シルバー「ポケモン?否ッ!!」
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 17:56:48.85:YffTm1gt0
これは前回
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332493092/
にて、オーキドの元からレッドが旅立ってから
三年後の話である……
代行
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1332493092/
にて、オーキドの元からレッドが旅立ってから
三年後の話である……
代行

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【東方】ルックス100点の文ちゃん

【日向坂46】ひなあい、大事件が勃発!?

韓国からポーランドに輸出されるはずだった戦車、軽戦闘機、自走砲などの「K防産」、すべて霧散して夢と終わる可能性も…
2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 17:57:40.97:uTRTe3VG0
ーワカバタウンー
母「おいガキ、タバコ買って来い」
ゴールド「……」
母「なんだいその眼は!実の親に立てつこうってのかい!!」 バキッ!
ゴールド「痛い!わかったよ母さん!」
母「1ダース買ってくるまで帰ってくんじゃないよ!!」
ゴールド「えっと……お金は……」
母「生意気言ってんじゃないよ!!てめぇで稼ぎな!!」 バタン!
ゴールド「……」
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:12:52.51:depNp29K0
――――青年の名はゴールド
名前の華やかさとは裏腹に壮絶な家庭環境の下で育つ…
2歳の時に父親が死去
母親は朝からパチスロに通い、日が沈めば株価の一覧と睨めっこ
義理の父といえば夜通し女遊びにギャンブル三昧
親に見向きもされず、一日一食カップ麺の生活を送る日々…
気弱な青年の心は脆く荒んでいた…
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:13:44.57:depNp29K0
ー研究所ー
ゴールド「博士……恥を忍んでお願いが…!」
ウツギ「汚らわしい……!」
ゴールド「!?」
ウツギ「君の様な底辺のクズが偉大なる研究者の私にお願い?大方、金の話だろう…?おこがましいわッ!!」
ゴールド「……ごめんなさい」
ウツギ「だが、丁度いい……私の代わりに街の外までお使いに行ってくれるなら何とかしてやらんでもないぞ」
ゴールド「街の外……あの、外はポケモンが出て危険なのでは……?」
ウツギ「君がどうなろうが知った事かァッ!!死んでも用件を済ませて来ォいッ!」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:15:07.05:YffTm1gt0
ーヨシノシティー
おじいさん「君、この町は初めてかね…?」
ゴールド「え…は、はい、ワカバタウンからお使いを頼まれて来たもので……」
おじいさん「なるほどのう、初めてだとわからんじゃろ?この街を案内してやろう」
ゴールド「あ…ありがとうございます!!」
この時、ゴールド11歳
生涯初めて他人に施された『親切』であった
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:16:15.32:depNp29K0
ー路地裏ー
おじいさん「さて、と……」
ゴールド「あの……ここは……?」
おじいさんは路地の奥から強面の大男二人を呼んだ……
おじいさん「兄ちゃん、わしに出会ったのが運のツキや……身包み全部置いてきいや……」
ゴールド「あの、ちょっと……」
おじいさん「わしの言う事が聞けへんのか!!野郎どもしばいたれッ!!!」
大男「うぉおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーーーー!!」
ドコッ!バキッ!グシャッ!!
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:16:53.47:depNp29K0
ゴールド〈うう………ここは……?〉
ゴールド「……そうか……僕は騙されたのか……」
ゴールド「……服まで持ってかれちゃったな………」
ゴールド「…………」
ゴールド「……行かなきゃ……確か北に……ポケモンじいさんのいえがあるんだったな……」
ゴールドは両手で恥部を隠しながら
北へ向かい駆け出した…!
