- 4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 17:25:01.77:1p1IUxzx0
真剣な口調で告げる古泉の声は、微かに震えていた。
「尿、糞便……それだけではありません」
古泉は言った。
「精液も、垂れ流しなのです」
俺はかける言葉が見つからず、目線を床に落とすだけだった。
まさか古泉が。
「……ハルヒの力が原因、という可能性は?」
「果たして彼女が、僕の垂れ流しを望むでしょうか。
この件に関して言えば、ごく普通の、僕自身の身体の変調というしかありません」
事実を認めたくないのは当の本人だろうに、古泉は客観的に言う。
よくそこまでできるものだ、と思った俺は、自分の勘違いを悟った。
握り締められていた、古泉の拳が震えていたのだ。
古泉は、認めたくないのだ。
オムツを着用せざるを得なくなった、自分の身体を。
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5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 17:33:07.06:1p1IUxzx0
学生服のズボンは、微妙に膨らんでいる。
オムツのせいだろう。
俺は、聞こうか聞くまいか悩んでいた。
古泉の着用しているオムツは、紙オムツなのか布オムツなのか、を。
逡巡している間に、古泉のほうから言い出した。
「分かってますよ。紙か布か、でしょう」
流石に読まれていたか。
しかし、古泉は答えるのか?
「隠しても仕方がありませんから」
そうまでする古泉にとって、俺とはどんな存在なのだろうか。
仲間? 友人?
どの単語も、生ぬるく聞こえる。
「布、ですよ。布オムツ」
成る程な。
紙オムツは、使い捨てで便利が良いが、ゴミが残るという欠点がある。
その点、布オムツであれば、洗えば証拠は消せるし、経済的だ。
古泉の鞄には、既に数回分のオムツが入っているのであろう、
何とも言えない、独特の臭気が漂っていた。
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 17:39:31.44:1p1IUxzx0
本を閉じる音がした。
長門が俺たちを見ている。
「長門。……その、な」
俺は長門に、古泉の身体を何とかしてもらえれば、と考えていた。
しかし。
「いけません」
俺の肩に置かれた手は、古泉のものだった。
長門が言う。
「私なら、貴方の垂れ流しを修復する事ができる。しかし……」
「ええ。分かってます」
そう。
古泉は選択したのだ。
このままの人生を、オムツを着用して過ごす事に。
そこには、誰も入る隙は無い。
長門も、その事はよく理解していた。
「……残念」
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 17:47:06.27:1p1IUxzx0
数日が過ぎた。
古泉の噂は、谷口や国木田を通じて伝わってきた。
やれ、オムツ野郎だの、垂れ流しイケメンだの。
馬鹿馬鹿しい野次馬どもめ。
お前らに何が分かる。
古泉の気持ちの、何が分かるんだ。
ある日、谷口が沈痛な表情で俺に言った。
「古泉。今日の体育で、オムツの中身をぶちまけちまったそうだ」
詳しい話を聞いてきた国木田によると、バスケの試合中にオムツが外れたらしい。
屋外ならまだ良かったのだが、試合は体育館で行われていた。
惨劇の様子は、想像するしかない。
その想像も、古泉本人の体験に比べれば何兆分の一も再現できないだろう。
その日、古泉は団活を休んだ。
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 17:55:30.40:1p1IUxzx0
団室は、静かだった。
長門は勿論、朝比奈さん、ハルヒも古泉の一件を知っていたからだ。
長い沈黙を破ったのは、ハルヒだった。
「古泉君、どうしてるかしら」
朝比奈さんが、肩を震わせる。
長門が、ページをめくる指を止める。
俺はハルヒの目を見た。
苦しそうな、辛そうな、その目。
自分が垂れ流しているわけでもないのに、お前は何でそんな目をしているんだ?
SOS団の仲間だからか? 友人だからか?
