梓「唯先輩たちには、絶対に卒業して欲しくありません!」
唯「あずにゃんのお楽しみ会!」【完全版】


1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:23:04.64:pl7fGrpP0

唯の家!

ガタッ

唯「あれ?郵便やさんかな?」

唯「わあっ、とってもかわいい封筒だー」

唯「あずさよりって……あずにゃんからだ!」

唯「メールじゃなくてわざわざお手紙って何だろう?」


平沢唯様 憂さまへ

とっても楽しいお楽しみ会にご招待します
ぜひ来てください! 待ってます

あずさより


唯「えーっ、あずにゃんのお楽しみ会!?」

唯「何だろう?わくわくするよー」

 
2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:26:09.21:epO4G9OrP
早くかけよのろまグズ

 
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:26:42.65:CrdvDGz+0
俺もいっていいの?

 
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:27:59.68:pl7fGrpP0

唯「ういーっ、大変だよー」

憂「どうしたの、おねえちゃん?」

唯「あずにゃんがね、私達をお楽しみ会に誘ってくれたんだよー」

憂「えー?」

唯「えへへ、楽しみだね」

憂「うん」

唯「うふふ、どんな服着て行こうかなー」ニコニコ

憂(おねえちゃん嬉しそう)

憂(でも、お楽しみ会って何するのかなー?)

 
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:34:27.11:pl7fGrpP0

同じ頃三次元では……

>>2の家!

ガタッ

2「あれ?郵便かな?」

2「なんだよ?やけに可愛らしい封筒だなー」

2「あずさよりって……なんだコリャ?」

2「あずさって、そんな知り合いいたかなー?」

2「間違って届いたのかな?」


2さまへ

とっても楽しいお楽しみ会にご招待します
ぜひ来てください! 待ってます

あずさより

 
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:37:11.90:/wAUoWKtO
あれっ!
玄関に可愛い封筒があるぞ

 
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:37:42.82:pl7fGrpP0

2「送り主はっと……」

2「中野梓?」

2「あずにゃんと同じ名前かよ!?」

2「まったく何だよっ、悪戯か!?」

2「こんなの行くわけねーだろ」

2「……」

2「行くわけ……ねーよ……」

 
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:41:41.42:ybkQTpBH0
行くのか・・・

 
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:43:09.94:pl7fGrpP0

集合場所!

2「くそっ、来ちまった……」

2「でも俺は今日がたまたま暇だっただけだぞ!」

2「こんな悪戯してきた奴に文句の一つでも言いたいしな」

3「すいませーん!」

2「わっ」

3「あなた、お楽しみ会の関係者ですか?」

2「違うっ、そんなんじゃねーよ」

3「じゃあ、僕と一緒の参加者?」

2「そっ、それもちがうっ!?」アセアセ

 
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:48:26.41:pl7fGrpP0

3「おかしいなー、集合場所は、ココだって書いてあるのにー」

2「そうなんだけどな……」

3「あっ、やっぱり参加者の人じゃないですか?」

2「ちがう、俺は断りに来たんだっ!」

3「もったいないなー、あずにゃんのお楽しみ会ですよ?」

2「そっ、そんなの実際にあるわけ無いだろ!?」

 
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:51:09.75:yGXn5+OI0
このスレはどこに向かっているんだ…

 
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:53:19.99:pl7fGrpP0

3「でも何かのイベントかも?」

2「まあ、そうなんだろうけど」

3「折角ですから一緒に参加しましょうよー」

2「おれは、別にあずにゃんなんて……」

ブロロロロロ―

3「あっ、バンが来ましたね」

2「わっ、すっごいイタ車だなー」

3「やっぱり何かの企画だったんですよ」

運転手「どうぞ、お乗りください」

3「さっ、行きましょう」

2「ふんっ」

2「ちょっとだけなら見物してやるか……」ドキドキ

 
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:59:27.26:pl7fGrpP0

ブロロロロー

3「運転手さん、このバスはどこまで行くんですかー?」

運転手「もう直ぐですよ」

2「なんだよ、さっきからそればっかりじゃねーか?」

運転手「どうぞ、用意したお飲み物でも飲んでお待ちください」

3「2さん、おいしいですよこのジュース」ゴクゴク

2「まったく、こんなに時間かかるなんて聞いてなかったぞ」グビグビ

運転手「……」ニヤリ

 
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 19:05:09.32:pl7fGrpP0

3「あれ?急に眠気が!?」

2「おっ、おいこれは……」

2「一服盛りやがったな!?」

運転手「はい」

2「くそっ、お前、何が目的だ!?」

運転手「ご心配なさらずに」

運転手「私どもはただ、あなた方の願いをかなえてさし上げたいだけです」

2「なん…だ……と」バタリ

 
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 19:13:02.62:pl7fGrpP0

3「2さん、起きてください!」

2「ああ、3か……俺たち一体……」

2「!!?」

2「なんだここ……?」

3「よく分からないんですよ、巨大なドームの中?それとも地下?」

3「こんな広いスペースの建造物なんて見た事ない」

2「それにこいつ等は?」

3「どうやら、僕たちと同じようにお楽しみ会に招待された人たちみたいです」

ザワザワ ガヤガヤ

2「二、三百人はいやがるぜ」

2「一体何が始まろうとしてるんだ!?」

 
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 19:26:57.86:pl7fGrpP0

ウイーンッ

突然地面の一部が円柱状にせり上がり
その側面が自動ドアのように開いた
そこから出てきたのは二人の男だった

男「諸君、よく来てくれた」

参加者A「おいっ、これは一体なんなんだよ!?」

参加者B「俺たちをどうするつもりだ!?」

男「ははは、何をするって、参加してもらうんだよ」

男「あずにゃんのお楽しみ会にね」

参加者C「これのどこがあずにゃんのお楽しみ会だよ!?」

参加者D「早く俺たちを帰しやがれ!」

男「おやおや、本当に帰ってしまっていいのかな?」

男「あずにゃんのお楽しみ会へ『本当に』行けるのに」

2(なんだこいつ?何を言ってやがる……!?)

 
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 19:41:31.36:pl7fGrpP0

男「諸君はあずにゃんに会いに来たんだろ?違うのかね?」

参加者A「そりゃそうさ!だけどココには、映像も、、ポスターすらない」

参加者B「俺は声優の竹達さんに会えるのかと、楽しみにしてたんだぞっ!?」

男「ふははは、そんなことか」

男「なるほど、諸君がそんなものを手に入れたいのならくれてやろう」

男「おいっ、出してやれ」

部下「はっ」

ウイーンッ

また違う場所の地面がせり上がり扉が開くと
中いっぱいのあずにゃんグッツの山が出てきた

男「今まで出たあずにゃんグッツを全て網羅した」

男「諸君達ほどの猛者なら既にもってるのであろうが」

男「挨拶代わりだ、全員に進呈しよう」

参加者達「!!?」

ザワザワ ガヤガヤ

 
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 19:52:44.83:pl7fGrpP0

2「なんだこいつら?こんな事してなんになる!?」

3「そうですよ!僕の持ってるレアグッツの価値が下がっちゃう」

2「そこかよっ!」

3「そんなこと言ってー、2さんも貰って帰るんでしょ?」

2「まっ、まあココまで来た足代代わりにはなるからなっ」アセアセ

3「またそんな事言っちゃってー」

男「諸君、ついでにゲームでもして行こうではないか?」

男「今からあずにゃんに関するクイズを出題する」

男「それに一番多く答えられた者には、これから出るあずにゃんのグッツ」

男「それにイベントやコンサートのチケットも、全て私が面倒見よう」

参加者C「おおーっ、いいぞーっ!!!」

参加者D「やっぱり来て良かったぜー」

3「やっぱりただのイベントだったんですね」

2「ああ……」

2(だが、あの睡眠薬、この気前のよさ、本当にただのイベントなのか?)

 
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 19:57:54.99:VPGT+OiY0
グッツ・・・?

 
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 20:05:32.50:pl7fGrpP0

男「第一問、あずにゃんの身長は?」

男「諸君に配ったフィリップボードに答えを書いてくれたまえ」

3「え?なにこの常識問題?」

3「そんなのファンなら即答ですよ」

2「まっまあな」

3「でも、あれ見てください」

9「……」

3「あの人悩んでますね」

3「度忘れするような数字じゃないんですけどねー」

9「そうだな、あずにゃんはやっぱり……」キュッキュッ

2(なんだろあいつ?)

男「みなさん、いいですか?正解はー……」

 
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 20:17:36.83:pl7fGrpP0

男「150センチ」

ザワザワ ガヤガヤ

3「これは全員正解でしょうねー」

2「そうだな、一問目はサービスだったな」

3「でもあの人っ」

9「……」

3「あの人間違えてますよー、ファンの人じゃなかったのかな?」 

2「あっ、ああ……」

3「153センチって書いちゃってますよ」

2(こいつ、本当に間違えたのか?)

2「おいっ、あんた!?」

9「……なに?」

2「あんた、答えがわかってて間違えた、そうじゃないのか?」

9「……」

 
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 20:23:59.19:pl7fGrpP0

9「あずにゃんは小柄な女の子だ……」

2「だから何だよ?」

9「あずにゃんはちっちゃくて可愛い、……だが、あずにゃん自身はどうだ?」

9「もう少し大きくなりたいと思ってるんじゃないか……?」

3「えへへ、そんなあずにゃんも可愛いですよね」

9「だったらオレは……、ここで少し大きめに答えることが正解だと思った」

2「!!?」

3「!!?」

9「それだけだ」

9「クイズの正解などどうでもいい」

9「オレの正解は、あずにゃんにとっての正解だけだ……」

2(こっ、こいつ……)

 
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 20:37:05.31:pl7fGrpP0

その後もクイズが続き
優勝者はぶっちぎりで27という男だった

男「さあ、もうお楽しみ会は終わりだ」

男「諸君を車で送ろう」

ウイーンッ

今度は壁が開き、乗ってきたものと同じ車がならべられていた
参加者は持ちきれないほどの記念品をかかえ、満足げな表情で帰っていった

男「すまないが2君と3君、それに9君」

男「ちょっと残っていってもらえないかな?」

2「えっ、俺達ですか?」

9「……」

男「君達には、ちょっと手伝ってもらいたいことがあるのだよ」

3「ええ、ちょっとならいいですけど」

27「……」

2(あれ?こいつクイズ優勝者の……)

2(俺達になんの用事なんだ?)

