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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:07:19.47:1PRvFG3C0
じいさん「ズボン破れて太ももあり…」
じいさん「パンツ蒸れて陰毛深し……」
孫「じいちゃん。その格言はもうさんざん聞いたよ」
じいさん「では、暗唱してみよ」
孫「ズボン破れて太ももあり。パンツ破れて陰毛深し。」
孫「竿をしごいては皮にも涙を注ぎ、射精を堪えては……えーっと…あー…、亀頭を驚かす…」
じいさん「暗唱できなくてはダメだぞ」
じいさん「いいか。よく聞きなさい。パンツ破れて――」
孫「だからさ!そんな格言、H君は知らないって言ってたよ!」
じいさん「……人に話したのか?」
孫「だってそうじゃん!格言なら皆知ってるものでしょ!それに、どこかの本にも載って無くてはおかしい!」
孫「学校の図書館さがしたってそんな格言のってないよ!」
じいさん「……」

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韓国からポーランドに輸出されるはずだった戦車、軽戦闘機、自走砲などの「K防産」、すべて霧散して夢と終わる可能性も…
2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:09:19.65:1PRvFG3C0
孫「まったく!そういうの、もうろく、って言うんだよ!明日学校だから僕もう寝るね」
じいさん「…………はぁ。困ったものだ」
翌朝
H「孫くーん!学校行こうよ!」
孫「あ、H君だ!じいちゃん、僕もう行くね!」
じいさん「待て、孫!」
孫「分かってるよ。……もう格言のことは誰にも言わないよ……」
じいさん「誰かに聞かれても知らないふりをするのじゃぞ?」
孫「分かってるって……」
孫「じゃ、行ってくるね!」
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:11:56.27:1PRvFG3C0
学校
友A「昨日の夜さ……三組のNさんに神さんが降りたらしいよ」
友B「え…マジで?この間なんて二組のMさんに昼間に降りてきちゃったらしいよ・・・」
友A「へえ。なんか、最初は凄く痛いらしいね」
友B「うん。Mさん泣いてたって」
ガラッ
孫「おはよう」
友A&B「おはよう孫!孫は昨日の――」
H「……おはよう」
友A「あ………。孫!中休みに昨日のテレビの話…しようぜ!」
友B「あ、ああそうだな。じゃあな!孫」
孫「あ……ちょっと、おまえら!」
H「…いいって。孫」
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:13:56.99:1PRvFG3C0
朝の会
教師「えー、もう知っている人も居るかもしれませんが、三組のNさんに、昨晩、オナ神様が光臨なされました」
児童達「ざわざわざわ」
教師「お静かに」
児童達「シーン」
教師「これにより、Nさんには名前が与えられました。Nさんは今日から、町子さんです」
教師「未だにオナ神様の光臨を受けていない女子、並びに、男子は今日からNさんではなく、町子様と呼ぶように」
児童「はーい!」
教師「よろしい。それでは、朝の会を終わりにいたします」
孫(そっか……Nさんは巫女様になったんか)
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:15:57.69:1PRvFG3C0
休み時間
友A「でもさ、なんで神さんが降りてくる子と降りて来ん子がいるンだろうな!」
友B「う~ん……、神さんのことは、わからんって」
友A「だよな~。神さんのこと知ろうとするんは罰あたりだって、うちのじっちゃも言うとったわ」
友B「家もだよ!親父がうるさいのなんのって……」
孫「そうなのか……」
友A「孫んところのじいさんも煩いだろ?怖いもんな。孫ん所のじいさん」
孫「えっ……あ、ああ、うん。もう耳にタコだよ」
孫(へんな格言なんて聞かされてるのは……家だけだよね)
H「……孫…、ちょっと、いい?」
孫「あ、H君!H君もこっちおいでよ!ねえ友A、友B!Hはクワガタ滅茶苦茶詳しいんだ!確か、明日の夜、皆で取りに行くって言ってたろ?H君も…」
友A「あ、悪い!俺飼育当番だったは」
友B「そういや俺は水やり当番だったな」
孫「え…」
友A&B「
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:18:13.62:1PRvFG3C0
孫「……まったく、…H君?」
H「気にしてないよ。気にしてない」
孫「……皆、H君がよそ者だって思ってるんだよ。余所の村から人が移ってくるなんて、めったにないんだって!だから最初はしょうがないんだよ」
H「………」
孫「直ぐに、H君も皆と仲良くなれるさ」
H「三組のC君は……?C君なんて僕よりも、後に来たじゃん…」
孫「それは………、個人差ってやつさ!家のじいちゃんが言ってたんだ!個人差ってのは誰にだってあるって!」
H「………うん」
孫「今日は一緒に帰ろうよ!」
H「うん」
きーんこーんかーんこーん
孫「あ、授業だ」
H「うん。あの、じゃあ帰りに僕のお願いをちょっと聞いてほしんだけども…」
孫「もちろん!帰りながら聞くよ!」
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:21:15.80:1PRvFG3C0
授業中
教師「私たちの村――オナ村の歴史については、皆さん各ご家庭でよく聞かされていることと思います」
教師「しかし、オナ神様の神様としての位置付けについては、各ご家庭では教わっていないはずです」
教師「それは何故かと言うと、オナ神さまが、オナ神様御自身のことをいたずらにお話しすることを、禁じておられるからです」
教師「オナ神様は、ご自身が非常に位の高い神様であることを奢りたくは無いとお考えの、非常に謙虚なる神様なのです」
教師「ですが、その昔、村の者たちがとうとうオナ神様にお願いしたのです」
教師「経典『男名荷為』の一説です。村人、皆恐れ多くも優しき神を言に顕わすことを欲す。神、これを拒む。あるもの、曰く、学舎にてのみ言伝えるはいかむと」
教師「要するに、村人たちがあまりのオナ神様の素晴らしさを口にできないことは、忍びないと。そこで、学校の授業として教えるのだけは許してくれませんか?」
教師「とお願いしたのです。心広きオナ神様はこれを快諾なさって、今日、こうやってありがたきオナ神様のことを皆さんは学校では学べるのです」
教師「皆さん?オナ神様に感謝を忘れてはなりませんよ?」
児童「はぁい!」
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:23:21.85:1PRvFG3C0
放課後――下校道
孫「うわぁ!入道雲!」
H「夏だね」
孫「夏休み早く来ないかなぁ~」
H「……孫君は、夏休みどこか旅行とか行くの?」
孫「え……?ああ、家はセンズリ様の拝礼会に今年は参加してないんだ。ほら…去年、お父さんとお母さん、死んじゃったからさ」
H「……、そっか。この村ではセンズリ様拝礼会に参加していないと村の外への旅行は認められないんだったね」
孫「……あのねぇH君。あんまり、『この村では』とか言わないほうがいいよ」
H「…あっ…ごめん」
孫「いや、僕は良いけどさ。気にしないけど。気にする人は気にするもん」
H「…孫君と会えてよかったよ」
孫「何言ってるのさ!……それにさ、僕、実はオナ神様の祟りなんて存在しないんじゃないかと思ってるんだ」
H「……えっ!?孫君そんなこと……言って良いの?」
孫「良いんだって!じいちゃんもね、オナ神の祟りなんてって…あっ、」
孫「ごめんH君……今の聞かなかったことにして…」
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:25:36.04:1PRvFG3C0
下校途中、二人は数十名の白装束を着た女の子達の行列に出会う
H「あっ……」
孫「あ……うわっ……厭なものに出会ったね…」
H「うん。……シコ目流し、だっけ?」
孫「そう。シコ目流し。オナ神様の光臨を迎えずに15になってしまった女の子達だ」
H「……僕の隣の家の長女の子も光臨を迎えずに15になったんだ。あん子が15になる日は大変だったよ…」
H「隣の家のお父さんからお母さん…おじいさんからおばあさんまで…一家総出で空を拝んでるの。光臨せよ!って叫んで」
孫「…、でも、光臨しなかったんだ」
H「そう。光臨しなかった。でも、……、そういう女の人達は、あのシコ目流しの行列に並ばされて、何処へ連れて行かれるんだろう?」
孫「これは……噂、っていうか、実は、…センズリ君から聞いた話なんだけど…」
H「ええ!?あのセンズリ拝礼会の御曹司の!?」
孫「H君声大きいよ!弟の方だけどね。ほら、同じクラスの」
H「あっ、ごめん……、ああ、彼か…」
孫「………、それでね、シコ目流しの行列はあのまま裏山に登って行って、転生の沼、っていう沼に皆入るんだって」
孫「その沼の底はオナ神様の口に繋がってて、輪廻転生するんだって。そして、今度はちゃんとオナ神様が光臨できる体に生まれ変わるんだって」
H「えっ……………そうなんだ」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:27:48.91:1PRvFG3C0
孫「…H君、別の道から帰ろう」
H「うん」
――別の道
孫「そう言えばさ、H君ってこっちに引っ越してくる前、どこに住んでたの?」
H「……、えっと…」
孫「大丈夫だって!僕は人に言ったりしないよ」
H「そうじゃなくて……言っちゃいけない決まりになってるらしいんだ……」
孫「なんでさ!おかしいじゃん。そんなの」
H「ねえ孫君。この村は基本的に………おかしいよ……」
孫「えっ…?」
H「……ううん!なんでもない!」
H「東京の……練馬っていうところに住んでたんだよ」
孫「とう…きょう村の…ねりま…???」
H「村じゃなくて、県だよ」
孫「けん??」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:29:55.16:1PRvFG3C0
孫「なんだかよく分からないけど……、変わったところから来たんだね」
H「え…っ、…ああ、そうかもね。………君らにとってはね」
孫「???変なH君。」
H「それよりも、僕この道は初めて通るや」
孫「これはね…へっへっへ、抜け道へ続いているのだ!」
H「抜け道…?」
孫「そう!いつも村に帰るにはおむすび山をぐるっと回らなきゃならないだろ?」
孫「この道はこの後山道に続いててね、ひねり沢経由であっという間に村に着く道なんだ!今のところ、知ってるのは僕だけ!」
H「へえ…」
――山道
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:31:58.73:1PRvFG3C0
―――山道
H「ねえ、孫君……さっき薄気味悪いお地蔵さんが転がってたよ」
孫「げ……、それどんな地蔵?」
H「えっと、おでこから、天狗の鼻みたいなの生やして、赤い頭巾被った…」
孫「あちゃー。この前の台風で倒れたのか…」
H「なにかまずいの………まさか、妖怪が出るとか…」
孫「えっ……、アハハハハ!妖怪なんてこのご時世に出るわけないよ!」
H「わ、笑わないでよ!都会では…意外と妖怪の方が怖がられてるんだよ!」
孫「へえ、そうなんだ。(とかいって何だろう?)」
孫「妖怪じゃなくてね、あのお地蔵様は寸止め様といって、オナ神様の神聖なる土地の入口に置かれるお地蔵様なんだ」
H「え…っ」
孫「どうりで、こんな絶好に道を誰も通らないわけだよ!おかしいとは思ってたんだよね~」
H「え、ねえ孫君それってやばいんじゃ…」
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:34:01.87:1PRvFG3C0
孫「大丈夫だって!僕なんてこの道もう一カ月くらい使ってるよ!」
H「……だれか、人に見られたりとかは…?」
孫「今んとこ、セーフ」
H「ほっ」
孫「でも、じゃあ今日はH君僕の家にきなよ。この山道を暫く登って、脇にそれて藪を通れば、僕の家の裏庭に出るから」
孫「その道なら誰にも見られることはないからさ」
H「是非そうさせてほしいな…」
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:36:02.54:1PRvFG3C0
H「はぁ、はぁ…凄い道だね……」
孫「そう?普通だよ」
H「はぁ、はぁ、僕なんて…、この村にきてから、はぁ、…コンクリート以外の、道を歩いたんだ」
孫「こんくりーと?」
H「そう。コンクリート。この村にはどこにも無いけど…」
孫「ふ~ん。あ、ちょっと寄り道しよう!よりたいところがあるんだ!」
H「おっけー。はぁはぁ、…でも、そこで、ちょっと休ませて…はあ」
孫「おっけー!もうすぐだから」
ガサガサ
ガサガサ
ガサガサ
孫「着いたー!」
H「はぁはぁ!休める!」
孫「ほらほら!H君こっち来て見なよ!凄い眺めだよ!」
H「はぁはぁ、待って…、………………っ!これは、…確かに凄い眺めだ!」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:38:16.40:1PRvFG3C0
孫「だろ?村が全部見渡せるんだ!」
H「凄い…。空が近い!そして…青い。凄いよ孫君!」
孫「でしょ?っへへ!しかも、ここは足場もちゃんとした固い岩でできていて、崩れる心配もなさそうなんだ!」
H「へえ!確かに、これは高い岩で……って、えっ……」
孫「どうしたの?H君?びっくりしたような顔して!」
H「孫君。………これが、コンクリートだよ」
孫「え?」
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:40:17.09:1PRvFG3C0
孫「こんくりーと……?へえ、岩の種類のことを言うんだ…」
H「違うよ!孫君コンクリートっていうのは人間が作り出したものなんだよ!」
孫「え……。あはは!そんなわけないよ!だってこの山は本来オナ神様以外中にいちゃいけないんだよ!」
H「……、僕、はやくこの山出たいよ…」
孫「H君……?」
孫「そうか。H君が怖いなら、もうこの山に登るのは止めよう!」
H「うん。……ありがとう」
孫「そのかわり!」
H「えっ?」
孫「最後に探検させてよ!」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:42:23.71:1PRvFG3C0
―――少年探検中―――
孫「ねぇねぇ!H君なんかあるよ!」
H「孫君!もうこのくらいにしようよ……」
孫「扉…?」
H「ねぇ…。さっきもさ!シコ目流しの話しとかさ!ここらへんの山怖いよ!」
孫「大丈夫だよ!シコ目流しの山は裏山!ここは、おむすび山だよ!」
孫「さぁ!れっつごー!」
H「うぅ…」
―――建物中―――
孫「うわー!四角い岩の部屋だ!」
H「コンクリートだよ……。物置……じゃなさそうだし。建物の構えは……まえにどっかで見たことがあるような…?どこだったかな…?」
孫「お!下へ下る階段発見!」
H「下の方に通り抜けられるんだ…」
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:44:24.13:1PRvFG3C0
―――階段降下中―――
H「ねぇ孫君。そろそろ引き返そうよ!」
孫「なんでさ!階段の下に出口見えてるじゃん!太陽の光が入ってきてるもん!」
H「だからだよ!それにこの階段、人が上り下りしてる形跡があるよ……」
孫「大丈夫だって!仮にここで誰かに見つかってもさ。その人だって黙って入ってきてるんだからさ!おあいこだって!」
H「はあ…。孫君のその無鉄砲さが羨ましいよ…」
孫「そろそろ下り終わるよ!」
孫「外に出る!………へぇ、こんなところがあったんだ…」
H「外…出た!………案外、普通だね」
孫「うん。でも、…………あれ、何だろう?」
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:46:24.90:1PRvFG3C0
声「おい。おまえら」
H「ひゃああ!」
孫「うわッ!………、あっ!シタオじゃないか!」
H「シタオ……って、センズリシタオ?!」
H (センズリ拝礼会の……次期当主…)
シタオ「孫。地蔵があっただろう?」
孫「台風で道下に転げ落ちたみたい。僕知らずに入ってきちゃったよ」
シタオ「……、地蔵は直させよう。ここにはもう来るな」
孫「もう来るつもりなんて無かったよ!でも最後に探検でもしようかと思ってさ!」
シタオ「探検……か」
孫「そうそう!シタオも一緒にどう!?あ、紹介するよ!このこ!H君って言って、このあいだ来たばっかりの奴なんだ」
H「あ……どうも」
シタオ「知ってらぁ。ババア共が大騒ぎしとったわ。外者入れるなんぞ、何考えてるだらか!なんて言っておったわ」
孫「…外者なんて…どうだっていいじゃないか」
H「いいんだよ……孫君…」
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:48:26.03:1PRvFG3C0
シタオ「俺も、そう思う。どこで生まれたかなんて、どうでもいい」
H「えっ?」
シタオ「H……つったか?宜しくな。しっとると思うが一組のセンズリシタオだ。学年は、お前らの一つ上で六年だ」
H「あ……宜しく…」
シタオ「なんだ?もっとしゃきっと頼むぜ!そんなんじゃ、孫に振り回されっぱなしだろ?」
孫「わははは!そのとーり!」
H「…、はは、よ、よろしく!」
孫「僕が’シタオ’って呼ぶのがシタオの方!センズリ君って言うのはシタオの弟で、こっちは僕たちと同学年!」
H「そうなんだ(孫君にシコ目流しのうわさを教えた方だ)」
シタオ「………お前ら、ここに来るのはこれで最後なんだろ?」
孫「うん。そのつもり」
シタオ「それが良い。そして、……最後ってんなら、俺の探しものを手伝わないか?」
孫「え?探しもの?」
シタオ「おう。孫も最後に思う存分探検したいだろ?」
シタオ「俺と一緒にいれば、万一村の大人たちに見つかっても叱られることは無いだろうぜ」
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:50:27.19:1PRvFG3C0
孫「で、探し物……って?」
シタオ「ああ。俺も実は……それの名前しかしらねーんだが」
孫&H「ゴクリ…」
シタオ「おなほーる、って言うんだ」
孫「おなほーる?」
H「………………は?」
シタオ「そう。聞いたことも無い言葉だろ?形も…名前から想像するしかなくて困ってたんだ」
孫「おなほーる、か。オナってつくからオナ神様と関係あるのかな…?」
シタオ「多分な!家の書斎を漁って遊んでた時に偶然見つけた古い日記に書かれててさ」
孫「その日記は誰の?」
シタオ「さあ?厳重に保管されてたから、爺さんかひい爺さんのだろうな。あとは…巫女様とかな」
孫「え……なんか、やばそうな匂いがぷんぷんするよ…」
シタオ「だろ?だから俺もこうして探しにきちゃったわけよ」
孫「で、その日記には他になんて書いてあったの?」
シタオ「確か……おなほーるには穴が…空いてると書いてあったな。あと、中は柔らかいそうだ」
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:52:28.23:1PRvFG3C0
孫「穴か……本当にこの山にあるの?」
シタオ「いや、それは分からない。だが、昔はシコ目流しはおむすび山で行われていて、一緒におなほーるも祭ってあったそうなんだ」
シタオ「おなほーる、とシコ目流しは同じ場所で行わなければならないらしい」
孫「だったら、おなほーるは今は裏山じゃないか!」
シタオ「あわてんな、って」
シタオ「おなほーるは何年か一度に交換するらしくて、古いのがこの山に残ってるかもしれない…って話なんだ」
孫「おお!なるほど!古いのが残ってる、ってのはようするに捨てられてるってことだよね?それならきっと誰も探しになんて来ないから見つかる心配もないね!」
シタオ「だろ?どうだ孫?わくわくしてきたろ!」
孫「ああ!」
H「ちょっと待って!」
シタオ&孫「???」
H「ねえ、本当にその日記には、おなほーる、って書いてあったの?」
シタオ「え…ああ」
H「そ…そう」
孫「あ!H君怖いんだ!」
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:54:30.48:1PRvFG3C0
H「いや、怖いっていうか…」
シタオ「…、H、なんか知ってるのか?」
H「いや、……あのこれ僕が住んでた町で、インターネットって…知らないだろうけど、とにかくいろんなことが知れる場所で知ったんだけど」
孫「H君顔真っ赤だよ?」
H「オナホールっていうのは……その……、女の子の、アソコに似せて作ってあって…で、そこに…男の子…のモノを…こう…入れるって言うか…」
孫&シタオ「は?女の子のアソコって?男の子のモノ???」
H「ああ、だから、えっと、はっきり言うよ!一度しか言わないからね!」
孫「ゴクリ…」
シタオ「お…おう!」
H「オナホールってのは、ゴムでマンコに似た穴が作ってあって、そこにおちんちんを入れることで気持ちなる道具だよ!」
孫「……まんこ、って何?」
シタオ「食い物か?」
H「は?」
H「ねえ、君達小学校五年生だよね?」
孫「うん」シタオ「俺は六年だ」
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:56:30.86:1PRvFG3C0
H「まんこ……知らないの?」
孫「知らない!」 シタオ「知らん」
H「女の子の…股の間に…あの、…男の子のおちんちんのところに…ついてるんだけど…」
孫「ええ!」
シタオ「マジかよ……」
孫「ってことはだよH君!貞操帯の中には、そのマンコってのがあるの?」
H「は…?……貞操帯???」
孫「うん」
シタオ「女子の正装だ。うまれたときから女は皆付けるだろ?」
H「そうなの…?えっ?そうなの!?」
孫「うん」
シタオ「それを付けておかないと穢れが取りついて、オナ神様がお怒りになるんだとよ」
H「えっ……。ってことは、この村の女の人は全員、貞操帯を付けてるの?」
孫「え……、余所の女は付けてないの?」
シタオ「……。H、お前どっから来た?」
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 19:58:31.67:1PRvFG3C0
H「東京だよ!東京!日本の首都!東京!知ってるでしょ!?知ってて僕をからかってるんだよねぇ?!」
シタオ「とうきょう…村…?」
孫「村じゃなくて、けん、って言うんだってさ」
シタオ「へえ」
