1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:31:11.27:weagOMVM0

美琴「やっぱり少し寂しいわね。今なら佐天さんの気持ち、少しは分かる気がするな」

美琴「ま、でも」

上条「ただいまー」

美琴「おかえりー」

美琴(そのおかげでこいつと結婚出来たのよね……。ま、良しとしますか////)

 
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:33:47.39:weagOMVM0

美琴「今日はずいぶん遅かったわね。待ちくたびれちゃったじゃない」

上条「わりい、わりい。補習の鬼と化した小萌先生にみっちりしごかれてたんだよ。お陰で上条さんはクタクタですよ」

美琴「あはは、ご愁傷さま」

上条「それに。スキルアウトの連中に絡まれてた娘を助けたらなんかお礼にって晩飯に誘われるしさ」

美琴「」ピクッ

上条「ああ、そうだ。五和とも会ったんだ。最近ちょくちょくこっちに来てるらしいんだよ。でも何の用事なんだろうなー? 理由聞いたら真っ赤になってうつむいちまったんだよな……」

美琴「」ピクッピクッ!

上条「そうそう、真っ赤といえば、婚后光子だっけか? あの子風邪でもひいてんのかな? 顔真っ赤にしながらお菓子くれたんだよ。お大事にって言っといてくれよ。それにしても律儀だよな。ペットのニシキヘビ探すの手伝ったくらいでこんな――」

美琴「まったく、アンタは毎度毎度……」ビリッ!

上条「ん?」

美琴「いい加減にしろ! ゴルァァァァァァァァア!!!」ビリビリビリビリ!!!!

上条「ギャアアアア!!! 不幸だーーーー!!!!」

 
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:34:45.90:weagOMVM0

美琴「ったく、これに懲りたら安易なフラグの乱立はやめなさいよね!!」

上条「ッグ!? 何で……? 能……りょ…………く?」プスプス

美琴「ああ、これ? 学園都市特製軍事用スタンガン」バチバチッ

上条「だあああああああ!!! なんてモン使ってんだ! 死んだらどうすんだよ!!」

美琴「レベル4がこの程度で死ぬわけ無いじゃない」アッケラカン

上条「………………不幸だ」ボソッ

美琴「何か言ったかしら?」ニコリ バチバチ

 
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:35:44.33:weagOMVM0

上条「いえ! 滅相もございません。御坂様!」

美琴「………………ッ!」

上条「ん? どうした御坂?」

美琴「……えで……でよ」

上条「?」

美琴「名前で呼んでよ! だってアタシ達――////」

上条「! ……そうだな、悪かったよ。俺達夫婦だもんな。なっ、美琴」

美琴「そ、そうよ! アンタが頼むか……」

上条「み・こ・と?」

美琴「ッグ! と、当麻が必死に頼むから、しょ、しょうがなく結婚してあげたんだからね。な、名前ぐらい」カァァァ

上条「ああ、ありがとうな。美琴」ナデナデ

美琴「………………うん」ブシューー!

美琴(し、幸せすぎて死ぬかも////)

 
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:38:03.04:weagOMVM0

上条「あ、そうだ。さっきこんなメールが来たんだけどさ」パッ

美琴「あ……」シュン

上条「ん? どした?」

美琴「な、何でもない。そ、それでメールがどうしたって?」(もっとナデナデして欲しいなんて恥ずかしすぎて言えるわけ無いじゃない!)

上条「ああ、これだよ、これ」

美琴「第38学区オープン? そういえば今日だったわね」

上条「なんでも『外』のテーマパークが集まって出来た学区らしい。まあ、技術力では『学園都市』製には敵わないだろうけど、キャラクターの人気はどこもすごいらしいぞ」

美琴「へえ、面白そうね」

 
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:38:51.74:weagOMVM0

上条「今から行かないか?」

美琴「へ? 今から?」

上条「ああ、こういうの好きだろ。それとも行きたくないか?」

美琴「そ、そんなわけ無いじゃない。でも当麻補習でクタクタだって――」

上条「はは、心配すんなって。それに夫の帰りを待っていてくれた妻にはサービスするのが男の務めだと上条さんは思うわけですよ」

美琴「……うん。ありがと。すごく嬉しい」ニコッ

上条「!?…………お、おう。そそ、そんじゃ、い、行きますか」ドギマギ

美琴「?」

上条(/////////////)

 
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:39:06.72:t9g8n8RO0

                       ,. -──‐┤
                   / :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
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                     i!:.:.: !:.:. |''´―_-.ニ ` ̄|
                |:.:.::.:!:.:. | イ焉テ`    |
                 |:.:.:.:.|:.:.:.|  `     |
                 |:.:.:.:.|:::从        i:|
               ,’:.:.:.:|:.:.:.:∧        |
                 / :.: !:::|:.:.:.|:.:.:ゝ     ´ -|
               ’:.:.:. !:::|:.:.:.|::/ | | `  _/`!
               / .:.:.:.:.i!:::|:.:.:.:::|  、\  //`!
             i:.:/.:.:.:.:i!::从:.:.:.|  \ V/ノ`!
            i!:/:.:.:./'´〃 !:.:. !    / .’ イ|
            /ィ: /:/ /   !:.:: !    ! .イ |
           ./:.:/:/ /   |:.:.:.ト、  |   /|
            i!:./:/_.ノ! |  |:.:.:.i:! ゛.  |   ' |
            i!'::/ヽ ノ |  |:.:.:.i:!  \.〉、   |
            |./==イ\| !:.: 从  /i |   !


 
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:40:05.15:weagOMVM0

美琴「見て当麻! ここのメインマスコット、ネズミなんだって。変なの」

上条「はは、そうだな」(それを言うならゲコ太だっておかしいだろ)

姫神「あ……上条くん、こんばんは」

美琴「パレードは8時からか。ちょっと時間があるわね。どうする? 何か乗る?」

上条「けど、オープン日で混んでるから待ってる間にパレード終わっちゃうかもしれないな。アトラクションはあとにして先にショップでも――」

姫神「あの…………」

 
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:42:17.16:8odAqeWT0
>>10-11

タイミングがばっちり過ぎるwww


 
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:41:16.54:weagOMVM0

小萌「あれー? 上条ちゃんじゃないですか!」

上条「あ、小萌先生。それに、えっと――」

姫神「気づいて、小萌も」

黄泉川「アンチスキルの黄泉川じゃん」

上条「どうも、小萌先生の生徒の上条です。それとこっちが嫁の美琴です」

姫神「姫神秋沙です。よろしく」

美琴「よよ、嫁って!!」アセアセ

黄泉川「おう、よろしくじゃん! 少年とその嫁」

姫神「…………私は?」

 
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:42:05.06:weagOMVM0

小萌「っていうか上条ちゃん、いつの間に結婚したんですか!?」

上条「えっと、確か二ヶ月ぐら――」

美琴「57日前です!!」

上条「…………らしいです」

小萌「…………ふーん、そうですか」

上条「小萌先生?」

 
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:43:03.25:weagOMVM0

小萌「私ゼーンゼン知りませんでした。ええ全然! 全くもって、担任なのに全然知りませんでした!」

姫神「私も知らなかった。何で言ってくれなかった? あとお願い、こっちを向いて?」

上条「お、怒らないでくださいよ。ちょっと言うタイミングが無かっただけですって」

小萌「別に怒ってませんです! そもそも何で学生がこんな時間にこんなところで遊んでるんですか!」プクー

美琴「こんな時間って、まだ7時過ぎ――」

小萌「子供は寝る時間なのです。いいですか、あなた達はまだ学――」

黄泉川「はいはい、嫉妬の八つ当たりはそれぐらいにするじゃーん」

小萌「んな!?」

黄泉川「第一こんなところでそんな説教、無粋にもほどがあるじゃん」

小萌「ううー……」

黄泉川「おう、少年たち。さっさとデートの続きを楽しんでくるじゃん。けど、まあ教師としてあんま遅くならないように、とだけ言っておくじゃん」

上条「は、はい。それじゃ」ソソクサ

美琴「し、失礼しまーす」タタタッ……

姫神「あ……、待って」スウゥ……

 
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:43:55.34:weagOMVM0

小萌「うー、覚えておくです、上条ちゃん。明日の補習はいつもの倍用意してやるdeath」ブツブツ

黄泉川「全く……。さて、そんじゃあの白モヤシとチビを探すとするじゃん」

 
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:45:47.81:weagOMVM0

美琴「こ、ここまで逃げれば大丈夫よね」

上条「ああ、それにしても小萌先生、何でそんな怒ってたんだ? はっ! 俺一人のため補習の準備するのに嫌になったのか」

姫神「私もいたよ? 補習」

美琴「……それはマジで言ってんの?」

上条「?」キョトン

美琴「……はあ、もういいわ。それにしてもこんな所でア……当麻の知り合いに会うとはね」

上条「まあ、今日オープンだし夜のイベントってここぐらいしか『学園都市』には無いからな。また誰かに会うかも」

佐天「あれ? 御坂さんじゃないですか!」

初春「あ、ホントだ。御坂さーん」」

上条「な?」

美琴「ふふ、ほんとね。おーい、佐天さーん。初春さーん」

 
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:46:40.95:2vJoK69MO
あれっ?
台詞一つ分所々空いているのは何故だ?


