- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 02:15:53.44:2C/Ewcsg0
唯「うえ゛っ゛……ひっ……グスッ……ええ゛……」
唯「あず……にゃあ゛……ん……あずにゃあん……」
唯「ごめん……ねえ゛……グスッ……あ゛ぁ……ごめぇん……な゛ざぁい゛」
唯「いま゛……いま、いぐがらあ゛……」
カタタタタッ
唯「んえ゛っ゛……はぁっ……リストカットって……いたいのかなぁ……」
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4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 02:18:06.10:2C/Ewcsg0
…………
律「唯……、お前なんかあったのか?」
唯「……なんで?何もないよ」
梓(おかしい、雰囲気がいつもと違いすぎる)
梓「何もないなんてこと無いでしょ。どうしたんですか」
唯「……」
梓「……?」
唯「……あんたには関係ないでしょ」
梓「……!」
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 02:19:29.40:2C/Ewcsg0
律「え」
紬「ふぇ?」
澪「ゆっ……?」
梓(ゆ……ゆいせんぱ……)
唯「……」
ツカツカツカ
唯「……」
梓「あ……あの……」
梓(唯先輩、こんなに近くにいるのに抱きついてこない……)
梓(それに顔……無表情ですっごく怖い……)
梓(で、でも唯先輩が私を見下ろしてて、私が唯先輩を見上げてて……)
梓(まるで……今から、その、き……キスするみたい///)ドキドキ
唯「私あんたのことずっと嫌いだったんだぁ」
梓「……えっ」
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 02:23:08.79:2C/Ewcsg0
唯「……ずっとムカついてたんだぁ……」
唯「あんたいつも偉そうにして……」
唯「後輩が自分一人しかいないからって調子こいてんじゃないの?」
梓「そ……そんなこと……」
唯「それにさぁ……」
ガシッ
梓「っ!」
唯「あんたいつも私のことバカにしてんでしょ?」
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 02:26:22.03:2C/Ewcsg0
梓「な…んで」
唯「私より頭も良いし、ギターだって上手いしさぁ」
梓(や……やだ、ゆいせんぱい)
唯「顔だって私なんかよりずっと可愛いし……」ギュッ
梓(や……手首……痛い……)ウルッ
唯「他にも私よりずっと良いとこだらけだし……」
唯「……ずっと私のこと見下してたんでしょお?」
梓「やっ……やだあ……」ポロ……ポロ……
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 02:30:42.53:2C/Ewcsg0
律「っ……おい!唯やめろ!」ダッ
ガシッ
唯「っ!……」ガタン
梓「ふぇえ゛……っ……う゛え゛ぇっ……」グスッ
澪「梓!……大丈夫か?」
紬「どうしたの唯ちゃん?梓ちゃんと何かあったの?」
唯「……どうもこうも、今言った通りだよ」
唯「私は、中野さんのこと大嫌いなんだよ」
律澪紬「……!」
梓「……!……うえ゛え……っええ゛え゛え゛え゛……」ボロボロ
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 02:35:38.22:2C/Ewcsg0
律「……ゆいっ!」ドンッ
唯「……っ……ごめん、私今日帰るね」
律「おい待て!梓にあやまれ!」
唯「……じゃあ、またね」
ガチャ バタン
梓「ぅえ゛ぇ……ヒッグ……うわ゛あ゛ええ゛え゛え゛ぇん……」ボロボロ
澪「あずさあ……あずさあ……」オロオロ
紬「梓ちゃん、大丈夫だからね。大丈夫」サスリサスリ
梓「う゛ぇ・・・っ…ヒッグ…はぁ…ぐすっ……」ボロボロ
律「……唯のやつ、いったいどうしたんだ……」
澪「梓、唯と昨日なんかあったのか?」
梓「ううっ……ヒッグ……グスッ……いいえ……はぁ……なにも、ありません……」
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 02:41:18.22:2C/Ewcsg0
梓「わだしっ……ヒッグ……ゆいせんぱいにぃっ……はぁ……嫌われてるんですか……」
澪「……そんなことないよ」
律「きっと唯のやつなんかイライラしてたんだよ」
紬「そうでもなきゃ梓ちゃんにあんなこと……」
梓「グスッ……そう……ですかね……」
梓(でも……いくらイライラしてるからって……あそこまで……)
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 02:49:23.61:2C/Ewcsg0
……次の日……
ガチャッ
梓「……こんにちはー」
唯「……」
梓(あっ……唯、先輩と……二人きり……)
唯「……中野さん」
梓「はっ……はい!」ビクッ
唯「……どうしたの?はやくこっちきなよ」
梓「は……はい」
唯「……」
梓(……ううっ……唯先輩 一言もしゃべらないし顔怖いよぉ……)
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 02:53:58.67:2C/Ewcsg0
唯「……中野さん」
梓「はいっ!」ビクッ
唯「どうしたの?何か言いたいことあるの?」
梓「い……いえ別に……」
唯「そう……」
梓「……あの!」
唯「……なに」
梓「わ……私、唯先輩に何か怒らせるような事したでしょうか……?」
唯「……中野さん」
梓「……はい」
唯「……言いたいこと、あったんじゃん」
梓「え……あっ……」
唯「嘘ついてたんだ……最低だね」
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 02:58:25.06:2C/Ewcsg0
梓「あ……う……ごめんなさい」ジワッ
唯「まぁいいよ、あずにゃんが私をを怒らせることだっけ?」
梓「……はい」グスッ
唯「……別に、何もしてないよ」
梓「……え」
唯「ただね、昨日言った通り」
梓「……」
唯「私はね、中野さんの事が大っ嫌い、なんだよ」
梓「……!」
唯「ていうか、すぐにそうやってすぐに泣くところ?そこも嫌いかも」
梓「……っ……グスッ……」ポロ……ポロ……
唯「……でもね、中野さん。私に嫌われても泣かずに済む方法があるんだよ?」
梓「っ……グスッ……ふぇっ……?」
唯「……中野さんも、私のこと大嫌いになれば良いんだよ」
梓「……え」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:02:40.54:2C/Ewcsg0
ガチャッ
唯「……りっちゃんたち、来てたんだ」
律「お前、梓になんて言った」
唯「やーん♪ りっちゃんのいけずぅ そんな怒っちゃいやあん♪」
律「ふざけんな!梓がどんな気持ちでお前に話かけたかわかってんのかよ!」
唯「わかってるよお……だから答えてあげたんじゃん」
紬「唯ちゃん……!なんで……」
唯「……もぉ、何回も言わせないでよお。だから私は中野さんが……」
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:08:15.35:2C/Ewcsg0
澪「もうやめてえっ!!」
唯「……!」
澪「もうやめてよおっ……グスッ」ポロ……ポロ……
律「澪……」
梓「……みなさんごめんなさい、私今日帰りますね」
紬「梓ちゃん……」
唯「あーあ、中野さん練習せずに帰っちゃうんだー。調子こいてるー」
ガタン!
律「……お前黙ってろ」
唯「……」
梓「……唯先輩」
唯「……なに?」
梓「私、唯先輩の言うとおりにします」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:12:30.17:2C/Ewcsg0
唯「……え?」
律澪紬「……?」
梓「私、唯先輩のこと大嫌いです。どっか行ってください」
唯「……!」
律「おい……」
澪「ちょ……ちょっと」
紬「あ、梓ちゃん!?」
梓「……じゃ、そういうことで」
ガチャ バタン
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:16:56.22:2C/Ewcsg0
律「……おい、梓止めにいくぞ」
澪「あ、ああ……」
紬「梓ちゃん……」
唯「……」
律「……唯、お前はここにいろ」
唯「……なんで?」
律「……いいから」
澪「おい、早くしないと……」
律「ああ、行こう」
ガチャ バタン
唯「……」
唯「くふふふふ……あはははははは!」
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:20:51.42:2C/Ewcsg0
唯(あーあ、とうとうあずにゃんに「大嫌い」って言われちゃった)
唯(ま……これでよかったんだよね)
唯(私、普通じゃないから……嫌われる前に嫌いになってやったんだよね)
唯(気持ち悪がられて避けられるより……こっちの方がマシなんだよね……)
唯「あははははははは」
唯「あははははっあ……あ゛ははは……」ポロ……ポロ……
唯「うえ゛っ゛……ひっ……グスッ……ええ゛……」ボロボロ
唯「あず……にゃあ゛……ん……あずにゃあん……」
唯「ごめん……ねえ゛……グスッ……あ゛ぁ……ごめぇん……な゛ざぁい゛」
唯「いま゛……いま、いぐがらあ゛……」
カタタタタッ
唯「んえ゛っ゛……はぁっ……リストカットって……いたいのかなぁ……」
「なにやってるの!!」
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:24:39.99:2C/Ewcsg0
唯「……ふえ?」
紬「唯ちゃんやめてえっ!」ガシッ
唯「っ!……はなして!はなしてよぉっ!わた……わたしあずにゃんに言われたもん」
唯「「どっか行ってください」って!だから、わた、私……」
パァン!
