注意
・初SSなんで文章が拙いです。
・ひぐらしと龍が如く、根本的に年代が違いますが気にしないで下さい。
・ひぐらしは皆殺し終了後(祭囃し)、龍が如くはOF THE ENDの後です。
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4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:14:11.80:e98Y2BKrO
―ニューセレナ
伊達「やれやれ…この町もようやく元の調子を取り戻してきたな。」
桐生「ああ…。」
伊達「全く…ゾンビに襲われるなんて生きた心地がしなかったな。…まあ、ミレニアムタワー屋上のデカブツを倒したお前もお前だがな。」
桐生「俺だけの力じゃないさ…。浅木や龍司の協力があったからだ。」
伊達「フッ…そうか。ところで桐生、お前はこれからどうするんだ?」
桐生「一旦沖縄に戻ろうと思う。」
伊達「一旦?」
桐生「ああ。遥も今回の一件で相当疲れてるだろう…。慰安旅行にでも連れて行ってやろうと考えてるんだ。」
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:15:50.12:e98Y2BKrO
伊達「そうか…それで、どこに行くんだ?」
桐生「“雛見沢”という村にだ。」
ひぐらしが如く
―雛見沢
遥「わあ~、ここが雛見沢かぁ。いい所だね、おじさん!」
桐生「ああ、神室町はゴチャゴチャしてるからな。たまには田舎でゆっくりするのもいいだろう。まずは宿泊に使わせてくれると言っていた家に行くか。」
梨花「………。」
遥「あれ?あそこに誰かいるよ。丁度いいや、おじさん!あの娘に道を聞こうよ。」
桐生「ああ、そうだな。」
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:16:40.92:e98Y2BKrO
遥「ねえねえ!あなた、地元の娘?ちょっと道を聞きたいんだけど…」
梨花「こんなことは今までで1度も無かった…圭一以外の外からの来客はあなた達が初めてね。そんなあなた達はサイコロの何の目かしらね、くすくす…。」
桐生「…?」
遥「え…?今、なんて…」
桐生「(何だ…?この娘から出る不思議な気は…。)」
梨花「みぃ?」
沙都子「梨花ぁぁ~~!どこにいくんですのー?」
桐生「………。」
沙都子「どうしたんですの?いきなり走り出してびっくりしましてよー!」
梨花「ごめんなさいなのですよ、にぱ~☆」
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:17:45.64:e98Y2BKrO
沙都子「あら、この方達は?見ない顔ですわねぇ。梨花のお知り合いでして?」
梨花「道に迷ってたかわいそうな猫さんなのです、にゃー。」
遥「…えーっと…」
沙都子「申し訳ありませんわねぇ…、梨花ったらよく人をからかうクセがあるんですのよ!あ、私は北条沙都子と申しますわ。」
遥「あ…私は澤村遥。こっちのおじさんは…」
桐生「桐生だ。桐生一馬。」
遥「あなた達は地元の子だよね?この辺に園崎っていう家が無いかな?」
沙都子「あらぁ!観光者の方ですのね、雛見沢で園崎家を知らない人間はいませんでしてよ!案内してさしあげますわ!」
桐生「そうか。それは助かる。遥、行こう。」
遥「うん、じゃあ案内よろしくね沙都子ちゃん。」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:18:58.74:e98Y2BKrO
梨花「………。」
羽入「……ぁぅぁうあう!梨花!いきなり村の入口に来てどうしたのですか?」パタパタ
梨花「羽入…あの人間は何?あれもアンタの力?」
羽入「…違うのです。完全なイレギュラーなのです。僕は実体を持って現れるので精一杯なのです…。」
梨花「…どっちにしても、最後の世界なのね。」
羽入「そうなのです!僕も諦めるのを止めたのですから、梨花も諦めてはダメなのですよ!」
梨花「そうね。今回はいけるわ。始めから羽入ですら予期してないイレギュラーが起こってるものね。」
羽入「そうなのです!それにあの男の人からは運命を変える力を感じるのです!」
梨花「…ふーん。」
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:19:55.58:e98Y2BKrO
ミーンミンミンミン…
沙都子「ななななななんですってぇぇー!?」
魅音「本当なんだよ…あの人は東城会っていう関東仕切ってるヤクザの4代目なんだって!」
圭一「道理で魅音が部活を中断してまで外に出た訳だ…。」
レナ「でもレナはあの人いい人だと思うな、思うな!」
沙都子「なんでそんな事が言えるんですのー!」
詩音「いえ、レナさんの言うことも一理あります。ヤクザっても葛西みたいなお人よしもいることですしー。」
魅音「それに観光で来ただけらしいしね!ここはむしろ積極的になれば関東全体に我が部の名前が知れたりしてぇ!?くっくっく!」
圭一「相変わらず魅音は考えることがでけえなあ…。」
詩音「ま、そのお姉も私には適いませんけどね☆桐生さんでしたっけ?よかったですね、あの人のおかげで負けが回避できたじゃないですか。」
魅音「な、なにおー!詩音のクセに!」
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:20:53.23:e98Y2BKrO
お魎「ほんま驚いたんね、あの東城会ん4代目が来るっちゅうから何事かと思うたんね。」
桐生「…観光で来ただけですよ。それに俺も今は堅気です。」
お魎「カッカッカ!堅気っちゅうてもあン東城会4代目が観光たあ雛見沢もようやく新しい風が吹いてきとんのかいね。」
桐生「ええ、ここは本当にいい村ですよ。余裕があればうちの施設の子を全員連れてきたかったくらいです。」
お魎「こん村は年寄りばっかりやんね、若い子が来てくれたら皆喜ぶんよ。まあこんな所やがゆっくりしたってな。」
桐生「こちらこそ短い間ですがしばらくお世話になります。…では失礼します。」スッ
園崎組組員「「「「お疲れ様です!」」」」バッ
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:21:43.71:e98Y2BKrO
カナカナカナ…
遥「おじさんお疲れ様。こんな所にもいるんだね、ああいう人。」
桐生「ああ。極道なんてどこにでもいるさ。」
遥「へえー。………ん?」
\ワーナンデオレガコンナカッコウヲー/
桐生「………。」
遥「男の子が…スクール水着を着てる…?」
圭一「畜生ー!」
魅音「くっくっく、ほら圭ちゃん~?桐生さんが白い目で見てるよ?」
圭一「ああ、違うんですこれは…!」
羽入「あうあう☆桐生と圭一は初対面なのです!」
梨花「桐生の中で圭一=変態の方程式の完成なのです、にぱ~☆」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:23:32.03:e98Y2BKrO
圭一「ぐぐぐ…!そもそも沙都子のトラップのせいだ!鬼ごっこでトラップを仕掛ける奴がどこにいる!」
沙都子「あら、勝負は非情でしてよ?男なら潔く負けを認めなさいませー!」
圭一「くっ…生意気な奴め!ベニヤなら簡単に割れる俺のデコピンで反省させてやるー!」ダッ
桐生「(ん…あれは…)」スチャッ
遥「おじさん?携帯なんか取り出してどうしたの?」
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:24:32.66:e98Y2BKrO
圭一「うおおおー!」タッタッタッタ
沙都子「(ニヤリ」
ピーン←縄跳び
圭一「なっ!?こんな所にもトラップが!」ガッ
パシャ
圭一「うおおお!そして倒れる先には墨汁の水溜まりぃ!?」ビチャッ
パシャ
沙都子「おーっほっほっほ!トラップに怒って私に飛び掛かった結果、トラップにはまるとは傑作ですわね!」
圭一「ぬううう…もう許さ」ガンッ
パシャ
遥「うわあ…どこから金だらい振ってきたんだろう…。」
桐生「(…閃いた!)」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:25:51.79:e98Y2BKrO
カタカタカタカタ
桐生「(天啓が………来た!)」デン!
ートラップの極みを習得したー
ローキックで敵をダウンさせて顔面を武器に衝突させて後頭部に踵落としを入れる驚異の技
『敵が拾える武器の近くに居るときに△』
しかしこれはSSなので関係なかった
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:27:12.59:e98Y2BKrO
桐生「大した罠だな。沙都子と言ったか…到底お前が考えたとは思えない素晴らしさだ。」
沙都子「聞きまして圭一さん?任侠の方からのお墨付きなんですのよ、私のトラップは!」
桐生「フッ…まるでアサガオの奴らみたいに元気だな。」
魅音「ふふん、当たり前じゃないですか!我が部は世界のどこにいても退屈しない、そういう集まりですから!」
遥「へえ~!太一達に負けず劣らずの勢いだね!」
桐生「君は確か…」
魅音「部長の園崎魅音です!桐生さん達は観光で東京からいらしたんですよね?」
桐生「ああ、そうだ。」
魅音「でしたら、思い切り楽しんで下さいね!何も無い村だと思われがちですが雛見沢には我が部や綿流しという名物がありますからねえ、くっくっく!」
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:28:12.06:e98Y2BKrO
桐生「ほう、うちのアサガオの連中もお前達には負けてないぞ。もちろん、この遥もな。」
遥「はじめまして魅音ちゃん、私は澤村遥。沖縄のアサガオっていう施設にいるけどそこでも毎日こんな感じだからね!」
魅音「ほっほ~ぅ?なら遥がどれほどのもんか、お手並み拝見と行っちゃおうかあ?」
桐生「フッ…丁度いい。遥、しばらく魅音達と遊ぶといい。終わったら部屋に戻るんだぞ。」
遥「うん、わかった!久しぶりに本気出そうかな。」
魅音「いいの~?ウチの部は甘くないからねぇ?」
遥「大丈夫だよ?」
魅音「ほぉ!威勢は中々だね!じゃあ…ジジ抜きをしようか。皆、居間に来て!」
圭一「魅音の奴…いきなり例のガン牌トランプでやるのか!遥がどこまでやれるか見物だぜ!」
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:29:16.90:e98Y2BKrO
桐生「行ったか…。遥もああいう遊び心を見ると何だかんだで中学生と感じるな。」
大石「いやはや全くそうですなあ、子供というのはやはりああであるべきです。我々大人になると中々ああはいかないですからねえ…んっふっふ!」
桐生「誰だ…あんたも園崎組の奴か?」
大石「あぁ、申し訳ありません。私、興ノ宮署の大石と申します。桐生一馬さん。」
桐生「…田舎の警察がなぜ俺の名前を?」
大石「田舎も何も!警察の情報通の間じゃ有名ですよあんた。2年前、谷村とか言う刑事さんと一緒に宗像副総監の汚職を暴いたって。」
桐生「………。」
大石「しかしあんたももの好きですねぇ。わざわざ休暇にこんな村に来るとは」
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:30:28.27:e98Y2BKrO
桐生「…どういう意味だ。」
大石「こんな“物騒”な村に、という事ですよ。」
桐生「“物騒”…?」
大石「あれぇ?ひょっとしてご存知無いんですか?…連続怪死事件。」
桐生「連続怪死事件…?」
大石「ええ。5年前から毎年綿流しの晩に起きてる事件です。あんたなんか特によそ者ですから…気をつけた方がいいですよ、んっふっふ!失礼します。」
桐生「………。」
ピリリリリリ
桐生「桐生だ。」
冴島『桐生か?』
桐生「冴島…?一体どうした。」
冴島『どうしたもこうしたもあらへん…。厄介な事があったんや。』
桐生「何があったんだ。」
冴島『下手したら俺らの東城会が潰されてまうんや!』
桐生「何………!?」
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:31:49.18:e98Y2BKrO
―東城会本部
大吾「…それで、今日はどういったご用件で?」
ドンドン(東城会6代目会長 堂島大吾)
野村「用件…という程でもありませんよ。何ということはない話ですわ。」
ドンドン(秘密結社『東京』エージェント 野村)
野村「単刀直入に言いましょう。東城会の現在管理している土地…要するに『シマ』を全てこちらに明け渡して下さい。」
冴島「おどれ何言うとんじゃあッ!!」ガタッ
ドンドン(東城会直系冴島組組長 冴島大河)
野村「何を言ってると言われましても、こちらの要求を日本語で述べてるだけですわ。」
真島「ヒッヒッヒ!おもろいこと抜かす女やのぉ~。冗談にしちゃあ行き過ぎちゃうんか?」
ドンドン(東城会直系真島組組長 真島吾朗)
大吾「冴島さんも真島さんも落ち着いて下さい。…断ると言ったら?」
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:33:18.73:e98Y2BKrO
野村「今我々の末端で研究している病気、『雛見沢症候群』というのがあります。」
大吾「………。」
野村「この研究…病気の解明は不可能と判断したので近々、雛見沢をまるごと葬り去って病原菌を絶つ『滅菌作戦』を行います。」
冴島「待てや。病原菌を絶つっちゅうんは村人全員殺るっちゅうことやないんか!?」
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:34:30.06:e98Y2BKrO
野村「ええ。だって病気にかかるのは人間ですもの。当たり前じゃないですか。」
冴島「…外道があ!」
大吾「………。」
真島「アホくさ。」
野村「もし我々の要求を断るなら…あら不思議。『滅菌作戦』は『ヤクザの村人大量虐殺事件』に早変わり!うふふ…東城会?関東を仕切るヤクザがやったのぉ?やだこわぁい…うふふ…あはは…。」
大吾「貴様………」ギリッ
野村「……と、こうなってしまいます。我々の下には優秀な工作部隊がいます。このくらいの情報操作は簡単です。そうすれば東城会の面目は丸潰れですね。」
大吾「………。」ギリギリ
野村「別に我々はあなた達が断った所で損はしないので断っても構いませんよ。…あなた方は損をしますが。では失礼します。いいお返事を待っていますよ。」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:35:27.91:e98Y2BKrO
桐生「そんな事が…。」
冴島『ああ。アンタ…今その雛見沢におんねんやろ。』
桐生「…ああ。」
冴島『なんか心当たりあらへんか。』
桐生「無い…と言いたいが以前大吾が撃たれる事件があった時に跡目狙いの連中に襲われた事があるからな…。」
冴島『少なくとも東城会の内部でアンタの名前が上がった話は最近は無いわ。』
桐生「そうか…。わかった、俺の方でも色々と探ってみる。お前も何かわかったら連絡してくれ。」
冴島『ああ。わかったわ。』
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:36:21.57:e98Y2BKrO
ピッ
桐生「(こんな村にそんな陰謀が…。とりあえず遥達の所に行こう。)」
