1空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:29:35.89:5qeZGG6/0

  古泉と二人っきりの放課後の部室。
  俺は機を見てそう切り出した。

古泉「いったい何が始まるんです?」

 
3空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:31:04.35:5qeZGG6/0

キョン「古泉。俺は長門の肛門を、一切の情を切り捨てて犯したいと思う」

古泉「……意味が分かりませんね。何かあなたの癇に障る様なことを、長門さんがしたのですか?」

キョン「いや、そんなことはされていない。長門にはいつも世話になっているから、もしそうだったとしても、俺がそんな事で長門に害をなそうとするわけがないだろう」

古泉「ますます分かりませんね」

 
4空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:31:34.75:5qeZGG6/0

キョン「いいか古泉。俺は悪意を持ってこの決意をしたんじゃない。むしろ逆だ。長門に感謝し、惹かれているからこその決断なんだ」

古泉「つまり、単純に性的欲求を長門さんにぶつけたいということですか」

キョン「馬鹿野郎!」

  机を叩いて発した怒声は、部室の窓ガラスをも振動させた。
  チェス盤の上に乗っていたコマがいくつか倒れる。

古泉「す、すみません」

 
6空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:32:16.29:5qeZGG6/0

キョン「古泉。俺は長門の色々な表情を見てみたいだけなんだ。決して、性欲求の発散の為じゃ無いんだよ」

  盤上にコマを戻した俺は、古泉のクイーンを二手で追い詰める場所へとナイトを進めた。

古泉「色々な表情ですか」

キョン「そうだ」

古泉「なぜ、色々な表情を見るために、長門さんのアナルを犯すという結論に辿り着いたのですか?」

 
7空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:33:09.72:5qeZGG6/0

キョン「詳しく話せば長くなるから簡潔に話すぞ」

古泉「お願いします」

  古泉はクイーンが狙われている事にも気づかずポーンを進め、俺のルークの首元に刃を突き立ててきた。

キョン「普段、俺達は長門に世話になっているよな」

古泉「それはもちろん。これまで、われわれ人類には高すぎる障害を乗越えられて来たのも、彼女の助力があったからであると僕は考えていますよ」

 
8空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:33:49.62:5qeZGG6/0

キョン「その通り。だから俺は労いの意味を込めて休日に図書館へ連れて行ったり、食事に誘ったりしていたんだ」

古泉「知っています」

キョン「機関の情報網ってやつか」

  古泉はニコリと微笑んだ。
  むかついたので更にナイトを進める。
  ナイトは同時にキングとクイーンを射程に収めた。
  この瞬間、古泉のクイーンは死が確定した。

キョン「チェック」

古泉「おやおや。これは気付きませんでしたねぇ」

  古泉は冷静にキングを斜めに一歩引かせた。

古泉「続きをお願いします」

 
9空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:34:23.06:5qeZGG6/0

キョン「知っているなら分かるだろうがこの労い行動は、俺が長門の作った世界に連れ込まれた時から頻度を飛躍的に増した」

古泉「そのようですね。確か、涼宮さんと僕が別の高校でSOS団も存在しない世界の中を走り回されたとか」

キョン「そうだ。あの一件で長門の息抜きは重要だと体で認識させられたからな」

古泉「なるほど。あなたにはいつも苦労を掛けさせているようですね」

キョン「お前だって神人と戦ってるだろ。それに比べたら些細なことだよ」

  俺は無慈悲にナイトを進め、古泉のクイーンを盤上から除外した。

 
10空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:35:10.64:5qeZGG6/0

古泉「その話しが、どうして長門さん色々な表情を見ることに――ひいては、アナルを犯すことに繋がるのでしょうか」

キョン「聡明なお前ならもう分かってるんだろ?」

古泉「いえ、分かりませんね」

キョン「いいか。俺は長門を色々な場所へと連れて行くことを密かに楽しんでいた。あいつにも僅かだが表情があるからな。それを見るのが楽しかったんだ。だが、気付いてしまったんだよ。どこか満足しきっていない自分がいる事に」

古泉「更なる高見を目指したいということでしょうか。今のままでも、長門さんの表情を読み取る能力においてあなたの右に出るものはいないと思いますが」

キョン「違う。そうじゃない。始めに言ったよな? 色々な表情が見てみたいと」

古泉「なるほど」

 
11空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:35:42.10:5qeZGG6/0

キョン「そう。俺は長門の喜びとかの正の感情を表す表情だけでは物足りなくなっていたんだよ。あいつの……負の表情を見てみたい」

古泉「それで、アナルを犯す、と。それにより得らる感情は、何であるとあなたは踏んでいるのですか?」

キョン「驚きだ」

古泉「驚き……ですか」

キョン「考えに考えて出した結論だ。いや――穴論だ」

古泉「んっふ」

 
12空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:36:24.56:5qeZGG6/0

キョン「確かに俺は長門の負の表情を見てみたい。だからといって、世話になったあいつを傷付けたりするのは論外だ。俺は……もう一度見てみたいだけなんだよ。あの世界で長門が見せてくれた色々な表情を。そのさらに向こう側にあるものを」

古泉「なるほど」

キョン「だから俺は長門の肛門を犯す! 長門を傷付けずに驚かせる方法は、これ以外に見つからないんだ!」

古泉「心も体も傷つきまくりでしょ」

キョン「俺は……セーフだと考えている」

古泉「僕は……いえ、一般的な話しをしましょう。アウトであると考えています」

 
13空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:37:04.97:5qeZGG6/0

  古泉は流れるような手つきで、ビショップを俺の陣営に突っ込ませてきた。
  それは、数手で俺を敗北へと誘う魔の手順だった。
  先程、古泉がポーンを進めたのは俺のルークが狙いじゃなく、ビショップが切り込む道を作ることだったのか。
  負ける!このままでは、負けてしまう!
  一体、どれほど盤上を食い入るように見ていたのだろうか。
  突如として勝利の女神は俺に微笑んだ。
  自分でも気がつかなかったが、俺のビショップが古泉のキングを追い込める場所へと切り込めるのだ。
  悠然とビショップを進めた。古泉の表情が曇る。

 
15空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:37:59.99:5qeZGG6/0

キョン「俺は……例え一般的、いや、全宇宙的に見てアウトであろうともこの決意を実行へと移す!」

  古泉はキングを逃がす一手を打った。あえて攻めの一手を打っていれば、一歩の差で勝てただろうに。
  ビショップで追い込み、ルークで追い打ち、ナイトで――チェックメイトだ。

キョン「俺は信じているからだ!この行為が俺の望む結果を与えてくれると、この行為が長門に人間らしい感情を与える更なる切っ掛けになるだろうと!」

古泉「参りました」

キョン「だから古泉。お前にも手伝って貰うぞ」

古泉「いやです……と、機関の事を考えればそう答えるのでしょうね。しかし、僕はなんだかあなたに協力したくなりました。ただの一人の友人としてね」

キョン「古泉」

  二人の手はチェス盤の上で堅く握られた。

 
18空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:39:44.40:5qeZGG6/0

古泉「ところで、いったい何を手伝えば良いのでしょうか?」

キョン「あぁ、古泉には俺が練った計画を更に昇華させのに力を貸して欲しいと考えている」

  俺は400字レポート用紙を20枚とりだして机に広げた。

キョン「これが、ここ数週間で長門の肛門を犯すために練った計画書だ」

古泉「なるほど。涼宮さんがここへ入ってきたら一瞬で世界が再構築されそうな内容ですね」

キョン「ハルヒが俺のカバンから弁当を漁り出そうとしたときは本気で焦った。マジ切れしたフリをして乗り切ったがな」

古泉「やめてくださいよ」

キョン「ん?メールか。……なんだ。今日は部活なしかよ」

古泉「当然でしょう」

 
20空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:40:25.71:5qeZGG6/0

キョン「とりあえず古泉は、明日までにそのレポートをよんでおいてくれ。そこから二人で話し合って計画を固めていこう」

古泉「涼宮さんにフォローの電話を入れておいて下さいよ?」

  古泉は溜息をつきながらチェスを片付けていた。


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21空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:41:15.30:5qeZGG6/0

