- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 16:23:01.10:vF+4H9Zt0
妹「だから私と付き合えば全部解決っつー話」
妹「だ、だから……付き合え」
兄「……」
兄「ただいま」
妹「え!?」 ガタタッ
兄「……」
妹「猫がだよ!ボケ!猫が好きなんだよ死ね!!」
兄「なんで帰ってきてそうそう猫大好き宣言されにゃならんのだ」
妹「(!)聞いてねぇならどうでもいいんだよ!!」
ニャーン
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2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 16:26:32.17:vF+4H9Zt0
妹「ったく……あほなタイミングで帰ってきやがって」 ブツブツ
兄「ポチー、めし」
ニャーン
妹「てか何で猫にポチなんだよボケが。タマだろうが普通」
兄「お前が犬買ってくるっつったからポチにしたのに」
妹「こいつの方が可愛かったんだからしゃーねぇだろうが!!」
ニャーン
妹「ほらっ!さっさと餌やっとけ!」
兄「ポチ今日は猫缶あげるからな」
ニャーン スリスリ
妹「……」
兄「ポチ、お前はかわいいなぁ」
妹「……私は?」 ボソ
兄「何だって?」
妹「あぁ!?何でもねぇよ!!」
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 16:31:41.11:vF+4H9Zt0
兄「何いつにもましてプリプリ怒ってんだよおめーは」
妹「いつも通りだってんだろごらぁ!!」
兄「はいはい……飯どうすっかな」
妹「いまあげただろうが」
兄「俺たちのに決まってんだろ」
妹「……オムレツ」
兄「オムレツかぁ」
妹「オムレツで許してやっから!」
兄「俺何の罪人だよ」
妹「あたしのお腹空かせた罪に決まってんだろボケ。あと……」
兄「あと?」
妹「……(突然帰ってきてビビらせた罪)」
兄「あとなんだよ」
妹「色々あんだよ!」
兄「ああ思春期系妹「ち、ちげぇから!」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 16:37:00.71:vF+4H9Zt0
兄「オムレツ……あ、だめだ」
妹「なんで」
兄「卵ねぇ。買い忘れてたわ」
妹「死ねよマジで」
兄「うるせぇなぁ……野菜炒めじゃだめか?」
妹「ダ、ダメに決まってんだろボケ!」
兄「じゃ、コンビニ行って買ってくるわ」
妹「わ、私も行くし」
兄「いや別にいいぞ」
妹「いや……行く」
兄「……じゃあ行ってきてくれ」
妹「い…一緒に行きゃいいだろうが!」
兄「卵だけだぞ買いに行くの」
妹「……」
兄「たのんだ」
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 16:43:50.25:vF+4H9Zt0
妹(こんなはずじゃ……どうなってんだよクソが……)
コンビニ
妹「卵…あった」
妹友「あ、おっす妹ちゃん」
妹「! 妹友ちゃんこんばんわ! どうしたの?ここのコンビニに妹友ちゃんがいるなんて、家ここら辺じゃないよね?」
妹友「塾の帰りなんだけどこっちの道も最近通るんだー……卵買いに来たの?」
妹「そそ、お兄ちゃんがさぁオムレツ作るって張り切ってたんだけど卵買い忘れてて」
妹友「あはは、そそっかしいんだね妹ちゃんのお兄さん」
妹「ふふっ、ま、そこが可愛いところだったりするんだけどね」
妹友「仲いいねぇホントに」
妹「ま、仲良くしておいた方がいろいろ便利だからねー」
妹友「またまたぁそんな言い方しちゃって」
妹「えへへ、あ、そろそろ帰らなきゃ。お兄ちゃん待ってるだろうし」
妹友「あ、そっか。うん、それじゃあまた明日!」
妹「また明日ねー!」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 16:47:17.08:vF+4H9Zt0
妹「はぁ(なんでいんだよビビったぁ)」 ガチャッ
兄「おかえり、卵は?」
妹「買ってきたに決まってんだろうがボケ!」
兄「なんで機嫌悪くなってんだよ、貸せ」
妹「うるせぇな、ほら」
兄「はい御苦労」 ポンポン
妹「ポンポンじゃねぇよこのボケが死ね!」
兄「んだよ……さてと」
妹「……」
ニャーン
妹「にゃーん……うへへ……」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 16:50:24.26:vF+4H9Zt0
兄「できたー」
妹「おせぇ!」
兄「ごはんつげ」
妹「はぁ?自分でやれ」
兄「可愛くねぇなぁほんと」
妹「! ついでやんよぉ!」
兄「あ、どうもどうも」
妹「……どれぐらい?」
兄「普通で」
妹「ったく……」
兄「……大盛りだな」
妹「はぁ!?知らねぇし!」
ニャーン
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 16:51:09.84:oehfTVES0
兄「うまいか?」
妹「ふつうー」
兄「あっそう」
妹「……」 モグモグ
兄「……」 ズズッ
妹「……ちょっとはうめぇよ」
兄「そいつぁよかった」
妹「……」
ニャーン スリスリ
妹「ちょ、ポチやめろ」
兄「ん?」
妹「もー……しょーがねぇな……ほら。ごはんな。オムレツは塩いっぱい入ってるから駄目なんだぞ分かれ」
ニャーン
兄「その優しさを何故俺に向けない」
妹「!? うっさい!死ね!」
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 16:58:23.04:vF+4H9Zt0
兄「風呂入れといたからお前先入れ」
妹「えー?あとな」
兄「じゃあ俺先入るぞ」
妹「ちゃんと毛の処理しとけよ?お前が入った後だと……」
兄「は?毛の処理?」
妹「……い、言わんでも分かるだろうが!!」
兄「……髪の毛か」
妹「それもあるし……もっとあるだろうが!」
兄「ああチン毛か」
妹「いちいち口に出すなよ死ねよ!!」
兄「そういやお前の入ったあとは毛とか落ちてないな……!お前もしかして!」
妹「な、なんだよ……」
兄「……パイパン?」
妹「こ、ここ殺されてぇのかてめぇ!!」
兄「あ、ちゃんと生えてるんだ?」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 17:01:36.12:vF+4H9Zt0
妹「……お、お前にゃ絶対教えねぇ。さっさと入れボケ」
兄「ま、どうでもいいわ」
妹「どうでもいいのかよ」 ボソッ
兄「なに?」
妹「さっさと入れっつってんだよ死ねボケ!」
兄(反抗期だな間違いない) バタンッ
ニャーニャー
妹「……」
ニャー
妹「どうでもいいのか……」
ニャーニャー スリスリ
妹「何してんだよくすぐってぇよポチ」
妹「……ふん」
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 17:03:34.47:5D4lbpJ70
兄「出た」
妹「……」
兄「何すねた顔してんだよ」
妹「うるせぇよ」
兄「ちゃんとチン毛取ったぞ?」
妹「う、うるせぇっつってんだよ!」
兄「怒るな怒るな」
妹「はぁ……入ろ」
兄「……(朝飯の用意して寝るかぁ)」
prrr prrr
妹「でんわー」
兄「とれ」
妹「チッ……はいもしもし、あ!妹友ちゃん!どうしたの?うん!うん……え?そんなのいいよー、ふふっ。大丈夫大丈夫、明日また話し合おう?ふふっ。うん、じゃあねー」 ガチャッ
兄「……」
妹「! 何見てんだよ死ねよ!」
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 17:31:04.43:vF+4H9Zt0
妹「出た」
兄「おう」
妹「……何してんだよ」
兄「朝飯用の卵焼き」
妹「砂糖入れたら怒るからな!」
兄「甘い卵焼き?邪道だな」
妹「よーし」
兄「男は塩辛い卵焼きこそが王道ってなもんよ」
妹「え?」
兄「……ん?」
妹「な、何でもねぇよ!寝る!」
兄「おやすみ」
妹(塩味押しの私=男は塩味が王道って考えのあいつ=あいつにとって私は『男』とみなされてる……)
妹「!?……それはまずい」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 17:36:41.41:vF+4H9Zt0
兄「おはよぉ」
妹「お、おはよう」
兄「? よーしポチめしだぞ」
ニャーン
兄「よしよし」
妹「わ、私ごはんよそうね?」
兄「は!?」
妹「……」
兄「熱でもあるんかお前、それによそうって……つぐだろごはんは。何堅苦しい言い方してんだよ」
妹「……ど、どう?」
兄「何が」
妹「私……どう?」
兄「よし、病院行こう」
妹「もういいよぉ!死ね!!なんなんだよお前私にどうしてほしいんだよ!!」
兄「俺心配してんだぞ?何で怒る」
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 17:41:41.23:vF+4H9Zt0
兄「そろそろ学校行くか」
妹「ふん」
兄「何か俺が悪かったらしいが俺には理解できん」
妹「もういいよ、しばらくそっとしとけや」
兄「ごめんな」 ナデナデ
バッ
兄「……」
妹「学校行けよさっさと、わたしも行くし」
兄「……」
妹「な、なんだよ!」
兄「おこんなよぉぉー」 グリグリグリ
妹「!? やめろおおおおお!!!!」
兄「おわ!」
妹「こ、ここ…殺す気か!」
兄「はぁ?……ま、いいや。学校行くわ。お前も遅れんなよ? じゃあな」
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 17:46:24.94:vF+4H9Zt0
兄 学校
兄「おはよー」
友「おはよう、今日は朝からご機嫌斜めだね」
兄「何でわかるんだよエスパーかお前は」
友「顔に出てるしね」
兄「俺の顔の変化分かる奴ってお前ぐらいだろ」
友「そりゃ毎日見てるしね」
兄「何それ俺のこと好きなの?愛しちゃってるの?」
友「ところで数学の宿題をやってきたかい?」
兄「あ……」
友「見せてあげよう」
兄「お前は素晴らしいな」
友「で、なんでご機嫌斜めなのかを言う気はないかい?」
兄「……謀ったな!?」
友「兄、数学の宿題をやってきたかい?」
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 17:48:10.12:vF+4H9Zt0
兄「という事なわけだが」
友「なるほど」
兄「なんで今言った一部始終で妹が怒る箇所があるのか皆目分からん」
友「私には分かる」
兄「教えてくれ」
友「教えない」
兄「……」
友「……」
兄「教えてくれ」
友「教えない」
兄「……」
友「……」
兄「数学の宿題教えてくれ」
友「教えよう」
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 17:51:53.93:vF+4H9Zt0
兄「教えてくれてサンクス」
友「なに、お安い御用さ」
兄「で、妹の事についてなんだが」
友「……妹さんは多分怒ってないと思うよ」
兄「そんなバカな」
友「照れてるんだよ」
兄「何にだよ」
友「君にだよ」
兄「照れる要素がねぇだろ」
友「満載さ」
兄「……からかってるだろ」
友「兄はかわいいからね」
兄「……」
友「兄はかわいいからね」
兄「何故2回言った」
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 17:57:42.48:vF+4H9Zt0
兄「まぁいいや」
友「1時間目は体育だね。兄たちは短距離だっけ」
兄「お前らは体育館で跳び箱だっけ」
友「ブルマ姿の私を覗きに来るかい?」
兄「行ってもいいのか?」
友「かまわないけれど、多分社会的に死ぬと思うよ」
兄「そうか」
友「そうだよ」
兄「そっか」
友「悲しそうだね兄」
兄「短距離めんどくせーな」
友「あ、話を切り上げた」
兄「じゃ、そろそろ着替えるべきだな!お前も更衣室に行きたまえ」
友「今度ブルマ姿で兄の家に行ってあげようか」
兄「それこそご近所さんからの評判が死ぬ」
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 18:08:48.73:vF+4H9Zt0
友「それは見ものだね」
兄「早まるな落ち着け」
友「ブルマは置いておいて、兄の家にお邪魔してもいいかい?」
兄「いいけどなんで?」
友「遊びたい」
兄「ゲームは64しかないぞ」
友「ゲームはやめておこう」
兄「何して遊ぶんだよ」
友「妹さんに振り回される兄の観察」
兄「……」
友「おっと、行かなきゃ。じゃあまた後で」
兄「ひどい奴だな」
友「楽しいことが好きなだけさ」
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 18:11:29.15:1dsj5fNo0
兄「ただいま」
妹「おっせぇよ!さっさとめしの準備しろよめしの準備!」
友「おお、これが噂の」
妹「!?」
兄「お客さん」
妹「……」
友「こんにちわ」
妹「こん、にちわ」
友「さっきみたいな感じでいいよ」
妹「え」
友「君の事はお兄さんから色々聞いてるから、ふふっ」
妹「な!?」
友「ね?」
兄「いや大して言ってないないけど」
妹「……おm…お、お兄…ちゃん……ちょっとこっちへ」
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 18:43:00.22:vF+4H9Zt0
兄「え……」
友「いいよ、行っておいで」
兄「ちょっと待ってて」
友「うんうん」
妹「何喋ってんだよお前ふざけんなよマジで」
兄「大した事言ってねぇぞ」
妹「あの人なんなんだよ!」
兄「友達だよ俺の」
妹「私の事は外で喋るなっつってんだろいっつもよぉ!」
兄「そうだっけか」
妹「そうだよ!お前素の私の事喋るだろうが!あれ迷惑なんだよ!」
兄「そもそも何でお前素と表があんだよ」
妹「今重要なのはそこじゃねぇだろ死ねよボケ」
兄「……まぁとにかく。あいつは俺の友達だ、素のお前の事も普通に受け入れてくれるタイプだと思うぞ」
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 18:47:18.50:vF+4H9Zt0
妹「……そこじゃねぇんだよだから……問題はぁ」
兄「大丈夫だって。戻ろうぜ」
友「お話は終わったかい?」
兄「終わった」
妹「……」
友「妹ちゃん」
妹「はじめまして」
友「警戒してるね」
妹「少し」
友「大丈夫、私は敵じゃない」
妹「……別に敵とかは思ってないですよ」
友「それは良かった。ふふっ」
妹「……」
兄「お茶でも入れるわ」
109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 18:56:10.49:vF+4H9Zt0
友「兄、ちょっと妹さんとお話がしたいんだ」
兄「え?どうぞ」
友「君に聞かれたら恥ずかしい類の話なんだ、ぶっちゃけると下着の話なんだ」
兄「ぶっ!?」
妹「は!?」
友「兄、そういうわけだからちょっと席を外してくれ。まぁ別に君がこのままここで私と妹ちゃんの下着談義に耳を傾けるというのなら話は別だが」
兄「……部屋行っとく」
妹「ど、どういう事ですか!下着って」
友「下着は嘘だ」
妹「え?」
友「兄には聞かれたくない話というのは本当だよ。ま、『今は』という前置詞がつくがね」
妹「……なんです?」
友「妹ちゃん。君はお兄さんの事が好きだろう?」
妹「!?」
111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:08:12.78:vF+4H9Zt0
友「LikeじゃなくてLoveなんだろう?」
妹「……何言ってるんですか?」
友「あんまり兄を待たせるのも悪いし、簡潔に言わせてもらう。いいかい?」
妹「何なんですかマジで」
友「私も兄が好きだ、愛してる」
妹「な!?」
友「で、もう少しすると私は、引っ越すんだ」
妹「え!?」
友「で、もう時間がないので。そろそろ兄に本気でアタックをする予定なんだ」
妹「えええ!?」
友「そして、妹ちゃんに宣戦布告しに来たというわけなんだね」
妹「はあああ!?」
友「妹ちゃんは兄と一緒で面白いね」
妹「いやいやいやいや!ちょ、ちょっと待ってよ!何でそんな……えぇー……?」
友「さっき私は敵じゃないと言ったけど、それは『さっき』までね。『今』はもう敵だね、ふふっ」
112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:08:29.85:SHYTEfyq0
妹「……」
友「宣戦布告しちゃったもんね。恋の戦いの火ぶたが切って落とされたわけだね、えへへ」
妹「えへへじゃないですよ!」
友「だって妹ちゃんはお兄さんの事、Loveでしょう?」
妹「……何でそんな事あんたに言う必要があんだよ」
友「お、口調が素になってるね」
妹「何なんだよ……突然来てさぁ、宣戦布告?意味わかんねぇし」
友「了解した、と捉えておくね」
妹「……」
友「なぁに、私は別に妹ちゃんと不仲になる予定はないよ。あなた可愛いしね……兄の好みは私の方だと思うけどね」
妹「……うざ」
友「うふふ、妹ちゃん、下着の話をしようか」
妹「え?」
友「妹ちゃん……何カップ?」
妹「何でそんな事言わなくちゃいけないんだよボケ!!」
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:21:24.99:vF+4H9Zt0
友「ちなみに私はね、EになりかけのDだよ」
妹「!?」
友「着痩せするタイプだからね、兄はCぐらいだと思ってるんじゃないかな?聞いたことないけど。流石に恥ずかしいからね」
妹「……」
友「見た感じあなたはCになりかけのBぐらいだよね」
妹「黙れ」
友「兄はおっぱい星の住民だよきっと。私はそう信じてる」
妹「黙れっつってんだろこのビッチ!」
友「失礼な、私はまだ純潔だよ……!まさか妹ちゃんあなた……へぇ……そうなの……」
妹「私だって純潔だよボケがぁ!!」
友「だよねー、お姉さん若い子の性の乱れってちょっとどうかと思ってる派だから妹ちゃんが純潔だと分かって嬉しいよ」
妹「何の話させてんだよマジで!……調子くるうわ…」
友「ま、とにかく兄は私がもらう。絶対に振り向かせる。覚悟決めておいてね……取られる覚悟を」
妹「!………誰がやるかよ……私を舐めてんのか」
友「どういう意味かな?」
121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:26:15.26:vF+4H9Zt0
妹「あいつは……渡さない」
友「それを取る」
妹「絶対に渡さない」
友「でも私はアタックし続けて兄に私の事を愛してもらう。その流れを止める権利は妹ちゃんにはないよね?」
妹「……何でそこまであいつが好きなんだよ」
友「妹ちゃんに言う必要はないね」
妹「ふん……アタックって……そんな事してあいつが堕ちるわけねぇし」
友「それはどうかな?やってみないと分からないさ」
妹「……邪魔してやる」
友「どうやって?」
妹「全力で」
友「ふふ……穏やかにいこうよ妹ちゃん」
妹「ふざけんなボケ」
友「ま……いいや。 そろそろ兄を呼ぼうか。流石に何時までも悶々とさせてちゃ可哀想だしね」
122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:26:24.79:UTvWzQDw0
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:30:34.16:3b5czSz30
兄「えらく長く下着について話し合ってたんだな」
友「ごめんごめん、黒のスケスケ下着と赤のスケスケ下着と白のスケスケ下着だとどれが一番男性の劣情を刺激できるかなという議論が白熱してね」
兄「……結論は?」
友「妹ちゃんどうぞ」
妹「そんな話してねぇよボケ!!」
兄「……そうか」
友「ちなみに兄は何色がいい?」
兄「黒だな」
友「じゃあ今度着てくるね」
兄「え!?」
友「冗談だよ……冗談じゃないよ」
兄「どっちだよ」
友「兄次第だよ」
兄「お前は一体何を言ってるんだ」
友「あっといけない。そろそろ帰らなくちゃならないな」
135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:42:27.51:vF+4H9Zt0
兄「結局妹と話しただけだったなお前」
友「まぁね、でもいいんだよ。女の子といっぱい話す機会なんてあんまりないし」
妹「自分の女友達と話せばいいだろうが」
友「あんまりいないんだよね」
妹「あっそ」
兄「ふーむ……飯食ってかないのか?」
友「食べたいけれど家で用意してるだろうからね、兄はいつもご飯を作っているのかい?」
兄「まぁそうだな。大体は」
友「それは素晴らしい、私のお婿さんに来ないか?主夫として生きないか?」
兄「お前は一体何を言ってるんだ」
友「ふふっ……じゃあおいとまするよ。兄、また明日学校で」
兄「おう、お前も挨拶しろ」
妹「うっせぇよ!黙ってろボケ」
友「ふふっ……妹ちゃん、またね」
妹「あんたはさっさと帰れ」
261:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 05:03:40.48:e0vmiNvF0
兄「結局下着の話しかしなかったのか?」
妹「ちげぇよ!変な事言ってんじゃねぇっつのマジで」
兄「メシ食うか」
妹「はぁ……」
兄「何だよ」
妹「何でもねぇよ」
兄「じゃあいいや」
ニャーン
妹「ポチー」
ニャーン
妹「……どうしよう」
スリスリ
兄「出来たぞメシ」
262:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 05:05:59.66:e0vmiNvF0
兄「ごっそさん」
妹「……」
ガチャガチャ
兄「え!?」
妹「な、何だよ!」
兄「自分から食器を洗いに行く……だと」
妹「ああ!?いつもやってんだろうが!」
兄「やってねぇだろ」
妹「うるせぇよ!」
兄「悩みがあんなら聞くぞ」
妹「ねぇよ!食ったなら食器貸せよボケが」
兄(友よ……お前何吹き込んだ……)
ガチャガチャ
妹(……言えねぇっつの…)
266:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 05:17:05.59:8VECyT8g0
兄「風呂入ったし……寝るわ」
妹「……」
兄「……おやすみ」
妹「はいはいおやすみおやすみ」
兄「?」
妹「……」
ニャーン
妹「……」
ニャーン
友『ま、とにかく兄は私がもらう。絶対に振り向かせる。覚悟決めておいてね……取られる覚悟を』
妹「……なんなんだよ畜生!」
ニャ
妹「あ、ごめん」
269:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 05:25:38.29:e0vmiNvF0
妹「ねぇポチー」
ニャーン
妹「どうすりゃいいのか分かんねぇんだよーう」
ニャーン
妹「どうすりゃいいんだよーん」
ニャー スリスリ
妹「ニャー」
スリスリ
妹「……」
スリスリ スリスリ ナァー
妹「え!?……ええ!?おいポチ!それはまずいだろ!」
ニャーン
妹「……う、うーん……うーん……」
スリスリ スリスリ
271:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 05:28:59.64:e0vmiNvF0
妹「よ、よし……分かった。分かったから」
ナァー
妹「腹くくりゃいいんだろ腹!分かってんよ!」
ニャーン
妹「で、でももう寝ちゃったし……どうすりゃ……!ね、寝てるからこそ! そうだよ起きる前に…そうだそれでいこう!」
スリスリ
妹「ポチ、い、行ってくるからな…」
ニャー
妹「お、応援してて…」
ニャーン
兄 部屋
兄「……」
妹「……」 ビクビク
ガチャ……バタ……ン…
272:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 05:33:13.83:e0vmiNvF0
兄「……」
妹(寝てる……寝てる……大丈夫)
ソー
妹(や、やっぱりダメだ!無理無理無理!)