―園崎邸、居間
圭一「ぬあー!まさか素人相手に俺が負けるとは…遥、中々やるな…!」
遥「私、勘には自信あるからね!丁半を10回連続で当てた事あるし。」
魅音「くっくっく!遥は中々才能があるね~旅行で来てるってのが残念なくらいだよ!」
桐生「(中々楽しくやってるみたいだな…)」
レナ「もういい時間だね~そろそろ終わりにする?」
沙都子「そうですわね…お腹も空いてきたことですし。」
羽入「待って下さいなのです。梨花が話があるそうなのです。」
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:37:56.72:e98Y2BKrO
梨花「え、え~と、漫画を描きたいのです。」
…少女説明中
魅音「ははーん、梨花ちゃん中々どうして才能あるよアンタ!」
圭一「ああ、一歩間違うと秘密結社に村を消されるってのがまた斬新だよな!」
桐生「(……あの梨花が『東京』の存在を…!?それに冴島の言っていた滅菌作戦のことまで…。)」
ガチャ
魅音「あっ!桐生さんお疲れ様です!」
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:39:15.77:e98Y2BKrO
沙都子「あらおじ様。梨花ったら凄いんですのよー?良ければお聞きあそばせ!」
遥「将来は凄い作家さんかもね!本当に凄いんだよ、おじさん。」
桐生「…わからないぜ。」
遥「え?」
桐生「梨花…その話、創作か?」
梨花「えっ…?」
桐生「お前が何でその話を知ってるかはわからない。だが、そんな回りくどい説明しなくても本当に信用に足る仲間なら大丈夫だ。」
魅音「ちょ、ちょっと。どういうこと?」
羽入「あうあうあうあう…。」
沙都子「な、何なんですのおじ様…!一体…。」
桐生「今の一連の話は…」
梨花「ごめんなさいです…漫画の話ではなく、事実なの…です。」
圭一「な…」
一同「「「「「なんだってー!」」」」」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:40:11.01:e98Y2BKrO
桐生「お前達…俺が昔東城会という極道にいたことは知ってるな?」
魅音「そ、それはもちろん。」
桐生「梨花が話した一件…東城会も滅菌作戦のことで脅されている。俺が雛見沢に来たのは旅行でだが、この一件を何とかしないと東城会が危ない。」
レナ「そんなことが…。」
沙都子「事実…なんですの?じゃあ…診療所に毎週行ってたのもまさか…」
梨花「そうです…。沙都子は1度末期症状を起こしています。それの治療なのです…。」
沙都子「そ、そんな…!」
桐生「どうやら事実みたいだ…。東城会も実際その研究の尻拭いをなすりつけられそうなんだ。」
魅音「ど、どうすれば…。」
圭一「…へっへっへ。どんな話かと思えばそんな事か。」
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:41:10.45:e98Y2BKrO
桐生「何?」
魅音「圭ちゃん…?」
圭一「まさか雛見沢で我が部に挨拶無しで上等決めてくれようとはな!大した奴らだぜ!」
沙都子「え、ええ。全くその通りでございましてよ!そのような方々は私のトラップで頭を冷やして頂きませんとね!」
魅音「みんな…。…くっくっく!そうだよねえ!こいつは面白くなってきた!きっちりケジメを取らないとね!」
遥「でも…大丈夫なの?そんな…」
魅音「くっくっく!遥、いい?口先の魔術師前原圭一!トラップ使い北条沙都子!かあいいモードの竜宮レナ!萌え落としの古手梨花!そして期待の新人羽入!」
圭一「そしてその最強メンバーをまとめる魅音!個にして最強、揃えば無敵!それが俺達の部なんだよ!」
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:42:01.72:e98Y2BKrO
桐生「…フッ。いい目だ。俺の知り合いによく似た目をしてるぜ。気に入った、俺の背中…お前らに預けるぜ。」
沙都子「でも実際どうすればいいんですの?」
レナ「敵の目的は梨花ちゃんを殺す事…だよね。」
遥「あれ…なんで梨花ちゃんが死んでもないのに感染者が暴徒化するってわかるのかな?」
圭一「確かに…!」
魅音「お!?くっくっく…!遥、いい所に気付いたね!それこそが最大の弱みじゃん!」
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:43:07.97:e98Y2BKrO
桐生「どういうことだ?」
沙都子「あ…そうですわね!つまり梨花が死んで48時間以上経って何もなければ…」
桐生「なるほど…連中は作戦の建前を失う訳か。」
圭一「じゃあ大石さんに頼んで梨花ちゃんを死んだことにして貰おうぜ!」
羽入「ね?梨花、みんなはこんなにも頼もしいのですよ!」
梨花「…ええ、そうね。今まで黙ってたのが馬鹿みたい。」
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:44:14.16:e98Y2BKrO
大石「…なるほど、わかりました!今、興ノ宮から急いで向かいます。どんな話が聞けるか楽しみにしてますよぅ!」
ガチャ
大石「熊ちゃん!車出して車。急いで雛見沢に行きますよ!」
熊谷「どしたんですか大石さん?そんなに慌てて。」
大石「オヤシロ様の巫女からのタレコミです。連続怪死事件について全てを話す覚悟ができたとかなんとか…んっふっふ!」
熊谷「全てを…ですか。一体どんな話が聞けるんすかね?」
大石「そいつぁ行ってからのお楽しみです……ん?」
熊谷「どうしました?」
大石「熊ちゃんアレ見て下さい。」
熊谷「…電気設備の工事、ですかね?…にしては…」
大石「怪しいですよねぇ?……あー、興ノ宮SPどうぞー、聞こえてるかな?なっはっは、こんばんはさようなら。」
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:44:41.95:e98Y2BKrO
警官『こちら興宮SP、感度良好でーす。』
大石「あー、車両ナンバー照会をお願いします。XX、XのXXXX。」
警官『復唱、XX、XのXXXX。少々お時間貰いますがよろしいですかー?』
大石「お願いします。」
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:45:58.75:e98Y2BKrO
熊谷「電電公社か何かですかね?」
大石「だったらそう書いた車で来るでしょ。古手さん達を待たせてますし、ちょっと行ってみましょうか。」バタン
山狗「……鶯2より鶯1。私服警官が接近中、1分未満で接触します。」
山狗「了解。全隊員注意せよ。鶯2~5はグリーンライトを待て。7、8は100mのクリアを確認せよ。」
山狗「「「了解。」」」
山狗「鶯より本部。私服警官2名による職質。発砲許可を申請。」
山狗「本部了解、許可を待て。」
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:47:43.49:e98Y2BKrO
大石「どうもこんばんは~あんたらちょっと怪しいですなあ…お時間よろしいですかねぇ?」
山狗「いや…困りますわ…。」
山狗「本部より鶯。発砲許可。」
山狗「鶯7、クリア。」
山狗「鶯8、クリア。」
バン
大石「いやいやあんたらどう見ても怪しいですって。なっはっh」ドサッ
バン
熊谷「大石さん!?…ウボァー!!」ドサッ
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:48:48.61:e98Y2BKrO
レナ「大石さん遅いね…」
沙都子「ふぁああ…。」
桐生「…今日はもう遅い。皆、それぞれの家に帰るんだ。」
魅音「そうだね…。大石さんのことで何かあったら私から連絡するよ。」
梨花「(大石…。)」
羽入「………。………。」
桐生「遥、魅音…俺はちょっと出掛けて来る。」
遥「おじさん…。」
魅音「大丈夫ですか?こんな状況ですし、婆っちゃに頼んで人をつけさせますよ。」
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:49:50.44:e98Y2BKrO
桐生「いや…すまないが一人で行かせてくれ。」
魅音「で、でも…」
桐生「あまり目立ちたく無い。それに…夕方に大石という刑事には会ったが、何の理由も無しに遅れる男には見えなかった。」
遥「おじさん…気をつけてね?」
桐生「ああ、大丈夫さ。」ナデナデ
魅音「(・ε・`)」
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:50:49.78:e98Y2BKrO
雛見沢~興宮間道路
桐生「………。」テクテク
桐生「…!パトカー…。大石か?」
\アンタラドウミテモアヤシイデスッテ/
桐生「やはり大石か…。あの男達を職質しているのか?」
バン
\ナッハッh/ドサッ
桐生「大石!!今のは銃声か…!」ダッ
山狗「鶯2より鶯1へ。私服警官を射撃、生死不明。新たにこちらに男が1人接近中。」
山狗「鶯1より全員へ、発砲許可は降りている。目撃者は生かすな、速やかに処理されたし。」
桐生「大石!大丈夫か!」
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:52:31.97:e98Y2BKrO
大石「…」
桐生「生きてるのか!?くそ…すぐに診療所に…。」
山狗A「…。」
山狗B「…。」
山狗C「…。」
桐生「……お前達か…大石を撃ったのは…。」
山狗A「…。」チャキ
桐生「…俺は今日大変な一日でな…。」
山狗B「…。」チャキ
桐生「…すこぶる機嫌が悪いんだ。」
山狗C「…。」チャキ
桐生「運が悪かったんだよ…お前達は…!」
山狗A「…。」パン!
山狗B「…。」パン!
山狗C「…。」パン!
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:53:29.78:e98Y2BKrO
魅音「ねえ…遥。桐生さん大丈夫なの?」
遥「うん、大丈夫。何があっても私はおじさんを信じてるから。」
魅音「でも、もし梨花ちゃんの言ってた『東京』に襲われたら…。」
遥「大丈夫。」
魅音「え?」
遥「だっておじさんはどんなに強い極道の人は勿論…トラやゾンビだって倒しちゃう人だから。」ニコッ
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:56:11.64:e98Y2BKrO
桐生「ふッ…!ふッ…はッ…!」スウェーイスウェーイスウェーイ
山狗A「な!?」
山狗B「馬鹿な…!銃弾を避けるなんて!」
桐生「どうした?もう終わりか……オラァッ!」バキッ
山狗A「あべしッ!!」ブシャアアアアアア
山狗C「嘘だろ…鶯1がやられた!?」
桐生「お前らのようなゴミがよく人を殺せたな…さあ、来い!」シュピーン
山狗B「な、何だあの青いオーラは…!?」
桐生「………。」ガシッ
山狗B「なっ…!」
山狗C「離せ!」
桐生「オラァ!!」
山狗B「ぐがッ……」ゴツーン
山狗C「あぐッ……」ゴツーン
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:57:16.37:e98Y2BKrO
翌日、入江診療所
大石「」
圭一「そんな…まさか大石さんが…。」
入江「重症なのは事実ですが…幸い、命に別状はありません。安心して下さいとは言えませんが…。」
梨花「そんな…ここまで来て何で…っこれが最後なのに…」ポロポロ
羽入「梨花…大丈夫ですよ!ま、まだ何か考えれば何とかなりますです!」
遥「うん、何とかしないと…このままじゃ雛見沢は…。」
沙都子「………。」
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:57:53.31:e98Y2BKrO
桐生「昨晩、俺が駆け付けた時に大石は電気工事をしていた作業着の男達を職質していた。」
入江「(作業着…?まさか…)」
桐生「そいつらが何者かは見当はつかない。だがそいつらは小銃で武装していたんだ。」
入江「………。(作業着…銃…考えたくないが…やはり……しかし、なぜ?)」
??「俺だったら…銃刀法違反で“直接”罰金を頂いてますがねえ。」
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:58:57.21:e98Y2BKrO
入江「誰ですか?今日の診察はお休みですが…。」
??「残念だけど俺は『入江先生』ではなくて『入江京介二等陸佐』に話があって来たんだよ。」
入江「なッ!?」
谷村「おっと、そう驚かないでくれよ。俺は敵じゃない。そこのタヌキ刑事がダウンしたからわざわざ神室署から来たってのにご挨拶だな。」
桐生「お前は…谷村じゃないか!」
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/29(木) 23:59:48.64:e98Y2BKrO
谷村「久しぶりっすね、桐生さん。そうそう、正確には今回の陰謀に対処するアンタを手助けする為に『ある人』から頼まれたんだ。」
魅音「桐生さんの知り合いですか?」
桐生「ああ。警察の副総監が汚職後に自殺した事件は知ってるだろ?」
レナ「そう言えば昔そんなニュースもあったね。」
桐生「あの事件で副総監の汚職を明らかにしたのが谷村だ。」
入江「そ、そうだったんですか…。」
谷村「まあその話は今は置いといて…さっきも言ったけど、お前らの考えた作戦はそこの刑事が不可欠だったんだろ?簡単に言えば俺はその代わりだ。」
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:01:07.49:/uZBTh9aO
沙都子「本当なんですの!?」
羽入「でも一体誰がこんな協力を…?」
谷村「重ねて言うけどお前らじゃなくてお前らに協力する桐生さんにある人が力添えしてるんだよ。」
圭一「い、一体誰なんだ!?」
谷村「まあ、慌てるなって。それについて話したいから、どこか盗聴とかそういう心配が全く皆無な場所ってないか?」
梨花「…それなら魅ぃの家が最適なのです。」
魅音「ふぇっ?…ま、まあ地下祭具殿なら確かに安全だけど…。」
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:01:57.84:e98Y2BKrO
谷村「よし、じゃあそこで話そう。…ああ入江先生。」
入江「な、なんでしょう。」
谷村「富竹ジロウという人も呼んでもらえないか。どうやらそいつも欠かせないらしい。」
―園崎邸地下祭具殿
谷村「さてと…じゃあ早速始めるか。」スッ
桐生「…ノートパソコンなんか出してどうするつもりだ?」
谷村「まあ…今にわかりますよ。」
プツッ…ザ…ザザ
PC『ふむ…全員集まったみてえだな。』
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:03:19.88:e98Y2BKrO
魅音「パソコンが喋った!?」
PC『ただの通信だ。』
遥「あっ…!」
桐生「花屋じゃないか…!」
花屋『ああ、そうだ。桐生、今回の事件…俺と谷村も協力するぜ。とは言っても俺は堂島弥生に依頼されただけだがな。』
桐生「姐さんか…。」
花屋『おっと、初対面の奴が居るのを忘れてたぜ。俺は賽の花屋、まあ花屋とでも呼んでくれ。神室町で情報屋をしている。』
