ソーニャ「だろ?」
やすな「お言葉を返すようだけど、それはこっちに台詞だよ」
ソーニャ「あ?」
やすな「ソーニャちゃんも友達いないじゃーん!!」
ソーニャ「……」
やすな「やるか!?」
ソーニャ「いや、どうでもいい」
やすな「あれ?」
ソーニャ「ふん……」
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3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:05:59.32:54r66SPD0
やすな「ソーニャちゃん」
ソーニャ「なんだ?」
やすな「お弁当たべよ」
ソーニャ「私、今日は他の友達と食べるから」
やすな「え……」
ソーニャ「じゃあな」
やすな「またまたー!!ソーニャちゃんのジョークは全くおもしろくないんだからぁ!」
ソーニャ「……」
やすな「……」
ソーニャ「バイバイ」
やすな「ま、まって……」
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:08:36.91:54r66SPD0
ソーニャ「なんだ?」
やすな「あぎりさんでしょ?あぎりさんなんだよね?」
ソーニャ「違うけど」
やすな「うっそだー!!ソーニャちゃんが他の子と話しているとこなんてみたことないしー!!」
ソーニャ「……どけ」
やすな「だから、そんな空想友達とかやめようよ。ソーニャちゃんが哀れに見えてくるから」
ソーニャ「……」
やすな「さ、わたしと―――」
ソーニャ「……」スタスタ
やすな「あ、あれ……」
ソーニャ「私の友達はお前だけじゃない」
やすな「ソーニャちゃん……」
ソーニャ「一緒にすんな」
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:11:23.46:54r66SPD0
やすな「いーもん!!いーもん!!別に一人でもいいしー!!!」
やすな「ソーニャちゃんのアホー!!バカー!!」
やすな「ツンデレー!!!」
やすな「……」
やすな「よいしょ……」
やすな「今日のお弁当はなにかなー?!」
やすな「あける瞬間が一番ドキドキするんだよねー」
やすな「あけるよー!!あけちゃうよー!!」
やすな「はい!あけたー!!!」パカッ
やすな「わぁお!!今日はからあげべんとうだよー!!!」
やすな「すっごーい!!いただきまーす!!!」
やすな「おいしいー!!!」
やすな「何個でもいけるー!!!」
やすな「美味しい!!おいしい!!!」
やすな「……」
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:15:03.93:54r66SPD0
やすな「ご馳走様」
ソーニャ「……」トコトコ
やすな「あ、ソーニャちゃん。おかえり!!!じゃあ、昼休み恒例になりつつある『あぎりさんに会おうのコーナー』だよぉ!」
ソーニャ「そんなコーナーがいつできた?」
やすな「さ、いこうよ!!」
ソーニャ「うるさい。いくなら一人で行けよ」
やすな「なんで?ねえ、なんで!?」
ソーニャ「ちょっと用事」
やすな「あ、わかった!!お仕事でしょ!?やめなよぉ!!」
ソーニャ「……」
やすな「ねえねえ。殺し屋なんて流行らないしぃ」
ソーニャ「いいから一人でいけよ。私はいけない」
やすな「……あ、あとで一緒にいきたいっていっても遅いんだからー!!!」
ソーニャ「言うかよ」
やすな「べーっだ!!」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:18:38.81:54r66SPD0
ソーニャ「……」スタスタ
やすな(用事とか絶対に嘘だ……!!)
やすな(私のストーキング能力をフル稼働させて後を……)
やすな「あれ……いない!?」
やすな「ソーニャちゃん!!ソーニャちゃん!!どこー!!」
ソーニャ「おい」グキィ
やすな「おぉぉぉ!!!!いたぃ!!!その関節はそちらに曲がりませんからぁ!!!」
ソーニャ「尾行する気、ないだろ?」
やすな「あるよぉ!!もう10ガロンぐらいあるよ!!」
ソーニャ「そうか。ま、別につけてもいい。本当に用事だから」
やすな「じゃあ、お言葉に甘えて……後をつけさせてもらいます」ギュゥゥ
ソーニャ「はなれろ!!!」ドガァ
やすな「あん!!」
ソーニャ「ったく」
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:22:29.17:54r66SPD0
ソーニャ「……」スタスタ
やすな(どこに向かっているのか……)
ソーニャ「……失礼します」ガラッ
やすな(職員室に……)
やすな(どれどれ……?)
ソーニャ「―――」
先生「―――」
生徒「―――」
やすな(なんか話してる……)
やすな(なんだろう……きこえない……)
あぎり「なにしてるんですかぁ~?」
やすな「おぉぉ!?あぎりさん!!」
あぎり「ん~?」
やすな「あのえっと……」
あぎり「わかりましたぁ~。ソーニャの素行調査ですねぇ~?」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:26:37.95:54r66SPD0
やすな「え、ええ!!まさにその通りです!!」
あぎり「じゃあ……はいこれ」
やすな「これは?」
あぎり「ソーニャの通信簿です」
やすな「え?」
あぎり「全項目五段階評価になってます。愛嬌・服装・授業態度・交友関係。これらを全て評価したときソーニャが丸裸になりま~す」
やすな「なるほど」
あぎり「これぞ忍法他人評価のじゅつぅ~」
やすな「おぉ!!」
あぎり「一冊500円でぇす」
やすな「お金……取るんですね」
あぎり「デザイン料が結構かかってますから」
やすな「そうですか……では、これで」
あぎり「まいどぉ」
やすな(よし……ソーニャちゃんを徹底的に調査してやる……!!)
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:30:17.29:54r66SPD0
ソーニャ「失礼しました」
やすな(ふふ……まずは愛嬌から調べるとしますか)
やすな(ソーニャちゃんは正直超絶無愛想だから……0でもいいと思うけど)
ソーニャ「……あ」
生徒「ソーニャ、どうしたの?」
やすな(ちゃんす!!)
ソーニャ「ちょっと先生に呼ばれて」
生徒「あ。わかった。この前の委員会のやつでしょ?」
ソーニャ「そうそう。全く、しつこいんだよなぁ」
生徒「でも、意見を出したのはソーニャだし」
ソーニャ「あはは。確かに」
やすな(あれ……笑ってる……)
やすな(しかもソーニャちゃんが委員会!?)
