ヒトラー「人類補完計画だと!?……なんと愚かなっ!」
ヒトラー「ドイツからチルドレンが?」

1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 17:48:08.15:7XpUKWAH0
このスレはヒトラー「人類補完計画だと!?……なんと愚かなっ!」の続編です
ですので前作を見てからの閲覧を推薦します

前スレ
ヒトラー「人類補完計画だと!?……なんと愚かなっ!」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1308645666/

 
2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 17:48:48.45:HAWTg2eq0
待っていた

 
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 17:50:26.50:7XpUKWAH0

   「アスカ来日」


第5使徒戦からしばらく経ったある日

ミサト「ええ、これからの使徒戦はより厳しいものが想定されるわ、シンジ君とレイだけではいずれ持たなくなってしまうかも知れない」

ミサト「だからチルドレンとエヴァの数を増やして、戦力増強ってわけよ」

ヒトラー「なるほど……確かにこの間の使徒戦もキツイものがありましたからね」

ヒトラー「戦力増強は良い判断でしょう(………それにしてもドイツからとは……本では分からない今のドイツについて知るいい機会かもしれん)」

数日後

ミサト「どう、ヘリからの眺めは?」

ヒトラー「ええ、中々良い気分ですよ(羽ではなく回転するプロペラと呼ばれるもので垂直に飛べるヘリコプター)」

ヒトラー「(原理自体はあのころからあったが、やはり色々と興味深いな)」

ヒトラー「……それにしてもいいのですか?チルドレンがネルフ本部にいなくて」

ミサト「大丈夫よ、本部にはレイがいるもの」

 
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 17:53:47.49:7XpUKWAH0

ヒトラー「しかし零号機一機ではなんか遭った時大変では?」

ミサト「万が一の時には、すぐ戻れるから心配要らないわ……な~にそれともレイと二人っきりのがよかったかしら~?(たまにはからかってやるわ)」

ヒトラー「私と彼女はあなたが思っているような関係じゃありませんよ」

ミサト「そ~んなこと言っちゃって~、この間の使徒戦の後なんて甘い空気プンプンだったじゃない!(レイがあんなに感情だしたの初めてじゃない?)」

ヒトラー「ハハッ……私にとって彼女は妹みたいなものですよ(……妹か……そういえば私の親族はろくなヤツがいなかったな……信用できたのは、母と姪のゲリ位だ……)」

ヒトラー「(………ゲリ……私が真に愛した女性は……結局私のせいで死んでしまった……もっと君のことを理解していれば……)」

ミサト「妹ね~まっそれも愛の形よね~(……そういえばシンジ君、前に私は他に愛する人がいるって言ってたけど誰かしら?)」

ミサト「(報告書を見る限り、誰かと付き合っていたなんて書いてなかった筈だけど………)」

ヒトラー「…………葛城一尉」

ミサト「なにかしら?……(本当、からかっても動揺一つしないわね……おもしろくないわ)」

ヒトラー「………あなたは誰かを愛したことはありますか?」

 
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 17:57:03.33:7XpUKWAH0

ミサト「……何故そんな事聞くの?(加持君とは………もう久しく会ってないわね)」

ヒトラー「……いえ、そんな深い意味はありませんが……ただ何となく気になってね」

ミサト「………昔はそういう人もいたけどね~……今は特に恋愛感情を持つ相手はいないわ」

ヒトラー「そうですか……(彼女も色々と事情がありそうだな)」

ミサト「(それにしても彼と話してると、彼が中学生って事をつい忘れてしまうわね)」

しばらくして

ミサト「ここがオーバー・ザ・レインボーよ!」

ヒトラー「………(未来の空母というから期待していたが……今まで観てきたハイテク機器から比べると特に気になるものもないな)」

ミサト「……あら、あんま楽しくなさそうね」

ヒトラー「………昔船酔いしたことがあってね、それ以来実は船は苦手なんですよ(国連軍の船だからな……連合国の遺産などあまり長時間は居たくない)」

ミサト「あらそうだったの……ならやっぱり本部に入ればよかったんじゃない?」

 
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 17:59:53.78:7XpUKWAH0

ヒトラー「……いや、弐号機パイロットには早めに会っておきたかったのでね」(なにしろわが祖国から来るのだ、どんな人間か一刻も早く確認せねばならない)」

アスカ「ヘローミサト!元気にしてた~?」

ミサト「久しぶりねアスカ!……あら背伸びたんじゃない?」

アスカ「他もちゃんと女らしくなってるわよ」

ミサト「紹介するわ、こちらがエヴァ弐号機のパイロット惣流アスカラングレーよ」

ヒトラー「……(女性か……だがフロイライン綾波とは対照的な雰囲気だな……綾波嬢が静寂を表すなら彼女は……お転婆娘と言ったところか)」

ヒトラー「(金色の髪に青い目……間違いなくゲルマン人だな……だがそうりゅうという姓……ヤパンの血も混ざっておるのか?)」

ヒトラー「(出来れば純血であって欲しかったが……まあいい、薄汚いユダヤの血が混ざってなければ)」

アスカ「……で、噂のサードチルドレンは?」

ミサト「彼よ」

アスカ「冴えないわね」

 
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:01:56.78:7XpUKWAH0

ヒトラー「Ich freue mich, Sie kennen zu lernen.Fraulein asuka」初めましてアスカお嬢さん

