1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 23:17:47.68:+e9zmhD50

土曜日

ハルヒ「今日の団活は、みんなでラーメンを食べに行くわよ!」

キョン「なんだってんだ?急に?」

ハルヒ「昨日買い物に行ったときにたまたま見つけたお店なんだけどね。元は関東にしか無いお店だったらしいんだけど、1ヶ月ほど前に関西にも進出したんだって。」スタスタ

ハルヒ「それが凄い行列でね!あれは何か秘密があるわね!」スタスタ

キョン「何故そんな確信が持てる?」スタスタ

ハルヒ「だって!並んでる人たちの目が普通じゃないんだもん!なんかこう!何かを悟っているかの様な目ね!」ピタッ

ハルヒ「ここよ!」

キョン「『ラーメン二郎』・・・?」

 
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 23:20:54.64:+e9zmhD50

古泉「確かに凄い行列ですね。」

ハルヒ「でしょ!?私、今までラーメン食べて心の底からおいしいって思ったことないのよね。ここは期待できそうだわ!並ぶわよ!」

客’s「(ジー)」

みくる「ふぇ・・なんか見られてますぅ・・・」

長門「・・・・・。」

 
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 23:23:52.58:+e9zmhD50

20分後・・・

ハルヒ「ふー!やっとお店の中に入れたわね!」

キョン「食券買わなきゃだめなのか。小銭ねえや。ほれ。」ヴィーン

常連1「ちょっとあなた。」ズイ

キョン「え?俺ですか・・・?」

常連1「今1000円札入れなかった?」

キョン「はあ。入れましたけど・・・。」

常連1「ギルティー!」

キョン「(ビクッ!)」

常連1「二郎の券売機は両替用じゃないんですよ?小銭を用意してくるのが常識でしょう?」

キョン「す、すみません。(普通なのか・・・?)」

常連1「まあ初心者のようですし。今後は気をつけるように。」

キョン「はあ・・・。(初心者ってなんだよ!)」

 
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 23:28:15.17:+e9zmhD50

ハルヒ「何よあいつ!たかがラーメン食べるだけにえらそうに!!」

客たち「(ギロッ)」

ハルヒ「うっ・・・。何よ!」

キョン「落ち着けハルヒ。すみません大きな声出して。」

客たち「マッタク。ウルセエンダヨ。ジロウニクルシカクナシ。ツマミダセ。デモカオハイイナ。」ブツブツ

古泉「なかなか独特な店ですね。」

 
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 23:32:47.69:+e9zmhD50

ハルヒ「き、気を取り直して食券買うわよ!えーと、何々?小、小ブタ、小ブタW、大、大ブタ、大ブタWか・・・。」

キョン「普通はないのか。じゃあ俺は大で。」

古泉「じゃあ僕もそれで。」

みくる「私は小でいいです~」

長門「・・・。」ピッ

ハルヒ「おっ!有希は大ブタWね!じゃあ私もそれにするわ!」

キョン「大丈夫かよ?」

ハルヒ「平気!平気!たかがラーメンよ!」

客たち<プークスクス。

古泉「・・・・・・。」

 
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 23:37:23.10:+e9zmhD50

ハルヒ「食券をカウンターに置くのね。」スッ

キョン「はぁ。なんか疲れた・・・。」スッ

古泉「んっふ」スッ

みくる「ふえ~」スッ

長門「・・・。」パチッ!

店員「トッピングはどうなさいますかー?」

キョン「トッピング?俺は普通でいいです。」

古泉「僕も。」
みくる「わたしも。」

バンッ!

 
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 23:41:35.50:+e9zmhD50

キョン「(またかよ!)」

みくる「ふえ~。なんですか~。」

常連2「あなたたちね!あなたたちにとっての「普通」が二郎での「普通だと思ったら大間違いですよ!」

みくる「す、すみましぇ~ん。」

常連2「まったくもう・・・。」

キョン「じゃあ、どうすればいいんだ・・・?」

店員「ニンニクは入れますか?」

キョン「あ、じゃあ入れてください。」

古泉「僕は遠慮しておきます。」

みくる「私もいいです~。」

店員「そちらのお客さんは?」

長門「ヤサイマシマシニンチョモカラメアブラ」

 
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 23:43:24.73:qZ+QBp2nP
ながとはじゅもんをとなえた!

