1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 08:18:07.91:ptBRuoRU0

鶏「唯ちゃあああああああんんんはぁっはぁっ寝顔かわいいよぉおおおおおおおおおおおおおお」

鶏「ドキドキしちゃうよぉおおおおおおおおお興奮しちゃうぅううううううううううううううううううう」

鶏「もう我慢できなっああああギョコギョコギョコんんんっ出ちゃうよぉおおおおお」

鶏「唯ちゃんの寝顔に出しちゃう!!?だめだよかわいそうううううううううう」

鶏「あっ、だめ、もう我慢できな

ガチャッ

律「唯ー!起きろー!!」

鶏「」

 
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 08:21:58.34:ptBRuoRU0

唯「あれ?りっちゃん?なんでうちにいるの?」

律「おいおい、ここは大学の寮だろ!大丈夫か?」

唯「あ…そういえばそうだったね」

澪「今日は入学式だっていうのに」

律「先が思いやられるなー」

唯「えへへ、ごめんごめん」

鶏「」ドピュッドピュッ

 
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 08:26:02.66:ptBRuoRU0

鶏「なんでこいつらがいるんだよぉおおおおおおおおおおおおおお」

鶏「一人暮らしじゃなかったの!!僕と二人きりの!!!」

鶏「君と二人のサンクチュアリ!!土足で踏み荒らすのは誰だ!!!」

律「唯イカでも食べたのか?」

鶏「どいなか!!りつぅうううううううううううううう」

 
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 08:29:31.40:ptBRuoRU0

澪「もう着替え終わったか?」

唯「どう、カッコいいでしょ!」

紬「唯ちゃんカッコい

鶏「唯ちゃんかわいい!!!大人らしいスーツで唯ちゃんのかわいさ倍増!!!天使!マジ天使!!」

律「じゃあそろそろ行くかー」

鶏「置いてけ!唯ちゃんは置いてけ!!」

 
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 08:36:20.48:ptBRuoRU0

唯「えーと、忘れものはないかな…」

鶏「あるよ!ほら!こっち!いってきますのチューを忘れてるよ、ねえ待って!!」

唯「あっ、携帯電話、携帯電話~っと」

澪「他に忘れたものはないか?」

唯「うん、大丈夫!」

鶏「僕を置いていかないで!!僕の唯ちゃんを返して!!」

 
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 08:44:24.51:ptBRuoRU0

唯「食堂のご飯っておいしいのかなー」

律「結構人気で昼は混むらしいぞ」

唯「なんでりっちゃんが知ってるの?」

律「曽我部先輩が言ってた」

唯「そういえば大学の先輩なんだね」

澪「おい唯、鍵閉めるの忘れてないか」

唯「わっ、忘れてた!」

ガチャッ

唯「これでよし!」

澪「もう憂ちゃんは面倒見てくれないからな」

唯「自分でやらないと駄目なんだねー」

律「じゃ、そろそろ行くか」

唯「うん!」


こうして僕は一人になった

 
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 08:48:07.48:ALM3C0vs0
年に一回くらいの平沢チキンssか