ヒトラー「Ich freue mich, Sie zu sehen.」お会いできて嬉しいです

ヒトラー「Mein Name ist shinji ikari」私は碇シンジといいます

ミサト「なっ!?(どっドイツ語ぉ~!?……一体何で彼はドイツ語なんて分かるの?しかも発音まで完璧だわ)」

アスカ「へぇ~あんた見かけは冴えないけど意外とやるのね(……ただ今時フロイラインって……あんま使わないわよ……)」

アスカ「まっ、ちょっとドイツ語が喋れるからって調子に乗らないことね、…私が来たからにはあんたはもう用済みよ」

ヒトラー「ハハ……それは手厳しいね(相当自信があるようだな……一体どれだけの実力が?)」

 
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:04:07.11:7XpUKWAH0

数分後

艦長「おやおや、ボーイスカウト引率のお姉さんかと思っていたが、それはどうやらこちらの勘違いだったようだな」

ミサト「ご理解頂いて幸いですわ、艦長」

艦長「いやいや、私の方こそ、久しぶりに子供たちのお守りができて、幸せだよ」

ミサト「このたびはエヴァ弐号機の輸送援助、ありがとうございます」

ミサト「こちらが非常用電源ソケットの仕様書です。」

艦長「ハッ、大体この海の上であの人形を動かす要請なんぞ、聞いちゃおれん」

ミサト「万一の事態に対する備え、と理解していただけますか?」

艦長「その万一の事態に備えて、われわれ太平洋艦隊が護衛しておる、いつから国連軍は宅配屋に転職したのかな」

副艦長「某組織が結成された後だと、記憶しておりますが」

艦長「オモチャ一つ運ぶのにたいそうな護衛だよ。太平洋艦隊勢揃いだからな」

 
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:06:23.12:7XpUKWAH0

ヒトラー「(なんて嫌な奴らだ!これだからアメ公はっ!)」

ミサト「エヴァの重要度を考えると、足りないくらいですが」

ミサト「では、この書類にサインを」

艦長「まだだ!エヴァ弐号機および同操縦者は、ドイツの第3支部より本艦隊が預かっている、君らの勝手は許さん!」

ミサト「では、いつ引渡しを?」

副艦長「新横須賀に陸揚げしてからとなります」

艦長「海では我々の管轄だ、黙って従ってもらうぞ」

ヒトラー「ちょっと待っていただこうか(もう我慢ならん!此奴等好き勝手言いおって!)」

艦長「誰だね君は、ここは子供の来るところじゃないぞ」

ヒトラー「人類の危機を救った相手を子供と一言で片付けるのはいかがなものかと……」

艦長「まっまさか!?……エヴァのパイロットか!?」

ヒトラー「いかにも……サードチルドレンの碇です」

 
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:08:39.33:7XpUKWAH0

ミサト「ちょっ!シンジ君!?勝手に喋っちゃダメよ!?(まずいわ、ここでシンジ君怒ったら一悶着起こるわよ)」

ヒトラー「葛城一尉、少々黙っていてくれたまえ」

ミサト「……はっ!申しわけありません!(これじゃあ、どっちが上か分からないわね……でも何故か彼にこう言われると逆らえなくなるわ)」

ヒトラー「……それで、あなた方は弐号機の権利を譲るつもりはないと?」

艦長「……当たり前だ!エヴァだかなんだか知らんがあれは海の上では我らが管轄する!(上官を黙らせた!?此奴何者だっ!?)」

ヒトラー「……では海の上で万が一使徒と遭遇したら?」

艦長「あんな化け物、我らだけで十分だっ!」

ヒトラー「お言葉ですが、使徒に通常兵器は効きません……こんな船で倒せる程奴らは、甘くはありませんよ」

艦長「こんな船だとっ!?……貴様我々を侮辱するつもりかっ!?」

ヒトラー「侮辱?……私は事実を述べただけだが」

艦長「馬鹿がっ!そんな根拠もない戯言聞いてられるかっ!」

 
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:11:16.71:7XpUKWAH0

ヒトラー「馬鹿は貴様らだろうがっ!使徒に通常兵器が効果ないことは既に戦自が証明済みだっ!」

ヒトラー「それなのに貴様らは先程から下らんプライドだけで物事を判断しおって!」

ヒトラー「そんなモノ軍人でも何でもないっ!ただの愚か者だ!」

艦長・副艦長「なっ!……(此奴!本当に子供かっ!?)」

ヒトラー「……………まあいいでしょう」

ヒトラー「万が一、使徒が襲来して我々に被害が出れば恥を掻くのは貴方がたなのですから」

艦長「……なっ何が言いたいのかね?」

ヒトラー「素直にエヴァを使っていれば勝てた戦いをプライドに囚われたがためにそうせず敗北」

ヒトラー「人類は貴重なエヴァと二人のパイロットを愚かな軍人のせいで失った」

ヒトラー「……もしそんな事になったら誰が責められるか分かりますよね?」

ヒトラー「そう、プライドに囚われた愚かな軍人……あなたたちです」

 
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:15:20.91:7XpUKWAH0

ヒトラー「……………いや責められるのがあなたたちだけならまだいいほうでしょう」

ヒトラー「ですが、もしそうなったらこのオーバー・ザ・レインボーの大元を編成している合衆国全体の責任となります」

ヒトラー「そうなったら一体アメリカはどうなるのでしょう……」

ヒトラー「世界の中心として常に脚光を浴びていたのが嘘のようになり、たかが一人の軍人のせいで世界を破滅の危機に導いた史上最悪の国家としてその悪名を世界に轟かす」

ヒトラー「誇り高き星条旗も今や悪の象徴、……」

ヒトラー「……………なかなか素敵な未来予想図じゃありませんか艦長?」

艦長「…………」

ヒトラー「どうです、これでもまだエヴァは貴方がたの管轄で?(寧ろ私としてはアメリカが悪の国家になるのは喜ばしいがな……だがこんな無能のせいで死ぬわけにもいかぬ)」

