- 刹那「きのこたけのこ戦争への武力介入を開始する」 前編
刹那「きのこたけのこ戦争への武力介入を開始する」 後編
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 13:29:56.36:JIkzjtmU0
――西暦2307年 経済特区日本
沙慈「あっ、刹那。これお裾分け」
刹那「また筑前炊きか」
沙慈「あはは。違うよ。今日はお菓子なんだ」
刹那「きのこの山……たけのこの里……?」
沙慈「ルイスが買いすぎたのを押しつけられちゃって……。よかったら食べてよ」
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2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 13:33:13.56:JIkzjtmU0
――プトレマイオス
刹那「……」モグモグ
ロックオン「よう、刹那! なに食ってんだ?」
刹那「きのこの山とたけのこの里……」
アレルヤ「き、きのこの? たけのこの……?」
ティエリア「なんなんだこれは?」
ロックオン「きのこの山とたけのこの里だ。経済特区日本原産の有名な菓子なんだが、お前らまさか知らないのか?」
アレルヤ「僕、はじめて見たよ」
刹那「俺も隣人にもらうまで知らなかった」
ロックオン「おいおい、マジかよ……。世界中で食われてるポピュラーな菓子だぜ」
ティエリア「こんなもの知らなくても、計画に支障はない」
ロックオン「お前なあ……。計画以外のことにもちったあ興味を持てって」
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 13:36:07.82:JIkzjtmU0
刹那「……」スッ
ロックオン「なんだ刹那、俺たちにもくれるのか?」
刹那「ああ」
ロックオン「サンキュー。ありがたくいただくぜ」モグモグ
アレルヤ「ありがとう刹那」モグモグ
刹那「……」スッ
ティエリア「謹んで辞退する」
刹那「…………」ジー
ティエリア「…………クッ!」ムシャムシャモグモグ
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 13:39:14.45:JIkzjtmU0
アレルヤ「おいしいね、ハレルヤ……」モグモグ
ロックオン「久しぶりに食うとうまいもんだな」モグモグ
ティエリア「……」モグモグ
刹那「まだたくさんある」
アレルヤ「きのことたけのこ、それぞれ10箱ずつくらいあるように見えるんだけど……」
刹那「買いすぎたらしい」
ロックオン「大人買いにしても買いすぎだろ」
ティエリア「我々で全て消費できるのか?」
ロックオン「いざとなったら他の連中にお裾分けだな」
刹那「お裾分けのお裾分けか」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 13:42:18.95:JIkzjtmU0
ロックオン「妙なもんだな」
ティエリア「なにがだ?」
ロックオン「紛争根絶を掲げる組織できのこの山とたけのこの里を食ってるなんてさ」
刹那「どういうことだ?」
ロックオン「昔っから、こいつらは人類に争いをもたらしてきたのさ」
アレルヤ「こんなにおいしいお菓子がどうして……」
刹那「争い……」
ティエリア「紛争根絶……」
アレルヤ「……って、刹那! ティエリア!?」
刹那「見つけたぞ世界の歪み! 刹那・F・セイエイ、きのこの山とたけのこの里を駆逐する!!」
ティエリア「刹那・F・セイエイ! 君もだ! 危険物をトレミーへ持ち込むなど万死に値する!!!」
ロックオン「やめろ刹那!!」
アレルヤ「ティエリアも銃を下ろしてよ!!」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 13:45:21.81:JIkzjtmU0
――
ロックオン「……落ち着いたか?」
刹那「ああ」
ティエリア「問題ありません」
ロックオン「あるだろ。天下のガンダムマイスターがあやうくチョコ菓子で自滅するとこだったんだ」
アレルヤ「まあまあ、ロックオン……。それで、さっきの話の続きは?」
ロックオン「そうだったな」
ロックオン「お前ら、きのこたけのこ戦争って知ってr」
刹那「戦争……やはり、これが世界の歪み!!」
ティエリア「ティエリア・アーデ、きのこたけのこを殲滅する!!」
ロックオン「話がすすまねえ……」
アレルヤ「ドンマイ☆」
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 13:48:33.02:YTwmEPLlO
アレルヤ「……つまり、このふたつのお菓子は経済特区日本にある明治製菓っていう会社に作られたんだんね」
ロックオン「1980年代の発売と同時に、日本はきのこの山派とたけのこの里派に分かれ、内紛状態になったらしい」
アレルヤ「1980年代って……、320年以上も前!?」
ロックオン「日本が経済特区になる前の話だ。日本最大の紛争と言われている」
アレルヤ「ただの昔話ってわけじゃないみたいだね……」
ロックオン「ああ。この戦争は今でも続いている。それどころか、グローバル化によるきのこたけのこの流通拡大に伴い、世界中に飛び火した……」
アレルヤ「そんな……」
ロックオン「……って、話なんだけど、まあ、戦争といっても一種のジョークみたいなもんだ。本当の戦争じゃない」
ロックオン「参加する方もわかっていてやっているのさ。口論がメインで本気で相手を傷つけることはしない。いたって平和的な戦いだ」
アレルヤ「よかった……」ホッ
ロックオン「……と、いうわけだ。わかったな?」
刹那「了解」
ティエリア「了解」
アレルヤ「……」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 13:52:04.83:JIkzjtmU0
ティエリア「全く、人間いうものは、ヒトというものはなんて愚かなんだ。こんな菓子まで争いの種にするとは」ムシャムシャ
刹那「だが、俺たちの知る戦いとは違う……」ムシャムシャ
アレルヤ「たしかに……。遊びみたいなものなのかな」ムシャムシャ
ロックオン「まあな。俺もガキの頃はきのこの山かたけのこの里かでよく弟と喧嘩したもんだ。今となっちゃ、笑い話だが」ムシャムシャ
ティエリア「ロックオン・ストラトス。ガンダムマイスターの情報にはSレベルの秘匿義務があるのを忘れたのか」
ロックオン「おっと……」
刹那「きのこ派かたけのこ派かという情報もヴェーダには登録されているのか?」ムシャムシャ
ティエリア「……ッ! 問題なのはそこではない!!」
アレルヤ「まあまあ、何派かだけでも聞いてみようよ。なんだか楽しそうじゃないか」
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 13:55:08.19:JIkzjtmU0
ロックオン「俺はたけのこ派だな。そういうアレルヤは何派だ?」
アレルヤ「えーと、僕は……」
アレルヤ「たきのこ派かな!」
刹那「えっ」
ロックオン「えっ」
ティエリア「えっ」
刹那「たきのこなんてものはない」
アレルヤ「ごめんね。きたのこって言おうとしたんだけど……」
ロックオン「きたのこってなんだよ?」
アレルヤ「違うんだ! 本当はたきけのこって言おうとして……」
ティエリア「なにが言いたいんだアレルヤ・ハプティズム!」
アレルヤ「だから、た、じゃなくて……き……き、きの……たけの……」
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 13:58:17.69:JIkzjtmU0
ハレルヤ(たけのこだってんだろ!)
アレルヤ(きのこだよ! 邪魔をしないでくれハレルヤ!!)
ハレルヤ(たけのこだ!! たけのこしか考えられねえ!!)
アレルヤ(きのこだっておいしいじゃないか!)
ハレルヤ(バカか!! きのこなんてクソマズイののどこがいいんだよ! 卑猥なカタチしやがって! おちんぽの山が!)
アレルヤ(そんなことないよ! 卑猥なのは君の発想だろう!)
ハレルヤ(ああそうかよ。お優しいアレルヤ様は不人気のきのこに同情してやってんだよなあ!)
アレルヤ(同情もしてないし、不人気でもないよ! 勝手なことを言わないでくれ!!)
ハレルヤ(不人気は不人気なんだよ! 世間でもこの空間でもなあ!)
アレルヤ(この空間? なにを言っているんだ!)
ハレルヤ(まあ、テメーは指をくわえて黙って見てろ!!)
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:01:20.82:JIkzjtmU0
刹那「ロックオンはたけのこ派なのか」
ティエリア「そう言われてみると、先ほどからたけのこの里を多く食べているな」
ロックオン「あら、バレてた?」
ハレルヤ(あいつがたけのこって言い切ったってことは、残りの野郎どもはそれに追随する!)
アレルヤ(そんなの、本人達に聞いてみないとわからないじゃないか!)
ハレルヤ(どうだかな。お前だって本編のパターンでだいたいわかってんだろwww)
アレルヤ(…………)ギクッ
ハレルヤ(またお前だけハブられてもいいのかよwwwwwwww)
アレルヤ(…………僕は…………………)
アレルヤ「僕は両方おいしいと思うな」
ハレルヤ(妥協案かよwwwwwwwwwwwwwwwww)
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:02:10.35:oRQkR6Az0
刹那「そうか」
ティエリア「そうか」
ロックオン「そういう答えもありだな」
アレルヤ(……あれ? なんだか意外にあっさりした反応……)
ハレルヤ(こいつら、お前に興味だけじゃねーの?)
アレルヤ(そんなこと言わないでよ!! でも、この反応は一体……)
アレルヤ「どっちかはっきり決めなくてよかったのかい?」
刹那「かまわない」
ティエリア「自らの意思で菓子を選択する――それでこそガンダムマイスターだ」
ロックオン「そうそう。だから、俺もどっち派かじゃなくて、何派かって聞いたんだよ。アレルヤは両方好き派なんだろ。それでいいじゃねえか」
アレルヤ「みんな……(僕、本当はきのこ派なのに……)」
ハレルヤ(妥協したせいでかえって気まずいことになりやがったwwwwwwwwwwwww)
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:07:06.00:JIkzjtmU0
ロックオン「それにな、どっちが好きかなんてその時々で変わるもんさ。年を重ねるごとに好みが変わるってこともよくある話だ」
ロックオン「俺もガキの頃は絶対きのこだなんて言い張ってたけど、今じゃたけのこ派だしさ」
刹那「なぜ派閥を変えた?」
ロックオン「……深い理由はねえよ。好みの変化と、気分にもよる」
ロックオン「あと、当時はきのこの方が大人っぽいと思ってたな」
ティエリア「なぜきのこが大人なんだ? 意味がわからない」
ハレルヤ(カタチがおちんぽだからだろ! きのこの山はヤリ盛りってなあ!!)
ロックオン「まあそれより、味覚発展途中の刹那とティエリアは何派だ?」
ティエリア「僕は成分を解析し、栄養価の高い方を選択する予定だ」
ロックオン「……なんとなく、予想はついてたぜ。その答え」
刹那「俺はガンダム派だ」
ロックオン「お前はせめて食べ物を答えろ」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:10:11.02:JIkzjtmU0
――経済特区日本
沙慈(ルイス、スペインで元気にしてるかな)
沙慈(親戚の結婚式で知り合いに会うからって、きのこの山とたけのこの里をいっぱいお土産に持っていったけど、)
沙慈(まさか、子供の頃から食べていたお菓子が世界的に有名なものだなんて知らなかったよ……)
沙慈(本場日本の工場で作ったたけのこの里は違うってルイスは言ってたけど、どこで作っても味は同じだと思うんだけどな……)
沙慈(……)
沙慈(今日は姉さんも仕事でいないし、刹那も出かけているみたいだ……)
沙慈(刹那はしょっちゅういなくなるけど、なにをしている人なんだろう?)
沙慈(お裾分けしたきのこの山とたけのこの里、食べてくれたかな)
沙慈(ルイス、早く帰ってこないかな……)
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:13:15.11:JIkzjtmU0
――それから、しばらく経ったある日
沙慈「ルイス!!」
ルイス「沙ー慈ーただいまー! どしたの? そんなに慌てて……」
沙慈「結婚式場がガンダムに襲われたって聞いて、僕ずっと心配で……。ルイス、怪我はない? おうちの人も大丈夫?」
ルイス「大丈夫だよ沙慈! あたしもパパもママもみんな元気元気!」
沙慈「よ、よかった……」
ルイス「もー、沙慈ってば心配性なんだから!」
沙慈「あたりまえじゃないか! 君のことなんだ、心配するに決まってるよ!」
ルイス「沙慈……///」
ルイス「そ、そうだ、沙慈に心配かけちゃったお詫びにこれあげる///」
沙慈「映画のチケット?」
ルイス「2人で見に行こっ!」
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:16:20.72:JIkzjtmU0
――
アレハンドロ・キノコーナー『ふははははは! 思い知ったか! 所詮、貴様らの実力などこの程度!』
アレハンドロ・キノコーナー『そうとも、世界はきのこの山によって統治され、はじめて恒久和平を手に入れることができるのだ!!』
???『そうはさせない!』
アレハンドロ・キノコーナー『な、なにぃ!?』
一般兵A『まさか――あれは!?』
一般兵B『たけのこの里マイスターズ!! 来てくれたんだ彼らが!!』
たけのこの里マイスターA『たけのこ派を弾圧して得た平和など、人々が望む世界であるものか!』
アレハンドロ・キノコーナー『たけのこの里マイスターズめ! 貴様らが戦う意味はなんだ!!』
たけのこの里マイスターA『新たなる世界の創造のために俺たちは戦う!! そうだ、それが……』
たけのこの里マイスターズ『『『『たけのこの里だ!!』』』』
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:17:16.27:YTwmEPLlO
沙慈(なんだろうこの映画……無茶苦茶だよ……)
沙慈(これはないよな……これはないよ……)
ルイス「映画、楽しかったー!」
沙慈(……嘘ぉ…)
ルイス「沙慈は楽しくなかった?」
沙慈「そ、そんなことない……かな……」
ルイス「この映画、事実を元に作られてるんだって」
沙慈「ええええええええええええええええええええええええええええええっ!!!!!?」
ルイス「もー、沙慈、声大きすぎ! うるさーい!」
沙慈「ご、ごめん……。でも、きのこ派とたけのこ派がMSで戦うだなんてありえないよ……」
ルイス「ありえるよ……」
ルイス「だってこれから事実になるんだから」ニヤリ
沙慈「ルイス……?」
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:20:16.20:K/jOxTAj0
沙慈(この時、僕はまだなにも知らなかったんだ……)
沙慈(僕は思いこんでいた――映画はたんなるB級映画、)
沙慈(ルイスはいつもみたいに僕を困らせようとふざけていただけだと――)
――病院
沙慈「姉さん大丈夫!? CBの調査取材中に撃たれたって……」
絹江「大丈夫よ、沙慈。ほら、どこも怪我なんてしてないでしょう」
沙慈「よかった……」ホッ
絹江「もうCBを追うのはやめるわ。沙慈にも心配かけちゃったし……」
沙慈「そんなのだめだよ! 姉さんはジャーナリストだった父さんの意思を継ぐって言ってたじゃないか!」
絹江「心配しないで。ジャーナリストは続けるし、父さんの意志も継ぐ。ただCBを追うのはやめるってだけ」
絹江「他にいいネタも見つけたし……」ニヤリ
沙慈「姉さん……?」
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:25:27.22:JIkzjtmU0
――プトレマイオス
ティエリア「トリニティがスペインの結婚式場を爆撃しただと!?」
スメラギ「死傷者がゼロというのが不幸中の幸いね」
ロックオン「あいつらの攻撃を受けて死傷者ゼロだぁ? どういうことだよ……」
刹那「攻撃を外したのか?」
スメラギ「いいえ。結婚式場のど真ん中に爆撃の跡が残っているって、王留美からの報告があったわ」
アレルヤ「みんな先に避難していたんじゃ……」
スメラギ「突然のことで逃げる暇なんてなかったそうよ」
リヒティ「奇跡っすよ奇跡! トリニティが好き勝手やってるのを見かねて、神様が被害者に味方してくれたんすよ!」
ラッセ「こんな組織ん中で神様なんて言われても説得力ねえがな」
クリス「でも、誰も被害に遭わなかったんなら良かったじゃない!」
フェルト「……うん」
ハロ「ヨカッタ! ヨカッタ!」
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:28:30.16:JIkzjtmU0