  そして、事態は思わぬ展開を迎える。
  その日の夜。自宅でのんびりとしている所、古泉のメールに呼び出された俺は、玄関を出て家の前に止まっていた黒塗りの車へと乗り込んだ。
  当然、中には古泉がおり、運転手は新川さんであった。

キョン「湯冷めしちまうから手短に済ませてくれよな」

  俺はぶっきらぼうに言いながらも内心不安で一杯だった。
  こんなタイミングで古泉に呼び出されると言うことは、俺にとって良くない展開が待ち構えているのではないかという暗い想像をさせたからだ。

古泉「あなたは……」

  古泉は膝元にある俺のレポートに視線を落としながら肩を振るわせていた。

 
22空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:43:35.54:5qeZGG6/0

  古泉は膝元にある俺のレポートに視線を落としながら肩を振るわせていた。

キョン「どうした。古泉」

古泉「あなたは……熱い漢だったのですね。見直しました」

キョン「どういうことだ?」

  予想とは違った反応に俺は戸惑った。

古泉「僕は今まで、あなたをどこか悟った所がある冷静な人物であると思って居ました。
しかし、その認識は少し改めなければならないでしょう。
あなたはアナルにたいして極上の情熱を捧げることの出来る熱い漢だ。その情熱、確かに伝わりましたよ。
機関を上げてバックアップさせていただきたいと考えています。ここからは真の友情。アナルフリーク同士の共同戦線です」

  俺は膝に落ちる雫を手の甲に感じ取り、始めて自分が泣いていることに気がついた。

キョン「ありがとう。ありがとう、古泉」

古泉「礼を言うのはまだ早いですよ」

  車は高級住宅街に建つ一軒家の前で止まった。

 
23空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:44:18.04:5qeZGG6/0

古泉「ここは機関が所有する建物の一つです。この中に、あなたの望む行動の全てを実現させるための設備と道具を準備しておきました。今日は設備の説明だけでもと思い呼び出させていただいたのです」

キョン「ここに俺の望みを叶える全てが……」

古泉「さぁ、この瞬間をもってミッションスタートです。一ヶ月はここに通っていただきますよ。必ずしや計画を成功させましょう!」

  建物へと足を進めると、後ろから新川さんに声を掛けられた。

新川「アナルへの道。見誤らないで下さい」

キョン「みんなが期待してくれているんです。必ず辿り着いて見せますよ」

  こうして、計画を成功へと導くための精神と肉体をすり減らす壮絶な訓練が始まったのだった。


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26空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:46:01.67:5qeZGG6/0

  訓練は当初予定していた通り、一ヶ月の期間が費やされた。
  訓練自体は先週終わり、今週は体を休めるために費やされている。
  そして、明日は待ちに待った計画実行の日なのだ。

  今は不思議探索も一通り終え、喫茶店で休憩中である。

ハルヒ「ちょっとキョン!何ぼさっとしてるのよ!」

キョン「すまん。少し考え事してた」

 
28空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:46:53.17:5qeZGG6/0

ハルヒ「最近、多いわね。ちゃんと休んでるの?」

キョン「あぁ、ここ一週間ほどはゆっくりとな」

ハルヒ「馬鹿は風邪引かないって言うけど体調には気をつけなさいよね」

キョン「団長様は優しいな」

ハルヒ「あ、当たりまえでしょ。団員の健康管理も団長の勤めなんだから!」

キョン「ありがとよ」

  ハルヒは赤面したかと思うと、クリームソーダを一気に吸い上げてむせていた。

 
30空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:47:36.13:5qeZGG6/0

みくる「なんだかキョンくん変わりましたぁ。大人っぽくなったていうか、落ち着いた雰囲気に鋭気が漲ってるって感じで……少し素敵ですぅ」

キョン「ありがとうございます。朝比奈さんにそう言われると力が湧いてきますよ」

ハルヒ「……あんた本当に変わったわね。少し前だったら、すぐみくるちゃんにデレデレになってたじゃない」

キョン「変わったんだろうな。自分の進むべき道を見誤らぬ一人の戦士へと」

ハルヒ「は?何いってんのよあんた。厨二病でも発症したの?」

キョン「冗談だよ。みんながあまりにも変わった変わった言うもんだから、期待に応えたくなったんだ」

 
32空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:48:30.45:5qeZGG6/0

古泉「我々は成長途中にある青少年ですから変化があるのは、当然と言えば当然なのですがね」

キョン「すでに完成された人格を持っているお前が言った所で説得力に欠けるな」

古泉「いえいえ、僕もまだ高校生なんでね。馬鹿をやってみたいと思ったりすることは良くありますよ」

キョン「それは分かる気がする」

  俺達はニヤニヤと笑いながら目で語り合った。

ハルヒ「なんか二人とも最近仲が良くなった?」

キョン「何を言ってるんだハルヒ。もともと、俺達は仲が良かったぞ」

古泉「そうですね。ただ、お互いを良く知り合えてより仲が良くなったといった所でしょうか」

キョン「なんか気持ち悪い言い方だな」

古泉「んっふ。すみません」

 
33空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:49:05.77:5qeZGG6/0

ハルヒ「やっぱり何か変よ。有希もそう思うわよね?」

  長門は淡々と食べていたサンドイッチを皿に置くと、琥珀色の瞳を俺達に向けてきた。
  俺は内心にある物を見透かされぬよう、心を一瞬で静めた。
  心を静めるのもこの一ヶ月で手に入れた技能の一つだ。

長門「変わった」

ハルヒ「やっぱりそうよね」

長門「主に内面が」

  なん……だと……?
  ま、まさか俺達の計画に長門は気がついているんじゃ……ありえない話しでは無い。
  むしろ、この宇宙人にたいして人間ごときが隠し事を出来るのであろうか?