沙都子「なんだか胡散臭いですわね…。」
レナ「花屋さんのお腹…かあいいよお…☆」
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:04:44.19:/uZBTh9aO
花屋『今回の一件、鷹野三四がクロだということは全員知ってるな?』
富竹「ま、待って下さい。さっきから当たり前のように話が進んでますが…彼女がそのような事を…有り得ません!」
入江「確かに…彼女は雛見沢症候群の撲滅にとても熱を入れています。考えられないですよ…。」
花屋『それがそうでもないんだ。』
富竹「え?」
花屋『お前らの『東京』で小泉とか言う重鎮が死んだだろう。』
富竹「な、なんでそれを…。」
桐生「こいつの2つ名は伝説の情報屋。…花屋に知らない事はない、諦めな。」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:05:45.09:/uZBTh9aO
花屋『…で、そいつに伴って後釜を巡った派閥抗争が激しくなっている。まるで粛清のような人事の大刷新もあったらしいな。』
富竹「………。」
花屋『それで、旧小泉派の庇護を受けていた入江機関が吊るし上げられて研究の中止が決められた。』
桐生「なるほど…つまり、そんな中で梨花を殺し、滅菌作戦を決行すれば入江機関と黒幕の理事会、それを庇護する派閥は責任を追及されるわけだ。」
レナ「見えてきたね。その責任追及を目論む黒幕が研究を否定されて傷心した鷹野さんにつけこんだんだね。」
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:07:48.70:/uZBTh9aO
花屋『中々頭が回るな。今そこの嬢ちゃんが言った通りだ。ほっといたら雛見沢はすぐに鷹野に滅ぼされるぞ。』
富竹「くっ…。わかりました。万が一、入江機関が謀反を起こす可能性が予見されてないわけじゃない。その為に僕は定期的に雛見沢を訪れているんだしね。」
魅音「じゃあ…!」
富竹「鷹野さんの近辺について至急調べさせるよ。」
圭一「くう~っ何だか燃えてきたああ!!」
魅音「くっくっく…!そうだねえ…いよいよここからだよ!」
谷村「富竹さん…気をつけといて下さい。俺が敵ならまずアンタを消しますから。」
富竹「そうだね…すぐに内緒で宿を変えます。」
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:08:45.45:/uZBTh9aO
桐生「だったら富竹…俺がもぬけの殻になった宿に立て篭もろう。」
富竹「い、いいんですか?危険ですよ。」
桐生「見つかった場合を考えたらそれが効率的だ。」
花屋『そうだな…。宿に富竹がいないとしても変更先の宿を特定するのは時間の問題だろう。それよりは桐生がいた方がいい。』
遥「おじさんならそのまま潰しちゃうかも…。」
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:09:28.26:/uZBTh9aO
谷村「じゃあ次は古手梨花の死の偽装だ。」
梨花「どうすればいいんですか?」
花屋『何、お前はバレないように…それこそこの地下室にでも篭ってりゃいい。』
谷村「明日の明け方に花屋がお前らが言っていた偽の情報を流す。そこで俺が裏を取れないように鑑識課へ敵を行かせないようにする…それだけだよ。簡単だろ?」
梨花「も、もう一ついいですか。」
花屋『何だ?』
梨花「なぜ花屋は…ここまでしてくれるのですか?」
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:10:58.40:/uZBTh9aO
花屋『さっきも言ったが…東城会会長代行の堂島弥生にこの件の調査と協力を依頼されたからな。それに1000万も依頼金を受け取ったからには下手な仕事はできねえしよ。』
沙都子「い、いっせんまん~!?」
圭一「なんてこった、圭一王国1000万年分のGDPに相当するぞ!」
花屋『俺から言うのもどうかと思うが東城会の危機を回避できるなら安いもんだろう。…ま、そういうことだ。』
梨花「凄い…今回の世界は一体どうなってるの?」
羽入「あうあうあう!わかりませんがこれなら絶対大丈夫なのですよ!」
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:12:02.09:/uZBTh9aO
魅音「よぉし!部長、園崎魅音の名において48時間作戦の発動を命ずる!決行は明朝!」
魅音「一気に慌ただしくなる可能性が高い。総員は心身のコンディションを最高で保つこと!そして忘れるな!雛見沢の興廃はこの一戦にあり!」
桐生「東城会の興廃もな。お前ら…気合い入れていくぞ。」
「「「「「「おーっ!!」」」」」」
明朝、興宮
プルルルル…
小此木「毎度、小此木造園でございます………何っ!?なんてこった…!」
ガチャッ
小此木「三佐!起きて下さい!」
鷹野「何?どうしたの?」
小此木「興宮署で身元不明死体がRであると情報が…。」
鷹野「はあ!?嘘でしょ!」
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:12:56.10:/uZBTh9aO
小此木「本当ですわ…オマケに48時間経過してるとか…」
鷹野「」
山狗「隊長…R宅に突入しては。まだギリギリ可能な時間です。」
小此木「無理だ!今日は祭りで人がごった返す…くそ、うますぎるぞこりゃ!一杯食わされたんじゃねえのか!?」
山狗「あ、そういえば富竹二尉が昨夜の会合を欠席してます!」
小此木「鶯で富竹の寝床を確認しろ!」
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:13:51.02:/uZBTh9aO
花屋『さて、もう後戻りはできねえぞ。』
谷村「ま、多分大丈夫でしょう。俺は興宮署に行ってきますよ。話はついてますよね?」
花屋『ああ、負傷の大石の代理で通ってるぞ。』
谷村「じゃあ行ってきますよ。梨花たちも気をつけろよ。」
魅音「まあこの地下が暴かれるなんて考えられないけどね!」
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:15:02.46:/uZBTh9aO
―興宮××ホテル
小此木『いいか、生かして捕らえろ。三佐のオーダーだ。』
カチャ…
富竹?「………。」
山狗「ベッドに居ます…まだ寝てるのか…。」
ガバッ
桐生「オラァ!」ドロップキッーク
山狗「ぐああ!」ドサッ
山狗「な…誰だお前!?」
小此木『どうした鶯3、反撃されたのか!?応答しろ!』
山狗「富竹ではない謎の男が…!」
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:16:06.04:/uZBTh9aO
小此木『何っ!?どういうことだ!』
桐生「運が悪かったって……ことだ!」ガッシボカ
山狗「アッー!」
小此木『鶯3!応答しろ、鶯3!』
山狗「くそっ!ナメやがって!食らえ!」
桐生「古牧流…虎崩し!」
山狗「ンギモッチ"イ"イ"イ"!」バタ
小此木「くそ…何が起きてやがる!富竹はどこだ!」
山狗「宿を変えたということでしょうか…?」
小此木「…東京班の鴉に調査部が定期連絡してる相手の番号を調べさせろ。そいつが鹿骨市内の番号ならビンゴだ…!」
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:16:52.06:/uZBTh9aO
―興宮署
谷村「おっと…こっから先は立入禁止だ。」
大高「な、何ですかあなたは…。」
谷村「東京の神室署の谷村だ。ワケあって興宮署のお守りしてるんだよね。」
大高「た、谷村?…誰だか知りませんが私は今急いでいます。そこを通して下さい。」
谷村「そりゃ無理だ。」
大高「な!?一体どういうつもりですかな?」
谷村「……あんた…『東京』とか言う秘密結社に古手梨花の死亡が本当かどうか確認しろって頼まれたんだろ。」ボソッ
大高「ななななな、何のことですか、私にはさっぱりですが…。」
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:18:17.92:/uZBTh9aO
谷村「隠さなくたっていい。俺は全部知ってる。」
大高「わ、私は秘匿捜査できてる!そこを通して下さい!」
谷村「別に構わないけど…その代わり、あんたが『東京』から金貰って動いてることが明日の朝刊に載るぜ。」
大高「……くっ…。不愉快だ、帰らせてもらう!」
谷村「おいおい…待ってくれよ。」
大高「何ですか!もう帰ると言ってるじゃないですか!」
谷村「…収賄の容疑は捕まると3年以下の懲役、または250万円以下の罰金。…アンタ、イケイケのエリートなのに捕まりたくないだろ?」
大高「………うう…。」…スッ
谷村「フッ…悪いね。」スッ…
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:19:24.79:/uZBTh9aO
山狗「朗報です!鴉が電話番号の特定に成功したとのことです!」
小此木「急いで番地特定しろ!」
山狗「…………………出ました!市内平坂1丁目××番、ホテルモデラート!部屋番号は不明!」
―ホテルモデラート
富竹「定期連絡はまだだろうか…。」
ガチャガチャ…ココジャネエ、ツギダ!
富竹「!?山狗…!もう特定されたのか…!」
/
ガチャガチャ
\
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:20:04.37:/uZBTh9aO
富竹「…くそ!飛び下りるしかない…!」パリーン
山狗「富竹だ!急げ、生かして捕らえろッ!」ダッ
富竹「…くっ…!」ダッダッダッ
山狗「逃がさねえ!」ガシッ
富竹「くそ!富竹☆フラッシュ!」カシャッ
山狗「うおっ眩し!!」
小此木『何やってる雲雀13!5人以上で圧殺しろッ!』
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:20:59.94:/uZBTh9aO
山狗「富竹を捕まえました。」
富竹「」
鷹野「くすくす…案外あっさりだったわね…。」
入江「富竹さん!?鷹野さん、これは…?」
鷹野「彼、末期症状を発症していたのですわ。山狗に探させて正解でした。」
入江「そんな…。(宿を押さえられたのか…!)」
富竹「」
80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:21:52.46:/uZBTh9aO
入江「どうすれば…。あっ。」
―自らの危機を測るのは難しいことです。少しでも嫌な予感がしたら緊急と判断して下さい―
入江「(―陰謀の度合いから考えて敵は生かしてくれない…赤坂さんに言われたじゃないか…連絡しなければ。)」ガチャ、プルルルル…
入江「このまま3分…よし、逃げよう…」
山狗「三佐!所長がR宅へ通話中です!」
鷹野「くすくす…聞かれてるとも知らずに。」
山狗「えっ!?さ、三佐!所長が裏口モニターに!」
鷹野「くッ…罠よ!所長を捕らえなさい!」
82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:22:59.70:/uZBTh9aO
ブロロロ…
入江「お、追いかけてきた…!?」
小此木「へっへっへ…所長、そんな運転じゃ一発で免停だぜ。撃て!」
山狗「ま、待って下さい!前からトラックが凄い勢いで…!」
??「いい音聞かせろや!」
小此木「は?…うああああ!!」
入江「ッうわあ!!」
ガシャーン、キキィーバタン
83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:24:22.59:/uZBTh9aO
真島「桐生ちゃん!!どこや!(涙声)」
入江「う…ぐ…」
真島「何やお前、大丈夫か?病院連れてったろか?」
入江「桐生…さん、知り合い…?診療所は…ダメ…で…園崎本家…」
真島「ああん?園崎組んとこか!そこに桐生ちゃんおるんやな。よし乗りや、園崎組行くで。」バタン
小此木「っく…!何だ、あいつは…!……ッ…骨いったか…!お前ら、早く車出せ!」
山狗「」
山狗「」
山狗「」
小此木「…すったらんあんちきしょうがああ!!」
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:25:22.55:/uZBTh9aO
―地下祭具殿
レナ「魅ぃちゃん、モニターに変なトラックが入ってきたよ?」
魅音「何だろ、見たことない車だね。敵かも知れない…皆用心して!」
沙都子「……!あれ、監督じゃありませんこと!?酷い怪我をしてましてよ!」
圭一「でも横で支えてる奴は誰なんだ…!?」
遥「あ、あれ…!!」
羽入「あうあう、遥…どうしたのですか?」
遥「あれ、真島のおじさんだ!」
梨花「真島のおじさん…?」
遥「うん、おじさんと同じ東城会の人。多分私達の味方だよ!」
圭一「こりゃまたヤクザの人か!なんか心強いな…!」
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:26:23.00:/uZBTh9aO
真島「桐生チャ~ン!どこにおるんや~。」
魅音「初めまして、真島さん。園崎家次期頭首の魅音です。」
真島「あ~?んな堅っ苦しい挨拶なんかいらへん。花屋から一連の事は聞いとるわ。それよか桐生チャンは?」
魅音「(桐生さん大好きだなー…この人。)今、割り当てられた作戦から帰ってる頃かと…。」
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:27:22.05:/uZBTh9aO
真島「そか。ま、ええわ。それよりこの兄ちゃんは?」
入江「申し遅れました、入江診療所…いえ、入江機関所長の入江京介二等陸佐です。」
レナ「監督…大丈夫ですか?何があったんですか?」
入江「……富竹さんが、捕われてしまいました。」
梨花「そんな…!」
/
ドンドンドンドン!
\
沙都子「な、何ですの!?」
88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:28:09.65:/uZBTh9aO
魅音「…山狗だね。真島さん、つけられませんでした?」
真島「有り得ん有り得ん!このワシがつけられるなんて有り得へんわ~。」
レナ「…あ!監督の襟にこんなのが…。」
圭一「まさか…発信機か何かか?」
魅音「間違いないね…。」
羽入「あうあうあうあう…!」
真島「お前ら何を意気消沈しとんのかいな!それがありゃあ陽動ができるやないかい!」
魅音「あ、確かに!」
真島「そしたらワシが陽動してきたるわ。桐生チャンにも会えるかもしれへんしな。」
沙都子「真島さん、でしたら裏山に行って下さいませ!」
真島「なんでや。」
沙都子「裏山はトラップの巣窟でしてよ!敵を搦め捕るには1番でございますのよー!」
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:29:24.90:/uZBTh9aO
真島「よっしゃ、なら行ってくるわ!この縦穴に抜け道があるんやったな?」
魅音「なぜそれを…。」
真島「花屋や。」
羽入「あうあう、凄いのです…!」
圭一「いや、プライバシー侵害だろ。」
真島「なら行くで~GET TO THE TOP!」ダッ
//
ドガアアン!!