刹那(しかし、戦況は次第に悪化していった……)
刹那(4機しかなかったたはずの太陽炉が国連軍へと渡り、)
刹那(茶色い粒子を放出する太陽炉を搭載した国連軍の新型MSとの戦闘で、ロックオンがティエリアを庇い、負傷した)
――
ティエリア(ロックオン・ストラトス……)
ティエリア(僕を庇って……、僕のせいで……)
ロックオン「いつまでそうしているつもりだ?」
ティエリア「ロックオン! 僕を庇って負傷したはずでは?」
ロックオン「昔から悪運だけは強くてね。この通り、傷ひとつなくピンピンしてる」
ティエリア「よかった……」ホッ
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:31:44.79:JIkzjtmU0
ティエリア「今回は奇跡的にあなたが無事で済んだが、失態は失態だ。僕はガンダムマイスターに相応しくない」
ロックオン「そんなことないさ。これでも食って元気出せって」スッ
ティエリア「これは……たけのこの里か。50箱はあるが……」
ロックオン「王留美からの差し入れだ。なんだか無性に食いたくなってもらってきた」ムシャムシャ
ティエリア「こんなに大量に開封して消費できるのか? 前回のようにクルーに配ることになるのでは……」
ロックオン「そのときはそのときだ。いいからお前も食え。腹ペコだからネガティブになるんだよ」ムシャムシャ
ティエリア「……ああ。ありがとう、ロックオン」
ロックオン「……」ムシャムシャムシャムシャムシャムシャ
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:34:55.97:JIkzjtmU0
――経済特区日本
絹江「沙慈! スクープよ!」
沙慈「まさか、CBが……」
絹江「違うわ! これよ!」
沙慈「……えっ?」
絹江「たけのこ厨によるきのこ派の大虐殺!」
沙慈「姉さん……? なに言ってるの……?」
絹江「これは世間を揺るがす大スクープだわ!」
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:36:19.08:rXyv2XTc0
――プトレマイオス
クリス「スメラギさん! JNNでおかしなニュースを放送しています!」
スメラギ「たけのこ厨によるきのこ派の大虐殺?」
リヒティ「これ、前に刹那が持ってきたお菓子っすよ!」
ラッセ「きのこたけのこ戦争がどうとかってロックオンが言ってたが、ありゃジョークだろ」
スメラギ「うーん、今日はエイプリルフールってわけじゃないわよね……」
リヒティ「たしか、俺とクリスがたけのこ派で、ラッセさんとフェルト、あと、きのこカットのモレノさんが髪型的にきのこ派でしたよね」
スメラギ「ちなみに、私はチョコレートボンボン派よ」
ラッセ「その話、前にも聞きましたって……」
クリス「もう! みんなふざけないで! こっちは真剣なんだから!」
リヒティ「ジョークに真剣になれって言われても困るっすよ……」
クリス「JNN以外にも、世界中の報道機関できのこ派とたけのこ派の争いを報道しはじめてるのよ!」
スメラギ「なんですって!?」
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:38:07.82:UMTHcprA0
――経済特区日本
ルイス「どういうことなの沙慈!? 私を騙してたの!?」
沙慈「お、落ち着いてよルイス……」
ルイス「落ち着いてられないよ! お姉さんがきのこ厨だったなんてサイテー!」
絹江「最低なのはあなたの方じゃないたけのこ厨」
沙慈「姉さん!」
絹江「弟のガールフレンドがまさか虐殺犯だったなんて! こっちこそ落ち着いてられない!」
ルイス「あのニュース、まさか沙慈のお姉さんが!! さすが捏造はきのこ厨のお家芸ね!」
絹江「哀れね……。事実を認められないたけのこ厨って……」
ルイス「なんですって!!」
沙慈「ふ、2人とも喧嘩は良くないよ……」
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:41:18.84:AzjTx7pLO
――プトレマイオス
ロックオン「……」ムシャムシャ
ティエリア「……あの、ロックオン。僕はもう満腹だ」
ロックオン「マジかよ? まだまだ行けるだろ!」ムシャムシャ
ティエリア「もう無理だ。腹がふくれて苦しい……」
ロックオン「遠慮すんな! ティエリアの口に狙い撃つぜ!」ポイッ
ティエリア「なっ! 僕の口にたけのこの里を放り込むな! もう食べられないと言っているだろう!」ムシャムシャ
ロックオン「狙い撃つぜ! 狙い撃つぜ! 狙い撃つぜ! 狙い撃つぜ! 狙い撃つぜ!」ポイポイポイポイポイッ
ロックオン「1個ずつ入れんのは手間だな。箱ごと行くか……。ティエリアの口にGN粒子圧縮っと……」ズザザザザザ
ティエリア「口を無理やり開かせるな! 鼻の穴はやめr……ぐっ、ぐむむ…………」
ロックオン「よーし2箱目いくぜー」ズザザザザザ
ティエリア(呼吸ができん……。誰か……ヴェーダ……)
――
フェルト「……」ガクガクブルブル
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:47:17.59:JIkzjtmU0
――経済特区日本
ルイス「……そういう沙慈はどうなの?」
沙慈「どうって……?」
ルイス「たけのこ派なの? きのこ厨なの?」
沙慈「ぼ、僕は……」
絹江「沙慈はきのこ派よ。私と血をわけた姉弟だもの」
ルイス「沙慈に聞いてるんです! マスゴミきのごみ厨は黙っていてください!」
沙慈「姉さん……ルイス……、もうやめようよ……」
ルイス「沙慈はたけのこ派よね?」
絹江「きのこ派でしょ?」
沙慈「ぼ……、僕は……」
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:50:20.46:JIkzjtmU0
――プトレマイオス
フェルト「ス、スメラギさん!」
スメラギ「どうしたのフェルト!」
フェルト「ロックオンとティエリアが……」ガクガクガタガタブルブル
刹那(スメラギの指示で展望室へと向かった俺たちが見たのは、どんな戦場よりも悲惨な光景だった)
刹那(ロックオンが顔面蒼白のティエリアの口へ大量のたけのこの里をねじ込む様を俺は生涯忘れることはないだろう……)
刹那(しかし、これはほんの序章にしかすぎない……)
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:53:22.88:JIkzjtmU0
――
スメラギ「ドクター・モレノ、ロックオンとティエリアの容体は……」
モレノ「ティエリアはしばらく安静が必要だが、次の戦いまでにはガンダムに乗れるようになるだろう」
アレルヤ「よかった……」ホッ
刹那「……」ホッ
モレノ「ティエリアは嗜好品には一切手を出さないからな。彼がこれまでに食べたたけのこの里が極端に少ないから助かったのかもしれない」
刹那「どういうことだ?」
モレノ「それについては、もうひとりの患者の容体について説明しながらこたえよう」
スメラギ「ロックオン……」
モレノ「ロックオン・ストラトス――彼の病名はたけのこの里中毒症だ」
81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:56:05.02:UMTHcprA0
アレルヤ「たけのこの里中毒症って、冗談ですよね?」
モレノ「こんなときに冗談は言わんよ」
スメラギ「じゃあ、本当にロックオンは……」
モレノ「君たちはこれまで食べてきたきのこの山とたけのこの里の数を覚えているか?」
スメラギ「そんなの覚えているわけ……」
アレルヤ「個数までは覚えてませんけど、前に1度だけマイスターのみんなできのこたけのこを1箱ずつ分けて食べました」
刹那「俺もだ」
スメラギ「えっ」
モレノ「やはりな……。恐らく、ティエリアもその時にはじめて食べたんだろう」
スメラギ「あなたたち……」
モレノ「きのこの山もたけのこの里も、普通の子供時代を送ってきた人間にとってはありふれたお菓子だ。だが、世界にはそうではない人間もいる」
刹那「だから、人は争いあう……」
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:00:29.66:JIkzjtmU0
モレノ「たけのこの里中毒症はその名の通り、たけのこの里の過剰摂取が原因で引き起こされる病気だ」
モレノ「こいつにかかるとたけのこの里ばかりを好んで食べるようになり、禁断症状を引き起こすこともある」
モレノ「やっかいなことに、発症者は他の人間にたけのこの里を過剰摂取させ、新たな中毒者――仲間を増やそうとする」
モレノ「ロックオンがティエリアに無理やりたけのこの里を食べさせようとしていたのもこれだ」
モレノ「もちろん、きのこの山中毒症もある。こっちはきのこの山の過剰摂取が原因だ」
モレノ「どちらもこれまでに食べてきた量が多いほど発症しやすい。そのため、通常は大人の方が危険だと言われている」
アレルヤ「そっか、ロックオンはマイスター最年長だから……」
刹那「いや、それはおかしい。トレミーにはロックオンより年上の人間もいる」チラッ
スメラギ「……刹那、どうして今こっちを見たのかしら?」
刹那「違う。イアンとモレノのことだ」
モレノ「それに、普通ならこの病気は発症しない。赤ん坊の頃からそればかり口にしていてそのまま老人になったとか極端な症例しかない」
アレルヤ「ロックオンはトレミーでは僕たちと同じ食事だったし、前に食べたときも久しぶりだって言っていました」
刹那「では、なぜなんだ?」
モレノ「おそらくは、国連軍の新型に使われている茶色い粒子の太陽炉のせいだろう」
アレルヤ「そんな……あのべたべたした粒子が……」
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:01:13.37:f4r1xMc50
モレノ「茶色い粒子には強い毒性があってな。これがきのこたけのこ中毒の発症を加速させるらしいというところまではわかった」
モレノ「世界各地で起きている異変もこいつのせいだと私は睨んでいる」
スメラギ「デュナメスは前の戦いでGN-Xに機体を貫かれていたわ。ロックオンはきっとそのときに……」
ティエリア「その話は本当なのか!?」
刹那「ティエリア・アーデ!!」
アレルヤ「安静にしていなくていいのかい!?」
ティエリア「ロックオンは僕を庇ったせいで妙な病気に……」
ティエリア「僕は彼の意志を継がなくてはならない!」
ティエリア「だから、僕はたけのこの里を食べる! がむしゃらなまでに!」
刹那「待てティエリア!」
アレルヤ「どうしてそういう発想に行きつくんだ!」
ティエリア「隣のベッドでロックオンがずっと『たけのこの里を食わせろ』とうなされていたんだ!」
スメラギ「そんな……、ロックオンはもう禁断症状に……?」
90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:06:42.47:JIkzjtmU0
ロックオン「たけのこの里を食わせろー! 食わせろよなあ! 食わせろって!!」ジタバタジタバタ
ハロ「タケノコ! タケノコ! オイシイ! オイシイ! タケノコ!」ピョンピョン
刹那「これがたけのこの里中毒……」
アレルヤ「ハロまで影響されちゃってるよ……」
スメラギ「ハロはAIだから大丈夫でしょうけど、あんなの見たらフェルトが泣くわ……」
モレノ「ああしてベッドに縛り付けておかないと、仲間を増やそうと暴れ出す」
ティエリア「ああ、ロックオン……そんなにたけのこの里が食べたいのか……。ならば、僕がかわりに……」
ロックオン「そうだ、ティエリア、四の五の言わずに食えばいいんだよ! たけのこの里は食べ盛りだ!」
モレノ「やめるんだティエリア! これ以上たけのこの里を摂取すると君まで発症してしまう!」
モレノ「君の体は普通の人間の限界たけのこの里量を越えている。君だから助かったんだ!」
ティエリア「なん、だと……!?」
アレルヤ「そんな……」
刹那「ティエリア・アーデ……」
ロックオン「チッ、あとちょっとだったのに……」
94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:09:48.54:JIkzjtmU0
刹那(モレノはロックオンとティエリアを治療するワクチンを作ると約束したが、その約束は果たされなかった)
刹那(モレノ本人も戦いの中で茶色いGN粒子を浴び、きのこの山中毒になってしまったからだ)
刹那(クリスティナ、リヒテンダール、ラッセ……戦いの中で発症者は増えていった)
刹那(クルーの半数を中毒者にし、俺たちは敗北した)
刹那(そして世界は変わろうとしていた――きのこたけのこによって)
刹那(きのこたけのこ中毒者は次々に仲間を作りだし、ただのネタでしかなかったきのこたけのこ戦争は現実のものとなっていった)
刹那「きのこたけのこ戦争への武力介入を開始する」 1st season. 完
95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:10:25.44:f4r1xMc50
――西暦2312年
沙慈(ルイスへ お元気ですか?)
沙慈(『きのこもたけのこもどっちもおいしいよ!』という答えに納得しなかった君は、それから毎日たけのこの里を僕に食べさせようとしたね)
沙慈(たけのこの里ピザはさすがの僕でも無理だったよ)
沙慈(石油禁輸出機構の重鎮である君のパパが、今度はきのこの山輸出規制をしたのはそれから1週間後のことだったかな)
沙慈(そして、姉さん……)
沙慈(姉さんも僕の答えに納得できず、僕に毎日毎食きのこの山を食べさせようとしたよね)
沙慈(きのこの山入り筑前炊はいくらなんでもないと思うよ)
沙慈(ルイスパパのニュースを人権の弾圧だと過剰報道したのも姉さんでした)
沙慈(僕はきのこの山とたけのこの里のW攻勢に耐えられず、それから間もなくして家を出たけど、)
沙慈(今は宇宙で元気にやっています)
100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:14:08.24:f4r1xMc50
沙慈「ふぅ……。今日もよく働いたなあ」
ミヤサカ「よう、新入り! お疲れさん!」
沙慈「新入りだなんてやめてくださいよ。僕もうここで働いて4年目ですよ」
ミヤサカ「ははは、新入りは新入りだろう」
沙慈(地上ほど物流が発達していないコロニーでは、きのこの山もたけのこの里も見かけることがない)
沙慈(今の時代、きのこもたけのこもない辺鄙な場所で働こうなんて人はめったにいないから、)
沙慈(働きはじめて4年も経った今でも、僕は一番の新入りだ)
ミヤサカ「なあ、新入り……」
沙慈「なんですか」
ミヤサカ「きのこの山食うだろ?」
沙慈「えっ」
105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:19:04.06:JIkzjtmU0
沙慈「な、なに言ってるんですかミヤサカさん……」
ミヤサカ「なんだ新入り……なぜ嫌がる……。まさか、お前、たけのこ厨か?」
沙慈「違います、僕は……」
ワークローダーA「じゃあきのこ厨なのか?」
沙慈「ひぃっ!!」
ワークローダーB「どっちなのかはっきりしろ!!!」
ワークローダーC「きのこか? たけのこか?」
沙慈(みんなが姉さんとルイスみたいに……。なんで? どうして?)
ワークローダーD「おい新入り!!!」
沙慈「う、うわあああああああああああ!!!」
ミヤサカ「新入りが逃げたぞ! 捕まえろ!!!」
ワークローダーE「捕まえてたけのこ派にするんだ!!」
ワークローダーF「させるか! 新入りは我らきのこ派の手に!!」
109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:22:07.30:JIkzjtmU0
沙慈「はぁ……はぁ……。ここまで逃げれば……」
ミヤサカ「見つけたぞ新入り!」
沙慈「ひぃっ!!!」
ミヤサカ「さあ、お前もきのこ派に入るんだ!
ワークローダーC「黙れきのこ厨! たけのこ派だ新入り!」
ミヤサカ「なんだと!」
沙慈「あ……あ……、誰か助けて……。姉さん、ルイス……」
???「そこまでだ!!」
111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:25:16.18:JIkzjtmU0
沙慈「き、君は……刹那・F・セイエイ!!」
刹那「沙慈・クロスロード……」
ミヤサカ「何者だお前は! たけのこ厨か?」
ワークローダーC「きのこ厨だな!?」
刹那「違う!」
刹那「俺はきのこでもたけのこでもない!」
刹那「そうだ! 俺がガンダムだ!」
沙慈「えっ」
ミヤサカ「えっ」
ワークローダーC「えっ」
115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:28:19.36:JIkzjtmU0
刹那(何故だ? 敵の動きが止まった……)
刹那(だが、この隙に!)
