-
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 20:07:28.10:aTCkFKpY0
俺「それで、何なんだよお前は一体」
幼女「亡国の王女だ」
俺「は?」
幼女「嘘だ」
俺「わけわからんことを抜かすな」
幼女「ほれ、お前の母親からの手紙。私も一応読んだ」
俺「……まぁ、読むだけ読んでみるが」
早くそいつとセックスしろ
俺「」
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7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 20:14:23.89:aTCkFKpY0
俺(前々から頭おかしい母親だなーとは思っていたんだが)
俺(そろそろ縁を切ることを考えたほうがいいかもしれない)
俺(まぁ確かにむちゃくちゃ可愛い。多分五年もすれば超絶美少女となり、十年でキレイな女子大生、二十年で超絶美人ってところだろう)
俺(というか、なんか不自然な色気があるな)
俺(引き寄せられるというより、なんか……うーん……? 気のせいだろうか)
幼女「何ぼーっとしてんだ? 入るぞ」
俺「帰れよ」
幼女「許嫁を玄関先で帰すのかよ、茶くらい出せ」
俺「わけわかんねーから帰れ、とりあえず社に持ち帰って検討するから」
幼女「ニートのくせにがたがたほざくな」
俺「あっ、ちょ、おい」
俺(良く考えなくても、さっきの手紙をこいつは読んでたんだよな)
俺(わっけわかんねぇ)
俺「おい馬鹿やめろ、そっちはエロゲ……趣味の倉庫なんだよ」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 20:30:48.68:aTCkFKpY0
リビング
幼女「んー……汚いな……ちゃんと掃除してんのか?」
俺「一軒家の維持はゴミ人間には無理なんだよ」
幼女「自宅警備員のくせに自宅警備できてないじゃないか、よっこらせっと……おお座り心地のいいソファ」
俺「俺は警備員であって整備員じゃねーんだよ」
幼女「まぁいいや。というわけで、よろしく!」ニッ
俺「待て待てわけわからんぞ」
俺(笑顔は可愛いんだけどなぁ、まさに幼女って感じで)
幼女「え? 何が?」
俺「もう少し事情を聞かせろ」
幼女「えー」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 20:35:03.70:aTCkFKpY0
俺(正直ここは読み飛ばせばいいと思うよ)
俺(父親は死んだ、母親はなんか超優秀なデザイナーとかで世界を飛び回ってる、芸術家肌のキチガイだ)
俺(2x歳の糞ニートな俺を養ってくれてる時点で盛大な感謝はしているのだけれども、たまに帰ってきては色々引き起こすのはやめてほしい)
俺(金がたくさんあるからちょっと豪華めな一軒家とかちょっとモダンな調度品なわけだ、そっち方面のつてもあるし)
俺(掃除サボってるせいで埃かぶってるけど)
俺(状況だけはエロゲ主人公臭かったって自虐ネタだったのに、今度はエロゲっぽい展開になってしまった)
俺(うーん……いざこうなってみると、案外犯すだの襲うだのは無理なもんだな)
俺(行動にブレーキがかかる感覚というか)
幼女「話してたら、気に入られて、是非うちの子の嫁になってくれって」
俺「ふーん」
俺「え? それだけ?」
幼女「え? 他に何か要る?」
俺(こいつ……馬鹿なのか……?)
俺(いや、一人でちょっと外れた高級住宅街にあるこの家まで来れるってことは、わりかししっかりしている気はする……まぁでももう高学年くらいにはなってそうだしな……)
俺(だったら……こいつ……)
俺(馬鹿なのか……?)
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 20:44:18.99:aTCkFKpY0
幼女「とりあえず掃除してからだ」
俺「え? あ、おい、ちょっと、道具とかは分かるのか?」
幼女「どうにでもなるだろ」
俺(うわ……凄い……みるみるうちに綺麗になってゆく……これが固有結界とかそういう感じの魔法なのかもしれない……あれアレって魔術だったっけ)
俺(やばい……なんかもうとにかくやばい……行動がスマートだ……これはなんかうちの母親ソックリだわ……最小の動作で最大の効率を上げる感じの……最早恐怖さえ抱く)
幼女「どいて」
俺「すんません」
俺(すごい……なんかもうとにかくすごい……すごいしかボキャブラリー無い自分が恨めしいほどすごい……くもりクエストかよ)
数十分後
幼女「終わった」
俺「見違えるほど綺麗になったな……お前凄いわ」
幼女「まぁ許嫁だからな。次は風呂場行ってくる。水垢だらけだろ多分」
俺「待てや」
幼女「なんだ」
俺「先になりゆきを俺にも分かるよう説明しろってば……あー……相手にせず風呂場に行ってしまった……」
俺(圧倒的前途多難を感じる……なんだろうこの前途多難感は……信じよう。そしてあのキチガイと戦おう……邪魔は入るだろうけど、絶対に流されるなよ)
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 20:54:56.55:aTCkFKpY0
俺(外の夕暮れが綺麗に見える……窓掃除って、結構効果あるんだな)
幼女「よし、ぜんぶおわった。ゴハン作るから、ちょっと待ってろ」
俺「あ、待て、冷蔵庫の中身は空っぽだ」
幼女「ふーん、自炊してるってのはやっぱり嘘だったわけだな」
俺「……おいおい……うちの母上様はどこまでどう話してるんだよ」
幼女「……よし、デートだ」
俺「は?」
幼女「一緒に買物に行こう。新生活の始まり記念として、おいしい夕食を作ってやるから」
俺(作れるのか? という疑問は、圧倒的女子力を魅せつけてきやがったこいつには愚問だろう……)
俺(しかし、なんかもう世間体的にヤバい気がする……そもそも昨日シャワー浴びずに寝ちまったんだが、こいつはその辺気にしてねーのかな)
幼女「どうした? 早く行こう」
俺「ちょっと風呂入ってくる」
幼女「え? セックスするのか?」
俺「!? ちがわい、ばーかばーか」
俺(一瞬だけ微妙に扇情的だったのであった……これはまずいな……三次のロリコンは犯罪者だ)
俺(念のため風呂場で抜いておこう……早漏で良かったと思ったのははじめてだわ)
俺(まぁ、その他いろいろは道中聞いてみよう)
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 21:01:08.02:aTCkFKpY0
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
俺(むぐむぐ)
俺(うめぇ)
俺(こんな上手いメシは久々だ……卵かけごはんの日々よさらばという感じである)
幼女「おいしー?」
俺「ん……うん……美味いよ」
幼女「へひひ、よかった、もぐもぐ」
俺(こんな感じの笑顔に負けて、なんかなんだかんだで聞くタイミングを逃してしまった)
俺(外も真っ暗だ)
俺(そろそろ聞かないといけない頃だと思うんだが)
幼女「食べ終わったら、一緒にお風呂はいるか?」
俺「!? (米粒が変なところに)うぐ、おご、げほっ、い、いや、やめとくわ」
幼女「……そうか」
俺「……」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 21:05:01.13:aTCkFKpY0
風呂場、かぽーん
俺(どうしてこんなことに……)
幼女「気持ちいいな」
俺(なるたけ見ないようにしよう)
幼女「これからこの家で私達の素晴らしき日々が始まるわけだ」
俺(……)
俺「なぁ」
幼女「……真面目に聞く感じ?」
俺「うん」
幼女「うーみゅ、何から話せばいいものか」
俺(今、噛んだな……元々違和感があったが、すごく演技臭いな、この口調は)
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 21:16:13.46:aTCkFKpY0
幼女「ぺらぺら」
俺(手短に言うと、孤児だったが、ちょう偶然に知り合ったうちの母親と意気投合したわけだ)
俺(んで、なんか数年間くらいあいつの元で花嫁修業を積んだらしい)
俺(あのキチガイじみた動きはそれか)
俺「待て、おふくろは海外に飛び回ってるとか言ってたが」
幼女「なんかその時、変な噂流されて仕事が無くなってたんだと」
俺「ふーん」
俺(俺、おふくろに一切頼られて無いんだろうなぁ……仕方ないこととは言え、なんかな)
俺「それで、どうして許嫁? つーか、どうしてその、セックス?」
幼女「ああ、その、まぁ、アレだ」
俺(……?)