H「まぁ、東京は、都なんだけれども…」
シタオ「ト?」
H「………。もう…いいよ…」
孫「でもさ…シタオ!僕たちってもしかして、唯一貞操帯の下にあるものを知ってる三人じゃない!?」
シタオ「Hの話が本当だとすればな…」
H「この村では、その調子じゃあ子供では僕ら三人だろうね」
シタオ「大人だって知らないぞ」
H「そんなわけないって。だって、子供が生まれてるんだよ?」
シタオ「……、えっだからなんだ?」
H「いや……。子供って、男と女がセックスして、その女のマンコから生まれてくるんだよ」
孫「ええっ!そうなんだ。じゃあ女の人は子卸しの儀式の時は外すんだね。貞操帯」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:00:32.32:1PRvFG3C0
シタオ「Hは博学だな…」
H「多分、外すんだろうね。あと、セックスの時もね」
孫「セックス?」
H「セックスって言うのは……。なんかもう君達に説明するのは恥ずかしくなくなっちゃったよ……。僕どうしちゃったんだろ…はぁ」
シタオ「いいから早く教えてくれよ!せっくすって何なんだ?」
H「セックスってのは!おとこがおちんちんを女のまんこに入れて、そのなかで射精すること!」
孫&シタオ「ええええええええええええ!射精!」
H「あ…………射精は知ってるんだ」
孫「知ってるも何も!」
シタオ「…なぁ」
H「?」
シタオ「………射精はオナ神様が子を女に与えるときに送りこむ念力のことだぞ」
H「………は?」
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:02:33.23:1PRvFG3C0
H「いやいやいやいや、違うよ。男が女のマンコに精子を出すことだよ!」
シタオ「ぷっ…!あははははは!精子の存在なんて信じてるのか?H!」
孫「あはははは!H君は意外とロマンチストなんだねぇ!」
H「え………っ」
シタオ「あはははは!」
孫「うははは!おかしいー!ははは!」
H「もう……この村やだ……笑わないでよ!どう考えても僕が普通!君達が変!」
シタオ「恥ずかしがるなよ!誰にだって勘違いはあるさ」
H「いや……、だ、だったら精子って何なのさ!」
孫「妖精じゃん」
H「…、妖精?だって?」
孫「うん」
H「……、僕はまだだけど、あと三年か四年したら、男のおちんちんからは白いねっとりとした液が出るようになるんだって…それを精子って呼ぶんだよ!」
シタオ「……、なんだ、白尿のことか」
H「……僕はもう何を聞いても驚かないぞ…」
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:04:34.37:1PRvFG3C0
シタオ「それにな、H」
H「何?僕もう疲れちゃった…」
シタオ「お前の言うとおりだったとしても、その、せっくす、とかいうのは不可能だぞ」
H「え…?」
孫「うん。僕もそう思う」
H「どうして?」
シタオ「だって、この村の女が付けている貞操帯を外すための鍵は、全て俺の家、センズリ拝礼会が管理してるんだぜ…?」
H「えっ」
シタオ「そして、貞操帯は子卸しの儀式の時以外、外すことは許されず、また、外すことはできないんだ」
H「……何、それ…?」
シタオ「鍵にはスペアーなんて無いし……、子卸しの儀は地下の部屋で行われるしな」
孫「あの貞操帯を何か道具で外すのも無理だもんねぇ。」
孫「それに第一、H君の言うとおりだとしたら、この村の家族は皆こっそり貞操帯を外してその、せっくす、っていうのをしてることになるよ!」
孫「そんなことありえないよ」
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:06:45.00:1PRvFG3C0
H「…ってことはだよ、この村の女の人は生まれた時から貞操帯を付けてて」
H「で、ほうっておいたら、……そのうち子供ができるということ」
シタオ「オナ神が降りた女しか子は宿らないけどな」
H「……まあ、何神が降りても良いけど…、とにかくセックスはしないで子供だけができるってこと?」
シタオ「多分な」
H「……そっちのほうがありえないよ……」
孫「……?H君の住んでいたところは変わってるんだねぇ」
H「……はは」
シタオ「まあでもH。いずれにせよ、俺たち以外にはそんなことは言わないほうが良いぞ?」
H「言えるわけないよ……」
H「お父さん………どうしてこんな村に転勤してきたんだろう」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:08:55.84:1PRvFG3C0
それからしばらく、疲れ切ったHを余所に、孫とシタオは山の探索を続けた。
孫「あーあ日が暮れちゃったよ!結局この建物の秘密も分からずじまいだしねぇ!」
シタオ「この建物のか?」
孫「そう!こんくりーと、っていう岩でできてるらしいよ!」
シタオ「へぇ……。ま、でもこの建物は今は使われてないけど、泡立て場、って名前だったらしいぞ」
孫「泡立て……。洗濯でもしてたのかね?」
シタオ「さあな。Hは?お前の知識の中で何か思い当たる処は無いか?」
H「泡立て…いや、ごめん。それは知らない」
シタオ「そうか。俺の記憶違いだったかなぁ」
孫「とりあえず今日は遅いしさ、家の裏庭から帰ろうよ」
シタオ「だな」
H「うん。僕もういい加減この山出たいや……」
孫「じゃ、行こう!」
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:10:58.01:1PRvFG3C0
―――孫の家―――
じいさん「遅かったのぉ」
孫「ただいま!ごめんねじいちゃん遅くなって」
シタオ&H「おじゃましまーす」
しいざん「お。ガキ大将がやってきたな!」
シタオ「はははッ!じいさんが若いころの悪行には負けるけどな!」
じいさん「あとそれから…」
H「あ、どうも初めまして。Hと申します」
じいさん「ふむ。礼儀正しい良い子じゃ。もう遅いから長居はさせられないが、お茶でも飲んで行きなさい」
シタオ&H「はい!」
じいさん「ぬはははは!子供は元気が良いのぉ」
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:13:27.62:1PRvFG3C0
―――孫の家。二人が帰った後―――
孫「ねぇじいちゃん!H君はすげぇ物知りなんだ!」
じいさん「ほう……。そとの世界の話を、聞いたのか?」
孫「うん!とうきょう、っていう、けん、の、えーと、ねりな…?ねりあ…?だったかに、住んでて」
じいさん「ははは。それは東京都の練馬区だろう」
孫「えっ、じいちゃん知ってるの?」
じいさん「ああ、もちろん。但し、……これだ」
じいさんはそう言って、人差し指を唇にあてる。
じいさんと孫の間で交わされる合図で、’家でしか話してはいけないこと’を意味していた。
孫「あ……そうなんだ!」
孫「だったらH君に教えてあげなきゃね!」
孫「あんまり言いふらさないほうが良いよ、って」
じいさん「うむ。必ず忠告してあげなさい」
孫「うん!」
じいさん「さてそれよりもだ……。孫ッ!貴様これは何だッ!?」
孫「ああっ!隠しておいたテストがッ!」 じいさん「便所の裏に隠す奴があるか!」 孫「ご、ごめんなさい~~!」
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:16:00.76:1PRvFG3C0
―――翌日。小学校にて朝―――
センズリ「孫君。友達付き合いを君は考え直した方が良い」
孫「あ、センズリ君おはよう」
センズリ「ああ、おはよう」
孫「昨日さ、シタオと遊んだよ!」
センズリ「……、あのクソ野郎の話は僕にしないでくれるかな?」
孫「あ……ごめん!でもさ、兄弟が仲悪いって、悲しいと僕おもうぜ。」
センズリ「ふん。どうせ、奴は家を継げるから調子にのってるのさ…」
センズリ「ところで、おじい様は御元気かい?」
孫「じいちゃん?ああ、元気だよ!てか、元気すぎ」
孫「いやあ、僕の方が先に死ぬんじゃないかって、最近思ってるよ」
センズリ「それは大変結構。僕から宜しくと――、センズリスルオから、よろしくと伝えてくれ」
孫「まかせて!」
センズリ「では、僕は学級院長の仕事があるから、これで」
孫 (人付き合いって………H君のこと……だよなぁ)
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:18:01.92:1PRvFG3C0
――――授業中―――
孫 (センズリ君は頭いいけど……ちょっと、H君とかシタオとかを見下しててやな感じなんだよな)
孫 (あと、家のじいちゃんも、センズリ君のことは嫌いなんだよな)
孫 (ま、別にそんな悪い奴…ってわけでもないけど)
教師「そして、見事オナ神様に選出され巫女となった女子には、名前と子を授かる栄誉が与えられるのです」
教師「とはいえ、名前は直ぐに与えられますが、子供をいつ授かれるかは、分かりません」
教師「巫女となったからと言って、油断は禁物というわけです」
教師「分かりましたか!女子の皆さん!」
女子「はーい」
教師「では、どのような善行を詰めば、子を授かるにふさわしい巫女となれるかですが――ひッ!」
センズリ「どうしたんです?先生。挙手をしている児童を、指名しないんですか?」
教師「あ……はい、センズリ様…なんでしょうか…?」
センズリ「いやだなぁ、先生。僕は当主では無いから、様なんて付けなくていいんですよ。……いまはまだね」
教師「あ、し、失礼、ししました…」
センズリ「いえね、どうにも先生が教えとはちょっと違うことをおっしゃってるような気がいたしましてね?クク」
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:20:02.31:1PRvFG3C0
友A「また始まったよ…センズリの教師いびり」ヒソヒソ
友B「ホントだよな。長男でもねーくせによ」ヒソヒソ
センズリ「……、なんか、騒がしいですね」
友A&B「う」ピタッ
センズリ「……よろしい」
センズリ「で、先生。経典『男名荷為』の第三射精章にこう書かれております」
センズリ「『巫女の子授、風の音と神の御心にしたがひて、貴賎を問わず宿されむ』」
センズリ「善行を詰めだなんて……我らがオナ神様が仰るわけないじゃないですか?」
教師「あ……すいません……先生が…まちがっていました!」
センズリ「良いんですよ。間違いは……だれにでもあります」
女子たち (センズリ様……素敵(はぁと)
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:22:08.14:1PRvFG3C0
―――放課後―――
S「孫!ちょっとどこ行くつもり!?」
孫「何だよSかよ煩いなぁ」
S「何だとは何よ!今日は孫、掃除当番でしょ!」
孫「えぇー!今日はAB達とクワガタ取るために蜜を仕掛けに行くんだよぅ」
S「ま!虫取りだなんて!男子最低!」
友A「お!Sが孫に絡んでる!」
友B「おーホントだ!」
S「何よ」
友A「いや、俺も掃除当番なんだけどね今日!俺には注意しねーのかなー、なんつって…」
友B「お、俺は今日は当番じゃねーからな!」
S「はぁ?なんであんたみたいな、いないほうが良い奴をわざわざ呼びとめるわけ?」
友A「んな!じゃあ、……孫なら…いいってのかよぅ…」
S「そうよ」
友A「えっ…」
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:24:09.11:1PRvFG3C0
友B「と、言うわけで、すまんな孫!あとよろしく!」
孫「あ、ずりー!Aも置いてってよ!」
友B「……、察してやってくれ…くッ…」
孫「は、はぁ?」
友A「……今夜俺は…帰らないかもしれない…グスン」
友B「まあまあ!そうだ!今回ミヤマ採れたらやるから!な?」
友A「…グスン」
孫「あ、ちょっと二人とも!……って、行っちゃったよ」
S「はい!これで諦めたわね!」
S「お掃除しましょ!」
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:26:31.47:1PRvFG3C0
―――下校道―――
孫「で、なんで帰りもお前と一緒なんだよ」
S「しょうがないじゃん!家近いンだから」
孫「離れて歩けばいいじゃんかよ」
S「しょうがないじゃん。道狭いんだから!」
孫「……今夜女子は皆センズリ君と学校の屋上で天体観測するんだってさ。お前はいかねーのかよ」
S「星、興味ないもーん」
孫「嘘つくなよ。去年天の川みて喜んでたじゃん!」
S「孫の家で見たんだよね。確か」
孫「だ、だからなんだよ!」
S「別に!」
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:28:53.20:1PRvFG3C0
孫 (Sって時々凄いドキッとするような目で見てくるんだよな…)
孫 (なんか最近……急に大人みたいになっちゃってさ…)
S「それにさ、あたしあんまり好きじゃないんだよね」
孫「だから、喜んでたじゃんか!去年!」
S「星の話じゃなくて、センズリ君のことよ」
孫「……お前だけだぞセンズリ君嫌ってる女子なんて!様付けないのもお前だけだ!仲間はずれで良いのかよ!」
S「いいのよ。別に、誰を好きになろうが。私の勝手でしょ」
S「そう…、思わない?…まーご?」
ちらっ
孫「な…お、おお、思わねーよ!僕……家で用事があるから、ちょっと早めに帰るな!」
S「そう言えば、私も用事があったー。早く帰らなきゃね」
孫「嘘つくなよ!」
S「競争ね!女の子に負けるなよ!孫!よーいどん!」
孫「あー!フライング!ずっりー!…、あ、おい…ああ、もう!待てよ!ちくしょう!」
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:32:10.59:1PRvFG3C0
そのころ、学校ではHが偶然出くわしたシタオのゴミ出し当番を手伝っていた
シタオ「わるいな、H」
H「ううん。暇だったし……気にしないでよ。シタオ…さん…?君の方が、」
シタオ「はは。シタオで良いよ」
H「そう…、じゃ、シタオ」
シタオ「なんかさ、俺、年上とか年したとか嫌いなんだわ」
シタオ「それだけじゃねー。身分、とかいう奴も嫌いだ」
シタオ「上下なんて、なんで決めるんだ、って思う」
H「……、この村の上下関係は、ちょっと別格だけどね…」
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:35:23.95:1PRvFG3C0
シタオ「よしっ……、っと。これで全部だ!」
H「結構な量だったね」
シタオ「今日は図工の時間があったからな。図工の時だけ張り切る奴、いるだろ?」
H「あ!いるいる!図工の日は両手にいっぱい材料抱えてくる奴!」
シタオ「だろ!そういうのが俺のクラスには沢山居てさぁ」
H「クスクス」
シタオ「……、なんかさ、ほら、……外の世界と、この村とで全く違うってわけでも…ないんじゃねーの?」
H「え……、クスクス!確かにね。図工だけ張り切る奴はどこにでもいるみたいだし!」
シタオ「だろ」
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:38:06.93:1PRvFG3C0
シタオ「ほんじゃ、俺最後にゴミ箱洗ってから帰るから」
H「うん!僕は…、今日はもうこのまま帰るよ」
シタオ「おう。ありがとな。」
シタオ「本当ならよ、ここで一緒に帰るところなんだが…」
シタオ「実は今日は拝礼会があるんだ」
H「あ……、そうなんだ」
シタオ「つってもよ、益体も無い爺婆の与太話を聞くだけなんだけれどもな」
H「そうなんだ…」
シタオ「ああ。ほんとにもううんざりするぜ。オナ神さんはそんなことしなくても、俺たちを守ってくれるだろうによ!」
H「………そう……だよね」
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:40:34.27:1PRvFG3C0
シタオと別れたのち。
H (さて…。今日は孫君と帰る約束してなかったし…)
H(……もう帰ろう。シタオや孫君が居てくれないと…僕はここにいられないや)
H(…あの二人が居てくれてよかった)
センズリ「おや?これはH君じゃないか!」
H「あ……、センズリ君。や、やぁ」
センズリ「ちょっとさぁ、君。天体観測しないかい?」
H「えっ…?」
センズリ「君…この村に来たばかりだろう?」
センズリ「僕の望遠鏡で遠くを見せてあげよう。それから、きっと皆とも仲良くなれるよ」
H「いや、僕は今日は…」
取り巻き1「遠慮すんなって。な、H君?」
取り巻き2「おら…。行こうぜ?屋上」
H「え……うん…」
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:42:38.75:1PRvFG3C0
―――屋上――――
女子E「あ、見て。………Hよ」
女子F「本当だ……よそ者君だ…」
H (やりづらいな……)
センズリ「皆!今日はH君を連れてきたよ!H君は僕らと仲良くなりたいみたいなんだ!仲良くしてあげよう」
女子E「センズリ様…おやさしい!」
センズリ「だから……、僕は、このH君に、今日は一番最初に望遠鏡で空を見てもらいたいんだ!僕たちの美しい村の空をね!」
女子F「センズリ様……素敵…」
H「え……、空…、って」
センズリ「さあ!H君覗いてみてよ!」
H「センズリ君、未だ空が明るいよ……」
センズリ「なんだい。そっちの方が良く見えるだろうって、僕らは気遣ったのに…」
女子E「最低ッ」
女子F「センズリ様のお気づかいを汲みなさいよ!センズリ様可哀そう」
取り巻き1「なに。Hは遠慮してるんだよな。俺たちが……覗かせてやるよ」
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:44:38.93:1PRvFG3C0
H「いやっ、いいよ!止めてッ!」
取り巻き2「おら腕抑えろ!」
女子E「そんなに私たちの村の空が見たくないなら出ていけよ!」
女子F「そーだそーだ!」
H「違うよっ…こんな大きな望遠鏡で…見たら目――がっ!」
取り巻き2「おっと手が滑った…ごめんよ、H君」
取り巻き1「H君が暴れるから、俺たちの腕や足が当たっちゃうんだよ」
H「うぅ…」
センズリほらほら早くしないと」
センズリ「美しい夕日が沈んでしまうよ。ククク」
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:46:39.42:1PRvFG3C0
H「いやだ!見たくないよ!いやだ!」
取り巻き1「おら大人しく……しろって…ッ!」
センズリ「さあご覧。僕らの村の、美しい夕焼けをッ!」
H「あ、あ、厭だって!」
取り巻き2「瞼開けろ!……こじ開けてやる!」
H「あ、熱い!ねえ熱い!…痛いッ」
女子K「あはは!熱いとか言ってる!どこも燃えてないのに!変な奴!」
女子達「あははは」
H「いやだ!あ、熱い!熱いよ!熱いいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!目がぁああああああ!!!」
取り巻き1「ははは!」
センズリ「あははははは!………そのくらいで良い」
取り巻き1&2「はい」
H「あっ……」
センズリ「膝なんてついちゃって……そんなに美しい夕焼けだったかい?」
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:48:42.81:1PRvFG3C0
H「え……見えない…」
センズリ「そりゃそうだ!明るいモノを見ていたら、直ぐには目は見えてこないさ!」
女子達「ははは!センズリ様の言うとおり!H君て頭悪ーい!」
センズリ「あはははは」
ドン。
屋上のドアが突然開かれた
センズリ「―――ん?」
シタオ「ぬおおおおおおおおおおおおおっ」
取り巻き1「グはッ!」
シタオ「うらぁ!」
取り巻き2「おぐっ!」
センズリ「………お前は…」
シタオ「うるあ!」
センズリ「ヘブッ!」
シタオ「てめぇら!何しとるんじゃーー!」
シタオ「喧嘩上等じゃぁ!てめえら、かかって来んかい!」
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:50:44.47:1PRvFG3C0
下校道―――
S「はッ…はッ(孫…去年まで私の方が足……早かったのになぁ)」
孫「へん!女になんて負けるかよ!」
S「はッ…はぁ…(もうあんな遠くを走ってる…)」
孫「女子で一番早いSが僕に勝てないで、いいのかよ!」
S「はぁ…はぁ…アッ!」
ごろん
孫「やーい!転んでやんの!」
S「あ…はぁ…はぁ…はぁ…痛い…」
孫「おーい!大丈夫かよぉ!」
S「痛い……」
孫「…?なんか、S起きねーな」
S「……痛い!」
孫「…っ?S?おいS?痛いのか!どっか打ったのか!」
孫駆け寄る
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:52:44.78:1PRvFG3C0
センズリ達が去った跡――学校校内
シタオ「…………すまん」
H「………シタオが謝ることじゃないよ…」
シタオ「だが……俺の…弟だからよ」
H「弟だって別人さ」
シタオ「そうだけどよ……。でも…。目は…きっと良くなるさ」
H「気休めだよそんなの……」
シタオ「良くなるって!望遠鏡覗いただけだろ?!」
H「まだ…目が痛むんだ…それに……さっき…トイレで見てきたんだ……」
シタオ「……見せてみぃ」
H「シタオが見たってもう治んないさ」
シタオ「見せてみぃ!」
H「見てどうすんのさ!見せてやるよ!ほら!」
シタオ「あ………」
Hの角膜は白く変色していた。
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:54:56.14:1PRvFG3C0
シタオ「……治る。……こんなもん!……オナ神さんだったら簡単に治せる!心配すんな!」
H「もううんざりなんだよ!!!!!!!!!!」
H「オナ神?センズリ拝礼会?貞操帯?もうやめてくれよぉ!僕が何したって言うんだよ!」
H「僕は普通に塾に通って普通の学校に通う普通の小学生だったんだよ!」
H「それなのに!」
H「こんな村に引っ越してきたばかりに!」
H「なんでよそ者扱いされて散々いじめられた挙句に!目玉焼かれなきゃならないんだよぉ!!!!」
シタオ「Hッ!オナ神さんはな、本当に居るんだ!本当にお前の目を治せるんだよ!」
H「どこにも居ないよそんなのは!」
H「この際だから、…この村で一番おかしなところを……教えてやるよ!」
H「………僕の名前はな、……まさる、って言うんだよ」
H「それがなんだよ。Hって!今日から僕の名前だとか言われてさ!」
H「なんで、…、なんでこの学校の連中は、君達兄弟と巫女とかいう連中以外名前が無いんだよ!」
H「おかしいだろ!Aってなんだよ!Bってなんだよ!アルファベットじゃねーかよ!