 
34空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:50:50.87:5qeZGG6/0

長門「彼は最近休日に遊びに誘ってくれな――」

キョン「店員さぁああぁぁぁん!」

古泉「超ダッシュでお願いしまぁぁあああぁあすっ!」

  迷惑行為を犯した俺達の元に、若干不快そうな面持ちのウエイトレスがやって来た。

 
35空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:51:36.03:5qeZGG6/0

ハルヒ「え?有希、さっきなんて――」

キョン「一番でかいパフェ!自分食べたいっす!!」

古泉「いいですねぇ!みんなでつつき合いますかぁ!」

ハルヒ「有希さっき――」

古泉「待って下さい!!一番大きいやつじゃ無くて高いのにしませんか?」

キョン「馬鹿野郎ッ!!俺の財布の薄さ舐めんなよ!?」

古泉「大丈夫です。今回は僕が払いますよ」キリッ

みくる「うわぁ。古泉くんありがと~」

 
37空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:52:14.82:5qeZGG6/0

ハルヒ「有希さ――」

キョン「ハルヒ!」

  ハルヒは大声で名前を呼ばれて肩を振るわせた。

ハルヒ「な、なによ」

キョン「パフェ。一緒に食べような?」

ハルヒ「……うん///」


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39空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:53:20.69:5qeZGG6/0

  喫茶店のパフェのせいで夕食が喉を通らなかった事は割愛する。
  それにしても、女性陣は最初から最後までペースを落とさずに食べていたが、やはり甘い物は別腹なのであろうか?
  何はともあれ、みんなの助力のおかげでここまで辿り着くことが出来た。
  肛門へと続く、スタートラインへ。
  入念に練られた計画がこの電話一本から始まるのだ。
  俺は震える指先でコールボタンを押した。
  相手はワンコールという驚くべき早さで出てきた。

キョン「俺だ。すまんな、いきなり電話して」

長門「いい」

 
41空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:54:05.11:5qeZGG6/0

キョン「メールでも良かったんだが直接話したくてな」

長門「……そう」

キョン「急で悪いが明日は暇か?もし時間が空いているなら俺と遊園地にでも行かないか?」

長門「行く」

キョン「そうか。だったら明日の9時に長門のマンションへ迎えに行くからな」

長門「分かった。……待ってる」

  携帯を切り、俺はしばらくの間押し寄せてくる実感に身を任せていた。
  そう、俺はついに本当の意味での第一歩を踏み出したのだ。


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43空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:55:23.31:5qeZGG6/0

  翌日。俺は予定のされていた時間の五分前に長門のマンションへと訪れた。
  長門もすでにマンションの前で待っており、計画は順調な滑り出しを見せていた。
  古泉の予想通りの滑り出しであるのだ。

~「回想1」~

キョン「当日の服装なんだが、何が良いと思う?」

古泉「制服で良いかと」

キョン「制服だと!?一世一代の計画を行おうという日に制服だと!?」

古泉「えぇ。考えてもみて下さい。今まで長門さんは、あなたと図書館へ行くときにも制服であったと聞いています。
このことから当日も長門さんが制服である可能性は高いでしょう。長門さんが制服なのにあなただけ目一杯おめかしして一緒に歩くのは変でしょう?
なので、長門さんに恥をかかせないためにも、あえてあなたも制服で行くべきでしょう」

キョン「なるほどな」

~「回想1」終わり~

 
45空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:56:25.45:5qeZGG6/0

  その後も、予定通りのプランAのベーシックな行動を取ることが出来た。
  少しでもイレギュラーを無くすためにも、主導権は全て俺が握らせて貰う。
  長門には出来るだけアクションを起こさせないことが、イレギュラーを取り除く鍵でなのだ。
  だから、遊園地へ行くまでの電車賃も、入場料も全て俺が払った。
  というよりも、事前に購入しており、すでに準備していた。
  長門に断らせる隙を無くすためだ。

  園内に入ると休日であるので、やはり一定の人混みが出来ていた。

キョン「遊園地なんて久しぶりだ」

長門「わたしは始めて」

 
46空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:57:06.56:5qeZGG6/0

キョン「実際に園内に入るとわくわくしないか?」

長門「……興味はある」

キョン「よし。なら今日は俺が遊園地のおもしろさを徹底的に分からせてやるからな」

長門「楽しみ」

  あぁ。俺も楽しみだよ。この遊園地で起こる全ての事が前菜であり布石であると思うとな。
  遊園地の地図は完璧に頭に入っている。まずは――

 
47空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 16:58:20.20:5qeZGG6/0

キョン「手始めに。アクアスクリームだな。一応絶叫系に分類されているがジェットコースターよりも恐怖度はだいぶ格下で、子供から大人まで笑顔で乗っていられる乗り物だ」

  この乗り物は午前中に消化しておかなければならない。なぜならば、午後になるとこの乗り物の味を占めた子供たちでごった返し、長蛇の列を作るからだ。

キョン「ついてるな。列が短いぞ」

長門「普通は並ぶものなの?」

キョン「人気の乗り物になればなるほど並ぶことになるな」

長門「……そう」

 
49空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:00:09.24:5qeZGG6/0

  列に並びながらアクアスクリームがどんな乗り物であるかは見ることが出来る。
  ゴムボートに乗り、人工的に作られてた水の流れを楽しむだけの乗り物だが、意図的にスリリングな流れとなっているために、乗っている人達はわざとらしい絶叫を上げてそれを楽しんでいた。
  その光景を見ている長門の視線が期待に満ちているのに気がつく。
  俺は期待を隠し切れているだろうか?この遊園地で行うべきミッションをいくつ消化するかによって、肛門への道にいくつ花を添えられるかが決まってくる。
  当然、このアクアスクリームにも俺がやるべきミッションが待ち構えているのだ。
  俺は……果たしてやり遂げることが出来るのだろうか?

 
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 17:00:13.90:d6t7vs2j0
wktk

 
51空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:01:06.12:5qeZGG6/0

長門「順番」

キョン「あ、すまん。ようやく乗れるか」

長門「近くで見ると意外に流れが速い」

  長門はボートから僅かに身を乗り出してそう評価した。

キョン「実際に乗ったら見ているときよりも随分と早く感じるぞ。手すりもあるから体が安定しないときはそれを掴んでおくんだ」

長門「分かった」

係員「では、いってらっしゃいませー」

キョン「うぉ!?速えぇ!」

長門「想像以上」

 
53空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:03:23.14:5qeZGG6/0

キョン「だが、これくらいでへこたれていてはジェットコースターなど夢のまた夢だ」

長門「大丈夫」

キョン「どうかな?長門はこの乗り物の真の恐怖を知らない」

長門「……説明を要求する」

キョン「いいだろう。この乗り物の真価は……不安定という所にある。
ジェットコースターが速さなら、これは不安定が売りなんだ。
だから、こうやって手すりを握っている間はアクアストリームを満喫しているとは到底言えない。
激流の勢いに体をもっていかれそうになる恐怖こそが、この乗り物の醍醐味なんだ」

長門「理解した」

  長門は手すりから手を放したが、微動だにもする様子が無かった。まるで、備え付けの人形のようだ。
  しかし、これも計算の内だった。

 
55空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:04:59.03:5qeZGG6/0

キョン「そして、更なる段階がこの乗り物には存在する」

長門「……教えて」

キョン「人の膝の上に座ることだ。不安定な人間の膝の上に座る事によって更なる不安定を得ることが出来る。
これを行ってこそ、始めてアクアストリームを楽しめたと言えるだろうな」

  長門が無言で琥珀色の瞳を向けてくる。
  俺はこのミッションが成功したことを確信した。

キョン「俺の膝の上に座って見るか?みんなやってることだ。遠慮をする事はない」

長門「お願いする」

 
58空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:07:47.91:5qeZGG6/0

  長門は揺れるボートの上を足の裏に根でも生えているかの様に安定した様子で近づいて来た。
  柔らかい肉の感触が太股の上から伝わって来たとき、俺はミッションの成功を心から喜んだ。
  その後は、左右に揺れる度に太股の上で柔軟に暴れ回る柔肌の感触に、俺の天元突破紅蓮裸棒が暴れ出すのを抑えこむための戦いが始まった。

キョン「海の神よ!俺に何者にも負けぬ精神力をー!!」

長門「……それも楽しみ方の一つ?」

 
59空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:08:26.03:5qeZGG6/0

  どうにか精神力で乗り切った俺は、無事、ボートから生還することができた。

長門「もう一回乗りたい」

キョン「なん……だと……?」

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60空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:09:15.43:5qeZGG6/0

