- 51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 07:30:25.70:kOO/WPqyO
梓「憂、休学か~…」
純「憂、何で休学しちゃったんだろ…。成績も良かったし、みんなから好かれてたのに…」
梓「うん…」
憂が休学して一週間が過ぎた
クラスの者はそのことを受け止め、今では話題にすることも少なくなっていた
梓「私、会いに行ってみようかな」
純「やめなよ。電話もメールも無視されてるじゃない。追い返されたら立ち直れなくなるよ」
梓「それでも…。憂は友達だから…」
純「あっそ。まあ私は止めないよ。憂によろしく言っといて」
梓「わかった」

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52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 07:39:08.28:kOO/WPqyO
梓(そんなこんなで私は憂の家の前にいるのであった…)
呼び鈴のボタンを押そうか押すまいか梓が躊躇っていると、憂の家の中でくぐもった声と物音がするのが聞こえた
梓(ま、まさか強盗!?どうしよう…。とりあえず様子を伺ってみよう)
その時の梓の行為は憂の家の中に侵入し、物音の正体を見極めるというものだった
冷静に考えればそのような行為がいかに間違っているかわかりそうなものだが、その時の梓の頭には憂が強盗に何かされないかという心配でいっぱいだった
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 13:01:19.65:kOO/WPqyO
こんにちは!中野梓です!
今日は憂の家に来たけれど、どうやら家の中の様子がおかしなことになっています
時折聞こえる、何かの音……エアコンの室外機の音?
でも機械音とは少し違うような……
二階の方から、その音が聞こえます
とりあえず、中に憂が居るのか確認のためにチャイムを――と、指がインターホンのボタンに伸びましたが
扉の取っ手に手をかけてみました
そして、そのまま手前に引くと、僅かに扉が手前に動きます
鍵はかかっていないみたい……
私はそのまま扉をそっと、音を立てないように、静かに、静かに開きました
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 20:58:59.65:Eo7utdDP0
ただ扉を開くだけなのに、何故か胸の中が脈打ち
その胸の内側から耳の内側へと、その音が跳ねるように響きますます
開くと、まず感じるのは他人の家、それぞれ独自の香り
人の家に入るときに感じる、普段とは違う場所に来たことを実感させる匂い
でも体は扉から外側
そこから覗き込み、玄関、玄関から続く廊下の先、その廊下に面している、幾つかのドア……
目に見えている場所は、静かで、ドアも幾つか開いたままになっているけど
その奥から音も――なんとなくだけど、人の気配も、無いみたいです
「こっ」
ほんの少しの間だけ、扉を開ける時だけ、息を凝らしていただけなのに
それなのに、すごく乾いていて、挨拶の一言目で声が詰まってしまいました
唾を飲み込み、もう一度
「……こんにちはー」
でも、大きな声では言えません
一階のドアが開いている部屋に人がいれば聞こえるかも知れない、程度の声で、挨拶をしてみました
…………
反応は……ありません
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 21:15:58.45:Eo7utdDP0
誰もいないのかな?
…………
「こんに」
と、今度ははっきりとした声で家の中に声を投げかけた時
私の声をかき消すくらい大きな音がしました
上……二階から、みたいです
床に重いものが落ちたのでしょうか
そんな感じの音、鈍い音が一瞬
続いて、また二階から聞こえる音
ううん、音だけど、これは……誰かの声?
でも、普段では聞かないような、聞くことがないような声でした
喉の奥から出すような、息を吐き出すような、でもその声を何かに押さえつけられているような
叫びに似た……うめき声
――本当に、強盗……?憂が襲われているの……?――
嫌な予感、さっきまではもしかして、と思っていた想像だけの事が
一気に現実味を帯びて私の感覚に飛び込んできます
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 21:28:47.01:Eo7utdDP0
足が竦んでいます
震えるように、痺れているように感覚が遠く、動きません
頭の中だけ、動きます、必死に動かして考えます
――顔を外に出して、他に方法を考える?
――足を踏み入れて、憂を、助けられるかなんてわからないけど、憂の元へ駆けつける?
どうする?どうしよう?どうしよう?どうしよう?どうすれば?どうすれば?
本当に、強盗だったら?憂は?
「……!!」
二度目の声にならないうめき声
さっきよりも大きく、そして……聞き覚えのある声
憂の声……!
そして二度目の、何か大きな音
「憂?!」
竦んで躊躇していた足を中へと踏み入れ
玄関の上り框をそのまま乗り越え、右手の階段を、声の、音の元へ――
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 21:40:29.53:Eo7utdDP0
階段を上がり、二階へと踏み込みます
リビング、そしてキッチン――でも、ここには誰もいません
リビングの奥に一つ扉があります……ここから?
と、奥の扉を開けようとした時、さらに上から、さっきと同じような憂のうめき声
この上?3階?
やっぱり、憂の部屋?!
土足で上がっているということの罪悪感が少し頭を過ぎりますが、今はどうでもいいです
急いで3階への階段を上り――
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 22:01:59.64:Eo7utdDP0
少しだけ、ほんの少しだけ息があがっています
そして3階、憂と、唯先輩の部屋がある階です
私は即座に憂の部屋、扉を開こうとドアノブに手をかけ――ましたが、ドアノブが回せません
もう一度力を入れます
でも、回りません
鍵がかかってる!?
「憂!憂っ!!」
な、なんで鍵かかってるの……!
片手は回らないドアノブを回しながら、もう片手で扉を叩きます
「憂!!憂!大丈夫!?憂!憂ぃ!!う――」
「そんなに声上げてどうしたの?あずにゃん?」
心臓が飛び上がり、喉元でつかえ、声が、息が瞬時に止まりました
私の声のほうが大きかったはずなのに、その声ははっきりと私の背後から聞こえました
驚きましたが、この声……聞き覚えのある、声
「ゆ、唯、せん、ぱい……?」
扉を叩く手を止め、ゆっくり振り向――いても視界には入ってこなかったので
体も、そのまま一緒に振り向くと……
私の丁度真後ろに唯先輩が立っていました
「えへへ、こんにちは、あずにゃん」
いつも通りの、笑顔で、立っていました
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 22:19:41.45:Eo7utdDP0
「ゆ、唯先輩……」
「そうだよ、唯先輩だよ?あずにゃん、それ二度目だよー?」
……何故だろう
まだ、気が抜けない
いつも通りの笑顔の唯先輩の前なのに、私はいつも通りになれない
「あー!あ、あずにゃん!靴のまま入ってきたら駄目だよ!私の家は海外の家じゃないんだから……」
違和感――それは、声みたいです
いつも通りの唯先輩と違って、声と、その表情の差があるから違和感を感じるのかもしれません
「ご、ごめん、なさ――」
「でも、なんで?」
いつもの笑顔だけど、いつもとは違う声
話を遮る時はあるけれどいつもなら、こんなに鋭く、刺すように、話を遮ってくることはありません
「なんで、あずにゃんは、今日私の家に遊びに来たの?」
「それは……」
憂に会いに来た、その事だけ伝えればいいのに……
唯先輩に、唯先輩の雰囲気に圧倒され、声が喉から即座に出ません
81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 22:41:39.76:Eo7utdDP0
「き、今日は、その……う、憂に会い――」
「憂はね、今休学中なんだよ」
――恐い
唯先輩の、その突き刺すような声が、恐い
「で、でも……全然、連絡、取れなくて……、し、心配だった、から……」
「そっかぁ、あずにゃんは優しくて友達想いなんだね」
声が冷たく感じます
ひんやりとした唯先輩の声が私のお腹から、胸、腕、肩と冷やして行くようでした
唯先輩が笑い、私との顔の距離を縮めて来ます
「でもね、あずにゃん――」
いつもみたいに、抱きつかれて、頬擦りされている距離まであとわずか
でも、今日の唯先輩は抱きつくことも、頬擦りしてくることもなく……
私と目を合わせたまま、逸らそうとせず、私の目を、目だけを掴んで、離さないように私の目を見つめてきます
逸らそうとしても、引こうとしても、その目から私の目を離すことができません
「憂に逢わせることはできないの」
鼻と鼻がぶつかりそうなくらいの距離……
唯先輩の吐息が私の口にあたり、鼻にも唯先輩の匂いが入ってくる
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 22:56:29.94:Eo7utdDP0
そして、そのまま私の背中に手を廻し、ぎゅう、っと抱きしめてきました
いつも通りのハグ、のはずなのに――
逃げることができないよう、捕えられた気分でした
「な……なんで、ですか」
喉の奥から振り絞り、唯先輩に尋ねます
「なんで?」
その質問自体に疑問を持ったような声
私が尋ねること自体がおかしいと言いたいような声
「だって憂――」
視線を外して、唯先輩は顔を私の肩のほうへ
――そして口を耳元へと持っていったんだと思います
微かに吐息が耳を撫でて……
「――今は――」
そのまま耳に纏わり付いて、離れないような声で
「――おしおき中、だからね」
…………
おしおき……?おし、おきって?な、何……?
唯先輩は手の力を強め、さらにぎゅうっと私のことを抱きしめてきました
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 23:31:18.02:Eo7utdDP0
私を抱きしめたまま、それ以上何も言わない唯先輩
顔、目は見えない位置にあるから、どんな顔をしているのかわからないけれど
耳元には微かに当たる吐息
抱きしめた腕も、緩まることはなく私を捕まえたまま
耳元が寒い
吐息が当たるたび、その吐息が耳を引き千切ってしまうように感じて、恐い
「で、でも……」
沈黙に、耳元に当たる吐息に耐え切れず、わたしは声を出しました
「私……憂に、会い……たい」
喉の奥から声と、押しつぶされそうな気持ちを振り絞って、唯先輩に抗う
耳に当たっていた吐息が、止まる
「……そんなに、あずにゃんは憂に会いたいの?」
何故だろう、声しか聞いていないのに、声にはそんな感情が含まれていないように感じるのに――
「はい……」
唯先輩が、今は笑っているように感じます
――数秒間の沈黙、唯先輩の答えが返ってくるその間、私は息を止め、返事を待ちました
「……どうしても、あずにゃんが憂に会いたいのなら…………会わせてあげる――」
「――でも、会って後悔、しないでね」
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 23:43:42.17:Eo7utdDP0
後悔……?
唯先輩はそう言うと、私を抱きしめる手を緩めました
「後悔、って……」
唯先輩は答えません
私から離れた行い先輩は――先輩の手には、いつの間にか何かが握られていました
……鍵束?
大小様々な大きさの鍵が、円状のリングに通されて纏まっている鍵束でした
「あずにゃん、そこどかないと、扉空けられないよ」
今は、唯先輩と目を合わせることができません
――合わせたくないから、唯先輩の顔を見ないようにして、私は背にした扉から離れました
鍵束の中から、迷うことなく一本の鍵を選び、扉……憂の部屋の扉の鍵穴に差し込み、回します
そして鍵の外れる音
「これで扉は開くよ」
あとは私自身で開けて、ということなんでしょうか
「あずにゃんが会いたいのなら、ここを開けて」
この扉を開ければ憂に会えるはずなのに、憂に会いに来たはずなのに――
「もし……後悔したくないのなら、開けないで。
そして今日ここであったすべてのことを忘れて、ここから出ていってね」
――何故か、戸惑ってしまいます
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 23:55:57.08:Eo7utdDP0
それでも私は――
「……あずにゃんは、友達思いなのかな?どうかな?」
――扉のドアノブに手をかけます
「憂は今、あずにゃんに会いたいと思っているのかな?そうかな?どうかな?」
耳に入ってくる唯先輩の声は、楽しんでいるように感じます
でも、なんとなく、少しだけ、悲しんでいるようにも聞こえる……ような気がするのは何故?