幼女「お前の根性叩きなおしてくれって頼まれたんだよ。恩返し的なのも含めてだ」
俺「……わけわかんねぇ、じゃあどうしてセックスなんだよ!」
幼女「私に聞くなよ! お前の母親だろ!?」
俺「大体もうわけわかんねーんだよ! 今頃俺はひとりさみしく出前だったんだぞ!?」
幼女「分かれよ! わたしだって疲れてるんだ!」
俺・幼女「ムキーッ!」
俺・幼女「……」
俺「先体洗っていいか」
幼女「どうぞ」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 21:29:27.42:aTCkFKpY0
夜、寝室
俺(さっき言ってることと違って普通にセックスを迫られたが、俺の布団でちょっと待ってろと言ったら)
幼女「すー……すー……」
俺(まだ子供っつーことなんだろうな)
俺(今週のノルマは三本、こいつが来たせいで少し遅れをとってしまった)
俺(蟹採りと大提督が入ってるから、三本とは言えきっついんだわ、もう一本は軽めの抜きゲーにしたが)
俺(やりこみとかにハマるタイプの人間でなくて良かった、ストーリーさえ見れればいいからな)
幼女「むにゅ……んあ……来たか……裸になればいいんだっけ?」
俺(……物音立ててないんだがな)
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 21:31:57.40:aTCkFKpY0
幼女「そんで……終わったらすぐ寝て……早起きしないとな……」
俺(持参したくまさんのパジャマのボタンを外し……外せてない……相当寝ぼけてるな)
俺(……)
俺(はぁ)
俺(俺に健康的生活させたいのか、それとも犯罪させたいのか、どっちかにしろよ、もう、あのアホキチガイは)
俺「おら、ガキはオネムの時間だ、早く寝るぞ」
俺(寝かしつけてしまえばいいとオレはオレは判断してみたり)
幼女「だめだ……なんかもう……既成事実作ってしまわないとって言われた……から……」
俺「寝ぼけた頭で何言ってんだ、いつでもチャンスあるだろうが」(絶対やらないけど)
幼女「ううー……頭を撫でるな……頭じゃなくてあそこを撫でろ……」
俺「(何言ってんだこいつ……)ほら電気消すぞ」
幼女「あうー……」
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 21:48:23.10:aTCkFKpY0
俺(……寝苦しいな)
幼女「にゃむにゃむ……」
俺(……)
俺(おかしいな、こいつは俺のベッドに寝て、俺は床で寝たはずだが)
俺(ってああ、思い出した、なんかもう寂しそうで仕方なかったという判断のもとに布団に潜り込んだんだっけ)
俺(冬ならともかく、もう初夏が始まるからな……暑苦しい)
俺(……)
俺(まぁ幸せそうだしいいか……)
俺(なんか、懐かしー感触だな……)
俺(むにゃむにゃ……)
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 21:54:07.48:aTCkFKpY0
俺「ハッ……ドリームか(一度言ってみたかったんだよな、良い夢だった)」
俺「ぎゃあああ今気づいたが眩しい」
俺「しかもゴハンの匂いがする」
俺「ウマそうだちくしょう」
俺(夢でなくてよかったような夢であって欲しかったような)
チュン チュン
俺(小鳥がちゅんちゅん泣いている……)
俺(これが朝チュンって奴か……ヤってないけど……)
俺(なんかまだあいつの感触が残ってるな……)
俺(まだちょっと筋張ってるけど、もうだいぶやわらかくなってる感じの……なんかこう、ぎゅーっとしたら、ある程度は抵抗あるけどそこから先はほわーって溶けていきそうな感じの)
俺(……)
俺(死にたい)
俺(美少女なんだからしょうがないだろとオレカはオレカは自分で自分を納得させてみる)
俺(……リビング行くか)
俺(待てよ、諦めてたが、おふくろに連絡付けてみるってのはどうだろう)
俺(もう仕事再開してたなら遅いけど、あいつに聞けば連絡先くらいは分かるかもしれないな)
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 22:04:11.80:aTCkFKpY0
朝食の席
俺(純和食……だと……侮れんなこいつは……俺の趣味まで知ってるとは)
幼女「昨日は結局寝てしまったが、あしたこそは初夜を迎えたいと思う」
俺(新婚じゃねーんだから……まぁ絶対やんねーけどよ……)
俺「頂きます、もぐもぐ……」
幼女「美味いか?」
俺「最高だわ」
俺「なんかもうどうでもいい気がしてきた」
幼女「何が?」
俺「いや何でもない、うまうま」
幼女「……いいな」
俺「? なんか言ったか?」
幼女「昨日と今日で、初めて誰かに食べてもらうためのゴハンを作ったから、なんか気分良くて」
俺「……まぁ、好きなだけ作れよ、おいしく食うから」
幼女「うむ」
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 22:09:39.33:aTCkFKpY0
俺・幼女「ごちそうさまでした」
俺「たいへんおいしゅうございました」
幼女「へへ、それは良かったよ」
幼女「……洗い物は私がするから、夫はふんぞり返ってろ」
俺(何かしらの皮肉を感じないということは、本当にそういうものだと叩き込まれたのかも)
俺(亭主関白っすか俺……こいつ相手に……なんかもうみっともない……仕事してない亭主関白って)
俺(まぁいいや……それより、さっきの話だ)
俺「なあ、俺の母親の連絡先知らないか?」
幼女「ああ、知ってるぞ。教えてやってくれとも言われた」
俺「そうか、なら教えてくれ」
幼女「うん。でも、一回電話掛かってきたら放棄するとか言ってた」
俺「スパイ映画かよ……」
俺「まぁいいや、それでも、とりあえずアイツの意向を聞かないことには」
幼女「……なんか妙な予感がするな」
俺「この状況は正直既に妙だ」
幼女「電話するかしないかはたぶん大事な選択だと思う」
俺「そんなもんか?」
幼女「そんなものだ」
俺「ふーん……どうしよっかな」
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 22:42:46.70:aTCkFKpY0
俺「まー、これっきりってわけじゃねーし、電話をかけてみるか」
幼女「うーん。まぁいいや。番号は、うんたらかんたら」
ぴっぴっぴっぴっ……
ぷるるるる……
ぴっ
俺「もしもし? おふくろか?」
おふくろ「そうだが」
俺「あのなぁ……ええと……(あまりの怒りで電話苦手なことを忘れてた)」
おふくろ「ヤケに早かったな」
俺「は? 到着がか?」
おふくろ「は?」
おふくろ「……」
おふくろ「そうか」
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 22:56:25.72:aTCkFKpY0
俺「何を勝手に納得してるんだよ、何が起きてどうなってセックスなんだよオイ」
おふくろ「嫌悪感はあった?」
おふくろ「匂いに異常を感じた? 勃起はする? 抵抗はない? 裸体にちゃんと惹かれた?」
俺(うちの押しかけ女房の口調はおふくろから移ったのか)
俺(いつもと違うキチガイっぽさだなぁ、もっと普段はおちゃらけてるし、下ネタのときは笑ってるのに)
俺「なんかあんのかよ……何時にもまして変なんだが」
おふくろ「答えてくれない?」
俺「正直に言うと(うう……なんかこっちニコニコ見てる……)まぁ、その、可愛い女の子だと思うぞ」
おふくろ「……そうか」
俺「何が分かったんだよ今ので」(微妙に照れて視線のやりどころを探してるな)
おふくろ「ところで、いつになったら就職できそうかな?」
俺(……なんつーかあれだな)
俺(この人、女っぽい迂遠な話し方と、男と会話してるときの直接的な会話の両方ができるんだよな)
俺(だから、すごく、やりづらい)
俺(……突っ込んで聞いてもいなされるだけか)
おふくろ「これからはその子と一緒に頑張りなさいよ。その様子だとまんざらでもないんでしょ?」
おふくろ「体に気をつけなさい。ちゃんと早寝早起きするのよ? まーその子がいるから心配ないと思うけど」
おふくろ「それじゃあね」
俺「わぁってるよって、あ、いやちょっと、まだ……切れた……」
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 23:01:48.36:aTCkFKpY0
幼女「お母様はなんて?」
俺「さー」
俺「相変わらずわけわからんこと言ってた」
幼女「そうか」
俺「さりげなくお母様と呼んだな」
幼女「まあ、もうお母様だからな」
俺「……なんか、仕事を探せと言われた」
幼女「いや、探せよ」
俺「いや、一人じゃちょっとな」
幼女「ああ」
俺「だから、その、なんだ」
幼女「うん」
俺「しばらく、というか、まぁ、その、なんだ、わりと末永く、お手伝い願えないか」
幼女「……おう!」
45:エンディング1:2011/05/02(月) 23:14:20.23:aTCkFKpY0
病院の白は、何度見ても慣れることができない。
白は空白を意味するそうだ。
病院の真っ白な壁を見るたび、説得力がぽっかりと開いた適当なエロゲーのエンディングのような空虚さを感じる。
聞いたところによると、白とは元々そういう印象をあたえるものらしい。
海外の精神病院では、暖色の壁紙に張り替えたり、とかしてるらしい。伝聞だけどな。
まぁ、ただ一つ思うのは。
この病院の壁紙が、もし、素敵極まりない色彩でも。
俺の心が晴れるということはないんだろうなぁ、ということだ。
「また流産だって……」
分かりきったことではあるけど、口に出さざるをえないのだろう。
気を落としている彼女の手をベッドの脇からそっと握ってやると、それだけで彼女がほほえみをつくろう。
もちろんそれは手もロクに使えない幼子の裁縫にも劣る繕い方であり、すぐに崩れて、なんだか申し訳なさそうな顔になる。
生まれ落ちなかった子供へ向けた物なのか、あるいは俺に向けた物なのかは、分からない。
「なんでだろうな……」
検査で特に異常が見つかったということはないそうだ。
だから、考えられるとしたら、ストレスとか、あるいは本当の原因不明……?
「また作ろう」
「でも……また……」
「……そうなるかもしれないし、ならないかもしれないじゃないか」
「……そうだね」
もう一度。もう一度だけでいい。三度目の正直という言葉だってあるじゃないか。二度あることは三度あるという言葉は、この際無視しても構わない。
それでも無理なら、まぁ、笑って諦めればいいのだ!
