少女「そこを退け、人間」
僕「吸血鬼ですから」


1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 02:59:05.76:18EZlbix0

男「?」

少女「すっとぼけた顔しおって…、さっさとそこを退かぬか」

男「こんばんは」

少女「こんばんは、ではないわ!そこは私の席だ」

男「そうなのか、それは悪いことをした」

少女「ふん、分かればよい」

男「……」

少女「まだ何か用か?」

男「中二病?」

少女「聞いたことのない病だが、…私はいたって健康だぞ」

男「そーかな?」

少女「だいたいどんな病なのだ?」

男「頭の」

少女「私を馬鹿にしているのか!」

 
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 03:05:38.99:18EZlbix0

男「?」

少女「貴様、よほど痛い目に遭いたいらしいな…」

男「痛くしないでね」

少女「死ね!」

男「!」

少女「外したか…」

男「(ベンチが粉々になった…)」

少女「次はないぞ…」

男「そ、それよりよかったのか?」

少女「何の話だ?」

男「そのベンチはおまえのお気に入りの場所じゃないのか?」

少女「あぁ……しまった…」

男「(頭は残念だな)」

 
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 03:14:49.60:18EZlbix0

少女「おまえのせいだぞ!!ここは私のお気に入りの場所だったのに!!」

男「そう言われましても」

少女「くそう…木工用ボンドでくっつかないだろうか…アロンアルファかな…」

男「…」

少女「ガムテープで補強すれば…」

少女「あ!あの野郎、逃げたな!!なんてやつだ!」

少女「今度あったらギッタギタのメッタメタにしてやる!!」

少女「………」

少女「直せるかな」

男「おーい」

 
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 03:23:44.05:18EZlbix0

少女「そ、そのベンチはどうしたのだ!?」

男「向こうの広場から持ってきたんだ、見たところ同じものだし、これじゃダメか?」

少女「座らせろ!」

男「どうぞ」

少女「ふむ…、あのベンチと変わらぬ座り心地!これはいいな!」

男「それは良かった」

少女「特別に許してやろう!私は心が広いからな!」

男「ははー」

 
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 03:29:44.78:18EZlbix0

少女「逃げたのかと思ったが、中々見込みのあるやつだ」

男「もったいなきお言葉」

少女「………私が怖くないのか?」

男「?」

少女「ベンチ粉々にしちゃうし…」

男「そうだな」

少女「しかもこんな夜中に公園徘徊してるし!」

男「俺もしてる」

少女「…そうだな」

 
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 03:35:34.88:18EZlbix0

少女「貴様は変わったやつだな」

男「そーかな」

少女「私以上に変わったやつだ」

男「そーかも」

少女「名前はなんという?」

男「男」

少女「私は少女だ」

男「かわいい名前だ」

少女「褒めても何もでないぞ!…まったく」

男「残念」

少女「…ふふ」

 
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 03:38:22.96:18EZlbix0

男「……そろそろ帰るかな、いい加減眠くなってきたよ」

少女「…そうか」

男「眠くないの?」

少女「私は平気だ!」

男「へー」

少女「夜行性だからな!」

男「得意気に言われてもな」

少女「ふん!それじゃあな」

男「ああ、おやすみ」

少女「…もう会うこともないだろう」

男「また明日」

少女「!」

男「また明日な」

少女「……また明日」

 
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 17:06:17.09:18EZlbix0

少女「…なんだ、また来たのか」

男「また明日って言ったじゃん」

少女「…ふん」

男「嫌だった?」

少女「そんなことはない」

男「なら良かった、…どっこらしょ」

少女「わ、私の許可なくベンチに座るな!」

男「座っていい?」

少女「遅いわ!」

男「小さいことは気にしないほうがいいよ」

少女「私は小さくない!」

 
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 17:09:32.63:18EZlbix0

男「そういえばおまえいくつなんだ?」

少女「こう見えて貴様の倍以上生きている」

男「見た目は中学生ぐらいなんだけどな」

少女「精神年齢は遥か上なのだ」

男「そーかな」

少女「そうだ」

男「……」

少女「なんだ?」

男「好きな食べ物は?」

少女「ハンバーグ!」

男「…あぁ」

少女「?」

 
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 17:14:22.78:18EZlbix0

男「飯は普段何食ってんだ?」

少女「人間だったときと同じものを食べいる」

男「てっきり血とか人間食べてるのかと」

少女「…あれはあまりうまそうではないからな」

男「たしかにな…」

少女「だろう?」

男「ハンバーグのがうまそうだよね」

少女「だろう!?」

 
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 17:19:33.53:18EZlbix0

男「おまえさ、昼間は何してんだ?」

少女「…丘の上のお屋敷で寝ている」

男「ああ、あそこはおまえのお屋敷なのか」

少女「…おい、貴様!」

男「?」

少女「おまえと呼ぶのはやめろ、私のことは少女と呼べ!」

男「あいよ、かわいい名前だな」

少女「貴様に褒められても嬉しくないわ」

男「そうかー」

少女「そうだ!」

 
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 17:24:12.92:18EZlbix0

少女「…き、貴様の名前はなんだ?」

男「知りたい?」

少女「私が名乗ったのだぞ!?貴様も名乗るのが礼儀というものだ!」

男「どーしよーかな」

少女「ぐぬぬ」

男「知りたい?」

少女「もうよいわ!」

男「男だよ」

少女「?」

男「俺の名前」

少女「さっさと名乗ればよいのだ!この馬鹿者め!!馬鹿男!!!」

 
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 17:30:12.22:18EZlbix0

少女「ところで男はこんな夜更けに何をしておるのだ?」

男「んー、夜の散歩かなー」

少女「ほう、私もそんなところだ」

男「やっぱり、少女は昼間行動できないの?日の光浴びると灰になっちゃうとか?」

少女「分からぬ」

男「そうなのか」

少女「ただ、朝が近づくと異様に眠くなってな、行動するのもままならぬのだ」

男「ふーん」

少女「暇なときはお屋敷でパソコンをいじっているぞ!」

男「ああ、それはすごいな」

少女「時代の流れに遅れをとってはいかんからな!」

男「パソコンでどんなことをしているんだ?」

少女「最近はソリティアだな!ペイントもなかなかだぞ!知っているか!?絵が描けるのだ!!」

男「あぁ…」

 
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 17:35:48.63:18EZlbix0

男「もう3時か…、そろそろ帰るよ」

少女「そうか…」

男「寂しい」

少女「ふん、せいせいするわ」

男「俺は寂しい」

少女「!」

男「顔が赤い」

少女「私も帰る!!」

男「おやすみ」

 
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 17:42:13.45:18EZlbix0

男「今日は早いんだな」

少女「私はいつもこの時間からいるのだ!早いのは男のほうだろう!」

男「そうかも」

少女「分かればいい」

男「しかし、最近暑いな」

少女「そうだな、さすがの私でもこの暑さは堪える」

男「お屋敷にエアコンはないのか?」

少女「あるにはあるが、壊れていて使えないのだ」

男「それはきついな」

少女「だいたい、昨今のエアコンはボタンがたくさんあってわけがわからんぞ」

男「そうか?」

少女「1番から12番まであるのは、あれはなんなのだ!?押してもうんともすんとも言わない…」

男「…」

少女「だから私は専ら扇風機だな!あれはボタン一つで点くし、とても快適だ」

男「うん…」

 
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 17:47:59.18:18EZlbix0

男「今夜は少女のやつまだ来てないな、…何かあったかな」

1時間後

少女「お、おう男!今日は早いではないか!」

男「おまえが遅いんだろー、俺はいつも通りきたぜ」

少女「そうか…、よほど私に会うのが楽しみだったのだな!」

男「おまえだってそこの木陰でずっとこっち見てたろ」

