
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/21(木) 23:03:50.04:0iNy18pe0
梓(ついにこの日がきてしまった)
梓(明日はバレンタイン。女の子が好きな人にチョコを贈る日)
梓(今年で卒業する先輩達にとって私に思いを伝えるラストチャンス)
梓(唯先輩、澪先輩、ムギ先輩…この美少女の中から一人だけ選ぶ日がやってきたんだ)
梓(確かにこのままじゃいけないなんてわかってた。でも酷いよ、こんなの。先輩達が可哀想…)
純「ねえ、梓のやつどうしたの?」
憂「さあ…。梓ちゃん、深刻な顔してどうしたんだろう」

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韓国からポーランドに輸出されるはずだった戦車、軽戦闘機、自走砲などの「K防産」、すべて霧散して夢と終わる可能性も…
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/21(木) 23:15:14.97:2gl3lJ5HQ
放課後
紬「はい梓ちゃん、お茶」
梓「どうもです」
梓(ムギ先輩…うん、やっぱりいい)
梓(この優しさ、溢れ出る母性…ギュって抱きしめてほしい人NO,1)
梓(最初は掴みどころの無い人だと思ってたけど、天然で無邪気な一面を知って評価が一変したね)
梓(それに、キレイだしスタイル抜群。これはたまらないよね…)
梓(そして何より大きいのが…お金!)
梓(琴吹の一人娘のムギ先輩を捕まることができれば、正に玉の輿ってやつだし)
梓(美人な妻を持ち優雅なセレブ生活…ぐふっ)ニヤニヤ
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/21(木) 23:22:59.76:ic0YYXFf0
澪「練習してから…はぁ、もういいや」
梓(外見なら文句なしで澪先輩かな。美人を絵に描いたような人だよね)
梓(背が高くて、髪の毛もキレイで…キュッって釣りあがった目がまたカッコイイ…)
梓(なにしろファンクラブができるくらいなんだから。世間のお墨付きって訳)
梓(あとは私と似て責任感が強いしっかり者なのが好印象だよね。これは将来の子育てでも重要なポイントだね)
梓(私と澪先輩の子供なら性格は完璧、澪先輩似のとびきりの美人が生まれるはず…)
梓(面倒見もよさそうだし私に優しくしてくれそうだし旦那にしたいタイプだなあ)
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/21(木) 23:42:10.12:0iNy18pe0
梓(後は…)チラ
唯「えへへ、おいひぃ~」
梓「ああもう、そんなに汚して…。ほら、拭くからじっとしててください」フキフキ
唯「んー…ありがとあずにゃん」
梓(本当に手のかかる人…。でもそこが放っておけないんだよね)
梓(練習はしないし子供みたいだし、私の好みとは正反対なんだけど…)
梓(そのくせ急に真面目な顔したり、先輩みたいな振る舞いされたら…ドキッってしちゃうじゃないですか)
唯「お礼にあずにゃんギューッ!」ダキッ
梓「ちょっ、やめてください!」
梓(それにここまでストレートに好意を見せられたら、答えないわけにはいかないでしょ)
梓「」チラッ
律「ん、何?」
梓(この人はおおざっぱだからパス)
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/21(木) 23:55:28.89:0iNy18pe0
梓(あっ、明日はバレンタイン前日ってことは、先輩達はチョコを作らないといけないわけで…)
梓「あっ。私ちょっと用事があったの忘れてました!」
澪「あ、そうなのか?じゃあ私達も帰るか」
梓(そうそう、早く帰ってチョコを作ってください)
律「えーもう帰るの?つまんなーい」
梓(あなたと違って澪先輩たちは忙しいんですよ)
紬「じゃあ皆で帰ろっか」
梓「いえ、ちょっと急いでるので走って帰ります。それでは」ピューッ
唯「あずにゃん、また明日ねー!」
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 00:01:58.52:ajnkHPSl0
梓の部屋
梓(9時か…今頃先輩達はチョコ作りの真っ最中かな?)
梓(唯先輩はきっとヘンテコなチョコになるんだろうな
梓(ムギ先輩は…自作じゃなくて取り寄せた超高級チョコレートとか?)
梓(澪先輩はチョコというより、お菓子…シフォンケーキとか作ってくるかも)
梓(とりあえず明日に備えて寝ておこうかな…。早起きして、ばっちりキメていかないと)
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 00:13:22.32:ajnkHPSl0
翌日
梓「…」
梓(誰もいない…)
梓(7時前に学校に着てしまった…。流石に早すぎたかな?)
梓(ううん、人前でチョコを渡して告白するのは恥ずかしいだろうし…そんな人のためにも早く学校に行ってた方がいいよね)
梓(女の子が告白しやすい状況を作るのも大切)
梓(とりあえず自分の机に座ってよう)
梓「…」
ガチャ
梓(きた!)
?「あれ…?」
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 00:23:22.92:ajnkHPSl0
憂「梓ちゃん、もう着てたの?こんな早くにどうしたの?」
梓(なんだ憂か…)
梓「ん、ちょっと早く目が覚めちゃってね。憂こそどうしたの?」
憂「え!?わ、私は…」ガサッ
梓(ん…あの袋は!)
梓(まさか憂まで私の事を…。これは盲点だった…)
梓「うん、何かな?私に教えてくれる?」ニコッ
憂「えっと、その…///」
梓「…恥ずかしい?」
憂「う、うん…///」モジモジ
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 00:31:26.03:ajnkHPSl0
梓(憂ってば、恥ずかしがり屋さんだな…あっ!)
梓(私より早く登校して、こっそり机に入れる…そんなやり方もあるのか!)
梓「そうだ、私音楽室に忘れ物取りに行かないと!行ってくるね!」ダッ
憂「あっ、梓ちゃん」
梓(これでOK、かな?憂には悪いことしちゃったけど…まずは1つ獲得と)
梓(あまり早く帰っても、憂が気まずいだろうし音楽室で時間を潰そっと。先輩が来るかもしれないしね)
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 00:40:27.09:ajnkHPSl0
音楽室
梓「…」
梓(それにしても憂も私の事が好きだなんて…。これで4択になっちゃったなあ)
梓(憂かぁ…。可愛いし、優しくて、勉強も運動もできる。家事も完璧だし、よく考えればすごい逸材だよね)
梓(それに憂を選べば、自動的に唯先輩との付き合いも続くわけで…。うまくすれば姉妹両方なんてことも…?)
キンコンカンコン
梓「あ、予鈴」
梓(先輩達来なかったな…。まあ私が朝から音楽室にいるなんて思わないだろうしね)
梓(とりあえず、皆が私の机に入れられるようにギリギリまでここで粘るか…)
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 00:54:22.92:ajnkHPSl0
教室
教師「中野、遅いぞ!」
梓「す、すみません」
クスクス…
梓(ギリギリまで粘りすぎて遅刻しちゃった…)
梓(まあいいや。女の子を恥ずかしがらせるくらいなら私が恥をかく事くらい…)ゴソゴソ
スカッ スカッ
梓(あれ?机に何も入ってない…?)
梓(せっかく出てってあげたのに、憂ってば一体何して…あ)
梓(下駄箱…?)