やすな「ソーニャちゃん!!!そんな話、知らないよぉ!!!」
ソーニャ「あ?」
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:33:40.58:54r66SPD0
やすな「しかもなにさ!!そんな媚びうるようにわらってさぁ!!!」
ソーニャ「何を言ってる?」
やすな「そんな可愛い笑顔されたら五段階評価なのに10ぐらいあげたくなるじゃん!!!」
ソーニャ「意味分からん」
やすな「なんでよぉ!!私と話してるときは殆ど……つーか、一切笑わないのにぃ!!!」
ソーニャ「そりゃそうだ」
やすな「え……」
ソーニャ「だって、やすなが私をイラつかせるからな」
やすな「……」
ソーニャ「笑うところなんてどこにあった?言ってみろ」
やすな「いっぱいあったよぉ!!!」
ソーニャ「ねーよ」
やすな「……」ウルウル
ソーニャ「……」
やすな「ソーニャちゃんのばかぁぁ!!!!」ダダダッ
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:36:41.80:54r66SPD0
教室
やすな「……」カキカキ
やすな「ソーニャちゃんの愛嬌……10っと」
やすな「あ……レーダーチャートもあるんだ……大幅にはみ出すけどいっか……」カキカキ
やすな「よし」
やすな「次は……服装かぁ」
やすな「……」
ソーニャ「……つかれた」ガタッ
やすな「ソーニャちゃん、立って」
ソーニャ「今、座ったばかりだ」
やすな「いいから立って!!」
ソーニャ「やだよ」
やすな「なんで!?」
ソーニャ「立つ理由がない」
やすな「私には立たせる理由があるの!!」
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:40:25.69:54r66SPD0
ソーニャ「それはやすなの言い分だろ?私が従うわけないって分からないか?」
やすな「じゃあ、そのままでいいよ」ゴソゴソ
ソーニャ「なんだ……お前……?」
やすな「ちょっと失礼……」ペラッ
ソーニャ「おまえ!!!」
やすな「ソーニャちゃんのパンツ……意外とこども―――」
ソーニャ「ヘンタイかっ!!!」ドガァ
やすな「がぎぃ!?!?」
ソーニャ「全く……とんでもないな」
やすな「あごが!!あごがぁ!!!われる!!!われたぁ!!!これ、われたよ!!!」
ソーニャ「割れてないから安心しろ」
やすな「うぅ……」
やすな「じゃあ、次はブラを……」
ソーニャ「死にたいならそういえ。楽にしてやるよ」
やすな「ブラジャーも見ないと服装チェックできないじゃん!!!」
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:44:46.89:54r66SPD0
ソーニャ「……」
やすな「お願いします!!見せてください!!!」
ソーニャ「耳かせ」
やすな「え、なになに?」
ソーニャ「わぁぁぁ!!!!!!」
やすな「きゃぴ!?!?!」
ソーニャ「アホか……」
やすな「おぉぉ……耳がキーンてする……」
ソーニャ「……」
やすな「わかったぁ!!ソーニャちゃん、ブラしてないでしょ!?」
ソーニャ「……」
やすな「そーなんだ。そーなんだ。ふへへへへ」
ソーニャ「……」グイッ
やすな「暴力反対宣言!!!」
ソーニャ「私の友人に変態はいらない。それ以上言うなら絶交だぞ」
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:46:55.90:54r66SPD0
やすな「……ごめん」
ソーニャ「……」
やすな「ごめんね……」
ソーニャ「もういい」
やすな「……」
やすな「……」カキカキ
やすな「ソーニャちゃんの服装は5でいいよね……」
やすな「あ、でもパンツは高校生って感じじゃなかったから……4でいいや」カキカキ
やすな「次は授業態度か……」
ソーニャ「……」
やすな「……」
やすな「……いつも真面目に受けてるし」
やすな「……5でいいや」カキカキ
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:49:32.69:54r66SPD0
やすな「ついに最後の項目かぁ……交友関係……!!」
やすな「これはもうあれだよね。確実に1以下だ」
ソーニャ「……あ、おい」
生徒「どうしたの?」
ソーニャ「これ、借りてたCD。結構良かった」
生徒「だよねー!!」
ソーニャ「私は2曲目が気に入った」
生徒「私も2曲目好きなんだー」
ソーニャ「そうか」
やすな「……」
ソーニャ「なんだよ?」
やすな「べ、べつに羨ましいとかおもってないからぁ!!!」
ソーニャ「知らん」
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:53:44.65:54r66SPD0
放課後
男子「あ、いたいた」
ソーニャ「なんだ?」
男子「ちょっといいか?」
ソーニャ「いいけど……この前の話なら断ったはずだ」
男子「ど、どうしても駄目か……?」
ソーニャ「悪い」
男子「……そうだよな。ソーニャ美人だし……もう彼氏ぐらいいるよな……」
ソーニャ「そうじゃない……」
男子「じゃあ……」タタタッ
やすな「ソーニャちゃん……今の人は?」
ソーニャ「三日前に私に付き合ってくれって言ってきたんだよ」
やすな「告白されたの!?」
ソーニャ「でも、私は殺し屋だから恋人とかは邪魔なだけだな。友人も本当はいらないぐらいだ」
やすな「ソーニャちゃんが大人の階段をうなぎ上りしていく……!!!」
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 04:56:43.04:54r66SPD0
ソーニャ「……」スタスタ
生徒「ソーニャ!!」
ソーニャ「どうした?」
生徒「この前の話しなんだけど」
ソーニャ「部活の助っ人か。いいけど、ギャラはもらうからな」
生徒「いいよ!アイスバー一本でいい?」
ソーニャ「……まあ、いいか」
生徒「ありがとう!!」
ソーニャ「他の部員にもよろしくな」
生徒「みんな、ソーニャがくるの楽しみにしてるから!!」
ソーニャ「ああ」
やすな「……」
やすな「ソーニャちゃん!!!」
ソーニャ「なんだよ?」
やすな「友人はいらんキリッってしてたのに!!!いっぱいいるじゃん!!どういうこと!?」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:00:43.93:54r66SPD0
ソーニャ「一般の学生として生活するにはそれなりに交友関係がないと怪しまれるからな」
やすな「……」
ソーニャ「学生ならある程度は顔を広げてないと」
やすな「顔なんてひろげても不細工になるだけだよー!!!」ムニー
ソーニャ「……」
やすな「……」ムニー
ソーニャ「じゃあな」
やすな「これじゃあ五段階で20くらいあげなきゃならないよ!!どうすんの!?」
ソーニャ「……」スタスタ
やすな「ソーニャちゃんの八方美人!!!」
やすな「みんなに愛されろちくしょーめ!!!」
やすな「……交友関係……20っと」カキカキ
やすな「レーダーチャート……これもはみ出すなぁ」カキカキ
やすな「できたぁー!!」
やすな「―――ソーニャちゃんの完璧超美人め!!!!」ビターン!!
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:05:17.51:54r66SPD0
あぎり「できましたかぁ?」
やすな「あぎりさん……一応……」
あぎり「どれどれ……?あらぁ?すごい……五段階評価と天元突破しちゃってますぅ」
やすな「そうなんです……ソーニャちゃんってすごいんですね」
あぎり「ソーニャは基本的に手を抜かないからぁ」
やすな「はぁ……私、すごい人と友達だったんだぁ」
あぎり「でもぉ、ソーニャはそう思ってないとおもいますよ」
やすな「え?」
あぎり「ソーニャの交友関係は全て上辺のつきあいですからぁ」
やすな「……」
あぎり「それではぁ」
やすな「そっか……」
やすな「友達って思ってるの……周囲だけで……ソーニャちゃんはなんとも思ってないんだ……」
やすな「私も……そうなんだ……」
やすな「……友達じゃないんだ、私」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:07:41.31:54r66SPD0
翌日
やすな「……」ガタッ
ソーニャ「……」
やすな「はぁ……」
ソーニャ「やすな、おはよう」
やすな「……うん。おはよう、ソーニャちゃん」
ソーニャ「お前が元気ないと不気味だな」
やすな「そう?私は元気だよ?」
ソーニャ「ふーん」
やすな「……」
ソーニャ「……」
ソーニャ「静かだな」
やすな「そうだね」
ソーニャ「ま、いいけど」
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:10:25.96:54r66SPD0
昼休み
やすな「……」ガタッ
ソーニャ「どこいくんだ?」
やすな「あぎりさんとお弁当食べてくる……」
ソーニャ「ふーん……」
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……なんだ、あいつ?」
やすな「はぁ……」
やすな「もうソーニャちゃんとまともにお話できる気がしない……」
やすな「……」
あぎり「……」トコトコ
やすな「あぎりさ―――」
生徒「あぎりー!!購買いこ!!」
あぎり「はぁい」
やすな「そうだよね……あぎりさんも友達ぐらいいるよね……」
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:12:59.51:54r66SPD0
やすな「……どこで食べよう……」
やすな「……」キョロキョロ
やすな「教室には戻りにくいし……」
やすな「……」
やすな「……」トコトコ
やすな「ここしかないかな……」
やすな「……」ガチャ
やすな「いただきます……」
やすな「……」パクパク
やすな「……トイレでごはんなんて……はじめて……」ポロポロ
やすな「うぅ……」
やすな「……おいしくないなぁ」
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:15:26.36:54r66SPD0
教室
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……おかえり」
やすな「うん」ガタッ
ソーニャ「……」
やすな「……なにかな?」
ソーニャ「いや、どこで飯食ってたんだ?」
やすな「だから、あぎりさんと―――」
ソーニャ「あいつなら、私と一緒に食べてたぞ?」
やすな「?!」
ソーニャ「やすな……?」
やすな「……ど、どこでもいいでしょ。ソーニャちゃんには関係ないよ」
ソーニャ「ま、確かに」
やすな「……」
ソーニャ「次は数学か……。準備しとこ」
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:19:04.02:54r66SPD0
放課後
ソーニャ「やすな、かえ―――」
やすな「ば、ばいばい、ソーニャちゃん!!」
ソーニャ「あ、おい!!」
ソーニャ「……」
ソーニャ「なんだよ……もう……」
あぎり「あらら~ソーニャ、ひとりー?」
ソーニャ「そうだけど?」
あぎり「……ふふ」
ソーニャ「なんだよ?」
あぎり「忍法で貴女の心を覗き見~」
ソーニャ「やめろ。気持ち悪い」
あぎり「そうですか」
ソーニャ「じゃあな」
あぎり「はぁーい」
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:21:32.28:54r66SPD0
翌日
ソーニャ「……」
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「おはよ」
やすな「うん。おはよ」
ソーニャ「……」
やすな「……」ガタッ
ソーニャ「なんかあったのかよ?」
やすな「なにもないよ」
ソーニャ「昨日から様子が変だぞ。また、つまらんことでも画策してるんじゃないだろうな?」
やすな「……」
ソーニャ「どうなんだ?」
やすな「……してないよ」
ソーニャ「そ、そうか……なら、いいんだ」
やすな「……」
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:24:13.24:54r66SPD0
昼休み
やすな(今日もトイレにいこう……)
ソーニャ「あ、おい―――」
生徒「ソーニャ!!」
ソーニャ「え?」
生徒「助っ人のことなんだけど」
ソーニャ「あ、えと……いまは……」
やすな(いいなぁ……色んな人に頼られて……)
やすな(考えてみたら私……ソーニャちゃんばっかりと話してたし……当然だよね……)
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「あ……」
生徒「あの……取り込み中だった?」
ソーニャ「あ、ううん。そうでもない」
生徒「ならいいんだけど……」
ソーニャ「やすな……」
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:27:07.13:54r66SPD0
放課後
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「やすな」
やすな「なに?」
ソーニャ「……なにかあったんだろ?」
やすな「ないよ」
ソーニャ「嘘付け。お前がそんな四六時中俯いてるのはおかしい」
やすな「……」
ソーニャ「話せよ。友達だろ?」
やすな「……!?」
ソーニャ「ほら、言いにくいなら帰りながらでも―――」
やすな「そんなことちっともおもってないくせに!!!!」
ソーニャ「な……なんだよ!!私は心配していってるんだぞ!!」
やすな「うそつき!!!」
ソーニャ「お前……その冗談は全然面白くないぞ……」
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:30:03.70:54r66SPD0
やすな「だって、ソーニャちゃん友達なんて本当はいらないんでしょ?!」
ソーニャ「それは……」
やすな「学生として怪しまれないようにしてるだけなんでしょ!?」
ソーニャ「……」
やすな「そんなこと聞いたら……普通にできないよ!!」
ソーニャ「言い方が悪かったな……あれは―――」
やすな「バイバイ!!」ダダッ
ソーニャ「やすな!!おい!!!」
ソーニャ「まて!!!」ガシッ!!