キョン「海の神よ!俺に何者にも負けぬ精神力をー!!」

長門「2回目」

  2度目も無事生還した俺は、男としてまた一皮剥けたのでは無いだろうか?歴戦の戦士の表情をしているはずである。

長門「もう一度」

キョン「」

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61空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:09:44.10:5qeZGG6/0

キョン「海の神よ!俺に何者にも負けぬ精神力をー!!」

長門「3回目」

  さすがにスパルタの剣士も身構えるほどのオーラを纏いつつあるのでは無いだろうか。
  肉体的には勝負のしようも無いであろうが、精神的にはスパルタ軍にも負けている気がしない。
  あの欲望に一体どれだけの人間が耐えきれるというのだろう?
  普通の人間ならば、もう30回は尻を揉みしだいているはずである。

長門「もう――」

キョン「長門。昼飯にしないか?」

長門「正午までまだ時間がある」

 
63空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:12:30.14:5qeZGG6/0

キョン「ちょっと早めにいかないとこの遊園地は食べる場所が無くなるんだよ。昼食をとった後にもっと面白い場所へ連れて行ってやる」

長門「分かった」

  俺は迷いない足取りで料理店を目指した。事前にリサーチ済みの店だ。
  この店は本格的なインドカレーが売りで、もちもちとしたナンが好評である。
  女連れでカレーは如何なものかと思う奴もいるだろう。
  俺も思ったさ。
  しかし、最高戦略及び戦術顧問の古泉は言った。「そんな事でアナルへの道にたどり着ける気でいるのですか?
花を添えてこそ――心から楽しんでこそアナルへの道を照らす希望の光となるのです」と。

 
65空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:14:42.10:5qeZGG6/0

キョン「俺はオーシャンミックスカレーだな」

  長門はメニューを見つめて固まっていた。

キョン「どうした長門?」

長門「……決められない」

キョン「どれが良いんだ?」

長門「オーシャンミックス、トマトベース、チキン。どれも甲乙つけがたいように思える」

キョン「全部頼めば良くないか?」

長門「午後からの乗り物も楽しみ。あまり食事に時間を掛けるのは不効率」

 
66空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:15:48.11:5qeZGG6/0

  イレギュラーだ。
  別に大した事ではないのだが、縁起を担ぐために神社に長門の肛門を犯せますようにと毎日10円をつぎ込んだ俺としては、
  良い流れを変える些細なイレギュラーでさえ見逃したくは無い。
  ここは、全身全霊で打開策を考えるしかないだろう。
  閃きはすぐに頭を過ぎった。
  毎日賽銭をつぎ込んだおかげだろうか?

 
73空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:19:28.51:5qeZGG6/0

キョン「なるほど。だったら、オーシャンミックス、トマトベース、チキンを一品ずつたのもう。
俺と長門で半分ずつ食べれば良いじゃないか。幸いここはライスじゃ無くてナンだ。
別けて食べやすいだろ。
良い案だと思わないか?」

長門「名案」

 
74空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:19:54.16:5qeZGG6/0

  1.5人前という満腹感を感じる量を食べ終えた俺は、トイレに行くと言って席を立った。 このうちに会計を済ませておく。
  店を出るとき、長門が少し申し訳なさそうであったが、気にすることはないのだ。
  これから得られる長門からのリターンを考えればむしろ安すぎる程だ。
  こうして、午後のミッションも面白いようにこなしていくことが出来た。
  俺の頑張りを見えざる力が応援してくれているとしか思えない様なミッション成功率だった。

 
76空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:20:51.82:5qeZGG6/0

キョン「そろそろ日が暮れてきたな。
大きい遊園地にはナイトパレードというものがあるんだが、ここにはない。帰るとするか」

長門「楽しかった。次はみんなで来たい」

キョン「そうだな」

  掛かった!
  最後の締めに乗った観覧車。この地点から出口を目指すと自然と売店の前を通る事となる。
  そこにはこの遊園地特有のお土産品が売ってあるのだが、俺の目的はそんな物では無い。

 
77空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:21:33.79:5qeZGG6/0

キョン「……水着か」

  売店の前に差し掛かったとき俺は自然と切り出した。

キョン「ハルヒは今年の夏もプールで遊ぶんだろうか?」

長門「海に行きたいと言っていた」

キョン「そうだったか?」

  知っているが、わざと呆けた。

 
79空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:22:10.68:5qeZGG6/0

キョン「海パンでも買って帰るか。長門、悪いが少し付き合ってくれ」

長門「分かった」

  店に入ると手早く二つの海パンを手に取った。

キョン「どっちが良いと思う?」

長門「わたしには判断しかねる」

キョン「長門が良いと思う方で良いんだよ。どっちも気に入ってるんだ。長門が決めてくれないか?」

長門「……右」

 
80空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:22:42.52:5qeZGG6/0

キョン「ありがとよ。お礼に長門の水着も選んでやるよ。女子は毎年水着を変えるのが普通だからな」

長門「……そうなの?」

キョン「そうそう。」

長門「ではお願いする」

  事前に水着についての知識も入手済みだ。某アニメのBBAボイスキャラは言っていた。「ビキニは目線が上下に分かれますけどワンピースは体のラインが出ますから細い方しか似合わないんですのよ」と。
  ならば俺が選ぶべきは――型は競泳水着のようだが、シャープな模様が入っている水着を手に取った。
  完全に俺の趣味も入っているが、答えから遠すぎるということは無いだろう。

 
85空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:24:35.03:5qeZGG6/0

キョン「これが良いと思うのだが」

長門「ならそれでいい」

キョン「一応試着室でサイズがあってるか確認してきてくれ」

長門「分かった」

  この時、俺は心を氷にして長門の入っている試着室には近づかなかった。
  すべては、肛門への道のため。


----------------------------------------

 
88空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:25:50.05:5qeZGG6/0

  帰りの電車では最近読んでいる本の話しなど、他愛の無いことをネタにしながら時間を潰した。
  俺の胸は来る最終決戦に向けて痛いほど高まっていた。
  長門のマンションの前まで来たとき、それは最高潮へと達する。

長門「今日は楽しかった。ありがとう」

  背を向けようとする長門に慌てた様子で声を掛けた。

キョン「長門!少し良いか?」

長門「……何?」

 
95空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:28:32.17:5qeZGG6/0

キョン「先買った水着。長門が着ている所を見て見たいんだが……駄目か?」

  長門のシャギーが掛かったボブカットを風が揺らした。
  俺はその風にすら飛ばされそうなほど軟弱な様子だっただろう。
  ここで了解をもらえなければ全てが水の泡となる。
  肛門への道を花で飾ってきた今日の一日も、ここ一ヶ月の一切の努力も!