 
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:46:53.11:weagOMVM0

初春「こんばんはー。御坂さんも来てたんですね」

美琴「まーね」

佐天「こんばんは。お一人――ってやや、そちらにいるのはもしや――」

姫神「あ、私に気づいてくれたの? よかっ――」

美琴「え? う、うん……と、当麻っていうの////」

上条「どうも、上条当麻です」ペコッ

初春・佐天「「キャーーーー!!!!?」」

姫神「……………………」

上条「あ、あの? どうしたんでせうか?」ビクッ!

佐天「ど、どうしよう初春。夫だよ? 旦那さんだよ? ハズバンドだよ!? ああ駄目、ニヤニヤが止まんない!」

初春「お、落ち着いてください、佐天さん! 私もさっきから全く、全然、これっぽっちもニヤニヤが止まりませんが、挨拶もしない上にこんなに騒いじゃ失礼ですよ! ほら、深呼吸です。深呼吸」

佐天「そ、そうね、初春。せーの」

初春・佐天「「スーハースーハー。こんばんは、上条さん。いつも奥様にお世話になってます」」ペコリ

上条「はあ、どうも」

美琴「すごい今更ね、あなた達」

 
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:48:44.25:weagOMVM0

佐天「いやー、面目ないです。あ、それじゃ改めまして上条さん。御坂さんの友達の柵川中学1年佐天涙子でーす。ちなみにレベルは3でーす」

上条「へー、レベル3か」

姫神「あのね、私もレベル3になったのよ……って聞いてないわよね。ふふっ、おかしい。ふふふふっ………………グスッ」

美琴「すごいじゃない! いつの間に」

佐天「へへー。地道な努力がとうとう実を結びました」ブイッ!

初春「もう、佐天さんたら、レベル3になったからって誰彼かまわず自慢して」

佐天「いやーごめんごめん。嬉しくてついさー。ほら、今なら手も使わずに初春のスカートめくれるんだよー」ヒュウウウ

初春「へ? ってキャーーーー!! ////」フワリ

 
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:49:47.45:weagOMVM0

上条「なっ!!」

美琴「何見てんだゴルァアアアア!!!」ビリビリ

上条「ふ、不可抗力だろおおおお!!!」バチバチ

佐天「あはは、ホントに仲いいですねー。あ、そうそう、この水玉の子があたしと同じ柵川中学1年でジャッジメントの初春飾利でーす」

初春「そんな紹介しないで下さい! ////」

 
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:50:42.63:weagOMVM0

上条「ジャッジメント? じゃあ白井と一緒か」

初春「あ、白井さんとは面識あるんで――」

美琴「あ!!」

佐天「ど、どうしたんですか、急に?」

美琴「いやー、まずったわ。そういえば黒子とオープン日にここに来る約束してたんだった」

佐天「うわー、やっちゃいましたね、それ」

初春「今からでも連絡したほうがいいんじゃないですか?」

美琴「そう、ね…………いや、ダメよ!」

初春「どうしてですか?」

美琴「だって、黒子との約束を忘れてデ、デートしてたのよ? その事があの子にバレたら当麻は――」

佐天「あー、確かに上条さんが――」

初春「うう、可哀想、上条さん」グスッ

上条「お、俺がどうなるんでせうか?」ビクビクッ

美琴・佐天・初春「「「…………首から上だけテレポート」」」

上条「猟奇殺人!? ふ、不幸だああああーーーー!!」

 
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:52:48.00:weagOMVM0

初春「ま、まあ、こんなに人がいるんですから、知り合いになんてそうそう会いませんよ。大丈夫です」

上条「もう既に二組も会ってるんですけど……」

姫神「……三組なんだけど」

 
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:53:56.18:weagOMVM0

佐天「まあ、白井さんのことは抜きにしても最近『学園都市』についての
色んな噂が流れてるんで気をつけたほうがいいですよ。人に認識されない
『ゴースト』がいるとか、『レベル6』があらわれたとか、どんな能力も
打ち消す能力者がいるとか、あとあと、この世界の『管理者』が私たちに
紛れてこの辺を歩いてるとか!」

 
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:55:02.47:weagOMVM0

姫神「ゴースト……?」

美琴「また都市伝説? 佐天さんホントに好きねえ」

佐天「えへへー」

美琴「気をつけるって言われてもねー。どれも眉に唾をつけたくなるような話ばっかじゃない。ねえ、初春さん?」

美琴(少しホントのことも混ざってるみたいだけど、『幻想殺し』のこととか)

初春「え!? ええ、そ、そうです! そそそそんなの単なる噂じゃないですか、ええ、まったく! 佐天さんも信じちゃ駄目ですよ!」アセアセ

佐天「えー、だってこういうのはあったほうが面白いじゃん。それにほら『脱ぎ女』とか『レベルアッパー』の例もあるしさ」

 
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:55:49.80:weagOMVM0

初春「いーえ、こういうのは全部うそっぱちなんです!」

佐天「ちょっと、なんで初春が怒ってるのさー!」

初春「怒ってません、佐天さんに呆れてるだけです!」

佐天「なにをー!」

初春「なんですか!」

美琴「ちょっ! 佐天さんも初春さんも落ちついて、ね?」

上条「そ、そうそう。二人ともせっかくのかわいい顔が台無しですよ」

佐天・初春「「………………え?////」」

美琴「ア・ン・タ・は懲りもせず毎度毎度おおおおお!!!!」バチバチ

上条「う、うわ、待て、待ちます、待ちましょう三段活用!!!」

初春「あ、あはは……わ、私たちお邪魔みたいですからそろそろ失礼しますね。ねえ、佐天さん?」

佐天「そ、そうね。せっかくの夫婦水入らずだもんね。 そ、それじゃお二人とも、ごゆっくりー」

美琴「女の子に会ったらフラグを立てなきゃ気がすまんのかあああ!!!!」ビリビリ

上条「ギャアアアアア!! 不幸だーーー!!」

 
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:57:22.55:weagOMVM0

姫神「ふふっ『ゴースト』だって。影が薄いだけで都市伝説になっちゃった。おかしい。そうよね大体私なんて黒
髪ロングで巫女で魔法少女で転校生で能登ボイスっていう『萌えの宝石箱やー』的なキャラなのに全く人気無い
し、原作じゃ私の方が先にメインの話をしたのに御坂さんや五和さんやオルソラさん達のほうが存在感があるし,
たまに出れたと思ったら大怪我するし、挙句の果てにはコミックスじゃ『吸血鬼殺し』の話まるまる削られててただ
の転校生になってるし。ふふふ、おかしい。ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ
ふふふふふふふふ」

 
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:58:25.18:weagOMVM0

一方「ああァ、何事ですかァ? ッたく、騒がしくてしょうがねェ」

打止「テーマパークで静けさを求める方が間違ってるかも。って、ミサカはミサカはあなたの常識に突っ込みをいれてみる!」

ミサカ「同感です。そんなに騒がしいのが嫌ならさっさと部屋に帰って寝ればいいのではないですか? と、ミサカは暗にさっさと帰れ白モヤシ、という意味を込めてあなたに提案します」

一方「ッざけんな! 無理やりここに連れてきたのはテメェだろうがァ!」

ミサカ「はあ……。あなたを連れてくればあなたの友人である上条当麻も来るだろうと思ったのですが完全に誤算でした。と、ミサカはあなたのあまりの使えなさに思わずため息を漏らします」

 
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 21:59:29.94:weagOMVM0

一方「ああァ!? ブッ殺されてエんですかァ?」

ミサカ「それはあなたの演算能力のほぼ全てをミサカネットワークが掌握している、というこの現状を踏まえた上での発言でしょうか? と、ミサカはあなたの脊髄反射的な発言に我慢できず失笑します」