艦長「………わっわかった、エヴァ弐号機は現時点をもってその権利を太平洋艦隊からネルフへと譲渡する」

ヒトラー「………懸命な判断ですな艦長(………久々にいい気分だ、馬鹿なアメ公が狼狽えておるわ!)」

 
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:17:12.46:AluPTc4tO
かっけぇ

 
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:17:54.14:7XpUKWAH0

ヒトラー「…………葛城一尉」

ミサト「……………(太平洋艦隊の艦長を脅すなんて一体何を考えてるのシンジ君!?)」

ヒトラー「葛城一尉!」

ミサト「……ハッ!なっなんでございましょうか!?(やっぱり彼普通じゃないわ………あんな事もあったしもしかして本当にヒトラーの生まれ変わりだったりして?)」

ヒトラー「艦長閣下の気が変わる前にあのサインを書いてもらいなさい」

ミサト「ハッ!畏まりました」(……いや流石にそんなことありえないわよね)」

ミサト「………それでは艦長、改めてこちらにサインを」

艦長「………あっああ……これに書けばいいんだな」

少し離れた場所

加持「……………(葛城の様子見に着たらこいつは凄いものを見せてもらったな)」

加持「……………(碇シンジ君………変わり者とは聞いていたが、こいつはそんな次元じゃない)」

加持「……………(オーバー・ザ・レインボーの艦長を脅す奴が変わり者なんて一括りには出来るはずがない)」

加持「………碇司令、あなたの息子さんとんでもない奴みたいですな」

 
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:20:13.92:7XpUKWAH0

ミサト「なんであんたがここにいるのよ~!?」

加持「彼女の随伴でな、ドイツからの出張さ」

ミサト「くぅ~!十分考えられる事態だったのに~!」


アナウンス「第3小隊は予定どおり発艦、到着の第7小隊は、第2デッキに上がってください」

加持「今付き合っている奴とか居るの?」

ミサト「それがあなたに関係あるわけ?」

加持「あれ?つれないな~」

加持「………ん?(あそこにいるのは………シンジ君か)」

加持「やあ、君は確か碇シンジ君だよね?」

ヒトラー「ん?……いかにもそうだが、貴方は一体?私は貴方とは初対面のはずだが………」

 
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:23:08.58:7XpUKWAH0

加持「そりゃあ知ってるさ。この世界じゃ、君は有名だからね。何の訓練もなしに、エヴァを実戦で動かしたサードチルドレン」

ヒトラー「……いえいえ、そんな大したことじゃありませんよ(………この男、一見何も考えてなさそうな軽男。………だがこの目付きかなりの修羅場をくぐり抜けてきた目付きだ)」

加持「いや、そんな事普通はできないさ、……才能があるんだろう君には(先程までのただならぬ気配はもう消えてるな、だが普通の中学生の顔つきじゃない、さすが碇司令の息子と言ったところか)」

ヒトラー「ハハッ、褒め言葉として受け取っておきますよ………それで貴方は?(………油断ならぬ相手だな)」

加持「おっと自己紹介がまだだったな、すまない………俺は加持リョウジ、セカンドチルドレンの保護者名目でドイツから来たんだ」

ヒトラー「ほう、彼女のお供ですか……それはそれは、遠いところからわざわざお越しい頂いて恐縮ですな」

加持「いや、なかなか楽しい船旅だったよ………それじゃまた後で(さっきまでの姿が嘘のようだ、彼は一体?)」

ヒトラー「(胡散くさい男だ………ああいう男はどうも信用ならんな)」

加持「どうだ、サードチルドレンの感想は?」

アスカ「見かけよりはやるみたいだけどね、………ちょっとドイツ語喋れるからって調子に乗らないでほしいわね」

加持「しかし彼は初めての実戦で40%以上のシンクロ率を記録してるんだぞ」

アスカ「嘘っ!?」

 
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:25:09.49:7XpUKWAH0

しばらくして

ヒトラー「ところで葛城一尉」

ミサト「なにかしら?」

ヒトラー「さっきの加持という男とずいぶん親しくしていたが、知り合いか?」

ミサト「あの馬鹿のこと?……むかしちょっと縁があってね」

ヒトラー「なるほど…(大方昔の恋人と言ったところだろう)」

アスカ「サードチルドレン!」

ヒトラー「ん?……ああフロイラインアスカか」

アスカ「ちょっと付き合って」

 
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:27:48.63:7XpUKWAH0

数分後

ヒトラー「ほう……これが弐号機か(弐号機は赤基調か……赤自体はハーケンクロイツにも使用しているがこの配色は共産主義を連想させて嫌だな)」

アスカ「どう弐号機は?素敵でしょ……あんたの乗っている初号機や零号機とは一線を画す物なのよ!」

ヒトラー「具体的にどう違うんだい?(黄色の部分を白か黒にし、どこかに鉄十字を入れたいな……いや寧ろ親衛隊風に黒に塗り替えてしまうのもというのも中々)」

アスカ「所詮、初号機と零号機は開発途中のプロトタイプとテストタイプ……訓練無しのあんたがシンクロするのが良い証拠よ」

アスカ「けど弐号機は違うわ、これこそ実戦用に作られた世界初のエヴァンゲリオンなのよ……正式タイプのね」

ヒトラー「ほう……それは凄いな(……だが本当にそうだろうか?もしこの弐号機がそんなに凄いならなぜもっと早く本部に配備しないんだ?、使徒が最も多く来る本部に)

ドッカーン!