少女「!」

男「そんなに俺と会いたかったのか?」

少女「違うぞ!あれは隠れていたのではなく、腹の調子がだな…」

男「ほー」

少女「ほんとだぞ!お腹が急に痛くなったの!!」

男「もう大丈夫?」

少女「あ…うん……」

男「なら良かった」

少女「……うん」

 
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 18:58:08.67:18EZlbix0

自己紹介してた…
申し訳ない


男「少女はいつも何時ぐらいに寝てるんだ?」

少女「だいたい日の出と共に寝るな」

男「それで何時に起きるの?」

少女「日が沈んでからだな」

男「ニートみたい」

少女「なんだ、それは?」

男「気にするな」

少女「…ふん」

男「でも、こんな夜中に出歩いてるとお巡りさんに補導されちゃうぞ」

少女「その点は問題ないぞ、私の警戒のフットワークで軽々と撒ける」

男「それはすごいな」

少女「先日車と勝負したが、私の圧勝だったな!」

男「まじで…」

 
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 19:01:36.95:18EZlbix0

少女「もっと褒め称えろ!ふふん!!」

男「何処からそんな力が…」

少女「それには思うところがあってな」

男「そうなのか」

少女「うむ、おそらくだが…」

男「ゴクリ」

少女「ハンバーグだと思うんだ」

男「それはないだろ」

少女「そうか!?」

男「うん」

少女「毎日食べてるのだぞ!」

男「毎日かよ…」

少女「うん」

 
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 19:04:36.20:18EZlbix0

少女「野菜ハンバーグとかお魚ハンバーグとかあるからな、飽きはしないぞ」

男「そんなのもあるのか」

少女「とくにお魚ハンバーグはおすすめなんだ!」

男「おいしい食べ方でもあるの?」

少女「ああ!フライパンで焼いて、ソースとマヨネーズ、これがまた美味だ!!」

男「うまそうだな」

少女「これだけでご飯5杯はいけるな!」

男「食べすぎだろ」

少女「私のせいではないぞ、お魚ハンバーグのせいだ」

 
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 19:10:21.31:18EZlbix0

少女「そういえばこないだ血を吸ってみたのだ」

男「誰か襲ったの!?」

少女「いや、腕を蚊に刺されてな」

男「…」

少女「それでちゅーっと」

男「どうだった?」

少女「いまいちだな…」

男「自分のだからじゃないか?」

少女「ふむ、一理あるかもしれん」

少女「……」

男「こっちみんな」

少女「1リットルだけでいいから」

男「危険、それ危険」

 
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 19:13:38.18:18EZlbix0

少女「……試してみたいのだ」

男「…少しだけだぞ」

少女「うむ、心得た」

男「しょうがないなぁ」

少女「…おい」

男「?」

少女「なぜ、ズボンを下ろすのだ」

男「…」

少女「続けるな!さっさと上げろ!!」

 
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 19:16:45.80:18EZlbix0

男「じゃあ何処からがいいんだよ」

少女「それ以前に何処から飲ませようとしたのだ」

男「ニコ」

少女「き、気色悪い笑みを浮かべるな!!」

男「はぁ、…じゃあ首からかな、王道だけど」

少女「うむ!血を飲むのはやはり首からだな」

男「左様で」

少女「分かったら、さっさと脱がぬか!」

男「あん」

 
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 19:20:35.91:18EZlbix0

男「ほら、脱いだぞ」

少女「う、うん…」

男「俺の膝の上に座ったほうが飲みやすいんじゃないか?」

少女「そ、そうだな!そのほうがいい…かな…」

男「なら、どうぞっと」

少女「!」

男「どうしたの?」

少女「いきなりだっこされたから…びっくりした…」

男「そっか、ごめんね」

少女「別にいい…」

男「ささ、どうぞお召し上がりください」

少女「うん…」

 
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 19:41:54.67:18EZlbix0

少女「あまり…飲んでるところ見ないで?」

男「ああ、大丈夫だって」

少女「わかった……かぷ」

男「!」

少女「コクコク」

男「…」

少女「ん」

男「…」

少女「ゴクゴク」

男「ストップ」

 
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 19:46:04.07:18EZlbix0

男「飲みすぎ…だ」

少女「おいしかったから…」

男「…」

少女「大丈夫?」

男「そうでもない…」

少女「男!」





男「ん?」

少女「気がついたか、男」

男「ああ、気を失ってたのか」

少女「すまない、おいしかったから、つい調子にのってしまった…」

男「死にかけた」

少女「面目ない…」

 
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 19:49:59.76:18EZlbix0

少女「ごめんなさい…」

男「……」

少女「もうこんなことはしない」

男「今度は気をつけろよ」

少女「?」

男「たまにだったら、また飲ませてやる」

少女「ほんとに!?」

男「ああ、だから今度は気をつけてな」

少女「わかった!」

男「よしよし、なでなで」

少女「くすぐったい…」

男「なでなで」

少女「そこ!そこかゆい」

男「…」

 
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 20:03:22.99:18EZlbix0

男「そのしゃべり方なんだけど」

少女「私のしゃべり方がどうしたのだ?」

男「歳不相応と申しますか…、無理してない?」

少女「そう見えてしまうか?」

男「たまに素に戻ってるしね」

少女「むぅ、ばれていたか」

男「ばればれ愉快」

少女「うぅ…」

男「言えない理由が?」

少女「そうではないが…」

男「?」

少女「私は容姿が幼いから…その……」

男「なでなで」

少女「うぅ!」

 
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 20:13:21.18:18EZlbix0

男「こんばんは」

少女「遅い!いつまで待たせるのだ!?」

男「こんなに早く来てるとは思わなかったんだよ、ごめんね」

少女「ふん!今度は気をつけるのだぞ」

男「はいはい」

少女「…」

男「…」

少女「ソワソワ」

男「…」

少女「お、男!」

 
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 20:16:58.73:18EZlbix0

男「何?」

少女「最近な、私は体調がすこぶる良いのだ!!」

男「へぇ」

少女「な、何でだと思う?」

男「なんでだろうな…」

少女「何故だろうな!いつもハンバーグしか食べないのにな!」

男「うん」

少女「何か変わった物でも吸った…食べたかな!」

男「なんだろうね」

少女「モジモジ」

男「分からないなぁ」

少女「イジイジ」

男「さぁ、帰ろうかな」

少女「!」

 
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 20:23:03.92:18EZlbix0

男「…」

少女「…」

男「手を離してくれないか」

少女「血…」

男「ん?」

少女「血…吸いたい…」

男「まじで」

少女「だめ?」

男「…ちょっとだけだぞ」

少女「うん!ちょっとで我慢する!!」

男「じゃあ、ちょっと待ってろ、服脱ぐから」

少女「早く早く!」

 
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 20:27:34.13:18EZlbix0

少女「んくんく」

男「(夢中で飲んでるなー……なんだか赤ちゃんみたいだ)」

男「(ぎゅうってしがみついてくるし、こいつ温かいな…)」

少女「ちゅうちゅう」

男「…」

少女「ごくごく」

男「俺が冷たくなってるんだよ!飲みすぎなんだよ!!!」

少女「きゃっ!」

 
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 20:33:10.59:18EZlbix0

少女「男の血があまりにもおいしかったので…」

男「指咥えながらこっちみんな」

少女「あと一口欲しい」

男「だめ」

少女「一舐め!」

男「だーめ」

少女「けち…」

男「けちでけっこう」

少女「ふん!」

男「また死に掛けたんだぞ!」

少女「すん止めするから大丈夫だ」

男「(∵)」

 
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 20:50:35.08:JJf1zJTMO
(∵)