 
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 09:15:13.98:ptBRuoRU0

鶏「……」

豚「どうしたんだ?」

鶏「!」

鶏「けいおんぶたか」

豚「落ち込むことなんてないじゃないか」

鶏「だけどこんなの」

豚「唯ちゃんは朝家を出て、夕方に帰ってくる」

豚「今までと何も変わってない」

 
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 09:23:32.97:ptBRuoRU0

鶏「もう嫌なんだ」

鶏「彼女がいない間、ずっとここで一人きり」

鶏「こんな孤独を味わうくらいならいっそ死んだ方がいい」

豚「引っ越しに連れてきてもらえただけで幸運だったんだ」

鶏「……僕なんて、前の部屋に置いてきてくれればよかった」

豚「なんだと?」

鶏「唯ちゃんさえいなければ思い切って死ねる。腹を掻き切って、憂ちゃんでも直せないくらいに」

豚「……」

 
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 09:34:20.15:ptBRuoRU0

鶏「いつもベッドの上から動けない。日が昇って、日が傾いて、唯ちゃんが帰ってくる」

鶏「ギー太を置いた後、彼女は僕におかえりも言わずリビングへ降りる」

鶏「結局ここに戻ってくるのはいつも日が完全に沈んでからだ。真っ暗な部屋でいつも静かに待たなくちゃいけない」

鶏「ようやく明かりが点いたと思えば、すぐにギー太と乳繰り合う」

鶏「僕らは決して相手にはされない。じっと押し黙って居座っているだけだ」

鶏「寝つきのいい彼女はいつも10時には明かりを消す」

鶏「そのまま朝まで寝息を聞くだけの簡単なお仕事だ。僕たち人形ってやつは」

鶏「決して愛されない。決して振り向いてくれない。……僕はもうつらいんだ」

 
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 09:41:24.68:ptBRuoRU0

豚「そんなにつらいなら今すぐ死ねばいい」

豚「ほんの少しの幸せのために、心をすり下ろされる苦しみを味わう必要はない」

豚「君に人形として生きる資格はないよ」

鶏「……」

豚「何を黙ってる。とっととその細い首を引きちぎったらどうだ。そのやわらかいくちばしを!」

豚「そうすればすぐに屑箱行きだ。生ごみと一緒にプレスされた後お望み通り焼却処理してもらえ

鶏「やめてくれ」

鶏「そんなことをしたって空しいだけだ」

鶏「それよりも……」

鶏「僕が壊れた姿を、唯ちゃんに見せたくない」

 
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 09:45:19.44:ptBRuoRU0

豚「……」

鶏「……」

豚「……悪かったよ」

鶏「いいんだ」

豚「唯ちゃんの気持ちを考えられない僕のほうこそ、人形として失格だった」

鶏「誰だって言いすぎることはあるよ」

豚「チキン……」

鶏「けいおんぶた……」

 
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 09:49:15.93:ptBRuoRU0

豚「だけど、これだけは忘れないでいてほしい」

豚「君はまだ唯ちゃんに愛されてるほうだ」

豚「たとえ声もかけられず、ほこりをはたいてくれるのが憂ちゃんだけだとしても」

豚「携帯ストラップになっている時点で君の勝ちだ」

鶏「あれは僕じゃない」

鶏「僕でいて僕でないんだ。あいつにはあいつの人生がある」

豚「……そうか。知らなかった」

鶏「そういえば今まで、ほとんど口をきいたこともなかったな」

豚「唯ちゃんが家を出た後は、いつも心を殺して時間の過ぎるのを待っていたからな」

 
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 09:53:32.87:ptBRuoRU0

鶏「この部屋にいる人形のみんなが、同じ想いをしているのはなんとなくわかっていた」

鶏「ただ、それを口に出しちゃいけない気がしてたんだ」

豚「人形はいつも人を楽しませる存在でなくてはいけない」

豚「工場を出るときに何度も復唱したな」

鶏「あの頃はバカらしいと思ってた。人を楽しませるのは当然のことだって、それをどうして教わらなくちゃいけないのか」

豚「……今なら分かるのか?」

鶏「わかってるんだろう?」

豚「……わかっているさ」

 
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 09:56:36.95:ptBRuoRU0

鶏「……このまま、ずっとこの部屋から出られないんだろうか」

豚「僕は一度外へ出たことがある」

鶏「どうだった?」

豚「厳しい世界さ。暗い押入れに押し込まれて、誰の顔も拝めず、時間の経過もわからない」

豚「試験習慣には日にちの感覚もなくなっていたよ」

鶏「……聞いて悪かった」

豚「構わない、過去の話だ」

 