ヒトラー「なっ何が起きた!?(まさか本当に使徒か!?)」

アスカ「水中衝撃波!」

アスカ「爆発が近いわ」

ヒトラー「あの巨体、やはり使徒かっ!」

アスカ「あれが本物の!?」

 
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:29:56.90:7XpUKWAH0

ヒトラー「一度葛城一尉のところに戻るぞ!」

アスカ「チャーンス!……って勝手に仕切るんじゃないわよ!」

ヒトラー「馬鹿がっ!今そんな事言ってる場合じゃないだろっ!」

アスカ「ちょ!ちょっと!?待ちなさいよ!」

………

アナウンス「各艦、艦隊距離に注意の上、回避運動!」

副長「状況報告はどうした!」

無線「シンベリン沈黙、タイタス・アンドロニカス、目標、確認できません!」

艦長「くそぉ!何が起こっているんだ!?」

ミサト「ちわー、ネルフですが、見えない敵の情報と、的確な対処はいかがっすかぁ?」

艦長「戦闘中だ!見学者の立ち入りは許可できない!」

 
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:32:29.06:7XpUKWAH0

ミサト「これは私見ですが、どう見ても使徒の攻撃ですねぇ」

ヒトラー「まさか本当にここで使徒がやって来るとはね………葛城一尉、エヴァ弐号機の出撃準備を!」

艦長「待て!勝手なことは!」

ヒトラー「……先程のやり取り、もう忘れてしまったのですか?」

ヒトラー「敵が使徒である可能性が高い今、これより先の指揮権は特務機関ネルフのものとなります」

艦長「クッ!……」

ヒトラー「では葛城一尉、弐号機の出撃準備を」

ミサト「了解!………でもアスカはまだ実戦の経験が無いわ、一人で大丈夫かしら?」

ヒトラー「……なら私も一緒に乗りましょう、まったくの一人よりはいいはずです……出来ますね葛城一尉?」

ミサト「確かにそれならイケルかもね!」

 
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:34:38.58:7XpUKWAH0

…………

アスカ「な~んであんたが一緒に乗るわけ!?」

ヒトラー「君は初めての実戦だろう……なら経験者がいたほうがいい」

アスカ「別にあんたなんか居なくたってあたしは平気よ!」

ヒトラー「馬鹿を言うなっ!実戦を甘く見ていると死ぬぞ!?」

アスカ「なっ!…何よ、何もそんな威張ることないじゃない……(なんなのよこいつ、いきなり恐ろしい目付きしたわ)」

ヒトラー「とにかく、もう今は時間がないから早くプラグスーツに着替えてきなさい」

アスカ「わかってるわよそんくらい!………覗くんじゃないわよ!」

ヒトラー「そんなことしないさ」

アスカ「ふん!どうだか!」

 
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:37:22.76:7XpUKWAH0

スタスタスタ

ヒトラー「……やれやれ困ったお嬢さんだ」

ヒトラー「…………ん?、そういえば私のプラグスーツを忘れてきてしまったな」

ヒトラー「まあいい、私服でも乗れなくはあるまい……初めて乗った時も私服だったしな」

数分後

アスカ「で、あんだけあたしに言ったってのにあんたプラグスーツ忘れたわけ?」

ヒトラー「ハハッ……面目ないな」

アスカ「あんた間抜けね」

アスカ「……ふんっ!特別措置よあたしのプラグスーツ、特別に貸してあげるわ」

ヒトラー「おお!……それはそれはかたじけない!」

アスカ「ただし!それはあたしのなんだから汚したら承知しないわよ!」

ヒトラー「ああそれは勿論さ、貸してもらった以上出来る限りきれいな状態で返すよう務めるよ」

アスカ「まっ、せいぜいあたしの華麗な操縦を見ておくといいわ」

 
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:39:31.67:7XpUKWAH0

ミサト「変ね……何かを探しているみたい……」

別の場所

加持「こんなところで使徒襲来、ちょっと話が違いやしませんか?」

ゲンドウ「そのための弐号機だ、予備のパイロットも追加してある、最悪の場合は君だけでも脱出したまえ」

加持「分かってます……それでは」

エントリープラグ内


アスカ「L.C.L. Fullung, Anfang der Bewegung Anfang des Nerven anschlusses.Ausulosung von Rinkskleidung.Synchro-Start.」

ビービービー!