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:18:02.01:depNp29K0
ーポケモンじいさんのいえー
ポケモン爺「君がウツギ博士のお使いを頼まれたという……」
ゴールド「ゴールドといいます……」
オーキド「何とみずぼらしい…それに体中アザだらけじゃあないか…」
ポケモン爺「別に君の事を哀れには思わんよ…顔を上げなさい……」
ゴールド「は、はい……」
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:18:38.75:depNp29K0
ポケモン爺「町で酷い目にあったようだな……」
ゴールド「ええ……何せ町は初めてなものですから………」
ポケモン爺「誰が悪いと思うね……?」
ゴールド「誰がって……そりゃあ……」
ポケモン爺「……………君の責任……君が全て悪いのだよ……!」
ゴールド「!?」
オーキド「この世は力が全てじゃからなァ!金も権力も無い者は搾取され、いずれ潰える!くひゃひゃひゃひゃ!!」
ゴールド〈腐ってる……腐りきってる!……これが『大人』……ッ!〉
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:20:00.81:depNp29K0
ポケモンじいさんに不思議な卵を渡され
来た道を再び引き返すゴールド
その帰り道
ゴールドは一人の青年に出会う
――――青年の名はシルバー
彼もまた、壮絶な家庭環境の下で育つ…
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:21:15.61:YffTm1gt0
ートキワシティ、ジムー
ロケット団員「総帥!!例の『リーダー殺し』――――……ッ!!三年経った今、御月見山にて――……ッ!!」
サカキ「ああ、通信で聞いたよ……とうとう動き出したようだな………」
ロケット団員「それともう一名の方、――――……ッ!!」
サカキ「……例の『暴君』か……?」
ロケット団員「はっ!現在セキチクシティを越え、グレンタウンに滞在中、――――……ッ!」
サカキ「『ロケット団総帥』、この血と罪で呪われし肩書き……いかに不殺生を貫く暴君と言えど、我が首を欲するはず……」
ロケット団員「恐らく……!」
サカキ「私の死期も近い、か……例の計画を実行に移す時がきたのかもしれんな……」
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:22:45.31:depNp29K0
ーシルバーの部屋ー
シルバー「おい親父ッ!!寝ている俺をベッドごと鎖で縛るたぁどんな趣味だッ!!」
サカキ「シルバーよ……時間が無い……とりあえずこれを渡しておく……!」
サカキは懐から拳銃を取り出すと
それをシルバーのポケットに入れた
シルバー「!?」
ロケット団員「総帥!準備ができました!」
サカキ「よし!このベッドをヘリで引き上げろ!」
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:23:42.59:depNp29K0
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
シルバー「親父……何を!?」
サカキ「今からヘリでお前をどこか知らぬ地へ堕とすッ!!」
シルバー「!?」
サカキ「憎いかッ!?ロケット団総帥の息子として生を受け、蔑まれ、虐げられた、この忌まわしき人生がッ!?」
サカキ「愚かなる息子よッ!!恨めッ!憎めッ!!そして醜く生き延びるがいいッ!!!」
サカキ「貴様の人生が徒労の極みでは無いと言うのならッ!何時の日かッ!その一丁の凶器に勝りし己の『ポケモン道』を携え、この世の運命<さだめ>を超えてみせろッ!!!」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:24:57.90:depNp29K0
シルバー「一体何を言っているんだ親父ッ!?」
サカキ「操縦士よ!いけッ!」
ヘリ操縦士「ラジャーッ!」
シルバー「は、離してくれーーーーーーッ!!」
ギュオオオオオオオオオオオオ・・・・・・・・
サカキ「シルバー……その名に違わぬ栄光の輝きがあらんことを……ッ!」
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:26:02.80:depNp29K0
ージョウト地方ー
シルバー「げほっ!ごほっ!ごほっ!」
ベッドに縛りつけられていたシルバーであったが
遥か上空から落とされ、水面に叩きつけられた事によってベッドが半壊…
シルバーは命からがら脱出したのであった…!!
シルバー「親父め……絶対に許さん……ッ!」
シルバー「何にせよトキワに戻るには金が必要だ……!」
シルバー「あの研究所は…………!?」
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:26:59.25:depNp29K0
ーワカバタウンの研究室ー
シルバー「手を上げろ!」 バキュ――z___ン!
サカキに渡された拳銃で威嚇射撃を行うシルバー
ウツギ博士「強盗かッ!?」
シルバー「そうだ……それでいい……研究員ども!そのまま床に伏せていろッ!」
シルバーはモンスターボールを三つ奪い
研究所から逃げ出した…!
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:28:04.61:depNp29K0
一方は研究所から逃げ…
もう一方はお使いを済ませ……
ヨシノシティにて、二人の青年は巡り合う……!