 
98空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:29:43.09:5qeZGG6/0

キョン「俺が選んだ水着だからさ。みんなより先に見てみたいんだ」

長門「……分かった」

  俺は叫び出したい気持ちを海の神の力で抑え着けた。
  促されるままに長門の家に招待されると、まずはお茶を出された。
  はやる気持ちを抑えてお茶を飲み干すと、部屋の外で待っていると言って着替えを促す。

 
109空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:33:04.65:5qeZGG6/0

  扉を閉め、廊下に出ると俺は精神を高めた。

キョン「クロムウェル第三式解放」

  まずはベルト。

キョン「クロムウェル第二式……解放」

  そして、ズボン。

キョン「クロムウェル……第一式……解放!!」

  そして、トランクス。

 
112空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:34:30.04:5qeZGG6/0

  解放された獣の名は天元突破紅蓮裸棒またの名を<真理の扉を開く者>。
  臍まで反り返ったそれは、もはやまったく自重するようすを見せていなかった。
  俺は古泉から受け取っていたローションを獣に塗りたくる。
  いきなりアナルに突撃して挿入できるわけがない。そんな馬鹿馬鹿しい現実をこいつが打ち破ってくれる。

キョン「落ち着け。まだ慌てるような時間じゃない。慌てた奴から脱落していくんだ」

 
114空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:36:12.60:5qeZGG6/0

  俺は聴覚に全ての意識を集中させた。
  極限に研ぎ澄まされた集中力が捕らえる音の数々は、扉を挟んだ向こう側の様子を脳裏にありありと映し出した。
  新川さんと研磨したこの術……新川さんはよくフェイントでソックスを脱いで俺を罠に嵌めたものだ。

 
117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 17:37:38.00:lWQLUKe90
新川さんwwwwwww

 
118空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:37:43.82:5qeZGG6/0

  しかし、罠に嵌められる奴が馬鹿なのだ。
  音だけに頼るからそうなる。
  音から伝わる質量、手触り、形、それらを全て読み取り、相手が下着を脱ぎ去った瞬間、その瞬間を捕らえる者だけしか賞賛されなくて当然なのだから。

キョン「失敗は……許されない」

 
119空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:38:50.56:5qeZGG6/0

  長門はまず、上着、カッターシャツと上から順当に脱いでいったようだった。
  二つの音が聞こえたとき、俺は危うく室内に飛び込む所だった。
  あれはソックスの音だ。新川さんとの訓練が無ければ、目的を達成することもなく無様に散る所だった。

 
120空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:39:37.06:5qeZGG6/0

  そして、さらに一枚。そして――いまだ!
  俺は扉に肩からぶつかっていき、それを跳ね開けた。
  長門が困惑の表情をこちらへと向ける。
  長門の全裸を全裸確認!突撃!
  俺は扉を開けた勢いを殺さぬまま、猛然と長門へと迫った。
  そして、思わぬタイミングで視界が大きくぶれる。

キョン「なにぃ!?」

  俺は自分に起こっている現実を受け入れることが出来なかった。
  フローリングとソックスが織りなす負の現実を。

 
125空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:41:48.19:5qeZGG6/0

キョン「ば、馬鹿な!紳士の砦が……紳士の砦が俺を裏切るというのか!?この苦しい一ヶ月間、例え全裸になることがあっても脱ぐことは無かった紳士の砦が!」

  傾きだした世界の中、俺は後悔をしていた。長門を畳の部屋で着替えさせるべきだったと。
  そうすれば滑るだなんて馬鹿な事は起こらなかっただろう。

 
128空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:43:12.66:5qeZGG6/0

  ――敗北を受け入れて闇に染まりつつある俺の心に一筋の光が差し込んできた。
  それは、今まで積み重ねてきた努力、執念、ロマンが織りなす応援歌だった。
古泉「諦めなんで下さい」
田丸兄弟「諦めるなんてらしくないね」
新川「アナルへの道。見誤らないで下さい」
真矢○き「あきらめないでぇ」

キョン「俺は……俺は!負けられないんだあああぁぁぁ!!」

 
130空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:44:06.71:5qeZGG6/0

  滑り掛けた足を無理やり踏み出す。
  足首の靱帯が嫌な方向に捻れるのを感じた。
  さらに力を込める!
  自分でも驚くべき跳躍で、長門の胸へと飛び込んでいく。
  そして、長門を胸に抱くその瞬間――。
  長門は冷静に一歩引いた。
  空を切った俺は。机へ盛大に突っ込んだ。
 
  終わった……。

 
134空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:45:15.11:5qeZGG6/0

長門「…………何、してるの?」

キョン「――すまねぇ、古泉。すまねぇ新川さんっ!」

  涙が俺の双眸から溢れ出た。
  それは、不甲斐ない俺を慰める為の、卑怯で汚い男泣きだった。

長門「……男性器が露出している。……私も裸」

 
142空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:47:17.06:5qeZGG6/0

キョン「俺なんてっ!初めから真理の門を開く資格なんて無かったんだ!」

長門「……もしかして……」

  そして、長門からの信頼も失ってしまった。
  肛門を犯すことが出来れば、まだどうにかなった。
  しかし、俺は失敗したのだ。
  無様に倒れ伏す負け犬だ。
  死のう。もう、生きている理由などどこにも無い。
  長門の肛門を犯すことに失敗した世界で、これから先生きていく自信が無い。

長門「……これは求愛行動?」

 
145空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:47:58.96:5qeZGG6/0

キョン「………………え?」

  まさかなのか古泉?
  お前はどれほどの未来を見通していたんだ。
  白状しよう。俺は古泉のアドバイスを全面的に受け入れながらも、一つだけ信用していないプランがあった。
  それは、プランβ。
  古泉は言った「ぶっちゃけ。あなたなら簡単に長門さんのアナルを犯すことができますよ。
大層な計画なんて建てなくても、手順を踏んでセックスに持ち込めば良いじゃないですか」と。
  プランβは、ぶっちゃけそこまで難しい問題じゃ無い、の略である。

 
147空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:48:27.19:5qeZGG6/0

  順当に行けばプランBとするのだろうが、Bは遊園地遊覧計画の作戦名に使われていたのでβとなった。
  鉄壁の防御力を誇る長門をプランβで落とすことなど不可能だと思っていたが……。
  ――勝てるのか俺は?
  1ヶ月間の努力が実を結ぶのか?
  ならば、その希望の種に水をやろう。
  もう、無様な生き恥を晒さないためにも。

 
149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 17:49:05.40:+TYsiw6G0
プランαは何の略なんだ

 
158: 忍法帖【Lv=23,xxxPT】 :2011/08/11(木) 17:50:37.49:HI7aKbK90
>>149
アナルレイプだろ

 
159空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:50:41.00:5qeZGG6/0

キョン「あぁ、そうだ。俺は長門に惹かれてる。
もっとお前の表情が見てみたいと思ってる。
つい長門を好きすぎる感情が抑えきれなくてこんな暴挙に出てしまった。
軽蔑してくれても良い。
ただ、一つだけ言い訳をさえてくれ!……こんな馬鹿な俺でも、長門を好きなままでいて良いか?」

  俺には分かった。その琥珀色の瞳から、柔らかい毛先から、仕草から――長門が照れていることが。
  プランβには大鉄則が二つある。
  一つは、真実を語ること。
  もう一つは、肛門にはシビアに、だ。
  この大鉄則を中心に、自分の持てる全てをぶつけるのがプランβの基本戦術だ。

長門「…………いい……好きでいて……私も、あなたが好きだから」

 
164空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:51:22.95:5qeZGG6/0

キョン「長門ッ!」

  俺はやや強引に長門を押し倒した。
  俺が長門を押し倒せたと言うことは、それはこれから起こる事を了解したのだと受け取って良いのだろう。
  ――さて、ここからがプランβの大鉄則、肛門にはシビアにとの戦いだ。
  俺の目的は長門の驚いた表情を見ることだ。
  肛門を犯すことは手段であり、目的では無い。
  突撃での不意打ちで肛門を犯す事が出来なくなった今、長門から最大限驚きの表情を引き出す方法は何だろうか?
  答えは簡単明快。

  肛門を犯す事である。

 
165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 17:51:36.33:je3hCKeJ0
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

 
169空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:52:56.46:5qeZGG6/0

  分かるだろうか?長門はこれから俺が性行為に及ぶと考えているだろう。当然、俺の天元突破紅蓮裸棒が突撃するべきは女性器だ。
  しかし、その当然を打ち破り、あえて肛門へと突撃するとしたら?