ドアノブを回すと、今度はさっきとは違う手応え
そして軽くなる、ドア
「……」
唯先輩は、もう何も言いませんでした
でも、私のことを背後からじいっと見つめられているような視線を、背中越しに感じます
私のこと、また隙を見て捕らえようとしているかのように――
やっとこれで憂に会えるんだ……
私は、そのまま一気にドアを引き――
扉を、開けました
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 00:19:47.66:fbIIXI9e0
そこは憂の部屋、でした
何度か遊びに来ている憂の部屋でした
扉を開けたときは――
憂の部屋だけこの家から無くなってしまって
そこだけ、何も無い空間になっていたようにも感じました
――憂部屋は、真っ暗でした
でも、扉を開いたことで、そこから光が入り
そして私の目も、そこに広がる暗闇に慣れて、憂の部屋の輪郭が徐々に見えてきました
昼間なのに、窓にはすべてカーテンで閉じられていて、外の光は全く部屋に入っていないようです
そして、感じる匂い――
鼻から息をするのを躊躇うくらい、臭(くさ)い臭(にお)いが憂の部屋に漂っています
古く、管理が行き届いていないトイレに入った時のような、鼻に付いて離れないような臭いが……
なに……ここ……?
本当に、憂の部屋なの……?
……そう、憂、憂は――
それは、最初から視界に入っていたのかもしれません
でも、それを認めるのが嫌だから……最後に、見たことにしたかったのかも……しれません
憂なの……ちがう、と思いたい……けれど……憂、なんだよね……
裸で、椅子に座って……ううん、手足を椅子に……し、縛り、付けられている……目隠しをした女の子……は……
105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 01:15:02.98:fbIIXI9e0
背丈、体格……憂……なんだよね……
膝から崩れ落ちそうになります
頭から血が引き、そのまま意識も落ちそうになります
なんで?なんで憂……?
何?これ何なんですか?何なんですか?
目隠しをされていて――
ボールみたいな丸いものを口に咥えていて――
その口の横から、そして顎を辿る唾液の跡――
裸で、一切何も纏わない、胸も、大切なところもさらけ出していて――
椅子に、縄で両手,、両足を縛り付けられていて――
椅子から垂れ落ちている雫――
その椅子の下には……憂の汚物――
周りの床には、使い方も想像したくないような物が転がっていて――
酷い、臭い……
鼻も、目も……塞ぎたくなります……
110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 01:33:00.25:fbIIXI9e0
「……どうかな?あずにゃん」
背後からの唯先輩の声
「今はこんな状況だけど、憂はあずにゃんに会いたいと思っていたかな?」
「どうして――」
酷い……!酷い、酷い!酷い!!
「――どうしてこんなことするんですかぁあっ!!」
「っ!!」
憂……憂が……こんな、こんな姿……なんて……!
ゆっくりと、ゆっくりと手のひらが痺れ、ひりひりとした痛みが伝わってきます
頬を抑えた唯先輩は、私の方に向き直り
「……だから、会わないで帰ればよかったのに」
なっ……!
「そういう問題じゃないです!!こ、こ、こんな、こんな酷い事をして、唯先輩は、唯先輩は――!!!」
――憂のお姉さんじゃないですか!!
喉から声が出る代わりに、目頭から熱い物がこぼれ落ちました
「う……憂ぃ、ううっ……ひっく……ん、唯先輩の……馬鹿……!馬鹿!ばかぁぁぁああああああ――!!!!」
112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 01:54:27.27:fbIIXI9e0
「……あっ、ぐぐ……ぐっっ……?」
私の喉が枯れて、耳に口から声が途切れた時、そのくぐもった声が聞こえました
――憂?
「あぐ……っ、ぐ、ぐっ……?っぐ……ぐ?」
部屋の奥――椅子に座っている憂の頭が、口元微かに動きました
「憂っ!!」
その暗い部屋に私は飛び込み
足に当たった変な道具を幾つか蹴飛ばして、憂の座っている椅子へ――
「憂、今、今私が解いてあげるから!」
側に寄ると、臭いも鼻の中から口の中までこびりつくように強くなります
喉の奥から何かが込み上げて、吐き出しそうになる――けど、堪えます
唾を飲み込んで、口を閉じ――耐えてやります!
憂の手は、荒縄で強引に結ばれています
結び目も、結び方もバラバラで――
しかも硬い……!滅茶苦茶な結び方のはずなのに……!
複数の結び目がひとつの石の塊のように全く解ける気配がありません
「あ……ぐ、んっぐぐ……っぐ」
憂の呻き声が、私を急がせます
硬くて解けない縄より――先にこのボールみたいなものを外して楽にしてあげます……!
113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 02:13:35.03:fbIIXI9e0
これは……どうやって外すの……?
初めて見る変な道具
使い方も知らなければ、外し方だってわかりません
この、ベルトみたいな部分で……いいのかな?
丁度顔の真裏に、ベルトのバックルみたいになっている場所を見つけました
それを――結構強引に引っ張って穴にはめたのか、中々とれません
「ん……ぐぐぐ!!ぐ……っ!んんっ……!」
「憂、もうすぐ、もうすぐで外してあげられるから……!」
もうすぐ、もうすぐだから――やった!外れた!
「んぶはっ……!けほっ……!けほっ!!……っは、ぁ、はあ……」
憂がボール状になっている部分を吐き出し――
「っは……あ、あず、さ……ちゃん?」
息は絶え絶えだけど、憂の、憂らしい声が私の名前を呼びます
「そうだよ憂!苦しかったでしょ、でも、もう大丈夫だよ――」
「はぁ……ぁ……あ、梓、ちゃん……な、んで――」
私は、その言葉の意味がよくわかりませんでした
「――せっかく……お姉ちゃんが……、つ、付けてくれたのに……はずっ……、はぁ、はぁ……外しちゃったの……?」
115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 02:30:16.45:fbIIXI9e0
「――え?憂?」
「なんで、外したの?……ま、まだアラーム鳴っていないのに……!まだ終わっていなかったのに……」
何故だろう……?
憂の声は、怒っているようにも聞こえるし、悲しんでいるようにも聞こえます
「あーずにゃーん」
いつの間に私の裏にいたのでしょうか
突然、背後から唯先輩に抱きつかれます
私の肩の横から、唯先輩は顔を出して、私の顔を見て――笑いました
今までに、見たことがないような、唯先輩の笑顔――
でも、そこにいつもの唯先輩の姿は全く感じられませんでした
――本当に、この人は唯先輩なんですか?
唯先輩の姿をした、何かもっと他の物です……別の物なんです……
「あずにゃん、顔、怖いよ?」
私の顔を覗き込む唯先輩の顔――
「おしおき中、って言ったのに……勝手に外したらだめだよ?
今日のあずにゃん、いつもと違って、マナー違反ばかりだよ?」
――笑っているその顔で、私を見ないでください……
唯先輩が……恐い…………恐い、恐い……恐い恐い恐い恐い!!!
125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 13:33:38.46:fbIIXI9e0
「憂ぃー、時間が経つまで外したら駄目って言ったよね」
私に抱きつきながら、私の耳元から
唯先輩は目の前の憂に、感情のない、平坦な口調で言葉を投げかけます
「お、おね、お姉ちゃん、これは……あ、あず、あずさ、ちゃ――」
「外したら、駄目って言ったよね?」
そんなに大きな声ではなかったけれど、憂の声を飲み込み、かき消す唯先輩の声
「で、でも……あ……あ――」
「外したら、駄目って、いった、よね?」
今度は、静かに、でも一語一語を強調するかのように
言葉の端々に恫喝のような感情を込め、憂の声を潰します
「……っい」
「ね?」
「…………ぃ、は、はい」
憂の……目隠しの部分から、すう、っと雫が……涙が、落ちます
目は、どんな表情をしているかわからないけれど、こんな顔……こんな顔で泣いている憂の姿は、初めて見ました
126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 14:22:40.46:fbIIXI9e0
「憂、どうする?このまま今とおなじおしおきを最初から始める?それとも――」
唯先輩は、私の体を捕らえていた手を緩め、今度は憂の隣、憂の耳元に顔を近づけます
「――ほかのおしおきにする?」
「……ぅ、う……」
憂の体が、小刻みに震えているように見えます
「ほ……ほか、の……」
「私に、お願いするときは……?」
「……っひ!」
唯先輩は憂の顔、頬に手を触れます
触れた瞬間、憂の体はびくん、と痙攣を起こしたように、縛られた椅子の上で、僅かに跳ねます
「……もう、わかるよね」
唯先輩の手が、憂の口元へ
そして人差し指で唇の形をなぞるようにしながら、撫でます
「お姉、ちゃん……」
「ん?なあに、憂?」
「お願いします……」
憂は、懇願するように言葉を続けます
「他の、おしおきを、わ、わた、私に、してください……大好きな、お姉ちゃんだから……なんでも、私は受け入れます――」
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 14:44:05.18:fbIIXI9e0
「私も、憂の事だいすきだよ――」
唯先輩は、憂の顔に顔を寄せて、憂の唇に、唇を、寄せて――
「憂ぃ……ん……」
「おねえ……ちゃん……んぁ……んぷぁ……」
お互いに、唇を合わせ、二人で、深く、キスをしました
私の耳にこびりつくような粘着質な音をたて、永く、永く
「……んぷ、っはぁ……憂――」
「お姉ちゃん……」
「――おしおき、するからね」
お互いの顔を離すと、唯先輩は、床に転がっていた物――卑猥で、醜い形状の、物体を手に取ります
それを
「今日は、あずにゃんがいるから――」
突然、言葉の中に現れた私の名前
まだ私が、この異質な空間に居るということを実感させられる言葉でした
唯先輩は、私の方をちらりと見て、でも、目を合わせるほど永くはこちらを見ていなくて
「――特別に、憂の一番好きなものでおしおきしてあげるね」
空いている方の手で、椅子に縛り付けられている憂の足、そこに巻き付けられている縄を解きます
とても簡単そうに、片手でするすると、その縄は解け――憂の両足は椅子から解放されました
129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 15:08:28.52:fbIIXI9e0
「足、これで動くよね」
耳元で憂にささやく唯先輩
その確認なのか、憂は足を少し動かします
「はい……動きます」
「そのまま、足、両側に広げることできるよね」
「は、はい……」
憂は……足を、片足ずつ、少し外に広げます
足が動くたび、椅子に残された汚物が床に落ち、汚らしい音をたてます
「次はお尻だよ、椅子、押さえていてあげるから、お尻を前に……腰を浮かせるようにあげてね」
「はい……」
開いた足――そのまま、憂は椅子から腰を上げる格好をとり……
「お姉ぇ、ちゃん……こ、これで……い、い?」
憂いの、その姿――手だけ、椅子に縛り付けられて、中途半端なブリッジをしているような格好……
汚物に塗れた下半身を、その奥の、開いている膣口の奥まで……見せつけるように上げた、腰――
――ここまで汚く、あまりにも醜く……卑猥に塗れた、格好の憂が、私の目に映っていました
130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 15:28:12.37:fbIIXI9e0
「腰、大丈夫?」
「だ……、大丈夫、だよ、お姉ちゃん……」
何だろう?この光景は?