\\
山狗「そうはさせないぞ。」
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:30:29.78:/uZBTh9aO
入江「な!もう追っ手が…!?」
魅音「皆、急いで下りて!」
山狗「おっとそうはいかないぞ。」チャキ
詩音「………!………!」ジタバタ
魅音「詩音!!」
圭一「外で捕まったのか…!」
山狗「入江所長と古手梨花を出せ。さもなければこいつの頭は吹き飛ぶ。」
魅音「ど、どうしよう、どうしようッ!!」
入江「……敵の狙いは私でもあります。梨花ちゃんは既に脱出に成功してることにして私だけが行きます。」
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:32:13.61:/uZBTh9aO
レナ「駄目!監督が行ったら富竹さんも救えなくなる…元も子も無くなっちゃうよ!」
魅音「レナあんた詩音が死んでもいいっての?!ああああんたね、詩音はああああああ!!」
梨花「…僕が行きます」
レナ「え!?」
梨花「皆はすぐ殺されますが僕はしばらく殺されません。だから行きますです。」
入江「梨花ちゃん…。」
真島「中々根性の据わった奴や!気に入ったで、10年したらワシの女にならへんか?」
梨花「だが断る。」
94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:34:27.17:/uZBTh9aO
梨花「今、行きます。詩ぃを放すのです。僕の仲間を見逃すのです。」
山狗「その条件は飲めない。命は保証するが拘束する。」
羽入「この私が取引に応じると言っている………ぐずぐず言わずに言う通りにせよ下r」
真島「しゃらくさいわッッ!!ええ加減せえよ雑魚がァ!」
山狗「……!」ビクッ
真島「梨花ちゃんは行くゆーとんやないかこのヴォケ!!犬なら犬らしく従わんか!」
山狗「わ、わかった…。」ガクガクブルブル
羽入「(´・ω・`)」
95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:35:41.50:/uZBTh9aO
梨花「では行ってくるのです、にぱ~☆」
遥「梨花ちゃん…必ず助け出すからね…!」
小此木「探しましたんね。梨花さん、勝手にうろちょろされたら困りますん。へっへっへ…。…よし、お前らは行け。」
山狗「「「了解。」」」
梨花「待って!仲間は見逃す約束…!」
小此木「はて、なんのこって。へっへっへ。」
梨花「くっ…」
小此木「おっとすったらん!舌なんか噛まれたら敵わん、おい!」
山狗「ょぅι"ょ…………」ガシッ
梨花「んー!んー!」ジタバタ
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:36:53.04:/uZBTh9aO
小此木「じゃあしばらく眠ってもらいますん、まあ目ェ覚ました時はあの世かもしれませんが。」
梨花「…!」ジタバタ
??「…フッッ!!」バキッ
小此木「…は?ッぐわあ!!」バタッ
??「今まで何度こういう局面があったか…。」
梨花「?…ま、まさか…!」
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:37:46.03:/uZBTh9aO
??「小さい女の子を助け出すのには慣れてんだ。」
小此木「くそ…誰だ!」
桐生「東城会4代目…桐生一馬だ!!」
梨花「あかさ……え?」
桐生「おい…小此木とか言ったな。中に突入させた奴を戻せ。あの中には俺の娘同然の奴がいるんだ。」ガシッ
小此木「ッ…そんなこと…!」
桐生「出来ねえ、とでも言うつもりか…?」ギン!
99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:39:01.81:/uZBTh9aO
小此木「当たり前d」
桐生「オラァ!!!」ブン!
バキッメキメキパリーンパリーン
小此木「」
山狗「ワゴンが…一撃でスクラップに…」
山狗「勝てねえよ…束になっても勝てねえよ…」ガクガクブルブル
桐生「ふう…危なかったな、梨花。さて、俺は診療所に富竹を救いに行く。梨花はどうする?」
梨花「い、いっ、いや…皆の後、を、追うのです…」ガクガクブルブル
100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:40:11.51:/uZBTh9aO
―裏山
真島「何や…不正規軍隊言うても雑魚ばっかやないか。ゾンビ以下や。」
山狗「」
山狗「」
山狗「」
山狗「」
山狗「」
・
・
・
魅音「嘘…これ一人で…?」
沙都子「私のトラップも全く使われてませんわ…。」
―入江診療所
鷹野「どういうこと!?なんでどの隊員とも連絡がつかないのッ!」
山狗「わ、わかりません…。」
鷹野「もういい!私が直接行くわ!」ダッ
山狗「あ、三佐!…行っちまった。」
101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:41:26.74:/uZBTh9aO
山狗「けど本当不気味だよな。どの隊員の無線からも変な男の高らかな笑い声がするもんな…。」
山狗「ああ…まさか本当のオヤシロ様なのか?」
桐生「邪魔するぜ。」バタン
山狗「な!?」
山狗「誰だ!」
桐生「誰でもいい。誰でもいいから早く富竹を出せ。」
山狗「富竹だと!まさか」
バキッガラガラ…←壁が壊れた音
桐生「もう1度言う、富竹を出せ。」
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:42:18.56:/uZBTh9aO
山狗「だだだ誰が出すか!」
桐生「……」スッ
山狗「ペンチ…?」
桐生「………」ガッ、グググ…
ボキッ
山狗「なっ!!」
山狗「ああああー!!前歯が、前歯がああああああ!」
桐生「富竹を出せ。…歯を全部抜かれない内にな。」
山狗「は、はひぃ…。」
103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:43:11.97:/uZBTh9aO
桐生「富竹!助けに来た。」
富竹「すみません桐生さん…協力してもらっといて…。」
桐生「いいんだ、それより早く番犬とやらを呼んでくれ。」
富竹「はい!」
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:44:19.00:/uZBTh9aO
富竹「……番犬は空中待機しているみたいです。後5分程で事態の収集を図るとのことで。」
桐生「これでひとまずは安心だな。」
―裏山
山狗「」
山狗「」
山(ry
鷹野「何よこれ…どういうことなの…。」
小此木「何よも何も…へっへっへ…うちらの負けってことですわ。」
鷹野「まだよ!だって…」
小此木「あれを見て下さい。」
鷹野「…?」
番犬『逮捕命令は出ている!大人しく…―』
鷹野「そんな…何で番犬が…。」
山狗「…隊長。指揮車より無線です。」
106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:46:01.85:/uZBTh9aO
小此木「……鳳1だ。」
山狗「隊長、郭公より最終連絡です。“カッコウを実行せよ”。」
小此木「…カッコウ、了解した。」
山狗「指揮車を番犬が包囲中。投降を勧告しています。いかがしますか。」
小此木「指揮車…いや、太田、安達、ご苦労だったな。投降を許可する。以後は武装解除して番犬の指示に従え。」
山狗「…指揮車、了解。」
鷹野「く…まだよ!」
小此木「ええ、まだ終わっとりませんわ。」ポイッ
107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:46:41.47:/uZBTh9aO
鷹野「え…?」
小此木「三佐、その銃で自分の頭ぁブチ抜いてくれませんか。」
鷹野「な、何よ…これ。」
小此木「トカゲの尻尾って奴です。敗軍の責任で自殺してください。」
鷹野「うっ…そんな…嫌…うう…誰が考えたの…嫌よ、嫌ぁ…。」
小此木「野村さんです。…正確に言えば東城会ですが。」
鷹野「…ぇ……。」
小此木「東城会を傘下に入れるよう脅してましたが、今回の作戦を桐生一馬が覆したらケジメを取るようにしてたらしいですわ。」
鷹野「そ、そんな……。」
小此木「その方が失敗した時に話の都合がいいんでそのまま筋書きにされたんです。…さあ、ブチ抜いて下さい。」
鷹野「…うっ…うううう!」チャキ…
パン
108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:48:30.17:/uZBTh9aO
番犬「銃声がしたぞ!行け!」
番犬「小此木二尉だな?鷹野はどうした!」
小此木「投降は嫌だと渋りましてね…威嚇射撃をされたわけです。」
ダッダッダッダッ…
私は一人山中を走る。
でも、雨の中、一人で走って逃げるなんて初めてじゃない…
番犬『繰り返す。鷹野三佐、武装解除し投降せよ。味方はいないぞ。』
109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:49:26.23:/uZBTh9aO
鷹野「はあ…はあ…。」
遥「あれ…皆とはぐれちゃった…。やっぱり土地勘無いなー…。おーい!」
鷹野「………。」
圭一「遥ー!どこだよー!参ったな、マジで迷子だぞあいつ。」
桐生「俺もあいつも土地勘はゼロだからな…。」
沙都子「あ、見つけましたわ!…遥さん!!」
魅音「遥、一体今までどこへ………あ……」
鷹野「くすくす…ツイてないわね…。」
110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:50:36.32:/uZBTh9aO
遥「おじさん…皆…!」
鷹野「これが何かわかる?銃よ…。身動きしちゃ駄目よ。」
魅音「なんてこと…。」
鷹野「桐生一馬。一歩前に出なさい。」
桐生「………。」ザッ
レナ「桐生さん…!」
鷹野「あなたのお陰で私はもう駄目よ。私は許されない。…でもどうせならお返ししてやりたいの…くすくすくすくす!」
圭一「ふん、偉そうに言ってるけどそいつに1発しか弾が無いのは知ってるぜ!」
鷹野「その通り。でも、その1発で死ぬとまでは考えが至らないかしら?」
梨花「た、鷹野!桐生を撃つ気ですか…!!」
鷹野「みんな動いちゃ駄目よ?焦って撃ったら誰に当たるかわかんないんだから…くすくす。」
111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:51:46.50:/uZBTh9aO
桐生「…言いたいことはそれだけか。」
鷹野「ええ…。あなたこそ何か言う事はないの?くすくす。」
桐生「てめえ…」シュピーン
鷹野「!?」
圭一「あ、青いオーラが…!?」
桐生「遥に手を挙げたこと…」シュピーン
レナ「赤いオーラになった!?」
桐生「泣いて謝っても許さねえ!!!!!」
112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:52:49.09:/uZBTh9aO
鷹野「ッッ!」
パン
桐生「ッッ!!」
魅音「桐生さん!!」
桐生「大丈夫だ…」
鷹野「え?」
桐生「銃弾一発のダメージくらいタウリナー1本で回復できる。」
鷹野「う、嘘でしょ?!」
桐生「うおおおおおおお!!」ゴゴゴゴゴゴゴ
勝 機 !
((((((R2))))))
桐生「超追い打ちの極み…」
床 地 獄 ! !
113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:53:51.25:/uZBTh9aO
桐生「オラァ!」
鷹野「あ゛あ゛っ!」メキョッ
富竹「ま、待ってくれ!」
桐生「………」ピタッ
富竹「…ふう、遅くなったね。君を迎えに来たよ。」
鷹野「うううううううう…!ジロウさん…本当に遅いわよ…関節…外されちゃったじゃない…!」
部活メンバー「「「「「「いや、自業自得だろ」」」」」」
桐生「遥…大丈夫か?」
遥「う、うん…。」
梨花「何にせよ…終わったのね…。」
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:55:04.05:/uZBTh9aO
夕刻、古手神社
遥「じゃあ行ってくるね!」
桐生「ああ、存分に遊んでこい。」
115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:55:55.23:/uZBTh9aO
魅音「よっしゃ!始めるよ…!今年は遥と羽入と詩音が入って…綿流し八凶爆闘ぉぉお!!」
赤坂「いやwww久しぶりだね梨花ちゃんwwwwww」
梨花「………。」
公由「えー、と?ゲストの真島組の皆さんです!」
真島「イッヒヒヒヒ!ぶっ飛ばしたるでぇ!!♪今日から~トライやでぇ!!」
116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:57:33.22:/uZBTh9aO
谷村「いやはや…流石ですね。」トクトクトク…
桐生「周りの協力もあったからさ。それに…」ゴクッ
谷村「それに…?」
桐生「濡れ衣着せられても、ライバルから攻め込まれても、内部抗争に巻き込まれても、巨大な陰謀に襲われても、ゾンビが出ても…」ゴクゴク
桐生「東城会は…俺達の場所だからな。」
完
大石「」
117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 00:58:38.69:+pFhGU7D0
小此木「三佐、その銃で自分の頭ぁブチ抜いてくれませんか。」
鷹野「な、何よ…これ。」
小此木「トカゲの尻尾って奴です。敗軍の責任で自殺してください。」
鷹野「うっ…そんな…嫌…うう…誰が考えたの…嫌よ、嫌ぁ…。」
??「私と野村さんだよ。」
鷹野「…ぇ……。」
小此木「…誰だ?」
125:もしもOFTHEENDでDDが生きていたら(:2011/12/30(金) 01:08:04.69:/uZBTh9aO
DD「ああ、そう怖がらないでくれ。私の名前はDD。ある研究をしたくて野村さんと契約しててね。」
小此木「何だそれは…聞いてないぞ…。」
DD「この終末作戦が失敗した時に限ってこれが許されたが、まさか本当に覆されたとはね…。」チャキ
パン!
鷹野「うぅっ!!」ドサッ
小此木「おい!何しやがる!」
DD「おや、君は鷹野さんに死んでほしいのではなかったかい?それに今撃ったのは…」
鷹野「はあ…はあ……あああああああああああああああああああああああああああああああ!!」ドガアアン
127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:09:53.12:/uZBTh9aO
小此木「なっ!何だこれは…!?」
DD「タナトスだよ、新型の。雛見沢症候群と掛け合わせた凶悪な奴さ…。」
小此木「くそっ!どうなってやがる…!」
DD「名付けるなら…」
鷹野だったもの「オジイチャンノケンキュウハタダシイノ…スクラップチョウフマナイデ…」
DD「疑念体『オニガブチ』…。」
オニガブチ「ウガアアアアア!!」ブン
小此木「ガハっ!!」バキッ
山狗「た、隊長!!」
ドガアアン
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:10:57.65:/uZBTh9aO
魅音「な、何!?」
桐生「おい!すごい音がしたが何事だ!?」
真島「おう、桐生チャンやないけ。」
桐生「真島の兄さん…!」
圭一「あ…あ……何だよ…あれ………」
梨花「は、羽入……あれ、…何…あの怪物…」
羽入「僕も…生まれて初めて見ました……。」
ウガアアア!!
桐生「馬鹿な…!オオイカヅチ…!?」
真島「またかいな。ま、ええわ。考えるのは後や桐生チャン、行くで。」
桐生「ああ…!」
真島「あの番犬とか言う連中が武器持っとんみたいや、借りとこか。」
129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:12:15.64:/uZBTh9aO
小此木「あ…ガハッッ……くそ…!」
山狗「隊長!しっかりして下さい!」
小此木「く…!鳳2…インカムを…回せ、野村に…!」
山狗「はい!」
ザザ…ザ…ザザ
小此木「野村…聞こえるか野村!」
野村『はい?何でしょうか?』
小此木「どういうことだ…これは!」
野村『あらあら。ご覧になりましたでしょう?作戦は失敗です。しかし、DDさんの開発したタナトスなら失敗を回避できるのです。』
小此木「馬鹿か…!三佐が今どうなってるか知ってるのか!」
野村『ええ。あの姿が更に広がれば、曲解は生まれますが彼女のスクラップ帳は信憑性を回復しますよ。』
130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:13:26.42:/uZBTh9aO
小此木「した所で作戦続行は不可能だ!」
野村『構いませんよ、これだけでも充分政治的アクションになります。素敵じゃないですか、彼女自身が化物になることで伝説が本物になる…うふふ…あはは。』
小此木「狂ってやがる…!」
オニガブチ「ウガアアア!」ブン
山狗「隊長!危ない!」
小此木「くそ…!」
ドン!ドン!ドン!
オニガブチ「イタイイイ!イタイイタイイタイ!」
桐生「くっ…大丈夫か!?」
小此木「っ…ああ…」
131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:14:37.40:/uZBTh9aO
真島「こいつ…銃の弾はじくで!」パン!パン!
桐生「まずいな…」
オニガブチ「ウガアアア!!」ブーン、ガシッ
桐生「なっ!離せ…!」
真島「桐生チャン!」バンバンバンバンバン!