――いや、違うだろう。
ハルヒは、好きなんだ。
古泉の事が、好きなんだ。
例え、オムツをしていても、垂れ流しであったとしても。
それは、無償の愛。
親子の愛に近いのかも知れない。
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 18:01:08.22:1p1IUxzx0
数週間が過ぎた。
古泉は、登校してこなかった。
当然なのかも知れなかったが、俺は信じられなかった。
自分で、選んだはずだろう?
長門に治してもらう事も出来たというのに、あえて選んだ道なんだろう?
古泉よ。
垂れ流しの古泉よ。
お前の意志は、そんなもんだったのか?
団活での会議で、古泉の家に行く事が決まった。
ハルヒは、元気付けるだろう。
朝比奈さんも、そうするだろう。
長門も、長門なりに励ますだろう。
だが、俺は?
俺は、どうする?
どうすればいい?
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 18:09:33.27:1p1IUxzx0
SOS団の中で、一番、古泉に近いのは俺だ。
同じ、男だからだ。
ハルヒが、朝比奈さんが、長門が、いくら心配して励ましても。
それは馴染みの無い異国の言葉に近い。
古泉を奮い立たせ、一般社会に還せるのは俺だけだ。
俺はそう覚悟を決めた。
古泉の家に向かう途中、俺は薬局に寄って紙オムツを購入した。
恥ずかしかった。
レジの店員は、美人で若く、お釣りを渡すときに手を添えてくれた。
これは良いオカズになる、そう感じた。
古泉の家は、古いアパートメントだった。
表札代わりに、ノートの切れっ端に『古泉』と汚い字で書かれている。
玄関の前に立つと、尿と糞便と精液と汗の混じった、あの独特の匂いがした。
いるんだな、古泉?
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 18:23:58.49:1p1IUxzx0
ハルヒと協力して、ガタついた玄関の戸を開ける。
どっ、という物質のような臭気があたりに漂う。
朝比奈さんが気絶した。
構わず、俺たちは歩みを続ける。
狭い部屋の中は、尿と糞便と精液と汗の染み込んだ布オムツの山であふれ返っていた。
洗う事を忘れられたオムツ。
これほど悲しいものは無い。
腐食したシャツの残骸を蹴飛ばし、ひび割れた携帯を踏み潰す。
そこに居たのは、糞便にまみれた、オムツ一丁の全裸の古泉だった。
「古泉君……」
ハルヒが声をかけようとする。
「黙れ。俺に任せてくれ」
恨めしそうな目つきで俺を見ながらも、ハルヒは一歩、退いた。
古泉。
お前は、俺が、救ってやる。
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 18:40:23.76:1p1IUxzx0
「ふっ……ふ……ふぅ……」
尿の流れる音。
糞便の垂れ流される音。
射精する音。
それらの音の中で、古泉の息遣いが聞こえる。
「……ふっふっ……はふっ……」
「……古泉」
「ふ……ふっ……ふほっ……」
「古泉」
「ほっ……ほほっ……」
「古泉ぃぃぃぃぃぃっ!」
俺の叫び声が、部屋中に響いた。
朝比奈さんが寝返りをうって、オムツに顔から突っ込む。
古泉の目が、俺を見た。
「……あ……ふ……あ、貴方は……」
「そうだ、俺だ。古泉」
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 19:02:57.01:1p1IUxzx0
古泉の顔は痩せこけ、まるで骸骨のようだった。
「古泉君……!」
「古泉一樹……」
しかし、俺はそんな事には構わずに、近づいた。
「何で学校に来ないんだ」
