ちょっと安定が悪いかも)」
アスカ「…!?」
アスカ「(シ、シンジのおっきくなってる!?)」
レイ「碇君」
シンジ「ん?どうかした」
レイ「おチ○チンが大きくなってるわ」
シンジ「ちょ!」
アスカ「さすがファースト…物怖じしないわね。私も負けてられないわ」
シンジ「そこは恥じらいを持とうよ!?」
レイ「?生理現象だもの、しょうがないわ」
アスカ「なんていうか、さばさばしてるわね」
シンジ「気にしてないならもういいや…」
アスカ「とりあえずシンジは私たちのお尻に欲情しちゃったってわけね」
シンジ「ボクだって男だからね…しょうがないんだよこればっかりは…」
シンジ「それに綾波は何かいい匂いがするし…」
レイ「来る前にシャワー浴びてきたから。シャンプーの匂いね」
アスカ「ふーん(シンジは匂いフェチと…)」
シンジ「とりあえず二人とも降りてくれる?夕飯の準備するから」
レイ「…しかたないわね」
アスカ「もう、早くしなさいよね」
シンジ「はいはい(うわ…しびれちゃって足に力が入らない)」
レイ「……」つんつん
シンジ「!? あいたたたた!あ、綾波…ちょっとやめて…」
レイ「ごめんなさい」
アスカ「あ、私も私も~♪」
シンジ「やめて下さい」
アスカ「ふんっ!何よ、少しくらいいいじゃない」
シンジ「今晩の夕飯アスカはカップラーメンか納豆のみでいい?」
アスカ「私が悪うございました」
レイ「私はそれで構わないわ」つんつん
シンジ「ちょ!?」
アスカ「私は構うからやめなさい!」
レイ・アスカ・シンジ「ご馳走様でした」
シンジ「アスカ、お風呂沸いてるから入っちゃいなよ」
アスカ「じゃあそうしよっかな~」
アスカ「そーだ!シンジも一緒に入る?」ニマァ
シンジ「え!や、やめておくよ。洗い物あるし」
アスカ「ちぇ~つまんな~い」
レイ「碇君を誘惑するのはやめて」
アスカ「いーっだ!別にいいじゃない。お風呂入るくらいなんでもないわよ」
こんなデレデレのアスカなんてアスカじゃない。アスカはもっと殺伐としてて理不尽で我が儘で発音が変で短気で自分勝手。
レイ「じゃあ私が一緒に入るわ」
アスカ「へ?」
レイ「裸の付き合いも大切よ」
アスカ「ちょ、ちょっと!いきなり何よ!こら引っ張るな!あ~……」
シンジ「ごゆっくり~」
シンジ「はぁ…ようやく静かになった。平和なのはいいことだけど」
アスカ「ちょっと!いきなり脱がすな!胸もむな~!!」
レイ「私より大きいわ」
シンジ「最近仲いいな二人とも。さてと、洗い物終わり。テレビでも見てよう」
???「ターゲットの様子を確認。現在胡坐をかいてテレビの前」
???「レイちゃんとアスカちゃんはお風呂中…今なら行けるニャ♪」
アナウンサー『南極大陸周辺の汚染は徐々に収束を見せ始め…』
シンジ「段々復旧が進んできたみたいだ。でもなんでだろう?使徒もエヴァもいきなり消えちゃって…」
シンジ「僕が考えても分かるはずないか」
ガシャーン!!
シンジ「なんだ!?」
???「着地成功!さすがあたし!あ、やほ~シンジ君」
シンジ「マリさん!?って危ないですよ!窓から入ってくるとか!」
マリ「あ~ごめんごめん。あたしといえば空からかな~って思って」
シンジ「普通に玄関から来てください…」はぁ…
マリ「ごめんってば。窓はちゃんと弁償するから」
シンジ「それはいいんですけど、怪我したら大変でしょ」
マリ「うん、ごめんね。ありがと。よいしょ!」
シンジ「っていきなりひざの上に座らないでください!」
マリ「いいじゃんいいじゃん、減るもんじゃないし」
マリ「それにほら、あたしもお風呂はいってきたよん」
シンジ「? それがどう…」
マリ「シンジくん匂いフェチなんでしょ?どうどう?新しいシャンプーにしてみたよ」
シンジ「どこからそんな情報が!?いや、確かにいい匂いですけど」
マリ「興奮したかニャ?」
シンジ「もぞもぞ動きながら変なこと聞かないで下さいよ…」
マリ「あっれー?さっきはレイちゃんとアスカちゃん乗せておっきしてたのにな~」
シンジ「なんで知ってるの!?」
ミサト「ただいま~!シンちゃんビール!あとおつまみ!ってあらマリ、いらっしゃい」
マリ「ど~も~」
シンジ「お帰りなさい。すぐ用意します。マリさんちょっとごめん」
マリ「うにゃっと」
ミサト「はいはーい。着替えてくるわ」
シンジ「ビールと枝豆、後夕飯のさば味噌でいいかな」
ミサト「リビングのテーブルにおいて頂戴ね~」
シンジ「わかりました~!」
シンジ「どうしてこうなった」
マリ「気にしない方がいいじゃないかニャ?」
ミサト「そうそう、男の子ならどーんと構えなさいどーんと!」
シンジ「マリさんは分かるんです、さっきまで乗ってましたから」
シンジ「でもなんでミサトさんまで膝に乗ってくるんですか!?」
ミサト「なんでといわれても…なんとなく楽しそうだったから?」
シンジ「それがいい大人のいい訳か!?」
ミサト「なによぅ、別にいいじゃないの減るもんじゃないし」
ミサト「それにほらシンジ君は匂いフェチだから、こういうの嬉しいでしょ?」
シンジ「いつの間にか匂いフェチで定着化されている件について!」
ミサト「大人の女のフェロモンをなめんじゃないわよ~」
マリ「むむ…確かに何か色っぽい匂いがする」
シンジ「そういうのは加持さんにしてあげてください!なんだか大変そうですよ最近」
ミサト「いいのよあのバカは!ったく最近また悪い癖がでてオペレーターの女の子口説いてるし…」
シンジ「(あれ?地雷踏んだ?)」
マリ「(シンジ君、そこはまずかったよ)」
アスカ「ちょっと長風呂になっちゃったわね」
レイ「……(大きい胸…私にはないもの)」
アスカ「シンジ、何か冷たいもの…ってああ!!」
レイ「これはどういうこと?」
マリ「あはは~!れいちゃんとあすかちゃ~ん、やほー」
ミサト「だあら私は言ってやったのよ!そんなに若い子がいいのかってさ~聞いてるのシンちゃん!」