H「孫ってなんだよ!孫なんて名前じゃねーよ!」
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:57:28.88:1PRvFG3C0
下校道―――
孫「S!S!どこぶつけた!」
S「わかん…ない…、痛い…痛い!」
孫「どこが痛いんだ!」
S「足の……間!お腹の…した…」
孫「え……S、体が、ちょっと光ってる…」
S「ほ…本当…?本当なの?孫?」
孫「うん。これってもしかして、……神さんが降りてくる!」
S「神さんが…降りて…あっ…、なんか、来る…!」
孫「何が?何が来るの?」
S「わかんない…!足の間の、おしっこ出すとこの、下のとこに…何かが…当たって…あ…いや…」
孫「どうした?S?痛いのか?痛いのか?」
S「痛い…痛いよ…、なんか……、なんか入ってくる!あ、痛い!」
孫「S!しっかりしろ!誰か……、誰か、巫女か。拝礼会の人を呼んで来ないと!」
孫「シタオが…、シタオが未だ学校に残ってるかもしれないッ!S!おぶってあげるから!早く!早く行こうッ!」
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 20:59:37.20:1PRvFG3C0
校内―――
シタオ「名前は、……、拝礼会の血族か、巫女でないと貰えんのだ…」
H「それがおかしいだろ!名前なんて子供が出来たらそこで付けるだろ!君達!戸籍ないのかよ!」
シタオ「………分かった。お前、このまま家まで来い。俺が一緒に、オナ神さんに頼んだる。来い!」
H「もう良いよ!行きたくないよ…くそぉ…」
シタオ「ダメだ。来るんだ!治してやるから!来るんだ!」
「シタオーーーーーーっ!」
シタオ「ほら肩貸す。行こう!騙されたと思って!さあ、行くぞ!」
H「うぅ…」
「シタオーーーー!!」
シタオ「この声…孫か?」
シタオ「孫……丁度いいとこに来た!手ぇ貸せや!」
孫「シタオ!シタオ!来てくれ!早く来てくれ!」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:02:19.06:1PRvFG3C0
シタオ「汗だらだらでどうした!?こっちも忙しい!むしろ、こっちにも手ぇ貸せ!」
孫「Sがッ!」
シタオ「Sぅ?ああ、お前の幼馴染の。Sがどうした!」
孫「Sが大変なんだ!」
シタオ「おい孫。Hの姿が目にはいらねぇか?こっちのがやべぇ!手伝え!」
孫「Sに今神さんが降りてるんだよ!」
シタオ「何……・?」
シタオ「……H。みせたる。オナ神さんは本当にいるってとこ、教えてやる!」
H「……、もうすきにしてよ」
シタオ「孫!案内しろ!」
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:04:24.13:1PRvFG3C0
学校グラウンド脇水道―――
H「……な…んだよ…。これ」
シタオ「これが……光臨じゃ」
Sの体は淡い光に包まれていた。
だが、その美しい光とは裏腹に、Sは股間を抑えてあえいでいる。
孫「Sがさ!痛いって言ってるんだよ!足の間から、お腹の方へ何か入ってきてるって!」
孫「僕、どうしていいか分からなくて…、ここまで、Sを運んで…それでっ」
シタオ「落ち着け孫!」
シタオ「S!S聞こえるか?」
S「はぁはぁはぁ…シタオ…君…はぁはぁ」
シタオ「そうだシタオだ。その、股はどんな感じだ?」
S「痛いよ…、何かが…はぁはぁ…でたり…入ったり…繰り返して…あ…痛いッ!」
孫「どうなんだよシタオ!」
シタオ「間違いない。光臨だ!」
孫「光臨!シタオ!これどのくらいで終わるんだ?Sが可哀そうだ!」
シタオ「分からん。人によって時間が違うんだ。分からんが、今ここに神様が来とることは間違いない!」
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:06:24.43:1PRvFG3C0
シタオ「オナ神様!センズリ拝礼会次期当主、千擦り・犯守・下男(せんずり・やりまくりのかみ・したお)が申す!今…俺の…友達が目を怪我しました!」
孫「何やってんだよシタオ!んなことしてねぇでSの痛みを取ってやってくれよ!」
シタオ「黙ってろ!Hの様子を見てからモノを言えッ!」
孫「H君ッ…、H君…君どうしてそんなにボロボロで……、」
H「…なんなんだよ…これ…」
S「んああっ!」
孫「え……、血だ…、シタオ!血が!Sの股から血が出てる!」
シタオ「ズボン脱がしてみぃ!」
孫「ああ!」
H「……まさか…」
孫「脱がした!パンツが血まみれだッ!シタオどうすれば!」
シタオ「落ち着かんかい!パンツも脱がせ!」
孫「うん!」
孫「貞操帯の……。貞操帯の中から、血が出てるんだ……」
シタオ「そら間違いない!光臨が順調に進んでる証拠だ!」
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:08:25.07:1PRvFG3C0
シタオ「オナ神様!私の話を聞いてください!どうか!我ら拝礼会の者により傷つけられた…俺の友達の目を…癒してください!」
孫「さっきから目が何?目がどうしたのさ!」
H「……」
孫「H君!目を見せて!」
H「……いや」
孫「H君!見せててっば!」
グイ
孫「なんだよこれ…(焼き魚の……眼みたいじゃないかッ!)」
孫「どうしてこんなことに?」
シタオ「オナ神よ!」
孫「ねえH君?これはどうして?!」
S「ああッ!」ビクン
孫「S!Sどうしたの!S!」
H「シタオ…!もう良い!もう僕の目はいいから!…Sさんの痛みを和らげる方法を取ってくれ…」
シタオ「光臨は放っておけば終わる!むしろ、喜ばしいことだ!だが、オナ神さんに――光臨に会える機会なんてそうそう転がってねぇ!」
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:10:29.42:1PRvFG3C0
S「痛いっ……ああっ…痛いっ!」
孫「激しくなってる!シタオ!どうしよう!」
シタオ「まずい…!これはじきに終わる!」
孫「本当!終わる!S!頑張って!もうすぐ終わる!」
S「痛いッ痛いッ………アッ!」
S「なにか…中に…あふれてる…」
Sの小さな股間を覆う、分厚い貞操帯の隙間から、白濁した液体が流れ出てきた
孫「何?これ!ねえシタオ!これ何!?なんか溢れてきてるよ!これ危なくない!?」
シタオ「……、終わっちまったか」
S「はぁ…はぁ・・・」
孫「終わったの!ねえ!シタオ!終わったの!?」
S「はぁ…もう大丈夫だから…孫…もう…感じないから…。だから、泣かないで」
シタオ「なんでだ…。オナ神!なんでHの目を治してくれねぇンだよ!」
シタオ「畜生ぉ!」
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:12:29.79:1PRvFG3C0
H「……それ」
孫「S!S!よかった……っ!」
シタオ「クソ……」
H「ねぇそれ!Sさんの貞操帯の間から流れてる、それ!」
孫「え……この、白い液?」
H「………それ、多分精子だ」
孫「えぇ!」
シタオ「なんだって…?」
S「せい…し…?」
H「シタオ……。僕はまだ片方の目は見える」
H「まだ目は痛いけれども、でも、これを……光臨を目の当たりにして思ったんだ」
シタオ「…?」
孫「…、なにを?」
H「どう考えても、こんなのはおかしい。この村は、何かが決定的に狂ってるよ!」
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:14:47.09:1PRvFG3C0
その後、Sを連れて三人は孫の家へと向かった。Hが強くそれを希望したのだ。
―――孫の家―――
H「Sさんは?」
じいさん「寝た。今日のことは、Sちゃんの御両親には先ほど説明した」
じいさん「泣いて喜んでおったよ」
じいさん「センズリ拝礼会の次期党首が一緒にいると聞いたら、一晩一緒にいてくれないかとのことでな」
じいさん「今晩は、ここに泊めることとなった」
じいさん「というわけで、ガキ大将も今日はここへ泊ってくれんか?」
シタオ「………ああ。ちょっと、………家へ連絡してくる。電話かしてくれよ……じーさん」
じいさん「もちろんじゃ」
シタオ「ちょっと、……かけてくる」
H「………孫は?」
じいさん「Sのそばに居る」
H「…………孫は、Sさんのことが好きなんだな」
じいさん「……昔からな。本人は気が付いて居らぬようだが」
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:16:48.37:1PRvFG3C0
H「………なんか、そういうのって……。いいな…って僕思います」
じいさん「………H君。この村にはな、恋、というものは存在せんのじゃ」
H「え……ッ、でも、実際に孫はSさんのことを…」
じいさん「……この村ではな、そういう風に、――外の世界で言うところの、恋とか愛っていうのは、悪霊着きと呼ばれるのだ」
H「悪霊…付き?」
じいさん「その前に、君の目の話をしよう」
H「……、もう、いいですよこれは。片目は見えますから」
じいさん「おかしいじゃろ。それは」
H「だって……、そうでしょう?見えるには見えるんですから」
じいさん「そうじゃない。普通な、小学生の坊主が片目を焼かれれば……、一晩泣き叫ぶわい。君は……強いのか……なんなのか…わしにはわからん」
H「…………、外の世界では、皆、こんなもんなんですよ」
じいさん「ワシは昔、大学で教鞭をとっておったのだ」
H「え……っ!では、……どうしてこの村に?!」
じいさん「それを話せば長くなる。今度にしよう」
じいさん「だがとにかく……。ワシに、外の世界ではこうだから、なんていう嘘は通用せん」
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:19:02.58:1PRvFG3C0
H「……、僕も、自分でよく分からないんです」
H「もしかしたら……Sさんの体が光って…あんなことが起こるなんて…」
H「……きっと、びっくりしすぎたんですよ」
じいさん「オナ神様の存在を……信じるのかね?」
H「信じてますよ。ちゃんと…信じてますって」
じいさん「信じて無かった。……だが、すこしだけ、Sの様子を目の当たりにして、信じてみようと、思えるようになった。違うか?」
H「……・…そう…かもしれません」
じいさん「ふむ…」
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:21:18.32:1PRvFG3C0
H「でも……、もし…目を治してくれるなら…って思います…」
じいさん「………、まず結論から言うと…、オナ神…などという神はおらん」
H「…そう…ですか…」
じいさん「だが、……神…いや、神よりももっと、魑魅魍魎の類に近いような…」
じいさん「『何か』は存在する」
H「……ッ!…良いんですか、そんなこと言って」
じいさん「いいんじゃ」
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:37:32.72:1PRvFG3C0
H「…、ようするに、なにか不思議な力を持った…もの…ってことで、いいんですか?」
じいさん「うむ」
シタオ「ふっざっけんじゃねーぞ!!!」
電話のある部屋の方から、シタオの罵声が響いた。
H「シオオ?」
じいさん「…むぅ」
次いで、叩きつけるように受話器を置く音が響き、怒り心頭のシタオが戻って来た。
じいさん「どうしたガキ大将!男はいつでも冷静でなければならんぞ?」
シタオ「冷静さッ!俺は冷静だよ!」
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:43:40.37:1PRvFG3C0
じいさん「……センズリ様には話したのか?」
シタオ「ああッ!もう二度と帰らねーって言ってやったよ!」
H「シタオ…どうして…。それに…、そう言えば今日は拝礼会だったんじゃ…」
シタオ「…友達が二人も大変な目に会ってんのに。何が拝礼会だよ!」
シタオ「それに!オナ神はHの目を治してくれなかったじゃねーか!」
じいさん「…落ち着け!ガキ大将」
シタオ「落ち着いていられるかよ!オナ神は何でも癒せるんじゃなかったのかよ!」
シタオ「それに……、俺はセンズリ…センズリシタオだぞ?センズリ拝礼会の由緒正しき嫡男だ!」
シタオ「その俺の願いも聞けないって言うのかよ!畜生!」
じいさん「シタオッ!落ち着けと言うておろうがッ!この馬鹿ものが!」
シタオ「ッ…!」
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:49:37.36:1PRvFG3C0
孫「……、喧嘩しないでよ」
H「あ……孫!Hさんの様子は?」
孫「もう寝てる…。でも、貞操帯に血がこびりついてて…なんか変な匂いもするし…」
じいさん「孫……」
シタオ「…Sも明日から巫女だ。さっき親父と話したが、すでにSに光臨があったことを知ってた」
シタオ「恐らく、明日にでも拝命の儀が取り行われる、ってよ」
H「……拝命か」
じいさん「そうか………。むごいことじゃ」
孫「じいちゃん?……震えてるの?」
じいさん「そうじゃ……。ワシは今、震えておる」
シタオ「………おいおいじいさん!泣き声じゃんか!さっきまでの剣幕はどこ行ったんだよ!」
じいさん「……うっ…うう…」
H「おじいさん…」
孫「じいちゃんどうしたんだよ!」
お父さんとお母さんが死んだ時…あの時も、じいちゃんはこんな風に泣いていた
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 21:55:07.14:1PRvFG3C0
じいさん「……おなごは男と恋をする…そういうもんじゃ」
じいさん「愛した男と、最初に交わる」
じいさん「そういうもんじゃ」
H「……」
シタオ「こい…って何だ?」
孫「あいしたおとこ…って…なんだよじいちゃん!」
じいさん「ここには……、この村には、そういう大切なもんが、なんも無いんじゃ…」
シタオ「じいさん訳わかんねぇよ!」
H「……、僕にはなんとなくわかるよ…」
シタオ「……外かよ。…また外の話かよッ!!」
シタオ「悪いのかよ!この村が何か悪いのかよ!」
シタオ「おいじーさん!H!はっきりしろよ!この村の何が悪いのかはっきり言えよ畜生!」
孫「……シタオ」
シタオ「別に俺はこんな村好きじゃねーよ。身分身分堅苦しいしよ!馬鹿な弟は…クソ…俺の…俺の友達の目を焼くしよ…ッ」
シタオ「でも!この村に生まれちまったんだから…。生まれたくもねー家に生まれちまったって生きてくしかねーじゃんかよ!」
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:00:08.95:1PRvFG3C0
孫「シタオ!止めてくれよ!」
孫「シタオ……」
シタオは泣いていた。
孫もHも、そんなシタオの姿を見るのは初めてであった。
孫「今は……。今は、これからどうやってH君の目を治せばいいのかを話し合おうよ!」
H「孫君……」
じいさん「そうじゃったな……」
シタオ「………、ああ、…すまん」
孫「で、じいちゃん!何か方法は無いの?」
H「……いや、さすがにジンジン…痛くなってきたし…病院に連れて行ってほしいよ」
じいさん「………H、すまぬ。この村には、病院というものは存在せんのじゃ」
H「…えっ?」
孫「え、あるじゃん」
じいさん「あんなものは病院とは呼ばん。仏像を拝んで病気など治るものか」
シタオ「……、だがじいさん。何か方法を知っているって面だな」
じいさん「うむ……。人に聞いた話でな……。確証は持て無いのだが…」
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:07:05.36:1PRvFG3C0
孫「教えてよじーちゃん!どうすればいいのさ!?」
じーさん「……、我が家の裏山――、おむすび山に、泡立て場と呼ばれておった場所がある」
孫&H&シタオ「えっ!」
じーさん「そこでは昔、……昔と言っても、大昔じゃが、いかなる傷をも治す方法が眠っておったらしい」
じーさん「それだけならば、唯のおとぎ話じゃが、――、シタオ。お主の弟が地滑りで大けがをした時――覚えて居るか?」
シタオ「え……、ああ、そういうことがあったのは知ってる…。だが、俺は当時五歳だぜ?よく覚えてねーよ」
じーさん「その時は、巫女の祈祷によりお主の弟は一命を取り留めたこととなっておるが――」
じいさん「じっさいは、泡立て場で傷をいやしたのじゃ」
孫「え……、でもさ、じーちゃん。僕たち、その、泡立て場で遊んだぜ、この間」
孫「なあ」
シタオ&H「コクリ」
じーさん「建物には入ったか?」
孫「うん」
じーさん「昼間じゃな?」
孫「うん」
じいさん「ならば、今から行ってみるんじゃな」
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:10:34.49:1PRvFG3C0
おむすび山
孫「普通さ!子供三人をこんな時間に山に送らないと思うんだ!」
H「まぁ…おじいさん、歳だし」
シタオ「歳ったってよ、あの人素手で狼殺すぜ?」
H「ええええぇ!狼ッ!」
シタオ「だろ?もうびっくりだって」
H「………、いや、狼が生き残ってることの方に驚いてるんだけど…」
シタオ「ま、じいさんがぶっ殺してからいなくなったけどな」
H「え……、もしかしたら、最後の…日本狼だったのかも…」
孫「狼なんてそこらじゅうにいるじゃない」
H「居ないよ!それは流石にないよ!きっと山犬か何かとの未間違いだよ!」
シタオ「おい……、着いたぞ」
106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:13:45.04:1PRvFG3C0
泡立て場――
孫「光が漏れてるよ…」
H「人が…いるんじゃ…?」
シタオ「……俺に任せておけ!俺がいればなんもされん!」
孫「シタオが居て助かったよホントもう」
シタオ「ま、自分の親の名前くらい有効に使わないとな。それが賢い子供ってもんだ」
H「親の名前かぁ…」
孫「よし、じゃあ行こう」
扉は軋みながら開いた
孫「えっ…」
H「っ」
シタオ「……女?」
部屋の中にはには、全身から淡い光を放つ女が居た。
女は、昼間は無かった湯船のようなものの中に漬かっている
109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:19:01.88:1PRvFG3C0
女「お客さん……寄ってきやんせ」
孫「お客さん……?」
シタオ「おいあんた、ここはオナ神様の神聖なる山だぜ。普通は…入っては…いけない…」
シタオの言葉はしりすぼみになって行く。
湯気の上がっている湯船にこんな時間に漬かっている女というだけで、常軌を逸している。
孫「ねぇ。もしかして、この人さ……」
孫「オナ神様なんじゃないかなッ!?」
シタオ「落ち着け孫ッ!……、ま、俺もオナ神様見たことなんてないが…」
H「……、いや、この人のいでたちは…どうみても」
孫「聞いてみようよ!ねえ聞いてみよう?!」
シタオ「お…おお」
H「……(きやんせ、って確か里言葉――、吉原の言葉だ)」
111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:25:25.57:1PRvFG3C0
孫「あの……あの、もしかして、オナ神様ですか?!」
女「あら……めんこい子やねぇ」
シタオ「どうなんですか?!貴女は……、オナ神さまなんですか?!」
女「神さんと違います。あちきはここの泡姫でありんす」
孫「あわ…ひめ…」
シタオ「……、あの、ここに来れば…ここに来れば傷が治ると聞いて…きました!俺の!友達の目を治してはもらえませんか!」
孫「あ、そ、そうです!お願いします」
H「……、お願いします…」
孫「えッ!」シタオ「うお!」H「え…っ、うわ!」
突如、泡が腕のようにHの体を包み、次の瞬間、Hの姿も泡姫と名乗った女の姿も消え失せていた。
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:30:34.80:1PRvFG3C0
孫「H君ッ…?ねえH君!」
シタオ「何が……何がどうなってんだ…。おい…、おいH!」
孫「どうしようシタオ!どうしよう!どこかに連れて行かれちゃったのかなッ!?」
シタオ「探せ!探すんだ!」
シタオ「さては……化け狐かなにかか…」
孫「え…、クソッ!探そう!シタオ、探そうよ!」
―――90分後―――
孫「あ、誰かあすこに居る!」
シタオ「お…、あれは、…H!Hだ!」
孫「H君!」
二人が駆け寄ると、Hが茫然と虚空を見つめていた。
孫「H君!ねえH君だよね!」
シタオ「H!H!なんもされてないか?体はおかしくないか?」
H「え…、ああうん」
孫「良かった…!H君何かされた?ねえ!どんな目に会ったの」
H「えっと、なんて言うか………」
H「最高だった。うん」
115: 忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/07/05(火) 22:34:07.08:PhT/vcdmi
少年たち下山中―――
孫「ねえ教えてよ!何が最高だったのさ!」
H「いや…それは……その、色々あれだよ…」
シタオ「まあ、何でもいいじゃねーか。こうやってHは無事だし…」
シタオ「目だって元通りなんだからよ!」
H「うん…」
シタオ「おお!…ま、居るには、いる…ってことか…」
孫「あの人神様かな?僕はオナ神様だと思うなぁ」
H「いや……、オナ神様では無いって言ってたよ」
孫「えッ?」
H「ていうか、……、あの人、凄い昔の人みたいだよ」
シタオ「凄い昔…?」
H「うん。」
孫「じいちゃんくらいかな?」
H「いや、もっと昔。あのとお話しして…あの人の常識から察するに…少なくとも幕末。昭和天皇のこと知らなかったし」
119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:39:32.47:1PRvFG3C0
孫「ま、何にせよ、じいちゃんに報告だ!」
シタオ「だな。おーいじいさん!帰ったぜ!」
H「僕も……おじいさんとはちょっと色々話したいな…」
H「ね、孫君。今晩泊って良いかな?」
シタオ「お。今日は俺も宿なしだ。ってことで、泊めてくれよ!孫!」
孫「もちろん!というか、勝手に寝ちゃってうよもう!」
H父「H。」
H「あ………、父さん」
H父「……帰るぞ」
H「え…あ…、ね、ねえ父さん、今夜は孫君の家に泊っても…」
T父「帰るぞ。」
H「あ………、はい……」
孫「えっと……、あ、あの、H君のお父さん……ですか?あの、初めまして」
H父 スイッ
孫「あ……」 H「えっと・・…‥、二人とも、また…明日」
120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:43:15.64:1PRvFG3C0
H帰宅後――
シタオ「感じ悪い野郎だな…」
孫「そうだったね」
シタオ「あ、そう言えばSはどうなったかね?」
孫「うん。ちょっと様子を見てみよう……の前に…じーちゃーん!帰ったよ!」
シタオ「どうせ風呂だろ」
孫「そっかな。ちょっと僕お風呂覗いてくる。じーちゃんに報告だ!」
シタオ「んじゃ、Sの様子は俺が見ておくかな…、っと」
孫「宜しく」
孫「じーちゃん!おーい、って…あれ…、お風呂に…居ない?」
シタオ「しかし、この家も古いなぁ。さて、Sの様子はどうかな…っと、ありゃ?」
シタオ「おいじーさん」
シタオ「なんで……、床で寝てるんだよ…」
122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:46:54.97:1PRvFG3C0
翌朝、学校―――
教師「…以上で、今朝の連絡事項は終わりです。皆さん、一時間目の体育の為にグラウンドへと移動してください」
児童「はーい!」
H (……、孫君、今日はお休みなのか)
H (あ、センズリ君。顔にガーゼが張ってある…)
H (昨日シタオに殴られたからだ……って、えぇ!)
H (なんで、センズリ君眼帯してるんだろう…?)
シタオ「…H、居るか?」
H「シタオ?どうしたの?五年生のクラスになんて来て…」
シタオ「…来いッ!」
シタオはHの手を掴んで、足早に歩き出した。
H「ちょっと、…ちょっとどうしたのさ?シタオ!」
シタオ「………黙って、ついてきてくれ」
H「………わかった」
123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:49:09.28:1PRvFG3C0
H「学校……出ちゃっていいの?」
シタオ「今日の朝の会で、先生は何を話した?」