妹「……」
妹(い、いや……腹くくったんだろ私!大丈夫ぜってぇ起きねぇから!そう信じろ!行け!行け!)
妹「……よ、よよし」
ソー
ギシッ
妹「……」 ゴロン
兄「……」
妹「……(うわあああああああ!!!!)」
273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 05:37:21.82:5grilqDM0
兄「……」
妹(どうしようどうしようどうしようここからどうしよう何してんだ私いかんいかんこれはだめだめだめだろいやマジでどうしよう)
兄「んんー」
ビクッ!
妹「……」
兄「……」 ゴロン
ピトッ
妹「!?(当たってる当たってるううう!!!太ももに手当たって……こいつ殺す!!)」
兄「……」
妹「……いや、私が悪いのか」
兄「んー」
妹(喋っちゃだめだヤバい起きるだろうが何やってんだ私馬鹿アホ死ね私死ね!!)
兄「……」
妹「……」
兄「……」
276:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 05:43:55.59:e0vmiNvF0
20分後
妹「……」
兄「……」
妹(どうしよう……いやどうもしようがないんだけどさ)
兄「……」
妹(しかし起きないなこいつ、寝るとすぐには起きないタイプかそういや……)
兄「……んー」
妹「……」
ソォ
兄「……」
ギュッ
妹(うわああああああ!!!触ったやべぇ今起きられたら終わる私終わる終わる終わる…)
兄「……」
妹「……」
280:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 05:48:39.44:e0vmiNvF0
10分後
妹(マジで起きないなこいつ)
兄「……」
妹「……結構慣れた」
兄「……」
妹「なぁ……お前さぁ」
兄「……」
妹「あの人の事……どうなんだよ」
兄「……」
妹「好きだったり?」
兄「……」
妹「ふざけんじゃねぇよマジで」
兄「……」
妹「お前には私がいんだろうが……ボケが」
兄「……」
281:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 05:51:17.23:e0vmiNvF0
ガチャッ
兄「おはよ」
妹「……おはよ」
兄「熱でもあんのか?」
妹「は、はぁ!?何意味わかんねぇ事言ってんだよボケ!」
兄「一応体温計で測ってみろ」
妹「熱なんてねぇよ!」
兄「顔真っ赤だぞ」
妹「元からこうだよ死ねボケ」
兄「……どう思うよポチ」
ニャーン
妹「ポチに聞くなポチに!」
兄「ホントに熱ねぇの?」
妹「ねぇよ!」
283:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 06:00:50.00:e0vmiNvF0
兄「じゃあ行くわ」
妹「勝手に行けよ」
兄「お前も熱ねぇなら行けよ学校」
妹「行くに決まってんだろ!」
兄「じゃ、鍵頼んだ」
バタンッ
妹「……おいポチ!」
ニャーン
妹「お前顔赤いなら赤いって言ってくれよ!恥かかすな!」
ニャー
妹「ったく……もおお!くそう!全然直んねぇし……早く落ち着けよ私、どこの乙女だおめーは」
ニャーン
妹「……学校行くわ。ポチ留守番よろしく」
ニャー
284:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 06:01:45.37:GMBWqorL0
兄 学校
兄「おはよう」
友「おはようマイスイートハニー」
兄「朝から変なテンションのやつがいる」
友「おはよう」
兄「おう、あのさ」
友「何だい?愛の告白かい?」
兄「あのさぁお前昨日妹と何話したんだよ」
友「下着についてだけど」
兄「ぜってぇちげぇだろ」
友「本当さ、ブラジャーのカップ数についての激論を交わしたんだ」
兄「……」
友「今私の胸を見たね」
兄「見てない」
289:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 06:20:28.06:e0vmiNvF0
友「今私のおっぱいを見たね」
兄「何でそこ言い直した!?」
友「こっちの方がいいかなって」
兄「いやどうでもいいわ」
友「またまた、兄もお年頃だ。興味……あるでしょう?」
兄「なんで急に声色女っぽくしてんだよ」
友「失礼な。私にはついてないよ?」
兄「もうちょっと違う言い方あるだろ!」
友「というか何で昨日の事を今更聞くんだい?」
兄「妹がなんか変なんだよ」
友「ほほう、変というと?」
兄「何かお前が帰った後普段はしない飯の後の食器洗いとか率先しだしてさ」
友「へぇ」
兄「んで今日の朝もなんか熱出したみたいにずっと顔真っ赤でさぁ」
友「ほほう……それは……それはそれは」
291:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 06:40:59.09:e0vmiNvF0
兄「熱でもあんのかと思って声かけたんだけどさ」
友「熱じゃないだろうね」
兄「何でお前に分かるんだよ」
友「だって私も同じ症状になった事があるからね」
兄「発作かなんかかあれ」
友「そうだね、でも健康にいいっぽいからほっといて大丈夫な類のものだよ」
兄「そっか、じゃあいいや」
友「私があれに襲われた時は中々驚いたよ、初体験だったし」
兄「何かエロいな」
友「しかも原因は君だ」
兄「は!?」
友「あれは忘れもしない。私が転校してきて1週間後の事だったね」
兄「何かしたか俺?まっっったく記憶ない」
友「なんだって……それはちょっとショックかもしれない」
兄「で、俺何してんだよ」
294:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 06:48:40.14:e0vmiNvF0
友 転校初日
教師「えー今日からこのクラスに転校生が加わる、自己紹介しなさい」
友「友です。皆さんよろしくお願いします」
「ねぇ友さん、どこから来たの?」
友「関東から。親が転勤族だからしょっちゅう転校繰り返してるんだよね」
「ねぇねぇ学校が終わったら一緒にファミレス行こう?女の子で集まって歓迎会するよ!」
友「ありがたい。参加させてもらうよ」
ファミレス
「ねぇねぇ、友ちゃんは○○って好きー?私最近あれにハマっててさぁ」
友「すまない、音楽はjazzしか聞かなくて…」
「そ、そう……あはは」
「あ、そうだ!友ちゃんは何か部活とか入る予定は?」
友「またすぐに転校するかもしれないので入る予定はないかな」
「あー……そうなんだ……あははっ」
友「そうなんだ」
296:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 06:59:36.47:e0vmiNvF0
友「そんなこんなで共通の話題がない私はぼっちに」
兄「お前そういう経緯で今の立ち位置にいるのか」
友「まぁ今は多少勉強関連や読書関連で立ちまわれる様になったけどね。当時の私はそれはそれはもう絶望していた」
兄「全然絶望してなさそうだった記憶があるぞ」
友「まぁこんなもんかと思っていたと言った方がいいかもしれない、どこでもこんなもんだったからね」
兄「あ、そう」
友「そして、転機は訪れた」
兄「ん?」
友「君だよ兄。君の登場だ」
友 転校から一週間
友(どうしたものか……また友達作りに失敗してしまったではないか……やはり今の女の子達とキャッキャウフフ出来る知識を手に入れておくべきだったか……)
友「……ぼっちは辛いな」 ボソッ
兄「おい」
友「え?」
297:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:03:06.07:e0vmiNvF0
兄「お前数学の宿題やってきた?」
友(なんだこいつは、急になれなれしいな)「やって…来たけど」
兄「見せてほしいんだがダメか?」
友「わ、私にか?」
兄「そうだけど」
友「な、何故?」
兄「いや、お前がそこに数学のノート広げてて宿題やってそうなオーラ出してたから」
友「そんなオーラは出してないぞ私は」
兄「見せて」
友「……ずうずうしいな君は」
兄「昼飯の時に飲み物でもおごるよ」
友「!……それは、一緒にお昼を食べようというお誘いか?」
兄「いや、別に」
友「そ、そうか……(なんなんだ一体…)」
兄「うーん……じゃあ食べるか?」
299:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:07:13.49:e0vmiNvF0
友「え?……」
兄「昼飯」
友「結局誘うのか?」
兄「もうそれでいいから、あ。そういやお前って名前なんて言うの?」
友「自己紹介しただろ転校してきた時に」
兄「ごめん俺最近学校休んでて」
友(言われてみれば……始めてみる顔かも)
兄「ああ転校生来たっつってたけどお前だろ、あははっ よろしく」
友「よ、よろしく」
兄「で、名前なに?」
友「友だ」
兄「宿題見せてくれ」
友「……がっつがつだな」
兄「俺当てられるらしくて」
友「ああそれで焦ってるのか……今回だけだぞ」
300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:10:09.30:e0vmiNvF0
昼
兄「いやぁ助かったわ」
友「まったく」
兄「何飲みたい?」
友「いちごオレ」
兄「よし、待ってて」
友「……」
兄「ほい」
友「ありがとう」
兄「こちらこそありがとう」
友「……」
兄「おっし食うか!腹減りすぎて死ぬわ」
友「い、頂きます」
兄「いただきまーす」
ガツガツガツガツ
301:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:10:50.34:LgUXRq1hO
友「す、すごい勢いだな。君の胃がびっくりするんじゃないか?」
兄「は?」
友「……いや、いい」
兄「まぁ昨日の残りだけどな」
友「うまいかい?」
兄「まぁ大した事ねぇな」
友「作ってくれた人に対して失礼だろそれは」
兄「作ったの俺」
友「!……へぇ」
兄「意外そうだな」
友「意外だったからね実際」
兄「そっか」
ガツガツガツガツ
友「……」
パクッ モグモグ
305:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:21:41.71:e0vmiNvF0
兄「ごっそーさん」
友「私はまだ全然食べてないぞ。食べるスピードをあわせる気はないんだね」
兄「自分のペースで食うのが一番だ」
友「私が言うべきではないのかもしれないが、君あんまり友達いないだろう」
兄「え?そうかな……10人ぐらいはいるぞ」
友「う……ふ、ふん。別にうらやましくないぞ」
兄「そうか、ところで」
友「なんだ」
兄「そのウインナーをくれないか」
友「君は乞食か」
兄「えらくうまそうだからつい……冗談だよ」
友「……うまそうかい?これ」
兄「うん」
友「……ん」
パクッ
307:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:24:07.49:e0vmiNvF0
モグモグモグ
友「……」
ゴクンッ
兄「……」
友「どうだ」
兄「うまいな」
友「そうか」
兄「……んー!食った食った」
友「実は、今のウインナーは私が焼いたんだ」
兄「マジか、お前料理できんの?」
友「趣味は料理と読書だ」
兄「地味だな」
友「う、うるさい……気にしているんだぞ」
兄「別にいいと思うけど」
友「え?」
308:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:28:01.24:e0vmiNvF0
兄「俺も料理と読書好きだぞ、今度お勧めの本でも貸してくれよ」
友「ほう……どんなジャンルがいい?」
兄「お前はどんなジャンルが好きなんだ」
友「推理、SF、恋愛、考察 そんな感じだ」
兄「じゃ考察ものなんか貸してくれ」
友「宇宙は何でできているかという本は面白かったよ」
兄「貸してくれ」
友「まぁ……うん、いいけど」
兄「ありがとな」
友「……なぁ兄…君」
兄「呼び捨てしろ」
友「なぁ兄。君はその……私を変だとは思わないのか?話のレパートリーは他の女の子に比べて10:1ぐらいに少ないぞ?」
兄「そういうのって変とか変じゃないとかいう類の話じゃねぇし。そんな奴もいるだろって類の話だろ」
友「……」
311:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:31:01.26:e0vmiNvF0
兄「……どした?」
友「いや……その……君は変な奴だな。すごく」
兄「え……どこらへんが?」
友「いや……分からないが」
兄「……」
友「……」
兄「……そうか」
友「うん……でも」
兄「?」
友「君と話してるのは、何だか……楽だから。いいな」
兄「よー分からんが、楽なのはいいことだ」
友「そうだね」
兄「じゃ、明日本持ってきてくれ!」
友「ふふっ、覚えていたらね」
兄「頑張って覚えとけ」
312:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:35:09.90:e0vmiNvF0
友「結局本を貸したのに兄は翌日返して来たね」
兄「あんな難しい本読めるか、意味が分からんかったぞ」
友「ま、あれから何となくこんな感じで毎日話すようになって」
兄「今に至ると」
友「そういう事だよ」
兄「……で、発作の話は?」
友「君と初めて一緒に昼食を食べたあの時、私はずっと発作が起きてたのさ」
兄「えー?」
友「あの日家に帰ってからもずっと発作は続いていた、よく覚えてる」
兄「お前全然顔赤くなかっただろ」
友「顔が赤くなるのは個人差だろうしね、私の場合は内心がやばかったんだ」
兄「結局全然分らなかったわ」
友「まぁ、なんだ。分からないなら分からないままでいいと思うぞ」
兄「そんなもんか?」
友「ふふっ……そんなもんさ」
316:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:41:40.72:e0vmiNvF0
兄「で、結局あいつの発作は大丈夫って事でいいのか」
友「大丈夫大丈夫」
兄「じゃ……いいや」
友「しかし兄が私のおっぱいをガン見し続けている事実に対して私は戸惑いを隠せないよ」
兄「見てねぇよ!」
友「そうか」
兄「お前とずっと話してて思ったけどお前いつから下ネタ解禁になったんだっけか」
友「最初から解禁だったよ」
兄「嘘つけ」
友「親しい人にしか解禁しないだけさ」
兄「……」
友「ちょっと嬉しい事言ってくれるじゃねぇのって思っただろう?」
兄「お前はエスパーか」
友「兄の事なら何でも分かるよ」
兄「こえぇよ」
320:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:49:02.67:e0vmiNvF0
友「ま、とにかく……そろそろ、動こう」
兄「何が?」
友「兄」
兄「なんだ」
友「デートしよう」
兄「は?」
友「明日は祝日だからね」
兄「え?あ、俺?」
友「そうだよ、明日デートしよう」
兄「……」
友「いやかい?」
兄「いや別に嫌じゃねぇけどデートって。遊びに行くだけじゃねぇか……いいぞ。どこ行くんだ?」
520:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 00:56:32.30:+8OOuU930
友「そうだな……デパートで買い物をして、映画館に行って、ゲームセンターへ行って、ご飯を食べて帰る」
兄「1日がかりだな」
友「嫌かい?」
兄「いや別にいいぞ」
友「よかった」
兄「何時にどこ集合とかは?」
友「明日の朝連絡するよ」
兄「え?今決めればよくね?」
友「ま、いいじゃないか」
兄「……まぁいいけど」
友「じゃあ、また明日ね兄」
兄「おーす」
友「楽しみにしていてくれ」
兄「? 了解」
524:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:00:36.76:+8OOuU930
兄「ただい……!?」
妹「……」
兄「何やってんだ」
妹「! か、かか帰ってたんならただいま位言えよカス!!」
兄「言ったぞ」
妹「ぅ……聞こえなかった!」
兄「何やってんだ」
妹「何でもねぇよ!」
兄「あ、分かった。背筋運動だ」
妹「知らん!」
兄「何で急に?……別に女の子は背筋鍛えなくてもいいだろ」
妹「ほっとけ!色々あんだよ!!」
兄「? 飯作るわ」
妹「待て!」
528:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:09:08.33:+8OOuU930
兄「え?」
妹「きょ、今日は……私が作ってやらぁ!有り難く思え」
妹「……何驚いてんだよ……見せ物じゃねぇよ!」
ピトッ
妹「ひゃぁぁ!??」
兄「熱は……ないか」
妹「やめろやボケ!」
兄「朝からさぁ、大丈夫かよお前」
妹「うるさい!」
兄「……ちなみに献立は?」
妹「え?……あ、んと……チャ、チャーハンだ!」
兄「ふーん……んじゃ、冷凍庫にご飯2パックあるからチンしてフライパンで炒めろ。
フライパンにご飯投入するのはフライパンをあっためて油入れてからだぞ。 強火でぱぱっと炒めろ」
妹「わ、分かってるし!なめんなよ!?」
537:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:22:19.82:+8OOuU930
兄「何で急に料理しようと思ったかはしらんが、一緒にやってやるからちょっとずつ覚えろよ」
妹「チャーハンぐらいいつもお前がやってる所見てたから分かるっつってんだよボケ!」
兄「好きな奴でも出来たのか?」
妹「な……!」
兄「その為に料理をって事じゃねぇのか?それなら協力するのはやぶさかじゃねぇけど」
妹「ちげぇよ!変な事言ってんじゃねぇよ死ねボケ!」
兄「遂に妹にも春が来たのかと思ったのに」
妹「うるさい!黙って見てろ!!」
兄「ああ見ててほしいのか」
妹「!?違う!そ、その……見なくていい!ソファにでも座って待ってろ!!」
ニャーン
兄「おいポチ、あいつどうしたんだ」
ニャーン
546:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:43:44.22:+8OOuU930
兄「俺が原因とか友は言ってたけどさぁ」
スリスリ
兄「俺何もしてねぇよな?」
ニャー
兄「にゃー」
ニャーン ゴロゴロ
兄「頂きます」
妹「……」
兄「……まっずいな」
妹「!」
兄「べちゃべちゃだし辛すぎるし」
妹「……」
兄「間で入れたっぽいウインナーとかも火通ってないし」
妹「……」
548:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:44:12.96:+8OOuU930
兄「……20点だな」
妹「じゃあ食わんでいいわボケカス馬鹿死ね!」
ポンポン
妹「んだよ触んな!」
兄「でも俺が最初に作った時よりはうまい」
妹「え……」
兄「将来性のある味付けって事で100点」
妹「……」
兄「お前が作ったんだからお前も食えよ」
妹「……」
妹「まっず…」
兄「だろ」
妹「でも、将来性があるんだろ……?」
兄「元気ねぇな」
妹「うるさい」
549:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:44:59.19:+8OOuU930
兄「まぁ続ければな」
妹「続ける」
兄「料理?」
コクッ
兄「……そうか」
妹「……」
兄「ま、そろそろお前も料理覚えてもいい年頃か」
妹「ふん」
兄「よし!んじゃ明日はお前料理やってみろ」
妹「え?」
兄「朝昼晩作ってみろって話。チャーハンでもいいし野菜炒めでもいい。
包丁で手だけは切るなよ、あと火の取り扱いマジで注意しとけ」
妹「……」
兄「やるか?」
妹「やってんやんよ、見てろ」
551:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:45:44.49:+8OOuU930
兄「いや、明日は俺出かけるからお前ひとり分だけでいいぞ」
妹「は!?……出かけるってどこ行くんだよ」
兄「何か友に誘われてさ、買い物と映画見に行くんだと」
妹「はぁ!??」
兄「ど、どうしたでけぇ声出して」
妹「デートすんのかよ」
兄「遊びに行くだけだよ。何でお前まで友みてぇな事言ってんだよ」
妹「それはあの人はデートのつもりって事じゃねぇか!ふざけんな!!」
兄「怒るなよ意味分かんねぇ奴だな。遊びに誘われただけだろうが、お前もあるだろ?」
妹「……」
兄「何だよ」
妹「……死ねよ」
553:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:46:30.14:+8OOuU930
兄「風呂入るかな」
ニャーン
妹「……」
ニャー
妹「どうしよう……ヤバいって……」
ニャーン
妹「ねぇ……どうすりゃいいの?……」
ニャー
翌日 朝
兄「……ふぁ……お、メール来てる」
『9時30分に駅前で待ってる(はぁと』
兄「わかったっと……こいつがハートマークつけてくるとか初めてじゃね?」
555:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:47:56.16:+8OOuU930
ガチャッ
兄「何してんだお前」
妹「朝飯作ってんだよボケ」
兄「あーそっかそっか……うむ、頑張れ」
妹「うるせぇよ」
兄「あれ?」
妹「……」
兄「元気ねぇな」
妹「うるせぇよ!黙ってろボケ」
兄「……」
妹「……いつ出んだよ」
兄「ん?」
妹「い、いつ家出んだよ!!」
兄「9時」
557:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:48:37.96:+8OOuU930
妹「ふーん……」
兄「……」
妹「……なに?」
兄「お前も行きたいとか?」
妹「ち、ちげぇよ!馬鹿!何言ってんだよゴミ!誰が行くか!」
兄「そんなに必死に否定せんでも」
妹「ち、ちが……違うから!死ね!」
兄「ポチー」
ニャーン
兄「俺今日出かけるからなー、妹の事頼むな」
ニャーンニャーン
兄「よしよし」
妹「……」
558:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:49:34.97:+8OOuU930
9時
兄「んじゃ行ってくる。晩飯もしかしたらいらないかもだから作るならお前の分だけでいいぞ」
妹「……」
兄「帰る時メールするから」
妹「……」
兄「分かったか?」
妹「分かったっつってんだろさっさと行っちまえ!」
兄「んだよ……いってきます」
バタンッ
559:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:49:51.43:+8OOuU930
妹「……」
ニャー
妹「……んしょ……」
バババッ
妹「……よし!ポチ!」
ニャーン
妹「留守番頼んだ」
ニャー
妹「……っ……くそったれ」
バタンッ
562:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 01:50:43.35:+8OOuU930
駅前
兄「……」
友「兄」
兄「おー、来た……か……」
友「そりゃぁ来たさ。兄とのデートだからね」
兄「……」
友「ん?どうしたんだい?そんなに目をまん丸にして」
兄「お前、友?」
友「そうだよ」
兄「髪そんなに長かったっけか?」
友「普段は止めてるからね、おろしてみた」
兄「あとその服……」
友「どうかな?」
兄「……いいと思うけど」
友「ありがとう。頑張って着てみて正解だったね」
574:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 02:12:04.58:+8OOuU930
兄「……」
友「ふふっ」
兄「あ、えーと……じゃあ行くか」
友「そうだね、兄」
兄「なんだ」
友「手をつなごう」
兄「ええ!?」
友「いいじゃないか、デートなんだし問題ない」
兄「……んじゃぁ」
友「うん」
ギュッ
576:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 02:19:20.03:+8OOuU930
兄「じゃ、行くかぁ」
友「ふふっ」
妹(な、なな何手なんか繋いでんだよ!!ふざけんなよあのクソアマ……)
妹「……マジありえねぇ……あいつもあいつで何なんだよ畜生」
デパート
兄「何買うんだ?」
友「うん、ブラジャー」
兄「は!?」
友「ブラジャー」
兄「あ、じゃ。俺外で待ってるんで」
ギュッ
兄「え゛」
577:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 02:22:26.83:+8OOuU930
友「ふふっ、今から行く下着屋さんはカップルなら男性もOKな所なんだよ」
兄「いや、そんな事言われても」
友「カミングアウトするというかもう服で気付いてると思うけど、私は結構胸が大きいんだ」
兄「いや……その……」
友「正直こんなにでかかったのか!?ってびっくりしただろう?」
兄「いやぁ……まぁ思わなかったと言ったら嘘になるけどさぁ」
友「だよね。何も感じてくれなかったとなったら私の女性としての沽券に関わるよ」
兄「あ、えーと」
友「ささっ、ここだよ。入ろう?」
兄「え、ちょ、待て!心の準備が」
友「さぁさぁ♪」
妹(……何で下着屋なんだよ!デートで行く場所じゃなくね!?意味分かんねぇよ!