 
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 21:02:40.39:18EZlbix0

男「買ってくればいいんじゃないかな、血」

少女「売ってるのか!?」

男「鈍器ホーテならきっとあるよ、あそこは何でもあるんだ」

少女「すごいな!鈍器!!」

男「びっくりだな」

少女「びっくり鈍器だな!!」

男「24時間営業だから、少女でも行けるぞ」

少女「世の中便利になったのだな!」

男「帰りがけにいってみるといい」

少女「うむ、早速行ってみることにしよう」

男「血が何処にあるのか分からなかったら、店員さんに聞けばいい」

少女「わかった!ふふ、今から楽しみだ…じゅるり…」

 
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 21:06:19.92:18EZlbix0

少女「…」

男「どうした、今日は元気ないな」

少女「…貴様!」

男「血、買えたか?」

少女「赤っ恥をかいたぞ!!店員さんに変な目でみられた!!」

男「だろうなぁ」

少女「分かってて言ったのか!なおのこと悪いわ!!」

男「店員さんになんて言ったんだ?」

少女「それはその…」

男「ん?」

少女「ゴニョゴニョ」

男「聞こえない」

少女「血ください!!」

 
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 21:08:58.97:18EZlbix0

店員「え?」

少女「血ください」

店員「え?」

少女「赤いやつです」

店員「ケツ駅のことでしょうか」

少女「え?」

店員「え?」

少女「違います、血です。甘くておいしいものです」

店員「ジュース?」

少女「え?」

店員「え?」

少女「人間から出ます、噛むと出てくるやつです」

店員「てんちょー」

少女「え?」

 
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 21:14:45.76:18EZlbix0

男「なんで押し倒されてんのかな」

少女「天国から地獄に落とされた」

男「買えると思ったら買えなかったから?」

少女「うん」

男「それは悪かったけど…」

少女「我慢できない」

男「涎すごい垂れてるよ!涎!」

少女「いいでしょ、どうせ脱ぐんだから」

男「(魅惑的な台詞なのに、あんまり興奮しない)」

少女「ごくごくしていい?」

男「せめてちゅーちゅーぐらいにしてもらえると」

少女「…頑張る」

 
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 21:23:29.37:18EZlbix0

少女「ふぅ…」

男「お、お粗末様でした…」

少女「やっぱり男の血はおいしい」

男「ハンバーグとどっちがおいしい?」

少女「うーん、同じくらいかもしれない」

男「そっか」

少女「うん!」

男「…飲みすぎるとさ、俺がきついから、一週間に一回ぐらいな」

少女「…」

男「そんな顔してもだめだ」

少女「ちゅうちゅう」

男「だめぇ」

 
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/20(金) 21:37:39.82:pxnV6AWS0
ふぅ・・明日も頑張れる気がしてきた