刹那「一気に本丸を狙い撃つ! 狙い撃つ!」ポイッポイッ
ミヤサカ「きのこの山だ!!」ムシャムシャ
ワークローダーC「たけのこの里だ!!」ムシャムシャ
刹那「この隙に逃げろ!」
沙慈「う、うん!」
沙慈(ミヤサカさんたちは僕のことなんてなかったかのように、刹那が放り投げたきのこの山とたけのこの里に群がっていった)
沙慈(きのこもたけのこも、物資の少ないコロニーではどちらも貴重品だ。2人とも飢えていたんだろう)
沙慈(昔の友達が助けに来てくれたことに、僕は安心感を覚えていた。でも……)
117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:29:58.79:OG2Czik50
ティエリア「久しぶりだな刹那」ベタベタ
刹那「ティエリア、生きていたのか」
ティエリア「なんとかな」ベタベタ
刹那「そうか……」
沙慈「どういうことなんだ刹那! 君がガンダムに乗っていたなんて!」
沙慈「ルイスと姉さんはCBに関わってからおかしくなったんだ! 君たちのせいだ!!」
刹那「……」
沙慈「なんとか言えよ!!」
沙慈(僕を助けてくれた刹那はガンダムのパイロットだった)
沙慈(この時、僕はもう気付いていた)
沙慈(ルイスとその家族がおかしくなったのは結婚式場がガンダムに襲われてから)
沙慈(姉さんがおかしくなったのはCBの正体を探っている最中に撃たれてから)
沙慈(平和な世界を破壊したのはCBだと……)
123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:34:24.48:JIkzjtmU0
ティエリア「刹那、この男は……うっ、げほげほっ……!」ビチャビチャ
刹那「ティエリア!!」
沙慈「吐血した!! 大丈夫ですか!?」
刹那「いや、これは血ではない……」
ティエリア「吐チョコレートだ……」ビチャビチャ
沙慈「チョコレート?」
刹那「たけのこの里中毒だ。ティエリアの体はたけのこのチョコレートで汚染されている……」
沙慈「えっ、なに言ってるの君?」
刹那(――西暦2312年、3つの国家群に分かれていた世界は二勢力に分かれ、争いを繰り広げていた)
刹那(ひとつはきのこ派。主な勢力は反たけのこ組織のカタロンと、そのスポンサーである経済特区日本の報道機関JNN)
刹那(残りのひとつはたけのこ派。主勢力は連合軍と、独立たけのこ治安維持部隊アロウズ。スポンサーの石油禁輸出機構重鎮のハレヴィ家)
刹那(争いは国家対立だけではなく、個人レベルでの戦いへと広がっていった)
刹那(ある家庭はきのこで崩壊し、ある者はたけのこのせいで不当に職を追われたという。沙慈・クロスロードもそのひとりだ)
125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:38:01.48:JIkzjtmU0
沙慈(刹那に連れて行かれたCBの母艦で、まず僕たちはティエリアさんを医務室に連れて行った)
沙慈(全ての元凶だと思っていたCBに、ネタみたいな病気で苦しんでいる人がいたことに驚いている暇もなく、)
沙慈(その後、ラグランジュ3の秘密ドッグに連れて行かれた僕は、ある人に出会った)
沙慈「刹那、この人は?」
刹那「俺たちの新しい仲間だ」
ライル「よう、よろしくな!」
スメラギ「あなたたち! そこをどいてちょうだい! 搬送の邪魔よ!」ドタバタ
ミレイナ「アーデさんをきのこたけのこ中毒患者治療施設に搬送するです!」デスデス
ティエリア「たけのこたけn……はっ! 僕は今なにを……」ビッチョビッチョ
フェルト「まずいわ。末期症状へ移行しかけてる……」ドタバタ
沙慈(きのこたけのこ中毒か……。ルイスや姉さんもきっと……)
刹那「俺とロックオンは他の患者の様子を見てくる」
沙慈「僕も行くよ!」
127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:41:04.66:JIkzjtmU0
沙慈(なんて気軽に言っちゃったけど……)
ニール「たけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこ」
クリス「たけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこ」
リヒティ「たけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこ」
モレノ「きのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこ」
ラッセ「きのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこ」
沙慈(ここまでとは思わなかった……)
刹那「ここにいるのは末期患者だ」
刹那「前線で戦っていたやつほど浴びた毒性GN粒子も多い。症状も深刻だ」
ライル「チッ、兄さんたけのこ厨かよ……。普通きのこだろw」
沙慈「えっ」
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:43:18.36:rOscXM/eO
沙慈「あなたはもしかして……」
刹那「ああ。この男はカタロンの構成員だ」
ライル「元、カタロンな。今はCBのガンダムマイスター ロックオン・ストラトスだ」
沙慈「いくら人材不足だからって、反たけのこ組織の人間を連れてくるなんて……」
ニール「なんだとライル! お前をきのこ厨になんて育てた覚えはねーよ!」
ライル「うるせえな! 俺もたけのこ厨になんて育てられた覚えはないね!」
ニール「きのこなんて単調な味のどこがいいんだよ! たけのこだろたけのこ!」
ライル「あんた、きのこの方がチョコ多いの知らねえの?プw きのこだよきのこ!」
沙慈「ほら、喧嘩しちゃってるじゃないか!」
刹那「いや、問題ない」
沙慈「問題だらけだよ!」
刹那「ちなみに、ロックオン。沙慈のガールフレンドはたけのこ派の大手スポンサーだ」
ライル「たけのこ厨きめぇwwwwww」
沙慈「……」
132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:47:39.00:JIkzjtmU0
刹那「とにかく、ガンダムマイスターが1人増えたことにはかわりはない」
イアン「そういわれてもな、あいつはきのこ派なんだろ。カタロンにガンダムを渡されたらどうするんだ」
沙慈(やっとまともそうな人が出てきた……)
イアン「ダブルオーは不安定だし、唯一まともに動かせるセラヴィーのマイスターはなんかべたべたして、そのへんでしょっちゅう蟻に集られとる」
刹那「大丈夫だ。ロックオンはケルディムをきのこ派に渡すことはない」
イアン「刹那!」
沙慈「この人の言うとおりだよ! そんなのわからないじゃないか!」
刹那「問題ない。それに……、ガンダムマイスターはもうひとりいる」
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:50:42.23:JIkzjtmU0
――アロウズの犯罪者収容施設
ソーマ「被検体E-57の様子は?」
アンドレイ「あいかわらずです」
ソーマ「きのこたけのこ判別テストをはじめて早4年か。いつになったら結果が出るというのだ……」
アンドレイ「聞き取り調査も自白剤投与もだめ。極限状態まで飢えさせてからきのこたけのこを目の前に置けば、両手でひとつずつ取る……」
ソーマ「片手を縛っても、結局、口に入れるのはきのこたけのこ同時……」
アンドレイ「派閥をはっきりさせなければ、その後の処遇も決めることができないというのに……」
――
ハレルヤ(だから、たけのこにしとけよ!!)
アレルヤ(きのこだよ! なぜ君はたけのこを食べたがる。それが僕の本質だとでもいうのか)
ハレルヤ(ここはたけのこ派の施設だ! たけのこって言っときゃいい。死にてえのか!!)
アレルヤ(僕は自分の意思は曲げない!!)
ハレルヤ(俺は生きる! だから体をさっさと俺に明け渡せ!)
アレルヤ(そんなことはさせない!)
135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:53:55.56:JIkzjtmU0
――
ソーマ「……」モグモグ
ソーマ「…………」モグモグ
ソーマ(最近、腹回りが出てきたような気がする……)
ソーマ(アロウズに入ってから毎日たけのこの里1人1箱のノルマをこなしているせいか……)
ソーマ(戦うために生まれた超兵が体型維持さえできないなど情けない!)
ソーマ(しかも、毎日食べているせいか、最近はパッケージを見るだけで吐き気が……)
ソーマ(……だめだ! 何を考えているのだ私は!)
ソーマ「……私は超兵、与えられたノルマは確実にこなすだけだ!」モグモグ
カティ「ピーリス中尉は何をブツブツと独り言を言っているのだ?」
コーラ「大佐専用スペシャルたけのこの里うめぇwwwww大佐うめぇwwwwwww」ムシャムシャ
カティ「貴様、また今日も私の分のたけのこの里を食ったな。太っても知らんぞ」
コーラ「大丈夫です大佐ー。このカロリーゼロコーラを最後に飲めば、食べたカロリーがゼロになるって聞きましたから」ゴクゴク
カティ「やれやれ、全くだ……」
138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:56:57.67:JIkzjtmU0
――ある日
ソーマ(今日もノルマを達成したぞ)
アレルヤ「……」
ソーマ「どうした被検体E-57、今日はやけに大人しいな」
アレルヤ「……そんなこと、ないさ………」
ソーマ「目をそらすな! 一体何を企んでいる!!」
アレルヤ「…………いや、別に……」
ソーマ「答えろ被検体E-57!」
アレルヤ「……」
ソーマ「被検体E-57!」
アレルヤ「………………………あのさ、マリー…………………君、太った?」
ソーマ「……」
アレルヤ「……マリー?」
マリー「………………っいやああああああああああああああ!!!」
139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:59:00.50:1rlFDW+oO
アンドレイ「ピーリス中尉!!」
マリー「そんな……私は……。スミルノフ大佐……」
アンドレイ「おのれ被検体E-57! みんなわかっていてあえて黙っていたことをよくも口にしたな!! 乙女になんてことを!!!」
アレルヤ「えっ、僕のせい?」
マリー「ひどいわアレルヤ……」グスッ
アレルヤ「あれ? マリーの記憶が戻ってるみたいだけど……喜んで良さそうな雰囲気じゃないね」
アンドレイ「当たり前だ!!! ……中尉! しっかりしてください!!」
部下「大変です! CBらしき母艦がこちらに接近しているとの情報が!」
アンドレイ「クソッ、こんな時に……!!」
アレルヤ(CB? まさか刹那達?)
143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:03:32.96:JIkzjtmU0
――
刹那「敵の動きが鈍くて1分足らずでミッションが終了してしまった」
スメラギ「せっかく、わずか300秒の電撃作戦を考えたのに、意味がなかったわ……」
ライル「アロウズは各国のエース揃いだと聞いたが、どんくさい肥満が多すぎだぜ」
ティエリア「おまけに、GNバズーカーでばら撒いたたけのこの里にみな群がって戦闘にならなかった」ベタベタ
イアン「最近のパイロットときたら、MSに乗ってもきのこだのたけのこだの拡声器で叫ぶだけで、技術屋が泣いとるぞ」
スメラギ「戦術予報士もよ……」
アレルヤ「たけのこの里電撃囮作戦に引っかからなかったのは……」
マリー「私と、アンドレイ少尉だけね」
145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:06:35.95:JIkzjtmU0
スメラギ「もうアレルヤったら、トレミーに女の子を連れ込むなんて!」
アンドレイ「私もいるぞ!」
ライル「なんか小舅みたいなのもついてきたようだが、女を連れ込むとはあんたもやるねえ」
アレルヤ「ち、違うよ!/// マリーがあれ以上アロウズにいると太るから嫌だって言うから……」
ソーマ「うるさい黙れ! 被検体E-57!!」
アレルヤ「ご、ごめんよマリー……」
ソーマ「私はマリーではない!」
アレルヤ「えっ」
ミレイナ「乙女心は複雑なのですぅー」
151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:09:42.88:JIkzjtmU0
フェルト「それにしても、どうしてこの2人だけ中毒症になっていないんでしょうか?」
マリー「実は、私はさくさくぱんだ派なんですけど、超兵が働ける場所なんて軍しかないので、仕方なくたけのこ派のアロウズに……」
アレルヤ「マリー……」
ライル「じゃあ、こいつはどうなんだ?」
アンドレイ「私は軍人だ! たけのこの里以外に与することはない!」
刹那「だが、あんたは囮作戦には引っかからなかった」
ティエリア「他の軍人達はたけのこの里を粗末にするなと激昂していたが、君にはそんな様子は一切見られなかったが」ベタベタ
ライル「たけのこの里がばらまかれるのを無視する方が軍人としてどうかと思うぜ」
アンドレイ「クッ…………! わ、私は、母さんの手作りクッキー派だ……///」
スメラギ「あら、かわいらしい」
153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:12:48.59:JIkzjtmU0
マリー「でも、あなたの父であるスミルノフ大佐はさくさくぱんだ派だと言っていたわ……」
アンドレイ「そうだ……。母さんのクッキーの方がおいしいのに、あの人はあんなくだらないものを買い食いして……」
ソーマ「くだらないだと!? 貴様ァ! 謝れ!! さくさくぱんだと大佐に謝れ!!!」
沙慈「落ち着いてください! どっちもおいしいでいいじゃないですか!」
ソーマ・アンドレイ「「しかし……!!」」
刹那「自分の好みだけを一方的に押しつけ、相手を全否定するのは争いの元でしかない」
ティエリア「そういう考えが世界を歪ませる」ベタベタ
ソーマ「……」
アンドレイ「……」
アレルヤ「とりあえず、さくさくぱんだ派のスミルノフ大佐を見つけ出して仲直りした方がいいんじゃないかな?」
ソーマ「そうだな。大佐もさくさくぱんだ派だから大丈夫だとは思うが、万が一発症してしまう前にきのこたけのこから離した方がいい」
アンドレイ「私も中尉に同意だ」
スメラギ「そうと決まれば、さっそくさくさくぱんだ大佐を探しに行きましょう」
158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:15:58.37:JIkzjtmU0
――連邦軍基地
マリー「大佐ー!」
セルゲイ「ピーリス! それに、アンドレイ!」
アンドレイ「あんたは何をしているんだ! パンダさんエプロンなんてつけて、恥ずかしくないのか!」
セルゲイ「クッキーを作っていた」
アンドレイ「えっ」
http://cookpad.com/recipe/329328
マリー「もしかして、このパンダさんクッキーは大佐の手作り……」
セルゲイ「妻ほどの出来ではないが、お前達に食べてもらいたくてな……///」
アンドレイ「父さん……」
159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:19:04.65:JIkzjtmU0
アレルヤ「仲直りできたみたい」
沙慈「よかったですね」
刹那「世間ではどちらも同じたけのこ派集団と思われているが、連邦軍にはライト層、アロウズには重症患者と階層分けされているようだ」
ライル「連邦には、たけのこの里だけじゃなく、アポロとかいろんな菓子が自販機に並んでんな」
アレルヤ「アロウズにはたけのこの里専用自販機しかなかったってマリーは言ってたよ」
沙慈「一応、きのこの山も売ってはいるみたいですけど、虐殺専用って……」
アレルヤ「スミルノフ大佐によると、虐殺専用っていうのは建前で、連邦内にいる隠れきのこ派用のものらしい」
アレルヤ「マリーみたいに仕事の関係でたけのこを強制させられてる人もいるのかもしれない」
沙慈「強制だなんて、楽しいおやつタイムが台無しだよ……」
161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:22:10.77:JIkzjtmU0
アレルヤ「せっかくだから、僕はマリーにさくさくぱんだを買っていってあげようかな」
沙慈「僕はプッカにします」
刹那「俺はガンダムだ」
ライル「自販機じゃ売ってねえよ……。っと、俺はタバコを切らしてたな」
沙慈「あれ? きのこの山は買わないんですか?」
ライル「……ん、まあな」
ティエリア?「じゃあ、僕はたけのこの里っと」
沙慈「……ええっ!? あなた、なにやってるんですか!!」
アレルヤ「だめだティエリア! また病気が悪化してしまう!!」
ライル「食うな! こいつは没収だ!!」バッ
刹那「待て! ティエリアはトレミーで待機しているはずだ! それに、べたべたしてないし、髪型も違う!!」
沙慈「じゃあ、この人は……?」
ティエリア?「……リジェネ・レジェッタ。イノベイドさ」
163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:24:02.26:nc+WkVdX0
刹那「イノベイド……?」
????「なんという僥倖!!!!!!!!」
ライル「自販機の隙間からいきなり人が現れやがった! 今度はなんだよ!?」
沙慈「誰ですかあなた!」
ビリー「ああ、グラハムこんなところに……って、今はミスター・ブシドーだったね」
アレルヤ「急にポニーテールの男が会話に混じってきたよハレルヤ……」
ハレルヤ(男でポニテとかねーよwww俺らはあんなポニテなんて一生しねえよなあアレルヤァ!!)
ブシドー「周りが勝手にそう呼ぶ。迷惑千万だ」
アレルヤ(えっ、スルー!?)