「あ……う……」
「決めたんじゃなかったのか。お前自身の意志で」
「ふっ……あっ……ん……」
「一生、垂れ流しのオムツ生活を、選んだんじゃなかったのか、古泉!」
俺はいつの間にか、古泉の胸元を掴んでいた。
息がかかる距離で、見詰め合う。
「僕……は……」
古泉の瞳に、理性的な光が宿る。
「そう……、決めたんです……。この身体で、生きてゆく、と」
やはりこいつは、古泉だった。
自分を貫く、古泉一樹だったんだ。
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 19:14:24.80:1p1IUxzx0
SOS団のみんなで、古泉の部屋の掃除をした。
尿も、糞便も、精液も、汗も、全てが片付いた。
それらは古泉のオムツの中にのみ、存在を許される。
「皆さん……ご迷惑をおかけしました」
「何言ってんのよ! 団員の窮地に駆けつけるのは、SOS団として当たり前の事よ!」
ハルヒはいつもの様に言う。
しかし……。
俺はハルヒに言った。
「ハルヒ。自分の気持ちに素直になれよ」
「……どういう事よ」
「好きなんだろ、古泉の事」
「っ!」
図星をつかれたハルヒは、言葉が出なかった。
「これを、お前にやる。……俺たちは、邪魔だから、帰るぜ」
薬局で買ったものをハルヒに渡し、俺は朝比奈さんを引きずって、長門と共に部屋を出た。
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 19:23:44.21:1p1IUxzx0
帰り道、長門が聞いてきた。
「涼宮ハルヒに、何を渡したの?」
「ああ……オムツだよ」
「オムツ?」
「あいつは古泉が好きだ。だったら、同じ立場に立ちたいんじゃないかって思ってな」
そう。
俺はハルヒの恋を応援していた。
あと、一歩が踏み出せない、勇気の無いあいつの、背中を少しだけ押した。
後はあいつ……ハルヒと古泉の問題だ。
口出しは出来ない。
「それで良かったの?」
「ん?」
「貴方は、それで良かったの?」
長門が全てを見透かすような、無機質な瞳で、俺を見つめる。
「……良かったんだよ、多分、な」
ふと気がつくと、朝比奈さんの身体が、五分の一ほど削れていた。
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 19:55:14.54:1p1IUxzx0
次の日。
長い長い坂道を歩いていると、前に二人のカップルが見えた。
男子生徒の方は、ズボンが不自然に膨らんでいる。
女子生徒の方は、短い北高の制服のスカートから、布オムツが見え隠れしている。
ワカメちゃんみたいな感じだ。
俺は声をかける。
向こうが呼びかけに応じ、手を振る。
俺は早足で近づき、二人の顔を見る。
古泉と、ハルヒの顔を。
同じ、オムツ着用者同士。
同じ時に小便をし、同じ時に糞便をし、同じ時に精液と愛液を垂れ流す。
理想のカップルだ。
俺は、その光景が眩しくて、見ていられなかった。
だけど、時が経てば慣れるだろう。
ハルヒが、俺以外の誰かと付き合っている光景に。
~End~
19:南部十四朗 ◆pTqMLhEhmY :2010/12/24(金) 19:56:38.34:1p1IUxzx0
学生服のズボンは、微妙に膨らんでいる。
オムツのせいだろう。
俺は、聞こうか聞くまいか悩んでいた。
古泉の着用しているオムツは、紙オムツなのか布オムツなのか、を。
逡巡している間に、古泉のほうから言い出した。
「分かってますよ。紙か布か、でしょう」
流石に読まれていたか。
しかし、古泉は答えるのか?
「隠しても仕方がありませんから」
そうまでする古泉にとって、俺とはどんな存在なのだろうか。
仲間? 友人?