あれから色々、二人で苦難を乗り越えてきたのだから、今回だってきっと乗り越えられるはず、なのに。
……なんなんかね、この不安。
病院の白のせいなのかな、と、俺は自分をごまかした。
47:エンディング1:2011/05/02(月) 23:16:47.38:aTCkFKpY0
「三度目のご懐妊で大変申し上げにくいのですが……お子さんは重度の障害の可能性が非常に高いです」
「今ならまだ間に合います……法的にも問題はない」
「どうしますか?」
End
48: 忍法帖【Lv=37,xxxPT】 :2011/05/02(月) 23:17:19.55:+3BY7pbx0
俺「ハッ、ドリームか」
幼女「それで、結局どうするんだ?」
俺「え? 俺何してた?」
幼女「なんかぼーっとしてたが」
俺「あー、考えてたんだ、ほら、女の勘って当たるっていうだろ」
幼女「うん」
俺「つーわけで、今はやめとこうかなと」
幼女「ふーん……まぁそれもいいんじゃないのか」
俺「なんか久々に朝早く起きるとアレだな」
幼女「元気出るだろ?」
俺「さて、昼寝するわ」
幼女「待てい」
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 23:28:26.55:aTCkFKpY0
俺「んだよ」
幼女「いや、外に出て遊びにいくとかあるだろ、色々、こんな良い天気なんだから」
俺「いや、こんな良い天気だから寝るんだよ」
幼女「……本当に根っからのニート体質なんだな」
俺「ほら、可愛い坊や、私と一緒においで、楽しく遊ぼう、ぽかぽかの太陽、今なら添い寝してやるぞ」
幼女「くっ……怠惰の欲求に絶対負けたりなんかしない!!」
俺「お、難しい言葉知ってんなー」
十分後
幼女「にゃむ……暖かいな……」
俺「もうすぐ暖かい通り越して暑くなるからなー」
幼女「なんかぎゅーっとするととろとろしそう」
俺「んー……まぁ、思う存分抱き枕にすればいいんじゃねーかなー……とけるのもたまにはありだろー」
幼女「んー」
幼女「へひひ、お言葉に甘えてー……」
幼女「じゃねーよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 23:35:38.44:aTCkFKpY0
俺「イテーよ、枕投げつけんな」
幼女「私はお前を……こう、あれだぞ、更生させるために来たんだってば」
俺「ほう」
幼女「家でだらだら昼寝は……気持ちいいけどなんかやばいって」
俺「ならばどうする? ここで殺すか?」
幼女「こいつ……」
幼女「これはひどい……」
幼女「どうすればいいんだ」
幼女「よし、まずは遊びに行こう。遊ぶことによって自らの中に眠る活力を思い出すんだ」
幼女「ディズニーランドだ」
俺「ええっ」
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 23:42:46.28:aTCkFKpY0
俺「お前が行きたいだけだろ」
幼女「そうとも言う」
俺「がーっ」
幼女「うがーっ」
俺「とにかくダメです、ドケツ第三帝国のレーチア・アドルフちゃんが待ってるんだよ」
幼女「せめて近所に一緒に買物とか行こう。昨日は食料だけだったけど、買いたい日用品がわりとある」
俺「くっ……今はその時間すらも惜しいんだが、昨日一緒に行ったから断る理由が無い……」
幼女「ほらほら、行くぞ」
俺「わぁ押すな、今よそ行きに着替えるから」
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 23:55:05.15:aTCkFKpY0
総合スーパー
幼女「あと歯ブラシと、うーん……調理用具はどうしよう……フライパン一つで充分ではあるんだが」
俺(相変わらずの高スペックぶりで暇だ)
幼女「どう思う?」
俺「ちょっと分かんねっす」
俺(何故高級住宅街住みが総合スーパーなのかとか聞かれそうだが、まだうちの周辺は、ガチガチコテコテなエリート界隈ってわけじゃないからな)
俺(最寄りから、高島屋のある駅と反対方向にちょっと行けばこんなもんだ)
俺(何故いつの間にか近所に買い物どころじゃなくなってるのか? それは永遠の謎だ)
俺(荷物を持っているのが俺というのは謎というよりしょうがないという感じだが)
俺「買ったか?」
幼女「おう」
俺「なんか食べよう」
幼女「うん」
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 00:00:44.59:aDy5qJ4G0
俺「何でこういうところって必ず一つはファストフードがあるんだろうな」
幼女「たこ焼きうまうま」
俺「一つくれ」
幼女「じゃあそっちのお好み焼き一切れ」
俺「交渉成立」
幼女「あ、熱いからふーふーしてやるよ」
幼女「ふー……うーんなんかたこ焼きにふーふーは関係ない気もする……」
幼女「まあいいや、耐えろ」
幼女「はい、あーん」
俺「……」
幼女「どうした」
俺「いや……ぱく」
幼女「おいしい?」
俺「ん……」
俺(やべえ……)
俺(周りの視線が……)
俺(突き刺さる……)
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 00:08:51.19:aDy5qJ4G0
俺・幼女「ごちそうさまでした」
俺「食ったら眠くなってきたな」
幼女「帰ろうか」
俺「ゆーても、今から帰ったら二時くらいだ」
幼女「うん」
俺「一度帰ってから、またどっかに行っても大丈夫」
幼女「おおお」
俺「大げさな」
幼女「私は猛烈に感動してる」
俺「亜阿相界。しかし、どこ行くんだ」
幼女「服が欲しい。これ一着だけはどう考えても無理がある。できれば、是非旦那様に買って欲しい。なんか憧れる」
俺「……」
幼女「どうした」
俺「今、俺達は援交に見えてる気がする。小学生援交」
幼女「頑張れ」
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 00:32:26.28:aDy5qJ4G0
幼女「おお、なんかおされ」
俺(微妙に見栄を張って、駅前のオサレなビルに来てしまった)
俺(俺一人だと、なんか毒素に包まれてる感触があって絶対来ないようなところだよね)
俺「あんま遠慮せず、買いたいものを買うんだぞ」
幼女「うん。ありがとう。でも、お前の金じゃないよね」
俺「旦那様に買って欲しい言うたのお前やろが」
幼女「そうでした」
幼女「わー可愛いなー」
店員「お似合いですよ、お嬢さん^^」
幼女「わ、値段もお手頃なんですね」
店員「ええ。うちは直販でぺらぺら、質と値段の両立をぺらぺら」
幼女「これは高すぎる」
店員「そうでしょうか……よく似あってらっしゃると思いますし、とてもお安くしておりますよ。ここのこの部分の縫い方がとてもオシャレです。皆さんこれを良く買ってら」
幼女「なんか綺麗にやりすぎてて微妙にモロそうだ。日替わりで服着れるほど裕福じゃないから、耐久性はあるにこしたことはない」
店員「……では、こちらなどはどうでしょう?」
幼女「お、手触りが良くていいな。これ欲しい」
店員「ありがとうございます」
俺(俺、ショップ店員とか怖くて話せないのに……アイツに仕込まれただけはあるということか、女は皆こうなのか……)
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 00:39:22.17:aDy5qJ4G0
店員「そちらの方は?」
俺(やべぇ)
幼女「夫だ」
俺「いや違うって」
俺「付き添いです」
店員「可愛い彼女さんがもっと可愛くなってるのに、いつまでもユニクロは、ちょっと無いと思いません? ふふ」
俺(スルー……しかも、俺のジーパンがユニクロであることを見抜きやがった、だと?)
俺(ユニクロバカにしやがって……)
俺(しかし、大した洞察力だ……こいつ……できる……)
俺(ちきしょう……せめて根負けだけはしないように睨みつける……)
店員(しまった……これじゃただの挑発だよ……なんで言葉選べないんだ私のバカ……)
幼女「このビルって、メンズはないの?」
店員「え、ええ、一フロアだけになってしまいますけれども、あるにはありますね」
幼女「案内たのむ」
店員「お任せください」
俺(はわわ)
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 00:44:01.64:aDy5qJ4G0
店員「お似合いですよ」
俺「そっすか」
幼女「ちゃんと身だしなみ整えればカッコよかったのに、もったいなかったな」
俺「」
幼女「ありがとう店員さん、というか、持ち場は大丈夫?」
店員「あ。やべぇ。ま、またいらしてください」
幼女「おお速い」
幼女「音を立てずに早歩きする技術すげえ」
幼女「ほら、行こ」
俺「」
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 00:50:08.48:aDy5qJ4G0
俺「ハッ、ドリームか」
幼女「違う、現実」
俺「俺は何をしていた?」(ソファに寝かされてたな……そんでメシの匂いがする)
幼女「なんかほわーんとしてた。そんで、『こ、これが、俺……!?』って、自分のかっこ良さに戸惑ってたな」
俺「嘘つけ」
幼女「まあ嘘だけど」
俺「しかし、何度あそこに行っても慣れる気がしない……ほんとうに怖いところだよ」
幼女「それなら連れてかなくてよかったのに」
俺「いや……まぁ……」
幼女「全くもう」
幼女「お風呂沸いてるよ。もうちょっとしたら下ごしらえが終わるから、そしたら一緒にお風呂に入ろう」
俺「夕飯作ってくれてるのか」
幼女「うん。まー妻なのでね」
俺「いつの間にか許嫁から妻になってないか? まぁ、悪かないが……」
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 01:00:19.67:aDy5qJ4G0
風呂、かぽーん
俺「いや……ちょっとまて、俺は気絶してたのか?」
幼女「なんかずっとぽやーんとしてたが」
俺「……なんという魔力……これが○イの魔力なのか」
幼女「徐々に慣れればいいと思うよ」
俺「がんばるけどさ……」
俺「ふぅぅ、ふたりだとちょうどいいなこの風呂の広さは。ちょっと密着しないとだけど」
幼女「……この広い家に一人きりだったの? ずっと?」
俺「あー……まぁそうなるんだろうな」
幼女「どこにも行かずに?」
俺「どこにも行けなかっただけだ。手元に小宇宙があるからな」
幼女「これからは私が連れ出してやる」
俺「……」
幼女「涙が出るほど辛い出来事も、足が竦むほど恐ろしい敵も、ぜんぶ、私と一緒なら大丈夫」
幼女「きっと乗り越えられるから」
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 01:04:37.78:aDy5qJ4G0
俺「待て。別に俺はそんなんじゃねーよ」
幼女「そうなのか?」
俺「特に中学生が作った痛い小説の主人公みたいなトラウマとかないです」
幼女「じゃあ何故ひきこもりなのさ」
俺「さー? やる気が起きないからじゃね」
幼女「じゃあどっちにしろ同じだ。一緒に頑張ろう。旦那様には、私を守ってもらわなくちゃいけないからな」
俺(見つめ合うと恥ずかしい)
俺(膨らみかけの胸に視線が行くな……)
俺(!? やべぇ勃ってきた!? 落ち着け)
俺(ホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコ)
俺「と、とりあえず俺上がるわ」
幼女「え? まだ体ちゃんと洗ってないぞ」
俺「さ、先洗ってたんだよ」
幼女「一緒に風呂入ったのにそれはない。描写のハショリを都合のいい用に捉えるな」
俺「ぐぬぬ」
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 01:12:30.80:aDy5qJ4G0
俺「なあ」
幼女「何だ」
俺「何故お前は俺の体を洗っているんだ」
幼女「何でって、当然のことだと思わないか」
俺「まぁそこまではいいとしよう」
俺「なんで手で泡立てて手で洗うんだよ、タオルがあるだろ」
俺「ちょっ、背中だけでいいよ、おい」
俺「なんで執拗に乳首を狙うんだよ! あふん」(やべぇ落ち着けよ俺のバカチンコふーっふーっ谷亮子萌え)
幼女「ククク」
俺「はっ」
幼女「」
俺「やめろ! 背中にひっつくなまじで! 立つ! 立つから! 捕まっちゃうから! うひぃい、い、い……! 首筋はらめなんでしゅう」
幼女「」
俺(無言怖ええ……どうする……? どうすんのよ俺……!)
81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 01:20:55.59:aDy5qJ4G0
俺「危なかった」
俺「本当に危なかった、ありがとう俺の理性」
幼女「そんなに私に魅力ないか……」
俺「そういうんじゃないんだって、捕まるんだって、石原が障子から太陽の季節なんだって」
俺(湯上りのこいつもなんか色気というかなんかもう背徳感が半端ない……)
幼女「?」
俺「ほら、この牛乳飲み、胸を大きくして、十年後に備えるんだ。いいな?」
幼女「でもお前一年もせず襲ってきそう」
俺「そ、そんなことないやい!」
俺(今日は絶対に布団を抜けだして抜く。絶対にだ)
82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 01:29:28.16:aDy5qJ4G0
寝室、布団の中、二人
俺(どうせ夜になったら抜けだすし、すみやかにこいつを寝かしつけるために同衾もやむなし)
幼女「明日は何をする?」
俺「倉庫の整理でもしようかと思ってな」
幼女「エロゲー倉庫?」
俺「じゃなくて、ちゃんと家の物入れてるほう。放置しっぱなしだったからな」
幼女「ん。手伝うよ。アルバムとかあるの? お前の子供時代が見たい」
俺「つまらんと思うけどなー」
俺(やばいムラムラしてきた……だって柔らかいんだもん……)
幼女「くー……くー……」
俺(ふっ、助かった! よし、エロゲー倉庫にある予備のノーパソを使ってオナニーだ! 微少女行くぞ! 今日はたぬきそふと!!!!)