オニガブチ「ウガアアア!」グググ…
桐生「うっ……!うぐ…!」
真島「まずい…まずいでこれは…!!」
??「鷹野さん!」
オニガブチ「………。」
富竹「遅くなったね…君を迎えに来たよ。」
133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:15:11.03:/uZBTh9aO
オニガブチ「ウガアアア」ブン
桐生「富竹!避けろ!!」
富竹「君は、君がそうだと思っているような悪い人間じゃないんだ。…やり直そう。…今度こそ君の人生を、田無美代子の人生を!」
鷹野?「ウガアアアアあああ…」
DD「馬鹿な…タナトスが…浄化されている…!?」
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:20:38.95:/uZBTh9aO
入江「雛見沢症候群と掛け合わせたからでしょうね。」
DD「!?」
入江「疑心暗鬼を捨て、連帯して生きる…その意識さえあれば発症しません。」
入江「タナトスウイルスもそれに形質転換したのでしょう。」
DD「く…畜生!やはりわけのわからない研究に加担するんじゃなかった!」
135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:22:10.73:/uZBTh9aO
桐生「よし、お前らカラオケに連れていってやろう」
遥「おじさんのカラオケはすごいよー」
魅音「雛見沢にカラオケはありません」
桐生「…………」
経験値は当然手に入らなかった
138:叔父の帰還:2011/12/30(金) 01:31:48.80:/uZBTh9aO
桐生「何…沙都子が虐待?」
魅音「はい…」
桐生「よし、任せろ」
ガッシボカ鉄平は死んだ
139:園崎魅音の憂鬱:2011/12/30(金) 01:35:19.61:/uZBTh9aO
桐生「何、圭一が人形を女らしさにかこつけてくれなかった?」
魅音「はい…。」
桐生「よし、任せろ。」
ガッシボカ圭一は人形を手放した
140:北条沙都子の我儘:2011/12/30(金) 01:40:50.35:/uZBTh9aO
桐生「何、ブロッコリーとカリフラワーがわからない?」
沙都子「はい…」
桐生「よし、任せろ。」
ガッシボカ沙都子はブロッコリーとカリフラワーを腹一杯食べた
141:>>1です:2011/12/30(金) 01:43:04.84:/uZBTh9aO
―ニューセレナ
伊達「やれやれ…この町もようやく元の調子を取り戻してきたな。」
桐生「ああ…。」
伊達「全く…ゾンビに襲われるなんて生きた心地がしなかったな。…まあ、ミレニアムタワー屋上のデカブツを倒したお前もお前だがな。」
桐生「俺だけの力じゃないさ…。浅木や龍司の協力があったからだ。」
伊達「フッ…そうか。ところで桐生、お前はこれからどうするんだ?」
桐生「一旦沖縄に戻ろうと思う。」
伊達「一旦?」
桐生「ああ。遥も今回の一件で相当疲れてるだろう…。慰安旅行にでも連れて行ってやろうと考えてるんだ。」
伊達「そうか…それで、どこに行くんだ?」
桐生「“雛見沢”という村にだ。」
ひぐらしが如く
―雛見沢
遥「わあ~、ここが雛見沢かぁ。いい所だね、おじさん!」
桐生「ああ、神室町はゴチャゴチャしてるからな。たまには田舎でゆっくりするのもいいだろう。まずは宿泊に使わせてくれると言っていた家に行くか。」
梨花「………。」
遥「あれ?あそこに誰かいるよ。丁度いいや、おじさん!あの娘に道を聞こうよ。」
桐生「ああ、そうだな。」
遥「ねえねえ!あなた、地元の娘?ちょっと道を聞きたいんだけど…」
梨花「こんなことは今までで1度も無かった…圭一以外の外からの来客はあなた達が初めてね。そんなあなた達はサイコロの何の目かしらね、くすくす…。」
桐生「…?」
遥「え…?今、なんて…」
桐生「(何だ…?この娘から出る不思議な気は…。)」
梨花「みぃ?」
沙都子「梨花ぁぁ~~!どこにいくんですのー?」
桐生「………。」
沙都子「どうしたんですの?いきなり走り出してびっくりしましてよー!」
梨花「ごめんなさいなのですよ、にぱ~☆」
沙都子「あら、この方達は?見ない顔ですわねぇ。梨花のお知り合いでして?」
梨花「道に迷ってたかわいそうな猫さんなのです、にゃー。」
遥「…えーっと…」
沙都子「申し訳ありませんわねぇ…、梨花ったらよく人をからかうクセがあるんですのよ!あ、私は北条沙都子と申しますわ。」
遥「あ…私は澤村遥。こっちのおじさんは…」
桐生「桐生だ。桐生一馬。」
遥「あなた達は地元の子だよね?この辺に園崎っていう家が無いかな?」
沙都子「あらぁ!観光者の方ですのね、雛見沢で園崎家を知らない人間はいませんでしてよ!案内してさしあげますわ!」
桐生「そうか。それは助かる。遥、行こう。」
遥「うん、じゃあ案内よろしくね沙都子ちゃん。」
梨花「………。」
羽入「……ぁぅぁうあう!梨花!いきなり村の入口に来てどうしたのですか?」パタパタ
梨花「羽入…あの人間は何?あれもアンタの力?」
羽入「…違うのです。完全なイレギュラーなのです。僕は実体を持って現れるので精一杯なのです…。」
梨花「…どっちにしても、最後の世界なのね。」
羽入「そうなのです!僕も諦めるのを止めたのですから、梨花も諦めてはダメなのですよ!」
梨花「そうね。今回はいけるわ。始めから羽入ですら予期してないイレギュラーが起こってるものね。」
羽入「そうなのです!それにあの男の人からは運命を変える力を感じるのです!」
梨花「…ふーん。」
ミーンミンミンミン…
沙都子「ななななななんですってぇぇー!?」
魅音「本当なんだよ…あの人は東城会っていう関東仕切ってるヤクザの4代目なんだって!」
圭一「道理で魅音が部活を中断してまで外に出た訳だ…。」
レナ「でもレナはあの人いい人だと思うな、思うな!」
沙都子「なんでそんな事が言えるんですのー!」
詩音「いえ、レナさんの言うことも一理あります。ヤクザっても葛西みたいなお人よしもいることですしー。」
魅音「それに観光で来ただけらしいしね!ここはむしろ積極的になれば関東全体に我が部の名前が知れたりしてぇ!?くっくっく!」
圭一「相変わらず魅音は考えることがでけえなあ…。」
詩音「ま、そのお姉も私には適いませんけどね☆桐生さんでしたっけ?よかったですね、あの人のおかげで負けが回避できたじゃないですか。」
魅音「な、なにおー!詩音のクセに!」
お魎「ほんま驚いたんね、あの東城会ん4代目が来るっちゅうから何事かと思うたんね。」
桐生「…観光で来ただけですよ。それに俺も今は堅気です。」
お魎「カッカッカ!堅気っちゅうてもあン東城会4代目が観光たあ雛見沢もようやく新しい風が吹いてきとんのかいね。」
桐生「ええ、ここは本当にいい村ですよ。余裕があればうちの施設の子を全員連れてきたかったくらいです。」
お魎「こん村は年寄りばっかりやんね、若い子が来てくれたら皆喜ぶんよ。まあこんな所やがゆっくりしたってな。」
桐生「こちらこそ短い間ですがしばらくお世話になります。…では失礼します。」スッ
園崎組組員「「「「お疲れ様です!」」」」バッ
カナカナカナ…
遥「おじさんお疲れ様。こんな所にもいるんだね、ああいう人。」
桐生「ああ。極道なんてどこにでもいるさ。」
遥「へえー。………ん?」
\ワーナンデオレガコンナカッコウヲー/
桐生「………。」
遥「男の子が…スクール水着を着てる…?」
圭一「畜生ー!」
魅音「くっくっく、ほら圭ちゃん~?桐生さんが白い目で見てるよ?」
圭一「ああ、違うんですこれは…!」
羽入「あうあう☆桐生と圭一は初対面なのです!」
梨花「桐生の中で圭一=変態の方程式の完成なのです、にぱ~☆」
圭一「ぐぐぐ…!そもそも沙都子のトラップのせいだ!鬼ごっこでトラップを仕掛ける奴がどこにいる!」
沙都子「あら、勝負は非情でしてよ?男なら潔く負けを認めなさいませー!」
圭一「くっ…生意気な奴め!ベニヤなら簡単に割れる俺のデコピンで反省させてやるー!」ダッ
桐生「(ん…あれは…)」スチャッ
遥「おじさん?携帯なんか取り出してどうしたの?」
圭一「うおおおー!」タッタッタッタ
沙都子「(ニヤリ」
ピーン←縄跳び
圭一「なっ!?こんな所にもトラップが!」ガッ
パシャ
圭一「うおおお!そして倒れる先には墨汁の水溜まりぃ!?」ビチャッ
パシャ
沙都子「おーっほっほっほ!トラップに怒って私に飛び掛かった結果、トラップにはまるとは傑作ですわね!」
圭一「ぬううう…もう許さ」ガンッ
パシャ
遥「うわあ…どこから金だらい振ってきたんだろう…。」
桐生「(…閃いた!)」
カタカタカタカタ
桐生「(天啓が………来た!)」デン!
ートラップの極みを習得したー
ローキックで敵をダウンさせて顔面を武器に衝突させて後頭部に踵落としを入れる驚異の技
『敵が拾える武器の近くに居るときに△』
しかしこれはSSなので関係なかった
桐生「大した罠だな。沙都子と言ったか…到底お前が考えたとは思えない素晴らしさだ。」
沙都子「聞きまして圭一さん?任侠の方からのお墨付きなんですのよ、私のトラップは!」
桐生「フッ…まるでアサガオの奴らみたいに元気だな。」
魅音「ふふん、当たり前じゃないですか!我が部は世界のどこにいても退屈しない、そういう集まりですから!」
遥「へえ~!太一達に負けず劣らずの勢いだね!」
桐生「君は確か…」
魅音「部長の園崎魅音です!桐生さん達は観光で東京からいらしたんですよね?」
桐生「ああ、そうだ。」
魅音「でしたら、思い切り楽しんで下さいね!何も無い村だと思われがちですが雛見沢には我が部や綿流しという名物がありますからねえ、くっくっく!」
桐生「ほう、うちのアサガオの連中もお前達には負けてないぞ。もちろん、この遥もな。」
遥「はじめまして魅音ちゃん、私は澤村遥。沖縄のアサガオっていう施設にいるけどそこでも毎日こんな感じだからね!」
魅音「ほっほ~ぅ?なら遥がどれほどのもんか、お手並み拝見と行っちゃおうかあ?」
桐生「フッ…丁度いい。遥、しばらく魅音達と遊ぶといい。終わったら部屋に戻るんだぞ。」
遥「うん、わかった!久しぶりに本気出そうかな。」
魅音「いいの~?ウチの部は甘くないからねぇ?」
遥「大丈夫だよ?」
魅音「ほぉ!威勢は中々だね!じゃあ…ジジ抜きをしようか。皆、居間に来て!」
圭一「魅音の奴…いきなり例のガン牌トランプでやるのか!遥がどこまでやれるか見物だぜ!」
桐生「行ったか…。遥もああいう遊び心を見ると何だかんだで中学生と感じるな。」
大石「いやはや全くそうですなあ、子供というのはやはりああであるべきです。我々大人になると中々ああはいかないですからねえ…んっふっふ!」
桐生「誰だ…あんたも園崎組の奴か?」
大石「あぁ、申し訳ありません。私、興ノ宮署の大石と申します。桐生一馬さん。」
桐生「…田舎の警察がなぜ俺の名前を?」
大石「田舎も何も!警察の情報通の間じゃ有名ですよあんた。2年前、谷村とか言う刑事さんと一緒に宗像副総監の汚職を暴いたって。」
桐生「………。」
大石「しかしあんたももの好きですねぇ。わざわざ休暇にこんな村に来るとは」
桐生「…どういう意味だ。」
大石「こんな“物騒”な村に、という事ですよ。」
桐生「“物騒”…?」
大石「あれぇ?ひょっとしてご存知無いんですか?…連続怪死事件。」
桐生「連続怪死事件…?」
大石「ええ。5年前から毎年綿流しの晩に起きてる事件です。あんたなんか特によそ者ですから…気をつけた方がいいですよ、んっふっふ!失礼します。」
桐生「………。」
ピリリリリリ
桐生「桐生だ。」
冴島『桐生か?』
桐生「冴島…?一体どうした。」
冴島『どうしたもこうしたもあらへん…。厄介な事があったんや。』
桐生「何があったんだ。」
冴島『下手したら俺らの東城会が潰されてまうんや!』
桐生「何………!?」
―東城会本部
大吾「…それで、今日はどういったご用件で?」
ドンドン(東城会6代目会長 堂島大吾)
野村「用件…という程でもありませんよ。何ということはない話ですわ。」
ドンドン(秘密結社『東京』エージェント 野村)
野村「単刀直入に言いましょう。東城会の現在管理している土地…要するに『シマ』を全てこちらに明け渡して下さい。」
冴島「おどれ何言うとんじゃあッ!!」ガタッ
ドンドン(東城会直系冴島組組長 冴島大河)
野村「何を言ってると言われましても、こちらの要求を日本語で述べてるだけですわ。」
真島「ヒッヒッヒ!おもろいこと抜かす女やのぉ~。冗談にしちゃあ行き過ぎちゃうんか?」
ドンドン(東城会直系真島組組長 真島吾朗)
大吾「冴島さんも真島さんも落ち着いて下さい。…断ると言ったら?」
野村「今我々の末端で研究している病気、『雛見沢症候群』というのがあります。」
大吾「………。」
野村「この研究…病気の解明は不可能と判断したので近々、雛見沢をまるごと葬り去って病原菌を絶つ『滅菌作戦』を行います。」
冴島「待てや。病原菌を絶つっちゅうんは村人全員殺るっちゅうことやないんか!?」
野村「ええ。だって病気にかかるのは人間ですもの。当たり前じゃないですか。」
冴島「…外道があ!」
大吾「………。」
真島「アホくさ。」
野村「もし我々の要求を断るなら…あら不思議。『滅菌作戦』は『ヤクザの村人大量虐殺事件』に早変わり!うふふ…東城会?関東を仕切るヤクザがやったのぉ?やだこわぁい…うふふ…あはは…。」
大吾「貴様………」ギリッ