アスカ「ミサトはなんでシンジの膝の上で愚だ巻いてるのよ…」
レイ「マリさんも酔っているみたい」
ミサトとマリは巨乳だけど、レイとアスカは絵や媒体によって可変だから自由にカスタマイズ
シンジ「僕が聞きたいよ…」
アスカ「ほらミサト!お風呂開いたから入っちゃいなさいよ。さっぱりするわよ」
ミサト「あ~そうしましょうか。アスカも付き合いなさい!」
アスカ「え!?いや、私は今上がったところで!ちょっと!服をひっぱらないで、脱げちゃう!脱げちゃうってば!」
レイ「マリさんも呂律が怪しいわ。一旦休んだ方がいいと思う」
シンジ「じゃあここに布団もってくるよ」
マリ「おかまいにゃく~」
シンジ「いいから寝てください」
マリ「あ~うっすらとだけどシンジ君の匂いだ~♪」ごろごろ
シンジ「僕の部屋にありましたからね。さてと…」
レイ「どうかしたの碇君?」
シンジ「ふぁ… いや、ごめん綾波。僕もう眠いや…先に寝るね」
レイ「そう」
シンジ「悪いけど、アスカとミサトさんのこと頼むよ。あ、それとももう帰る?」
レイ「もう少し居るわ。葛城三佐とセカンドのことは任せて」
シンジ「ありがと。それじゃあおやすみ」
カタンッ…
シンジ「(…ん?何か音がした?)」
レイ「碇君…」
シンジ「(綾波?)」
レイ「……」ススッ…
シンジ「わっ!あ、綾波どうかしたの?いきなり布団の中に入ってくるなんて」
レイ「ごめんなさい」
シンジ「いや、謝らなくてもいいんだけど…」
レイ「ごめんなさい」
シンジ「綾波…?本当にどうしたの?何か嫌なことでもあった?」
レイ「…私の存在価値は何かしら…?エヴァに乗らなくていいなら私は一体」
シンジ「別に気にすることないよ。父さんだって言ってたじゃないか『これからは普通の学生生活を送れ』って」
レイ「でも私は…」
シンジ「…少なくとも僕は綾波のこと必要だよ。一緒に居たい、ずっと笑いあって居たいんだ」
レイ「……碇君」
シンジ「ははっ、ちょっと前までうじうじしてた僕がこんなこと言っても迷惑かもしれないけど」
レイ「……」フルフル
シンジ「そっか、よかった」
レイ「……ん」ギュ
シンジ「いやあの、そんなに抱き付かれると、その、背中に…」
レイ「一応わざと胸を当てている…つもりよ」
シンジ「綾波も王道押さえてるんだね…」
レイ「マリさんや葛城三佐、ワンランク下がってセカンドみたいに大きな胸じゃなくてごめんなさい」
シンジ「色々とツッコミたい所だけど、とりあえずそんなの気にしなくても大丈夫だよ」
レイ「…碇君は貧乳派ってこと?」
シンジ「なんでそういう方向に飛んだんだろうね…」
レイ「多分冗談よ?」
シンジ「その表現は曖昧すぎて冗談なんだか本気なんだか分かりにくいです」
一方お風呂場では
アスカ「う~…」キュー
ミサト「あら?ちょっと長風呂過ぎたかしら…完全にのぼせてるわね」
ミサト「それにしてもさっすが中学生、肌に張りがあるわ…」つんつん
アスカ「あうぅ…」
ミサト「別にうらやましくなんか無いのよ?」
アスカ「うう…?」
ミサト「最近胸が垂れてきたな~とか、目元のシワが増えたな~とか、ウエストが怪しくなってきた~とか思ってなんかないわ」
ミサト「しかし、多分このくらいが男共に喜ばれるサイズよね」フヨン
アスカ「うぅ!?」
ミサト「上の方向いてツンとしてるし、きれいなピンクだし」つまみつまみ
アスカ「ひぅ!?」ビクッ
ミサト「なんて可愛い反応…」ぞくり
アスカ「あうあうあう~…」
ミサト「もう少し、いじって…って危ない危ない、なんだか行けない気持ちになるところだったわ…」
アスカ「はぅ…」
ミサト「ほらアスカ、そろそろ上がるわよ」
さらにリビングでは
ペンペン「クェ?」とてとてとて
マリ「お布団いい匂い~」くんくん
マリ「んふ~」すりすり
ペンペン「クェ!」
マリ「あたまがぼーっとするにゃ~…お酒はあたしには合わないかも~♪」
マリ「からだがあついよぅ~」
ペンペン「クゥ?」
マリ「おろ?もしかしてあたし濡れてる?」くちゅり
マリ「ん~…シンジ君の匂いのせいかにゃ~…」
マリ「あ~…ちょっと我慢できないかも…」もぞもぞ
マリ「おー!乳首もビンビンだ~♪」
マリ「……ちょっとしちゃおっかニャ」
マリ「ん…あは♪ んッ!」くちゅくちゅ
マリ「いいよぉ、そこ…気持ちいい…」ヒクンッ…
ペンペン「」
シンジの部屋
シンジ「今何時だかわかる?」
レイ「さっき碇君が部屋に戻ってから30分くらいしか経ってないわ」ギュー
シンジ「あれ?そうなの?もっと経ってるのかと思ったよ(平常心平常心)」
レイ「気になっていたのだけど、ペンペンにはご飯あげたの?」
シンジ「…すっかり忘れてた」
レイ「私が碇君の膝に乗ってたときからうろうろしていたわ」
シンジ「……」
レイ「私たちが騒いでるから気を使って出てこなかったみたい」
シンジ「(ごめんよペンペン…)」
シンジ「綾波、ちょっとぺんぺんにご飯あげてくるよ」
レイ「わかったわ。私も行く」
シンジ「リビングに戻るのはなんとなく嫌な予感もするんだけどね…」
レイ「葛城山佐がまたお酒を飲んで絡んできそうね」
シンジ「それは覚悟してるよ。使徒との戦いのせいで後回しにしてた報告書が山積みで忙しいみたいだからね」
レイ「平和なら平和で色々あるのね」
シンジ「ところで、その、そろそろ離してくれる?動けないよ」
レイ「あ、ごめんなさい」
シンジ「その…嫌じゃないから謝らなくても大丈夫だよ」
レイ「そう…よかった」キュ
シンジ「だから胸が…」
レイ「当ててるの」
リビング
ペンペン「」
マリ「はぁ…はぁ…♪」ピクッピクッ
ミサト「…この子は己の欲望に素直というか、なんというか…まぁ、私がお酒飲ませたのも悪かったけど」
ミサト「素の状態だと同性のそういう匂いってなんとなく不快なのよね…」
ミサト「ほらマリ、そんな格好で寝てると風邪引くわよ」
マリ「んにゃ…?ひぁ!」ビクンッ!