 
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 23:45:20.82:+e9zmhD50

キョン「!?」

客たち「・・・ニヤリ」

キョン「(一瞬で空気が変わった・・・。)」

キョン「(今の呪文はなんなんだ?情報操作ではなさそうだが・・・。)」

ハルヒ「有希何よそれ!面白そうね!おじさん!あたしもそれで!」

長門「・・・。」

 
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 23:44:14.35:nvQ1iCeI0
長門「ヤサイマシマシニンニクカラメアブラ」
http://invariant0.blog130.fc2.com/blog-entry-81.html

 
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 23:46:11.44:+e9zmhD50
>>12
えー・・・。あるんだ。もう・・・。
一気に書く気失せた・・・。

 
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/27(木) 23:50:10.17:HqIJ0s+lO
残念、面白かったのに

 
19:12:2011/01/28(金) 00:02:01.02:O7b+mT4o0
知ってて書いているんだと思っていた。
すまんかった(謝)

 
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 18:35:23.21:XcU0EX9p0
スレタイとまったく関係ない話書いていいかな?
タイトルは「涼宮ハルヒの2,14」で。

 
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 18:37:12.01:PKSQWXOi0
どうぞどうぞ

 
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 18:38:22.87:XcU0EX9p0

               ―2月14日・団室―

キョン「なんだよ、わざわざ昼休みに呼び出して。
昼飯食べたいんだが」

ハルヒ「…」

キョン「ハルヒ?どうした」

ハルヒ「…これ」

キョン「なんだこれ?そうかチョコレートか。
     今年はえらくストレートな渡し方だな」

 
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 18:39:40.01:XcU0EX9p0

ハルヒ「悪い?」

キョン「いや、何というか…嬉しいぞ」

ハルヒ「まあ当然ね。団長様直々に、おいしいチョコを
     進呈してあげたんだから」

キョン「はいはい、開けてみていいか?」

ハルヒ「駄目!」

キョン「何でだよ?まさか変なもの入れたんじゃ」

ハルヒ「手紙、入ってるから…家に帰って開けなさいよ」

 
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 18:41:49.12:XcU0EX9p0

              ―2月21日・団室―

ハルヒ「何よ…わざわざこんなところで。
     同じクラスで、しかも席近いのに」

キョン「じゃあ教室戻って話そうか?」

ハルヒ「こっ、ここでいいわよ!」

キョン「ハルヒ…ごめん」

ハルヒ「…え」

キョン「本当にすまん」

ハルヒ「べ、別に!私だってそんな、あの時のはその、
     気の迷いであんな手紙を書いたというか…」

 
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 18:43:22.23:XcU0EX9p0

キョン「我慢できなかった」

ハルヒ「…は?」

キョン「本当はホワイトデーの時に、プレゼントと一緒に返事しようと
     思ったんだが、一か月も待てん!」

ハルヒ「なんなのよ一体」

キョン「ハルヒ、この前の手紙、嬉しかったぞ。
     そして、俺も全く同じことを思っていた!」

ハルヒ「そう…え?」

キョン「ハルヒ、俺と付き合え!」

ハルヒ「何よその態度は!キョンのクセに偉そうよ」

キョン「ハルヒ、顔真っ赤だぞ」

ハルヒ「うるさい!…バカキョン」

 
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 18:46:55.97:oVipUuX10
F5

 
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 18:49:32.70:XcU0EX9p0

          ―3月6日―

ハルヒ「今日はみくるちゃんの卒業パーティよ!
     みくるちゃん!今日はあなたが主役なんだから、
     キョンになんでも命令しちゃいなさい」

キョン「俺だけかよ!」

みくる「あの、涼宮さん。えーっと」

ハルヒ「どうしたのみくるちゃん?そりゃ学校は卒業するけど、
     あなたはずっとsos団の萌えマスコットなのよ」

古泉「それでも寂しくなりますねぇ」

キョン「まったくだ。朝比奈さんのお茶はもう飲めないんだな」

みくる「あの、私、留年しちゃったんですぅ」

ハルヒ・キョン・古泉「ええー!」

 
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 18:53:05.80:XcU0EX9p0

             ―3月14日・公園―

ハルヒ「やっぱり外は寒いわね。キョン、マラソンしましょ!」

キョン「遠慮しとくよ。それにしてもお前、今日はなんだか
     そわそわしてないか?」

ハルヒ「べ、別に。いつも通りよ」

キョン「あ、そうだ。これ、この前のお返しだ」

ハルヒ「開けてみてもいい?」

キョン「駄目だ」

ハルヒ「なんでよ?」

 
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 18:56:09.44:XcU0EX9p0

キョン「手紙が入ってるからな。帰って読んでくれ」