 
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 01:35:01.16:sKoWWxzO0

少女「おっとこー!」

男「おっと…、こんばんは」

少女「こんばんは!ふふふ」

男「(あれ以来頻繁に引っ付いてくるようになったなぁ、血目当てか…)」

少女「今日は何をするのだ!?」

男「いつも通りベンチでまったりしようぜ」

少女「うむ、男がそういうならそうしよう」

男「最近ご機嫌だね」

少女「ふふ、男と話すのが面白くてな!人と話すのはこんなにも面白いことだったのだな!!」

男「そっかー」

少女「最初は食料程度にしか考えておらんかったがな」

男「(∵)」

 
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 01:39:20.32:sKoWWxzO0

男「今日も膝の上なんだな」

少女「うむ!今はここが私のお気に入りだぞ!…光栄に思え?」

男「ははー」

少女「ふふん!」

男「…」

少女「♪」

男「…お腹減ったなぁ」

少女「夕餉を食べておらぬのか?」

男「食べたんだけど、軽くだったからね」

少女「そうか…」

男「そうだ、今からファミレスに行かないか?」

少女「ふぁみれす?」

 
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 01:46:03.12:sKoWWxzO0

少女「ここがファミレスか!腰掛けるところがいっぱいあるな!!ここで飯を食べるのだろう!?」

男「そうだよ、ハンバーグもあるぞ」

少女「どんなハンバーグがあるのだ?」

男「ほら、これに載ってるから好きなの選べ」

少女「………ジー」

男「(こう見ると歳相応なんだけどな)」

少女「…このちーずいんはんばーぐとはどんなものなのだ?」

男「ハンバーグの中にチーズが入ってるんだ、中々うまいぞ」

少女「おお!そのようなハンバーグはまだ食べたことがないぞ!!私はこれにする!!」

男「俺はトマトソースハンバーグにしようかな」

少女「それもうまそうだな!あとでよこせ!」

男「はいはい」

 
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 02:02:08.46:sKoWWxzO0

少女「ふぅ…、食べた食べた」

男「中々うまかったろ?」

少女「うむ!今度はトマトソースハンバーグにするんだ!」

男「機会があったらまた食べに行こうな」

少女「私は毎日でも構わないがな!」

男「それは俺の財布がきついのでちょっと」

少女「えー」

男「…引っ付いても、だめなものはだめだ」

少女「ふふふ」

男「…ちょっと、力強くないですかね」

少女「?」

男「あの!若干痛いのですが…」

少女「私に力で勝てると思っているのか、人間…」

 
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 02:13:26.73:sKoWWxzO0

少女「分かってるでしょう?私はデザートを所望している…」

男「えらく強気ですね」

少女「……男が誘ったんだ」

男「まったくもって誘っていないのですが」

少女「細かいことは気にするなって言ったじゃないか」

男「…左様で」

少女「大丈夫、すぐに済むから、ね?」

男「無理矢理組み敷かれてんのに抵抗できようか、いやできな……アッー!」

 
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 02:31:48.43:sKoWWxzO0

少女「最近めっきり痩せたな、男」

男「色々とありまして…」

少女「ほう、私でよければ相談にのろう!」

男「いえ、その」

少女「ふふ、私と男の中ではないか!遠慮することはないぞ?」

男「ちょ、近いよ」

少女「そうか?このほうが話やすいではないか」

男「身の危険を感じるんだけど…」

少女「そんなことを言って、…ここはこんなになっているぞ」

男「そこ首だろ!無理矢理過ぎるでしょ、持って行き方がすごい乱暴!」

少女「我慢できないのだな?」

男「おまえ…が…な…」

 
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 02:41:53.58:sKoWWxzO0

少女「…その」

男「…」

少女「す、すまなかった」

男「うん…」

少女「男が大好きだから…男を見るとつい興奮して、求めてしまうのだ…」

男「…」

少女「だけどもう大丈夫だ!!男のために断食ならぬ断血を決行することにしたぞ!」

男「そう…か…」

 
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 02:48:04.89:sKoWWxzO0

少女「ああ!だからこれからも…私と付き合って欲しいというか…」

男「あぁ」

少女「お友達でいて欲しい……」

男「それは…素敵…だ」

少女「うん!男のために頑張るんだ!!」

男「……」

少女「男?」

男「……」

少女「おい…」

男「……」

少女「男ぉおおおおおおおお!!!」







END

 
90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 02:49:22.12:QPyFN70XP
おい



おい

 
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 15:10:49.61:sKoWWxzO0

男「と、いう夢を見た」

少女「それは…」

男「実現しかねませんね」

少女「はい」

男「もし、今度過剰に飲みすぎたり、無理矢理飲んだりしたら…」

少女「したら?」

男「俺はおまえとは縁を切る、二度と会いにこない」

少女「!」

 
127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 15:16:06.57:sKoWWxzO0

男「守れる?」

少女「ポロポロ」

男「な、泣くな…」

少女「血が飲めなくなるのは嫌だけど…男と会えなくなるのはもっと嫌…」

男「…」

少女「だから守るよ!絶対絶対絶対守る!!…ヒック…うう…」

男「……わかった、これからもよろしくな?」

少女「うん!男大好き!!」

男「なでなで」

少女「これからは週一にするね!」

男「(∵)」

 
129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 15:31:38.14:sKoWWxzO0

男「よし、いいこと考えた!おまえちょっと俺の前に跪け」

少女「なんだ、藪から棒に」

男「実は、血よりもとーってもマイルドで、ナイスな飲み物があるんだ!」

少女「わお!それは本当なの、ジョン!?」

男「ふふ、嘘だと思うだろう?でも本当なのさ!!」

少女「あーん、焦らさずに早く教えてぇ」

男「うぇいうぇい、焦っちゃだめさ、早くありつきたいならね!」

少女「我慢できなーい!」

男「こいつのすごいところは!スティックをこするだけでいつでも手軽に飲めることなんだ!」

少女「えーうそー」

男「驚くのは早いぜ、ワイルドキャット!しかも!3日で満タンになるんだ!!」

少女「一回飲んでも、3日後にまたご馳走にありつけるっていうの!?最高よ!!!」

男「いぇあ!不要なときはこうしてパンツに楽々収納できるんだ!」


警察「ピッピー!!!何やっとるんだきさまー!!!!!」

 
132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 15:39:06.38:sKoWWxzO0

男「!」

少女「…」

警官「きっさま!幼い子供に何をしとるんだ!?」

男「いえ、これは遊びで…」

警官「えーい!言い訳は署で聞く!逮捕だぁ!!」

男「まずい!少女、俺を担いで逃げられないか!?」

少女「できんこともないが」

男「あとでちょっと飲んでいいから頼む!」

少女「了解した」

警官「と、とんだ!?」

男「うぉおおおおお、たけえええええええええええええええ」

少女「暴れるな、落とすぞ」

警官「……ひ、ひこう少女か」

警官「うまいこと言ってる場合じゃない!待たんかー!バーンバーン!!」

 
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 15:40:11.76:CTEWcDCb0
飛行少女wwwww