沙慈「じゃあ、結局、あなたのことはどう呼べばいいんですか?」
ブシドー「そんなことより、会いたかったぞ少年!!!!」
刹那「お前は、あの時の……!!」
沙慈「無視されちゃった……」
アレルヤ「僕もだよ。ドンマイ☆」
169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:28:24.00:JIkzjtmU0
刹那「なぜだ……。なぜ、お前のようなパイロットがアロウズではなくここにいる……」
アレルヤ「この人、いかにも凄腕のパイロットって感じなのに、エース揃いのアロウズじゃないなんて確かにおかしいよ」
ブシドー「どうやら、私のたけのこの里への愛が深すぎたようだ」フッ
ライル「あまりに重症すぎてアロウズにも持て余されたってことかよ!」
ブシドー「ご名答。さすが眠り姫2号……いや、かぐや姫2号というべきか」
沙慈「この人、かなり危険なんじゃ……。なんか陣羽織とか仮面とかつけてるし……。」
ビリー「……」
ブシドー「重すぎる愛は憎しみとなり、今や宿命となった!!!」
ブシドー「少年!!!!! 私のたけのこの里への愛で君を釘付けにする!!!!」
刹那「断る」
ブシドー「カタギリ! 例のものは届いているか?」
ビリー「合点承知!」
沙慈「話が通じない人だな……」
172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:32:04.43:f4r1xMc50
刹那「これは……!」
ブシドー「どうやら君を釘付けにすることは成功したようだな!!」
ブシドー「見たまえ少年! 私の立派なたけのこを!」
ブシドー「「私のごん太たけのこを!」
ブシドー「私のビッグマグナムなたけのこを!! 月まで届くたけのこを!」
ライル「こいつ、一歩間違えたらセクハラ発言だぜ……」
ブシドー「本場日本の京都から取り寄せた京たけのこだ!」
ビリー「僕がね」
ブシドー「これに本場日本の明治製菓工場から取り寄せたたけのこの里用チョコレートをぶっかかける!! BUKKAKEは日本の文化!!」
アレルヤ「生たけのこチョコレートフォンデュ……」
沙慈「うええっ……」
ブシドー「これこそが本当のたけのこの里!! 日本の伝統!! 和の味!!!」
174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:36:11.34:JIkzjtmU0
刹那「違う!! こんなものは断じて日本の伝統ではない!! お前は世界の歪みを作り出しているだけだ!!!」
刹那「俺は4年前に日本に長期滞在していたが、こんな料理はどこにもなかった!」
ブシドー「なんということだっ!!!!」
ライル「こいつ、根本的に間違ってるからアロウズに入れてもらえなかったんだな……」
アレルヤ「たけのこの里への愛が強すぎ云々って言うのは、単なる思いこみだろうね……」
ビリー「だからやめとこうって言ったんだよ……」
刹那「数時間後にもう一度この場所に来てほしい。本当の和の味を教える」
ブシドー「なんと!?」
刹那「……この沙慈・クロスロードがな」
沙慈「えっ僕?」
176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:37:54.39:f4r1xMc50
――数時間後
沙慈「おまたせしました。僕が作った筑前炊きです」
ブシドー「どこにもチョコレートが見あたらないが、これが和の味だというのか少年ッ!!!?」
刹那「チョコレートは日本食ではない」
ブシドー「こんな色の薄いたけのこが和の味だなどとても思えん!!」
ビリー「まあまあ、そういわずに一口食べてみたらどうだい」
沙慈「お口に合うといいんですけど……」
ブシドー「……」パクッ
ブシドー「……」モグモグ
ブシドー「……これは!!」
ブシドー「これぞおふくろの味!!!!! 私が間違っていたというのか!!!!!」ムシャムシャ
ビリー「そうだね」
刹那「ああ」
ブシドー「食がすすむ!! 少年の友人!! ヘルシーな日本食にピッタリのダイエットコーラを所望する!!!」ムシャムシャモグモグ
沙慈「アメリカンだなあ……。やっぱり、どこか日本を勘違いしたままだし……」
180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:42:33.41:JIkzjtmU0
リジェネ「僕も筑前炊きもらっていい?」
沙慈「あ、どうぞ」
ライル「で、このティエリアのそっくりさんはどうすんだよ?」
アレルヤ「すっかり忘れてたけど、イノベイドってなんのことだったんろう」
リヴァイヴ「ヴェーダの生態端末ですよ」
アニュー「私たちみたいに同じ塩基配列を持つ個体が対になっているんです」
ディヴァイン「ティエリア・アーデとリジェネ・レジェッタは同じ塩基配列の同タイプ。姿が同じなのはそのためだ」
ヒリング「あたしたちはイオリアの計画を体現して、人類を導くために作られたのよ」
ライル「まーた、わけわかんない奴らがわらわら湧いて出てきたぞ」
刹那「急激に人が増えた」
181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:45:39.28:JIkzjtmU0
――
スメラギ「話がややこしくなってきたので、CB、連邦、イノベイドの3者会議をはじめます」
出席者
CB(代表:スメラギ・李・ノリエガ)
刹那・F・セイエイ、ロックオン・ストラトス(弟)、アレルヤ・ハプティズム、ティエリア・アーデ
フェルト・グレイス、イアン・ヴァスティ、リンダ・ヴァスティ、ミレイナ・ヴァスティ
連邦(代表:セルゲイ・スミルノフ)
ビリー・カタギリ、グラハム・エーカー(筑前煮が美味しかったのでブシドーから改名)
アンドレイ・スミルノフ、ソーマ・ピーリス(マリー・パーファシー)
イノベイド(代表:リボンズ・アルマーク)
ヒリング・ケア、ティエリア・アーデ、リジェネ・レジェッタ、
リヴァイヴ・リバイバル、アニュー・リターナー、ディヴァイン・ノヴァ
(一般人:沙慈・クロスロード)
カタギリ「クジョウがCBだったなんてクジョウがCBだったなんてクジョウがCBだったなんてクジョウがCBだったなんてクジョウがCBだったなんて」
アレルヤ「スメラギさん、ティエリアの名前が2つありますけど、印刷ミスじゃないですか?」
スメラギ「しーっ! そこは触れないであげてちょうだい」
ティエリア「僕は人間だ!」ベタベタ
185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:48:42.07:JIkzjtmU0
スメラギ「まずは自己紹介から行きたいところだけど、連邦とCBはもうニュースでお馴染みだから割愛させてもらうわね」
スメラギ「では、イノベイドの代表からひと言お願いします」
リボンズ「イノベイド代表のリボンズ・アルマークです。僕たちイノベイドは、下等な人類を導く上位種です」
一同「 」
リボンズ「本来ならば、4年前にヴェーダを奪った後にCBを滅ぼし、連邦政府を影から操り、傀儡化させるはずでしたが、」
リボンズ「ご縁があり、こうして下等種のみなさまとお話しする機会を与えられ、上位種一同大変驚いています」
一同「 」
ティエリア「僕はそんなこと思っていないぞ! 本当だ! 誤解しないでくれ!」ベタベタ
刹那「ティエリア……」
ハレルヤ(チョコ眼鏡必死wwwwwwメガネ型マーブルチョコでも食ってろwwwwwwww)
スメラギ「あなたは私たちの仲間よ」
186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:51:45.31:JIkzjtmU0
ライル「で、その上位種様がなんだってこんな場に来たんだ?」
沙慈「ルイス達がおかしくなったのはあなたたちのせいじゃないんですか!!」
スメラギ「気持ちはわかるけど、ロックオンもクロスロードくんも落ち着いて!」
ティエリア「上位種を自称しておいて、こうして人間の手を借りにこなければいけないなど、問わずとも答えは分かり切っている」ベタベタ
リジェネ(君の考えている通り、リボンズの計画が失敗しちゃったんだよw)
ティエリア「貴様! 僕の頭の中に話しかけるな! ……うっ、げっほげほ」ビッチャビチャ
刹那「ティエリア、あまり興奮すると体に障る」
ヒリング(リボンズのせいじゃないわよ!)
アレルヤ「この声は脳量子波!?」
ソーマ「脳量子波が使えるのは我々超兵のみではなかったのか!?」
ビリー「クジョウは僕を裏切ったんだ!」
グラハム「筑前炊きのおかわりを所望する!」
スメラギ「ちょっとみんな! ちゃんと対話しましょ!」
188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:54:48.76:JIkzjtmU0
セルゲイ「ここは一旦、休憩を入れたらどうか」
アンドレイ「父が作ったクッキーです」スッ
リンダ「おいしいお茶もあるわよ」
フェルト「みなさん一息つきませんか」
ミレイナ「わーい! ティータイムですー! 放課後ですー!」
アニュー「おいしそうですね」
リヴァイヴ「フン、人間にしてはいい出来じゃないですか」サクサク
ディヴァイン「……」サクサク
イアン「急に空気が変わったな」
スメラギ「私たちはついさっきまで敵同士だったんだもの。まずはコミュニケーションが必要なのかもしれないわね」
ビリー「おのれクジョウ!」シャシンビリビリ
189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:57:58.26:JIkzjtmU0
――
スメラギ「つまり、イオリアの計画は3段階あって、私たちが行なった紛争の根絶は1段階目」
ビリー「本当なら今は、2段階目の人類意思の統一に入っているはずだったんだね」
セルゲイ「それが何らかの原因で、きのこたけのこ戦争が引き起こり、人類の意思は真っ二つに割れてしまったということか」
リボンズ「その通りです」
沙慈「じゃあ、みんながおかしくなったのはあなたたちのせいではないんですね?」
ヒリング「あったりまえじゃない! 計画通りに進まなくて、こっちもメーワクしてんの!」
ディヴァイン「私の同タイプはこの争いに巻き込まれて発症した。私はブリングの仇を討つ!」
ティエリア「しかし、人類意思の統一が計画にあるのだとすれば、ヴェーダはこの紛争への対策を講じるのではないか?」ビチャビチャ
リヴァイヴ「ヴェーダはこの事態を重くは見ていません。紛争だとも認識していない」
ライル「これが紛争じゃないならなんだってんだ」
アンドレイ「市民の中にはきのこたけのこが原因で一家離散する者や、きのこたけのこが原因で不当に解雇された労働者もいるんだぞ!」
191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 17:01:01.20:JIkzjtmU0
アニュー「それに関しては、ヴェーダは個々の家庭や労働環境の問題と認識しているようです」
沙慈「困っている人がたくさんいるんですよ!」
ディヴァイン「非効率的すぎる。そんな細かいことまで面倒を見ていられない。その手の問題には人間が作った専門の機関があるだろう」
アレルヤ「たしかに、夫婦喧嘩や、子供の食べ物の好き嫌いにまでコンピューターが介入してくるっていうのもおかしな話だよね……」
フェルト「でも、この戦いにはMSまで投入されている……」
ソーマ「といっても、MSに乗って拡声器で叫んでいるだけだがな」
ビリー「いくら新しい技術を開発しても見向きもされないからね……。僕もさすがに泣けてくるよ……」
イアン「わかる。わかるぞ、その気持ち!」
ミレイナ「パパ……」
リンダ「あなた……」
アレルヤ「でも、体に傷を負わなくても、好きなものを否定されれば心が傷つく」
ティエリア「本来、きのこたけのこ戦争では相手を傷つけることはしないとロックオン(兄)が言っていた」ビチャビチャ
ライル「それがどうだ、今の状況を見てみろよ。単なるジョークを越えた戦争だ」
刹那「ああ。だからこそ、この事態を黙って見過ごすわけにはいかない。それが俺たちCBだ!」
グラハム「少年……」
192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 17:04:16.78:JIkzjtmU0
リボンズ「君ならそう言うだろうと思っていたよ。僕たちだってこの事態を放置しようとは思っていないんだ」
刹那「リボンズ・アルマーク……」
ヒリング「そ、だからこうしてここまで来てあげたの」
ライル「ヴェーダってのに従わなくていいのかい?」
ティエリア「ただヴェーダに従うのではなく、自分の信じた道を進むべきだと君たちも……」ビチャビチャ
リジェネ「君の意見には賛同しかねるけど、僕たち生態端末の存在理由のひとつでもあるね」
リヴァイヴ「ヴェーダも人間の全てを知っているわけではありませんから」
ディヴァイン「実際に、情報収集のために大勢の無自覚イノベイドが人間界に送り込まれているしな」
アレルヤ「……今なにか、聞いてはいけないことを聞いてしまったような……」
アニュー「計画の進行具合によっては、私も無自覚情報収集型イノベイドとしてCBに送り込まれる予定でした」
ライル「えっ」
リボンズ「はじめは世界中の無自覚端末を覚醒させて、事態を収拾させようと思ったけど、」
リボンズ「数年おきに記憶を消し、同じ体を何百年とリサイクルし続けたせいで、彼らはきのこたけのこ耐性が異常に低くてね。全く使い物にならなかったよ」
アンドレイ「市民の中にそんな……。彼らの人権は……うわああああああ!!」
セルゲイ「落ち着くんだアンドレイ!」
194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 17:07:19.58:JIkzjtmU0
――
刹那(連邦軍の一部とイノベイドらの協力により、きのこたけのこ中毒治療の研究は飛躍的に進んだ)
刹那(だが、きのこたけのこ両陣営にとっては、この研究は仲間を消滅させる兵器でしかない)
沙慈(研究のことを知ったきのこたけのこ両陣営は、中立機関となった僕たちにちょっかいを掛けてくるようになった)
イケダ(カタロン・きのこ派)「見てください! ガンダムの肩にある2つのたけのこを!! たけのこは残酷なテロリストの証です!!」
沙慈「刹那、あれって僕たちの機体のことかな」
刹那「たけのこではない。GNドライブだ! ツインドライブシステム採用のダブルオーガンダム! ダブルオーライザー!」
ティエリア「ガンダム自慢はその辺にしておけ。きのこの山をばら撒いてカタロンを追い払う」バラバラバラビチャビチャ
リヴァイヴ「さっさと切り上げましょう」バラバラバラ
ライル「きのこの山、乱れ散らすぜ!」バラバラバラ
イケダ「なんと素晴らしい! CBはきのこ派のようです!! さすがきのこの山はオーバーテクノロジーということでしょうか!」ムシャムシャ
195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 17:07:47.72:qQOm5+UCO
グラハム「餌につられ、電光石火で退散していったか」
ソーマ「発言が急変したが、マスメディアとしてあれでいいのだろうか」
アレルヤ「戦わずに済むのならそれでいいさ。……ハレルヤ、君は不満みたいだけど」
ハレルヤ(つまんねえええええwwwww追い払うだけかよwwww)
アニュー「……」
ライル「どうかしたかい? ガッデスのパイロットさん」
アニュー「いえ、こんな状況の中で人間とイノベイドがひとつにまとまるなんて……」
ライル「こんなことでまとまるってのも皮肉なもんだ」
アニュー「ふふっ」
ヒリング「ちょっとあんたら、おしゃべりしてないで次の仕事に行くわよ!」
フェルト『リボンズ・アルマークより通信です。世界7都市できのこたけのこによる暴動が発生』
ミレイナ『王さんからも連絡が来たです。中東でもきのこたけのこ暴動が発生したみたいですぅ』
スメラギ『みんな、急いで次の現場に向かってちょうだい』
199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 17:13:25.17:JIkzjtmU0
――
沙慈(しかし、いくらCBや連邦軍、イノベイドが力を合わせても、相手はほぼ全人類……)
沙慈(圧倒的な数の差により、僕たちは追いつめられていった)
フェルト「アメリカ、ディヴァイン・ノヴァ機、撃破されました!」
スメラギ「そんな……! 通信を……」
ディヴァイン『きのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこ』
リジェネ「洗脳されたか! ……ううっ」
ミレイナ「中東、ガンダムセラヴィーもですぅ……アーデさん!」
ティエリア『たけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこ』
リンダ「そんな!」
フェルト「ダブルオーライザーもやられました!」
イアン「刹那達がやられただと!?」
200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 17:16:28.02:JIkzjtmU0
――
ティエリア「たけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこ」
沙慈「……」
スメラギ「クロスロードくんだけでも助かってよかった……」
イアン「セラヴィーとオーライザーは見つかったが、ダブルオーは……」
沙慈「……僕が姉さんに気を取られたせいだ!」
ビリー「姉さん?」
沙慈「僕の姉はJNNの記者だったんです。もう4年も会ってないけど、それが突然現れて……」
リジェネ「JNNはきのこ派だよね。でも、同じ場所で戦っていたティエリアはたけのこの里とありんこまみれで見つかった……」
沙慈「4年前にルイスを……スペインの結婚式場を襲ったガンダムが、急に攻撃してきて……。僕もなにがなんだか……」
ビリー「4年前の結婚式場襲撃事件って……、アロウズのスポンサーのハレヴィ家の……」
スメラギ「そのガンダムって、まさか、スローネ? でも、ガンダム2機を撃墜するなんて……」