ハルヒ「いい事が書いてるんでしょうね?
     誤字・文法のミスがあったら添削して返すわよ」

キョン「それは勘弁してくれ」

ハルヒ「…」

キョン「何だよ、人の顔じっと見やがって」

ハルヒ「…察しなさい」

キョン「…ハルヒ」

          … … … 

 
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 18:58:18.88:XcU0EX9p0

            ―4月1日・帰り道―

ハルヒ「楽しかったわね。お花見」

キョン「ああ、明日からまた学校か」

ハルヒ「明日からはまたバシバシ特訓するわよ。
     アンタちゃんと自習してるの?」

キョン「俺なりにそこそこ頑張ってるよ」

ハルヒ「来年もここの桜並木をみんなで歩きたいわね」

キョン「明日も花見するか?」

ハルヒ「ダーメ。明日からは私の考えた、
     必勝ドリルを解いてもらうわ」

キョン「…へいへい」

 
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 19:01:05.47:XcU0EX9p0

            ―4月2日・教室―

キョン「想像してはいたが」

ハルヒ「やっぱり、同じクラスでこの席順なのね」

キョン「なあ、お前岡部のこと結構気に入ってるだろ」

ハルヒ「はあ?なんであんなハンドボール馬鹿を気に入るのよ」

キョン「素直じゃねぇなあ」

ハルヒ「…でも、よかった。同じクラスで」

キョン「俺もだよ」

ハルヒ「アンタが勉強サボらないか、見張ることができるしね」

 
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 19:06:44.35:XcU0EX9p0

            ―5月5日・キョンの家―

ハルヒ「はい、じゃあ次はここの問題」

キョン「はあ、少し休憩しようぜ」

ハルヒ「駄目よ!このゴールデンウィークで苦手を克服しないと」

キョン「他の3人は休みだっていうのに」

ハルヒ「有希と古泉君は、今から受験しても合格する位
     なのよ。アンタは別」

キョン「まったく、こんなんが将来役に立つとは思えんが」

ハルヒ「これが出来たら、元気注入してあげるわよ」

 
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 19:12:45.33:XcU0EX9p0

キョン「よっしゃー出来た」

ハルヒ「なかなかのスピードで解いたじゃない。
     だいぶ慣れてきたじゃない」

キョン「よし、元気注入してもらおうか」

ハルヒ「ちょっと!こらエロキョン、がっつくな」

妹「キョンく~ん。私もはるにゃんと遊びた~い」

キョン・ハルヒ「あっ」

妹「…ごめんなさい」
  「おかあさーん。キョン君とはるにゃんが、ちちくりあってる~」

キョン「おい、こら待て!」

 
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 19:15:36.26:XcU0EX9p0

          ―6月15日・ハルヒの家の前―

ハルヒ「…あ」

キョン「おい、なんで団室こないで帰ってるんだよ。機嫌悪そうだし」

ハルヒ「別に、あんたは有希とかみくるちゃんの方が大事なんでしょ。
     相合傘でもして帰ればいいじゃない」

キョン「…あれは長門が傘忘れてたから」

ハルヒ「それにしても、あんたびしょ濡れじゃない」

キョン「傘、長門に貸したからさ」

ハルヒ「あたしが家から出てこなかったらどうするつもりだったのよ?」

 
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 19:16:49.71:XcU0EX9p0

キョン「あ…何も考えてなかった?」

ハルヒ「…バカキョン」

キョン「…」

ハルヒ「…ぷっ」

キョン「何笑ってるんだよ?」

ハルヒ「しょうがないわね。上がりなさい、シャワー浴びないと
     風邪ひくわよ」

キョン「…ありがとう」

 
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 19:18:36.89:XcU0EX9p0

          ―7月7日・団室―

ハルヒ「じゃあまた明日ね」

みくる「あれ、涼宮さんとキョン君は?」

古泉「朝比奈さん、僕らは先に帰りましょう。
    ね?長門さん」
           
長門「…そうするべき」

キョン「じゃあな。長門」

長門「…」

ハルヒ「ほら、キョン行くわよ!」

長門「…」

 
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 19:20:34.00:XcU0EX9p0

           ―7月25日・教室―

キョン「やっと終わった。待ちに待った夏休みだな」

ハルヒ「気を抜いてる暇はないわよ。この夏休みは地獄の特訓よ」

キョン「そうでした。ったく受験とはやっかいなものだ」

ハルヒ「まあ、たまには息抜きでプールにでも行きましょう」

キョン「…庶民プールか。しょっぺえな」

ハルヒ「しょっぱいのは海でしょ」

 
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 19:23:29.96:XcU0EX9p0

―8月31日・自転車―

キョン「夏休みも終わっちまうんだな。今年は全然休んだ気がしなかったな」

ハルヒ「何いってんのよ。今日プールに行ったじゃないの」

キョン「あのさ…あんま派手な水着着んなよ」

ハルヒ「何で?似合ってなかった」

キョン「いや、そういうわけじゃないが…その、他の男の視線というかな」

ハルヒ「何よキョン、嫉妬してんの?それならスクール水着でも
     着てきた方がよかった?そういえば、あの水着も今年で最後だし」

キョン「いや、それはそれでちがった連中から注目を集めちまう」

 
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 19:26:10.28:XcU0EX9p0