やすな「離して!!」ドンッ!!
ソーニャ「……!?」
やすな「あ……ごめん……」
ソーニャ「もういい……じゃあな」
やすな「あ……」
やすな「……」
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:33:30.97:54r66SPD0
あぎり「あらぁ~喧嘩ですかぁ~?」
やすな「あぎりさん……」
あぎり「珍しいですねぇ。ああいう別れ方は」
やすな「……」
あぎり「忍法仲直りセットはいりますかぁ?」
やすな「いりません……」
あぎり「そうですか。ざんねん」
やすな「さようなら……」トボトボ
あぎり「……」
あぎり(私が余計なこと言った所為かしら……)
あぎり(だとしたら、何とかしないと……)
あぎり「うーん……」
あぎり「思いつくまで時間がかかりそうですねぇ」
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:36:24.57:54r66SPD0
翌日
ソーニャ「あ……」
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「ふん……」
やすな「……」ガタッ
ソーニャ「……」
やすな(謝らないと……。ソーニャちゃんと突き飛ばしたこと……謝らないと……)
やすな「……あ、あの」
ソーニャ「……」
やすな「……」
生徒「ソーニャ!いるー?!」
ソーニャ「おー」
生徒「ちょっときてー」
ソーニャ「わかった」スタスタ
やすな「あ……はぁ……」
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:39:01.43:54r66SPD0
昼休み
やすな「……」ガタッ
ソーニャ「……おい」
やすな「……」
ソーニャ「……どこで食べるんだよ」
やすな「ど、どこでもいいでしょ……」
ソーニャ「……まぁな」
やすな「友達じゃ……ないもんね……どうでもいいよね……」
ソーニャ「おまえ!!!」
やすな「な、なに……本当のことでしょ……」
ソーニャ「……好きにしろよ!!」
やすな「するもん!!!」
ソーニャ「バカやすな……!!」
ソーニャ「くそ……」
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:42:09.02:54r66SPD0
放課後
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……」
ソーニャ(声をかけなきゃ……このままじゃあ……)
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……っ」
ソーニャ(声をかけるだけなのに……)
ソーニャ「……ちっ!」
あぎり「あれてますねー?」
ソーニャ「あれてねーよ……!!」
あぎり「仲直りセットいりますー?500円で―――」
ソーニャ「いらん……!うせろ……!」
あぎり「じゃあ、自力で仲直りできるんですねぇ?」
ソーニャ「……別に友達とかいらないから」
あぎり「そうですかぁ……」
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:46:33.31:54r66SPD0
翌日
ソーニャ「……」
やすな「……」
「あの二人どうしたんだろう……?」
「なんか最近、あんまり喋ってないよな」
「喧嘩でもしたんじゃない?」
「この前、大声でなんかいってたしな」
「心配だよね」
ソーニャ(くそ……聞こえるようにヒソヒソ話してんじゃなねえよ……)
やすな(謝らないと……でも……謝っても……別に友達じゃないし……)
ソーニャ「……」
やすな「……はぁ」
ソーニャ(そのうち、やすなからなんか言ってくるだろ……多分)
やすな(もうこのままでもいいかな……どうせ、もうすぐ席替えだし……)
ソーニャ・やすな「はぁ……」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:50:07.30:54r66SPD0
翌日 通学路
ソーニャ「……ん?」
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……」スタスタスタ
やすな「あ……」
ソーニャ(前を歩けばやすながいつものように触れてくるはず)
ソーニャ(そのときに関節極めないで……)
ソーニャ『やすな……お前は私の唯一の友達なんだ!!』
やすな『ソーニャちゃん……すきっ』
ソーニャ(やすなは単純だからこうなるはずだ……!!)
ソーニャ「……」スタスタ
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……」
ソーニャ(なんで触れてこないんだよ……!!)
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:53:42.89:54r66SPD0
教室
ソーニャ「……」
やすな「……」ゴソゴソ
ソーニャ「……」チラッ
やすな「……」カキカキ
ソーニャ(宿題か……?)
やすな「……」カキカキ
やすな(ごめん、ソーニャちゃん。今まで通り友達でいてください……)
やすな(こんなんじゃ駄目だ……)
やすな「……」カキカキ
やすな(だーいすき、ソーニャちゃーん!!)
やすな(謝ってないし……だめ……!!)