 
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 20:46:00.08:pl7fGrpP0

男「君達、すまないね、茶番につき合わせて」

3「茶番?クイズは楽しかったし、お土産ももらえたし」

3「僕は大満足ですよ」

男「ははは、だがそれくらいで満足してもらっては困るのだよ」

27「その通りだっ!!!」

2「!!?」

27「おれはあずにゃんのお楽しみ会だからって来たんだぞ!」

27「ココで配られた物など全て手に入れている」

27「これから先の物だって、おれは自分の力で手に入れられるっ!」

27「ここでしか出来ないあずにゃん体験無しに、おちおち帰られるか!!?」

2(こいつ、すごい、クイズ優勝者だけあって)

2(あずにゃんに対する気迫が違うっ!!!)

9「……」

 
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 20:53:42.31:pl7fGrpP0

男「ははは、そう来なくては」

男「よかろう……」

男「君達に『本当の』あずにゃんと会わせてやろう」

2「!!?」

27「ふん、たしか初めにそんなこと言ってたな」

27「どういうことだ?」

男「言葉通りの意味だよ」

男「ふふふ、行けるのだよ君達は」

男「二次元の世界へ!!!」

2「なにっ!!?」

3「!!?」

27「!!?」

9「……」

 
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 21:00:30.70:pl7fGrpP0

3「そんなー、嘘でしょ?」

3「いくら何でも、そんな夢みたいな事ー」

男「……」

男「君達、この施設はなんの施設だと思う?」

2「そういえばなんだろう、作りかけの球場とかか?」

3「巨大な工業施設かもしれませんね」

27「もったいぶるな、早く言えよ」

男「ふふふ、ここは実験場なのだよ」

男「次元の壁を超え、別世界へ行くためのね」

2「なんだって!!?」

3「!!?」

27「!!?」

9「……」

 
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 21:10:15.26:pl7fGrpP0

27「そんなこと出来るはずがないだろ!?」

27「ふざけてるのか!?」

男「私はまったくの本気だ」

男「証拠を見せてやろう」

サッ

男「これは分るかね?」

2「何ってあずにゃんのフィギュアだろ?」

27「アルターのギターかかえた奴か、それがどうした?」

3「やっぱり可愛いなー」

男「これをこの様に……」

男「地面に落とす」

スッ

2「ああっ!!!?」

 
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 21:19:06.80:pl7fGrpP0

3「なっ!!?」

27「くっ!!?」

9「あずにゃんっ!!!?」

地面に落ちてしまうかと思われたフィギュアは突然静止し
そのままフワフワと浮かび上がった

男「ほう、さすがだな」

男は中に浮いたあずにゃんを満足そうに眺め
また手にし、2達へと向き直った

2「なんだ、今のは?」

3「手品か何かかな?」

27「いやっ、そんなんじゃねえ!?」

27「お前達は感じなかったのかよ、あの感覚!?」

27「おれが、おれ達があずにゃんを支えていた!!!」

2「まっ、まさか……!?」

男「いや、その通りなんだ」

2「!!?」

 
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 21:29:40.01:pl7fGrpP0

男「この場所では、思いの力が物理的に作用する」

男「この空間は、私達のいる現実世界と、イマジネーションの世界の狭間なのだよ」

2「そんな、ばか……な」

男「私の研究によれば、君達の違う世界へと干渉したいという強い気持ちが」

男「向こうの世界を引き付ける」

男「つまり、あずにゃんが落ちそうになった君達は、あずにゃんを支えたい、助けたいと強く念じた」

男「その力が、あずにゃんが地面に落ちないという、私達の常識では測れない世界を引き付けた」

男「君達は今、世界を変える力を持っているのだよ!!!」

2「なんだって!!?」

 
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 21:53:26.91:pl7fGrpP0

3「じゃっ、じゃあ、今僕達は超能力が使えるって訳ですね!?」

男「その通り」

27「それで、この力で、あずにゃんに会いたいと念じれば、あずにゃんに会えるって事か!?」

男「察しが良くて助かるよ」

男「だがそれはどうも、物を動かしたりすることより大きなパワーが必要なんだよ」

男「おいっ、あれを」

部下「はっ」

部下の手にはあずにゃんプリントTシャツが持たれていた

男「これを着たまえ」

2「えっ、ここで着替えるのかよ?」

27「ふん、それなら今日着てきているぞ!」

男「デザインは同じにしたが、これはただのTシャツでは無いのだよ」

男「君達の力を制御し、使いやすくすることが出来る」

男「まあ、簡単に言えば、使える力が何倍も増すはずだ」

2「こんなのでか……?」

 
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 22:04:31.12:pl7fGrpP0

3「普通のティーシャツより少し重い感じだけど」

3「本当にこんなので、力が増したのかなー」

男「よし、準備はできたな……」

男「では、これでしばらく失礼するよ」

27「おいっ、あずにゃんに会いに行くんじゃないのかよ!?」

男「ふふふっ、言い忘れていたが、あずにゃんに会わせられるのは一人だけだ」

2「おいっ、そんな!?」

男「次に私が戻るときに、四人の中で、一人立っていた者に、その権利を与えよう」

3「えっ?それって!?」

男「闘って、勝ち残ったものだけがあずにゃんに会う資格があるっ!」

男「それでは、健闘を祈るよ」

9「待てっ!!!」

 
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 22:12:17.83:pl7fGrpP0

3「そっ、そうだよ!」

3「僕達はそんなことしに来たんじゃない!」

3「闘いなんてっ!?」

男「それならば、棄権すればいいだけの事だ」

2「そんな勝手な!?」

27「……」

男「それでは……」

9「おいっ、謝れ!!!」

男「ん、何のことだ?」

9「あずにゃんを地面に落とそうとしたことだ」

9「あずにゃんに……謝れ!」

男「なんだ、そんな事だったか」

男「だが私は信頼していた、君達が力を使って彼女を助けることを」

男「そして今度も確信している」

男「君達は必ず闘うよ、その力を使ってね」

 
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 22:32:36.35:pl7fGrpP0

ウイーンッ

男と部下は扉の奥へと消え
扉が閉まるとせり上がった地面はまた平らになっていった
そして四人だけが残された

2「闘うって言ってもなー」

3「そうですよ、本当にあずにゃんに会わせてくれるって確証も無いし」

2「あの超能力なんかも、トリックだったんじゃないのかー?」

9「……」

9「二人とも、闘わないのならば、逃げたほうがいい」

2「え?」

27「はぁーーーっ!!!!!」

ドガーン

27が手を突き出し叫ぶと、9に向けて光線が発せられた
その後にはもう何も残っていない

27「ほう、なるほど、こういうことか……」

3「なっ……9さん……!?」

2「かき消しやがったのか!?」

 
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 22:49:07.45:pl7fGrpP0

2「なんてひどい事を、人の命だぞ!?」

27「まあ、予想以上の力が出ちまったからな……」

27「倒せればいいんだから、望んで殺そうとまでは思ってない」

27「だがな、おれはやはり、人を殺してでもあずにゃんに会いたいね」

2「そんなこと、間違っている!」

27「そうかな?戦争だったら国益の為に何万人と殺してもいいんだぞ?」

27「極悪人なら、死刑で殺してもいい」

27「そんな軽いことで殺人が許されるなら」

27「あずにゃんに会うため、何億人殺そうとゆるされるはずだ!」

2「そんなっ!?」

27「お前はダメだ!あずにゃんに対する覚悟、情熱が欠けているっ!!!」

27「おれは誰よりもあずにゃんを愛しているっ」

27「おれはあずにゃんに会うためなら、悪にでもなってやるっ」

27「次は貴様らの番だ!!!」

2「くっ!?」

 
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 22:49:34.89:ZD4STTuz0
これ即興で書いてるなら普通にすげえなw

 
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 22:59:52.83:pl7fGrpP0

9「まてっ!お前の相手はオレだ!!!」

27「!!?」

声の先には9がいた
だがそれは、27達よりはるか上空だった
9は空中を静止しているのだ

27「なるほど、上に逃げたって訳か」

2「あんな事まで出来るのかよ……」

27「だがな、お前に出来るって事は」

27「オレにも出来るんだよっ!!!」

ギュン!!!

27は物凄いスピードで9へ突っ込んでいった
27と9は空中で凄まじい攻防を繰り広げる

2「すげえ……あいつ等なんなんだよっ!?」

3「……」

 
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 23:10:01.86:pl7fGrpP0

3「2さん……」

2「どうしたんだ3?」

3「僕と……闘ってください」

2「えっ?」

3「僕は、僕もあずにゃんが大好きです!」

2「……」

3「あずにゃんは僕にとって希望なんです」

3「普段の生活で、苦しい時や辛い時、あずにゃんに救われてきました」

3「出来ることだったら、僕もあずにゃんに会いたい!!!」

2「3……」

3「そのチャンスが今やって来たんです」

3「確かに僕は、27さんの燃えるようなあずにゃんへの情熱」

3「9さんの様な、あずにゃんへの気持ちのストイックさはありません」

3「だけど、それでも今、僕は闘わなくちゃいけない、逃げちゃいけない」

3「そうでないと、僕の希望であってくれた、あずにゃんにを裏切る事にななるんです!!!」

 
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 23:23:26.11:pl7fGrpP0

3「それに、今なら僕達にも最後の一人になるチャンスがあります!」

2「えっ?」

3「27さんと9さんの実力は均衡してます」

3「どちらが勝っても、満身創痍でしょう」

3「ならば僕達二人、勝ち残った方にも勝機があります!」

2「そうか……」

3「僕は卑怯でもいい、あずにゃんに会えるならば」

3「卑怯者でも勝ち残りたい!」

3「だから、2さんがこれからどう判断しようが、僕は攻撃します」

2「!!?」

3「でも、できれば、2さんも僕に向かってきて欲しい」

3「行きますよ……」

2(そんなっ、おっおれは、闘いなんて)

2(闘ってまであずにゃんとなんて……)

 
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 23:35:04.15:pl7fGrpP0

3「だぁーっ!!!」

ドゴォッ

3は2に体当たりをした

2は吹き飛び壁に激突し
壁にめり込むほど叩きつけられ2は
それからゆっくりと前のめりに倒れた

2(これでよかったんだ)

2(俺なんかより、あずにゃんが好きな奴なんていくらでもいるだろ)

2(俺が勝つ必要なんて無い……)

2(あずにゃん……)

ドクンッ

2(えっ?)