ハルヒ「高校最後の夏休みなのね、なんか実感ないわね。
     このままずっとこんな日が続きそうな気がするわ」

キョン「おい!それは止めてくれ?」

ハルヒ「え?なんでそんなにあんた焦ってるのよ」

キョン「いや、その、あれだ。大学に入ったらもっと長い夏休みがあるぞ。
     変に感傷的になることはないさ」

ハルヒ「それもそうね。でも、あんたはまず大学に受かることを考えなさい」

キョン「馬鹿っ!暴れるなこけるぞ。おい!目隠しすんな」

 
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 19:28:26.92:XcU0EX9p0

―11月3日・学校―

ハルヒ「う~ん、今年のバンドはイマイチだったわね」

キョン「お前が出ればよかったじゃないか」

ハルヒ「そしたら、こんな風にゆっくり見て周れないでしょ」

キョン「それもそうだな」

ハルヒ「あっキョン見て。あの二人、手なんか繋いじゃって」
     
キョン「ああ、さわやかでいいじゃないか」

ハルヒ「ったく、恥ずかしくないのかしらね、学校で。
     でもまあ、今日はお祭りだしね」

キョン「そういうもんかな」

 
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 19:54:41.78:XcU0EX9p0

ハルヒ「…」

キョン「ん?どうした、たこ焼き食いたいのか?」

ハルヒ「気づきなさいよ。バカキョン!」

キョン「痛っ!わかってるよ。ほら」

ハルヒ「まあ、それでよし」

―見て見て~あの二人ラブラブ~―

ハルヒ・キョン「…」

 
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:01:50.04:XcU0EX9p0

―1月15日・会場―

キョン「ついに来たな」

ハルヒ「ええ、ちゃんとトイレ済ましときなさいよ」

キョン「お前は母親か」

ハルヒ「キョン、あんたにしちゃ頑張ったんだから、
     自信もって挑みなさい。あと、これ!古泉君も」

キョン「お守り?何故三つも」

古泉「これはこれは、ありがとうございます」

ハルヒ「私と有希と、みくるちゃんの祈りがこもってるから、効力抜群よ。
     それではいざ!突入よ」

 
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:02:57.74:XcU0EX9p0

―3月9日・パソコンの前―

ハルヒ「じゃあ…見るわよ」

キョン「…ああ」

ハルヒ「あった!キョンの番号!ほら、これ、これ!」

キョン「よっしゃあ!ハルヒ、お前のは?」

ハルヒ「…あれ?」

キョン「嘘だろ?よく見てみろよ。そんな」

ハルヒ「うっそー。あんたが受かって私が落ちるわけないでしょ」

キョン「びっくりさせるなよな!あ、古泉の番号もあるな」

 
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:04:05.25:XcU0EX9p0

ハルヒ「これで同じ大学に行けるのね」

キョン「ハルヒ、本当にありがとう。全部お前のおかげだ」

ハルヒ「違うわ、あんたの頑張ったからよ」

キョン「…ハルヒ」

ハルヒ「…キョン」

ハルヒ父「うぉっほん!」

キョン「あ…すいません」

ハルヒ母「おめでとう、二人とも」

 
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:05:10.62:XcU0EX9p0

―3月20日・団室―

ハルヒ「この部屋とも、お別れなのね」

キョン「ったく、またこの制服を着るハメになるとは」

ハルヒ「それにしてもびっくりね。有希もみくるちゃんも
     外国に行っちゃうなんて」

みくる「みなさん、3年間楽しかったで…うぅ」

ハルヒ「泣くんじゃないわよ、みくるちゃん。
     本当にすぐ泣くんだから…」

みくる「涼宮さんだって、泣いてるじゃないですかぁ」

ハルヒ「みくるちゃんのクセに、…口答えするなんていい度胸じゃないの」

 
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:05:50.22:XcU0EX9p0

キョン「長門、お前には色々世話になったな。
     ずっとこの世界にいる事は出来ないのか?」

長門「私には、観測以外の役目が出来た。だからあなた達のそばには
    いられない」

キョン「…そうか」

長門「私は…どこからでもあなた達のことを見守っている」

キョン「暇な時があったら、いつでも会いに来てくれ」

長門「…行く」

キョン「お前の笑顔を見たのは、これで二回目だな」

 
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:11:25.33:XcU0EX9p0

―3月28日・引っ越し―

ハルヒ「キョン、大体片付いた?」

キョン「まだ半分ってところだ。ベッド組み立てるのに
     手こずっちまって」

ハルヒ「そう、一通り片付いたら私の部屋のベッドも作りなさい」

キョン「俺はいつまでたっても雑用かよ」

ハルヒ「当然ね!ちょうど二つ部屋が並んでたのが運の尽きね」

キョン「しかし、俺が隣に住んでること、お前の親父さんは
     知ってるのかよ」

ハルヒ「そんなこといちいち言わないわよ。それよりも
     後でさっそく、この町を探索するわよ」

 
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:12:13.22:XcU0EX9p0

―4月10日・キョンの部屋―

ハルヒ「キョン!起きなさい」

キョン「…もうちょい眠らせてくれ」

ハルヒ「何言ってんのよ。今日は入学式よ!しゃきっとする!」

キョン「…ハルヒ、お前エプロン似合うな」

ハルヒ「なっ、何言ってんのよ。早く顔洗ってきなさい!」

 
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:13:59.57:a4ZAp2DN0
ほっこりするのと同時に欝になるんだけど