一方「上等だああァァ!! 実さcんjfうぇbcjfしおpんkcfんldcっdcぽdjcb!!!!」バタッ

打止「男の子が女の子に手を上げるなんて最低なんだよ! って、ミサカはミサカはあなたの演算補助を強制終了させながら女性にとって都合のいい倫理観を提唱してみる!」

一方「いうhくbyvcbsmhぱk.cぉdjcvばcっxdぃ・1・!!!」

ミサカ「へっへーん、いい気味です。と、ミサカはあなたを見下ろしながら優越感にどっぷりと浸ります」

打止「でも、あなたも少し言い過ぎだったよ。って、ミサカはミサカは上位個体風を吹かしてみたり!」

ミサカ「はい、そうですね。一方通行さん、すみませんでした。と、ミサカは思ってもいない謝罪の言葉を言うことで子供上司にゴマをすります」

 
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:00:43.17:weagOMVM0

一方「dいhvy8cうぇぽいfりmびqw:pjっさと元に戻しやがれえエエエエ!!」

打止「もー、いつまでも怒ってばっかいないで次のアトラクションに行こうよ。って、ミサカはミサカは大人の対応」

一方「ッだらねエ、俺ァ帰る!」

打止「ええー!? ミサカはもっとあなたと色々まわりたいのにー」ショボン

一方「う!?」

打止「……ホントに帰っちゃうの? って、ミサカはミサカは必殺上目遣い」

一方「……………………ッ!」

打止「…………………………」ジー

一方「ッチ、しャあねえな。 ッたく、めんどくせェ……」

打止「わーい、わーい。って、ミサカはミサカは素直に喜んでみたり!」

一方「………………フッ」

 
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:01:30.23:weagOMVM0

ミサカ「さて、白モヤシがロリコンである事を再確認したところで報告があります」

打止「報告?」

一方「誰がロリコンだァ!!」

ミサカ「お前だよ。と、ミサカは至極当然の突っ込みを入れながら、さっきの騒ぎの原因はあの人とお姉様であることを報告します」

一方「ああァ? 三下と超電磁砲がァ? だったらデート中だろ。邪魔なんて野暮な真似すンじャねえぞ」

打止「へー、あなたでもそんな風に気を使えるんだ。って、ミサカはミサカはキツネに摘まれたような顔をしてみる」

一方「うるせェ」

打止「けど、もう手遅れかも」

一方「ああァ?」

打止「10032号がすでにあの二人に話しかけるから、って、ミサカはミサカはあなたに報告してみる」

一方「はァ……、ッたく」

 
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:03:21.14:weagOMVM0

ミサカ「こんばんは、お二人ともお久しぶりです。と、ミサカは偶然を装って二人に声をかけます」

美琴「10032号じゃない」

上条「よ、よう、御坂妹」プスプス

ミサカ「時に、なぜあなたはそんなに黒焦げなんでしょうか? と、ミサカは答えが大体予想出来る質問をあえてぶつけてみます」

上条・美琴「「それはこいつが――」」

ミサカ「……予想が的中したようなのでもう結構です。と、ミサカは呆れながら質問を撤回します」

美琴「んな!?」

ミサカ「それよりも二人そろって……、今日はデートですか? と、ミサカはお二人の顔を覗き込みます」

美琴「え!?……えっと、その////」

上条「まーな」

美琴「……………………か、簡単に言ってくれちゃって。////」ボソッ

上条「何か言ったか?」

美琴「な、何でもない。////」

 
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:04:35.02:weagOMVM0

上条「? まあいいや。御坂妹は一人で来たのか?」

ミサカ「いえ、デートなんて色っぽいものでなくて恐縮ですが、今日はチビ上司と白ロリモヤシのお守りをしています。と、ミサカは軽い嫌味と共に返答します」

一方「誰が白ロリモヤシだァ!!」

ミサカ「だからお前だよ。と、ミサカは短時間に二度同じ突っ込みをさせるあなたのリアクションの幅の狭さに唖然とします」

上条「一方通行。お前も来てたのか」

一方「ッチ、ああ。今日はガキ供のお守りだァ」

 
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:06:41.96:weagOMVM0

美琴「プッ、10032号と同じこと言ってる」

一方「ああァ? これがお守りじゃなかッたら何に見えるッてンだァ?」

打止「デートじゃないの? って、ミサカはミサカはあなたとの見解の相違に驚いてみる」ヒョコ

美琴「打ち止めじゃない!? おっすー」ナデナデ

打止「あ、お姉様久しぶりー、って、ミサカはミサカはホントに久しぶりか憶えてないけどとりあえずノリであいさつしてみた、り!!?」ガスッ!!

一方「はッ! デートなんて単語、あと十年成長してからほざきやがれ」チョップ

打止「ううー、こういう異なる二つの主張が戦争を引き起こすのかもって、ミ、ミサカはミサカはお、大袈裟にた、例え……グスッ」

 
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:08:20.82:weagOMVM0

一方「……………………」

打止「グスッ…………ヒグッ」

一方「……………………」

打止「ヒック…………グスッ」

一方「ッチ、分かッたから泣くンじャねえよ」

打止「グスッ……泣いてないもんって、ミサカはミサカは……」

一方「そんなツラで言ッても説得力ねエンだよ」ナデナデ

打止「…………ううー」

ミサカ「さて、白モヤシがロリコンであることを再再確認したところで、
お二人は最近の外交問題についてどうお考えですか? と、ミサカは胃が
もたれそうなこの流れをかなり強引に断ち切ります」