やすな「はぁ……」カキカキ
ソーニャ(真剣だな……)
ソーニャ(声、かけられない……)
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 05:56:51.04:54r66SPD0
昼休み
ソーニャ「……」
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……お、おい、や、やすな……」
やすな「……なに?」
ソーニャ「一人で食べても……お、美味しくないだろ……?」
やすな「……」
ソーニャ「……」
やすな「一人で食べる……」
ソーニャ「なんでだよ……」
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……」
ソーニャ「もう!!!しるかぁ!!!」
「ソーニャ……あれてるなぁ」
「怖いよな」
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:00:22.35:54r66SPD0
あぎり「ストップです」
やすな「あぎりさん……」
あぎり「折角、ソーニャが歩み寄ってくれたのに、それは酷いとおもいますぅ」
やすな「……」
あぎり「ほら、戻りましょう?」
やすな「でも……私は友達じゃないし……ソーニャちゃんもきっと……ただ体裁を保ちたいだけ……」
あぎり「本気でそうおもってますぅ?」
やすな「え……」
あぎり「……」
やすな「お、思ってますよ……だって、ソーニャちゃんが言ってたし……」
あぎり「……そうですか」
やすな「……」
あぎり「なら、もうなにもいいませーん」
やすな「それじゃあ……」トボトボ
あぎり「はぁ……」
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:02:44.83:54r66SPD0
ソーニャ「……」モグモグ
あぎり「ソーニャ」
ソーニャ「なんだよ?」
あぎり「仲直りセットいりますぅ?」
ソーニャ「いらん」
あぎり「でも、あげますぅ」
ソーニャ「いらないっていってるだろ!!」
あぎり「どうぞ」
ソーニャ「な、なんだよ……これ……?」
あぎり「ソーニャ通信簿です」
ソーニャ「はぁ?」
あぎり「ふふ……では、さようなら」
ソーニャ「お、おい……!!」
ソーニャ「……なんだよ、これ……」
ソーニャ「……」ペラッ
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:06:30.19:54r66SPD0
トイレ
やすな「ごめんね……ソーニャちゃん……」
やすな「ごめんね……」ポロポロ
やすな「これだけなのに……これだけなのに……」
やすな「なんで言えないんだろ……」
ソーニャ「……トイレでご飯か」
やすな「!?」
ソーニャ「交友関係は0でいいか?」
やすな「……」
ソーニャ「……いや、違うか」
やすな「え?」
ソーニャ「私がいるから1か」
やすな「……何のよう?」
ソーニャ「お前の通信簿、つけることにした。あぎりが私とお前の通信簿渡してきたからな」
やすな「……」
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:10:00.68:54r66SPD0
ソーニャ「次は……服装か……」
やすな「……」
ソーニャ「ま、いつも乱れてはいないから5だな」
やすな「……やめてよ」
ソーニャ「授業態度は……寝てることが多いし2かな」
やすな「やめて……」
ソーニャ「うわぁ、ひっでぇ。なんだこりゃ」
やすな「やめてよ!!!」
ソーニャ「……」
やすな「……」
ソーニャ「んじゃ、お前の通信簿渡すわ。ドアの下から渡すぞ?」
やすな「……」
ソーニャ「置いとくから。じゃあな」
やすな「……」
やすな「……」ペラッ
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:14:43.98:54r66SPD0
廊下
ソーニャ「天才美人です、か。……なんてこと書いてんだ」
ソーニャ「やっぱ、あいつバカだな……」
ソーニャ「レーダーチャートも突き抜けてるのがふたつもあるし……」
ソーニャ「ほんとに……」
やすな「ソーニャちゃん!!」
ソーニャ「……」
やすな「な、なにこれ……」
ソーニャ「あ?客観的に見てもお前の成績なんてそんなもんだろ」
やすな「……なんで愛嬌が……100もあるの?」
ソーニャ「それは……ほら……あの……」
やすな「……」
ソーニャ「……お前のバカな笑顔……はそれだけのもんだと思うからで……」
やすな「ソーニャ……ちゃ、ん……」ポロポロ
ソーニャ「な、泣くなよ……おい。別にバカにはしてないぞ……」オロオロ
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:18:34.21:Ok9mGZuAO
やすな「うぅ……ぐすっ……!!」ゴシゴシ
ソーニャ「お前も私の愛嬌、突き抜けてるじゃないか」
やすな「だって……ソーニャちゃん……笑うとかわいいんだもん……!!」
ソーニャ「そ、そうか……」
やすな「なんで私には笑ってくれないの……?」
ソーニャ「それは……やすながいつもむかつくこと言うからだろ……」
やすな「友達じゃないから……?」
ソーニャ「違う!!」
やすな「……!?」
ソーニャ「あ……えと……友達だから……」
やすな「え……?」
ソーニャ「友達に決まってるだろ……。なんで信頼できないやつに素性を話さなきゃならないんだよ……バカ……」
やすな「ソーニャちゃん……ソーニャちゃぁぁん……」ポロポロ
ソーニャ「だ、だから、なくなって……おい……」オロオロ
やすな「ごめん……ご、めんね……わたし……ひどいこといっぱい……してたのに……ごめんね……」ポロポロ
82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:24:08.12:54r66SPD0
ソーニャ「いや……私も酷いこと言ったよな……」
やすな「うぅ……」ゴシゴシ
ソーニャ「なんか友達いないっていわれて……なんか頭にきて……嫌なこといったよな」
やすな「ううん……だって本当のことだもん……」
ソーニャ「違う」
やすな「え?」
ソーニャ「私のことをずっと気にかけてくれてたからだろ?」
やすな「それは……」
ソーニャ「お前だけだったよ。上辺だけの付き合いでよかったのに、あしらっても深く突っ込んでこようとするのは」
やすな「それはソーニャちゃんと仲良くなりたかったからで……」
ソーニャ「それが嬉しかったんだよ」
ソーニャ「だから、こいつだけは本当に友達でありたいって思ったんだ」
やすな「ソーニャちゃん……」
ソーニャ「ほ、ほら!!もうトイレで飯とか食うな!!教室で、私の隣で食え!!いいな!!」
やすな「うんっ!」
83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:26:56.60:54r66SPD0
教室
やすな「ソーニャちゃん……これ、いる?」
ソーニャ「いいよ。食えよ」
やすな「いいから、食べてよ」
ソーニャ「はいはい……あーん」
やすな「え?」
ソーニャ「あ……パンの上にのせてくれ……」
やすな「あはは、いいよ。はい、あーんして」
ソーニャ「い、いや……なんか意識すると恥ずかしい……」
やすな「あーん」
ソーニャ「あ、あーん……」
やすな「はい」
ソーニャ「……うん、うまいな」
やすな「えへへ」
ソーニャ「ふん……」
86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:30:19.38:54r66SPD0
放課後 通学路
ソーニャ「……やすな」
やすな「なに?」
ソーニャ「私は……友達だと思ってる……」
やすな「私は親友だと思ってるよ?」
ソーニャ「……そうか。なら、私も親友だと思うことにする」
やすな「むー……親友だと思う、の?」
ソーニャ「うるさいなぁ!!親友だ!!文句あるか!!」
やすな「……ない!!」
ソーニャ「……ったく」
やすな「ソーニャちゃーん!!アイス買ってかえろうよぉ!!」ギュゥゥ
ソーニャ「ふん!!!」グキィィ
やすな「あん!!!いたい!!!いたいよ!!!ソーニャちゃん!!!」
ソーニャ「いい加減、触れようとするな」
やすな「別にいいじゃないのー!!!」
88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:34:02.20:54r66SPD0
ソーニャ「……それもそうだな」
やすな「え?」
ソーニャ「ほら、手ぐらいなら」
やすな「やったぁ!!」
ソーニャ「お前は本当にバカだな」ギュッ