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 01:00:22.10:ajnkHPSl0
梓(そうか…下駄箱だ!よく考えれば机に入れたら…)
梓『あれ?机の中に何か入ってる』
モブA『梓、それってチョコレートじゃない?誰から?』
梓『さ、さあ』
モブB『こっそり机の中に入れるとか、それって本命じゃない!?』
モブC『げ、それレズ!?キモーい!』
梓『ちょっと皆止めなよ!』
キャハハハハ…
憂『…』グスン
梓(こうなる可能性もあるよね…。憂が机に入れてなくてよかった…)ホッ
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 04:50:28.41:8LYKWG+qP
昼休み
梓「…」
梓(下駄箱にもなかった…憂ってば一体どこに入れてくれたんだろう)
憂「梓ちゃんお昼食べよう」
梓「あ、うん」
純「いやーそれにしてもチョコ交換がすごいね」
梓「純達は貰ったの?」
純「うん、ジャズ研の友達と交換したよ」
梓(純ですら貰ってるのに…)
99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 21:23:01.06:ajnkHPSl0
梓「ごめんね、私用意してないんだ」
憂「ううんいいの。私は自分が上げられればいいから」
純「憂ってホントいい子だね」
梓(ごめんね憂、ホワイトデーにお返ししてあげるからね)
純「そんな可哀想な二人のために、私がチョコを恵んであげよう!はいよ」
憂「わぁ、ありがとう純ちゃん!」
梓(コンビニ産の安物だな…こいつには返さなくていいな)
101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 21:31:24.46:ajnkHPSl0
憂「あっ私も用意してあるんだ…よかったら食べてね」サッ
梓(えっ)
純「おおっサンキュー憂!」
梓「憂、何で私の分まで?」
憂「えっ?なんでって梓ちゃんにもあげるに決まってるよ」
梓「だって憂はもう私にチョコを…あ」
憂「?」
梓(そうか、ここで私にだけ渡さないと、別にチョコを渡したことがバレるから…なるほどね)
梓(ここは憂の演技に乗っておくか)
梓「なんでもない。ありがとう憂」
憂「どういたしまして♪」
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 21:34:37.56:ZvgCNUEl0
午後
キャーキャー モブコチャン、パース!
梓(おかしい…。5時間目…もう放課後になるのに未だに憂のチョコが発見できない)
梓(聞くしか…いや、今は体育だ。移動授業は教室が無人になる絶好のチャンス)
梓(もしかして憂は最初からこの時間を狙ってたんじゃ…?)
キンコンカンコン
教師「はい終了~!ボール片付けて集まれ~!」
憂「」ソワソワ
梓(やっぱりソワソワしてる。これが終わったらダッシュで帰って私の机にいれるつもりなんだ)
梓(さりげなく憂より後…タイミングを見計らって二番目に教室に入らないとね)
105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 21:59:19.85:ajnkHPSl0
教室
梓(さて、チョコレートはっと…)
ガサッ
梓「…」ニヤァ~
梓(あった!ついにきたっ!)チラッ
憂「…」
梓(憂、うつむいてる。恥ずかしいってわけね)
梓(ここでチョコを取り出してジロジロ見るのはマナー違反だよね。スムーズに鞄に移してっと)ササッ
梓(憂のためにも早く出てってあげよう。音楽準備室へGO!)カサカサ
110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 22:09:26.70:ajnkHPSl0
音楽準備室
梓(まだ誰も来てないか…)
ガサガサ
梓(私宛の包み無し)
梓(まあココに置いたら他の人に見つかっちゃうかもしれないし、当然といえば当然か)
梓(先輩が来るまで憂のチョコでも眺めてようかな)ニヤニヤ
梓(ん?カードがついてる)
大好きだよ。ずっと一緒にいようね♪
ゆい
梓「えっ…唯先輩?」
111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 22:10:37.28:MKltvPOT0
梓「憂じゃなくて…唯先輩からだったんだ」
梓(そうか…唯先輩は私が体育の時間を見計らってコッソリ机に入れたんだ)
梓(ふふっ、唯先輩ってば♪)キュン
梓(私争奪戦、唯先輩が一歩リードかな?)
ガチャ
梓(おっと!)サッ
律「おーっす!」
唯「あーあずにゃんだ。もう来てたんだ」
梓「ええ。授業が早く終わったもので」
梓(平静を装う唯先輩カワユス)
119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 22:26:35.89:ajnkHPSl0
紬「ねえねえ、今日は何の日か知ってる?」
梓「はて?なんの日でしょう」
唯「バレンタイン!」
梓(ハイテンションの唯先輩可愛い)
律「ムギ…もしかしてその箱は!?」
紬「今日はチョコケーキを持ってきたの」パカッ
梓「ああ、バレンタインでしたか」
律「うわっでっか!」
澪「食べきれなさそうだなぁ」
梓(ほほう)
紬「早速切り分けるわね」
120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 22:35:48.23:ajnkHPSl0
紬「…よしっ。はいどうぞ」
唯「うわぁ、おいしそ~!」
梓「あれ?ムギ先輩のバレンタインチョコってコレですか?」
紬「え?そうだけど…ダメだった?」
梓「いえ、ダメというか…」
梓(皆で仲良く食べたんじゃ私に気持ちが伝わらないんじゃ…)
梓(って、よく考えたら皆の前で私にだけ渡したり、私にだけ豪華な本命チョコ渡したらバレバレじゃん)
澪「梓、チョコ嫌いだったっけ…?」
梓(しまった!澪先輩が不安な顔を!)
梓「いえ、チョコ大好きですよ。もっと欲しいくらいです」
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 22:42:02.23:ajnkHPSl0
梓(それによく見ると…)
唯「んまい!」
律「ハムッハフッ!」
梓(私のケーキ微妙に大きいな…)
梓「ふ」ニヤァ~
澪(梓の鼻膨らんでる…)
梓「時に澪先輩」
澪「えっ!?あ、何?」
梓「澪先輩はチョコなんか作ったり?」
澪「ああ、まあ…一応」
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 22:49:45.12:ajnkHPSl0
律「えっマジ?ちょうだいちょうだい!」
梓(なんか勘違いしてるなこの人)
梓「律先輩、私達に作ったとは言ってませんよ」
澪「いや、作ったは作ったんだけど…///」
紬「食べたーい!」
澪「いや、持ってきてないんだ…。見た目も微妙だったから」
梓(えっ…)
唯「ええ~っ?見た目なんか気にしなくていいのにぃ」
梓「そうです、気持ちが重要なんです。渡したほうがいいと思います」
129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 22:55:44.30:ajnkHPSl0
澪「じゃ、じゃあ帰ったら渡しに行こうかな…///」ボソ
律「え?渡しに…?」
梓「だから、『私達』に作ったとは言ってないじゃないですか…」
梓(『私に』作ったってことですよ)
律「なんだよぉ~…」ガクリ
梓「ご愁傷様です」
律「え」
梓「あ、いえ。そういうことなら今日は帰りましょうか」
紬「そうね。澪ちゃんは渡したい人がいるそうだし♪」
澪「からかうなよ…///」
132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 23:05:51.69:ajnkHPSl0
梓(澪先輩、直接渡せないでポストに入れたりするかもしれない…後に帰ったほうがいいかな?)
梓「では澪先輩達はお先にどうぞ。唯先輩はちょっと待っててもらえますか?」
唯「え、私?」
梓「はい。ちょっと手伝って欲しいことがあって…」
梓(さりげなく唯先輩の告白タイムを作って、と)
唯「いいよー。じゃあ皆また明日ねー」
律「またなー」
バタン
唯「あずにゃん、手伝いって何?」
梓「ああすみません、ウソです。今日は唯先輩と二人で帰りたかったので」
唯「えっ…あずにゃん?」
梓「っと、ちょっと待っててください!すぐ戻ってくるので!」
ガチャッ
唯「え?ちょっとあずにゃん?」
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 23:10:00.30:MKltvPOT0
カササササ…
梓(机にあったチョコは唯先輩からだった)
梓(ということは、どこかに憂からのチョコがあるはず…!)