 
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:15:57.84:XcU0EX9p0

―5月10日・キャンパス―

ハルヒ「今日は二人に重大な発表があります!」

キョン「ま~た厄介なこと言うんじゃないだろうな」

古泉「楽しみですねぇ」

ハルヒ「大学に入れば、馬鹿みたいにサークルがあるから
     どこかいい所があると思ったんですがありませんでした。
     そこで、sos団大学支部を結成します」

古泉「さすがは涼宮さんです」

ハルヒ「ちなみに団室はキョンの部屋よ」

キョン「おい!」

 
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:16:39.64:XcU0EX9p0

―6月20日・キャンパス―

ハルヒ「次の講義まで2時間半もあるわね。暇だわ」

キョン「一年は必修が多いから仕方ないだろ」

ハルヒ「あ、あれ古泉君じゃない?女の子連れてる」

キョン「本当だ、綺麗だな…痛っ!つねるなよ」

ハルヒ「古泉くーん、それ彼女?」

キョン「おい、馬鹿」

古泉「ええ、紹介します。同じ学科の○○さんです」

ハルヒ「さすが古泉君ね、美人だわ」

キョン(ちょっとハルヒに似てるな)

ハルヒ「なに見とれてんのよ!キョン」

キョン「だからケツをつねるな」

 
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:17:39.43:XcU0EX9p0

―12月24日・キョンの部屋―

キョン「ただいま」

ハルヒ「ちょっとキョン!遅かったじゃない」

キョン「クリスマスだからな。やっぱ忙しくて」

ハルヒ「この寒い中、バイク乗ってピザ運ぶなんて、あんたマゾ?」

キョン「そうかもな、じゃなきゃお前の相手は出来んぞ」

ハルヒ「うるさいわね、コタツ入っときなさい。すぐ出来るから」

キョン「お前、二人だけなのに、鳥まるごと一匹って…」

 
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:18:39.55:XcU0EX9p0

―12月31日・ハルヒの部屋―

ハルヒ「キョン、年越しうどん出来たわよ」

キョン「そばじゃないのか?」

ハルヒ「うどんの方が太くてコシがあるから強そうじゃない?」

キョン「強そうか、わかるようなわからないような」

ハルヒ「そういえば、二人で大晦日過ごすのは初めてよね」

キョン「そういやそうだな。こういう年越しもいいもんだ」

ハルヒ「キョン、今年一年楽しかったわ。来年も、よろしく」

キョン「なんだよ、あらたまって」

 
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:19:21.14:XcU0EX9p0

ハルヒ「…キョン」

キョン「…ハルヒ」

            ピンポーン

古泉「僕です、ケーキ買ってきました。4人で食べましょう」

キョン「あ、悪い、俺が呼んでたんだ。忘れてた」

ハルヒ「まあいいわ。やっぱり賑やかなのも楽しいしね」

キョン「…続きは年が明けてから」

ハルヒ「このエロキョン」

         