って一緒に入っていくなよおい!?……えぇぇ……?)
妹「……」 コソコソ
582:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 02:31:30.96:+8OOuU930
店員「いらっしゃいませー。サイズをお聞きしてもよろしいでしょうか?」
友「Eです(ホントはギリギリEも大丈夫なDだけど)」
兄(マジかよ!?)
ニヤッ
兄「!」
友「……」
店員「それではこちらのコーナーになります。ごゆっくりどうぞ」
友「ありがとうございます。兄、こっちだって」
兄「お、おう」
友「びくびくしなくていいよ」
兄「んな事言われても」
友「で、どれがいい?」
兄「え!?」
友「兄が選んでくれた奴、買おうと思って」
兄「は?」
587:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 02:38:28.06:+8OOuU930
友「さ、選んでくれ」
兄「分かんねぇよこんなの」
友「なに、私が着た所を想像して兄の劣情が刺激されそうな物を選べばいいのさ」
兄「お前自分が何言ってんのか分かってんのかよ!?」
友「ほら、たとえばこうやって私がこれを胸に当ててみて……どう?」
兄「どうって」
友「どう?」
兄「まぁいいんじゃねぇの、知らねぇよ」
友「じゃあこっちは?」
兄「いいんじゃねぇの?」
友「うーん、だめだね」
兄「いいっつっただろ」
友「どうも兄の反応が嘘くさいね……あ、そうか。黒がいいんだったね」
兄「いやちょっと待て」
589:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 02:45:59.40:+8OOuU930
友「じゃあ……あった、これなんか?」
兄「!」
友「……よし、これにする」
兄「いやいや何も言ってねぇぞ!」
友「十分だよ。ふふっ……すみませーん、これ下さい」
店員「ありがとうございます」
兄「……ぇぇー……」
兄(こいつ何がしてぇんだよ……)
妹(マジ意味わかんねぇ……ああいう事すりゃ喜ぶのか男って……)
店員「いらっしゃいませ」
妹「ひゃい!」
店員「? サイズをお聞きしてもよろしいでしょうか?」
妹「あ、えと……あ、ああのBですけどいいです!また来ますんで!失礼します」
店員「え?……あ、ありがとうございました」
妹(うわあああああ!!)
593:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 02:51:41.81:+8OOuU930
友「ふふっ」
兄「……」
友「ごめんごめん、まぁそんなに怒らないで」
兄「いや怒ってるんじゃねぇんだよ」
友「恥ずかしかったんだよね?」
兄「そうだよ」
友「兄が恥ずかしがるのを見るのは結構いいね」
兄「おい」
友「私はSなのかな」
兄「知らんがな……はぁ、次は?」
友「服だね、また選んで欲しいな」
兄「それならまぁ大丈夫だけど、でもあくまで参考だぞ」
友「兄の私に対する劣情センサーに期待だね」
兄「おい」
妹「……」
595:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 02:58:18.95:+8OOuU930
40分後
友「うーん、有意義な時間だ」
兄「あのなぁ……」
友「兄、ありがとうね。お陰で兄好みのえっちぃ服を買うことが出来た」
兄「言い方おかしいだろ、お前が勝手に選んだ様なもんだろ!」
友「ちゃんと兄のいやらしい顔の反応を見ながら決めたさ。……じゃ!ずっと歩いてるのも疲れたし、映画でも見ながら座ってゆっくりしようか」
兄「はぁ……あ、そうか映画見るんだった。何の映画?」
友「恋愛ものだね」
兄「あ、そう」
友「いや?」
兄「別に」
友「兄と一緒にこの映画を見たいってずっと思ってたんだよね」
兄「どんだけオススメだよ。面白そうだな」
友「兄」
兄「なんだよ」
596:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 02:59:10.04:+8OOuU930
ビシッ
兄「!?」
友「君は鈍すぎるよ」
兄「何がだよ」
友「……ま、いっか。兄だしね、しょうがないね」
兄「何か馬鹿にされた気がする」
友「うん」
兄「せめて否定しろよ!」
友「ふふっ、行こう?」
妹「……映画……恋愛系って……今やってるのあれだけだったな確か……」
601:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 03:08:30.82:+8OOuU930
映画館
兄「ポップコーンは?」
友「やめておこう。飲み物はいいと思うけど、ポリポリ食べる系の映画じゃないと思うし」
兄「なにがいい?」
友「奢ってくれるのかい?」
兄「ん、なにがいい?」
友「じゃあメロンソーダで」
兄「分かった。ちょっと待ってろ」
友「…………こんにちわ」
妹「!??」
友「リアクション大賞ものだねそのリアクションは」
妹「……」
友「いつから気づいてたか、というと実は最初からだったり」
妹「!」
603:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 03:15:25.71:+8OOuU930
友「兄の性格上嘘は言ってないだろうし。ついてくるだろうなとは思ってた」
妹「……」
友「今から私は兄と恋愛映画を見て、ファミレスに行って、そのあと公園にでも行って帰る予定だよ」
妹「……」
友「君はどうする?」
妹「あいつに言うぞって脅すのか」
友「彼には言わないよ。君が勝手に彼にバレた時は知らないけれどね」
妹「……あっそ」
友「ふふっ、そろそろ離れた方がいい。彼が戻ってくるよ」
兄「ほら」
友「うん。ありがとう」
兄「んじゃ行こう、席はえーと……」
友「こっちだよ」
兄「おう」
妹(何考えてんだよ……)
608:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 03:19:47.97:+8OOuU930
『たとえ離れ離れになっても、俺はお前が好きだ』
『もう会えなくても?』
『会いに行くよ』
『……信じていいの?』
『ああ……』
『……すっと前から……ずっと……ずっと…………好きだったわ』
『分かってるさ』
『会いに来て……待ってる』
『かならず行くよ』
兄「いい映画だったな」
友「階級の違う二人が離れ離れになる最後に、お互いの愛を告白……ロマンチックだよね」
兄「たまには恋愛映画もいいもんだ」
611:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 03:20:56.24:+8OOuU930
友「それはよかった」
兄「うん、感動した」
友「本当に?」
兄「嘘言う必要ねぇだろ」
友「それはまぁ、そうだね」
兄「なんだよ?」
友「うん、私も感動した」
兄「そいつぁよかった」
友「兄、ファミレスに行かないか?」
兄「いいぞ」
妹(いい映画だったけど……シチュが離れ離れになるとか色々謀った様な内容にしか見えなかったんだけど。
……私の心が汚れてんのか!?い、いやいやそんな事ないあのアマの事だから絶対分かって選んでやがるに違いねぇ)
妹「……いい映画だったけどさ」
613:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 03:26:41.60:+8OOuU930
ファミレス
店員「お客様何名様でしょうか?」
兄「二人です」
店員「それではお席の方にご案内させて頂きます。こちらへどうぞ」
友「……さてと」
兄「……」
友「メール?」
兄「妹にな。晩飯いらねぇってメール」
友「ふふっ、多分メールしなくても分かると思うよ」
兄「なんで?」
友「なんででしょう?」
兄「?」
友「ふふっ、なに食べる?」
兄「安くて量が多いやつ探してくれ」
614:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 03:29:31.45:+8OOuU930
友「……じゃあこのBランチはどうだい?ごはんおかわり自由だって」
兄「よしそれで」
友「私はスパゲティを食べようかな」
兄「注文するぞ」
友「うん」
妹「…………」
店員「お一人様ですか?」
妹「は、はい!」
店員「ではこちらへどうぞ……」
妹「……(よし、ここなら死角だし声も聞ける!店員さんナイス!)」
兄「結構うまいな」
友「だね」
兄「いやぁ今日はまぁ何だかんだ言って楽しかったよ」
友「そう?それはよかった」
616:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 03:35:07.10:+8OOuU930
兄「下着屋はマジ勘弁してほしかったけなど」
友「でも結局来たよね」
兄「お前が呼んだんだろ」
友「そうだね。あ……」
兄「なんだ?」
友「試着室で着替えてみるというイベントを起こさなくてすまない」
兄「何を謝ってんだ!?」
友「いや、お約束だろうと思って。うーむ、私とした事が、一生の不覚だ」
兄「俺はお前がわからんよ」
友「ふふっ……」 チラッ
妹「!」サッ
友「……」
617:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 03:39:29.93:+8OOuU930
ガツガツガツ
友「おいしい?」
兄「おう」
友「妹ちゃんからメール、返ってきた?」
兄「わかったってさ」
友「そう。ねぇ兄?」
兄「んあ?」
友「妹ちゃんの事なんだけどね」
兄「妹がどした?」
妹(あんのクソアマ何喋る気だふざけんなよマジで!!)
友「妹ちゃんって、何故あんな口調なの?」
妹(ほっとけ!!)
兄「あーあれ?外にいる時は猫かぶってちゃんとやってるみたいだけどな」
友「ふむ」
619:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 03:42:58.19:+8OOuU930
兄「まぁやっぱ変だと思うよな」
友「うん」
妹「……」
兄「でもあれ俺のせいだしな」
友「え?」
妹「!」
兄「あいつさぁ、ガキの頃……っつっても今もガキだけど。イジメられててさぁ」
友「……」
妹「……」
兄「まぁ多分好きだからいじめちゃう的な男の駄目なイジメだったんだろうとは思うんだけど」
友「かわいいからね、妹ちゃん」
兄「男からのイジメだけならよかったんだけど、同い年の女の子達も加わっちゃったらしくてさ」
友「女は嫉妬するからね、醜いよぉ女の嫉妬は」
兄「いやそれは男も同じだろうけどな。それでちょっと、度が過ぎちゃっててさ」
620:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 03:45:56.92:+8OOuU930
友「こんな事私に言ってもいいの?」
兄「まぁ別に隠す様な事でもないし、何より」
友「?」
兄「あいつが悪いわけじゃないのに、ただ口の悪い女って思われるのもあいつ嫌だろうしと思って」
妹「……」
友「優しいんだねお兄ちゃんは」
兄「馬鹿じゃねぇの」
友「ふふっ」
兄「で、まぁ……当時はちゃんと可愛らしい女言葉だったんだけど」
友「ふむ」
兄「俺が今の言葉遣い教えたんだよ、イジメられても言い返せって事で」
友「他に解決法は思いつかなかったのかい君」
兄「馬鹿だからなぁ俺」
友「それで?」
兄「何とか頑張って覚えて普通にあの口調ができる様になってからはイジメは無くなった」
626:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 03:53:56.80:+8OOuU930
友「でも、あの口調では……」
兄「そう、今度は別の意味でハブられたりしたらしくて」
妹「……」
友「そっか……大変だったんだね妹ちゃんは、主に君のせいで」
兄「申し訳なくなったよ流石に、だから元の女言葉と今の口調の使い分けを教えてさ」
友「今に至ると」
兄「今はいい感じで友達も出来て順風満帆でいるらしいからな。一件落着だ」
友「でも兄と二人の時はあの口調なんだね」
兄「あれの方が言いたいことスパッと言えて楽なんだと思う」
友「それは妹ちゃんが兄にそう言ったのかい?」
兄「いや、でもそうなんじゃないか?それ以外の理由ないだろ」
友「どうかな?私は別の理由があると思うよ」
兄「なんだよ別の理由って」
妹(何言うつもりだよクソアマ!やめろやめろやめろおおおお!!!!)
627:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 03:59:47.78:+8OOuU930
友「嬉しかったんだよ」
ビクッ
兄「嬉しかった?」
友「うん。自分をイジメから守ってくれる為に馬鹿なりに兄は改善策を教えたんだよね?」
兄「う……まぁ馬鹿なりにな」
友「ごめんごめん。いや、良かったと思うよ。それでだ。彼女はきっとちゃんと理解できてる」
兄「何が?」
友「兄が自分の為に色々苦心してくれて、悩んでくれて、守ってくれたりした事を」
妹「……」
兄「守ってはないぞ別に」
友「そうかなぁ?……妹ちゃんに口調を教えたって言ってたけどそれで引き下がるのは女の子達と
大半の男子だと思う。でも少しの男子はそれでも続けただろう?」
兄「……お前エスパーかよ」
友「その子達は、どうしたの?兄」
630:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:07:44.19:+8OOuU930
兄「はぁ……」
友「……」
兄「ちょっと、お説教した」
友「あははははっ」
兄「笑うトコじゃねぇよ!!」
友「ふふふふっ」
兄「……はぁ…妹にゃ内緒で頼むわ。お前がまた妹と話す事もあるだろうし、告げ口されちゃまためんどいし」
友「多分妹ちゃんはそういう『守ってくれた』事も分かってると思うけどなぁ」
兄「ぜってー気づいてねぇよ。一度も言ったことねぇもん」
友「そうかなぁ?ふふっ」
妹「……」
兄「で、結局なんなんだよ別の理由って」
632:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:14:19.61:+8OOuU930
友「簡単な話さ」
妹「……」
友「彼女は、あの口調で君に接する事で【私はあなたにこの口調を教わった事に今でも感謝してる。
ずっと感謝してる、ありがとうお兄ちゃん。守ってくれて……ずっと大好きだよ】
と表現してるんだよ」
兄「……」
妹「……………………」
兄「は?」
友「私はそう思うね。間違いない」
兄「あのなぁ……あいつがイジメられてたのは何年も前だぞ」
友「年数が重なる度、萎むどころか膨らみ続ける思いもあるという事さ」
兄「……はっ、馬鹿じゃねぇの」
友「本気で言ってるんだけど」
兄「もし妹がそんな事思って使い続けてんだとしたら、馬鹿じゃねぇのっつー話だよ」
妹「え……」
634:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:17:53.64:+8OOuU930
友「兄!それは言いすぎなんじゃないか? 妹ちゃんが可哀想だよ」
兄「はあ?……あのなぁ……」
兄「俺はあいつの兄貴だぞ? あいつ守るのは当たり前だろうが」
友「あ……」
妹「!」
兄「いちいち感謝してくれなくていいっつー話。俺は兄貴として自分の妹を何とかしようとしただけだ。
あいつのイジメが無くなってよかったよかっためでたしめでたし。これだけだろ」
友「……」
妹「……ヒック…」
友「……いいなぁ」
兄「何が?」
635:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:19:03.31:+8OOuU930
友「そういう関係。当たり前以前の問題だったんだね。兄の中では」
兄「何言ってんのかよー分からんぞ。てかそもそも妹は話してて楽だから使ってるだけだろうよ絶対。お前の解釈が間違ってんだよ」
友「うん……ふふっ」
妹「……ヒッゥ……ゥェ……」
友「……やっぱり、だめか」
兄「ん?」
友「ううん……そうだね。私の変な解釈が間違ってるって事にしておこう。うん」
兄「ま、新鮮な見方で面白かったけどな。あいつが俺に感謝ねぇ」
友「やっぱり兄は鈍いね、色々」
兄「結局お前貶すんかい!」
友「あははっ……食べた?」
兄「ったく……あ、おう。出るか?」
友「うん」
妹「…………」
638:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:23:14.44:+8OOuU930
店員「ありがとうございましたー」
兄「どうもー」
友「ご馳走さま」
店員「お、お客様!?」
妹「え?あ、会計」
店員「ど、どうされました?」
妹「あ、ちが……えっと、目にごみ入っちゃったんで水で濯いでたんです。もう大丈夫です」
店員「あ、そ、そうですか。分かりました」
妹「ご馳走様でした」
店員「あ、はい!ありがとうございましたー!」
640:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:29:58.84:+8OOuU930
公園
兄「久々に来たわここ」
友「そうかい?私はたまにここを散歩したりしてるんだ」
兄「ふーん……で、なんで公園?」
友「そりゃぁデートの締めくくりなんだから」
兄「そんなもんかね……てかデートじゃねぇし」
友「……あそこのベンチ。座ろうか」
兄「でっけぇ木だなおい」
友「お気に入りなんだ(ここなら木の裏に、隠れられるだろうしね)」
兄「よっこらせ」
友「じじくさいね兄」
兄「……よっと」
友「反論せずにわざわざ言い直す所に結構傷ついた様子が見え隠れして私は面白いよ」
兄「うるせ」
友「ふふっ……隣、座るね」
644:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:32:48.57:+8OOuU930
兄「……」
友「……」
兄「え?近くね?」
友「それはそうだよ。だってデートだし」
兄「あ、そう」
友「うん」
兄「俺、デートって良くわかんねぇ」
友「好きな子とデート行ったこと無いの?」
兄「そもそも好きな子ができねぇ」
友「性欲ないの?」
兄「いやそういう事じゃねぇよ!?」
友「ふーん」
兄「なんか、今までも可愛い子でいいなと思った子もいたけど。
なーんか……あんまりアタックしようとも思わなかった内に他の奴と付き合ってたりして」
645:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:33:58.67:+8OOuU930
友「寝取られが大好きだったり?」
兄「なんだそれ」
友「兄は思ったよりピュアなのかな?」
兄「お前さっきから訳わかんねぇぞ」
友「私はよごれているんだね」
兄「いやそうは言ってねぇだろ」
友「……」
兄「……なんだよじっと見て」
友「ねぇ……兄」
兄「んだよ」
友「わ、私の事好き?」
兄「んあ?まぁ嫌いじゃねぇよそりゃ」
友「そういう事じゃない」
兄「……え?」
友「鈍いんだね……それとも気づいていて気づいていない振りをしているのかな?」
647:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:35:51.53:cHYnq3Ai0
兄「…………」
友「いくら鈍感だって言っても、流石にここまでして分からないとなったら、怒るよ」
兄「……」
友「兄……私は……君が好きだよ」
兄「……」
妹「……」
友「返事、聞かせてほしいな。結構私たちは相性がいいと思うし、仲良くやっていけると思う」
兄「俺、お前の事、可愛いと思うよ」
妹「!」
友「ほ、ほんと!?」
兄「まぁ、うん」
友「……私と、付き合ってくれる?」
兄「……」
友「……」
659:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:53:02.40:+8OOuU930
兄「俺、自分でお前の事どう思ってるか……よく分かんねぇんだよ」
友「……」
兄「嫌いじゃないし、好きだぞ。でも、なんつーか恋愛感情なのかって言われると
良くわかんねぇんだよ……うん……わかんねぇ」
友「……」
兄「うん……そうだな……なぁ!」
友「は、はい!」
兄「あのな……すまん!付き合う事はできない」
友「あ……」
兄「てか、お前。引っ越すんだろ?明後日」
妹「!……明後日?」
友「!? 何で知って……」
兄「昨日の夜お前んち電話したんだよ、やっぱ明日の予定ちゃんと立てとこうぜって言おうと思って。
そしたらお前のおふくろさんが出てさ」
661:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:54:21.18:+8OOuU930
友「……はぁ……」
兄「言えよ。そういう事は」
友「この告白の後、言うつもりだったんだよ」
兄「俺さ……お前の事は大事に思ってるし、なんつうかその、俺の中で大きな存在になってるとは思う。
でも、もしこれでお前と付き合って、離れ離れになって恋愛していける程の恋愛感情を
お前に対して抱いてるかって言われると……やっぱよくわかんねぇんだよ。
普通にお前がこれから先この町にいると仮定してもよくわかんねぇ」
友「兄……君って奴は……」
兄「だから、こんな曖昧な感じでお前を彼女にしたら、きっとお前が辛い思いすると思うんだ。
俺のお前に対する恋愛感情って気持ちが、お前と離れ離れになる事によって今の段階から
後退する可能性だってあると思う……だから、やめとこうぜ」
パァン!!!
妹「!」
兄「っ……」
663:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:58:59.48:+8OOuU930
友「君は大馬鹿だよ兄。自分の感情が恋愛感情かどうか分からない?だから私と付き合っても
私を傷つけてしまうかもしれない?だからやめておこう? なんだそれは!」
兄「友……」
友「君は逃げてるだけだ。私の真剣な思いに真正面から向き合ってくれない卑怯者だ。
私に対する恋愛感情が無い事のは自覚しているのに表現を緩めて私を出来るだけ
傷つけない様にしようとしただけ!!そんなのは……余計なおせっかいだ!
断るならはっきり断ればいいだろう!そんな歯切れの悪い言い方はやめてくれ。
だってそうしないと……そうしないと私は……」
兄「……」
友「君の事をきっぱりと忘れられないじゃないか」
兄「忘れられちゃ困る」
友「え?」
669:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 05:06:11.48:+8OOuU930
兄「だって、俺たちは友達なんだから」
友「そういう事じゃない!」
兄「お前は俺がお前に対する恋愛感情が無いって自覚してるって言ったけどさぁ。
本当にわかんねぇんだよ!お前を傷つけたくないって感情は確かにあるし、お前が悲しむと悲しいぞ俺は。
でもこれが恋愛感情なのか分かんねぇっつってんだよ!」
友「……」
兄「お前にとっては今の俺の態度は優柔不断に見えるかもしれないけどな!
お、俺は恋愛って大事な事に関して、スパっと自分の気持ちを認識できて行動に移せる程人間できてねぇんだよ!!
軽い気持ちで付き合うとか言いたくねぇしさぁ……お前が大事で俺の中で大きい存在なのは本当なんだよ」
友「……ごめんね」
兄「何で謝るんだよ」
友「私、分かってたんだ」
兄「何が」
友「兄が、私の事友達としか見てくれてない事ぐらい、私は分かってたんだ」
672:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 05:10:24.06:+8OOuU930
兄「……」
友「でも、私は!私はあなたが好きになってしまったから!どうしても欲しくなってしまったから」
兄「……」
友「離れるって分かって怖くなった。もう同じ関係には戻れないんじゃないかって……私は馬鹿だね。
全然大丈夫なのに何を焦ってたんだろう……いや、本当はもう手遅れだったのかもね、最初に会った時から……君にはもう、いるんだもんね。
君と同じ様な考え方を持っていて、君の事を毎日全力で慕ってくれている存在が」
兄「お前……何言ってんだよ?」
友「ふふっ……ううん……そうだね。 うん、やっぱり兄は兄なりに色々考えてくれたんだよね」
兄「違う、俺は自分でもあんまりこういう系の事考える事に慣れてないって言うか……その……」
友「それでも、やっぱり兄は私の事を大切に考えてくれていて、人と恋愛関係になる事
に大してとっても大事に考えていて……悩んでくれた」
兄「だからそんな大したもんじゃ」
友「十分悩んでくれたよ。とっても真剣に……私の存在が兄の中で大きな物になってるって私が実感できる位真剣に悩んでくれた……嬉しいよ」
兄「……どうすりゃいいんだよ」
674:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 05:15:28.67:+8OOuU930
友「叩いちゃってごめん」
兄「それはいいけど」
友「……スッキリ出来たかな。これで……うん!取りあえずは、スッキリした!!」
兄「友?……」
友「……さぁて!兄!!」
兄「!な、なんだよ」
友「私、明後日引っ越すんだ!」
兄「いや知っとるわ!!え!?今までの話終わり!?」
友「うん!そして、本来の予定ならここで兄が泣きながら驚愕するはずなんだよ?」
兄「驚くだろうが泣きはしねぇと思う」
友「ふふっ……そうだね。私は……うん、私は間違ってた」
兄「友?」
友「私たちの関係はこれからもずっと続く。友達として」
兄「当たり前だろうが、何の心配してんだよ」
678:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 05:18:47.37:+8OOuU930
友「兄と離れるのが怖いんだよ私は」
兄「え?」
友「また新しい土地で1から友達作りをしなきゃいけないと思うとね。憂鬱で仕方が無い。でも、そんな事は考えなくてよかった。もう私には、君がいる」
兄「……」
友「ねぇ兄?」
兄「なんだよ」
友「もし……もう少し兄の内面が大人になってくれた後の話だけど」
兄「失礼極まりない言い方だけどなそれ」
友「ふふっ……そしたら……もう一度私の事を、恋愛相手として、考えてみる気はない?」
兄「……わかんね」
友「ふふっ、だよねー。今の兄はお子ちゃまだから」
兄「うーむ……言い返せないんだよな?これ」
友「そうだね。 まったく……兄の周りの子は苦労するよこれは。直接言わないとダメだろうし……
ま、今になって思うと私も兄の子供具合を考慮せずに突っ走ってしまった事も敗因の一因としてあげられるかな……反省しよう」
兄「お前さっきから失礼な事しか言ってないよな」
681:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 05:21:31.86:+8OOuU930
友「……兄、私は引っ越すけど。私たちは友達だ」
兄「あたりめぇだろ。離れたぐらいで友達じゃなくなる奴なんて端から友達じゃねぇよ」
友「私たちは、親友でいいのかな?」
兄「いいぞ。親友はいちいち確認しないけどな俺たち親友か?って」
友「まぁ今回だけ大目に見てくれ」
兄「へいへい」
友「兄……私は君が好きだ」
兄「……まぁはい。分かったよ」
友「返事は数年後に、もう一度聞かせてもらう。それでいいかな?」
兄「……どう答えればいいんだよこういう時」
友「ふふっ、兄が困ってるのを見るのは本当に大好きだよ」
兄「ったく……」
友「兄、じゃあ……これで」
兄「またメールでもすっから。てか定期的に遊ぼうぜ」
685:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 05:27:57.12:+8OOuU930
友「喜んで!今度は兄の選んでくれた黒のブラをつけて行くよ」
兄「な!?やめろやお前そういうの!」
友「兄……またね!」
兄「ははっ……またな!」
友「ふふっ……あ、そうそう!木の裏に妹ちゃんが隠れてるよ!じゃあね!」
兄「は!?」
妹「ええええ!??」
バッ
兄「!?」
妹「あ……ち、ちが……違う……」
兄「……」
妹「違う違う違うからぁ……これは……」
兄「……」
ピピ
兄(メール?)
690:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 05:35:09.92:+8OOuU930
妹「だ、だから……え?」
兄「ん」
to兄
from友
ちなみに妹ちゃんは私たちのデート中ずぅっとつけてきてたよ!ファミレスでの会話も全部聞いてたっぽいね。
じゃ、また連絡する!今日は楽しかったよ。愛してる兄。
妹「あ……あああ!!(あんのクソアマあああ!!!!!)」
兄「おい」
ビクッ
兄「はぁ……どうすりゃいいんだよ」
妹「……」
兄「とりあえず、帰るぞ」
妹「……」
友「あんな兄との恥ずかしいやり取りを聞かれたんだから、これ位はやり返さないとね……私のライバルだもんね。妹ちゃんは……ふふっ」
693:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 05:40:01.10:+8OOuU930
兄「ただいまー」
ニャーン ニャーン スリスリ
兄「おうポチ帰ったぞー、ごめんなぁ一日中留守番させちまったなぁ」
ニャーン
兄「今日はゴールデン猫鯖缶あげるからな。留守番のご褒美だ」
ニャーニャーニャーニャー
妹「……」
兄「おい」
ビクッ
妹「……なんだよ」
兄「いつまでも玄関いるんじゃねぇよ。メシ作るからソファにでも座って……あ、お前食ったんだっけ?……ファミレスで」
ビクビクッ
妹「……食った」
兄「白状しやがった」
696:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 05:44:14.80:+8OOuU930
妹「ぅ……」
兄「んじゃ風呂沸かして来い」
妹「……」
タタッ
兄(てかそもそもあいつが今日のメシ作るって事になってたんだから……まぁもう全部どうでもいいや)
ニャーン
兄「おうお前はしっかり食え食え」
2時間後
兄「……なぁポチ」
ニャーン
兄「あいつ風呂から出てすぐ部屋に篭って全然出てこねぇんだけど」
ニャー
697:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 05:48:01.72:+8OOuU930
兄「そんな事もまぁ普段は普通にあるんだけどさ」
ニャーン
兄「うーん……蒸し返しちゃったっぽいんだよなぁ過去の苦い記憶って奴」
ニャーン
兄「やっぱ謝るか」
ニャーン
兄「それがいいよな」
スリスリ
兄「……よしポチ、あいつ呼んできてくれ」
ニャー
699:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 05:50:51.94:QMhur168O
妹 部屋
妹「……」
カリカリ
妹「……」
ニャー
妹「え?」
カリカリ
妹「ポチ?」
ガチャッ
ナァー ゴロゴロ
妹「何だよ」
ニャー
妹「?」
兄「おい、ちょっとリビング来い」
701:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:01:33.98:+8OOuU930
妹「!」
兄「話がある」
妹「……」
兄「来い」
リビング
妹「……」
兄「……あのな」
妹「……」
兄「まず確認なんだが、お前、マジでずっとつけてきてたの?」
妹「……」
兄「どうなんだよ」
妹「悪いかよ」
兄「いやそういう事じゃなくてだな」
妹「……気になったんだようるせぇな!」
兄「逆切れかい」
702:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:04:15.75:+8OOuU930
妹「それで!?話ってなんだよ!説教かよ!」
兄「いや、そこが本題じゃねぇんだけどさ」
妹「さっさと本題言えっての!」
兄「まぁなんだ……その、悪かった」
妹「え……」
兄「いや、ファミレスでまさかあんな会話するとは思わなくてさ。 てかお前が聞いてる事とかマジ気づかなくて……なんつーか」
妹「……」
兄「お前のその、過去の傷抉る感じの事思い出させてさ……悪かった」
妹「!!」
兄「いやぁあれだな。確かに何でもかんでもお前の素の事について外でべらべら喋るのはだめだな。
いやほんと学習した。悪かったわ」
妹「……」
兄「妹?」
妹「……なん…で……だよ」
703:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:05:11.48:+8OOuU930
兄「え?」
妹「何でそんな事言うんだよ!意味わかんねぇよ!!」
兄「いやだから……お前の過去の」
妹「そういう事じゃねぇんだよ!!」
兄「え……!?」
ポロポロ
兄「ちょ、ちょっと待て!なんでお前……」
妹「うる…ざい……ヒック……」
兄(おい俺今謝ったよな?何だこの展開?こいつなんで泣いて……ええどういう事だよ!?)
妹「ヒック……なんで……だよぉ……」
兄「……?」
妹「……ヒック…」
兄「何で、泣いて?」
妹「変な事……言うからだろうが……あんたが」
707:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:14:06.58:+8OOuU930
兄「俺?」
妹「ヒック……なんで、怒らずに、まず謝罪なんだよ……」
兄「……」
妹「怒ればいいだろ!?勝手につけてきて俺の話全部盗み聞きしやがってって怒れよ!」
兄「……」
妹「何で第一に謝ってんだよ……馬っ鹿じゃねぇの……」
兄「それ以上に、傷つけたと思ったから。そっちを謝っとく方がいいと思って」
妹「なんでだよぉ!……優しくすんなよぉ……ふざけんなぁ!!」
兄「んな事言われてもなぁ……俺、お前の兄ちゃんだし」
妹「!……う、うぅうわぁぁぁぁぁぁ!!」
ガバッ
兄「え!?」
妹「うぁぁぁぁ……」
ドンドンドンドン
708:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:15:43.54:+8OOuU930
兄「ど、どどどした!?どした!?」
妹「うぅぅぅ……ちゃん……」
兄「ん?」
妹「お兄ちゃん……お兄ちゃんん……ヒック……
兄「!!? え?あ……」
妹「うぇぇぇぇ……」
兄「お、落ち着け……落ち着け……」 ナデナデ
妹「うぅぅーおにいちゃぁん……」
717:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:24:26.94:+8OOuU930
30分後 兄 部屋 ベッド
兄(おいこれはどういう事だ……なんで俺はこいつとベッドに寝てるんだ……)
妹「……」
兄「……あ、あのさぁ。落ち着いたなら部屋戻れば」
妹「や」
兄「……お、俺と寝るの?」
妹「ん」
兄(何が起きてんだおい……)
妹「……」
ギュゥ
兄「何なんだよ」
妹「わ、私……あの……もうあれやめようと思う」
兄「え?」
718:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:25:10.39:+8OOuU930
妹「口調……」
兄「へ?でも話やすいんじゃ?」
妹「…………」
兄「?」
ギュゥゥ
妹「……違う」
兄「……」
妹「ファ、ファミレスの……あれ」
兄「あれ?」
妹「あの人の言ってた……奴。私が、口調……二人のとき……教えられた口調にする理由」
兄「んー?……!!」
友『彼女は、あの口調で君に接する事で【私はあなたにこの口調を教わった事に今でも感謝してる。
ずっと感謝してる、ありがとうお兄ちゃん。守ってくれて。ずっと大好きだよ】
と表現してるんだよ』
兄「え……あ、あれ……?」
719:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:26:29.14:Azxz8HiQ0
妹「う、うん」
兄「あ……と……」
妹「あれで……」
兄「……」
妹「あってる……から。もう、私の意志が伝われば……もう、いいかなって……」
兄「…………お、お前をイジめた奴らからお前を守ったのは兄ちゃんとして当然の事で」
ギュゥゥ
兄「……」
妹「嬉しかった……お兄ちゃんが守ってくれて……一生懸命私の事助けようとしてくれて」
兄「い、いや……うん」
妹「……お兄ちゃん……」
兄「……」
妹「感謝してる、あの時から……今だって、ずっと守ってくれて……」
兄「俺はそんなに立派な兄ちゃんじゃ……ふむぐっ!??」
728:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:32:01.88:+8OOuU930
妹「」
兄「」
妹「…………私にとっては世界一のお兄ちゃんだよ……」
兄「……」
妹「お兄ちゃん」
兄「……」
妹「……ありがとう……大好き」
兄「で、でもあの……えっと……お前と俺は兄妹で」
妹「だから?」
兄「え」
妹「だから?」
兄「……」
妹「嫌いになれないよ……そんな理由じゃ」
733:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:33:32.27:+8OOuU930
兄「……うーん……」
妹「……じゃあ、あの人と一緒で」
兄「え?」
妹「お兄ちゃんが……もうちょっと大人になったら……考えよう?」
兄「お前も失礼だなおい」
妹「いいでしょう?」
兄「あ……あのさぁ」
妹「なぁに?」
兄「口調、戻してくれ。なんか慣れない」
妹「……」
兄「いや、二人の時はゆっくり直していってほしいというか……」
妹「そしたら、考えてくれる?」
兄「……多分」
妹「馬鹿」
ギュッ
734:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:34:06.32:+8OOuU930
半年後
兄「ただいまー」
妹「おかえりー!」
ニャーン
兄「やっとチャーハンがまともになったな!」
妹「うっせーっつの!もとからまともだったし」
兄「どうだっけかなぁ」
妹「友さんと会ったんだって?」
兄「ん?何で知ってんだ?」
妹「メール来た!お兄ちゃんお借りしますだってよ」
兄「俺はお前の所有物かよ」
妹「へへ……」
兄「ま、あいつも色々大変なんだってよ。友達が予想以上に出来て毎日忙しいんだってさ」
736:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:35:00.56:+8OOuU930
妹「お兄ちゃんに告白した勇気があれば何でも出来るって開き直ったってメールがあった」
兄「おいそれは聞いてないぞ。そんな事言ってんのかよあいつ」
妹「ふふっ、ま、いいんじゃねぇの?お兄ちゃんのおかげって事だし……ま、渡す気はねぇけどなー」
兄「……うーむ」
ニャー
兄「ポチ、あいつ口調ほんとに元通りだな」
ニャーニャー
兄「まぁ……別にいいんだけど。たまにはあの口調もいいとは思わないか?寂しいというか」
ニャーン
兄「今度頼んでみるか……」
妹「なーに言ってんだか」
兄「うぉ!」
妹「……いつか、な」
兄「え?」
妹「いつかお兄ちゃんの中で区切りついたら……呼んでやらん事も無い!私だってよく考えたら恥ずかしいしなあれ。もうこれで定着しちゃったし」
738:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:36:00.50:+8OOuU930
兄「……」
ギュッ
兄「!? な、なんだ?」
妹「私は……わ、私はあれだぞ?ずっと……」
兄「……」
妹「……」
チュッ
兄「!???」
妹「……好きだっつってんだろ?」
兄「不意打すぎだろふざけんな!!」
ニャーン
妹「ほ、ほら……めしだってさ」
兄「はぁ……ポチちょっと待ってろなー、今日はササミだぞ」」
妹「……お兄ちゃん!」
兄「なんだー?」
妹「んと、へへ……大好き!」
739:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:37:21.68:+8OOuU930
妹「ったく……あほなタイミングで帰ってきやがって」 ブツブツ
兄「ポチー、めし」
ニャーン
妹「てか何で猫にポチなんだよボケが。タマだろうが普通」
兄「お前が犬買ってくるっつったからポチにしたのに」
妹「こいつの方が可愛かったんだからしゃーねぇだろうが!!」
ニャーン
妹「ほらっ!さっさと餌やっとけ!」
兄「ポチ今日は猫缶あげるからな」
ニャーン スリスリ
妹「……」
兄「ポチ、お前はかわいいなぁ」
妹「……私は?」 ボソ
兄「何だって?」
妹「あぁ!?何でもねぇよ!!」
兄「何いつにもましてプリプリ怒ってんだよおめーは」
妹「いつも通りだってんだろごらぁ!!」
兄「はいはい……飯どうすっかな」
妹「いまあげただろうが」
兄「俺たちのに決まってんだろ」
妹「……オムレツ」
兄「オムレツかぁ」
妹「オムレツで許してやっから!」
兄「俺何の罪人だよ」
妹「あたしのお腹空かせた罪に決まってんだろボケ。あと……」
兄「あと?」
妹「……(突然帰ってきてビビらせた罪)」
兄「あとなんだよ」
妹「色々あんだよ!」
兄「ああ思春期系妹「ち、ちげぇから!」
兄「オムレツ……あ、だめだ」
妹「なんで」
兄「卵ねぇ。買い忘れてたわ」
妹「死ねよマジで」
兄「うるせぇなぁ……野菜炒めじゃだめか?」
妹「ダ、ダメに決まってんだろボケ!」
兄「じゃ、コンビニ行って買ってくるわ」
妹「わ、私も行くし」
兄「いや別にいいぞ」
妹「いや……行く」
兄「……じゃあ行ってきてくれ」
妹「い…一緒に行きゃいいだろうが!」
兄「卵だけだぞ買いに行くの」
妹「……」
兄「たのんだ」
妹(こんなはずじゃ……どうなってんだよクソが……)
コンビニ
妹「卵…あった」
妹友「あ、おっす妹ちゃん」
妹「! 妹友ちゃんこんばんわ! どうしたの?ここのコンビニに妹友ちゃんがいるなんて、家ここら辺じゃないよね?」
妹友「塾の帰りなんだけどこっちの道も最近通るんだー……卵買いに来たの?」
妹「そそ、お兄ちゃんがさぁオムレツ作るって張り切ってたんだけど卵買い忘れてて」
妹友「あはは、そそっかしいんだね妹ちゃんのお兄さん」
妹「ふふっ、ま、そこが可愛いところだったりするんだけどね」
妹友「仲いいねぇホントに」
妹「ま、仲良くしておいた方がいろいろ便利だからねー」
妹友「またまたぁそんな言い方しちゃって」
妹「えへへ、あ、そろそろ帰らなきゃ。お兄ちゃん待ってるだろうし」
妹友「あ、そっか。うん、それじゃあまた明日!」
妹「また明日ねー!」
妹「はぁ(なんでいんだよビビったぁ)」 ガチャッ
兄「おかえり、卵は?」
妹「買ってきたに決まってんだろうがボケ!」
兄「なんで機嫌悪くなってんだよ、貸せ」
妹「うるせぇな、ほら」
兄「はい御苦労」 ポンポン
妹「ポンポンじゃねぇよこのボケが死ね!」
兄「んだよ……さてと」
妹「……」
ニャーン
妹「にゃーん……うへへ……」
兄「できたー」
妹「おせぇ!」
兄「ごはんつげ」
妹「はぁ?自分でやれ」
兄「可愛くねぇなぁほんと」
妹「! ついでやんよぉ!」
兄「あ、どうもどうも」
妹「……どれぐらい?」
兄「普通で」
妹「ったく……」
兄「……大盛りだな」
妹「はぁ!?知らねぇし!」
ニャーン
ごはんつぐだと…?