「それじゃあ……入れるからね」
「う、うん……」
何だろう?この状況は?
「おしおき、だからね――もし、イったりしたら……」
口を閉ざし、身構える憂
唯先輩が、手に持った卑猥な物体に付いているスイッチを入れると
巨大な芋虫のようにうねうねと、くぐもったモーター音を鳴らしながら蠢きます
そして、その蠢く物体を、憂の……見せつけるように上げている、下半身、その中心――
「……んぁっ!」
――膣口に当てると、憂が声にならない声をあげます
そして、唯先輩は、一気に、その卑猥に蠢く物を――
「いぁ、ぁ、ぁ、あ、ああっぁ!んっくううう!」
――憂の膣の中へ、ねじり込みました
「い、いぁ!ぁ、あ!ん、ん…・・っ!」
その蠢きが憂に伝達するように、憂は腰を艶かしく動かします
131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 16:01:34.72:fbIIXI9e0
「ん、んぁ、おねえ……ちゃ、んんっ!!お姉、ちゃんっ、ぁ、あっ、あぁっ――」
「駄目だよ、まだ全然時間経っていないよ」
……
「ねえ――あずにゃん」
艶かしく、悶えるように声を上げ続ける憂
その耳に届く声の中へ、唯先輩の声が割り込んできました
「最初はね、私も、憂も、遊びのつもりだったんだよ」
遊び?何の――
「でも、私……もう……遊びだけだと、治まらなく……なったの」
――何の、話なんです、か?
132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 16:18:57.67:fbIIXI9e0
――2週間前の日曜日、まだ憂が学校に通っていた頃だった
「あれー、ういー?冷蔵庫に入っていたプリン知らない?」
おやつに食べようと思って買っておいたプリンが見つからなくて
「え……あっ!あのプリン、お姉ちゃんのだったの……!?」
憂に聞いたら……憂が食べた、って言って
「ご、ごめんね、お姉ちゃん!賞味期限切れていたから、もう食べないと思って……」
2日か3日、過ぎていたみたい
でも、どうしても食べたかったのに、って言ったら、憂が――
「本当にごめんね……今日一日、お姉ちゃんの言う事ならなんでも聞くから、許して」
「え、なんでもー?本当にー?」
「本当だよ、プリンがどうしても食べたいのなら、買ってくるし、お夕飯もお姉ちゃんの好きなものにするよ」
だから、ほんの少しだけ、意地悪してみたくなって、魔が差して
「それだけー?もっと他の事は?」
「ほ、他?でも、お姉ちゃんに私ができることなら、なんでも大丈夫だよ」
って言うから……丁度、手元にあったお昼寝用のアイマスクが目に入って……
「それじゃあ憂には、今日一日、このアイマスクを付けて性活してもらいます!」
憂は、いいよ、お姉ちゃんがそれでいいのなら、って言ってアイマスクをしてくれたんだよ
133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 16:29:07.97:Zq65UYOE0
最初は戸惑っていたけれど、憂はすごいよね
普段から家事をしているからなのかな?
洗濯も、料理も――アイマスクなんて付けていないかのように過ごしていたんだよ
休憩の時も、耳は聞こえるから、って言って音楽やラジオを聴いていたり……
最初はすごいなーって感動していたけど、やっぱり悪戯したくなって
憂でも、いきなりの出来事には対処できないみたい
だから、ソファーでラジオを聴いている憂の横に、静かに、静かに忍び寄って……
憂の胸を、揉んでみたの
「あっ!お姉ちゃん!悪戯したら駄目だよー」
って言ってきたけど、聞こえない振り
揉んで、揉んで……揉むのが楽しくなって……
憂はその時、全然抵抗してこなかった
でも途中から、無言になって……
それがちょっと嫌で――私、憂の下半身、パンツの中に手を入れてみたの
その時に、憂……
「んっ……」
って、それだけで、何も抵抗してこなかった
だからそのまま……エッチするみたいに、憂の、あそこを弄ってみたんだよ
138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 16:51:10.99:fbIIXI9e0
興味本位とか、時々一人エッチはするよね、あずにゃんも
それみたいに、憂のあそこを指で、弄ったの
時々憂の体がびくん、って跳ねたり――
「ん、んっ……あ、は、ぁん」
って、とってもいやらしい声を出したり――
その憂の姿を見ていたら、もう……止め時がわからなくなったの
だから、弄って、憂の声を聞いて、弄って――
アイマスクしているから、目は見えないけれど
頬が、すこし赤くなって
吐息が、荒くなっている憂をみたら――
――もう、可愛くて、愛しくて……
パンツの中も、私の手も、憂のあそこも、憂のあそこから出てくるお汁で濡れていて
もう、ずっと憂のあそこを触って、憂の声、憂の息、憂の匂い、をずっと、ずっと感じていたくて……
「お、おねえ、ちゃん……っ!」
って言う憂の声聞いたら、もう私も頭が熱くなって、何も考えられなくなって真っ白になって――
抱きしめていた憂の体が震えるのと一緒に――私も、憂のあそこを弄りながらイっちゃって……
その時……私、すごく気持よくて――その1回で、終りにできなかった
140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 17:10:55.33:fbIIXI9e0
そのあと二人で久しぶりにお風呂に入ったんだ
憂はアイマスクを付けたままで、特に困ることも無く済ませようとしていたけど――
でも、私は憂の手からバススポンジを取り上げて、憂の体を洗ってあげた
上から、下まで、丁寧に……
すべすべになった憂の体、背後から抱きしめてみたくて――
私だけのものにしたくて
誰にも、渡したくなくて
――そのまま、憂を抱きしめたんだ
泡を流す前だったから、私の体と憂の体が滑って、うまく抱きしめられなくて……
すごくもどかしくて、なんだか涙が出たの
でも、なんとか抱きしめて……
その時に、私以外の誰かと、憂が一緒になって、私から離れていくことが恐くなったの……
141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 17:18:55.97:fbIIXI9e0
その日は0時丁度で憂はアイマスクを取ったんだよ
久しぶりに見た憂の目を見たら――
なんだか、すごく恥ずかしくて……二人で顔を合わせることができなかった
でも憂が――
「お姉ちゃん、今日一日……私、楽しかったよ」
――って言ってくれた
次の日も、その次の日も……憂の目を見ると、恥ずかしくて
あの事、あの日の僅かな断片を思い出すことも躊躇うくらい恥ずかしくて……
学校に行っている間は……普通のお姉ちゃんを装っていたけれど…・・
水曜日の夜……
もう一度、もう一度だけ、と思って――
――リビングのソファーに座っている憂の背後から、アイマスクをかけたんだよ
そうしたら、憂が
「お姉ちゃん……お姉ちゃんの、好きなようにしていいよ」
って言うから――
155:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 20:19:04.79:fbIIXI9e0
それで、私は憂の隣に座って、また憂のズボン、パンツの中に手を入れたの
――入れただけ、だったのに
まだ憂のあそこを触る前だったのに、私の手、指先が、濡れたんだよ
私が触る前から、憂は……もう下着を汚していた
目隠ししている憂は、顔を、口を閉じていて――
でも、頬はもう赤くなっていて……
――もう何も言わなかった
だから、私はその濡れた手で……
憂のあそこを、指で弄って、触れて、入れて、撫でて……
憂の声が聞きたいから
憂の、甘い声を聞きたいから
静かなリビングで、私の手と憂のあそこが触れ合うたびに卑猥な音が響いて
時折、憂いの甘い、甘くて、とろけそうになる声が私の耳の奥を突き刺して……
手に感じる憂の体温、甘い声、憂の……我慢しているような、赤い頬……
伝わってくる憂の感覚のすべて……全部、全部が、私の頭に溢れていって……
――とても、気持よかった
156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 20:27:06.09:fbIIXI9e0
その日のことは、後はよく覚えていない
気がついたら、ベッドの上で寝ていて……でも、洋服は昨日のままだった
でも、手に残る憂のあそこの感覚……
柔らかくて、熱い、憂の感覚は、鮮明に残っていたんだよ
それに……
手の匂いを嗅ぐと、まだ憂の、甘酸っぱい匂いが残っていたから……
朝食を食べているときの憂は……
アイマスクをつけていない時の憂は、私の顔を見て、恥ずかしそうに目を逸らしたけれど……
――それだけ
それだけで、あとはいつも通りだった
だから私も、いつも通り学校に行って、いつも通りみんなと部活をして、いつも通り家に帰ってきて……
そして……また、夜リビングに行くと、憂が、ソファーに座っていたから――
159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 20:37:03.83:fbIIXI9e0
木曜日、金曜日と、同じことをして――
また同じように起きて、同じように学校に行って、同じように家に帰って……
――もう、憂とのその時間以外は……ただの流れ作業になっていたの
食事も、勉強も、遊ぶことも――部活も、全部
頭に張り付いて、離れないくらい、その憂との時間が鮮明に残っていて……
何を考えても、何をしていても……他のこと考えられなくて、手につかなかった
エッチなことを覚えると、それ以外頭に入らなくなる、お猿さんになる、って言うけれど……
……私も、その時はお猿さんになっていたのかもしれないね……
161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 20:54:51.28:fbIIXI9e0
それで……金曜日の夜だった
憂との時間を過ごし、一緒にお風呂に入って
私が自分のベッドの上で寝転がっている時、小さなノック音と――
「お姉ちゃん……今、大丈夫……?」
――と、ドアの外から憂の声
数日の間、次に憂と顔を合わせるのは朝食のときだったから……
まだ頭に残っている憂の感覚を残したまま……
アイマスクをしていない憂と顔を合わせて、いつも通りの私――
憂のお姉ちゃんとして、普通の私でいることができるか不安だった
――けれど、理ったらいつも通りじゃないよね、だから、大丈夫だよ、入ってきて、って憂を招き入れたよ
入ってきた憂は、やっぱり恥ずかしそうだったけれど……私から目を逸らそうとはしなかった
「お姉ちゃん、これ……」
憂はベッドの隣まで来ると、手に持っていた何か……白い封筒を持っていて、それを私に差し出してきたから――
「ん?……開けて、みていいの?」
「うん、いいよ……」
――まだ封をしていなかった白い封筒を開けると……数枚の紙が入っていて
最初は、何の紙なのか分からなかったけれど……
一枚の用紙に書いてあった文字を見て……休学届け、ってわかったんだよ
163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 21:13:38.03:fbIIXI9e0
「これ……憂?」
憂の顔は、いつも通りの憂の顔と、アイマスクをしている時の、頬を赤らめた憂の顔……
両方が混ざったような、顔をしていて……
「私……学校を……その、辞めようと思ってるの」
学校を、辞める――
言葉の意味は、わかっているつもりだけど
その言葉を憂の口から聞いたとき――その、意味が分からなかった
「え……ええっ?!う、憂……?ど、どうして!?」
どうして、としか聞けないよね
だから憂も、覚悟をしていたんだと思う
「私……私……」
憂の顔が、いつもの顔から――
「私を……お姉ちゃんに……」
二人の、甘い時間の中にいる時の顔へ――
「全部……全部、あげたい……の……」
――それで……憂は、もうひとつ、私に差し出してきたんだよ
……小さい鍵、だった
165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 21:26:03.87:fbIIXI9e0
何の鍵?何故、鍵?