 
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:20:01.97:XcU0EX9p0

―2月14日・北海道―

ハルヒ「時計台って噂通りしょぼかったわね」

キョン「期待通りに期待を裏切ってくれるよな」

ハルヒ「それにしても、雪男ぐらいいないのかしら」

キョン「まだ言ってんのか。雪まつりに行くぞ」

ハルヒ「ちょっと待ってキョン。せっかくだからこのがっかり
     スポットで渡しとくわ」

キョン「ああ、ありがとう。開けていいか?」

ハルヒ「だめよ。今年も手紙入りだから」

 
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:20:53.41:XcU0EX9p0

―3月15日・ハルヒの部屋―

キョン「本当にごめん。昨日はバイトだったから」

ハルヒ「別にいいわよ。期待してなかったし」

キョン「その割になんでそんなに不機嫌なんだよ」

ハルヒ「別に、怒ってないわよ」

キョン「眉間にしわよってるぞ」

ハルヒ「罰として、おいしいものを作りなさい」

キョン「わかったよ。あとこれ、お前が気にいるかわからんが。
     手紙が入ってるから後で開けてくれ」

ハルヒ「…ずるいわね。まあ今回は許してあげるわ」

 
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:22:10.98:XcU0EX9p0

―6月12日・駐車場―

キョン「ついに買っちまったな。軽だけど」

ハルヒ「これで探索の範囲が広がるわ。キョン、お手柄よ」

キョン「おい、俺のマイカーを勝手に探索用にするな」

ハルヒ「運転させてよ!」

キョン「断る。お前は平気でアクセル全開で走りそうだ」

ハルヒ「なんか腹たつけどまあいいわ。キョンの助手席一番乗り!」

キョン「やれやれ」

 
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:22:51.08:XcU0EX9p0

―4月15日・ハルヒの部屋―

キョン「ハルヒ!ただいま」

ハルヒ「やけに機嫌がよさそうじゃない。もしかして」

キョン「内定、貰えたぞ」

ハルヒ「よかったじゃない!」

キョン「…お前の方はどうだ?」

ハルヒ「なかなか厳しいみたい」

キョン「そうか、でも安心しろ。いざという時は俺が」

ハルヒ「…え?」

キョン「…あ」

 
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:27:33.05:XcU0EX9p0

―3月15日・卒業式の後―

ハルヒ・キョン「かんぱーい」

キョン「しかし、あっという間だったな。4年もあったというのに」

ハルヒ「もう二カ月まるまる休めたり、することも無くなるのね」

キョン「まあ、バイトやらなんやらで忙しかったけどな」

ハルヒ「私も内定貰えたし、一安心ね」

キョン「ハルヒ、引越しのことなんだが」

ハルヒ「また近くに住めるとこ、探しましょうよ」

キョン「それなんだが、一緒に住まないか?まあ今までも
     一緒に住んでたようなもんだが」

ハルヒ「本格的に同棲ってわけね」

 
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:01:51.69:XcU0EX9p0

―7月7日・二人の部屋―

キョン「ただいまー」

ハルヒ「今日は早く帰ってきたわね。私も今日は早かったから、
     ごはん出来てるわよ」

キョン「そいつはありがたい」

             ピンポーン

ハルヒ「あら?キョンお客がきたみたい。出なさい」

キョン「あいよ、今出ますよ」

長門「…」

キョン「長門!?おいどうしたんだ」

長門「…暇が出来た。また明日には戻らないといけないけれど」

 
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:02:37.02:XcU0EX9p0

キョン「とりあえず上がれ。おーいハルヒ、長門が来たぞ」

ハルヒ「有希?本当に有希なのね。久しぶりじゃない!
     日本に帰ってきたの?どうしてここがわかったの?」

長門「…古泉一樹に聞いた」

ハルヒ「そう!一緒にご飯食べましょう。今日は有希の外国話
     たくさん聞かせてもらうわよ」

          

 
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:03:38.78:XcU0EX9p0

―12月24日・車中―

ハルヒ「高いだけあって、なかなか美味しかったわね。
     お腹にはあまり溜まらなかったけど」

キョン「ハルヒ、これ」

ハルヒ「クリスマスプレゼント?」

キョン「ちがう、婚約指輪」

ハルヒ「…え?」        

キョン「俺はもうお前無しの生活は考えられん。
     よって結婚を申し込む」

ハルヒ「何よ、その回りくどいプロポーズは。いい、この指輪はあんたが
     一生私の雑用係兼、夫の証明になるんだからね。覚悟しなさい」

 
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:04:43.90:XcU0EX9p0

―1月1日・ハルヒの実家―

キョン「あの、今日は元旦だというのにお邪魔させていただいて
     ありがとうございます。ハルヒさんから聞いていると思いますが、
     ハルヒさんと結婚をさせていただくために、ご挨拶に伺いました」

ハルヒ父「…」

ハルヒ母「あなた、何か言って」

ハルヒ父「ハルヒから色々聞いている。この気難しいハルヒと
      高校時代から付き合っているなら、俺も君しかいないんじゃないかと思う」

キョン「…それじゃあ」

ハルヒ父「よろしくキョン!」

キョン「ありがとうございます」(なんであだ名?)