 
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:09:20.73:weagOMVM0

一方「ああァ!? テメエはまたそンなこと。おい、三下ァ。お前からもソイツに――ってなんてツラしてンだよ」

上条「いや、なんと言いますか……いつもロリコンとか言ってるけど……」どん

美琴「う、うん……実際目の当たりにするとかなり引くっていうか……それも私と同じ顔相手に……」引き

一方「ああン!? なンですかァ! なんなンですかァ!? ッたく、どいつもこいつも!!!」

ミサカ「周りの人間どいつもこいつもおかしく思えたら、それはきっとあなた自身がおかしいんです。と、ミサカは今すぐ自分を見つめ直すことを強く推奨します」

一方「ナ、なーに、ほざきやがッてくれやがッてン――」

ミサカ「もっとも、アナタが自分のモヤシっぷりを直視できればの話ですが。と、ミサカは暗にそんなモヤシ体型を人に見せんな、という世間皆様の声を代弁します」

一方「ンガ嗚呼唖々有有阿安あ? ナニ逝ってクれちゃッてnデすかァああァ!! ヒャは!! ヒャははっはh葉はっっは!!!!」

打止「あーあ、アクセラレータが壊れちゃった。って、ミサカはミサカは古いテレビみたいに叩いて直らないか試してみる」ペシペシ

 
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:10:39.76:weagOMVM0

美琴「……アンタ、相変わらず言うわね」

ミサカ「本当は一撃で楽にしてあげたいのですが、あいにくミサカの舌の毒は致死性の物ではないようなので」

美琴「いや、十分だから。それにしてもアンタ――」

ミサカ「はい?」

美琴「好きな人に意地悪するタイプだったのね」ボソッ

ミサカ「!!!? な、何のことでしょうか? とミ、ミサカは……その――――////」

美琴「素直にならないと色々苦労するわよ?」ボソボソ

ミサカ「~~~~ッ! お、お姉様に・だ・け・は・言われたくありませんね。と、ミサカは自分を棚に上げるお姉様を睨みつけます。////」ボソボソ

上条「おーい、女同士で何語り合ってんだ?」

美琴「ふふ、女の秘密の話よ、ね?」

ミサカ「はい、と、ミサカはうなずきます」

 
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:12:07.53:weagOMVM0

上条「ふーん? まあいいや。そんじゃ、お互いデートみたいだからそろそろお別れとしますか。んじゃな、御坂妹。二人のお守りよろしくな」

ミサカ「はい、任されました。と、ミサカはオリジナルのせいで物足りない胸をドン、と叩きます」

美琴「ああン!? なンか言ッたかアァァァ!!?」

ミサカ「冗談です。口調が一方通行みたいになってますよ? と、ミサカは可愛らしく舌を出します」

美琴「ったく、アンタは」

ミサカ「それでは、お二人ともお気をつけて。最近物騒ですので」

上条「物騒? 御坂妹は都市伝説とか信じるクチだったっけ?」

ミサカ「都市伝説、ですか? と、ミサカは首をかしげます」

上条「違うのか?」

ミサカ「ええ、最近痴漢が増えているそうなので、それを踏まえての発言でした」

上条・美琴「「痴漢!?」」

 
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:12:54.39:weagOMVM0

ミサカ「はい。近頃『学園都市』の妹達から着けていたはずの下着が盗まれる、という痴漢被害報告が多数上がっていまして」

美琴「…………」

ミサカ「しかも最悪なことに『学園都市』全体の痴漢被害者数から考えると、妹達の被害報告数の割合が統計学的に見て圧倒的に多いのです。つまり――」

美琴「……つまり」ゴクリッ

ミサカ「妹達を意識的に狙っている痴漢がいる、ということになります。と、ミサカは自分で言っていて鳥肌が立ってしまいました」ゾゾゾッ

美琴「うわあああ!!」ゾゾゾッ

ミサカ「そういう訳なので、お姉様も狙われる危険性があります。しっかりと守ってあげてくださいね。と、ミサカは姉思いの妹キャラであることを密かにアピールします」

上条「おう、まかしとけ。嫁を守るのは旦那の仕事だからな」

美琴「あ、あう。////」シュウウウウゥ

 
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:14:02.59:weagOMVM0

上条「でも、そういうことならお前も打ち止めも気をつけろよ!? 危なくなったらすぐに連絡するんだぞ」

ミサカ「はい、ありがとうございます。ほら、打ち止めもちゃんとお礼を、と、ミサカは頼れるお姉さんキャラであることもアピー――――――打ち止め?」

上条「? どこ行ったんだ、あいつ」

美琴「そういえばさっきから姿が見えないわね」

一方「ヒャハ葉は二波は派刃覇はハハ覇!? 具ァアア有ああ唖々有アア有嗚呼唖々あ!?」ビリビリ

ミサカ「いつまでもトリップしてないでさっさと起きやがれ! と、ミサカは電流をやや強めに流します」バチバチ

一方「テ、テメエ……な、に……シヤガ、る」プスプス

ミサカ「いいから、さっさと打ち止めがどこに行ったか教えなさい」

一方「ああン? あのチビいねェのか? ッたく、しょうがねェ。まァた迷子か」

ミサカ「知らないん、ですか?」

美琴「…………たんなる迷子だったらいいんだけど」

上条「ああ、けど一応最悪のケースを考えて行動した方がいいな」

美琴「ええ、そうね。万が一があるから……ね」

一方「最悪のケースだァ? どォいうことだ!!?」

ミサカ「打ち止めがどっかの痴漢野郎にさらわれたってケースですよ。と、ミサカは平静を装いながらあなたに告げます」

 
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:15:27.41:weagOMVM0

上条「くそ、人が多すぎる。この中から人一人探すのかよ」ダダダッ

美琴「ぼやかない! 口動かしてる暇があったら足を動かしなさい!」タタタッ

上条「つってもよ、さすがにこの人ごみじゃな。迷子センターにもいなかったし……あ、ミサカネットワークで打ち止めの居場所が分かるんじゃないか?」

美琴「んなもん、とっくにやってるわよ。でもうまくいかないらしいの」

上条「うまくいかない?」

美琴「普段より打ち止めからの電気信号が弱いらしいのよ。どうも途切れ途切れでうまく読み取れないから位置座標の特定もひどくブレてる。今それを解析中らしいわ」

上条「なんだそれ? そんな事あんのか」

美琴「分かんないわよ。だから今は頭の代わりに足を動かしてんでしょうが」

 
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:19:37.25:weagOMVM0

上条「だからって、無闇矢鱈に走りまわったって。こっちは四人しか――――――そうか!」ピッピッピッ

美琴「? 何してんの?」

上条「ん? ああ、さすがにこの人数じゃキツイからな。人海戦術ってところですよ。美琴、打ち止めの写真のデータとか持ってないか?」

美琴「うーんと、ないわね。けど私の小さい時の写真なら――」

上条「十分、こっちに送ってくれ」

美琴「ん、と。はい、送ったわよ。一体何する気?」ピッ

上条「動員数を増やそうと思ってな。送信っと」ピッ

 
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:20:35.56:weagOMVM0

件名  今『学園都市』の38学区に来てる奴
                
     添付した写真の女の子を見かけたら連絡をくれ。迷子になっちまったんだ。ただし、そ
     の子が誰かと一緒にいるようなら、その相手には絶対に話しかけないように。よろしく。

 
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:21:40.45:weagOMVM0

上条「遊びに来てる奴にこんな事頼むのは少し気がひけるけどな」

美琴「なるほどね。でも手伝ってくれるかしら」

上条「大丈夫だと思うぞ。『ピピピピピピピピッ』……って、返信早いな、あいつら」

『分かったにゃー、了解だぜい』『おっけー、カミやん。このロリっ子見つけ次第ボクがおいしく……』『分かりまし
た。これで堕天使エロメイドなどなくとも恩が……』『解答一、了解です』『わかったわよ。それより貴様、明日の日
直……』『わかりにけりなのよ』『あらあら、お久しぶりなのでございますよー』『了解したのよな。ウチの連中にも声
かけとくのよ』『分かりました、見つけ次第この子におしぼりを……』『わかりやした、シスタールチアとシスターアン
ジェレネにも言っときます』『分かったんだぞー。それにしてもこの子御坂に似てるなー』『君の頼みをむざむざ聞
くのはご免だが、もしあの子の知り合いならば手伝ってやらないことも……』『』『』『』『』『』……………………

 
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:22:55.49:weagOMVM0

上条「な? 上条さんの知り合いはお人好しが多いんですよ」

美琴「お人好し、ねえ?」

上条「なんだよ」

美琴「んーん、なんでもなーい」

上条「?」

美琴(お人好しなのはアンタ一人だけよ。ま、気づかないか。みんな当麻に恩を返したいのよ。当麻の役に立ちたいって思ってる。私もその一人だしね)

 
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:25:11.83:weagOMVM0

上条「なあ、美琴」タタタッ

美琴「ん? なに?」タタタッ

上条「わるいな」

美琴「何が?」

上条「せっかく来たのにパレード間に合いそうにないと思ってな」

美琴「何言ってんのよ、当麻が悪いわけじゃないでしょ」

 
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:26:03.44:weagOMVM0

上条「でもな」

美琴「あーもー、らしくないわね! さっさと打ち止め見つけるわよ。そんでまた今度あの子たちとここに来て一緒にパレード観るの! 分かった?」

 
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:26:46.30:weagOMVM0

美琴「…………そ、そんで」

上条「?」

美琴「そんで、さらにもう一回ここに来るのよ! そ、その……ふ、ふふ、二人っきりで!////」

上条「……プッ、はは、そうだな。さっさと打ち止めを探しますか」

 
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:27:24.47:Ce0kBBvV0
あれ?なんか一人足りない・・・気のせいか

 
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:27:56.55:weagOMVM0

美琴「そうね、そんじゃ行き――」

インデックス「3¥s4j7zsんz:qyq@9」カクカク

美琴「うわっ! ビックリした!!」

上条「なんだ、インデックスか」

イン「6うっt@れqyq@9」カクカク

美琴「ちょ、ちょっと!? 大丈夫なのこの子。何言ってるか全然分かんないし! めっちゃカクカクしてるし!」

上条「あー、最近飯作るの遅くなってるからな。我慢できずにこっちに来たのか」テクテク

美琴「え? いいの、ほっといて」

 
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:28:52.35:weagOMVM0

上条「まだ慣れてないだけだろ。俺らみたいに『シナスタシア』使ってる訳じゃなさそうだし。それにいつも食っちゃ寝してばっかだからな。たまにお灸を据えませんとね」

美琴「で、でも」

上条「平気だって、それより早く打ち止めを探さないと」タタタッ

美琴「う、うん」タタタッ

イン「3¥s@べhyq@9s4jf7ht5zwb@fy←zwーdえtm」カクカク

 
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:29:57.82:weagOMVM0

   『ピピピピピピピピピピッ』

上条「御坂妹か? 打ち止めが見つかったのか!」

ミサカ「はい。でも半分、いえ、五分の一以下といったところですが。と、ミサカは珍しく曖昧な発言をします」

上条「………………申し訳ありませんが、お馬鹿な上条さんにも分かるように言ってくださいませんでせうか」

ミサカ「打ち止めからの電気信号のパターンを解析した結果、打ち止めの現在地がある程度絞り込めました。
ビックビリビリマウンテンを中心に、半径約600メートルの範囲にいると思われます。と、ミサカはゆとり教育的に
は面積約1080000平方メートルの範囲であることも付け加えます」

 
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:30:53.62:weagOMVM0

上条「そうか!」

ミサカ「申し訳ありません。もう少し絞り込めればよかったのですが、と、ミサカはションボリします」

上条「何言ってんだ。それだけ分かっただけで相当なもんだろ。ありがとな、御坂妹」

ミサカ「……ありがとうございます。と、ミサカはあなたの優しさに心から感謝します。それでは」ピッ

 
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:31:38.46:weagOMVM0

美琴「どうだって?」

上条「ビックビリビリマウンテンから600メートルの範囲内だってさ」

美琴「600メートル!? ずいぶん誤差のオーダーが大きいわね」

上条「そんな事言うんじゃねえよ。御坂妹だって必死で――」

美琴「んなこと分かってるわよ! でも普段なら数センチ単位で互いの場所が認識できんのよ。……やっぱおかしいわ」

上条「さっき言ってたみたいに電気信号が小さいからか?」

 
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:32:51.45:weagOMVM0

美琴「ううん、小さいこと自体はあんまし問題じゃない。ミサカネットワークってのは簡単に言っちゃうと超高性能の
携帯とか無線機みたいなもんだから、信号が小さくとも能力で増幅して受信できるわよ。それより――」

