1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/07(月) 23:57:52.74:NtheRmG80

チャラチャチャッチャチャーン! 「下町のチンピラ兄弟!ダウンタウン!」

ナレーター「NSC一期生の遅咲き実力派漫才師が、満を持してエンタデビュー!!!!」

        「クイズ番組の司会者が、トンチンカンなクイズを出していくーーー!!!!」



浜田「ええどうもどうも、ダウンタウンです。よろしくお願いします」
松本「私らNSCの第一期生でね、若手じゃ考えられないくらいのオッサンなんですけども、今日初めてテレビに出ることができてとても嬉しいですね」
浜田「いやあそうですねえ」
松本「私らもう芸暦20年以上ですよ。それで今夜が初のテレビ出演っちゅーとんでもないコンビなんですわ」
浜田「いやあ苦労しましたわ」
松本「ということでですね、クイズやります」

 
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/07(月) 23:59:54.71:NtheRmG80

浜田「クイズてお前」
松本「はい?」
浜田「いや『はい?』やあらへんがな。いきなりクイズて何やねん」
松本「いやでも最近流行ってますから。これは私らも便乗しないとね。波の激しい芸能界では生き残っていけませんよ」
浜田「はあそうですか」

松本「ではいきます」
浜田「そらきた」
松本「太郎くんが、花屋に花を買いに行きました。さて、何でしょう」
浜田「・・・・・・」
松本「カッチンカッチンカッチン・・・」
浜田「おいまてまてまてまて」
松本「はい?」
浜田「太郎くん花買いに行って、それが何でしょうって、答えあるんかいそんなもん」

 
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 00:02:00.60:qj55wBdw0

松本「いやでもこれはクイズですから、答えて頂かないと」
浜田「でも答えられへんもんは答えられへんやろが」
松本「ではわかりました。じゃ次いきましょう」
浜田「ほいきた」
松本「花子さんが、銭湯に行きました。さて、どうでしょう」
浜田「・・・・・・」
松本「カッチンカッチンカッチン・・・」
浜田「同じやないか!」
松本「同じて?」
浜田「さっきのと同じやないか。答えられへんよ。銭湯行ってどうでしょうって、サッパリしたんちゃうか!?」

 
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 00:03:04.23:qj55wBdw0

松本「ああもうわかりました。じゃあもう次は本格的なクイズです。しっかり答えてくださいね」
浜田「よっしゃきた。絶対答えたろ!」
松本「ええ、では――」
松本「(!?)

(なんやあれ・・・)
(五味プロデューサーがカンペ出しとるがな・・・)
(なになに、『2年前、覚せい剤使用の罪で旦那と一緒に逮捕されたお菓子は誰でしょう』・・・)
(こんなもん言えっちゅーんかい・・・)

 
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 00:04:37.46:qj55wBdw0

松本「ええ、えーと・・・」
浜田「(大丈夫や松本!こんなもん言うたかてこれからに影響ないがな)」
松本「(わ、わかった)」

松本「ええ今年の、覚せい剤使用の罪で旦那と一緒に逮捕されたお菓子は誰でしょう」
浜田「んん?何やねんそれ!逮捕されたお菓子てお前!」
松本「まあ、ビールのお供だったり三時のおやつだったりしますわな」

ゴクリ

浜田「それ柿ピーやろ。2年前旦那と逮捕されたんは『ノリピー』やアホ!」

ハハハハハハハ

松本「(浜田め、言いよったな・・・)」
浜田「(大丈夫や・・・大丈夫やろ・・・)」

 
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 00:05:54.25:qj55wBdw0

松本「(観客の反応も悪うない。五味さんも結構満足げや・・・)」
松本「で、では次のクイ――」
松本「(五味さん、それはアカンで。マジでアカン。オレの芸能生命絶つ気かこのオッサン・・・)」