ヒトラー「バグか?一体なぜ?」

アスカ「思考ノイズよ!邪魔しないでって言ったでしょう!」

ヒトラー「思考ノイズ?………ああそう言うことか(いつもの癖で日本語で考えてしまった)」

アスカ「もう!、あんたドイツ語分かるんでしょ!?だったらちゃんとドイツ語で考えてよ!」

ヒトラー「ハハッ……すまないな……では」

 
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:41:45.93:7XpUKWAH0

無線「オセロウより入電!エヴァ弐号機起動中!」

ミサト「うまくいってるみたいね」

副長「しかし、本気ですか?弐号機はB装備のままです」

ミサト「えっ?」

ヒトラー「どういうことだ葛城一尉?」

ミサト「今弐号機はB装備といって標準仕様の状態なの」

ミサト「それでそのB装備は水中での戦闘を視野に入れていないわ」

ヒトラー「つまり、この海に囲まれた場所で、水中に入るなと?」

ミサト「ごめんなさいね、こちらの確認ミスよ」

ヒトラー「……まあいい、今回は不問としよう、だが次からはこういった事態も想定しておくように」

ミサト「はっ!」

 
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:44:57.20:7XpUKWAH0

アスカ「まっとにかく海に落ちなきゃいいわけね(……ミサトとこいつ、上下関係は一体どうなってるのよ?)」

ヒトラー「……来た!……此処から先は気を引き締めていけよ」

アスカ「あんたなんかに言われなくたって分かってるわよ」

アスカ「それであいつは?」

ヒトラー「あそこだ」

ヒトラー「だが後58秒しかない、……葛城一尉!非常用の外部電源を甲板に用意しろっ!」

ミサト「了解!」

アスカ「ちょっと!?そのセリフ私が言うつもりだったのよ!」

ヒトラー「馬鹿、今そんなくだらんこと言ってる場合かっ!」

 
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:47:52.57:7XpUKWAH0

甲板作業員「予備電源出ました!」

甲板作業員「リアクタと直結完了!」

甲板作業員「飛行甲板退避!」

甲板作業員「エヴァ着艦準備よろし!」

副艦長「総員!耐ショック態勢!」

アスカ「エヴァ弐号機着艦しま~す!」

ヒトラー「………(こんな軽いノリで戦っていて大丈夫だろうか?……まあ彼女もゲルマンの血を受け継ぐ者、死にはしまい)」

アナウンス「目標!本艦に急速接近中!」


ヒトラー「来る!左舷9時方向!」

アスカ「外部電源に切り替え……切り替え完了!」

ヒトラー「武器は?」

アスカ「プログナイフで十分よ」

ヒトラー「あれが第6使徒か……おもったより大きいな」

アスカ「思ったとおりよ」

 
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:50:09.43:7XpUKWAH0

艦長「どうするつもりだ!?」

ミサト「使徒を倒すには近接戦闘がベストです」

アスカ「来たわね!……とりゃあっ!」

ガキンッ!