梓(いや…もしかしたら)
ガチャッ
憂「!?」
梓「憂…やっぱりいたね」
憂「あ、梓ちゃん…。どうして?」
梓「憂…泣いてるの?」
憂「…」
137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 23:22:53.54:ajnkHPSl0
梓「どうしたの?教えてもらえるかな」
憂「あのね…。チョコ…。チョコがないの…」
梓「チョコが?」
憂「ないの…」グスッ
梓(っ!?)
梓(チョコを無くした…。そうか、だから私に渡せなかったんだ!)
梓(体育の後、早く教室に帰って私の机に入れるつもりが、無くなっていたから)
梓(あの時うつむいてたのは恥ずかしがってたんじゃない。落ち込んでたんだ)
139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 23:30:27.03:ajnkHPSl0
梓「憂、もしかしてずっと探してたの?」
憂「…」コクリ
梓(もう真っ暗なのに…。こんなに遅くまで探してたんだ)
梓「憂」
ギュッ
憂「梓…ちゃん?」グスッ
梓「憂、もういいんだよ」
憂「…」
梓「梓の気持ち、伝わったから。ありがと…」
チュッ
憂「!?」
梓「今のは私の気持ちだよ…」
憂「…っ!」
パシーン!
140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 23:34:00.30:XCkfn9ZZP
憂「な、何するの梓ちゃん…!」
梓「痛っ…な、なんで?」ヒリヒリ
憂「何でって…突然ひどいよ!私、ファーストキスだったのに…!」
梓「…ごめん。突然したのは謝るから。でもね、私も憂の事が好きだからしたんだよ」
憂「…私の気持ちは?」
梓「えっ…?だ、だから私ならお昼のチョコだけでいいから。朝のチョコが本命だったんでしょ?」
憂「そうだよ…。あれはお姉ちゃんへのチョコだよ」
梓「えっ…。じゃ、じゃあお昼のチョコは?私にはアレだけ?あれが本命?」
憂「梓ちゃん、何いってるの…?あれは友チョコだよ!純ちゃんと一緒だったでしょ!?」
梓「え…い、意味がわからないよ」
153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 23:52:41.02:ajnkHPSl0
憂「私だって梓ちゃんがわからないよ…!私が好きなのはお姉ちゃんだって言ってるのに…!」
梓「う、憂…朝のチョコがなくなったんだよね?」
憂「なくなってないよ?あれはお姉ちゃんに渡したもん」
梓(なにそれ?どういうこと?なんでそんな紛らわしい事するわけ?)
梓(憂のせいで私が大恥かかされたじゃん…!)
梓(ウザっ…!マジでウザっ…!)
174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 01:29:14.75:6DhB30+O0
梓「…」
梓(文句言ってやりたいけど…ここで喧嘩して憂との関係が悪くなるのは…)
梓(ここは大人の対応をしておこう。唯先輩との関係まで危なくなっちゃうのはゴメンだよ)
梓「…ごめん。私の勘違い」
憂「…」
梓(何か言いなよ)
梓「唯先輩待ってるから、先行くね」
憂「え…」
梓(憂の顔w)プッ
バタン
憂「…」
175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 01:33:40.74:6DhB30+O0
-校門-
梓「お待たせしました」
唯「遅いよ~…ってどうしたの!?頬っぺた真っ赤だよ!?」
梓「しがらみを断ち切ってきただけです」
唯「しがらみ?」
ギュッ
唯「あ、あずにゃん?」
梓「手、繋いでいきましょうか」
唯「おぉ…あずにゃんから握ってくれるなんて~」
梓「ふふっ。行きましょう」ニコ
180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 02:28:39.93:6DhB30+O0
-帰り道-
梓「唯先輩の手は温かいですね」
唯「えへへ。あずにゃんもあったかいよ」
梓「唯先輩の心が優しいからですよ、きっと」
唯「え…。あ、あずにゃん恥ずかしいよ~///」
梓(脈アリ。ううん、やっぱり唯先輩はもう落ちてる)
唯「…」
梓「…」
唯「あっ…ここでお別れだね」
梓「ですね」
梓(絶好のシチュエーションだけど…どうする?)
181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 02:37:46.79:6DhB30+O0
唯「えへへ♪」
梓(唯先輩の気持ちはわかった。けど実際に先輩の口から聞くまでは安心できない)
梓(こっちからコクったほうがいいかな?今の雰囲気なら絶対にいける)
梓(いや、でも私にはムギ先輩が…。それに澪先輩もいるわけだし)
梓(曖昧なままにするのはよくないかな。まずは唯先輩をしっかりとつかまえてから他の先輩の事を考えるべき)
梓(よしっ)
ポスン
唯「あずにゃん?」
梓「唯センパイ…私」ジッ
梓(胸にもたれかかりつつ上目遣い。目をウルウルさせるイメージで…)ウルウル
唯「…!」
182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 02:45:57.49:6DhB30+O0
梓「私、唯センパイの事が…」
唯「あずにゃん…」
梓「…ん」スッ
梓(ここで目を閉じる…完璧)
梓(さあ唯先輩、私の唇を奪ってください)
ガシッ
梓(くるっ!)ムチュチュー
唯「…ごめん」
梓(いいですよ、どうぞ)ムチュチュー
唯「あずにゃん、止めて」
梓(え?)パチッ
梓「あの…唯先輩?」
唯「ごめんね」
梓「えっと…?」
184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 02:56:02.89:6DhB30+O0
梓(伝わらなかったのかな?)
梓「唯先輩。私も唯先輩が好きです」
唯「うん、ありがとう。私もあずにゃんのこと大好き」
梓「だから大丈夫ですよ。その…キスしても///」
唯「ごめんね。私の好きはそういう好きじゃないから…」
梓「…」
梓「唯先輩、私の事好きって言ってくれたじゃないですか。ずっと一緒にいようって言ってくれたじゃないですか」
唯「えっ…私そんな事」
梓「いやっチョコくれたじゃないですか!じゃあコレはなんなんですか!?」ガサゴソ
唯「あっ!なんであずにゃんが!?」
梓「なんでって私の机に入れてくれたじゃないですか!このカード付で!」バッ
唯「あずにゃんの机…?もしかしてっ」
唯「ごめん…間違えちゃったかも」
梓「…は?」
186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 02:58:44.80:YxL7K0dlO
唯「私、憂の机に入れようとしたんだけど…なんでか間違えちゃったのかも」
梓「…」
唯「ご、ごめんねあずにゃん…」
梓「なんでわざわざそんな渡し方したんですか…」
唯「…家で交換するより、学校でサプライズで渡しあおうって」
唯「うぅ…ごめん」
梓「…」
唯「あずにゃん、怒ってる…?」
梓(はぁ?当たり前じゃん!頭おかしいんじゃないこの人)
唯「あのね、えっと」
梓「…なんですか」
唯「チョコ返してもらっていい?」
梓「」
189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 03:21:04.18:6DhB30+O0
………
……
…
梓(憂があんなに必死に探してたのは、唯先輩からきてるはずのチョコを探してたから)
梓(あそこで気づいていれば二度も大恥をかかなくてすんだのに…!)
梓(あーホンットむかつく、あのバカ女!普通机間違えないでしょ!?意味わかんない!)