ミサト「そんな敏感になるほど感じてたんかい…もう!ちょちょいのちょい!っと」
マリ「んにゃー…」
ミサト「布団かぶせて…と、とりあえずこれでいいか。マリ、後でシャワー浴びなさいよ?」
マリ「ふぁーい…」
ミサト「後は、アスカね。ほら、お水」
アスカ「ふにゃぁ…」ぐったり
ミサト「あー…思った以上にひどそうね。冷えピタかなにかあったかしら?」
シンジ「綾波、歩きにくいよ…」
レイ「問題ないわ」
シンジ「問題あるような気がするよ」
ミサト「あら、また楽しそうなことしてるわねシンちゃん。レイも」
レイ「碇君背中もポカポカするわ」
シンジ「あはは…」
アスカ「にゃー…」
シンジ「あれ?顔真っ赤だけど、アスカ大丈夫?」
アスカ「だいじょばないわよぅ…」
ミサト「ちょっと長風呂につき合わせちゃったのよ。シンちゃん、氷嚢とかあったかしら?」
シンジ「ちょっと待って下さい」
レイ「…なんだか変な匂いがするわ」
ミサト「レイもわかる?マリがちょっちね」コショコショコショ…
レイ「…そういうことですか」
ミサト「まぁ、普通他の人のこういう匂いなんてかがないからね~」
シンジ「お待たせしました。?どうかしたんですか?」
レイ「なんでもないわ」
ミサト「おお、氷水にタオルか。定番ね」
シンジ「すぐ用意できるのはこのくらいですからね。ほらアスカ、おでこ出して。ひやっとするよ」
アスカ「ん…いい気持ち…」
ミサト「よしよし、じゃ私は着替えてくるね~アスカもいつまでもスッポンポンだと風邪ひいちゃうかも」
レイ「碇君、なんだかんだで女の子の裸見慣れてるのね」
シンジ「…意識しないようにしてるのに、何でみんなわざわざ口に出しちゃうかな」
レイ「あなた、替えの下着は?」
アスカ「部屋のタンスの一番下…」
レイ「だそうよ碇君」
シンジ「その流れで僕に振るの!?」
アスカ「私の下着なんて、洗濯で見慣れてるでしょ…」
レイ「そういえば前に私の部屋で下着握り締めてたことがあったわ」
シンジ「僕に弁解の時間を!」
マリ「ワンコ君は匂いフェチで、下着フェチなんだね~」のそり
シンジ「あ、マリさん起きて…!???」
レイ「あなたもスッポンポンね」
マリ「いや~、ちょっと興奮しすぎちゃったよ」
シンジ「いいから服着てくださいよ!」
マリ「え~、だって下着とか濡れ濡れだし、着たくな~い。別に見られて困る相手もいないし」
シンジ「僕男ですよ!?っていうか濡れ濡れ!?」
マリ「さっきまで下着きたままオ○ニーしてたからねー」
シンジ「なにあっけらかんととんでもないこと告白してるんですか!?」
レイ「一人だけ出遅れた…やっぱり私も脱ぐわ」
シンジ「やめなさい!と、とりあえず、これ!」
マリ「んにゃ?Yシャツ?」
シンジ「僕ので悪いんですけど、素っ裸よりはましだと思うので…」
マリ「裸Yシャツとか、シンジ君もなかなかエロいチョイスするね」
レイ「やっぱり私も脱ぐしか」
アスカ「シンジ、私の下着~…」
シンジ「ああもう!なんでこんな事に!」
ミサト「(青春ねぇ~)」ニヤニヤ
シンジ「ペンペン、ごめんねご飯遅くなっちゃって」
ペンペン「クェ!(まぁ気にすんな!)」
シンジ「お詫びに、今日はカニの缶詰もつけたよ(本当はミサトさんのつまみだったんだけどね)」
ペンペン「クェクェ!(おお!いい心遣いさんきゅ!)」もぐもぐ
シンジ「のどに詰まらせないようにね、さてと、なんだか眠気も覚めちゃったしお風呂入ろう」
ペンペン「クゥ…?(ん?お風呂?)」
シンジ「ん?どうかしたのペンペン」
ペンペン「クエェ?(お前がこのタイミングでお風呂入ったら絶対イベント発生するけど大丈夫なの?)」
シンジ「ん~…ごめん何を言いたいのか分からないや。とりあえずお風呂いってくるよ」
ペンペン「クエ…(あ~あ…しらね)」
お風呂場
ザー…
シンジ「ふぅ…」
シンジ「それにしても最近みんな仲良くて嬉しいな…」
シンジ「やっぱり殺伐としてるより、笑って毎日を送ってた方がいいよね」
シンジ「そう、みんなで仲良く笑って暮らしていくのが僕の願い…」
シンジ「父さんも、冬月先生も、青葉さんや伊吹さん、めがねの人も加持さんだってみんな一緒に…」
シンジ「…なんだか頭痛い…何か…大事なことがあったような…」
マリ「シンジ君発見!」バーン!
シンジ「うわぁ!!」
マリ「もう、いつの間にかお風呂に入ってるよ」
シンジ「ちょっとマリさん!なんで入ってきちゃうんですか!?いやいや、それよりも戸閉めてくださいよ!」
マリ「ありゃりゃ、これは失礼っと」パタン
シンジ「いやいやいや、マリさんも出て行って下さいってば!」
マリ「えーいいじゃん別に、ミサトさんがシャワー浴びていいって言ったよん」
シンジ「あ、後にしてください!せめて僕が出てからじゃ」
マリ「いーやー。だってずっと濡れてるの気持ち悪いし、風邪引いちゃうよ」
シンジ「だから濡れてるとか濡れてないとか女の子が大きな声で言わない!」
マリ「シンジ君はウブだねぇ。男の子は知らないかもだけど、今時の女の子の会話はすごいよ」
シンジ「ともかく、一緒には入れませんって!ぼ、僕、出ますから!」
マリ「え~!」
シンジ「不満は受け付けません!まったく…」
レイ「ここにいたのね」
シンジ「え?」ふよん
レイ「セカンドの世話をしてたら姿が見えなくなったから」
マリ「シンジ君がレイちゃんの胸に顔うずめてる~」
シンジ「あの、なんで綾波も服、着てないのかな…?」
レイ「お風呂に入るときに服は着ないわ」
シンジ「やっぱりそういう流れなんですか…」
ミサト「おやおや、今度はお風呂場でどたばたが始まったわね~」
アスカ「っく…!さすがにのぼせてる今私は行けないわ…!」
ミサト「あらあら…私のせいで、ごめんなさいねアスカ」
アスカ「別に…いいわよ。知ってるのよ私」
ミサト「ん?」
アスカ「私やマリは本当なら自国に帰らなきゃいけないのに、まだこっちに居れる理由…」
ミサト「あはは~、別に大したことはしてないわ。世界のために戦ったみんなにはご褒美をあげなきゃいけないって掛け合っただけよ」
アスカ「嘘。そんな簡単に許可が降りるわけないわ」
ミサト「ふふ、いいのよ。本当にこのくらいのことはなんでもないの。みんなまだ中学生なんだから、大人に甘えたっていいの」
アスカ「うん…ありがと」ぼそぼそ
ミサト「どういたしまして」ニコッ