上条「それより?」

美琴「信号が途切れ途切れってのがおかしいのよ。地球の裏側とも問題なく通信出来るんだからこんな狭い範
囲で遮断されるもんでもないわ。なんでこんな電気信号がブツ切れに。まるで打ち止めがテレポー……卜?」

上条「美琴?」

 
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:33:52.78:weagOMVM0

美琴「…………………………………………………………………………………………………………」

上条「あのー」

美琴「…………………………………………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………………………………
………………………………………………………………………………………………………………………」

上条「あ、あの、美琴サン。その大量の三点リーダはどうしたんでせうか?」

 
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:35:02.31:weagOMVM0

美琴「はは、いや、まさかね。ないない。いくらなんでも、そこまでや――」

『妹達を意識的に狙っている痴漢がいる、ということになります。と、ミサカは自分で言っていて鳥肌が立ってしまいました』

美琴「まさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさか
まさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさか」ピピピピピピピピッ

上条「あ、あの、美琴サン。メールが来てらっしゃるようでございますですよ」ビクビク

美琴「……うん。ピッ、ピピッ……ピッ……………………………………………………orz」

上条「美琴サン!? どうしたんでせうか!? いきなりへたりこんで」

美琴「………………ご、ごめん。なんか一気にアホらしくなって。」

上条「はあ?」

美琴「と、ともかく、打ち止めがみつかったわ。ツンデレラ城に行くわよ」タタタッ

上条「え? あ、おい!」タタタッ

 
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:35:59.40:weagOMVM0

    From  佐天 涙子
    件名  大変です、御坂さん!
         
        ツンデレラ城で白井さんを見かけました。小さい子を連れていたんで、お二人を探してるわけじゃな
        いと思うんですけど、デート楽しみたかったら気をつけたほうがいいですよー。

 
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:37:03.70:weagOMVM0

             ツンデレラ城

美琴「いた! 待ちなさい、黒子!」

黒子「お、お姉様、なぜここが!? はっ! やはり黒子とお姉様は以心伝心。いつでもどこでも繋がって――」

美琴「いや、ないから」

黒子「………………グスン、ですの」ショボン

美琴「はあ、いいから。あの子は、打ち止めはどこなの? さっさと連れてきなさい」

黒子「やはりお姉様のお知り合いでしたの。しかし、連れてこいと言われましても、 やっとおとなしくなったところですのに」

 
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:38:47.66:weagOMVM0

美琴「はあ? アンタなにを――」

一方「打ち止めエエエェェェェェェ!!!!」キキィー!!

上条「こらこら、勝手に突っ走ってんじゃねえよ」

ミサカ「そのとおりです。と、ミサカは同意します」

美琴「おそいじゃない、何してたの!?」

上条「一方通行があのザマだろ。打ち止めがここにいるって説明すんのに苦労してさ」

一方「うおおおおおォォォォ!! どこだあああァァァァァ!!!」

ミサカ「大の大人が叫びながらテーマパークを走りまわる樣は、まさに地獄絵図でした。と、ミサカはあの醜態に恐怖に似た嫌悪感を覚えます」

美琴「そ、そう。た、大変だったわね」

 
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:40:40.33:weagOMVM0

黒子「お、お姉様? なな、なぜその類人猿とご一緒なんですの?」

美琴「なぜって、一緒に来たからに決まっ…………はっ!」

黒子「……………………………………………………」ジトー

美琴「あ、あのね、黒子――」

黒子「……………………………………………………………………………………約束してましたのに」ボソッ

美琴「!! べ、別に忘れてたとかじゃないのよ?」

上条「! そ、そうだぞ、俺が美琴のことを無理やり誘ったから」

黒子「……………………………………」

美琴「な、なに言ってんのよ。当麻は悪くないでしょ。私が当麻と来たかったから」

上条「ちがう。俺がお前と来たいって気持ちを押し付けたから――」

黒子「……………………………………」

 
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:41:23.64:weagOMVM0

美琴「そんな、私のほうが当麻と一緒に来たいって気持ちが強かったんだし――」

上条「いーや、俺のほうが――」

美琴「私が――」

上条「俺が――」

黒子「……………………………………………………………………………………ふふふふふふふふふふ」

美琴「黒子?」

黒子「ふひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ――」

上条「こわっ! なんかめっちゃこわい!!」

ミサカ「かつてないほどの殺気を感じます。と、ミサカはみなさんに注意を呼びかけます」

 
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:44:11.38:weagOMVM0

黒子「……分かりましたわ、お姉様」

美琴「な、なにが?」

黒子「今からお姉様の心を操るその小汚い類人猿を、この白井黒子が成敗して差し上げますの!」ヒュンヒュン

上条「なぜに俺!? って、うわっ!!」カカカッ

黒子「あなたさえいなくなれば。お姉様は黒子を、黒子を愛して下さいますのおおおォォォォ!!!」ヒュンヒュン

上条「何だその昔の少女漫画的発想! そんな理由で物騒なモンをテレポートすんじゃねえ! おわっ、あぶねえ!」ヒョイ

黒子「何で避けますの!!」

上条「避けなきゃ死ぬからにきまってんだろ!!! くっ、ここは一時退却が得策か」ダダダッ

 
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:46:19.52:weagOMVM0

黒子「あら、よろしいんですの?」

上条「は?」

黒子「打ち止めちゃんは私のずっと後ろの部屋で寝てますのよ? あなた方がいなくなれば思う存分――。うえっへっへっへっへっへっへっへ」タラリ

一方「」ピクッ

上条「クッ!」

美琴「なんて卑劣なの」

黒子「小さいお姉様にあんな事、こんな事。グフフ、グフフフフフフフフ」ジュルリ

一方「――――――――ッた」

美琴「一方通行!?」

一方「――おイ、今なンツッた!?」

黒子「うふふ、打ち止めちゃんとリアルお医者さんごっこを、と言ったんですのよ!」

一方「…………させねェ」」

 
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:47:21.24:weagOMVM0

一方「させねエぞ、そンなうらやましいこたァよォォォォ!!!」ダッ!!

黒子「邪魔しますの? ふふ、いいですわ。かかってこいですの! 類人猿より先に片付けて差し上げますわ!!」ヒュン

一方「上等だああアアァァァァァァァァ!!!」ヴァアアアア!!


上条「うわあ……変態×2」

美琴「……相討ちが理想ね」

ミサカ「そうですね、そうなれば世界が少しはキレイになるでしょう。と、ミサカはゴミを見る目であの二人を見つめます」

 
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:48:29.92:weagOMVM0

一方「ぎャハハハハハハッ!! どォしたンですかァァァ!! 逃げまわッてちャ片付けられてあげられねえじャ
ねえかよォォォ!!!」ズガガガ!!

黒子「…………………………」ヒュンヒュン

一方「さッきの勢いはどこにいッたんですかアァァァ!」ドンッドンッ!

黒子「…………………………」ヒュン

一方「オイオイオイオイ。おしャべりしようぜエェェ! それともそんな余裕なくなッちャッたんですかァ?」バンッ

黒子「…………………………」ヒュンヒュンヒュン

一方「ッチ! もういいか、鬼ごっこは打ち止めとやンねエとつまンねエな! 終わりにしてやンぜエェ!」ダッ!

黒子「………………甘い、ですの」ヒュン

一方「!!?」

 
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:50:14.07:weagOMVM0

上条「後ろを取られた! でも……」

一方「ギャハハ!? ようやくテメエのターン、ッてか? そうだなァ、ご褒美にいい事
教えてやンよ。俺の身体は全てのベクトルを反射する。たとえ、11次元座標上でのテレ
ポートでもなァ!! 分かったかァ、テメエには攻撃手段がねェッてことだ! 俺様は最
強なんだよ!! ギャハハハハハハハ――」

黒子「そういう三下のセリフは――」ッグ!

一方「ハ?」

黒子「死亡フラグですわよ!!」バキッ!!!

一方「ッふぐらっ!!!?」ゲハッ!!

上条「一方通行!!」

一方「…………………………なン、でダァ」ガクッ

美琴「…………黒子が、殴った? ううん、それよりも――」

上条「なんで反射が……まさか」

 
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:51:34.66:weagOMVM0

黒子「期待はずれですの」

黒子「レベル5のわりには、たいしたことありま――」

ミサカ「白モヤシを倒したぐらいで油断しないほうがいいですよ? と、ミサカは親切な助言と共にババアテール
に電撃をプレゼントします」バチバチバチバチ!