ドクンッ ドクンッ

2(なんだ?)

梓『2さん、頑張って』

2(えっ、あずにゃん!!?)

 
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 23:43:22.64:pl7fGrpP0

梓『私、2さんが私の事見ていてくれたの、知ってます』

2(なんだ、これは……?)

梓『だから、諦めないで』

2(ああ、これは夢、幻想だ)

2(俺が意識を失う前に見ている夢)

ドクンッ ドクンッ ドクンッ

2(なんだこの音、さっきから煩いな……)

ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ

2(これは何だ?)

梓『2さん……っ!!!』

ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ ドクンッ

2(そうか、これは俺の胸の高鳴り)

2(俺は、俺だって、あずにゃんが好きだったんだ……)

2(頭では否定しても、心が騒ぎやがる!!!)

 
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 23:55:02.88:pl7fGrpP0

2「やれやれ……ちょっと効いちまったぜ」ヨタッ

3「2さん……」

2「でも助かった、お陰で目が覚めた」

2「俺はあずにゃんが好きだ!!!」

2「恥かしくて、かっこつけて、今まで斜に構えていたが」

2「本当はいつもあずにゃんのことばかり考えていた」

2「俺はあずにゃんへの気持ちを、もう偽らないっ!!!」

2「来いっ、3!!!」

2「俺とお前の愛がどんだけのもんか、あずにゃんに見せてやろうぜ!!!」

3「2さん、嬉しいです!」

3「全力で行きますよっ!!!」

 
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 00:09:28.34:Prz8lMFG0

27「おらぁーっ!!!!!」

ドガーンッ

27「オラァオラァオラァオラァーッ!!!!」

ドガドガドガドガッ!!!!

9「……っ!!!」

27の攻撃は熾烈を極めた
その攻撃は止まることを知らず
それどころかその威力は増すばかりだ

27の体は赤いオーラに包まれ
その姿は当に鬼神である

27「俺が最強だ!!!」

27「俺異常にあずにゃんを愛している奴なんていないっ!!!」

27「誰よりも、濃くっ、永くあずにゃんを思い続けてきた!!!」

27「あずにゃんのグッツは全て手に入れ」

27「どんなイベントだろうが欠かさず駆けつけ」

27「あずにゃんの登場シーンは誰よりも長い時間見た!!!」

27「あずにゃんの曲は誰よりも多く聞いた!!!」

 
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 00:30:55.88:Prz8lMFG0

27「だから俺が一番あずにゃんに相応しい!!!」

27「だから俺が誰にも、負けるわけ無いんだよーっ!!!」

27を包むオーラが燃え上がり、どんどん大きく強くなる
27がそのオーラを自分の正面へ集中させると
それは巨大な火の玉となった

27「これで終わりだぁっ」

27「アッズ・ニャーン・アタァーック!!!!」

9「!!?」

ドガーンッ!!!!!

炎のオーラの塊が9を襲い
激しい光と熱気が辺りを包む

27「ふう……終わったな……」

モクモク

爆発の煙の中、人の影が見える

27「バカなっ!?アレだけの攻撃をくらってっ!!?」

9「……」

27「何故だ、何故お前は立っていられる!!?」

 
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 00:49:30.97:Prz8lMFG0

9「確かにお前の力は本物だ」

9「誰よりも強く、大きい」

27「だったら何故……」

9「だがそれはお前の気持ちであって、あずにゃんへの愛では無い!」

27「!!?」

9「あずにゃんへの愛の無い攻撃など、俺には通用しないっ!!!」

9「貴様は自分がやった努力や成果に気を取られ」

9「純粋にあずにゃんを愛する気持ちを失っている」

9「貴様の愛は、所詮あずにゃんが好きな自分への愛でしかないっ!」

27「な……ん……だと!?」

9「今の貴様を見たあずにゃんは悲しむはずだ!!!」

9「だから、あずにゃんの為に、貴様を倒すっ!!!」

 
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 01:04:16.09:Prz8lMFG0

27「今の俺を見て、あずにゃんが悲しむ!?」

27「バカなっ、これほど尽くしている俺を見て、あずにゃんが悲しむなんて……」

27「そんなこと、あってたまるかーっ!!!」

9「愚かな……」

9「あずにゃんよ、彼に救いを……」

9が祈るように目を閉じ手を組むと
9の前に輝く氷の剣が現われた

9「いくぞ27っ!!!」

27「この野郎、ぶっ殺す!!!」

ジャキーンッ!!!

炎と氷が交差する

 
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 01:16:15.93:Prz8lMFG0

27「ぐっ!?」

27のTシャツは切り裂かれていた

9「……終わったな」

27「くそっ、何故俺がっ!!!」

27「俺が一番なのにっ!!?」

27「くそっ!くっそぉーーーー!!!!!」

梓『27さん』

27「!!?」

梓『27さん、ありがとう』

27「そんな、あずにゃん君なのか?」

梓『私の為にいつも一生懸命で』

27「そうだっ、何時だって俺は君の為にっ!!!」

梓『だけど思い出して』

梓『一番でも、一番でなくても』

梓『私は27さんを、ちゃんと見てるから』

 
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 01:24:21.91:Prz8lMFG0

梓『だから、安心していいんですよ』

梓『いつでも私はそばにいます』

27「ううっ……」

27「あずにゃんがこんなこと言うわけない」

27「これは俺の幻想のはずだ……」

27「でも、なんで、こんなに、こんなに」

27「涙がっ、止まらないんだ!?」ポロポロ

27「君は、いつも、俺のそばにいたのに」

27「俺は遠くを探すばかりで、君が見えなく、なって、いたのか……」

バタッ

27はそのまま意識を失った

 
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 01:42:23.34:Prz8lMFG0

その一方2と3の闘いも激化していた

ドガガガッ ドガガガガッ

2「やるな3!」

3「そっちだって!」

ドガガッ……ッ

2「待てっ!」

3「えっ?」

2「向こうが終わったみたいだぞ」

3「!!?」

2「勝ったのは9だ、どうする、共闘するか!?」

3「……その方が勝つ確立は上がりますが」

3「熱くなってきたところです!真っ向から闘ってみたい!」

2「そうかっ、そうだよな!」

9「……」

9「二人に……話がある」

 
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 01:53:47.30:Prz8lMFG0

9「俺はもう、闘わない」

2「!!?」

3「!!?」

9「オレは棄権させてもらう」

3「そんなっ、9さんはあずにゃんに会いたくないんですか?」

9「……」

9「会いたくないと言えば嘘になる」

9「だが、オレはあずにゃん出会えただけで幸せなんだ」

2「どういうことだ?」

9「……」

9「例えば」

9「オレはあずにゃんの同人誌を買いあさったり」

9「同人ゲームをダウンロードする必要はない」

3「えっ、けっこう面白いですよ!?」

 
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 02:05:28.24:Prz8lMFG0

9「原作と、アニメと」

9「後は手のとどくものだけで十分だ」

9「あとはあずにゃんへの感謝」

2「感謝?」

9「生きがいを与えてくれた彼女への感謝のみだ」

9「彼女への気持ちを穢れた性欲にや物欲にすりかえる必要は無い」

9「ただ毎日、あずにゃんへ感謝すること……」

9「だから、オレは彼女に会うことが出来ても」

9「ありがとうと言うだけだろう……」

9「それだけで十分だ」

9「だから、君達二人、どちらかがあずにゃんに会うのならば」

9「9という男がいて、ありがとうと言っていたと、伝え欲しい」

9「それで十分」

9「あずにゃんに会うチャンスを、君達から奪う必要は無い」

 
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 02:32:42.54:Prz8lMFG0

男「なんだと……」

男「これは面倒なことになったな」

部下「こちらの用意は出来ております」

男「少々不安定なシステムだ」

男「出来れば使いたくなかったが……」

男「だが、闘ってくれないのなら仕方が無い」

男「やれ」

部下「はっ」

 
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 02:34:10.34:4GvxHVOM0
9さんマジ紳士

 
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 02:41:29.90:Prz8lMFG0
さすがにココまでか
くそっ、流石にこれは保守されんだろうからな
悔しいのう 悔しいのう

こんな感じのSSに興味のある方は

梓「唯先輩たちには、絶対に卒業して欲しくありません!」

こっちはちゃんと書ききりました

それでは、ごめんなさい

 
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 05:09:16.35:Wzt6dThi0
おい 投げ出すなよ

 
86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 12:37:15.36:/EnwPkQfO
俺>>9だけど、こんなに格好良かったのか!
生きる自信が湧いた