ミサト「そうだ、ちょっとシンちゃん争奪戦から遅れ気味になっちゃったアスカにいいこと教えてあげる」
アスカ「いいこと?」
ミサト「そ、い・い・こ・と♪」
ミサト「いい、耳を貸して」
アスカ「??」
ミサト「……でね。……なのよ。だから……」ごにょごにょ
アスカ「え!で、でも!///」
ミサト「いいからいいから、少なくともシンちゃんのハートをぎゅっとつかめるわよ。上手くいけばさらに…ね♪」
アスカ「わ、わかった。でも、いいの?普通はそういうの止めるのが大人じゃない?」
ミサト「それは言いっこなしにしましょ」
レイ「はい、目閉じて」ザー
シンジ「……」
レイ「いいわ」
マリ「なんかさーシンジ君、お母さんに頭洗ってもらってる小さい子みたいだねぇ」
シンジ「否定したいところですけど、なんだか僕もそう感じました…」
レイ「二人とも何を言うのよ…」ゴシゴシ
マリ「にゅふふ、なんだか大人しくなっちゃったし、嫌じゃないの?」
シンジ「もう反抗するの疲れちゃったんですよ。夕方からずっとツッコミっぱなしですし。それに別に嫌だってわけじゃ…」
マリ「一箇所嫌がってるどころか、喜んでるとこあるもんニャ~」つんつん
シンジ「ちょっと!さすがにそこは勘弁して下さい!」
レイ「碇君。背中は終わったから前向いて」
シンジ「いや、ほんとそれは勘弁して下さい…」
マリ「あたしの身体で洗ってあげてもいいんだよ?」
レイ「その手があったわ」
シンジ「無いから!それは色々本当にまずいから!」
マリ「もう、結局文句ばっかり…じゃあシンジ君、あたしの体洗って頂戴な」
レイ「私もお願い」
シンジ「わかったよ。……ねぇ」
マリ・レイ「?」
シンジ「なんで二人とも正面向いてるの?」
レイ「前を洗ってもらおうと思ったのだけど」
マリ「背中洗うより、エロエロでよくない?」
シンジ「もうこの人たち嫌だぁ!」
しばらくしてリビング
シンジ「ぷるんぷるん……たゆんたゆんで、ぷるんぷるん……」
ミサト「なんだかシンちゃんの様子が変ね…マリ、何かした?」
マリ「体洗ってもらっただけだよ」
ミサト「まぁ、男の子だものね…男って基本的におっぱい魔人が多いから」
レイ「……(胸…大きくするのはどうしたら…)」
ミサト「レイ?」
レイ「! はい」
ミサト「心配しなくてもまだ成長期なんだからこれから大きくなるわ」
マリ「あれ?そういえばアスカちゃんは?」
ミサト「先に部屋に戻ってるって言ってたわよ」
ミサト「それよりも、二人ともどうするの?結構遅い時間になっちゃったけど、泊まってく?」
マリ「帰るの面倒だから泊めてもらえるとうれしいかな~」
レイ「私も迷惑でなければ」
ミサト「ほいほい。じゃあマリはそのお布団ね」
マリ「はーい」
ミサト「レイは――」
レイ「私は碇くんと一緒に寝ます」
マリ「ストーップ!じゃあ、あたしもそっちがいい」
ミサト「本当にあんたたちシンちゃんの事好きねぇ」
シンジ「却下です!」
ここまで冬月無しとか……
ミサト「あらシンちゃん。正気に戻った?」
シンジ「なんだか変なこと口走ってたような気がしますよ…」
マリ「シンジ君は何が不満なのさ?ハーレム状態だよ?やりたい放題だよ?」
シンジ「や、やりたい放題…」ごくり
レイ「碇君に何されても誰も嫌がらないわ」
シンジ「やっぱり駄目駄目駄目!そもそもそういうのがおかしいでしょ!」
ミサト「いやぁ乙女の争奪戦のせいか、今日はみんな異常に積極的ね…」
シンジ「何はともあれ、みんなにはリビングで寝てもらうからね!綾波の布団持ってくるよ」
マリ「ありゃりゃ逃げられちゃった」
レイ「残念」
ミサト「(さて、アスカは上手くやるかしらね~)」ふふふ
シンジ「まったく、みんな無茶苦茶だよもう…」ガラッ
アスカ「……」
シンジ「ってアスカ!?僕の部屋で何してるの?」
アスカ「シンジ、その、不束者ですが、よ、よろしくお願いします」ふかぶか
シンジ「三つ指ついて、挨拶とか…え?何その格好…?スケスケのネグリジェとか…」
アスカ「ミサトが貸してくれたの」
シンジ「……あの人ときたら!」
アスカ「シンジ、あの、私はいいよ?だから…ね?今日は一緒に…」チラッ
シンジ「……」ドキーン!
アスカ「シンジ?」
シンジ「逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ」ぶつぶつ
シンジ「そう、逃げちゃ駄目だ!」ガバァ!
アスカ「キャア!」
レイ「そこまでよ」ガッ!
シンジ「うわ!」
レイ「セカンド、抜け駆けは卑怯よ」
マリ「アスカちゃんも抜け目ないなー」
レイ「碇君の理性も限界寸前だったみたいね」
マリ「もう少しお風呂場で迫ってればよかったニャー」
アスカ「いいところだったのに邪魔しないでよ」
シンジ「あ、危なかった…」
レイ「碇君が一人で寝ていると逆に危ないわ。今日はみんな一緒に寝ましょう」
マリ「一人に抜け駆けされたら大変だしね~」
アスカ「しかたないわね、今日はそれで我慢するか」
シンジ「あの、僕の意見とかって…?」
レイ「無いわ」
シンジ「そうですか…」
ミサト「あら、結局アスカも失敗しちゃったのね」
アスカ「ファーストにとめられちゃったわ」
ミサト「レイったら何かを察知してすぐにシンちゃんの部屋に行ったからね~」
ミサト「で、みんなでリビングで寝るのか。結構結構。うん、みんな仲良しでいいわね」
レイ「抜け駆け無しということでみんな納得しました」
マリ「まぁ今日はこれで満足かな」
アスカ「いつでもチャンスはあるしね」
シンジ「……」
ミサト「そう。さて、はいはーい、それじゃ電気消すわよ。みんなおやすみなさい」ピッ
一同「おやすみなさい」
シンジ「……(この状況でゆっくり寝れるのかな僕)」
マリ
ア シ レ
ス ン イ
カ ジ
レイ「碇君……」ギュッ
アスカ「シンジ……」ギュッ
マリ「ふふっ…シンジ君」さわさわ
シンジ「(右手はアスカに抱きつかれて、左手は綾波にからめられてて、マリさんは楽しそうに僕の頭撫でてるし…)」
シンジ「(ちょっとおかしいかもしれないけど、幸せ…かな)」
シンジ「(こんな毎日がいつまでも続くといいのに…)」
月明かりに照らされた隣のマンション屋上
???「今夜は月が綺麗だね」
???「さて、それが君の望みなのかい?碇シンジ君…」
キター
ついにカヲル登場かwww
翌朝ネルフ本部司令所