 
136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 15:50:36.53:sKoWWxzO0

男「今日は少女のやつ来てないな、珍しい」

男「待つか…」

男「…」

僕「今晩は」

男「!」

僕「今晩は」

男「こんばんは」

僕「ふふ」

男「少女の知り合いの方?」

僕「ええ、以前から僕と少女は親しかったのですが、ここ最近少女が会いにきてくれなくて」

男「…」

僕「後をつけてみるとあなたにたどり着いた、こういう次第です」

男「な、なるほどなー」

 
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 15:58:04.00:sKoWWxzO0

男「あなたは…」

僕「男か女かって?ふふ、どちらに見えますか?」

男「そこじゃなくて、……そちら側の人なの?」

僕「そうですね、僕はそちら側のモノです」

男「…」

僕「僕もあなたに非常に興味がある」

男「俺というか…俺の血だろ」

僕「ふふ、お察しがいい」

男「…」

僕「あんなにおいしそうに飲まれては…飲みたくならないという方がどうかしている」

男「左様で」

僕「もちろんタダで、とは言いませんよ?僕の身体を好きにしてもらって構わない」

男「!」

 
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 16:05:12.26:sKoWWxzO0

僕「この通り見た目は幼いですが、僕は人間ではない」

男「そうだけど…」

僕「あれですよ、合法ロリってやつです」

男「…」

僕「あなたは何も気に病むことはないのです」

男「魅力的なお誘いだけど…」

僕「…」

男「やめておく」

僕「…なぜ?」

男「そんなことしたら人間じゃなくなってしまう気がする、とかなんとか」

僕「面白い考えですね」

男「そうかな」

僕「先ほどの質問をした人間は、100人中99人は僕を手篭めにしようとしました」

男「…」

僕「綺麗に折りたたんで、片付けましたがね…」

 
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 16:12:34.57:sKoWWxzO0

僕「人間も中々に面白い、僕はあなたにとても興味がある」

男「う、動けないのですが」

僕「僕の趣味です、無理矢理にでもあなたの血が欲しくなりました」

男「左様で」

僕「ご安心ください、無作法な少女と違って、僕は殿方の喜ばせ方も心得ています」

男「!」

僕「ふふ、あなたも楽しませてあげる、と言っているのですよ?」

男「やめ…」

僕「あまり僕の嗜虐心を刺激しないでください、手加減できなくなってしまう…」

男「あ……」

僕「…ふふ」

 
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 17:28:34.43:sKoWWxzO0

僕「すごいとび蹴りだったね、人間だったら頭がぐちゃっといってたよ?」

少女「貴様が悪い!」

男「…」

僕「ふふ、楽しみを独り占めする君もね」

少女「貴様と親しくなった覚えはないぞ!」

僕「つれないことを言わないでほしい、僕たちは友達だろう?」

少女「手紙で呼び出しておいて、姿を見せず…こんな暴挙に出た友人などいらぬ!!」

僕「ふふ、ごめんよ」

男「あの…」

僕「ほら、男君も戸惑っているじゃないか」

少女「男も男だぞ!私以外のやつに身体を許すなど!」

男「いや、抵抗しようにもできませんし…」

僕「僕が無理矢理組み敷いたからね?ふふ、今度続きをしましょう…」

少女「私が許さん!!」

 
149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 17:34:19.80:sKoWWxzO0

男「えっと、僕も俺と友達になりたかった…んだよね?」

僕「そうです、その契約として血を吸うのは僕たちには当たり前のことで」

男「そう…なの?」

僕「ええ、人間で言うところの握手みたいなものですよ」

少女「嘘をつけ!男!こいつに騙されるな!!」

男「…友達になるぐらいなら構わないけど」

僕「男君とはぜひともお近づきになりたいと思っていたのですよ、…見も心も」

少女「させぬと言っておろう!」

男「……少女も僕とは昔からの付き合いなんだろ?」

少女「そうだが…」

男「なら、3人仲良くしよう」

少女「むぅ」

男「襲われそうになったら少女が助けてくれればいい」

 
151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 17:45:12.98:sKoWWxzO0

僕「さすがは少女の見込んだ人間のことはある、お友達になれてとても嬉しいですよ、男君」

男「どうも」

少女「あー!もういい!好きにしろ!」

僕「ふふ、少女も認めてくれたことだし、晴れて僕たちはお友達というわけです」

男「仲良くしようね」

少女「こいつの態度次第だな!」

僕「努力するよ……さて、頭を再生したらなんだかお腹が空いてきたよ」

少女「私も最近吸ってないな…」

男「!」

僕「どうだろう?ここはお友達になった記念に一杯?」

少女「ふん!貴様にしては悪くない提案だ」

男「あの…」

少女「今日ばかりは多めにみてくれないかな…いっぱい我慢したよ?」

僕「男君も2人を相手するのは初めてでしょう?とても貴重な経験ですよ、ふふ」

男「……あぁ」

 
153以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 17:57:10.85:sKoWWxzO0

男「こんばんは」

僕「今晩は」

男「少女はどうしたの?」

僕「さぁ?何か用事でもあるのでしょう」

男「君も…俺の膝の上に座るんだね」

僕「でも、こうして向かい合っては座らなかったでしょう?」

男「うん」

僕「照れているのですか?……顔が赤いですよ」

男「そうかな」

僕「誤魔化してもだめです、僕たちは夜目が利きますからね」

男「そっか」

僕「はい、…ふふ」

 
154以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 18:04:22.54:sKoWWxzO0

男「僕は普段どんなものを食べているの?」

僕「こう見えて人間と同じ食べ物を食べているのですよ」

男「もっと生々しいものを食べていると思ったよ」

僕「臆することなく言うのですね、僕はあなたのそういうところに興味を魅かれる」

男「左様で」

僕「しかし、以前吸わせていただいたあなたの血液ですが…とても美味でした」

男「恍惚とした表情で言われましても」

僕「それほど美味だった、といことです」

男「…」

僕「ところで魔眼といものをご存知ですか?」

 
156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 18:20:05.65:sKoWWxzO0

男「なんとなく」

僕「相手の身体の自由を奪ったり、魅了したりと色々あります」

男「…動けない理由がよく分かった」

僕「無理矢理力でねじ伏せるのもいいですが、無抵抗の相手をいいように甚振るのも…ね?」

男「…ん」

僕「身体が敏感になっているでしょう?その手の魔眼なので、男君もしっかり楽しめますよ」

男「そういう問題では…」

僕「細かいことは気にしない……ですよね、ふふ」

男「…」

警官「ピッピー!また貴様かぁ!」

 
158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 18:23:30.52:qxZyTVJIO
警官逃げてー!!

 
159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 18:25:08.09:sKoWWxzO0

僕「何ですか、あれは」

男「警官ですね…」

僕「すぐに始末します」

男「それはちょっと」

僕「なぜですか?」

男「……その綺麗な服が汚れちゃうし」

僕「…」

僕「ふふ、そうですね、……なら逃げますよ!」

男「!」

警官「と、飛ぶな!今すぐ降りないと撃つぞ!バーンバーン!!」

僕「射撃の腕前はいまいちですね」

男「(あんなに簡単に発砲していいのか…心なしか嬉しそうに撃ってるし…)」

 
160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 18:28:09.65:kSzZJI590
警官www