紬「……!」
唯「あ……」
さわ子「……落ち着きなさい」
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:30:02.25:2C/Ewcsg0
紬「さわ子先生……」
唯「さわちゃん……なんで」
さわ子「ふぅ……廊下を歩いてたらたらムギちゃんが校内をウロウロしてて」
さわ子「事情を聞いて私も部室に来てみたら、あんたがカッター持ってオイタしようとしてるの見つけたのよ」
唯「そう……なんだ」
さわ子「……さ、何があったか話してもらおうかしら」
唯「……」
紬「わ……私、梓ちゃん探してきますね」タッ
唯「……待って、ムギちゃん」
紬「っ!……」
唯「……ムギちゃんも聞いて……」
さわ子「……話した内容については絶対に口外しないわ、約束する」
紬「……私も……誰にも言わない」
唯「うん……ありがと」
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:33:51.83:2C/Ewcsg0
…………
唯(……あれから一週間かぁ……)
唯(あれから全くあずにゃんと喋らなくなったなぁ……)
唯(それにみんなもあのことに関しては何も言わなくなってきたし……)
唯(毎日練習もお茶もしてるけどみんな雰囲気暗いし……)
唯(って……私のせいか……はは……)
律「……梓のやつ遅いな」
澪「そうだな……」
紬「何かあったのかしら……」
唯「……」
紬「……唯ちゃん、なにか知らない?」
唯「っ……なんで?」
澪「いやホラ……憂ちゃんから聞いてたりとか……」
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:39:40.16:2C/Ewcsg0
律「おいお前ら……」
澪紬「あっ……」
唯「……憂と家でそんな話するわけ無いじゃん」
唯「私は……中野さんのこと大嫌いなんだよ?」
律澪紬「……」
ガチャッ
梓「……こんにちは」
唯「……」
澪「あっ、梓 遅かったな」
紬「今お茶出すわね」ガタッ
梓「いえ、結構です」
澪「梓、そう言わずにさ……」
梓「……今日はすぐにいなくなりますから」
澪紬「……え?」
唯「……?」
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:45:35.48:2C/Ewcsg0
梓「律先輩」
律「……おーう、どした?」
梓「……これ、受け取ってください」サッ
律「おいおいラヴレターかよ……りっちゃんモテモテだなあ……」ピラッ
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:47:22.21:2C/Ewcsg0
梓「……」
律「……おーい、梓 これ間違ってるぞー。何だよ今さらドジっ子キャラに方向転換かー?」
梓「……いえ、それで合ってます」
律「……これでホントにいいのか?」
梓「……はやくしてください。外で憂と純が待ってるんです」
澪「……なんだよ、何持ってるんだよ、律」
律「んー? ああコレ?」ピラッ
澪「え……」
紬「えっ……」
唯「!……」
梓「……退部届けです。今日をもって軽音部を辞めさせていただきます」
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:49:59.10:2C/Ewcsg0
澪「ちょっ……ちょっと待ってよ……!」ガタッ
紬「梓ちゃん……!どうしてぇ……」
梓「……どうして?……そんなこと、そこの人が一番知ってるんじゃないですか?」
唯「!……」ビクッ
紬「まっ……待ってよ……梓ちゃん……考えなおしてぇっ……」ポロ…
澪「そうだよぉ……あずさぁ……お前がいなぐなっだらぁ……グスッ……放課後ティータイムは……どうなるんだよ゛ぉ……」ボロボロ
梓「……ありがとうございます。澪先輩、ムギ先輩。……でも、もう嫌なんです」
梓「……私のこと嫌いな人と、私が嫌いな人が一緒に音楽やってるなんて耐えられないんです」
唯「……」
律「……梓、もう書けたぞ」ピラッ
澪「りつぅ!お前……!」
律「……仕方ないだろ、梓が辞めたいって言ってきてるんだから」
律「……無理に引き止めることなんてできないよ……」
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府):2011/03/13(日) 03:52:55.21:dmRMeRX80
梓「……ありがとうございます。律先輩。あとはこれをさわ子先生に渡すだけです」
澪「そんな……あずさぁ……う゛え゛っ……ひっぐ……やだあ゛……」ボロボロ
唯(……)
唯(ダメ、わたしも、なきそう)
唯(でも、ダメ、わたしに、そんなしかくない)
唯(ここは、ひどい、こと、いわなきゃ)
唯「……さよなら……だね」ボソッ
梓「……」
澪「……ゆいぃ……グスッ……あずさはぁ……お゛まえ゛のごと……」
律「澪!」バンッ
澪「ひっ!……」ビクッ
梓「……そうですね、平沢先輩。でも、その前に……」
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:59:23.02:2C/Ewcsg0
梓「……二人とも、入ってきて」
ガチャッ
憂純「……失礼します」
紬「……憂ちゃん、純ちゃん……」
律「……どうして、二人を?」
梓「……手伝ってほしいことがあったんです」
唯(……)
梓「……みなさんにお願いがあるんです」
律「……言ってみ」
梓「……この部室にある、私がいた形跡を全部処分させてください」
紬「そんな……そこまで……」
律「……わかった、もってけ」
紬「ちょっと!りっちゃん!」
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:05:35.26:2C/Ewcsg0
唯(……)
律「……唯、いいんだよな」
唯(いやだ、いやだ)
唯「……好きにすればいいんじゃない?私だってそんなのいらないよ……」
紬「ゆっ……!」
律「……」
梓「ありがとうございます。憂、純。ちょっと手伝ってくれる?」
憂「……うん」
純「梓……」
梓「ええと……はい、まずはこのアルバム。このアルバムから私が写ってる写真を全部抜いて」
憂「梓ちゃん……」
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:09:56.36:2C/Ewcsg0
……
梓「……これで大体そろったかな。」
純「写真にDVD……それに楽譜やら何やら……」
憂「結構な量あるね……」
梓「……マグカップはムギ先輩にお返します」
紬「……」
純「……さっ、じゃあこれを鞄に詰めて……」
梓「……何言ってるの?」ガサゴソ
純「……え?」
紬「……ゴミ、袋?」
梓「……」ガシッ……
ビリッ!ビリリッ!ビリッ!ガサッ
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(神奈川県):2011/03/13(日) 04:13:04.64:iLmWtx6a0
憂純「あっ!」
律澪紬「!?」
唯「……!」
紬「なん、で……」
梓「……どうせ捨てるんです」
ビリリ! ビリッ
澪「やめ……やめでよお゛……あ゛ずさぁ……」ボロボロ
唯(みおちゃん、なみだとはなみず、で、かお、ぐしゃぐしゃにしてる)
ビリリッ! ガサッ
紬「な……んでぇ……どお゛じでぇ……」
唯(むぎちゃん、かおに、てあてて、ないてる)
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:17:28.65:2C/Ewcsg0
バキッ!グシャッ!ガサッ
律「……」カタカタ
唯(りっちゃん、むひょうじょう、でも、て、かたかたふるえて、めに、なみだ、たまってる)
ビリリッ ビリリ
純「梓……」
憂「……」
唯(うい、と、じゅんちゃん、なきそうな、かお、してる)
ビリリッ ビリッ
梓「……っ」
唯(あずにゃん、つらそうな、かお、してる、ほんとはこんなこと、したく、ないって)
唯(わたし……)
唯(わたし、はどんなかお、してる)
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:22:34.81:2C/Ewcsg0
唯(あずにゃんを、ここまで、おいつめて)
唯(みんなを、ここまで、きずつけて)
唯(わたしは)
唯(だめ)
唯(ここで泣いちゃ、だめ)
唯(泣いたら、止められなく、なる)
梓「……これで終わりました」
澪「うう゛っ゛……グスッ」ボロボロ
紬「おねがい……やめでぇ……グスッ」ボロボロ
律「……」
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:27:58.56:2C/Ewcsg0
梓「じゃあ、この退部届け提出して帰りますね」
梓「……今までお世話になりました。じゃあ行こっ。憂、純」
純「えっ……うん」
唯(やだ、あずにゃん、でてっちゃう、いなくなっちゃう)
唯(やだ、やだやだやだやだやだ)
律「梓」
ピタッ
梓「……はい?」
唯(りっちゃん……止めてくれた?)
律「……鞄のそれ、いいのか?」
梓「えっ……?」
唯「あっ……」
唯(あれは……)
83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:30:34.58:2C/Ewcsg0
…………
『はい、あずにゃん♪』
『「ぶ」?……お土産ですか?』
『そう!私がこれ!「け」!』
『……?』
『『『『せーのっ』』』』
カタッ
『あっ……これって……』
『……クスッ』
『「おけぶいん」!桶を愛する部員のことだ!』
『違うだろ!』
『「ぶいおんけ」! 東北地方に生息する妖怪の名前だぁーっ!』
『おおーっ!』
『それも違う!』
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:32:45.79:2C/Ewcsg0
『なにいっ!じゃあ次は……』
『「けいおんぶ」……』
『んっ?』
『……えへへへへ』
『せいかーい』
……
唯(あっ……あ、あ、あ、)
梓「……でもこれは、みなさんに貰ったものですし……」
律「全部、捨てるんだろ?」
唯(やだ、やめて、おねがい)
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:37:50.77:2C/Ewcsg0
梓「……そうですね、じゃあ」ガサガサ
唯(おねがいだから、とらないで)
梓「……」
唯(……)
すてないで
ガシッ
梓「っ!」
律「!……」
澪「!……グスッ」
紬「え……?」
純「あっ……」
憂「……お姉ちゃん」
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:42:15.86:2C/Ewcsg0
唯「え……あっ……」
梓「……なにするんですか」
唯「っ!……それはこっちのセリフだよ。さっきから黙って見てたら……」
梓「……あなたには関係ないでしょ」
唯「っ……関係なくないよ、捨てるぐらいならこっちに返してよ」
梓「……嫌いな私の使ってた物なんていらないでしょ」
唯「……そういう問題じゃないよ。とにかく返しなさい」
梓「嫌です!これは私が軽音部を辞めるっていうけじめなんです!」
唯「勝手に辞めておいて何がけじめよ!」
梓「その辞めるきっかけを作ったのは誰よ!唯先輩でしょ!」
唯「っ!……とにかく……ダメぇっ!」バッ
梓「あっ……か、返してください!」
唯「やだ!いやだいやだいやだぁっ!」
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:45:04.05:2C/Ewcsg0
梓「私は軽音部を辞めるんです!それはもう必要ないんです!」
唯「やめちゃやだぁ!」
梓「ふざけんなあっ!」
唯「……わかったよ」
梓「えっ……?」
唯「あずにゃんがやめるくらいなら……私が軽音部辞めるよ……」
紬「えっ、ちょっと」
憂「お姉ちゃん……!」
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:51:30.72:2C/Ewcsg0
梓「……そんなことしろなんて誰も言ってないでしょ!何のつもりですか!」
唯「そうだよ……最初からこうしとけば良かったんだよ……ばかだなぁ……私……」
梓「待ってください!話は終わってません!」
唯「ちょっと待っててよ、今から退部届け貰ってくるから」
梓「まって……待ってください!」
バタン!