 
--ここからが続きです--

 
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 12:07:48.99:8Nh8YiYn0

9「ぐぐぐっ」

9は突然頭をかかえ苦しみだした

9「こっ、これは……?」ガタガタ

3「9さんっ、大丈夫ですか!?」

9「逃げるんだ、二人ともっ」ガタガタ

2「へ?逃げろって言ったって……」

9「だったら……俺を」

9「今すぐ殺すんだ」

2「!!?」

3「!!?」

 
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 12:08:38.72:8Nh8YiYn0

2「そんなっ、何故お前を殺さないといけないんだ!?」

9「はっ、早くしろっ!」

9「おそらく、奴らが俺を、操ってっ……」

9「ぐぐっ、ぐががががが……」ガタガタ

3「9さんっ!?」

9「ぐあーっ、がぁーーーーっ!!!!!!」

9は震え苦しみながらも、そのオーラの勢いは増していく
そればかりか、9の澄んだ青いオーラは黒く侵食されて
まだらとなり、ついに9は真っ黒なオーラに包まれた

9「がああああぁぁあぁあああぁあああぁあああぁああああ!!!!!!」

2「おいっ、一体どうしちまったんだよ!?」

 
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 12:09:19.25:8Nh8YiYn0

男「これから恐ろしい事が起こるぞ……」

男「このK・Z・NYANシステムによって、9の心の箍が外された」

男「どんな聖人君子でも、隠された欲望を抱えているもの」

男「いや、むしろ、そんな奴ほど秘められた欲望はどす黒く強烈だ」

男「タダでさえ、あれほどの力を持つ者が、自分を壊すほどの精神の暴走により」

男「どれだけの力を発揮するのか?」

男「かわいそうだが、2と3は生き残れまい……」

部下「これで十分なエネルギーが溜まりそうですね」

男「ああ、我が野望は今日こそ叶う」

男「その為の祝いの花火だ」

男「若者達よっ、せめて華々しく散れ!」

 
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 12:19:56.56:8Nh8YiYn0

9「はぁっ、はあっ……」

2「9、だいじょうぶか?」

9「あずにゃんは、あずにゃんはオレのものだっ!」

9「オレだけのっ、オレだけのあずにゃんだ!!!」

9「貴様らなんかに近寄らせないっ……」

3「ちょっと9さん、どうしちゃったんですか!?」

9「うあぁああああ!!!」

ドゴーンッ!!!

3「うわぁっ!?」

3は9が起こした衝撃波に吹き飛ばされた!

9「オレのあずにゃんに近付く奴は……」

9「全員……ぶっ殺してやる!!!!」

2「!!?」

 
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 12:29:20.72:8Nh8YiYn0

2「おい3っ、平気か!?」

3「ううっ、気をつけて、今の9さんは正気じゃありません」

3「僕達、本当に……殺されるっ」

2「そんなっ?」

9「うあぁぁあああああ!!!」

3「あっ、2さんっ、危ないっ!」

ドガァッ!!!

9の強烈なパンチが2を弾き飛ばした

2「グファッ!」

3「2さん!?」

3(無理だよこんなの!僕達とはまるでレベルが違う!!!)

 
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 12:40:22.17:8Nh8YiYn0

9「……」スタスタ

3「あわっ、嘘だろ!?こっちに来るなっ」

9「……」スタスタ

3「来るなぁーっ!!!」

ドギュン ドギュン ドギューン!

3は9に向けて光弾を撃つが
9は何事も無いかのように3に近付いていく

9「……」スタスタ

3「やめろっ、ダメだっ」

9「死ねっ」

3「うあぁーーー!!!!」

 
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 12:54:08.64:8Nh8YiYn0

その時っ、2が9に向かって突っ込んでいった!


2「おりゃーっ!!!」

ガシッ

2「!!?」

しかし2の渾身の蹴りは、9に易々とガードされた

9「邪魔をするな……」

9「オレとあずにゃんの邪魔をするなぁー!!!」

9は2の足を掴むと振り回し地面に叩き付けた!

2「ぐはぁっ!!」

3「ああっ、2さんっ!?」

ドガッ ドゴォッ ドガッ

9は何度も何度も2を叩きつける

3「それ以上やるとっ、2さんがっ!?」

3「やめろっ、もう止めてくれぇっ!!!」

 
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 13:04:27.56:8Nh8YiYn0

3「主催者の方っ、どこかで聞いているんでしょ!?」

3「僕達は棄権します!」

3「だからもう止めてくださいっ!!!」

3「早く助けに来てくださいっ!!!」

ドゴォッ ドガァッ

2「……」

9によって何度も地面に叩きつけられた2は既に気を失い
その生死すらもわからない

3「2さん……」

9は2をつまらない壊れたおもちゃの様に放り投げ
また3の方へ向き直った

3(なっ、なんでっ、何で主催者は止めてくれないんだ!?)

 
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 13:13:37.02:pqlj4bVi0
おい
俺もだせ

 
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 13:17:08.78:8Nh8YiYn0

9「お前も死ねぇーっ!!!」

3「!!?」


2「おいっ」

9「……!?」

3「2さん!?」

2「まだ終わっちゃいないぜっ」

2はボロボロの体でよろけながら、なんとか立ち上がった

2「お前の攻撃なんか全然っ、きかねえな……」

3「2さん……あなたは?」

9「貴様っ、まだオレとあずにゃんの邪魔をする気か!?」

9「殺すっ、ぶっ殺してやる!?」

2「へへっ、かかって来いよ」

3「そんなっ、無茶ですよ2さん!?」

 
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 13:30:01.03:8Nh8YiYn0

9「うあぁあああああ!!!!」

ドゴッ!!!

2に9の強烈なパンチが炸裂する

2「ぐぁっ!!!」

3「2さんっ!?」

だが、2はまだ倒れない

2「うりゃぁーっ!」

2もパンチを打ち返すが
力が入らず9にとどきもしない

9「しつこい奴めぇっ!!!」

今度は9の蹴りが2の顔面に直撃する
2は吹っ飛ばされ倒れた

だが……
それでも2は立ち上がる!

2「まだっ、まだだっ!」

9「なっ、なんだお前……」

9「なんなんだよーっ!!!」

 
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 13:42:00.03:8Nh8YiYn0

9「なぜ、なぜ何度も立ち上がれるっ!?」

9「お前はもう消えろっ、消えて無くなれぇーっ!!!」

9は禍々しく黒いオーラをみなぎらせ
全力で2へ向けて放出したっ

9「うあぁあああああ!!!!!」

2「!!?」

ドッガーンッ!!!!!!!

その衝撃で地響きが鳴り
巨大な建物が大きく揺れた

3「2さーーーーーん!!!!!」

 
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 13:56:12.04:8Nh8YiYn0

9「はあっ、はあっ……」

9「屑がオレの邪魔をするからだっ!!!」

9「ふはははっ、これであずにゃんはオレだけのものだ!」

3「そっ、そんなぁ……」

3「2さん」グスッ

しかし爆発の煙の中に人影が見える

2「おいおい、勝手に殺すなよ」

2である、どんなに体を傷つけられても
その目の輝きはまったく失われていない!

9「なんだとっ!?」

9「何故あの攻撃を受けて生きていられるんだ!?」

2「へっ、当たり前だろ?」

2「あずにゃんへの愛の無い攻撃なんか」

2「俺には通用しないっ!!!」

9「!!!?」

9「あずにゃん……愛っ……そんなっ」ガタガタ

 
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 14:10:25.58:8Nh8YiYn0

9「そのっ、言葉はっ……オレがっ」

9「うがぁぁあああああああ」

9はまた頭を抱えて苦しみだした

9「オレは違うっ、オレはぁっ!!?」

3「9さん?」

9(オレはっ、オレはただあずにゃんがっ)

9(頭が痛い、混乱するっ!)

9(あいつのせいだっ、あいつを倒せばっ!!!)

9は2へ激しく殴りかかる
それを受け2も拳で応酬する

ドガガガッ ドガガガガッ

3「すごいっ、2さんっ、あの9さんと対等に渡り合ってる!?」

3「でもなんでっ、ボロボロの体であんなパワーが出せるんだ!?」

 
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 14:22:45.03:8Nh8YiYn0

2(オレはあずにゃんの声を聞いた)

2(あずにゃんは、俺に諦めるなと言っているっ)

2(あずにゃんが俺についている限り、俺は絶対に諦めないっ!!!)

2「うわぁーっ!!!」

ドガァッ!!

9「!!?」

ドゴーンッ

9は2のパンチに吹っ飛ばされた

3「すっ、スゴイ!!」

9「くそーっ、あずにゃんはオレのものだっ」

9「あずにゃんっ、あずにゃーん!!!!!」

9「オレ以外、誰にもあずにゃんに会わせない!」

9「見るのもダメだっ!!!考える事もっ!!!」

9「オレとあずにゃん以外の全てを破壊しっ」

9「あずにゃんをオレだけのものにするっ!!!」

 
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 14:31:52.62:8Nh8YiYn0

9は再び2へ向かっていくが
その殴り合いはもはや2の方が優勢だった

2「くらえっ!」

ドガッ!!!

9「ぐはぁっ!?」

3「行けますよ2さん!」

9(オレが負ける!?)

9(イヤだっ、あずにゃんはオレのものっ)

9(オレのあずにゃんが、他の奴になんてっ!!!!)

梓『9さん……』

9(!!?)

梓『9さん、お願い、自分の心と闘って』

9(この声は……あずにゃん!?)

9(まさかっ、そんなっ!?)

 
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 14:46:05.64:8Nh8YiYn0

梓『9さん、あなたは自分でこの洗脳が解けるはずです!』

9(!!!?)

梓『だけど9さんは、本当の自分を見るのが恐くて、それから逃げているんです』

9(……)

9(オレはっ、オレは今まで真剣にあずにゃんを愛していた)

9(邪な欲望でなく、純粋さと潔癖さを貫いた)

9(あずにゃんの性的な同人誌を跳ね除け)

9(卑猥な妄想を起こすことも禁じてきた)

9(だがどうだ、一皮剥けば、オレも欲望の塊)

9(2や3に棄権するなどと自分で言っておきながら)

9(心の底ではあずにゃんに会いたかった)

9(だからおれは主催者の男に操られるとわかった時)

9(つい嬉しく感じてしまった、そして……そのまま操られた)

9(オレは奴等からの洗脳を言い訳に、あずにゃんと会う機会を奪いたいだけだったんだ)

 
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 14:56:10.51:8Nh8YiYn0

9(こんな自分なんてっ、見たくないっ)

梓『9さん、自分と向き合って!』

9(むりだっ、こんな醜い欲望に囚われた自分を見たくないんだ)

9(オレは、虚勢を張ってるだけの汚れた、ただの男なんだ)

9(もう、あの頃の誇りなんて、取り戻せない……)

梓『だいじょうぶですよ9さん』

梓『あなたは強い人です!』

梓『それに、今は一人じゃないんですよ』

9(えっ?)