H「え…、いや、いつも通りだったけど…」
シタオ「Sのことは話したか」
H「あ……、そう言えば、Sさんの話は出なかったな…」
シタオ「……ッ」
足早に歩くシタオの後ろを不安げにHは追った
H「ねぇ、シタオそんなに急いでどこ行くのさ」
シタオ「孫の家だ」
H「……まさか、お見舞い、とか」
シタオ「じーさんが死んだ」
H「………え?」
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:49:43.21:8I4fOjXb0
H「ね…、それってどういう…」
シタオ「で、Sも消えた」
H「え……」
シタオ「……ッ、H!走るぞ!」
H「え、ええ! ちょっとまってよ!」
シタオ「走れ!つまかるぞ!」
H「捕まるって……、なん…、大人が!大人が追いかけてくるよ!」
シタオ「だから!走れ!」
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:55:05.85:1PRvFG3C0
H「はぁはぁはぁ……、ここ…は?」
シタオ「ま、秘密基地、ってなところだな」
H「秘密基地っていうか……、孫君の家の倉庫の屋根裏じゃないか」
シタオ「孫。Hが来たぞ」
孫「……………」
H「………孫君」
H「……、昨日の夜、何があったの?」
シタオ「…、ちょっと下で話そう。さ、こっちだ」
H「コクリ」
シタオ「昨日の夜…お前が帰った後…、じーさんがSが寝ていた部屋で死んでいた」
H「それ…、本当なの?」
シタオ「本当だ」
H「……いや、だって昨日…普通にお話ししてたじゃないかよ!」
129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 23:00:10.61:1PRvFG3C0
シタオ「じいさんは、殺されてたんだ」
H「えッ…」
シタオ「顔を滅茶苦茶に殴られた跡があった」
H「……なん…だよそれ…」
シタオ「……きっと、大勢にやられたんだ…そうでなきゃ……、一対一であのじじいが負けるはずがねぇッ」
H「なんだよそれ!」
シタオ「大きな声を出さないでくれ。……俺がじいさんを発見して直ぐ、大勢の人間がやって来たんだ…」
シタオ「とりあえず孫と一緒にここに隠れて……。じいさんのことは昨日の深夜に孫に話したんだ」
シタオ「最初は孫も信じなかったが…」
シタオ「見ろよ」
シタオは窓を顎で指した
Hは恐る恐る、窓から外を覗いた
そうこの裏に据えられた焼却炉から、煙が微かに上がっていた。
シタオ「俺も……それから孫も……。男が何人かでじいさんの死体を焼却炉に放り込むのを見た」
H「ッ……ッ…!そ…‥‥そんな」
133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 23:06:44.46:1PRvFG3C0
シタオ「……なあ、H。この本……、どんな本か知ってるか?」
H「え……。何……この本」
シタオ「じいさんが抱えてたんだ。俺はこれだけをようやく爺さんの胸から取りだして……、逃げたんだ」
H「……、心に残る…名詩100選…。普通の詩集…だと思う」
シタオ「俺はもう中は見た。じいさんから孫あてのメッセージが書いてあったが……、それ以外は普通の本にしか見えねぇ」
Hは恐る恐るページを開いた。
H「孫へ……。お前の名は翔と言って、ワシが付けた」
H「……、これだけ?」
シタオ「ああ。それだけだ」
H「……。書き途中だったのかな?」
シタオ「……さあな」
H「このページに、なにか意味がるのかな?」
シタオ「さあな。……、Hは…なにか分からないか?」
H「この詩は――」
H「国破れて山河あり 城春にして草木深し………杜甫だ…」
136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 23:14:10.82:1PRvFG3C0
シタオ「……、どういう意味なんだ?」
H「いや……、意味…とかは普通の詩だけれども……、前に似たような詩をどこかで…?」
シタオ「……、思い出してくれ……これは俺のカンなんだが……。俺たちは今、非常にやばい状況にいる」
H「……、もしかして、……泡立て場に行ったのがまずかったのかな……」
シタオ「わからない……、だが…。じいさんが殺された時、家の前に黒車輪が来ていたんだ」
H「黒車輪?って……何?」
シタオ「黒車輪は、黒車輪だ。人が中に乗って移動するんだ」
H「……、もしかして、車のこと?」
シタオ「こんな奴だ」
シタオはうっすらの砂の積もし、湿った倉庫の床に指で絵を描いた
H「それは間違いなく車だ。外では車って呼ぶんだ。この村に車があったとは知らなかった…」
シタオ「普通の村の奴らは知らないさ。でも、拝礼会にはこの黒車輪に乗った奴らが沢山来るんだ」
H「なんだろうね……。ねぇ、シタオさ、その、黒車輪、の先頭についてたマークとか、なんでもいいんだけど、特徴をもっと覚えてない?」
シタオ「そう言えば……、こんな丸い…ワッカの中に、こんな形の奴が…先頭についてたな」
H「ベンツ製の車…か…。」
139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 23:18:38.23:1PRvFG3C0
シタオ「……なあやっぱりさ、……拝礼会が絡んでたり…するのかな…」
H「わからないけど……。でも、この村で車で移動する人間がくる場所が唯一拝礼会しかないって言うなら…関係あるかもね…」
シタオ「………なんなんだよ……畜生」
ギィ
H「あ……孫!」
シタオ「孫………」
孫「………、拝礼会に行く」
シタオ「話を聞いてたのかっ?!まて孫!危険すぎる!」
H「そうだよ!孫!……気持ちは分かるけど、でも、今は…」
孫「今は…何さ。どうすればいいのかなんて、誰に分かるのさ!」
シタオ「孫………」
孫「それに………。Sのことを…助けなきゃ…」
142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 23:25:21.80:1PRvFG3C0
シタオ「分かった。………‥でも、せめて夜を待とう」
H「いや……、昼間の方が都合が良いかもしれないよ…」
シタオ「何?どうしてだ?」
H「たぶんこれは僕の勘だけれども、学校は拝礼会の傘下にある組織だと思うんだ」
H「だってまず先生方が…教師というにはモノを知らなすぎる…。歴史の授業だって、ずっとこの村の歴史をやってるじゃないか」
シタオ「…、確かに、学校は拝礼会の影響を色濃く受けてはいるだろうな…」
H「と、いうことは。シタオや僕を捕まえるなら今朝学校で捕まえれば良かったんだ。でもそれをしなかった」
シタオ「……、要するに、俺たちを狙ってるのは拝礼会ではない…と?」
H「もしくは、拝礼会の中でも…、まだ一部の人間だけ、とかね」
シタオ「む……。よし、なら田圃の方じゃなくて川沿いを行こう。民家が並んでいて人が多い」
H「うん。それがいい。きっと白昼堂々と……、それもセンズリ拝礼会の御曹司を人が大勢いる前で襲うなんて無理だろうからね」
シタオ「……、そうだ、そのまま川に降りよう!じつは川から拝礼会構内へと入れる抜け道があるんだ!」
孫「………、はー」
H&シタオ「孫?」
孫「行くのは僕だけで良いはずなのにさ。すっかり一緒に来る気になっちゃってる。それが、君達なんだな、とか。僕いま思ったよ」
145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 23:30:15.96:1PRvFG3C0
民家沿い――
H「で、しっかり尾行がついてきちゃってるわけだけれども…」
シタオ「だから、俺は山を越えて民家ぞいまで一気に下ろうって話したんだ」
孫「シタオだって最後には僕の作戦に賛成したじゃないか」
シタオ「そりゃそうだけどよ」
H「さて、どうしようか」
シタオ「川に降りればこっちのものだ。川の中は藪が茂ってる。大人は通れねーよ」
H「そもそも川に入る処を見られるのがまずいよ……。入口を教えてる様なものだって!」
シタオ「あ…、確かに」
孫「乙女峠の方に向かうふりをするのはどうだろう?」
シタオ「……、お、なるほど…」
H「どういうこと?」
シタオ「この村から出るには、乙女峠を行くか箱崎を超えるしかないんだ」
H「なるほど……。僕たちが村の外へ逃げようとしていると装うわけか」
147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 23:33:11.89:1PRvFG3C0
暫くの後
孫「いい?1、2、3、で走るよ?」
H「……、あの道が乙女峠行きの道なんだね?ていうか、人がぐっと減ったね。こりゃ急がないとまずい」
シタオ「よし。こっちはいつでもOKだ」
孫「よし、1、2、――3ッ!」
ダッダッダッ
シタオ「ハハハ!見ろよ血相変えてやがるぜ!」
H「油断禁物!よく見て!トランシーバー持ってる!」
孫「二人とも前見て走りなよ!もう!」
148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 23:37:55.41:1PRvFG3C0
乙女峠中腹―――
孫「そこ!そこの藪に潜んでやり過ごそう!」
シタオ「うし!」
H「うん!」
バサッバサッバサッ
…………
ややって、数名の足音と怒声が聞こえてきた
声「逃がすなッ!」
声「乙女峠を越えられたら厄介なことになるぞ!」
声「さっさと俺たちで捕まえねーと…」
ドタドタドタドタドタ
孫「………、もう良いかな?」
シタオ「ああ……。よさそうだ」
H「………」
孫「H君!行こう」
H「ちょっと待って……」
151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 23:44:18.30:1PRvFG3C0
H「……休ませて!僕君らみたいに体力…無いんだよ!」
孫「しっかりしてよH君!」
シタオ「……、なあ、Hよ」
H「ん?」
シタオ「あれは、何だ?」
H「え……、……、」
多い茂つたに覆われて、何かが微かに見えている。
峠道から脇の藪に飛び込んで、それでもようやく見えるほどに、なにか大きなものが覆い尽くされていた。
Hは歩み寄り、微かにツタを除けた
H「……車だ」
シタオ「車……?黒車輪は、こんなのじゃないぞ」
H「これは軽自動車だよ……どうしてこんな峠道に…」
H「確かに、軽自動車一台くらいは通れる道だけど…」
H「…ッ!」
シタオ「どうしたH?」
H「………、中で人が死んでるよ…」
152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 23:47:52.67:1PRvFG3C0
車内には、服を着た白骨死体が運転席に横たわっていた。
H「これは……」
Hは、そうっと車のドアノブに手をあてがい、
バコッ
H「……空いた」
シタオ「H!確かにこれはこれで大発見だが、今はSのところへ急ごう!」
H「え……、あ、ごめん。うん!」
Hは白骨死体の服の胸ポケットにおさめられていた手帳を素早く抜き取ると、先に走りだした孫とシタオに続いた。
シタオ「あと、十分も走れば川だ!もう一息だ!」
155:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 23:52:12.46:1PRvFG3C0
夜―――川
シタオ「孫が限界だ…」
H「そうみたいだね…」
孫「はぁ…はぁ…」
H「そういえば、シタオと孫は昨日から全く寝てないんだよね……」
H「この川辺なら見つかる心配も無いんじゃないかな?少し…休もう」
三人は腰を下ろした。
シタオ「……、そういえば、H、さっき仏さんから失敬したもんは何だ?」
H「人聞きの悪いことを…。僕はきっと何か関係があるんじゃないかと思って……。まあいいや。みてみよう」
孫「コク…コク・…」
シタオ「孫は……、寝かしてやろう」
H「うん。」
Hは破れかけの手帳の表紙を開いた
H「これは……、日記だ…」
158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 00:00:47.52:1PRvFG3C0
日記 2006.07.04
私はヤバい橋を渡ろうとしているようだ。海江田の暗黒に包まれた金の出所と、海江田のスクープを追っていた同僚が失踪したことが、
私を更に義憤に駆りたて、今日に至った。
H「海江田……?まさか……、海江田千里…?」
シタオ「誰だ?」
H「一昔前の経済産業大臣だよ!」
シタオ「なんじゃそりゃ」
H「いいよ。続きを読もう」
同僚の調査を追随するにつれ、二つのキーワードが浮かんできた。一つは、千頭理村、そしてもう一つが、千頭理拝礼会だ。
シタオ「……、っ」
闇の業界の大物たちが、ここ、奥多摩の山奥にしばしば忍びで足を運んでいることは、我々の同業者にとってはよく知られていることであり、
同時にタブーだった。私には、そして恐らく、同僚にも、この山は追えばそのタブーに当たることは、途中からでも想像がついた。私を、その闇へと
誘うものは同僚の無念による、悪への義憤であるが、同僚があそこまで固執した理由は未だ不明である。
161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 00:06:12.83:+kb9V/We0
2006.8.10
苦労した。まさか地図上の千頭理村が実は全く別の場所に存在していたからだ。そして、山間より望遠すると、同僚が集めたデータとは著しく異なっている
ことに驚かされる。
まず、人口三百人の超過疎村に指定されているこの村には、少なくとも、五百人以上の児童を抱える小学校がある。
完全に、戸籍上存在していない人間が、この村には大量に溢れている。
食糧が尽きるまでは、暫く山間より観察を続けよう。
食糧が尽きたら、一度下山しないと体がもちそうにない。
H「この人………、おそらくジャーナリストだ」
シタオ「ジャーナリスト?」
H「簡単に言うと……、色々危険なことを調べて回る人、かな」
シタオ「この村が危険なものだってか……。ま、確かに。目の当たりにしてるよな」
163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 00:14:31.35:+kb9V/We0
2006.8.15
なんということだ…。世間では既に死んだとされている、善哉博士らしき御姿が散見された。
だが、この村は危険だ。おそらく、村人に姿を見られれば、私はたちどころに命を絶たれるだろう。
今しばらく、この体制での観察を続けるよりほかない。
2006.8.20
死を覚悟した私だったが、善哉博士はこの頭のいかれた村に染まってはおられなかった。そしてあろうことか、私をかくまってくださった。
彼を最初の観察対象としたことは、私にとって幸運以外の何物でもなかったようだ。
そして、善哉先生の口からは、にわかには信じがたいような言葉を聞いた。
少し前から、大物政治家から戦争屋までが頻繁に出入りしていることは分かっていた。
だが、その理由が不明であった。
仮に、善哉先生の仰る通りならば、本当に下らない。
こんな、心底どうしようもないことの為に同僚が死んだのかと思うと、やるせない。
H「善哉博士……。たぶん、おじいさんだ」
シタオ「え、そうなのか?」
H「うん。前に僕に、外の世界に居た時は大学で先生をやっていた、って教えてくれた」
シタオ「…?だいがく…?ん?ん?」
H「……続き、読もう」
165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 00:25:58.45:+kb9V/We0
2006.8.21
博士に、この村のことを下界に暴露することを、託されたが私は未だ半信半疑だ。神だの魑魅魍魎だの。存在するはずが無い
2006.8.22
光臨と呼ばれる儀式を目の当たりにし、私の見解は変わりつつある。もしかしたら、本当に何か人ならざる力もったものが居るのかもしれない。
だが、だとしたら、それは神ではない。神がそんな下劣な行為に手を貸すはずが無い。
2006.8.26
やはり、日本は巨大資本が支配する国なのだ。ようするに、この村は巨大な風俗なのだ。そこに莫大な金があつまり、多くの人間の首を握っている。
そして、それにより、またこの村自身も破綻することが許されない。馬鹿な話だ。まるで、証券社会のかかえる矛盾と同じではないか。人間がやること
など、村だろうが、国だろうが世界だろうが、変わらない。
2006.9.01
やはり、博士は私にこの事実を外の世界へ暴露することを望まれているようだ。だが、これは高度に政治的な問題を引き起こすと同時に、
オカルト的な現象の存在を証明しなければならない。
私の様なしがない一人身のハイエナの言葉に耳を貸してくれるテレビ局などあるわけがない。
しょせん、私などはフライデーで芸能人のあること無いことを書いているのがふさわしいのかもしれない。
168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 00:36:02.12:+kb9V/We0
2006.9.10
死神とはきっと厭な奴で、私の後ろに影のようについてまわっていて、いつ私を突然の死という出来事で驚かせてやろうか、わくわくしていたに違いない。
神器とやらを拝礼会から盗み出してやろうとした私の計画は、ものの見事に失敗した。恐らく、あそこで出会った子供が、川から乙女峠へと抜けられるこ
とを教えてくれなかったら、私はダメだっただろう。
神器…などと大仰に書くことも無いか。ようするに、あれは単なる魔法のオナホールだ。
あれを破壊しないと、不幸な人間が増え続けるだろう。
特に、いわれも無くこの村に生まれおちてしまった乙女たち。
15まで、目付を貰えなくて、シコ目流し……、いや、恐らく、正しくは、醜女流しにより沼の底に沈められた女達。
私はその破壊に失敗したが。同時に、生きることにも失敗しそうだ。
もう死ぬ。私はじきに死ぬ。それは分かっている。
いざと言う時に逃げようと考えて、茂みに隠しておいた私の愛車も、私の足がこれ以上動かないようでは仕方が無い。
それよりは、誰かがこの日記と私の亡骸を発見し、神器を。魔法のオナホールを破壊してくれることを望むのみである。
後部座席の鞄に、魔法のオナホールについて、私が命を掛けて調べた資料がある。
誰かが私の望みをかなえてくれるものと信じて、今宵は眠るとする。
シタオ「……。すまんH。俺にはこの日記に何が書かれているのかさっぱり分からない」
H「分かったことは二つ。一つはこの村が何かしらの意図を以て管理されているということ」
H「それから、もうひとつ。……。僕は今、たまらなくこの村から逃げ出したい」
169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 00:41:18.44:+kb9V/We0
H「今から、あの軽自動車まで戻ってる時間は無いよね……。だったら、魔法のオナホールについての資料も手に入らない」
シタオ「おい、H。その魔法のオナホールって…?」
H「分からない。でも……、」
H「オナ神様の光臨…。その際の出血…、精液……。貞操帯をしているにも関わらず子供ができる女の人達…」
H「大体想像がつくよ。吐き気がする想像が」
シタオ「………神器って、書いてあったな」
H「え……、うん。…、もしかして、シタオ…」
シタオ「見たことは無い。だが、……、保管場所ならば知ってるぜ」
H「ねぇ、シタオ……。このまま、拝礼会の構内に侵入して、Sさんを救ったら」
H「その足でこの村から逃げようよ!」
H「この村はもうダメなんだ!あの人の日記を読む限りだと……。おそらく、この村を無くすことなんてできやしないんだ」
172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 00:47:08.28:+kb9V/We0
シタオ「だが、その神器とやらが、この村の連中を不幸にしているんだろ?」
H「どうなんだろう……。不幸…なのかな…」
シタオ「いやだって、そう書いてあるじゃねーか」
H「ね、シタオ。君、おちんちん大きくなることあるよね?」
シタオ「ああ。あるぞ。悪い精が取りついてきたらそうなるんだ」
H「……、例えば、それを…、自分が好きな女の子のマンコに、いつ、どこに居ても差し込めるような穴があったとする」
H「そして、お金を貰って、自由に村の女の子達に差し込めるようなことをやっている奴がいたとする」
H「どうおもう?」
シタオ「……どうって、……、そんなことに金払ってなんになるんだ?」
H「……。もの凄く、人として、許されないような行為だとは、思わない?」
シタオ「思わないよ別に!大体よ、その、マンコ、だっけ?そこにちんこ入れられたからって、何だって言うんだよ」
H「………。うん。君たちは、この村では不幸にはなりえないよ」
173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 00:52:47.21:+kb9V/We0
H「僕、なんとなく分かった気がするんだ」
H「多分、この村はこれで良いんだ」
H泡姫さんがさ。昔はおむすび山に大きな泡宿があって、ふもとにはその金で暮らしてる村があった、って言ってた」
H「きっと、この村は昔からこうやって生きてきたんだ」
H「その形が時とともに変わっただけに過ぎないのかもしれない…」
H「僕はそんな風に……今思ってる」
H「でも、一つ許せないことがある」
H「僕、……、分かっちゃった」
H「僕のお父さん………。多分、お客さんなんだ。この村の」
H「僕のお父さんね、お金凄い持ってたんだ」
H「それがこんな山間の小さな辺鄙な村に来て……、僕はいじめられてるのに、お父さんが平気な顔していじめられもせずに暮らしてこれたのは」
H「お父さんが…お客さんだったからだ……うっ……父さん…」
174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 00:59:38.22:+kb9V/We0
H「父さんは母さんが死んで直ぐこの村に来たんだ」
H「僕は最初、きっと父さんはショックで頭がどうかしたんだと思った」
H「きっと、田舎でゆっくり暮らしたいんだと思った」
H「でも……、違ったんだ」
H「僕の父さんね…若いころ秘書だったんだ。海江田千里の。時々海江田も家に遊びに来てたから、いやな爺だったけど、…」
H「きっと、父さんは知っていたんだ。この村のこと」
シタオ「……、ようするに、お前は俺たちと一緒に来るってことだろ?」
H「……えッ?」
シタオ「だって、親父ぶっ飛ばしに行くんだろ?」
H「……」
シタオ「だったら、孫はS助けて、おれは神器ぶっ壊して、お前は親父をぶっ飛ばす」
シタオ「お前の親父が客だってんなら居るだろ多分」
シタオ「ってことになるよな。なぁ、孫?」
孫「うん。僕さっきから起きて聞いてたけど、大体そんな感じだよね?」
H「君達はさ……。もう、なんていうか。すっかり一緒に行く気になっちゃってるんだね。それが、君達…、いや、僕たちなのか」
177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 01:05:16.42:+kb9V/We0
孫「よし。じゃ、行きますか!」
シタオ「あんまり無理すんなよ!」
H「……。行こう!」
H (多分、僕たち死ぬほど危険なことをしようとしてるんだ)
H (でも、なんだろう。勝っても負けても……、)
H (孫…シタオ…。君たちを見ていると勝っても負けてもどっちでも良い気がしてきたよ)
H (僕の勘違いだ)
H (僕は、分かりあえなきゃ友達になれないと思っていたんだ)
H (でもよく考えたら、そんな必要はなくて、ただ、そう例えば誰かがピンチの時に)
H (すっかり一緒に行く気になっちゃってくれちゃうような人達)
H (友達ってそんな感じなのかな…)
H「ねぇ!二人とも!」
シタオ「何だ?」
孫「何?」
H「この村を出ていつか、一緒に何か美味しいモノを食べに行かないか?ハンバーガーくらいなら僕でも奢れるからさ」
179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 01:09:55.05:+kb9V/We0
友A「今日も孫は休みかよっと…」
友B「あいついつまで休むんだろうな」
友A「もう学校来なかったりして…」
友B「えーあいつが?それは無いだろうぜ!」
教師「はい皆さん席について。朝の会を始めます」
ざわざわざわ―――
教師「はい、皆さん席に着きましたね」
教師「それでは、今日は皆さんに報告があります」
教師「こちらの、センズリ・スルオ様がこのたび…次期党首となることが決定いたしました」