やすな「バカでいいよーだ!」ギュッ
ソーニャ「……」
やすな「こうしてソーニャちゃんと手を握れるなら馬鹿でいいもん……」
ソーニャ「はいはい」
やすな「えへへ。ほら、ソーニャちゃんもスマイル!スマイル!!」
ソーニャ「やだよ……」
やすな「じゃあ……ひっひっひっひ」
ソーニャ「脇に触れようとすんなぁ!!」グキィィ
やすな「いたい!!!指がマッチ棒みたいに折れちゃうからぁ!!!」
ソーニャ「ふん……!!」
90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:36:30.18:54r66SPD0
翌日 通学路
やすな「あ……ソーニャちゃん!」ギュゥ
ソーニャ「なんだ、やすなか」ギュゥ
やすな「……」
ソーニャ「なんだ?」
やすな「手は繋いでくれるんだ……」
ソーニャ「まあな」
やすな「……」
ソーニャ「なんだよ?」
やすな「ううん!!なんでもなーい!!」
ソーニャ「……」
やすな「ねえねえ!!昨日、刑事ドラマみたんだよね!!」
ソーニャ「それで?」
やすな「私、刑事になろうと思うんだ!!」
ソーニャ「あーはいはい。がんばれ」
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:40:58.02:54r66SPD0
教室
あぎり「あら~二人とも、仲良くなりましたねー」
ソーニャ「ああ……」
やすな「あぎりさんの仲直りセットのおかげです!!」
あぎり「それはよかったぁわぁ~」
ソーニャ「……ま、感謝はしてやる」
あぎり「ふふふ~、ただの遊び道具が役に立ってよかったですぅ~」
ソーニャ「……なんていった?」
あぎり「だからぁ~、通信簿はただの遊び道具のつもりで提供をしたんですよね~」
ソーニャ「単なる思い付きかよ!!!」
あぎり「あらぁ。口がすべったぁ。忍法隠れ蓑のじゅつぅ~」ダダダッ
ソーニャ「まて!!」
やすな「ソーニャちゃん、もういいじゃない」
ソーニャ「……まぁな」
やすな「ほら、もうすぐ授業始まるよ?」
95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:44:25.15:54r66SPD0
昼休み
やすな「ソーニャちゃん、ごはんは!?」
ソーニャ「今から買いに行く」
やすな「ふふ……はい!!」
ソーニャ「なんだ、それ?」
やすな「お手製の焼きそばパンだよ!!どーだ!!感謝しろ!!」
ソーニャ「いただきます……」モグモグ
やすな「はやっ!?」
ソーニャ「……まずい」
やすな「えぇぇぇ!?!?ひどいぃぃ!!!」
ソーニャ「普通に買いにいく」
やすな「ソーニャちゃん、ひどいよぉぉ!!」
ソーニャ「また明日も頼むぞ」
やすな「……ソーニャちゃん……」
ソーニャ「作ってきたら食ってやる。もったいないからな」
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:49:25.70:54r66SPD0
放課後 通学路
やすな「明日も作ってくるからね!!」ギュゥ
ソーニャ「はいはい」ギュゥ
やすな「えへへ……」
ソーニャ「なんだよ、気持ち悪いな」
やすな「ソーニャちゃん、大好き!!」
ソーニャ「……そうか」
やすな「嬉しい?ねえ?嬉しい?」
ソーニャ「うぜえよ」
やすな「てれかくしー?」
ソーニャ「うぜえ」グキィィ
やすな「いたぁ!!!!いたぁ!!!!関節が変な方向にまがってますよぉぉ!!!!」
ソーニャ「―――私も大好きだよ、やすな」
やすな「―――ソーニャちゃぁぁぁぁん!!!!」
ソーニャ「あーうぜえ。ほんとにうぜえな……私の親友は……」
おしまい。
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:50:52.92:J4xPYly20
やすな「ソーニャちゃん」
ソーニャ「なんだ?」
やすな「お弁当たべよ」
ソーニャ「私、今日は他の友達と食べるから」
やすな「え……」
ソーニャ「じゃあな」
やすな「またまたー!!ソーニャちゃんのジョークは全くおもしろくないんだからぁ!」
ソーニャ「……」
やすな「……」
ソーニャ「バイバイ」
やすな「ま、まって……」
ソーニャ「なんだ?」
やすな「あぎりさんでしょ?あぎりさんなんだよね?」
ソーニャ「違うけど」
やすな「うっそだー!!ソーニャちゃんが他の子と話しているとこなんてみたことないしー!!」
ソーニャ「……どけ」
やすな「だから、そんな空想友達とかやめようよ。ソーニャちゃんが哀れに見えてくるから」
ソーニャ「……」
やすな「さ、わたしと―――」
ソーニャ「……」スタスタ
やすな「あ、あれ……」
ソーニャ「私の友達はお前だけじゃない」
やすな「ソーニャちゃん……」
ソーニャ「一緒にすんな」
やすな「いーもん!!いーもん!!別に一人でもいいしー!!!」
やすな「ソーニャちゃんのアホー!!バカー!!」
やすな「ツンデレー!!!」
やすな「……」
やすな「よいしょ……」
やすな「今日のお弁当はなにかなー?!」
やすな「あける瞬間が一番ドキドキするんだよねー」
やすな「あけるよー!!あけちゃうよー!!」
やすな「はい!あけたー!!!」パカッ
やすな「わぁお!!今日はからあげべんとうだよー!!!」
やすな「すっごーい!!いただきまーす!!!」
やすな「おいしいー!!!」
やすな「何個でもいけるー!!!」
やすな「美味しい!!おいしい!!!」
やすな「……」
やすな「ご馳走様」
ソーニャ「……」トコトコ
やすな「あ、ソーニャちゃん。おかえり!!!じゃあ、昼休み恒例になりつつある『あぎりさんに会おうのコーナー』だよぉ!」
ソーニャ「そんなコーナーがいつできた?」
やすな「さ、いこうよ!!」
ソーニャ「うるさい。いくなら一人で行けよ」
やすな「なんで?ねえ、なんで!?」
ソーニャ「ちょっと用事」
やすな「あ、わかった!!お仕事でしょ!?やめなよぉ!!」
ソーニャ「……」
やすな「ねえねえ。殺し屋なんて流行らないしぃ」
ソーニャ「いいから一人でいけよ。私はいけない」
やすな「……あ、あとで一緒にいきたいっていっても遅いんだからー!!!」
ソーニャ「言うかよ」
やすな「べーっだ!!」
ソーニャ「……」スタスタ
やすな(用事とか絶対に嘘だ……!!)
やすな(私のストーキング能力をフル稼働させて後を……)
やすな「あれ……いない!?」
やすな「ソーニャちゃん!!ソーニャちゃん!!どこー!!」
ソーニャ「おい」グキィ
やすな「おぉぉぉ!!!!いたぃ!!!その関節はそちらに曲がりませんからぁ!!!」
ソーニャ「尾行する気、ないだろ?」
やすな「あるよぉ!!もう10ガロンぐらいあるよ!!」
ソーニャ「そうか。ま、別につけてもいい。本当に用事だから」
やすな「じゃあ、お言葉に甘えて……後をつけさせてもらいます」ギュゥゥ
ソーニャ「はなれろ!!!」ドガァ
やすな「あん!!」
ソーニャ「ったく」
ソーニャ「……」スタスタ
やすな(どこに向かっているのか……)
ソーニャ「……失礼します」ガラッ
やすな(職員室に……)
やすな(どれどれ……?)
ソーニャ「―――」
先生「―――」
生徒「―――」
やすな(なんか話してる……)
やすな(なんだろう……きこえない……)
あぎり「なにしてるんですかぁ~?」
やすな「おぉぉ!?あぎりさん!!」
あぎり「ん~?」
やすな「あのえっと……」
あぎり「わかりましたぁ~。ソーニャの素行調査ですねぇ~?」
やすな「え、ええ!!まさにその通りです!!」
あぎり「じゃあ……はいこれ」
やすな「これは?」
あぎり「ソーニャの通信簿です」
やすな「え?」
あぎり「全項目五段階評価になってます。愛嬌・服装・授業態度・交友関係。これらを全て評価したときソーニャが丸裸になりま~す」
やすな「なるほど」
あぎり「これぞ忍法他人評価のじゅつぅ~」
やすな「おぉ!!」
あぎり「一冊500円でぇす」
やすな「お金……取るんですね」
あぎり「デザイン料が結構かかってますから」
やすな「そうですか……では、これで」
あぎり「まいどぉ」
やすな(よし……ソーニャちゃんを徹底的に調査してやる……!!)
ソーニャ「失礼しました」
やすな(ふふ……まずは愛嬌から調べるとしますか)
やすな(ソーニャちゃんは正直超絶無愛想だから……0でもいいと思うけど)
ソーニャ「……あ」
生徒「ソーニャ、どうしたの?」
やすな(ちゃんす!!)
ソーニャ「ちょっと先生に呼ばれて」
生徒「あ。わかった。この前の委員会のやつでしょ?」
ソーニャ「そうそう。全く、しつこいんだよなぁ」
生徒「でも、意見を出したのはソーニャだし」
ソーニャ「あはは。確かに」
やすな(あれ……笑ってる……)
やすな(しかもソーニャちゃんが委員会!?)