グラハム「敵はかなりの手練と見た。だが、私は信じている。少年は必ず生きて私の元へ帰ってくると!」
202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 17:17:37.76:OG2Czik50
――プトレマイオス
刹那「……」モグモグ
ロックオン「よう、刹那! なに食ってんだ?」
刹那「きのこの山とたけのこの里……」
アレルヤ「き、きのこの? たけのこの……?」
ティエリア「なんなんだこれは?」
ロックオン「きのこの山とたけのこの里だ。経済特区日本原産の有名な菓子なんだが、お前らまさか知らないのか?」
アレルヤ「僕、はじめて見たよ」
刹那「俺も隣人にもらうまで知らなかった」
ロックオン「おいおい、マジかよ……。世界中で食われてるポピュラーな菓子だぜ」
ティエリア「こんなもの知らなくても、計画に支障はない」
ロックオン「お前なあ……。計画以外のことにもちったあ興味を持てって」
刹那「……」スッ
ロックオン「なんだ刹那、俺たちにもくれるのか?」
刹那「ああ」
ロックオン「サンキュー。ありがたくいただくぜ」モグモグ
アレルヤ「ありがとう刹那」モグモグ
刹那「……」スッ
ティエリア「謹んで辞退する」
刹那「…………」ジー
ティエリア「…………クッ!」ムシャムシャモグモグ
アレルヤ「おいしいね、ハレルヤ……」モグモグ
ロックオン「久しぶりに食うとうまいもんだな」モグモグ
ティエリア「……」モグモグ
刹那「まだたくさんある」
アレルヤ「きのことたけのこ、それぞれ10箱ずつくらいあるように見えるんだけど……」
刹那「買いすぎたらしい」
ロックオン「大人買いにしても買いすぎだろ」
ティエリア「我々で全て消費できるのか?」
ロックオン「いざとなったら他の連中にお裾分けだな」
刹那「お裾分けのお裾分けか」
ロックオン「妙なもんだな」
ティエリア「なにがだ?」
ロックオン「紛争根絶を掲げる組織できのこの山とたけのこの里を食ってるなんてさ」
刹那「どういうことだ?」
ロックオン「昔っから、こいつらは人類に争いをもたらしてきたのさ」
アレルヤ「こんなにおいしいお菓子がどうして……」
刹那「争い……」
ティエリア「紛争根絶……」
アレルヤ「……って、刹那! ティエリア!?」
刹那「見つけたぞ世界の歪み! 刹那・F・セイエイ、きのこの山とたけのこの里を駆逐する!!」
ティエリア「刹那・F・セイエイ! 君もだ! 危険物をトレミーへ持ち込むなど万死に値する!!!」
ロックオン「やめろ刹那!!」
アレルヤ「ティエリアも銃を下ろしてよ!!」
――
ロックオン「……落ち着いたか?」
刹那「ああ」
ティエリア「問題ありません」
ロックオン「あるだろ。天下のガンダムマイスターがあやうくチョコ菓子で自滅するとこだったんだ」
アレルヤ「まあまあ、ロックオン……。それで、さっきの話の続きは?」
ロックオン「そうだったな」
ロックオン「お前ら、きのこたけのこ戦争って知ってr」
刹那「戦争……やはり、これが世界の歪み!!」
ティエリア「ティエリア・アーデ、きのこたけのこを殲滅する!!」
ロックオン「話がすすまねえ……」
アレルヤ「ドンマイ☆」
ほのぼの00www
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 13:49:02.07:JIkzjtmU0アレルヤ「……つまり、このふたつのお菓子は経済特区日本にある明治製菓っていう会社に作られたんだんね」
ロックオン「1980年代の発売と同時に、日本はきのこの山派とたけのこの里派に分かれ、内紛状態になったらしい」
アレルヤ「1980年代って……、320年以上も前!?」
ロックオン「日本が経済特区になる前の話だ。日本最大の紛争と言われている」
アレルヤ「ただの昔話ってわけじゃないみたいだね……」
ロックオン「ああ。この戦争は今でも続いている。それどころか、グローバル化によるきのこたけのこの流通拡大に伴い、世界中に飛び火した……」
アレルヤ「そんな……」
ロックオン「……って、話なんだけど、まあ、戦争といっても一種のジョークみたいなもんだ。本当の戦争じゃない」
ロックオン「参加する方もわかっていてやっているのさ。口論がメインで本気で相手を傷つけることはしない。いたって平和的な戦いだ」
アレルヤ「よかった……」ホッ
ロックオン「……と、いうわけだ。わかったな?」
刹那「了解」
ティエリア「了解」
アレルヤ「……」
ティエリア「全く、人間いうものは、ヒトというものはなんて愚かなんだ。こんな菓子まで争いの種にするとは」ムシャムシャ
刹那「だが、俺たちの知る戦いとは違う……」ムシャムシャ
アレルヤ「たしかに……。遊びみたいなものなのかな」ムシャムシャ
ロックオン「まあな。俺もガキの頃はきのこの山かたけのこの里かでよく弟と喧嘩したもんだ。今となっちゃ、笑い話だが」ムシャムシャ
ティエリア「ロックオン・ストラトス。ガンダムマイスターの情報にはSレベルの秘匿義務があるのを忘れたのか」
ロックオン「おっと……」
刹那「きのこ派かたけのこ派かという情報もヴェーダには登録されているのか?」ムシャムシャ
ティエリア「……ッ! 問題なのはそこではない!!」
アレルヤ「まあまあ、何派かだけでも聞いてみようよ。なんだか楽しそうじゃないか」
ロックオン「俺はたけのこ派だな。そういうアレルヤは何派だ?」
アレルヤ「えーと、僕は……」
アレルヤ「たきのこ派かな!」
刹那「えっ」
ロックオン「えっ」
ティエリア「えっ」
刹那「たきのこなんてものはない」
アレルヤ「ごめんね。きたのこって言おうとしたんだけど……」
ロックオン「きたのこってなんだよ?」
アレルヤ「違うんだ! 本当はたきけのこって言おうとして……」
ティエリア「なにが言いたいんだアレルヤ・ハプティズム!」
アレルヤ「だから、た、じゃなくて……き……き、きの……たけの……」
ハレルヤ(たけのこだってんだろ!)
アレルヤ(きのこだよ! 邪魔をしないでくれハレルヤ!!)
ハレルヤ(たけのこだ!! たけのこしか考えられねえ!!)
アレルヤ(きのこだっておいしいじゃないか!)
ハレルヤ(バカか!! きのこなんてクソマズイののどこがいいんだよ! 卑猥なカタチしやがって! おちんぽの山が!)
アレルヤ(そんなことないよ! 卑猥なのは君の発想だろう!)
ハレルヤ(ああそうかよ。お優しいアレルヤ様は不人気のきのこに同情してやってんだよなあ!)
アレルヤ(同情もしてないし、不人気でもないよ! 勝手なことを言わないでくれ!!)
ハレルヤ(不人気は不人気なんだよ! 世間でもこの空間でもなあ!)
アレルヤ(この空間? なにを言っているんだ!)
ハレルヤ(まあ、テメーは指をくわえて黙って見てろ!!)
刹那「ロックオンはたけのこ派なのか」
ティエリア「そう言われてみると、先ほどからたけのこの里を多く食べているな」
ロックオン「あら、バレてた?」
ハレルヤ(あいつがたけのこって言い切ったってことは、残りの野郎どもはそれに追随する!)
アレルヤ(そんなの、本人達に聞いてみないとわからないじゃないか!)
ハレルヤ(どうだかな。お前だって本編のパターンでだいたいわかってんだろwww)
アレルヤ(…………)ギクッ
ハレルヤ(またお前だけハブられてもいいのかよwwwwwwww)
アレルヤ(…………僕は…………………)
アレルヤ「僕は両方おいしいと思うな」
ハレルヤ(妥協案かよwwwwwwwwwwwwwwwww)
ガンダムの背中にたけのこ生えてるじゃん
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:04:24.77:JIkzjtmU0刹那「そうか」
ティエリア「そうか」
ロックオン「そういう答えもありだな」
アレルヤ(……あれ? なんだか意外にあっさりした反応……)
ハレルヤ(こいつら、お前に興味だけじゃねーの?)
アレルヤ(そんなこと言わないでよ!! でも、この反応は一体……)
アレルヤ「どっちかはっきり決めなくてよかったのかい?」
刹那「かまわない」
ティエリア「自らの意思で菓子を選択する――それでこそガンダムマイスターだ」
ロックオン「そうそう。だから、俺もどっち派かじゃなくて、何派かって聞いたんだよ。アレルヤは両方好き派なんだろ。それでいいじゃねえか」
アレルヤ「みんな……(僕、本当はきのこ派なのに……)」
ハレルヤ(妥協したせいでかえって気まずいことになりやがったwwwwwwwwwwwww)
ロックオン「それにな、どっちが好きかなんてその時々で変わるもんさ。年を重ねるごとに好みが変わるってこともよくある話だ」
ロックオン「俺もガキの頃は絶対きのこだなんて言い張ってたけど、今じゃたけのこ派だしさ」
刹那「なぜ派閥を変えた?」
ロックオン「……深い理由はねえよ。好みの変化と、気分にもよる」
ロックオン「あと、当時はきのこの方が大人っぽいと思ってたな」
ティエリア「なぜきのこが大人なんだ? 意味がわからない」
ハレルヤ(カタチがおちんぽだからだろ! きのこの山はヤリ盛りってなあ!!)
ロックオン「まあそれより、味覚発展途中の刹那とティエリアは何派だ?」
ティエリア「僕は成分を解析し、栄養価の高い方を選択する予定だ」
ロックオン「……なんとなく、予想はついてたぜ。その答え」
刹那「俺はガンダム派だ」
ロックオン「お前はせめて食べ物を答えろ」
――経済特区日本
沙慈(ルイス、スペインで元気にしてるかな)
沙慈(親戚の結婚式で知り合いに会うからって、きのこの山とたけのこの里をいっぱいお土産に持っていったけど、)
沙慈(まさか、子供の頃から食べていたお菓子が世界的に有名なものだなんて知らなかったよ……)
沙慈(本場日本の工場で作ったたけのこの里は違うってルイスは言ってたけど、どこで作っても味は同じだと思うんだけどな……)
沙慈(……)
沙慈(今日は姉さんも仕事でいないし、刹那も出かけているみたいだ……)
沙慈(刹那はしょっちゅういなくなるけど、なにをしている人なんだろう?)
沙慈(お裾分けしたきのこの山とたけのこの里、食べてくれたかな)
沙慈(ルイス、早く帰ってこないかな……)
――それから、しばらく経ったある日
沙慈「ルイス!!」
ルイス「沙ー慈ーただいまー! どしたの? そんなに慌てて……」
沙慈「結婚式場がガンダムに襲われたって聞いて、僕ずっと心配で……。ルイス、怪我はない? おうちの人も大丈夫?」
ルイス「大丈夫だよ沙慈! あたしもパパもママもみんな元気元気!」
沙慈「よ、よかった……」
ルイス「もー、沙慈ってば心配性なんだから!」
沙慈「あたりまえじゃないか! 君のことなんだ、心配するに決まってるよ!」
ルイス「沙慈……///」
ルイス「そ、そうだ、沙慈に心配かけちゃったお詫びにこれあげる///」
沙慈「映画のチケット?」
ルイス「2人で見に行こっ!」
――
アレハンドロ・キノコーナー『ふははははは! 思い知ったか! 所詮、貴様らの実力などこの程度!』
アレハンドロ・キノコーナー『そうとも、世界はきのこの山によって統治され、はじめて恒久和平を手に入れることができるのだ!!』
???『そうはさせない!』
アレハンドロ・キノコーナー『な、なにぃ!?』
一般兵A『まさか――あれは!?』
一般兵B『たけのこの里マイスターズ!! 来てくれたんだ彼らが!!』
たけのこの里マイスターA『たけのこ派を弾圧して得た平和など、人々が望む世界であるものか!』
アレハンドロ・キノコーナー『たけのこの里マイスターズめ! 貴様らが戦う意味はなんだ!!』
たけのこの里マイスターA『新たなる世界の創造のために俺たちは戦う!! そうだ、それが……』
たけのこの里マイスターズ『『『『たけのこの里だ!!』』』』
劇場版wwwwwwww
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:19:23.39:JIkzjtmU0沙慈(なんだろうこの映画……無茶苦茶だよ……)
沙慈(これはないよな……これはないよ……)
ルイス「映画、楽しかったー!」
沙慈(……嘘ぉ…)
ルイス「沙慈は楽しくなかった?」
沙慈「そ、そんなことない……かな……」
ルイス「この映画、事実を元に作られてるんだって」
沙慈「ええええええええええええええええええええええええええええええっ!!!!!?」
ルイス「もー、沙慈、声大きすぎ! うるさーい!」
沙慈「ご、ごめん……。でも、きのこ派とたけのこ派がMSで戦うだなんてありえないよ……」
ルイス「ありえるよ……」
ルイス「だってこれから事実になるんだから」ニヤリ
沙慈「ルイス……?」
ちょww
このルイスこえぇw
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:22:25.63:JIkzjtmU0このルイスこえぇw
沙慈(この時、僕はまだなにも知らなかったんだ……)
沙慈(僕は思いこんでいた――映画はたんなるB級映画、)
沙慈(ルイスはいつもみたいに僕を困らせようとふざけていただけだと――)
――病院
沙慈「姉さん大丈夫!? CBの調査取材中に撃たれたって……」
絹江「大丈夫よ、沙慈。ほら、どこも怪我なんてしてないでしょう」
沙慈「よかった……」ホッ
絹江「もうCBを追うのはやめるわ。沙慈にも心配かけちゃったし……」
沙慈「そんなのだめだよ! 姉さんはジャーナリストだった父さんの意思を継ぐって言ってたじゃないか!」
絹江「心配しないで。ジャーナリストは続けるし、父さんの意志も継ぐ。ただCBを追うのはやめるってだけ」
絹江「他にいいネタも見つけたし……」ニヤリ
沙慈「姉さん……?」
――プトレマイオス
ティエリア「トリニティがスペインの結婚式場を爆撃しただと!?」
スメラギ「死傷者がゼロというのが不幸中の幸いね」
ロックオン「あいつらの攻撃を受けて死傷者ゼロだぁ? どういうことだよ……」
刹那「攻撃を外したのか?」
スメラギ「いいえ。結婚式場のど真ん中に爆撃の跡が残っているって、王留美からの報告があったわ」
アレルヤ「みんな先に避難していたんじゃ……」
スメラギ「突然のことで逃げる暇なんてなかったそうよ」
リヒティ「奇跡っすよ奇跡! トリニティが好き勝手やってるのを見かねて、神様が被害者に味方してくれたんすよ!」
ラッセ「こんな組織ん中で神様なんて言われても説得力ねえがな」
クリス「でも、誰も被害に遭わなかったんなら良かったじゃない!」
フェルト「……うん」
ハロ「ヨカッタ! ヨカッタ!」
刹那(しかし、戦況は次第に悪化していった……)
刹那(4機しかなかったたはずの太陽炉が国連軍へと渡り、)
刹那(茶色い粒子を放出する太陽炉を搭載した国連軍の新型MSとの戦闘で、ロックオンがティエリアを庇い、負傷した)
――
ティエリア(ロックオン・ストラトス……)
ティエリア(僕を庇って……、僕のせいで……)
ロックオン「いつまでそうしているつもりだ?」
ティエリア「ロックオン! 僕を庇って負傷したはずでは?」
ロックオン「昔から悪運だけは強くてね。この通り、傷ひとつなくピンピンしてる」
ティエリア「よかった……」ホッ
ティエリア「今回は奇跡的にあなたが無事で済んだが、失態は失態だ。僕はガンダムマイスターに相応しくない」
ロックオン「そんなことないさ。これでも食って元気出せって」スッ
ティエリア「これは……たけのこの里か。50箱はあるが……」
ロックオン「王留美からの差し入れだ。なんだか無性に食いたくなってもらってきた」ムシャムシャ
ティエリア「こんなに大量に開封して消費できるのか? 前回のようにクルーに配ることになるのでは……」
ロックオン「そのときはそのときだ。いいからお前も食え。腹ペコだからネガティブになるんだよ」ムシャムシャ
ティエリア「……ああ。ありがとう、ロックオン」
ロックオン「……」ムシャムシャムシャムシャムシャムシャ
――経済特区日本
絹江「沙慈! スクープよ!」
沙慈「まさか、CBが……」
絹江「違うわ! これよ!」
沙慈「……えっ?」
絹江「たけのこ厨によるきのこ派の大虐殺!」
沙慈「姉さん……? なに言ってるの……?」
絹江「これは世間を揺るがす大スクープだわ!」
そんな画像よく用意したな
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:38:00.67:JIkzjtmU0――プトレマイオス
クリス「スメラギさん! JNNでおかしなニュースを放送しています!」
スメラギ「たけのこ厨によるきのこ派の大虐殺?」
リヒティ「これ、前に刹那が持ってきたお菓子っすよ!」
ラッセ「きのこたけのこ戦争がどうとかってロックオンが言ってたが、ありゃジョークだろ」
スメラギ「うーん、今日はエイプリルフールってわけじゃないわよね……」
リヒティ「たしか、俺とクリスがたけのこ派で、ラッセさんとフェルト、あと、きのこカットのモレノさんが髪型的にきのこ派でしたよね」
スメラギ「ちなみに、私はチョコレートボンボン派よ」
ラッセ「その話、前にも聞きましたって……」
クリス「もう! みんなふざけないで! こっちは真剣なんだから!」
リヒティ「ジョークに真剣になれって言われても困るっすよ……」
クリス「JNN以外にも、世界中の報道機関できのこ派とたけのこ派の争いを報道しはじめてるのよ!」
スメラギ「なんですって!?」
なんか無性にチョコ類が摂取したくなってきたぞおい
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:41:03.61:JIkzjtmU0――経済特区日本
ルイス「どういうことなの沙慈!? 私を騙してたの!?」
沙慈「お、落ち着いてよルイス……」
ルイス「落ち着いてられないよ! お姉さんがきのこ厨だったなんてサイテー!」
絹江「最低なのはあなたの方じゃないたけのこ厨」
沙慈「姉さん!」
絹江「弟のガールフレンドがまさか虐殺犯だったなんて! こっちこそ落ち着いてられない!」
ルイス「あのニュース、まさか沙慈のお姉さんが!! さすが捏造はきのこ厨のお家芸ね!」
絹江「哀れね……。事実を認められないたけのこ厨って……」
ルイス「なんですって!!」
沙慈「ふ、2人とも喧嘩は良くないよ……」
何故、こんなお菓子を作ったんだろうな・・・
人間はやっぱり分かり会えないのか?