マヤ「碇司令、副司令おはようございます」
ゲンドウ「ああ、おはよう」
冬月「おはよう。どうかね近海の汚染除去の状態は」
マヤ「おおむね順調です」
冬月「そうか、成果を挙げないと我々ネルフも解体されかねんからな」
ゲンドウ「使徒は存在せず、エヴァも無いネルフなどだたの金食い虫だ。しかたあるまい」
リツコ「司令、副司令おはようございます」
ゲンドウ「赤木博士、突然のエヴァと使徒の消滅、何か分かったか?」
リツコ「いえ…おかしいくらいに何も分かりません」
冬月「というと?」
リツコ「このネルフ本部内は様々な計器によってモニタリングされています。エヴァ程の質量のものが消えれば何かしら反応はあるはずです。ですが…」
ゲンドウ「それがまったく無いということか」
冬月「本当に突然消えたと表す他ないと」
リツコ「ええ…」
ゲンドウ「ともかく調査は続行。以上だ」
リツコ「分かりました」
冬月「碇、この件、老人共はなんと言っている?」
ゲンドウ「『静観せよ』とのことだ。死海文書にこのような記述は無い。老人共も慌てふためいているようだ」
冬月「そうか。厄介なものだな」
ゲンドウ「ああ」
マヤ「(司令と副司令。最近毎日そこにいるけど、暇なのかしら?)」
第三新東京市 某所
加持「いやー、こうなっちゃうとスパイも暇だねぇ」
「そう口に出すものじゃない。少なくなったとはいえ監視はまだついている」
加持「大丈夫さ。情報部も俺みたいなの追っかけてるほど暇じゃなさそうだ」
「エヴァの突然の消滅。戸惑うのも無理は無い」
加持「正直な話、何もつかんでいないのか?」
「ああ、何も分かっていない。完全に手詰まりだ。よって貴様に動いてもらうような案件も今は無いな」
加持「そいつはなんとも平和でいいねぇ」
「…のんきにしているのもいいが、お前は色々知りすぎている。せいぜい消されないようにな」
加持「へいへい、分かってるよ。俺だってもうちょい生きてたいからな。夜道には気をつけるさ」
加持「(おかしいくらいに平和な世界か…何が起きてるんだか)」
通学路
シンジ「ふぁぁ…」
アスカ「大きい欠伸ねぇ」
レイ「碇君、寝不足?」
シンジ「ちょっと考え事をしてたら寝るタイミング逃しちゃって…朝方やっと寝れたんだ」
アスカ「そんな真剣に悩んでるなら私に相談しなさいよ。水臭いわね」
シンジ「はは、あがとうアスカ…っと」ドンッ
???「おっと失礼」
シンジ「あ、すみません」
アスカ「何してるのよ、ドジね」
シンジ「うーん、ちょっと寝不足がたたってるのかな…」
アスカ「授業中とか寝ないでよね。みっともないから」
???「そこの君、さっきぶつかったときにハンカチ落としたよ」
シンジ「え?」
???「はい、どうぞ」
シンジ「あ、わざわざありがとうございます」
???「どういたしまして。それじゃあ気をつけてね」
シンジ「? はい」
アスカ「なかなかいい奴じゃん。あの男の子」
シンジ「……うん」
レイ「……(白い髪、赤い目…私と同じ…?)」
アスカ「どうかしたのシンジ。ファーストもボーっとしちゃって、あんたたちなんだか変よ?」
レイ「なんでもないわ」
シンジ「なんだかあの人見たことあるような気がしたんだ…」
アスカ「白い髪の毛なんてそうそう居ないんだから、会った事あるなら忘れないはずでしょ?」
シンジ「…そう、だよね(あれ?ハンカチに紙が挟まってる)」
『次の満月の夜に、あの海で待ってるよ 渚カヲル』
う
ほ
っ支援
シンジ「(渚カヲル…君?いつか、どこかで、聞いたことが…)
アスカ「…ンジ!…シンジ!」
シンジ「え?」
アスカ「本当にどうしたの?体調悪いなら帰ったほうがいいんじゃない?」
シンジ「いや、大丈夫。なんでもないよ」ガサガサ
レイ「……」
シンジ「あんまりゆっくりしてると遅刻しちゃうね。急ごう」
アスカ「ゆっくりしてたのはあんたでしょうが。ったくもう」
レイ「セカンドは昨日の夜とは随分態度が違うわね」
シンジ「ほんとだね、あんなにしおらしかったのにさ」
アスカ「うっさいわね!ほっときなさいよ!いつも淡々とした態度のファーストこそおかしいわよ!」
レイ「私、そういうのよく分からないから」
シンジ「(満月の夜…か)」
夕方 ジオフロント内 スイカ畑
加持「ん?おお!シンジ君じゃないか。元気かい?」
シンジ「はい。加持さんこそどうですか?」
加持「ははは、相変わらず葛城に怒られてばっかりだが、なんとかね」
シンジ「昨日ミサトさん怒ってましたよ。加持さんは若い子ばっかりにいい顔してるって」
加持「魅力的な子がいたら、お茶に誘うくらいは男ならすると思うんだがなぁ」
シンジ「僕には分からないですけど、お二人が喧嘩するのは見たくないので」
加持「すまないね。気をつけるとしよう。ところで今日は何か用かな?」
シンジ「草むしり、手伝おうと思って」
加持「そうか、じゃあ頼もうかな。ちょっと目を離すとこれだからね。正直一人では大変だったんだ」
シンジ「はい」
加持「そろそろ、こいつも収穫時期かな」ポンポン
シンジ「大分大きくなりましたね」
加持「そうだ、一個持って帰るかい?みんなで食べるといい」
シンジ「いいんですか?」
加持「ああ、シンジ君には手伝ってもらってるし。なにより葛城を守ってもらってるしな」
シンジ「僕は何もしてませんよ。せいぜい食事を作って出しているくらいで…」
加持「そんなことは無いさ。家族になってくれてるだろ?葛城はきっと憧れてたはずだからな」
シンジ「家族になれてるんでしょうか?」
加持「ああ、君たちはもう立派な家族さ。だからこれからも頼む」
シンジ「僕に出来ることなら…頑張ります」
加持「それでいい。シンジ君はちょっと明るくなったな」
シンジ「そんな…いえ、そうだったらいいですね」
ミサト宅
シンジ「ただいま」
レイ「おかえりなさい」
シンジ「あれ?綾波。今日も来たんだね」
レイ「…少し、一人で居るのが怖かったの」
シンジ「怖いって…どうかしたの?」
レイ「分からない。こういうの初めてだから」
シンジ「そっか。とりあえずゆっくりしていくといいよ」
レイ「ありがとう」
アスカ「シンジおかえり~!ファーストが来てるわよ…ってもう会ってるか」
シンジ「うん、ただいま。後これ、加持さんからおすそ分けのスイカ」
アスカ「へ~大きいじゃない。食後のデザートに食べましょ」