やすな「ソーニャちゃん!!!そんな話、知らないよぉ!!!」
ソーニャ「あ?」
やすな「しかもなにさ!!そんな媚びうるようにわらってさぁ!!!」
ソーニャ「何を言ってる?」
やすな「そんな可愛い笑顔されたら五段階評価なのに10ぐらいあげたくなるじゃん!!!」
ソーニャ「意味分からん」
やすな「なんでよぉ!!私と話してるときは殆ど……つーか、一切笑わないのにぃ!!!」
ソーニャ「そりゃそうだ」
やすな「え……」
ソーニャ「だって、やすなが私をイラつかせるからな」
やすな「……」
ソーニャ「笑うところなんてどこにあった?言ってみろ」
やすな「いっぱいあったよぉ!!!」
ソーニャ「ねーよ」
やすな「……」ウルウル
ソーニャ「……」
やすな「ソーニャちゃんのばかぁぁ!!!!」ダダダッ
教室
やすな「……」カキカキ
やすな「ソーニャちゃんの愛嬌……10っと」
やすな「あ……レーダーチャートもあるんだ……大幅にはみ出すけどいっか……」カキカキ
やすな「よし」
やすな「次は……服装かぁ」
やすな「……」
ソーニャ「……つかれた」ガタッ
やすな「ソーニャちゃん、立って」
ソーニャ「今、座ったばかりだ」
やすな「いいから立って!!」
ソーニャ「やだよ」
やすな「なんで!?」
ソーニャ「立つ理由がない」
やすな「私には立たせる理由があるの!!」
ソーニャ「それはやすなの言い分だろ?私が従うわけないって分からないか?」
やすな「じゃあ、そのままでいいよ」ゴソゴソ
ソーニャ「なんだ……お前……?」
やすな「ちょっと失礼……」ペラッ
ソーニャ「おまえ!!!」
やすな「ソーニャちゃんのパンツ……意外とこども―――」
ソーニャ「ヘンタイかっ!!!」ドガァ
やすな「がぎぃ!?!?」
ソーニャ「全く……とんでもないな」
やすな「あごが!!あごがぁ!!!われる!!!われたぁ!!!これ、われたよ!!!」
ソーニャ「割れてないから安心しろ」
やすな「うぅ……」
やすな「じゃあ、次はブラを……」
ソーニャ「死にたいならそういえ。楽にしてやるよ」
やすな「ブラジャーも見ないと服装チェックできないじゃん!!!」
ソーニャ「……」
やすな「お願いします!!見せてください!!!」
ソーニャ「耳かせ」
やすな「え、なになに?」
ソーニャ「わぁぁぁ!!!!!!」
やすな「きゃぴ!?!?!」
ソーニャ「アホか……」
やすな「おぉぉ……耳がキーンてする……」
ソーニャ「……」
やすな「わかったぁ!!ソーニャちゃん、ブラしてないでしょ!?」
ソーニャ「……」
やすな「そーなんだ。そーなんだ。ふへへへへ」
ソーニャ「……」グイッ
やすな「暴力反対宣言!!!」
ソーニャ「私の友人に変態はいらない。それ以上言うなら絶交だぞ」
やすな「……ごめん」
ソーニャ「……」
やすな「ごめんね……」
ソーニャ「もういい」
やすな「……」
やすな「……」カキカキ
やすな「ソーニャちゃんの服装は5でいいよね……」
やすな「あ、でもパンツは高校生って感じじゃなかったから……4でいいや」カキカキ
やすな「次は授業態度か……」
ソーニャ「……」
やすな「……」
やすな「……いつも真面目に受けてるし」
やすな「……5でいいや」カキカキ
やすな「ついに最後の項目かぁ……交友関係……!!」
やすな「これはもうあれだよね。確実に1以下だ」
ソーニャ「……あ、おい」
生徒「どうしたの?」
ソーニャ「これ、借りてたCD。結構良かった」
生徒「だよねー!!」
ソーニャ「私は2曲目が気に入った」
生徒「私も2曲目好きなんだー」
ソーニャ「そうか」
やすな「……」
ソーニャ「なんだよ?」
やすな「べ、べつに羨ましいとかおもってないからぁ!!!」
ソーニャ「知らん」
放課後
男子「あ、いたいた」
ソーニャ「なんだ?」
男子「ちょっといいか?」
ソーニャ「いいけど……この前の話なら断ったはずだ」
男子「ど、どうしても駄目か……?」
ソーニャ「悪い」
男子「……そうだよな。ソーニャ美人だし……もう彼氏ぐらいいるよな……」
ソーニャ「そうじゃない……」
男子「じゃあ……」タタタッ
やすな「ソーニャちゃん……今の人は?」
ソーニャ「三日前に私に付き合ってくれって言ってきたんだよ」
やすな「告白されたの!?」
ソーニャ「でも、私は殺し屋だから恋人とかは邪魔なだけだな。友人も本当はいらないぐらいだ」
やすな「ソーニャちゃんが大人の階段をうなぎ上りしていく……!!!」
ソーニャ「……」スタスタ
生徒「ソーニャ!!」
ソーニャ「どうした?」
生徒「この前の話しなんだけど」
ソーニャ「部活の助っ人か。いいけど、ギャラはもらうからな」
生徒「いいよ!アイスバー一本でいい?」
ソーニャ「……まあ、いいか」
生徒「ありがとう!!」
ソーニャ「他の部員にもよろしくな」
生徒「みんな、ソーニャがくるの楽しみにしてるから!!」
ソーニャ「ああ」
やすな「……」
やすな「ソーニャちゃん!!!」
ソーニャ「なんだよ?」
やすな「友人はいらんキリッってしてたのに!!!いっぱいいるじゃん!!どういうこと!?」
ソーニャ「一般の学生として生活するにはそれなりに交友関係がないと怪しまれるからな」
やすな「……」
ソーニャ「学生ならある程度は顔を広げてないと」
やすな「顔なんてひろげても不細工になるだけだよー!!!」ムニー
ソーニャ「……」
やすな「……」ムニー
ソーニャ「じゃあな」
やすな「これじゃあ五段階で20くらいあげなきゃならないよ!!どうすんの!?」
ソーニャ「……」スタスタ
やすな「ソーニャちゃんの八方美人!!!」
やすな「みんなに愛されろちくしょーめ!!!」
やすな「……交友関係……20っと」カキカキ
やすな「レーダーチャート……これもはみ出すなぁ」カキカキ
やすな「できたぁー!!」
やすな「―――ソーニャちゃんの完璧超美人め!!!!」ビターン!!
あぎり「できましたかぁ?」
やすな「あぎりさん……一応……」
あぎり「どれどれ……?あらぁ?すごい……五段階評価と天元突破しちゃってますぅ」
やすな「そうなんです……ソーニャちゃんってすごいんですね」
あぎり「ソーニャは基本的に手を抜かないからぁ」
やすな「はぁ……私、すごい人と友達だったんだぁ」
あぎり「でもぉ、ソーニャはそう思ってないとおもいますよ」
やすな「え?」
あぎり「ソーニャの交友関係は全て上辺のつきあいですからぁ」
やすな「……」
あぎり「それではぁ」
やすな「そっか……」
やすな「友達って思ってるの……周囲だけで……ソーニャちゃんはなんとも思ってないんだ……」
やすな「私も……そうなんだ……」
やすな「……友達じゃないんだ、私」
翌日
やすな「……」ガタッ
ソーニャ「……」
やすな「はぁ……」
ソーニャ「やすな、おはよう」
やすな「……うん。おはよう、ソーニャちゃん」
ソーニャ「お前が元気ないと不気味だな」
やすな「そう?私は元気だよ?」
ソーニャ「ふーん」
やすな「……」
ソーニャ「……」
ソーニャ「静かだな」
やすな「そうだね」
ソーニャ「ま、いいけど」
昼休み
やすな「……」ガタッ
ソーニャ「どこいくんだ?」
やすな「あぎりさんとお弁当食べてくる……」
ソーニャ「ふーん……」
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……なんだ、あいつ?」
やすな「はぁ……」
やすな「もうソーニャちゃんとまともにお話できる気がしない……」
やすな「……」
あぎり「……」トコトコ
やすな「あぎりさ―――」
生徒「あぎりー!!購買いこ!!」
あぎり「はぁい」
やすな「そうだよね……あぎりさんも友達ぐらいいるよね……」
やすな「……どこで食べよう……」
やすな「……」キョロキョロ
やすな「教室には戻りにくいし……」
やすな「……」
やすな「……」トコトコ
やすな「ここしかないかな……」
やすな「……」ガチャ
やすな「いただきます……」
やすな「……」パクパク
やすな「……トイレでごはんなんて……はじめて……」ポロポロ
やすな「うぅ……」
やすな「……おいしくないなぁ」
教室
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……おかえり」
やすな「うん」ガタッ
ソーニャ「……」
やすな「……なにかな?」
ソーニャ「いや、どこで飯食ってたんだ?」
やすな「だから、あぎりさんと―――」
ソーニャ「あいつなら、私と一緒に食べてたぞ?」
やすな「?!」
ソーニャ「やすな……?」
やすな「……ど、どこでもいいでしょ。ソーニャちゃんには関係ないよ」
ソーニャ「ま、確かに」
やすな「……」
ソーニャ「次は数学か……。準備しとこ」
放課後
ソーニャ「やすな、かえ―――」
やすな「ば、ばいばい、ソーニャちゃん!!」
ソーニャ「あ、おい!!」
ソーニャ「……」
ソーニャ「なんだよ……もう……」
あぎり「あらら~ソーニャ、ひとりー?」
ソーニャ「そうだけど?」
あぎり「……ふふ」
ソーニャ「なんだよ?」
あぎり「忍法で貴女の心を覗き見~」
ソーニャ「やめろ。気持ち悪い」
あぎり「そうですか」
ソーニャ「じゃあな」
あぎり「はぁーい」
翌日
ソーニャ「……」
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「おはよ」
やすな「うん。おはよ」
ソーニャ「……」
やすな「……」ガタッ
ソーニャ「なんかあったのかよ?」
やすな「なにもないよ」
ソーニャ「昨日から様子が変だぞ。また、つまらんことでも画策してるんじゃないだろうな?」
やすな「……」
ソーニャ「どうなんだ?」
やすな「……してないよ」
ソーニャ「そ、そうか……なら、いいんだ」
やすな「……」
昼休み
やすな(今日もトイレにいこう……)
ソーニャ「あ、おい―――」
生徒「ソーニャ!!」
ソーニャ「え?」
生徒「助っ人のことなんだけど」
ソーニャ「あ、えと……いまは……」
やすな(いいなぁ……色んな人に頼られて……)
やすな(考えてみたら私……ソーニャちゃんばっかりと話してたし……当然だよね……)
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「あ……」
生徒「あの……取り込み中だった?」
ソーニャ「あ、ううん。そうでもない」
生徒「ならいいんだけど……」
ソーニャ「やすな……」
放課後
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「やすな」
やすな「なに?」
ソーニャ「……なにかあったんだろ?」
やすな「ないよ」
ソーニャ「嘘付け。お前がそんな四六時中俯いてるのはおかしい」
やすな「……」
ソーニャ「話せよ。友達だろ?」
やすな「……!?」
ソーニャ「ほら、言いにくいなら帰りながらでも―――」
やすな「そんなことちっともおもってないくせに!!!!」
ソーニャ「な……なんだよ!!私は心配していってるんだぞ!!」
やすな「うそつき!!!」
ソーニャ「お前……その冗談は全然面白くないぞ……」
やすな「だって、ソーニャちゃん友達なんて本当はいらないんでしょ?!」
ソーニャ「それは……」
やすな「学生として怪しまれないようにしてるだけなんでしょ!?」
ソーニャ「……」
やすな「そんなこと聞いたら……普通にできないよ!!」
ソーニャ「言い方が悪かったな……あれは―――」
やすな「バイバイ!!」ダダッ
ソーニャ「やすな!!おい!!!」
ソーニャ「まて!!!」ガシッ!!