 
161以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 18:31:14.73:sKoWWxzO0

警官「クソ!また逃げおって!」

警官「…」

警官「しかし、私のジャッカル(拳銃の名前)を軽々避けるとは」

警官「しかもあの跳躍………あれは人間ではないな!!」

警官「…くく、平穏な日常に飽き飽きしていたところよ!」

警官「嗚呼、次の夜が待ち遠しい……」

警官「早く、早く…」

警官「harry! harry! harry!」

 
164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 18:45:34.61:sKoWWxzO0

僕「ここまでくれば大丈夫でしょう」

男「そうだね」

僕「……」

男「…続きをするの?」

僕「ふふ、そう構えないでください……もうその気はありません」

男「そっか」

僕「ええ、こんなにドタバタしたのは久しぶりですね……」

男「…」

僕「あなたといると退屈しない」

男「手荒なのは勘弁してもらいたい」

僕「ふふ、たまにちゅーちゅーしちゃいますよ?」

男「週一で頼む」

僕「畏まりました…ふふ」

 
167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 18:54:50.21:sKoWWxzO0

少女「おっとこ~」

僕「おや」

少女「む」

僕「ふふ、今晩は」

少女「ふん!」

僕「男君はまだ来てないよ」

少女「見れば分かるわ!」

僕「しかし、…僕も嫌われたものだな、昔はよく2人で乳繰り合ったじゃないか」

少女「そ、そんなことしておらん!…ハンバーグを一緒にこねこねはしたが」

僕「そうだったかな?……少女の作ったハンバーグ、とてもユニークな形をしていたね」

少女「いらんことはよく覚えているのだな…」

僕「……でも、おいしかった」

少女「…」

僕「…」

少女「ありがとう…」

 
168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 18:58:40.37:sKoWWxzO0

少女「…男のやつ遅いなぁ」

僕「今日はもうこないのかもしれないね」

少女「そうか…」

僕「寂しいね…」

少女「…そんなことはないぞ!一日くらい男に会えずとも平気だ!」

僕「一日以上は耐えられないのかい?」

少女「!」

僕「ふふ、答えなくてもいいよ?顔に出ているからね」

少女「うぅ!」

 
172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 19:51:27.32:sKoWWxzO0

僕「綺麗ですね」

男「うん」

少女「だろう!?」

僕「人気もないし、穴場なのもいいです」

男「そうだな」

少女「私が見つけたのだ!」

男「…」

僕「たーまやー」

男「かーぎやー」

少女「なんだ、それは?」

僕「人間の世界では、花火を見るときこう言うんだよ」

少女「そうなのか?」

男「そうだね」

少女「ふーん…」

 
173以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 19:54:53.85:sKoWWxzO0

男「綺麗だなぁ」

僕「そうですね」

少女「…」

僕「あー!血が飲みたいなー!」

男「!」

少女「い、今のもそうなのか?」

僕「うん、自分のしたいことを花火に向かって言うと、願いが叶うと言われていてね」

少女「ほう!」

男「え」

僕&少女「血が飲みたいなー!!」

男「…」

少女「綺麗だなぁ」

僕「そうだねぇ」

男「…」

 
174以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 19:59:45.83:sKoWWxzO0

少女「おい!」

僕「どうしたんだい?」

少女「そこは私の席だぞ!」

僕「男君は1人しかいないのだから、早い者順だよ」

少女「ぬぅう!」

男「…一日交代で、とかだめかな?」

少女「わ、私の気が収まらぬ!」

僕「君は昔から我侭だね」

少女「貴様がさっさとそこを退けばよいのだ!!」

男「まぁまぁ」

僕「…じゃあこうしよう、男君を頭から半分子にすればいい」

男「斬新」

少女「ふむ、……それは良いな!ことが済んだらくっつけておけばいい」

男「え」

 
175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 20:02:04.55:sKoWWxzO0

少女「問題は何でくっつければよいかだなぁ…」

僕「ふふ、難問だね」

男「え」

少女「木工用ボンドは違うな!…となると、ノリかアロンアルファ…」

僕「縫う、なんてもあるよ」

少女「それだ!」

男「だめだ!」

 
176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 20:10:38.20:sKoWWxzO0

少女「…冷静に考えたら男が死ぬではないか!」

僕「ふふ」

少女「まったく!仕様のないやつだ!こいちゅは!」

僕「こいちゅ?」

少女「うるさい!こ、この揚げ足とりめ!!」

僕「…ね?少女はこうやってからかうんですよ」

男「…はぁ」

少女「お、男もグルだったのか!?」

男「いえ、違いますよ?」

少女「そこに直れ!」

男「はい…」

僕「ふふふふ」

 
177以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 20:17:12.12:sKoWWxzO0

男「こんばんは」

少女「うむ、こんばんは!」

男「今日も早いな」

少女「あやつに私の席を取られたくないからな!」

男「そっか」

少女「ほれ、早速座るのだ!私が座れぬ」

男「はいはい」

少女「へへへ」

男「今日は向かい合って座るんだね」

少女「あやつがそうしておったからな!私だけしないというのは、…なんだか癪に障るのだ!!」

男「そんなもんか」

少女「うん!」

 
178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 20:22:37.20:sKoWWxzO0

男「…」

少女「…」

男「…緊張してる?」

少女「…うん」

男「そっか」

少女「男も、…すごいドッキンドッキンしてる…伝わってくる……」

男「ドッキンドッキンか…」

少女「もう一週間経ったよね?」

男「経ったかなぁ」

少女「じゃあ…いいよね?ちゅうちゅうしても…」

男「まず涎をね、拭こうね」

少女「生理現象だから…」

男「…」

 
179以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 20:25:42.00:sKoWWxzO0

少女「吸っちゃうよ?ほんとだよ?」

男「ああ」

少女「いいの?」

男「我慢したしね…」

少女「うん!頑張ったよ!」

男「召し上がれ?」

少女「頂きます…」

男「!」

少女「コクコク」

男「…」

少女「ん…」

男「…!」

少女「ぷはぁ……」

 
180以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 20:29:00.36:sKoWWxzO0

男「もう…いいの?」

少女「ふふ、もっとちゅーして欲しかった?」

男「そんなことはないけど…」

少女「約束は守るって言ったから…」

男「…そっか、えらいね」

少女「だろう!?…へへへ」

男「なでなで」

少女「へへへへへへへへへ」

僕「おっと、漸く僕の番ですか、待ちくたびれましたよ?」

男「…」

少女「(∵)」

 
181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 20:43:49.70:sKoWWxzO0

男「おそまちゅ様でした…」

僕「ご馳走様です、男君の血は今宵も美味でした」

少女「ぐぬぬ」

僕「おや、…嫉妬ですか?」

少女「うるさい!」

男「軽く眩暈が…」

警官「ピッピー!!貴様ら!!ついに見つけたぞ!!」

僕「はぁ、…騒がしいお客様が現れましたよ」

少女「……そのようだな」

警官「くく、姿形は人間の真似をしようとも!私の目は誤魔化せない!!」

少女「…」

警官「おまたちは!ヴァンパイアだな!?」

 
184以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 20:55:35.74:sKoWWxzO0

少女「だからどうした?……人間」

警官「ワーハハ!対化物用に!私の装備は完璧なのだよ!!」

少女「ほう…」

警官「純銀マケドニウム加工水銀弾頭弾殻、マーベルス化学薬筒NNA9(ry」

僕「…必死に暗記してきたのでしょうね」

男「そう考えると泣ける」

少女「…」

警官「パーフェクトだ、本官」

少女「だから…どうした、ニンゲン」

警官「(一瞬で近づかれた!!!縮地か!?)」

少女「さぁ、どうする?どうするんだ、ニンゲン」

警官「くっ!」

少女「次の手を見せろ!私を楽しませろ!ハリーハリーハリー!」

 
185以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 21:02:17.32:sKoWWxzO0

警官「(圧倒的!圧倒的な詰み!!所謂チェックメイト!!)」

少女「…」

警官「(無垢な少女に!無残に!無様に!引ん剥かれる!!皮的なものを!あ、でも本官今すげー楽しいwww)」

少女「じゃあ…死ね」

警官「!!!!!!!!!」








僕「興奮と恐怖のあまり、強制的に意識を断ったのでしょうね」

男「こうふん?」

少女「私の演技も中々のものだろう!」

男「迫力はあったけど…」

僕「よく2人でヴァンパイアごっこしたからね、ふふ」

少女「やはりヴァンパイアごっこは楽しいな!!」

男「ほどほどにね…」

 
198以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 23:55:55.69:sKoWWxzO0

男「遊ぶのはいいけど、殺したりは絶対だめだからな」

少女「心得ている!…それに、あの警官もなんだかんだで楽しそうだったではないか」

僕「最後は気絶してたけどね」

男「…俺は少女のことも心配なんだけど」

少女「ふふ、安心しろ!例え撃たれようとも、自己再生できるしな!!」

少女「首を切り離しても大丈夫なんだぞ!!」

僕「ふふ、そのときはびっくりして泣いてたんですよ?」

男「うわー、全然萌えない、萌えないよ?」

少女「は、恥ずかしいことを言うな!!」

男「え」

 
199以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/21(土) 23:58:30.43:sKoWWxzO0

僕「どうも、男君」

男「こんばんは」

僕「…少女でしたら、今宵は来れないそうですよ」

男「ふーん、珍しいこともあるものだ」

僕「ふふ、何か楽しいことでも見つけたのでしょう」

男「そっか」

僕「はい」

男「…」

僕「…」

 
201以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/22(日) 00:05:15.02:b60uw4/Q0

男「少女とは付き合い長いの?」

僕「ええ、かれこれ50年にはなりますね」

男「随分長いお付き合いなんだね」

僕「ふふ、そうですね…」

男「……喧嘩したりするの?」

僕「最初の頃は会うたびに…どちらかというと殺し合いですけどね」

男「それは…」

僕「想像できませんか?……でもほら、僕たちはこんな身体でしょう?中々勝負がつかない」

男「うん」

僕「気がついたら、一緒にお茶をする仲になっていました…」

男「いいことだと思うよ」

僕「そうですね……誰かと話す、ということはこんなにも楽しいことだったなんて、思いもしませんでした…」

男「少女も同じことを言っていたよ」

僕「ふふ、もちろん男君と話すのも楽しいのですよ?」

 
203以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/22(日) 00:10:12.20:b60uw4/Q0

男「それは嬉しい」

僕「ふふ、あなたは素直ですね」

男「?」

僕「とても面白い人間だと思います……好き、ということです」

男「ありがとう」

僕「ぎゅっ」

男「!」

僕「……いい匂い」

男「…どうも」

僕「食べてしまってもいいですか?」

男「…」

僕「……冗談です、ふふ」

男「僕が言うと冗談に聞こえないよ」

僕「ふふふふ、少女にも言われました」

 
204以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/22(日) 00:15:15.94:b60uw4/Q0

僕「さてと…」

男「?」

僕「そろそろお暇することにしましょう」

男「もう?」

僕「…あなたを見ていると、これ以上理性を保てないのですよ」

男「…左様で」

僕「ふふ、帰って頭を冷やしてきます」

男「(あ、目が紅い!!身の危険を感じちゃうよぉ!!!)」

僕「それでは失礼します」

男「うん、またな」

僕「……ええ、また次の夜に」

 
205以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/22(日) 00:29:34.56:b60uw4/Q0