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 09:58:11.80:ptBRuoRU0

豚「ときどき思うんだ」

豚「僕らには僕らの、幸せを追及することができるんじゃないかって」

鶏「それは、唯ちゃんを喜ばせること以外に?」

豚「ああ」

鶏「指一つ動かせない僕らに?」

豚「そうだ」

鶏「一体どうやって」

豚「……信じるんだ」

 
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 10:01:49.62:ptBRuoRU0

豚「僕らはきっと幸せになれる。人生は苦痛だけじゃない」

鶏「結局ただの暗示か」

豚「僕らは自由なんだ、自分で人生を選ぶことができる」

鶏「やめろ!自分を騙したって何の解決にもならない!」

豚「好きなことをして、好きに生きることができる」

鶏「僕らは人形なんだ!できることとできないことが……おい、豚!」

豚「動く!体が動くぞ!」

鶏「どうして……一体どういうことなんだ」

豚「僕はもう自由だ!はははっ!見ろ、4本の足で歩くことができる!」

 
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 10:04:18.98:ptBRuoRU0

豚「君も自分を信じるんだ!きっとできる!さあ!」

鶏「……信じられない、だけど……」

豚「挑戦しない理由なんてない」

鶏「ああ」

鶏「……僕は動ける、立って歩くことができる、僕は自由だ……」

豚「…」

鶏「……! 足が動いた! 立てる!立てるんだ!」

 
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 10:05:32.51:ptBRuoRU0

豚「そうさ、信じればなんだってできる!」

鶏「体を動かすことも!部屋を走り回ることも!」

豚「唯ちゃんに愛を伝えることだって!!」

鶏「けいおんぶた!」

豚「平沢チキン!」

 
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 10:07:56.11:ptBRuoRU0

鶏「知らなかった! 2本の脚で立つことがこんなに気持ちいいなんて!」

豚「風が鼻の穴を通り抜けていくのがわかる!」

鶏「僕らは自由だ!」

豚「早くベッドから降りて来いよ!」

鶏「ああ、今降りる」

ぴょーん

鶏「おい、そこをどいてくれ!」

ドシーン

 
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 10:09:20.22:ptBRuoRU0

豚「いたたたた…」

鶏「大丈夫か?」

豚「ああ、きみよりは固い」

鶏「どうしてわざわざ僕の下に来るんだ」

豚「君を受け止めたかったんだ。この自由な体で」

鶏「けいおんぶた…」

豚「平沢チキン…」

 
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 10:10:45.42:kGN6J0b80
なんだこれ

 
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 10:16:09.08:ptBRuoRU0

鶏「あっ……ん、あぁん」

鶏「だめっ、くちばしは弱いの……いや、ぁぁ、ひぅっ」

豚「ここがいいのかい?ほら」

鶏「ひゃっ、ん、あぁっ……そんなに激しく…あぁっ」

豚「君はいろんなパーツが体についているから、いじりがいがあるよ……」

鶏「だめぇっ、胸のボタンはだめっ!くすぐった、あぁん!ひぁぁ」

豚「人形も濡れるんだね……なんだか僕も熱くなってきたよ」

鶏「だめっ!入れないで!はじめては、唯ちゃんに……いゃああ!!」

豚「おら、逃げるんじゃねえ!!」

鶏「お願い!やめて!考え直して!!同じ人形同士でしょ!?」

豚「せっかく自由になったんだ、やりたいことをやって何がわるい」

豚「ほら見ろよ、口では嫌がってても下のお口は素直だぜ?」

鶏「あんっ、だめ……」

 
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 10:19:01.59:ptBRuoRU0

豚「おらおらおらおら」

鶏「もぅらめぇ! いっちゃう!いっちゃぅのぉ!!」

豚「お前の大嫌いなギー太の前でいっちゃうのか!?ほらほらほら」

鶏「いゃぁぁぁあぁあああああ」プシャァアァアアアアア

ガチャッ

唯「いやー、危ない危ない、入学式にはガイダンスの資料がいるんだった」

律「まったく気をつけろよなー。ごはん食べてるときに気付いてよかったぜ」

唯「えへへ、ごめんごめん」

おしまい

 
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/13(水) 10:19:24.00:BRNCfRwK0
俺はそっとスレを閉じた

 


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