「!……」
さわ子「はい、それまでよ」
律「さわちゃん……」
95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:55:13.12:2C/Ewcsg0
さわ子「はい、それまでよ」
律「さわちゃん……」
さわ子「……まず唯ちゃん、あなたが退部届けを申請したとしても許可しません。だからあげれませーん」
唯「えっ……」
さわ子「次に梓ちゃん、退部届けを顧問に請求せずに勝手に持ってちゃダメでしょ」
梓「……」
さわ子「……まぁ、それはそうと、アンタたちいつまでケンカしてんのよ」
唯「……これはケンカじゃないよ。私とあずにゃんは本気で嫌い合ってるんだ」
さわ子「……唯ちゃん」
唯「嫌いなんだ……中野さんも私のこと……私も中野さんのこと……」
さわ子「……いつまで自分を傷つけるつもりなの?」
唯「……え」
さわ子「……唯ちゃん、ひとつ謝っておくわね」
唯「……?」
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:59:36.69:2C/Ewcsg0
さわ子「唯ちゃんがあの日話してくれたでしょ。それで私、絶対口外はしないって言ったでしょ?」
唯「うん……」
さわ子「……ごめんね。約束破っちゃった」
唯「……え?」
さわ子「……ここにいるみんなに、まぁムギちゃんはともかく……話しちゃった」
唯「なっ……」
さわ子「りっちゃんや澪ちゃん、あと憂ちゃんに真鍋さん、鈴木さんにも話したわね?」
純「……はい」
律澪「……」
憂「お姉ちゃん……黙っててごめんね」
唯「先生……どうして……」
さわ子「でもね……一人にだけは話してないの」
唯「ひとり……まさか」
梓「……」
101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:03:58.18:2C/Ewcsg0
さわ子「さっ、唯ちゃん。これで恥ずかしがることはないわ。みんな知ってるもの」
さわ子「……梓ちゃんに、自分の気持ち、ちゃんと伝えなさい」
唯「やっ……やだ……」
さわ子「どうして?」
唯「気持ち悪いって、思われちゃう」
さわ子「……別に良いんじゃない?だって梓ちゃんとはさよならするんでしょ?」
唯「そっ……そんなの」
さわ子「それに嫌いな相手に気持ち悪がられて、何が問題あるの?顔も合わせないし話しもしないでしょ」
唯「ちっ……違うもん!あの時話したのは……嘘だよ!全部、全部嘘だったんだよ!」
紬「もうやめてよお!唯ちゃん!」
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:07:16.56:2C/Ewcsg0
唯「……!」ビクッ
紬「これ以上……自分を……傷つけないでぇっ……!」
律「ムギ……」
憂「お姉ちゃん……私たちは誰も……」
純「憂、待って……」
憂「純ちゃん……」
さわ子「……嘘?」
唯「……」
さわ子「あの時の気持ちを嘘だって、言うの?」
唯「そう、だよ……」
さわ子「そう……」
さわ子「じゃあ、アンタ自信の手でけじめをつけなさい」
唯「えっ……」
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:12:18.71:2C/Ewcsg0
さわ子「あんたが手に持っている、梓ちゃんの軽音部の部員としての証」
さわ子「それを今すぐに、あそこのゴミ袋に入れなさい」
唯「!……」
さわ子「あんた自身の手で!梓ちゃんの軽音部を終わらせなさい!」
唯「そっ……そんな……」
私はあずにゃんの横に置いてあるゴミ袋を見つめました。
その時、見つけてしまいました。
ゴミ袋から透けて見える破れた写真。ビリビリに破れた写真の欠片の中で、
私とあずにゃんが、隣り合って笑っている写真を。
107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:17:55.70:2C/Ewcsg0
唯「あっ……あ……ああ……」ポロ…
もう、限界でした。
心から溢る感情が目を熱くし、やがてこぼれてくる音が聞こえてくるようでした。
唯「あ゛あっ……あああっ……」ボロ…ボロ…
やがて、私はひざをついて、今までやってきたことを思い出しました。
あずにゃんに対して放った言葉を、行動を。
唯「あ゛あああああああっ、うわあ゛ああっ」ボロ…ボロ…
ごめんなさい、ごめんなさいと伝えたいのに、
私の口から溢れるのは嗚咽ばかりでした。
唯「うわあ゛あっ……あ゛あああああああん!」
109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:22:28.06:2C/Ewcsg0
……
『わたしね……あずにゃんのこと、好きなんだ』
『……違うよ、そういう好きじゃないよ。もちろんそういう意味もあるけど』
『私の「好き」はね、ラヴの意味での「好き」なんだ』
『……と、いうわけで、私こと平沢唯はレズビアンだったのでしたー!』
『わー』パチパチ
『……でもね、わかってるんだよ。』
『私が普通じゃないって、異常だって、気持ち悪いって』
『……うん、ありがとムギちゃん。でもそんなのキレイ言だよ』
『ムギちゃんたちはそう思ってくれるかもだけど、他の人はわからないでしょ?』
『……私だけならともかく、あずにゃんがそういう目で見られるのは耐えられないよ』
『あっ、あずにゃんが私のこと好きかどうかなんて知らないけどね』
『……とにかく、それであずにゃんと距離置こうと思ったら……』
『……失敗しちゃったっす、たはー』
110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:25:34.55:2C/Ewcsg0
『えっ……』
『違うよ、さわちゃん……』
『逃げてなんか……』
『……さわちゃんに何がわかるのさ!』
『私がどれだけ悩んで!どれだけ苦しんだか!』
『さわちゃんにも!ムギちゃんにもりっちゃんにも澪ちゃんにも!』
『わからないんだよ!』
……
唯「うえ゛っ……うえ゛えええええん」ボロ…ボロ…
澪「唯……」
憂「お姉ちゃん……」
梓「……」
唯「ごべえんなざあい……ごめ゛え゛んなざあい……」
112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:28:38.13:2C/Ewcsg0
律「なあ、唯」
唯「う゛えっ……ひっぐ……なに……?」
律「……悩んでることあるんだったら、相談してくれよ」
律「私ら……仲間、だろ?」
唯「……うえっ……ひっぐ……」
律「……それにさ、誰もそんなことで唯の事嫌いになったりしないよ」
律「……前に言っただろ?「みんな唯が大好き」って」
唯「でも……でもあずにゃんはぁ……」
澪「……なあ、唯。おかしいと思わないか?」
唯「グスッ……な、なにがぁ……?」
澪「梓に酷いこと言ってさ……そんなのバカ律の前で言ったら掴みかかってくると思わないか?」
唯「グスッ……?」
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:31:31.23:2C/Ewcsg0
憂「……そうだよ、お姉ちゃん。そんなの私知ったら家で問い詰めるし、純ちゃんだって黙ってなんかいないよ」
紬「でもね、ある人が私たちに言ったのよ」
純「……「きっとなにかあるんです。だから唯先輩を責めないでください。私は唯先輩を信じたいんです」って」
純「「だって……私は唯先輩が……」」
「……純、そこまで言わなくていいよ」
唯「えっ……」
梓「……」
純「……ては、こりは失礼」
唯「……あずにゃん……?なんで……」
117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:35:05.34:2C/Ewcsg0
梓「……唯先輩なんか大嫌いです」
梓「……勝手に一人で悩んで……私の気持ちも知らないで……っ」ポロ…ポロ…
唯「あず……にゃ……ん?」
梓「最低ですっ!……唯先輩なんて最低ですっ……」ボロ…ボロ…
唯「あず……にゃあん……あずにゃあん……」ダキッ
梓「だっ……抱きつかないでください……わたしは……」
唯「ご……めんえ……」
梓「えっ……」
唯「ごめん……ねえ……ごめん……なさあい」ポロ…ポロ…
唯「おねがい……だから……けいおんぶ……やめないでえっ」ボロホ…゙ロ…
梓「……なんなんですか……私の事、嫌いなんでしょ?」クスッ
唯「っ……ぎらいなんがじゃないよ゛お……だいすき……だよおっ……!」
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:39:41.35:2C/Ewcsg0
さわ子「……さ、私たちはそろそろお暇しておきましょ?」
ガチャ
和「……そろそろ人払い、終わっていいですか?」
さわ子「ありがとう、真鍋さん」
和「いえ……唯、大丈夫ですか?」
さわ子「……大丈夫よ。あの子は元々、裏表なんて無い性格なんだから」
和「……そうですね」クスッ
119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:42:58.10:2C/Ewcsg0
律「……さ、私たちも帰るか」
澪「え……でも……」
律「んー?なんだ澪。お前、練習してきたいのかー?」
澪「い、いや……そういう訳じゃないけど……」
律「……私さ、実は梓から話されてたんだ」
澪「……え?」
律「昨日の夜にさ、梓から電話かかってきてさ」
律「退部届け出して、アルバムの写真やら何やらをビリビリに破るところを唯に見せるんだってさ」
律「もしそれで唯が何も変わらなかったら……本当に辞めるつもりだったんだってさ」
澪「……じゃ、じゃあ今日律が何も言わなかったのって……」
律「演技、っていうのかな……」
律「いやー、でもアレ結構キツかったんだぜ?あんな顔で思い出の写真とかビリビリに破り捨てられてさ……」
律「わかってたけど……泣きそうになっちったよ」
澪「律……」
122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:47:10.40:2C/Ewcsg0
律「……あ、でも写真とかDVDとか全部コピーしてあるって言ってたぜ!だから大丈夫だよ」
澪「そっか……よかった……グスッ」
律「さて……おーい、梓!一緒に帰るか?」
梓「いえ、今日は遠慮しておきます。ここの掃除とかしてかなきゃいけませんし」
梓「それに……この甘えんぼさんと、ちょっと話があるんです」
唯「……んえ゛っ……グスッ……あまえんぼじゃ……ない……」
律「……だってさ」
澪「……そうだな」
律「よーし、ムギ!帰ろうぜー!」
紬「……」ポー
澪「……ムギ?」
紬「……すてき……///」ポー
130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 05:56:51.12:2C/Ewcsg0
澪「えっ」
律「あちゃー……」
紬「素敵……もっとみていたいわあ……///」ポワポワポワーン
律「……はいはい、かえりまちょうねームギちゃん」ガシッ
ズルズル
紬「あーん、りっちゃんもっと見たいー」ジタバタ
律「心配しなくても明日から嫌でも見れるよ……」ズルズル
澪「まったく……明日はちゃんと練習するんだぞ」
純「ふふっ、あーずさったら……あんなに唯先輩にベタベタしちゃって……」ニヤニヤ
純「この前まで「唯先輩に嫌われた」って教室で泣きそうになってたのにね」ニヤニヤ
憂「ふふっ……逆だよ純ちゃん」
純「逆?なにが?」
憂「あれ見て」スッ