どの単語も、生ぬるく聞こえる。
「布、ですよ。布オムツ」
成る程な。
紙オムツは、使い捨てで便利が良いが、ゴミが残るという欠点がある。
その点、布オムツであれば、洗えば証拠は消せるし、経済的だ。
古泉の鞄には、既に数回分のオムツが入っているのであろう、
何とも言えない、独特の臭気が漂っていた。
本を閉じる音がした。
長門が俺たちを見ている。
「長門。……その、な」
俺は長門に、古泉の身体を何とかしてもらえれば、と考えていた。
しかし。
「いけません」
俺の肩に置かれた手は、古泉のものだった。
長門が言う。
「私なら、貴方の垂れ流しを修復する事ができる。しかし……」
「ええ。分かってます」
そう。
古泉は選択したのだ。
このままの人生を、オムツを着用して過ごす事に。
そこには、誰も入る隙は無い。
長門も、その事はよく理解していた。
「……残念」
数日が過ぎた。
古泉の噂は、谷口や国木田を通じて伝わってきた。
やれ、オムツ野郎だの、垂れ流しイケメンだの。
馬鹿馬鹿しい野次馬どもめ。
お前らに何が分かる。
古泉の気持ちの、何が分かるんだ。
ある日、谷口が沈痛な表情で俺に言った。
「古泉。今日の体育で、オムツの中身をぶちまけちまったそうだ」
詳しい話を聞いてきた国木田によると、バスケの試合中にオムツが外れたらしい。
屋外ならまだ良かったのだが、試合は体育館で行われていた。
惨劇の様子は、想像するしかない。
その想像も、古泉本人の体験に比べれば何兆分の一も再現できないだろう。
その日、古泉は団活を休んだ。
団室は、静かだった。
長門は勿論、朝比奈さん、ハルヒも古泉の一件を知っていたからだ。
長い沈黙を破ったのは、ハルヒだった。
「古泉君、どうしてるかしら」
朝比奈さんが、肩を震わせる。
長門が、ページをめくる指を止める。
俺はハルヒの目を見た。
苦しそうな、辛そうな、その目。
自分が垂れ流しているわけでもないのに、お前は何でそんな目をしているんだ?
SOS団の仲間だからか? 友人だからか?
――いや、違うだろう。
ハルヒは、好きなんだ。
古泉の事が、好きなんだ。
例え、オムツをしていても、垂れ流しであったとしても。
それは、無償の愛。
親子の愛に近いのかも知れない。
数週間が過ぎた。
古泉は、登校してこなかった。
当然なのかも知れなかったが、俺は信じられなかった。
自分で、選んだはずだろう?
長門に治してもらう事も出来たというのに、あえて選んだ道なんだろう?
古泉よ。
垂れ流しの古泉よ。
お前の意志は、そんなもんだったのか?
団活での会議で、古泉の家に行く事が決まった。
ハルヒは、元気付けるだろう。
朝比奈さんも、そうするだろう。
長門も、長門なりに励ますだろう。
だが、俺は?
俺は、どうする?
どうすればいい?
SOS団の中で、一番、古泉に近いのは俺だ。
同じ、男だからだ。
ハルヒが、朝比奈さんが、長門が、いくら心配して励ましても。
それは馴染みの無い異国の言葉に近い。
古泉を奮い立たせ、一般社会に還せるのは俺だけだ。
俺はそう覚悟を決めた。
古泉の家に向かう途中、俺は薬局に寄って紙オムツを購入した。
恥ずかしかった。
レジの店員は、美人で若く、お釣りを渡すときに手を添えてくれた。
これは良いオカズになる、そう感じた。
古泉の家は、古いアパートメントだった。
表札代わりに、ノートの切れっ端に『古泉』と汚い字で書かれている。
玄関の前に立つと、尿と糞便と精液と汗の混じった、あの独特の匂いがした。
いるんだな、古泉?