やすな「離して!!」ドンッ!!
ソーニャ「……!?」
やすな「あ……ごめん……」
ソーニャ「もういい……じゃあな」
やすな「あ……」
やすな「……」
あぎり「あらぁ~喧嘩ですかぁ~?」
やすな「あぎりさん……」
あぎり「珍しいですねぇ。ああいう別れ方は」
やすな「……」
あぎり「忍法仲直りセットはいりますかぁ?」
やすな「いりません……」
あぎり「そうですか。ざんねん」
やすな「さようなら……」トボトボ
あぎり「……」
あぎり(私が余計なこと言った所為かしら……)
あぎり(だとしたら、何とかしないと……)
あぎり「うーん……」
あぎり「思いつくまで時間がかかりそうですねぇ」
翌日
ソーニャ「あ……」
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「ふん……」
やすな「……」ガタッ
ソーニャ「……」
やすな(謝らないと……。ソーニャちゃんと突き飛ばしたこと……謝らないと……)
やすな「……あ、あの」
ソーニャ「……」
やすな「……」
生徒「ソーニャ!いるー?!」
ソーニャ「おー」
生徒「ちょっときてー」
ソーニャ「わかった」スタスタ
やすな「あ……はぁ……」
昼休み
やすな「……」ガタッ
ソーニャ「……おい」
やすな「……」
ソーニャ「……どこで食べるんだよ」
やすな「ど、どこでもいいでしょ……」
ソーニャ「……まぁな」
やすな「友達じゃ……ないもんね……どうでもいいよね……」
ソーニャ「おまえ!!!」
やすな「な、なに……本当のことでしょ……」
ソーニャ「……好きにしろよ!!」
やすな「するもん!!!」
ソーニャ「バカやすな……!!」
ソーニャ「くそ……」
放課後
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……」
ソーニャ(声をかけなきゃ……このままじゃあ……)
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……っ」
ソーニャ(声をかけるだけなのに……)
ソーニャ「……ちっ!」
あぎり「あれてますねー?」
ソーニャ「あれてねーよ……!!」
あぎり「仲直りセットいりますー?500円で―――」
ソーニャ「いらん……!うせろ……!」
あぎり「じゃあ、自力で仲直りできるんですねぇ?」
ソーニャ「……別に友達とかいらないから」
あぎり「そうですかぁ……」
翌日
ソーニャ「……」
やすな「……」
「あの二人どうしたんだろう……?」
「なんか最近、あんまり喋ってないよな」
「喧嘩でもしたんじゃない?」
「この前、大声でなんかいってたしな」
「心配だよね」
ソーニャ(くそ……聞こえるようにヒソヒソ話してんじゃなねえよ……)
やすな(謝らないと……でも……謝っても……別に友達じゃないし……)
ソーニャ「……」
やすな「……はぁ」
ソーニャ(そのうち、やすなからなんか言ってくるだろ……多分)
やすな(もうこのままでもいいかな……どうせ、もうすぐ席替えだし……)
ソーニャ・やすな「はぁ……」
翌日 通学路
ソーニャ「……ん?」
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……」スタスタスタ
やすな「あ……」
ソーニャ(前を歩けばやすながいつものように触れてくるはず)
ソーニャ(そのときに関節極めないで……)
ソーニャ『やすな……お前は私の唯一の友達なんだ!!』
やすな『ソーニャちゃん……すきっ』
ソーニャ(やすなは単純だからこうなるはずだ……!!)
ソーニャ「……」スタスタ
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……」
ソーニャ(なんで触れてこないんだよ……!!)
教室
ソーニャ「……」
やすな「……」ゴソゴソ
ソーニャ「……」チラッ
やすな「……」カキカキ
ソーニャ(宿題か……?)
やすな「……」カキカキ
やすな(ごめん、ソーニャちゃん。今まで通り友達でいてください……)
やすな(こんなんじゃ駄目だ……)
やすな「……」カキカキ
やすな(だーいすき、ソーニャちゃーん!!)
やすな(謝ってないし……だめ……!!)
やすな「はぁ……」カキカキ
ソーニャ(真剣だな……)
ソーニャ(声、かけられない……)
昼休み
ソーニャ「……」
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……お、おい、や、やすな……」
やすな「……なに?」
ソーニャ「一人で食べても……お、美味しくないだろ……?」
やすな「……」
ソーニャ「……」
やすな「一人で食べる……」
ソーニャ「なんでだよ……」
やすな「……」トボトボ
ソーニャ「……」
ソーニャ「もう!!!しるかぁ!!!」
「ソーニャ……あれてるなぁ」
「怖いよな」
あぎり「ストップです」
やすな「あぎりさん……」
あぎり「折角、ソーニャが歩み寄ってくれたのに、それは酷いとおもいますぅ」
やすな「……」
あぎり「ほら、戻りましょう?」
やすな「でも……私は友達じゃないし……ソーニャちゃんもきっと……ただ体裁を保ちたいだけ……」
あぎり「本気でそうおもってますぅ?」
やすな「え……」
あぎり「……」
やすな「お、思ってますよ……だって、ソーニャちゃんが言ってたし……」
あぎり「……そうですか」
やすな「……」
あぎり「なら、もうなにもいいませーん」
やすな「それじゃあ……」トボトボ
あぎり「はぁ……」
ソーニャ「……」モグモグ
あぎり「ソーニャ」
ソーニャ「なんだよ?」
あぎり「仲直りセットいりますぅ?」
ソーニャ「いらん」
あぎり「でも、あげますぅ」
ソーニャ「いらないっていってるだろ!!」
あぎり「どうぞ」
ソーニャ「な、なんだよ……これ……?」
あぎり「ソーニャ通信簿です」
ソーニャ「はぁ?」
あぎり「ふふ……では、さようなら」
ソーニャ「お、おい……!!」
ソーニャ「……なんだよ、これ……」
ソーニャ「……」ペラッ
トイレ
やすな「ごめんね……ソーニャちゃん……」
やすな「ごめんね……」ポロポロ
やすな「これだけなのに……これだけなのに……」
やすな「なんで言えないんだろ……」
ソーニャ「……トイレでご飯か」
やすな「!?」
ソーニャ「交友関係は0でいいか?」
やすな「……」
ソーニャ「……いや、違うか」
やすな「え?」
ソーニャ「私がいるから1か」
やすな「……何のよう?」
ソーニャ「お前の通信簿、つけることにした。あぎりが私とお前の通信簿渡してきたからな」
やすな「……」
ソーニャ「次は……服装か……」
やすな「……」
ソーニャ「ま、いつも乱れてはいないから5だな」
やすな「……やめてよ」
ソーニャ「授業態度は……寝てることが多いし2かな」
やすな「やめて……」
ソーニャ「うわぁ、ひっでぇ。なんだこりゃ」
やすな「やめてよ!!!」
ソーニャ「……」
やすな「……」
ソーニャ「んじゃ、お前の通信簿渡すわ。ドアの下から渡すぞ?」
やすな「……」
ソーニャ「置いとくから。じゃあな」
やすな「……」
やすな「……」ペラッ
廊下
ソーニャ「天才美人です、か。……なんてこと書いてんだ」
ソーニャ「やっぱ、あいつバカだな……」
ソーニャ「レーダーチャートも突き抜けてるのがふたつもあるし……」
ソーニャ「ほんとに……」
やすな「ソーニャちゃん!!」
ソーニャ「……」
やすな「な、なにこれ……」
ソーニャ「あ?客観的に見てもお前の成績なんてそんなもんだろ」
やすな「……なんで愛嬌が……100もあるの?」
ソーニャ「それは……ほら……あの……」
やすな「……」