梓『仲間と一緒なら、必ずやれます!』

梓『だから……信じて』

9(なっ、仲間?)

9(オレに、仲間なんて……)

 
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 15:08:05.78:8Nh8YiYn0

ドガガガッ ドガガガガッ

3「たっ、大変だ!?」

3「また9さんが盛り返してきてる!?」

2「ぐっ……」

2「負けるかっ!」

ドガッ

9「……っ!?」

9(こいつのパンチは痛ぇ)

9(だけど何故だ?不思議と暖かいっ!?)

ドガガガッ ドガガガガッ

3「えっ、あれっ?9さんの黒いオーラが……?」

9の黒いオーラの中に青く澄んだオーラが混ざりだし
次第にその量が増えていった
そしてついには青く澄んだオーラだけになった

 
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 15:21:05.41:8Nh8YiYn0

2「くらえっ!」

ドゴォッ!!!

2の渾身のストレートが9の顔面を捉え
9は吹っ飛ばされた

2「はあっ、はあっ、どうだ?」

9「お前は……強いな」

2「!!?」

2「9っ、正気に戻ったのか?」

9「……」

9「お前は何故そこまで強くなれる?」

9「おまえの強さを支えているものはなんだ?」

2「なんだ、そんな事か?」

2「強いのは当たり前だっ」

2「この強さはあずにゃんと……」

2「お前にもらった強さだからなっ!」

9「なにっ!?」

 
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 15:30:48.55:8Nh8YiYn0

2「9のあずにゃんに対する姿勢」

2「感謝だけでいいと言う高潔な精神」

2「俺はそれに感動したんだっ」

9「……」

2「だからそんなお前の心を操るなんて許せなくって」

2「絶対に負けられないっ、そう思ったんだ」

9「……」

9「だがそれは本当のオレでは無い」

9「今までお前が闘っていた狂人こそ本当のオレだ」

9「オレが潔癖であることを求めたのは」

9「自分の気持ちの強さを示そうとしていたに過ぎない」

9「27が一番を求めていたのと、何も代わらない」

9「所詮偽りの愛だ」

2「いや、違うねっ!」

9「!!?」

 
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 15:45:24.29:8Nh8YiYn0

2「お前の姿は確かに俺を感動させ、力を与えてくれた」

2「それは、絶対に偽物じゃないよ」

9「……だが、オレの本心はっ」

2「邪な心を秘めているのは誰でも変わらない」

2「その上でお前の様に生きることが出来るなら、それはきっと愛の力だよ」

9「……」

2「それに、あずにゃんを愛したい、だけど不純な気持ちも押さえ切れない」

2「そんな思いが、俺たちにペロペロをさせるんだろ?」

9「ペロペロ?」

2「そうだ、あずにゃんにエッチなことをしてみたい」

2「だけど大切なあずにゃんを汚したくないっ」

2「そんな思いが、俺たちにペロペロをさせるんだ!」

 
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 15:56:00.10:8Nh8YiYn0

9「……ペロペロか」

9「ただの卑猥な悪ふざけだと思っていたが」

9「その奥には、自分の愚かさを見つめた上で」

9「それでもあずにゃんを愛したいという、純粋な願いが込められていたのか……」

9「2、お前には教えられたよ」

9「これで俺はまた歩き出せるっ」

9「ありがとう2」スッ

2「ああっ」スッ

ガシッ

9から差し出された手を2は強く握り返した

9(仲間……か)

 
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 16:12:59.99:8Nh8YiYn0

男「驚いた、このK・Z・NYANシステムを自力で抜け出すとは」

男「これ以上はもう、闘ってくれはせんだろう……」

部下「しかしもうエネルギーは十分集まりました」

部下「いつでも行けます!」

男「そうか!!」

男「よし、やっとだな、これであの若者達も用済みだ」

部下「しかしどうでしょう?」

部下「あの者ども、男様の力の実験台にちょうどいいのでは?」

部下「あいつらごときと闘っても、計算上、何も問題はありません」

部下「世界を相手にする前に、肩慣らしも必要なのでは?」

男「ふふふ、それもそうだな……」

男「私の夢に協力してくれた礼に、あいつらに見せてやろう」

男「神の力というものをなっ」

 
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 16:32:28.95:8Nh8YiYn0

3「ふぅー、よかったぁー」

3「もう闘いは終わりにしましょう」

3「心を操ってまで闘わせるなんて、絶対におかしいですよ」

2「そうだな……」

ドドドドドドドドドド

3「なんだ?地震か!?」

9「あれを見ろっ!」

突然上空の一部が光だし、そこに男が現われた

男「すまない、もっとスマートに現われようと思ったのだが……」

男「力のコントロールになれなくてねぇ」

2「まさかっ、テレポートしてきたのか!?」

男「その通り、最初に説明した様に、ここは現実とイマジネーションの狭間」

男「力があれば、こんなことも出来る……」

男「まあ、君達程度では、エネルギー波を出したり、空を飛んだりが限界だろうがね」

 
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 16:49:47.19:8Nh8YiYn0

3「なんであなたがそんな力を?」

3「まさか僕達よりも、スゴくあずにゃんが好きだったとか……?」

男「ははは、そうだといいのだが、私は二次元などに興味は無いのだ」

男「だから、君達の様な若者からいただいたのだよ」

2「!!?」

9「まさか、この闘いの意味は!?」

男「私が使わせてもらう、力を集めるためだ」

男「闘わせることにより、力を集る効率が増すんだ」

男「他の参加達者も、頭に機械を取り付け搾り取ったがね」

3「そんなっ、そんなことの為に僕達あずにゃんファンを騙したのかっ!?」

男「ふふふ、君達には、本当によく頑張ってもらったよ」

男「力の計測でトップだった27君と9君」

男「彼らに闘ってもらい、その当て馬として2くんと3くんを選んだのだが」

男「君達も、計算以上の働きをしてくれた」

 
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 17:04:05.34:hVtVNaSj0

2「俺たちを命がけで闘わせて」

2「あずにゃんに会わせるのは嘘でしたってか?」

男「ああ、まあそうだね、会わせることも出来ないではないが」

男「私にはまったくメリットが無くてね、悪いねぇ」

2「ゆるせないっ!」ダッ

男「やれやれ、だから謝ってあげてるってのに」スッ

バーンッ!!!

2は男に向かって行くが
男が少し指を動かすと、その衝撃波で吹き飛んだ!

2「ぐわぁっ!!!」

3「2さん!?」

男「君達は自分の立場がわかってないな」

男「こうやって話してあげてるだけでありがたく思うべきなんだよ」

男「君達は神の前にいるんだ」

9「この野郎っ、狂ってやがる!?」

 
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 17:22:05.56:hVtVNaSj0

男「私と戦おうなんてのがもはやナンセンスなのだよ」

男「私は、君達の様な物理的攻撃が出来るだけでないのだ」

3「何が神だ!?あずにゃんファンを騙して力を奪って」

3「その力で好きなことをしようとしているだけだろっ!?」

男「ふふふ……厳しいな」

男「君達の様なオタクな若者は、本当に騙しやすい」

男「萌えキャラという餌さえあれば、いくらでも集まるし、いくらでも金を落とす」

男「その結果、私の様な大人に利用され、搾取される」

男「君達は、いつもやってる事を、今回もやっただけだろ?」

3「許せないっ、あずにゃんを好きな気持ちを利用するなんてっ!」

3「このやろーっ!!!!」

3は男に向かっていった

男「じゃあ、今度はこういうのはどうかな?」

 
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 17:36:13.01:hVtVNaSj0

男が指を振ると3の周りの空間が歪み始めた

3「えっ、あれ?なんだ?」

その歪んだ空間の狭間に吸い込まれるかのようにして3は消えてしまった

2「えっ……3っ、おい3っ!!!」

男「ふははははっ、あはははははっ」

9「貴様っ、3をどうした!?」

男「大したことはしてない、吹き飛ばしただけだ」

2「だが、3は消えてしまったぞ!?」

男「ふふふ、吹き飛ばすといってもねぇ」

男「この三次元の空間軸で、力を加えて位置を移動させたんじゃない」

9「まさか!!?」

男「そうだ、どこか違う世界に吹き飛ばしてあげたんだよ」

2「そんなっ、じゃあ3は!?」

男「その肉体はどうなったか想像も出来ないなー」

男「少なくとも、生きてはいないだろう」

 
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 17:37:28.80:hyMdliqb0
なぁ……ここまで読んで気づいたけどこれけいおん関係なくね?