浜田「(何をビビっとんねん!早よ言えや!)」
松本「(言われへんやろアホ。あんなもん言うたら一日で干されてまうわボケ!)」
浜田「(何を言うとんねん。五味さんに声かけてもろたおかげで番組出させてもらっとるんやないかい)」
松本「(しかしお前・・・)」
浜田「(ええから言え。クワバタオハラさんみたいになりとうないんかお前は!)」
松本「(わ、わかったわ・・・)」

 
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 00:06:08.81:Dae82o1sO
切なくなってきたわ

 
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 00:07:09.16:qj55wBdw0

松本「ええ、では、ではですね、次の、ク、クイズです」
浜田「おお、さあ、かかってこいコラ」

松本「一昔前、楽屋に挨拶にやって来た女性マネージャーを半殺しにした司会者は、誰でしょう」

シーン

松本「(アカン。この空気はアカンで。台本を見てないんか知らんけど、雇われのサクラでさえ顔ひきつっとる・・・)」
浜田「それはあれやろ・・・あの・・・忘れてもうたわwwwハハハwww)」
松本「(アホやこいつ。そんなんが通じるほど世の中甘ないわ。芸人はおろか一般人でも知っとることやないかい)」
浜田「ハ、ハハハ・・・」
松本「(見てみぃほら五味さんのカンペ)」

『シマダシンスケって言えボケ』

 
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 00:09:13.54:qj55wBdw0

浜田「(覚悟決めよか・・・)」

浜田「シ、シ――ヒ、ヒマダヒンフケ!」

シーン

松本「はは、ははは!こいつ面白いでしょ!クイズの答えが『暇だ火ぃ噴け!』てwwwんなもんアルカイダwwwあ間違えたあるかいなwwwハハハwww」
浜田「(・・・こいつ泣きながら笑っとるがな・・・ それと『暇だ火ぃ噴け』は苦しすぎやろ・・・)」
浜田「誰も『暇だ火ぃ噴け』なんて言うとらんがな!『島田紳助』や!」


ハハハ ・・・   ・・・     アッハハ!


松本「(アカン・・・アカンで・・・オレこれから売れ始めてもシンスケ兄やんの番組に呼んでもらえへん・・・終わりやあ)」

『グッジョブ!!』

松本&浜田「(何が『グッジョブ!』やねん!)」

 
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 00:10:26.13:qj55wBdw0

松本「(もう頼むでえ・・・ちゃんと漫才さしてやあ・・・)」
浜田「お前泣くなやあ!!!!!」

………

松本「泣くやろうがあ!!!!!」
浜田「・・・・・・」

松本「エンタの神様出さしてもろうて、今日の日のために一生懸命ネタ考えて、
     これを歯切りにブレイクしよう思て、漫才で天下取ろう思うて今まで報われんでも、
     年下の売れっ子芸人にからかわれても精一杯耐え抜いて、やっと恵んできたチャンスやのに、
     それがこれや!!! 泣かん奴があるかボケ!!!!」

シーン・・・

浜田「・・・・・・」
松本「ホントはこんな番組出た無いんじゃアホ。どんな下らんこと言うてもヘラヘラサクラが笑う。視聴者の層もお花畑で暮らしてる能無しばかり
     プロデューサーが権威振りかざして出演者の個性ぶっ潰す糞番組や」