野村「……と、こうなってしまいます。我々の下には優秀な工作部隊がいます。このくらいの情報操作は簡単です。そうすれば東城会の面目は丸潰れですね。」
大吾「………。」ギリギリ
野村「別に我々はあなた達が断った所で損はしないので断っても構いませんよ。…あなた方は損をしますが。では失礼します。いいお返事を待っていますよ。」
桐生「そんな事が…。」
冴島『ああ。アンタ…今その雛見沢におんねんやろ。』
桐生「…ああ。」
冴島『なんか心当たりあらへんか。』
桐生「無い…と言いたいが以前大吾が撃たれる事件があった時に跡目狙いの連中に襲われた事があるからな…。」
冴島『少なくとも東城会の内部でアンタの名前が上がった話は最近は無いわ。』
桐生「そうか…。わかった、俺の方でも色々と探ってみる。お前も何かわかったら連絡してくれ。」
冴島『ああ。わかったわ。』
ピッ
桐生「(こんな村にそんな陰謀が…。とりあえず遥達の所に行こう。)」
―園崎邸、居間
圭一「ぬあー!まさか素人相手に俺が負けるとは…遥、中々やるな…!」
遥「私、勘には自信あるからね!丁半を10回連続で当てた事あるし。」
魅音「くっくっく!遥は中々才能があるね~旅行で来てるってのが残念なくらいだよ!」
桐生「(中々楽しくやってるみたいだな…)」
レナ「もういい時間だね~そろそろ終わりにする?」
沙都子「そうですわね…お腹も空いてきたことですし。」
羽入「待って下さいなのです。梨花が話があるそうなのです。」
梨花「え、え~と、漫画を描きたいのです。」
…少女説明中
魅音「ははーん、梨花ちゃん中々どうして才能あるよアンタ!」
圭一「ああ、一歩間違うと秘密結社に村を消されるってのがまた斬新だよな!」
桐生「(……あの梨花が『東京』の存在を…!?それに冴島の言っていた滅菌作戦のことまで…。)」
ガチャ
魅音「あっ!桐生さんお疲れ様です!」
沙都子「あらおじ様。梨花ったら凄いんですのよー?良ければお聞きあそばせ!」
遥「将来は凄い作家さんかもね!本当に凄いんだよ、おじさん。」
桐生「…わからないぜ。」
遥「え?」
桐生「梨花…その話、創作か?」
梨花「えっ…?」
桐生「お前が何でその話を知ってるかはわからない。だが、そんな回りくどい説明しなくても本当に信用に足る仲間なら大丈夫だ。」
魅音「ちょ、ちょっと。どういうこと?」
羽入「あうあうあうあう…。」
沙都子「な、何なんですのおじ様…!一体…。」
桐生「今の一連の話は…」
梨花「ごめんなさいです…漫画の話ではなく、事実なの…です。」
圭一「な…」
一同「「「「「なんだってー!」」」」」
桐生「お前達…俺が昔東城会という極道にいたことは知ってるな?」
魅音「そ、それはもちろん。」
桐生「梨花が話した一件…東城会も滅菌作戦のことで脅されている。俺が雛見沢に来たのは旅行でだが、この一件を何とかしないと東城会が危ない。」
レナ「そんなことが…。」
沙都子「事実…なんですの?じゃあ…診療所に毎週行ってたのもまさか…」
梨花「そうです…。沙都子は1度末期症状を起こしています。それの治療なのです…。」
沙都子「そ、そんな…!」
桐生「どうやら事実みたいだ…。東城会も実際その研究の尻拭いをなすりつけられそうなんだ。」
魅音「ど、どうすれば…。」
圭一「…へっへっへ。どんな話かと思えばそんな事か。」
桐生「何?」
魅音「圭ちゃん…?」
圭一「まさか雛見沢で我が部に挨拶無しで上等決めてくれようとはな!大した奴らだぜ!」
沙都子「え、ええ。全くその通りでございましてよ!そのような方々は私のトラップで頭を冷やして頂きませんとね!」
魅音「みんな…。…くっくっく!そうだよねえ!こいつは面白くなってきた!きっちりケジメを取らないとね!」
遥「でも…大丈夫なの?そんな…」
魅音「くっくっく!遥、いい?口先の魔術師前原圭一!トラップ使い北条沙都子!かあいいモードの竜宮レナ!萌え落としの古手梨花!そして期待の新人羽入!」
圭一「そしてその最強メンバーをまとめる魅音!個にして最強、揃えば無敵!それが俺達の部なんだよ!」
桐生「…フッ。いい目だ。俺の知り合いによく似た目をしてるぜ。気に入った、俺の背中…お前らに預けるぜ。」
沙都子「でも実際どうすればいいんですの?」
レナ「敵の目的は梨花ちゃんを殺す事…だよね。」
遥「あれ…なんで梨花ちゃんが死んでもないのに感染者が暴徒化するってわかるのかな?」
圭一「確かに…!」
魅音「お!?くっくっく…!遥、いい所に気付いたね!それこそが最大の弱みじゃん!」
桐生「どういうことだ?」
沙都子「あ…そうですわね!つまり梨花が死んで48時間以上経って何もなければ…」
桐生「なるほど…連中は作戦の建前を失う訳か。」
圭一「じゃあ大石さんに頼んで梨花ちゃんを死んだことにして貰おうぜ!」
羽入「ね?梨花、みんなはこんなにも頼もしいのですよ!」
梨花「…ええ、そうね。今まで黙ってたのが馬鹿みたい。」
大石「…なるほど、わかりました!今、興ノ宮から急いで向かいます。どんな話が聞けるか楽しみにしてますよぅ!」
ガチャ
大石「熊ちゃん!車出して車。急いで雛見沢に行きますよ!」
熊谷「どしたんですか大石さん?そんなに慌てて。」
大石「オヤシロ様の巫女からのタレコミです。連続怪死事件について全てを話す覚悟ができたとかなんとか…んっふっふ!」
熊谷「全てを…ですか。一体どんな話が聞けるんすかね?」
大石「そいつぁ行ってからのお楽しみです……ん?」
熊谷「どうしました?」
大石「熊ちゃんアレ見て下さい。」
熊谷「…電気設備の工事、ですかね?…にしては…」
大石「怪しいですよねぇ?……あー、興ノ宮SPどうぞー、聞こえてるかな?なっはっは、こんばんはさようなら。」
警官『こちら興宮SP、感度良好でーす。』
大石「あー、車両ナンバー照会をお願いします。XX、XのXXXX。」
警官『復唱、XX、XのXXXX。少々お時間貰いますがよろしいですかー?』
大石「お願いします。」
熊谷「電電公社か何かですかね?」
大石「だったらそう書いた車で来るでしょ。古手さん達を待たせてますし、ちょっと行ってみましょうか。」バタン
山狗「……鶯2より鶯1。私服警官が接近中、1分未満で接触します。」
山狗「了解。全隊員注意せよ。鶯2~5はグリーンライトを待て。7、8は100mのクリアを確認せよ。」
山狗「「「了解。」」」
山狗「鶯より本部。私服警官2名による職質。発砲許可を申請。」
山狗「本部了解、許可を待て。」
大石「どうもこんばんは~あんたらちょっと怪しいですなあ…お時間よろしいですかねぇ?」
山狗「いや…困りますわ…。」
山狗「本部より鶯。発砲許可。」
山狗「鶯7、クリア。」
山狗「鶯8、クリア。」
バン
大石「いやいやあんたらどう見ても怪しいですって。なっはっh」ドサッ
バン
熊谷「大石さん!?…ウボァー!!」ドサッ
レナ「大石さん遅いね…」
沙都子「ふぁああ…。」
桐生「…今日はもう遅い。皆、それぞれの家に帰るんだ。」
魅音「そうだね…。大石さんのことで何かあったら私から連絡するよ。」
梨花「(大石…。)」
羽入「………。………。」
桐生「遥、魅音…俺はちょっと出掛けて来る。」
遥「おじさん…。」
魅音「大丈夫ですか?こんな状況ですし、婆っちゃに頼んで人をつけさせますよ。」
桐生「いや…すまないが一人で行かせてくれ。」
魅音「で、でも…」
桐生「あまり目立ちたく無い。それに…夕方に大石という刑事には会ったが、何の理由も無しに遅れる男には見えなかった。」
遥「おじさん…気をつけてね?」
桐生「ああ、大丈夫さ。」ナデナデ
魅音「(・ε・`)」
雛見沢~興宮間道路
桐生「………。」テクテク
桐生「…!パトカー…。大石か?」
\アンタラドウミテモアヤシイデスッテ/
桐生「やはり大石か…。あの男達を職質しているのか?」
バン
\ナッハッh/ドサッ
桐生「大石!!今のは銃声か…!」ダッ
山狗「鶯2より鶯1へ。私服警官を射撃、生死不明。新たにこちらに男が1人接近中。」
山狗「鶯1より全員へ、発砲許可は降りている。目撃者は生かすな、速やかに処理されたし。」
桐生「大石!大丈夫か!」
大石「…」
桐生「生きてるのか!?くそ…すぐに診療所に…。」
山狗A「…。」
山狗B「…。」
山狗C「…。」
桐生「……お前達か…大石を撃ったのは…。」
山狗A「…。」チャキ
桐生「…俺は今日大変な一日でな…。」
山狗B「…。」チャキ
桐生「…すこぶる機嫌が悪いんだ。」
山狗C「…。」チャキ
桐生「運が悪かったんだよ…お前達は…!」
山狗A「…。」パン!
山狗B「…。」パン!
山狗C「…。」パン!
魅音「ねえ…遥。桐生さん大丈夫なの?」
遥「うん、大丈夫。何があっても私はおじさんを信じてるから。」
魅音「でも、もし梨花ちゃんの言ってた『東京』に襲われたら…。」
遥「大丈夫。」
魅音「え?」
遥「だっておじさんはどんなに強い極道の人は勿論…トラやゾンビだって倒しちゃう人だから。」ニコッ
桐生「ふッ…!ふッ…はッ…!」スウェーイスウェーイスウェーイ
山狗A「な!?」
山狗B「馬鹿な…!銃弾を避けるなんて!」
桐生「どうした?もう終わりか……オラァッ!」バキッ
山狗A「あべしッ!!」ブシャアアアアアア
山狗C「嘘だろ…鶯1がやられた!?」
桐生「お前らのようなゴミがよく人を殺せたな…さあ、来い!」シュピーン
山狗B「な、何だあの青いオーラは…!?」
桐生「………。」ガシッ
山狗B「なっ…!」
山狗C「離せ!」
桐生「オラァ!!」
山狗B「ぐがッ……」ゴツーン
山狗C「あぐッ……」ゴツーン
翌日、入江診療所
大石「」
圭一「そんな…まさか大石さんが…。」
入江「重症なのは事実ですが…幸い、命に別状はありません。安心して下さいとは言えませんが…。」
梨花「そんな…ここまで来て何で…っこれが最後なのに…」ポロポロ
羽入「梨花…大丈夫ですよ!ま、まだ何か考えれば何とかなりますです!」
遥「うん、何とかしないと…このままじゃ雛見沢は…。」
沙都子「………。」
桐生「昨晩、俺が駆け付けた時に大石は電気工事をしていた作業着の男達を職質していた。」
入江「(作業着…?まさか…)」
桐生「そいつらが何者かは見当はつかない。だがそいつらは小銃で武装していたんだ。」
入江「………。(作業着…銃…考えたくないが…やはり……しかし、なぜ?)」
??「俺だったら…銃刀法違反で“直接”罰金を頂いてますがねえ。」
入江「誰ですか?今日の診察はお休みですが…。」
??「残念だけど俺は『入江先生』ではなくて『入江京介二等陸佐』に話があって来たんだよ。」
入江「なッ!?」
谷村「おっと、そう驚かないでくれよ。俺は敵じゃない。そこのタヌキ刑事がダウンしたからわざわざ神室署から来たってのにご挨拶だな。」
桐生「お前は…谷村じゃないか!」
谷村「久しぶりっすね、桐生さん。そうそう、正確には今回の陰謀に対処するアンタを手助けする為に『ある人』から頼まれたんだ。」
魅音「桐生さんの知り合いですか?」
桐生「ああ。警察の副総監が汚職後に自殺した事件は知ってるだろ?」
レナ「そう言えば昔そんなニュースもあったね。」
桐生「あの事件で副総監の汚職を明らかにしたのが谷村だ。」
入江「そ、そうだったんですか…。」
谷村「まあその話は今は置いといて…さっきも言ったけど、お前らの考えた作戦はそこの刑事が不可欠だったんだろ?簡単に言えば俺はその代わりだ。」
沙都子「本当なんですの!?」
羽入「でも一体誰がこんな協力を…?」
谷村「重ねて言うけどお前らじゃなくてお前らに協力する桐生さんにある人が力添えしてるんだよ。」
圭一「い、一体誰なんだ!?」
谷村「まあ、慌てるなって。それについて話したいから、どこか盗聴とかそういう心配が全く皆無な場所ってないか?」
梨花「…それなら魅ぃの家が最適なのです。」
魅音「ふぇっ?…ま、まあ地下祭具殿なら確かに安全だけど…。」
谷村「よし、じゃあそこで話そう。…ああ入江先生。」
入江「な、なんでしょう。」
谷村「富竹ジロウという人も呼んでもらえないか。どうやらそいつも欠かせないらしい。」
―園崎邸地下祭具殿
谷村「さてと…じゃあ早速始めるか。」スッ
桐生「…ノートパソコンなんか出してどうするつもりだ?」
谷村「まあ…今にわかりますよ。」
プツッ…ザ…ザザ
PC『ふむ…全員集まったみてえだな。』
魅音「パソコンが喋った!?」
PC『ただの通信だ。』
遥「あっ…!」
桐生「花屋じゃないか…!」
花屋『ああ、そうだ。桐生、今回の事件…俺と谷村も協力するぜ。とは言っても俺は堂島弥生に依頼されただけだがな。』
桐生「姐さんか…。」
花屋『おっと、初対面の奴が居るのを忘れてたぜ。俺は賽の花屋、まあ花屋とでも呼んでくれ。神室町で情報屋をしている。』
沙都子「なんだか胡散臭いですわね…。」
レナ「花屋さんのお腹…かあいいよお…☆」
花屋『今回の一件、鷹野三四がクロだということは全員知ってるな?』
富竹「ま、待って下さい。さっきから当たり前のように話が進んでますが…彼女がそのような事を…有り得ません!」
入江「確かに…彼女は雛見沢症候群の撲滅にとても熱を入れています。考えられないですよ…。」
花屋『それがそうでもないんだ。』
富竹「え?」
花屋『お前らの『東京』で小泉とか言う重鎮が死んだだろう。』
富竹「な、なんでそれを…。」
桐生「こいつの2つ名は伝説の情報屋。…花屋に知らない事はない、諦めな。」
花屋『…で、そいつに伴って後釜を巡った派閥抗争が激しくなっている。まるで粛清のような人事の大刷新もあったらしいな。』
