1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 01:51:18.15:PzEGEYLTP

新年。

元日、である。

紅白やらを観ながら年を越す……。

いや。

俺は寝たい。

だから、新年は寝て越そう。

そう思っていた。

 
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 01:54:14.43:PzEGEYLTP

男「そろそろ寝るか」

時間は12月31日11時。

とりあえず、もうそろそろ新年である。

今年はいろいろあったなぁ、と思いつつ。

男「妹、寝るわ」

妹「え? 寝ちゃうの?」

男「おう、あけおメールとかめんどくさいから俺は寝る」

妹「……メール来るの?」

ちょっと怪しい質問である。

 
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 01:58:18.85:PzEGEYLTP

男「く、来るはずだ」

妹「なら、いいけど」

妹は煎餅を食いながら。

妹「あ、お年玉くれる?」

男「甘ったれるな」

俺はそう言って、居間から出て行った。

 
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 02:03:37.80:PzEGEYLTP

可愛い妹に恵みを~という声を聞こえながらも俺は階段を上って行った。

男「ふわぁぁ……」

そろそろ今年も終わり。

来年の目標は……むぅ。

『あいつより優位に立つ』

……いや、なんか違うな。

 
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 02:06:41.74:PzEGEYLTP

とりあえず俺は。

ベッドに倒れこむ。

「ぎゃっ」

男「!?」

なんか、声が聞こえた。

女「ふぅ……いきなり大胆だね」

男「ええええええええええええええええ!?」

女「年末に大声を出さないでくれ」

いやいやいやいや。不法侵入だろう。

 
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 02:10:51.96:PzEGEYLTP

男「お前、どうやってきた!?」

女「ん? 家で普通に着替えてきたけれど」

男「着た、じゃねえ!」

どうやって来たんだ、ってことだ。

女「普通に玄関から、入ったけれど」

知らないぞ、俺。

 
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 02:14:10.59:PzEGEYLTP

……あ。

俺がコンビニに行った時か?

男「……何時くらいに?」

女「ベッドを触ればわかると思うよ」

触ってみる。

めっちゃ暖かい。

うわあ、マジかよ。

こいつ何時間もここにいたのか。

 
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 02:17:18.97:PzEGEYLTP

女「君のにおいに包まれていたせいか、ボクは今ドキドキドキドキギトギトだよ」

なんか最後汚いな。

女「今にもいじってしまいそうだ」

どこをだ。

男「それで、何しに来た」

女「君はいつもそう言うね」

意味もなく来ちゃ悪いのかい、と。

少し怒を表している。

 
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 02:20:52.13:PzEGEYLTP

女「君と新年を迎えようと思って」

男「ふぅん」

女「反応が薄いね」

別に。

そんなことだろうと思ったから。

男「……じゃあ普通に言えばいいじゃないか」

女「言っても同じ反応だろう? それに、君は寝て越すだろうと思ったから」

だから待機していた、ってことか。

 
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 02:25:59.17:PzEGEYLTP

女「でもずっと来ないから、寂しかったなぁ」

なんだその笑顔は。

男「悪かったな」

女「でも、今こうして会えたから、ボクは嬉しいよ」

男「……」

女「ボクの予想に狂いはなかった」

 
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 02:29:29.89:PzEGEYLTP

男「そうだな」

寝て越そうと考えていたのもあるけれど。

俺は眠い。

男「すまんが、俺は寝る」

女「そうか」

そう言って。

俺のベッドの端に寄る。

男「……なんだよ」

女「添い寝だよ」

 
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 02:36:14.33:PzEGEYLTP

男「朝起きてお前の顔は見たくない」

女「ひどいことを言うね……」

男「悪いけど、帰れ」

女「補導されてしまうよ」

男「お前は一度された方がいいと思う」

女「酷いいいようだね……」

でも、微笑んでやがる。

 
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 02:40:10.67:PzEGEYLTP

女「わかった」

男「え?」

女「帰るよ、お休み」

男「そ、そうか」

意外だった。

正直、帰らないと思っていたから。

女「じゃあね。良いお年を」

男「おう」

 
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 02:44:20.25:PzEGEYLTP

やつはどうやら本当に帰ったらしい。

トイレに立てこもることもなく。

……いや、そんなことするやつじゃないけど。

それじゃあ寝るかな。

自分、良いお年を。







 
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 02:57:24.72:PzEGEYLTP

妹「明けましておめでとうなんだよ!」

男「なんだよその不人気になりそうな口調は……」

妹「ファンに怒られちゃうよ」

ああ、俺もそう思った。

妹「まぁまぁ今日はテンションあげて行きましょう!」

男「年始早々、騒々しい奴だ」

妹「ふふっ、良いダジャレだね」

意識はしてなかった。

……本当だ。

 
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 03:03:15.46:PzEGEYLTP

ここでいきなりのインターホン。

妹「むむ? 新年早々、インターホンが騒々しい!」

男「やめろ、恥ずかしい」

妹「ごめんねー。ちょっと出てくるよ~」

男「頼んだ」

まったく。

兄を慕わない妹だ。

 
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 03:06:02.46:PzEGEYLTP

妹「あ、女さん! 今出ますねー」

妹の声が漏れている。

でかい声だ。

テンションのせいかな。

それにしても、あいつか。

妹「新年明けましておめでとうございまーす」

声でけえって。

妹「……うわああ!!!」

どうした!?