初めて見た
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 16:54:58.82:oehfTVES0初めて見た
ぐぐったらつぐって言うところもあるんだな
よそうしか聞いたことなかったわ
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 16:53:41.16:vF+4H9Zt0よそうしか聞いたことなかったわ
兄「うまいか?」
妹「ふつうー」
兄「あっそう」
妹「……」 モグモグ
兄「……」 ズズッ
妹「……ちょっとはうめぇよ」
兄「そいつぁよかった」
妹「……」
ニャーン スリスリ
妹「ちょ、ポチやめろ」
兄「ん?」
妹「もー……しょーがねぇな……ほら。ごはんな。オムレツは塩いっぱい入ってるから駄目なんだぞ分かれ」
ニャーン
兄「その優しさを何故俺に向けない」
妹「!? うっさい!死ね!」
兄「風呂入れといたからお前先入れ」
妹「えー?あとな」
兄「じゃあ俺先入るぞ」
妹「ちゃんと毛の処理しとけよ?お前が入った後だと……」
兄「は?毛の処理?」
妹「……い、言わんでも分かるだろうが!!」
兄「……髪の毛か」
妹「それもあるし……もっとあるだろうが!」
兄「ああチン毛か」
妹「いちいち口に出すなよ死ねよ!!」
兄「そういやお前の入ったあとは毛とか落ちてないな……!お前もしかして!」
妹「な、なんだよ……」
兄「……パイパン?」
妹「こ、ここ殺されてぇのかてめぇ!!」
兄「あ、ちゃんと生えてるんだ?」
妹「……お、お前にゃ絶対教えねぇ。さっさと入れボケ」
兄「ま、どうでもいいわ」
妹「どうでもいいのかよ」 ボソッ
兄「なに?」
妹「さっさと入れっつってんだよ死ねボケ!」
兄(反抗期だな間違いない) バタンッ
ニャーニャー
妹「……」
ニャー
妹「どうでもいいのか……」
ニャーニャー スリスリ
妹「何してんだよくすぐってぇよポチ」
妹「……ふん」
ポチかわいい
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 17:09:02.92:vF+4H9Zt0兄「出た」
妹「……」
兄「何すねた顔してんだよ」
妹「うるせぇよ」
兄「ちゃんとチン毛取ったぞ?」
妹「う、うるせぇっつってんだよ!」
兄「怒るな怒るな」
妹「はぁ……入ろ」
兄「……(朝飯の用意して寝るかぁ)」
prrr prrr
妹「でんわー」
兄「とれ」
妹「チッ……はいもしもし、あ!妹友ちゃん!どうしたの?うん!うん……え?そんなのいいよー、ふふっ。大丈夫大丈夫、明日また話し合おう?ふふっ。うん、じゃあねー」 ガチャッ
兄「……」
妹「! 何見てんだよ死ねよ!」
妹「出た」
兄「おう」
妹「……何してんだよ」
兄「朝飯用の卵焼き」
妹「砂糖入れたら怒るからな!」
兄「甘い卵焼き?邪道だな」
妹「よーし」
兄「男は塩辛い卵焼きこそが王道ってなもんよ」
妹「え?」
兄「……ん?」
妹「な、何でもねぇよ!寝る!」
兄「おやすみ」
妹(塩味押しの私=男は塩味が王道って考えのあいつ=あいつにとって私は『男』とみなされてる……)
妹「!?……それはまずい」
兄「おはよぉ」
妹「お、おはよう」
兄「? よーしポチめしだぞ」
ニャーン
兄「よしよし」
妹「わ、私ごはんよそうね?」
兄「は!?」
妹「……」
兄「熱でもあるんかお前、それによそうって……つぐだろごはんは。何堅苦しい言い方してんだよ」
妹「……ど、どう?」
兄「何が」
妹「私……どう?」
兄「よし、病院行こう」
妹「もういいよぉ!死ね!!なんなんだよお前私にどうしてほしいんだよ!!」
兄「俺心配してんだぞ?何で怒る」
兄「そろそろ学校行くか」
妹「ふん」
兄「何か俺が悪かったらしいが俺には理解できん」
妹「もういいよ、しばらくそっとしとけや」
兄「ごめんな」 ナデナデ
バッ
兄「……」
妹「学校行けよさっさと、わたしも行くし」
兄「……」
妹「な、なんだよ!」
兄「おこんなよぉぉー」 グリグリグリ
妹「!? やめろおおおおお!!!!」
兄「おわ!」
妹「こ、ここ…殺す気か!」
兄「はぁ?……ま、いいや。学校行くわ。お前も遅れんなよ? じゃあな」
兄 学校
兄「おはよー」
友「おはよう、今日は朝からご機嫌斜めだね」
兄「何でわかるんだよエスパーかお前は」
友「顔に出てるしね」
兄「俺の顔の変化分かる奴ってお前ぐらいだろ」
友「そりゃ毎日見てるしね」
兄「何それ俺のこと好きなの?愛しちゃってるの?」
友「ところで数学の宿題をやってきたかい?」
兄「あ……」
友「見せてあげよう」
兄「お前は素晴らしいな」
友「で、なんでご機嫌斜めなのかを言う気はないかい?」
兄「……謀ったな!?」
友「兄、数学の宿題をやってきたかい?」
兄「という事なわけだが」
友「なるほど」
兄「なんで今言った一部始終で妹が怒る箇所があるのか皆目分からん」
友「私には分かる」
兄「教えてくれ」
友「教えない」
兄「……」
友「……」
兄「教えてくれ」
友「教えない」
兄「……」
友「……」
兄「数学の宿題教えてくれ」
友「教えよう」
兄「教えてくれてサンクス」
友「なに、お安い御用さ」
兄「で、妹の事についてなんだが」
友「……妹さんは多分怒ってないと思うよ」
兄「そんなバカな」
友「照れてるんだよ」
兄「何にだよ」
友「君にだよ」
兄「照れる要素がねぇだろ」
友「満載さ」
兄「……からかってるだろ」
友「兄はかわいいからね」
兄「……」
友「兄はかわいいからね」
兄「何故2回言った」
兄「まぁいいや」
友「1時間目は体育だね。兄たちは短距離だっけ」
兄「お前らは体育館で跳び箱だっけ」
友「ブルマ姿の私を覗きに来るかい?」
兄「行ってもいいのか?」
友「かまわないけれど、多分社会的に死ぬと思うよ」
兄「そうか」
友「そうだよ」
兄「そっか」
友「悲しそうだね兄」
兄「短距離めんどくせーな」
友「あ、話を切り上げた」
兄「じゃ、そろそろ着替えるべきだな!お前も更衣室に行きたまえ」
友「今度ブルマ姿で兄の家に行ってあげようか」
兄「それこそご近所さんからの評判が死ぬ」
友「それは見ものだね」
兄「早まるな落ち着け」
友「ブルマは置いておいて、兄の家にお邪魔してもいいかい?」
兄「いいけどなんで?」
友「遊びたい」
兄「ゲームは64しかないぞ」
友「ゲームはやめておこう」
兄「何して遊ぶんだよ」
友「妹さんに振り回される兄の観察」
兄「……」
友「おっと、行かなきゃ。じゃあまた後で」
兄「ひどい奴だな」
友「楽しいことが好きなだけさ」
まさかの友は女
良いぞもっとヤれ
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 18:15:30.79:vF+4H9Zt0良いぞもっとヤれ
兄「ただいま」
妹「おっせぇよ!さっさとめしの準備しろよめしの準備!」
友「おお、これが噂の」
妹「!?」
兄「お客さん」
妹「……」
友「こんにちわ」
妹「こん、にちわ」
友「さっきみたいな感じでいいよ」
妹「え」
友「君の事はお兄さんから色々聞いてるから、ふふっ」
妹「な!?」
友「ね?」
兄「いや大して言ってないないけど」
妹「……おm…お、お兄…ちゃん……ちょっとこっちへ」
兄「え……」
友「いいよ、行っておいで」
兄「ちょっと待ってて」
友「うんうん」
妹「何喋ってんだよお前ふざけんなよマジで」
兄「大した事言ってねぇぞ」
妹「あの人なんなんだよ!」
兄「友達だよ俺の」
妹「私の事は外で喋るなっつってんだろいっつもよぉ!」
兄「そうだっけか」
妹「そうだよ!お前素の私の事喋るだろうが!あれ迷惑なんだよ!」
兄「そもそも何でお前素と表があんだよ」
妹「今重要なのはそこじゃねぇだろ死ねよボケ」
兄「……まぁとにかく。あいつは俺の友達だ、素のお前の事も普通に受け入れてくれるタイプだと思うぞ」
妹「……そこじゃねぇんだよだから……問題はぁ」
兄「大丈夫だって。戻ろうぜ」
友「お話は終わったかい?」
兄「終わった」
妹「……」
友「妹ちゃん」
妹「はじめまして」
友「警戒してるね」
妹「少し」
友「大丈夫、私は敵じゃない」
妹「……別に敵とかは思ってないですよ」
友「それは良かった。ふふっ」
妹「……」
兄「お茶でも入れるわ」
友「兄、ちょっと妹さんとお話がしたいんだ」
兄「え?どうぞ」
友「君に聞かれたら恥ずかしい類の話なんだ、ぶっちゃけると下着の話なんだ」
兄「ぶっ!?」
妹「は!?」
友「兄、そういうわけだからちょっと席を外してくれ。まぁ別に君がこのままここで私と妹ちゃんの下着談義に耳を傾けるというのなら話は別だが」
兄「……部屋行っとく」
妹「ど、どういう事ですか!下着って」
友「下着は嘘だ」
妹「え?」
友「兄には聞かれたくない話というのは本当だよ。ま、『今は』という前置詞がつくがね」
妹「……なんです?」
友「妹ちゃん。君はお兄さんの事が好きだろう?」
妹「!?」
友「LikeじゃなくてLoveなんだろう?」
妹「……何言ってるんですか?」
友「あんまり兄を待たせるのも悪いし、簡潔に言わせてもらう。いいかい?」
妹「何なんですかマジで」
友「私も兄が好きだ、愛してる」
妹「な!?」
友「で、もう少しすると私は、引っ越すんだ」
妹「え!?」
友「で、もう時間がないので。そろそろ兄に本気でアタックをする予定なんだ」
妹「えええ!?」
友「そして、妹ちゃんに宣戦布告しに来たというわけなんだね」
妹「はあああ!?」
友「妹ちゃんは兄と一緒で面白いね」
妹「いやいやいやいや!ちょ、ちょっと待ってよ!何でそんな……えぇー……?」
友「さっき私は敵じゃないと言ったけど、それは『さっき』までね。『今』はもう敵だね、ふふっ」
いもスレは文化
113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:09:19.98:1dsj5fNo0良い文化だ
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:12:51.09:vF+4H9Zt0妹「……」
友「宣戦布告しちゃったもんね。恋の戦いの火ぶたが切って落とされたわけだね、えへへ」
妹「えへへじゃないですよ!」
友「だって妹ちゃんはお兄さんの事、Loveでしょう?」
妹「……何でそんな事あんたに言う必要があんだよ」
友「お、口調が素になってるね」
妹「何なんだよ……突然来てさぁ、宣戦布告?意味わかんねぇし」
友「了解した、と捉えておくね」
妹「……」
友「なぁに、私は別に妹ちゃんと不仲になる予定はないよ。あなた可愛いしね……兄の好みは私の方だと思うけどね」
妹「……うざ」
友「うふふ、妹ちゃん、下着の話をしようか」
妹「え?」
友「妹ちゃん……何カップ?」
妹「何でそんな事言わなくちゃいけないんだよボケ!!」
友「ちなみに私はね、EになりかけのDだよ」
妹「!?」
友「着痩せするタイプだからね、兄はCぐらいだと思ってるんじゃないかな?聞いたことないけど。流石に恥ずかしいからね」
妹「……」
友「見た感じあなたはCになりかけのBぐらいだよね」
妹「黙れ」
友「兄はおっぱい星の住民だよきっと。私はそう信じてる」
妹「黙れっつってんだろこのビッチ!」
友「失礼な、私はまだ純潔だよ……!まさか妹ちゃんあなた……へぇ……そうなの……」
妹「私だって純潔だよボケがぁ!!」
友「だよねー、お姉さん若い子の性の乱れってちょっとどうかと思ってる派だから妹ちゃんが純潔だと分かって嬉しいよ」
妹「何の話させてんだよマジで!……調子くるうわ…」
友「ま、とにかく兄は私がもらう。絶対に振り向かせる。覚悟決めておいてね……取られる覚悟を」
妹「!………誰がやるかよ……私を舐めてんのか」
友「どういう意味かな?」
妹「あいつは……渡さない」
友「それを取る」
妹「絶対に渡さない」
友「でも私はアタックし続けて兄に私の事を愛してもらう。その流れを止める権利は妹ちゃんにはないよね?」
妹「……何でそこまであいつが好きなんだよ」
友「妹ちゃんに言う必要はないね」
妹「ふん……アタックって……そんな事してあいつが堕ちるわけねぇし」
友「それはどうかな?やってみないと分からないさ」
妹「……邪魔してやる」
友「どうやって?」
妹「全力で」
友「ふふ……穏やかにいこうよ妹ちゃん」
妹「ふざけんなボケ」
友「ま……いいや。 そろそろ兄を呼ぼうか。流石に何時までも悶々とさせてちゃ可哀想だしね」
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:30:34.16:3b5czSz30
>>122
詳細頼むいやお願いします
144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:50:35.11:FjWu+p/D0詳細頼むいやお願いします
>>124
pixivで「青山さんのブルマニーソ」でタイトル検索したら出てくる
作者は珈琲貴族さん
詳細知りたいときは、まずはこれを使うといいよ
二次元画像詳細検索
http://www.ascii2d.net/imagesearch
133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:38:44.17:vF+4H9Zt0pixivで「青山さんのブルマニーソ」でタイトル検索したら出てくる
作者は珈琲貴族さん
詳細知りたいときは、まずはこれを使うといいよ
二次元画像詳細検索
http://www.ascii2d.net/imagesearch
兄「えらく長く下着について話し合ってたんだな」
友「ごめんごめん、黒のスケスケ下着と赤のスケスケ下着と白のスケスケ下着だとどれが一番男性の劣情を刺激できるかなという議論が白熱してね」
兄「……結論は?」
友「妹ちゃんどうぞ」
妹「そんな話してねぇよボケ!!」
兄「……そうか」
友「ちなみに兄は何色がいい?」
兄「黒だな」
友「じゃあ今度着てくるね」
兄「え!?」
友「冗談だよ……冗談じゃないよ」
兄「どっちだよ」
友「兄次第だよ」
兄「お前は一体何を言ってるんだ」
友「あっといけない。そろそろ帰らなくちゃならないな」
兄「結局妹と話しただけだったなお前」
友「まぁね、でもいいんだよ。女の子といっぱい話す機会なんてあんまりないし」
妹「自分の女友達と話せばいいだろうが」
友「あんまりいないんだよね」
妹「あっそ」
兄「ふーむ……飯食ってかないのか?」
友「食べたいけれど家で用意してるだろうからね、兄はいつもご飯を作っているのかい?」
兄「まぁそうだな。大体は」
友「それは素晴らしい、私のお婿さんに来ないか?主夫として生きないか?」
兄「お前は一体何を言ってるんだ」
友「ふふっ……じゃあおいとまするよ。兄、また明日学校で」
兄「おう、お前も挨拶しろ」
妹「うっせぇよ!黙ってろボケ」
友「ふふっ……妹ちゃん、またね」
妹「あんたはさっさと帰れ」
兄「結局下着の話しかしなかったのか?」
妹「ちげぇよ!変な事言ってんじゃねぇっつのマジで」
兄「メシ食うか」
妹「はぁ……」
兄「何だよ」
妹「何でもねぇよ」
兄「じゃあいいや」
ニャーン
妹「ポチー」
ニャーン
妹「……どうしよう」
スリスリ
兄「出来たぞメシ」
兄「ごっそさん」
妹「……」
ガチャガチャ
兄「え!?」
妹「な、何だよ!」
兄「自分から食器を洗いに行く……だと」
妹「ああ!?いつもやってんだろうが!」
兄「やってねぇだろ」
妹「うるせぇよ!」
兄「悩みがあんなら聞くぞ」
妹「ねぇよ!食ったなら食器貸せよボケが」
兄(友よ……お前何吹き込んだ……)
ガチャガチャ
妹(……言えねぇっつの…)
俺の知ってる妹じゃない
268:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 05:23:17.50:e0vmiNvF0兄「風呂入ったし……寝るわ」
妹「……」
兄「……おやすみ」
妹「はいはいおやすみおやすみ」
兄「?」
妹「……」
ニャーン
妹「……」
ニャーン
友『ま、とにかく兄は私がもらう。絶対に振り向かせる。覚悟決めておいてね……取られる覚悟を』
妹「……なんなんだよ畜生!」
ニャ
妹「あ、ごめん」
妹「ねぇポチー」
ニャーン
妹「どうすりゃいいのか分かんねぇんだよーう」
ニャーン
妹「どうすりゃいいんだよーん」
ニャー スリスリ
妹「ニャー」
スリスリ
妹「……」
スリスリ スリスリ ナァー
妹「え!?……ええ!?おいポチ!それはまずいだろ!」
ニャーン
妹「……う、うーん……うーん……」
スリスリ スリスリ
妹「よ、よし……分かった。分かったから」
ナァー
妹「腹くくりゃいいんだろ腹!分かってんよ!」
ニャーン
妹「で、でももう寝ちゃったし……どうすりゃ……!ね、寝てるからこそ! そうだよ起きる前に…そうだそれでいこう!」
スリスリ
妹「ポチ、い、行ってくるからな…」
ニャー
妹「お、応援してて…」
ニャーン
兄 部屋
兄「……」
妹「……」 ビクビク
ガチャ……バタ……ン…
兄「……」
妹(寝てる……寝てる……大丈夫)
ソー
妹(や、やっぱりダメだ!無理無理無理!)