俺(く……しがみついてきてる手を……離せない……!)
俺(うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお……ダメだ……これはダメだ……! 寝顔が犯罪的に可愛い!)
俺(犯罪者だから! おてて後ろに回るから!!)
俺(生殺し……朝まで……生殺し……ざわ……眠姦は嫌い……嫌いなんだって……だからそういうこと考えちゃダメだ……)
俺(マ、マツコ!マツコデラックス!!!!)
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 01:33:42.08:aDy5qJ4G0
幼女「朝だ、起きろ」
俺「ぐふ……スゲー嫌な夢見た……」
幼女「マジか」
俺「学校生活送ってるんだけど」
幼女「……なんかヤなことでも思い出される感じだったのか?」
俺「モテモテだったんだ」
幼女「どういうことだよオイ」
俺「相手は谷亮子とマツコデラックスと細木数子だった」
幼女「……モテたのならいいんじゃ?」
俺「ばっ……よくねーよ! 全然よくねーよ! マジもう、マジもう! うわ朝立ちが無い! え? ひょっとしてこれ夢精してるの!? ひぃ! べちょべちょ!」
幼女「……ゴハンできたら呼ぶからな」
俺「ぎいいいいいいいいいいいいえええええええええええあんまりだあああああああああうわああああああああああああああああああ」
86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 01:40:05.09:aDy5qJ4G0
幼女(あの夢は夢じゃなかったのか……マジで二度寝してたときにあれやってたのか……)
幼女(あの汁が精子なわけか)
幼女(お母様に聞いてたが、実際見るのは初めてだ)
幼女(そして寝てても何の問題もなく分泌されると)
幼女(なるほどなー)
幼女(なるほどなるほど)
幼女「おーい! ゴハンできたよー!」
88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 01:48:38.33:aDy5qJ4G0
俺「さて、倉庫の整理と行こうか」
幼女「掃除用具の準備は万端だぞ。それで、結局あの後ズボンとか布団とかどうした?」
俺「聞かないでくれ、俺の夢精童貞はマツコちゃんに取られたんだ」
幼女「? よくわからんけど、始末は私がしたほうがよかったかもしれない」
俺「どんだけ虚しいんだよそれ、冗談じゃない」
幼女「すまん」
俺「さーほらちゃきちゃきゆくぞ」
幼女「うぃっしゅ」
幼女(昨日の夜は、こいつと一緒に寝るだけで満足して見失いかけたけど)
幼女(私はこいつとセックスして既成事実を作り、結婚するために来てるわけで)
幼女(しっかりして欲しいとか、可愛がって欲しいとかいうのは、あくまでその後の話であることを忘れてはならないな)
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 01:53:09.54:aDy5qJ4G0
幼女(でも、一度真面目に考えてみるのもいいかもしれない)
幼女(なぜ、こういう事態が起きているのか?)
俺「うえっ、げほっ、ごほっ……」
幼女(なぜ、お母様が私と接触したのか?)
幼女(なぜ、私がこいつの子供をはらむということになり)
幼女(なぜ、お母様はそれを快諾したのか?)
俺「これ……おふくろの日記かー……」
幼女(最初の彼との出会いは、お母様の話の中だったな)
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 02:11:07.59:aDy5qJ4G0
幼女(何故か、気が合ったのだ)
幼女(それどころか、根源的な親しみすら覚えた)
幼女(たびたび孤児院に来ては私に会うその人を)
幼女(私は好きになった)
幼女(そしてその人は話したがった)
幼女(素敵な王子様の話を)
俺(なんかこの辺りから情緒不安定になってんのかなー……殴り書きになってる)
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 02:17:09.83:aDy5qJ4G0
幼女(素敵なお姉さんの素敵な王子様)
俺(寂しい、人肌恋しい)
幼女(私はいつしか憧れていたんだ)
俺(子どもができてしまった、産むしか無いがどうしろというのだ、父親が誰かもわからずに)
幼女(そして、好きになっていた)
俺(孤児院に預けた)
幼女(それを伝えたとき、一瞬だけ彼女は顔を硬直させてから、困ったような笑顔になったことを覚えている)
俺(私はとんでもないことをしてしまったのではないかと思うと、彼女に申し訳なくて仕方がない)
幼女(そこからの日々は厳しくも楽しかったな)
俺(迎えに行こう、そして贖罪をしよう。いつかあの彼女が私の家族になってくれる日を夢見て)
幼女(仕事もできるのに家事も完璧とは、お母様はすごい)
俺「なあ」
幼女「……?」
幼女「どうした?」
俺「あいつの電話番号が知りたい」
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 02:25:52.60:aDy5qJ4G0
俺(ワケが分からん)
幼女「ぜろ、はち、ぜろ、……」
俺(何だこれは)
幼女「さん」
俺(どういうことだよマジで)
俺(ぐるぐるぐるぐる……)
俺(すごいぐるぐるする)
俺(速度がうちの母親そっくりなのも当然だよ)
俺(口調が母親そっくりなのも当然)
俺(早く既成事実を作ってしまわないといけないのも当然)
俺(彼女が俺に愛着を感じ、俺が彼女に愛着を感じるのも当然)
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 02:27:25.41:aDy5qJ4G0
俺(あいつの子供だから!)
俺(あいつでしか日本語知らねーから!)
俺(兄妹だから!)
俺(だって兄妹だから!)
俺「悪い、ちょっとお前は別の部屋行っててくれ」
幼女「そうか? ……なんかあったのか? 妙な予感がする」
俺「いいから!」
幼女「ひっ……なんだ怖いな……」
俺「……悪い」
ぴっぴっぴっぴっ……
ぷるるるる……
ぴっ
俺「おい!?」
俺「おふくろか!?」
おふくろ「そうだが」
おふくろ「ヤケに早かったな」
99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 02:32:24.55:aDy5qJ4G0
俺(俺電話苦手なんだよ糞糞糞糞)
俺「あのなぁ!」
おふくろ「その声色だと、全部知ってるってわけだな」
俺「そうだよ! てめぇ、覚えとけよマジで」
おふくろ「今更妹として見れるか? 無理だろ?」
俺「余裕だよ、ほえづらかくなよ糞ババァ、そのうちブッ殺してやる」
おふくろ「それならあの子の感情はどうなる? 長い間恋焦がれた王子様が、ちゃんと理想という白馬から降りてきてくれたあの子の感情は?」
俺「っ……」
おふくろ「私を殺すと言ったが、私抜きで、お前は生きていけるとでも?」
俺「……」
おふくろ「あるいは」
おふくろ「あの子と一緒なら頑張っていけるかもだけどねー」
100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 02:37:16.65:aDy5qJ4G0
俺「今まで」
おふくろ「?」
俺「最低限の尊敬はしてたつもりなんだけどな」
おふくろ「許せないか?」
俺「たりめーだろマジで、ホント許されると思ってるの?」
おふくろ「正義が自分にあると思い込める状況なら、お前は口が達者になるんだな」
俺「……」
おふくろ「あのなあ、お前は私が何も考えてないみたいに思ってるかもしれないが、目の前で実の兄貴に恋焦がれちゃってる自分の娘を見てることを考えないのか?」
おふくろ「とんでもない失敗だと思ったよ、同時にちょっと嬉しかった自分にまた腹が立った!」
俺「いや……それは……自業自得……」
おふくろ「開き直るつもりもないけど、お前も浅い、薄っぺらだ」
俺「ぐ……(勝てない……)」
俺「じゃあどうしろっていうんだよ……」
103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 02:50:59.16:aDy5qJ4G0
おふくろ「好きなように選べばいいだろ」
おふくろ「こっぴどく振ればいいんじゃねーの」
おふくろ「ちょっとずつ遠ざかってもいいと思うぞ」
おふくろ「事情を話して兄妹になるのもありだ」
おふくろ「それとも全てを忘れて夫婦になるか?」
俺(……)
おふくろ「結婚するなら、金銭面の援助は約束する」
俺(どうしろっていうんだよ……)
おふくろ「返事は行動でよろしく」
おふくろ「……」
おふくろ「……」
おふくろ「……選択する権利が、お前にはあると思った」
おふくろ「……」
おふくろ「……もう言う機会もないと思うけど」
おふくろ「……………………その」
おふくろ「………………………………………………………………ボソ」
ぷちっ
俺(謝られても困るんだよ……)
俺(んだよ……わけ分かんねーよ……)
俺(忘れられるか!?)
俺(今更妹として見られるか!?)
俺(あいつを傷つけられるか!?)
俺(真相を伝えないまま終わりにするのか!?)
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 02:56:04.85:aDy5qJ4G0
幼女「終わったか?」
俺「……ああ」
幼女「どうしたんだ」
俺「……」
俺「そうか……」
俺「悪いが、お断りだ糞ババァ」
幼女「は?」
俺「最強完璧完全無欠の主人公たる俺が、超越存在のデウス・エクス・マキナを召喚した」
幼女「おい、どうした、大丈夫か、わけわかんねーぞ」
俺「大丈夫だ、問題ない」
幼女「てめーニコ厨かよ」
俺「俺はニコ厨だが、お前は俺の許嫁か?」
幼女「?」
幼女「そうだ」
俺「近親相姦に興味はあるか?」
幼女「……」
幼女「は?」
110:エンディング2:2011/05/03(火) 03:11:59.84:aDy5qJ4G0
「あのさ」
とてつもなく微妙で複雑な顔で、女産婦人科医が問いかけてくる。
「近親相姦なんですが、っていきなり言われても、マジで困るんですけど」
隣には、俺の嫁、兼妹。一緒に手を握りながら、真剣な顔で医師を見つめる。
超絶美人で、むちゃくちゃ家事もできて、正直言ってこの世でこいつより可愛い奴はいないんじゃないかという感じの嫁である。
「近親相姦だ」
「いや、そうじゃなくてね」
医師が溜息をつく。
「いや……もう……いやそうじゃなくて……ああ、分かった」
しばらく考えた後、合点が行ったように一人うなずく。
「その子供、無事産みたいってわけ?」
少し膨らみかけた嫁の腹に目をやりながら、彼女は言う。
「はい」
「……なんというか、あれだよ、近親相姦で奇形や流産の数が増えるっていうのは、あくまで一つの説だから」
「でも、なんか嫌な予感がするんだ」
「こいつの勘はよく当たるんです」
「お兄ちゃんといつも一緒にいるからなんかもう勘が冴えまくりだ」
「ふひひ!」
「はー……全くもう、病室でイチャつかないでよ」
呆れられているし、二人のうち一人の看護師も、くすくす笑っている。
もう一人は何か気持ち悪い物を見るような目だけど、それがどうしたというのだ。
妹が兄と突き合っちゃいけないっていうルールは、誰が決めた?