 
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 00:12:20.08:qj55wBdw0

浜田「松本・・・ ほんだらもうええやないけ」
松本「? 何がや?」
浜田「テレビ出れんでも、有名になれへんでも、ええやないけ。目の前のお客さん笑ろうてくれれば、それでええやないけ」
松本「浜田・・・」
浜田「わしら見失っとったんじゃ。年下の後輩芸人がブレイクしても、そいつらは必ず消えていった。何でや?」
松本「・・・そんなもん、つまらんからや。単なる勢いだけのネタ。あんなの笑いちゃうわ」
浜田「それや。そこを見失っとったんじゃ。島田紳助なんて関係あらへん。テレビなんて関係あらへんよ。
     何のためにここまでやって来たんや。有名になるためか?金のためか?」
松本「ちゃう・・・」
浜田「せや。何や。なんでお前ここまで売れへんでも漫才続けとったんや。お客さんの笑顔見れんのが嬉しかったんちゃうんかい!」
松本「ヒック・・・フグ・・・ッグ・・・」
浜田「わしら干されてもええんよ。事務所クビになってもええんよ。テレビなんて出れんでもええんよ。
     人を笑わす権利が奪われへんなら、何を奪われてもええやんけ、な?」

 
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 00:13:59.97:qj55wBdw0

松本「そや・・・浜田、お前の言うとおりや。ほんま、お前とコンビ組んでることを、オレは誇りに思うで」
浜田「照れくさいこと言うなやwww」

・・・ ・・・ ヒソヒソ ・・・ ざわざわ ・・・

松本「おい五味、よう聞けアホ。
     オレらは今からここで、オレらの漫才をする。誰からも口出しされてない、正真正銘の、ダウンタウンの漫才をや。
     あんたのしょうもないカンペには振り回されへん。
     カメラを止めても結構や。放送されへんでも結構や。他のプロデューサーに今回の件を知らせてもええ。
     今からオレらは、この会場のお客さんを相手に漫才をする」

浜田「松本・・・」

松本「雇われのサクラの方、聞いてください。どうせオンエアされへんので、つまらなかったら笑ってくれなくてもええよ。
     まあもっとも、そっちの方が難しい思うけどな、はは。
     では、変な空気になってしもたけれども、今から漫才をやります。
     他の奴らとは一線を画す、ほんまもんの漫才や。
     『売れたい』だとか、『モテたい』だとか、そんな邪な思いから生まれたネタちゃうで。
     見に来てくれた人に、『きてよかった』、『また見に行きたい』。そう思ってもらうために作ったネタや」

浜田「まあ本来、これが正しいんや」

松本「浜田・・・」

浜田「M-1かておかしいで。あれやって、会場に訪れたお客さんは、笑いたいから来たんや。
     誰かの優勝争いを見にきたんちゃう。なのに、あれに出場するコンビはお客さんのことをまっっったく考えてへん!
     自分たちが優勝したいという、そんなしょうもない思いであいつらあの舞台で漫才やってんねや」

 
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 00:16:00.88:qj55wBdw0

浜田「なあ松本、わしら、ここに立ててよかったやん」

松本「ああ・・・ホンマや・・・ホンマ良かった・・・大事なことに気付けたわ・・・」

浜田「わしらはこの舞台の上でごっつ強うなった。わしら客には媚びひんて決めてたけど、権力者の前では小さなっとった」

松本「つまらんならつまらんで結構や。つまらんのに、上に媚びてテレビ出るなんて、犬の糞にタメ口聞かれるレベルの外道やで」

松本「よう聞いてくれやお客さん。オレらこの一件で、もう二度と舞台踏めへんかもわからん。
     せやけど、人を笑わす才能とか権利は、誰にも奪えへん。
     オレらが干されても、必ずどっかの街で、立ち漫才をやる。
     今から漫才をやるんやけども、それがおもろかったら、見に来たってくれや。頼むで」

・・・

松本「お前らああ!オレの天才的なボケに振り落とされんなよおお!」

浜田「わしらの漫才はバカでは理解でけへんでええ!」


松本&浜田「覚えとけええ!わしらの名前は『ダウンタウン』じゃああ!」





 
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 01:26:03.63:m+hpaXmq0
マジでダウンタウン一歩遅かったらこうなってたな
たけしverも見たい
まあ、それはTAKESHI'sでやったけど

 
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/08(火) 01:29:50.31:q0lIxbP+O
ダウンタウンのもう一つの未来って感じか

 
ギリニオ.jp