1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 22:08:05.54:d0UbnCla0

― 廊下 ―

キョン「お、古泉。お前もこれから団室か?」

古泉「ええ、掃除当番でして。貴方もですか?」

キョン「見れば分かるだろうに」
     「さて、我らが団長の落とす雷が大きくならないうちに行くとするかね」

古泉「雷が落ちるのは決まっているのですね」

キョン「まあ、自然災害だからな」

古泉「ふふ。ある意味そうですね。まあ、急ぎましょうか」


 
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 22:10:19.64:d0UbnCla0

― 団室 ―

ハルヒ「ふにゃぁぁうひひ!」

みくる「涼宮さん、何だか気分良さそうですね」

ハルヒ「聞いてよ! 一週間も出なかったウンコが、今日! さっき! 出たのよ!」

みくる「ウン……便秘だったんですかぁ」
     「羨ましいですぅ。わたしはもう一ヶ月出てませんから」

ハルヒ「辛いわよね、ウンコ出ないのって」
     「有希は便秘するの?」

長門「……排泄という行為は、私という個体が存在を始めてからした事が無い」

ハルヒ「へ? 産まれてからウンコした事無いの?」

みくる「な、長門さんの冗談ですよ! ね、長門さん! 十数年もトイレに行ってないわけないですよね!?」

長門「……トイレに行ってないのは四年ほど」

ハルヒ「四年間の便秘も凄いっちゃ凄いわね」

長門「問題無い」

 
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 22:13:19.49:d0UbnCla0

ハルヒ「そういえば女の子が便秘で困るのはよく聞くけど、男はどうなのかしら?」

みくる「同じなんじゃないですかぁ?」

長門「個人差もあると思われる。この場の三人でも便秘の日数に違いが出ている」

ハルヒ「じゃ、毎日が快便な糞羨ましい野郎もいるってわけね」

長門「そう」

みくる「例えば……古泉くんとかはかなりの便秘っぽいですよね」

ハルヒ「ああー、ありそうね。ってか古泉君みたいなタイプは絶対、便秘だわ」

みくる「古泉くんは、有りですよね。宿便とか溜まってそうです。気を使うタイプですし……」

長門「では、彼は?」

みくる「キョンくんは……意外と無さそうですよね」

ハルヒ「キョンが便秘なんて無いわ! 毎日、きちんとウンコしてるわよ! ムカつく!」

みくる「ま、まあ……キョンくんはそんな感じですよね。無しです」

長門「私も同意見。彼は無し」

ハルヒ「そうそう。キョンはありえないわ! 絶対に便秘なんてしてない! ムカつく! 死ね!」

 
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 22:16:57.23:d0UbnCla0

― 廊下 ―

キョン「今は多分、ハルヒと朝比奈さん、長門の三人が団室にいるんだろうな」

古泉「そうでしょうね。急な用事でもない限りは」

キョン「……女が三人で、何の話してるのか、興味は無いか?」

古泉「うーん……いわゆる、ガールズトークというものでしょうか」

キョン「だな。好きな人の話とか」

古泉「それは想像がつきませんね」

キョン「まあな。でも、例えば俺たち二人のうち、付き合うならどっち? みたいな話はしてもおかしく無いと思うんだ」

古泉「それは……僕らがその場にいないと、してそうですね」

キョン「ハルヒはどうでもいいが、朝比奈さんには俺に肯定的な意見をしてもらいたい」

古泉「長門さんはどうなんです?」

キョン「無論、長門にもだ」

古泉「……とんでもないワガママボーイですね、貴方は」

キョン「毎日、最低一人の女子に告られてるお前に言われたくはない」

古泉「流石に毎日ではありませんよ。週に十回ほどです。ふふ」

 
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 22:21:20.35:d0UbnCla0

― 団室前 ―

キョン「さて、ようやく着いたな」