 
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 03:19:36.12:PzEGEYLTP

妹「ちょ、ちょっと! ベイビー!」

男「なんだその呼び方は」

こいつ、一度もちゃんと俺のことを『兄』と呼んだことがない。

妹「いいから来て!」

男「ったく……一体なんだ……よ?」

女「あ、おはよう」

男「……お、おう」

そこには。

振袖姿の、やつがいた。

 
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 03:26:11.54:PzEGEYLTP

女「どうかな?」

ニッコリと、笑う。

男「えっと……」

妹、なにニヤニヤしてんだ。

男「……明けましておめでとう」

女「うん、明けましておめでとう」

妹、なにガクッとしてんだ。

 
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 03:34:11.10:PzEGEYLTP

女「ふふ……」

ニッコリと笑ってる。

妹「私も着たいなぁ……フリスク」

なんか違うぞ。

女「それは服用するものだよ」

……あれ? 微妙にかかってるのか、これ。

服用するもの……か?

 
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 03:38:41.06:PzEGEYLTP

男「お前も新年早々……」

女「騒々しいかい?」

……。

女「まさかこんなところで初ダジャレを言ってしまうとは……ふふ」

なんか一人でウケてる。

男「で、何しに来た?」

女「もちろん、初詣に決まっているだろう?」

 
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 03:52:01.79:PzEGEYLTP

まあ。

そうだろうと思ったけど。

女「暇かな?」

男「暇じゃない日の方が少ないくらいだ」

女「そうか」

妹「いいなぁ!」

男「お前もついてくればいいじゃねえか」

別にお前も、用事ないだろ。

俺よりはありそうだけど。

 
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 04:12:59.51:PzEGEYLTP

妹「いやいや、私はとてもとても!」

男「?」

へんなやつ。

妹「私はおせち料理作って待ってマックス!」

男「そうか」

どうやら、待ってるらしい。

なるほどな。

次回のためのアピールか。

女「それじゃあ、早速イかないか?」

どこにだよ。

新年早々下ネタか。

 
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 13:24:05.40:PzEGEYLTP

男「初詣に、行く」

女「うん」

とりあえず、ちゃんと言っておいた。

女「その服でいいのかい?」

男「何か悪いのか?」

女「うーん……寒くないかい?」

よく見ると。

俺の下はパンツだけだった。

妹め。

注意しろよ。

 
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 13:26:16.19:PzEGEYLTP

やけにスースーすると思ったら。

男「す、すまん」

女「ふふ、眼福だよ」

新年明けても、こいつは変わらないな。

男「着替えてくる」

女「もう少し待ってくれ」

なんでだ。

女「目に焼きつけるから」

すぐに俺は部屋に走った。

 
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 13:30:41.20:PzEGEYLTP

男「ったく……」

あいつはやはり変態だ。

男「少しはこっちのことくらい考えろ……ん?」

確認すると。

男「……わお」

息子は立っていたりして。

 
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 13:32:41.74:PzEGEYLTP

待て待て待て。

いつから?

When?

おい、これは結構まずいぞ。

男「……あ」

思い当たる場面があった。

しかし。

認めたくない。

 
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 13:37:48.15:PzEGEYLTP

相当張ってやがる。

眼福……か。

畜生。

普通わかるのに。

こんな恥ずかしいことをしてしまうとは。

男「……まあ」

気にしなくてもいいだろう。

とりあえず、着替えよう。

 
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 13:50:25.46:PzEGEYLTP

男「待たせたな」

女「股競ったな?」

どんな競技だ。

女「ふふ、それじゃあ行こうか」

男「おう」

よかった。

パンツの話にならなかった。

 
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 14:05:39.94:PzEGEYLTP

男「クリスマスといいお前は服装がころころ変わるな」

女「そうかい? 行事だからだよ」

男「そうだな」

でも、俺はどっちも何も着てなかったな。

……いや、服は着てたけど。

女「ボクは君のサンタさん、見たかったなぁ」

男「今年にでも期待しとけ」

……ってあれ?

こいつ、なんで下半身見てるんだ?

 
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 14:13:27.71:PzEGEYLTP

ああ。

そっちのサンタか。

女「ふふ、今年か……遠いね」

ここは。

スルーだな。

男「この近くに初詣できる場所あったか?」

女「神社があるよ」

男「そうか」

女「手、握っていい?」

いきなりだな。

 
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 14:19:32.57:PzEGEYLTP

男「なんで?」

女「握りたいから」

男「……」

恥ずかしい。

女「駄目かな?」

男「いや、別に」

切実に恥ずかしい!

 
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 15:06:21.30:PzEGEYLTP

女「……どうしたんだい?」

やつは俺を下から覗くように見る。

女「ふふっ、恥ずかしい?」

バレているようだ。

女「ボクだって、恥ずかしい」

でもね、と。

俺の手を掴んで、無理やり握る。

女「恥ずかしさ以上に、嬉しいんだ」

 
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 18:08:33.48:PzEGEYLTP

俺は。

やつの小さい手を離さないように、強く握る。

女「強いね」

嬉しそうである。

まあ。

悪くない。

 
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 19:06:49.33:nZZB3m2r0
僕っこきた-!
これで今年も勝つる!