仮に本能的に人間がそれに嫌悪感を催すとして、幸せを捨ててまでそれを捨てる必要はないとは思わないか?
111:エンディング2:2011/05/03(火) 03:15:01.04:aDy5qJ4G0
「ぶっちゃけ流産なんて内臓の健康とストレス次第みたいなもんよ。安心しなさい。この私が最後まで付き合いましょう。三食の栄養から胎教用CDまで」
「おー……かっこいいっす、やったな!」
「うん……愛してるよお兄ちゃんっ」
「俺もだっ」
「いや、キスは家でやってくれよ……」
おわり
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 03:18:39.40:6GHY9P560
俺(前々から頭おかしい母親だなーとは思っていたんだが)
俺(そろそろ縁を切ることを考えたほうがいいかもしれない)
俺(まぁ確かにむちゃくちゃ可愛い。多分五年もすれば超絶美少女となり、十年でキレイな女子大生、二十年で超絶美人ってところだろう)
俺(というか、なんか不自然な色気があるな)
俺(引き寄せられるというより、なんか……うーん……? 気のせいだろうか)
幼女「何ぼーっとしてんだ? 入るぞ」
俺「帰れよ」
幼女「許嫁を玄関先で帰すのかよ、茶くらい出せ」
俺「わけわかんねーから帰れ、とりあえず社に持ち帰って検討するから」
幼女「ニートのくせにがたがたほざくな」
俺「あっ、ちょ、おい」
俺(良く考えなくても、さっきの手紙をこいつは読んでたんだよな)
俺(わっけわかんねぇ)
俺「おい馬鹿やめろ、そっちはエロゲ……趣味の倉庫なんだよ」
リビング
幼女「んー……汚いな……ちゃんと掃除してんのか?」
俺「一軒家の維持はゴミ人間には無理なんだよ」
幼女「自宅警備員のくせに自宅警備できてないじゃないか、よっこらせっと……おお座り心地のいいソファ」
俺「俺は警備員であって整備員じゃねーんだよ」
幼女「まぁいいや。というわけで、よろしく!」ニッ
俺「待て待てわけわからんぞ」
俺(笑顔は可愛いんだけどなぁ、まさに幼女って感じで)
幼女「え? 何が?」
俺「もう少し事情を聞かせろ」
幼女「えー」
俺(正直ここは読み飛ばせばいいと思うよ)
俺(父親は死んだ、母親はなんか超優秀なデザイナーとかで世界を飛び回ってる、芸術家肌のキチガイだ)
俺(2x歳の糞ニートな俺を養ってくれてる時点で盛大な感謝はしているのだけれども、たまに帰ってきては色々引き起こすのはやめてほしい)
俺(金がたくさんあるからちょっと豪華めな一軒家とかちょっとモダンな調度品なわけだ、そっち方面のつてもあるし)
俺(掃除サボってるせいで埃かぶってるけど)
俺(状況だけはエロゲ主人公臭かったって自虐ネタだったのに、今度はエロゲっぽい展開になってしまった)
俺(うーん……いざこうなってみると、案外犯すだの襲うだのは無理なもんだな)
俺(行動にブレーキがかかる感覚というか)
幼女「話してたら、気に入られて、是非うちの子の嫁になってくれって」
俺「ふーん」
俺「え? それだけ?」
幼女「え? 他に何か要る?」
俺(こいつ……馬鹿なのか……?)
俺(いや、一人でちょっと外れた高級住宅街にあるこの家まで来れるってことは、わりかししっかりしている気はする……まぁでももう高学年くらいにはなってそうだしな……)
俺(だったら……こいつ……)
俺(馬鹿なのか……?)
幼女「とりあえず掃除してからだ」
俺「え? あ、おい、ちょっと、道具とかは分かるのか?」
幼女「どうにでもなるだろ」
俺(うわ……凄い……みるみるうちに綺麗になってゆく……これが固有結界とかそういう感じの魔法なのかもしれない……あれアレって魔術だったっけ)
俺(やばい……なんかもうとにかくやばい……行動がスマートだ……これはなんかうちの母親ソックリだわ……最小の動作で最大の効率を上げる感じの……最早恐怖さえ抱く)
幼女「どいて」
俺「すんません」
俺(すごい……なんかもうとにかくすごい……すごいしかボキャブラリー無い自分が恨めしいほどすごい……くもりクエストかよ)
数十分後
幼女「終わった」
俺「見違えるほど綺麗になったな……お前凄いわ」
幼女「まぁ許嫁だからな。次は風呂場行ってくる。水垢だらけだろ多分」
俺「待てや」
幼女「なんだ」
俺「先になりゆきを俺にも分かるよう説明しろってば……あー……相手にせず風呂場に行ってしまった……」
俺(圧倒的前途多難を感じる……なんだろうこの前途多難感は……信じよう。そしてあのキチガイと戦おう……邪魔は入るだろうけど、絶対に流されるなよ)
俺(外の夕暮れが綺麗に見える……窓掃除って、結構効果あるんだな)
幼女「よし、ぜんぶおわった。ゴハン作るから、ちょっと待ってろ」
俺「あ、待て、冷蔵庫の中身は空っぽだ」
幼女「ふーん、自炊してるってのはやっぱり嘘だったわけだな」
俺「……おいおい……うちの母上様はどこまでどう話してるんだよ」
幼女「……よし、デートだ」
俺「は?」
幼女「一緒に買物に行こう。新生活の始まり記念として、おいしい夕食を作ってやるから」
俺(作れるのか? という疑問は、圧倒的女子力を魅せつけてきやがったこいつには愚問だろう……)
俺(しかし、なんかもう世間体的にヤバい気がする……そもそも昨日シャワー浴びずに寝ちまったんだが、こいつはその辺気にしてねーのかな)
幼女「どうした? 早く行こう」
俺「ちょっと風呂入ってくる」
幼女「え? セックスするのか?」
俺「!? ちがわい、ばーかばーか」
俺(一瞬だけ微妙に扇情的だったのであった……これはまずいな……三次のロリコンは犯罪者だ)
俺(念のため風呂場で抜いておこう……早漏で良かったと思ったのははじめてだわ)
俺(まぁ、その他いろいろは道中聞いてみよう)
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
俺(むぐむぐ)
俺(うめぇ)
俺(こんな上手いメシは久々だ……卵かけごはんの日々よさらばという感じである)
幼女「おいしー?」
俺「ん……うん……美味いよ」
幼女「へひひ、よかった、もぐもぐ」
俺(こんな感じの笑顔に負けて、なんかなんだかんだで聞くタイミングを逃してしまった)
俺(外も真っ暗だ)
俺(そろそろ聞かないといけない頃だと思うんだが)
幼女「食べ終わったら、一緒にお風呂はいるか?」
俺「!? (米粒が変なところに)うぐ、おご、げほっ、い、いや、やめとくわ」
幼女「……そうか」
俺「……」
風呂場、かぽーん
俺(どうしてこんなことに……)
幼女「気持ちいいな」
俺(なるたけ見ないようにしよう)
幼女「これからこの家で私達の素晴らしき日々が始まるわけだ」
俺(……)
俺「なぁ」
幼女「……真面目に聞く感じ?」
俺「うん」
幼女「うーみゅ、何から話せばいいものか」
俺(今、噛んだな……元々違和感があったが、すごく演技臭いな、この口調は)
幼女「ぺらぺら」
俺(手短に言うと、孤児だったが、ちょう偶然に知り合ったうちの母親と意気投合したわけだ)
俺(んで、なんか数年間くらいあいつの元で花嫁修業を積んだらしい)
俺(あのキチガイじみた動きはそれか)
俺「待て、おふくろは海外に飛び回ってるとか言ってたが」
幼女「なんかその時、変な噂流されて仕事が無くなってたんだと」
俺「ふーん」
俺(俺、おふくろに一切頼られて無いんだろうなぁ……仕方ないこととは言え、なんかな)
俺「それで、どうして許嫁? つーか、どうしてその、セックス?」
幼女「ああ、その、まぁ、アレだ」
俺(……?)