私が疑問に思っていることを、憂は気がついたんだと思う
憂は、着ていたタートルネックのシャツの、首の部分に手をかけて、それを下げると……
そこには……憂の首には――
「えへへ……似合う、かな?――」
――最初は、チョーカーかと思った
それにしては、大きく、無骨で……
ああ、そういえばロックバンドの男性とか、こんな感じのアクセサリーしているよね
なんて、思っていたけれど――
「――首輪、してみたんだ」
首輪――憂の首に、巻きついて、小さな錠が、まるで鈴みたいに揺れていて……
それが、どんな意味を持っているかなんて……
知っているとか、知らないとか、それ以前に、その行為が何か、何なのか――
――何故か……頭の中では、何故か、理解できたんだよ
168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 21:59:24.60:fbIIXI9e0
だから、その憂の行動に……私は応えてあげないといけない
「お姉ちゃん……、私を、憂を、よろしくお願いします」
言葉は耳に届いて、理解はしたと思う
でも、私、その時にはもう理性とか無かったんだよ
お猿さんだったからね
憂の体を、私のものに――私だけのものにできる、って思っただけで
我慢とかできなかった
その日はそのまま、憂と一緒に、私の部屋のベッドで寝たんだよ
憂も、私も、裸になって――
憂は私を、私は、憂を
手や、抱きしめた体、触れ合うたびに、お互いの体を貪るように
匂いを、味を、声を、音を――
――憂の、全てを感じて、私の全てで憂に応えた
……次の日は、いつも早起きする憂も、私がお昼過ぎに起きるまで、ずっと隣で眠っていたよ
きっと憂が寝坊するのは、私が知っている限りでは……数年ぶりだったと思う
その後……あずにゃんも知っているとは思うけど、休学届を出して……
名目は休学だけど……事実上、憂は学校を辞めた――
私も、憂の前で、今までのお姉ちゃんをするのを、辞めたの
私の『いつも通り』は、もう、いらないから
憂との時間を私の『いつも通り』にしたかったから――
172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 22:14:55.30:fbIIXI9e0
――わからない
でも、唯先輩の話に、聞き入っていました
唯先輩から、話を……きっと、全部じゃないかもしれないけど――
それを聞いても……
それでも、私は、理解できない
私の頭では、思考では、理解できませんでした
唯先輩と、憂の関係は……
まるで、本に書いた話を読み聞かされているみたいで
私からは遠すぎて……
今、現実で、憂と唯先輩が、目の前にいるのに――
信じられない、と思ってしまいます……
「憂、は……」
言葉も、それ以上出てこない
それに……聞くことなんてあるの?
「見て、わからない?憂は――」
唯先輩の話を聞いた後に憂を見ると、目の前の憂は……今、この現実の憂は――
「ん……っく、ぅう……!おねぇ……ちゃ、ん!あ、ああ……お姉ちゃ……ぁ、ああ、んっ!!!」
何故だろう……とても――幸せそうに、見えます
175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 22:48:55.02:fbIIXI9e0
「――ね?あずにゃんにもわかった?」
――憂が幸せそうに見えたのは……理解できたから、なのかもしれません
ほんの、少しだけですけど
「じゃあ、憂いは……もう、学校には……」
「行かないよ、憂は私のもの、私、だけの憂なんだからね」
唯先輩の答えなんて、分かっていたのに、なんで聞いたんだろう
やっぱり、私はまだ、受け入れられない
まだ、憂がこんなことになっている状況を、受け入れることができないから……
「ねー?そうだよねー、憂ー」
「んん……ぁ、んぁっ!!お姉、ちゃん……!ま、まだイったら、だ、駄目、な……んっくぅ!!っのぉ……っ?!」
蠢く物体を咥え込んで、艶かしく――
汚物と、憂の体から溢れた、新しい雫で汚れた、その下半身をくねらせ、喘いで、求めている、憂
「憂ー、人の話を聞かないとだめだよー?」
唯先輩は、あえいでいる憂の口の中に、人差し指を入れます
「ん、んぁ……んっんぷ……!!おねえ……んぁ!ちゃん……んぷ、んっ……」
それを、憂はいとおしそうに、指と……キスをするように、舌を指に絡めて、舐めて……
「憂ー、憂いは、私だけのもの、だよね、学校も、もう行かないよね?」
「んっ……は、はいっ!んっ……が、学校にもっ、どこにも、んぷ、んぁ!……い、行きません!
私は……ずっ、と……お姉ちゃ、っむ、……と、一緒、一緒が――いいっ!いい、からぁっ!!」
178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 23:04:25.88:fbIIXI9e0
憂の、その返事を聞いて、私は――
私は……諦めました
今の状況では……
もう、理解出来ないから
さっきは……感情が高ぶって、頭に血が登って……涙も、出たけれど……
でも、変わってしまった憂を目の前にしているのに、今は涙も出ません
たぶん、もっと後で……この現実を、現実と思えないこの現実から離れたとき……
私の現実に帰った時……心に、余裕が生まれた時に……
じわじわと、その隙間から染み入るように入ってくるこの現実を受け止めたとき……
本当に、私は悲しむのかもしれない
でも――今だって、悲しい
でも――それだけ、今は、それだけです
179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 23:15:14.26:fbIIXI9e0
私はせめて、二人の邪魔をしないように……
今、憂とキスをしている唯先輩を背にして、部屋を出ます
振り向いただけなのに、私の目に入ってきたのは……
そこは私にとって、よく知っている現実の光景でした
憂の家、廊下、窓から見える風景、外の光……
変わらない、変わっていない
憂の家から帰るとき、憂の部屋から出る時の光景
ドアを閉める時に振り向いて憂に、またね、と挨拶をしていた、そんな記憶が頭を過ぎります
今振り向いてしまったら、それはまた私の目を現実から引き離してしまう
だから、このまま私は……
憂に挨拶をしないで、またね、と言わないで――そのまま帰らないといけない
さようなら、憂――
さようなら、唯先輩――
180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 23:35:48.02:fbIIXI9e0
――翌日、そして翌々日……
私は、学校を休みました
朝、目が覚め、微睡みの中で実感した、することができた、私の心を握りつぶすように掴む現実――
思い出すたびに、胸が締まるように辛く
頭が、中から破裂するように痛みました
心の、感情の、ほんの僅かな隙間から入ってきて
一度入ってくると、その心を塗りつぶしてしまうくらいに、濃くて、深くて、辛い――
憂が変わってしまったこと――
憂と会えないこと――
辛くて……悲しくて……
泣きたくても、涙は出なくて
悲しすぎて、涙より声が……喉の奥から、どうしようもない声が溢れてきます
私は、布団を被って、蹲って……
こみ上げる悲しさを、微かな声で外に吐き出して――
頭の中の記憶を、その声でかき消して――
心が壊れないように、耐えて……
それでもまた、絶えることなく込み上がる……憂との思い出――
それに覆い被さるように思い出す、あの憂と唯先輩の光景、現実――
ああ……私…………耐えられるの……かなぁ…………?辛いよ…………憂……
憂……――
181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 23:57:23.50:fbIIXI9e0
――
「あ、梓ー、おはよー」
「純……おはよう……」
3日……それとも4日でしょうか?
2日以降も何日か学校を休んだけれど、何日休んだのか覚えていません
教室で純に声をかけられるまでは、何だか足元がふわふわと覚束ないような感覚でした
その前にも、何人かクラスメイトに声をかけられた気がしますが
なんだか……どれもよく覚えていません
今日は何故か……朝起きたとき、いつもと違って、頭の中がまるで靄がかかったみたいに真っ白で――
何も考えなくても、考えようとしても、その靄は晴れることなく、漂っているから
そのまま起きて、学校には来れただけのことです
「先生、体調不良って言ってたけど、もう大丈夫?」
「え……う、うん……」
体調不良……今も、あまり良くはないんだけれど
「梓が生きているか確認取ろうとケータイにメール送ったり電話したんだよ?」
携帯?あ、多分……充電器に繋いでなかったから……もう電池切れているかも……
「で、梓もガン無視するし……ひどいよ梓ー?」
「ご、ごめん……」
カバン、服のポケット、と確認しても……
やっぱり、と思っていたけどケータイは出てきませんでした……家に忘れてきたみたい……
183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/01(月) 00:12:13.04:MjCAJZTb0
「ケータイ忘れたって……梓ぁ、まだ大丈夫じゃないよ、それ……」
「そうかも……」
この調子だと……今日は他にもいろいろ忘れていそうです
「でも、今日梓の顔見れて安心したよ
憂の事があるから、梓も休学?なーんて心配したんだよ?」
――憂、休学……
「純は――」
「ん?」
「――憂の事、忘れることできる?」
「な、何……?いきなり……」
でも、いきなりの質問でも、純はそこで考えてくれました
「……完全に忘れることはできないと思う――」
「そうだよね……」
「――それに、忘れたくないことだってあるからね」
……そうだよね
私が、余計なことを、知ってしまっただけで――
変わってしまった憂を知っているだけで――
いいことだって沢山、沢山あったんだよ……
後悔しているのは私だけ……あの時、唯先輩は……警告してくれたのにね……
184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/01(月) 00:24:49.97:MjCAJZTb0
「――そういえば梓、憂に会いに行くって言ってたけど……結局、行ったの?」
「あ……」
――なんで、答えよう……
嘘をつくなら、行っていない、って言えばいいんだよ――
でも――
「……うん、あの日……憂に、会いに行ったよ」
「で、その様子だと……、やっぱ追い返されたってわけ?」
「ううん、憂には会ってきたよ」
「……?へえ、で、どうだった憂は?……元気そうだった?」
憂は――
「憂は――幸せそうだったよ」
「…………へ?なにそ――」
純の声は、始業のチャイムの音に掻き消しされてしまったから――
「――なんだかよくわかんないけど、憂が元気なら、いいかな?」
――純は、話を切り上げて、自分の席に戻って行きました
186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/01(月) 00:36:57.91:MjCAJZTb0
――憂も、唯先輩も、二人とも幸せそうだった
だけど――それに私が、私たちが関わることは、たぶん……もう、ありません
お互いが、お互いを必要としていて――
それがどんな形であったとしても、二人が、幸せなんですから――
……でも
なんでだろう?