シンジ「うん、切って冷やしておくよ」
レイ「私に任せて」
シンジ「綾波、包丁使えるの?」
レイ「平気よ。切るくらいならできるわ」
シンジ「そう?じゃあお願い。僕は夕飯の準備するから」
アスカ「私はどうしよっかな」
シンジ「アスカはお風呂洗ってくれると嬉しいけど…」
アスカ「…しょうがないわね。そこまで言うならやってあげなくも無いわ。ただし!」
シンジ「ただし?」
アスカ「キスして」
シンジ「はい!?」
アスカ「ご褒美よ。人にお願いするときは対価を払うのが当然じゃない」
レイ「その手が…」
シンジ「無いよ!アスカ、いくらなんでもそれは…」
アスカ「いいじゃない、キスくらい。…それに、昨日は襲おうとしたくせに」
シンジ「だってそれは…っ、分かった、するよ。それで文句ないだろ?」
アスカ「へぇ~、言うじゃない。どういう風の吹き回し?」
シンジ「いいから、ほら、こっち向きなよ」
アスカ「う、うん…」
シンジ「いくよ…」
アスカ「ッ!」チュッ…
シンジ「はい、おしまい」
アスカ「ちょ、ちょっと!おでこだなんて聞いてないわよ!」
シンジ「逆にどこだって言われてないからね。それじゃあ着替えてくるから」
アスカ「シンジ!ああもう…逃げられた」
レイ「抜け駆けよ」
アスカ「いいじゃない、結局おでこだったんだし…」
レイ「それでも羨ましいわ」
アスカ「っと、約束は約束だし、お風呂洗ってくる。ファーストはスイカ切るんでしょ?指、落とさないようにしなさいよね」
レイ「わかったわ」
1時間後
シンジ「今日はカレーにしてみたよ」
レイ「碇君、はい、あーん」
シンジ「綾波、それも…」
レイ「定番よ」
アスカ「定番だけど、実際やってる人は少ないわね」
レイ「あーん」
シンジ「もしかしなくてもそれ食べるまでやめないよね…」
レイ「あーん」
アスカ「シンジ、いい加減諦めたら?お、なかなかいけるじゃない」もぐもぐ
シンジ「あーん…」もぐもぐ
レイ「ん」
シンジ「……ねえ、綾波。なんでこっちを見てちょっと口開けて待ってるの?」
レイ「あーん…」
シンジ「……あーん」
レイ「ん…」もぐもぐ
レイ「おいしいわ」
シンジ「そっか。よかった」
アスカ「何それ…ちょっと羨ましいじゃない」
シンジ「…もうやらないからね」
アスカ「なによ!シンジのケチ!」
夕食後 ベランダ
アスカ「ちょっと大きさがバラバラだけど、真っ赤でおいしそうね」
シンジ「うん。甘そうだ」
レイ「お塩、かけるの?」
シンジ「塩味で甘さが引き立つんだよ」
マリ「いっただきま~っす!」
シンジ「マリさん!?いつの間に…」
マリ「今日は玄関からお邪魔したよ」
シンジ「チャイム鳴らしませんでしたね?それに鍵かかってたはずなんですけど…」
マリ「細かいことは気にしない気にしない!」
レイ「細かいかしら?」
アスカ「もともとエヴァパイロットなんてプライバシーなんてもんなかったし、気にしなくていいんじゃない?」
シンジ「そう言われると確かに…」
マリ「あっまーい!おいしい!」
アスカ「素早いわねあんた… いっただきまーす! うん、おいしい!」
シンジ「はい、綾波も」
レイ「頂きます…」シャク…
シンジ「どう?」
レイ「冷たくて、甘くておいしいわ」
シンジ「そっか、よかった。 うん、さすが加持さんだね。おいしいスイカだ」
ミサト「ただいま。みんなベランダで何してるのかと思ったら」
アスカ「あらミサト。おかえり」
シンジ「おかえりなさい」
ミサト「スイカか…あの馬鹿の育ててたやつね」
シンジ「今日もらったんです。ミサトさんの分もありますよ。夕飯は?」
ミサト「カレーでしょ?ちゃちゃっと食べるから大丈夫よ。私も着替えたらベランダに来るわね~」
レイ「スイカみたいに丸い月ね…今日は満月?」
シンジ「カレンダーだと明日だね」
マリ「満月が近くなるとウズウズするよね~」
アスカ「それはあんただけじゃない?」
『次の満月の夜に、あの海で待ってるよ 渚カヲル』
シンジ「満月は明日……あの海?どこのことだろう…」
レイ「……碇君?どうかしたの?」
シンジ「…ん?ううん、なんでもないよ綾波」
ミサト「よっしゃぁ!この大きいのは私がもらったわ!」
シンジ「……ミサトさんが一番加持さんのスイカ食べたいんじゃないですか」
ミサト「そ、そんなことは無いのよ!?」
ネルフ本部 リツコの部屋
加持「よ!リッちゃん」
リツコ「あら?加持君。どうしたの?ミサトならもう帰ったわよ」
加持「だろうね。最近僕は避けられてるし」
リツコ「あなたがあんまりフラフラしているから妬いてるのよ。わざわざミサトの目が届きそうなところで口説いたりするから」
加持「女の子に声をかけるのは当然だと思うけどね。ところで、何か分かったのかい?」
リツコ「…アルバイト?」
加持「…さあ?どうだろう」
リツコ「まぁいいわ。…実際のところ何も分かっていないのよ。それこそ何も」
加持「ふむ」
リツコ「でも私はそれでもいいと思ってる。何も起こらない、起さない方がいいんじゃないかって」
加持「そうだな。はいこれ、スイカ」
リツコ「え?」
加持「俺の趣味さ。収穫時期になったんで、ためしに収穫してみたんだ。いい出来だよ」
リツコ「…おいしいわね」
加持「だろ?自信作さ」
リツコ「……こうやって、またみんなで穏やかに生活できるかしら?」
加持「どうだろうな…神様なら何か知ってるんじゃないかい?」
リツコ「神様ね…その響きは好きじゃないわ」
加持「どちらにせよ僕たちには手が届きそうに無いね」
リツコ「ええ、この世界は誰の望みで、誰が作り出したのか…」
加持「彼が少なからず関係しているんだろうがね」
リツコ「さあ?どうかしらね」
加持「リッちゃんはもう少し愛想よくした方がいいよ?綺麗な顔が台無しだ」
リツコ「またミサトに怒られるわよ」
加持「リッちゃんが言わなければ、分からないさ…」
リツコ「私が言うからばれちゃうわね」
加持「つれないなぁ」
リツコ「ふふ、本気でもないくせによく言うわ」
ミサト宅 リビング
シンジ「結局今日もこうなるんだね…」
レイ「抜け駆け防止」
アスカ「まぁ楽しくていいじゃない」
マリ「あたし今日スイカ食べただけだよ~…」
ミサト「な~んと今日は私もいるわよん。みんなで寝るのもいいかなって思ったのよ」
シンジ「ミサトさん…。家族…ですもんね」
ミサト「え?」
シンジ「僕たちは家族ですから」