上条「御坂妹!! それじゃ、ダ――」

黒子「クスッ」スッ

―――バシュウ―――

ミサカ「!? そん、な……」

美琴「電撃が、かき消された?」

上条「白井、お前その右手……」

黒子「あら、さすがにお気づきになりまして? まあ、最初から隠すつもりもありませんでしたけど」

黒子「幻想殺し――イマジンブレイカー――といいますの」

 
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:53:19.55:weagOMVM0

条「俺と同じ幻想殺し。 打ち止めの電気信号が小さかったのはそういう訳かよ」

美琴「何でアンタがそんなモン持ってんのよ!?」

黒子「なにもそんな難しい話ではありませんわ。お姉様、デュアスキルという言葉をご存知ですの?」

美琴「え? ええ。一人で複数の能力を使える多重能力者のことでしょ?――――まさか!?」

黒子「そのま・さ・か・ですのよ」

上条「でも、たしか多重能力者は存在しないことが証明されてるって、授業で習ったぞ」

黒子「クスッ。お馬鹿さんですわね~。ここは『学園都市』。不可能を可能にする場所ですのよ? レベル6になると同時に修得いたしましたわ」

美琴「レベル6!? いつの間に……」

 
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:55:05.24:weagOMVM0

黒子「お姉様に群がる悪い虫を追い払っていたら勝手にレベルが上がっていましたの。まあ、もっとも――」ヒュンヒュン

上条「どわっ!!」カカカッ

黒子「こんなに大きな害虫を見逃していたとは……。黒子一生の不覚ですの」

上条「……害虫って」ショボン

美琴「ちょっと、人の旦那に向かって何言ってんのよ!」

黒子「ふふふ、いくらお姉様の旦那様といえども引くわけは――――――――――だんな? 弾菜? ……
団奈……暖鳴……DANNA、ダンナ、旦那? って、はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!? だだだだだだ、旦那ぁ!?」

美琴「な、なによ/////」

黒子「おおおおおおお、お姉様! ああ、操られているとはいえ、そそ、そのような妄言は――」

 
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 22:56:05.68:weagOMVM0

美琴「別に操られてないっての! 私たちは正真正銘のふ、夫婦なのよ! ね? 当麻」カアァァ

上条「お、おう。そうだぞ白井」ポンッ

美琴(きゃーーーーー!! あ、頭、頭ポンッってされたああああ/////////)

黒子「……ふふ、おめでとうございます、そこの類人猿様。これであなたを消す理由が193個に増えましたわ!」

上条「もとから192個もあったのかよ! どっちにしてもいつかは殺られてたんじゃねえか!!」

 
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 23:04:24.79:weagOMVM0

美琴「あー、もう、面倒臭いわねえ。当麻、10032号、さっさとあの変態ジャッジメントを片付けるわよ」

上条「か、片付けるって言ってもな……」

ミサカ「はい、相手はレベル6のテレポーターと幻想殺しの多重能力者。そう簡単にはいかないはずです。と、ミ
サカは冷静に状況を分析します」

美琴「大丈夫よ。黒子の癖は私が一番分かってるわ。いい10032号、私が合図したら――」ゴニョゴニョ

ミサカ「――はい――――ガラスを――――――――了解です。と、ミサカは指示の真意が分からないまま首を
縦にふります」

美琴「よし、行くわよ。二人とも!」

上条「おう!!」ダッ

 
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 23:05:46.80:weagOMVM0

上条「ウオオオオ!!」グッ

黒子「あら、作戦もなしに特攻ですの? まあ、類人猿にはお似合いですけど」ヒュン

ブンッ!!

上条「クッ!」

黒子「ふふ、テレポーターに触れるなんて思わないほうがいいですの」

美琴「相手が一人ならね!」ダッ

黒子「な! くう!」ヒュン

ブンッ!!

ミサカ「ああ、惜しい! と、ミサカは手に汗握りながら応援します」

 
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 23:06:57.23:weagOMVM0

黒子「ふう、焦りましたわ。まさかお姉様まで接近戦ですとは」

美琴「ふふん、アンタのテレポートの癖なんて知り尽くしてるっつーのよ!」

黒子「ふふ、お姉様が私の事を知り尽くしてくださっているなんて、嬉しい限りですわ。でも――」ヒュヒュヒュン

上条「何だ!? テレポートが激しくなったぞ!」

黒子「お姉様が知っているのはレベル4の黒子。このレベル6の黒子じゃありませんのよおお」ヒュヒュヒュヒュン

ミサカ「お姉様!!」

美琴「大丈夫よ。言ったでしょ? 黒子の癖は知り尽くしてるって。いくらはやくても癖が抜けてないのよ!」ダッ

黒子「なっ!!?」

美琴「常盤台中学内伝、おばーちゃん式ナナメ45度からの打撃による変態再生法!」チェイサー!

黒子「フグッ!!」ドカッ!

上条「当たった!!」

 
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 23:08:22.22:weagOMVM0

美琴「もういっちょおぉ!」ダッ!

黒子「クッ! ここはテレポートで……」

美琴「! 10032号、今よ!」

ミサカ「はい。と、ミサカは近くのガラスの窓をたたき割ります」ガシャーーン!!!!

黒子「ビクッ!! し、しまったですの。今ので演算が……」アセアセ

美琴「もらったあーっ」ビリッ

黒子「クッ! でもツメが甘くてよ、お姉様。この右手があれば電撃は――」スッ

美琴「甘いのはそっちよ!!」バチバチバチバチッ!!!

 
100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 23:09:42.63:weagOMVM0

黒子「!! んなああああああああああああああああああああああああああああああ!!!?」ビリビリビリビリッ!

ミサカ「やりました! と、ミサカはガッツポーズを取ります」グッ!

黒子「なああぜえええでええすううのおおおお!!!」

美琴「なぜ? 当たり前じゃない。幻想殺しは『異能の力』を打ち消すのよ? この電撃は能力じゃない――」

美琴「――学園都市特製軍事用スタンガンよ!!」バチバチバチバチッ!!!

 
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 23:12:18.91:weagOMVM0

黒子「そんなああああああ、ですのおおおおおおおおおお!? あばばばばばばばばばばばばばばばば
                                              ば
美琴「今よ、当麻!」                                   ば
                                              ば
上条「白井! お前は……                                 ば
                                              ・
                                              ・
              ――― 一 部 省 略 ―――                 ・
                                                                  ・
                                                                   
                               …… その幻想をぶち壊す!」キリッ

 
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 23:13:22.84:Es4hzje80
一部省略w

 
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 23:14:44.10:weagOMVM0

ミサカ「あの、ドヤ顔で決めセリフを決めたところ申し訳ありませんが、その変態ツインテはとっくに気絶してますよ? と、ミサカはあなたが恥ずかしさでのたうち回らないか心配しながら進言します」

上条「……………………」

美琴「……………………」

ミサカ「……………………」

黒子「……………………」プスプス

上条「」ショボン

 
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 23:15:59.26:weagOMVM0

黒子「……………………デスノォ~~~~」プスプス

美琴「やっと片付いたわね」

ミサカ「変態二人が消えただけで世界がこんなにキレイに見えるなんて。と、ミサカは感動をあらわにします」

美琴「そういえば一方通行は?」

ミサカ「いまだ目が覚めません。と、ミサカは中1の女の子のパンチでここまで気絶することの出来るモヤシっぷりに改めて感心します」

美琴「まあ、いいわ。ほっときましょ。それより打ち止めを探さなきゃ」

上条「白井の話だと打ち止めはこの先にいるんだよな」

ミサカ「そうですね、さっさと行きましょう。と、ミサカは――」

 
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 23:18:56.69:weagOMVM0

打止「あ、お姉様たちだ~! って、ミサカはミサカは元気よく手を振ってみたり」ブンブン

上条「打ち止め!?」

美琴「打ち止め! 大丈夫だった!?」

打止「うん、って、ミサカはミサカはこれまた元気よく返事をしてみたり」

上条「でも閉じ込められてたのにどうして?」

姫神「ふふ、それはね、私がこの子をここに――」

打止「ミサカの手をひっぱる見えない力みたいなのがあったの。それでその力の通りに進んだらお姉様たちに会えたの! って、ミサカはミサカは自身に起きた不思議体験を語ってみたり」

美琴「へえ~、不思議なことってあるもんね~」

上条「そうだな~、不思議だな~」

ミサカ「まったくです。と、ミサカはお二人に同意します」

姫神「………………………………………………ワカッテタケドネ」クスン

 
108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/28(日) 23:21:42.99:zheZnwXh0
■■さん亡霊扱いか…w

 
118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 00:20:13.62:iyQAHrwf0

打止「でも、閉じ込められてたってなに? って、ミサカはミサカは疑問をもってみたり」

上条「なにって、お前白井に閉じ込められてたんじゃ?」

打止「ううん。ミサカはテレポート酔いしたから休憩室で休んでただけだよ?」

美琴「え? 黒子に誘拐されていやらしい事されそうになったんじゃないの?」

打止「黒子お姉ちゃんに? ううん。お姉ちゃんは人ごみに流されて迷子になってたミサカを助けてくれたんだ
よ。って、ミサカはミサカは恥ずかしながら自分の失敗を語ってみたり」