ゴールド「………」
シルバー「何だ貴様は!手を上げろ!!」
シルバーに銃口を向けられたゴールドは
手に持っている卵を床に置き
両手を頭につけ、地に伏せた……
シルバー「とりあえずこの卵はもらっておく……!」
ゴールド「………」
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:28:42.56:depNp29K0
シルバー「……ちっ!!」
シルバーは上着を脱ぐと
それをゴールドに投げつけた
シルバー「少し湿ってはいるが……とりあえず服を着ろ!全裸で歩き回るなど破廉恥極まりないッ!!ただの不審者だッ!!」
ゴールド「あ……ありがとう……」
シルバー「さぁそれを着たらさっさと行くんだ!失せろッ!」
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:29:30.20:io7iBL0w0
ーキキョウシティー
シルバー「成程、ここはジョウト地方……カントーに戻るにはチャンピオンロードを経由しなければならないわけか……」
シルバー「ならばジョウトを巡り、ポケモンの力を蓄えてから親父に挑むのもまた一興……クククッ!」
シルバー「幸い、ここには修行を積める塔もある……まずは腹ごしらえだ……!」
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:31:18.69:depNp29K0
シルバーは腹を満たすため
先程ゴールドから奪った卵の殻を叩き割ると
その中身をむさぼり尽くした…!
シルバー「チャプ……グチョグチョ………ジュルリッ!!」
シルバー「さて……戦も出来る身体に戻った……マダツボミの長よ、世話になるぞ……!」
父親への復讐を果たすため、シルバーは
実に3年もの間、その身を未蕾の塔に預ける事になる……
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:33:27.53:bbI2uWGwO
一方、お使いの品を奪われたゴールド……
ーワカバタウンの研究室ー
ウツギ「遅かったではないかッ!!」
ゴールド「ひぃッ!!ごめんなさい!!」
警官「この少年は……?」
ウツギ「ふん、近所に住む、役立たずの糞餓鬼だ。別に今回の強盗とは………!」
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:34:33.58:depNp29K0
ウツギはゴールドの羽織る上着を目にした……!!
それは先程、研究所を襲撃したシルバーの着ていた服と同じものであった……
ウツギ「貴様が加担していたのか……猿知恵を……ッ!!」
ゴールド「!?」
ウツギ「警官!あの少年が犯人だ!!取り押さえろ!!」
ゴールド「え!?え!?」
警官「悪く思うな、少年」チャキ…
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:35:24.60:depNp29K0
――――ゴールドは研究所から一目散に逃げ出した!
それもそのはず……
この青年には窃盗など身に覚えの無い出来事であったからだ…!
ゴールド〈僕は……僕は何も悪くない……!!〉
バキュ――z___ン!
ゴールド「痛ッ…!」
警官「へへっ……足をブチ抜いた……もう逃げられねぇぞ!!」
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:36:28.88:depNp29K0
ゴールド「待ってくれッ!!僕は何も悪くないんだッ!!」
警官「以前に捕まえた強盗もみんなお前と同じ事を言っていたよ」
警官がゴールドの眉間に
銃口を向けた…!
ゴールド「う……う………ぁ…………!」
警官「これも仕事なんでね、あばよ兄ちゃん」
バキュ――z___ン!
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:37:03.51:ltpn8FJp0
ゴールド「――――――――……!?」
警官「か……は………」
ドサッ
?「捜しましたぞ、ぼっちゃま……」
ゴールドが恐る恐る目を開けると
一人の老人が立っていた!
?「おお……何と嘆かわしい……!坊ちゃまがまさかこれ程までに酷い目に合わされていたとは……!」
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:38:25.63:depNp29K0
ゴールド「あの……あなたは…?………僕が坊ちゃまって……?」
執事「おお、どこから話せばよいのやら………私はあなた様の『執事』であります……」
ゴールド「ひ……人違いじゃないですか……僕はそんな身分じゃあ………」
執事「いいえ、あなたは『ゴールドグループ』の長の御氏族であらせまする……」
ゴールド「ゴールドグループ……?」
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:39:18.55:depNp29K0
執事は落ち着いた口調で語り始めた
かつてカントー地方には『紅蓮ゴールドテクノロジー』、『タマムシゴールドカジノ』
そしてシルフカンパニーと双璧を成す大企業、『カントーゴールド電力』という企業があり
ゴールドの父親、J・ゴールドマンはそれら一連の財閥『ゴールドグループ』のトップであったという…!
執事「しかし…一番の稼ぎ頭であった『カントーゴールド電力』内で派閥争いが起こりました……」
ゴールド「……?」
執事「『ロケット団』…!彼らの手引きによりゴールドグループ各所に敵対企業のスパイが送り込まれていたのです……ッ!!」
漁夫の利を獲ようと舞い込んでくる裏取引を頑なに拒み、独走を続ける大企業『カントーゴールド電力』に対し
ロケット団とシルフカンパニーの利害関係が一致
手を組んだ二大組織のあらゆる工作活動により『カントー原子電力』が壊滅に追い込まれた…!
暴落する株価…!高騰する電熱費……!