幼女「お前の根性叩きなおしてくれって頼まれたんだよ。恩返し的なのも含めてだ」
俺「……わけわかんねぇ、じゃあどうしてセックスなんだよ!」
幼女「私に聞くなよ! お前の母親だろ!?」
俺「大体もうわけわかんねーんだよ! 今頃俺はひとりさみしく出前だったんだぞ!?」
幼女「分かれよ! わたしだって疲れてるんだ!」
俺・幼女「ムキーッ!」
俺・幼女「……」
俺「先体洗っていいか」
幼女「どうぞ」
夜、寝室
俺(さっき言ってることと違って普通にセックスを迫られたが、俺の布団でちょっと待ってろと言ったら)
幼女「すー……すー……」
俺(まだ子供っつーことなんだろうな)
俺(今週のノルマは三本、こいつが来たせいで少し遅れをとってしまった)
俺(蟹採りと大提督が入ってるから、三本とは言えきっついんだわ、もう一本は軽めの抜きゲーにしたが)
俺(やりこみとかにハマるタイプの人間でなくて良かった、ストーリーさえ見れればいいからな)
幼女「むにゅ……んあ……来たか……裸になればいいんだっけ?」
俺(……物音立ててないんだがな)
幼女「そんで……終わったらすぐ寝て……早起きしないとな……」
俺(持参したくまさんのパジャマのボタンを外し……外せてない……相当寝ぼけてるな)
俺(……)
俺(はぁ)
俺(俺に健康的生活させたいのか、それとも犯罪させたいのか、どっちかにしろよ、もう、あのアホキチガイは)
俺「おら、ガキはオネムの時間だ、早く寝るぞ」
俺(寝かしつけてしまえばいいとオレはオレは判断してみたり)
幼女「だめだ……なんかもう……既成事実作ってしまわないとって言われた……から……」
俺「寝ぼけた頭で何言ってんだ、いつでもチャンスあるだろうが」(絶対やらないけど)
幼女「ううー……頭を撫でるな……頭じゃなくてあそこを撫でろ……」
俺「(何言ってんだこいつ……)ほら電気消すぞ」
幼女「あうー……」
俺(……寝苦しいな)
幼女「にゃむにゃむ……」
俺(……)
俺(おかしいな、こいつは俺のベッドに寝て、俺は床で寝たはずだが)
俺(ってああ、思い出した、なんかもう寂しそうで仕方なかったという判断のもとに布団に潜り込んだんだっけ)
俺(冬ならともかく、もう初夏が始まるからな……暑苦しい)
俺(……)
俺(まぁ幸せそうだしいいか……)
俺(なんか、懐かしー感触だな……)
俺(むにゃむにゃ……)
俺「ハッ……ドリームか(一度言ってみたかったんだよな、良い夢だった)」
俺「ぎゃあああ今気づいたが眩しい」
俺「しかもゴハンの匂いがする」
俺「ウマそうだちくしょう」
俺(夢でなくてよかったような夢であって欲しかったような)
チュン チュン
俺(小鳥がちゅんちゅん泣いている……)
俺(これが朝チュンって奴か……ヤってないけど……)
俺(なんかまだあいつの感触が残ってるな……)
俺(まだちょっと筋張ってるけど、もうだいぶやわらかくなってる感じの……なんかこう、ぎゅーっとしたら、ある程度は抵抗あるけどそこから先はほわーって溶けていきそうな感じの)
俺(……)
俺(死にたい)
俺(美少女なんだからしょうがないだろとオレカはオレカは自分で自分を納得させてみる)
俺(……リビング行くか)
俺(待てよ、諦めてたが、おふくろに連絡付けてみるってのはどうだろう)
俺(もう仕事再開してたなら遅いけど、あいつに聞けば連絡先くらいは分かるかもしれないな)
朝食の席
俺(純和食……だと……侮れんなこいつは……俺の趣味まで知ってるとは)
幼女「昨日は結局寝てしまったが、あしたこそは初夜を迎えたいと思う」
俺(新婚じゃねーんだから……まぁ絶対やんねーけどよ……)
俺「頂きます、もぐもぐ……」
幼女「美味いか?」
俺「最高だわ」
俺「なんかもうどうでもいい気がしてきた」
幼女「何が?」
俺「いや何でもない、うまうま」
幼女「……いいな」
俺「? なんか言ったか?」
幼女「昨日と今日で、初めて誰かに食べてもらうためのゴハンを作ったから、なんか気分良くて」
俺「……まぁ、好きなだけ作れよ、おいしく食うから」
幼女「うむ」
俺・幼女「ごちそうさまでした」
俺「たいへんおいしゅうございました」
幼女「へへ、それは良かったよ」
幼女「……洗い物は私がするから、夫はふんぞり返ってろ」
俺(何かしらの皮肉を感じないということは、本当にそういうものだと叩き込まれたのかも)
俺(亭主関白っすか俺……こいつ相手に……なんかもうみっともない……仕事してない亭主関白って)
俺(まぁいいや……それより、さっきの話だ)
俺「なあ、俺の母親の連絡先知らないか?」
幼女「ああ、知ってるぞ。教えてやってくれとも言われた」
俺「そうか、なら教えてくれ」
幼女「うん。でも、一回電話掛かってきたら放棄するとか言ってた」
俺「スパイ映画かよ……」
俺「まぁいいや、それでも、とりあえずアイツの意向を聞かないことには」
幼女「……なんか妙な予感がするな」
俺「この状況は正直既に妙だ」
幼女「電話するかしないかはたぶん大事な選択だと思う」
俺「そんなもんか?」
幼女「そんなものだ」
俺「ふーん……どうしよっかな」
俺「まー、これっきりってわけじゃねーし、電話をかけてみるか」
幼女「うーん。まぁいいや。番号は、うんたらかんたら」
ぴっぴっぴっぴっ……
ぷるるるる……
ぴっ
俺「もしもし? おふくろか?」
おふくろ「そうだが」
俺「あのなぁ……ええと……(あまりの怒りで電話苦手なことを忘れてた)」
おふくろ「ヤケに早かったな」
俺「は? 到着がか?」
おふくろ「は?」
おふくろ「……」
おふくろ「そうか」
俺「何を勝手に納得してるんだよ、何が起きてどうなってセックスなんだよオイ」
おふくろ「嫌悪感はあった?」
おふくろ「匂いに異常を感じた? 勃起はする? 抵抗はない? 裸体にちゃんと惹かれた?」
俺(うちの押しかけ女房の口調はおふくろから移ったのか)
俺(いつもと違うキチガイっぽさだなぁ、もっと普段はおちゃらけてるし、下ネタのときは笑ってるのに)
俺「なんかあんのかよ……何時にもまして変なんだが」
おふくろ「答えてくれない?」
俺「正直に言うと(うう……なんかこっちニコニコ見てる……)まぁ、その、可愛い女の子だと思うぞ」
おふくろ「……そうか」
俺「何が分かったんだよ今ので」(微妙に照れて視線のやりどころを探してるな)
おふくろ「ところで、いつになったら就職できそうかな?」
俺(……なんつーかあれだな)
俺(この人、女っぽい迂遠な話し方と、男と会話してるときの直接的な会話の両方ができるんだよな)
俺(だから、すごく、やりづらい)
俺(……突っ込んで聞いてもいなされるだけか)
おふくろ「これからはその子と一緒に頑張りなさいよ。その様子だとまんざらでもないんでしょ?」
おふくろ「体に気をつけなさい。ちゃんと早寝早起きするのよ? まーその子がいるから心配ないと思うけど」
おふくろ「それじゃあね」
俺「わぁってるよって、あ、いやちょっと、まだ……切れた……」
幼女「お母様はなんて?」
俺「さー」
俺「相変わらずわけわからんこと言ってた」
幼女「そうか」
俺「さりげなくお母様と呼んだな」
幼女「まあ、もうお母様だからな」
俺「……なんか、仕事を探せと言われた」
幼女「いや、探せよ」
俺「いや、一人じゃちょっとな」
幼女「ああ」
俺「だから、その、なんだ」
幼女「うん」
俺「しばらく、というか、まぁ、その、なんだ、わりと末永く、お手伝い願えないか」
幼女「……おう!」
病院の白は、何度見ても慣れることができない。
白は空白を意味するそうだ。
病院の真っ白な壁を見るたび、説得力がぽっかりと開いた適当なエロゲーのエンディングのような空虚さを感じる。
聞いたところによると、白とは元々そういう印象をあたえるものらしい。
海外の精神病院では、暖色の壁紙に張り替えたり、とかしてるらしい。伝聞だけどな。
まぁ、ただ一つ思うのは。
この病院の壁紙が、もし、素敵極まりない色彩でも。
俺の心が晴れるということはないんだろうなぁ、ということだ。
「また流産だって……」
分かりきったことではあるけど、口に出さざるをえないのだろう。
気を落としている彼女の手をベッドの脇からそっと握ってやると、それだけで彼女がほほえみをつくろう。
もちろんそれは手もロクに使えない幼子の裁縫にも劣る繕い方であり、すぐに崩れて、なんだか申し訳なさそうな顔になる。
生まれ落ちなかった子供へ向けた物なのか、あるいは俺に向けた物なのかは、分からない。
「なんでだろうな……」
検査で特に異常が見つかったということはないそうだ。
だから、考えられるとしたら、ストレスとか、あるいは本当の原因不明……?
「また作ろう」
「でも……また……」
「……そうなるかもしれないし、ならないかもしれないじゃないか」
「……そうだね」
もう一度。もう一度だけでいい。三度目の正直という言葉だってあるじゃないか。二度あることは三度あるという言葉は、この際無視しても構わない。
それでも無理なら、まぁ、笑って諦めればいいのだ!
あれから色々、二人で苦難を乗り越えてきたのだから、今回だってきっと乗り越えられるはず、なのに。
……なんなんかね、この不安。
病院の白のせいなのかな、と、俺は自分をごまかした。
「三度目のご懐妊で大変申し上げにくいのですが……お子さんは重度の障害の可能性が非常に高いです」
「今ならまだ間に合います……法的にも問題はない」
「どうしますか?」
End
ん?