富竹「………。」
花屋『それで、旧小泉派の庇護を受けていた入江機関が吊るし上げられて研究の中止が決められた。』
桐生「なるほど…つまり、そんな中で梨花を殺し、滅菌作戦を決行すれば入江機関と黒幕の理事会、それを庇護する派閥は責任を追及されるわけだ。」
レナ「見えてきたね。その責任追及を目論む黒幕が研究を否定されて傷心した鷹野さんにつけこんだんだね。」
花屋『中々頭が回るな。今そこの嬢ちゃんが言った通りだ。ほっといたら雛見沢はすぐに鷹野に滅ぼされるぞ。』
富竹「くっ…。わかりました。万が一、入江機関が謀反を起こす可能性が予見されてないわけじゃない。その為に僕は定期的に雛見沢を訪れているんだしね。」
魅音「じゃあ…!」
富竹「鷹野さんの近辺について至急調べさせるよ。」
圭一「くう~っ何だか燃えてきたああ!!」
魅音「くっくっく…!そうだねえ…いよいよここからだよ!」
谷村「富竹さん…気をつけといて下さい。俺が敵ならまずアンタを消しますから。」
富竹「そうだね…すぐに内緒で宿を変えます。」
桐生「だったら富竹…俺がもぬけの殻になった宿に立て篭もろう。」
富竹「い、いいんですか?危険ですよ。」
桐生「見つかった場合を考えたらそれが効率的だ。」
花屋『そうだな…。宿に富竹がいないとしても変更先の宿を特定するのは時間の問題だろう。それよりは桐生がいた方がいい。』
遥「おじさんならそのまま潰しちゃうかも…。」
谷村「じゃあ次は古手梨花の死の偽装だ。」
梨花「どうすればいいんですか?」
花屋『何、お前はバレないように…それこそこの地下室にでも篭ってりゃいい。』
谷村「明日の明け方に花屋がお前らが言っていた偽の情報を流す。そこで俺が裏を取れないように鑑識課へ敵を行かせないようにする…それだけだよ。簡単だろ?」
梨花「も、もう一ついいですか。」
花屋『何だ?』
梨花「なぜ花屋は…ここまでしてくれるのですか?」
花屋『さっきも言ったが…東城会会長代行の堂島弥生にこの件の調査と協力を依頼されたからな。それに1000万も依頼金を受け取ったからには下手な仕事はできねえしよ。』
沙都子「い、いっせんまん~!?」
圭一「なんてこった、圭一王国1000万年分のGDPに相当するぞ!」
花屋『俺から言うのもどうかと思うが東城会の危機を回避できるなら安いもんだろう。…ま、そういうことだ。』
梨花「凄い…今回の世界は一体どうなってるの?」
羽入「あうあうあう!わかりませんがこれなら絶対大丈夫なのですよ!」
魅音「よぉし!部長、園崎魅音の名において48時間作戦の発動を命ずる!決行は明朝!」
魅音「一気に慌ただしくなる可能性が高い。総員は心身のコンディションを最高で保つこと!そして忘れるな!雛見沢の興廃はこの一戦にあり!」
桐生「東城会の興廃もな。お前ら…気合い入れていくぞ。」
「「「「「「おーっ!!」」」」」」
明朝、興宮
プルルルル…
小此木「毎度、小此木造園でございます………何っ!?なんてこった…!」
ガチャッ
小此木「三佐!起きて下さい!」
鷹野「何?どうしたの?」
小此木「興宮署で身元不明死体がRであると情報が…。」
鷹野「はあ!?嘘でしょ!」
小此木「本当ですわ…オマケに48時間経過してるとか…」
鷹野「」
山狗「隊長…R宅に突入しては。まだギリギリ可能な時間です。」
小此木「無理だ!今日は祭りで人がごった返す…くそ、うますぎるぞこりゃ!一杯食わされたんじゃねえのか!?」
山狗「あ、そういえば富竹二尉が昨夜の会合を欠席してます!」
小此木「鶯で富竹の寝床を確認しろ!」
花屋『さて、もう後戻りはできねえぞ。』
谷村「ま、多分大丈夫でしょう。俺は興宮署に行ってきますよ。話はついてますよね?」
花屋『ああ、負傷の大石の代理で通ってるぞ。』
谷村「じゃあ行ってきますよ。梨花たちも気をつけろよ。」
魅音「まあこの地下が暴かれるなんて考えられないけどね!」
―興宮××ホテル
小此木『いいか、生かして捕らえろ。三佐のオーダーだ。』
カチャ…
富竹?「………。」
山狗「ベッドに居ます…まだ寝てるのか…。」
ガバッ
桐生「オラァ!」ドロップキッーク
山狗「ぐああ!」ドサッ
山狗「な…誰だお前!?」
小此木『どうした鶯3、反撃されたのか!?応答しろ!』
山狗「富竹ではない謎の男が…!」
小此木『何っ!?どういうことだ!』
桐生「運が悪かったって……ことだ!」ガッシボカ
山狗「アッー!」
小此木『鶯3!応答しろ、鶯3!』
山狗「くそっ!ナメやがって!食らえ!」
桐生「古牧流…虎崩し!」
山狗「ンギモッチ"イ"イ"イ"!」バタ
小此木「くそ…何が起きてやがる!富竹はどこだ!」
山狗「宿を変えたということでしょうか…?」
小此木「…東京班の鴉に調査部が定期連絡してる相手の番号を調べさせろ。そいつが鹿骨市内の番号ならビンゴだ…!」
―興宮署
谷村「おっと…こっから先は立入禁止だ。」
大高「な、何ですかあなたは…。」
谷村「東京の神室署の谷村だ。ワケあって興宮署のお守りしてるんだよね。」
大高「た、谷村?…誰だか知りませんが私は今急いでいます。そこを通して下さい。」
谷村「そりゃ無理だ。」
大高「な!?一体どういうつもりですかな?」
谷村「……あんた…『東京』とか言う秘密結社に古手梨花の死亡が本当かどうか確認しろって頼まれたんだろ。」ボソッ
大高「ななななな、何のことですか、私にはさっぱりですが…。」
谷村「隠さなくたっていい。俺は全部知ってる。」
大高「わ、私は秘匿捜査できてる!そこを通して下さい!」
谷村「別に構わないけど…その代わり、あんたが『東京』から金貰って動いてることが明日の朝刊に載るぜ。」
大高「……くっ…。不愉快だ、帰らせてもらう!」
谷村「おいおい…待ってくれよ。」
大高「何ですか!もう帰ると言ってるじゃないですか!」
谷村「…収賄の容疑は捕まると3年以下の懲役、または250万円以下の罰金。…アンタ、イケイケのエリートなのに捕まりたくないだろ?」
大高「………うう…。」…スッ
谷村「フッ…悪いね。」スッ…
山狗「朗報です!鴉が電話番号の特定に成功したとのことです!」
小此木「急いで番地特定しろ!」
山狗「…………………出ました!市内平坂1丁目××番、ホテルモデラート!部屋番号は不明!」
―ホテルモデラート
富竹「定期連絡はまだだろうか…。」
ガチャガチャ…ココジャネエ、ツギダ!
富竹「!?山狗…!もう特定されたのか…!」
/
ガチャガチャ
\
富竹「…くそ!飛び下りるしかない…!」パリーン
山狗「富竹だ!急げ、生かして捕らえろッ!」ダッ
富竹「…くっ…!」ダッダッダッ
山狗「逃がさねえ!」ガシッ
富竹「くそ!富竹☆フラッシュ!」カシャッ
山狗「うおっ眩し!!」
小此木『何やってる雲雀13!5人以上で圧殺しろッ!』
山狗「富竹を捕まえました。」
富竹「」
鷹野「くすくす…案外あっさりだったわね…。」
入江「富竹さん!?鷹野さん、これは…?」
鷹野「彼、末期症状を発症していたのですわ。山狗に探させて正解でした。」
入江「そんな…。(宿を押さえられたのか…!)」
富竹「」
入江「どうすれば…。あっ。」
―自らの危機を測るのは難しいことです。少しでも嫌な予感がしたら緊急と判断して下さい―
入江「(―陰謀の度合いから考えて敵は生かしてくれない…赤坂さんに言われたじゃないか…連絡しなければ。)」ガチャ、プルルルル…
入江「このまま3分…よし、逃げよう…」
山狗「三佐!所長がR宅へ通話中です!」
鷹野「くすくす…聞かれてるとも知らずに。」
山狗「えっ!?さ、三佐!所長が裏口モニターに!」
鷹野「くッ…罠よ!所長を捕らえなさい!」
ブロロロ…
入江「お、追いかけてきた…!?」
小此木「へっへっへ…所長、そんな運転じゃ一発で免停だぜ。撃て!」
山狗「ま、待って下さい!前からトラックが凄い勢いで…!」
??「いい音聞かせろや!」
小此木「は?…うああああ!!」
入江「ッうわあ!!」
ガシャーン、キキィーバタン
真島「桐生ちゃん!!どこや!(涙声)」
入江「う…ぐ…」
真島「何やお前、大丈夫か?病院連れてったろか?」
入江「桐生…さん、知り合い…?診療所は…ダメ…で…園崎本家…」
真島「ああん?園崎組んとこか!そこに桐生ちゃんおるんやな。よし乗りや、園崎組行くで。」バタン
小此木「っく…!何だ、あいつは…!……ッ…骨いったか…!お前ら、早く車出せ!」
山狗「」
山狗「」
山狗「」
小此木「…すったらんあんちきしょうがああ!!」
―地下祭具殿
レナ「魅ぃちゃん、モニターに変なトラックが入ってきたよ?」
魅音「何だろ、見たことない車だね。敵かも知れない…皆用心して!」
沙都子「……!あれ、監督じゃありませんこと!?酷い怪我をしてましてよ!」
圭一「でも横で支えてる奴は誰なんだ…!?」
遥「あ、あれ…!!」
羽入「あうあう、遥…どうしたのですか?」
遥「あれ、真島のおじさんだ!」
梨花「真島のおじさん…?」
遥「うん、おじさんと同じ東城会の人。多分私達の味方だよ!」
圭一「こりゃまたヤクザの人か!なんか心強いな…!」
真島「桐生チャ~ン!どこにおるんや~。」
魅音「初めまして、真島さん。園崎家次期頭首の魅音です。」
真島「あ~?んな堅っ苦しい挨拶なんかいらへん。花屋から一連の事は聞いとるわ。それよか桐生チャンは?」
魅音「(桐生さん大好きだなー…この人。)今、割り当てられた作戦から帰ってる頃かと…。」
真島「そか。ま、ええわ。それよりこの兄ちゃんは?」
入江「申し遅れました、入江診療所…いえ、入江機関所長の入江京介二等陸佐です。」
レナ「監督…大丈夫ですか?何があったんですか?」
入江「……富竹さんが、捕われてしまいました。」
梨花「そんな…!」
/
ドンドンドンドン!
\
沙都子「な、何ですの!?」
魅音「…山狗だね。真島さん、つけられませんでした?」
真島「有り得ん有り得ん!このワシがつけられるなんて有り得へんわ~。」
レナ「…あ!監督の襟にこんなのが…。」
圭一「まさか…発信機か何かか?」
魅音「間違いないね…。」
羽入「あうあうあうあう…!」
真島「お前ら何を意気消沈しとんのかいな!それがありゃあ陽動ができるやないかい!」
魅音「あ、確かに!」
真島「そしたらワシが陽動してきたるわ。桐生チャンにも会えるかもしれへんしな。」
沙都子「真島さん、でしたら裏山に行って下さいませ!」
真島「なんでや。」
沙都子「裏山はトラップの巣窟でしてよ!敵を搦め捕るには1番でございますのよー!」
真島「よっしゃ、なら行ってくるわ!この縦穴に抜け道があるんやったな?」
魅音「なぜそれを…。」
真島「花屋や。」
羽入「あうあう、凄いのです…!」
圭一「いや、プライバシー侵害だろ。」
真島「なら行くで~GET TO THE TOP!」ダッ
//
ドガアアン!!
\\
山狗「そうはさせないぞ。」
入江「な!もう追っ手が…!?」
魅音「皆、急いで下りて!」
山狗「おっとそうはいかないぞ。」チャキ
詩音「………!………!」ジタバタ
魅音「詩音!!」
圭一「外で捕まったのか…!」
山狗「入江所長と古手梨花を出せ。さもなければこいつの頭は吹き飛ぶ。」
魅音「ど、どうしよう、どうしようッ!!」
入江「……敵の狙いは私でもあります。梨花ちゃんは既に脱出に成功してることにして私だけが行きます。」
レナ「駄目!監督が行ったら富竹さんも救えなくなる…元も子も無くなっちゃうよ!」
魅音「レナあんた詩音が死んでもいいっての?!ああああんたね、詩音はああああああ!!」
梨花「…僕が行きます」
レナ「え!?」
梨花「皆はすぐ殺されますが僕はしばらく殺されません。だから行きますです。」
入江「梨花ちゃん…。」
真島「中々根性の据わった奴や!気に入ったで、10年したらワシの女にならへんか?」
梨花「だが断る。」
梨花「今、行きます。詩ぃを放すのです。僕の仲間を見逃すのです。」
山狗「その条件は飲めない。命は保証するが拘束する。」
羽入「この私が取引に応じると言っている………ぐずぐず言わずに言う通りにせよ下r」
真島「しゃらくさいわッッ!!ええ加減せえよ雑魚がァ!」
山狗「……!」ビクッ
真島「梨花ちゃんは行くゆーとんやないかこのヴォケ!!犬なら犬らしく従わんか!」
山狗「わ、わかった…。」ガクガクブルブル
羽入「(´・ω・`)」
梨花「では行ってくるのです、にぱ~☆」
遥「梨花ちゃん…必ず助け出すからね…!」
小此木「探しましたんね。梨花さん、勝手にうろちょろされたら困りますん。へっへっへ…。…よし、お前らは行け。」
山狗「「「了解。」」」
梨花「待って!仲間は見逃す約束…!」
小此木「はて、なんのこって。へっへっへ。」
梨花「くっ…」
小此木「おっとすったらん!舌なんか噛まれたら敵わん、おい!」
山狗「ょぅι"ょ…………」ガシッ
梨花「んー!んー!」ジタバタ
小此木「じゃあしばらく眠ってもらいますん、まあ目ェ覚ました時はあの世かもしれませんが。」
梨花「…!」ジタバタ
??「…フッッ!!」バキッ
小此木「…は?ッぐわあ!!」バタッ
??「今まで何度こういう局面があったか…。」
梨花「?…ま、まさか…!」
??「小さい女の子を助け出すのには慣れてんだ。」
小此木「くそ…誰だ!」
桐生「東城会4代目…桐生一馬だ!!」
梨花「あかさ……え?」
桐生「おい…小此木とか言ったな。中に突入させた奴を戻せ。あの中には俺の娘同然の奴がいるんだ。」ガシッ
小此木「ッ…そんなこと…!」
桐生「出来ねえ、とでも言うつもりか…?」ギン!