ソーニャ「……お前のバカな笑顔……はそれだけのもんだと思うからで……」
やすな「ソーニャ……ちゃ、ん……」ポロポロ
ソーニャ「な、泣くなよ……おい。別にバカにはしてないぞ……」オロオロ
。・゚・(ノД`)・゚・。
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:19:15.19:54r66SPD0やすな「うぅ……ぐすっ……!!」ゴシゴシ
ソーニャ「お前も私の愛嬌、突き抜けてるじゃないか」
やすな「だって……ソーニャちゃん……笑うとかわいいんだもん……!!」
ソーニャ「そ、そうか……」
やすな「なんで私には笑ってくれないの……?」
ソーニャ「それは……やすながいつもむかつくこと言うからだろ……」
やすな「友達じゃないから……?」
ソーニャ「違う!!」
やすな「……!?」
ソーニャ「あ……えと……友達だから……」
やすな「え……?」
ソーニャ「友達に決まってるだろ……。なんで信頼できないやつに素性を話さなきゃならないんだよ……バカ……」
やすな「ソーニャちゃん……ソーニャちゃぁぁん……」ポロポロ
ソーニャ「だ、だから、なくなって……おい……」オロオロ
やすな「ごめん……ご、めんね……わたし……ひどいこといっぱい……してたのに……ごめんね……」ポロポロ
ソーニャ「いや……私も酷いこと言ったよな……」
やすな「うぅ……」ゴシゴシ
ソーニャ「なんか友達いないっていわれて……なんか頭にきて……嫌なこといったよな」
やすな「ううん……だって本当のことだもん……」
ソーニャ「違う」
やすな「え?」
ソーニャ「私のことをずっと気にかけてくれてたからだろ?」
やすな「それは……」
ソーニャ「お前だけだったよ。上辺だけの付き合いでよかったのに、あしらっても深く突っ込んでこようとするのは」
やすな「それはソーニャちゃんと仲良くなりたかったからで……」
ソーニャ「それが嬉しかったんだよ」
ソーニャ「だから、こいつだけは本当に友達でありたいって思ったんだ」
やすな「ソーニャちゃん……」
ソーニャ「ほ、ほら!!もうトイレで飯とか食うな!!教室で、私の隣で食え!!いいな!!」
やすな「うんっ!」
教室
やすな「ソーニャちゃん……これ、いる?」
ソーニャ「いいよ。食えよ」
やすな「いいから、食べてよ」
ソーニャ「はいはい……あーん」
やすな「え?」
ソーニャ「あ……パンの上にのせてくれ……」
やすな「あはは、いいよ。はい、あーんして」
ソーニャ「い、いや……なんか意識すると恥ずかしい……」
やすな「あーん」
ソーニャ「あ、あーん……」
やすな「はい」
ソーニャ「……うん、うまいな」
やすな「えへへ」
ソーニャ「ふん……」
放課後 通学路
ソーニャ「……やすな」
やすな「なに?」
ソーニャ「私は……友達だと思ってる……」
やすな「私は親友だと思ってるよ?」
ソーニャ「……そうか。なら、私も親友だと思うことにする」
やすな「むー……親友だと思う、の?」
ソーニャ「うるさいなぁ!!親友だ!!文句あるか!!」
やすな「……ない!!」
ソーニャ「……ったく」
やすな「ソーニャちゃーん!!アイス買ってかえろうよぉ!!」ギュゥゥ
ソーニャ「ふん!!!」グキィィ
やすな「あん!!!いたい!!!いたいよ!!!ソーニャちゃん!!!」
ソーニャ「いい加減、触れようとするな」
やすな「別にいいじゃないのー!!!」
ソーニャ「……それもそうだな」
やすな「え?」
ソーニャ「ほら、手ぐらいなら」
やすな「やったぁ!!」
ソーニャ「お前は本当にバカだな」ギュッ
やすな「バカでいいよーだ!」ギュッ
ソーニャ「……」
やすな「こうしてソーニャちゃんと手を握れるなら馬鹿でいいもん……」
ソーニャ「はいはい」
やすな「えへへ。ほら、ソーニャちゃんもスマイル!スマイル!!」
ソーニャ「やだよ……」
やすな「じゃあ……ひっひっひっひ」
ソーニャ「脇に触れようとすんなぁ!!」グキィィ
やすな「いたい!!!指がマッチ棒みたいに折れちゃうからぁ!!!」
ソーニャ「ふん……!!」
翌日 通学路
やすな「あ……ソーニャちゃん!」ギュゥ
ソーニャ「なんだ、やすなか」ギュゥ
やすな「……」
ソーニャ「なんだ?」
やすな「手は繋いでくれるんだ……」
ソーニャ「まあな」
やすな「……」
ソーニャ「なんだよ?」
やすな「ううん!!なんでもなーい!!」
ソーニャ「……」
やすな「ねえねえ!!昨日、刑事ドラマみたんだよね!!」
ソーニャ「それで?」
やすな「私、刑事になろうと思うんだ!!」
ソーニャ「あーはいはい。がんばれ」
教室
あぎり「あら~二人とも、仲良くなりましたねー」
ソーニャ「ああ……」
やすな「あぎりさんの仲直りセットのおかげです!!」
あぎり「それはよかったぁわぁ~」
ソーニャ「……ま、感謝はしてやる」
あぎり「ふふふ~、ただの遊び道具が役に立ってよかったですぅ~」
ソーニャ「……なんていった?」
あぎり「だからぁ~、通信簿はただの遊び道具のつもりで提供をしたんですよね~」
ソーニャ「単なる思い付きかよ!!!」
あぎり「あらぁ。口がすべったぁ。忍法隠れ蓑のじゅつぅ~」ダダダッ
ソーニャ「まて!!」
やすな「ソーニャちゃん、もういいじゃない」
ソーニャ「……まぁな」
やすな「ほら、もうすぐ授業始まるよ?」
昼休み
やすな「ソーニャちゃん、ごはんは!?」
ソーニャ「今から買いに行く」
やすな「ふふ……はい!!」
ソーニャ「なんだ、それ?」
やすな「お手製の焼きそばパンだよ!!どーだ!!感謝しろ!!」
ソーニャ「いただきます……」モグモグ
やすな「はやっ!?」
ソーニャ「……まずい」
やすな「えぇぇぇ!?!?ひどいぃぃ!!!」
ソーニャ「普通に買いにいく」
やすな「ソーニャちゃん、ひどいよぉぉ!!」
ソーニャ「また明日も頼むぞ」
やすな「……ソーニャちゃん……」
ソーニャ「作ってきたら食ってやる。もったいないからな」
放課後 通学路
やすな「明日も作ってくるからね!!」ギュゥ
ソーニャ「はいはい」ギュゥ
やすな「えへへ……」
ソーニャ「なんだよ、気持ち悪いな」
やすな「ソーニャちゃん、大好き!!」
ソーニャ「……そうか」
やすな「嬉しい?ねえ?嬉しい?」
ソーニャ「うぜえよ」
やすな「てれかくしー?」
ソーニャ「うぜえ」グキィィ
やすな「いたぁ!!!!いたぁ!!!!関節が変な方向にまがってますよぉぉ!!!!」
ソーニャ「―――私も大好きだよ、やすな」
やすな「―――ソーニャちゃぁぁぁぁん!!!!」
ソーニャ「あーうぜえ。ほんとにうぜえな……私の親友は……」
おしまい。
乙!
いい話だった
101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:54:30.06:Ok9mGZuAOいい話だった
久々にドストライクなSS
泣けるはニヤけられるはすげえ楽しかった
乙乙でした
103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 06:56:09.09:Otn8Ionl0泣けるはニヤけられるはすげえ楽しかった
乙乙でした
乙乙
最高だった
110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/28(土) 07:05:31.28:OcLXuAPT0最高だった
乙!
こういうキルミーもいいな
こういうキルミーもいいな
コメント 7
コメント一覧 (7)
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
逆によくここまでSS書けたな
キルミーで見られるとは思わなかった激しくGJ!
最高