 
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 19:23:26.69:PzEGEYLTP

女「おせち料理は、ボクもいただいていいのかな?」

男「いいんじゃないか?」

どうせ俺と妹じゃ食えないだろうし。

女「そうか、ありがとう」

……帰ればおせちが待ってるのか。

新年、初よだれ。

 
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 19:27:15.42:PzEGEYLTP

女「ふふ、食欲が口に出てるよ」

男「ふんっ」

女「想像力豊かだね」

そうなるな。

男「さっさと初詣に行って、家に帰りたいぜ」

女「ボクはいやだな」

Why?

 
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 19:29:07.62:PzEGEYLTP

男「お前……嫌いなのか!?」

好き嫌いはよくないぜ!

俺は大好きです!

というか、たいていのものは大好きです!

といいつつ、子供舌です!

女「ボクは……君と一緒にいたいから」

 
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 19:43:11.16:PzEGEYLTP

男「……」

女「あ、えっと……こんな理由じゃ、駄目なのかな?」

男「いや」

なんだろう。

この……ときめき……か?

うん。

今すぐに抱きしめたくなったというか、なんというか。

 
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 19:47:17.74:PzEGEYLTP

女「は、早く行こう」

恥ずかしがりながら、少し歩みを早めるやつ。

でも。

女「っ……」

俺たちは手を握っている。

男「ゆっくり、行こうぜ」

笑って、やつを見る。

女「ふふっ、意地悪だね」

 
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 19:50:46.96:PzEGEYLTP

男「お、おう……」

女「?」

なんなんだ。

今日のこいつ。

なんか、綺麗だ。

それに。

歩いてから、全然話が盛り上がらない。

 
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 19:58:02.28:PzEGEYLTP

女「今日は良い天気だね」

男「!? あ、ああ……」

女「ちょっと前のクリスマスとは大違いだね」

男「そ、そうだな」

まずいまずい。

なんか話ができないぞ。

 
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 20:04:55.11:PzEGEYLTP

女「昨日は、勝手に部屋に入って、ごめんね」

男「あ!? え、気にしてない気にしてない!」

女「そうだったのかい? なら、良かった」

ニッコリと笑うだけで。

ドキドキしてる。

女「ん……」

男「ど、どうした?」

女「ちょっと……手、強すぎるかな」

苦笑いしている。

 
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/01(土) 20:14:25.46:PzEGEYLTP

なんか、俺汗凄いんだけど。

女「? 汗凄いよ?」

男「ああ、大丈夫だ」

女「ボクが厚着をすすめたからかな?」

男「いや、そんなことないよ」

さすがにパンツ一丁は無理だったし。

女「……よいしょっと」

男「!!」

やつは。

俺の汗を、手持ちのハンカチで拭った。

女「大丈夫?」

やばい、死にそう。

 
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 01:06:25.33:/HMuQpVHP

女「なんか、顔赤いよ?」

なんだ。

なんなんだ!?

頼むから。

下ネタを言え。

下ネタを言って、俺を呆れさせてくれ。

女「熱は……」

おでこを当てるなぁぁぁぁぁ!!!

 
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 01:11:42.03:/HMuQpVHP

男「や、やめろ!」

女「あっ……ごめん」

謝り方まで。

やつは可憐だった。

女「今日は、酷いことしてばっかりだね。新しい年なのに……」

シュンとなるやつ。

やばい、なんでこんなにドキドキしてるんだ!?

 
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 01:13:53.59:/HMuQpVHP

男「いや、あの……だな」

このままでは。

思春期真っ盛りボーイなんてあだ名がついちまう。

女「?」

男「……なんでもない」

可愛い。

一言、今日のこいつは。

可愛い。

 
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 01:16:44.81:/HMuQpVHP

女「ふふ、おかしい」

男「え?」

女「なんだか、今日の君は、おかしい」

いや。

お前に言われたくない。

男「そうでもねえよ」

女「寝起きだからかな? ふふっ」

 
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 01:20:00.45:/HMuQpVHP

男「……」

ああ、もう。

結局、こいつにはやられっぱなしだ。

女「でも、もうすこし話をしてくれないと、悲しいかな」

男「……すまん」

女「謝ることじゃないよ。全然」

その言葉のやつは。

どこか、寂しげだった。

 
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 01:26:18.46:/HMuQpVHP

男「……くそ」

調子が狂う。

いつも狂わされてるけど。

今日のは全然違うぞ。

女「あ」

男「!?」

女「人が増えてきたね」

そうか、もう神社の近くなのか。

 
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 01:30:22.22:/HMuQpVHP

女「離れないように」

やつの手の力が強くなる。

女「ギュッと、握っててね」

ダメだ。

今日のこいつは。

俺の中で一番デレデレしてやがる。

なんだろう。

こいつはツンデレではないけど。

あえて言うなら、シモデレって感じ。

 
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 01:42:10.68:/HMuQpVHP

男「本当に増えてきたな」

女「大分混んでるね」

こりゃあ本当に離れちまうかも……?

女「おっと……」

男「凄いな……」

女「うん、困ったね」

とりあえず、参拝はしたい。

 
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 01:54:44.89:/HMuQpVHP

女「振袖は動きづらいなぁ」

男「大丈夫か?」

女「うん、平気……あっ」

男「!」

よろけたやつを、俺が助ける。

女「あっ……」

男「……」

凄い密着。

男「だ、大丈夫か?」

女「うん、大丈夫」

胸の鼓動が、太鼓の達人の鬼みたいだ。

 
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 18:50:17.41:/HMuQpVHP

男「怪我するなよ」

女「君のおかげで大丈夫だったよ、ありがとう」

男「お……おう」

女「手だけじゃ不安だね」

男「そ、そうか?」

女「だから……腕……いい?」

俺はどうしたらいい?