 
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 17:40:38.72:HDt3uMukP
>>91
愛とは何か、を巡る物語だな

あずにゃんぺろぺろ

 
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 17:51:59.08:hVtVNaSj0

2「そんなっ、3はっ、死んだって言うのか?」

男「君に少し学があればわかるだろうが」

男「そのままの形で時空を超えられるわけが無い」

男「どこか分らない飛ばされた先で、同じように肉体が保てる確立はほぼ0だ」

男「まあ、私という例外を除いてだがね」

2「3はいい奴だった……」

2「俺をあずにゃんへの気持ちに、向き合わせてくれたのも3だっ」

2「俺は、貴様を絶対に許さないっ!!!」

9「オレも戦うぞっ!」

9「3も2も、オレの仲間だっ!仲間の為に、貴様を倒すっ!!!」

男「はぁ、君達はまったく分ってくれないんだな」

男「3君に起こったことを見て、私を倒すなんて発想がよくできるねぇ」

 
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 18:04:21.08:hVtVNaSj0

男「例えば、私が君達の体をバラバラにしたいと念じればその通りになる」

男「君達を虫や動物の姿に変えたっていい」

男「戦うだなんて、本当にどうかしているよ」

2「ああ、例えそうだとしても、俺はお前を倒すっ」

9「あずにゃんよ、俺たちに力をっ!」

2,9「「うぉぉぉおおおおおおおおおっ!!!!!」」

男「まったくバカな……」

男「もういいっ、死ねっ!」

 
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 18:15:33.44:hVtVNaSj0

男「消えろっ、蒸発しろっ」

男はまた指を振った
これで2と9は死ぬはずだった

2,9「「ぉおおおおおおお!!!!!」」

しかし2と9は依然男に向かってくる

男「おいっ、どうした!?」

男「なぜ思い通りにならないっ!?」

男「爆発しろっ、バラバラになれっ!」

2,9「「おおおおおおおおおおっ!!!!!」」

男「なっ、何故だ!!?」

ドガーッ!!!!

2と9のパンチが男にきまる
男は飛ばされて地面に落ちていく

ドサッ

男「なっ、これは一体……!?」

 
98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 18:26:59.62:hVtVNaSj0

男「なぜだ、どうして力が使えないっ、私は神になったはずだっ!?」

2「神も地に落ちたってか?」

9「覚悟しろ男っ!!!」

男「……くそっ」

男「そうかっ、お前たちかっ」

男「お前たちの、私の思い通りにさせたくないという気持ちが」

男「私の力を抑えてるのか……!?」

男「ガキがぁ……」

男「私の永年の夢を邪魔するとは……」

男「私はこの力で世界を支配し、神となるのだっ」

男「お前らの様なオタクの屑に邪魔されてなるかぁああああ!!!!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

2「なっ、なんだ!?」

 
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 18:40:21.17:hVtVNaSj0

地響きが鳴り出し
男の体が大きく、筋肉が膨れ上がる

2「なっ、なんだこりゃ!?」

9「もはや人では無いな……」

男「もうよいっ!」

男「物理的な攻撃だけでお前たちを殺す」

男「殴り蹴り、はらわたを引きずり出してやるっ!!!」

2「おいおい、それが神か?バケモノだろ?」

2「怪人は、ヒーローに倒されるって決まってるんだよ!」

男「黙れガキがぁっ!!!」

ドガーンッ!!!!!!!!!!

2「!!?」

9「!!!!?」

男の振り下ろした拳は、まるでミサイルが落とされたような衝撃となった!

2「こんなの、まともにもらったら……」

9「2、散開して逃げながら戦うぞっ」

 
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 18:56:26.99:hVtVNaSj0

男「無駄だぁ!!!」

2「なっ、速い!?」

9「危ないっ2!」

ドガーン!!!!

辛うじて2を庇った9は壁に叩きつけられた

9「ぐっ、かはっ!?」

9の口から血がこぼれる

2「9っ!?」

2(あの9が一撃で!?)

男「どうしたヒーロー、私を倒すんじゃないのか?」

2「くっそーっ!!!!」

ドガガガガガッ ドガガガガガッ

2は男に拳の連打を浴びせる
しかし男には全く効いていない

男「ふん、やはり所詮はこんなもの……終わりだ」

男は2の頭を掴み、片手で持ち上げ、握りつぶそうと力を入れる

 
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 19:03:24.84:hVtVNaSj0

2「ぐわぁああああああああ!!!!!」

2は苦しみ悲鳴を上げ
2の頭はミシミシと音を立てる

9(男は強い、圧倒的だ!)

9(だが、オレは、俺達は負けないっ!)

9「あずにゃんよ、俺たちに勝利の一撃を!」

9の前に輝く氷の剣が現われた

9「オレはこの一撃に、命をかけるっ」

9「うぉおおおおおおおおおお!!!!」

ジャキーン!!!

2を持ち上げている男の背後から
9の剣が切りつけられる

辺り一面に青い閃光があふれる 

 
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 19:14:13.10:hVtVNaSj0

その閃光が収まった後に現われたものは……
絶望だった

9の氷の剣は砕け散り
男には少しもダメージを与えていない

9「そん……な……っ?」

男「おやおや、君達は仲良しだね」

男「一緒に死にたいって言うのかな?」

男「ならば、お望通りにしてやろう」

男は9の2を掴んでいる方と逆の手で9の首元をつかんだ

9「ぐっ…グガァっ…」

男「おや、苦しいかい?だがそれももう終わる」

男「このまま二人同時に壁にぶつけて、頭を潰してあげるからね」

男「ふははははははっ」

男はすごい勢いで壁に向かって飛んでいく
もうすぐ全てが終わる

 
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 19:23:13.95:hVtVNaSj0

3(あれ?)

3(ここは一体……)

3(僕はどうしちゃったんだろう?)

3(そうだ、たしか僕はあずにゃんのお楽しみ会に出かけて)

3(でもそれは嘘で……)

3(そうか、僕はもう死んじゃうのか)

3(でも、やっぱり、あずにゃんに会いたかったなぁ)

3(最後の一目でも、あずにゃんに……)

3(あの場所で使えた不思議な力)

3(強く念じればあずにゃんにも会えるはずだっ言ってたな)

3(だったら会いたいな、あずにゃん……)

3(僕を、あずにゃんの、元へ)

3が違う世界へ飛ばされるとき
3はあずにゃんの世界へ行きたいと念じた

本来3の力だけでは無理であった自由に世界を移動する能力が
偶然にも引き起こされたっ!

 
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 19:35:06.64:hVtVNaSj0

純「それで、お楽しみ会って何するの?」

梓「それは、みんなでゲームしたり、ケーキ食べたりー」

純「ゲームって?」

梓「えっと、トランプとか?」

純「なんで私に聞いてくるのっ?」

梓「えへへ、実はまだ考え中なんだよね」

純「お楽しみ会にトランプって、なんかインパクトないよー」

梓「そうかな?楽しいよ」

純「もっとこう、ビンゴとかー、ツイスターゲームとかさー」

 
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 19:45:13.57:hVtVNaSj0

3「はあっ、はあっ」

3「僕は……死んでないのか?」

3「でもなんだこの場所」

3「知らない街だ……」

3は街中の歩道にいた
3の背後には家の塀があったが
それをよく見ると空間が歪んで見える

3「まさかっ、僕はココを通って違う世界に来てしまったのか!?」

3が辺りを見回すと数人の人が歩いている
その中に、女子高生の二人組みを見つけた
それは……

3「!!?」

 
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 19:56:55.24:hVtVNaSj0

3(あっ、あずにゃん!!!!!?)

3(あずにゃんがっ、あずにゃんが僕の直ぐ近くにっ!?)

3(僕はっ、あずにゃんのいるけいおん!の世界へ来てしまったのか!?)

3(そんなっ、なぜ僕がっ!?)

3(あんなに強い27さん、9さん、それに2さんじゃなくて)

3(僕がっ、あずにゃんに会うことが出来るなんて!?)

3(やった!)

3(あずにゃんに会いたいっ、よく見てみたいっ、お話してみたい)

3があずにゃんの元へ急ごうと思うと
体が宙に浮かび上がった

3(えっ、ここでも力が使えるの!?)

3を見た近くの通行人は目を丸くした
3は慌てて着地し、誤魔化すように、その場で飛び跳ね
通行人は怪訝な顔で3をジロジロと見ながら去っていった

 
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 20:03:13.16:hVtVNaSj0

3(この力……)

3(そうか、そうだったっ)

3(僕は今、あの男と戦っているんだった!)

3(早く戻らないと、2さんや9さんが危ないかもしれないんだ!)

3が背後の家の塀に目をやると
そこには確かに空間の歪みが見て取れた
心なしか先ほどより小さな歪みになっている

3(ここへ飛び込むとまた帰れるかな?)

3(早く帰って、2さんと9さんを助けなきゃっ!)

3(……)

3(でも……っ)

 
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 20:10:29.44:hVtVNaSj0

3(僕が戻ったからってどうなるんだ?)

3(僕なんて、2さんと9さんに歯が立たないよ)

3(そんな僕が戻ったって……)

3(それに、もう2さんも9さんも負けちゃってたら?)

3(殺されに戻るようなもんだっ!)

3(それよりも)

3(ここにはあずにゃんがいるんだっ!)

3(僕も、不思議な力が使えるっ!)

3(この世界なら幸せになれるかも知れない)

3(元の世界に一体何があるって言うんだ?)

3(夢が無く、つまらない世の中)

3(学校、会社、くだらないものばかり)

3(僕は、今、あんなに憧れていたけいおん!の世界にいるんだっ!)

3(ここであずにゃんに会って、不思議な力で成功して)

3(あずにゃんをお嫁さんにするっ!今の僕には出来るかもしれないんだ!!!)

 
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 20:18:51.72:hVtVNaSj0

3がまた空間の歪を見ると
また少し小さくなっていた

3(まだ今なら帰れる)

3(だけど、死にに帰るようなもんだ)

3(それより、この世界でっ)

3(誰だってそうするはずだ)

3(2さんも9さんも僕を責めたりしないよ)

3(だから、はやく帰り道が閉じて)

3(帰れなくなってくれ……)

空間の歪はどんどん小さくなる
そしてもうすぐ、3が通り抜けられない大きさになる

3(いいんだこれで……)

3(いいんだ……)

3(ううっ、でもっ、でもっ!)