 
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:06:11.61:XcU0EX9p0

―7月7日・式場―

長門「…エレガンス」

ハルヒ「わざわざ悪いわね有希。外国からなんて」

長門「…結婚式というものに興味があった」

古泉「んっふ、タキシード似合ってますよ」

キョン「お前ももうすぐ着るんだろうが」

長門「…ありがとう」

キョン「何がだ?長門」

長門「私が7月7日にしか戻れないことを、あなたは知っていた。だから…」

キョン「バレてたか。せっかくだから長門にも来て欲しくてな」

 
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:07:14.46:XcU0EX9p0

―5月25日・二人の部屋―

キョン「ただいまー」

ハルヒ「おかえり、キョン」

キョン「晩飯はなんだ?」

ハルヒ「私、赤ちゃんが出来たわよ」

キョン「赤ちゃん?そりゃ美味そう…って今何て言った?」

ハルヒ「だから、赤ちゃんが出来たのよ!キョンと私の!」

キョン「俺が、親父に?ハルヒ!おめでとう」

 
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:08:44.38:XcU0EX9p0

―2月25日・病院―

ハルヒ「…キョン、産声聞いた?」

キョン「ああ、将来歌手にでもなるんじゃないか。
     いい声だった」

ハルヒ「外、まだ雪が降ってるの?」

キョン「ああ、この町でこんなに降るのは、相当珍しいぞ」

ハルヒ「じゃあもう決まりね。どっちにしようか迷ったけど」

キョン「だな」

 
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:49:40.03:XcU0EX9p0

―12月30日・3人の家―

ハルヒ「ママ、ママ、ママ、ママ!」

キョン「大声出すな。びっくりするだろうが…
     パパ、パパ、パーパ」

ハルヒ「何よ、あんな痛い思いして産んだんだから、
     私が先に呼ばれないと報われないってもんよ」

有希「ま…ま、ま、ま…」

ハルヒ「聞いた?いま、今ママって!」

キョン「パパ、パパ、パパパパパパパ!」

 
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:50:24.75:XcU0EX9p0

―6月19日・幼稚園―

有希「お父さん、どうしたの?まだ幼稚園の時間だよ?」

キョン「今からお母さんの病院に行くぞ。
     赤ちゃんがもうすぐ生まれそうなんだ」

有希「ホントに?赤ちゃんどこから出てくるの?」

キョン「それは今度、お母さんに聞きなさい」

有希「ゆきも赤ちゃん抱っこできる?」

キョン「ああ、すぐには無理だけどな。優しく抱っこしてあげるんだぞ」

有希「うん!」

 
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:51:30.19:XcU0EX9p0

―3月3日・4人の家―

有希「おかあさーん、一樹がお人形の首もいだ~」

ハルヒ「こら、一樹!なんでそんなことをするの」

一樹「だって、だってお姉ちゃんばっかりずるいよぉ」

キョン「あのなぁ一樹、お前も五月になったらお祝いするから。
     というか、おじいちゃんとおばあちゃんがプレゼント勝手に
     送ってくるから、それまで我慢しなさい」