少女「おっとこ~」

男「こんばんは」

少女「うむ!!…ところでどうだ!?この服装は!!」

男「ゴスロリですね」

少女「だろう!?この眼帯なんかポイントだな!」

男「包帯も巻いてますね」

少女「ふふ、よくぞ気付いた!これなんかもポイント高いと思わぬか!?」

男「うーん…」

少女「昔ヴァンパイアごっこで考えた衣装に、さらにアレンジを加えたのだ!」

男「…あの警官とまたやりあうの?」

少女「うむ!まずは形から入ってみたのだ!!これならあやつも満足するだろう!!」

男「(都合良く現れるだろうか、いやあいつのことだから…)」

警官「そこまでだっ!!!!」

 
207以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/22(日) 00:33:42.30:b60uw4/Q0

警官「市民の平和を脅かす、悪鬼羅刹!沈んだ太陽に代わって、本官が裁きを下すっ!」

少女「ふふ、性懲りもなくまた我が前に立つとは…よほど死にたいと見える」

男「(ほんとだよ…しかもあの黒い制服何処で買ったんだ…後ろにでっかい白十字架背負ってるし)」

警官「来い!化物!!!」

少女「面白い!ニンゲン!!!」

 
210以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/22(日) 00:48:03.65:b60uw4/Q0

刹那、放たれた弾丸は確実に少女の額を捉えていた

だが当たらない!たしかに急所を捉えていたはず!!避けられた!?

撃ってども撃ってども当たらない

空しい銃声と薬莢が地面を叩く音だけが響く…

ゆっくりと、ゆっくりと距離を詰められて

銃弾の暴風雨を優雅に、そして気味の悪い笑みを浮かべながら…

少女が近づいてくる

少女が本官に近づいてくる

…少女は言った

「チェック」

そこで意識が遠のいた………

 
212以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/22(日) 00:51:37.73:b60uw4/Q0

男「お疲れ様?」

少女「ふぅ…、いい運動だった!」

男「弾は避けてたの?」

少女「うむ、ほとんどは外れていたがな」

男「すごい反射神経だね」

少女「なかなかスリルがあるぞ!仮に当たったとしてもどうということはないが…」

男「?」

少女「服に穴が開いてしまうからな…」

男「かわいい服だものね」

少女「ふふ、改めて言われると照れるな!!」

 
213以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/22(日) 01:01:33.37:b60uw4/Q0

少女「…男」

男「?」

少女「この服どうだ?」

男「かわいいよ」

少女「へへへ」

男「…」

少女「ドッキンドッキン…する?」

男「す、するかな…?」

少女「へへへへ!」

男「!!」

少女「おっとこ~すりすり~」

男「…急に抱きつくと危ないよ」

少女「男の匂い好き~!」

男「なでなで」

少女「なでなでされるのも!」

 
214以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/22(日) 01:11:58.26:b60uw4/Q0