それに替わる、新たなエネルギー資源をシルフカンパニーが抑えた事により
とうとうシオン北部の発電所を閉鎖する事態に陥ってしまったのである……!!
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:41:27.60:depNp29K0
執事「会社は倒産……J・ゴールドマン氏は自らの死を持って負債を帳消しにし、貴方様の幸せを守ろうとしました………!」
ゴールド「………!」
執事「そして氏族の命を狙う者達から身を潜める為、あなたを母方の親戚の家へ引き取らせたのですが……こつぜんと消息を絶ったときいて、この爺が探しに参ったわけです」
ゴールド「『母方の親戚』……?じゃあ僕の……本当の母さんは……あの乱暴な母さんでは無くて………?」
執事「なんとッ!何も聞かされてはおりませんのかッ!?まさか、御父上の残した『遺産』までも……!?」
ゴールド「い……さん………?」
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:42:33.26:depNp29K0
ゴールド「そういえば僕がずっと小さい頃………あの乱暴な母が………1回だけ僕を誉めてくれた事があった………!」
ゴールド「『黄金』が……売れたとか……どうとか……で……………!」
執事「お……おおお坊ちゃま……何という事か…気付けなかったこの爺やを許してくだされ……おおぉぉぉぉ……!!」
ゴールド「じゃあ、僕は……お金だけの為に……あの義理の親に利用されて………」
執事「坊ちゃま気を確かに!……今、亡き御父上様の無念を晴らす為、再び当時の企業の幹部達が結集しつつあります……!!」
ゴールド「………!」
執事「あなたをトップに迎え……『ゴールドグループ』を再興させましょう……我々の手で……!!」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:43:37.15:depNp29K0
執事「………もう、よろしいのですかな……?」
ゴールド「ああ、行こう……ここに未練は無いよ……!」
執事「本当に良いのですな……?」
ゴールド「………」
執事「ゴールド様……私めは『因果応報』という言葉を信じておりませぬ………」
執事「もはや天に神などおらず……結局のところ不条理に対し報復の裁きが下るというのであれば、それもやはり人の手であると私は考えます……」
ゴールド「…………………ッ!!!」
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:44:19.05:depNp29K0
その夜、狂気に満ちた叫びを上げながら
青年が町に火種を放り込む……!
それは瞬く間に燃え広がると共に悲鳴の渦を巻き
闇夜の空を深紅に染め上げた…!!
審判の日にも似たその光景は
終焉の始まりを告げるに相応しい狼煙であった……!
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:47:08.17:depNp29K0
ー三年後ー
シルバー「この未蕾の塔の支柱を削り作った『猟銃』で……天かけるキキョウのジムリーダーを射るッ!!」
ズキュ――z___ン!
ハヤト「ガハッ………!!」 ドサッ
祈祷師「見事なり。そなたこそ、まことの『魔弾の射手』よ……ッ!」
シルバー「ふむ…」
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:48:19.32:depNp29K0
シルバー「未蕾の主よ……長きに渡り修行に付き合って下さったその御心、感謝致しまする……!!」
祈祷師「うむ、行くがよい…」
マダツボミの塔にて三年もの月日を費やしたシルバー
その塔を支える柱、あらゆる箇所に滲んだ血や歯型の痕が痛々しく残り
もはや崩落していないのが奇跡とも言える状態であった……!!
シルバー「いざゆかん……南へ……ッ!!」
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:49:18.33:depNp29K0
シルバーは
ヒワダタウンへ行く道中、アルフの遺跡へと立ち寄る…!
ーアルフの遺跡ー
シルバー「ふん、気味の悪い石版だ…………」
刑事「ちょっと君いいかな」
シルバー「……?」
刑事「本日未明、キキョウシティのジムリーダーが何者かに射殺されたんだがね……」
シルバー「知らんな、他を当たるがよいッ!!」
刑事「……………」
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:50:24.15:depNp29K0
ーヒワダタウンー
シルバー「ここがヒワダタウンか……そこの者!話を伺いたい!」
街の人「なんじゃ?」
シルバー「この街にはあらゆる兵器に精通した『職人』がかつて住んでいたと聞いたのだが……」
街の人「ああ、ガンテツさんの事じゃな。今も住んでおる、向こうの家じゃ」
シルバー「なるほど、あの看板……ぼんぐり職人などという酔狂に甘んじているのかッ!この俺が滾る血を再び呼び覚ましてやるとしよう……!」
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:51:38.94:depNp29K0
ーガンテツの家ー
ガンテツ「いらっしゃい」
シルバー「貴様がガンテツか!!」
ガンテツ「お前は…サカキ!?」
シルバー「俺の親父を知っているのかッ!?」
ガンテツ「なんじゃよう似ておるかと思うたら……ほれ!」
シルバー「……?」
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:52:31.68:depNp29K0
ガンテツは棚の奥から古新聞を取り出すと
シルバーに記事を見せた…!