妹「……」
妹(い、いや……腹くくったんだろ私!大丈夫ぜってぇ起きねぇから!そう信じろ!行け!行け!)
妹「……よ、よよし」
ソー
ギシッ
妹「……」 ゴロン
兄「……」
妹「……(うわあああああああ!!!!)」
うわあああああああ!!
274:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 05:38:55.71:e0vmiNvF0兄「……」
妹(どうしようどうしようどうしようここからどうしよう何してんだ私いかんいかんこれはだめだめだめだろいやマジでどうしよう)
兄「んんー」
ビクッ!
妹「……」
兄「……」 ゴロン
ピトッ
妹「!?(当たってる当たってるううう!!!太ももに手当たって……こいつ殺す!!)」
兄「……」
妹「……いや、私が悪いのか」
兄「んー」
妹(喋っちゃだめだヤバい起きるだろうが何やってんだ私馬鹿アホ死ね私死ね!!)
兄「……」
妹「……」
兄「……」
20分後
妹「……」
兄「……」
妹(どうしよう……いやどうもしようがないんだけどさ)
兄「……」
妹(しかし起きないなこいつ、寝るとすぐには起きないタイプかそういや……)
兄「……んー」
妹「……」
ソォ
兄「……」
ギュッ
妹(うわああああああ!!!触ったやべぇ今起きられたら終わる私終わる終わる終わる…)
兄「……」
妹「……」
10分後
妹(マジで起きないなこいつ)
兄「……」
妹「……結構慣れた」
兄「……」
妹「なぁ……お前さぁ」
兄「……」
妹「あの人の事……どうなんだよ」
兄「……」
妹「好きだったり?」
兄「……」
妹「ふざけんじゃねぇよマジで」
兄「……」
妹「お前には私がいんだろうが……ボケが」
兄「……」
ガチャッ
兄「おはよ」
妹「……おはよ」
兄「熱でもあんのか?」
妹「は、はぁ!?何意味わかんねぇ事言ってんだよボケ!」
兄「一応体温計で測ってみろ」
妹「熱なんてねぇよ!」
兄「顔真っ赤だぞ」
妹「元からこうだよ死ねボケ」
兄「……どう思うよポチ」
ニャーン
妹「ポチに聞くなポチに!」
兄「ホントに熱ねぇの?」
妹「ねぇよ!」
兄「じゃあ行くわ」
妹「勝手に行けよ」
兄「お前も熱ねぇなら行けよ学校」
妹「行くに決まってんだろ!」
兄「じゃ、鍵頼んだ」
バタンッ
妹「……おいポチ!」
ニャーン
妹「お前顔赤いなら赤いって言ってくれよ!恥かかすな!」
ニャー
妹「ったく……もおお!くそう!全然直んねぇし……早く落ち着けよ私、どこの乙女だおめーは」
ニャーン
妹「……学校行くわ。ポチ留守番よろしく」
ニャー
ポチかわええ
288:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 06:16:16.63:e0vmiNvF0兄 学校
兄「おはよう」
友「おはようマイスイートハニー」
兄「朝から変なテンションのやつがいる」
友「おはよう」
兄「おう、あのさ」
友「何だい?愛の告白かい?」
兄「あのさぁお前昨日妹と何話したんだよ」
友「下着についてだけど」
兄「ぜってぇちげぇだろ」
友「本当さ、ブラジャーのカップ数についての激論を交わしたんだ」
兄「……」
友「今私の胸を見たね」
兄「見てない」
友「今私のおっぱいを見たね」
兄「何でそこ言い直した!?」
友「こっちの方がいいかなって」
兄「いやどうでもいいわ」
友「またまた、兄もお年頃だ。興味……あるでしょう?」
兄「なんで急に声色女っぽくしてんだよ」
友「失礼な。私にはついてないよ?」
兄「もうちょっと違う言い方あるだろ!」
友「というか何で昨日の事を今更聞くんだい?」
兄「妹がなんか変なんだよ」
友「ほほう、変というと?」
兄「何かお前が帰った後普段はしない飯の後の食器洗いとか率先しだしてさ」
友「へぇ」
兄「んで今日の朝もなんか熱出したみたいにずっと顔真っ赤でさぁ」
友「ほほう……それは……それはそれは」
兄「熱でもあんのかと思って声かけたんだけどさ」
友「熱じゃないだろうね」
兄「何でお前に分かるんだよ」
友「だって私も同じ症状になった事があるからね」
兄「発作かなんかかあれ」
友「そうだね、でも健康にいいっぽいからほっといて大丈夫な類のものだよ」
兄「そっか、じゃあいいや」
友「私があれに襲われた時は中々驚いたよ、初体験だったし」
兄「何かエロいな」
友「しかも原因は君だ」
兄「は!?」
友「あれは忘れもしない。私が転校してきて1週間後の事だったね」
兄「何かしたか俺?まっっったく記憶ない」
友「なんだって……それはちょっとショックかもしれない」
兄「で、俺何してんだよ」
友 転校初日
教師「えー今日からこのクラスに転校生が加わる、自己紹介しなさい」
友「友です。皆さんよろしくお願いします」
「ねぇ友さん、どこから来たの?」
友「関東から。親が転勤族だからしょっちゅう転校繰り返してるんだよね」
「ねぇねぇ学校が終わったら一緒にファミレス行こう?女の子で集まって歓迎会するよ!」
友「ありがたい。参加させてもらうよ」
ファミレス
「ねぇねぇ、友ちゃんは○○って好きー?私最近あれにハマっててさぁ」
友「すまない、音楽はjazzしか聞かなくて…」
「そ、そう……あはは」
「あ、そうだ!友ちゃんは何か部活とか入る予定は?」
友「またすぐに転校するかもしれないので入る予定はないかな」
「あー……そうなんだ……あははっ」
友「そうなんだ」
友「そんなこんなで共通の話題がない私はぼっちに」
兄「お前そういう経緯で今の立ち位置にいるのか」
友「まぁ今は多少勉強関連や読書関連で立ちまわれる様になったけどね。当時の私はそれはそれはもう絶望していた」
兄「全然絶望してなさそうだった記憶があるぞ」
友「まぁこんなもんかと思っていたと言った方がいいかもしれない、どこでもこんなもんだったからね」
兄「あ、そう」
友「そして、転機は訪れた」
兄「ん?」
友「君だよ兄。君の登場だ」
友 転校から一週間
友(どうしたものか……また友達作りに失敗してしまったではないか……やはり今の女の子達とキャッキャウフフ出来る知識を手に入れておくべきだったか……)
友「……ぼっちは辛いな」 ボソッ
兄「おい」
友「え?」
兄「お前数学の宿題やってきた?」
友(なんだこいつは、急になれなれしいな)「やって…来たけど」
兄「見せてほしいんだがダメか?」
友「わ、私にか?」
兄「そうだけど」
友「な、何故?」
兄「いや、お前がそこに数学のノート広げてて宿題やってそうなオーラ出してたから」
友「そんなオーラは出してないぞ私は」
兄「見せて」
友「……ずうずうしいな君は」
兄「昼飯の時に飲み物でもおごるよ」
友「!……それは、一緒にお昼を食べようというお誘いか?」
兄「いや、別に」
友「そ、そうか……(なんなんだ一体…)」
兄「うーん……じゃあ食べるか?」
友「え?……」
兄「昼飯」
友「結局誘うのか?」
兄「もうそれでいいから、あ。そういやお前って名前なんて言うの?」
友「自己紹介しただろ転校してきた時に」
兄「ごめん俺最近学校休んでて」
友(言われてみれば……始めてみる顔かも)
兄「ああ転校生来たっつってたけどお前だろ、あははっ よろしく」
友「よ、よろしく」
兄「で、名前なに?」
友「友だ」
兄「宿題見せてくれ」
友「……がっつがつだな」
兄「俺当てられるらしくて」
友「ああそれで焦ってるのか……今回だけだぞ」
昼
兄「いやぁ助かったわ」
友「まったく」
兄「何飲みたい?」
友「いちごオレ」
兄「よし、待ってて」
友「……」
兄「ほい」
友「ありがとう」
兄「こちらこそありがとう」
友「……」
兄「おっし食うか!腹減りすぎて死ぬわ」
友「い、頂きます」
兄「いただきまーす」
ガツガツガツガツ
友のキャラが魅力的すぎるよおおおお
302:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:13:54.53:ED7svAYC0>>301
静かに
303:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/15(金) 07:16:48.22:e0vmiNvF0静かに
友「す、すごい勢いだな。君の胃がびっくりするんじゃないか?」
兄「は?」
友「……いや、いい」
兄「まぁ昨日の残りだけどな」
友「うまいかい?」
兄「まぁ大した事ねぇな」
友「作ってくれた人に対して失礼だろそれは」
兄「作ったの俺」
友「!……へぇ」
兄「意外そうだな」
友「意外だったからね実際」
兄「そっか」
ガツガツガツガツ
友「……」
パクッ モグモグ
兄「ごっそーさん」
友「私はまだ全然食べてないぞ。食べるスピードをあわせる気はないんだね」
兄「自分のペースで食うのが一番だ」
友「私が言うべきではないのかもしれないが、君あんまり友達いないだろう」
兄「え?そうかな……10人ぐらいはいるぞ」
友「う……ふ、ふん。別にうらやましくないぞ」
兄「そうか、ところで」
友「なんだ」
兄「そのウインナーをくれないか」
友「君は乞食か」
兄「えらくうまそうだからつい……冗談だよ」
友「……うまそうかい?これ」
兄「うん」
友「……ん」
パクッ
モグモグモグ
友「……」
ゴクンッ
兄「……」
友「どうだ」
兄「うまいな」
友「そうか」
兄「……んー!食った食った」
友「実は、今のウインナーは私が焼いたんだ」
兄「マジか、お前料理できんの?」
友「趣味は料理と読書だ」
兄「地味だな」
友「う、うるさい……気にしているんだぞ」
兄「別にいいと思うけど」
友「え?」
兄「俺も料理と読書好きだぞ、今度お勧めの本でも貸してくれよ」
友「ほう……どんなジャンルがいい?」
兄「お前はどんなジャンルが好きなんだ」
友「推理、SF、恋愛、考察 そんな感じだ」
兄「じゃ考察ものなんか貸してくれ」
友「宇宙は何でできているかという本は面白かったよ」
兄「貸してくれ」
友「まぁ……うん、いいけど」
兄「ありがとな」
友「……なぁ兄…君」
兄「呼び捨てしろ」
友「なぁ兄。君はその……私を変だとは思わないのか?話のレパートリーは他の女の子に比べて10:1ぐらいに少ないぞ?」
兄「そういうのって変とか変じゃないとかいう類の話じゃねぇし。そんな奴もいるだろって類の話だろ」
友「……」
兄「……どした?」
友「いや……その……君は変な奴だな。すごく」
兄「え……どこらへんが?」
友「いや……分からないが」
兄「……」
友「……」
兄「……そうか」
友「うん……でも」
兄「?」
友「君と話してるのは、何だか……楽だから。いいな」
兄「よー分からんが、楽なのはいいことだ」
友「そうだね」
兄「じゃ、明日本持ってきてくれ!」
友「ふふっ、覚えていたらね」
兄「頑張って覚えとけ」
友「結局本を貸したのに兄は翌日返して来たね」
兄「あんな難しい本読めるか、意味が分からんかったぞ」
友「ま、あれから何となくこんな感じで毎日話すようになって」
兄「今に至ると」
友「そういう事だよ」
兄「……で、発作の話は?」
友「君と初めて一緒に昼食を食べたあの時、私はずっと発作が起きてたのさ」
兄「えー?」
友「あの日家に帰ってからもずっと発作は続いていた、よく覚えてる」
兄「お前全然顔赤くなかっただろ」
友「顔が赤くなるのは個人差だろうしね、私の場合は内心がやばかったんだ」
兄「結局全然分らなかったわ」
友「まぁ、なんだ。分からないなら分からないままでいいと思うぞ」
兄「そんなもんか?」
友「ふふっ……そんなもんさ」
兄「で、結局あいつの発作は大丈夫って事でいいのか」
友「大丈夫大丈夫」
兄「じゃ……いいや」
友「しかし兄が私のおっぱいをガン見し続けている事実に対して私は戸惑いを隠せないよ」
兄「見てねぇよ!」
友「そうか」
兄「お前とずっと話してて思ったけどお前いつから下ネタ解禁になったんだっけか」
友「最初から解禁だったよ」
兄「嘘つけ」
友「親しい人にしか解禁しないだけさ」
兄「……」
友「ちょっと嬉しい事言ってくれるじゃねぇのって思っただろう?」
兄「お前はエスパーか」
友「兄の事なら何でも分かるよ」
兄「こえぇよ」
友「ま、とにかく……そろそろ、動こう」
兄「何が?」
友「兄」
兄「なんだ」
友「デートしよう」
兄「は?」
友「明日は祝日だからね」
兄「え?あ、俺?」
友「そうだよ、明日デートしよう」
兄「……」
友「いやかい?」
兄「いや別に嫌じゃねぇけどデートって。遊びに行くだけじゃねぇか……いいぞ。どこ行くんだ?」
友「そうだな……デパートで買い物をして、映画館に行って、ゲームセンターへ行って、ご飯を食べて帰る」
兄「1日がかりだな」
友「嫌かい?」
兄「いや別にいいぞ」
友「よかった」
兄「何時にどこ集合とかは?」
友「明日の朝連絡するよ」
兄「え?今決めればよくね?」
友「ま、いいじゃないか」
兄「……まぁいいけど」
友「じゃあ、また明日ね兄」
兄「おーす」
友「楽しみにしていてくれ」
兄「? 了解」
兄「ただい……!?」
妹「……」
兄「何やってんだ」
妹「! か、かか帰ってたんならただいま位言えよカス!!」
兄「言ったぞ」
妹「ぅ……聞こえなかった!」
兄「何やってんだ」
妹「何でもねぇよ!」
兄「あ、分かった。背筋運動だ」
妹「知らん!」
兄「何で急に?……別に女の子は背筋鍛えなくてもいいだろ」
妹「ほっとけ!色々あんだよ!!」
兄「? 飯作るわ」
妹「待て!」
兄「え?」
妹「きょ、今日は……私が作ってやらぁ!有り難く思え」
妹「……何驚いてんだよ……見せ物じゃねぇよ!」
ピトッ
妹「ひゃぁぁ!??」
兄「熱は……ないか」
妹「やめろやボケ!」
兄「朝からさぁ、大丈夫かよお前」
妹「うるさい!」
兄「……ちなみに献立は?」
妹「え?……あ、んと……チャ、チャーハンだ!」
兄「ふーん……んじゃ、冷凍庫にご飯2パックあるからチンしてフライパンで炒めろ。
フライパンにご飯投入するのはフライパンをあっためて油入れてからだぞ。 強火でぱぱっと炒めろ」
妹「わ、分かってるし!なめんなよ!?」
兄「何で急に料理しようと思ったかはしらんが、一緒にやってやるからちょっとずつ覚えろよ」
妹「チャーハンぐらいいつもお前がやってる所見てたから分かるっつってんだよボケ!」
兄「好きな奴でも出来たのか?」
妹「な……!」
兄「その為に料理をって事じゃねぇのか?それなら協力するのはやぶさかじゃねぇけど」
妹「ちげぇよ!変な事言ってんじゃねぇよ死ねボケ!」
兄「遂に妹にも春が来たのかと思ったのに」
妹「うるさい!黙って見てろ!!」
兄「ああ見ててほしいのか」
妹「!?違う!そ、その……見なくていい!ソファにでも座って待ってろ!!」
ニャーン
兄「おいポチ、あいつどうしたんだ」
ニャーン
兄「俺が原因とか友は言ってたけどさぁ」
スリスリ
兄「俺何もしてねぇよな?」
ニャー
兄「にゃー」
ニャーン ゴロゴロ
兄「頂きます」
妹「……」
兄「……まっずいな」
妹「!」
兄「べちゃべちゃだし辛すぎるし」
妹「……」
兄「間で入れたっぽいウインナーとかも火通ってないし」
妹「……」
兄「……20点だな」
妹「じゃあ食わんでいいわボケカス馬鹿死ね!」
ポンポン
妹「んだよ触んな!」
兄「でも俺が最初に作った時よりはうまい」
妹「え……」
兄「将来性のある味付けって事で100点」
妹「……」
兄「お前が作ったんだからお前も食えよ」
妹「……」
妹「まっず…」
兄「だろ」
妹「でも、将来性があるんだろ……?」
兄「元気ねぇな」
妹「うるさい」
兄「まぁ続ければな」
妹「続ける」
兄「料理?」
コクッ
兄「……そうか」
妹「……」
兄「ま、そろそろお前も料理覚えてもいい年頃か」
妹「ふん」
兄「よし!んじゃ明日はお前料理やってみろ」
妹「え?」
兄「朝昼晩作ってみろって話。チャーハンでもいいし野菜炒めでもいい。
包丁で手だけは切るなよ、あと火の取り扱いマジで注意しとけ」
妹「……」
兄「やるか?」
妹「やってんやんよ、見てろ」
兄「いや、明日は俺出かけるからお前ひとり分だけでいいぞ」
妹「は!?……出かけるってどこ行くんだよ」
兄「何か友に誘われてさ、買い物と映画見に行くんだと」
妹「はぁ!??」
兄「ど、どうしたでけぇ声出して」
妹「デートすんのかよ」
兄「遊びに行くだけだよ。何でお前まで友みてぇな事言ってんだよ」
妹「それはあの人はデートのつもりって事じゃねぇか!ふざけんな!!」
兄「怒るなよ意味分かんねぇ奴だな。遊びに誘われただけだろうが、お前もあるだろ?」
妹「……」
兄「何だよ」
妹「……死ねよ」
兄「風呂入るかな」
ニャーン
妹「……」
ニャー
妹「どうしよう……ヤバいって……」
ニャーン
妹「ねぇ……どうすりゃいいの?……」
ニャー
翌日 朝
兄「……ふぁ……お、メール来てる」
『9時30分に駅前で待ってる(はぁと』
兄「わかったっと……こいつがハートマークつけてくるとか初めてじゃね?」
ガチャッ
兄「何してんだお前」
妹「朝飯作ってんだよボケ」
兄「あーそっかそっか……うむ、頑張れ」
妹「うるせぇよ」
兄「あれ?」
妹「……」
兄「元気ねぇな」
妹「うるせぇよ!黙ってろボケ」
兄「……」
妹「……いつ出んだよ」
兄「ん?」
妹「い、いつ家出んだよ!!」
兄「9時」
妹「ふーん……」
兄「……」
妹「……なに?」
兄「お前も行きたいとか?」
妹「ち、ちげぇよ!馬鹿!何言ってんだよゴミ!誰が行くか!」
兄「そんなに必死に否定せんでも」
妹「ち、ちが……違うから!死ね!」
兄「ポチー」
ニャーン
兄「俺今日出かけるからなー、妹の事頼むな」
ニャーンニャーン
兄「よしよし」
妹「……」
9時
兄「んじゃ行ってくる。晩飯もしかしたらいらないかもだから作るならお前の分だけでいいぞ」
妹「……」
兄「帰る時メールするから」
妹「……」
兄「分かったか?」
妹「分かったっつってんだろさっさと行っちまえ!」
兄「んだよ……いってきます」
バタンッ
妹「……」
ニャー
妹「……んしょ……」
バババッ
妹「……よし!ポチ!」
ニャーン
妹「留守番頼んだ」
ニャー
妹「……っ……くそったれ」
バタンッ
駅前
兄「……」
友「兄」
兄「おー、来た……か……」
友「そりゃぁ来たさ。兄とのデートだからね」
兄「……」
友「ん?どうしたんだい?そんなに目をまん丸にして」
兄「お前、友?」
友「そうだよ」
兄「髪そんなに長かったっけか?」
友「普段は止めてるからね、おろしてみた」
兄「あとその服……」
友「どうかな?」
兄「……いいと思うけど」
友「ありがとう。頑張って着てみて正解だったね」
兄「……」
友「ふふっ」
兄「あ、えーと……じゃあ行くか」
友「そうだね、兄」
兄「なんだ」
友「手をつなごう」
兄「ええ!?」
友「いいじゃないか、デートなんだし問題ない」
兄「……んじゃぁ」
友「うん」
ギュッ
兄「じゃ、行くかぁ」
友「ふふっ」
妹(な、なな何手なんか繋いでんだよ!!ふざけんなよあのクソアマ……)
妹「……マジありえねぇ……あいつもあいつで何なんだよ畜生」
デパート
兄「何買うんだ?」
友「うん、ブラジャー」
兄「は!?」
友「ブラジャー」
兄「あ、じゃ。俺外で待ってるんで」
ギュッ
兄「え゛」
友「ふふっ、今から行く下着屋さんはカップルなら男性もOKな所なんだよ」
兄「いや、そんな事言われても」
友「カミングアウトするというかもう服で気付いてると思うけど、私は結構胸が大きいんだ」
兄「いや……その……」
友「正直こんなにでかかったのか!?ってびっくりしただろう?」
兄「いやぁ……まぁ思わなかったと言ったら嘘になるけどさぁ」
友「だよね。何も感じてくれなかったとなったら私の女性としての沽券に関わるよ」
兄「あ、えーと」
友「ささっ、ここだよ。入ろう?」
兄「え、ちょ、待て!心の準備が」
友「さぁさぁ♪」
妹(……何で下着屋なんだよ!デートで行く場所じゃなくね!?意味分かんねぇよ!