打止「はしゃいで何度もテレポートをお願いしても笑顔で黒子お姉ちゃんはやってくれたの。すごく楽しかった! 
って、ミサカはミサカは黒子お姉ちゃんの優しさを思い返して感動してみたり!」

上条・美琴・ミサカ「……………………」タラー

打止「そういえば、何で一方通行と黒子お姉ちゃんが倒れてるの? って、ミサカはミサカは新たな疑問を持ってみる」

黒子「…………デスノォ~~~~」

 
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 00:22:25.43:iyQAHrwf0

美琴「ごめん。黒子!!!」ペコッ

ミサカ「申し訳ありませんでした。と、ミサカは素直に頭を下げます」ペコッ

黒子「頭を上げてくださいましお姉様方。黒子は気にしてませんわ」

上条「すまん、白井!!」ペコッ

黒子「あらあら、類人猿さんの頭はずいぶん高い所にありますのねえ。もう少し下がりませんの?」

上条「」ドゲザ

黒子「しょうがないですわね。今回は特別に許して差し上げますわ」

上条(よく考えたら先に手を出したのは白井なんだけどな。はあ、不幸だ)

美琴「でも本当に悪かったわよ。アンタと先に約束してたのに」

黒子「ふふ、そうですわね。これで終わらすのももったいな……もとい、お姉様の気も晴れないでしょう。何かペナルティを払ってもらいますの」

美琴「そうね、しょうがないわ。今回は全面的に私が悪かったし」

黒子(うえっへっへっへ。お姉様で女体盛り、ワカメヤシの実サイダー、人間スポンジ。グフフ、ですの)ジュルリ

美琴「……ロクでもないこと考えてない?」ジトー

 
120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 00:25:13.08:iyQAHrwf0

黒子「き、気のせいですの! そ、それにしてもなんで打ち止めちゃんが誘拐されたと思ったんですの? いささか短絡的すぎるのでは」(わ、話題を変えなければ)

打止「たしかに少し早計過ぎるかも。って、ミサカはミサカはお姉様を責めた目で見てみる」

美琴「しょ、しょうがないじゃない。この子たちが痴漢にあってるなんて言うもんだから」

黒子「ち、痴漢!!」

美琴「うん、なんでも知らない間に着けてた下着がなくなってたんだって。だから打ち止めも――。ちょっと、黒子どうしたの!? すごい汗よ!」

黒子「ナ、ナンデモアリマセンノ」タラタラタラタラ

打止「何でもない汗の量じゃないよ。って、ミサカはミサカは黒子お姉ちゃんの心配をしてみる」

黒子「へへへ、へっちゃらですの! あ、そうですわ私用事がありましたの。それでは皆様ごきげん――」

上条「ダメだ! ちゃんと診せなきゃ!」ガシッ

黒子「て、テレポートが出来ない!? 離し――」ジタバタ

ミサカ「お姉様、ここでご報告があります」

美琴「報告? 後にしなさい。今は――」

ミサカ「事態は緊急を要します。と、ミサカはお姉様の命令を拒否します」

 
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 00:28:33.93:iyQAHrwf0

美琴「?」

ミサカ「今、『学園都市』の妹達と感覚共有したところ、痴漢被害にあったミサカの全員が『ある人物』に身体を触
られた、と証言しました。と、ミサカは先程から不自然に発汗している人物を睨みつけます」

上条・美琴・ミサカ「…………………………」

打止「?」

黒子「」タラタラタラタラ

美琴「そういえば黒子。アンタ10032号に会うのは初めてのくせに全然驚かなかったわよね。ひょっとして前
に他の妹達にあったことがあるんじゃないの?」

黒子「」タラタラタラタラ

美琴「そうよね、気づかれないうちに下着を盗むなんてテレポーター以外にはほぼ不可能だもんね。黒子、正
直に答えなさい。アンタがやったの?」

黒子「…………チガイマスノ」タラタラタラタラ

美琴「本当?」

黒子「…………ホントデスノ」タラタラタラタラ

 
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 00:35:41.64:iyQAHrwf0

美琴「……そう、分かった。私は黒子を信じるわ」

黒子「お、お姉様!」ウルウル

美琴「黒子がそんな事する訳ないしね」

黒子「ええ、そのとおりですの!」

美琴「そうよね、大体下着なんて盗んでもなんにもならないしね」

黒子「ええ、そのとおりですの!」

美琴「人が付けた下着なんて汚いだけよね」

黒子「ええ、そのとおりですの!」

美琴「下着はやっぱり脱ぎたてよね」

黒子「ええ、そのとおりですの! 体温が残ってるのがまた………………………………はっ!!!!!」

美琴「やっぱりアンタかあーーーーーー!!!!」バチバチバチバチ

黒子「ひ、卑怯ですのおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」ビリビリビリビリ

 
129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 00:40:38.52:iyQAHrwf0

美琴「さて、邪魔なゴミは片付いたし、打ち止めは見つかったし。さっさと帰りますか」

打止「でも、このままで帰っちゃっていいの? って、ミサカはミサカはこのメチャクチャになったツンデレラ城内を
そのままにしておくのに若干の後ろめたさを感じたり」

上条「レベル5とレベル6が暴れまくったもんな」

ミサカ「大丈夫です。昔の人は『逃げるが勝ち』というありがたい言葉を残してくれています。と、ミサカはさっさと
逃げることを推奨します」

美琴「確かにこのまんまじゃ私たちが犯人になっちゃうわね。まあ、実際に犯人なんだけど」

上条「そうだな。そうと決まればさっさと――」

「そうは問屋が卸しませんよー」

上条「!!?」

美琴「初春さん!!?」

 
130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 00:46:22.06:iyQAHrwf0

初春「ああ! この透明な壁作るのにすごく苦労したのに。
うう、また作り直しですか。……あー!! ガラスの靴も
粉々。あの光沢を出すのに何度もプログラム組み直したのに……」ショボン

ミサカ「あの、一体何の用ですか? と、ミサカは質問します」

初春「ふえ? ああ、そうでした、そうでした。ダメですよ、こんなにメチャクチャにしておいて逃げるなんて!」

上条「いやー、あのですね。色々事情がありましてですね……」

初春「まあ、そこで黒焦げになっている白井さんを見れば大体その色々な事情は理解できますけど……」

美琴「お願い! 初春さん。見逃してくれない」ペコッ

初春「そうですねー。今の私がただのジャッジメントの一人なら見逃せたんですけでねー」

美琴「?」

初春「今の私は『学園都市』の管理者なんでそういう訳にはいかないいんですよー」

一同『えええぇぇぇぇぇーーーーー!!!』

初春「みなさん驚きすぎですよ」

美琴「な、何で初春さんが……?」

初春「そりゃそうですよ。『学園都市』を作ったのは私ですから」

 
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 00:50:35.61:iyQAHrwf0

一同『なにイイイイイイ!!!!』

初春「だから驚きすぎですって。大体こんなに人が来るはずじゃなかったんですよ。ただもっと佐天さんと遊べる場所があればいいなー、って思って作っただけですから。それがこんな風に世界中から人が集まるようになるなんて思いもしませんでしたよ」

一同『』ポカーン

初春「そういう事ですから管理者として見逃すわけにはいかないんです。知り合いだから甘くするとルールを破る人達がどうしても増えちゃうんですよ。示しがつきませんからね。というわけで――」

美琴「え? あ、ちょっ、待って!!」

初春「管理者として上条当麻、御坂美琴、打ち止め、ミサカ10032号、一方通行、白井黒子。以上6名の10日間の『学園都市』からの強制退場を命じます。それではみなさん少しの間さよならです」

 
136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 00:52:22.84:iyQAHrwf0

ピコーン シュウウウウ

一方「……うち、どめェ……」           ID yeah meccha youjo さんがログアウトしました。

黒子「…………デス、ノォ~」           ID the hentai show さんがログアウトしました。

打止「じゃーねー。って、ミサ――」        ID mouhu itimai さんがログアウトしました。

ミサカ「身体が消えていきます。と、ミ――」   ID koisurumisakahautukusii さんがログアウトしました。

上条「どわあああ、不幸だーー」          ID kyouto asitaha tokubaibi さんがログアウトしました。

美琴「ちょっ、当麻ーーー!」           ID gekogeko gekoppi さんがログアウトしました。


初春「さて、あんまり佐天さんを待てせるといけませんね」タタタッ


姫神「……………………………………寂しい」クスン

 
137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 00:57:03.86:I5rHa4Tl0
ネトゲかよ

 
141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 01:01:13.60:C+0wjTXD0
どいつもこいつもIDひでぇwwwww