女子「きゃー!センズリ様!」
センズリ「皆さん、お静かに!」
センズリ「職務を投げ出し、突然失踪した兄にかわり、弟の私は!兄と違って、立派な当主になることを、ここに御約束いたします!」
180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 01:16:56.85:+kb9V/We0
センズリ「その為には、まずは、よりオナ神様のことを知るためにッ――毎朝経典の――
ズゥウウウウウウウウウウウウウウウウン
―――ッ、!な、…、なんだ…今の音は!」
教師「み、みなさん!静かにしなさい!皆さん!」
友A「あ………拝礼会の建物から……、火が上がってる!」
H「ま、普通はこうするよね」
孫「えッ・……、うん」
シタオ「お……おう……」
H「まさか二人とも、正面から突っ込むつもりじゃなかったろうね?」
孫「ぐ……」
シタオ「う……」
182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 01:20:59.19:+kb9V/We0
H「じゃあ、火の手が回る前に!」
H「Sさんを助けて、僕のお父さんをぶっ飛ばして逃げよう!」
シタオ「あ、こら!神器も破壊しないとダメだぜ!」
H「いや、多分オナホールはゴムでできてるから、この勢いで火が回ればひとたまりも無いと思うよ」
シタオ「確かに………。神器は拝礼室だしな…、あそこは木造だから…」
H「シタオ!それよりもSさんが居るかもしれない部屋へ!片っ端から探すんだ!」
シタオ「おう!」
孫「まってろよ……Sッ!」
184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 01:28:34.13:9LKeWYHk0
H「って、広ッ!」
シタオ「三階はこの部屋で最後だッ!」
孫「大人たちも僕らどころじゃないみたい!殆ど我先に逃げてるよ」
H「この村消防署が無いからね…上手くいくとは思ってたけど…。まさか火事対策を何一つしてないとは思わなかったよ…」
シタオ「急げ!煙が回り始めた!」
186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 01:34:53.29:+kb9V/We0
H「シタオ!もう部屋を探すのは止めよう!」
シタオ「どうして!」
H「多分、普通の部屋には居ない気がする!」
孫「ねえ僕思うんだけどさ!Sがさらわれた理由!」
H「?」
孫「多分、Sは…じいちゃんが殺されるところを見ちゃったんじゃないかな!」
H「それはそうだろうけれども…、だとしたら、どこにいるのさ?僕はこの建物にある牢屋みたいな部屋を探すのが有効だと思う!」
シタオ「それなら座敷牢がある!地下だ!」
孫「シタオ!お客さんを迎える部屋はどこにあるの?!」
シタオ「客……ッ!?拝礼室だ!」
H「…、そうか、…孫君!君が考えていることが僕にもなんとなくわかった」
孫「……、御免、H君」
H「……。多分、タイミングから何からして今まで疑わなかったことがむしろおかしかったよ!」
シタオ「……、Hの親父かッ!」
H「でも……、だとしたら!」
187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 01:39:44.41:+kb9V/We0
H「だとしたら………、Sさんはもう…!」
H「お父さんがSさんを生かしておくわけがない!」
孫「H君!……僕は、諦めない!もう、人が死ぬのは見たくないよ!」
H「……。分かった。それに…」
シタオ「ああ。こんなこと……、オナ神が許すはずが無い!きっともうすぐ何かが起こる!」
孫「行こう!礼拝室だ!」
H「もう、お父さんが逃げた後だったらどうする!?」
孫「きっと逃げない」
シタオ「ああ」
シタオ「礼拝室に入ることが許されている人間は、きっと全員そこにいる!」
H「……、なるほど。困った時の神頼みってやつかッ!」
孫「行こう!」
188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 01:43:00.96:+kb9V/We0
礼拝室―――
シタオ「着いたッ!」
孫「Sッ!」
そこには孫達の余所通り。Hの父も含め、十数名の人間が居た。
だが、
H「……、なにやってんの?」
孫「え……、これは……」
シタオ「儀式をしてでオナ神様を呼んでるんだ!」
H「儀式…?これが?」
H「これは、儀式じゃなくて乱交っていうんだよ!」
部屋の中では、十数名の巫女と男たちが交わりあっていた
190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 01:47:11.65:+kb9V/We0
孫「Sッ!Sッ!」
S「あ…、あ…、あん…ッ!」
孫「S!S!助けに来たよ!」
H「Sさん、……あッ!」
Sの矮躯を抱き上げ、必死の形相で突き上げている人物は、Hの父だった。
H「父さん……、父さんッ!父さん!何やってんだよ!」
父「ほぅ。ん…はッ!ん…はッ!…まさるか…ん…はっ!」
H「何やってんだって聞いてんだよ!」
父「見て分からんか。ん…はッ!」
孫「お前…」
孫「お前僕のSに何やってるんだぁ!!!!!!!!!!!!!!」
孫はH父へと突進し、腰に組みつき、引きずり倒した。
191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 01:50:53.72:+kb9V/We0
父「何だ!貴様は!」
孫「Sッ!S大丈夫か!」
S「あ…、孫…?」
父「何だ貴様はぁ!」
孫「お前こそ何だよ!なんでSにこんなことするんだよ!」
父「誰かと思えば、善哉のところの小僧ではないかッ!じじいのように殺してやろうか!?」
H「父さん……ッ!」
シタオ「おい…、こいつら、様子が変だぞ…ッ!俺たちのことが見えてない!必死で、男と…女で、何やってるんだ?!」
196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 02:00:33.61:+kb9V/We0
孫「お前…!お前許さないぞ!」
父「その娘を寄越せ!その娘は私が買ったんだ!その娘を最初に味わったのは私なのだ!」
H「この…ッ!このロリコン野郎が!」
父「Hッ!貴様もだ!貴様善哉などと付き合いおって!」
父「私は貴様をそれなりには愛していたのだ!」
父「センズリのところの小僧が貴様の目を焼いた時も!」
父「私は報復で、その小僧の目を焼いてやったのだ!」
父「私にはこの村の連中は逆らえない!」
父「海江田の元でこの村に来る機会をいつも伺っていたのだ…」
父「あの女が死んだ時は絶好のちゃんすだと思った」
父「だがそこで、お前をこの村に連れてきてやったのは、お前には目にかけていたからだ!」
父「この、親不孝者がッ!」
197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 02:04:55.76:+kb9V/We0
H「孫、シタオ!行こう!」
孫「S!S逃げるよ」
父「逃がすかぁ!」
シタオ「うるぁあ!」
シタオの拳がうなり、横合いから、掴みかかろうとしていたHの父の脇腹にめりこんだ
父「ふぐッ!」
シタオ「逃げるぞッ!」
父「待て……ッ」
H「行こう!」
Sを抱きかかえて孫。それを守るように、Hとシタオが部屋を飛び出した。
父「待て…ッ!」
父「待てぇ!!!!!…………、ん?………あっ」
泡姫「……。醜い男」
199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 02:14:06.42:+kb9V/We0
泡姫「ようやく終わりそうなので、山から下りてきんした」
父「なんだ……、お前は…突然現れて…・・」
父「はッ……オナ神…ッ!オナ神か!」
父「うはははは!オナ神よ!あの娘を私のところへ戻せ!あの娘は私の寵愛を受けるにふさわしい娘なのだ!」
父「早くしろ!俺がお前にいくら金をつぎ込んだと思ってる!」
泡姫「あちきは、実はこの前が初めてでありんした」
父「何を言っている!早くあの娘を連れてこい!」
泡姫「めんこい子やったわ」
父「早くしろ!貴様何しに出てきたのだ!」
泡姫「………、あちき達を沼の底に沈めて。酷い人たち…。お怨み申し上げに、参りました」
父「何を言っている!貴様はぁ!……、貴様は…、その…白装束は…」
泡姫「苦しんで……、死んでもらいんす」
父「え……、え……、あ、あ…あ?沼…?からだが…沈む!馬鹿なッ!」
父「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
泡姫「…、こんなところにおったら、焼け死んでしまいんす。おそとまで、あちきが連れて行ってあげます」
泡姫が指先を一振りすると、男共が全員突如現れた沼に沈み、部屋内で放心状態で残された巫女たちが忽然と姿をけした。
202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 02:19:18.52:+kb9V/We0
そのころ、孫達は川まで逃げてきていた
H「あ、あれ!あれ見て!」
孫「え…?」
シタオ「お……?」
S「……綺麗な人」
拝礼会建物の上空に、青白い光を放ち泡姫が浮かんでいた。
H「泡姫だ…」
孫「え……、あ、本当だ!あそこで、何を…」
シタオ「結局……、あの人は何だったんだろうな…」
S「あ……、あの格好…」
孫「S?…あの人の格好…わかるの?」
S「だって、よく見て。……、。シコ目流しの人達が着る白装束じゃない」
孫「あ………、本当だ…」
シタオ「……、確かに、シコ目流しはおむすび山で行われていたこともあったな」
204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 02:30:59.27:+kb9V/We0
H「じゃあ……、あの人達は、…。沼の底に…沈められちゃった人達なのか…」
孫「……、でも、オナ神様は結局、現れなかったね」
シタオ「もしかしたら、確かにあの人達がオナ神なのかもな」
孫「えっ…!」
シタオ「おむすび山のほうでああいうのが出るなら、とうぜん裏山にも出ると思うんだ」
H「…、そうなのかな…。あの人が…、とてもオナ神なんて酷い真似をするとは思えないんだけど……」
S「……、酷い真似なのかな」
H「えっ?」
S「私ね……、巫女になれた時嬉しかった」
S「きっと、それはH君にしてみたら、考えられないことなのかもしれない」
S「でも、この村では、それは生き残るために必要なことだったの」
S「なんか私あの人の気持ち……わかる」
S「きっと、死なせたくなかったんだよ。一人でも多く、沼の底に沈む運命から救いたかったんだと思う」
H「………、ということは結局、この村で起こってた馬鹿な因習は、金のちからとか権力の力なんてもんじゃなくて――」
H「人を思う気持ちだって…、ことなのかな?」
205:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 02:36:12.31:+kb9V/We0
孫「でも、でも僕はHの気持ち、すこし分かるよ!」
孫「Sが…、SがHのお父さんに、その、変なことされてた時、僕、怒りで目眩がしたくらいだもの」
S「…まぁ」
孫「そういうことだよね?H!」
H「そうだよ。ようやく分かってもらえてうれしいよ!」
シタオ「何だよ。どういうことだよ」
H「シタオも分かる日が来るよ!」
シタオ「なんだそりゃ……」
孫「そうそう。こう、なんていうか、……、一緒に居たいっていうか…、触りたいと言うか…、お話し…して…いたいと…いうか…」
シタオ「なんだ孫。真っ赤だぞ」
孫「うん。なんでか知らないけど…顔が熱くてさ…」
H「そういうのを外の世界では、愛っていうんだよ。孫!」
S「……///」
H「あれ、なんかSさんも真っ赤だねぇ」
H「と言うことは、これは外の世界で言うところの、両想い、ってやつだ」
208:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 02:46:03.35:+kb9V/We0
S/////かああ
孫//////かああ
シタオ「…??」
シタオ「なんだかよく分かんねーけどよ」
シタオ「H、美味いモノ喰わせてくれるんだろ?」
H「ハンバーガーね。約束したもんね!」
H「さて。これから乙女峠越えだ!準備は……しなくていいね」
孫「うん」
シタオ「おう」
孫「Sはどうする?僕たちはこれから、この村を出て行こうと思ってるんだけど…」
S「付いて行くわよそんなの。孫一人じゃ何もできないでしょ!」
H「え…ッ、でも御両親は………、って、そうか。この村家庭愛が全く存在しないんだ」
S「??」
H「ああ、いい。忘れて。」
H「それよりも君たちには、今日から僕が外の常識をてっていてきに叩き込むから!覚悟しておいてね!」
お終い。
209:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 02:46:50.99:1VDUKwCt0
孫「まったく!そういうの、もうろく、って言うんだよ!明日学校だから僕もう寝るね」
じいさん「…………はぁ。困ったものだ」
翌朝
H「孫くーん!学校行こうよ!」
孫「あ、H君だ!じいちゃん、僕もう行くね!」
じいさん「待て、孫!」
孫「分かってるよ。……もう格言のことは誰にも言わないよ……」
じいさん「誰かに聞かれても知らないふりをするのじゃぞ?」
孫「分かってるって……」
孫「じゃ、行ってくるね!」
学校
友A「昨日の夜さ……三組のNさんに神さんが降りたらしいよ」
友B「え…マジで?この間なんて二組のMさんに昼間に降りてきちゃったらしいよ・・・」
友A「へえ。なんか、最初は凄く痛いらしいね」
友B「うん。Mさん泣いてたって」
ガラッ
孫「おはよう」
友A&B「おはよう孫!孫は昨日の――」
H「……おはよう」
友A「あ………。孫!中休みに昨日のテレビの話…しようぜ!」
友B「あ、ああそうだな。じゃあな!孫」
孫「あ……ちょっと、おまえら!」
H「…いいって。孫」
朝の会
教師「えー、もう知っている人も居るかもしれませんが、三組のNさんに、昨晩、オナ神様が光臨なされました」
児童達「ざわざわざわ」
教師「お静かに」
児童達「シーン」
教師「これにより、Nさんには名前が与えられました。Nさんは今日から、町子さんです」
教師「未だにオナ神様の光臨を受けていない女子、並びに、男子は今日からNさんではなく、町子様と呼ぶように」
児童「はーい!」
教師「よろしい。それでは、朝の会を終わりにいたします」
孫(そっか……Nさんは巫女様になったんか)
休み時間
友A「でもさ、なんで神さんが降りてくる子と降りて来ん子がいるンだろうな!」
友B「う~ん……、神さんのことは、わからんって」
友A「だよな~。神さんのこと知ろうとするんは罰あたりだって、うちのじっちゃも言うとったわ」
友B「家もだよ!親父がうるさいのなんのって……」
孫「そうなのか……」
友A「孫んところのじいさんも煩いだろ?怖いもんな。孫ん所のじいさん」
孫「えっ……あ、ああ、うん。もう耳にタコだよ」
孫(へんな格言なんて聞かされてるのは……家だけだよね)
H「……孫…、ちょっと、いい?」
孫「あ、H君!H君もこっちおいでよ!ねえ友A、友B!Hはクワガタ滅茶苦茶詳しいんだ!確か、明日の夜、皆で取りに行くって言ってたろ?H君も…」
友A「あ、悪い!俺飼育当番だったは」
友B「そういや俺は水やり当番だったな」
孫「え…」
友A&B「
孫「……まったく、…H君?」
H「気にしてないよ。気にしてない」
孫「……皆、H君がよそ者だって思ってるんだよ。余所の村から人が移ってくるなんて、めったにないんだって!だから最初はしょうがないんだよ」
H「………」
孫「直ぐに、H君も皆と仲良くなれるさ」
H「三組のC君は……?C君なんて僕よりも、後に来たじゃん…」
孫「それは………、個人差ってやつさ!家のじいちゃんが言ってたんだ!個人差ってのは誰にだってあるって!」
H「………うん」
孫「今日は一緒に帰ろうよ!」
H「うん」
きーんこーんかーんこーん
孫「あ、授業だ」
H「うん。あの、じゃあ帰りに僕のお願いをちょっと聞いてほしんだけども…」
孫「もちろん!帰りながら聞くよ!」
授業中
教師「私たちの村――オナ村の歴史については、皆さん各ご家庭でよく聞かされていることと思います」
教師「しかし、オナ神様の神様としての位置付けについては、各ご家庭では教わっていないはずです」
教師「それは何故かと言うと、オナ神さまが、オナ神様御自身のことをいたずらにお話しすることを、禁じておられるからです」
教師「オナ神様は、ご自身が非常に位の高い神様であることを奢りたくは無いとお考えの、非常に謙虚なる神様なのです」
教師「ですが、その昔、村の者たちがとうとうオナ神様にお願いしたのです」
教師「経典『男名荷為』の一説です。村人、皆恐れ多くも優しき神を言に顕わすことを欲す。神、これを拒む。あるもの、曰く、学舎にてのみ言伝えるはいかむと」
教師「要するに、村人たちがあまりのオナ神様の素晴らしさを口にできないことは、忍びないと。そこで、学校の授業として教えるのだけは許してくれませんか?」
教師「とお願いしたのです。心広きオナ神様はこれを快諾なさって、今日、こうやってありがたきオナ神様のことを皆さんは学校では学べるのです」
教師「皆さん?オナ神様に感謝を忘れてはなりませんよ?」
児童「はぁい!」
放課後――下校道
孫「うわぁ!入道雲!」
H「夏だね」
孫「夏休み早く来ないかなぁ~」
H「……孫君は、夏休みどこか旅行とか行くの?」
孫「え……?ああ、家はセンズリ様の拝礼会に今年は参加してないんだ。ほら…去年、お父さんとお母さん、死んじゃったからさ」
H「……、そっか。この村ではセンズリ様拝礼会に参加していないと村の外への旅行は認められないんだったね」
孫「……あのねぇH君。あんまり、『この村では』とか言わないほうがいいよ」
H「…あっ…ごめん」
孫「いや、僕は良いけどさ。気にしないけど。気にする人は気にするもん」
H「…孫君と会えてよかったよ」
孫「何言ってるのさ!……それにさ、僕、実はオナ神様の祟りなんて存在しないんじゃないかと思ってるんだ」
H「……えっ!?孫君そんなこと……言って良いの?」
孫「良いんだって!じいちゃんもね、オナ神の祟りなんてって…あっ、」
孫「ごめんH君……今の聞かなかったことにして…」
下校途中、二人は数十名の白装束を着た女の子達の行列に出会う
H「あっ……」
孫「あ……うわっ……厭なものに出会ったね…」
H「うん。……シコ目流し、だっけ?」
孫「そう。シコ目流し。オナ神様の光臨を迎えずに15になってしまった女の子達だ」
H「……僕の隣の家の長女の子も光臨を迎えずに15になったんだ。あん子が15になる日は大変だったよ…」
H「隣の家のお父さんからお母さん…おじいさんからおばあさんまで…一家総出で空を拝んでるの。光臨せよ!って叫んで」
孫「…、でも、光臨しなかったんだ」
H「そう。光臨しなかった。でも、……、そういう女の人達は、あのシコ目流しの行列に並ばされて、何処へ連れて行かれるんだろう?」
孫「これは……噂、っていうか、実は、…センズリ君から聞いた話なんだけど…」
H「ええ!?あのセンズリ拝礼会の御曹司の!?」
孫「H君声大きいよ!弟の方だけどね。ほら、同じクラスの」
H「あっ、ごめん……、ああ、彼か…」
孫「………、それでね、シコ目流しの行列はあのまま裏山に登って行って、転生の沼、っていう沼に皆入るんだって」
孫「その沼の底はオナ神様の口に繋がってて、輪廻転生するんだって。そして、今度はちゃんとオナ神様が光臨できる体に生まれ変わるんだって」
H「えっ……………そうなんだ」
孫「…H君、別の道から帰ろう」
H「うん」
――別の道
孫「そう言えばさ、H君ってこっちに引っ越してくる前、どこに住んでたの?」
H「……、えっと…」
孫「大丈夫だって!僕は人に言ったりしないよ」
H「そうじゃなくて……言っちゃいけない決まりになってるらしいんだ……」
孫「なんでさ!おかしいじゃん。そんなの」
H「ねえ孫君。この村は基本的に………おかしいよ……」
孫「えっ…?」
H「……ううん!なんでもない!」
H「東京の……練馬っていうところに住んでたんだよ」
孫「とう…きょう村の…ねりま…???」
H「村じゃなくて、県だよ」
孫「けん??」
孫「なんだかよく分からないけど……、変わったところから来たんだね」
H「え…っ、…ああ、そうかもね。………君らにとってはね」
孫「???変なH君。」
H「それよりも、僕この道は初めて通るや」
孫「これはね…へっへっへ、抜け道へ続いているのだ!」
H「抜け道…?」
孫「そう!いつも村に帰るにはおむすび山をぐるっと回らなきゃならないだろ?」
孫「この道はこの後山道に続いててね、ひねり沢経由であっという間に村に着く道なんだ!今のところ、知ってるのは僕だけ!」
H「へえ…」
――山道
―――山道
H「ねえ、孫君……さっき薄気味悪いお地蔵さんが転がってたよ」
孫「げ……、それどんな地蔵?」
H「えっと、おでこから、天狗の鼻みたいなの生やして、赤い頭巾被った…」
孫「あちゃー。この前の台風で倒れたのか…」
H「なにかまずいの………まさか、妖怪が出るとか…」
孫「えっ……、アハハハハ!妖怪なんてこのご時世に出るわけないよ!」
H「わ、笑わないでよ!都会では…意外と妖怪の方が怖がられてるんだよ!」
孫「へえ、そうなんだ。(とかいって何だろう?)」
孫「妖怪じゃなくてね、あのお地蔵様は寸止め様といって、オナ神様の神聖なる土地の入口に置かれるお地蔵様なんだ」
H「え…っ」
孫「どうりで、こんな絶好に道を誰も通らないわけだよ!おかしいとは思ってたんだよね~」
H「え、ねえ孫君それってやばいんじゃ…」
孫「大丈夫だって!僕なんてこの道もう一カ月くらい使ってるよ!」
H「……だれか、人に見られたりとかは…?」
孫「今んとこ、セーフ」
H「ほっ」
孫「でも、じゃあ今日はH君僕の家にきなよ。この山道を暫く登って、脇にそれて藪を通れば、僕の家の裏庭に出るから」
孫「その道なら誰にも見られることはないからさ」
H「是非そうさせてほしいな…」
H「はぁ、はぁ…凄い道だね……」
孫「そう?普通だよ」
H「はぁ、はぁ、僕なんて…、この村にきてから、はぁ、…コンクリート以外の、道を歩いたんだ」
孫「こんくりーと?」
H「そう。コンクリート。この村にはどこにも無いけど…」
孫「ふ~ん。あ、ちょっと寄り道しよう!よりたいところがあるんだ!」
H「おっけー。はぁはぁ、…でも、そこで、ちょっと休ませて…はあ」
孫「おっけー!もうすぐだから」
ガサガサ
ガサガサ
ガサガサ
孫「着いたー!」
H「はぁはぁ!休める!」
孫「ほらほら!H君こっち来て見なよ!凄い眺めだよ!」
H「はぁはぁ、待って…、………………っ!これは、…確かに凄い眺めだ!」
孫「だろ?村が全部見渡せるんだ!」
H「凄い…。空が近い!そして…青い。凄いよ孫君!」
孫「でしょ?っへへ!しかも、ここは足場もちゃんとした固い岩でできていて、崩れる心配もなさそうなんだ!」
H「へえ!確かに、これは高い岩で……って、えっ……」
孫「どうしたの?H君?びっくりしたような顔して!」
H「孫君。………これが、コンクリートだよ」
孫「え?」
孫「こんくりーと……?へえ、岩の種類のことを言うんだ…」
H「違うよ!孫君コンクリートっていうのは人間が作り出したものなんだよ!」
孫「え……。あはは!そんなわけないよ!だってこの山は本来オナ神様以外中にいちゃいけないんだよ!」
H「……、僕、はやくこの山出たいよ…」
孫「H君……?」
孫「そうか。H君が怖いなら、もうこの山に登るのは止めよう!」
H「うん。……ありがとう」
孫「そのかわり!」
H「えっ?」
孫「最後に探検させてよ!」
―――少年探検中―――
孫「ねぇねぇ!H君なんかあるよ!」
H「孫君!もうこのくらいにしようよ……」
孫「扉…?」
H「ねぇ…。さっきもさ!シコ目流しの話しとかさ!ここらへんの山怖いよ!」
孫「大丈夫だよ!シコ目流しの山は裏山!ここは、おむすび山だよ!」
孫「さぁ!れっつごー!」
H「うぅ…」
―――建物中―――
孫「うわー!四角い岩の部屋だ!」
H「コンクリートだよ……。物置……じゃなさそうだし。建物の構えは……まえにどっかで見たことがあるような…?どこだったかな…?」
孫「お!下へ下る階段発見!」
H「下の方に通り抜けられるんだ…」
―――階段降下中―――
H「ねぇ孫君。そろそろ引き返そうよ!」
孫「なんでさ!階段の下に出口見えてるじゃん!太陽の光が入ってきてるもん!」
H「だからだよ!それにこの階段、人が上り下りしてる形跡があるよ……」