3「ああっ、くっそーっ!!!!!!!!!!」

 
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 20:23:57.14:hVtVNaSj0

梓「わっ!?」

純「えっ、なに!?」

二人の女子高生は、3の大声に驚き振り返った
しかし既にそこには誰もいなかった


3「これで良かったんだ」

3「僕は元の世界へ帰り、2さんと9さんを助けるっ!?」

3「だって、仲間を見捨てて生きる卑怯者なんてっ!」

3「あずにゃんに会う資格なんてないんだっ!!!!」

3「僕は、卑怯者としてあずにゃんに会うよりっ」

3「少しでもあずにゃんに相応しい男になるためにっ!!!」

3「僕は戦うっ!!!!!!!!」

 
115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 20:34:02.82:hVtVNaSj0

梓『ありがとう3さん』

梓『私は3さんが正しい行動をとると信じていました』

3(えっ、君は……あずにゃん?)

梓『今のあなたなら、どんな困難にも立ち向かえます』

3(でもっ、あずにゃんはさっきの世界で……あれ?)

3(これは僕の幻想なのか?)

梓『だいじょうぶです3さん』

梓『あなたは元の世界に戻っても』

梓『誰よりも強く逞しくなれます』

梓『だって、私がいつでもあなたを守るから』

3(これは、僕の見ている幻のはずだ……)

3(だけど何故だ?)

3(なんでこんなに勇気と力が湧いてくるんだ!?)

3(もうっ、僕は何からも逃げないっ、負けないっ!!!!)

3(2さんと9さんは僕が守るっ!!!)

 
116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 20:42:11.36:hVtVNaSj0

男「おやおや、君達は仲良しだね」

男「一緒に死にたいって言うのかな?」

男「ならば、お望通りにしてやろう」

男は2を掴んでいる方と逆の手で9の首元をつかんだ

9「ぐっ…グガァっ…」

男「おや、苦しいかい?だがそれももう終わる」

男「このまま二人同時に壁にぶつけて、頭を潰してあげるからね」

男「ふははははははっ」

男はすごい勢いで壁に向かって飛んでいく
もうすぐ全てが終わる

しかしその時、何も無いはずの男の前の空間から
3が飛び出してきたっ!!!!!

3「くらえーっ!!!!!!」

ドガァーーーーッ!!!!

男は稲妻の様な3のパンチを顔面にもらい
2と9を離し回転しながら地面に激突した

3「男っ!貴様は僕が倒すっ!!!」

 
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 20:52:01.30:hVtVNaSj0

2「はあっ、3っ、生きていたのか!?」

9「助かった、だが奴は強力だぞ!」

3「だいじょうぶです、今の僕は誰にも負けません」

2(3の奴、さっきまでとは顔つきがまるで違う!?)

3「いくぞ男っ!!!」

男「3め、わざわざ死にに戻ったのか?」

男「いいだろう、先ずはお前から殺してやるっ!!!」

ドゴーーーンッッ!!!

男のパンチが3の腹に決る

しかし3は動じない

男「なんだと!?」

3「おらぁっ!!!」

ドガァーッ!!!

3の右フックが男の顎を打ち抜き
男はよろける

男「ばか……な?」

 
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 21:05:23.13:hVtVNaSj0

男「そんなはずは無いっ!」

男「こんなガキにっ、神である私がぁっ!!?」

男「うがぁあああああああ!!!!」

男は3に激しく殴りかかるが
3はそれを受けた上で打ち返していくっ!

ドガガガガッ ドガガガガッ

2「3の奴、まるで別人だ!これなら勝てる!!!」

9「あれが……3の本当の力?」

3「僕は、あずにゃんの為なら、どこまでも強くなってやるっ!!!!!」

ドガーーーッン!!!!

3は男を殴り倒し見下ろす

3「もう諦めろ、お前では僕に勝てない」

男「なんだこの力……」

男「完全に計算外だ……」

男「なぜだ、私は何千人ものお前らの様な奴から力を奪った」

男「さらにそれを増幅して……何万倍もの力を得た」

 
120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 21:15:41.96:hVtVNaSj0

男「それが、お前たった一人に……」

3「一人なんかじゃない!」

男「なんだと?」

3「僕はあずにゃんと、全てのあずにゃんファンに代わって闘っている」

3「お前の様な外道に負けるわけが無いんだ」

男「クククッ、ハハハハッ」

3「何がおかしい?」

男「どうやら私はお前たちのことを見くびっていたようだな」

男「よかろう、もう終わりだ……」

2「ふぅ、やったな」

9「3、お前のお陰だ」

3「いえ、二人がいたから、僕はここまで強くなれたんですよ」

男「終わりだ……」

男「全て終わらせる、お前たちを道連れにしてなっ!」

2「!!?」

 
121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 21:28:42.28:hVtVNaSj0

男「私は力を使うに当たって、安全装置をつけていたのだ」

男「いくら強力でも、私が扱えられなければ意味が無いからな」

男「私がフルパワーを出せば、私の身も、この施設も滅ぶだろう……」

男「だがな、貴様らの様な屑に私の野望を阻止されるくらいならばっ」

男「私の命もろとも、全てを消し去ってくれる」

2「なんだと!?」

男は上空へ飛び上がり2達の方へ構えた

男「これが最後の一撃だ!」

男「全て滅びろっ!!!!!!!」

ドギューーーンッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!

激しい光線が発せられる それに対抗して2達も男に光線を発する

2「くそっ、なんてパワーだ」

3「そんなっ、まだこんな力を隠してたなんてっ!!!」

9「くそっ、押しつぶされるっ」

2達は男に力負けしている
足元の地面にひびが入る

 
122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 21:38:55.49:hVtVNaSj0

2「だけどっ、俺達は負けないっ!!!」

3「僕達にはあずにゃんがついているんだ!!!」

9「最後の力を振り絞るっ、行くぞみんなっ!!!」

2,3,9「「「いっけーっ!!!!!!!!!」」」

ゴゴゴゴゴゴゴッ ガガガガガガガガッ

辺りが光に包まれ、真っ白になる

ドガーンッ!!!!!!!!

激しい爆発音

眩しい光は次第に収まり

一筋の光だけが残った

2達の上空はるかに開いた穴から光が射す

ココは地下の施設だったのだ

2「はあっ、はあっ」

2「みんな、無事か?」

 
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 21:48:37.12:hVtVNaSj0

3「な、なんとか……」

9「やっと、終わりだな」

2「ああ、そうだな」

2「やれやれ、大変なお楽しみ会だったな」

3「まあ、盛大ではありましたけどね」

9「退屈はしなかったよ」

2「あーあ、お土産のあずにゃんグッツだけは持って帰りたかったな」

3「あはは、やっぱり2さん、欲しかったんじゃないですか?」

2「ああ、そうだ、恥かしがってただけだ」

2「でも、恥かしがらないで、自分に正直になれば」

2「こんなにすごい冒険や感動に出会えるんだな」

3「2さん……」

9「そして、大切な仲間にもなっ」

2「ああっ、そうだな」

3「さあ、もう帰りましょう!」

 
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 21:57:02.65:hVtVNaSj0

バキューンッ

9「ぐわっ!?」

突然銃弾が9の肩をかすめる!

部下「この……くそガキが!」

2「お前はっ、男の手下のっ!?」

部下「ちくしょう、計算が狂っちまった」

部下「男の計画が失敗するまではオレの差し金通りだったんだがな……」

3「ちょっと、なんなんですか!?銃を置いてください」

3「じゃないと僕達の力でっ!」

9「待てっ、俺たちのTシャツは、最後の衝撃で敗れている」

3「そっ、そんな!?」

 
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 22:03:44.33:hVtVNaSj0

部下「お前たちが男を倒した後で」

部下「俺が全能の力を手に入れる手はずだったがな……」

部下「とち狂った男のせいで、施設の一部が破壊され」

部下「温存していた力も、かなり消費されてしまった」

2「なにっ!?」

2「お前はっ、俺たちが男を倒すことを見抜いていたのか?」

部下「男は有能で行動力があったが、しかし馬鹿だった」

部下「二次元の良さも分からないほど、脆弱な想像力だった」

部下「お前たちが発揮する本当の力など、考えもしなかっただろう」

 
127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 22:10:11.48:hVtVNaSj0

部下「だから肩慣らしだとかなんとか言って、男をお前たちと戦わせた」

部下「お前たちは、俺の予想通りに動いてくれたよ……」

2「くそっ、あの男すらも騙されていたのか!?」

部下「お前達はここで殺すはずだったが」

部下「男のせいで仕事が増えた」

部下「お前たちから力を搾り取る」

部下「だいじょうぶ、心配するな」

部下「脳に電極を刺して」

部下「廃人になるか死ぬかするだけだ」ニヤリ

 
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 22:21:20.32:hVtVNaSj0

9(3……)チラッ

3(9さん、やるんですね?)コクリ

9「殺されてたまるかよ!」

部下「!!?」

9は突然走り出した
部下は9に向けて銃の狙いをつける

そこへ3が部下にタックルをした

部下を転ばせて銃を奪う
そのはずだった……

だが部下の体は鉄の塊のようにびくともしない

ドガッ!!!

3「ガハッ!?」

3は部下の膝蹴りをくらい、その場で倒れた

部下「やれやれ、馬鹿どもが」

部下はおもむろに上着を脱ぐと
2達が着ているのと同じ、あずにゃんTシャツを着ている

2「!!?」

 
129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 22:26:37.66:PxrWVojF0

部下「俺も、いや、今は俺だけが力を使えるんだ、無駄なことはするな」

部下「そして、コイツを殺されたくなければ、俺について来いっ」

部下は足元の3に銃口をむける」

9「……くそっ!」

2「ココまで来て、負けるのか……?」

部下「ははは、心配するな」

部下「お前達の大好きなあずにゃんには」

部下「俺が会ってきてやる」

2「なんだと!?」

 
130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 22:40:24.58:PxrWVojF0

部下「男は世界を征服するだとか、神になるだとか」

部下「馬鹿みたいなことしか言ってなかったな」

部下「全く愚かだ、せっかく二次元の世界に行けるのに」

部下「こんな糞つまらない現実世界に執着するなど……」

9「どういうことだ?」

部下「おれが力を手にしたならば、まずこの世界を破壊する!!!」

2「なっ!!?」

部下「この世界は糞だ」

部下「どう糞かといえば、俺の様な秀才エリートが」

部下「男みたいな良家に生まれただけの、ボンボンに頭を下げなきゃならないって程糞だ」

部下「出世も、金も、女も、この世界じゃたかが知れてる」

部下「だが二次元の世界はどうだ?なんでもアリだ」

部下「オレはこの糞世界を破壊し、力を持ったまま自分の好きな世界を渡り歩く」

部下「まずはお前らの大好きなあずにゃんを」

部下「たっぷり可愛がって犯しまくってやるから、安心しろよ」ニヤニヤ

 
131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 22:47:47.79:PxrWVojF0

2「そんなっ!?許せない!!!」

部下「おっと、逆らうのか?3が死ぬぞ?」

部下は3の頭に銃口を押し付ける

3「僕の事はいいから、2さんっ!」

部下「だからぁー、オレは力が使えるから、勝てないって」

部下「あーっ、もう面倒だ」

部下「全員気絶させて連れて行くか」

部下「死なないように手加減するのが難しそうだぜ……」

9「くっ……」

2(なすすべ無しなのか……?)