小此木「当たり前d」
桐生「オラァ!!!」ブン!
バキッメキメキパリーンパリーン
小此木「」
山狗「ワゴンが…一撃でスクラップに…」
山狗「勝てねえよ…束になっても勝てねえよ…」ガクガクブルブル
桐生「ふう…危なかったな、梨花。さて、俺は診療所に富竹を救いに行く。梨花はどうする?」
梨花「い、いっ、いや…皆の後、を、追うのです…」ガクガクブルブル
―裏山
真島「何や…不正規軍隊言うても雑魚ばっかやないか。ゾンビ以下や。」
山狗「」
山狗「」
山狗「」
山狗「」
山狗「」
・
・
・
魅音「嘘…これ一人で…?」
沙都子「私のトラップも全く使われてませんわ…。」
―入江診療所
鷹野「どういうこと!?なんでどの隊員とも連絡がつかないのッ!」
山狗「わ、わかりません…。」
鷹野「もういい!私が直接行くわ!」ダッ
山狗「あ、三佐!…行っちまった。」
山狗「けど本当不気味だよな。どの隊員の無線からも変な男の高らかな笑い声がするもんな…。」
山狗「ああ…まさか本当のオヤシロ様なのか?」
桐生「邪魔するぜ。」バタン
山狗「な!?」
山狗「誰だ!」
桐生「誰でもいい。誰でもいいから早く富竹を出せ。」
山狗「富竹だと!まさか」
バキッガラガラ…←壁が壊れた音
桐生「もう1度言う、富竹を出せ。」
山狗「だだだ誰が出すか!」
桐生「……」スッ
山狗「ペンチ…?」
桐生「………」ガッ、グググ…
ボキッ
山狗「なっ!!」
山狗「ああああー!!前歯が、前歯がああああああ!」
桐生「富竹を出せ。…歯を全部抜かれない内にな。」
山狗「は、はひぃ…。」
桐生「富竹!助けに来た。」
富竹「すみません桐生さん…協力してもらっといて…。」
桐生「いいんだ、それより早く番犬とやらを呼んでくれ。」
富竹「はい!」
富竹「……番犬は空中待機しているみたいです。後5分程で事態の収集を図るとのことで。」
桐生「これでひとまずは安心だな。」
―裏山
山狗「」
山狗「」
山(ry
鷹野「何よこれ…どういうことなの…。」
小此木「何よも何も…へっへっへ…うちらの負けってことですわ。」
鷹野「まだよ!だって…」
小此木「あれを見て下さい。」
鷹野「…?」
番犬『逮捕命令は出ている!大人しく…―』
鷹野「そんな…何で番犬が…。」
山狗「…隊長。指揮車より無線です。」
小此木「……鳳1だ。」
山狗「隊長、郭公より最終連絡です。“カッコウを実行せよ”。」
小此木「…カッコウ、了解した。」
山狗「指揮車を番犬が包囲中。投降を勧告しています。いかがしますか。」
小此木「指揮車…いや、太田、安達、ご苦労だったな。投降を許可する。以後は武装解除して番犬の指示に従え。」
山狗「…指揮車、了解。」
鷹野「く…まだよ!」
小此木「ええ、まだ終わっとりませんわ。」ポイッ
鷹野「え…?」
小此木「三佐、その銃で自分の頭ぁブチ抜いてくれませんか。」
鷹野「な、何よ…これ。」
小此木「トカゲの尻尾って奴です。敗軍の責任で自殺してください。」
鷹野「うっ…そんな…嫌…うう…誰が考えたの…嫌よ、嫌ぁ…。」
小此木「野村さんです。…正確に言えば東城会ですが。」
鷹野「…ぇ……。」
小此木「東城会を傘下に入れるよう脅してましたが、今回の作戦を桐生一馬が覆したらケジメを取るようにしてたらしいですわ。」
鷹野「そ、そんな……。」
小此木「その方が失敗した時に話の都合がいいんでそのまま筋書きにされたんです。…さあ、ブチ抜いて下さい。」
鷹野「…うっ…うううう!」チャキ…
パン
番犬「銃声がしたぞ!行け!」
番犬「小此木二尉だな?鷹野はどうした!」
小此木「投降は嫌だと渋りましてね…威嚇射撃をされたわけです。」
ダッダッダッダッ…
私は一人山中を走る。
でも、雨の中、一人で走って逃げるなんて初めてじゃない…
番犬『繰り返す。鷹野三佐、武装解除し投降せよ。味方はいないぞ。』
鷹野「はあ…はあ…。」
遥「あれ…皆とはぐれちゃった…。やっぱり土地勘無いなー…。おーい!」
鷹野「………。」
圭一「遥ー!どこだよー!参ったな、マジで迷子だぞあいつ。」
桐生「俺もあいつも土地勘はゼロだからな…。」
沙都子「あ、見つけましたわ!…遥さん!!」
魅音「遥、一体今までどこへ………あ……」
鷹野「くすくす…ツイてないわね…。」
遥「おじさん…皆…!」
鷹野「これが何かわかる?銃よ…。身動きしちゃ駄目よ。」
魅音「なんてこと…。」
鷹野「桐生一馬。一歩前に出なさい。」
桐生「………。」ザッ
レナ「桐生さん…!」
鷹野「あなたのお陰で私はもう駄目よ。私は許されない。…でもどうせならお返ししてやりたいの…くすくすくすくす!」
圭一「ふん、偉そうに言ってるけどそいつに1発しか弾が無いのは知ってるぜ!」
鷹野「その通り。でも、その1発で死ぬとまでは考えが至らないかしら?」
梨花「た、鷹野!桐生を撃つ気ですか…!!」
鷹野「みんな動いちゃ駄目よ?焦って撃ったら誰に当たるかわかんないんだから…くすくす。」
桐生「…言いたいことはそれだけか。」
鷹野「ええ…。あなたこそ何か言う事はないの?くすくす。」
桐生「てめえ…」シュピーン
鷹野「!?」
圭一「あ、青いオーラが…!?」
桐生「遥に手を挙げたこと…」シュピーン
レナ「赤いオーラになった!?」
桐生「泣いて謝っても許さねえ!!!!!」
鷹野「ッッ!」
パン
桐生「ッッ!!」
魅音「桐生さん!!」
桐生「大丈夫だ…」
鷹野「え?」
桐生「銃弾一発のダメージくらいタウリナー1本で回復できる。」
鷹野「う、嘘でしょ?!」
桐生「うおおおおおおお!!」ゴゴゴゴゴゴゴ
勝 機 !
((((((R2))))))
桐生「超追い打ちの極み…」
床 地 獄 ! !
桐生「オラァ!」
鷹野「あ゛あ゛っ!」メキョッ
富竹「ま、待ってくれ!」
桐生「………」ピタッ
富竹「…ふう、遅くなったね。君を迎えに来たよ。」
鷹野「うううううううう…!ジロウさん…本当に遅いわよ…関節…外されちゃったじゃない…!」
部活メンバー「「「「「「いや、自業自得だろ」」」」」」
桐生「遥…大丈夫か?」
遥「う、うん…。」
梨花「何にせよ…終わったのね…。」
夕刻、古手神社
遥「じゃあ行ってくるね!」
桐生「ああ、存分に遊んでこい。」
魅音「よっしゃ!始めるよ…!今年は遥と羽入と詩音が入って…綿流し八凶爆闘ぉぉお!!」
赤坂「いやwww久しぶりだね梨花ちゃんwwwwww」
梨花「………。」
公由「えー、と?ゲストの真島組の皆さんです!」
真島「イッヒヒヒヒ!ぶっ飛ばしたるでぇ!!♪今日から~トライやでぇ!!」
谷村「いやはや…流石ですね。」トクトクトク…
桐生「周りの協力もあったからさ。それに…」ゴクッ
谷村「それに…?」
桐生「濡れ衣着せられても、ライバルから攻め込まれても、内部抗争に巻き込まれても、巨大な陰謀に襲われても、ゾンビが出ても…」ゴクゴク
桐生「東城会は…俺達の場所だからな。」
完
大石「」
おもしろかった
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:00:18.17:+pFhGU7D0
お疲れ様です
119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:00:19.01:/uZBTh9aO
終わりです。あとは書き溜めてませんが>>107から別の展開を考えてたのでスレが落ちるまで書いていきます。
121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:05:19.45:dxVhT0OK0
とりあえず乙
引き続き期待
122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:06:15.42:/uZBTh9aO引き続き期待
小此木「三佐、その銃で自分の頭ぁブチ抜いてくれませんか。」
鷹野「な、何よ…これ。」
小此木「トカゲの尻尾って奴です。敗軍の責任で自殺してください。」
鷹野「うっ…そんな…嫌…うう…誰が考えたの…嫌よ、嫌ぁ…。」
??「私と野村さんだよ。」
鷹野「…ぇ……。」
小此木「…誰だ?」
DD「ああ、そう怖がらないでくれ。私の名前はDD。ある研究をしたくて野村さんと契約しててね。」
小此木「何だそれは…聞いてないぞ…。」
DD「この終末作戦が失敗した時に限ってこれが許されたが、まさか本当に覆されたとはね…。」チャキ
パン!
鷹野「うぅっ!!」ドサッ
小此木「おい!何しやがる!」
DD「おや、君は鷹野さんに死んでほしいのではなかったかい?それに今撃ったのは…」
鷹野「はあ…はあ……あああああああああああああああああああああああああああああああ!!」ドガアアン
小此木「なっ!何だこれは…!?」
DD「タナトスだよ、新型の。雛見沢症候群と掛け合わせた凶悪な奴さ…。」
小此木「くそっ!どうなってやがる…!」
DD「名付けるなら…」
鷹野だったもの「オジイチャンノケンキュウハタダシイノ…スクラップチョウフマナイデ…」
DD「疑念体『オニガブチ』…。」
オニガブチ「ウガアアアアア!!」ブン
小此木「ガハっ!!」バキッ
山狗「た、隊長!!」
ドガアアン
魅音「な、何!?」
桐生「おい!すごい音がしたが何事だ!?」
真島「おう、桐生チャンやないけ。」
桐生「真島の兄さん…!」
圭一「あ…あ……何だよ…あれ………」
梨花「は、羽入……あれ、…何…あの怪物…」
羽入「僕も…生まれて初めて見ました……。」
ウガアアア!!
桐生「馬鹿な…!オオイカヅチ…!?」
真島「またかいな。ま、ええわ。考えるのは後や桐生チャン、行くで。」
桐生「ああ…!」
真島「あの番犬とか言う連中が武器持っとんみたいや、借りとこか。」
小此木「あ…ガハッッ……くそ…!」
山狗「隊長!しっかりして下さい!」
小此木「く…!鳳2…インカムを…回せ、野村に…!」
山狗「はい!」
ザザ…ザ…ザザ
小此木「野村…聞こえるか野村!」
野村『はい?何でしょうか?』
小此木「どういうことだ…これは!」
野村『あらあら。ご覧になりましたでしょう?作戦は失敗です。しかし、DDさんの開発したタナトスなら失敗を回避できるのです。』
小此木「馬鹿か…!三佐が今どうなってるか知ってるのか!」
野村『ええ。あの姿が更に広がれば、曲解は生まれますが彼女のスクラップ帳は信憑性を回復しますよ。』
小此木「した所で作戦続行は不可能だ!」
野村『構いませんよ、これだけでも充分政治的アクションになります。素敵じゃないですか、彼女自身が化物になることで伝説が本物になる…うふふ…あはは。』
小此木「狂ってやがる…!」
オニガブチ「ウガアアア!」ブン
山狗「隊長!危ない!」
小此木「くそ…!」
ドン!ドン!ドン!
オニガブチ「イタイイイ!イタイイタイイタイ!」
桐生「くっ…大丈夫か!?」
小此木「っ…ああ…」
真島「こいつ…銃の弾はじくで!」パン!パン!
桐生「まずいな…」
オニガブチ「ウガアアア!!」ブーン、ガシッ
桐生「なっ!離せ…!」
真島「桐生チャン!」バンバンバンバンバン!
オニガブチ「ウガアアア!」グググ…
桐生「うっ……!うぐ…!」
真島「まずい…まずいでこれは…!!」
??「鷹野さん!」
オニガブチ「………。」
富竹「遅くなったね…君を迎えに来たよ。」
オニガブチ「ウガアアア」ブン
桐生「富竹!避けろ!!」
富竹「君は、君がそうだと思っているような悪い人間じゃないんだ。…やり直そう。…今度こそ君の人生を、田無美代子の人生を!」
鷹野?「ウガアアアアあああ…」
DD「馬鹿な…タナトスが…浄化されている…!?」
入江「雛見沢症候群と掛け合わせたからでしょうね。」
DD「!?」
入江「疑心暗鬼を捨て、連帯して生きる…その意識さえあれば発症しません。」
入江「タナトスウイルスもそれに形質転換したのでしょう。」
DD「く…畜生!やはりわけのわからない研究に加担するんじゃなかった!」
あとは桐生さんがDDをボコボコにしてくれました。
終わり
136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:23:31.76:+wbGlJDH0終わり
>>135
おい
137:サブストーリー:2011/12/30(金) 01:27:14.49:/uZBTh9aOおい
桐生「よし、お前らカラオケに連れていってやろう」
遥「おじさんのカラオケはすごいよー」
魅音「雛見沢にカラオケはありません」
桐生「…………」
経験値は当然手に入らなかった
桐生「何…沙都子が虐待?」
魅音「はい…」
桐生「よし、任せろ」
ガッシボカ鉄平は死んだ
桐生「何、圭一が人形を女らしさにかこつけてくれなかった?」
魅音「はい…。」
桐生「よし、任せろ。」
ガッシボカ圭一は人形を手放した
桐生「何、ブロッコリーとカリフラワーがわからない?」
沙都子「はい…」
桐生「よし、任せろ。」
ガッシボカ沙都子はブロッコリーとカリフラワーを腹一杯食べた
すみませんもう寝ます。自分でも何書いてるかわかりません。
これを読んだあなた、どうか龍が如くを1~OTE、クロヒョウまでプレイして下さい。それだけが私の望みです
142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/30(金) 01:50:14.14:1T9bWwfaiこれを読んだあなた、どうか龍が如くを1~OTE、クロヒョウまでプレイして下さい。それだけが私の望みです
おつ!
143: 忍法帖【Lv=19,xxxPT】 :2011/12/30(金) 01:53:56.83:T4b63Afb0
中々面白かったぜ!乙!
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脳内再生余裕のメンツばっかりやなぁ……