一樹「…ほんとう?」

キョン「ああ、だからごめんなさいは?」

一樹「ゆき姉ちゃん、ごめん」

 
98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:52:25.63:XcU0EX9p0

―9月24日・河原―

一樹「ゆうやーけこやけーのあかとーんぼー」

ハルヒ「おわれーてみたのーはーいつのーひーか」

一樹「お母さん、この続きしってる?」

ハルヒ「忘れちゃったわね。どんなのだっけ?」

一樹「僕しってるよ。習ったもん、あのね、あのね

 
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:53:08.20:XcU0EX9p0

―3月27日・駅―

一樹「じゃあ、行って来るよ。夏休みには帰るから」

ハルヒ「ええ、頑張ってきなさい。火の元と宗教の勧誘には気をつけるのよ」

一樹「わかってるよ。心配性だな、母さんは。父さん、行って来るよ」

キョン「たまには母さんに連絡してやれ、じゃないと押しかけてくるぞ」

一樹「分かってるよ。じゃあ行って来る」

ハルヒ「…行っちゃったわね。お姉ちゃんと同じように、地元の大学でもよかったのに」

キョン「…ハルヒ、よく我慢したな」

ハルヒ「ごめん、年取ったせいか、涙もろくなっちゃって」

 
100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:54:19.72:XcU0EX9p0

―8月1日・4人の家―

一樹「母さんもう食べきれないって!いくらなんでも量が多すぎ」

ハルヒ「何言ってんのよ!たったの数カ月で、あんたかなり痩せたわよ。
     どうせ朝食抜きで、カップ麺ばっかりの生活してるんでしょ」

一樹「みんな男はそんなもんだって」

ハルヒ「さっさとおいしい料理作ってくれる、彼女でも見つけなさい」

一樹「彼女なら、ついこの間出来たって」

キョン・ハルヒ・有希「え、どんな娘?」

ハルヒ「写真ないの写真は?」

一樹「もう、久々に帰ってきたらこれだよ」

 
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:55:46.93:XcU0EX9p0

―6月20日・二人の家―

キョン「ほら、プリント出来たぞ」

ハルヒ「綺麗に撮れてるじゃない。やっぱり有希のドレス姿、素敵だわ」

キョン「しかし、部屋がしんみりしちゃったな」

ハルヒ「何言ってんのよ、最初の頃にもどっただけじゃない」

キョン「そうだな、そういう考え方もある」

ハルヒ「まあ娘の結婚式で泣いたオヤジには、気持ちを切り替えるのは
     なかなか難しいでしょうけどね」

キョン「う、うるさい。お前だって!うるうるしてたじゃないか」

 
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:20:32.49:XcU0EX9p0

―8月16日・庭―

涼子「じいじ、ばあば、遊びに来たよー」

ハルヒ「あら、よく来たわね涼子ちゃん」

涼子「ちっちゃいプール出して!遊びたい!」

ハルヒ「はいはい、じいじに膨らまして貰いなさい」

キョン「あれ、結構きついんだぞ。勘弁してくれよ」

涼子「じいじ、おねが~い」

キョン「はいはい、今膨らませてやるからな!」

有希「ふふ、本当に孫バカねぇ」

 
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:21:37.91:XcU0EX9p0

―3月26日・一人の家―

有希「じゃあお母さん、帰るからね。何かあったら電話してね」

ハルヒ「ええ、ありがとう。色々ありがとうね」

有希「お母さん…元気出してね」

ハルヒ「もう大丈夫だから。早く帰って涼子にご飯作ってあげなさい」

有希「うん、じゃあまたくるね」

ハルヒ「………」

    「…静かね」

 
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:31:47.12:XcU0EX9p0

―7月7日・縁側―

ハルヒ「さーさーのーは、さーらさら」

長門「…」

ハルヒ「…有希?」

長門「…」

ハルヒ「久しぶりね。あなたは本当に変わらないわね。不思議」

長門「…彼は、宇宙にいる。あなたのことを見守っている」

ハルヒ「彼?キョンのこと?」

有希「どうしたのお母さん?誰かいるの?」

ハルヒ「ああ、有希。今、あなたの名前の由来になった人がね」

有希「…誰もいないけど?」

ハルヒ「さっきまでいたんだけどねぇ」

 
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:33:08.90:XcU0EX9p0

―7月8日・電話―

一樹(もしもし、姉さん。最近の母さんの様子はどう?)

有希(元気は元気なんだけどね。お父さんが亡くなってからめっきり老けこんじゃって。
   お母さん年の割にすごく若かったでしょ、まだ40代に見える位に。
   それが急激に老けこんじゃって…少し心配で)

一樹(俺もさ、今度家買うから一緒に住まないかって言うんだけど、断られちまったよ)

有希(やっぱりあの家が落ち着くみたいなのよ。父さんとの思い出がつまっているから)

一樹(俺もこまめに行きたいけどさ、仕事が今、忙しくて)

有希(まあ私は住んでるところが近いから、あなたは仕事がんばりなさい)

 
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:35:00.76:XcU0EX9p0

―2月14日・病院―

ハルヒ「…有希、一樹。来てたのね」

有希「目が覚めた?よく眠ってたわよ」

一樹「体の具合はどう?辛くないかい?」

ハルヒ「大丈夫、それにもう私も長くないから」

一樹「…そんなこというなよ」

ハルヒ「有希、そこに置いてある紙の束を取って」

有希「何これ?お父さんからのラブレター?」

ハルヒ「そう、毎年ホワイトデーにくれたラブレター」

 
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:37:01.16:XcU0EX9p0

―手紙―

この前のバレンタインのチョコ、ありがとう。そして、手紙も。
ハルヒから手紙を貰えるなんてあまりにもレアすぎて、何回も何回も
読み返しちまった。そして、白状しなきゃならんことがある。

ハルヒの手紙にも書いていた、ヘンテコな夢のことだが、実は
俺も全く同じような夢を見たことがあるんだ。おそらく、同じ日、
同じ時間に。そして、その翌日からお前のことがさらに気になっていた。
というよりも、好きになっていた。

まあ結局、何が言いたいかというとハルヒと俺は切っても切れない
縁があるということだ。ただそれだけ。

あと、たまにはポ二テにしてくれ。

 
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:52:37.16:XcU0EX9p0

―3月14日・二人がいた家―

有希「だーれもいなくなっちゃったわね、この家」

一樹「まあ、しばらくはこのままにしとかないか?」

有希「そうね。色々整理もしたいし」

一樹「母さん、最後まであの手紙手放さなかったな。
    それにしてもビックリしたよ。父さんがあんなに毎年、手紙書くなんて」

有希「父さんだけじゃないわよ。ほら、これ見て。
    さっき整理してたら出てきたの」

一樹「…これは母さんから父さんに?」

有希「そう、お互いに大事に大事に手紙を全部とってたのね。
    大事に…大事に」

 
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:55:01.60:XcU0EX9p0

―7月7日・未来―

涼子「お母さん、赤ちゃんの顔みた?」

有希「ええ、とっても可愛らしかったじゃない」

涼子「ふふ、まだお猿さんみたいだったけどね」

有希「女の子なのに、そんなこと言わないの」

涼子「私ね、赤ちゃんの名前もう決めてるの。おばあちゃんが生きてた頃、
    よくしてくれた話に出てきた、可愛らしい女の子の名前」

有希「ああ、よくしてたわね。片方の女の子は、私と同じ有希で、
    もう片方は…」

涼子「みくる。かわいい名前でしょ?」
                        

                     ―完―

 
112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/29(土) 00:07:07.57:Sy6ZKYwd0
乙!後半ちょっとウルっときた

 
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/29(土) 00:36:14.10:XiJXhFRW0
何このスレタイで期待した内容を一切カヴァーしないスレ

支援するけどさ