131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(岡山県):2011/03/13(日) 06:02:51.04:3X2tZCYN0
梓「ほーら、甘えんぼせんぱいー。泣かないでくださーい」ナデナデ
唯「……だから、甘えんぼじゃ、ない……」
梓「ふふふ……」ナデナデ
唯「……」ギュッ
憂「……ね?」
純「あー……梓が……ははは……唯先輩を……」
憂「甘えてるお姉ちゃん可愛いよね///」テレテレ
純「あー……ははは……そうだね……」
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:07:07.19:2C/Ewcsg0
純「……疲れた……。もう帰ろう……」
憂「うん、そうだね」ニコニコ
純「あずさー!わたしらもう帰るよ!」
梓「うん、ありがと憂、純」
純「あー、このゴミ袋どうする?」ガサッ
梓「うーん、ここに置いといて。私が持って帰るから」
純「あっそー。やれやれ……私らは何に来たんだか……」ガサッ
憂「ふふふ。梓ちゃん、また明日ね。お姉ちゃん、また後でね」ニコニコ
純「……いや、憂。今日は唯先輩帰ってこないかもよ……」
憂「ふえ?何で?」
バタン
137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:11:54.50:2C/Ewcsg0
梓「……静かになりましたね」
唯「……」
梓「……平沢先輩」
唯「……」
梓「私のだいっ嫌いな平沢せんぱいー。だいっ嫌いな中野ですよー」
唯「……やだ」
梓「ん?何がやだなんですか?」
唯「……そのいいかた、やだ」
梓「えー?でも私のこと嫌いなんでしょ?」
唯「……嫌いじゃ、ない」
梓「……私、いっつも偉そうなんでしょ?」
唯「……偉そうなんかじゃ、ない」
梓「後輩は私一人だから調子に乗ってるし」
唯「……乗ってなんか、ないよ。それに大事な後輩だもん……」
139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:15:49.51:2C/Ewcsg0
梓「……それに、私いつも平沢先輩のことバカにしてるらしいですし」
唯「……バカになんか、されてない。いっつも私に優しくしてくれる……」
梓「……唯先輩よりもちょっとギターや勉強もできるらしいですし……」
唯「……全然、やな事なんかじゃないよ。ちょっと悔しいけど……」
梓「……私の顔も嫌いなんでしょ?」
唯「……嫌いなんかじゃないよ、かわいい。とっても可愛い大好きなお顔」
梓「……他にも私の嫌いなところいっぱいあるんですよね?」
唯「……そんなところ、ないよ。あずにゃんの全部……だいすき」ギュッ
梓「っ……そういえば、私のすぐ泣いちゃうところとかも嫌いなんですよね?///」
唯「……そこは、ホントにちょっとやだ……」
梓「……!……へぇ……」
唯「……だって……わたし、いつもあずにゃんには笑っててほしいもん……」
梓「~っ……!///」
141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:20:53.84:2C/Ewcsg0
梓「……唯先輩」
唯「なに?あずにゃん」ムクリ
梓「……わたしのこと、好きなんじゃないですか?」
唯「……うん、だいすき」コクリ
梓「……」
唯「……あずにゃん?」
梓「嘘ついてたんですか……最低ですね」
唯「ふえ……ご……ごめん……」ジワッ……
142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:22:30.15:2C/Ewcsg0
梓「で、私は唯先輩のこと……」
唯「う……うん……///」ドキドキ
梓「唯先輩……目、閉じてください」
唯「うぇ……!?///う……うん……///」
梓「……」
唯(あっ……鼻に、あずにゃんの吐息……あたってる……///)
唯(だんだん……近づいてきて……いい匂い……///)
唯(そっか……あずにゃんとキスするんだ……///)
唯(あずにゃあん……あずにゃあん……///)
梓「……」
唯(すきいっ……だいすきい……///)プルプル
145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:25:50.65:2C/Ewcsg0
梓「……」
スッ……
唯(……えっ///)プルプル
唯(はなれてく……なんで……?)
梓「……ゆいせんぱい」
唯「っ!……なっ……なに!?///」ビクッ
梓「……唯先輩は私のこと好きなんですよね?」
唯「う……うん……///」
梓「そうですか……でも……」クスッ
梓「私は、唯先輩のこと、「好き」なんて一言も言ってませんよ?」
146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(dion軍):2011/03/13(日) 06:26:57.72:Ncz/Pz850
唯「……えっ……」
梓「もしかしたら唯先輩のこと嫌いかもです」
唯「えっ……やだ……」ジワッ…
梓「……そうですね、やっぱり唯先輩なんて大嫌いです」
唯「やっ……やだあ……///」ポロ…ポロ…
梓「……フフッ」
唯「う゛え゛っ……うう゛っ……」ポロ…ポロ…
梓「……唯先輩」
唯「……」グスッ
梓「……」
チュッ
154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(埼玉県):2011/03/13(日) 06:30:41.37:H90ugCf30
唯「ふえっ!?///」
梓「……唯先輩」
唯「ふわ……ふわぁ……」ドキドキ
梓「……私も、唯先輩のこと大好きですよ」
唯「う……ふぁ……///」ドキドキ
梓「……」クスッ
チュッ
チュッ
チュッ
チュッ
唯「んぁ……ふぁ……///」ドキドキ
唯「あず……あずにゃあん……///」ドキドキ
162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:39:20.43:2C/Ewcsg0
梓「……なんですか?キスしてほしかったんじゃなかったんですか?」
唯「ん……ふぁ……ほっぺたばっか……やぁ……くちびるに……してよお……///」ドキドキ
梓「……ダメです」
チュッ
唯「んぁ……///」ドキドキ
梓「唯先輩に……」チュッ
梓「いっぱいひどいこと言われて……」チュッ
梓「すっごく不安になったんですからっ」チュッ
梓「だから私も……」チュッ
梓「唯先輩の嫌がることしてやるんですっ」チュッ
唯「うあっ……うぁ……あずにゃ……///」ドキドキ
梓「うるさいですっ!唯先輩なんて……嫌いですっ!」チュッ
166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:44:31.18:2C/Ewcsg0
唯「ふわあっ///」ドキドキ
唯「ご……ごめんよお……あずにゃあん……///」ドキドキ
唯「すきいっ……だいすきぃ……///」ドキドキ
唯「ひどいことぉ……きらいって……もうにどと……ずっと……一生……///」ドキドキ
唯「いわないからあっ……だからぁ……はぁ……はぁ///」ドキドキ
唯「くちっ……くちびるにい……っ……はぁ……ちゅう……してよお……はぁ……///」ドキドキ
梓「……どうしたんですか、唯先輩。はぁはぁ言っちゃってますよ」クスッ
唯「だっ……だってぇ……あずにゃんのせいでえ……はぁ……むね……ドキドキしすぎちゃってぇ……///」
梓「むね?胸がどうかしたんですか?」ムニッ
唯「ふわっ!や…っ…やあっ……///」ムニムニ
梓「むぅ……胸が邪魔で何が言いたいのかわかりません」ムニムニ
唯「あず……にゃ……///」ポー
梓「……」チュッ
唯「ふぁっ!///」ビクッ
167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:50:34.29:2C/Ewcsg0
唯「……///」ムクリ
梓「……ゆいせんぱ」
チュッ
梓「い……?」
唯「えへへ///」
梓「なっ……ななななな……///」プルプル
唯「あーずにゃんっ///」ダキッ
梓「にゃ゛っ!?///」ビクッ
唯「えへへへへへへ///」ギューッ
唯「だぁーいすきっ!」ギューッ
173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:55:52.83:2C/Ewcsg0
梓「にゃ゛……///」カァァァァ
唯「えへへへへ///」ギューッ
梓「……ゆいせんぱい///」
唯「んー?なぁに?///」ギュッ
チュッ
唯「ん……っ///」
梓「……///」プイッ
唯「えへへー。やっとくちびるにちゅーしてくれたね///」ギューッ
梓「……しりません///」
唯「……ねーあずにゃーん?」
梓「……なんですか///」
唯「……軽音部、辞めないよね?」
174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:58:45.78:2C/Ewcsg0
梓「なっ……まだそんな事言ってたんですか!」
唯「うん……でもすっごく不安になった……私のせいだけど……」
梓「……それを言うなら唯先輩だってです。簡単に退部するとか言わないでください。すっごく不安になりました」
唯「うん……でもあずにゃんは本当に退部届けまで用意するし……」
梓「あれは……真鍋先輩に協力してもらったんです。……でも、もうこんなもの」
ビリリッ ビリッ ガサッ
梓「……こうしちゃいます」
唯「……うん、よくできました」ナデナデ
梓「ん……」ポー
唯「私たち、これからもずっと一緒だよね」
梓「ん……当たり前です」
唯「高校卒業しても、大学行っても行かなくても、社会人になっても」
梓「ずっと……ずーっと永遠に一緒ですよ」
176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 07:01:41.88:2C/Ewcsg0
唯「……中野 梓ちゃん」
梓「……なんですか?」
唯「大好きだから、愛してるから。女同士でもずっと永遠にいてください」ギュッ
梓「……」
唯「……」ドキドキ
梓「だいすきな……ゆいせんぱいがあ……ずっといてくれるなら……おんなどうしなんて……」ポロ…ポロ…
唯「あずにゃあん……もう泣かないで……」ギュッ
梓「だっ……だってえ……嬉しくって……」ポロポロ
唯「うん……ねえ、あずにゃん」
梓「グスッ……ふぇ……?なんですか……?」
唯「……」スッ
梓(あ……)
唯「誓いの……キス……しよ?」
梓「……///」コクリ
178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 07:09:20.10:2C/Ewcsg0
唯(……)
梓(……)
唯(あずにゃん……)
梓(唯先輩……)
唯(あずにゃんの顔……すごく近い……///)
梓(唯先輩の顔……すごく近い……///)
唯(わあ……あずにゃんたら、顔真っ赤///)
梓(唯先輩……顔真っ赤だよ……///)
唯(あずにゃんの吐息……あともう少しで……///)
梓(唯先輩の……くちびる……キレイ……///)
180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 07:11:05.97:2C/Ewcsg0
唯(あずにゃん……///)
梓(唯先輩……///)
唯(……///)
梓(……///)
ピタッ
唯「……」
梓「……」
「……だーいすきっ!」
チュッ!