 
149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 18:53:44.79:/HMuQpVHP

男「い、いいぞ」

女「ありがとう」

こんなことが。

俺に起きていいのか!?

リア充という言葉は。

俺にはきっと来ないと思っていたのに。

どうなっていやがる。

 
150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 18:57:50.03:/HMuQpVHP

女「ふふっ」

男「どうした?」

女「初日から、腕を組めるなんて」

幸先がいい、と。

ニッコリと笑う。

三次元に使えるとは思わなかったが。

俺、萌えてる。

悶えてる。

 
152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 19:26:35.10:/HMuQpVHP

男「お、お前今日おかしい」

聞いてみるしかない。

女「え?」

男「な、なんか、変だぞ」

女「変かな?」

なんでここで。

戸惑った顔をする。

いつものお前なら。

笑ってるはずだ。

 
154以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 19:34:37.11:/HMuQpVHP

犯しいかい? とか。

言ってくるはずなんだ。

女「ごめん、いやだった?」

うわああああああああああああ。

誰だよこいつ。

こんな可愛いやつ、知らないぞ!?

……あれ?

これでいいのか?

 
156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 19:50:12.16:/HMuQpVHP

女「ボクのこと、嫌いになった?」

可愛い。

こんなこと言われたら。

普通うざいんだけど。

凄く、可愛い。

ごめん、今回は。

なんかキモいことばかり言ってる気がする。

 
157以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 20:00:24.01:/HMuQpVHP

男「あー……全然、そんなことない」

女「そっか、良かった」

不安そうな顔から、安心した顔に。

女「ボク、君に嫌われたら……」

うう。

守ってあげたいオーラが。

出てやがる。

 
158以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 20:13:54.98:/HMuQpVHP

俺はどうすればいい?

この不思議な気持ちを。

大きな海に投げ捨てればいいのか。

高い山の山頂で置き忘れを装えばいいのか。

そんなことは、するだけ無駄だろう。

恥ずかしいのに。

今のやつになら。

普通に、優しい接し方ができそうだ。

 
159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 20:26:55.53:/HMuQpVHP

男「やっと辿り着いた……」

女「さ、お願いをしよう。」

そして。

願い事を、念じた。

男「……」

女「……」

このときは、俺もやつも沈黙だった。

 
163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 21:53:37.78:/HMuQpVHP

男「……よし」

女「うん」

男「とりあえず、おみくじもするか」

女「そうだね」

これで今年の運勢を占う。

さて、どうかな。

 
164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:20:28.85:/HMuQpVHP

男「……」

女「……」

お、おう……。

大凶、である。

男「……お、おい」

女「ん? ……あ、大凶のようだね」

男「お、おう」

ふふふっと。

笑う。

 
166以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:57:31.37:/HMuQpVHP

男「なんだよ」

何笑ってるんだ?

女「いやあ……はははっ」

やつは自分のおみくじを見せる。

女「ボクも、大凶だ」

まさかのまさかである。

 
167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:01:42.96:/HMuQpVHP

女「ふふっ、一緒だね」

男「そうだな」

女「嬉しくない?」

男「いや」

今の俺なら、言える。

男「嬉しいよ」

女「ふふっ、そうか」

ああ……気持ち悪い。

自分が自分じゃないみたいだ。

 
168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:06:27.86:/HMuQpVHP

女「じゃあ、結ぼうか」

男「おう」

女「ボクたちの、縁をね」

ああ、そうだな。

男「おう」

女「利き手と逆の手でね」

もちろん。

 
169以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:12:08.61:/HMuQpVHP

男「ここ空いてるな……よしっ」

結構高いところだけど、まあいいか。

女「……」

男「どうした? あそこ空いてるぞ」

女「……」

男「そこはお前じゃ無理だ」

女「君と、一緒の、とこがいい」

背伸びして、頑張ってる。

 
171以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:18:38.64:/HMuQpVHP

男「……」

女「おっと、手助けは無用! ボクがやるんだ」

男「あんまり無茶するなよ」

女「うん」

背伸びをして、ヨロリヨロリとしている。

危なっかしいなぁ。

 
172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:23:05.64:/HMuQpVHP

振袖姿で。

一生懸命だ。

男「……見てられん」

女「うう……」

でも。

俺はもう少しだけ待ってみる。

 
175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:27:58.57:/HMuQpVHP

そして。

女「……助けて」

男「……おい」

やっとか。

2時間経ってるぞ。

男「どうすりゃいい?」

女「肩車してくれないか?」

……お前。

振袖でそれは……お前……。

 
176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:31:52.53:/HMuQpVHP

俺は即座に、やつのおみくじを奪った。

女「!」

そして、結ぼうとする。

女「だ、ダメ!」

男「ええい、肩車なんてできるか!」

俺が結んだほうが一番楽だ!

女「お願い、やめて……」

俺の手は、停止した。

 
178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:40:49.24:/HMuQpVHP

……今日のやつは。

愛しい。

男「わかったよ……ただし、おんぶだ!」

女「うんっ」

元気にスマイル。

ああ、可愛いっ、可愛いっ!

 
179以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:48:25.74:/HMuQpVHP

落ち着け、落ち着くんだボーイ。

女「お、落とさないでね?」

もちろんですとも!