孫「大丈夫だって!仮にここで誰かに見つかってもさ。その人だって黙って入ってきてるんだからさ!おあいこだって!」
H「はあ…。孫君のその無鉄砲さが羨ましいよ…」
孫「そろそろ下り終わるよ!」
孫「外に出る!………へぇ、こんなところがあったんだ…」
H「外…出た!………案外、普通だね」
孫「うん。でも、…………あれ、何だろう?」
声「おい。おまえら」
H「ひゃああ!」
孫「うわッ!………、あっ!シタオじゃないか!」
H「シタオ……って、センズリシタオ?!」
H (センズリ拝礼会の……次期当主…)
シタオ「孫。地蔵があっただろう?」
孫「台風で道下に転げ落ちたみたい。僕知らずに入ってきちゃったよ」
シタオ「……、地蔵は直させよう。ここにはもう来るな」
孫「もう来るつもりなんて無かったよ!でも最後に探検でもしようかと思ってさ!」
シタオ「探検……か」
孫「そうそう!シタオも一緒にどう!?あ、紹介するよ!このこ!H君って言って、このあいだ来たばっかりの奴なんだ」
H「あ……どうも」
シタオ「知ってらぁ。ババア共が大騒ぎしとったわ。外者入れるなんぞ、何考えてるだらか!なんて言っておったわ」
孫「…外者なんて…どうだっていいじゃないか」
H「いいんだよ……孫君…」
シタオ「俺も、そう思う。どこで生まれたかなんて、どうでもいい」
H「えっ?」
シタオ「H……つったか?宜しくな。しっとると思うが一組のセンズリシタオだ。学年は、お前らの一つ上で六年だ」
H「あ……宜しく…」
シタオ「なんだ?もっとしゃきっと頼むぜ!そんなんじゃ、孫に振り回されっぱなしだろ?」
孫「わははは!そのとーり!」
H「…、はは、よ、よろしく!」
孫「僕が’シタオ’って呼ぶのがシタオの方!センズリ君って言うのはシタオの弟で、こっちは僕たちと同学年!」
H「そうなんだ(孫君にシコ目流しのうわさを教えた方だ)」
シタオ「………お前ら、ここに来るのはこれで最後なんだろ?」
孫「うん。そのつもり」
シタオ「それが良い。そして、……最後ってんなら、俺の探しものを手伝わないか?」
孫「え?探しもの?」
シタオ「おう。孫も最後に思う存分探検したいだろ?」
シタオ「俺と一緒にいれば、万一村の大人たちに見つかっても叱られることは無いだろうぜ」
孫「で、探し物……って?」
シタオ「ああ。俺も実は……それの名前しかしらねーんだが」
孫&H「ゴクリ…」
シタオ「おなほーる、って言うんだ」
孫「おなほーる?」
H「………………は?」
シタオ「そう。聞いたことも無い言葉だろ?形も…名前から想像するしかなくて困ってたんだ」
孫「おなほーる、か。オナってつくからオナ神様と関係あるのかな…?」
シタオ「多分な!家の書斎を漁って遊んでた時に偶然見つけた古い日記に書かれててさ」
孫「その日記は誰の?」
シタオ「さあ?厳重に保管されてたから、爺さんかひい爺さんのだろうな。あとは…巫女様とかな」
孫「え……なんか、やばそうな匂いがぷんぷんするよ…」
シタオ「だろ?だから俺もこうして探しにきちゃったわけよ」
孫「で、その日記には他になんて書いてあったの?」
シタオ「確か……おなほーるには穴が…空いてると書いてあったな。あと、中は柔らかいそうだ」
孫「穴か……本当にこの山にあるの?」
シタオ「いや、それは分からない。だが、昔はシコ目流しはおむすび山で行われていて、一緒におなほーるも祭ってあったそうなんだ」
シタオ「おなほーる、とシコ目流しは同じ場所で行わなければならないらしい」
孫「だったら、おなほーるは今は裏山じゃないか!」
シタオ「あわてんな、って」
シタオ「おなほーるは何年か一度に交換するらしくて、古いのがこの山に残ってるかもしれない…って話なんだ」
孫「おお!なるほど!古いのが残ってる、ってのはようするに捨てられてるってことだよね?それならきっと誰も探しになんて来ないから見つかる心配もないね!」
シタオ「だろ?どうだ孫?わくわくしてきたろ!」
孫「ああ!」
H「ちょっと待って!」
シタオ&孫「???」
H「ねえ、本当にその日記には、おなほーる、って書いてあったの?」
シタオ「え…ああ」
H「そ…そう」
孫「あ!H君怖いんだ!」
H「いや、怖いっていうか…」
シタオ「…、H、なんか知ってるのか?」
H「いや、……あのこれ僕が住んでた町で、インターネットって…知らないだろうけど、とにかくいろんなことが知れる場所で知ったんだけど」
孫「H君顔真っ赤だよ?」
H「オナホールっていうのは……その……、女の子の、アソコに似せて作ってあって…で、そこに…男の子…のモノを…こう…入れるって言うか…」
孫&シタオ「は?女の子のアソコって?男の子のモノ???」
H「ああ、だから、えっと、はっきり言うよ!一度しか言わないからね!」
孫「ゴクリ…」
シタオ「お…おう!」
H「オナホールってのは、ゴムでマンコに似た穴が作ってあって、そこにおちんちんを入れることで気持ちなる道具だよ!」
孫「……まんこ、って何?」
シタオ「食い物か?」
H「は?」
H「ねえ、君達小学校五年生だよね?」
孫「うん」シタオ「俺は六年だ」
H「まんこ……知らないの?」
孫「知らない!」 シタオ「知らん」
H「女の子の…股の間に…あの、…男の子のおちんちんのところに…ついてるんだけど…」
孫「ええ!」
シタオ「マジかよ……」
孫「ってことはだよH君!貞操帯の中には、そのマンコってのがあるの?」
H「は…?……貞操帯???」
孫「うん」
シタオ「女子の正装だ。うまれたときから女は皆付けるだろ?」
H「そうなの…?えっ?そうなの!?」
孫「うん」
シタオ「それを付けておかないと穢れが取りついて、オナ神様がお怒りになるんだとよ」
H「えっ……。ってことは、この村の女の人は全員、貞操帯を付けてるの?」
孫「え……、余所の女は付けてないの?」
シタオ「……。H、お前どっから来た?」
H「東京だよ!東京!日本の首都!東京!知ってるでしょ!?知ってて僕をからかってるんだよねぇ?!」
シタオ「とうきょう…村…?」
孫「村じゃなくて、けん、って言うんだってさ」
シタオ「へえ」
H「まぁ、東京は、都なんだけれども…」
シタオ「ト?」
H「………。もう…いいよ…」
孫「でもさ…シタオ!僕たちってもしかして、唯一貞操帯の下にあるものを知ってる三人じゃない!?」
シタオ「Hの話が本当だとすればな…」
H「この村では、その調子じゃあ子供では僕ら三人だろうね」
シタオ「大人だって知らないぞ」
H「そんなわけないって。だって、子供が生まれてるんだよ?」
シタオ「……、えっだからなんだ?」
H「いや……。子供って、男と女がセックスして、その女のマンコから生まれてくるんだよ」
孫「ええっ!そうなんだ。じゃあ女の人は子卸しの儀式の時は外すんだね。貞操帯」
シタオ「Hは博学だな…」
H「多分、外すんだろうね。あと、セックスの時もね」
孫「セックス?」
H「セックスって言うのは……。なんかもう君達に説明するのは恥ずかしくなくなっちゃったよ……。僕どうしちゃったんだろ…はぁ」
シタオ「いいから早く教えてくれよ!せっくすって何なんだ?」
H「セックスってのは!おとこがおちんちんを女のまんこに入れて、そのなかで射精すること!」
孫&シタオ「ええええええええええええ!射精!」
H「あ…………射精は知ってるんだ」
孫「知ってるも何も!」
シタオ「…なぁ」
H「?」
シタオ「………射精はオナ神様が子を女に与えるときに送りこむ念力のことだぞ」
H「………は?」
H「いやいやいやいや、違うよ。男が女のマンコに精子を出すことだよ!」
シタオ「ぷっ…!あははははは!精子の存在なんて信じてるのか?H!」
孫「あはははは!H君は意外とロマンチストなんだねぇ!」
H「え………っ」
シタオ「あはははは!」
孫「うははは!おかしいー!ははは!」
H「もう……この村やだ……笑わないでよ!どう考えても僕が普通!君達が変!」
シタオ「恥ずかしがるなよ!誰にだって勘違いはあるさ」
H「いや……、だ、だったら精子って何なのさ!」
孫「妖精じゃん」
H「…、妖精?だって?」
孫「うん」
H「……、僕はまだだけど、あと三年か四年したら、男のおちんちんからは白いねっとりとした液が出るようになるんだって…それを精子って呼ぶんだよ!」
シタオ「……、なんだ、白尿のことか」
H「……僕はもう何を聞いても驚かないぞ…」
シタオ「それにな、H」
H「何?僕もう疲れちゃった…」
シタオ「お前の言うとおりだったとしても、その、せっくす、とかいうのは不可能だぞ」
H「え…?」
孫「うん。僕もそう思う」
H「どうして?」
シタオ「だって、この村の女が付けている貞操帯を外すための鍵は、全て俺の家、センズリ拝礼会が管理してるんだぜ…?」
H「えっ」
シタオ「そして、貞操帯は子卸しの儀式の時以外、外すことは許されず、また、外すことはできないんだ」
H「……何、それ…?」
シタオ「鍵にはスペアーなんて無いし……、子卸しの儀は地下の部屋で行われるしな」
孫「あの貞操帯を何か道具で外すのも無理だもんねぇ。」
孫「それに第一、H君の言うとおりだとしたら、この村の家族は皆こっそり貞操帯を外してその、せっくす、っていうのをしてることになるよ!」
孫「そんなことありえないよ」
H「…ってことはだよ、この村の女の人は生まれた時から貞操帯を付けてて」
H「で、ほうっておいたら、……そのうち子供ができるということ」
シタオ「オナ神が降りた女しか子は宿らないけどな」
H「……まあ、何神が降りても良いけど…、とにかくセックスはしないで子供だけができるってこと?」
シタオ「多分な」
H「……そっちのほうがありえないよ……」
孫「……?H君の住んでいたところは変わってるんだねぇ」
H「……はは」
シタオ「まあでもH。いずれにせよ、俺たち以外にはそんなことは言わないほうが良いぞ?」
H「言えるわけないよ……」
H「お父さん………どうしてこんな村に転勤してきたんだろう」
それからしばらく、疲れ切ったHを余所に、孫とシタオは山の探索を続けた。
孫「あーあ日が暮れちゃったよ!結局この建物の秘密も分からずじまいだしねぇ!」
シタオ「この建物のか?」
孫「そう!こんくりーと、っていう岩でできてるらしいよ!」
シタオ「へぇ……。ま、でもこの建物は今は使われてないけど、泡立て場、って名前だったらしいぞ」
孫「泡立て……。洗濯でもしてたのかね?」
シタオ「さあな。Hは?お前の知識の中で何か思い当たる処は無いか?」
H「泡立て…いや、ごめん。それは知らない」
シタオ「そうか。俺の記憶違いだったかなぁ」
孫「とりあえず今日は遅いしさ、家の裏庭から帰ろうよ」
シタオ「だな」
H「うん。僕もういい加減この山出たいや……」
孫「じゃ、行こう!」
―――孫の家―――
じいさん「遅かったのぉ」
孫「ただいま!ごめんねじいちゃん遅くなって」
シタオ&H「おじゃましまーす」
しいざん「お。ガキ大将がやってきたな!」
シタオ「はははッ!じいさんが若いころの悪行には負けるけどな!」
じいさん「あとそれから…」
H「あ、どうも初めまして。Hと申します」
じいさん「ふむ。礼儀正しい良い子じゃ。もう遅いから長居はさせられないが、お茶でも飲んで行きなさい」
シタオ&H「はい!」
じいさん「ぬはははは!子供は元気が良いのぉ」
―――孫の家。二人が帰った後―――
孫「ねぇじいちゃん!H君はすげぇ物知りなんだ!」
じいさん「ほう……。そとの世界の話を、聞いたのか?」
孫「うん!とうきょう、っていう、けん、の、えーと、ねりな…?ねりあ…?だったかに、住んでて」
じいさん「ははは。それは東京都の練馬区だろう」
孫「えっ、じいちゃん知ってるの?」
じいさん「ああ、もちろん。但し、……これだ」
じいさんはそう言って、人差し指を唇にあてる。
じいさんと孫の間で交わされる合図で、’家でしか話してはいけないこと’を意味していた。
孫「あ……そうなんだ!」
孫「だったらH君に教えてあげなきゃね!」
孫「あんまり言いふらさないほうが良いよ、って」
じいさん「うむ。必ず忠告してあげなさい」
孫「うん!」
じいさん「さてそれよりもだ……。孫ッ!貴様これは何だッ!?」
孫「ああっ!隠しておいたテストがッ!」 じいさん「便所の裏に隠す奴があるか!」 孫「ご、ごめんなさい~~!」
―――翌日。小学校にて朝―――
センズリ「孫君。友達付き合いを君は考え直した方が良い」
孫「あ、センズリ君おはよう」
センズリ「ああ、おはよう」
孫「昨日さ、シタオと遊んだよ!」
センズリ「……、あのクソ野郎の話は僕にしないでくれるかな?」
孫「あ……ごめん!でもさ、兄弟が仲悪いって、悲しいと僕おもうぜ。」
センズリ「ふん。どうせ、奴は家を継げるから調子にのってるのさ…」
センズリ「ところで、おじい様は御元気かい?」
孫「じいちゃん?ああ、元気だよ!てか、元気すぎ」
孫「いやあ、僕の方が先に死ぬんじゃないかって、最近思ってるよ」
センズリ「それは大変結構。僕から宜しくと――、センズリスルオから、よろしくと伝えてくれ」
孫「まかせて!」
センズリ「では、僕は学級院長の仕事があるから、これで」
孫 (人付き合いって………H君のこと……だよなぁ)
――――授業中―――
孫 (センズリ君は頭いいけど……ちょっと、H君とかシタオとかを見下しててやな感じなんだよな)
孫 (あと、家のじいちゃんも、センズリ君のことは嫌いなんだよな)
孫 (ま、別にそんな悪い奴…ってわけでもないけど)
教師「そして、見事オナ神様に選出され巫女となった女子には、名前と子を授かる栄誉が与えられるのです」
教師「とはいえ、名前は直ぐに与えられますが、子供をいつ授かれるかは、分かりません」
教師「巫女となったからと言って、油断は禁物というわけです」
教師「分かりましたか!女子の皆さん!」
女子「はーい」
教師「では、どのような善行を詰めば、子を授かるにふさわしい巫女となれるかですが――ひッ!」
センズリ「どうしたんです?先生。挙手をしている児童を、指名しないんですか?」
教師「あ……はい、センズリ様…なんでしょうか…?」
センズリ「いやだなぁ、先生。僕は当主では無いから、様なんて付けなくていいんですよ。……いまはまだね」
教師「あ、し、失礼、ししました…」
センズリ「いえね、どうにも先生が教えとはちょっと違うことをおっしゃってるような気がいたしましてね?クク」
友A「また始まったよ…センズリの教師いびり」ヒソヒソ
友B「ホントだよな。長男でもねーくせによ」ヒソヒソ
センズリ「……、なんか、騒がしいですね」
友A&B「う」ピタッ
センズリ「……よろしい」
センズリ「で、先生。経典『男名荷為』の第三射精章にこう書かれております」
センズリ「『巫女の子授、風の音と神の御心にしたがひて、貴賎を問わず宿されむ』」
センズリ「善行を詰めだなんて……我らがオナ神様が仰るわけないじゃないですか?」
教師「あ……すいません……先生が…まちがっていました!」
センズリ「良いんですよ。間違いは……だれにでもあります」
女子たち (センズリ様……素敵(はぁと)
―――放課後―――
S「孫!ちょっとどこ行くつもり!?」
孫「何だよSかよ煩いなぁ」
S「何だとは何よ!今日は孫、掃除当番でしょ!」
孫「えぇー!今日はAB達とクワガタ取るために蜜を仕掛けに行くんだよぅ」
S「ま!虫取りだなんて!男子最低!」
友A「お!Sが孫に絡んでる!」
友B「おーホントだ!」
S「何よ」
友A「いや、俺も掃除当番なんだけどね今日!俺には注意しねーのかなー、なんつって…」
友B「お、俺は今日は当番じゃねーからな!」
S「はぁ?なんであんたみたいな、いないほうが良い奴をわざわざ呼びとめるわけ?」
友A「んな!じゃあ、……孫なら…いいってのかよぅ…」
S「そうよ」
友A「えっ…」
友B「と、言うわけで、すまんな孫!あとよろしく!」
孫「あ、ずりー!Aも置いてってよ!」
友B「……、察してやってくれ…くッ…」
孫「は、はぁ?」
友A「……今夜俺は…帰らないかもしれない…グスン」
友B「まあまあ!そうだ!今回ミヤマ採れたらやるから!な?」
友A「…グスン」
孫「あ、ちょっと二人とも!……って、行っちゃったよ」
S「はい!これで諦めたわね!」
S「お掃除しましょ!」
―――下校道―――
孫「で、なんで帰りもお前と一緒なんだよ」
S「しょうがないじゃん!家近いンだから」
孫「離れて歩けばいいじゃんかよ」
S「しょうがないじゃん。道狭いんだから!」
孫「……今夜女子は皆センズリ君と学校の屋上で天体観測するんだってさ。お前はいかねーのかよ」
S「星、興味ないもーん」
孫「嘘つくなよ。去年天の川みて喜んでたじゃん!」
S「孫の家で見たんだよね。確か」
孫「だ、だからなんだよ!」
S「別に!」
孫 (Sって時々凄いドキッとするような目で見てくるんだよな…)
孫 (なんか最近……急に大人みたいになっちゃってさ…)
S「それにさ、あたしあんまり好きじゃないんだよね」
孫「だから、喜んでたじゃんか!去年!」
S「星の話じゃなくて、センズリ君のことよ」
孫「……お前だけだぞセンズリ君嫌ってる女子なんて!様付けないのもお前だけだ!仲間はずれで良いのかよ!」
S「いいのよ。別に、誰を好きになろうが。私の勝手でしょ」
S「そう…、思わない?…まーご?」
ちらっ
孫「な…お、おお、思わねーよ!僕……家で用事があるから、ちょっと早めに帰るな!」
S「そう言えば、私も用事があったー。早く帰らなきゃね」
孫「嘘つくなよ!」
S「競争ね!女の子に負けるなよ!孫!よーいどん!」
孫「あー!フライング!ずっりー!…、あ、おい…ああ、もう!待てよ!ちくしょう!」
そのころ、学校ではHが偶然出くわしたシタオのゴミ出し当番を手伝っていた
シタオ「わるいな、H」
H「ううん。暇だったし……気にしないでよ。シタオ…さん…?君の方が、」
シタオ「はは。シタオで良いよ」
H「そう…、じゃ、シタオ」
シタオ「なんかさ、俺、年上とか年したとか嫌いなんだわ」
シタオ「それだけじゃねー。身分、とかいう奴も嫌いだ」
シタオ「上下なんて、なんで決めるんだ、って思う」
H「……、この村の上下関係は、ちょっと別格だけどね…」
シタオ「よしっ……、っと。これで全部だ!」
H「結構な量だったね」
シタオ「今日は図工の時間があったからな。図工の時だけ張り切る奴、いるだろ?」
H「あ!いるいる!図工の日は両手にいっぱい材料抱えてくる奴!」
シタオ「だろ!そういうのが俺のクラスには沢山居てさぁ」
H「クスクス」
シタオ「……、なんかさ、ほら、……外の世界と、この村とで全く違うってわけでも…ないんじゃねーの?」
H「え……、クスクス!確かにね。図工だけ張り切る奴はどこにでもいるみたいだし!」
シタオ「だろ」
シタオ「ほんじゃ、俺最後にゴミ箱洗ってから帰るから」
H「うん!僕は…、今日はもうこのまま帰るよ」
シタオ「おう。ありがとな。」
シタオ「本当ならよ、ここで一緒に帰るところなんだが…」
シタオ「実は今日は拝礼会があるんだ」
H「あ……、そうなんだ」
シタオ「つってもよ、益体も無い爺婆の与太話を聞くだけなんだけれどもな」
H「そうなんだ…」
シタオ「ああ。ほんとにもううんざりするぜ。オナ神さんはそんなことしなくても、俺たちを守ってくれるだろうによ!」
H「………そう……だよね」
シタオと別れたのち。
H (さて…。今日は孫君と帰る約束してなかったし…)
H(……もう帰ろう。シタオや孫君が居てくれないと…僕はここにいられないや)
H(…あの二人が居てくれてよかった)
センズリ「おや?これはH君じゃないか!」
H「あ……、センズリ君。や、やぁ」
センズリ「ちょっとさぁ、君。天体観測しないかい?」
H「えっ…?」
センズリ「君…この村に来たばかりだろう?」
センズリ「僕の望遠鏡で遠くを見せてあげよう。それから、きっと皆とも仲良くなれるよ」
H「いや、僕は今日は…」
取り巻き1「遠慮すんなって。な、H君?」
取り巻き2「おら…。行こうぜ?屋上」
H「え……うん…」
―――屋上――――
女子E「あ、見て。………Hよ」
女子F「本当だ……よそ者君だ…」
H (やりづらいな……)
センズリ「皆!今日はH君を連れてきたよ!H君は僕らと仲良くなりたいみたいなんだ!仲良くしてあげよう」
女子E「センズリ様…おやさしい!」
センズリ「だから……、僕は、このH君に、今日は一番最初に望遠鏡で空を見てもらいたいんだ!僕たちの美しい村の空をね!」
女子F「センズリ様……素敵…」
H「え……、空…、って」
センズリ「さあ!H君覗いてみてよ!」
H「センズリ君、未だ空が明るいよ……」
センズリ「なんだい。そっちの方が良く見えるだろうって、僕らは気遣ったのに…」
女子E「最低ッ」
女子F「センズリ様のお気づかいを汲みなさいよ!センズリ様可哀そう」
取り巻き1「なに。Hは遠慮してるんだよな。俺たちが……覗かせてやるよ」
H「いやっ、いいよ!止めてッ!」
取り巻き2「おら腕抑えろ!」
女子E「そんなに私たちの村の空が見たくないなら出ていけよ!」
女子F「そーだそーだ!」
H「違うよっ…こんな大きな望遠鏡で…見たら目――がっ!」
取り巻き2「おっと手が滑った…ごめんよ、H君」
取り巻き1「H君が暴れるから、俺たちの腕や足が当たっちゃうんだよ」
H「うぅ…」
センズリほらほら早くしないと」
センズリ「美しい夕日が沈んでしまうよ。ククク」
H「いやだ!見たくないよ!いやだ!」
取り巻き1「おら大人しく……しろって…ッ!」
センズリ「さあご覧。僕らの村の、美しい夕焼けをッ!」
H「あ、あ、厭だって!」
取り巻き2「瞼開けろ!……こじ開けてやる!」
H「あ、熱い!ねえ熱い!…痛いッ」
女子K「あはは!熱いとか言ってる!どこも燃えてないのに!変な奴!」
女子達「あははは」
H「いやだ!あ、熱い!熱いよ!熱いいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!目がぁああああああ!!!」
取り巻き1「ははは!」
センズリ「あははははは!………そのくらいで良い」
取り巻き1&2「はい」
H「あっ……」
センズリ「膝なんてついちゃって……そんなに美しい夕焼けだったかい?」
H「え……見えない…」
センズリ「そりゃそうだ!明るいモノを見ていたら、直ぐには目は見えてこないさ!」
女子達「ははは!センズリ様の言うとおり!H君て頭悪ーい!」
センズリ「あはははは」
ドン。
屋上のドアが突然開かれた
センズリ「―――ん?」
シタオ「ぬおおおおおおおおおおおおおっ」
取り巻き1「グはッ!」
シタオ「うらぁ!」
取り巻き2「おぐっ!」
センズリ「………お前は…」
シタオ「うるあ!」
センズリ「ヘブッ!」
シタオ「てめぇら!何しとるんじゃーー!」
シタオ「喧嘩上等じゃぁ!てめえら、かかって来んかい!」
下校道―――
S「はッ…はッ(孫…去年まで私の方が足……早かったのになぁ)」
孫「へん!女になんて負けるかよ!」
S「はッ…はぁ…(もうあんな遠くを走ってる…)」
孫「女子で一番早いSが僕に勝てないで、いいのかよ!」
S「はぁ…はぁ…アッ!」
ごろん
孫「やーい!転んでやんの!」
S「あ…はぁ…はぁ…はぁ…痛い…」
孫「おーい!大丈夫かよぉ!」
S「痛い……」
孫「…?なんか、S起きねーな」
S「……痛い!」
孫「…っ?S?おいS?痛いのか!どっか打ったのか!」
孫駆け寄る
センズリ達が去った跡――学校校内
シタオ「…………すまん」
H「………シタオが謝ることじゃないよ…」
シタオ「だが……俺の…弟だからよ」
H「弟だって別人さ」
シタオ「そうだけどよ……。でも…。目は…きっと良くなるさ」
H「気休めだよそんなの……」
シタオ「良くなるって!望遠鏡覗いただけだろ?!」
H「まだ…目が痛むんだ…それに……さっき…トイレで見てきたんだ……」
シタオ「……見せてみぃ」
H「シタオが見たってもう治んないさ」
シタオ「見せてみぃ!」
H「見てどうすんのさ!見せてやるよ!ほら!」
シタオ「あ………」
Hの角膜は白く変色していた。
シタオ「……治る。……こんなもん!……オナ神さんだったら簡単に治せる!心配すんな!」
H「もううんざりなんだよ!!!!!!!!!!」
H「オナ神?センズリ拝礼会?貞操帯?もうやめてくれよぉ!僕が何したって言うんだよ!」
H「僕は普通に塾に通って普通の学校に通う普通の小学生だったんだよ!」
H「それなのに!」
H「こんな村に引っ越してきたばかりに!」
H「なんでよそ者扱いされて散々いじめられた挙句に!目玉焼かれなきゃならないんだよぉ!!!!」
シタオ「Hッ!オナ神さんはな、本当に居るんだ!本当にお前の目を治せるんだよ!」
H「どこにも居ないよそんなのは!」
H「この際だから、…この村で一番おかしなところを……教えてやるよ!」
H「………僕の名前はな、……まさる、って言うんだよ」
H「それがなんだよ。Hって!今日から僕の名前だとか言われてさ!」
H「なんで、…、なんでこの学校の連中は、君達兄弟と巫女とかいう連中以外名前が無いんだよ!」
H「おかしいだろ!Aってなんだよ!Bってなんだよ!アルファベットじゃねーかよ!