ガギエル「グボアッ!」

ミサト「アスカ、よく止めたわ!」

艦長「なんてこった……飛行甲板がめちゃくちゃじゃないか」

アスカ「な~んだ、使徒も案外大したことないのね」

ヒトラー「まだATフィールドも中和してない、油断するな!」

アスカ「ふんっ!そんなもん、あたしにかk……っ!?」

ヒトラー「馬鹿やろう!だからあれほど気を抜くなとっ!」

ヒトラー「うおっ!?(……まずいな海に落ちるぞ!)」

アスカ「キャッ!」

 
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:53:31.94:7XpUKWAH0

艦長「落ちたじゃないか!」

ミサト「正直B型で長時間の水中戦はキツイわ……でも短時間ならいけるはず!」

ミサト「まずは落ち着いて水中で奴に攻撃してその隙にもう一度、甲板に上がって態勢を立てなおして!」

ヒトラー「了解(ほう……葛城一尉もまともに作戦を考えられるようになってきたではないか)」

アスカ「ちょっと勝手に仕切らないでって言ったでしょ!」

ヒトラー「お前は少し黙ってろっ!」

アスカ「……っ!?(何よコイツ!勝手に仕切って勝手にキレて……でも何故か反論できないわっ!……ああ~もうムカツクっ!)」

ミサト「ケーブルの長さは!?」

副艦長「残り千二百!」

艦長「どうなるんだね!?」

ミサト「これならまだ大丈夫なはずです!」

ヒトラー「さて、どうにかせねばな……」

 
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:55:34.93:7XpUKWAH0

ミサト「ケーブルがなくなるわ!衝撃に耐えて!」

アスカ「……しまった!」

アナウンス「エヴァ、目標喪失!」

加持「お~い葛城ぃ~!」

ミサト「加ぁ持ぃ~!」

加持「届け物があるんで先行くわぁ~」

ヒトラー「葛城一尉!今は作戦に集中しろっ!(あの男逃げた!?……やはりどうも怪しいな)」

ミサト「はっ!もっ申しわけありません!」

アナウンス「目標!エヴァに再び接近中!」

ヒトラー「また来たか!……次は仕留めるんだ!」

アスカ「こっちだってそのつもりよっ!(くぅ~ムカつくぅ~!……こうなったら意地でもあいつを倒してやるわ!)」

 
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 18:57:35.58:7XpUKWAH0

アスカ「………って、動かないじゃない!」

ヒトラー「やはりB型じゃキツイか!?」

アスカ「どうすんのよ!」

ヒトラー「……(はて動かないとは参ったな……どうしたものか……)」

ヒトラー「……(……恐らくこのまま無理に攻撃をしても埒は開かない、奴のATフィールドもこのままでは中和できまいだろう)」

ヒトラー「……(ならどうするか……一つ作戦があるな、ATフィールドを中和せずに水中で奴を仕留められる唯一の方法が)」

ヒトラー「……(だが、この策は奴のコアが口の中にあることが第一前提だ……もし違ったら……いやそれはないな)」

ヒトラー「……(根拠はないが天の声がそう言っている気がする)」

アスカ「ちょっと急に黙ってんじゃないわよ!」

ヒトラー「来たな……」

アスカ「えっ……って口ぃ!?」

ヒトラー「動くな!このまま奴の口の中に入るぞ!」

 
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 19:00:54.72:7XpUKWAH0

アスカ「はぁ~!あんたバカァ!?気でも狂ったんじゃないの!そんな事したらおしまいじゃない!」

ヒトラー「うろたえるんじゃあないッ!貴様ゲルマンの血が入っているのだろう!?」

アスカ「ッ!(何よこの目、普通じゃないわ……でも何かしらこの感じ?何か心に来るような)」

ガギエル「ガゴオオオオオオオオオオオオオ!」

ヒトラー「っ!(あの奥に見える赤い光………間違いないコアだ!、やはり天は私を見てくださったかっ!)」

アナウンス「エヴァ弐号機、目標体内に侵入!」

ミサト「なんですって!(まずいわね!このままじゃ)」

ガギエル口内

アスカ「ちょっと!本当に大丈夫なんでしょうね!?」

ヒトラー「まあそう心配するなフロイライン、ドイツの神が味方している……もはや勝ったも同然だ」

アスカ「神ぃ~!?あんた真面目に一度頭見てもらったら?(なんて口では言ってみたけど……確かにもう負ける気がしないわ、何故かしら?)」

 
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 19:03:52.37:7XpUKWAH0

ヒトラー「プログナイフは?」

アスカ「辛うじて残ってるわ」

ヒトラー「よし、ならそのまま奴のコアに行け!」

アスカ「そうは言っても真っ暗でなにm……っ!(なんで!さっき迄本当に何も見えなかったのに!今ははっきりと奴のコアの位置がわかるわ!)」

ヒトラー「ハハッ、ドイツの神が本当にいるって分かっていただけたかな?」

アスカ「………今だけはその言葉信じてあげるわ……そうと決まったら行くわよっ!(何……この感じ?体の……体の奥底から血が漲ってくるわ!これが、ゲルマンの神の力!?)」

ヒトラー「ふっ……(彼女の体の奥に眠るゲルマンの血が目覚めつつある………いずれ完全に覚醒すればいかなる使徒であれ容易く倒せるようになるであろう)」

ヒトラー「………(時は再び動き出す……NSDAP復活の日は近い………ゼーレ共、せいぜい今を楽しんでおくんだな)」

アナウンス「目標!なにやら苦しんでいる模様!」

ミサト「一体何が起きているの!?(まさか!?弐号機が!?)」

 
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 19:06:08.47:7XpUKWAH0

ガキンッ!ガキンッ!

アスカ「おりゃあ!おしまいよ使徒!………こっちにはゲルマン魂があるんだからっ!」

アスカ「あんたなんかにはっ負けないのよっ!」

アスカ「ハアアアアアアアアアアッ!」

ガキイイイイイイイイイイイイインッ!

ガギエル「グボワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」

アスカ「やった!完全にコアが砕けたわ」

ヒトラー「やるじゃないかフロイライン!素晴らしいぞ!(ゲルマン覚醒の第一歩………といったところか)」

アナウンス「目標!活動を停止!」

ミサト「やったの!?(アスカ、シンジ君……無事にやってくれたのね)」

アナウンス「エヴァ弐号機浮上!……目標完全に沈黙を確認!」

ミサト「やったわっ!」

艦長「………本当に奴を倒したのか」

副艦長「………まさか子供に手柄を取られるとはな」

 
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 19:08:09.68:7XpUKWAH0

それからしばらくして

リツコ「また派手にやってくれたわね」

ミサト「水中戦闘を考慮すべきだったわー」

リツコ「あら珍しい、反省?」

ミサト「失礼ね、私も色々と変えていこうと思ったのよ」

リツコ「へぇー……(あの作戦以降、本当変わったわねミサト……シンジくんが良い影響を及ぼしてくれたのかしら?)」

リツコ「……ん?……ミサト」

ミサト「んー?」

リツコ「あそこにすごい貴重なサンプルがあるわ」

ミサト「ん?………アハハ!何よあれペアルックじゃない!」

ヒトラー「やあ葛城一尉、無事終わりましたよ」

ミサト「何よあんた達、二人でコントでもやるの?」

アスカ「ちょっと!そんな冗談はやめてよ!」

 
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 19:10:10.31:7XpUKWAH0

ヒトラー「ハハハ、これはお恥ずかしい姿を見せてしまいましたね……こんなことになると分かっていたなら自分用のを持ってきたのですがね」

ミサト「あぁ~こんな姿なかなか見れないじゃない!カメラ持ってくるんだったあ~」


リツコ「シンクロ値の記録更新じゃない」

ミサト「たった7秒間じゃ、火事場のバカ力でしょ」

アスカ「ねぇ、加持さんは!?」

ミサト「先にトンズラ!もう本部に着いてるわよ!あのバァーカ!」

 
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 19:12:12.85:7XpUKWAH0

加持「いやはや、波乱に満ちた船旅でしたよ、やはりこれのせいですか?」

加持「既にここまで復元されています硬化ベークライトで固めてありますが、生きてます間違いなく」

加持「人類補完計画の要ですね」

ゲンドウ「そうだ最初の人間、アダムだよ」

 
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 19:14:35.73:7XpUKWAH0
とりあえず書きためはここまでです。
皆さんご閲覧ありがとうございました。
今回は、以前より厳しいコメントも多くありましたが、これらの意見もしっかり受け止め次につなげていこうと思います。

 
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 19:16:11.88:dA+5P/ur0
乙!何だか神頼みが強すぎた感はあるけど悪くなかった。

 
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 19:19:51.27:7XpUKWAH0
ちょっと今から番外編を書こうと思います
即興で書くのでペースは遅くなります