お、わり、だよん?
181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(内モンゴル自治区):2011/03/13(日) 07:13:04.75:Ve4FH1tIO
…………
律「唯……、お前なんかあったのか?」
唯「……なんで?何もないよ」
梓(おかしい、雰囲気がいつもと違いすぎる)
梓「何もないなんてこと無いでしょ。どうしたんですか」
唯「……」
梓「……?」
唯「……あんたには関係ないでしょ」
梓「……!」
律「え」
紬「ふぇ?」
澪「ゆっ……?」
梓(ゆ……ゆいせんぱ……)
唯「……」
ツカツカツカ
唯「……」
梓「あ……あの……」
梓(唯先輩、こんなに近くにいるのに抱きついてこない……)
梓(それに顔……無表情ですっごく怖い……)
梓(で、でも唯先輩が私を見下ろしてて、私が唯先輩を見上げてて……)
梓(まるで……今から、その、き……キスするみたい///)ドキドキ
唯「私あんたのことずっと嫌いだったんだぁ」
梓「……えっ」
唯「……ずっとムカついてたんだぁ……」
唯「あんたいつも偉そうにして……」
唯「後輩が自分一人しかいないからって調子こいてんじゃないの?」
梓「そ……そんなこと……」
唯「それにさぁ……」
ガシッ
梓「っ!」
唯「あんたいつも私のことバカにしてんでしょ?」
梓「な…んで」
唯「私より頭も良いし、ギターだって上手いしさぁ」
梓(や……やだ、ゆいせんぱい)
唯「顔だって私なんかよりずっと可愛いし……」ギュッ
梓(や……手首……痛い……)ウルッ
唯「他にも私よりずっと良いとこだらけだし……」
唯「……ずっと私のこと見下してたんでしょお?」
梓「やっ……やだあ……」ポロ……ポロ……
律「っ……おい!唯やめろ!」ダッ
ガシッ
唯「っ!……」ガタン
梓「ふぇえ゛……っ……う゛え゛ぇっ……」グスッ
澪「梓!……大丈夫か?」
紬「どうしたの唯ちゃん?梓ちゃんと何かあったの?」
唯「……どうもこうも、今言った通りだよ」
唯「私は、中野さんのこと大嫌いなんだよ」
律澪紬「……!」
梓「……!……うえ゛え……っええ゛え゛え゛え゛……」ボロボロ
律「……ゆいっ!」ドンッ
唯「……っ……ごめん、私今日帰るね」
律「おい待て!梓にあやまれ!」
唯「……じゃあ、またね」
ガチャ バタン
梓「ぅえ゛ぇ……ヒッグ……うわ゛あ゛ええ゛え゛え゛ぇん……」ボロボロ
澪「あずさあ……あずさあ……」オロオロ
紬「梓ちゃん、大丈夫だからね。大丈夫」サスリサスリ
梓「う゛ぇ・・・っ…ヒッグ…はぁ…ぐすっ……」ボロボロ
律「……唯のやつ、いったいどうしたんだ……」
澪「梓、唯と昨日なんかあったのか?」
梓「ううっ……ヒッグ……グスッ……いいえ……はぁ……なにも、ありません……」
梓「わだしっ……ヒッグ……ゆいせんぱいにぃっ……はぁ……嫌われてるんですか……」
澪「……そんなことないよ」
律「きっと唯のやつなんかイライラしてたんだよ」
紬「そうでもなきゃ梓ちゃんにあんなこと……」
梓「グスッ……そう……ですかね……」
梓(でも……いくらイライラしてるからって……あそこまで……)
……次の日……
ガチャッ
梓「……こんにちはー」
唯「……」
梓(あっ……唯、先輩と……二人きり……)
唯「……中野さん」
梓「はっ……はい!」ビクッ
唯「……どうしたの?はやくこっちきなよ」
梓「は……はい」
唯「……」
梓(……ううっ……唯先輩 一言もしゃべらないし顔怖いよぉ……)
唯「……中野さん」
梓「はいっ!」ビクッ
唯「どうしたの?何か言いたいことあるの?」
梓「い……いえ別に……」
唯「そう……」
梓「……あの!」
唯「……なに」
梓「わ……私、唯先輩に何か怒らせるような事したでしょうか……?」
唯「……中野さん」
梓「……はい」
唯「……言いたいこと、あったんじゃん」
梓「え……あっ……」
唯「嘘ついてたんだ……最低だね」
梓「あ……う……ごめんなさい」ジワッ
唯「まぁいいよ、あずにゃんが私をを怒らせることだっけ?」
梓「……はい」グスッ
唯「……別に、何もしてないよ」
梓「……え」
唯「ただね、昨日言った通り」
梓「……」
唯「私はね、中野さんの事が大っ嫌い、なんだよ」
梓「……!」
唯「ていうか、すぐにそうやってすぐに泣くところ?そこも嫌いかも」
梓「……っ……グスッ……」ポロ……ポロ……
唯「……でもね、中野さん。私に嫌われても泣かずに済む方法があるんだよ?」
梓「っ……グスッ……ふぇっ……?」
唯「……中野さんも、私のこと大嫌いになれば良いんだよ」
梓「……え」
ガチャッ
唯「……りっちゃんたち、来てたんだ」
律「お前、梓になんて言った」
唯「やーん♪ りっちゃんのいけずぅ そんな怒っちゃいやあん♪」
律「ふざけんな!梓がどんな気持ちでお前に話かけたかわかってんのかよ!」
唯「わかってるよお……だから答えてあげたんじゃん」
紬「唯ちゃん……!なんで……」
唯「……もぉ、何回も言わせないでよお。だから私は中野さんが……」
澪「もうやめてえっ!!」
唯「……!」
澪「もうやめてよおっ……グスッ」ポロ……ポロ……
律「澪……」
梓「……みなさんごめんなさい、私今日帰りますね」
紬「梓ちゃん……」
唯「あーあ、中野さん練習せずに帰っちゃうんだー。調子こいてるー」
ガタン!
律「……お前黙ってろ」
唯「……」
梓「……唯先輩」
唯「……なに?」
梓「私、唯先輩の言うとおりにします」
唯「……え?」
律澪紬「……?」
梓「私、唯先輩のこと大嫌いです。どっか行ってください」
唯「……!」
律「おい……」
澪「ちょ……ちょっと」
紬「あ、梓ちゃん!?」
梓「……じゃ、そういうことで」
ガチャ バタン
律「……おい、梓止めにいくぞ」
澪「あ、ああ……」
紬「梓ちゃん……」
唯「……」
律「……唯、お前はここにいろ」
唯「……なんで?」
律「……いいから」
澪「おい、早くしないと……」
律「ああ、行こう」
ガチャ バタン
唯「……」
唯「くふふふふ……あはははははは!」
唯(あーあ、とうとうあずにゃんに「大嫌い」って言われちゃった)
唯(ま……これでよかったんだよね)
唯(私、普通じゃないから……嫌われる前に嫌いになってやったんだよね)
唯(気持ち悪がられて避けられるより……こっちの方がマシなんだよね……)
唯「あははははははは」
唯「あははははっあ……あ゛ははは……」ポロ……ポロ……
唯「うえ゛っ゛……ひっ……グスッ……ええ゛……」ボロボロ
唯「あず……にゃあ゛……ん……あずにゃあん……」
唯「ごめん……ねえ゛……グスッ……あ゛ぁ……ごめぇん……な゛ざぁい゛」
唯「いま゛……いま、いぐがらあ゛……」
カタタタタッ
唯「んえ゛っ゛……はぁっ……リストカットって……いたいのかなぁ……」
「なにやってるの!!」
唯「……ふえ?」
紬「唯ちゃんやめてえっ!」ガシッ
唯「っ!……はなして!はなしてよぉっ!わた……わたしあずにゃんに言われたもん」
唯「「どっか行ってください」って!だから、わた、私……」
パァン!