ミサト「手のかかる子供たちばっかりだけどね~」
ミサト「でも私はお母さんってわけじゃなくて、おねぇさん的立場だけどね!」
アスカ・レイ・マリ・シンジ「……」
ミサト「な、なによ!さすがに14歳の子供が居る歳じゃないわよ!」
翌朝学校 教室
シンジ「おはよう。トウジ、ケンスケ」
トウジ「おはようさん。せんせは今日も綾波と式波と一緒に登校か」
ケンスケ「おはよっと。もはや風物詩だねぇ。夜道に気をつけなよ碇」
シンジ「怖いこと言わないでよ…」
ケンスケ「実際上の学年の人らに目付けられてるって話だよ」
トウジ「ま、せんせに手だしたらネルフが黙ってないからみんなおとなしゅうしとるんじゃろ」
アスカ「正直迷惑なのよね。あの連中」
レイ「興味ないわ」
ヒカリ「…最近アスカが素直なのよね…」
トウジ「おう委員長!おはようさん」
ヒカリ「鈴原おはよう。相田君と碇君も」
シンジ「おはよう洞木さん」ケンスケ「なんか僕は完全にみんなのついでだよねぇ。おはよう委員長」
ヒカリ「鈴原これ、今日のお弁当」
トウジ「いつもすまんなぁ。ありがたく頂くわ」
ケンスケ「…僕って一体」
シンジ「ケンスケ?どうかしたの」
ケンスケ「なんでもない。この世の不条理をかみ締めていただけだよ」
アスカ「あんたはミリタリーオタクを卒業するところから始めるのね」
トウジ「何勘違いしてるのかしらへんけど、これは委員長が味見してくれっちゅうからやな…」
レイ「照れ隠しね」
トウジ「綾波につっ込まれてもうた!?」
シンジ「あはは、いいじゃない、恥ずかしがらなくても」
ヒカリ「///」
アスカ「鈴原より、ヒカリが真っ赤になってるけどね~」
ネルフ本部 司令室
ゲンドウ「冬月」
冬月「なんだ?」
ゲンドウ「シンジが今日はお弁当を作ってきた。赤木博士が葛城三佐から預かったそうだ」
冬月「…なぜそれを今言う?」
ゲンドウ「早弁は規則違反だろうか?」
冬月「……碇、朝を抜いてきたのか?」
ゲンドウ「いや、シンジ達の食事風景をモニタリングしながら、同時に頂きますをして食べた」
冬月「…まぁ、そんな規則は聞いたことが無い。大丈夫だと思うが」
ゲンドウ「そうか」もぐもぐ
冬月「……おいしいか?」
ゲンドウ「ああ、ウインナーがタコさんになっている」もぐもぐ
冬月「それはなによりだ」
ゲンドウ「りんごはウサギさんカットか」
冬月「なかなか凝っているな」
>シンジ達の食事風景をモニタリングしながら
ちょっと待てwwwwww
第一発令所
マヤ「おいしいスイカですね」
リツコ「でしょう?昨日加持君がくれたんだけど、さすがに一人では食べ切れなくてね。冷蔵庫に冷やしておいたのよ」
マヤ「加持さんですか…」
リツコ「マヤはまだ加持君のこと苦手なのかしら?」
マヤ「軽い男の人はちょっと」
リツコ「別に彼は軽いってわけでもないのだけれど…あの態度だけみるとしょうがないのかも知れないわね」
日向「あれ?それってスイカですか?」
青葉「珍しいですね。誰が?」
リツコ「おはよう二人とも。よかったら食べて頂戴」
マヤ「甘くておいしいですよ」
日向「それじゃあ遠慮無くいただきまーす」 青葉「おはようございます。じゃあ失礼して」
日向・青葉「美味い!」
リツコ「でしょう?」
マヤ「さ、みなさん今日も一日頑張りましょう」
学校 屋上
シンジ「さ、どうぞ」
アスカ「おいしそー!あんた最近、益々料理上手くなって来たんじゃない?」
シンジ「好きこそモノの上手なれって言うしね。エヴァの訓練が無くなった分料理してる時間が増えたからかな?」
マリ「いっただきまーす!」
レイ「マリさんは神出鬼没ね」
マリ「天気もいいし、屋上で寝てたらおいしそうな匂いがしたんだニャ」
アスカ「あんた益々動物ががかって来たわね…」
シンジ「多めに作って来てるから大丈夫だよ。はいお茶」
レイ「ありがとう」アスカ「ん」
シンジ「それじゃあ頂きます」
アスカ・レイ「頂きます」
アスカ「そういえば今日はミサトに二個お弁当渡してたわね。誰のなの?」
シンジ「うん、ミサトさんのと、……父さんの」
レイ「碇司令の?」
マリ「正直あの人が食べてくれるのかねぇ?というかタコさんウインナーとか、ウサギさんリンゴとか食べてるところが思い浮かばないよ」
シンジ「別に食べてもらえなくてもいいんだ。何か違うことをしたかっただけで」
アスカ「うじうじ悩んでたのが嘘みたいに前向きになったわねあんたは」
レイ「いいことよ」
マリ「確かに初対面でうわって思ったもんね」
シンジ「流されてエヴァに乗ってた頃より、少しだけ余裕ができただけだと思うよ」
アスカ「ふ、ふん、何よかっこつけちゃって」
レイ「セカンド?」
アスカ「…何よ?」
レイ「顔が真っ赤よ」
アスカ「う、うう、うるさいうるさい!///」
マリ「今のシンジ君にドキドキしちゃったんだにゃ~」
アスカ「ううううぅ…///」
放課後 帰り道
シンジ「ごめん。ちょっと今日は用事があるから先に帰っててくれる?」
トウジ「なんや、アスカか綾波とデートか?」
シンジ「人のことからかってばっかりじゃなくて、トウジは洞木さんをデートに誘ったほうがいいよ」
トウジ「せんせにばっさり返されてもうた!」
ケンスケ「碇も成長したねぇ」
トウジ「そもそも、委員長とはそういう関係やなくてやな…」
ケンスケ「今更そんな言い訳は見苦しいぞトウジ」
シンジ「だったらお弁当を作ってもらってるお礼に、出かけてこればいいんじゃない?」
トウジ「お礼、お礼か…それは確かに必要や。ま、考えといたるわ」
ケンスケ「やれやれ、トウジは本当に素直じゃないね」
シンジ「本当にね。じゃあ二人ともまた明日!」
トウジ「おう!ほなな~」ケンスケ「じゃあね~」
次の満月の夜に、あの海で待ってるよ 渚カヲル』
シンジ「海、海か…一体どこなんだろう…」
シンジ「歩いてたら、分かるかな?」
シンジ「といってもこの街に来てから行った海なんてそんなに無いし…」
~♪ ~♪
シンジ「ん?歌…?一体どこから…」
シンジ「あれ?この辺、見覚えが…」
ザザーン…
シンジ「波の音だ…」
シンジ「あ……」
???「ラ~ラ~ラ~ラ~♪ラ~ラ~ラ~ラ~♪」
シンジ「君は…」
???「やっぱり歌はいいね。いつでもそう思うよ。ね?そうは思わないかい?碇シンジ君」
シンジ「君が渚カヲル君…?」
カヲル「そうだよ。久しぶりだね」