H「孫ってなんだよ!孫なんて名前じゃねーよ!」
下校道―――
孫「S!S!どこぶつけた!」
S「わかん…ない…、痛い…痛い!」
孫「どこが痛いんだ!」
S「足の……間!お腹の…した…」
孫「え……S、体が、ちょっと光ってる…」
S「ほ…本当…?本当なの?孫?」
孫「うん。これってもしかして、……神さんが降りてくる!」
S「神さんが…降りて…あっ…、なんか、来る…!」
孫「何が?何が来るの?」
S「わかんない…!足の間の、おしっこ出すとこの、下のとこに…何かが…当たって…あ…いや…」
孫「どうした?S?痛いのか?痛いのか?」
S「痛い…痛いよ…、なんか……、なんか入ってくる!あ、痛い!」
孫「S!しっかりしろ!誰か……、誰か、巫女か。拝礼会の人を呼んで来ないと!」
孫「シタオが…、シタオが未だ学校に残ってるかもしれないッ!S!おぶってあげるから!早く!早く行こうッ!」
校内―――
シタオ「名前は、……、拝礼会の血族か、巫女でないと貰えんのだ…」
H「それがおかしいだろ!名前なんて子供が出来たらそこで付けるだろ!君達!戸籍ないのかよ!」
シタオ「………分かった。お前、このまま家まで来い。俺が一緒に、オナ神さんに頼んだる。来い!」
H「もう良いよ!行きたくないよ…くそぉ…」
シタオ「ダメだ。来るんだ!治してやるから!来るんだ!」
「シタオーーーーーーっ!」
シタオ「ほら肩貸す。行こう!騙されたと思って!さあ、行くぞ!」
H「うぅ…」
「シタオーーーー!!」
シタオ「この声…孫か?」
シタオ「孫……丁度いいとこに来た!手ぇ貸せや!」
孫「シタオ!シタオ!来てくれ!早く来てくれ!」
シタオ「汗だらだらでどうした!?こっちも忙しい!むしろ、こっちにも手ぇ貸せ!」
孫「Sがッ!」
シタオ「Sぅ?ああ、お前の幼馴染の。Sがどうした!」
孫「Sが大変なんだ!」
シタオ「おい孫。Hの姿が目にはいらねぇか?こっちのがやべぇ!手伝え!」
孫「Sに今神さんが降りてるんだよ!」
シタオ「何……・?」
シタオ「……H。みせたる。オナ神さんは本当にいるってとこ、教えてやる!」
H「……、もうすきにしてよ」
シタオ「孫!案内しろ!」
学校グラウンド脇水道―――
H「……な…んだよ…。これ」
シタオ「これが……光臨じゃ」
Sの体は淡い光に包まれていた。
だが、その美しい光とは裏腹に、Sは股間を抑えてあえいでいる。
孫「Sがさ!痛いって言ってるんだよ!足の間から、お腹の方へ何か入ってきてるって!」
孫「僕、どうしていいか分からなくて…、ここまで、Sを運んで…それでっ」
シタオ「落ち着け孫!」
シタオ「S!S聞こえるか?」
S「はぁはぁはぁ…シタオ…君…はぁはぁ」
シタオ「そうだシタオだ。その、股はどんな感じだ?」
S「痛いよ…、何かが…はぁはぁ…でたり…入ったり…繰り返して…あ…痛いッ!」
孫「どうなんだよシタオ!」
シタオ「間違いない。光臨だ!」
孫「光臨!シタオ!これどのくらいで終わるんだ?Sが可哀そうだ!」
シタオ「分からん。人によって時間が違うんだ。分からんが、今ここに神様が来とることは間違いない!」
シタオ「オナ神様!センズリ拝礼会次期当主、千擦り・犯守・下男(せんずり・やりまくりのかみ・したお)が申す!今…俺の…友達が目を怪我しました!」
孫「何やってんだよシタオ!んなことしてねぇでSの痛みを取ってやってくれよ!」
シタオ「黙ってろ!Hの様子を見てからモノを言えッ!」
孫「H君ッ…、H君…君どうしてそんなにボロボロで……、」
H「…なんなんだよ…これ…」
S「んああっ!」
孫「え……、血だ…、シタオ!血が!Sの股から血が出てる!」
シタオ「ズボン脱がしてみぃ!」
孫「ああ!」
H「……まさか…」
孫「脱がした!パンツが血まみれだッ!シタオどうすれば!」
シタオ「落ち着かんかい!パンツも脱がせ!」
孫「うん!」
孫「貞操帯の……。貞操帯の中から、血が出てるんだ……」
シタオ「そら間違いない!光臨が順調に進んでる証拠だ!」
シタオ「オナ神様!私の話を聞いてください!どうか!我ら拝礼会の者により傷つけられた…俺の友達の目を…癒してください!」
孫「さっきから目が何?目がどうしたのさ!」
H「……」
孫「H君!目を見せて!」
H「……いや」
孫「H君!見せててっば!」
グイ
孫「なんだよこれ…(焼き魚の……眼みたいじゃないかッ!)」
孫「どうしてこんなことに?」
シタオ「オナ神よ!」
孫「ねえH君?これはどうして?!」
S「ああッ!」ビクン
孫「S!Sどうしたの!S!」
H「シタオ…!もう良い!もう僕の目はいいから!…Sさんの痛みを和らげる方法を取ってくれ…」
シタオ「光臨は放っておけば終わる!むしろ、喜ばしいことだ!だが、オナ神さんに――光臨に会える機会なんてそうそう転がってねぇ!」
S「痛いっ……ああっ…痛いっ!」
孫「激しくなってる!シタオ!どうしよう!」
シタオ「まずい…!これはじきに終わる!」
孫「本当!終わる!S!頑張って!もうすぐ終わる!」
S「痛いッ痛いッ………アッ!」
S「なにか…中に…あふれてる…」
Sの小さな股間を覆う、分厚い貞操帯の隙間から、白濁した液体が流れ出てきた
孫「何?これ!ねえシタオ!これ何!?なんか溢れてきてるよ!これ危なくない!?」
シタオ「……、終わっちまったか」
S「はぁ…はぁ・・・」
孫「終わったの!ねえ!シタオ!終わったの!?」
S「はぁ…もう大丈夫だから…孫…もう…感じないから…。だから、泣かないで」
シタオ「なんでだ…。オナ神!なんでHの目を治してくれねぇンだよ!」
シタオ「畜生ぉ!」
H「……それ」
孫「S!S!よかった……っ!」
シタオ「クソ……」
H「ねぇそれ!Sさんの貞操帯の間から流れてる、それ!」
孫「え……この、白い液?」
H「………それ、多分精子だ」
孫「えぇ!」
シタオ「なんだって…?」
S「せい…し…?」
H「シタオ……。僕はまだ片方の目は見える」
H「まだ目は痛いけれども、でも、これを……光臨を目の当たりにして思ったんだ」
シタオ「…?」
孫「…、なにを?」
H「どう考えても、こんなのはおかしい。この村は、何かが決定的に狂ってるよ!」
その後、Sを連れて三人は孫の家へと向かった。Hが強くそれを希望したのだ。
―――孫の家―――
H「Sさんは?」
じいさん「寝た。今日のことは、Sちゃんの御両親には先ほど説明した」
じいさん「泣いて喜んでおったよ」
じいさん「センズリ拝礼会の次期党首が一緒にいると聞いたら、一晩一緒にいてくれないかとのことでな」
じいさん「今晩は、ここに泊めることとなった」
じいさん「というわけで、ガキ大将も今日はここへ泊ってくれんか?」
シタオ「………ああ。ちょっと、………家へ連絡してくる。電話かしてくれよ……じーさん」
じいさん「もちろんじゃ」
シタオ「ちょっと、……かけてくる」
H「………孫は?」
じいさん「Sのそばに居る」
H「…………孫は、Sさんのことが好きなんだな」
じいさん「……昔からな。本人は気が付いて居らぬようだが」
H「………なんか、そういうのって……。いいな…って僕思います」
じいさん「………H君。この村にはな、恋、というものは存在せんのじゃ」
H「え……ッ、でも、実際に孫はSさんのことを…」
じいさん「……この村ではな、そういう風に、――外の世界で言うところの、恋とか愛っていうのは、悪霊着きと呼ばれるのだ」
H「悪霊…付き?」
じいさん「その前に、君の目の話をしよう」
H「……、もう、いいですよこれは。片目は見えますから」
じいさん「おかしいじゃろ。それは」
H「だって……、そうでしょう?見えるには見えるんですから」
じいさん「そうじゃない。普通な、小学生の坊主が片目を焼かれれば……、一晩泣き叫ぶわい。君は……強いのか……なんなのか…わしにはわからん」
H「…………、外の世界では、皆、こんなもんなんですよ」
じいさん「ワシは昔、大学で教鞭をとっておったのだ」
H「え……っ!では、……どうしてこの村に?!」
じいさん「それを話せば長くなる。今度にしよう」
じいさん「だがとにかく……。ワシに、外の世界ではこうだから、なんていう嘘は通用せん」
H「……、僕も、自分でよく分からないんです」
H「もしかしたら……Sさんの体が光って…あんなことが起こるなんて…」
H「……きっと、びっくりしすぎたんですよ」
じいさん「オナ神様の存在を……信じるのかね?」
H「信じてますよ。ちゃんと…信じてますって」
じいさん「信じて無かった。……だが、すこしだけ、Sの様子を目の当たりにして、信じてみようと、思えるようになった。違うか?」
H「……・…そう…かもしれません」
じいさん「ふむ…」
H「でも……、もし…目を治してくれるなら…って思います…」
じいさん「………、まず結論から言うと…、オナ神…などという神はおらん」
H「…そう…ですか…」
じいさん「だが、……神…いや、神よりももっと、魑魅魍魎の類に近いような…」
じいさん「『何か』は存在する」
H「……ッ!…良いんですか、そんなこと言って」
じいさん「いいんじゃ」
H「…、ようするに、なにか不思議な力を持った…もの…ってことで、いいんですか?」
じいさん「うむ」
シタオ「ふっざっけんじゃねーぞ!!!」
電話のある部屋の方から、シタオの罵声が響いた。
H「シオオ?」
じいさん「…むぅ」
次いで、叩きつけるように受話器を置く音が響き、怒り心頭のシタオが戻って来た。
じいさん「どうしたガキ大将!男はいつでも冷静でなければならんぞ?」
シタオ「冷静さッ!俺は冷静だよ!」
じいさん「……センズリ様には話したのか?」
シタオ「ああッ!もう二度と帰らねーって言ってやったよ!」
H「シタオ…どうして…。それに…、そう言えば今日は拝礼会だったんじゃ…」
シタオ「…友達が二人も大変な目に会ってんのに。何が拝礼会だよ!」
シタオ「それに!オナ神はHの目を治してくれなかったじゃねーか!」
じいさん「…落ち着け!ガキ大将」
シタオ「落ち着いていられるかよ!オナ神は何でも癒せるんじゃなかったのかよ!」
シタオ「それに……、俺はセンズリ…センズリシタオだぞ?センズリ拝礼会の由緒正しき嫡男だ!」
シタオ「その俺の願いも聞けないって言うのかよ!畜生!」
じいさん「シタオッ!落ち着けと言うておろうがッ!この馬鹿ものが!」
シタオ「ッ…!」
孫「……、喧嘩しないでよ」
H「あ……孫!Hさんの様子は?」
孫「もう寝てる…。でも、貞操帯に血がこびりついてて…なんか変な匂いもするし…」
じいさん「孫……」
シタオ「…Sも明日から巫女だ。さっき親父と話したが、すでにSに光臨があったことを知ってた」
シタオ「恐らく、明日にでも拝命の儀が取り行われる、ってよ」
H「……拝命か」
じいさん「そうか………。むごいことじゃ」
孫「じいちゃん?……震えてるの?」
じいさん「そうじゃ……。ワシは今、震えておる」
シタオ「………おいおいじいさん!泣き声じゃんか!さっきまでの剣幕はどこ行ったんだよ!」
じいさん「……うっ…うう…」
H「おじいさん…」
孫「じいちゃんどうしたんだよ!」
お父さんとお母さんが死んだ時…あの時も、じいちゃんはこんな風に泣いていた
じいさん「……おなごは男と恋をする…そういうもんじゃ」
じいさん「愛した男と、最初に交わる」
じいさん「そういうもんじゃ」
H「……」
シタオ「こい…って何だ?」
孫「あいしたおとこ…って…なんだよじいちゃん!」
じいさん「ここには……、この村には、そういう大切なもんが、なんも無いんじゃ…」
シタオ「じいさん訳わかんねぇよ!」
H「……、僕にはなんとなくわかるよ…」
シタオ「……外かよ。…また外の話かよッ!!」
シタオ「悪いのかよ!この村が何か悪いのかよ!」
シタオ「おいじーさん!H!はっきりしろよ!この村の何が悪いのかはっきり言えよ畜生!」
孫「……シタオ」
シタオ「別に俺はこんな村好きじゃねーよ。身分身分堅苦しいしよ!馬鹿な弟は…クソ…俺の…俺の友達の目を焼くしよ…ッ」
シタオ「でも!この村に生まれちまったんだから…。生まれたくもねー家に生まれちまったって生きてくしかねーじゃんかよ!」
孫「シタオ!止めてくれよ!」
孫「シタオ……」
シタオは泣いていた。
孫もHも、そんなシタオの姿を見るのは初めてであった。
孫「今は……。今は、これからどうやってH君の目を治せばいいのかを話し合おうよ!」
H「孫君……」
じいさん「そうじゃったな……」
シタオ「………、ああ、…すまん」
孫「で、じいちゃん!何か方法は無いの?」
H「……いや、さすがにジンジン…痛くなってきたし…病院に連れて行ってほしいよ」
じいさん「………H、すまぬ。この村には、病院というものは存在せんのじゃ」
H「…えっ?」
孫「え、あるじゃん」
じいさん「あんなものは病院とは呼ばん。仏像を拝んで病気など治るものか」
シタオ「……、だがじいさん。何か方法を知っているって面だな」
じいさん「うむ……。人に聞いた話でな……。確証は持て無いのだが…」
孫「教えてよじーちゃん!どうすればいいのさ!?」
じーさん「……、我が家の裏山――、おむすび山に、泡立て場と呼ばれておった場所がある」
孫&H&シタオ「えっ!」
じーさん「そこでは昔、……昔と言っても、大昔じゃが、いかなる傷をも治す方法が眠っておったらしい」
じーさん「それだけならば、唯のおとぎ話じゃが、――、シタオ。お主の弟が地滑りで大けがをした時――覚えて居るか?」
シタオ「え……、ああ、そういうことがあったのは知ってる…。だが、俺は当時五歳だぜ?よく覚えてねーよ」
じーさん「その時は、巫女の祈祷によりお主の弟は一命を取り留めたこととなっておるが――」
じいさん「じっさいは、泡立て場で傷をいやしたのじゃ」
孫「え……、でもさ、じーちゃん。僕たち、その、泡立て場で遊んだぜ、この間」
孫「なあ」
シタオ&H「コクリ」
じーさん「建物には入ったか?」
孫「うん」
じーさん「昼間じゃな?」
孫「うん」
じいさん「ならば、今から行ってみるんじゃな」
おむすび山
孫「普通さ!子供三人をこんな時間に山に送らないと思うんだ!」
H「まぁ…おじいさん、歳だし」
シタオ「歳ったってよ、あの人素手で狼殺すぜ?」
H「ええええぇ!狼ッ!」
シタオ「だろ?もうびっくりだって」
H「………、いや、狼が生き残ってることの方に驚いてるんだけど…」
シタオ「ま、じいさんがぶっ殺してからいなくなったけどな」
H「え……、もしかしたら、最後の…日本狼だったのかも…」
孫「狼なんてそこらじゅうにいるじゃない」
H「居ないよ!それは流石にないよ!きっと山犬か何かとの未間違いだよ!」
シタオ「おい……、着いたぞ」
泡立て場――
孫「光が漏れてるよ…」
H「人が…いるんじゃ…?」
シタオ「……俺に任せておけ!俺がいればなんもされん!」
孫「シタオが居て助かったよホントもう」
シタオ「ま、自分の親の名前くらい有効に使わないとな。それが賢い子供ってもんだ」
H「親の名前かぁ…」
孫「よし、じゃあ行こう」
扉は軋みながら開いた
孫「えっ…」
H「っ」
シタオ「……女?」
部屋の中にはには、全身から淡い光を放つ女が居た。
女は、昼間は無かった湯船のようなものの中に漬かっている
女「お客さん……寄ってきやんせ」
孫「お客さん……?」
シタオ「おいあんた、ここはオナ神様の神聖なる山だぜ。普通は…入っては…いけない…」
シタオの言葉はしりすぼみになって行く。
湯気の上がっている湯船にこんな時間に漬かっている女というだけで、常軌を逸している。
孫「ねぇ。もしかして、この人さ……」
孫「オナ神様なんじゃないかなッ!?」
シタオ「落ち着け孫ッ!……、ま、俺もオナ神様見たことなんてないが…」
H「……、いや、この人のいでたちは…どうみても」
孫「聞いてみようよ!ねえ聞いてみよう?!」
シタオ「お…おお」
H「……(きやんせ、って確か里言葉――、吉原の言葉だ)」
孫「あの……あの、もしかして、オナ神様ですか?!」
女「あら……めんこい子やねぇ」
シタオ「どうなんですか?!貴女は……、オナ神さまなんですか?!」
女「神さんと違います。あちきはここの泡姫でありんす」
孫「あわ…ひめ…」
シタオ「……、あの、ここに来れば…ここに来れば傷が治ると聞いて…きました!俺の!友達の目を治してはもらえませんか!」
孫「あ、そ、そうです!お願いします」
H「……、お願いします…」
孫「えッ!」シタオ「うお!」H「え…っ、うわ!」
突如、泡が腕のようにHの体を包み、次の瞬間、Hの姿も泡姫と名乗った女の姿も消え失せていた。
孫「H君ッ…?ねえH君!」
シタオ「何が……何がどうなってんだ…。おい…、おいH!」
孫「どうしようシタオ!どうしよう!どこかに連れて行かれちゃったのかなッ!?」
シタオ「探せ!探すんだ!」
シタオ「さては……化け狐かなにかか…」
孫「え…、クソッ!探そう!シタオ、探そうよ!」
―――90分後―――
孫「あ、誰かあすこに居る!」
シタオ「お…、あれは、…H!Hだ!」
孫「H君!」
二人が駆け寄ると、Hが茫然と虚空を見つめていた。
孫「H君!ねえH君だよね!」
シタオ「H!H!なんもされてないか?体はおかしくないか?」
H「え…、ああうん」
孫「良かった…!H君何かされた?ねえ!どんな目に会ったの」
H「えっと、なんて言うか………」
H「最高だった。うん」
最高だったwwwww
116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:35:38.91:1PRvFG3C0少年たち下山中―――
孫「ねえ教えてよ!何が最高だったのさ!」
H「いや…それは……その、色々あれだよ…」
シタオ「まあ、何でもいいじゃねーか。こうやってHは無事だし…」
シタオ「目だって元通りなんだからよ!」
H「うん…」
シタオ「おお!…ま、居るには、いる…ってことか…」
孫「あの人神様かな?僕はオナ神様だと思うなぁ」
H「いや……、オナ神様では無いって言ってたよ」
孫「えッ?」
H「ていうか、……、あの人、凄い昔の人みたいだよ」
シタオ「凄い昔…?」
H「うん。」
孫「じいちゃんくらいかな?」
H「いや、もっと昔。あのとお話しして…あの人の常識から察するに…少なくとも幕末。昭和天皇のこと知らなかったし」
孫「ま、何にせよ、じいちゃんに報告だ!」
シタオ「だな。おーいじいさん!帰ったぜ!」
H「僕も……おじいさんとはちょっと色々話したいな…」
H「ね、孫君。今晩泊って良いかな?」
シタオ「お。今日は俺も宿なしだ。ってことで、泊めてくれよ!孫!」
孫「もちろん!というか、勝手に寝ちゃってうよもう!」
H父「H。」
H「あ………、父さん」
H父「……帰るぞ」
H「え…あ…、ね、ねえ父さん、今夜は孫君の家に泊っても…」
T父「帰るぞ。」
H「あ………、はい……」
孫「えっと……、あ、あの、H君のお父さん……ですか?あの、初めまして」
H父 スイッ
孫「あ……」 H「えっと・・…‥、二人とも、また…明日」
H帰宅後――
シタオ「感じ悪い野郎だな…」
孫「そうだったね」
シタオ「あ、そう言えばSはどうなったかね?」
孫「うん。ちょっと様子を見てみよう……の前に…じーちゃーん!帰ったよ!」
シタオ「どうせ風呂だろ」
孫「そっかな。ちょっと僕お風呂覗いてくる。じーちゃんに報告だ!」
シタオ「んじゃ、Sの様子は俺が見ておくかな…、っと」
孫「宜しく」
孫「じーちゃん!おーい、って…あれ…、お風呂に…居ない?」
シタオ「しかし、この家も古いなぁ。さて、Sの様子はどうかな…っと、ありゃ?」
シタオ「おいじーさん」
シタオ「なんで……、床で寝てるんだよ…」
翌朝、学校―――
教師「…以上で、今朝の連絡事項は終わりです。皆さん、一時間目の体育の為にグラウンドへと移動してください」
児童「はーい!」
H (……、孫君、今日はお休みなのか)
H (あ、センズリ君。顔にガーゼが張ってある…)
H (昨日シタオに殴られたからだ……って、えぇ!)
H (なんで、センズリ君眼帯してるんだろう…?)
シタオ「…H、居るか?」
H「シタオ?どうしたの?五年生のクラスになんて来て…」
シタオ「…来いッ!」
シタオはHの手を掴んで、足早に歩き出した。
H「ちょっと、…ちょっとどうしたのさ?シタオ!」
シタオ「………黙って、ついてきてくれ」
H「………わかった」
H「学校……出ちゃっていいの?」
シタオ「今日の朝の会で、先生は何を話した?」
H「え…、いや、いつも通りだったけど…」
シタオ「Sのことは話したか」
H「あ……、そう言えば、Sさんの話は出なかったな…」
シタオ「……ッ」
足早に歩くシタオの後ろを不安げにHは追った
H「ねぇ、シタオそんなに急いでどこ行くのさ」
シタオ「孫の家だ」
H「……まさか、お見舞い、とか」
シタオ「じーさんが死んだ」
H「………え?」
え
126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/05(火) 22:51:41.45:1PRvFG3C0H「ね…、それってどういう…」
シタオ「で、Sも消えた」
H「え……」
シタオ「……ッ、H!走るぞ!」
H「え、ええ! ちょっとまってよ!」
シタオ「走れ!つまかるぞ!」
H「捕まるって……、なん…、大人が!大人が追いかけてくるよ!」
シタオ「だから!走れ!」
H「はぁはぁはぁ……、ここ…は?」
シタオ「ま、秘密基地、ってなところだな」
H「秘密基地っていうか……、孫君の家の倉庫の屋根裏じゃないか」
シタオ「孫。Hが来たぞ」
孫「……………」
H「………孫君」
H「……、昨日の夜、何があったの?」
シタオ「…、ちょっと下で話そう。さ、こっちだ」
H「コクリ」
シタオ「昨日の夜…お前が帰った後…、じーさんがSが寝ていた部屋で死んでいた」
H「それ…、本当なの?」
シタオ「本当だ」
H「……いや、だって昨日…普通にお話ししてたじゃないかよ!」
シタオ「じいさんは、殺されてたんだ」
H「えッ…」
シタオ「顔を滅茶苦茶に殴られた跡があった」
H「……なん…だよそれ…」
シタオ「……きっと、大勢にやられたんだ…そうでなきゃ……、一対一であのじじいが負けるはずがねぇッ」
H「なんだよそれ!」
シタオ「大きな声を出さないでくれ。……俺がじいさんを発見して直ぐ、大勢の人間がやって来たんだ…」
シタオ「とりあえず孫と一緒にここに隠れて……。じいさんのことは昨日の深夜に孫に話したんだ」
シタオ「最初は孫も信じなかったが…」
シタオ「見ろよ」
シタオは窓を顎で指した
Hは恐る恐る、窓から外を覗いた
そうこの裏に据えられた焼却炉から、煙が微かに上がっていた。
シタオ「俺も……それから孫も……。男が何人かでじいさんの死体を焼却炉に放り込むのを見た」
H「ッ……ッ…!そ…‥‥そんな」
シタオ「……なあ、H。この本……、どんな本か知ってるか?」
H「え……。何……この本」
シタオ「じいさんが抱えてたんだ。俺はこれだけをようやく爺さんの胸から取りだして……、逃げたんだ」
H「……、心に残る…名詩100選…。普通の詩集…だと思う」
シタオ「俺はもう中は見た。じいさんから孫あてのメッセージが書いてあったが……、それ以外は普通の本にしか見えねぇ」
Hは恐る恐るページを開いた。
H「孫へ……。お前の名は翔と言って、ワシが付けた」
H「……、これだけ?」
シタオ「ああ。それだけだ」
H「……。書き途中だったのかな?」
シタオ「……さあな」
H「このページに、なにか意味がるのかな?」
シタオ「さあな。……、Hは…なにか分からないか?」
H「この詩は――」
H「国破れて山河あり 城春にして草木深し………杜甫だ…」
シタオ「……、どういう意味なんだ?」
H「いや……、意味…とかは普通の詩だけれども……、前に似たような詩をどこかで…?」
シタオ「……、思い出してくれ……これは俺のカンなんだが……。俺たちは今、非常にやばい状況にいる」
H「……、もしかして、……泡立て場に行ったのがまずかったのかな……」
シタオ「わからない……、だが…。じいさんが殺された時、家の前に黒車輪が来ていたんだ」
H「黒車輪?って……何?」
シタオ「黒車輪は、黒車輪だ。人が中に乗って移動するんだ」
H「……、もしかして、車のこと?」
シタオ「こんな奴だ」
シタオはうっすらの砂の積もし、湿った倉庫の床に指で絵を描いた
H「それは間違いなく車だ。外では車って呼ぶんだ。この村に車があったとは知らなかった…」
シタオ「普通の村の奴らは知らないさ。でも、拝礼会にはこの黒車輪に乗った奴らが沢山来るんだ」
H「なんだろうね……。ねぇ、シタオさ、その、黒車輪、の先頭についてたマークとか、なんでもいいんだけど、特徴をもっと覚えてない?」
シタオ「そう言えば……、こんな丸い…ワッカの中に、こんな形の奴が…先頭についてたな」
H「ベンツ製の車…か…。」
シタオ「……なあやっぱりさ、……拝礼会が絡んでたり…するのかな…」
H「わからないけど……。でも、この村で車で移動する人間がくる場所が唯一拝礼会しかないって言うなら…関係あるかもね…」
シタオ「………なんなんだよ……畜生」
ギィ
H「あ……孫!」
シタオ「孫………」
孫「………、拝礼会に行く」
シタオ「話を聞いてたのかっ?!まて孫!危険すぎる!」
H「そうだよ!孫!……気持ちは分かるけど、でも、今は…」
孫「今は…何さ。どうすればいいのかなんて、誰に分かるのさ!」
シタオ「孫………」
孫「それに………。Sのことを…助けなきゃ…」
シタオ「分かった。………‥でも、せめて夜を待とう」
H「いや……、昼間の方が都合が良いかもしれないよ…」
シタオ「何?どうしてだ?」
H「たぶんこれは僕の勘だけれども、学校は拝礼会の傘下にある組織だと思うんだ」
H「だってまず先生方が…教師というにはモノを知らなすぎる…。歴史の授業だって、ずっとこの村の歴史をやってるじゃないか」
シタオ「…、確かに、学校は拝礼会の影響を色濃く受けてはいるだろうな…」
H「と、いうことは。シタオや僕を捕まえるなら今朝学校で捕まえれば良かったんだ。でもそれをしなかった」
シタオ「……、要するに、俺たちを狙ってるのは拝礼会ではない…と?」
H「もしくは、拝礼会の中でも…、まだ一部の人間だけ、とかね」
シタオ「む……。よし、なら田圃の方じゃなくて川沿いを行こう。民家が並んでいて人が多い」
H「うん。それがいい。きっと白昼堂々と……、それもセンズリ拝礼会の御曹司を人が大勢いる前で襲うなんて無理だろうからね」
シタオ「……、そうだ、そのまま川に降りよう!じつは川から拝礼会構内へと入れる抜け道があるんだ!」
孫「………、はー」
H&シタオ「孫?」
孫「行くのは僕だけで良いはずなのにさ。すっかり一緒に来る気になっちゃってる。それが、君達なんだな、とか。僕いま思ったよ」
民家沿い――
H「で、しっかり尾行がついてきちゃってるわけだけれども…」
シタオ「だから、俺は山を越えて民家ぞいまで一気に下ろうって話したんだ」
孫「シタオだって最後には僕の作戦に賛成したじゃないか」
シタオ「そりゃそうだけどよ」
H「さて、どうしようか」
シタオ「川に降りればこっちのものだ。川の中は藪が茂ってる。大人は通れねーよ」