梓(頭足りないんじゃないのあの人?しかも近親相姦レズとか生きてる価値無しだね)
梓(まあいいや、唯先輩はもう切ろう。澪先輩とムギ先輩のどっちかに絞ろ)
梓「さて、澪先輩はもう来たかな?」
パカッ
梓「あれ?ポストには入ってない」
梓(あ、入らなかったのかな…中かな?)
ガチャ
梓「ただいまー」
190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 03:27:03.24:6DhB30+O0
梓(玄関には無し)
梓「お母さーん、先輩家に来なかった?」
梓母「先輩?きてないわよ」
梓「ええ?そんなはずないよ。澪先輩が家に届けに来るはずなの」
梓母「そうなの?じゃあ後でくるんじゃない?」
梓「そっか。じゃあ澪先輩はいいや。ムギ先輩は?琴吹先輩」
梓母「だから誰もきてないわよ」
梓「それは知ってるって。宅急便でムギ先輩から届け物がきたでしょ?」
梓母「お母さん朝からずっと家にいるけど、今日は何もきてないわよ」
梓「あれぇ?おかしいなあ…」
梓(配達遅延かな?)
192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 03:27:57.64:vuO1MUC3O
梓の部屋
梓「うーん、もう8時すぎなのに」
梓(こんな時間に女の子が出歩くのは危ないし、無理して来ないように電話しておこう)
Trrrr…
梓「あ、こんばんは。梓です」
澪『ああ、梓。電話なんて珍しいね』
梓「えへへ、ちょっと澪先輩が心配になったので」
澪『私が?どうして?』
梓「澪先輩ってば、チョコの事ですよ。これから届けにきてくれるんですよね?」
澪『え?』
梓「家まで来ていただけるのは嬉しいんですが、もうこんな時間ですし。無理に今日じゃなくても大丈夫ですよ」
澪『??』
195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 03:44:25.65:EbAXdPaj0
澪『えっと、どういうこと?』
梓「いえ、今からチョコを届けにくるんですよね?無理に今日じゃなくても平気ですから」
澪『今から?私とっくに渡してきたけど…。まあ、渡したっていうかポストに入れたんだけど』
梓「ポストに…?ちょ、ちょっと待ってください!」ポイッ
澪『うわっ!?おい梓、どうした?』
………
……
197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 03:48:19.23:6DhB30+O0
梓(ダメ、どんなに探してもない。盗られちゃったのかな…)
梓「澪先輩、本当にすみません!」
澪『え?ちょっとよくわからないんだけど』
梓「私、家に帰ってすぐポスト見たんですけど、親も知らないって言っててっ。今も探しなおしたんですけどっ」
澪『…?なんで梓が探すんだ?』
梓「え?だってさっき届けてくれたって」
澪『いや、届けたのは…その…。り、律の家だって///』
梓「…」
澪『うぅ、言っちゃった…。恥ずかしい///』
梓「あの、私は?」
澪『え?届けてないけど…』
梓「…」
199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 04:03:07.08:6DhB30+O0
………
……
…
梓(まさか澪先輩が律先輩の事を好いてたなんて…)
梓(結局私に残ったのはムギ先輩だけ)
梓(ふん。まあムギ先輩をゲットした私が一番勝ち組だしいいか)
梓(あの姉妹は世間から迫害されて一生日陰で生きていく運命)
梓(そして澪先輩と律先輩は女二人の低所得、貧乏人生活決定と。ご苦労様です)
梓「ふむ」
梓(ムギ先輩のチョコ…配達が遅れてるだけならいいけど、本当に大丈夫かな?)
梓(万が一配達事故なんてことがあったりしたら…)
梓(念には念を。確認しておこうかな)
200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 04:05:19.96:6DhB30+O0
Trrr
女『はい、こちらクソネコヤマト○○営業所です』
梓「あ、すみません。荷物の問い合わせをしたいのですが」
女『はい、問い合わせ番号はおわかりになりますか?』
梓「えーっと、それがちょっとわからなくて。差出人はわかるので、探してもらえますか?名前は琴吹紬、住所は…」
202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 04:13:54.75:6DhB30+O0
………
……
…
梓「いえ、そんなはずはないんですけど。もう一度探してもらえますか?」
女『はい…しかし確かにお客様の仰られた通りにお探
梓「あー、じゃあもういいです。それじゃ」
女『お客s』
プツン
梓「絶対事故だ…。あークソネコヤマト最悪!ムギ先輩のチョコどうしてくれるの!」バタバタバタ
梓「…」
梓「…」ムクリ
Trrrr
203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 04:21:55.20:6DhB30+O0
梓「あ、ムギ先輩こんばんは。梓です」
紬『わぁ嬉しい♪梓ちゃんから電話してくれるなんて』
梓「えへへ…♪バレンタインのうちにお礼しておこうと思って。ムギ先輩、チョコありがとうございました」
紬『えっそんな、皆で食べたくて持ってったんだし。お礼なんていいのよ?』
梓「…」
梓(何か嫌な予感が…)
紬『梓ちゃん?』
梓「あの、ムギ先輩ってあのケーキ以外に、誰かにチョコあげたりしましたか?」
紬『してないけど…?』
梓「…こっそり誰かに渡したり、家に届けたりとか」
紬『してないけど…』
梓「…」
プッ… ツー、ツー、ツー…
紬「あ、あれ?」
207:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 04:39:11.43:EbOf/rjU0
………
……
…
梓「ウゥ…」
梓(まさかのチョコ0…どういうことなの?)
梓(唯先輩…あんなに私に抱きついてきたのに!何度もキスしようとしたくせに!)ジタバタ
梓(澪先輩…あんなに私を褒めてくれてたのに!可愛がってくれてたのに!)ジタバタ
梓(ムギ先輩…あんなにたくさんお菓子くれたのに!いきなり抱きついてきたくせに!)ジタバタ
梓(憂だって…思わせぶりな態度とったり優しくしてきたくせに…)ジタバタ
梓「…」
梓「レズビッチ…」ボソッ
ピンポーン
梓(…)
『梓ー!お客さんよー!』
梓(…?)ムクリ
209:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 04:54:22.65:6DhB30+O0
ノロノロ…
梓「はい…あ」
律「よっ梓」
梓「何の用です…。こんな遅くに家まで押しかけて」
梓母(ふふ、私はお邪魔みたいね)
梓母「お母さんちょっと買い忘れたものあるから出かけてくるわね。律ちゃん、ごゆっくり」
律「あ、はい!ありがとうございます!」
バタン
梓「で、何ですか?私もう寝たいんですけど」
律「あーいや、ホントは学校で渡そうと思ってたんだけどさ?どうしても渡せなくて…」ガサッ
210:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 04:55:10.01:7RTDaTdDP
梓「え…?それって」
律「ん、まあチョコなんだけどさ///よかったら、コレ」サッ
梓「律せんぱいぃ…!」ジーン
梓(おおざっぱでいい加減だからパスなんて言ってごめんなさい…!律先輩は軽音部一の美少女です!)
梓「先輩、私も前から律先輩の事が」キリッ
律「私の変わりに澪に渡してくれないか?頼む!」
梓「キイイイイイイ!!」ガシッ
律「ちょっ」
梓「ふんっ!」ブンッ
グチャッ!