私には、わからなかったのに――
少しだけ
ほんの、少しだけ
憂と、唯先輩みたいな
二人で求め合う関係になれることが
羨ましい、なんて思ってしまうのは……
こんな感情が、今少しだけでも……生まれたのは――
――なぜ、なんだろう……?
~ 終 ~
190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/01(月) 00:45:43.48:6dFFfRLR0

figma けいおん! 中野梓 制服ver.
梓(そんなこんなで私は憂の家の前にいるのであった…)
呼び鈴のボタンを押そうか押すまいか梓が躊躇っていると、憂の家の中でくぐもった声と物音がするのが聞こえた
梓(ま、まさか強盗!?どうしよう…。とりあえず様子を伺ってみよう)
その時の梓の行為は憂の家の中に侵入し、物音の正体を見極めるというものだった
冷静に考えればそのような行為がいかに間違っているかわかりそうなものだが、その時の梓の頭には憂が強盗に何かされないかという心配でいっぱいだった
柿をもぐお手伝いが入り書けなくなりましたすみません
後は誰かが描くなり落とすなりお願いします
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 13:24:24.23:4ulu7dVtO後は誰かが描くなり落とすなりお願いします
ふざけんな
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/30(土) 20:32:27.38:Eo7utdDP0こんにちは!中野梓です!
今日は憂の家に来たけれど、どうやら家の中の様子がおかしなことになっています
時折聞こえる、何かの音……エアコンの室外機の音?
でも機械音とは少し違うような……
二階の方から、その音が聞こえます
とりあえず、中に憂が居るのか確認のためにチャイムを――と、指がインターホンのボタンに伸びましたが
扉の取っ手に手をかけてみました
そして、そのまま手前に引くと、僅かに扉が手前に動きます
鍵はかかっていないみたい……
私はそのまま扉をそっと、音を立てないように、静かに、静かに開きました
ただ扉を開くだけなのに、何故か胸の中が脈打ち
その胸の内側から耳の内側へと、その音が跳ねるように響きますます
開くと、まず感じるのは他人の家、それぞれ独自の香り
人の家に入るときに感じる、普段とは違う場所に来たことを実感させる匂い
でも体は扉から外側
そこから覗き込み、玄関、玄関から続く廊下の先、その廊下に面している、幾つかのドア……
目に見えている場所は、静かで、ドアも幾つか開いたままになっているけど
その奥から音も――なんとなくだけど、人の気配も、無いみたいです
「こっ」
ほんの少しの間だけ、扉を開ける時だけ、息を凝らしていただけなのに
それなのに、すごく乾いていて、挨拶の一言目で声が詰まってしまいました
唾を飲み込み、もう一度
「……こんにちはー」
でも、大きな声では言えません
一階のドアが開いている部屋に人がいれば聞こえるかも知れない、程度の声で、挨拶をしてみました
…………
反応は……ありません
誰もいないのかな?
…………
「こんに」
と、今度ははっきりとした声で家の中に声を投げかけた時
私の声をかき消すくらい大きな音がしました
上……二階から、みたいです
床に重いものが落ちたのでしょうか
そんな感じの音、鈍い音が一瞬
続いて、また二階から聞こえる音
ううん、音だけど、これは……誰かの声?
でも、普段では聞かないような、聞くことがないような声でした
喉の奥から出すような、息を吐き出すような、でもその声を何かに押さえつけられているような
叫びに似た……うめき声
――本当に、強盗……?憂が襲われているの……?――
嫌な予感、さっきまではもしかして、と思っていた想像だけの事が
一気に現実味を帯びて私の感覚に飛び込んできます
足が竦んでいます
震えるように、痺れているように感覚が遠く、動きません
頭の中だけ、動きます、必死に動かして考えます
――顔を外に出して、他に方法を考える?
――足を踏み入れて、憂を、助けられるかなんてわからないけど、憂の元へ駆けつける?
どうする?どうしよう?どうしよう?どうしよう?どうすれば?どうすれば?
本当に、強盗だったら?憂は?
「……!!」
二度目の声にならないうめき声
さっきよりも大きく、そして……聞き覚えのある声
憂の声……!
そして二度目の、何か大きな音
「憂?!」
竦んで躊躇していた足を中へと踏み入れ
玄関の上り框をそのまま乗り越え、右手の階段を、声の、音の元へ――
階段を上がり、二階へと踏み込みます
リビング、そしてキッチン――でも、ここには誰もいません
リビングの奥に一つ扉があります……ここから?
と、奥の扉を開けようとした時、さらに上から、さっきと同じような憂のうめき声
この上?3階?
やっぱり、憂の部屋?!
土足で上がっているということの罪悪感が少し頭を過ぎりますが、今はどうでもいいです
急いで3階への階段を上り――
少しだけ、ほんの少しだけ息があがっています
そして3階、憂と、唯先輩の部屋がある階です
私は即座に憂の部屋、扉を開こうとドアノブに手をかけ――ましたが、ドアノブが回せません
もう一度力を入れます
でも、回りません
鍵がかかってる!?
「憂!憂っ!!」
な、なんで鍵かかってるの……!
片手は回らないドアノブを回しながら、もう片手で扉を叩きます
「憂!!憂!大丈夫!?憂!憂ぃ!!う――」
「そんなに声上げてどうしたの?あずにゃん?」
心臓が飛び上がり、喉元でつかえ、声が、息が瞬時に止まりました
私の声のほうが大きかったはずなのに、その声ははっきりと私の背後から聞こえました
驚きましたが、この声……聞き覚えのある、声
「ゆ、唯、せん、ぱい……?」
扉を叩く手を止め、ゆっくり振り向――いても視界には入ってこなかったので
体も、そのまま一緒に振り向くと……
私の丁度真後ろに唯先輩が立っていました
「えへへ、こんにちは、あずにゃん」
いつも通りの、笑顔で、立っていました
「ゆ、唯先輩……」
「そうだよ、唯先輩だよ?あずにゃん、それ二度目だよー?」
……何故だろう
まだ、気が抜けない
いつも通りの笑顔の唯先輩の前なのに、私はいつも通りになれない
「あー!あ、あずにゃん!靴のまま入ってきたら駄目だよ!私の家は海外の家じゃないんだから……」
違和感――それは、声みたいです
いつも通りの唯先輩と違って、声と、その表情の差があるから違和感を感じるのかもしれません
「ご、ごめん、なさ――」
「でも、なんで?」
いつもの笑顔だけど、いつもとは違う声
話を遮る時はあるけれどいつもなら、こんなに鋭く、刺すように、話を遮ってくることはありません
「なんで、あずにゃんは、今日私の家に遊びに来たの?」
「それは……」
憂に会いに来た、その事だけ伝えればいいのに……
唯先輩に、唯先輩の雰囲気に圧倒され、声が喉から即座に出ません
「き、今日は、その……う、憂に会い――」
「憂はね、今休学中なんだよ」
――恐い
唯先輩の、その突き刺すような声が、恐い
「で、でも……全然、連絡、取れなくて……、し、心配だった、から……」
「そっかぁ、あずにゃんは優しくて友達想いなんだね」
声が冷たく感じます
ひんやりとした唯先輩の声が私のお腹から、胸、腕、肩と冷やして行くようでした
唯先輩が笑い、私との顔の距離を縮めて来ます
「でもね、あずにゃん――」
いつもみたいに、抱きつかれて、頬擦りされている距離まであとわずか
でも、今日の唯先輩は抱きつくことも、頬擦りしてくることもなく……
私と目を合わせたまま、逸らそうとせず、私の目を、目だけを掴んで、離さないように私の目を見つめてきます
逸らそうとしても、引こうとしても、その目から私の目を離すことができません
「憂に逢わせることはできないの」
鼻と鼻がぶつかりそうなくらいの距離……
唯先輩の吐息が私の口にあたり、鼻にも唯先輩の匂いが入ってくる
そして、そのまま私の背中に手を廻し、ぎゅう、っと抱きしめてきました
いつも通りのハグ、のはずなのに――
逃げることができないよう、捕えられた気分でした
「な……なんで、ですか」
喉の奥から振り絞り、唯先輩に尋ねます
「なんで?」
その質問自体に疑問を持ったような声
私が尋ねること自体がおかしいと言いたいような声
「だって憂――」
視線を外して、唯先輩は顔を私の肩のほうへ
――そして口を耳元へと持っていったんだと思います
微かに吐息が耳を撫でて……
「――今は――」
そのまま耳に纏わり付いて、離れないような声で
「――おしおき中、だからね」
…………
おしおき……?おし、おきって?な、何……?
唯先輩は手の力を強め、さらにぎゅうっと私のことを抱きしめてきました
私を抱きしめたまま、それ以上何も言わない唯先輩
顔、目は見えない位置にあるから、どんな顔をしているのかわからないけれど
耳元には微かに当たる吐息
抱きしめた腕も、緩まることはなく私を捕まえたまま
耳元が寒い
吐息が当たるたび、その吐息が耳を引き千切ってしまうように感じて、恐い
「で、でも……」
沈黙に、耳元に当たる吐息に耐え切れず、わたしは声を出しました
「私……憂に、会い……たい」
喉の奥から声と、押しつぶされそうな気持ちを振り絞って、唯先輩に抗う
耳に当たっていた吐息が、止まる
「……そんなに、あずにゃんは憂に会いたいの?」
何故だろう、声しか聞いていないのに、声にはそんな感情が含まれていないように感じるのに――
「はい……」
唯先輩が、今は笑っているように感じます
――数秒間の沈黙、唯先輩の答えが返ってくるその間、私は息を止め、返事を待ちました
「……どうしても、あずにゃんが憂に会いたいのなら…………会わせてあげる――」
「――でも、会って後悔、しないでね」
後悔……?
唯先輩はそう言うと、私を抱きしめる手を緩めました
「後悔、って……」
唯先輩は答えません
私から離れた行い先輩は――先輩の手には、いつの間にか何かが握られていました
……鍵束?
大小様々な大きさの鍵が、円状のリングに通されて纏まっている鍵束でした
「あずにゃん、そこどかないと、扉空けられないよ」
今は、唯先輩と目を合わせることができません
――合わせたくないから、唯先輩の顔を見ないようにして、私は背にした扉から離れました
鍵束の中から、迷うことなく一本の鍵を選び、扉……憂の部屋の扉の鍵穴に差し込み、回します
そして鍵の外れる音
「これで扉は開くよ」
あとは私自身で開けて、ということなんでしょうか
「あずにゃんが会いたいのなら、ここを開けて」
この扉を開ければ憂に会えるはずなのに、憂に会いに来たはずなのに――
「もし……後悔したくないのなら、開けないで。
そして今日ここであったすべてのことを忘れて、ここから出ていってね」
――何故か、戸惑ってしまいます
それでも私は――
「……あずにゃんは、友達思いなのかな?どうかな?」
――扉のドアノブに手をかけます
「憂は今、あずにゃんに会いたいと思っているのかな?そうかな?どうかな?」
耳に入ってくる唯先輩の声は、楽しんでいるように感じます
でも、なんとなく、少しだけ、悲しんでいるようにも聞こえる……ような気がするのは何故?