 
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 00:59:22.04:iyQAHrwf0

       これから地の文形式になります。苦手な方、あと少しなのでご容赦を。

  「ふう」
  美琴は今まで目に付けていた大袈裟なゴーグルのような装置を外し、頭を左右に軽くふる。パキッという小気
味いい音が彼女の身体の中にだけ響いた。
  「んん~~~!!」
  他にも音の出る場所はないかと、椅子に座ったまま大きく上体を反らせる。見慣れた光景、常盤台中学女子寮
の自室が上下反転して目に映った。ただ黒子がいない。おそらくジャッジメント支部からでも接続していたのだろう。

 
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 01:00:48.23:iyQAHrwf0

  『学園都市』に入ったあとはしっかりと自分の日常を頭に叩き込むのが美琴の習慣となっていた。そうしなけ
ればゲームと現実の区別でがつかなくて混乱してしまうからだ。
  オンラインゲーム『学園都市』
  プレイヤーが学園都市の能力者になりきりレベルを上げたり、遊んだり出来る。という、まあ、ありきたりなゲーム
内容で、サービス開始時はパッとしない凡作の一つだった。
  しかし共感覚性を利用しゲーム内でも現実とほぼ同じ五感を持てるようになる装置『シナスタシア』を利用出来
るようになってから、利用者数が文字通り爆発的に増えた。
  様々な理由で学園都市に入れなかった子供、年齢的にもう開発が間に合わない大人、学園都市の生徒であり
ながらもレベルが上がらずやきもきしているレベル0やレベル1たち。能力者に対するあこがれを持つ人間は世
界中にいて、開発者(初春飾利)の予想よりはるかに多かったようだ。

 
142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 01:01:30.40:Cw9g6GPS0
あーなるほどw
ありきたりだけどうまいな


 
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 01:02:55.90:iyQAHrwf0

「10日か。結構長いな~」
  美琴はディスプレイに表示された『ログイン禁止』の文字を見つめ言葉と一緒にため息を吐いた。この数ヶ月ほ
ぼ毎日遊んでいたものを10日もやめるというのはなかなか厳しい物がある。
  美琴自身こういったゲームには疎いほうだ。クラスメイトの世間話でその存在は知っていたものの自分には関
係の無い話としてしか認識していなかった。
  しかし、上条当麻もそのゲームをやっているという話を本人から聞いて「私も初めてみようかしら」と言ったのが
すべての始まりだった。まあ、恋する乙女として無理のない発言だろう。しかもあろうことか上条当麻に「じゃあ、
おまえが始めたら結婚しようぜ」と言われ、ゆでダコになってしまった美琴を誰が責められよう。
「オンラインゲーム上での結婚は別に珍しいことじゃないですよ」と、とある友人に教えられたのはそれから少しし
てからだが、その時には美琴はもうどっぷりと『学園都市』に、もとい上条当麻との新婚生活にのめり込んでしまっ
た後だった。

 
145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 01:05:05.17:iyQAHrwf0

「だってしょうがないじゃない」
  美琴は熱くなった頬にコップをあてながら思う。かねてから恋焦がれていた少年、そして新婚生活。
(しかもアイツはいつもと違って優しくて、私を見てくれて、それで、それで……)
  事実、この数ヶ月は楽しかった。夢のようだった。でも、どことなく虚しさを覚えていたのも事実だった。
「……やっぱりゲームなのよね」
  その言葉が虚しさの原因だということは美琴はずいぶん前から気づいていた。彼の優しさは本物だけど、上条
当麻と自分の関係はゲームの中だけのものなんだ、と。

 
147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 01:09:51.42:iyQAHrwf0

  この10日間はいい機会なのかもしれない。
  (話したい。当麻と。ゲームの中じゃなくて。夫婦じゃなくていい。恋人なんて高望みしない。友達じゃなくて、た
だの知り合いでもいいから。それにずっと聞けなかったことがある。二ヶ月前からずっと心にまとわり付いていた
それのことも聞いてみよう。
  決心してから行動に出るのは早かった。数秒後には美琴は携帯を手に取り、上条当麻へ電話をかけていた。
「はい、もしもし。上条さんですよー」
「も、もしもし。私よ、私」
「……すいません。上条さんは貧乏なので払うお金が無いんですよ」
「振り込め詐欺じゃないわよ!!」
「はは、冗談だよ。さっきはお互い災難だったな。御坂」
「まったくよね。アンタの不幸体質のせいじゃないの~?」
「うう、否定出来ない」
「あはは……」

 
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 01:11:47.56:iyQAHrwf0

  現実ではお互いを下の名前で呼んだりはしない。けれどこの以前に交わしていたような、単なる知り合い同士
の他愛のない会話が、美琴には妙に心地良かった。
  しばらくやりとりが続き、ふいに会話が途絶えた。
  今しかない。美琴は意を決して上条当麻に質問をぶつけた。
「ね、ねえ。何でアンタは私に結婚しよう、て言ったの?」
  ここ数カ月、美琴が抱えていたモヤモヤの原因。
  なんで私と結婚したんだろう、という疑問。
  (ひょっとしてアイツも私のこと、だけど気恥ずかしいからゲームで……。ううん、そんなわけない!…………で
も、そうじゃなきゃ結婚なんて……! いや、ひょっとすると…………!)
  美琴の頭の中を様々な仮説、もとい妄想がかけめくる。
「ああ、それは……」
  (わ、私は別にアイツが望むのならいつでも。もちろん法律的にはまだダメだけど一緒に暮らすくらいなら。…
…アイツは料理も出来るのよね。二人でおそろいのゲコ他のエプロンでハンバーグを、そんでアイツが「ハンバーグより美琴のほうが美味しそう」とか言っちゃって! キャアアア)
  乙女の妄想は止まらない。

  しかし、そんな天下無敵の乙女の幻想を打ち砕くのは勿論この人、上条当麻である。

 
150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 01:14:13.91:iyQAHrwf0

「イベントでさ、結婚するとレアアイテムもらえたんだよ」
「……………………………………………………………………………………は?」
「だからさ、三日間限定で『学園都市』内で結婚すればレアアイテムがもらえるってイベントがあったんだよ。だか
ら丁度いい相手いないかなーって探してたんだ」
「…………………………………………………………………………………………」
「ほら、お前男っぽいって言うかさ。俺も女の子ってより男友達って感じだから、遊びだと割りきって結婚できそう
だろ? 普通の女の子には、さすがの上条さんもゲームとはいえ結婚してくれー、なんて言えませんよ」
「…………………………………………………………………………………………」プチッ
「いやー、それにしてもお前もゲーム内じゃ結構ノリノリだよな。「夫婦なんだから名前で呼んでよ」とかさ。普段のビリビリじゃ想像つかないっていうかさ――」
「…………………………………………………………………………………ふふふ」
「御坂?」
「ふふふ。うん、私間違ってた。間違ってたのよ。こいつに期待するなんて。うん、間違ってる。ふふふ」
  硬直した笑顔の美琴の額から一本の電撃がパソコンへと伸びた。その電撃はすぐに0と1の羅列となりネット上
に飛び出していった。かつて学園都市の中枢コンピュータへ侵入したことのある美琴にとって、一学生のパソコ
ンにハックするなんて造作も無いことだ。

 
152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 01:16:40.24:iyQAHrwf0

「おーい、どうしたんだビリビリ何かあ―― あれ? 俺のパソコンが勝手に……」
「でもね、しょうがないじゃない。私だって女の子なんだし。少しぐらい期待したって」
「おい、ちょっと待っててくれ。なんかパソコンが勝手に操作されてて……」
「そりゃ、あんだけ思わせぶりなこと言われちゃえばこっちだって勘違いしちゃうでしょ? それなのにアンタは」
「ん? 『上条当麻のアカウントを消去しますか?』………………なんだこりゃあああ!!?」
「アンタがそんな事を言うのが、その『学園都市』のためだって言うんなら……」
「なんで勝手にカーソルがYESに!!?」

「その幻想世界をぶち殺してあげるわ!!!!!!」

『上条当麻のアカウントが消去されました』

「どわあああああああ!!! 不幸だァアアアアアアアア!!!!!!」

                                              ――おしまい――

 
154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 01:18:43.58:Cw9g6GPS0

マジ容赦ねえwww


 
157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 01:21:17.29:PYFpd5wx0
いやーおもろかった!
乙!


 
159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 01:23:40.54:iyQAHrwf0
以上で終わりです。支援してくださった方、読んでくれた方。本当にありがとうございました。
スレたて初めてで、というか2ちゃんねる初心者で色々至らない点があって申し訳ありませんでした。
このよな駄文に付き合ってもらえた1は本当に幸せものです。
それではみなさん、ありがとうございました。ノシ

 
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とある魔術の禁書目録(インデックス)〈22〉 (電撃文庫)
鎌池 和馬 灰村 キヨタカ
アスキーメディアワークス 2010-10

by G-Tools , 2010/11/29