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:44:15.23:JIkzjtmU0人間はやっぱり分かり会えないのか?
――プトレマイオス
ロックオン「……」ムシャムシャ
ティエリア「……あの、ロックオン。僕はもう満腹だ」
ロックオン「マジかよ? まだまだ行けるだろ!」ムシャムシャ
ティエリア「もう無理だ。腹がふくれて苦しい……」
ロックオン「遠慮すんな! ティエリアの口に狙い撃つぜ!」ポイッ
ティエリア「なっ! 僕の口にたけのこの里を放り込むな! もう食べられないと言っているだろう!」ムシャムシャ
ロックオン「狙い撃つぜ! 狙い撃つぜ! 狙い撃つぜ! 狙い撃つぜ! 狙い撃つぜ!」ポイポイポイポイポイッ
ロックオン「1個ずつ入れんのは手間だな。箱ごと行くか……。ティエリアの口にGN粒子圧縮っと……」ズザザザザザ
ティエリア「口を無理やり開かせるな! 鼻の穴はやめr……ぐっ、ぐむむ…………」
ロックオン「よーし2箱目いくぜー」ズザザザザザ
ティエリア(呼吸ができん……。誰か……ヴェーダ……)
――
フェルト「……」ガクガクブルブル
――経済特区日本
ルイス「……そういう沙慈はどうなの?」
沙慈「どうって……?」
ルイス「たけのこ派なの? きのこ厨なの?」
沙慈「ぼ、僕は……」
絹江「沙慈はきのこ派よ。私と血をわけた姉弟だもの」
ルイス「沙慈に聞いてるんです! マスゴミきのごみ厨は黙っていてください!」
沙慈「姉さん……ルイス……、もうやめようよ……」
ルイス「沙慈はたけのこ派よね?」
絹江「きのこ派でしょ?」
沙慈「ぼ……、僕は……」
――プトレマイオス
フェルト「ス、スメラギさん!」
スメラギ「どうしたのフェルト!」
フェルト「ロックオンとティエリアが……」ガクガクガタガタブルブル
刹那(スメラギの指示で展望室へと向かった俺たちが見たのは、どんな戦場よりも悲惨な光景だった)
刹那(ロックオンが顔面蒼白のティエリアの口へ大量のたけのこの里をねじ込む様を俺は生涯忘れることはないだろう……)
刹那(しかし、これはほんの序章にしかすぎない……)
――
スメラギ「ドクター・モレノ、ロックオンとティエリアの容体は……」
モレノ「ティエリアはしばらく安静が必要だが、次の戦いまでにはガンダムに乗れるようになるだろう」
アレルヤ「よかった……」ホッ
刹那「……」ホッ
モレノ「ティエリアは嗜好品には一切手を出さないからな。彼がこれまでに食べたたけのこの里が極端に少ないから助かったのかもしれない」
刹那「どういうことだ?」
モレノ「それについては、もうひとりの患者の容体について説明しながらこたえよう」
スメラギ「ロックオン……」
モレノ「ロックオン・ストラトス――彼の病名はたけのこの里中毒症だ」
このお菓子は大変な罪を犯してしまったようだな・・・
83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 14:57:24.95:JIkzjtmU0アレルヤ「たけのこの里中毒症って、冗談ですよね?」
モレノ「こんなときに冗談は言わんよ」
スメラギ「じゃあ、本当にロックオンは……」
モレノ「君たちはこれまで食べてきたきのこの山とたけのこの里の数を覚えているか?」
スメラギ「そんなの覚えているわけ……」
アレルヤ「個数までは覚えてませんけど、前に1度だけマイスターのみんなできのこたけのこを1箱ずつ分けて食べました」
刹那「俺もだ」
スメラギ「えっ」
モレノ「やはりな……。恐らく、ティエリアもその時にはじめて食べたんだろう」
スメラギ「あなたたち……」
モレノ「きのこの山もたけのこの里も、普通の子供時代を送ってきた人間にとってはありふれたお菓子だ。だが、世界にはそうではない人間もいる」
刹那「だから、人は争いあう……」
モレノ「たけのこの里中毒症はその名の通り、たけのこの里の過剰摂取が原因で引き起こされる病気だ」
モレノ「こいつにかかるとたけのこの里ばかりを好んで食べるようになり、禁断症状を引き起こすこともある」
モレノ「やっかいなことに、発症者は他の人間にたけのこの里を過剰摂取させ、新たな中毒者――仲間を増やそうとする」
モレノ「ロックオンがティエリアに無理やりたけのこの里を食べさせようとしていたのもこれだ」
モレノ「もちろん、きのこの山中毒症もある。こっちはきのこの山の過剰摂取が原因だ」
モレノ「どちらもこれまでに食べてきた量が多いほど発症しやすい。そのため、通常は大人の方が危険だと言われている」
アレルヤ「そっか、ロックオンはマイスター最年長だから……」
刹那「いや、それはおかしい。トレミーにはロックオンより年上の人間もいる」チラッ
スメラギ「……刹那、どうして今こっちを見たのかしら?」
刹那「違う。イアンとモレノのことだ」
モレノ「それに、普通ならこの病気は発症しない。赤ん坊の頃からそればかり口にしていてそのまま老人になったとか極端な症例しかない」
アレルヤ「ロックオンはトレミーでは僕たちと同じ食事だったし、前に食べたときも久しぶりだって言っていました」
刹那「では、なぜなんだ?」
モレノ「おそらくは、国連軍の新型に使われている茶色い粒子の太陽炉のせいだろう」
アレルヤ「そんな……あのべたべたした粒子が……」
きたねえよwwwwwwwwwwww
88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:03:31.99:JIkzjtmU0モレノ「茶色い粒子には強い毒性があってな。これがきのこたけのこ中毒の発症を加速させるらしいというところまではわかった」
モレノ「世界各地で起きている異変もこいつのせいだと私は睨んでいる」
スメラギ「デュナメスは前の戦いでGN-Xに機体を貫かれていたわ。ロックオンはきっとそのときに……」
ティエリア「その話は本当なのか!?」
刹那「ティエリア・アーデ!!」
アレルヤ「安静にしていなくていいのかい!?」
ティエリア「ロックオンは僕を庇ったせいで妙な病気に……」
ティエリア「僕は彼の意志を継がなくてはならない!」
ティエリア「だから、僕はたけのこの里を食べる! がむしゃらなまでに!」
刹那「待てティエリア!」
アレルヤ「どうしてそういう発想に行きつくんだ!」
ティエリア「隣のベッドでロックオンがずっと『たけのこの里を食わせろ』とうなされていたんだ!」
スメラギ「そんな……、ロックオンはもう禁断症状に……?」
ロックオン「たけのこの里を食わせろー! 食わせろよなあ! 食わせろって!!」ジタバタジタバタ
ハロ「タケノコ! タケノコ! オイシイ! オイシイ! タケノコ!」ピョンピョン
刹那「これがたけのこの里中毒……」
アレルヤ「ハロまで影響されちゃってるよ……」
スメラギ「ハロはAIだから大丈夫でしょうけど、あんなの見たらフェルトが泣くわ……」
モレノ「ああしてベッドに縛り付けておかないと、仲間を増やそうと暴れ出す」
ティエリア「ああ、ロックオン……そんなにたけのこの里が食べたいのか……。ならば、僕がかわりに……」
ロックオン「そうだ、ティエリア、四の五の言わずに食えばいいんだよ! たけのこの里は食べ盛りだ!」
モレノ「やめるんだティエリア! これ以上たけのこの里を摂取すると君まで発症してしまう!」
モレノ「君の体は普通の人間の限界たけのこの里量を越えている。君だから助かったんだ!」
ティエリア「なん、だと……!?」
アレルヤ「そんな……」
刹那「ティエリア・アーデ……」
ロックオン「チッ、あとちょっとだったのに……」
刹那(モレノはロックオンとティエリアを治療するワクチンを作ると約束したが、その約束は果たされなかった)
刹那(モレノ本人も戦いの中で茶色いGN粒子を浴び、きのこの山中毒になってしまったからだ)
刹那(クリスティナ、リヒテンダール、ラッセ……戦いの中で発症者は増えていった)
刹那(クルーの半数を中毒者にし、俺たちは敗北した)
刹那(そして世界は変わろうとしていた――きのこたけのこによって)
刹那(きのこたけのこ中毒者は次々に仲間を作りだし、ただのネタでしかなかったきのこたけのこ戦争は現実のものとなっていった)
刹那「きのこたけのこ戦争への武力介入を開始する」 1st season. 完
平和じゃねーかwwwwwwwwwww
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:12:27.38:rOscXM/eOくだらねーと思いつつ最後まで見てしまったwww
面白かったよー
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:12:53.51:JIkzjtmU0面白かったよー
――西暦2312年
沙慈(ルイスへ お元気ですか?)
沙慈(『きのこもたけのこもどっちもおいしいよ!』という答えに納得しなかった君は、それから毎日たけのこの里を僕に食べさせようとしたね)
沙慈(たけのこの里ピザはさすがの僕でも無理だったよ)
沙慈(石油禁輸出機構の重鎮である君のパパが、今度はきのこの山輸出規制をしたのはそれから1週間後のことだったかな)
沙慈(そして、姉さん……)
沙慈(姉さんも僕の答えに納得できず、僕に毎日毎食きのこの山を食べさせようとしたよね)
沙慈(きのこの山入り筑前炊はいくらなんでもないと思うよ)
沙慈(ルイスパパのニュースを人権の弾圧だと過剰報道したのも姉さんでした)
沙慈(僕はきのこの山とたけのこの里のW攻勢に耐えられず、それから間もなくして家を出たけど、)
沙慈(今は宇宙で元気にやっています)
続くのかよwwwwwwwwwww
103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:16:01.60:JIkzjtmU0沙慈「ふぅ……。今日もよく働いたなあ」
ミヤサカ「よう、新入り! お疲れさん!」
沙慈「新入りだなんてやめてくださいよ。僕もうここで働いて4年目ですよ」
ミヤサカ「ははは、新入りは新入りだろう」
沙慈(地上ほど物流が発達していないコロニーでは、きのこの山もたけのこの里も見かけることがない)
沙慈(今の時代、きのこもたけのこもない辺鄙な場所で働こうなんて人はめったにいないから、)
沙慈(働きはじめて4年も経った今でも、僕は一番の新入りだ)
ミヤサカ「なあ、新入り……」
沙慈「なんですか」
ミヤサカ「きのこの山食うだろ?」
沙慈「えっ」
沙慈「な、なに言ってるんですかミヤサカさん……」
ミヤサカ「なんだ新入り……なぜ嫌がる……。まさか、お前、たけのこ厨か?」
沙慈「違います、僕は……」
ワークローダーA「じゃあきのこ厨なのか?」
沙慈「ひぃっ!!」
ワークローダーB「どっちなのかはっきりしろ!!!」
ワークローダーC「きのこか? たけのこか?」
沙慈(みんなが姉さんとルイスみたいに……。なんで? どうして?)
ワークローダーD「おい新入り!!!」
沙慈「う、うわあああああああああああ!!!」
ミヤサカ「新入りが逃げたぞ! 捕まえろ!!!」
ワークローダーE「捕まえてたけのこ派にするんだ!!」
ワークローダーF「させるか! 新入りは我らきのこ派の手に!!」
沙慈「はぁ……はぁ……。ここまで逃げれば……」
ミヤサカ「見つけたぞ新入り!」
沙慈「ひぃっ!!!」
ミヤサカ「さあ、お前もきのこ派に入るんだ!
ワークローダーC「黙れきのこ厨! たけのこ派だ新入り!」
ミヤサカ「なんだと!」
沙慈「あ……あ……、誰か助けて……。姉さん、ルイス……」
???「そこまでだ!!」
沙慈「き、君は……刹那・F・セイエイ!!」
刹那「沙慈・クロスロード……」
ミヤサカ「何者だお前は! たけのこ厨か?」
ワークローダーC「きのこ厨だな!?」
刹那「違う!」
刹那「俺はきのこでもたけのこでもない!」
刹那「そうだ! 俺がガンダムだ!」
沙慈「えっ」
ミヤサカ「えっ」
ワークローダーC「えっ」
刹那(何故だ? 敵の動きが止まった……)
刹那(だが、この隙に!)