 
98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 19:27:10.77:7XpUKWAH0

第5使徒戦から数日後のこと

ネルフ本部通路

ヒトラー「第5使徒戦、なかなか過酷だったな」

ヒトラー「だが、急ピッチで発案された作戦にしてはうまくいったほうだろう」

ヒトラー「フロイライン綾波も無事であったし、よかった」

ガチャ

ヒトラー「ん?」

ミサト「………あっ、シンジ君」

ヒトラー「おお、葛城一尉か、……どうした?折角勝ったというのに妙に暗いな?」

 
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 19:42:41.20:7XpUKWAH0

ミサト「………シンジ君、やっぱり私辞表を出すことにしたわ」

ヒトラー「ほう……どういう理由でだ?」

ミサト「……あれから、色々考えたのだけど私やっぱり指揮官には向いてないと思うの」

ミサト「いつも、めちゃくちゃなことばっかり言って、パイロットを混乱させ危機に陥らせたり、今までろくすっぽ偵察もしようとしなかったわ」

ミサト「作戦らしい作戦をちゃんと考えたのもこの間が初めて……しかもそれですら、貴方に修正を命じられたわ」

ヒトラー「………」

ミサト「私、感情的にもなりやすいし、今回は良くてもきっとまた同じことを繰り返してしまうわ」

ミサト「だから、これ以上パイロットを危険な目に合わせないためにも、やめることにしたわ」

ヒトラー「なるほど、そうですか…」

 
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 19:51:38.58:7XpUKWAH0

ミサト「ええ……だからあなたともここでお別れよ」

ミサト「色々嫌な思いさせて、悪かったわねさようなら」

ヒトラー「………一つ聞いていいかな?」

ミサト「………何かしら?」

ヒトラー「何故貴方はネルフに?」

ミサト「今から辞表出す人に聞く質問じゃないわね………まあいいわ、それくらい」

ミサト「………復讐よ、復讐」

ヒトラー「復讐?一体何の?」

ミサト「私のお父さんの仇、使徒よ」

 
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 20:04:28.76:7XpUKWAH0

ヒトラー「仇?あの使徒が?……失礼だがあなたのお父さんはいつお亡くなりに?」

ミサト「15年前、セカンドインパクトの時よ」

ヒトラー「セカンドインパクト?(西暦2000年、突如南極に隕石が落ちてきたがために発生したと言われる大災害何故そこで使徒が?)」

ミサト「シンジ君は知らないかも知れないけど、セカンドインパクトが隕石によるものってのは大嘘よ」

ヒトラー「なんと!?(胡散臭い話であるとも思っていたが、やはり単なる災害ではなかったか)」

ミサト「詳しくは言えないけど、あれ実は使徒によるものなの」

ヒトラー「使徒によるもの?……使徒は15年前に現れていたというのか」

ミサト「ええ、……それで私あの時、南極にいたのよ……お父さんと一緒に」

ヒトラー「失礼、話が見えないのだが?(当時まだ10代であろう少女がなぜ南極に?)」

ミサト「葛城調査隊……聞いたことない?」

 
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 20:23:04.14:7XpUKWAH0

ヒトラー「葛城調査隊?………まさかっ!?」

ミサト「そう……あの時私は、お父さんの調査隊に同行していたのよ」

ヒトラー「なるほどそういうことだったか(話が見えてきた……大方、父の調査隊に同行した彼女は突如現れた使徒に父を殺され……そして……)」

ヒトラー「ですが、あの調査隊に生存者は……」

ミサト「表向きはね……でも実はいるのよ生存者が……ただ一人の」

ヒトラー「………それがあなたか」

ミサト「ええ、そうよ」

ミサト「………あの時、父は私だけを救助カプセルに入れてくれてね」

ミサト「だから私は今も生きてるのよ……無傷とはいかなかったケドね」

ヒトラー「そうだったとは……」

 
132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 20:43:51.54:7XpUKWAH0

ヒトラー「ですがいいのですか?……こんなこと喋って(公に隠されているというなら、恐らく簡単に知っていい情報じゃないはずだ)」

ミサト「………まっ本当はあんま言わないほうが、いいんでしょうけどね……ネルフ内なら知ってる人も少しは居るし」

ミサト「……ただあんま表では言わないほうがいいわよ」

ヒトラー「ええ、分かってますよ……それは」

ミサト「まあ……っていうことだから尚更私は使徒を相手にしたら、冷静になれなくなってしまうのよ」

ミサト「そういうわけだから、私はやめることを選ぶわ」

ヒトラー「………そうか、君がそう言うなら私は止めまい(……だが、この組織あれだけ、知っている彼女をそう簡単に手放すだろうか)」

 
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 21:11:48.06:7XpUKWAH0

ミサト「以下の理由からこの辞表を提出します」

ゲンドウ「辞表の受理は出来ない」

ミサト「なぜです?理由を教えてください」

冬月「使徒がいつ来るか分からない今、君に勝手に抜けられては困るのだよ」

ゲンドウ「それに、君はかなりの機密情報を知っている……今さら抜け出すことは許されん」

ミサト「私のかわりなどいくらでもいるでしょう………それに機密と言っても、これくらいなら他にも知っているものも居ます」

冬月「いや、君の知っている機密情報は他の職員より上だ……勝手なことをされたは困る」

ミサト「つまり、私に今後も続けろと?」

冬月「そういうことだ……わかったら早く持ち場に戻りなさい」

ミサト「納得できません、何故そんなにやめてはいけないのですか?」

ゲンドウ「君が納得出来るか出来ないかなど関係ない……組織として君に抜けられては困る……ただそれだけだ」

 
149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 21:26:18.88:7XpUKWAH0

冬月「だが、それでも君が辞めたいというなら我々も然るべき措置を取らざるをえない」

ミサト「…クッ…………そうですかわかりました、……失礼します」

ピシュー

冬月「まさか、彼女から辞表が持ってこられるとはな……予想外だったな」

ゲンドウ「だがいかなる理由であれ、彼女が抜けることはあってはならない」

冬月「シンジ君に感化されたのか?」