紬「……!」
唯「あ……」
さわ子「……落ち着きなさい」
紬「さわ子先生……」
唯「さわちゃん……なんで」
さわ子「ふぅ……廊下を歩いてたらたらムギちゃんが校内をウロウロしてて」
さわ子「事情を聞いて私も部室に来てみたら、あんたがカッター持ってオイタしようとしてるの見つけたのよ」
唯「そう……なんだ」
さわ子「……さ、何があったか話してもらおうかしら」
唯「……」
紬「わ……私、梓ちゃん探してきますね」タッ
唯「……待って、ムギちゃん」
紬「っ!……」
唯「……ムギちゃんも聞いて……」
さわ子「……話した内容については絶対に口外しないわ、約束する」
紬「……私も……誰にも言わない」
唯「うん……ありがと」
…………
唯(……あれから一週間かぁ……)
唯(あれから全くあずにゃんと喋らなくなったなぁ……)
唯(それにみんなもあのことに関しては何も言わなくなってきたし……)
唯(毎日練習もお茶もしてるけどみんな雰囲気暗いし……)
唯(って……私のせいか……はは……)
律「……梓のやつ遅いな」
澪「そうだな……」
紬「何かあったのかしら……」
唯「……」
紬「……唯ちゃん、なにか知らない?」
唯「っ……なんで?」
澪「いやホラ……憂ちゃんから聞いてたりとか……」
律「おいお前ら……」
澪紬「あっ……」
唯「……憂と家でそんな話するわけ無いじゃん」
唯「私は……中野さんのこと大嫌いなんだよ?」
律澪紬「……」
ガチャッ
梓「……こんにちは」
唯「……」
澪「あっ、梓 遅かったな」
紬「今お茶出すわね」ガタッ
梓「いえ、結構です」
澪「梓、そう言わずにさ……」
梓「……今日はすぐにいなくなりますから」
澪紬「……え?」
唯「……?」
梓「律先輩」
律「……おーう、どした?」
梓「……これ、受け取ってください」サッ
律「おいおいラヴレターかよ……りっちゃんモテモテだなあ……」ピラッ
梓「……」
律「……おーい、梓 これ間違ってるぞー。何だよ今さらドジっ子キャラに方向転換かー?」
梓「……いえ、それで合ってます」
律「……これでホントにいいのか?」
梓「……はやくしてください。外で憂と純が待ってるんです」
澪「……なんだよ、何持ってるんだよ、律」
律「んー? ああコレ?」ピラッ
澪「え……」
紬「えっ……」
唯「!……」
梓「……退部届けです。今日をもって軽音部を辞めさせていただきます」
澪「ちょっ……ちょっと待ってよ……!」ガタッ
紬「梓ちゃん……!どうしてぇ……」
梓「……どうして?……そんなこと、そこの人が一番知ってるんじゃないですか?」
唯「!……」ビクッ
紬「まっ……待ってよ……梓ちゃん……考えなおしてぇっ……」ポロ…
澪「そうだよぉ……あずさぁ……お前がいなぐなっだらぁ……グスッ……放課後ティータイムは……どうなるんだよ゛ぉ……」ボロボロ
梓「……ありがとうございます。澪先輩、ムギ先輩。……でも、もう嫌なんです」
梓「……私のこと嫌いな人と、私が嫌いな人が一緒に音楽やってるなんて耐えられないんです」
唯「……」
律「……梓、もう書けたぞ」ピラッ
澪「りつぅ!お前……!」
律「……仕方ないだろ、梓が辞めたいって言ってきてるんだから」
律「……無理に引き止めることなんてできないよ……」
おいおい
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 03:54:00.04:2C/Ewcsg0梓「……ありがとうございます。律先輩。あとはこれをさわ子先生に渡すだけです」
澪「そんな……あずさぁ……う゛え゛っ……ひっぐ……やだあ゛……」ボロボロ
唯(……)
唯(ダメ、わたしも、なきそう)
唯(でも、ダメ、わたしに、そんなしかくない)
唯(ここは、ひどい、こと、いわなきゃ)
唯「……さよなら……だね」ボソッ
梓「……」
澪「……ゆいぃ……グスッ……あずさはぁ……お゛まえ゛のごと……」
律「澪!」バンッ
澪「ひっ!……」ビクッ
梓「……そうですね、平沢先輩。でも、その前に……」
梓「……二人とも、入ってきて」
ガチャッ
憂純「……失礼します」
紬「……憂ちゃん、純ちゃん……」
律「……どうして、二人を?」
梓「……手伝ってほしいことがあったんです」
唯(……)
梓「……みなさんにお願いがあるんです」
律「……言ってみ」
梓「……この部室にある、私がいた形跡を全部処分させてください」
紬「そんな……そこまで……」
律「……わかった、もってけ」
紬「ちょっと!りっちゃん!」
唯(……)
律「……唯、いいんだよな」
唯(いやだ、いやだ)
唯「……好きにすればいいんじゃない?私だってそんなのいらないよ……」
紬「ゆっ……!」
律「……」
梓「ありがとうございます。憂、純。ちょっと手伝ってくれる?」
憂「……うん」
純「梓……」
梓「ええと……はい、まずはこのアルバム。このアルバムから私が写ってる写真を全部抜いて」
憂「梓ちゃん……」
……
梓「……これで大体そろったかな。」
純「写真にDVD……それに楽譜やら何やら……」
憂「結構な量あるね……」
梓「……マグカップはムギ先輩にお返します」
紬「……」
純「……さっ、じゃあこれを鞄に詰めて……」
梓「……何言ってるの?」ガサゴソ
純「……え?」
紬「……ゴミ、袋?」
梓「……」ガシッ……
ビリッ!ビリリッ!ビリッ!ガサッ
おい鬱ターン長すぎんだろ
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(関東):2011/03/13(日) 04:13:45.62:j8hGEU9EOうああああああああ……
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 04:14:33.45:2C/Ewcsg0憂純「あっ!」
律澪紬「!?」
唯「……!」
紬「なん、で……」
梓「……どうせ捨てるんです」
ビリリ! ビリッ
澪「やめ……やめでよお゛……あ゛ずさぁ……」ボロボロ
唯(みおちゃん、なみだとはなみず、で、かお、ぐしゃぐしゃにしてる)
ビリリッ! ガサッ
紬「な……んでぇ……どお゛じでぇ……」
唯(むぎちゃん、かおに、てあてて、ないてる)
バキッ!グシャッ!ガサッ
律「……」カタカタ
唯(りっちゃん、むひょうじょう、でも、て、かたかたふるえて、めに、なみだ、たまってる)
ビリリッ ビリリ
純「梓……」
憂「……」
唯(うい、と、じゅんちゃん、なきそうな、かお、してる)
ビリリッ ビリッ
梓「……っ」
唯(あずにゃん、つらそうな、かお、してる、ほんとはこんなこと、したく、ないって)
唯(わたし……)
唯(わたし、はどんなかお、してる)
唯(あずにゃんを、ここまで、おいつめて)
唯(みんなを、ここまで、きずつけて)
唯(わたしは)
唯(だめ)
唯(ここで泣いちゃ、だめ)
唯(泣いたら、止められなく、なる)
梓「……これで終わりました」
澪「うう゛っ゛……グスッ」ボロボロ
紬「おねがい……やめでぇ……グスッ」ボロボロ
律「……」
梓「じゃあ、この退部届け提出して帰りますね」
梓「……今までお世話になりました。じゃあ行こっ。憂、純」
純「えっ……うん」
唯(やだ、あずにゃん、でてっちゃう、いなくなっちゃう)
唯(やだ、やだやだやだやだやだ)
律「梓」
ピタッ
梓「……はい?」
唯(りっちゃん……止めてくれた?)
律「……鞄のそれ、いいのか?」
梓「えっ……?」
唯「あっ……」
唯(あれは……)
…………
『はい、あずにゃん♪』
『「ぶ」?……お土産ですか?』
『そう!私がこれ!「け」!』
『……?』
『『『『せーのっ』』』』
カタッ
『あっ……これって……』
『……クスッ』
『「おけぶいん」!桶を愛する部員のことだ!』
『違うだろ!』
『「ぶいおんけ」! 東北地方に生息する妖怪の名前だぁーっ!』
『おおーっ!』
『それも違う!』
『なにいっ!じゃあ次は……』
『「けいおんぶ」……』
『んっ?』
『……えへへへへ』
『せいかーい』
……
唯(あっ……あ、あ、あ、)
梓「……でもこれは、みなさんに貰ったものですし……」
律「全部、捨てるんだろ?」
唯(やだ、やめて、おねがい)
梓「……そうですね、じゃあ」ガサガサ
唯(おねがいだから、とらないで)
梓「……」
唯(……)
すてないで
ガシッ
梓「っ!」
律「!……」
澪「!……グスッ」
紬「え……?」
純「あっ……」
憂「……お姉ちゃん」
唯「え……あっ……」
梓「……なにするんですか」
唯「っ!……それはこっちのセリフだよ。さっきから黙って見てたら……」
梓「……あなたには関係ないでしょ」
唯「っ……関係なくないよ、捨てるぐらいならこっちに返してよ」
梓「……嫌いな私の使ってた物なんていらないでしょ」
唯「……そういう問題じゃないよ。とにかく返しなさい」
梓「嫌です!これは私が軽音部を辞めるっていうけじめなんです!」
唯「勝手に辞めておいて何がけじめよ!」
梓「その辞めるきっかけを作ったのは誰よ!唯先輩でしょ!」
唯「っ!……とにかく……ダメぇっ!」バッ
梓「あっ……か、返してください!」
唯「やだ!いやだいやだいやだぁっ!」
梓「私は軽音部を辞めるんです!それはもう必要ないんです!」
唯「やめちゃやだぁ!」
梓「ふざけんなあっ!」
唯「……わかったよ」
梓「えっ……?」
唯「あずにゃんがやめるくらいなら……私が軽音部辞めるよ……」
紬「えっ、ちょっと」
憂「お姉ちゃん……!」
梓「……そんなことしろなんて誰も言ってないでしょ!何のつもりですか!」
唯「そうだよ……最初からこうしとけば良かったんだよ……ばかだなぁ……私……」
梓「待ってください!話は終わってません!」
唯「ちょっと待っててよ、今から退部届け貰ってくるから」
梓「まって……待ってください!」
バタン!