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 23:17:39.60:d6NyEbkj0
おい
えっ
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 23:21:25.44:d6NyEbkj0えっ
違う√おねがいします
おねがいします
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 23:21:56.89:aTCkFKpY0おねがいします
俺「ハッ、ドリームか」
幼女「それで、結局どうするんだ?」
俺「え? 俺何してた?」
幼女「なんかぼーっとしてたが」
俺「あー、考えてたんだ、ほら、女の勘って当たるっていうだろ」
幼女「うん」
俺「つーわけで、今はやめとこうかなと」
幼女「ふーん……まぁそれもいいんじゃないのか」
俺「なんか久々に朝早く起きるとアレだな」
幼女「元気出るだろ?」
俺「さて、昼寝するわ」
幼女「待てい」
俺「んだよ」
幼女「いや、外に出て遊びにいくとかあるだろ、色々、こんな良い天気なんだから」
俺「いや、こんな良い天気だから寝るんだよ」
幼女「……本当に根っからのニート体質なんだな」
俺「ほら、可愛い坊や、私と一緒においで、楽しく遊ぼう、ぽかぽかの太陽、今なら添い寝してやるぞ」
幼女「くっ……怠惰の欲求に絶対負けたりなんかしない!!」
俺「お、難しい言葉知ってんなー」
十分後
幼女「にゃむ……暖かいな……」
俺「もうすぐ暖かい通り越して暑くなるからなー」
幼女「なんかぎゅーっとするととろとろしそう」
俺「んー……まぁ、思う存分抱き枕にすればいいんじゃねーかなー……とけるのもたまにはありだろー」
幼女「んー」
幼女「へひひ、お言葉に甘えてー……」
幼女「じゃねーよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
俺「イテーよ、枕投げつけんな」
幼女「私はお前を……こう、あれだぞ、更生させるために来たんだってば」
俺「ほう」
幼女「家でだらだら昼寝は……気持ちいいけどなんかやばいって」
俺「ならばどうする? ここで殺すか?」
幼女「こいつ……」
幼女「これはひどい……」
幼女「どうすればいいんだ」
幼女「よし、まずは遊びに行こう。遊ぶことによって自らの中に眠る活力を思い出すんだ」
幼女「ディズニーランドだ」
俺「ええっ」
俺「お前が行きたいだけだろ」
幼女「そうとも言う」
俺「がーっ」
幼女「うがーっ」
俺「とにかくダメです、ドケツ第三帝国のレーチア・アドルフちゃんが待ってるんだよ」
幼女「せめて近所に一緒に買物とか行こう。昨日は食料だけだったけど、買いたい日用品がわりとある」
俺「くっ……今はその時間すらも惜しいんだが、昨日一緒に行ったから断る理由が無い……」
幼女「ほらほら、行くぞ」
俺「わぁ押すな、今よそ行きに着替えるから」
総合スーパー
幼女「あと歯ブラシと、うーん……調理用具はどうしよう……フライパン一つで充分ではあるんだが」
俺(相変わらずの高スペックぶりで暇だ)
幼女「どう思う?」
俺「ちょっと分かんねっす」
俺(何故高級住宅街住みが総合スーパーなのかとか聞かれそうだが、まだうちの周辺は、ガチガチコテコテなエリート界隈ってわけじゃないからな)
俺(最寄りから、高島屋のある駅と反対方向にちょっと行けばこんなもんだ)
俺(何故いつの間にか近所に買い物どころじゃなくなってるのか? それは永遠の謎だ)
俺(荷物を持っているのが俺というのは謎というよりしょうがないという感じだが)
俺「買ったか?」
幼女「おう」
俺「なんか食べよう」
幼女「うん」
俺「何でこういうところって必ず一つはファストフードがあるんだろうな」
幼女「たこ焼きうまうま」
俺「一つくれ」
幼女「じゃあそっちのお好み焼き一切れ」
俺「交渉成立」
幼女「あ、熱いからふーふーしてやるよ」
幼女「ふー……うーんなんかたこ焼きにふーふーは関係ない気もする……」
幼女「まあいいや、耐えろ」
幼女「はい、あーん」
俺「……」
幼女「どうした」
俺「いや……ぱく」
幼女「おいしい?」
俺「ん……」
俺(やべえ……)
俺(周りの視線が……)
俺(突き刺さる……)
俺・幼女「ごちそうさまでした」
俺「食ったら眠くなってきたな」
幼女「帰ろうか」
俺「ゆーても、今から帰ったら二時くらいだ」
幼女「うん」
俺「一度帰ってから、またどっかに行っても大丈夫」
幼女「おおお」
俺「大げさな」
幼女「私は猛烈に感動してる」
俺「亜阿相界。しかし、どこ行くんだ」
幼女「服が欲しい。これ一着だけはどう考えても無理がある。できれば、是非旦那様に買って欲しい。なんか憧れる」
俺「……」
幼女「どうした」
俺「今、俺達は援交に見えてる気がする。小学生援交」
幼女「頑張れ」
幼女「おお、なんかおされ」
俺(微妙に見栄を張って、駅前のオサレなビルに来てしまった)
俺(俺一人だと、なんか毒素に包まれてる感触があって絶対来ないようなところだよね)
俺「あんま遠慮せず、買いたいものを買うんだぞ」
幼女「うん。ありがとう。でも、お前の金じゃないよね」
俺「旦那様に買って欲しい言うたのお前やろが」
幼女「そうでした」
幼女「わー可愛いなー」
店員「お似合いですよ、お嬢さん^^」
幼女「わ、値段もお手頃なんですね」
店員「ええ。うちは直販でぺらぺら、質と値段の両立をぺらぺら」
幼女「これは高すぎる」
店員「そうでしょうか……よく似あってらっしゃると思いますし、とてもお安くしておりますよ。ここのこの部分の縫い方がとてもオシャレです。皆さんこれを良く買ってら」
幼女「なんか綺麗にやりすぎてて微妙にモロそうだ。日替わりで服着れるほど裕福じゃないから、耐久性はあるにこしたことはない」
店員「……では、こちらなどはどうでしょう?」
幼女「お、手触りが良くていいな。これ欲しい」
店員「ありがとうございます」
俺(俺、ショップ店員とか怖くて話せないのに……アイツに仕込まれただけはあるということか、女は皆こうなのか……)
店員「そちらの方は?」
俺(やべぇ)
幼女「夫だ」
俺「いや違うって」
俺「付き添いです」
店員「可愛い彼女さんがもっと可愛くなってるのに、いつまでもユニクロは、ちょっと無いと思いません? ふふ」
俺(スルー……しかも、俺のジーパンがユニクロであることを見抜きやがった、だと?)
俺(ユニクロバカにしやがって……)
俺(しかし、大した洞察力だ……こいつ……できる……)
俺(ちきしょう……せめて根負けだけはしないように睨みつける……)
店員(しまった……これじゃただの挑発だよ……なんで言葉選べないんだ私のバカ……)
幼女「このビルって、メンズはないの?」
店員「え、ええ、一フロアだけになってしまいますけれども、あるにはありますね」
幼女「案内たのむ」
店員「お任せください」
俺(はわわ)
店員「お似合いですよ」
俺「そっすか」
幼女「ちゃんと身だしなみ整えればカッコよかったのに、もったいなかったな」
俺「」
幼女「ありがとう店員さん、というか、持ち場は大丈夫?」
店員「あ。やべぇ。ま、またいらしてください」
幼女「おお速い」
幼女「音を立てずに早歩きする技術すげえ」
幼女「ほら、行こ」
俺「」
俺「ハッ、ドリームか」
幼女「違う、現実」
俺「俺は何をしていた?」(ソファに寝かされてたな……そんでメシの匂いがする)
幼女「なんかほわーんとしてた。そんで、『こ、これが、俺……!?』って、自分のかっこ良さに戸惑ってたな」
俺「嘘つけ」
幼女「まあ嘘だけど」
俺「しかし、何度あそこに行っても慣れる気がしない……ほんとうに怖いところだよ」
幼女「それなら連れてかなくてよかったのに」
俺「いや……まぁ……」
幼女「全くもう」
幼女「お風呂沸いてるよ。もうちょっとしたら下ごしらえが終わるから、そしたら一緒にお風呂に入ろう」
俺「夕飯作ってくれてるのか」
幼女「うん。まー妻なのでね」
俺「いつの間にか許嫁から妻になってないか? まぁ、悪かないが……」
風呂、かぽーん
俺「いや……ちょっとまて、俺は気絶してたのか?」
幼女「なんかずっとぽやーんとしてたが」
俺「……なんという魔力……これが○イの魔力なのか」
幼女「徐々に慣れればいいと思うよ」
俺「がんばるけどさ……」
俺「ふぅぅ、ふたりだとちょうどいいなこの風呂の広さは。ちょっと密着しないとだけど」
幼女「……この広い家に一人きりだったの? ずっと?」
俺「あー……まぁそうなるんだろうな」
幼女「どこにも行かずに?」
俺「どこにも行けなかっただけだ。手元に小宇宙があるからな」
幼女「これからは私が連れ出してやる」
俺「……」
幼女「涙が出るほど辛い出来事も、足が竦むほど恐ろしい敵も、ぜんぶ、私と一緒なら大丈夫」
幼女「きっと乗り越えられるから」
俺「待て。別に俺はそんなんじゃねーよ」
幼女「そうなのか?」
俺「特に中学生が作った痛い小説の主人公みたいなトラウマとかないです」
幼女「じゃあ何故ひきこもりなのさ」
俺「さー? やる気が起きないからじゃね」
幼女「じゃあどっちにしろ同じだ。一緒に頑張ろう。旦那様には、私を守ってもらわなくちゃいけないからな」
俺(見つめ合うと恥ずかしい)
俺(膨らみかけの胸に視線が行くな……)
俺(!? やべぇ勃ってきた!? 落ち着け)
俺(ホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコホソキカズコ)
俺「と、とりあえず俺上がるわ」
幼女「え? まだ体ちゃんと洗ってないぞ」
俺「さ、先洗ってたんだよ」
幼女「一緒に風呂入ったのにそれはない。描写のハショリを都合のいい用に捉えるな」
俺「ぐぬぬ」
俺「なあ」
幼女「何だ」
俺「何故お前は俺の体を洗っているんだ」
幼女「何でって、当然のことだと思わないか」
俺「まぁそこまではいいとしよう」
俺「なんで手で泡立てて手で洗うんだよ、タオルがあるだろ」
俺「ちょっ、背中だけでいいよ、おい」
俺「なんで執拗に乳首を狙うんだよ! あふん」(やべぇ落ち着けよ俺のバカチンコふーっふーっ谷亮子萌え)
幼女「ククク」
俺「はっ」
幼女「」
俺「やめろ! 背中にひっつくなまじで! 立つ! 立つから! 捕まっちゃうから! うひぃい、い、い……! 首筋はらめなんでしゅう」
幼女「」
俺(無言怖ええ……どうする……? どうすんのよ俺……!)
俺「危なかった」
俺「本当に危なかった、ありがとう俺の理性」
幼女「そんなに私に魅力ないか……」
俺「そういうんじゃないんだって、捕まるんだって、石原が障子から太陽の季節なんだって」
俺(湯上りのこいつもなんか色気というかなんかもう背徳感が半端ない……)
幼女「?」
俺「ほら、この牛乳飲み、胸を大きくして、十年後に備えるんだ。いいな?」
幼女「でもお前一年もせず襲ってきそう」
俺「そ、そんなことないやい!」
俺(今日は絶対に布団を抜けだして抜く。絶対にだ)
寝室、布団の中、二人
俺(どうせ夜になったら抜けだすし、すみやかにこいつを寝かしつけるために同衾もやむなし)
幼女「明日は何をする?」
俺「倉庫の整理でもしようかと思ってな」
幼女「エロゲー倉庫?」
俺「じゃなくて、ちゃんと家の物入れてるほう。放置しっぱなしだったからな」
幼女「ん。手伝うよ。アルバムとかあるの? お前の子供時代が見たい」
俺「つまらんと思うけどなー」
俺(やばいムラムラしてきた……だって柔らかいんだもん……)
幼女「くー……くー……」
俺(ふっ、助かった! よし、エロゲー倉庫にある予備のノーパソを使ってオナニーだ! 微少女行くぞ! 今日はたぬきそふと!!!!)
俺(く……しがみついてきてる手を……離せない……!)
俺(うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお……ダメだ……これはダメだ……! 寝顔が犯罪的に可愛い!)
俺(犯罪者だから! おてて後ろに回るから!!)
俺(生殺し……朝まで……生殺し……ざわ……眠姦は嫌い……嫌いなんだって……だからそういうこと考えちゃダメだ……)
俺(マ、マツコ!マツコデラックス!!!!)