って一緒に入っていくなよおい!?……えぇぇ……?)
妹「……」 コソコソ
店員「いらっしゃいませー。サイズをお聞きしてもよろしいでしょうか?」
友「Eです(ホントはギリギリEも大丈夫なDだけど)」
兄(マジかよ!?)
ニヤッ
兄「!」
友「……」
店員「それではこちらのコーナーになります。ごゆっくりどうぞ」
友「ありがとうございます。兄、こっちだって」
兄「お、おう」
友「びくびくしなくていいよ」
兄「んな事言われても」
友「で、どれがいい?」
兄「え!?」
友「兄が選んでくれた奴、買おうと思って」
兄「は?」
友「さ、選んでくれ」
兄「分かんねぇよこんなの」
友「なに、私が着た所を想像して兄の劣情が刺激されそうな物を選べばいいのさ」
兄「お前自分が何言ってんのか分かってんのかよ!?」
友「ほら、たとえばこうやって私がこれを胸に当ててみて……どう?」
兄「どうって」
友「どう?」
兄「まぁいいんじゃねぇの、知らねぇよ」
友「じゃあこっちは?」
兄「いいんじゃねぇの?」
友「うーん、だめだね」
兄「いいっつっただろ」
友「どうも兄の反応が嘘くさいね……あ、そうか。黒がいいんだったね」
兄「いやちょっと待て」
友「じゃあ……あった、これなんか?」
兄「!」
友「……よし、これにする」
兄「いやいや何も言ってねぇぞ!」
友「十分だよ。ふふっ……すみませーん、これ下さい」
店員「ありがとうございます」
兄「……ぇぇー……」
兄(こいつ何がしてぇんだよ……)
妹(マジ意味わかんねぇ……ああいう事すりゃ喜ぶのか男って……)
店員「いらっしゃいませ」
妹「ひゃい!」
店員「? サイズをお聞きしてもよろしいでしょうか?」
妹「あ、えと……あ、ああのBですけどいいです!また来ますんで!失礼します」
店員「え?……あ、ありがとうございました」
妹(うわあああああ!!)
友「ふふっ」
兄「……」
友「ごめんごめん、まぁそんなに怒らないで」
兄「いや怒ってるんじゃねぇんだよ」
友「恥ずかしかったんだよね?」
兄「そうだよ」
友「兄が恥ずかしがるのを見るのは結構いいね」
兄「おい」
友「私はSなのかな」
兄「知らんがな……はぁ、次は?」
友「服だね、また選んで欲しいな」
兄「それならまぁ大丈夫だけど、でもあくまで参考だぞ」
友「兄の私に対する劣情センサーに期待だね」
兄「おい」
妹「……」
40分後
友「うーん、有意義な時間だ」
兄「あのなぁ……」
友「兄、ありがとうね。お陰で兄好みのえっちぃ服を買うことが出来た」
兄「言い方おかしいだろ、お前が勝手に選んだ様なもんだろ!」
友「ちゃんと兄のいやらしい顔の反応を見ながら決めたさ。……じゃ!ずっと歩いてるのも疲れたし、映画でも見ながら座ってゆっくりしようか」
兄「はぁ……あ、そうか映画見るんだった。何の映画?」
友「恋愛ものだね」
兄「あ、そう」
友「いや?」
兄「別に」
友「兄と一緒にこの映画を見たいってずっと思ってたんだよね」
兄「どんだけオススメだよ。面白そうだな」
友「兄」
兄「なんだよ」
ビシッ
兄「!?」
友「君は鈍すぎるよ」
兄「何がだよ」
友「……ま、いっか。兄だしね、しょうがないね」
兄「何か馬鹿にされた気がする」
友「うん」
兄「せめて否定しろよ!」
友「ふふっ、行こう?」
妹「……映画……恋愛系って……今やってるのあれだけだったな確か……」
映画館
兄「ポップコーンは?」
友「やめておこう。飲み物はいいと思うけど、ポリポリ食べる系の映画じゃないと思うし」
兄「なにがいい?」
友「奢ってくれるのかい?」
兄「ん、なにがいい?」
友「じゃあメロンソーダで」
兄「分かった。ちょっと待ってろ」
友「…………こんにちわ」
妹「!??」
友「リアクション大賞ものだねそのリアクションは」
妹「……」
友「いつから気づいてたか、というと実は最初からだったり」
妹「!」
友「兄の性格上嘘は言ってないだろうし。ついてくるだろうなとは思ってた」
妹「……」
友「今から私は兄と恋愛映画を見て、ファミレスに行って、そのあと公園にでも行って帰る予定だよ」
妹「……」
友「君はどうする?」
妹「あいつに言うぞって脅すのか」
友「彼には言わないよ。君が勝手に彼にバレた時は知らないけれどね」
妹「……あっそ」
友「ふふっ、そろそろ離れた方がいい。彼が戻ってくるよ」
兄「ほら」
友「うん。ありがとう」
兄「んじゃ行こう、席はえーと……」
友「こっちだよ」
兄「おう」
妹(何考えてんだよ……)
『たとえ離れ離れになっても、俺はお前が好きだ』
『もう会えなくても?』
『会いに行くよ』
『……信じていいの?』
『ああ……』
『……すっと前から……ずっと……ずっと…………好きだったわ』
『分かってるさ』
『会いに来て……待ってる』
『かならず行くよ』
兄「いい映画だったな」
友「階級の違う二人が離れ離れになる最後に、お互いの愛を告白……ロマンチックだよね」
兄「たまには恋愛映画もいいもんだ」
友「それはよかった」
兄「うん、感動した」
友「本当に?」
兄「嘘言う必要ねぇだろ」
友「それはまぁ、そうだね」
兄「なんだよ?」
友「うん、私も感動した」
兄「そいつぁよかった」
友「兄、ファミレスに行かないか?」
兄「いいぞ」
妹(いい映画だったけど……シチュが離れ離れになるとか色々謀った様な内容にしか見えなかったんだけど。
……私の心が汚れてんのか!?い、いやいやそんな事ないあのアマの事だから絶対分かって選んでやがるに違いねぇ)
妹「……いい映画だったけどさ」
ファミレス
店員「お客様何名様でしょうか?」
兄「二人です」
店員「それではお席の方にご案内させて頂きます。こちらへどうぞ」
友「……さてと」
兄「……」
友「メール?」
兄「妹にな。晩飯いらねぇってメール」
友「ふふっ、多分メールしなくても分かると思うよ」
兄「なんで?」
友「なんででしょう?」
兄「?」
友「ふふっ、なに食べる?」
兄「安くて量が多いやつ探してくれ」
友「……じゃあこのBランチはどうだい?ごはんおかわり自由だって」
兄「よしそれで」
友「私はスパゲティを食べようかな」
兄「注文するぞ」
友「うん」
妹「…………」
店員「お一人様ですか?」
妹「は、はい!」
店員「ではこちらへどうぞ……」
妹「……(よし、ここなら死角だし声も聞ける!店員さんナイス!)」
兄「結構うまいな」
友「だね」
兄「いやぁ今日はまぁ何だかんだ言って楽しかったよ」
友「そう?それはよかった」
兄「下着屋はマジ勘弁してほしかったけなど」
友「でも結局来たよね」
兄「お前が呼んだんだろ」
友「そうだね。あ……」
兄「なんだ?」
友「試着室で着替えてみるというイベントを起こさなくてすまない」
兄「何を謝ってんだ!?」
友「いや、お約束だろうと思って。うーむ、私とした事が、一生の不覚だ」
兄「俺はお前がわからんよ」
友「ふふっ……」 チラッ
妹「!」サッ
友「……」
ガツガツガツ
友「おいしい?」
兄「おう」
友「妹ちゃんからメール、返ってきた?」
兄「わかったってさ」
友「そう。ねぇ兄?」
兄「んあ?」
友「妹ちゃんの事なんだけどね」
兄「妹がどした?」
妹(あんのクソアマ何喋る気だふざけんなよマジで!!)
友「妹ちゃんって、何故あんな口調なの?」
妹(ほっとけ!!)
兄「あーあれ?外にいる時は猫かぶってちゃんとやってるみたいだけどな」
友「ふむ」
兄「まぁやっぱ変だと思うよな」
友「うん」
妹「……」
兄「でもあれ俺のせいだしな」
友「え?」
妹「!」
兄「あいつさぁ、ガキの頃……っつっても今もガキだけど。イジメられててさぁ」
友「……」
妹「……」
兄「まぁ多分好きだからいじめちゃう的な男の駄目なイジメだったんだろうとは思うんだけど」
友「かわいいからね、妹ちゃん」
兄「男からのイジメだけならよかったんだけど、同い年の女の子達も加わっちゃったらしくてさ」
友「女は嫉妬するからね、醜いよぉ女の嫉妬は」
兄「いやそれは男も同じだろうけどな。それでちょっと、度が過ぎちゃっててさ」
友「こんな事私に言ってもいいの?」
兄「まぁ別に隠す様な事でもないし、何より」
友「?」
兄「あいつが悪いわけじゃないのに、ただ口の悪い女って思われるのもあいつ嫌だろうしと思って」
妹「……」
友「優しいんだねお兄ちゃんは」
兄「馬鹿じゃねぇの」
友「ふふっ」
兄「で、まぁ……当時はちゃんと可愛らしい女言葉だったんだけど」
友「ふむ」
兄「俺が今の言葉遣い教えたんだよ、イジメられても言い返せって事で」
友「他に解決法は思いつかなかったのかい君」
兄「馬鹿だからなぁ俺」
友「それで?」
兄「何とか頑張って覚えて普通にあの口調ができる様になってからはイジメは無くなった」
友「でも、あの口調では……」
兄「そう、今度は別の意味でハブられたりしたらしくて」
妹「……」
友「そっか……大変だったんだね妹ちゃんは、主に君のせいで」
兄「申し訳なくなったよ流石に、だから元の女言葉と今の口調の使い分けを教えてさ」
友「今に至ると」
兄「今はいい感じで友達も出来て順風満帆でいるらしいからな。一件落着だ」
友「でも兄と二人の時はあの口調なんだね」
兄「あれの方が言いたいことスパッと言えて楽なんだと思う」
友「それは妹ちゃんが兄にそう言ったのかい?」
兄「いや、でもそうなんじゃないか?それ以外の理由ないだろ」
友「どうかな?私は別の理由があると思うよ」
兄「なんだよ別の理由って」
妹(何言うつもりだよクソアマ!やめろやめろやめろおおおお!!!!)
友「嬉しかったんだよ」
ビクッ
兄「嬉しかった?」
友「うん。自分をイジメから守ってくれる為に馬鹿なりに兄は改善策を教えたんだよね?」
兄「う……まぁ馬鹿なりにな」
友「ごめんごめん。いや、良かったと思うよ。それでだ。彼女はきっとちゃんと理解できてる」
兄「何が?」
友「兄が自分の為に色々苦心してくれて、悩んでくれて、守ってくれたりした事を」
妹「……」
兄「守ってはないぞ別に」
友「そうかなぁ?……妹ちゃんに口調を教えたって言ってたけどそれで引き下がるのは女の子達と
大半の男子だと思う。でも少しの男子はそれでも続けただろう?」
兄「……お前エスパーかよ」
友「その子達は、どうしたの?兄」
兄「はぁ……」
友「……」
兄「ちょっと、お説教した」
友「あははははっ」
兄「笑うトコじゃねぇよ!!」
友「ふふふふっ」
兄「……はぁ…妹にゃ内緒で頼むわ。お前がまた妹と話す事もあるだろうし、告げ口されちゃまためんどいし」
友「多分妹ちゃんはそういう『守ってくれた』事も分かってると思うけどなぁ」
兄「ぜってー気づいてねぇよ。一度も言ったことねぇもん」
友「そうかなぁ?ふふっ」
妹「……」
兄「で、結局なんなんだよ別の理由って」
友「簡単な話さ」
妹「……」
友「彼女は、あの口調で君に接する事で【私はあなたにこの口調を教わった事に今でも感謝してる。
ずっと感謝してる、ありがとうお兄ちゃん。守ってくれて……ずっと大好きだよ】
と表現してるんだよ」
兄「……」
妹「……………………」
兄「は?」
友「私はそう思うね。間違いない」
兄「あのなぁ……あいつがイジメられてたのは何年も前だぞ」
友「年数が重なる度、萎むどころか膨らみ続ける思いもあるという事さ」
兄「……はっ、馬鹿じゃねぇの」
友「本気で言ってるんだけど」
兄「もし妹がそんな事思って使い続けてんだとしたら、馬鹿じゃねぇのっつー話だよ」
妹「え……」
友「兄!それは言いすぎなんじゃないか? 妹ちゃんが可哀想だよ」
兄「はあ?……あのなぁ……」
兄「俺はあいつの兄貴だぞ? あいつ守るのは当たり前だろうが」
友「あ……」
妹「!」
兄「いちいち感謝してくれなくていいっつー話。俺は兄貴として自分の妹を何とかしようとしただけだ。
あいつのイジメが無くなってよかったよかっためでたしめでたし。これだけだろ」
友「……」
妹「……ヒック…」
友「……いいなぁ」
兄「何が?」
友「そういう関係。当たり前以前の問題だったんだね。兄の中では」
兄「何言ってんのかよー分からんぞ。てかそもそも妹は話してて楽だから使ってるだけだろうよ絶対。お前の解釈が間違ってんだよ」
友「うん……ふふっ」
妹「……ヒッゥ……ゥェ……」
友「……やっぱり、だめか」
兄「ん?」
友「ううん……そうだね。私の変な解釈が間違ってるって事にしておこう。うん」
兄「ま、新鮮な見方で面白かったけどな。あいつが俺に感謝ねぇ」
友「やっぱり兄は鈍いね、色々」
兄「結局お前貶すんかい!」
友「あははっ……食べた?」
兄「ったく……あ、おう。出るか?」
友「うん」
妹「…………」
店員「ありがとうございましたー」
兄「どうもー」
友「ご馳走さま」
店員「お、お客様!?」
妹「え?あ、会計」
店員「ど、どうされました?」
妹「あ、ちが……えっと、目にごみ入っちゃったんで水で濯いでたんです。もう大丈夫です」
店員「あ、そ、そうですか。分かりました」
妹「ご馳走様でした」
店員「あ、はい!ありがとうございましたー!」
公園
兄「久々に来たわここ」
友「そうかい?私はたまにここを散歩したりしてるんだ」
兄「ふーん……で、なんで公園?」
友「そりゃぁデートの締めくくりなんだから」
兄「そんなもんかね……てかデートじゃねぇし」
友「……あそこのベンチ。座ろうか」
兄「でっけぇ木だなおい」
友「お気に入りなんだ(ここなら木の裏に、隠れられるだろうしね)」
兄「よっこらせ」
友「じじくさいね兄」
兄「……よっと」
友「反論せずにわざわざ言い直す所に結構傷ついた様子が見え隠れして私は面白いよ」
兄「うるせ」
友「ふふっ……隣、座るね」
兄「……」
友「……」
兄「え?近くね?」
友「それはそうだよ。だってデートだし」
兄「あ、そう」
友「うん」
兄「俺、デートって良くわかんねぇ」
友「好きな子とデート行ったこと無いの?」
兄「そもそも好きな子ができねぇ」
友「性欲ないの?」
兄「いやそういう事じゃねぇよ!?」
友「ふーん」
兄「なんか、今までも可愛い子でいいなと思った子もいたけど。
なーんか……あんまりアタックしようとも思わなかった内に他の奴と付き合ってたりして」
友「寝取られが大好きだったり?」
兄「なんだそれ」
友「兄は思ったよりピュアなのかな?」
兄「お前さっきから訳わかんねぇぞ」
友「私はよごれているんだね」
兄「いやそうは言ってねぇだろ」
友「……」
兄「……なんだよじっと見て」
友「ねぇ……兄」
兄「んだよ」
友「わ、私の事好き?」
兄「んあ?まぁ嫌いじゃねぇよそりゃ」
友「そういう事じゃない」
兄「……え?」
友「鈍いんだね……それとも気づいていて気づいていない振りをしているのかな?」
おっぱいかわいいなあ
655:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 04:47:46.71:+8OOuU930兄「…………」
友「いくら鈍感だって言っても、流石にここまでして分からないとなったら、怒るよ」
兄「……」
友「兄……私は……君が好きだよ」
兄「……」
妹「……」
友「返事、聞かせてほしいな。結構私たちは相性がいいと思うし、仲良くやっていけると思う」
兄「俺、お前の事、可愛いと思うよ」
妹「!」
友「ほ、ほんと!?」
兄「まぁ、うん」
友「……私と、付き合ってくれる?」
兄「……」
友「……」
兄「俺、自分でお前の事どう思ってるか……よく分かんねぇんだよ」
友「……」
兄「嫌いじゃないし、好きだぞ。でも、なんつーか恋愛感情なのかって言われると
良くわかんねぇんだよ……うん……わかんねぇ」
友「……」
兄「うん……そうだな……なぁ!」
友「は、はい!」
兄「あのな……すまん!付き合う事はできない」
友「あ……」
兄「てか、お前。引っ越すんだろ?明後日」
妹「!……明後日?」
友「!? 何で知って……」
兄「昨日の夜お前んち電話したんだよ、やっぱ明日の予定ちゃんと立てとこうぜって言おうと思って。
そしたらお前のおふくろさんが出てさ」
友「……はぁ……」
兄「言えよ。そういう事は」
友「この告白の後、言うつもりだったんだよ」
兄「俺さ……お前の事は大事に思ってるし、なんつうかその、俺の中で大きな存在になってるとは思う。
でも、もしこれでお前と付き合って、離れ離れになって恋愛していける程の恋愛感情を
お前に対して抱いてるかって言われると……やっぱよくわかんねぇんだよ。
普通にお前がこれから先この町にいると仮定してもよくわかんねぇ」
友「兄……君って奴は……」
兄「だから、こんな曖昧な感じでお前を彼女にしたら、きっとお前が辛い思いすると思うんだ。
俺のお前に対する恋愛感情って気持ちが、お前と離れ離れになる事によって今の段階から
後退する可能性だってあると思う……だから、やめとこうぜ」
パァン!!!