刹那「一気に本丸を狙い撃つ! 狙い撃つ!」ポイッポイッ
ミヤサカ「きのこの山だ!!」ムシャムシャ
ワークローダーC「たけのこの里だ!!」ムシャムシャ
刹那「この隙に逃げろ!」
沙慈「う、うん!」
沙慈(ミヤサカさんたちは僕のことなんてなかったかのように、刹那が放り投げたきのこの山とたけのこの里に群がっていった)
沙慈(きのこもたけのこも、物資の少ないコロニーではどちらも貴重品だ。2人とも飢えていたんだろう)
沙慈(昔の友達が助けに来てくれたことに、僕は安心感を覚えていた。でも……)
せっちゃん手練すぎだろwwwwwwww
120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:31:22.18:JIkzjtmU0ティエリア「久しぶりだな刹那」ベタベタ
刹那「ティエリア、生きていたのか」
ティエリア「なんとかな」ベタベタ
刹那「そうか……」
沙慈「どういうことなんだ刹那! 君がガンダムに乗っていたなんて!」
沙慈「ルイスと姉さんはCBに関わってからおかしくなったんだ! 君たちのせいだ!!」
刹那「……」
沙慈「なんとか言えよ!!」
沙慈(僕を助けてくれた刹那はガンダムのパイロットだった)
沙慈(この時、僕はもう気付いていた)
沙慈(ルイスとその家族がおかしくなったのは結婚式場がガンダムに襲われてから)
沙慈(姉さんがおかしくなったのはCBの正体を探っている最中に撃たれてから)
沙慈(平和な世界を破壊したのはCBだと……)
ティエリア「刹那、この男は……うっ、げほげほっ……!」ビチャビチャ
刹那「ティエリア!!」
沙慈「吐血した!! 大丈夫ですか!?」
刹那「いや、これは血ではない……」
ティエリア「吐チョコレートだ……」ビチャビチャ
沙慈「チョコレート?」
刹那「たけのこの里中毒だ。ティエリアの体はたけのこのチョコレートで汚染されている……」
沙慈「えっ、なに言ってるの君?」
刹那(――西暦2312年、3つの国家群に分かれていた世界は二勢力に分かれ、争いを繰り広げていた)
刹那(ひとつはきのこ派。主な勢力は反たけのこ組織のカタロンと、そのスポンサーである経済特区日本の報道機関JNN)
刹那(残りのひとつはたけのこ派。主勢力は連合軍と、独立たけのこ治安維持部隊アロウズ。スポンサーの石油禁輸出機構重鎮のハレヴィ家)
刹那(争いは国家対立だけではなく、個人レベルでの戦いへと広がっていった)
刹那(ある家庭はきのこで崩壊し、ある者はたけのこのせいで不当に職を追われたという。沙慈・クロスロードもそのひとりだ)
沙慈(刹那に連れて行かれたCBの母艦で、まず僕たちはティエリアさんを医務室に連れて行った)
沙慈(全ての元凶だと思っていたCBに、ネタみたいな病気で苦しんでいる人がいたことに驚いている暇もなく、)
沙慈(その後、ラグランジュ3の秘密ドッグに連れて行かれた僕は、ある人に出会った)
沙慈「刹那、この人は?」
刹那「俺たちの新しい仲間だ」
ライル「よう、よろしくな!」
スメラギ「あなたたち! そこをどいてちょうだい! 搬送の邪魔よ!」ドタバタ
ミレイナ「アーデさんをきのこたけのこ中毒患者治療施設に搬送するです!」デスデス
ティエリア「たけのこたけn……はっ! 僕は今なにを……」ビッチョビッチョ
フェルト「まずいわ。末期症状へ移行しかけてる……」ドタバタ
沙慈(きのこたけのこ中毒か……。ルイスや姉さんもきっと……)
刹那「俺とロックオンは他の患者の様子を見てくる」
沙慈「僕も行くよ!」
沙慈(なんて気軽に言っちゃったけど……)
ニール「たけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこ」
クリス「たけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこ」
リヒティ「たけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこ」
モレノ「きのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこ」
ラッセ「きのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこ」
沙慈(ここまでとは思わなかった……)
刹那「ここにいるのは末期患者だ」
刹那「前線で戦っていたやつほど浴びた毒性GN粒子も多い。症状も深刻だ」
ライル「チッ、兄さんたけのこ厨かよ……。普通きのこだろw」
沙慈「えっ」
これはひどいwwwwwwwww
130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 15:44:07.27:JIkzjtmU0沙慈「あなたはもしかして……」
刹那「ああ。この男はカタロンの構成員だ」
ライル「元、カタロンな。今はCBのガンダムマイスター ロックオン・ストラトスだ」
沙慈「いくら人材不足だからって、反たけのこ組織の人間を連れてくるなんて……」
ニール「なんだとライル! お前をきのこ厨になんて育てた覚えはねーよ!」
ライル「うるせえな! 俺もたけのこ厨になんて育てられた覚えはないね!」
ニール「きのこなんて単調な味のどこがいいんだよ! たけのこだろたけのこ!」
ライル「あんた、きのこの方がチョコ多いの知らねえの?プw きのこだよきのこ!」
沙慈「ほら、喧嘩しちゃってるじゃないか!」
刹那「いや、問題ない」
沙慈「問題だらけだよ!」
刹那「ちなみに、ロックオン。沙慈のガールフレンドはたけのこ派の大手スポンサーだ」
ライル「たけのこ厨きめぇwwwwww」
沙慈「……」
刹那「とにかく、ガンダムマイスターが1人増えたことにはかわりはない」
イアン「そういわれてもな、あいつはきのこ派なんだろ。カタロンにガンダムを渡されたらどうするんだ」
沙慈(やっとまともそうな人が出てきた……)
イアン「ダブルオーは不安定だし、唯一まともに動かせるセラヴィーのマイスターはなんかべたべたして、そのへんでしょっちゅう蟻に集られとる」
刹那「大丈夫だ。ロックオンはケルディムをきのこ派に渡すことはない」
イアン「刹那!」
沙慈「この人の言うとおりだよ! そんなのわからないじゃないか!」
刹那「問題ない。それに……、ガンダムマイスターはもうひとりいる」
――アロウズの犯罪者収容施設
ソーマ「被検体E-57の様子は?」
アンドレイ「あいかわらずです」
ソーマ「きのこたけのこ判別テストをはじめて早4年か。いつになったら結果が出るというのだ……」
アンドレイ「聞き取り調査も自白剤投与もだめ。極限状態まで飢えさせてからきのこたけのこを目の前に置けば、両手でひとつずつ取る……」
ソーマ「片手を縛っても、結局、口に入れるのはきのこたけのこ同時……」
アンドレイ「派閥をはっきりさせなければ、その後の処遇も決めることができないというのに……」
――
ハレルヤ(だから、たけのこにしとけよ!!)
アレルヤ(きのこだよ! なぜ君はたけのこを食べたがる。それが僕の本質だとでもいうのか)
ハレルヤ(ここはたけのこ派の施設だ! たけのこって言っときゃいい。死にてえのか!!)
アレルヤ(僕は自分の意思は曲げない!!)
ハレルヤ(俺は生きる! だから体をさっさと俺に明け渡せ!)
アレルヤ(そんなことはさせない!)
――
ソーマ「……」モグモグ
ソーマ「…………」モグモグ
ソーマ(最近、腹回りが出てきたような気がする……)
ソーマ(アロウズに入ってから毎日たけのこの里1人1箱のノルマをこなしているせいか……)
ソーマ(戦うために生まれた超兵が体型維持さえできないなど情けない!)
ソーマ(しかも、毎日食べているせいか、最近はパッケージを見るだけで吐き気が……)
ソーマ(……だめだ! 何を考えているのだ私は!)
ソーマ「……私は超兵、与えられたノルマは確実にこなすだけだ!」モグモグ
カティ「ピーリス中尉は何をブツブツと独り言を言っているのだ?」
コーラ「大佐専用スペシャルたけのこの里うめぇwwwww大佐うめぇwwwwwww」ムシャムシャ
カティ「貴様、また今日も私の分のたけのこの里を食ったな。太っても知らんぞ」
コーラ「大丈夫です大佐ー。このカロリーゼロコーラを最後に飲めば、食べたカロリーがゼロになるって聞きましたから」ゴクゴク
カティ「やれやれ、全くだ……」
――ある日
ソーマ(今日もノルマを達成したぞ)
アレルヤ「……」
ソーマ「どうした被検体E-57、今日はやけに大人しいな」
アレルヤ「……そんなこと、ないさ………」
ソーマ「目をそらすな! 一体何を企んでいる!!」
アレルヤ「…………いや、別に……」
ソーマ「答えろ被検体E-57!」
アレルヤ「……」
ソーマ「被検体E-57!」
アレルヤ「………………………あのさ、マリー…………………君、太った?」
ソーマ「……」
アレルヤ「……マリー?」
マリー「………………っいやああああああああああああああ!!!」
言ってやるな……
140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:00:17.30:JIkzjtmU0アンドレイ「ピーリス中尉!!」
マリー「そんな……私は……。スミルノフ大佐……」
アンドレイ「おのれ被検体E-57! みんなわかっていてあえて黙っていたことをよくも口にしたな!! 乙女になんてことを!!!」
アレルヤ「えっ、僕のせい?」
マリー「ひどいわアレルヤ……」グスッ
アレルヤ「あれ? マリーの記憶が戻ってるみたいだけど……喜んで良さそうな雰囲気じゃないね」
アンドレイ「当たり前だ!!! ……中尉! しっかりしてください!!」
部下「大変です! CBらしき母艦がこちらに接近しているとの情報が!」
アンドレイ「クソッ、こんな時に……!!」
アレルヤ(CB? まさか刹那達?)
――
刹那「敵の動きが鈍くて1分足らずでミッションが終了してしまった」
スメラギ「せっかく、わずか300秒の電撃作戦を考えたのに、意味がなかったわ……」
ライル「アロウズは各国のエース揃いだと聞いたが、どんくさい肥満が多すぎだぜ」
ティエリア「おまけに、GNバズーカーでばら撒いたたけのこの里にみな群がって戦闘にならなかった」ベタベタ
イアン「最近のパイロットときたら、MSに乗ってもきのこだのたけのこだの拡声器で叫ぶだけで、技術屋が泣いとるぞ」
スメラギ「戦術予報士もよ……」
アレルヤ「たけのこの里電撃囮作戦に引っかからなかったのは……」
マリー「私と、アンドレイ少尉だけね」
スメラギ「もうアレルヤったら、トレミーに女の子を連れ込むなんて!」
アンドレイ「私もいるぞ!」
ライル「なんか小舅みたいなのもついてきたようだが、女を連れ込むとはあんたもやるねえ」
アレルヤ「ち、違うよ!/// マリーがあれ以上アロウズにいると太るから嫌だって言うから……」
ソーマ「うるさい黙れ! 被検体E-57!!」
アレルヤ「ご、ごめんよマリー……」
ソーマ「私はマリーではない!」
アレルヤ「えっ」
ミレイナ「乙女心は複雑なのですぅー」
フェルト「それにしても、どうしてこの2人だけ中毒症になっていないんでしょうか?」
マリー「実は、私はさくさくぱんだ派なんですけど、超兵が働ける場所なんて軍しかないので、仕方なくたけのこ派のアロウズに……」
アレルヤ「マリー……」
ライル「じゃあ、こいつはどうなんだ?」
アンドレイ「私は軍人だ! たけのこの里以外に与することはない!」
刹那「だが、あんたは囮作戦には引っかからなかった」
ティエリア「他の軍人達はたけのこの里を粗末にするなと激昂していたが、君にはそんな様子は一切見られなかったが」ベタベタ
ライル「たけのこの里がばらまかれるのを無視する方が軍人としてどうかと思うぜ」
アンドレイ「クッ…………! わ、私は、母さんの手作りクッキー派だ……///」
スメラギ「あら、かわいらしい」
マリー「でも、あなたの父であるスミルノフ大佐はさくさくぱんだ派だと言っていたわ……」
アンドレイ「そうだ……。母さんのクッキーの方がおいしいのに、あの人はあんなくだらないものを買い食いして……」
ソーマ「くだらないだと!? 貴様ァ! 謝れ!! さくさくぱんだと大佐に謝れ!!!」
沙慈「落ち着いてください! どっちもおいしいでいいじゃないですか!」
ソーマ・アンドレイ「「しかし……!!」」
刹那「自分の好みだけを一方的に押しつけ、相手を全否定するのは争いの元でしかない」
ティエリア「そういう考えが世界を歪ませる」ベタベタ
ソーマ「……」
アンドレイ「……」
アレルヤ「とりあえず、さくさくぱんだ派のスミルノフ大佐を見つけ出して仲直りした方がいいんじゃないかな?」
ソーマ「そうだな。大佐もさくさくぱんだ派だから大丈夫だとは思うが、万が一発症してしまう前にきのこたけのこから離した方がいい」
アンドレイ「私も中尉に同意だ」
スメラギ「そうと決まれば、さっそくさくさくぱんだ大佐を探しに行きましょう」
――連邦軍基地
マリー「大佐ー!」
セルゲイ「ピーリス! それに、アンドレイ!」
アンドレイ「あんたは何をしているんだ! パンダさんエプロンなんてつけて、恥ずかしくないのか!」
セルゲイ「クッキーを作っていた」
アンドレイ「えっ」
http://cookpad.com/recipe/329328
マリー「もしかして、このパンダさんクッキーは大佐の手作り……」
セルゲイ「妻ほどの出来ではないが、お前達に食べてもらいたくてな……///」
アンドレイ「父さん……」
アレルヤ「仲直りできたみたい」
沙慈「よかったですね」
刹那「世間ではどちらも同じたけのこ派集団と思われているが、連邦軍にはライト層、アロウズには重症患者と階層分けされているようだ」
ライル「連邦には、たけのこの里だけじゃなく、アポロとかいろんな菓子が自販機に並んでんな」
アレルヤ「アロウズにはたけのこの里専用自販機しかなかったってマリーは言ってたよ」
沙慈「一応、きのこの山も売ってはいるみたいですけど、虐殺専用って……」
アレルヤ「スミルノフ大佐によると、虐殺専用っていうのは建前で、連邦内にいる隠れきのこ派用のものらしい」
アレルヤ「マリーみたいに仕事の関係でたけのこを強制させられてる人もいるのかもしれない」
沙慈「強制だなんて、楽しいおやつタイムが台無しだよ……」
アレルヤ「せっかくだから、僕はマリーにさくさくぱんだを買っていってあげようかな」
沙慈「僕はプッカにします」
刹那「俺はガンダムだ」
ライル「自販機じゃ売ってねえよ……。っと、俺はタバコを切らしてたな」
沙慈「あれ? きのこの山は買わないんですか?」
ライル「……ん、まあな」
ティエリア?「じゃあ、僕はたけのこの里っと」
沙慈「……ええっ!? あなた、なにやってるんですか!!」
アレルヤ「だめだティエリア! また病気が悪化してしまう!!」
ライル「食うな! こいつは没収だ!!」バッ
刹那「待て! ティエリアはトレミーで待機しているはずだ! それに、べたべたしてないし、髪型も違う!!」
沙慈「じゃあ、この人は……?」
ティエリア?「……リジェネ・レジェッタ。イノベイドさ」
あっさり名乗ったwwwwwww
167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:25:14.19:JIkzjtmU0刹那「イノベイド……?」
????「なんという僥倖!!!!!!!!」
ライル「自販機の隙間からいきなり人が現れやがった! 今度はなんだよ!?」
沙慈「誰ですかあなた!」
ビリー「ああ、グラハムこんなところに……って、今はミスター・ブシドーだったね」
アレルヤ「急にポニーテールの男が会話に混じってきたよハレルヤ……」
ハレルヤ(男でポニテとかねーよwww俺らはあんなポニテなんて一生しねえよなあアレルヤァ!!)
ブシドー「周りが勝手にそう呼ぶ。迷惑千万だ」
アレルヤ(えっ、スルー!?)