キョン「俺は……真理の扉を開く」

  このプランβを完璧なものとする為には、あるワードを長門から引き出さなくてはならない。
  そこに辿り着くための戦いが、今始まった。

 
172空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:53:51.76:5qeZGG6/0

  長門の額にキスの雨を降らせる。
  次ぎに頬、耳、髪へと、飽きることなくキスを振らせる。
  長門の息が僅かに上がったのを感じた。
  俺は至近距離で羞恥と恥じらいと戸惑いが僅かに混ざり合う瞳を覗いた。

キョン「感覚の遮断とかしてないよな?普通の人間と同じ感覚にしておいてくれよ?」

長門「もう……している」

  長門の顎が自然と上がった。
  ついに、唇にキスを落とす。
  初めは軽く、徐々に大胆に。
  俺は古泉との訓練を思い出していた。

 
178空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:54:23.88:5qeZGG6/0

~「回想2」~

古泉「あなたには今から、ここにあるサクランボのヘタを舌だけを使って結んで貰います」

キョン「どんだけあるんだよ。確か、キスが上達するんだったか?こんなの必要あるのか?」

古泉「おや。僕が信じられませんか?」

キョン「そうじゃないが、もっとやるべき事があるんじゃ無いかと思えてな」

古泉「僕を信じて下さい。必ずやあなたをアナルへの道へと導きます」

キョン「……分かった」

  俺はヘタを一つ口に含む。
  始めてやったが、5秒も掛からずに結ぶことに成功した。

キョン「おお!やったぞ!才能があるのかもしれん」

 
181空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:54:44.77:5qeZGG6/0

古泉「0点です」

キョン「なんだってぇ!?」

古泉「サクランボのヘタを結ぶだけで、本当にキスが上手くなると思って居たのですか?だとしたら言わせていただきましょう。それは無いと」

キョン「だったらこれは何なんだよ?」

古泉「ただの補助道具です。あなたはサクランボのヘタを結ぶのではありません。キスをするのですよ。その補助道具で妄想力を補強して繊細にやがて大胆なキスをね」

キョン「……なるほど」

~「回想2」終わり~

 
184空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:55:31.01:5qeZGG6/0

  繊細に……繊細に見極める。大胆になれる時を。
  あえて唇から離れ、肩などにもキスをしてみる。
  サクランボのヘタで鍛えられた妄想力の中で培ったのは、相手の心を悟る力。
  相手の望むことに答えることで、快楽へとスムーズに導くのだ。
  わざと焦らすこともする。
  微かではあるが艶めかしい声が長門から上がり始める。
  呼吸も徐々に荒くなってきているようだった。
  大胆に攻める!
  俺は柔らかい隙間を縫って長門の口内を蹂躙した。

キョン「長門の舌柔らかくて気持ちいい。もっとくれ」

長門「……了解……した……」

 
186空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:56:01.51:5qeZGG6/0

  長門は積極的に舌を絡めてきた。
  プランβは次の段階を迎える。
  すなわち、揉みしだく!揉みしだくッ!揉みしだくッ!!
  尻を胸を太股を!
  俺は古泉との訓練を思い出していた。

 
192空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:56:58.58:5qeZGG6/0

~「回想3」~

古泉「あなたには、今からこのプリンを揉んで頂きたいと思います。6時間」

キョン「6時間もプリンを揉めるかよ!プリンは揉む揉んじゃないんだよ。食わせろ!」

古泉「6時間すら揉む事が出来ないのなら童貞のあなたは確実に長門さんを傷付けるでしょうね」

キョン「なんだと?」

古泉「良いですか?女性とはデリケートな生き物です。
それを、童貞力に任せて力強く愛撫でもしたらどうなると思いますか?
相手には快楽どころが逆に痛覚を与える事になるのですよ。
童貞力を精神力で抑え着け、優しく愛撫し続ける力加減。
あなたにはこれをマスターして頂きたい」

キョン「……」

 
195空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:57:53.25:5qeZGG6/0

古泉「僕はバイトがあるので今日はもう帰ります。あなたもキリが良い所で帰って良いですよ。不思議探索の疲れも残っているでしょうから」

キョン「分かった」

  そして日付は変わり、翌日の夕方を迎となった。

古泉「おや?今日は速いですね?いつもなら僕の方が――」

  古泉は気付いたのだろう。

古泉「一体……何時間続けているんです?」

 
196空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:58:14.75:5qeZGG6/0

キョン「わからねぇ。あの後すぐにプリンが一個くずれてからずっとやってるからな」

  俺があの後帰宅せず、このプリンを揉み続けていたことに。

古泉「ざっと見積もって12時間ですか」

キョン「プリンを崩すとよお。なんか申し訳ない気がしたんだ。
なんか、長門に怪我させちまったみたいで。
はは、馬鹿だよな?でもな、いつも世話になってる長門の為に、俺は馬鹿になってでも恩返しがしたいんだ」

古泉「……合格です」

~「回想3」終わり~

 
199空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 17:58:49.21:5qeZGG6/0

キョン「今まで触ってきたどんな物よりも肌触りが良い」

長門「そ……ぅ……」

  それは、もはや揉むというよりかは撫でるという表現が正しかった。
  優しく。愛情を込めて。ただ、それだけで最上の愛撫となり得るのだ。
  長門は運動をしたときのように息を荒くし、肌を汗でをしっとりと滲ませていた。
  いや、長門なら運動をしたとしてもこうはならないだろう。
  俺は長門の新しい一面を発見したことに体の血が騒ぐのを感じた。
  このまま、肛門に天元突破紅蓮裸棒を突き立ててしまいたいという衝動に苛まれる。
  しかし、まだ慌てるような時間じゃ無い。まだ、早い。

 
203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 17:59:41.92:56Bdx5AS0
ベストキッドの修行みたいだな

 
211空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:01:54.72:5qeZGG6/0

キョン「長門の顔真っ赤だな」

長門「そ、そんなことは――ッ?」

  俺は長門が言い切る前についに、今まであえて触れることを避けてきた乳首を解禁した。
  繊細に、そして大胆に攻め上げる。
  桜色の小粒が俺の指先で踊る度に長門が大きく反応する。
  長門は自分で自分の反応に困惑している様子であった。

長門「不可解……自分のっ……意思とは関係なくっ……!」

 
213空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:02:47.80:5qeZGG6/0

  悪いが俺の理性も長門の色香に当てられて爆発寸前だ。
  ペースを上げさせて貰う。
  俺は長門の股間へと手を伸ばした。
  毛も生えていない美しいそこは、その白さと芸術性から俺の天元突破紅蓮裸棒ですら思わず頭を垂れた。
  ここもあえて触れてこなかったが、すでに準備は万端とばかりに愛液で濡れに濡れていた。