ドアノブを回すと、今度はさっきとは違う手応え
そして軽くなる、ドア
「……」
唯先輩は、もう何も言いませんでした
でも、私のことを背後からじいっと見つめられているような視線を、背中越しに感じます
私のこと、また隙を見て捕らえようとしているかのように――
やっとこれで憂に会えるんだ……
私は、そのまま一気にドアを引き――
扉を、開けました
そこは憂の部屋、でした
何度か遊びに来ている憂の部屋でした
扉を開けたときは――
憂の部屋だけこの家から無くなってしまって
そこだけ、何も無い空間になっていたようにも感じました
――憂部屋は、真っ暗でした
でも、扉を開いたことで、そこから光が入り
そして私の目も、そこに広がる暗闇に慣れて、憂の部屋の輪郭が徐々に見えてきました
昼間なのに、窓にはすべてカーテンで閉じられていて、外の光は全く部屋に入っていないようです
そして、感じる匂い――
鼻から息をするのを躊躇うくらい、臭(くさ)い臭(にお)いが憂の部屋に漂っています
古く、管理が行き届いていないトイレに入った時のような、鼻に付いて離れないような臭いが……
なに……ここ……?
本当に、憂の部屋なの……?
……そう、憂、憂は――
それは、最初から視界に入っていたのかもしれません
でも、それを認めるのが嫌だから……最後に、見たことにしたかったのかも……しれません
憂なの……ちがう、と思いたい……けれど……憂、なんだよね……
裸で、椅子に座って……ううん、手足を椅子に……し、縛り、付けられている……目隠しをした女の子……は……
背丈、体格……憂……なんだよね……
膝から崩れ落ちそうになります
頭から血が引き、そのまま意識も落ちそうになります
なんで?なんで憂……?
何?これ何なんですか?何なんですか?
目隠しをされていて――
ボールみたいな丸いものを口に咥えていて――
その口の横から、そして顎を辿る唾液の跡――
裸で、一切何も纏わない、胸も、大切なところもさらけ出していて――
椅子に、縄で両手,、両足を縛り付けられていて――
椅子から垂れ落ちている雫――
その椅子の下には……憂の汚物――
周りの床には、使い方も想像したくないような物が転がっていて――
酷い、臭い……
鼻も、目も……塞ぎたくなります……
「……どうかな?あずにゃん」
背後からの唯先輩の声
「今はこんな状況だけど、憂はあずにゃんに会いたいと思っていたかな?」
「どうして――」
酷い……!酷い、酷い!酷い!!
「――どうしてこんなことするんですかぁあっ!!」
「っ!!」
憂……憂が……こんな、こんな姿……なんて……!
ゆっくりと、ゆっくりと手のひらが痺れ、ひりひりとした痛みが伝わってきます
頬を抑えた唯先輩は、私の方に向き直り
「……だから、会わないで帰ればよかったのに」
なっ……!
「そういう問題じゃないです!!こ、こ、こんな、こんな酷い事をして、唯先輩は、唯先輩は――!!!」
――憂のお姉さんじゃないですか!!
喉から声が出る代わりに、目頭から熱い物がこぼれ落ちました
「う……憂ぃ、ううっ……ひっく……ん、唯先輩の……馬鹿……!馬鹿!ばかぁぁぁああああああ――!!!!」
「……あっ、ぐぐ……ぐっっ……?」
私の喉が枯れて、耳に口から声が途切れた時、そのくぐもった声が聞こえました
――憂?
「あぐ……っ、ぐ、ぐっ……?っぐ……ぐ?」
部屋の奥――椅子に座っている憂の頭が、口元微かに動きました
「憂っ!!」
その暗い部屋に私は飛び込み
足に当たった変な道具を幾つか蹴飛ばして、憂の座っている椅子へ――
「憂、今、今私が解いてあげるから!」
側に寄ると、臭いも鼻の中から口の中までこびりつくように強くなります
喉の奥から何かが込み上げて、吐き出しそうになる――けど、堪えます
唾を飲み込んで、口を閉じ――耐えてやります!
憂の手は、荒縄で強引に結ばれています
結び目も、結び方もバラバラで――
しかも硬い……!滅茶苦茶な結び方のはずなのに……!
複数の結び目がひとつの石の塊のように全く解ける気配がありません
「あ……ぐ、んっぐぐ……っぐ」
憂の呻き声が、私を急がせます
硬くて解けない縄より――先にこのボールみたいなものを外して楽にしてあげます……!
これは……どうやって外すの……?
初めて見る変な道具
使い方も知らなければ、外し方だってわかりません
この、ベルトみたいな部分で……いいのかな?
丁度顔の真裏に、ベルトのバックルみたいになっている場所を見つけました
それを――結構強引に引っ張って穴にはめたのか、中々とれません
「ん……ぐぐぐ!!ぐ……っ!んんっ……!」
「憂、もうすぐ、もうすぐで外してあげられるから……!」
もうすぐ、もうすぐだから――やった!外れた!
「んぶはっ……!けほっ……!けほっ!!……っは、ぁ、はあ……」
憂がボール状になっている部分を吐き出し――
「っは……あ、あず、さ……ちゃん?」
息は絶え絶えだけど、憂の、憂らしい声が私の名前を呼びます
「そうだよ憂!苦しかったでしょ、でも、もう大丈夫だよ――」
「はぁ……ぁ……あ、梓、ちゃん……な、んで――」
私は、その言葉の意味がよくわかりませんでした
「――せっかく……お姉ちゃんが……、つ、付けてくれたのに……はずっ……、はぁ、はぁ……外しちゃったの……?」
「――え?憂?」
「なんで、外したの?……ま、まだアラーム鳴っていないのに……!まだ終わっていなかったのに……」
何故だろう……?
憂の声は、怒っているようにも聞こえるし、悲しんでいるようにも聞こえます
「あーずにゃーん」
いつの間に私の裏にいたのでしょうか
突然、背後から唯先輩に抱きつかれます
私の肩の横から、唯先輩は顔を出して、私の顔を見て――笑いました
今までに、見たことがないような、唯先輩の笑顔――
でも、そこにいつもの唯先輩の姿は全く感じられませんでした
――本当に、この人は唯先輩なんですか?
唯先輩の姿をした、何かもっと他の物です……別の物なんです……
「あずにゃん、顔、怖いよ?」
私の顔を覗き込む唯先輩の顔――
「おしおき中、って言ったのに……勝手に外したらだめだよ?
今日のあずにゃん、いつもと違って、マナー違反ばかりだよ?」
――笑っているその顔で、私を見ないでください……
唯先輩が……恐い…………恐い、恐い……恐い恐い恐い恐い!!!
「憂ぃー、時間が経つまで外したら駄目って言ったよね」
私に抱きつきながら、私の耳元から
唯先輩は目の前の憂に、感情のない、平坦な口調で言葉を投げかけます
「お、おね、お姉ちゃん、これは……あ、あず、あずさ、ちゃ――」
「外したら、駄目って言ったよね?」
そんなに大きな声ではなかったけれど、憂の声を飲み込み、かき消す唯先輩の声
「で、でも……あ……あ――」
「外したら、駄目って、いった、よね?」
今度は、静かに、でも一語一語を強調するかのように
言葉の端々に恫喝のような感情を込め、憂の声を潰します
「……っい」
「ね?」
「…………ぃ、は、はい」
憂の……目隠しの部分から、すう、っと雫が……涙が、落ちます
目は、どんな表情をしているかわからないけれど、こんな顔……こんな顔で泣いている憂の姿は、初めて見ました
「憂、どうする?このまま今とおなじおしおきを最初から始める?それとも――」
唯先輩は、私の体を捕らえていた手を緩め、今度は憂の隣、憂の耳元に顔を近づけます
「――ほかのおしおきにする?」
「……ぅ、う……」
憂の体が、小刻みに震えているように見えます
「ほ……ほか、の……」
「私に、お願いするときは……?」
「……っひ!」
唯先輩は憂の顔、頬に手を触れます
触れた瞬間、憂の体はびくん、と痙攣を起こしたように、縛られた椅子の上で、僅かに跳ねます
「……もう、わかるよね」
唯先輩の手が、憂の口元へ
そして人差し指で唇の形をなぞるようにしながら、撫でます
「お姉、ちゃん……」
「ん?なあに、憂?」
「お願いします……」
憂は、懇願するように言葉を続けます
「他の、おしおきを、わ、わた、私に、してください……大好きな、お姉ちゃんだから……なんでも、私は受け入れます――」
「私も、憂の事だいすきだよ――」
唯先輩は、憂の顔に顔を寄せて、憂の唇に、唇を、寄せて――
「憂ぃ……ん……」
「おねえ……ちゃん……んぁ……んぷぁ……」
お互いに、唇を合わせ、二人で、深く、キスをしました
私の耳にこびりつくような粘着質な音をたて、永く、永く
「……んぷ、っはぁ……憂――」
「お姉ちゃん……」
「――おしおき、するからね」
お互いの顔を離すと、唯先輩は、床に転がっていた物――卑猥で、醜い形状の、物体を手に取ります
それを
「今日は、あずにゃんがいるから――」
突然、言葉の中に現れた私の名前
まだ私が、この異質な空間に居るということを実感させられる言葉でした
唯先輩は、私の方をちらりと見て、でも、目を合わせるほど永くはこちらを見ていなくて
「――特別に、憂の一番好きなものでおしおきしてあげるね」
空いている方の手で、椅子に縛り付けられている憂の足、そこに巻き付けられている縄を解きます
とても簡単そうに、片手でするすると、その縄は解け――憂の両足は椅子から解放されました
「足、これで動くよね」
耳元で憂にささやく唯先輩
その確認なのか、憂は足を少し動かします
「はい……動きます」
「そのまま、足、両側に広げることできるよね」
「は、はい……」
憂は……足を、片足ずつ、少し外に広げます
足が動くたび、椅子に残された汚物が床に落ち、汚らしい音をたてます
「次はお尻だよ、椅子、押さえていてあげるから、お尻を前に……腰を浮かせるようにあげてね」
「はい……」
開いた足――そのまま、憂は椅子から腰を上げる格好をとり……
「お姉ぇ、ちゃん……こ、これで……い、い?」
憂いの、その姿――手だけ、椅子に縛り付けられて、中途半端なブリッジをしているような格好……
汚物に塗れた下半身を、その奥の、開いている膣口の奥まで……見せつけるように上げた、腰――
――ここまで汚く、あまりにも醜く……卑猥に塗れた、格好の憂が、私の目に映っていました
「腰、大丈夫?」
「だ……、大丈夫、だよ、お姉ちゃん……」
何だろう?この光景は?
「それじゃあ……入れるからね」
「う、うん……」
何だろう?この状況は?