「!……」
さわ子「はい、それまでよ」
律「さわちゃん……」
さわ子「はい、それまでよ」
律「さわちゃん……」
さわ子「……まず唯ちゃん、あなたが退部届けを申請したとしても許可しません。だからあげれませーん」
唯「えっ……」
さわ子「次に梓ちゃん、退部届けを顧問に請求せずに勝手に持ってちゃダメでしょ」
梓「……」
さわ子「……まぁ、それはそうと、アンタたちいつまでケンカしてんのよ」
唯「……これはケンカじゃないよ。私とあずにゃんは本気で嫌い合ってるんだ」
さわ子「……唯ちゃん」
唯「嫌いなんだ……中野さんも私のこと……私も中野さんのこと……」
さわ子「……いつまで自分を傷つけるつもりなの?」
唯「……え」
さわ子「……唯ちゃん、ひとつ謝っておくわね」
唯「……?」
さわ子「唯ちゃんがあの日話してくれたでしょ。それで私、絶対口外はしないって言ったでしょ?」
唯「うん……」
さわ子「……ごめんね。約束破っちゃった」
唯「……え?」
さわ子「……ここにいるみんなに、まぁムギちゃんはともかく……話しちゃった」
唯「なっ……」
さわ子「りっちゃんや澪ちゃん、あと憂ちゃんに真鍋さん、鈴木さんにも話したわね?」
純「……はい」
律澪「……」
憂「お姉ちゃん……黙っててごめんね」
唯「先生……どうして……」
さわ子「でもね……一人にだけは話してないの」
唯「ひとり……まさか」
梓「……」
さわ子「さっ、唯ちゃん。これで恥ずかしがることはないわ。みんな知ってるもの」
さわ子「……梓ちゃんに、自分の気持ち、ちゃんと伝えなさい」
唯「やっ……やだ……」
さわ子「どうして?」
唯「気持ち悪いって、思われちゃう」
さわ子「……別に良いんじゃない?だって梓ちゃんとはさよならするんでしょ?」
唯「そっ……そんなの」
さわ子「それに嫌いな相手に気持ち悪がられて、何が問題あるの?顔も合わせないし話しもしないでしょ」
唯「ちっ……違うもん!あの時話したのは……嘘だよ!全部、全部嘘だったんだよ!」
紬「もうやめてよお!唯ちゃん!」
唯「……!」ビクッ
紬「これ以上……自分を……傷つけないでぇっ……!」
律「ムギ……」
憂「お姉ちゃん……私たちは誰も……」
純「憂、待って……」
憂「純ちゃん……」
さわ子「……嘘?」
唯「……」
さわ子「あの時の気持ちを嘘だって、言うの?」
唯「そう、だよ……」
さわ子「そう……」
さわ子「じゃあ、アンタ自信の手でけじめをつけなさい」
唯「えっ……」
さわ子「あんたが手に持っている、梓ちゃんの軽音部の部員としての証」
さわ子「それを今すぐに、あそこのゴミ袋に入れなさい」
唯「!……」
さわ子「あんた自身の手で!梓ちゃんの軽音部を終わらせなさい!」
唯「そっ……そんな……」
私はあずにゃんの横に置いてあるゴミ袋を見つめました。
その時、見つけてしまいました。
ゴミ袋から透けて見える破れた写真。ビリビリに破れた写真の欠片の中で、
私とあずにゃんが、隣り合って笑っている写真を。
唯「あっ……あ……ああ……」ポロ…
もう、限界でした。
心から溢る感情が目を熱くし、やがてこぼれてくる音が聞こえてくるようでした。
唯「あ゛あっ……あああっ……」ボロ…ボロ…
やがて、私はひざをついて、今までやってきたことを思い出しました。
あずにゃんに対して放った言葉を、行動を。
唯「あ゛あああああああっ、うわあ゛ああっ」ボロ…ボロ…
ごめんなさい、ごめんなさいと伝えたいのに、
私の口から溢れるのは嗚咽ばかりでした。
唯「うわあ゛あっ……あ゛あああああああん!」
……
『わたしね……あずにゃんのこと、好きなんだ』
『……違うよ、そういう好きじゃないよ。もちろんそういう意味もあるけど』
『私の「好き」はね、ラヴの意味での「好き」なんだ』
『……と、いうわけで、私こと平沢唯はレズビアンだったのでしたー!』
『わー』パチパチ
『……でもね、わかってるんだよ。』
『私が普通じゃないって、異常だって、気持ち悪いって』
『……うん、ありがとムギちゃん。でもそんなのキレイ言だよ』
『ムギちゃんたちはそう思ってくれるかもだけど、他の人はわからないでしょ?』
『……私だけならともかく、あずにゃんがそういう目で見られるのは耐えられないよ』
『あっ、あずにゃんが私のこと好きかどうかなんて知らないけどね』
『……とにかく、それであずにゃんと距離置こうと思ったら……』
『……失敗しちゃったっす、たはー』
『えっ……』
『違うよ、さわちゃん……』
『逃げてなんか……』
『……さわちゃんに何がわかるのさ!』
『私がどれだけ悩んで!どれだけ苦しんだか!』
『さわちゃんにも!ムギちゃんにもりっちゃんにも澪ちゃんにも!』
『わからないんだよ!』
……
唯「うえ゛っ……うえ゛えええええん」ボロ…ボロ…
澪「唯……」
憂「お姉ちゃん……」
梓「……」
唯「ごべえんなざあい……ごめ゛え゛んなざあい……」
律「なあ、唯」
唯「う゛えっ……ひっぐ……なに……?」
律「……悩んでることあるんだったら、相談してくれよ」
律「私ら……仲間、だろ?」
唯「……うえっ……ひっぐ……」
律「……それにさ、誰もそんなことで唯の事嫌いになったりしないよ」
律「……前に言っただろ?「みんな唯が大好き」って」
唯「でも……でもあずにゃんはぁ……」
澪「……なあ、唯。おかしいと思わないか?」
唯「グスッ……な、なにがぁ……?」
澪「梓に酷いこと言ってさ……そんなのバカ律の前で言ったら掴みかかってくると思わないか?」
唯「グスッ……?」
憂「……そうだよ、お姉ちゃん。そんなの私知ったら家で問い詰めるし、純ちゃんだって黙ってなんかいないよ」
紬「でもね、ある人が私たちに言ったのよ」
純「……「きっとなにかあるんです。だから唯先輩を責めないでください。私は唯先輩を信じたいんです」って」
純「「だって……私は唯先輩が……」」
「……純、そこまで言わなくていいよ」
唯「えっ……」
梓「……」
純「……ては、こりは失礼」
唯「……あずにゃん……?なんで……」
梓「……唯先輩なんか大嫌いです」
梓「……勝手に一人で悩んで……私の気持ちも知らないで……っ」ポロ…ポロ…
唯「あず……にゃ……ん?」
梓「最低ですっ!……唯先輩なんて最低ですっ……」ボロ…ボロ…
唯「あず……にゃあん……あずにゃあん……」ダキッ
梓「だっ……抱きつかないでください……わたしは……」
唯「ご……めんえ……」
梓「えっ……」
唯「ごめん……ねえ……ごめん……なさあい」ポロ…ポロ…
唯「おねがい……だから……けいおんぶ……やめないでえっ」ボロホ…゙ロ…
梓「……なんなんですか……私の事、嫌いなんでしょ?」クスッ
唯「っ……ぎらいなんがじゃないよ゛お……だいすき……だよおっ……!」
さわ子「……さ、私たちはそろそろお暇しておきましょ?」
ガチャ
和「……そろそろ人払い、終わっていいですか?」
さわ子「ありがとう、真鍋さん」
和「いえ……唯、大丈夫ですか?」
さわ子「……大丈夫よ。あの子は元々、裏表なんて無い性格なんだから」
和「……そうですね」クスッ
律「……さ、私たちも帰るか」
澪「え……でも……」
律「んー?なんだ澪。お前、練習してきたいのかー?」
澪「い、いや……そういう訳じゃないけど……」
律「……私さ、実は梓から話されてたんだ」
澪「……え?」
律「昨日の夜にさ、梓から電話かかってきてさ」
律「退部届け出して、アルバムの写真やら何やらをビリビリに破るところを唯に見せるんだってさ」
律「もしそれで唯が何も変わらなかったら……本当に辞めるつもりだったんだってさ」
澪「……じゃ、じゃあ今日律が何も言わなかったのって……」
律「演技、っていうのかな……」
律「いやー、でもアレ結構キツかったんだぜ?あんな顔で思い出の写真とかビリビリに破り捨てられてさ……」
律「わかってたけど……泣きそうになっちったよ」
澪「律……」
律「……あ、でも写真とかDVDとか全部コピーしてあるって言ってたぜ!だから大丈夫だよ」
澪「そっか……よかった……グスッ」
律「さて……おーい、梓!一緒に帰るか?」
梓「いえ、今日は遠慮しておきます。ここの掃除とかしてかなきゃいけませんし」
梓「それに……この甘えんぼさんと、ちょっと話があるんです」
唯「……んえ゛っ……グスッ……あまえんぼじゃ……ない……」
律「……だってさ」
澪「……そうだな」
律「よーし、ムギ!帰ろうぜー!」
紬「……」ポー
澪「……ムギ?」
紬「……すてき……///」ポー
澪「えっ」
律「あちゃー……」
紬「素敵……もっとみていたいわあ……///」ポワポワポワーン
律「……はいはい、かえりまちょうねームギちゃん」ガシッ
ズルズル
紬「あーん、りっちゃんもっと見たいー」ジタバタ
律「心配しなくても明日から嫌でも見れるよ……」ズルズル
澪「まったく……明日はちゃんと練習するんだぞ」
純「ふふっ、あーずさったら……あんなに唯先輩にベタベタしちゃって……」ニヤニヤ
純「この前まで「唯先輩に嫌われた」って教室で泣きそうになってたのにね」ニヤニヤ
憂「ふふっ……逆だよ純ちゃん」
純「逆?なにが?」
憂「あれ見て」スッ
良い展開だ
132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:03:02.58:2C/Ewcsg0梓「ほーら、甘えんぼせんぱいー。泣かないでくださーい」ナデナデ
唯「……だから、甘えんぼじゃ、ない……」
梓「ふふふ……」ナデナデ
唯「……」ギュッ
憂「……ね?」
純「あー……梓が……ははは……唯先輩を……」
憂「甘えてるお姉ちゃん可愛いよね///」テレテレ
純「あー……ははは……そうだね……」
純「……疲れた……。もう帰ろう……」
憂「うん、そうだね」ニコニコ
純「あずさー!わたしらもう帰るよ!」
梓「うん、ありがと憂、純」
純「あー、このゴミ袋どうする?」ガサッ
梓「うーん、ここに置いといて。私が持って帰るから」
純「あっそー。やれやれ……私らは何に来たんだか……」ガサッ
憂「ふふふ。梓ちゃん、また明日ね。お姉ちゃん、また後でね」ニコニコ
純「……いや、憂。今日は唯先輩帰ってこないかもよ……」
憂「ふえ?何で?」
バタン
梓「……静かになりましたね」
唯「……」
梓「……平沢先輩」
唯「……」
梓「私のだいっ嫌いな平沢せんぱいー。だいっ嫌いな中野ですよー」
唯「……やだ」
梓「ん?何がやだなんですか?」
唯「……そのいいかた、やだ」
梓「えー?でも私のこと嫌いなんでしょ?」
唯「……嫌いじゃ、ない」
梓「……私、いっつも偉そうなんでしょ?」
唯「……偉そうなんかじゃ、ない」
梓「後輩は私一人だから調子に乗ってるし」
唯「……乗ってなんか、ないよ。それに大事な後輩だもん……」
梓「……それに、私いつも平沢先輩のことバカにしてるらしいですし」
唯「……バカになんか、されてない。いっつも私に優しくしてくれる……」
梓「……唯先輩よりもちょっとギターや勉強もできるらしいですし……」
唯「……全然、やな事なんかじゃないよ。ちょっと悔しいけど……」
梓「……私の顔も嫌いなんでしょ?」
唯「……嫌いなんかじゃないよ、かわいい。とっても可愛い大好きなお顔」
梓「……他にも私の嫌いなところいっぱいあるんですよね?」
唯「……そんなところ、ないよ。あずにゃんの全部……だいすき」ギュッ
梓「っ……そういえば、私のすぐ泣いちゃうところとかも嫌いなんですよね?///」
唯「……そこは、ホントにちょっとやだ……」
梓「……!……へぇ……」
唯「……だって……わたし、いつもあずにゃんには笑っててほしいもん……」
梓「~っ……!///」
梓「……唯先輩」
唯「なに?あずにゃん」ムクリ
梓「……わたしのこと、好きなんじゃないですか?」
唯「……うん、だいすき」コクリ
梓「……」
唯「……あずにゃん?」
梓「嘘ついてたんですか……最低ですね」
唯「ふえ……ご……ごめん……」ジワッ……
梓「で、私は唯先輩のこと……」
唯「う……うん……///」ドキドキ
梓「唯先輩……目、閉じてください」
唯「うぇ……!?///う……うん……///」
梓「……」
唯(あっ……鼻に、あずにゃんの吐息……あたってる……///)
唯(だんだん……近づいてきて……いい匂い……///)
唯(そっか……あずにゃんとキスするんだ……///)
唯(あずにゃあん……あずにゃあん……///)
梓「……」
唯(すきいっ……だいすきい……///)プルプル
梓「……」
スッ……
唯(……えっ///)プルプル
唯(はなれてく……なんで……?)