律「あああああっ!?わ、私のチョコ!」
213:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 05:00:32.10:7RTDaTdDP
………
……
…
純「うぅ~、寒っ」
純「何やってんのよ梓の奴!せっかくこの私がわざわざチョコ届けにきてやったのに…」
ピンポーン ピンポーン
梓(絶っ対出ない…)
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピピピピンポーン
梓「…」イライラ
梓「あーもううるっさいなあ!誰なの!?」
ドスドスドス
梓「はい何でしょうかっ!」ガチャッ
純「あっやっと出た!いるんならさっさと出てよね!」
梓「あんたさあ、こんな時間に迷惑だと…」
純「ごめんごめん…。ほらこれあげるから機嫌直して?ハッピーバレンタイン!」
梓「…」
純「へへ///」
梓「…」
梓「チェンジ」
バタン
-HAPPY END-
224:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 05:58:53.99:83Ptz6n/0
>梓(唯先輩、澪先輩、ムギ先輩…この美少女の中から一人だけ選ぶ日がやってきたんだ)
あ…れ?
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/21(木) 23:17:37.30:QviG/tfeOあ…れ?
おかしーし!
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/21(木) 23:22:06.76:0iNy18pe0放課後
紬「はい梓ちゃん、お茶」
梓「どうもです」
梓(ムギ先輩…うん、やっぱりいい)
梓(この優しさ、溢れ出る母性…ギュって抱きしめてほしい人NO,1)
梓(最初は掴みどころの無い人だと思ってたけど、天然で無邪気な一面を知って評価が一変したね)
梓(それに、キレイだしスタイル抜群。これはたまらないよね…)
梓(そして何より大きいのが…お金!)
梓(琴吹の一人娘のムギ先輩を捕まることができれば、正に玉の輿ってやつだし)
梓(美人な妻を持ち優雅なセレブ生活…ぐふっ)ニヤニヤ
あずにゃん黒い・・・
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/21(木) 23:24:14.49:2gl3lJ5HQああ、黒くてテカテカしてやがる
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/21(木) 23:31:45.73:0iNy18pe0澪「練習してから…はぁ、もういいや」
梓(外見なら文句なしで澪先輩かな。美人を絵に描いたような人だよね)
梓(背が高くて、髪の毛もキレイで…キュッって釣りあがった目がまたカッコイイ…)
梓(なにしろファンクラブができるくらいなんだから。世間のお墨付きって訳)
梓(あとは私と似て責任感が強いしっかり者なのが好印象だよね。これは将来の子育てでも重要なポイントだね)
梓(私と澪先輩の子供なら性格は完璧、澪先輩似のとびきりの美人が生まれるはず…)
梓(面倒見もよさそうだし私に優しくしてくれそうだし旦那にしたいタイプだなあ)
梓(後は…)チラ
唯「えへへ、おいひぃ~」
梓「ああもう、そんなに汚して…。ほら、拭くからじっとしててください」フキフキ
唯「んー…ありがとあずにゃん」
梓(本当に手のかかる人…。でもそこが放っておけないんだよね)
梓(練習はしないし子供みたいだし、私の好みとは正反対なんだけど…)
梓(そのくせ急に真面目な顔したり、先輩みたいな振る舞いされたら…ドキッってしちゃうじゃないですか)
唯「お礼にあずにゃんギューッ!」ダキッ
梓「ちょっ、やめてください!」
梓(それにここまでストレートに好意を見せられたら、答えないわけにはいかないでしょ)
梓「」チラッ
律「ん、何?」
梓(この人はおおざっぱだからパス)
梓(あっ、明日はバレンタイン前日ってことは、先輩達はチョコを作らないといけないわけで…)
梓「あっ。私ちょっと用事があったの忘れてました!」
澪「あ、そうなのか?じゃあ私達も帰るか」
梓(そうそう、早く帰ってチョコを作ってください)
律「えーもう帰るの?つまんなーい」
梓(あなたと違って澪先輩たちは忙しいんですよ)
紬「じゃあ皆で帰ろっか」
梓「いえ、ちょっと急いでるので走って帰ります。それでは」ピューッ
唯「あずにゃん、また明日ねー!」
梓の部屋
梓(9時か…今頃先輩達はチョコ作りの真っ最中かな?)
梓(唯先輩はきっとヘンテコなチョコになるんだろうな
梓(ムギ先輩は…自作じゃなくて取り寄せた超高級チョコレートとか?)
梓(澪先輩はチョコというより、お菓子…シフォンケーキとか作ってくるかも)
梓(とりあえず明日に備えて寝ておこうかな…。早起きして、ばっちりキメていかないと)
翌日
梓「…」
梓(誰もいない…)
梓(7時前に学校に着てしまった…。流石に早すぎたかな?)
梓(ううん、人前でチョコを渡して告白するのは恥ずかしいだろうし…そんな人のためにも早く学校に行ってた方がいいよね)
梓(女の子が告白しやすい状況を作るのも大切)
梓(とりあえず自分の机に座ってよう)
梓「…」
ガチャ
梓(きた!)
?「あれ…?」
憂「梓ちゃん、もう着てたの?こんな早くにどうしたの?」
梓(なんだ憂か…)
梓「ん、ちょっと早く目が覚めちゃってね。憂こそどうしたの?」
憂「え!?わ、私は…」ガサッ
梓(ん…あの袋は!)
梓(まさか憂まで私の事を…。これは盲点だった…)
梓「うん、何かな?私に教えてくれる?」ニコッ
憂「えっと、その…///」
梓「…恥ずかしい?」
憂「う、うん…///」モジモジ
梓(憂ってば、恥ずかしがり屋さんだな…あっ!)
梓(私より早く登校して、こっそり机に入れる…そんなやり方もあるのか!)
梓「そうだ、私音楽室に忘れ物取りに行かないと!行ってくるね!」ダッ
憂「あっ、梓ちゃん」
梓(これでOK、かな?憂には悪いことしちゃったけど…まずは1つ獲得と)
梓(あまり早く帰っても、憂が気まずいだろうし音楽室で時間を潰そっと。先輩が来るかもしれないしね)
音楽室
梓「…」
梓(それにしても憂も私の事が好きだなんて…。これで4択になっちゃったなあ)
梓(憂かぁ…。可愛いし、優しくて、勉強も運動もできる。家事も完璧だし、よく考えればすごい逸材だよね)
梓(それに憂を選べば、自動的に唯先輩との付き合いも続くわけで…。うまくすれば姉妹両方なんてことも…?)
キンコンカンコン
梓「あ、予鈴」
梓(先輩達来なかったな…。まあ私が朝から音楽室にいるなんて思わないだろうしね)
梓(とりあえず、皆が私の机に入れられるようにギリギリまでここで粘るか…)
教室
教師「中野、遅いぞ!」
梓「す、すみません」
クスクス…
梓(ギリギリまで粘りすぎて遅刻しちゃった…)
梓(まあいいや。女の子を恥ずかしがらせるくらいなら私が恥をかく事くらい…)ゴソゴソ
スカッ スカッ
梓(あれ?机に何も入ってない…?)
梓(せっかく出てってあげたのに、憂ってば一体何して…あ)
梓(下駄箱…?)