古泉「ですね。……何だか騒がしいですが」

キョン「ガールズトークか! おい、聞き耳を立てるぞ!」

古泉「本来なら止めるべきでしょうが……僕も興味ありますね」

『……古泉君みたいなタイプ……』

『……古泉くんは、有りですよね……気を使うタイプですし……』

『……では、彼は?……』

『……キョン……無いわ!』

『……キョンくんはそんな感じですよね。無しです……』

『……私も同意見。彼は無し……』

『……キョンはありえないわ!……ムカつく! 死ね!』

キョン「……」

古泉「……あの、大丈夫ですか?」

キョン「……俺、今日、団活休むから……ひっく……ぐす」

 
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 22:24:47.59:d0UbnCla0

― 団室 ―

ハルヒ「それにしても遅いわね、二人とも」

みくる「掃除当番ですよね?」

ハルヒ「団活に遅れるなんてたるんでるわ!」

みくる「まあまあ。もうすぐ来ますよ、涼宮さん」

長門「古泉一樹は便所で踏ん張っているのかもしれない」

ハルヒ「古泉君の脱糞を祈りましょう」

みくる「快便できますように」

長門「……できますように」

ハルヒ「……ところで何に祈った?」

みくる「え、えーと、特には」

長門「形だけ」

ハルヒ「そうよね。人の快便なんて祈りたくないわ! せいぜい苦しめばいいのよ!」

みくる「……酷いですね」

長門「これが涼宮ハルヒクオリティ」

 
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 22:31:27.56:d0UbnCla0

― 屋上 ―

古泉「馬鹿な考えはやめて下さい!」

キョン「なんだよぅ……ついてくんなよぅ……このモテ男……」

古泉「確かに……僕はイケメンです。学力もあり、身長も貴方より高い」
    「しかし、世の中にはこういう言葉もあるのです!」
    「……『蓼食う虫も好き好き』、と!」

キョン「……」

古泉「さ、フェンスから離れてくれませんか?」

キョン「今ので更に死にたくなった」

古泉「ええー。面倒臭い人ですね、貴方」

キョン「うるせえ! ……ん、携帯、ハルヒからだ」

ハルヒ『馬鹿キョン! 早く来ないと死刑よ!』

キョン「ああ。今から自分で実行するところだ」

ハルヒ『あら、気が利くじゃない』

キョン「だろ? 最後くらいは、な」

古泉「ちょっと代わって下さい」

 
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 22:38:48.11:d0UbnCla0

古泉「どうも。みんなの恋人、古泉一樹です」

ハルヒ『古泉君? キョンは死んだの?』

古泉「まだですよ! 死なせたいのですか!?」

ハルヒ『そんなわけ無いじゃない。今、どこにいるの?』

古泉「屋上です。……彼が自殺しようとしているのです」

ハルヒ『何ですって!? それを早く言いなさいよ! すぐ行くから、世間話でもして間をつないでて!』

古泉「涼宮さん、すぐ来るそうですよ」

キョン「……お前に会いに来るんだろうよ。流石はイケメン様だ。向こうから来てくれる」

古泉「っ! 貴方に会いに来るのに決まってるじゃありませんか!」
    「貴方が自殺しようとしていると伝えた時の涼宮さんの声……とても緊張してましたよ!」

キョン「どうせ知り合いが自殺なんて寝覚めが悪いから、とかいう理由だろうよ」

古泉「どこまでネガティブな……!」

キョン「死ぬのにはいい天気だ……」

古泉「死んだら朝比奈さんに会えなくなりますよ!?」

キョン「朝比奈さんだって、お前が好きなんだから、構わないだろ」

 
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 22:47:50.23:d0UbnCla0

古泉「馬鹿! 好きとか嫌いとか、関係ありません!」
    「例え、貴方を生理的に受け付けないとしても! 彼女たちは貴方の死を悲しみます!」
    「だって……SOS団の仲間なんですから!」