男「ほら、どうだ?」

女「うん、良い感じ……よいしょ」

人は、結構少なくなっていた。

女「うん、できた」

 
216以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 21:13:05.64:P8zCRkKZP

男「よし、降ろすぞ」

女「うん、ありがとう」

ふう。

空いたベンチに座る。

男「はぁ……」

女「ごめんね、長く待たせて」

 
217以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 21:16:51.48:P8zCRkKZP

男「ああ、いいよ」

女「本当に?」

男「今日のお前……なんか、可愛いから」

女「え?」

男「いや、普通に」

正直に、気持ちを言えることができるようになってる。

 
221以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 21:23:40.34:P8zCRkKZP

女「可愛い……?」

男「お、おう」

女「そうか……ふむ」

なぜか、訝しげにしている。

男「どうしたんだ?」

女「なるほど……ね」

いやな笑み。

 
222以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 21:25:39.81:P8zCRkKZP

女「君は、ああいう女の子が好きなんだね」

男「ど、どういう……」

女「ふふっ」

そう言って。

女「ごめんね、ボクは君を騙していた」

男「え?」

女「ふふっ、可愛いって言ってくれてありがとう」

 
225以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 21:36:05.32:P8zCRkKZP

男「……?」

女「ふふっ、相当驚いてるね」

男「ど、どういうことだ……?」

女「だから」

顔を近づける。

女「ボクの異変には、気づいていただろう?」

男「ま、まあ……」

なんか、可愛いっつーか、なんつーか。

 
226 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 21:39:14.37:P8zCRkKZP

女「だから、それはボクの演技だ」

男「」

そんな。

そんなバカな。

あの赤面も。

あの毒気のない笑顔も。

全部!?

 
228 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 21:50:18.03:P8zCRkKZP

女「君の好みは優しい女の子なんだね」

男「……」

まんまと俺は。

騙されてしまったようだ。

女「ふふ、いつもだったら怒るところも、全部許してくれたしね」

死にたい。

自分が憎いぞぉ。

 
229 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 21:59:23.33:P8zCRkKZP

男「はぁ……」

じゃあ、あのやつは。

嘘だったのか。

男「不幸だ……」

女「新年早々、幻想をぶち殺されちゃったね」

本当に不幸だ。

 
231 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 22:03:45.45:P8zCRkKZP

女「ん? どうしたんだい?」

男「落ち着け……落ち着け……」

女「お、ちつ、け?」

ああああ。

いつものやつだ。

戻ってる。

下ネタが戻ってる。

女「ふう、やっとハメを外せるよ」

 
232 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 22:16:12.77:P8zCRkKZP

男「帰る」

女「孵るのかい?」

卵からか!?

男「悪いが俺は新年早々嫌な思いをした。帰ります」

女「そうか」

そう言って。ベンチを立ち。

トコトコと歩く。

女「……」

ついてくる。

 
233 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 22:21:27.54:P8zCRkKZP

男「ついてくるなよ」

女「ボクも同じ方向のところに用があるからね」

男「そうかよ」

ちょっと速く走る。

女「あっ、待って」

男「なんでだよ」

女「振袖は走れないから」

俺は走った。

 
234 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 22:30:23.57:P8zCRkKZP

男「ふぅ……」

結局、置いてきてしまった。

まあ、これくらいしないと。

俺の怒りは収まらん。

……ちょっと、悪いことしたかな。

男「ただいま」

妹「おかえ……り?」

男「疑問形はなんだ」

頭にとんでもないハテナが見える。

 
238 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 23:08:32.97:P8zCRkKZP

妹「女さんは?」

男「ああ」

あいつは。

男「置いて帰って来た」

妹「じゃあ、家には入れません、出てって~」

男「なんでだよ!?」

押すな!

 
239 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 23:12:20.03:P8zCRkKZP

妹「おせち料理は三人分用意しました」

男「俺が食う」

妹「突然ですが、問題です」

男「あん?」

妹「私はおせち料理を作り、何時間待っていたでしょうか」

……。

男「俺が悪かった!!」

 
240 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 23:16:20.27:P8zCRkKZP

妹「謝るならまず行動で表しましょう。GO!」

男「くぅ!」

俺は走った。

どこだ……どこにいる!?