???「ちょっと待てよ!」

 
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 22:55:53.08:PxrWVojF0

2「えっ、お前は……」

9「なにっ?27!?」

27「さっきから聞いてりゃなんだ?」

27「おっさん、おれのあずにゃんをどうするって言ったぁ!?」

部下「ああ、お前のことを忘れていた」

部下「心配するな、お前の頭にも電極を刺してやるからな」

27「その電極、お前のケツにぶち込んでやるよ!」

部下「このガキが、死ぬか?」

9「止めるんだ27!お前のTシャツは破れている」

9「力は使えないんだ!!!」

部下「こいつだけは我慢ならん」

部下「ここで死ね!」

ドキューン!!!

部下の拳銃から発射された銃弾は27の額に命中した!

 
137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 23:05:46.50:PxrWVojF0

だが27は倒れない!

部下「なに!?」

9「なっ!!?」

27「ビックリしてるお前たちにビックリだ」

27「おれがあずにゃんを愛する気持ちは一番強いんだぞ?」

部下「だがっ、力の増幅装置も無しにっ!?」

部下「Tシャツ無しじゃ、四人がかりでフィギュアを持ち上げるので、精一杯だったはずだ!?」

27「なんだよ、秀才エリートじゃ無かったのか?」

27「簡単な事だ、今のオレは、増幅装置がなくても銃弾をはじける程の力を持ってるんだ」

部下「そんなバカなっ、ありえないっ!!?」

 
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 23:15:35.85:PxrWVojF0

部下「バケモノめっ、死ねっ!!!」

ドギュン! ドギュン!

部下は拳銃を何度も撃つが
27には全く通用しない

27「ったく、ちょっとは痛いんだけどな」スタスタ

部下「やめろっ、来るなっ!!!」

ドギュン! ドギュン! ドギュン!!!

カチッ カチッ

部下「たっ、弾がぁっ!?」

27「あずにゃんに酷い事しようって奴はぶっ飛ばす!」

27は炎のオーラを纏い、部下に殴りかかる

27「くらえぇーっ!!!!」

ドゴォッ!!!

部下「ぐはぁーっ!!!」

部下は壁に激突し、気を失った

 
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 23:26:27.81:PxrWVojF0

27「これで終わりか……?」

2「助かったよ27、よく来てくれた!」

27「別にお前たちの為じゃない」

27「せっかく寝てたのに、騒がしいから起きてみりゃ」

27「銃もってムカつくこと言う奴がいたから殴っただけだ」

9「27……」

27「建物ボロボロだし、さっきの奴は銃で脅してくるし」

27「結局闘いはどうなったんだ?」

3「それがですね、あずにゃんに会わせてもらえるってのは」

3「嘘だったんですよ……」

27「そうか…」

3「あれ?27さんなら怒りそうなもんだけど?」

27「騙されたのは悔しいが、もう、いいんだ……」

3「へっ?」

 
140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 23:38:57.27:PxrWVojF0

27(俺は確かにあずにゃんの声を聞いた)

27(あずにゃんに会ったんだ……)

27(あずにゃんは、此処ではない何処かにいるんじゃなくて)

27(俺のすぐそばにいてくれる……)

27(そうだよな、あずにゃん?)

ゴゴゴゴゴゴゴゴッ

2「今度は何だ!?」

9「大変だっ!建物が崩れるぞ!!!」

3「えっ、どうしようっ!?」

27「上に穴が開いてるっ!」

27「あぞこまで俺がみんなを運んでいってやる!」

建物が崩壊しだした
巨大な瓦礫が落ちてくる

グラグラ ドガーン

3「わっ、はっ、早くお願いします!」

9「待てっ、俺は残るぞ!?」

 
141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 23:45:44.44:PxrWVojF0

9「俺は、男と部下を連れて出るっ!」

27「バカヤロウっ、そんな暇無いだろっ!」

9「大丈夫、部下のTシャツを俺が着て、その後男も拾って脱出する!」

9「お前たちは早く行けっ!?」

2「そんなっ、置いて行ける訳……」

2「わっ!?」

27は2と3を脇に抱える

2「何するんだっ!?」

27「9は一度決めたら曲げない男だっ」

9「ありがとう、27」

27「ふんっ、だから絶対に無事に脱出しろよ」

9「ああっ、約束だっ」

2達は飛び立ち、地上へと向かった

 
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/26(水) 23:56:03.05:PxrWVojF0

27「くそっ、おかしいな」

2「どうした27!?」

27「飛ぶ速度が弱まっている……」

27「力が……弱まっているのか!?」

3「そんなっ!?」

2「くそっ、やっぱりこの施設から離れたら、力が使えないんだ」

27「地上まで持てばいいんだが……」

3「ヤバイ、確実に遅くなってる……って」

3「ダメだよっ、もう届かないっ」

2「俺たちも飛ぼうと念じるんだ!」

2「少しは加勢になるはずだ!」

3「わっ、わかりました!」

しかしその努力も空しく
推進力は次第に弱まり、ついに止まろうとしていた

27「くっそーっ!!!!」

 
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 00:07:43.54:RKhuEH2B0

その時、したから物凄い勢いで何かが迫ってきた!

3「9さんだっ!!!」

9「このまま一気に、お前達ごと押し上げるっ!!!」

9「いっけぇーーーっ!!!!」

バァッ!!!!

2達は外へ放り出された


2「おーい、みんなぁ、無事か?」

3「今度も、なんとか生きてるみたいです……」

27「いててて、力使えなきゃ、俺の体はデリケートなのによ」

9「こっちも平気だ、男と部下も大丈夫そうだ」

3「この人達には殺されかけたのに、よく助けましたねー」

9「……」

3「この人たちって、こうやって見ると、ただのお爺さんとおじさんなんだなぁ」

 
144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 00:16:14.18:RKhuEH2B0

9(見捨てる訳にはいかないんだ……)

9(こいつらとオレは別じゃない)

9(同じような欲望を、俺も秘めているんだ)

9(だからこそ、オレは、必ず正しい道を歩んでみせる)

9(見ててくれっ)

9(あずにゃん……)


2「色々あったけど、これで本当に終わりだな」

3「まったく、警察になんて話しましょう、信じてくれるかな?」

2「腹も減ったし、とにかく疲れたよ」

27「オレは早く帰って、けいおん!BD見たいぜ」

3「27さんは流石ですね」

27「当たり前だっ、お前たちとはレベルが違うんだ!」

27「それと9っ!」

9「なんだ?」

 
145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 00:29:23.52:RKhuEH2B0

27「この次は、絶対に負けないからな!」

9「お前、まだそんな事言ってるのか?」

27「おれはお前に負けて、そして強くなれた!」

27「また勝負しようぜ!」

9(勝負か、あずにゃんへの気持ちを競い合うこと自体、不純なことだと思っていたが)

9(これはこれで、いいのかな……?)

2「27と9は、いい友達になれそうだな」

27「バカヤロウっ、そんなんじゃない!!!」

2,3「あはははっ」

9「人気の無い山道だが、すぐ下に町も見える」

9「人里から遠くないだろう、助けを呼んでくるよ」

2「ああ、頼む、俺と3はちょっと動けそうにない」

2「27も一緒に行ってやってくれ」

27「なっ、なんだよ、仕方ないな……」

 
146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 00:37:21.45:RKhuEH2B0

3「ねえ、2さん」

2「ん?どうした?」

3「僕は本当に、あずにゃんのお楽しみ会に行きたかったんです!」

2「ははっ、そりゃそうだろうな」

3「僕は、自分の日常が好きになれなくて、けいおん!の世界に逃げたいって」

3「いつもそう思ってました」

3「僕はあの部下と同じなんですよ」

2「3、お前……」

3「だけど、今日を乗り切ってみると」

3「そうじゃないんだってわかりました」

3「逃げた先に、僕が求めるあずにゃんは居ないんだってわかりました」

3「僕がもし本当に次元を越えて、あずにゃんにあったとしても」

3「それはきっと本当のあずにゃんじゃないんです」

3「あずにゃんは、僕が僕としていられる場所にいるんです」

 
147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 00:44:31.11:RKhuEH2B0

3「えっと、あれ?僕は何言ってるんだろ?」

3「自分で自分の言ってることが分らなくなってきちゃった」

2「いや、わかるよ」

3「えっ?」

2「なんとなくだけど、俺にもわかる……」

2(あずにゃんのお楽しみ会か)

2(もしかしたら俺は、いや、俺たちは)

2(本当にあずにゃんと会えたのかもしれないな……)





梓『みなさん、私を思ってくれてありがとう』

梓『私はいつでも、皆さんのそばにいますよ』



お わ り

 
148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 00:49:53.92:R8+x96Jw0


 
149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 01:08:07.53:kDifDdbkO
乙乙
前回の>>2達も見てるといいな

 
152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 02:28:55.51:qo1MhUgF0

けいおんほとんど関係なかったなw