キョン「古泉……」

古泉「さあ、みんなが来る前にフェンスから離れてください?」

キョン「俺は……」

古泉「? 少々お待ちを……携帯が鳴ってますね……森さん?」

森『古泉? 今晩、暇?』

古泉「ええ、何も予定はありません」

森『なら、食事でも一緒にどう?』

古泉「いいですよ。森さんも食べちゃいますから」

森『もう……やぁね、古泉ったら』

古泉「ではまた、夜に。……さあ、貴方も自殺なんてやめましょう?」

キョン「森さんまでぇー!? 俺、死ぬわ本当に! お前、どこまでリア充なんだよ!」

古泉「リア充という言葉の意味が分かりません。僕にはこれが普通ですから」

 
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 22:54:25.29:d0UbnCla0

― 団室 ―

ハルヒ「屋上に行くわよ! キョンが自殺しそうなんですって!」

みくる「ふええ~、どういうことですか?」

ハルヒ「知らないわよ! でも、自殺なんて滅多に見られるものじゃないわ!」

みくる「止めないんですか!?」

ハルヒ「ちゃんと止めるわよ! でも、それでもキョンが自殺を成功させる事もあるかもしれない……」

長門「デジタルビデオカメラの準備はオーケィ」

ハルヒ「流石は有希ね! 頼りになるわ!」

みくる「キョンくんが死なないうちに、早く行きましょう!」

ハルヒ「大丈夫よ。古泉君がついてるし」

みくる「あ、そうなんですかぁ。良かったぁ」

長門「でも、万一の事がある。ちゃんとビデオに収める必要性を感じる」

ハルヒ「そうよね……古泉君でも止められない可能性はあるわ! 急ぎましょう!」

長門「わくわくが止まらない」

みくる「長門さん……」

 
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 23:05:07.78:d0UbnCla0

― 屋上 ―

古泉「早まらないでください……少なくとも、みんなが来るまでは」
    「今、死なれると僕一人が止められなかった事になってしまいます!」
    「そんな責任、負いたくありませんよ!」

キョン「お前には、迷惑かけたな……」

古泉「それは……練炭と七輪!」
    「何て無謀な! 屋上で練炭自殺をするだなんて!」

キョン「止めてくれるな、古泉……俺は、もう生きるのに飽きたんだ」

古泉「糞っ! 火をつけられたらもう終わりですね……高濃度の一酸化炭素が屋上に蔓延します……!」

ハルヒ「おいーっす! まだキョン死んでないよね?」

古泉「涼宮さん! 長門さん! 朝比奈さん!」

みくる「キョンくん! 自殺なんて止めてください! 死んだら色々困りますよ!」

ハルヒ「そうよ! 自殺なんてアレよ! 何だかダメよ!」

長門「古泉一樹。このカメラのスイッチが分からない」

古泉「ああ、これはここを操作するんですよ」

キョン「みんな……」

 
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 23:12:10.43:Zhx60X0xO
キョン死ねと言いにきたのに読んでたらキョン生きろと言いたくなった

 
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 23:21:42.48:d0UbnCla0

キョン「みんなが来てくれたのは嬉しい。だけど俺は決めたんだ」
     「世界は俺に優しくない。そう気づいてしまったから」
     「我が命、我が手で絶つ」

ハルヒ「キョン……決意は固いのね」

みくる「キョンくん……もう、どうにもならないんですか?」

古泉「モテない男にも、それなりの生き方があると思いますよ」

長門「……貴方の意思を尊重する」

キョン「みんな……ありがとよ」
     「練炭に! 火を! つける!」

ハルヒ「キョン!」

みくる「キョンくん!」

古泉「な、なんて事を!」

長門「……これは」

キョン「どういう事だ? 苦しくならない? 糞っ、風が一酸化炭素をばら撒いちまってる!」

古泉「もう諦めましょう! 貴方は死の世界からも、嫌われてるのです!」
    「迷惑をかけるくらいなら、その辺の隅っこで静かに生きていてください!」

キョン「古泉……お前ってやつは……」

 
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 23:28:37.99:d0UbnCla0

キョン「いや、まだだ。この状況を利用した自殺の方法がある」

古泉「まさか!」

ハルヒ「気づいちゃったの!?」

キョン「ああ……」
     「首吊り、だ!」

みくる「ネクタイをロープ代わりに……」

長門「フェンスに縛り付けた」

キョン「あばよ……みんな……」

古泉「くっ……二十センチの高さがあれば、首吊りは可能です……!」

ハルヒ「あたしたちには、どうする事もできないの!?」

キョン「ぐっ……うむっ……ぐはっ!」
     「あー……死ぬかと思った……」

みくる「キョンくん、もう、もう止めて! 見ていられない!」

長門「成功しない自殺に興味は無い。無駄な事は止めるべき」

キョン「……俺も男だ。一度、言い出した事は、やり遂げるさ!」

ハルヒ(やだ……キョン、格好良い……!)