妹「!」
兄「っ……」
友「君は大馬鹿だよ兄。自分の感情が恋愛感情かどうか分からない?だから私と付き合っても
私を傷つけてしまうかもしれない?だからやめておこう? なんだそれは!」
兄「友……」
友「君は逃げてるだけだ。私の真剣な思いに真正面から向き合ってくれない卑怯者だ。
私に対する恋愛感情が無い事のは自覚しているのに表現を緩めて私を出来るだけ
傷つけない様にしようとしただけ!!そんなのは……余計なおせっかいだ!
断るならはっきり断ればいいだろう!そんな歯切れの悪い言い方はやめてくれ。
だってそうしないと……そうしないと私は……」
兄「……」
友「君の事をきっぱりと忘れられないじゃないか」
兄「忘れられちゃ困る」
友「え?」
兄「だって、俺たちは友達なんだから」
友「そういう事じゃない!」
兄「お前は俺がお前に対する恋愛感情が無いって自覚してるって言ったけどさぁ。
本当にわかんねぇんだよ!お前を傷つけたくないって感情は確かにあるし、お前が悲しむと悲しいぞ俺は。
でもこれが恋愛感情なのか分かんねぇっつってんだよ!」
友「……」
兄「お前にとっては今の俺の態度は優柔不断に見えるかもしれないけどな!
お、俺は恋愛って大事な事に関して、スパっと自分の気持ちを認識できて行動に移せる程人間できてねぇんだよ!!
軽い気持ちで付き合うとか言いたくねぇしさぁ……お前が大事で俺の中で大きい存在なのは本当なんだよ」
友「……ごめんね」
兄「何で謝るんだよ」
友「私、分かってたんだ」
兄「何が」
友「兄が、私の事友達としか見てくれてない事ぐらい、私は分かってたんだ」
兄「……」
友「でも、私は!私はあなたが好きになってしまったから!どうしても欲しくなってしまったから」
兄「……」
友「離れるって分かって怖くなった。もう同じ関係には戻れないんじゃないかって……私は馬鹿だね。
全然大丈夫なのに何を焦ってたんだろう……いや、本当はもう手遅れだったのかもね、最初に会った時から……君にはもう、いるんだもんね。
君と同じ様な考え方を持っていて、君の事を毎日全力で慕ってくれている存在が」
兄「お前……何言ってんだよ?」
友「ふふっ……ううん……そうだね。 うん、やっぱり兄は兄なりに色々考えてくれたんだよね」
兄「違う、俺は自分でもあんまりこういう系の事考える事に慣れてないって言うか……その……」
友「それでも、やっぱり兄は私の事を大切に考えてくれていて、人と恋愛関係になる事
に大してとっても大事に考えていて……悩んでくれた」
兄「だからそんな大したもんじゃ」
友「十分悩んでくれたよ。とっても真剣に……私の存在が兄の中で大きな物になってるって私が実感できる位真剣に悩んでくれた……嬉しいよ」
兄「……どうすりゃいいんだよ」
友「叩いちゃってごめん」
兄「それはいいけど」
友「……スッキリ出来たかな。これで……うん!取りあえずは、スッキリした!!」
兄「友?……」
友「……さぁて!兄!!」
兄「!な、なんだよ」
友「私、明後日引っ越すんだ!」
兄「いや知っとるわ!!え!?今までの話終わり!?」
友「うん!そして、本来の予定ならここで兄が泣きながら驚愕するはずなんだよ?」
兄「驚くだろうが泣きはしねぇと思う」
友「ふふっ……そうだね。私は……うん、私は間違ってた」
兄「友?」
友「私たちの関係はこれからもずっと続く。友達として」
兄「当たり前だろうが、何の心配してんだよ」
友「兄と離れるのが怖いんだよ私は」
兄「え?」
友「また新しい土地で1から友達作りをしなきゃいけないと思うとね。憂鬱で仕方が無い。でも、そんな事は考えなくてよかった。もう私には、君がいる」
兄「……」
友「ねぇ兄?」
兄「なんだよ」
友「もし……もう少し兄の内面が大人になってくれた後の話だけど」
兄「失礼極まりない言い方だけどなそれ」
友「ふふっ……そしたら……もう一度私の事を、恋愛相手として、考えてみる気はない?」
兄「……わかんね」
友「ふふっ、だよねー。今の兄はお子ちゃまだから」
兄「うーむ……言い返せないんだよな?これ」
友「そうだね。 まったく……兄の周りの子は苦労するよこれは。直接言わないとダメだろうし……
ま、今になって思うと私も兄の子供具合を考慮せずに突っ走ってしまった事も敗因の一因としてあげられるかな……反省しよう」
兄「お前さっきから失礼な事しか言ってないよな」
友「……兄、私は引っ越すけど。私たちは友達だ」
兄「あたりめぇだろ。離れたぐらいで友達じゃなくなる奴なんて端から友達じゃねぇよ」
友「私たちは、親友でいいのかな?」
兄「いいぞ。親友はいちいち確認しないけどな俺たち親友か?って」
友「まぁ今回だけ大目に見てくれ」
兄「へいへい」
友「兄……私は君が好きだ」
兄「……まぁはい。分かったよ」
友「返事は数年後に、もう一度聞かせてもらう。それでいいかな?」
兄「……どう答えればいいんだよこういう時」
友「ふふっ、兄が困ってるのを見るのは本当に大好きだよ」
兄「ったく……」
友「兄、じゃあ……これで」
兄「またメールでもすっから。てか定期的に遊ぼうぜ」
友「喜んで!今度は兄の選んでくれた黒のブラをつけて行くよ」
兄「な!?やめろやお前そういうの!」
友「兄……またね!」
兄「ははっ……またな!」
友「ふふっ……あ、そうそう!木の裏に妹ちゃんが隠れてるよ!じゃあね!」
兄「は!?」
妹「ええええ!??」
バッ
兄「!?」
妹「あ……ち、ちが……違う……」
兄「……」
妹「違う違う違うからぁ……これは……」
兄「……」
ピピ
兄(メール?)
妹「だ、だから……え?」
兄「ん」
to兄
from友
ちなみに妹ちゃんは私たちのデート中ずぅっとつけてきてたよ!ファミレスでの会話も全部聞いてたっぽいね。
じゃ、また連絡する!今日は楽しかったよ。愛してる兄。
妹「あ……あああ!!(あんのクソアマあああ!!!!!)」
兄「おい」
ビクッ
兄「はぁ……どうすりゃいいんだよ」
妹「……」
兄「とりあえず、帰るぞ」
妹「……」
友「あんな兄との恥ずかしいやり取りを聞かれたんだから、これ位はやり返さないとね……私のライバルだもんね。妹ちゃんは……ふふっ」
兄「ただいまー」
ニャーン ニャーン スリスリ
兄「おうポチ帰ったぞー、ごめんなぁ一日中留守番させちまったなぁ」
ニャーン
兄「今日はゴールデン猫鯖缶あげるからな。留守番のご褒美だ」
ニャーニャーニャーニャー
妹「……」
兄「おい」
ビクッ
妹「……なんだよ」
兄「いつまでも玄関いるんじゃねぇよ。メシ作るからソファにでも座って……あ、お前食ったんだっけ?……ファミレスで」
ビクビクッ
妹「……食った」
兄「白状しやがった」
妹「ぅ……」
兄「んじゃ風呂沸かして来い」
妹「……」
タタッ
兄(てかそもそもあいつが今日のメシ作るって事になってたんだから……まぁもう全部どうでもいいや)
ニャーン
兄「おうお前はしっかり食え食え」
2時間後
兄「……なぁポチ」
ニャーン
兄「あいつ風呂から出てすぐ部屋に篭って全然出てこねぇんだけど」
ニャー
兄「そんな事もまぁ普段は普通にあるんだけどさ」
ニャーン
兄「うーん……蒸し返しちゃったっぽいんだよなぁ過去の苦い記憶って奴」
ニャーン
兄「やっぱ謝るか」
ニャーン
兄「それがいいよな」
スリスリ
兄「……よしポチ、あいつ呼んできてくれ」
ニャー
ポチと妹√か………
700:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:00:53.91:+8OOuU930妹 部屋
妹「……」
カリカリ
妹「……」
ニャー
妹「え?」
カリカリ
妹「ポチ?」
ガチャッ
ナァー ゴロゴロ
妹「何だよ」
ニャー
妹「?」
兄「おい、ちょっとリビング来い」
妹「!」
兄「話がある」
妹「……」
兄「来い」
リビング
妹「……」
兄「……あのな」
妹「……」
兄「まず確認なんだが、お前、マジでずっとつけてきてたの?」
妹「……」
兄「どうなんだよ」
妹「悪いかよ」
兄「いやそういう事じゃなくてだな」
妹「……気になったんだようるせぇな!」
兄「逆切れかい」
妹「それで!?話ってなんだよ!説教かよ!」
兄「いや、そこが本題じゃねぇんだけどさ」
妹「さっさと本題言えっての!」
兄「まぁなんだ……その、悪かった」
妹「え……」
兄「いや、ファミレスでまさかあんな会話するとは思わなくてさ。 てかお前が聞いてる事とかマジ気づかなくて……なんつーか」
妹「……」
兄「お前のその、過去の傷抉る感じの事思い出させてさ……悪かった」
妹「!!」
兄「いやぁあれだな。確かに何でもかんでもお前の素の事について外でべらべら喋るのはだめだな。
いやほんと学習した。悪かったわ」
妹「……」
兄「妹?」
妹「……なん…で……だよ」
兄「え?」
妹「何でそんな事言うんだよ!意味わかんねぇよ!!」
兄「いやだから……お前の過去の」
妹「そういう事じゃねぇんだよ!!」
兄「え……!?」
ポロポロ
兄「ちょ、ちょっと待て!なんでお前……」
妹「うる…ざい……ヒック……」
兄(おい俺今謝ったよな?何だこの展開?こいつなんで泣いて……ええどういう事だよ!?)
妹「ヒック……なんで……だよぉ……」
兄「……?」
妹「……ヒック…」
兄「何で、泣いて?」
妹「変な事……言うからだろうが……あんたが」
兄「俺?」
妹「ヒック……なんで、怒らずに、まず謝罪なんだよ……」
兄「……」
妹「怒ればいいだろ!?勝手につけてきて俺の話全部盗み聞きしやがってって怒れよ!」
兄「……」
妹「何で第一に謝ってんだよ……馬っ鹿じゃねぇの……」
兄「それ以上に、傷つけたと思ったから。そっちを謝っとく方がいいと思って」
妹「なんでだよぉ!……優しくすんなよぉ……ふざけんなぁ!!」
兄「んな事言われてもなぁ……俺、お前の兄ちゃんだし」
妹「!……う、うぅうわぁぁぁぁぁぁ!!」
ガバッ
兄「え!?」
妹「うぁぁぁぁ……」
ドンドンドンドン
兄「ど、どどどした!?どした!?」
妹「うぅぅぅ……ちゃん……」
兄「ん?」
妹「お兄ちゃん……お兄ちゃんん……ヒック……
兄「!!? え?あ……」
妹「うぇぇぇぇ……」
兄「お、落ち着け……落ち着け……」 ナデナデ
妹「うぅぅーおにいちゃぁん……」
30分後 兄 部屋 ベッド
兄(おいこれはどういう事だ……なんで俺はこいつとベッドに寝てるんだ……)
妹「……」
兄「……あ、あのさぁ。落ち着いたなら部屋戻れば」
妹「や」
兄「……お、俺と寝るの?」
妹「ん」
兄(何が起きてんだおい……)
妹「……」
ギュゥ
兄「何なんだよ」
妹「わ、私……あの……もうあれやめようと思う」
兄「え?」
妹「口調……」
兄「へ?でも話やすいんじゃ?」
妹「…………」
兄「?」
ギュゥゥ
妹「……違う」
兄「……」
妹「ファ、ファミレスの……あれ」
兄「あれ?」
妹「あの人の言ってた……奴。私が、口調……二人のとき……教えられた口調にする理由」
兄「んー?……!!」
友『彼女は、あの口調で君に接する事で【私はあなたにこの口調を教わった事に今でも感謝してる。
ずっと感謝してる、ありがとうお兄ちゃん。守ってくれて。ずっと大好きだよ】
と表現してるんだよ』
兄「え……あ、あれ……?」
わっふるわっふる!
720:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:26:48.22:rFF0VXt0O萌えるぞお…
支援だ!ポチ!
721:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:27:44.69:Azxz8HiQ0支援だ!ポチ!
しかし
あああ・・・
友・・・友が・・・
725:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:31:14.97:+8OOuU930あああ・・・
友・・・友が・・・
妹「う、うん」
兄「あ……と……」
妹「あれで……」
兄「……」
妹「あってる……から。もう、私の意志が伝われば……もう、いいかなって……」
兄「…………お、お前をイジめた奴らからお前を守ったのは兄ちゃんとして当然の事で」
ギュゥゥ
兄「……」
妹「嬉しかった……お兄ちゃんが守ってくれて……一生懸命私の事助けようとしてくれて」
兄「い、いや……うん」
妹「……お兄ちゃん……」
兄「……」
妹「感謝してる、あの時から……今だって、ずっと守ってくれて……」
兄「俺はそんなに立派な兄ちゃんじゃ……ふむぐっ!??」
妹「」
兄「」
妹「…………私にとっては世界一のお兄ちゃんだよ……」
兄「……」
妹「お兄ちゃん」
兄「……」
妹「……ありがとう……大好き」
兄「で、でもあの……えっと……お前と俺は兄妹で」
妹「だから?」
兄「え」
妹「だから?」
兄「……」
妹「嫌いになれないよ……そんな理由じゃ」
兄「……うーん……」
妹「……じゃあ、あの人と一緒で」
兄「え?」
妹「お兄ちゃんが……もうちょっと大人になったら……考えよう?」
兄「お前も失礼だなおい」
妹「いいでしょう?」
兄「あ……あのさぁ」
妹「なぁに?」
兄「口調、戻してくれ。なんか慣れない」
妹「……」
兄「いや、二人の時はゆっくり直していってほしいというか……」
妹「そしたら、考えてくれる?」
兄「……多分」
妹「馬鹿」
ギュッ
半年後
兄「ただいまー」
妹「おかえりー!」
ニャーン
兄「やっとチャーハンがまともになったな!」
妹「うっせーっつの!もとからまともだったし」
兄「どうだっけかなぁ」
妹「友さんと会ったんだって?」
兄「ん?何で知ってんだ?」
妹「メール来た!お兄ちゃんお借りしますだってよ」
兄「俺はお前の所有物かよ」
妹「へへ……」
兄「ま、あいつも色々大変なんだってよ。友達が予想以上に出来て毎日忙しいんだってさ」
妹「お兄ちゃんに告白した勇気があれば何でも出来るって開き直ったってメールがあった」
兄「おいそれは聞いてないぞ。そんな事言ってんのかよあいつ」
妹「ふふっ、ま、いいんじゃねぇの?お兄ちゃんのおかげって事だし……ま、渡す気はねぇけどなー」
兄「……うーむ」
ニャー
兄「ポチ、あいつ口調ほんとに元通りだな」
ニャーニャー
兄「まぁ……別にいいんだけど。たまにはあの口調もいいとは思わないか?寂しいというか」
ニャーン
兄「今度頼んでみるか……」
妹「なーに言ってんだか」
兄「うぉ!」
妹「……いつか、な」
兄「え?」
妹「いつかお兄ちゃんの中で区切りついたら……呼んでやらん事も無い!私だってよく考えたら恥ずかしいしなあれ。もうこれで定着しちゃったし」
兄「……」
ギュッ
兄「!? な、なんだ?」
妹「私は……わ、私はあれだぞ?ずっと……」
兄「……」
妹「……」
チュッ
兄「!???」
妹「……好きだっつってんだろ?」
兄「不意打すぎだろふざけんな!!」
ニャーン
妹「ほ、ほら……めしだってさ」
兄「はぁ……ポチちょっと待ってろなー、今日はササミだぞ」」
妹「……お兄ちゃん!」
兄「なんだー?」
妹「んと、へへ……大好き!」
おわりです。 友ルート(?)は考えてなかったので書きたい人は誰か書いてください。 友口調の妹って感じのもいいかもとか書いてて思ったりしました。 乙でした。
740:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:37:44.43:Azxz8HiQ0濡れ場なしだとおおおおおおおおおおおおおおおお!!??
それもよし
746:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:39:29.45:mWV493im0それもよし
乙
楽しかったよ
747:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 06:39:29.81:ro/AbgKu0楽しかったよ
乙
面白かった
ポチがいい仕事してた
768:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 07:29:16.53:i+5ja5GdO面白かった
ポチがいい仕事してた
友ちゃんぺろぺろ
乙!
776:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 08:12:12.65:8lXgRP+D0乙!
乙
こんな妹が欲しいです
794:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 09:57:57.47:WktgkSFi0こんな妹が欲しいです
乙
友最高だった
また妹もよし
801:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 10:36:40.20:JFf4NIWS0友最高だった
また妹もよし
乙
すごく良かった
815:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 12:29:07.13:tONyQPCf0すごく良かった
>>1乙!
ポチは貰ってくわ!
816:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 12:52:22.85:w2KI9J+IOポチは貰ってくわ!
>>1乙!
楽しかったありがとう
829:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 14:03:16.62:zV1HF1BUO楽しかったありがとう
良SSだった、乙
839:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 15:47:12.97:xsHCKBLw0ニヤニヤがニヤニヤが止まんねぇよ!!やばいよ!!やばい!!>>1よ!!ホントにありがとうな!!
848:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 17:52:28.64:/ynLUoRz0友も妹もよかったわ
いいハッピーエンドだった お疲れさん
856:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/16(土) 19:13:59.63:zORX2gek0いいハッピーエンドだった お疲れさん
乙 未だに妹か友か選べないorz
コメント 15
コメント一覧 (15)
妹最高だな
選べないよ
そのすきに俺はポチをいただいていく!
友に対しては色々考えてるとか言って簡単に返事したくないとか言う癖に、妹に対しては血繋がってる葛藤とか一切なくいきなりくっつきだして…
ていうかまず兄の妹に対する思いとか全然書かれてないから、血縁関係を覆したりするには弱すぎるし…普通に友とくっつく方が自然な気がした
参考にします。
そんでもってエロゲorギャルゲ化すべき。
「僕っ娘」シリーズの女と似ていると思うのは
俺だけか
そしてうちの黒猫の名前はぽちだ!