H「そもそも川に入る処を見られるのがまずいよ……。入口を教えてる様なものだって!」
シタオ「あ…、確かに」
孫「乙女峠の方に向かうふりをするのはどうだろう?」
シタオ「……、お、なるほど…」
H「どういうこと?」
シタオ「この村から出るには、乙女峠を行くか箱崎を超えるしかないんだ」
H「なるほど……。僕たちが村の外へ逃げようとしていると装うわけか」
暫くの後
孫「いい?1、2、3、で走るよ?」
H「……、あの道が乙女峠行きの道なんだね?ていうか、人がぐっと減ったね。こりゃ急がないとまずい」
シタオ「よし。こっちはいつでもOKだ」
孫「よし、1、2、――3ッ!」
ダッダッダッ
シタオ「ハハハ!見ろよ血相変えてやがるぜ!」
H「油断禁物!よく見て!トランシーバー持ってる!」
孫「二人とも前見て走りなよ!もう!」
乙女峠中腹―――
孫「そこ!そこの藪に潜んでやり過ごそう!」
シタオ「うし!」
H「うん!」
バサッバサッバサッ
…………
ややって、数名の足音と怒声が聞こえてきた
声「逃がすなッ!」
声「乙女峠を越えられたら厄介なことになるぞ!」
声「さっさと俺たちで捕まえねーと…」
ドタドタドタドタドタ
孫「………、もう良いかな?」
シタオ「ああ……。よさそうだ」
H「………」
孫「H君!行こう」
H「ちょっと待って……」
H「……休ませて!僕君らみたいに体力…無いんだよ!」
孫「しっかりしてよH君!」
シタオ「……、なあ、Hよ」
H「ん?」
シタオ「あれは、何だ?」
H「え……、……、」
多い茂つたに覆われて、何かが微かに見えている。
峠道から脇の藪に飛び込んで、それでもようやく見えるほどに、なにか大きなものが覆い尽くされていた。
Hは歩み寄り、微かにツタを除けた
H「……車だ」
シタオ「車……?黒車輪は、こんなのじゃないぞ」
H「これは軽自動車だよ……どうしてこんな峠道に…」
H「確かに、軽自動車一台くらいは通れる道だけど…」
H「…ッ!」
シタオ「どうしたH?」
H「………、中で人が死んでるよ…」
車内には、服を着た白骨死体が運転席に横たわっていた。
H「これは……」
Hは、そうっと車のドアノブに手をあてがい、
バコッ
H「……空いた」
シタオ「H!確かにこれはこれで大発見だが、今はSのところへ急ごう!」
H「え……、あ、ごめん。うん!」
Hは白骨死体の服の胸ポケットにおさめられていた手帳を素早く抜き取ると、先に走りだした孫とシタオに続いた。
シタオ「あと、十分も走れば川だ!もう一息だ!」
夜―――川
シタオ「孫が限界だ…」
H「そうみたいだね…」
孫「はぁ…はぁ…」
H「そういえば、シタオと孫は昨日から全く寝てないんだよね……」
H「この川辺なら見つかる心配も無いんじゃないかな?少し…休もう」
三人は腰を下ろした。
シタオ「……、そういえば、H、さっき仏さんから失敬したもんは何だ?」
H「人聞きの悪いことを…。僕はきっと何か関係があるんじゃないかと思って……。まあいいや。みてみよう」
孫「コク…コク・…」
シタオ「孫は……、寝かしてやろう」
H「うん。」
Hは破れかけの手帳の表紙を開いた
H「これは……、日記だ…」
日記 2006.07.04
私はヤバい橋を渡ろうとしているようだ。海江田の暗黒に包まれた金の出所と、海江田のスクープを追っていた同僚が失踪したことが、
私を更に義憤に駆りたて、今日に至った。
H「海江田……?まさか……、海江田千里…?」
シタオ「誰だ?」
H「一昔前の経済産業大臣だよ!」
シタオ「なんじゃそりゃ」
H「いいよ。続きを読もう」
同僚の調査を追随するにつれ、二つのキーワードが浮かんできた。一つは、千頭理村、そしてもう一つが、千頭理拝礼会だ。
シタオ「……、っ」
闇の業界の大物たちが、ここ、奥多摩の山奥にしばしば忍びで足を運んでいることは、我々の同業者にとってはよく知られていることであり、
同時にタブーだった。私には、そして恐らく、同僚にも、この山は追えばそのタブーに当たることは、途中からでも想像がついた。私を、その闇へと
誘うものは同僚の無念による、悪への義憤であるが、同僚があそこまで固執した理由は未だ不明である。
2006.8.10
苦労した。まさか地図上の千頭理村が実は全く別の場所に存在していたからだ。そして、山間より望遠すると、同僚が集めたデータとは著しく異なっている
ことに驚かされる。
まず、人口三百人の超過疎村に指定されているこの村には、少なくとも、五百人以上の児童を抱える小学校がある。
完全に、戸籍上存在していない人間が、この村には大量に溢れている。
食糧が尽きるまでは、暫く山間より観察を続けよう。
食糧が尽きたら、一度下山しないと体がもちそうにない。
H「この人………、おそらくジャーナリストだ」
シタオ「ジャーナリスト?」
H「簡単に言うと……、色々危険なことを調べて回る人、かな」
シタオ「この村が危険なものだってか……。ま、確かに。目の当たりにしてるよな」
2006.8.15
なんということだ…。世間では既に死んだとされている、善哉博士らしき御姿が散見された。
だが、この村は危険だ。おそらく、村人に姿を見られれば、私はたちどころに命を絶たれるだろう。
今しばらく、この体制での観察を続けるよりほかない。
2006.8.20
死を覚悟した私だったが、善哉博士はこの頭のいかれた村に染まってはおられなかった。そしてあろうことか、私をかくまってくださった。
彼を最初の観察対象としたことは、私にとって幸運以外の何物でもなかったようだ。
そして、善哉先生の口からは、にわかには信じがたいような言葉を聞いた。
少し前から、大物政治家から戦争屋までが頻繁に出入りしていることは分かっていた。
だが、その理由が不明であった。
仮に、善哉先生の仰る通りならば、本当に下らない。
こんな、心底どうしようもないことの為に同僚が死んだのかと思うと、やるせない。
H「善哉博士……。たぶん、おじいさんだ」
シタオ「え、そうなのか?」
H「うん。前に僕に、外の世界に居た時は大学で先生をやっていた、って教えてくれた」
シタオ「…?だいがく…?ん?ん?」
H「……続き、読もう」
2006.8.21
博士に、この村のことを下界に暴露することを、託されたが私は未だ半信半疑だ。神だの魑魅魍魎だの。存在するはずが無い
2006.8.22
光臨と呼ばれる儀式を目の当たりにし、私の見解は変わりつつある。もしかしたら、本当に何か人ならざる力もったものが居るのかもしれない。
だが、だとしたら、それは神ではない。神がそんな下劣な行為に手を貸すはずが無い。
2006.8.26
やはり、日本は巨大資本が支配する国なのだ。ようするに、この村は巨大な風俗なのだ。そこに莫大な金があつまり、多くの人間の首を握っている。
そして、それにより、またこの村自身も破綻することが許されない。馬鹿な話だ。まるで、証券社会のかかえる矛盾と同じではないか。人間がやること
など、村だろうが、国だろうが世界だろうが、変わらない。
2006.9.01
やはり、博士は私にこの事実を外の世界へ暴露することを望まれているようだ。だが、これは高度に政治的な問題を引き起こすと同時に、
オカルト的な現象の存在を証明しなければならない。
私の様なしがない一人身のハイエナの言葉に耳を貸してくれるテレビ局などあるわけがない。
しょせん、私などはフライデーで芸能人のあること無いことを書いているのがふさわしいのかもしれない。
2006.9.10
死神とはきっと厭な奴で、私の後ろに影のようについてまわっていて、いつ私を突然の死という出来事で驚かせてやろうか、わくわくしていたに違いない。
神器とやらを拝礼会から盗み出してやろうとした私の計画は、ものの見事に失敗した。恐らく、あそこで出会った子供が、川から乙女峠へと抜けられるこ
とを教えてくれなかったら、私はダメだっただろう。
神器…などと大仰に書くことも無いか。ようするに、あれは単なる魔法のオナホールだ。
あれを破壊しないと、不幸な人間が増え続けるだろう。
特に、いわれも無くこの村に生まれおちてしまった乙女たち。
15まで、目付を貰えなくて、シコ目流し……、いや、恐らく、正しくは、醜女流しにより沼の底に沈められた女達。
私はその破壊に失敗したが。同時に、生きることにも失敗しそうだ。
もう死ぬ。私はじきに死ぬ。それは分かっている。
いざと言う時に逃げようと考えて、茂みに隠しておいた私の愛車も、私の足がこれ以上動かないようでは仕方が無い。
それよりは、誰かがこの日記と私の亡骸を発見し、神器を。魔法のオナホールを破壊してくれることを望むのみである。
後部座席の鞄に、魔法のオナホールについて、私が命を掛けて調べた資料がある。
誰かが私の望みをかなえてくれるものと信じて、今宵は眠るとする。
シタオ「……。すまんH。俺にはこの日記に何が書かれているのかさっぱり分からない」
H「分かったことは二つ。一つはこの村が何かしらの意図を以て管理されているということ」
H「それから、もうひとつ。……。僕は今、たまらなくこの村から逃げ出したい」
H「今から、あの軽自動車まで戻ってる時間は無いよね……。だったら、魔法のオナホールについての資料も手に入らない」
シタオ「おい、H。その魔法のオナホールって…?」
H「分からない。でも……、」
H「オナ神様の光臨…。その際の出血…、精液……。貞操帯をしているにも関わらず子供ができる女の人達…」
H「大体想像がつくよ。吐き気がする想像が」
シタオ「………神器って、書いてあったな」
H「え……、うん。…、もしかして、シタオ…」
シタオ「見たことは無い。だが、……、保管場所ならば知ってるぜ」
H「ねぇ、シタオ……。このまま、拝礼会の構内に侵入して、Sさんを救ったら」
H「その足でこの村から逃げようよ!」
H「この村はもうダメなんだ!あの人の日記を読む限りだと……。おそらく、この村を無くすことなんてできやしないんだ」
シタオ「だが、その神器とやらが、この村の連中を不幸にしているんだろ?」
H「どうなんだろう……。不幸…なのかな…」
シタオ「いやだって、そう書いてあるじゃねーか」
H「ね、シタオ。君、おちんちん大きくなることあるよね?」
シタオ「ああ。あるぞ。悪い精が取りついてきたらそうなるんだ」
H「……、例えば、それを…、自分が好きな女の子のマンコに、いつ、どこに居ても差し込めるような穴があったとする」
H「そして、お金を貰って、自由に村の女の子達に差し込めるようなことをやっている奴がいたとする」
H「どうおもう?」
シタオ「……どうって、……、そんなことに金払ってなんになるんだ?」
H「……。もの凄く、人として、許されないような行為だとは、思わない?」
シタオ「思わないよ別に!大体よ、その、マンコ、だっけ?そこにちんこ入れられたからって、何だって言うんだよ」
H「………。うん。君たちは、この村では不幸にはなりえないよ」
H「僕、なんとなく分かった気がするんだ」
H「多分、この村はこれで良いんだ」
H泡姫さんがさ。昔はおむすび山に大きな泡宿があって、ふもとにはその金で暮らしてる村があった、って言ってた」
H「きっと、この村は昔からこうやって生きてきたんだ」
H「その形が時とともに変わっただけに過ぎないのかもしれない…」
H「僕はそんな風に……今思ってる」
H「でも、一つ許せないことがある」
H「僕、……、分かっちゃった」
H「僕のお父さん………。多分、お客さんなんだ。この村の」
H「僕のお父さんね、お金凄い持ってたんだ」
H「それがこんな山間の小さな辺鄙な村に来て……、僕はいじめられてるのに、お父さんが平気な顔していじめられもせずに暮らしてこれたのは」
H「お父さんが…お客さんだったからだ……うっ……父さん…」
H「父さんは母さんが死んで直ぐこの村に来たんだ」
H「僕は最初、きっと父さんはショックで頭がどうかしたんだと思った」
H「きっと、田舎でゆっくり暮らしたいんだと思った」
H「でも……、違ったんだ」
H「僕の父さんね…若いころ秘書だったんだ。海江田千里の。時々海江田も家に遊びに来てたから、いやな爺だったけど、…」
H「きっと、父さんは知っていたんだ。この村のこと」
シタオ「……、ようするに、お前は俺たちと一緒に来るってことだろ?」
H「……えッ?」
シタオ「だって、親父ぶっ飛ばしに行くんだろ?」
H「……」
シタオ「だったら、孫はS助けて、おれは神器ぶっ壊して、お前は親父をぶっ飛ばす」
シタオ「お前の親父が客だってんなら居るだろ多分」
シタオ「ってことになるよな。なぁ、孫?」
孫「うん。僕さっきから起きて聞いてたけど、大体そんな感じだよね?」
H「君達はさ……。もう、なんていうか。すっかり一緒に行く気になっちゃってるんだね。それが、君達…、いや、僕たちなのか」
孫「よし。じゃ、行きますか!」
シタオ「あんまり無理すんなよ!」
H「……。行こう!」
H (多分、僕たち死ぬほど危険なことをしようとしてるんだ)
H (でも、なんだろう。勝っても負けても……、)
H (孫…シタオ…。君たちを見ていると勝っても負けてもどっちでも良い気がしてきたよ)
H (僕の勘違いだ)
H (僕は、分かりあえなきゃ友達になれないと思っていたんだ)
H (でもよく考えたら、そんな必要はなくて、ただ、そう例えば誰かがピンチの時に)
H (すっかり一緒に行く気になっちゃってくれちゃうような人達)
H (友達ってそんな感じなのかな…)
H「ねぇ!二人とも!」
シタオ「何だ?」
孫「何?」
H「この村を出ていつか、一緒に何か美味しいモノを食べに行かないか?ハンバーガーくらいなら僕でも奢れるからさ」
友A「今日も孫は休みかよっと…」
友B「あいついつまで休むんだろうな」
友A「もう学校来なかったりして…」
友B「えーあいつが?それは無いだろうぜ!」
教師「はい皆さん席について。朝の会を始めます」
ざわざわざわ―――
教師「はい、皆さん席に着きましたね」
教師「それでは、今日は皆さんに報告があります」
教師「こちらの、センズリ・スルオ様がこのたび…次期党首となることが決定いたしました」
女子「きゃー!センズリ様!」
センズリ「皆さん、お静かに!」
センズリ「職務を投げ出し、突然失踪した兄にかわり、弟の私は!兄と違って、立派な当主になることを、ここに御約束いたします!」
センズリ「その為には、まずは、よりオナ神様のことを知るためにッ――毎朝経典の――
ズゥウウウウウウウウウウウウウウウウン
―――ッ、!な、…、なんだ…今の音は!」
教師「み、みなさん!静かにしなさい!皆さん!」
友A「あ………拝礼会の建物から……、火が上がってる!」
H「ま、普通はこうするよね」
孫「えッ・……、うん」
シタオ「お……おう……」
H「まさか二人とも、正面から突っ込むつもりじゃなかったろうね?」
孫「ぐ……」
シタオ「う……」
H「じゃあ、火の手が回る前に!」
H「Sさんを助けて、僕のお父さんをぶっ飛ばして逃げよう!」
シタオ「あ、こら!神器も破壊しないとダメだぜ!」
H「いや、多分オナホールはゴムでできてるから、この勢いで火が回ればひとたまりも無いと思うよ」
シタオ「確かに………。神器は拝礼室だしな…、あそこは木造だから…」
H「シタオ!それよりもSさんが居るかもしれない部屋へ!片っ端から探すんだ!」
シタオ「おう!」
孫「まってろよ……Sッ!」
スレタイから糞スレの匂いがしたのに…
巧妙に偽装されたサスペンススレだったなんて
185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 01:28:46.96:+kb9V/We0巧妙に偽装されたサスペンススレだったなんて
H「って、広ッ!」
シタオ「三階はこの部屋で最後だッ!」
孫「大人たちも僕らどころじゃないみたい!殆ど我先に逃げてるよ」
H「この村消防署が無いからね…上手くいくとは思ってたけど…。まさか火事対策を何一つしてないとは思わなかったよ…」
シタオ「急げ!煙が回り始めた!」
H「シタオ!もう部屋を探すのは止めよう!」
シタオ「どうして!」
H「多分、普通の部屋には居ない気がする!」
孫「ねえ僕思うんだけどさ!Sがさらわれた理由!」
H「?」
孫「多分、Sは…じいちゃんが殺されるところを見ちゃったんじゃないかな!」
H「それはそうだろうけれども…、だとしたら、どこにいるのさ?僕はこの建物にある牢屋みたいな部屋を探すのが有効だと思う!」
シタオ「それなら座敷牢がある!地下だ!」
孫「シタオ!お客さんを迎える部屋はどこにあるの?!」
シタオ「客……ッ!?拝礼室だ!」
H「…、そうか、…孫君!君が考えていることが僕にもなんとなくわかった」
孫「……、御免、H君」
H「……。多分、タイミングから何からして今まで疑わなかったことがむしろおかしかったよ!」
シタオ「……、Hの親父かッ!」
H「でも……、だとしたら!」
H「だとしたら………、Sさんはもう…!」
H「お父さんがSさんを生かしておくわけがない!」
孫「H君!……僕は、諦めない!もう、人が死ぬのは見たくないよ!」
H「……。分かった。それに…」
シタオ「ああ。こんなこと……、オナ神が許すはずが無い!きっともうすぐ何かが起こる!」
孫「行こう!礼拝室だ!」
H「もう、お父さんが逃げた後だったらどうする!?」
孫「きっと逃げない」
シタオ「ああ」
シタオ「礼拝室に入ることが許されている人間は、きっと全員そこにいる!」
H「……、なるほど。困った時の神頼みってやつかッ!」
孫「行こう!」
礼拝室―――
シタオ「着いたッ!」
孫「Sッ!」
そこには孫達の余所通り。Hの父も含め、十数名の人間が居た。
だが、
H「……、なにやってんの?」
孫「え……、これは……」
シタオ「儀式をしてでオナ神様を呼んでるんだ!」
H「儀式…?これが?」
H「これは、儀式じゃなくて乱交っていうんだよ!」
部屋の中では、十数名の巫女と男たちが交わりあっていた
孫「Sッ!Sッ!」
S「あ…、あ…、あん…ッ!」
孫「S!S!助けに来たよ!」
H「Sさん、……あッ!」
Sの矮躯を抱き上げ、必死の形相で突き上げている人物は、Hの父だった。
H「父さん……、父さんッ!父さん!何やってんだよ!」
父「ほぅ。ん…はッ!ん…はッ!…まさるか…ん…はっ!」
H「何やってんだって聞いてんだよ!」
父「見て分からんか。ん…はッ!」
孫「お前…」
孫「お前僕のSに何やってるんだぁ!!!!!!!!!!!!!!」
孫はH父へと突進し、腰に組みつき、引きずり倒した。
父「何だ!貴様は!」
孫「Sッ!S大丈夫か!」
S「あ…、孫…?」
父「何だ貴様はぁ!」
孫「お前こそ何だよ!なんでSにこんなことするんだよ!」
父「誰かと思えば、善哉のところの小僧ではないかッ!じじいのように殺してやろうか!?」
H「父さん……ッ!」
シタオ「おい…、こいつら、様子が変だぞ…ッ!俺たちのことが見えてない!必死で、男と…女で、何やってるんだ?!」
孫「お前…!お前許さないぞ!」
父「その娘を寄越せ!その娘は私が買ったんだ!その娘を最初に味わったのは私なのだ!」
H「この…ッ!このロリコン野郎が!」
父「Hッ!貴様もだ!貴様善哉などと付き合いおって!」
父「私は貴様をそれなりには愛していたのだ!」
父「センズリのところの小僧が貴様の目を焼いた時も!」
父「私は報復で、その小僧の目を焼いてやったのだ!」
父「私にはこの村の連中は逆らえない!」
父「海江田の元でこの村に来る機会をいつも伺っていたのだ…」
父「あの女が死んだ時は絶好のちゃんすだと思った」
父「だがそこで、お前をこの村に連れてきてやったのは、お前には目にかけていたからだ!」
父「この、親不孝者がッ!」
H「孫、シタオ!行こう!」
孫「S!S逃げるよ」
父「逃がすかぁ!」
シタオ「うるぁあ!」
シタオの拳がうなり、横合いから、掴みかかろうとしていたHの父の脇腹にめりこんだ
父「ふぐッ!」
シタオ「逃げるぞッ!」
父「待て……ッ」
H「行こう!」
Sを抱きかかえて孫。それを守るように、Hとシタオが部屋を飛び出した。
父「待て…ッ!」
父「待てぇ!!!!!…………、ん?………あっ」
泡姫「……。醜い男」
泡姫「ようやく終わりそうなので、山から下りてきんした」
父「なんだ……、お前は…突然現れて…・・」
父「はッ……オナ神…ッ!オナ神か!」
父「うはははは!オナ神よ!あの娘を私のところへ戻せ!あの娘は私の寵愛を受けるにふさわしい娘なのだ!」
父「早くしろ!俺がお前にいくら金をつぎ込んだと思ってる!」
泡姫「あちきは、実はこの前が初めてでありんした」
父「何を言っている!早くあの娘を連れてこい!」
泡姫「めんこい子やったわ」
父「早くしろ!貴様何しに出てきたのだ!」
泡姫「………、あちき達を沼の底に沈めて。酷い人たち…。お怨み申し上げに、参りました」
父「何を言っている!貴様はぁ!……、貴様は…、その…白装束は…」
泡姫「苦しんで……、死んでもらいんす」
父「え……、え……、あ、あ…あ?沼…?からだが…沈む!馬鹿なッ!」
父「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
泡姫「…、こんなところにおったら、焼け死んでしまいんす。おそとまで、あちきが連れて行ってあげます」
泡姫が指先を一振りすると、男共が全員突如現れた沼に沈み、部屋内で放心状態で残された巫女たちが忽然と姿をけした。
そのころ、孫達は川まで逃げてきていた
H「あ、あれ!あれ見て!」
孫「え…?」
シタオ「お……?」
S「……綺麗な人」
拝礼会建物の上空に、青白い光を放ち泡姫が浮かんでいた。
H「泡姫だ…」
孫「え……、あ、本当だ!あそこで、何を…」
シタオ「結局……、あの人は何だったんだろうな…」
S「あ……、あの格好…」
孫「S?…あの人の格好…わかるの?」
S「だって、よく見て。……、。シコ目流しの人達が着る白装束じゃない」
孫「あ………、本当だ…」
シタオ「……、確かに、シコ目流しはおむすび山で行われていたこともあったな」
H「じゃあ……、あの人達は、…。沼の底に…沈められちゃった人達なのか…」
孫「……、でも、オナ神様は結局、現れなかったね」
シタオ「もしかしたら、確かにあの人達がオナ神なのかもな」
孫「えっ…!」
シタオ「おむすび山のほうでああいうのが出るなら、とうぜん裏山にも出ると思うんだ」
H「…、そうなのかな…。あの人が…、とてもオナ神なんて酷い真似をするとは思えないんだけど……」
S「……、酷い真似なのかな」
H「えっ?」
S「私ね……、巫女になれた時嬉しかった」
S「きっと、それはH君にしてみたら、考えられないことなのかもしれない」
S「でも、この村では、それは生き残るために必要なことだったの」
S「なんか私あの人の気持ち……わかる」
S「きっと、死なせたくなかったんだよ。一人でも多く、沼の底に沈む運命から救いたかったんだと思う」
H「………、ということは結局、この村で起こってた馬鹿な因習は、金のちからとか権力の力なんてもんじゃなくて――」
H「人を思う気持ちだって…、ことなのかな?」
孫「でも、でも僕はHの気持ち、すこし分かるよ!」
孫「Sが…、SがHのお父さんに、その、変なことされてた時、僕、怒りで目眩がしたくらいだもの」
S「…まぁ」
孫「そういうことだよね?H!」
H「そうだよ。ようやく分かってもらえてうれしいよ!」
シタオ「何だよ。どういうことだよ」
H「シタオも分かる日が来るよ!」
シタオ「なんだそりゃ……」
孫「そうそう。こう、なんていうか、……、一緒に居たいっていうか…、触りたいと言うか…、お話し…して…いたいと…いうか…」
シタオ「なんだ孫。真っ赤だぞ」
孫「うん。なんでか知らないけど…顔が熱くてさ…」
H「そういうのを外の世界では、愛っていうんだよ。孫!」
S「……///」
H「あれ、なんかSさんも真っ赤だねぇ」
H「と言うことは、これは外の世界で言うところの、両想い、ってやつだ」
S/////かああ
孫//////かああ
シタオ「…??」
シタオ「なんだかよく分かんねーけどよ」
シタオ「H、美味いモノ喰わせてくれるんだろ?」
H「ハンバーガーね。約束したもんね!」
H「さて。これから乙女峠越えだ!準備は……しなくていいね」
孫「うん」
シタオ「おう」
孫「Sはどうする?僕たちはこれから、この村を出て行こうと思ってるんだけど…」
S「付いて行くわよそんなの。孫一人じゃ何もできないでしょ!」
H「え…ッ、でも御両親は………、って、そうか。この村家庭愛が全く存在しないんだ」
S「??」
H「ああ、いい。忘れて。」
H「それよりも君たちには、今日から僕が外の常識をてっていてきに叩き込むから!覚悟しておいてね!」
お終い。
乙
210:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 02:48:08.13:+kb9V/We0
もうね。
完全に修行不足。
ちょっと思いつきでシーン挟んでたらどんどんシナリオプロットから外れて行くし……。
予想の斜め上の終わり方だ……。
駄文につきあわせて本当に申し訳なかった。
マジキチ系なら得意なんだが、こういうのは難しいな。
では。おやすみ
211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 02:49:49.42:5w4FNb/h0完全に修行不足。
ちょっと思いつきでシーン挟んでたらどんどんシナリオプロットから外れて行くし……。
予想の斜め上の終わり方だ……。
駄文につきあわせて本当に申し訳なかった。
マジキチ系なら得意なんだが、こういうのは難しいな。
では。おやすみ
乙
これでねれるぜ
後日譚が見たいところだがここで終わるほうがきれいかも名
212:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 02:50:00.60:OK7pCJBC0これでねれるぜ
後日譚が見たいところだがここで終わるほうがきれいかも名
乙!
213:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 02:54:19.66:oejcfnTtO
乙
スレタイ詐欺で充分面白かったよ
216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 03:05:31.67:ZSRbNZ4ZPスレタイ詐欺で充分面白かったよ
そういえば結局オナホの説明なかったな
217:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 03:31:35.07:9LKeWYHk0
オナホなんか最初からなかったんや!









































コメント 14
コメント一覧 (14)
面白かった!
だからHの父さうざいだよ
でも引き込まれた作品だわー
エロ同人誌のオナホから妄想を膨らませたような話だな