 
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 00:06:07.20:Lf22M1oJ0

キョン「しかし、どうやったら死ねるのか……」

ハルヒ「キョン。手伝うわ! 一緒に考えましょう!」

長門「より無残な死に方を希望」

古泉「……これが、仲間。素晴らしいです」

みくる「すいません、ちょっと何言ってるかわかんないですね」

キョン「屋上……自殺……。練炭は駄目、首吊りも駄目」

ハルヒ「もっと、地形を生かした自殺方法があるはずよ」

長門「トラックに轢かれる、というのは?」

古泉「都合がつくか調べてみましょう。……どうも平沢唯という方のほうでトラックは忙しいようですね」

みくる「どうしても自殺しなきゃいけないんですか?」

キョン「朝比奈さん。これはもう、規定事項なんです」

みくる「そうですかぁ……」

ハルヒ「なるべく惨たらしく死ぬにはどうすればいいのかしら?」

長門「ショッキング映像わくわく」

鶴屋「おや? みんな屋上に集まって何をしてるのかな?」

 
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 00:13:16.71:Lf22M1oJ0

ハルヒ「鶴屋さん! どうしてここに?」

鶴屋「みくるに会いに団室に行ったら、いなかったんで多分ここだと思ったのさ!」
    「馬鹿と煙は高い所が好きっていうからね! あっはは!」

みくる「鶴屋さん、何のご用だったんですか?」

鶴屋「いや、死ぬ前にみくるに会っておきたくてね」

ハルヒ「死ぬって……!?」

鶴屋「……もう、疲れたの。馬鹿みたいにテンション高く生きるのに」
    「笑ってればどうにかなるなんて嘘だよ。辛くなるばかりだよ」

キョン「鶴屋さん、分かります」
     「俺も今から死ぬところだったんですよ」

鶴屋「そうかい! 仲間がいてくれて嬉しいにょろりん!」

古泉「涙が止まりませんね」

ハルヒ「キョンと鶴屋さんの自殺を、サポートしましょう! SOS団の名に賭けて!」

みくる「寂しいですけど、鶴屋さんが決めた事ですから……応援します!」

長門「二倍の楽しみ」

古泉「不謹慎ですよ、長門さん」

 
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 00:19:21.65:Lf22M1oJ0

キョン「で、鶴屋さんはどういう自殺の方法を考えてるんですか?」

鶴屋「んー。ちょうど屋上だから、飛び降りでもしようかな」

古泉「何と!」

キョン「そんな方法が!」

ハルヒ「流石は鶴屋さん!」

みくる「かないませんね、鶴屋さんには」

長門「盲点だった」

キョン「……鶴屋さん。一緒に死にましょう!」

鶴屋「え……それはちょっと」

キョン「え」

鶴屋「好きな人とかならともかく……キョン君と心中は勘弁してほしいっさ!」

キョン「……死にてえ」

古泉「心中お察しします。……モテない人の気持ちはよく分かりませんが」

鶴屋「じゃ! わたしはお先に行かせてもらうよ! じゃーねー!」

みくる「鶴屋さーーーん!」

 
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 00:31:39.52:Lf22M1oJ0

長門「いいのが撮れた」

ハルヒ「良かったわね、有希」

古泉「何の躊躇いも無く行きましたね、彼女」

みくる「ぐすっ……鶴屋さん……もう、会えないなんて……」

キョン「朝比奈さん……俺が死んでも、泣いてくれますか?」

みくる「勿論です! 多分、ですけど……」

キョン「はは、多分でも嬉しいですよ」

古泉「ん……すみません、ちょっと自殺は待ってもらえますか?」

キョン「どうした?」

古泉「その……久々に、アレが来まして……ちょっと行ってきます」

キョン「なんだ? 古泉の奴?」

ハルヒ「……そっか、古泉君」

みくる「踏ん張りに行ったんですね」

長門「祈りが届いた」

キョン「何の話?」

 
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 01:00:52.95:Lf22M1oJ0

― トイレ個室 ―

古泉「んっ……ふっあっあっあっ」