キョン「すごいな長門。ぬるぬるだぞ」

 
215空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:03:28.08:5qeZGG6/0

長門「当然の……反応……」

  当然と良いながらも恥ずかしそうに視線を逸らした長門は、最高に可愛らしかった。
  俺は長門の膝の下に手を入れて腰を浮かさせた。
  まんぐり返し――もとい、<真理の門を照らす構え>の完成である。

キョン「ビューティフォー」

長門「そんなに見たら……駄目」

 
219空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:04:26.34:5qeZGG6/0

  長門の性器を丹念に舐め上げる。
  得にクリトリスは重点的に攻め上げる。
  大胆に舐め上げるとき、肛門もさり気なく味見しておくのも忘れない。
  しかし、ここで調子に乗ってはいけない。
  まだ早い。まだ慌てるような時間じゃ無い。

 
232空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:10:30.85:5qeZGG6/0

キョン「そんなに体振るわせて。気持ちいいのか?」

長門「分からないっ……始めての感覚……情報処理能力がっ……60%は下がっているっ」

キョン「あと40%もあるんなら余裕だな」

長門「だ、めっ!」

 
235空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:12:17.25:5qeZGG6/0

  俺はキスや愛撫をしつこいくらい続けた。
  自分の中から沸き上がってくる感情を抑えつつ。
  天元突破紅蓮裸棒が暴走しそうになるのを強靱な精神力で支配していた。
  そして、一際高い声を上げて長門が体を震わせたとき、俺の直感が真理の扉の前に辿り着いたことを告げた。
  長門は息も絶え絶えに口を開いた。

 
238空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:13:53.77:5qeZGG6/0

長門「欲しい……あなたの……もう、入れてっ……お願い」

  全ての条件はここにそろった。
  このワードを俺は待っていたのだ。
  このワードを長門から自発的に引き出すことにより、アナルに突撃した際に引き出される驚きのパーセンテージは、新川式アナル計算法によるとなんと327%増し。

 
240:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 18:14:53.77:f7XDJ4IF0
どんな計算式だよ

 
241空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:15:36.48:5qeZGG6/0

キョン「分かった。四つん這いになって股をこっちに向けてくれないか?」

  長門は何の疑問も顔に浮かべず、言われた通りにした。
  後背位――もとし、<真理の門への導きの構え>の完成である。
  俺は天元突破紅蓮裸棒を美しい割れ目に添わせながら、古泉から受け取っていたローションでそれをコーティングした。

キョン「ついに……ここまで来たんだな」

  感慨のあまり、涙が頬を伝った。

 
244空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:16:39.76:5qeZGG6/0

  1ヶ月間の訓練と入念な計画。
  遊園地での肛門への道を飾る下準備。
  これらの中には、プランβとなったために表面上は無駄となったものも多々ある。
  しかし、その全てはここへ至るまでの前菜としてそれぞれが俺の歩んできた道で輝いていた。
  目標を視界に納める。
  可愛らしいそのすぼまりは想像以上であった。
  あって当然なのだが、こんな可憐な少女に肛門が存在しているという事実は、それだけで興奮してしまうことを禁じ得ない。

 
248空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:18:23.41:5qeZGG6/0

  ごく自然だったと思う。
  まるで、剣豪に自ら斬られに行く愚者のように、肛門の方から近づいて来たのではないかという程の自然。
  自然と、違和感なく、天元突破紅蓮裸棒はその機動を上方修正し、目標を捕らえた。

キョン「うたかたの
うつくしきもの
数在れど
選びとりしは
雪の花かな」

  俺は気がつかないうちに歌を詠っていた。

 
252空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:20:41.95:5qeZGG6/0

  そして、天元突破紅蓮裸棒はその真の姿を現した。
  <真実の扉を開く者>へと、その気位を変えたのだ。

キョン「オープンッ!セェサミィィイイイィ」

長門「――――――フッ!?」

 
257:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 18:21:35.12:JhDRONgC0
開けゴマってwww

 
255空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:21:12.10:5qeZGG6/0

  メリメリと柔肉を蹂躙しながら亀頭を沈ませたそれは、ローションの力を借りて一気に根元まで沈み込んだ。
  直後、圧倒的な快感の波が脳髄を揺らす。
  <真理の扉を開く者>を隙間なく包み込むそれは、内面でうねりを上げ、縦横無尽の快感を与えてくる。
  さらに、美しい穴に、獣の剛直が突き刺さっているという視覚的事実は、それだけで目眩を伴うほどの快感であった。

長門「そ……そこは……ち、ちが……」

 
258空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:21:49.89:5qeZGG6/0

  長門はこちらを振り向き見て、驚愕の表情を浮かべていた。
  その表情を見たとき、俺の中で何かが弾けた。
  もう、慌てて良い時間だ。
  俺は獣の様な荒々しさで腰を叩きつけ始めた。
  <真理の門を開く者>が抜き出されるとき、それは内蔵をも引き出さんばかりの勢いで。
  <真理の門を開く者>が突き立てられるとき、それは二度と抜けないと錯覚させるほど深々と。
  俺は古泉との訓練を思い出していた。

 
259空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:22:22.19:5qeZGG6/0

~「回想4」~

古泉「今日はこれを使ってトレーニングを行って貰います」

  そういって古泉が取り出したのは俗に言うオナホールと言う物であった。

キョン「すまんが。オナホールとこの計画に関連性があるとは思えん。どういうことなんだ?」

古泉「何を言ってるんですかあなたは?一番大切なことですよこれは」

キョン「そうか?」

 
260空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:22:53.62:5qeZGG6/0

古泉「あなたの最終目的は長門さんのアナルを犯すことですよね?」

キョン「違う!長門の驚いた表情を見ることだ!」

古泉「これは失礼しました。失言でしたね」

キョン「……いや、俺こそ怒鳴って悪かった」

古泉「ともあれ、長門さんの肛門を犯す事はどう転ぼうと必然です。そんなとき、童貞で皮オナ三昧のあなたが、長門さんのアナルの快感に打ち勝てるでしょうか?」

キョン「ちょっと待て。何で俺が皮オナ三昧だって知ってる?」

古泉「僕は到底打ち勝てるとは思えませんね。あなたは長門さんの驚きの表情を見ることなく、無様に視界をホワイトアウトさせて果てるのですよ」

キョン「おい」

 
263空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:23:17.53:5qeZGG6/0

古泉「そんな無様な結果にならないためにも、あなたには自分の男性器を強化して頂きます。この器具にオナホールを固定することで、フリーハンドできますので、あなたは腰の運動と平行してこのトレーニングを行ってください」

キョン「おい」

古泉「最終段階では新川さんが自分のアナルを貸しても良いと申し出ていますが―――」

キョン「それは断固拒否する」

~「回想4」終わり~

 
264空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:23:50.14:5qeZGG6/0

  確かに古泉のいう通りだ。
  この押し寄せてくる快感の波!一ヶ月前の俺ではとても耐えきれるとは思えん。
  興奮に身を任せて腰を叩きつけていた俺は驚愕の事実に気がついた。

キョン「この体勢だと長門の表情が見えにくいじゃないか!」

 
267:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 18:24:45.58:7fJ7A3sL0
今更wwwww

 
268:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 18:24:54.47:gpF2KxQH0
やっと気づきおったか

 
270空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:25:42.33:5qeZGG6/0

  初めこそ、自分の身に起きていることが信じられ無いといった様子で振り向き、こちらを見ていた長門であったが、今は顔を自分の腕の中に埋め込ませ、声を押し殺している。
  これでは、長門の表情をまったく堪能できない。