「おしおき、だからね――もし、イったりしたら……」
口を閉ざし、身構える憂
唯先輩が、手に持った卑猥な物体に付いているスイッチを入れると
巨大な芋虫のようにうねうねと、くぐもったモーター音を鳴らしながら蠢きます
そして、その蠢く物体を、憂の……見せつけるように上げている、下半身、その中心――
「……んぁっ!」
――膣口に当てると、憂が声にならない声をあげます
そして、唯先輩は、一気に、その卑猥に蠢く物を――
「いぁ、ぁ、ぁ、あ、ああっぁ!んっくううう!」
――憂の膣の中へ、ねじり込みました
「い、いぁ!ぁ、あ!ん、ん…・・っ!」
その蠢きが憂に伝達するように、憂は腰を艶かしく動かします
「ん、んぁ、おねえ……ちゃ、んんっ!!お姉、ちゃんっ、ぁ、あっ、あぁっ――」
「駄目だよ、まだ全然時間経っていないよ」
……
「ねえ――あずにゃん」
艶かしく、悶えるように声を上げ続ける憂
その耳に届く声の中へ、唯先輩の声が割り込んできました
「最初はね、私も、憂も、遊びのつもりだったんだよ」
遊び?何の――
「でも、私……もう……遊びだけだと、治まらなく……なったの」
――何の、話なんです、か?
――2週間前の日曜日、まだ憂が学校に通っていた頃だった
「あれー、ういー?冷蔵庫に入っていたプリン知らない?」
おやつに食べようと思って買っておいたプリンが見つからなくて
「え……あっ!あのプリン、お姉ちゃんのだったの……!?」
憂に聞いたら……憂が食べた、って言って
「ご、ごめんね、お姉ちゃん!賞味期限切れていたから、もう食べないと思って……」
2日か3日、過ぎていたみたい
でも、どうしても食べたかったのに、って言ったら、憂が――
「本当にごめんね……今日一日、お姉ちゃんの言う事ならなんでも聞くから、許して」
「え、なんでもー?本当にー?」
「本当だよ、プリンがどうしても食べたいのなら、買ってくるし、お夕飯もお姉ちゃんの好きなものにするよ」
だから、ほんの少しだけ、意地悪してみたくなって、魔が差して
「それだけー?もっと他の事は?」
「ほ、他?でも、お姉ちゃんに私ができることなら、なんでも大丈夫だよ」
って言うから……丁度、手元にあったお昼寝用のアイマスクが目に入って……
「それじゃあ憂には、今日一日、このアイマスクを付けて性活してもらいます!」
憂は、いいよ、お姉ちゃんがそれでいいのなら、って言ってアイマスクをしてくれたんだよ
性活か…
135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/31(日) 16:31:30.51:fbIIXI9e0最初は戸惑っていたけれど、憂はすごいよね
普段から家事をしているからなのかな?
洗濯も、料理も――アイマスクなんて付けていないかのように過ごしていたんだよ
休憩の時も、耳は聞こえるから、って言って音楽やラジオを聴いていたり……
最初はすごいなーって感動していたけど、やっぱり悪戯したくなって
憂でも、いきなりの出来事には対処できないみたい
だから、ソファーでラジオを聴いている憂の横に、静かに、静かに忍び寄って……
憂の胸を、揉んでみたの
「あっ!お姉ちゃん!悪戯したら駄目だよー」
って言ってきたけど、聞こえない振り
揉んで、揉んで……揉むのが楽しくなって……
憂はその時、全然抵抗してこなかった
でも途中から、無言になって……
それがちょっと嫌で――私、憂の下半身、パンツの中に手を入れてみたの
その時に、憂……
「んっ……」
って、それだけで、何も抵抗してこなかった
だからそのまま……エッチするみたいに、憂の、あそこを弄ってみたんだよ
興味本位とか、時々一人エッチはするよね、あずにゃんも
それみたいに、憂のあそこを指で、弄ったの
時々憂の体がびくん、って跳ねたり――
「ん、んっ……あ、は、ぁん」
って、とってもいやらしい声を出したり――
その憂の姿を見ていたら、もう……止め時がわからなくなったの
だから、弄って、憂の声を聞いて、弄って――
アイマスクしているから、目は見えないけれど
頬が、すこし赤くなって
吐息が、荒くなっている憂をみたら――
――もう、可愛くて、愛しくて……
パンツの中も、私の手も、憂のあそこも、憂のあそこから出てくるお汁で濡れていて
もう、ずっと憂のあそこを触って、憂の声、憂の息、憂の匂い、をずっと、ずっと感じていたくて……
「お、おねえ、ちゃん……っ!」
って言う憂の声聞いたら、もう私も頭が熱くなって、何も考えられなくなって真っ白になって――
抱きしめていた憂の体が震えるのと一緒に――私も、憂のあそこを弄りながらイっちゃって……
その時……私、すごく気持よくて――その1回で、終りにできなかった
そのあと二人で久しぶりにお風呂に入ったんだ
憂はアイマスクを付けたままで、特に困ることも無く済ませようとしていたけど――
でも、私は憂の手からバススポンジを取り上げて、憂の体を洗ってあげた
上から、下まで、丁寧に……
すべすべになった憂の体、背後から抱きしめてみたくて――
私だけのものにしたくて
誰にも、渡したくなくて
――そのまま、憂を抱きしめたんだ
泡を流す前だったから、私の体と憂の体が滑って、うまく抱きしめられなくて……
すごくもどかしくて、なんだか涙が出たの
でも、なんとか抱きしめて……
その時に、私以外の誰かと、憂が一緒になって、私から離れていくことが恐くなったの……
その日は0時丁度で憂はアイマスクを取ったんだよ
久しぶりに見た憂の目を見たら――
なんだか、すごく恥ずかしくて……二人で顔を合わせることができなかった
でも憂が――
「お姉ちゃん、今日一日……私、楽しかったよ」
――って言ってくれた
次の日も、その次の日も……憂の目を見ると、恥ずかしくて
あの事、あの日の僅かな断片を思い出すことも躊躇うくらい恥ずかしくて……
学校に行っている間は……普通のお姉ちゃんを装っていたけれど…・・
水曜日の夜……
もう一度、もう一度だけ、と思って――
――リビングのソファーに座っている憂の背後から、アイマスクをかけたんだよ
そうしたら、憂が
「お姉ちゃん……お姉ちゃんの、好きなようにしていいよ」
って言うから――
それで、私は憂の隣に座って、また憂のズボン、パンツの中に手を入れたの
――入れただけ、だったのに
まだ憂のあそこを触る前だったのに、私の手、指先が、濡れたんだよ
私が触る前から、憂は……もう下着を汚していた
目隠ししている憂は、顔を、口を閉じていて――
でも、頬はもう赤くなっていて……
――もう何も言わなかった
だから、私はその濡れた手で……
憂のあそこを、指で弄って、触れて、入れて、撫でて……
憂の声が聞きたいから
憂の、甘い声を聞きたいから
静かなリビングで、私の手と憂のあそこが触れ合うたびに卑猥な音が響いて
時折、憂いの甘い、甘くて、とろけそうになる声が私の耳の奥を突き刺して……
手に感じる憂の体温、甘い声、憂の……我慢しているような、赤い頬……
伝わってくる憂の感覚のすべて……全部、全部が、私の頭に溢れていって……
――とても、気持よかった
その日のことは、後はよく覚えていない
気がついたら、ベッドの上で寝ていて……でも、洋服は昨日のままだった
でも、手に残る憂のあそこの感覚……
柔らかくて、熱い、憂の感覚は、鮮明に残っていたんだよ
それに……
手の匂いを嗅ぐと、まだ憂の、甘酸っぱい匂いが残っていたから……
朝食を食べているときの憂は……
アイマスクをつけていない時の憂は、私の顔を見て、恥ずかしそうに目を逸らしたけれど……
――それだけ
それだけで、あとはいつも通りだった
だから私も、いつも通り学校に行って、いつも通りみんなと部活をして、いつも通り家に帰ってきて……
そして……また、夜リビングに行くと、憂が、ソファーに座っていたから――
木曜日、金曜日と、同じことをして――
また同じように起きて、同じように学校に行って、同じように家に帰って……
――もう、憂とのその時間以外は……ただの流れ作業になっていたの
食事も、勉強も、遊ぶことも――部活も、全部
頭に張り付いて、離れないくらい、その憂との時間が鮮明に残っていて……
何を考えても、何をしていても……他のこと考えられなくて、手につかなかった
エッチなことを覚えると、それ以外頭に入らなくなる、お猿さんになる、って言うけれど……
……私も、その時はお猿さんになっていたのかもしれないね……
それで……金曜日の夜だった
憂との時間を過ごし、一緒にお風呂に入って
私が自分のベッドの上で寝転がっている時、小さなノック音と――
「お姉ちゃん……今、大丈夫……?」
――と、ドアの外から憂の声
数日の間、次に憂と顔を合わせるのは朝食のときだったから……
まだ頭に残っている憂の感覚を残したまま……
アイマスクをしていない憂と顔を合わせて、いつも通りの私――
憂のお姉ちゃんとして、普通の私でいることができるか不安だった
――けれど、理ったらいつも通りじゃないよね、だから、大丈夫だよ、入ってきて、って憂を招き入れたよ
入ってきた憂は、やっぱり恥ずかしそうだったけれど……私から目を逸らそうとはしなかった
「お姉ちゃん、これ……」
憂はベッドの隣まで来ると、手に持っていた何か……白い封筒を持っていて、それを私に差し出してきたから――
「ん?……開けて、みていいの?」
「うん、いいよ……」
――まだ封をしていなかった白い封筒を開けると……数枚の紙が入っていて
最初は、何の紙なのか分からなかったけれど……
一枚の用紙に書いてあった文字を見て……休学届け、ってわかったんだよ
「これ……憂?」
憂の顔は、いつも通りの憂の顔と、アイマスクをしている時の、頬を赤らめた憂の顔……
両方が混ざったような、顔をしていて……
「私……学校を……その、辞めようと思ってるの」
学校を、辞める――
言葉の意味は、わかっているつもりだけど
その言葉を憂の口から聞いたとき――その、意味が分からなかった
「え……ええっ?!う、憂……?ど、どうして!?」
どうして、としか聞けないよね
だから憂も、覚悟をしていたんだと思う
「私……私……」
憂の顔が、いつもの顔から――
「私を……お姉ちゃんに……」
二人の、甘い時間の中にいる時の顔へ――
「全部……全部、あげたい……の……」
――それで……憂は、もうひとつ、私に差し出してきたんだよ
……小さい鍵、だった
何の鍵?何故、鍵?