古泉「……おおぅ……ぬうぅぅ……」

古泉「にっ! ぎぎぎ……」

古泉「はぁっ、はぁっ」

古泉「んんんんん……」

古泉「痛っ! 切れた……?」

古泉「……」

古泉「はぁっ! にににににに……」

古泉「あ、あとちょっと……」

古泉「ああああああっ」

古泉「あっ、ああ! 引っ込んだ!?」

古泉「すーーーーーっ」

古泉「んんんんんんんんんんんっ!」

 
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 01:09:33.82:Lf22M1oJ0

古泉「出て……きましたね……」

古泉「全てを一度に出すのは得策ではありません」

古泉「途中で切断……!」

古泉「果たして僕の肛門が、便の固さに耐えられるでしょうか……」

古泉「既に切れてますし」

古泉「んっ……はぁっ……、あんっ」

古泉「のぉぉぉぉぉぉぉっ!」

古泉「ふっ……まずますですね……」

古泉「くふっ……切断、完了……!」

古泉「後は残りを出すだけ」

古泉「……眩暈がしてきました。少し休憩を」

長門「……」

古泉「長門さん? 何を……」

長門「いいのが撮れた」

古泉「長門さん!? 長門さーん!」

 
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 01:16:37.12:Lf22M1oJ0

― 屋上 ―

キョン「……そうか。古泉は便秘だったのか」

ハルヒ「推測だったけど、当たりだったみたいね」

みくる「今頃、地獄の苦しみを味わってるはずですぅ」

キョン「便意が来たのなら快楽じゃないんですか?」

ハルヒ「はあ……やっぱりキョンは快便派だったのね」

キョン「なんだよ」

みくる「キョンくん、便秘の辛さは出す時にあるんですよ」

長門「……詳しくはこれを見て」

キョン「鶴屋さんの自殺シーン?」

長門「違った。……こちら」

キョン「古泉……」

ハルヒ「頑張れ、頑張れ、古泉君!」

みくる「負けないで、古泉くん!」

キョン「……凄え血だな」

 
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 01:38:11.49:Lf22M1oJ0

― トイレ個室 ―

古泉「出たっ……!」

古泉「こんなに嬉しい事はない……!」

古泉「ちゃんと拭いて、と……」

古泉「うわあ! 真っ赤だ!」

長門「……しまった。一番いい所を撮り損ねた」

古泉「長門さん。僕の排便なんか撮っても意味が無いでしょうに」

長門「意味はある」
    「彼に、生きる気力を持ってほしい」
    「その為にこれを見せる」

古泉「そうでしたか。流石は思念体のインターフェイスといったところですね」

長門「彼には生きることの価値を思い出してもらいたい」
    「その上で、自殺してほしい」

古泉「分かりました。僕の肛門を録画してください」
    「そして、一刻も早く彼の元へ……!」

長門「協力、感謝する」

古泉「お安い御用ですよ」

 
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 01:47:00.08:Lf22M1oJ0

― 屋上 ―

キョン「鶴屋さんは、凄いよな。あっという間に自殺を成功させちまった」

ハルヒ「しょげないでよベイベー! あんたにだって自殺はできるわ!」

みくる「そうですよ。わたしの知ってるキョンくんなら、必ずできます!」

長門「遅くなった」

古泉「どうも、イケメン古泉です」

長門「では、録画を見せる」

古泉「長門さん、ちょっと待ってください」
    「現物を見せた方が、彼の為になるでしょう」

キョン「古泉! お前の肛門……!」

古泉「どうです? これが生きるって事ですよ」

ハルヒ「なんて事なの! 肛門が、こんな……こんな……グロくなるものなの?」

みくる「血が、血がまだ流れ出てます!」

キョン「これが、命……いや、生命の輝きか」

ハルヒ「……キョン」

キョン「ああ。ようやく決心がついたよ」

 
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 01:54:34.40:Lf22M1oJ0

キョン「ハルヒ。SOS団は楽しかったぞ」