幼女「朝だ、起きろ」
俺「ぐふ……スゲー嫌な夢見た……」
幼女「マジか」
俺「学校生活送ってるんだけど」
幼女「……なんかヤなことでも思い出される感じだったのか?」
俺「モテモテだったんだ」
幼女「どういうことだよオイ」
俺「相手は谷亮子とマツコデラックスと細木数子だった」
幼女「……モテたのならいいんじゃ?」
俺「ばっ……よくねーよ! 全然よくねーよ! マジもう、マジもう! うわ朝立ちが無い! え? ひょっとしてこれ夢精してるの!? ひぃ! べちょべちょ!」
幼女「……ゴハンできたら呼ぶからな」
俺「ぎいいいいいいいいいいいいえええええええええええあんまりだあああああああああうわああああああああああああああああああ」
幼女(あの夢は夢じゃなかったのか……マジで二度寝してたときにあれやってたのか……)
幼女(あの汁が精子なわけか)
幼女(お母様に聞いてたが、実際見るのは初めてだ)
幼女(そして寝てても何の問題もなく分泌されると)
幼女(なるほどなー)
幼女(なるほどなるほど)
幼女「おーい! ゴハンできたよー!」
俺「さて、倉庫の整理と行こうか」
幼女「掃除用具の準備は万端だぞ。それで、結局あの後ズボンとか布団とかどうした?」
俺「聞かないでくれ、俺の夢精童貞はマツコちゃんに取られたんだ」
幼女「? よくわからんけど、始末は私がしたほうがよかったかもしれない」
俺「どんだけ虚しいんだよそれ、冗談じゃない」
幼女「すまん」
俺「さーほらちゃきちゃきゆくぞ」
幼女「うぃっしゅ」
幼女(昨日の夜は、こいつと一緒に寝るだけで満足して見失いかけたけど)
幼女(私はこいつとセックスして既成事実を作り、結婚するために来てるわけで)
幼女(しっかりして欲しいとか、可愛がって欲しいとかいうのは、あくまでその後の話であることを忘れてはならないな)
幼女(でも、一度真面目に考えてみるのもいいかもしれない)
幼女(なぜ、こういう事態が起きているのか?)
俺「うえっ、げほっ、ごほっ……」
幼女(なぜ、お母様が私と接触したのか?)
幼女(なぜ、私がこいつの子供をはらむということになり)
幼女(なぜ、お母様はそれを快諾したのか?)
俺「これ……おふくろの日記かー……」
幼女(最初の彼との出会いは、お母様の話の中だったな)
幼女(何故か、気が合ったのだ)
幼女(それどころか、根源的な親しみすら覚えた)
幼女(たびたび孤児院に来ては私に会うその人を)
幼女(私は好きになった)
幼女(そしてその人は話したがった)
幼女(素敵な王子様の話を)
俺(なんかこの辺りから情緒不安定になってんのかなー……殴り書きになってる)
幼女(素敵なお姉さんの素敵な王子様)
俺(寂しい、人肌恋しい)
幼女(私はいつしか憧れていたんだ)
俺(子どもができてしまった、産むしか無いがどうしろというのだ、父親が誰かもわからずに)
幼女(そして、好きになっていた)
俺(孤児院に預けた)
幼女(それを伝えたとき、一瞬だけ彼女は顔を硬直させてから、困ったような笑顔になったことを覚えている)
俺(私はとんでもないことをしてしまったのではないかと思うと、彼女に申し訳なくて仕方がない)
幼女(そこからの日々は厳しくも楽しかったな)
俺(迎えに行こう、そして贖罪をしよう。いつかあの彼女が私の家族になってくれる日を夢見て)
幼女(仕事もできるのに家事も完璧とは、お母様はすごい)
俺「なあ」
幼女「……?」
幼女「どうした?」
俺「あいつの電話番号が知りたい」
俺(ワケが分からん)
幼女「ぜろ、はち、ぜろ、……」
俺(何だこれは)
幼女「さん」
俺(どういうことだよマジで)
俺(ぐるぐるぐるぐる……)
俺(すごいぐるぐるする)
俺(速度がうちの母親そっくりなのも当然だよ)
俺(口調が母親そっくりなのも当然)
俺(早く既成事実を作ってしまわないといけないのも当然)
俺(彼女が俺に愛着を感じ、俺が彼女に愛着を感じるのも当然)
俺(あいつの子供だから!)
俺(あいつでしか日本語知らねーから!)
俺(兄妹だから!)
俺(だって兄妹だから!)
俺「悪い、ちょっとお前は別の部屋行っててくれ」
幼女「そうか? ……なんかあったのか? 妙な予感がする」
俺「いいから!」
幼女「ひっ……なんだ怖いな……」
俺「……悪い」
ぴっぴっぴっぴっ……
ぷるるるる……
ぴっ
俺「おい!?」
俺「おふくろか!?」
おふくろ「そうだが」
おふくろ「ヤケに早かったな」
俺(俺電話苦手なんだよ糞糞糞糞)
俺「あのなぁ!」
おふくろ「その声色だと、全部知ってるってわけだな」
俺「そうだよ! てめぇ、覚えとけよマジで」
おふくろ「今更妹として見れるか? 無理だろ?」
俺「余裕だよ、ほえづらかくなよ糞ババァ、そのうちブッ殺してやる」
おふくろ「それならあの子の感情はどうなる? 長い間恋焦がれた王子様が、ちゃんと理想という白馬から降りてきてくれたあの子の感情は?」
俺「っ……」
おふくろ「私を殺すと言ったが、私抜きで、お前は生きていけるとでも?」
俺「……」
おふくろ「あるいは」
おふくろ「あの子と一緒なら頑張っていけるかもだけどねー」
俺「今まで」
おふくろ「?」
俺「最低限の尊敬はしてたつもりなんだけどな」
おふくろ「許せないか?」
俺「たりめーだろマジで、ホント許されると思ってるの?」
おふくろ「正義が自分にあると思い込める状況なら、お前は口が達者になるんだな」
俺「……」
おふくろ「あのなあ、お前は私が何も考えてないみたいに思ってるかもしれないが、目の前で実の兄貴に恋焦がれちゃってる自分の娘を見てることを考えないのか?」
おふくろ「とんでもない失敗だと思ったよ、同時にちょっと嬉しかった自分にまた腹が立った!」
俺「いや……それは……自業自得……」
おふくろ「開き直るつもりもないけど、お前も浅い、薄っぺらだ」
俺「ぐ……(勝てない……)」
俺「じゃあどうしろっていうんだよ……」
おふくろ「好きなように選べばいいだろ」
おふくろ「こっぴどく振ればいいんじゃねーの」
おふくろ「ちょっとずつ遠ざかってもいいと思うぞ」
おふくろ「事情を話して兄妹になるのもありだ」
おふくろ「それとも全てを忘れて夫婦になるか?」
俺(……)
おふくろ「結婚するなら、金銭面の援助は約束する」
俺(どうしろっていうんだよ……)
おふくろ「返事は行動でよろしく」
おふくろ「……」
おふくろ「……」
おふくろ「……選択する権利が、お前にはあると思った」
おふくろ「……」
おふくろ「……もう言う機会もないと思うけど」
おふくろ「……………………その」
おふくろ「………………………………………………………………ボソ」
ぷちっ
俺(謝られても困るんだよ……)
俺(んだよ……わけ分かんねーよ……)
俺(忘れられるか!?)
俺(今更妹として見られるか!?)
俺(あいつを傷つけられるか!?)
俺(真相を伝えないまま終わりにするのか!?)
幼女「終わったか?」
俺「……ああ」
幼女「どうしたんだ」
俺「……」
俺「そうか……」
俺「悪いが、お断りだ糞ババァ」
幼女「は?」
俺「最強完璧完全無欠の主人公たる俺が、超越存在のデウス・エクス・マキナを召喚した」
幼女「おい、どうした、大丈夫か、わけわかんねーぞ」
俺「大丈夫だ、問題ない」
幼女「てめーニコ厨かよ」
俺「俺はニコ厨だが、お前は俺の許嫁か?」
幼女「?」
幼女「そうだ」
俺「近親相姦に興味はあるか?」
幼女「……」
幼女「は?」
「あのさ」
とてつもなく微妙で複雑な顔で、女産婦人科医が問いかけてくる。
「近親相姦なんですが、っていきなり言われても、マジで困るんですけど」
隣には、俺の嫁、兼妹。一緒に手を握りながら、真剣な顔で医師を見つめる。
超絶美人で、むちゃくちゃ家事もできて、正直言ってこの世でこいつより可愛い奴はいないんじゃないかという感じの嫁である。
「近親相姦だ」
「いや、そうじゃなくてね」
医師が溜息をつく。
「いや……もう……いやそうじゃなくて……ああ、分かった」
しばらく考えた後、合点が行ったように一人うなずく。
「その子供、無事産みたいってわけ?」
少し膨らみかけた嫁の腹に目をやりながら、彼女は言う。
「はい」
「……なんというか、あれだよ、近親相姦で奇形や流産の数が増えるっていうのは、あくまで一つの説だから」
「でも、なんか嫌な予感がするんだ」
「こいつの勘はよく当たるんです」
「お兄ちゃんといつも一緒にいるからなんかもう勘が冴えまくりだ」
「ふひひ!」
「はー……全くもう、病室でイチャつかないでよ」
呆れられているし、二人のうち一人の看護師も、くすくす笑っている。
もう一人は何か気持ち悪い物を見るような目だけど、それがどうしたというのだ。
妹が兄と突き合っちゃいけないっていうルールは、誰が決めた?
仮に本能的に人間がそれに嫌悪感を催すとして、幸せを捨ててまでそれを捨てる必要はないとは思わないか?
「ぶっちゃけ流産なんて内臓の健康とストレス次第みたいなもんよ。安心しなさい。この私が最後まで付き合いましょう。三食の栄養から胎教用CDまで」
「おー……かっこいいっす、やったな!」
「うん……愛してるよお兄ちゃんっ」
「俺もだっ」
「いや、キスは家でやってくれよ……」
おわり
はしょるなああああああ
EDまでの道のりが見たいのだ・・・
つまり支援
115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 03:23:21.96:7b0UR5XA0EDまでの道のりが見たいのだ・・・
つまり支援
ゴールするにはまだはやい
116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 03:23:26.48:aDy5qJ4G0
オナニーに付き合ってくれてありがとう
終わる
語られなかった部分はいろいろ想像してやってくれ
そして俺は>>1ではない
以下は脳内で勝手に決めてた姓名
幼女 冴葉さくら
母 冴葉(旧姓も冴葉)名前知らない
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 03:26:40.73:P/B5rzNe0終わる
語られなかった部分はいろいろ想像してやってくれ
そして俺は>>1ではない
以下は脳内で勝手に決めてた姓名
幼女 冴葉さくら
母 冴葉(旧姓も冴葉)名前知らない
……終わったのか…?
125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/03(火) 08:40:47.63:IskIPpWjQ
乙
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