梓「……ゆいせんぱい」
唯「っ!……なっ……なに!?///」ビクッ
梓「……唯先輩は私のこと好きなんですよね?」
唯「う……うん……///」
梓「そうですか……でも……」クスッ
梓「私は、唯先輩のこと、「好き」なんて一言も言ってませんよ?」
ほう
149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(広西チワン族自治区):2011/03/13(日) 06:27:36.11:BUgVpDD6Owktk
151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:28:51.61:2C/Ewcsg0唯「……えっ……」
梓「もしかしたら唯先輩のこと嫌いかもです」
唯「えっ……やだ……」ジワッ…
梓「……そうですね、やっぱり唯先輩なんて大嫌いです」
唯「やっ……やだあ……///」ポロ…ポロ…
梓「……フフッ」
唯「う゛え゛っ……うう゛っ……」ポロ…ポロ…
梓「……唯先輩」
唯「……」グスッ
梓「……」
チュッ
とんだSにゃんだった
156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 06:32:53.14:2C/Ewcsg0唯「ふえっ!?///」
梓「……唯先輩」
唯「ふわ……ふわぁ……」ドキドキ
梓「……私も、唯先輩のこと大好きですよ」
唯「う……ふぁ……///」ドキドキ
梓「……」クスッ
チュッ
チュッ
チュッ
チュッ
唯「んぁ……ふぁ……///」ドキドキ
唯「あず……あずにゃあん……///」ドキドキ
梓「……なんですか?キスしてほしかったんじゃなかったんですか?」
唯「ん……ふぁ……ほっぺたばっか……やぁ……くちびるに……してよお……///」ドキドキ
梓「……ダメです」
チュッ
唯「んぁ……///」ドキドキ
梓「唯先輩に……」チュッ
梓「いっぱいひどいこと言われて……」チュッ
梓「すっごく不安になったんですからっ」チュッ
梓「だから私も……」チュッ
梓「唯先輩の嫌がることしてやるんですっ」チュッ
唯「うあっ……うぁ……あずにゃ……///」ドキドキ
梓「うるさいですっ!唯先輩なんて……嫌いですっ!」チュッ
唯「ふわあっ///」ドキドキ
唯「ご……ごめんよお……あずにゃあん……///」ドキドキ
唯「すきいっ……だいすきぃ……///」ドキドキ
唯「ひどいことぉ……きらいって……もうにどと……ずっと……一生……///」ドキドキ
唯「いわないからあっ……だからぁ……はぁ……はぁ///」ドキドキ
唯「くちっ……くちびるにい……っ……はぁ……ちゅう……してよお……はぁ……///」ドキドキ
梓「……どうしたんですか、唯先輩。はぁはぁ言っちゃってますよ」クスッ
唯「だっ……だってぇ……あずにゃんのせいでえ……はぁ……むね……ドキドキしすぎちゃってぇ……///」
梓「むね?胸がどうかしたんですか?」ムニッ
唯「ふわっ!や…っ…やあっ……///」ムニムニ
梓「むぅ……胸が邪魔で何が言いたいのかわかりません」ムニムニ
唯「あず……にゃ……///」ポー
梓「……」チュッ
唯「ふぁっ!///」ビクッ
唯「……///」ムクリ
梓「……ゆいせんぱ」
チュッ
梓「い……?」
唯「えへへ///」
梓「なっ……ななななな……///」プルプル
唯「あーずにゃんっ///」ダキッ
梓「にゃ゛っ!?///」ビクッ
唯「えへへへへへへ///」ギューッ
唯「だぁーいすきっ!」ギューッ
梓「にゃ゛……///」カァァァァ
唯「えへへへへ///」ギューッ
梓「……ゆいせんぱい///」
唯「んー?なぁに?///」ギュッ
チュッ
唯「ん……っ///」
梓「……///」プイッ
唯「えへへー。やっとくちびるにちゅーしてくれたね///」ギューッ
梓「……しりません///」
唯「……ねーあずにゃーん?」
梓「……なんですか///」
唯「……軽音部、辞めないよね?」
梓「なっ……まだそんな事言ってたんですか!」
唯「うん……でもすっごく不安になった……私のせいだけど……」
梓「……それを言うなら唯先輩だってです。簡単に退部するとか言わないでください。すっごく不安になりました」
唯「うん……でもあずにゃんは本当に退部届けまで用意するし……」
梓「あれは……真鍋先輩に協力してもらったんです。……でも、もうこんなもの」
ビリリッ ビリッ ガサッ
梓「……こうしちゃいます」
唯「……うん、よくできました」ナデナデ
梓「ん……」ポー
唯「私たち、これからもずっと一緒だよね」
梓「ん……当たり前です」
唯「高校卒業しても、大学行っても行かなくても、社会人になっても」
梓「ずっと……ずーっと永遠に一緒ですよ」
唯「……中野 梓ちゃん」
梓「……なんですか?」
唯「大好きだから、愛してるから。女同士でもずっと永遠にいてください」ギュッ
梓「……」
唯「……」ドキドキ
梓「だいすきな……ゆいせんぱいがあ……ずっといてくれるなら……おんなどうしなんて……」ポロ…ポロ…
唯「あずにゃあん……もう泣かないで……」ギュッ
梓「だっ……だってえ……嬉しくって……」ポロポロ
唯「うん……ねえ、あずにゃん」
梓「グスッ……ふぇ……?なんですか……?」
唯「……」スッ
梓(あ……)
唯「誓いの……キス……しよ?」
梓「……///」コクリ
唯(……)
梓(……)
唯(あずにゃん……)
梓(唯先輩……)
唯(あずにゃんの顔……すごく近い……///)
梓(唯先輩の顔……すごく近い……///)
唯(わあ……あずにゃんたら、顔真っ赤///)
梓(唯先輩……顔真っ赤だよ……///)
唯(あずにゃんの吐息……あともう少しで……///)
梓(唯先輩の……くちびる……キレイ……///)
唯(あずにゃん……///)
梓(唯先輩……///)
唯(……///)
梓(……///)
ピタッ
唯「……」
梓「……」
「……だーいすきっ!」
チュッ!
お、わり、だよん?
おつ!おっさんよかったよ!
182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(東京都):2011/03/13(日) 07:13:51.07:OVdhacZf0よくやったおっさん
186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(内モンゴル自治区):2011/03/13(日) 07:18:30.37:d+z+rlEZO最初は雰囲気悪くて泣きそうだったけど、ハッピー(唯梓)エンドでまた泣いた
乙!
188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(富山県):2011/03/13(日) 07:23:05.79:2C/Ewcsg0乙!
おっさんじゃねーよ!
と、いうわけで終わりますた。なんで名前の横に県名出てくるんだろうって
若干イライラしながら投稿してますた。
シリアスパートでは、書いてる途中で、
「なんで話のために唯やあずにゃん、軽音部のみんなを泣かせなきゃならねーんだ!」
と、机の角に頭をぶつけてたら血がでてきました。
なんとなく前に書いたssと被ってる気がするが……
まあ、この時間まで付き合ってくれた人たちありがとう!
そして被災者のみなさま!頑張ってください!
190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(岡山県):2011/03/13(日) 07:25:36.35:3X2tZCYN0と、いうわけで終わりますた。なんで名前の横に県名出てくるんだろうって
若干イライラしながら投稿してますた。
シリアスパートでは、書いてる途中で、
「なんで話のために唯やあずにゃん、軽音部のみんなを泣かせなきゃならねーんだ!」
と、机の角に頭をぶつけてたら血がでてきました。
なんとなく前に書いたssと被ってる気がするが……
まあ、この時間まで付き合ってくれた人たちありがとう!
そして被災者のみなさま!頑張ってください!
何ぶつけてんだwww
194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(チベット自治区):2011/03/13(日) 08:17:08.09:ynXMioez0平和に終わってよかった~
コメント 23
コメント一覧 (23)
たんに欝シーンを書きたかっただけだろ。
ストーリーが破綻してる
あ ず にゃ ん を ど こ ま で 傷 つ け る 気 だ
僕耐えられない…
血は止めときや
二度と泣かせるんじゃないぞ
いやよかったよ、うん
話は良いと思うが展開が強引でねじ込みすぎ、
後半のベタベタも相まって唯の苦悩が安っぽくなってる。
なんか今までの良作SSとありきたりな恋愛小説を足して極限まで薄めたみたいな、そんな中身の無さだった。
と思って読んだら実際つまんなかった
キチじゃなくてガチの池沼
コレ面白いって感じる奴は人生いつだって笑ってられそうだなw
唯梓の恋愛もの読んだことないなら、唯「あずにゃん、エレベーター動かない...」を読んだらいいと思うよ
SS自体は面白いとは言い難いが、これを池沼としか形容できないお前の頭もなかなか残念だな
照れてツンな態度してるだけだろ?
池沼やろーは帰れ
最後がハッピーエンドにならない方が途中までの展開とあってる気がする
でも俺は普通に面白かったけどね
ゆいあず最高!