梓(そうか…下駄箱だ!よく考えれば机に入れたら…)
梓『あれ?机の中に何か入ってる』
モブA『梓、それってチョコレートじゃない?誰から?』
梓『さ、さあ』
モブB『こっそり机の中に入れるとか、それって本命じゃない!?』
モブC『げ、それレズ!?キモーい!』
梓『ちょっと皆止めなよ!』
キャハハハハ…
憂『…』グスン
梓(こうなる可能性もあるよね…。憂が机に入れてなくてよかった…)ホッ
このあずにゃんは俺だ
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 21:17:03.30:ajnkHPSl0昼休み
梓「…」
梓(下駄箱にもなかった…憂ってば一体どこに入れてくれたんだろう)
憂「梓ちゃんお昼食べよう」
梓「あ、うん」
純「いやーそれにしてもチョコ交換がすごいね」
梓「純達は貰ったの?」
純「うん、ジャズ研の友達と交換したよ」
梓(純ですら貰ってるのに…)
梓「ごめんね、私用意してないんだ」
憂「ううんいいの。私は自分が上げられればいいから」
純「憂ってホントいい子だね」
梓(ごめんね憂、ホワイトデーにお返ししてあげるからね)
純「そんな可哀想な二人のために、私がチョコを恵んであげよう!はいよ」
憂「わぁ、ありがとう純ちゃん!」
梓(コンビニ産の安物だな…こいつには返さなくていいな)
憂「あっ私も用意してあるんだ…よかったら食べてね」サッ
梓(えっ)
純「おおっサンキュー憂!」
梓「憂、何で私の分まで?」
憂「えっ?なんでって梓ちゃんにもあげるに決まってるよ」
梓「だって憂はもう私にチョコを…あ」
憂「?」
梓(そうか、ここで私にだけ渡さないと、別にチョコを渡したことがバレるから…なるほどね)
梓(ここは憂の演技に乗っておくか)
梓「なんでもない。ありがとう憂」
憂「どういたしまして♪」
あずにゃんは賢いなぁ
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 21:54:18.60:ajnkHPSl0午後
キャーキャー モブコチャン、パース!
梓(おかしい…。5時間目…もう放課後になるのに未だに憂のチョコが発見できない)
梓(聞くしか…いや、今は体育だ。移動授業は教室が無人になる絶好のチャンス)
梓(もしかして憂は最初からこの時間を狙ってたんじゃ…?)
キンコンカンコン
教師「はい終了~!ボール片付けて集まれ~!」
憂「」ソワソワ
梓(やっぱりソワソワしてる。これが終わったらダッシュで帰って私の机にいれるつもりなんだ)
梓(さりげなく憂より後…タイミングを見計らって二番目に教室に入らないとね)
教室
梓(さて、チョコレートはっと…)
ガサッ
梓「…」ニヤァ~
梓(あった!ついにきたっ!)チラッ
憂「…」
梓(憂、うつむいてる。恥ずかしいってわけね)
梓(ここでチョコを取り出してジロジロ見るのはマナー違反だよね。スムーズに鞄に移してっと)ササッ
梓(憂のためにも早く出てってあげよう。音楽準備室へGO!)カサカサ
音楽準備室
梓(まだ誰も来てないか…)
ガサガサ
梓(私宛の包み無し)
梓(まあココに置いたら他の人に見つかっちゃうかもしれないし、当然といえば当然か)
梓(先輩が来るまで憂のチョコでも眺めてようかな)ニヤニヤ
梓(ん?カードがついてる)
大好きだよ。ずっと一緒にいようね♪
ゆい
梓「えっ…唯先輩?」
あれ?
115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 22:17:59.58:ajnkHPSl0梓「憂じゃなくて…唯先輩からだったんだ」
梓(そうか…唯先輩は私が体育の時間を見計らってコッソリ机に入れたんだ)
梓(ふふっ、唯先輩ってば♪)キュン
梓(私争奪戦、唯先輩が一歩リードかな?)
ガチャ
梓(おっと!)サッ
律「おーっす!」
唯「あーあずにゃんだ。もう来てたんだ」
梓「ええ。授業が早く終わったもので」
梓(平静を装う唯先輩カワユス)
紬「ねえねえ、今日は何の日か知ってる?」
梓「はて?なんの日でしょう」
唯「バレンタイン!」
梓(ハイテンションの唯先輩可愛い)
律「ムギ…もしかしてその箱は!?」
紬「今日はチョコケーキを持ってきたの」パカッ
梓「ああ、バレンタインでしたか」
律「うわっでっか!」
澪「食べきれなさそうだなぁ」
梓(ほほう)
紬「早速切り分けるわね」
紬「…よしっ。はいどうぞ」
唯「うわぁ、おいしそ~!」
梓「あれ?ムギ先輩のバレンタインチョコってコレですか?」
紬「え?そうだけど…ダメだった?」
梓「いえ、ダメというか…」
梓(皆で仲良く食べたんじゃ私に気持ちが伝わらないんじゃ…)
梓(って、よく考えたら皆の前で私にだけ渡したり、私にだけ豪華な本命チョコ渡したらバレバレじゃん)
澪「梓、チョコ嫌いだったっけ…?」
梓(しまった!澪先輩が不安な顔を!)
梓「いえ、チョコ大好きですよ。もっと欲しいくらいです」
梓(それによく見ると…)
唯「んまい!」
律「ハムッハフッ!」
梓(私のケーキ微妙に大きいな…)
梓「ふ」ニヤァ~
澪(梓の鼻膨らんでる…)
梓「時に澪先輩」
澪「えっ!?あ、何?」
梓「澪先輩はチョコなんか作ったり?」
澪「ああ、まあ…一応」
律「えっマジ?ちょうだいちょうだい!」
梓(なんか勘違いしてるなこの人)
梓「律先輩、私達に作ったとは言ってませんよ」
澪「いや、作ったは作ったんだけど…///」
紬「食べたーい!」
澪「いや、持ってきてないんだ…。見た目も微妙だったから」
梓(えっ…)
唯「ええ~っ?見た目なんか気にしなくていいのにぃ」
梓「そうです、気持ちが重要なんです。渡したほうがいいと思います」
澪「じゃ、じゃあ帰ったら渡しに行こうかな…///」ボソ
律「え?渡しに…?」
梓「だから、『私達』に作ったとは言ってないじゃないですか…」
梓(『私に』作ったってことですよ)
律「なんだよぉ~…」ガクリ
梓「ご愁傷様です」
律「え」
梓「あ、いえ。そういうことなら今日は帰りましょうか」
紬「そうね。澪ちゃんは渡したい人がいるそうだし♪」
澪「からかうなよ…///」
梓(澪先輩、直接渡せないでポストに入れたりするかもしれない…後に帰ったほうがいいかな?)
梓「では澪先輩達はお先にどうぞ。唯先輩はちょっと待っててもらえますか?」
唯「え、私?」
梓「はい。ちょっと手伝って欲しいことがあって…」
梓(さりげなく唯先輩の告白タイムを作って、と)
唯「いいよー。じゃあ皆また明日ねー」
律「またなー」
バタン
唯「あずにゃん、手伝いって何?」
梓「ああすみません、ウソです。今日は唯先輩と二人で帰りたかったので」
唯「えっ…あずにゃん?」
梓「っと、ちょっと待っててください!すぐ戻ってくるので!」
ガチャッ
唯「え?ちょっとあずにゃん?」
思春期真っ直中の中学男子みたいなぴえろにゃん
136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 23:11:11.54:ajnkHPSl0カササササ…
梓(机にあったチョコは唯先輩からだった)
梓(ということは、どこかに憂からのチョコがあるはず…!)
梓(いや…もしかしたら)
ガチャッ
憂「!?」
梓「憂…やっぱりいたね」
憂「あ、梓ちゃん…。どうして?」
梓「憂…泣いてるの?」
憂「…」
梓「どうしたの?教えてもらえるかな」
憂「あのね…。チョコ…。チョコがないの…」
梓「チョコが?」
憂「ないの…」グスッ
梓(っ!?)
梓(チョコを無くした…。そうか、だから私に渡せなかったんだ!)