キョン「くそぉ!一体どうすれば!」

  しかし、努力が人を裏切らないと言うことが、ここで証明される。
  今まで長門の肛門のために費やしてきた時間、努力、思いが、俺を真実へと誘った瞬間だった。

 
271空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:26:23.81:5qeZGG6/0

~「回想5」~

  それは、ある昼下りの他愛の無い会話。
  男子高校生なら当然するであろう、ただの肛門談議のシーンだった。

谷口「だからぁ!アナルセックスの体位は<乱れ牡丹>が一番だって言ってるだろ?」

国木田「一番ってなんだよ。谷口はアナルセックスをしたことも無いくせに決めつけすぎだよ。それに、常識的に考えてアナルセックスの体位と言ったら<壽本手>だよ」

キョン「いや、冷静に考えて<後背位>だろ」

 
274:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 18:27:01.81:eR5sgjb80
国木田www

 
275空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:27:30.66:5qeZGG6/0

谷口「分かってねぇなぁ、お前達。良いか?<乱れ牡丹>はアナルを突き上げながら、鏡を利用してマンコをも堪能できるんだぜ?」

キョン「邪道だな。それは純粋に肛門を犯しているとは言いがたい」

国木田「そうだね。アナルを出汁に女性器を楽しんでるだけじゃ無いか。アナルの神様に失礼だよ。やっぱり、深々とペニスを突き立てる事が出来る<壽本手>が一番ってことで良いんじゃないかな?」

キョン「俺としては<後背位>も捨てがたいのだが」

~「回想5」終わり~

 
278空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:28:19.46:5qeZGG6/0

  俺は間違えていた。
  しかし、あの会話から俺は新たな着想を得ていた。
  国木田の<壽本手>である。
  まんぐり返しの状態に追い込み相手を犯し抜くあの体勢。
  俺はそれに改良を加え、即席の体位を作った。
  長門の膝裏を押さえ込み、強制的に腰が浮いた所にアナルを突き立てる。
  ―――<降龍壊穴天地幻影突き>―――ここに、開眼。

 
279:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 18:28:59.77:s84Ce6EZ0
技名はなんだwwwwwwww

 
284空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:29:36.98:5qeZGG6/0

  長門を床と縫い付けるように犯せるのに加え、表情も余すことなく堪能できる体位は俺の中の獣をさらに奮い立たせた。

キョン「長門ぉ!もっと顔を見せてくれ!声も聞かせてくれ!」

長門「だ……めっ……!」

  長門は目蓋を堅く瞑り、両手で口を押さえている。
  その姿は、溢れ出る快感に怯えているようにも見えた。

 
286空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:30:44.85:5qeZGG6/0

キョン「長門。いや、有希!俺を見てくれ!」

  長門の瞳が驚愕に見開かれた。

キョン「有希!有希!有希!」

  室内では、肉と粘液が織りなす音。俺が長門を呼ぶ声。長門の嬌声。それぞれが、響き合っていた。
  長門は嬌声を張り上げる、そんな自分に驚きを隠せない様子だった。
  これぞ、俺が望んだ全て!!
  ありがとう、みんな。
  ありがとう、肛門。

 
292:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 18:32:46.00:qjAHvVBk0
「ありがとう、長門」 が 「ありがとう、肛門」に見えてしまったと思ったらあってた

 
289空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:32:01.60:5qeZGG6/0

キョン「有希も。俺を名前で呼んでくれないか?」

長門「っ……き、キョン……!」

キョン「有希もその呼び方なんだな」

  快感の波が頂点に達した。
  肛門の最奥で止めどなく溢れる濁流の勢いは、俺の体を狂ったように痙攣させた。
  やがて、痙攣が止まって余すことなくそれを流し込むと、長門は息をつき体を弛緩させたのだった。

 
291空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:32:41.88:5qeZGG6/0

キョン「だが、終わらないんだよ」

  俺は射精直後にもかかわらず、まったく萎えていないそれで再びピストンを開始した。

長門「あぅ―――!?」

キョン「可愛い表情だ、有希」

  抜き差しする度に、穴の隙間から白濁が溢れ出来た。
  先程よりも強大な快感に俺は獣の声を上げ、長門は狂ったように嬌声を上げ続けた。
  その体は獣同士の交わりの様だっただろう。


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294空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:33:49.40:5qeZGG6/0

  俺は後ろに倒れ込むように体を投げ出した。
  長距離走の後のように荒くなった呼吸を整える。
  結局、長門の中で射精した回数が数えていた所までで7回に達した俺も、ついに体力の限界を迎えたのだ。
  上体を起こして長門を見やると、肛門から大量の精液を逆流させているところだった。
  とても一人で出した量とは思えない精液の中で、仰向けで小刻みに痙攣している長門の様子は俺に達成感を与えた。

 
300空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:35:41.77:5qeZGG6/0

  汗と精液にまみれる長門。
  これを自分がやったのだと考えると誇らしく思えてくる。
  他に誰がこんな事が出来る?対有機生命体ヒューマノイドインターフェイス様にここまで出来る人間が他に誰がいる?

 
302空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:36:55.49:5qeZGG6/0

キョン「お、朝日が……清々しいな。まるで俺の勝利を太陽が―――ツ!?」

  俺は息を呑んで後ろへと後ずさった。
  瞬きしている間に、横たえていると思っていた長門が立ち上がってこちらを見ていたのだ。
  しかも、その瞳は絶対零度であり暗い影が宿るそれは、俺に身を恐怖で振るわせた。

キョン「な、なが―――」

長門「座って」

キョン「……はい」

 
303空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:37:48.23:5qeZGG6/0

長門「正座」

キョン「す、すまん」

長門「…………どうして排泄器を使用したのか。教えて欲しい」

キョン「長門の……色んな表情が見たくて」

長門「それと、排泄器を犯すことに論理的な繋がりは無い。
それに、普通の人間なら数週間は排泄器が使い物にならなくなっていたところ」

キョン「……すまん。あっ、精液が垂れてきてるけど……」

長門「見たら目が潰れることになる」

キョン「す、すまん」

 
305空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:38:36.45:5qeZGG6/0

長門「あなたが度しがたい変態であることは理解した」

キョン「」

長門「こんな無茶をする人に付き合えるのは私だけ。これからはもっと大切に扱うべき」

キョン「長門……」

 
306空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:39:03.36:5qeZGG6/0

  俺の考えは間違えていなかった。
  確かに肛門を犯す事には意味があったんだ。
  だって―――

キョン「長門。今日も後ろでしていいか?」

長門「……少しだけなら」

  長門がこんなに自然な表情を浮かべることなど、今まで無かったのだから。

fin

 
311: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2011/08/11(木) 18:40:11.77:brZgVkou0
思わずモニターに一礼した

 
313:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 18:40:20.57:vwiGmlFbO
面白かった!

 
321空疎篭手三千 ◆1UtFJ90Cyo :2011/08/11(木) 18:41:36.94:5qeZGG6/0
ここまで読んでくれたみんな!ありがとう!そして、ありがとう!

キョンに和歌を詠わせたいだけのために書いてしまいました。

次回作も乞うご期待。

 
324:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 18:42:09.01:+CYPToQg0

最高だった

 
333:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 18:44:29.88:6TDMM8wYO
キョン、ありがとう
長門、ありがとう
肛門、ありがとう


>>1、はてしなくありがとう

 
343:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/11(木) 18:56:27.13:04YBMh3Ti

素晴らしい時間だった

 


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