ハルヒと協力して、ガタついた玄関の戸を開ける。
どっ、という物質のような臭気があたりに漂う。
朝比奈さんが気絶した。
構わず、俺たちは歩みを続ける。
狭い部屋の中は、尿と糞便と精液と汗の染み込んだ布オムツの山であふれ返っていた。
洗う事を忘れられたオムツ。
これほど悲しいものは無い。
腐食したシャツの残骸を蹴飛ばし、ひび割れた携帯を踏み潰す。
そこに居たのは、糞便にまみれた、オムツ一丁の全裸の古泉だった。
「古泉君……」
ハルヒが声をかけようとする。
「黙れ。俺に任せてくれ」
恨めしそうな目つきで俺を見ながらも、ハルヒは一歩、退いた。
古泉。
お前は、俺が、救ってやる。
「ふっ……ふ……ふぅ……」
尿の流れる音。
糞便の垂れ流される音。
射精する音。
それらの音の中で、古泉の息遣いが聞こえる。
「……ふっふっ……はふっ……」
「……古泉」
「ふ……ふっ……ふほっ……」
「古泉」
「ほっ……ほほっ……」
「古泉ぃぃぃぃぃぃっ!」
俺の叫び声が、部屋中に響いた。
朝比奈さんが寝返りをうって、オムツに顔から突っ込む。
古泉の目が、俺を見た。
「……あ……ふ……あ、貴方は……」
「そうだ、俺だ。古泉」
古泉の顔は痩せこけ、まるで骸骨のようだった。
「古泉君……!」
「古泉一樹……」
しかし、俺はそんな事には構わずに、近づいた。
「何で学校に来ないんだ」
「あ……う……」
「決めたんじゃなかったのか。お前自身の意志で」
「ふっ……あっ……ん……」
「一生、垂れ流しのオムツ生活を、選んだんじゃなかったのか、古泉!」
俺はいつの間にか、古泉の胸元を掴んでいた。
息がかかる距離で、見詰め合う。
「僕……は……」
古泉の瞳に、理性的な光が宿る。
「そう……、決めたんです……。この身体で、生きてゆく、と」
やはりこいつは、古泉だった。
自分を貫く、古泉一樹だったんだ。
SOS団のみんなで、古泉の部屋の掃除をした。
尿も、糞便も、精液も、汗も、全てが片付いた。
それらは古泉のオムツの中にのみ、存在を許される。
「皆さん……ご迷惑をおかけしました」
「何言ってんのよ! 団員の窮地に駆けつけるのは、SOS団として当たり前の事よ!」
ハルヒはいつもの様に言う。
しかし……。
俺はハルヒに言った。
「ハルヒ。自分の気持ちに素直になれよ」
「……どういう事よ」
「好きなんだろ、古泉の事」
「っ!」
図星をつかれたハルヒは、言葉が出なかった。
「これを、お前にやる。……俺たちは、邪魔だから、帰るぜ」
薬局で買ったものをハルヒに渡し、俺は朝比奈さんを引きずって、長門と共に部屋を出た。
帰り道、長門が聞いてきた。
「涼宮ハルヒに、何を渡したの?」
「ああ……オムツだよ」
「オムツ?」
「あいつは古泉が好きだ。だったら、同じ立場に立ちたいんじゃないかって思ってな」
そう。
俺はハルヒの恋を応援していた。
あと、一歩が踏み出せない、勇気の無いあいつの、背中を少しだけ押した。
後はあいつ……ハルヒと古泉の問題だ。
口出しは出来ない。
「それで良かったの?」
「ん?」
「貴方は、それで良かったの?」
長門が全てを見透かすような、無機質な瞳で、俺を見つめる。
「……良かったんだよ、多分、な」
ふと気がつくと、朝比奈さんの身体が、五分の一ほど削れていた。
次の日。
長い長い坂道を歩いていると、前に二人のカップルが見えた。
男子生徒の方は、ズボンが不自然に膨らんでいる。
女子生徒の方は、短い北高の制服のスカートから、布オムツが見え隠れしている。
ワカメちゃんみたいな感じだ。
俺は声をかける。
向こうが呼びかけに応じ、手を振る。
俺は早足で近づき、二人の顔を見る。
古泉と、ハルヒの顔を。
同じ、オムツ着用者同士。
同じ時に小便をし、同じ時に糞便をし、同じ時に精液と愛液を垂れ流す。
理想のカップルだ。
俺は、その光景が眩しくて、見ていられなかった。
だけど、時が経てば慣れるだろう。
ハルヒが、俺以外の誰かと付き合っている光景に。
~End~
クリスマスが今年もやってきました。
恋人たちの楽しげな声が聞こえてきそうですね。
みんなくたばればいいのに、そう思います。
では。
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/24(金) 21:00:38.02:UMeSCeLzP恋人たちの楽しげな声が聞こえてきそうですね。
みんなくたばればいいのに、そう思います。
では。
えっ、ああ、乙
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