女「あ」

男「!」

突然角にあらわれたやつと。

ぶつかる。

 
242 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 23:19:40.45:P8zCRkKZP

男「のわっ」

女「……んん」

ぶつかった後。

俺は、やつの。

谷間の無い胸に。

顔をうずめていた。

いや、ぶつかったが正しい表現か。

ちょっと痛かったし。

 
247 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 23:31:11.35:P8zCRkKZP

女「ふむ……こんなラッキースケベを君が持っているとは」

どういうことだ。

こんな鉄板みたいな胸のどこが……。

あ。

なんか、尻触ってる。

男「わ、悪い!」

女「ふふ、初めて触られたよ」

俺も初めて触った。

 
248 ◆O/RL35ibIk :2011/01/03(月) 23:36:33.07:P8zCRkKZP

男「大丈夫か?」

女「うん。お尻は大丈夫」

尻以外は痛いのかよ。

女「胸が痛んだよ、二つの意味で」

男「そうかい」

これで、家に入れる。

女「おせち料理、よばれてもいいんだよね?」

男「おう」

そうしないと中に入れない。

 
255 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 01:28:16.67:tdWaLjxDP

女「ふふ、妹くんが作ったものだから、楽しみだ」

男「なんだよ、俺が作ったのはダメなのか?」

女「君は作る必要が無いから、いいのさ」

男「は?」

女「ボクが作るからね」

夫婦か。

 
256 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 01:31:34.30:tdWaLjxDP

男「ただいま」

妹「はや!」

女「ふふっ、迷惑をかけたね」

妹「全然いいですよ!」

態度変えやがって。

女「む、妹くん、『全然』の使い方がなっていないよ」

妹「あううっ、女さんに指摘されちゃった!」

女「妹くん、指で摘まむとは……」

男「ああ、もういいからいいから」

変なことを言うのはやめろ。

 
257 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 01:36:18.08:tdWaLjxDP

関係無いけど。

俺が一番気になるのは。

妹の『あううっ』である。

男「とりあえず、妹が腕によりをかけて作ったおせちを頼む」

妹「あ、わかったー」

スタコラと、台所に行った。

その間に家にあがる。

女「ねえ、腕にナニをかけるんだい?」

男「縒だ」

ナニじゃねえよ。

 
260 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 01:46:12.20:tdWaLjxDP

妹「おまたせしました~」

女「おまん……」

男「う、うまそーーー!!」

あぶねぇ、なんか変なこと言いそうだったぞ。

女「感想を言わせてくれよ」

男「お前確実に違っただろうが!」

妹「ちょっと! うるさい!」

俺に言ってるのか!?

 
261 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 01:49:41.77:tdWaLjxDP

女「見た目も綺麗……それに、かまぼこのピンクとか」

男「これは紅白を表してるんだ」

女「知ってるよ。ボクはおま……」

男「さっさと食おうぜ!」

お腹空いたけど、そろそろ疲れてきた。

妹「もう! 女さんがなにか言おうとしてるのにうるさいなぁ!」

男「うるさい! あとでお年玉やるから!」

妹「……じゃあ、食べましょう」

切り替えが早かった。

 
262 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 01:52:38.30:tdWaLjxDP

くそ、現金な妹め。

ん、何笑ってやがる。

女「いやぁ……面白いね」

妹「あ、笑ってくれてる!」

妹よ、俺とやつへの反応の違いはなんだ。

男「……いただきます」

妹「いただきます!」

女「いただきます……あっ」

やつが箸をこぼした。

 
264 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 01:57:34.62:tdWaLjxDP

俺の、近くに。

女「ごめん、ごめん」

そう言って。

俺の股間に手を持っていく。

男「あからさま過ぎるだろ!?」

女「え?」

すでに手はなく。

やつは箸を持っていた。

 
265 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 02:03:03.76:tdWaLjxDP

女「?」

キョトンとしつつ。

俺には見える。

やつの禍々しいオーラが。

小悪魔な笑みが。

妹「ふ、二人とも見つめあって……きゃっ」

うざい妹である。

 
266 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 02:05:54.55:tdWaLjxDP

女「彼の熱い視線は、ボクの大好物だからね」

妹「えー、それはないですよー」

ひどいぜ、妹。

女「そんなこと、言っちゃダメだよ」

おや。

やつが凄くムッとしてる。

女「思ってても、言っちゃダメ」

妹「ご、ごめんなさい!」

頑固な妹が素直に謝った。

 
309 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 20:44:47.96:tdWaLjxDP

女「ボクの大事な人なんだから」

うっ。

こんな近くで。

というか、本人のいるところで。

そんな恥ずかしいことを言うんじゃねぇ。

妹「いいなぁいいなぁ……愛されてますなぁ!」

男「めんどくさいぞ、お前」

 
312 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 20:54:59.36:tdWaLjxDP

妹「う、酷い!」

男「ったく」

やつは戻ったけど。

妹の掴みづらいテンションは戻らず、か。

そのあとは黙々と箸をつついた。

途中、下ネタを言いそうになるやつを止めていたけど。

……これじゃあ黙々じゃないな。

 
313 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 21:10:39.50:tdWaLjxDP

男「ご馳走さま」

妹「はーい、お粗末さま」

女「ボクはイヤミとチビ太が好きだな」

おそ松くんじゃねえよ。

女「手伝おうか? 妹くん」

妹「いいですよ、気にしないでください!」

男「そうだぜ、気にするな」

妹「あんたが言うな」

その通りである。

 
314 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 21:18:31.55:tdWaLjxDP

女「さて、と」

男「ん? なんだ」

いきなり、やつは。

ポチ袋を出した。

女「妹くんにお年玉さ」

妹「お年玉!?」

男「水滴ってるぞ。皿洗いしてからにしろ」

妹「はーい」

やれやれ。

余計なもん持ってきやがって。

 
315 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 21:22:43.15:tdWaLjxDP

女「君もあげるのかい?」

男「ああ、そうだな」

やらないと、あとがめんどくさい。

女「ボクには?」

男「誰がやるかよ」

女「ふふっ、そうだね」

エッチな本を購入した財布には痛いかもね、と。

静かにささやく。

……何故、知っている。

 
317 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 21:26:49.44:tdWaLjxDP

女「性欲が有り余ってるなら、ボクで発散してもいいのに」

男「……」

妹にバレたらどうするんだよ。

女「まあ、ボクのでは挟めないけれど」

皮肉そうに言った。

ああ、そうだな。

お前じゃあ、挟めない。

 
318 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 21:33:00.84:tdWaLjxDP

男「あのなぁ」

妹「おっとしっだま!」

がめつい妹がやってきた。

女「はい、少しだけど、ね」

妹「ありがとうございま~す! わおっ! 5000円!?」

なっ……!