私が疑問に思っていることを、憂は気がついたんだと思う
憂は、着ていたタートルネックのシャツの、首の部分に手をかけて、それを下げると……
そこには……憂の首には――
「えへへ……似合う、かな?――」
――最初は、チョーカーかと思った
それにしては、大きく、無骨で……
ああ、そういえばロックバンドの男性とか、こんな感じのアクセサリーしているよね
なんて、思っていたけれど――
「――首輪、してみたんだ」
首輪――憂の首に、巻きついて、小さな錠が、まるで鈴みたいに揺れていて……
それが、どんな意味を持っているかなんて……
知っているとか、知らないとか、それ以前に、その行為が何か、何なのか――
――何故か……頭の中では、何故か、理解できたんだよ
だから、その憂の行動に……私は応えてあげないといけない
「お姉ちゃん……、私を、憂を、よろしくお願いします」
言葉は耳に届いて、理解はしたと思う
でも、私、その時にはもう理性とか無かったんだよ
お猿さんだったからね
憂の体を、私のものに――私だけのものにできる、って思っただけで
我慢とかできなかった
その日はそのまま、憂と一緒に、私の部屋のベッドで寝たんだよ
憂も、私も、裸になって――
憂は私を、私は、憂を
手や、抱きしめた体、触れ合うたびに、お互いの体を貪るように
匂いを、味を、声を、音を――
――憂の、全てを感じて、私の全てで憂に応えた
……次の日は、いつも早起きする憂も、私がお昼過ぎに起きるまで、ずっと隣で眠っていたよ
きっと憂が寝坊するのは、私が知っている限りでは……数年ぶりだったと思う
その後……あずにゃんも知っているとは思うけど、休学届を出して……
名目は休学だけど……事実上、憂は学校を辞めた――
私も、憂の前で、今までのお姉ちゃんをするのを、辞めたの
私の『いつも通り』は、もう、いらないから
憂との時間を私の『いつも通り』にしたかったから――
――わからない
でも、唯先輩の話に、聞き入っていました
唯先輩から、話を……きっと、全部じゃないかもしれないけど――
それを聞いても……
それでも、私は、理解できない
私の頭では、思考では、理解できませんでした
唯先輩と、憂の関係は……
まるで、本に書いた話を読み聞かされているみたいで
私からは遠すぎて……
今、現実で、憂と唯先輩が、目の前にいるのに――
信じられない、と思ってしまいます……
「憂、は……」
言葉も、それ以上出てこない
それに……聞くことなんてあるの?
「見て、わからない?憂は――」
唯先輩の話を聞いた後に憂を見ると、目の前の憂は……今、この現実の憂は――
「ん……っく、ぅう……!おねぇ……ちゃ、ん!あ、ああ……お姉ちゃ……ぁ、ああ、んっ!!!」
何故だろう……とても――幸せそうに、見えます
「――ね?あずにゃんにもわかった?」
――憂が幸せそうに見えたのは……理解できたから、なのかもしれません
ほんの、少しだけですけど
「じゃあ、憂いは……もう、学校には……」
「行かないよ、憂は私のもの、私、だけの憂なんだからね」
唯先輩の答えなんて、分かっていたのに、なんで聞いたんだろう
やっぱり、私はまだ、受け入れられない
まだ、憂がこんなことになっている状況を、受け入れることができないから……
「ねー?そうだよねー、憂ー」
「んん……ぁ、んぁっ!!お姉、ちゃん……!ま、まだイったら、だ、駄目、な……んっくぅ!!っのぉ……っ?!」
蠢く物体を咥え込んで、艶かしく――
汚物と、憂の体から溢れた、新しい雫で汚れた、その下半身をくねらせ、喘いで、求めている、憂
「憂ー、人の話を聞かないとだめだよー?」
唯先輩は、あえいでいる憂の口の中に、人差し指を入れます
「ん、んぁ……んっんぷ……!!おねえ……んぁ!ちゃん……んぷ、んっ……」
それを、憂はいとおしそうに、指と……キスをするように、舌を指に絡めて、舐めて……
「憂ー、憂いは、私だけのもの、だよね、学校も、もう行かないよね?」
「んっ……は、はいっ!んっ……が、学校にもっ、どこにも、んぷ、んぁ!……い、行きません!
私は……ずっ、と……お姉ちゃ、っむ、……と、一緒、一緒が――いいっ!いい、からぁっ!!」
憂の、その返事を聞いて、私は――
私は……諦めました
今の状況では……
もう、理解出来ないから
さっきは……感情が高ぶって、頭に血が登って……涙も、出たけれど……
でも、変わってしまった憂を目の前にしているのに、今は涙も出ません
たぶん、もっと後で……この現実を、現実と思えないこの現実から離れたとき……
私の現実に帰った時……心に、余裕が生まれた時に……
じわじわと、その隙間から染み入るように入ってくるこの現実を受け止めたとき……
本当に、私は悲しむのかもしれない
でも――今だって、悲しい
でも――それだけ、今は、それだけです
私はせめて、二人の邪魔をしないように……
今、憂とキスをしている唯先輩を背にして、部屋を出ます
振り向いただけなのに、私の目に入ってきたのは……
そこは私にとって、よく知っている現実の光景でした
憂の家、廊下、窓から見える風景、外の光……
変わらない、変わっていない
憂の家から帰るとき、憂の部屋から出る時の光景
ドアを閉める時に振り向いて憂に、またね、と挨拶をしていた、そんな記憶が頭を過ぎります
今振り向いてしまったら、それはまた私の目を現実から引き離してしまう
だから、このまま私は……
憂に挨拶をしないで、またね、と言わないで――そのまま帰らないといけない
さようなら、憂――
さようなら、唯先輩――
――翌日、そして翌々日……
私は、学校を休みました
朝、目が覚め、微睡みの中で実感した、することができた、私の心を握りつぶすように掴む現実――
思い出すたびに、胸が締まるように辛く
頭が、中から破裂するように痛みました
心の、感情の、ほんの僅かな隙間から入ってきて
一度入ってくると、その心を塗りつぶしてしまうくらいに、濃くて、深くて、辛い――
憂が変わってしまったこと――
憂と会えないこと――
辛くて……悲しくて……
泣きたくても、涙は出なくて
悲しすぎて、涙より声が……喉の奥から、どうしようもない声が溢れてきます
私は、布団を被って、蹲って……
こみ上げる悲しさを、微かな声で外に吐き出して――
頭の中の記憶を、その声でかき消して――
心が壊れないように、耐えて……
それでもまた、絶えることなく込み上がる……憂との思い出――
それに覆い被さるように思い出す、あの憂と唯先輩の光景、現実――
ああ……私…………耐えられるの……かなぁ…………?辛いよ…………憂……
憂……――
――
「あ、梓ー、おはよー」
「純……おはよう……」
3日……それとも4日でしょうか?
2日以降も何日か学校を休んだけれど、何日休んだのか覚えていません
教室で純に声をかけられるまでは、何だか足元がふわふわと覚束ないような感覚でした
その前にも、何人かクラスメイトに声をかけられた気がしますが
なんだか……どれもよく覚えていません
今日は何故か……朝起きたとき、いつもと違って、頭の中がまるで靄がかかったみたいに真っ白で――
何も考えなくても、考えようとしても、その靄は晴れることなく、漂っているから
そのまま起きて、学校には来れただけのことです
「先生、体調不良って言ってたけど、もう大丈夫?」
「え……う、うん……」
体調不良……今も、あまり良くはないんだけれど
「梓が生きているか確認取ろうとケータイにメール送ったり電話したんだよ?」
携帯?あ、多分……充電器に繋いでなかったから……もう電池切れているかも……
「で、梓もガン無視するし……ひどいよ梓ー?」
「ご、ごめん……」
カバン、服のポケット、と確認しても……
やっぱり、と思っていたけどケータイは出てきませんでした……家に忘れてきたみたい……
「ケータイ忘れたって……梓ぁ、まだ大丈夫じゃないよ、それ……」
「そうかも……」
この調子だと……今日は他にもいろいろ忘れていそうです
「でも、今日梓の顔見れて安心したよ
憂の事があるから、梓も休学?なーんて心配したんだよ?」
――憂、休学……
「純は――」
「ん?」
「――憂の事、忘れることできる?」
「な、何……?いきなり……」
でも、いきなりの質問でも、純はそこで考えてくれました
「……完全に忘れることはできないと思う――」
「そうだよね……」
「――それに、忘れたくないことだってあるからね」
……そうだよね
私が、余計なことを、知ってしまっただけで――
変わってしまった憂を知っているだけで――
いいことだって沢山、沢山あったんだよ……
後悔しているのは私だけ……あの時、唯先輩は……警告してくれたのにね……
「――そういえば梓、憂に会いに行くって言ってたけど……結局、行ったの?」
「あ……」
――なんで、答えよう……
嘘をつくなら、行っていない、って言えばいいんだよ――
でも――
「……うん、あの日……憂に、会いに行ったよ」
「で、その様子だと……、やっぱ追い返されたってわけ?」
「ううん、憂には会ってきたよ」
「……?へえ、で、どうだった憂は?……元気そうだった?」
憂は――
「憂は――幸せそうだったよ」
「…………へ?なにそ――」
純の声は、始業のチャイムの音に掻き消しされてしまったから――
「――なんだかよくわかんないけど、憂が元気なら、いいかな?」
――純は、話を切り上げて、自分の席に戻って行きました
――憂も、唯先輩も、二人とも幸せそうだった
だけど――それに私が、私たちが関わることは、たぶん……もう、ありません
お互いが、お互いを必要としていて――
それがどんな形であったとしても、二人が、幸せなんですから――
……でも
なんでだろう?
私には、わからなかったのに――
少しだけ
ほんの、少しだけ
憂と、唯先輩みたいな
二人で求め合う関係になれることが
羨ましい、なんて思ってしまうのは……
こんな感情が、今少しだけでも……生まれたのは――
――なぜ、なんだろう……?
~ 終 ~
乙!結局レイプじゃないとか気になんないくらい面白かったよ
193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/01(月) 01:40:49.44:MjCAJZTb0唯「あとがき!」
>>68から書かせてもらいましたが……誤字脱字、投下の遅延など多かったのは……
唯「ごめんね!」
あと、時間とアイデアの関係で入れたくても省いてしまったシーンが幾つかありました
(憂が何故おしおきされているのか、とか、これレイプじゃなくね?とか……)
……あと、『汚物』は好きなように解釈してください
好き嫌いがあると思うので、ここの部分は表現を濁しました
なにはともあれ、一応完結することができて良かったです
最後まで読んでくれた人、落ちそうな時に保守してくれた人、感謝です
ありがとうございました
191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/01(月) 00:47:01.26:wSnMPAiKO>>68から書かせてもらいましたが……誤字脱字、投下の遅延など多かったのは……
唯「ごめんね!」
あと、時間とアイデアの関係で入れたくても省いてしまったシーンが幾つかありました
(憂が何故おしおきされているのか、とか、これレイプじゃなくね?とか……)
……あと、『汚物』は好きなように解釈してください
好き嫌いがあると思うので、ここの部分は表現を濁しました
なにはともあれ、一応完結することができて良かったです
最後まで読んでくれた人、落ちそうな時に保守してくれた人、感謝です
ありがとうございました
GJ
すげえ狂気だ…久しぶりにいいものを読んだぜ
なぜか綺麗な話に思えた
すげえ狂気だ…久しぶりにいいものを読んだぜ
なぜか綺麗な話に思えた

figma けいおん! 中野梓 制服ver.









































コメント 4
コメント一覧 (4)
ふざけんなwwwwwwwwwwww
心情描写情景描写、どれをとってもそこら辺のssより上手いじゃん……
この人、将来なんかの賞取るんじゃないかなって思ったのは、俺だけだろうか?