シンジ「ごめん、僕は君の事分からないんだ。僕達はどこかで会ったのかな…?」
カヲル「仕方ないね。前世の記憶なんて普通は持っていないものだし」
シンジ「前世…?」
カヲル「ううん。今はその事はいいんだ。シンジ君、君は今幸せかい?」
シンジ「うん…最近は幸せだと思えるようになってきたと思う」
カヲル「そうか。…もし、今君のいる世界は夢の世界かもしれないと言ったら、君はどうする?」
シンジ「この世界が夢の世界?」
カヲル「そう、幸せなこの世界は夢の世界で、目を覚ますと現実が待っているかもしれない」
シンジ「……」
カヲル「だとしたら、ずっとこの世界に居たい?それとも現実に戻るかな?」
シンジ「どうかな…でも、現実の世界がもしあって、僕の大切な人たちが辛い思いをしているとしたら…」
カヲル「戻る?」
シンジ「戻る…と思う。僕に出来ることは少ないかもしれないけど、大切な…そう、たとえば家族のみんなを助けたいんだ」
カヲル「望めば永遠に幸せな世界にいられるのに?それに、夢の世界にも大切な人はいるだろう?」
シンジ「僕は僕に出来ることをするって決めたんだ。だから戻るよ。夢の世界のみんなには悪いけど…現実のみんなも助ける」
カヲル「そっか」
シンジ「うん」
カヲル「知らず、周の夢に胡蝶と為れるか、胡蝶の夢に周と為れるかを…」
シンジ「え?それって一体…」
カヲル「これは胡蝶の夢といってね『私が夢の中で蝶となったのか、自分は実は蝶であって、いま夢を見て私となっているのか、いずれが本当か私にはわからない』っていう意味さ」
カヲル「つまりは夢か夢じゃないか、決めるのは君ってことさ」
シンジ「自分で決める…」
カヲル「シンジ君、君は強くなったね」
シンジ「そうなの…かな?」
カヲル「うん、僕が保障するよ。さて、じゃあ僕はそろそろ帰るね。またどこかで会えるといいな…っと!」
シンジ「危ない!」フニュン
シンジ「え??」
カヲル「ありがとうシンジ君。危うく転ぶところだったよ」
シンジ「……ふにゅん??」
カヲル「ん?どうかしたのかい?」
シンジ「ねぇ…カヲル君って…もしかして女の子…なの?」
カヲル「うん、なんかこの世界では僕の性別は女だよ」
シンジ「えぇ~!!だ、だって男子の制服着てたし」
カヲル「これ一張羅なんだ」
シンジ「……(ちょ、ちょっとまって、近くで顔を良く見たらまつげも長いし、唇も小さいし…可愛い…)」
カヲル「シンジ君の望んだ世界に近づいた結果なのかなと思うけど」
シンジ「……(背も僕より小さかったんだ…)」
カヲル「シンジ君?どうしたの?」
シンジ「はっ!いやいやいやいや…なんでもない(ドキドキなんてしないぞ、そう、大丈夫)」
カヲル「変なシンジ君」ふふっ
シンジ「はぅ…!(そ、それは反則だぁ~!!)」ズキューン!
カヲル「なんだか良く分からないけど、それじゃあ僕は帰るね」
シンジ「あ!」
カヲル「なんだい?」
シンジ「女の子一人で帰らせるのは危ないから、その、送っていくよ」
カヲル「大丈夫さ。そんなにやわじゃないよ」
シンジ「でもっ!」
カヲル「シンジ君がそんなに言ってくれるならお願いしようかな?」
シンジ「うん、任せて」
カヲル「ふふっ…頼もしいね」
シンジ「喧嘩はからっきしだから、盾くらいにしかなれないけど…」
カヲル「盾になって守ってくれる人は弱くなんてないよ」
シンジ「そうかな…そうだといいね」
カヲル「そうさ」ぎゅ
シンジ「!?」
カヲル「手、嫌だったかい?」
シンジ「いや、別に、ダイジョウブ」
カヲル「なんだか声が硬いけど…」
シンジ「気にしないで。そういえば家はどこなの?」
カヲル「無いよ。とりあえず今はマンションの屋上に住んでるんだ」
ミサト宅リビング
アスカ「で、連れて来ちゃったと…」
マリ「シンジ君最近色々大胆だね~」
レイ「さすがに驚いたわ」
シンジ「…ごめんなさい」
カヲル「ふふふっ、怒られちゃったね。僕が家が無いって言ったのが悪かったかな」
アスカ「さすがに家無き子を放り出せなんて言わないけどね…それより女の子だったのねあんた」
レイ「ちょっと女の子っぽいとは思ったけれど、私も格好から男の子だと思っていたわ」
シンジ「でしょ?僕も最初男だと思ってたよ」
アスカ「あんたはもっと反省しなさい!」
マリ「女の子を無理やり家に連れ込むとか、ほとんど誘拐だにゃ」
シンジ「誘拐ってそんな…」
レイ「少なくともこの時間に二人きりで歩いていたら、補導はされるわね」
シンジ「うう…」
カヲル「みんな、あんまりシンジ君を怒らないであげて欲しいな。少なくとも僕は嫌がってたわけじゃないしね」
アスカ「僕っ子、僕っ子なのね!まさかシンジにそういう属性があったとは」
シンジ「そういう属性とかないから!」
マリ「これはヤオイっぽい雰囲気!まぁ女の子だからそうはならないんだけど~」
シンジ「マリさん、なんだか背筋が寒いんですけど…」
レイ「わた…僕もそうしようかしら」
シンジ「綾波はすぐ影響されるってのは理解したよ…」
カヲル「みんなは明るくて楽しいね」
シンジ「その一言でまとめてしまえる渚ちゃんはすごいよ…」
カヲル「おや?名前で呼んでくれないのかい?」
シンジ「ちょっと呼びにくくて。君って付けちゃいそうだし」
カヲル「なら呼び捨てでいいよ。僕もシンジと呼ばせてもらうからね」
シンジ「わかった。…カヲル」
カヲル「うんうん、いいね」
シンジ「はぁ…3人はなんだか盛り上がっちゃってるし、どうしよっか?」
カヲル「そうだねぇ…。ねぇシンジ、ちょっと胡坐かいてくれるかな?」
シンジ「?」
カヲル「よしよし。よっと…」ポスン
シンジ「!!!???」
カヲル「うん、いい座り心地だね」
シンジ「か、カヲル…?いきなり何を…!」
アスカ「あーー!カヲル!あんた何してんのよ!!」
レイ「私の特等席が盗られたわ」
マリ「カヲルちゃん、すっぽりはまっちゃってるにゃ」
シンジ「え、いや、その、これは一体…」
カヲル「シンジのひざ上、ポカポカするね!」
【お終い】
起きたら終わってた……
カヲルの声はやっぱり石田さんで再生、でも女の子…頭が着いてコネェ(゜A゜;)!!
乙でした!!
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なんか得した気分です。w
ぽかぽかしました!www