沙慈「じゃあ、結局、あなたのことはどう呼べばいいんですか?」
ブシドー「そんなことより、会いたかったぞ少年!!!!」
刹那「お前は、あの時の……!!」
沙慈「無視されちゃった……」
アレルヤ「僕もだよ。ドンマイ☆」
刹那「なぜだ……。なぜ、お前のようなパイロットがアロウズではなくここにいる……」
アレルヤ「この人、いかにも凄腕のパイロットって感じなのに、エース揃いのアロウズじゃないなんて確かにおかしいよ」
ブシドー「どうやら、私のたけのこの里への愛が深すぎたようだ」フッ
ライル「あまりに重症すぎてアロウズにも持て余されたってことかよ!」
ブシドー「ご名答。さすが眠り姫2号……いや、かぐや姫2号というべきか」
沙慈「この人、かなり危険なんじゃ……。なんか陣羽織とか仮面とかつけてるし……。」
ビリー「……」
ブシドー「重すぎる愛は憎しみとなり、今や宿命となった!!!」
ブシドー「少年!!!!! 私のたけのこの里への愛で君を釘付けにする!!!!」
刹那「断る」
ブシドー「カタギリ! 例のものは届いているか?」
ビリー「合点承知!」
沙慈「話が通じない人だな……」
なんかスーパー行きたくなってくるな
173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:33:02.28:JIkzjtmU0刹那「これは……!」
ブシドー「どうやら君を釘付けにすることは成功したようだな!!」
ブシドー「見たまえ少年! 私の立派なたけのこを!」
ブシドー「「私のごん太たけのこを!」
ブシドー「私のビッグマグナムなたけのこを!! 月まで届くたけのこを!」
ライル「こいつ、一歩間違えたらセクハラ発言だぜ……」
ブシドー「本場日本の京都から取り寄せた京たけのこだ!」
ビリー「僕がね」
ブシドー「これに本場日本の明治製菓工場から取り寄せたたけのこの里用チョコレートをぶっかかける!! BUKKAKEは日本の文化!!」
アレルヤ「生たけのこチョコレートフォンデュ……」
沙慈「うええっ……」
ブシドー「これこそが本当のたけのこの里!! 日本の伝統!! 和の味!!!」
刹那「違う!! こんなものは断じて日本の伝統ではない!! お前は世界の歪みを作り出しているだけだ!!!」
刹那「俺は4年前に日本に長期滞在していたが、こんな料理はどこにもなかった!」
ブシドー「なんということだっ!!!!」
ライル「こいつ、根本的に間違ってるからアロウズに入れてもらえなかったんだな……」
アレルヤ「たけのこの里への愛が強すぎ云々って言うのは、単なる思いこみだろうね……」
ビリー「だからやめとこうって言ったんだよ……」
刹那「数時間後にもう一度この場所に来てほしい。本当の和の味を教える」
ブシドー「なんと!?」
刹那「……この沙慈・クロスロードがな」
沙慈「えっ僕?」
唯一の日本人だしな
178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 16:39:24.12:JIkzjtmU0――数時間後
沙慈「おまたせしました。僕が作った筑前炊きです」
ブシドー「どこにもチョコレートが見あたらないが、これが和の味だというのか少年ッ!!!?」
刹那「チョコレートは日本食ではない」
ブシドー「こんな色の薄いたけのこが和の味だなどとても思えん!!」
ビリー「まあまあ、そういわずに一口食べてみたらどうだい」
沙慈「お口に合うといいんですけど……」
ブシドー「……」パクッ
ブシドー「……」モグモグ
ブシドー「……これは!!」
ブシドー「これぞおふくろの味!!!!! 私が間違っていたというのか!!!!!」ムシャムシャ
ビリー「そうだね」
刹那「ああ」
ブシドー「食がすすむ!! 少年の友人!! ヘルシーな日本食にピッタリのダイエットコーラを所望する!!!」ムシャムシャモグモグ
沙慈「アメリカンだなあ……。やっぱり、どこか日本を勘違いしたままだし……」
リジェネ「僕も筑前炊きもらっていい?」
沙慈「あ、どうぞ」
ライル「で、このティエリアのそっくりさんはどうすんだよ?」
アレルヤ「すっかり忘れてたけど、イノベイドってなんのことだったんろう」
リヴァイヴ「ヴェーダの生態端末ですよ」
アニュー「私たちみたいに同じ塩基配列を持つ個体が対になっているんです」
ディヴァイン「ティエリア・アーデとリジェネ・レジェッタは同じ塩基配列の同タイプ。姿が同じなのはそのためだ」
ヒリング「あたしたちはイオリアの計画を体現して、人類を導くために作られたのよ」
ライル「まーた、わけわかんない奴らがわらわら湧いて出てきたぞ」
刹那「急激に人が増えた」
――
スメラギ「話がややこしくなってきたので、CB、連邦、イノベイドの3者会議をはじめます」
出席者
CB(代表:スメラギ・李・ノリエガ)
刹那・F・セイエイ、ロックオン・ストラトス(弟)、アレルヤ・ハプティズム、ティエリア・アーデ
フェルト・グレイス、イアン・ヴァスティ、リンダ・ヴァスティ、ミレイナ・ヴァスティ
連邦(代表:セルゲイ・スミルノフ)
ビリー・カタギリ、グラハム・エーカー(筑前煮が美味しかったのでブシドーから改名)
アンドレイ・スミルノフ、ソーマ・ピーリス(マリー・パーファシー)
イノベイド(代表:リボンズ・アルマーク)
ヒリング・ケア、ティエリア・アーデ、リジェネ・レジェッタ、
リヴァイヴ・リバイバル、アニュー・リターナー、ディヴァイン・ノヴァ
(一般人:沙慈・クロスロード)
カタギリ「クジョウがCBだったなんてクジョウがCBだったなんてクジョウがCBだったなんてクジョウがCBだったなんてクジョウがCBだったなんて」
アレルヤ「スメラギさん、ティエリアの名前が2つありますけど、印刷ミスじゃないですか?」
スメラギ「しーっ! そこは触れないであげてちょうだい」
ティエリア「僕は人間だ!」ベタベタ
スメラギ「まずは自己紹介から行きたいところだけど、連邦とCBはもうニュースでお馴染みだから割愛させてもらうわね」
スメラギ「では、イノベイドの代表からひと言お願いします」
リボンズ「イノベイド代表のリボンズ・アルマークです。僕たちイノベイドは、下等な人類を導く上位種です」
一同「 」
リボンズ「本来ならば、4年前にヴェーダを奪った後にCBを滅ぼし、連邦政府を影から操り、傀儡化させるはずでしたが、」
リボンズ「ご縁があり、こうして下等種のみなさまとお話しする機会を与えられ、上位種一同大変驚いています」
一同「 」
ティエリア「僕はそんなこと思っていないぞ! 本当だ! 誤解しないでくれ!」ベタベタ
刹那「ティエリア……」
ハレルヤ(チョコ眼鏡必死wwwwwwメガネ型マーブルチョコでも食ってろwwwwwwww)
スメラギ「あなたは私たちの仲間よ」
ライル「で、その上位種様がなんだってこんな場に来たんだ?」
沙慈「ルイス達がおかしくなったのはあなたたちのせいじゃないんですか!!」
スメラギ「気持ちはわかるけど、ロックオンもクロスロードくんも落ち着いて!」
ティエリア「上位種を自称しておいて、こうして人間の手を借りにこなければいけないなど、問わずとも答えは分かり切っている」ベタベタ
リジェネ(君の考えている通り、リボンズの計画が失敗しちゃったんだよw)
ティエリア「貴様! 僕の頭の中に話しかけるな! ……うっ、げっほげほ」ビッチャビチャ
刹那「ティエリア、あまり興奮すると体に障る」
ヒリング(リボンズのせいじゃないわよ!)
アレルヤ「この声は脳量子波!?」
ソーマ「脳量子波が使えるのは我々超兵のみではなかったのか!?」
ビリー「クジョウは僕を裏切ったんだ!」
グラハム「筑前炊きのおかわりを所望する!」
スメラギ「ちょっとみんな! ちゃんと対話しましょ!」
セルゲイ「ここは一旦、休憩を入れたらどうか」
アンドレイ「父が作ったクッキーです」スッ
リンダ「おいしいお茶もあるわよ」
フェルト「みなさん一息つきませんか」
ミレイナ「わーい! ティータイムですー! 放課後ですー!」
アニュー「おいしそうですね」
リヴァイヴ「フン、人間にしてはいい出来じゃないですか」サクサク
ディヴァイン「……」サクサク
イアン「急に空気が変わったな」
スメラギ「私たちはついさっきまで敵同士だったんだもの。まずはコミュニケーションが必要なのかもしれないわね」
ビリー「おのれクジョウ!」シャシンビリビリ
――
スメラギ「つまり、イオリアの計画は3段階あって、私たちが行なった紛争の根絶は1段階目」
ビリー「本当なら今は、2段階目の人類意思の統一に入っているはずだったんだね」
セルゲイ「それが何らかの原因で、きのこたけのこ戦争が引き起こり、人類の意思は真っ二つに割れてしまったということか」
リボンズ「その通りです」
沙慈「じゃあ、みんながおかしくなったのはあなたたちのせいではないんですね?」
ヒリング「あったりまえじゃない! 計画通りに進まなくて、こっちもメーワクしてんの!」
ディヴァイン「私の同タイプはこの争いに巻き込まれて発症した。私はブリングの仇を討つ!」
ティエリア「しかし、人類意思の統一が計画にあるのだとすれば、ヴェーダはこの紛争への対策を講じるのではないか?」ビチャビチャ
リヴァイヴ「ヴェーダはこの事態を重くは見ていません。紛争だとも認識していない」
ライル「これが紛争じゃないならなんだってんだ」
アンドレイ「市民の中にはきのこたけのこが原因で一家離散する者や、きのこたけのこが原因で不当に解雇された労働者もいるんだぞ!」
アニュー「それに関しては、ヴェーダは個々の家庭や労働環境の問題と認識しているようです」
沙慈「困っている人がたくさんいるんですよ!」
ディヴァイン「非効率的すぎる。そんな細かいことまで面倒を見ていられない。その手の問題には人間が作った専門の機関があるだろう」
アレルヤ「たしかに、夫婦喧嘩や、子供の食べ物の好き嫌いにまでコンピューターが介入してくるっていうのもおかしな話だよね……」
フェルト「でも、この戦いにはMSまで投入されている……」
ソーマ「といっても、MSに乗って拡声器で叫んでいるだけだがな」
ビリー「いくら新しい技術を開発しても見向きもされないからね……。僕もさすがに泣けてくるよ……」
イアン「わかる。わかるぞ、その気持ち!」
ミレイナ「パパ……」
リンダ「あなた……」
アレルヤ「でも、体に傷を負わなくても、好きなものを否定されれば心が傷つく」
ティエリア「本来、きのこたけのこ戦争では相手を傷つけることはしないとロックオン(兄)が言っていた」ビチャビチャ
ライル「それがどうだ、今の状況を見てみろよ。単なるジョークを越えた戦争だ」
刹那「ああ。だからこそ、この事態を黙って見過ごすわけにはいかない。それが俺たちCBだ!」
グラハム「少年……」
リボンズ「君ならそう言うだろうと思っていたよ。僕たちだってこの事態を放置しようとは思っていないんだ」
刹那「リボンズ・アルマーク……」
ヒリング「そ、だからこうしてここまで来てあげたの」
ライル「ヴェーダってのに従わなくていいのかい?」
ティエリア「ただヴェーダに従うのではなく、自分の信じた道を進むべきだと君たちも……」ビチャビチャ
リジェネ「君の意見には賛同しかねるけど、僕たち生態端末の存在理由のひとつでもあるね」
リヴァイヴ「ヴェーダも人間の全てを知っているわけではありませんから」
ディヴァイン「実際に、情報収集のために大勢の無自覚イノベイドが人間界に送り込まれているしな」
アレルヤ「……今なにか、聞いてはいけないことを聞いてしまったような……」
アニュー「計画の進行具合によっては、私も無自覚情報収集型イノベイドとしてCBに送り込まれる予定でした」
ライル「えっ」
リボンズ「はじめは世界中の無自覚端末を覚醒させて、事態を収拾させようと思ったけど、」
リボンズ「数年おきに記憶を消し、同じ体を何百年とリサイクルし続けたせいで、彼らはきのこたけのこ耐性が異常に低くてね。全く使い物にならなかったよ」
アンドレイ「市民の中にそんな……。彼らの人権は……うわああああああ!!」
セルゲイ「落ち着くんだアンドレイ!」
――
刹那(連邦軍の一部とイノベイドらの協力により、きのこたけのこ中毒治療の研究は飛躍的に進んだ)
刹那(だが、きのこたけのこ両陣営にとっては、この研究は仲間を消滅させる兵器でしかない)
沙慈(研究のことを知ったきのこたけのこ両陣営は、中立機関となった僕たちにちょっかいを掛けてくるようになった)
イケダ(カタロン・きのこ派)「見てください! ガンダムの肩にある2つのたけのこを!! たけのこは残酷なテロリストの証です!!」
沙慈「刹那、あれって僕たちの機体のことかな」
刹那「たけのこではない。GNドライブだ! ツインドライブシステム採用のダブルオーガンダム! ダブルオーライザー!」
ティエリア「ガンダム自慢はその辺にしておけ。きのこの山をばら撒いてカタロンを追い払う」バラバラバラビチャビチャ
リヴァイヴ「さっさと切り上げましょう」バラバラバラ
ライル「きのこの山、乱れ散らすぜ!」バラバラバラ
イケダ「なんと素晴らしい! CBはきのこ派のようです!! さすがきのこの山はオーバーテクノロジーということでしょうか!」ムシャムシャ
盛り上がってるのか下がってるのかわからんwww
197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 17:10:22.61:JIkzjtmU0グラハム「餌につられ、電光石火で退散していったか」
ソーマ「発言が急変したが、マスメディアとしてあれでいいのだろうか」
アレルヤ「戦わずに済むのならそれでいいさ。……ハレルヤ、君は不満みたいだけど」
ハレルヤ(つまんねえええええwwwww追い払うだけかよwwww)
アニュー「……」
ライル「どうかしたかい? ガッデスのパイロットさん」
アニュー「いえ、こんな状況の中で人間とイノベイドがひとつにまとまるなんて……」
ライル「こんなことでまとまるってのも皮肉なもんだ」
アニュー「ふふっ」
ヒリング「ちょっとあんたら、おしゃべりしてないで次の仕事に行くわよ!」
フェルト『リボンズ・アルマークより通信です。世界7都市できのこたけのこによる暴動が発生』
ミレイナ『王さんからも連絡が来たです。中東でもきのこたけのこ暴動が発生したみたいですぅ』
スメラギ『みんな、急いで次の現場に向かってちょうだい』
――
沙慈(しかし、いくらCBや連邦軍、イノベイドが力を合わせても、相手はほぼ全人類……)
沙慈(圧倒的な数の差により、僕たちは追いつめられていった)
フェルト「アメリカ、ディヴァイン・ノヴァ機、撃破されました!」
スメラギ「そんな……! 通信を……」
ディヴァイン『きのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこきのこ』
リジェネ「洗脳されたか! ……ううっ」
ミレイナ「中東、ガンダムセラヴィーもですぅ……アーデさん!」
ティエリア『たけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこ』
リンダ「そんな!」
フェルト「ダブルオーライザーもやられました!」
イアン「刹那達がやられただと!?」
――
ティエリア「たけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこたけのこ」
沙慈「……」
スメラギ「クロスロードくんだけでも助かってよかった……」
イアン「セラヴィーとオーライザーは見つかったが、ダブルオーは……」
沙慈「……僕が姉さんに気を取られたせいだ!」
ビリー「姉さん?」
沙慈「僕の姉はJNNの記者だったんです。もう4年も会ってないけど、それが突然現れて……」
リジェネ「JNNはきのこ派だよね。でも、同じ場所で戦っていたティエリアはたけのこの里とありんこまみれで見つかった……」
沙慈「4年前にルイスを……スペインの結婚式場を襲ったガンダムが、急に攻撃してきて……。僕もなにがなんだか……」
ビリー「4年前の結婚式場襲撃事件って……、アロウズのスポンサーのハレヴィ家の……」
スメラギ「そのガンダムって、まさか、スローネ? でも、ガンダム2機を撃墜するなんて……」
グラハム「敵はかなりの手練と見た。だが、私は信じている。少年は必ず生きて私の元へ帰ってくると!」
なんかオリジナルルート突入してやがるwwwwwwwww
204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/29(月) 17:18:42.88:OZLH7lMgOなんて平和な世界だwww
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