男「おい、いくらなんでも奮発しすぎじゃないか!?」

女「そんなことないよ。大事な人の妹だもの」

逆に少ないくらいだ、と。

ふざけたことを言う。

 
319 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 21:38:28.27:tdWaLjxDP

男「……」

妹「ひゃっほう! ありがたく頂きます!」

男「……やれやれ」

俺はそう言って、立ち上がる。

女「どうしたんだい?」

男「部屋に行く」

女「じゃあボクも」

まあ、そうだろうな。

 
320 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 21:42:45.80:tdWaLjxDP

階段をのぼる。

やつも、のぼる(音が聞こえる)。

女「ふふっ」

部屋に入る時に、やつは笑った。

そして、後ろでドアを閉める。

嫌な予感。

女「ボクは正直、アオカンがしたかった」

いきなり卑猥である。

 
321 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 21:44:34.24:tdWaLjxDP

男「なんだよ急に……」

女「僕たちはまだ――」

なんだよ。

女「――処女と童貞だ」

ストレートだな、おい。

女「頬にキス、唇同士でキスまでした。あっ、ハグもした」

男「モンハン?」

女「剥いでない」

ちょっとしたジョーク。

 
322 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 21:47:54.98:tdWaLjxDP

女「さらにボクなんて自慰すらしたことがない」

男「俺は経験が無い」

女「自慰の経験は豊富だろう?」

……否定はできない。

女「だから、ボクは……」

そう言うやつを。

俺は押し倒した。

 
323 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 21:49:58.66:tdWaLjxDP

女「あっ」

いきなりでビックリしたのか、反応が鈍い。

男「つまり、こういうことをしたいって、ことか?」

女「そ、そう、そう」

ゆっくり頷く。

男「ふーん」

 
325 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 22:06:51.94:tdWaLjxDP

女「ボクが何故自慰をしないのか、わかるかい?」

男「知らん」

知りたくもないけれど。

女「それは……自分ではなく、本当に、本当の最初は君がいいからなんだ」

凄いな。

俺、愛されてる。

男「……恥ずかしいことを平気で言うんじゃねえ!」

女「素直な言葉だ」

 
328 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 22:13:58.45:tdWaLjxDP

男「……」

俺の唇がやつのおでこに当たる。

女「!」

驚いてる。

女「……」

目をつぶっている。

なんだろう。

いいの……か?

 
330 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 22:16:55.58:tdWaLjxDP

顔は赤くて。

体温が高い。

男「……」

女「か、覚悟は……できてる!」

男「やめた」

女「ええっ!?」

男「……なんか、やだ」

女「ど、どうして……?」

うるうるしている。

 
331 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 22:20:08.38:tdWaLjxDP

女「もしかして、ボクのことが……」

そういうことじゃない。

なんでだろうか。

こいつは。

誘うのは上手いくせに。

いざとなると弱い。

相当な恥ずかしがり屋だし。

……あの、クリスマスの時も、である。

 
332 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 22:24:56.56:tdWaLjxDP

それがいやだ。

いつも通りでいてくれれば。

俺はやりやすい。

こんなときに。

さっきみたいな性格になるのが、いやだ。

女「……やはり、君は……」

ベッドの下をまさぐる。

女「胸が大きい方がいいんだね!?」

何故隠し場所を!?

 
333 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 22:28:54.10:tdWaLjxDP

女「どうすればこんなにも……」

なに振袖を脱ごうとしてる!?

淫らだ!

男「やめろって、落ち着け!」

女「胸の大きさはすでに落ち着いている!」

そんなこと言ってない!

 
334 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 22:30:54.13:tdWaLjxDP

男「はぁはぁ……」

女「はぁはぁ」

振袖を脱ごうとするやつを止め。

また、さっきの押し倒したときと同じ形に。

男「……」

女「……ふふっ」

男「あん?」

女「君は、本当に意地悪だね」

 
337 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 22:46:06.94:tdWaLjxDP

顔は赤いが、笑っている。

女「今日は」

そう言って。

唇に、キス。

女「これで我慢しておくよ」

男「……おう」

まあ、これはこれで。

女「……お願い事、なに?」

願い事。

 
338 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 22:49:50.91:tdWaLjxDP

男「いつもと同じ、平凡な一日が過ごせますように」

女「ふふっ、そうか」

男「……なんだよ」

女「君らしくって、嬉しくてね」

男「そうか?」

女「うん、とっても君らしい」

男「そうかよ……お前は?」

 
339 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 22:51:28.05:tdWaLjxDP

女「ボクかい?」

俺だけに言わせるなんざ許さん。

女「ボクは……」

すこし目を泳がせた後。

いつも以上の笑顔で、

女「君と同じさ」

男「嘘だろ」

女「嘘じゃないよ、ほんとのことさ」

男「……けっ」

 
342 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 23:01:08.03:tdWaLjxDP

信じられないな。

でも。

男「今年も、よろしく」

女「うん、よろしくだね」

だけど、と。

女「さすがに妹くんが見ている時にこの体勢は……恥ずかしいかな」

男「!?」

妹「げっ」

 
344 ◆O/RL35ibIk :2011/01/04(火) 23:25:38.11:tdWaLjxDP

男「妹ぉ……」

妹「ははは……ご、ごゆっくり♪」

ごゆっくりじゃねええええ!!