少女「へへへ…」

男「なでなで」

少女「…」

男「なでなで」

少女「zzz」

男「寝ちゃった、かな…」

少女「zzz」

男「しばらく、こうしていよう」

少女「おとこ…」

男「…」

少女「ちゅーしたい」

男「夢の中まで…」

少女「ちゅー…ちゅーする…ムニャムニャ」

 
290以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 16:56:21.93:KPlQAHEg0

僕「……おや、少女はお休み中ですか」

男「うん」

僕「夜明けが近いというのに、呑気なものです」

男「やっぱり日の光はダメなの?」

僕「ええ、僕たちにとっては天敵です……身を焼かれ、灰となりましょう」

男「…」

僕「それにしても……、少女が寝ているのは好都合ですね、男君?」

男「?」

僕「ふふ、誘っているのですよ、……鈍い男君」

男「!!!」

 
291以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 16:59:06.50:KPlQAHEg0

僕「興奮しませんか?よく知る女の前で無理矢理……なんて」

男「!」

僕「ふふ、どうしたのですか?抵抗したければどうぞ…」

男「っ!」

僕「ふふふ、抵抗しないということは、あなたも僕と……」

男「…」

僕「嬉しいです、僕もあなたとこうしてみたかった、…ずっと我慢していたのですよ?」

男「!!」

僕「もう…、我慢しません……」

 
292以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 17:01:29.34:KPlQAHEg0

少女「…」

男「…」

僕「いやぁ…、首が飛ぶのなんて久しぶりだよ」

少女「ぷんすこ!」

男「…」

僕「ちゃんとくっ付いてます?ずれてません?」

男「大丈夫だよ」

僕「ふふ、それは良かった」

少女「貴様は!!まったく貴様は!!!」

僕「ふふ」

 
293以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 17:04:31.18:KPlQAHEg0

男「ま、まぁ少女のお陰で助かったし…」

少女「むぅ」

男「ありがとね」

少女「う、うむ…」

僕「一件落着ですね」

少女「元はといえば、貴様のせいであろう!!」

僕「ふふ、君があまりにも無防備だったのでね」

男「まぁまぁ…、そろそろ夜も明けそうだし、今日のことはこのくらいにして」

僕「そうですね、そろそろ帰るとしましょう」

少女「致し方ない…、この次は首だけでは済まさぬからな!!!」

僕「肝に銘じておくよ、ふふ」

 
294以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 17:07:09.42:KPlQAHEg0

少女「魔眼を使うのもだめだぞ!?」

僕「ふふ、はいはい」

少女「今後一切、男の血を吸うときは私と男の許可を得ること!!」

僕「君の許可も必要なのかい?」

少女「当然だ!貴様はそれだけのことをしたのだからな!!」

僕「君は昔から我侭だね」

少女「何か言ったか!?」

僕「いいえ、従うよ」

少女「うむ!それでは男!名残惜しいが、また次の夜に会おう!」

僕「またお会いしましょう、男君」

男「うん、またな」

 
295以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 17:10:10.00:KPlQAHEg0

男「こんばんは」

僕「今晩は……よっと」

男「…僕も俺の膝の上がお気に入り?」

僕「ふふ、そうですね、最初は少女への対抗意識からだったのですが…」

男「…」

僕「今ではすっかりお気に入りになってしまいました」

男「そっか」

僕「……男君」

男「?」

僕「男君はとても温かくて、大好きです…」

男「そうかな」

僕「はい…」

 
296以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 17:12:32.78:KPlQAHEg0

少女「男…」

僕「男君…」

男「…」

僕「両手に華を実践したご感想は如何ですか?ふふ」

少女「こやつが隣にいるのは癪だが、これなら一石二鳥だな!」

男「左様で」


数十分前


僕「どっちが男君の膝の上に座るか、いっつも僕らは喧嘩しているだろう?」

少女「貴様が退かぬのが悪い!」

僕「僕も男君とスリスリぎゅっ!としたいのさ、ふふ」

少女「ぬぅ」

僕「そこでね、2人一緒にスリスリぎゅっ!とできるアイディアを思いついたのさ」

 
298以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 17:18:43.79:KPlQAHEg0

男「…」

僕「まず、男君がいつも通りこのベンチに座る!はい、男君座って!!」

男「はい」

少女「それからどうするのだ?」

僕「そして徐々に、足を広げます…」

男「…」

僕「うほ!いい男」

男「!」

少女「い、今のは…?」

僕「お約束みたいなものさ」

少女「…むぅ」

男「ドキドキ」

 
300以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 17:21:59.04:KPlQAHEg0

少女「それからそれから?」

僕「僕は左の膝の上に、君は右の膝の上に乗ります」

少女「…!」

僕「これで喧嘩せずに、2人でスリスリぎゅっ!ができるね」

少女「貴様にしては中々の考えだな!!」

僕「だろう?ふふ」

男「…」


そして現在


僕「こうしていると、溜らなく欲しくなってくるね…」

少女「男……」

男「な、何?」

少女&僕「ちょうだい…」

男「………あぁ」

 
301以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 17:24:28.93:KPlQAHEg0

男「そういえば、昔は少女と僕は仲が悪かったんだって?」

少女「うむ、こやつは会った当初からいけ好かない奴だったからな」

僕「ふふ、そうだったかい?」

少女「そうであったぞ!何かと私に突っ掛かってきたのだ」

男「そうなんだ」

僕「…そういえば、少女のあの必殺技!今思い出して笑えるよ、ふふふふ」

少女「何を言う!テレビからヒントを得た素晴らしい技だぞ!!」

僕「ふふふふ…、どんな技だったと思いますか?」

男「うーん…」

 
302以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 17:26:54.83:KPlQAHEg0

僕「それがですね!…少女ときたら、自分の右腕を千切って放り投げてきたんですよ!」

男「ロケット…パンチ?」

僕「あはははは!そ、そうです!!ふふふふ!ダメだ、耐えられない!!」

少女「わ、笑うでない!!」

僕「だって!!腕を放り投げただけじゃないか!!」

少女「むぅ!男は素晴らしい技だと思うよな!?」

男「…斬新」

少女「だろう!?ふふん!!」

僕「お、男君は優しいのですね…ぷ!あはははは!!」

少女「そこに直れ!!!!!」

 
303以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 17:29:46.72:KPlQAHEg0

僕「…今みたいに大笑いしたら、戦う気は失せていましたね、ふふ」

少女「殺し合いをしていた相手が急に笑い出すのだからな、正気を疑ったぞ」

僕「それからでしたね、僕たちが仲良くなったのは…」

少女「そうだったな…」

男「…」

僕「…そういえば、男君と少女は、どんな風にして出会ったんですか?」

男「ああ、それには逸話があってね」

僕「少女の、ですね?」

男「うん」

少女「よ、止さぬか!!いらんことを話すでない!!!」

男「夜中にここで涼んでいると、目の前に少女が現れてさ」

僕「ふんふん」

少女「だ、だめ!!その話禁止!!!」

 
304以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 18:05:56.57:KPlQAHEg0

男「そういえば最近あの警官見ないね」

少女「大方、装備でも整えているのだろう」

男「いつもその服なのは、警官がいつ来てもいいように?」

少女「うむ!備えあれば嬉しいな、だ!」

男「…」

少女「男は…この服嫌いじゃないよな?」

男「うん、とてもかわいいと思うよ」

少女「ふふ、ありがとう」

 
305以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 18:11:46.76:KPlQAHEg0

少女「男…」

男「?」

少女「ちゅーしよっか…」

男「こないだ飲んだばかりじゃないか」

少女「唇と唇でのちゅー…だよ」

男「!」

少女「いや?」

男「…嫌じゃないよ」

少女「……男」

男「ん」

少女「ちゅ」

男「…」

少女「…」

 
308以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 18:16:21.62:KPlQAHEg0

少女「えへへへ」

男「嬉しそうだね」

少女「うん!」

男「なでなで」

少女「ふふ、くすぐったい…」

男「…」

少女「大好き」

男「うん」

少女「…男は?」

男「俺も大好きだよ」

少女「ふふ、男…」

男「?」

少女「呼んだだけ!」

男「そっか」

少女「…ふふ」

 
311:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 19:25:38.84:IyUYXwg40
少女もまるくなったな

 
312:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 19:31:07.65:IG05T4Ug0
まるくないよ、ぺったんこだよ

 
315以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 19:38:39.85:KPlQAHEg0

僕「…」

男「zzz」

少女「zzz」

僕「まったく、そろそろ夜明けも近いといのに…」

少女「おとこぉ…ムニャムニャ」

男「ん……zzz」

僕「忍びないけど、起こすとしますか…」

僕「ほら、起きて下さい、男君」

男「んん…」

僕「君もだよ、夜が明けてしまうよ?」

少女「zzz」

男「zzz」

僕「もう!2人とも起きて!!」

 
316以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 19:45:04.85:KPlQAHEg0



 
317:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 19:47:58.73:HY/JNlaE0
え?



え?

 
318以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 19:48:37.47:KPlQAHEg0

僕「………起きたかい?君がここで居眠りなんて、珍しいね」

?「……久しぶり」

僕「ふふ、そうだね、100年ぶりぐらいかな?」

?「分からない…」

僕「…」

?「……昔の夢を見ていたんだ」

僕「ここには、たくさんの思い出があるからね」

?「…」

僕「…」

 
319以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 19:50:50.36:KPlQAHEg0

僕「ここから見る景色も随分変わったね」

?「うん」

僕「あの頃は町が一望できたけど、今は瓦礫の山しか見えない」

?「…」

僕「人間の数も大分減ったよ」

?「そっか」

僕「このまま淘汰される運命なのかもしれないね、人間は…」

?「…」

 
321以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 19:53:11.41:KPlQAHEg0

僕「空が白み始めてきた」

?「……左様で」

僕「さぁ、そろそろ地下に帰ろう」

?「…」

僕「…」

?「最近は…、いつもここにいるんだ」

僕「そうなのかい?」

?「うん」

僕「…」

?「先に…、帰ってくれ」

僕「一緒に帰ろう、…共に過去の思い出に華を咲かせよう」

?「…」

僕「…僕は、先に帰るよ?」

?「…」

僕「君は…昔から頑固だね…」

 
322以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 19:55:53.09:KPlQAHEg0
これにておしまいになります
長らくお付き合いくださいまして、誠にありがとうございました!

 
323:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 19:56:42.41:H+cmo7HW0
(∵)


(∵)

 
324:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 19:59:06.87:LKAMl8uiP
は?

 
325以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 19:59:17.77:KPlQAHEg0
今だからぶっちゃけますが、僕の性別は不明、という設定があったり
見た目13~14歳、中性的な感じで(∵)

 
327:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 20:10:55.02:BB3G87eM0
えっ

 
330以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 20:14:04.97:KPlQAHEg0
自分が落ちつけるとだいたい
えっorどうしてこうなったorおい
の三択…
かっこつけすぎて端折りすぎたかっ

 
335以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 20:21:09.77:KPlQAHEg0
端折った部分を補完しますと

男「好き」

少女「私も好き」

僕「寿命とかやばくない?」

男「!」

少女「男もこちら側にこい!」

男「…どうしよう」

男は悩んで悩んで一つの結論を出しました
それで>>318に続きます

男がどういう決断をしたかは読み手に委ねるぜ?とかっこつけた結果がこれだよ
端折らなければよかった……

 
338:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 20:26:07.71:AOxrfAsj0
男は少女と僕といつまでも幸せに暮らしましたとさ
ってこと?

 
341:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 20:29:09.59:q1kxllud0
若干バッドエンドっぽいが乙

 
342:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/23(月) 20:30:26.20:AOxrfAsj0
でも、面白かった!ありがとう。乙した。

少女と僕可愛かった!

 
photo
ダレン・シャン―奇怪なサーカス
ダレン シャン 田口 智子
小学館 2001-06

by G-Tools , 2011/01/07