梓(体育の後、早く教室に帰って私の机に入れるつもりが、無くなっていたから)
梓(あの時うつむいてたのは恥ずかしがってたんじゃない。落ち込んでたんだ)
梓「憂、もしかしてずっと探してたの?」
憂「…」コクリ
梓(もう真っ暗なのに…。こんなに遅くまで探してたんだ)
梓「憂」
ギュッ
憂「梓…ちゃん?」グスッ
梓「憂、もういいんだよ」
憂「…」
梓「梓の気持ち、伝わったから。ありがと…」
チュッ
憂「!?」
梓「今のは私の気持ちだよ…」
憂「…っ!」
パシーン!
ktkr
141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 23:35:00.41:MKltvPOT0シャッオラー
147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/22(金) 23:39:39.49:ajnkHPSl0憂「な、何するの梓ちゃん…!」
梓「痛っ…な、なんで?」ヒリヒリ
憂「何でって…突然ひどいよ!私、ファーストキスだったのに…!」
梓「…ごめん。突然したのは謝るから。でもね、私も憂の事が好きだからしたんだよ」
憂「…私の気持ちは?」
梓「えっ…?だ、だから私ならお昼のチョコだけでいいから。朝のチョコが本命だったんでしょ?」
憂「そうだよ…。あれはお姉ちゃんへのチョコだよ」
梓「えっ…。じゃ、じゃあお昼のチョコは?私にはアレだけ?あれが本命?」
憂「梓ちゃん、何いってるの…?あれは友チョコだよ!純ちゃんと一緒だったでしょ!?」
梓「え…い、意味がわからないよ」
憂「私だって梓ちゃんがわからないよ…!私が好きなのはお姉ちゃんだって言ってるのに…!」
梓「う、憂…朝のチョコがなくなったんだよね?」
憂「なくなってないよ?あれはお姉ちゃんに渡したもん」
梓(なにそれ?どういうこと?なんでそんな紛らわしい事するわけ?)
梓(憂のせいで私が大恥かかされたじゃん…!)
梓(ウザっ…!マジでウザっ…!)
梓「…」
梓(文句言ってやりたいけど…ここで喧嘩して憂との関係が悪くなるのは…)
梓(ここは大人の対応をしておこう。唯先輩との関係まで危なくなっちゃうのはゴメンだよ)
梓「…ごめん。私の勘違い」
憂「…」
梓(何か言いなよ)
梓「唯先輩待ってるから、先行くね」
憂「え…」
梓(憂の顔w)プッ
バタン
憂「…」
-校門-
梓「お待たせしました」
唯「遅いよ~…ってどうしたの!?頬っぺた真っ赤だよ!?」
梓「しがらみを断ち切ってきただけです」
唯「しがらみ?」
ギュッ
唯「あ、あずにゃん?」
梓「手、繋いでいきましょうか」
唯「おぉ…あずにゃんから握ってくれるなんて~」
梓「ふふっ。行きましょう」ニコ
-帰り道-
梓「唯先輩の手は温かいですね」
唯「えへへ。あずにゃんもあったかいよ」
梓「唯先輩の心が優しいからですよ、きっと」
唯「え…。あ、あずにゃん恥ずかしいよ~///」
梓(脈アリ。ううん、やっぱり唯先輩はもう落ちてる)
唯「…」
梓「…」
唯「あっ…ここでお別れだね」
梓「ですね」
梓(絶好のシチュエーションだけど…どうする?)
唯「えへへ♪」
梓(唯先輩の気持ちはわかった。けど実際に先輩の口から聞くまでは安心できない)
梓(こっちからコクったほうがいいかな?今の雰囲気なら絶対にいける)
梓(いや、でも私にはムギ先輩が…。それに澪先輩もいるわけだし)
梓(曖昧なままにするのはよくないかな。まずは唯先輩をしっかりとつかまえてから他の先輩の事を考えるべき)
梓(よしっ)
ポスン
唯「あずにゃん?」
梓「唯センパイ…私」ジッ
梓(胸にもたれかかりつつ上目遣い。目をウルウルさせるイメージで…)ウルウル
唯「…!」
梓「私、唯センパイの事が…」
唯「あずにゃん…」
梓「…ん」スッ
梓(ここで目を閉じる…完璧)
梓(さあ唯先輩、私の唇を奪ってください)
ガシッ
梓(くるっ!)ムチュチュー
唯「…ごめん」
梓(いいですよ、どうぞ)ムチュチュー
唯「あずにゃん、止めて」
梓(え?)パチッ
梓「あの…唯先輩?」
唯「ごめんね」
梓「えっと…?」
梓(伝わらなかったのかな?)
梓「唯先輩。私も唯先輩が好きです」
唯「うん、ありがとう。私もあずにゃんのこと大好き」
梓「だから大丈夫ですよ。その…キスしても///」
唯「ごめんね。私の好きはそういう好きじゃないから…」
梓「…」
梓「唯先輩、私の事好きって言ってくれたじゃないですか。ずっと一緒にいようって言ってくれたじゃないですか」
唯「えっ…私そんな事」
梓「いやっチョコくれたじゃないですか!じゃあコレはなんなんですか!?」ガサゴソ
唯「あっ!なんであずにゃんが!?」
梓「なんでって私の机に入れてくれたじゃないですか!このカード付で!」バッ
唯「あずにゃんの机…?もしかしてっ」
唯「ごめん…間違えちゃったかも」
梓「…は?」
あずにゃんカワイソス
188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 03:09:40.93:6DhB30+O0唯「私、憂の机に入れようとしたんだけど…なんでか間違えちゃったのかも」
梓「…」
唯「ご、ごめんねあずにゃん…」
梓「なんでわざわざそんな渡し方したんですか…」
唯「…家で交換するより、学校でサプライズで渡しあおうって」
唯「うぅ…ごめん」
梓「…」
唯「あずにゃん、怒ってる…?」
梓(はぁ?当たり前じゃん!頭おかしいんじゃないこの人)
唯「あのね、えっと」
梓「…なんですか」
唯「チョコ返してもらっていい?」
梓「」
………
……
…
梓(憂があんなに必死に探してたのは、唯先輩からきてるはずのチョコを探してたから)
梓(あそこで気づいていれば二度も大恥をかかなくてすんだのに…!)
梓(あーホンットむかつく、あのバカ女!普通机間違えないでしょ!?意味わかんない!)
梓(頭足りないんじゃないのあの人?しかも近親相姦レズとか生きてる価値無しだね)
梓(まあいいや、唯先輩はもう切ろう。澪先輩とムギ先輩のどっちかに絞ろ)
梓「さて、澪先輩はもう来たかな?」
パカッ
梓「あれ?ポストには入ってない」
梓(あ、入らなかったのかな…中かな?)
ガチャ
梓「ただいまー」
梓(玄関には無し)
梓「お母さーん、先輩家に来なかった?」
梓母「先輩?きてないわよ」
梓「ええ?そんなはずないよ。澪先輩が家に届けに来るはずなの」
梓母「そうなの?じゃあ後でくるんじゃない?」
梓「そっか。じゃあ澪先輩はいいや。ムギ先輩は?琴吹先輩」
梓母「だから誰もきてないわよ」
梓「それは知ってるって。宅急便でムギ先輩から届け物がきたでしょ?」
梓母「お母さん朝からずっと家にいるけど、今日は何もきてないわよ」
梓「あれぇ?おかしいなあ…」
梓(配達遅延かな?)