女「ふふ、大人の階段、のぼってみるかい?」

男「変なこと言ってんじゃねえ!!」

妹「え、遠慮しときますっ!」

猛ダッシュで。

逃げられた。

 
373 ◆O/RL35ibIk :2011/01/05(水) 12:29:26.08:H3NDaEyBP

男「妹に変なイメージを植え付けるな!」

女「ボクが悪いのかい?」

……いや。

俺も、悪いけど。

女「ふふっ」

笑って。

もう一度、俺にキス。

 
374 ◆O/RL35ibIk :2011/01/05(水) 12:31:10.27:H3NDaEyBP

女「今年もこんな感じで」

ニコッと笑顔で。

女「いられたらいいね」

男「……そうだな」

正月。

今年も、色々ありそうだ。

END

 
375 ◆O/RL35ibIk :2011/01/05(水) 12:34:52.17:H3NDaEyBP
これで終わりでございます。

昨日書き終えようとしたものの、パソコンが熱でやられてしまったようでフリーズしてしまいました。
熱でやられたのにフリーズ……ふふふ。

というわけで、おしまいでございます。

次に会えるのはいつになるかわかりませんが、こんな文章だったら、私でございます。
妹のスレタイはすでに決まっています。というわけで、わりと構成はできてます。
期待に添えられるかどうかわかりませんけども。

……今度、天使と悪魔SS書こうかなとか、思ってます。
ありがとうございました。

 
377:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 12:38:04.94:pk4H7BRU0

妹期待しとく

 
378:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 12:39:21.32:IGe+txvd0
乙です
次も期待してます

 
384:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 13:43:59.33:zXMCChMg0
全力で乙!

 
386:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 14:19:15.88:Zw2q0H3m0

天使と悪魔にも期待、後輩とかもまた見たい

 
391:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 16:33:17.97:G3vXrYjk0
大層乙であった

 
395 ◆O/RL35ibIk :2011/01/05(水) 18:31:08.76:H3NDaEyBP
まだのこってるみたいなので、この際ちょっとしたものを置いときます。

男とボクっ子の出会いを書いてみました。
http://ux.getuploader.com/StoryName1/download/1/Intro.zip

パスは[bokuss]です。

それでは。

 
396:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:36:54.78:ovrx5FXB0
>>395
続きか気になるじゃねーか
早く書いてくれ

 
397:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:54:28.46:zrzgBaa/0
>>395
長編で書いてほしい

 
401:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 21:32:01.76:rvY1ILQt0
すいません
iPhone()だとダウンロードしても見れなかったので何回もダウンロードしてました
でも……読みたいんだ

 
403 ◆O/RL35ibIk :2011/01/05(水) 21:49:54.40:H3NDaEyBP
冗談はよして!
200越えとか酷すぎるよ!
何人グルがいるんだよ!

>>401
そ、そうでしたか。
多分ですけど、パソコンじゃないと見れないと思います。

もうひとつうpしたので、どうぞ。
http://ux.getuploader.com/StoryName1/download/4/Defferent+Viewpoint.zip

パスは同じです。

 
407:thんx!!!:2011/01/05(水) 22:10:48.88:DYAU0XCR0
>>403
かなり面白いんだが

 
409 ◆O/RL35ibIk :2011/01/05(水) 22:28:34.54:H3NDaEyBP
Introの方ですが。

最後のTo be continued...というのは、そして、本編に続く、という意味です。
続きはないですよ~。


まあ、要望があれば書きますけど。

 
410:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 22:29:40.24:F1prT88A0
あるから書きなさい
僕っ娘好きは意外と少なくてさびしい

 
439: ◆O/RL35ibIk :2011/01/06(木) 13:19:32.86:8HKwJPlwP
わー、なんか400行ってるぞー何が起きていやがる~。

ボクっ子との出会い編その二。
http://ux.getuploader.com/StoryName1/download/5/Intro%E2%85%A1.zip

パスは変わらずです。

 
451: ◆O/RL35ibIk :2011/01/06(木) 18:43:10.96:8HKwJPlwP
ボクっ子ではありませんが。
色々な女の子です。
http://ux.getuploader.com/StoryName1/download/6/Various%E2%85%A0.zip

パスは[ various ]です。

もし、どれか一つでも「いいな」と思った子がいれば、書き込んで下さい。

 
452:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/06(木) 18:50:39.28:6okihpML0
Sporty Girl

 
453:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/06(木) 19:05:48.96:vPAyvrLD0
Sporty Girl

 
454:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/06(木) 19:31:13.96:JPNm8QH/0
Sporty Girl

 
455:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/06(木) 19:33:18.01:2JzMV3/o0
Sporty Girl

 
456:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/06(木) 19:43:26.41:N5lseYhl0
俺はPlain Girl

 
458:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/06(木) 19:47:16.99:/Ah4fCRw0
Elder Gir

あーんって良いよね

 
461:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/06(木) 20:15:24.50:WZDgaGKB0
俺はここであえて全部という選択を取る!

 
463:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/06(木) 21:30:17.73:eDftE3Tk0
やっぱPersonal Girlだわ

 
398:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:04:27.91:7570Pu3i0
乙っ子でした!
別作品を見続けるためしばらくこの世にとどまります