ハルヒ「キョン……あんたがいなかったらもっと楽しかったわ」

キョン「朝比奈さん。毎日、オカズにしてました」

みくる「キョンくん……反吐が出そうです」

キョン「長門。色々とありがとな」

長門「思念体の命令が無ければ何もしなかった」

キョン「古泉。リア充を楽しめよ……俺の分まで」

古泉「だからモテない人の気持ちなんて分かりませんって」

キョン「じゃ……さよならだ」

ハルヒ「キョン!」

みくる「キョンくん!」

長門「……!」

古泉「見事な、飛び降りです……!」

ハルヒ「そろそろ団室に帰りましょ! 無駄な時間を過ごしたわ!」

 
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 02:17:50.21:Lf22M1oJ0

― 団室 ―

ハルヒ「みくるちゃん、お茶!」

みくる「はーい!」

長門「完全自殺マニュアル……興味深い」

古泉「僕のターン! ドロー! 『ドラえもん』に『空気砲』を装備!」
    「プレイヤーにダイレクトアタック! 『ドカン!』」

鶴屋(霊)「そうはさせないよっ! リバースカードオープン! 『のび太』に『ひらりマント』を装備!」

キョン「……ただいま」

ハルヒ・みくる・長門・古泉・鶴屋(霊)「え!?」

キョン「自殺、失敗した……鶴屋さんの死体の上に落ちて……その……」
     「……なんか、ゴメン」

ハルヒ「いいのよ、キョン……」

長門「一度や二度の失敗で諦めないで」

鶴屋(霊)「ゴメンね、あたしの死体が邪魔しちゃって」

みくる「時間はありますよ! そんなに急がなくても!」

古泉「そうです。明日また、チャレンジ一年生すればいいじゃありませんか」

 
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 02:36:36.22:Lf22M1oJ0

キョン「みんな……! 俺、もう一度、屋上行ってくる!」

古泉「おやおや、もう行ってしまいました」

ハルヒ「キョンはやれば出来る子よ!」

みくる「ですよね!」

長門「彼は、諦めない」

鶴屋(霊)「きっといつかは……成功させるよ。あたしはそう思ってる!」

谷口(霊)「ああ。キョンなら必ず」

国木田(霊)「自殺できるよ」

朝倉(ホログラム)「そうよね」

岡部(霊)「うむ」


キョン「……なんか死体がいっぱいあって、何回飛び降りても死ねないんだけど」

長門「これを貸す」

キョン「完全自殺マニュアル……ありがとう、長門!」

長門「返す必要は無い」
                                          ― END ―

 
44南部十四朗 ◆pTqMLhEhmY :2010/10/18(月) 02:37:17.98:Lf22M1oJ0
  死ぬのは個人の自由ですが、人に迷惑をかける死に方はやめましょう。
  そう考えると、どんどん選択肢が無くなっていきます。
  結果的に生きてるほうがなんぼかマシという結論に落ち着きますね。
  しかし何も考えずに脊椎反射で書くのはとても楽ですが、読み返すとなんだコレ?になりますね。
  次はちゃんと脳を使って書ければいいなと思います。
  ありがとうございました。


 
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 04:43:14.57:Fgv1T+c9O
>>44
おまえ…書こうと思えば賢げな文章書けるのにな……


 
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 02:45:39.75:gV73uIaG0
>>44
多分お前は脳なんて使わない方がいいの書けそうな感じがする


 
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star使う人次第で満足度が変わるかも
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star鉄器だから当たり前ですが…
star鉄分の補給。

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by G-Tools , 2010/10/18