何この前向きな思考能力
194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 03:37:32.55:6DhB30+O0梓の部屋
梓「うーん、もう8時すぎなのに」
梓(こんな時間に女の子が出歩くのは危ないし、無理して来ないように電話しておこう)
Trrrr…
梓「あ、こんばんは。梓です」
澪『ああ、梓。電話なんて珍しいね』
梓「えへへ、ちょっと澪先輩が心配になったので」
澪『私が?どうして?』
梓「澪先輩ってば、チョコの事ですよ。これから届けにきてくれるんですよね?」
澪『え?』
梓「家まで来ていただけるのは嬉しいんですが、もうこんな時間ですし。無理に今日じゃなくても大丈夫ですよ」
澪『??』
ニヤニヤする
196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 03:46:33.10:6DhB30+O0澪『えっと、どういうこと?』
梓「いえ、今からチョコを届けにくるんですよね?無理に今日じゃなくても平気ですから」
澪『今から?私とっくに渡してきたけど…。まあ、渡したっていうかポストに入れたんだけど』
梓「ポストに…?ちょ、ちょっと待ってください!」ポイッ
澪『うわっ!?おい梓、どうした?』
………
……
梓(ダメ、どんなに探してもない。盗られちゃったのかな…)
梓「澪先輩、本当にすみません!」
澪『え?ちょっとよくわからないんだけど』
梓「私、家に帰ってすぐポスト見たんですけど、親も知らないって言っててっ。今も探しなおしたんですけどっ」
澪『…?なんで梓が探すんだ?』
梓「え?だってさっき届けてくれたって」
澪『いや、届けたのは…その…。り、律の家だって///』
梓「…」
澪『うぅ、言っちゃった…。恥ずかしい///』
梓「あの、私は?」
澪『え?届けてないけど…』
梓「…」
………
……
…
梓(まさか澪先輩が律先輩の事を好いてたなんて…)
梓(結局私に残ったのはムギ先輩だけ)
梓(ふん。まあムギ先輩をゲットした私が一番勝ち組だしいいか)
梓(あの姉妹は世間から迫害されて一生日陰で生きていく運命)
梓(そして澪先輩と律先輩は女二人の低所得、貧乏人生活決定と。ご苦労様です)
梓「ふむ」
梓(ムギ先輩のチョコ…配達が遅れてるだけならいいけど、本当に大丈夫かな?)
梓(万が一配達事故なんてことがあったりしたら…)
梓(念には念を。確認しておこうかな)
Trrr
女『はい、こちらクソネコヤマト○○営業所です』
梓「あ、すみません。荷物の問い合わせをしたいのですが」
女『はい、問い合わせ番号はおわかりになりますか?』
梓「えーっと、それがちょっとわからなくて。差出人はわかるので、探してもらえますか?名前は琴吹紬、住所は…」
………
……
…
梓「いえ、そんなはずはないんですけど。もう一度探してもらえますか?」
女『はい…しかし確かにお客様の仰られた通りにお探
梓「あー、じゃあもういいです。それじゃ」
女『お客s』
プツン
梓「絶対事故だ…。あークソネコヤマト最悪!ムギ先輩のチョコどうしてくれるの!」バタバタバタ
梓「…」
梓「…」ムクリ
Trrrr
梓「あ、ムギ先輩こんばんは。梓です」
紬『わぁ嬉しい♪梓ちゃんから電話してくれるなんて』
梓「えへへ…♪バレンタインのうちにお礼しておこうと思って。ムギ先輩、チョコありがとうございました」
紬『えっそんな、皆で食べたくて持ってったんだし。お礼なんていいのよ?』
梓「…」
梓(何か嫌な予感が…)
紬『梓ちゃん?』
梓「あの、ムギ先輩ってあのケーキ以外に、誰かにチョコあげたりしましたか?」
紬『してないけど…?』
梓「…こっそり誰かに渡したり、家に届けたりとか」
紬『してないけど…』
梓「…」
プッ… ツー、ツー、ツー…
紬「あ、あれ?」
もうやめてあげて…
205:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 04:34:32.02:6DhB30+O0………
……
…
梓「ウゥ…」
梓(まさかのチョコ0…どういうことなの?)
梓(唯先輩…あんなに私に抱きついてきたのに!何度もキスしようとしたくせに!)ジタバタ
梓(澪先輩…あんなに私を褒めてくれてたのに!可愛がってくれてたのに!)ジタバタ
梓(ムギ先輩…あんなにたくさんお菓子くれたのに!いきなり抱きついてきたくせに!)ジタバタ
梓(憂だって…思わせぶりな態度とったり優しくしてきたくせに…)ジタバタ
梓「…」
梓「レズビッチ…」ボソッ
ピンポーン
梓(…)
『梓ー!お客さんよー!』
梓(…?)ムクリ
ノロノロ…
梓「はい…あ」
律「よっ梓」
梓「何の用です…。こんな遅くに家まで押しかけて」
梓母(ふふ、私はお邪魔みたいね)
梓母「お母さんちょっと買い忘れたものあるから出かけてくるわね。律ちゃん、ごゆっくり」
律「あ、はい!ありがとうございます!」
バタン
梓「で、何ですか?私もう寝たいんですけど」
律「あーいや、ホントは学校で渡そうと思ってたんだけどさ?どうしても渡せなくて…」ガサッ
あ、りっちゃんのこと忘れてた
212:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 04:58:57.07:6DhB30+O0梓「え…?それって」
律「ん、まあチョコなんだけどさ///よかったら、コレ」サッ
梓「律せんぱいぃ…!」ジーン
梓(おおざっぱでいい加減だからパスなんて言ってごめんなさい…!律先輩は軽音部一の美少女です!)
梓「先輩、私も前から律先輩の事が」キリッ
律「私の変わりに澪に渡してくれないか?頼む!」
梓「キイイイイイイ!!」ガシッ
律「ちょっ」
梓「ふんっ!」ブンッ
グチャッ!
律「あああああっ!?わ、私のチョコ!」
これは酷い
214:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 05:01:21.32:BAKRMX8m0デコが悪い
216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 05:09:40.11:jFkCtzKLOこれは律が悪いw
217:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 05:13:20.15:6DhB30+O0………
……
…
純「うぅ~、寒っ」
純「何やってんのよ梓の奴!せっかくこの私がわざわざチョコ届けにきてやったのに…」
ピンポーン ピンポーン
梓(絶っ対出ない…)
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピピピピンポーン
梓「…」イライラ
梓「あーもううるっさいなあ!誰なの!?」
ドスドスドス
梓「はい何でしょうかっ!」ガチャッ
純「あっやっと出た!いるんならさっさと出てよね!」
梓「あんたさあ、こんな時間に迷惑だと…」
純「ごめんごめん…。ほらこれあげるから機嫌直して?ハッピーバレンタイン!」
梓「…」
純「へへ///」
梓「…」
梓「チェンジ」
バタン
-HAPPY END-
乙
やはり純は虐げられた時にこそ輝くな
225:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 06:11:31.57:7f4so8pdOやはり純は虐げられた時にこそ輝くな
乙
へへ///のまま涙目になって硬直する純ちゃんかわいいちゅっちゅ!
226:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 07:46:02.81:MKjTehSpOへへ///のまま涙目になって硬直する純ちゃんかわいいちゅっちゅ!
俺の和はまだですか
227:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 08:45:13.85:nChxe+xy0和ちゃんは生徒会にいったんだよ
228:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/23(土) 09:43:08.81:/GYzAnbS0よかった、不幸になったけいおん部員はいなかったんだ
コメント 10
コメント一覧 (10)
俺の黒歴史が・・・・・
平沢姉妹他○ねえええええええええええええええ
死にたくなった!!!
こんな勘違い害虫擁護とか
おぇぇぇ
俺はこんなにプラス思考に考えられないじぇw