ゲンドウ「……誰に感化されていようが知った事ではない……我々の取る態度は同じだ」

冬月「………(一体、何故彼女は辞表を?)」

ミサト「ということで私は辞めることすら許されないみたいだわ」

ヒトラー「………案の定そうだったか」

ミサト「………案の定?シンジ君まさかこのことを?」

 
155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 21:42:12.47:7XpUKWAH0

ヒトラー「いや、予想してたわけではないが……何となくそんな気がしてね」

ミサト「………一体私はこれからどうすればいいのかしら?」

ヒトラー「………辞めることが難しいなら、とりあえず当面は指揮官としての自分を磨いてみれば?」

ミサト「指揮官としての自分を磨く?」

ヒトラー「辞めることは出来ない、でも指揮官としての自分に自信は無い………なら指揮官としての力を付ける練習をするのです」

ミサト「練習………具体的にはどうやって?」

ヒトラー「葛城一尉、貴方は指揮官としての訓練は受けてないのでしょう?」

ミサト「ええ、歩兵としてならあるけど指揮官としては、余り無いわね」

ヒトラー「なら、これから指揮官として、必要なことを学ぶのです」

ヒトラー「これまでの貴方は、確かにあれでしたがヤシマ作戦を発案するあたり、全く才が無くはないはず」

ヒトラー「しっかりとした訓練をすれば伸びる可能性はあるはずです」

 
159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 22:00:00.93:7XpUKWAH0

ミサト「私に才が?」

ヒトラー「ええ、……伸び代はあるはずです」

ミサト「でも……いまさら何が出来るというの?」

ヒトラー「とりあえず先ずは基礎的な戦術論でも学んでみては如何かな」

ヒトラー「貴方は見たところ、突発的な発案能力はかなりあるみたいだが初歩的な戦術論を知らないようだ」

ヒトラー「それを学ぶだけでもだいぶ変わってくるはず」

ヒトラー「私の家にそういった本が何冊かある……よかったらお貸ししますよ」

ミサト「………何故貴方は私にそこまでしてくれるの?」

ミサト「私は、一度は貴方を殺しかけたようなものよ」

ミサト「本来なら、もう顔も見たくないはず」

ミサト「それなのに何故?」

 
163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 22:16:49.09:7XpUKWAH0

ヒトラー「自分でもよく分かりませんが、……何故か、貴方に才能を感じましてね」

ヒトラー「別にあのまま辞めるなら引きとめようとは思わなかったんだが、話が変わったようなのでね」

ヒトラー「どうせなら、もう少し賭けてみようかと(そう、これは掛け……掛けなのだある意味でのラインハルト進駐のような)」

ミサト「じゃあ、貴方は私を許してくれるの?」

ヒトラー「許す許さないなどは、まだ分かりませんがね(正直、女性指揮官などあまり好ましくはないし、彼女に才がある確率も五分五分だ)」

ミサト「そう……」

ヒトラー「まあ、でもそんな悲観しないでくださいあなたは指揮官としてはまだ若い(だがもし賭けに成功すれば、彼女はNSDAP復活の手助けになるやもしれん)」

ヒトラー「これから十分に可能性がある(本当は女性を士官にはしたくないが今は止む終えまい)」

ミサト「ありがとう、まさか貴方からそんな風に言ってくれるとは思わなかったわ」

ミサト「………貴方のご期待に添えられるかは分からないけど、もう少し頑張ってみることにしたわ」

ヒトラー「ハハッ、まあ期待していますよ葛城一尉」

 
164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 22:22:23.62:7XpUKWAH0

数日後

ピンポ~ン!

ミサト「あら何かしら?宅急便?」

宅配便「どうも~葛城さんのご自宅ですね~?碇さんから届け物で~す」

ミサト「っ!?(おっ重い!……シンジ君一体何を送ってきたの?)」

宅配便「それじゃ~ありがと~ございました~」

ガチャ

ミサト「いや~とんでもない重さだったわ……一体何が入ってるの?」

ガサゴソ

ミサト「手紙?」

 
166以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 22:31:27.82:7XpUKWAH0

手紙「やあ葛城一尉、ご機嫌いかがかな。早速だが君に戦術論を学んでもらうための本を送らせてもらった。」

手紙「どれもこれも、選りすぐりの素晴らしい本だ、全部合わせて100冊近くあるがしっかり読んでもらいたい」

手紙「勿論、本を読んだだけでは分からないこともあるだろうから、歴史上の優れた指揮官を紹介した映像資料も付けておく」

手紙「こちらも50枚くらいのDVD?がある。しっかり目を通しておいてくれ」

手紙「サードチルドレン碇シンジより」

ミサト「とほほ……そりゃないわよシンちゃ~ん(なんでDVDに?が付いてるのかしら?)」

                                                           終わり

 
170以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 22:36:58.08:7XpUKWAH0
番外編もとりあえず終わりです。
………正直言って、前作を見てこのスレを待っていてくれた方には申し訳ないです。
自分で書いてても、やはり違和感のあるところがチラホラ……単なるご都合主義スパシンと言われても仕方ないですね。

 
171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 22:40:34.00:72BsYMpY0
それでも良いから書いてくんろ

 
176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 22:49:39.97:y7U1XWkF0

自分はこういうスレ結構好きだから楽しく読ませてもらいました

 
182以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/28(火) 23:14:32.65:7XpUKWAH0
スレ建ちました、これより先も見てくれる人はこちらへどうぞ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1309270293/

 


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