そこにはシルバーと瓜二つ、若かりし頃のサカキの写真が掲載されており
記事の見出しには衝撃的な内容が書かれていた…!!
シルバー「……弾頭の民『首領』墜つ………だと!?」
シルバー「俺が未蕾の塔で修行を始めた時………既に親父は挑戦者に殺されていたというのかッ!!?」
シルバー「ならば俺は……何のためにこの三年間、己を鍛え上げたというのか………!」
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:54:54.02:depNp29K0
ガンテツ「トップを失ったロケット団は今も混乱している……部下の一部がこの街の井戸を荒らしておるよ……」
シルバー「…何?それは真か!」
ガンテツ「ああ……もしかしたら二代目のあんたを迎え入れようと探しているのかも知れんな……」
シルバー「ふむ、しかし俺は親父も組織も大嫌いだ。首領になるつもりなどさらさら無い…」
シルバーはワカバの研究所で奪った三つのボールからモンスターを繰り出すと
まずヒノアラシをバケツに突っ込みその目玉をえぐり取り
次に、嫌がるワニノコの首根っこを掴むと、その皮をリンゴを剥くようにナイフで剥ぎ
最後にチコリータの額の葉を勢い良く引き千切った…!
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:56:20.48:depNp29K0
シルバーはガンテツの前に
苦しみ悶える三匹のモンスターを並べた
ガンテツ「……!」
シルバー「ガンテツ殿、俺に『兵器』を売って頂きたい……お代はこの三頭で頼む………!」
ガンテツ「何と……お主、トレーナーの命ともいえる『御三家』をッ!!」
シルバー「この俺がポケモンでのし上がるにはあらゆるジムリーダーを蹴散らす『武力』が必要なのだ……頼むッ!!」
ガンテツ「良いじゃろう!お主の心意気、しかと受け取ったッ!倉庫から好きなだけ持っていくがええッ!!」
80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:56:27.20:aslvzb04O
ーヒワダタウン、東のはずれー
シルバー「この『ヤドンの井戸』の内部でロケット団員の残党が暴れていると言っていたな……」
シルバーはゴルフバッグの様な大きな袋から火炎放射器を取り出すと
その発射口を井戸の入り口に向けた……!
シルバー「『百式火焔発射機』……井の中の蛙共よ、ガンテツ殿の職人の腕、しかとその身に焼き付けるがいいッ!!」
シルバー「FIREッ!!」 カチッ!
ゴオオオオオオオオオオオオオオ・・・・・・
……その日、井戸の奥底から蛙の声のような呻き声が鳴り響き
翌日まで止む事は無かったという……
83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:59:29.86:depNp29K0
ーヒワダタウンー
シルバー「ガンテツ殿……礼を言う」
ガンテツ「いやいや、わしもあの頃から久しく忘れていた『大和魂』が呼び起こされたよ……!」
シルバーはガンテツに深くお辞儀をすると
ゴルフバッグからRPG-7<対戦車砲>を取り出し
その照準をヒワダタウンジムに合わせた…!
シルバー「FIREッ!!」 カチッ!
ドゴオオオオオオオオオオン・・・・・・・・・・・
シルバー「戦車の装甲をもぶち抜く『黒ぼんぐり』で作られしロケット砲弾の威力ッ!しかと見届けたッ!!」
ガンテツ「気に入ったぞシルバーッ!戦闘機で空から援護が欲しい時はいつでも無線で連絡をくれッ!!」
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:00:31.29:depNp29K0
ヒワダタウンの西出口を抜けたシルバーは
ウバメの森をあっという間に燃やし尽くし北上
ラジオ塔で有名な大都会、コガネシティへと辿りついた……!
シルバー「こちらシルバー、聞こえるかGANTETSUッ!!」
ガンテツ「さっそくかぁシルバー准尉!」
シルバー「今から『コガネシティジム』へ殴りこむッ!支援が必要だッ!」
ガンテツ「OK!すぐに向かうッ!!」
86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:01:28.15:depNp29K0
ーコガネシティジムー
パリィィィィィン!!
アカネ「な!なんや!?窓破って誰か飛び込んで来たで!?」
ガンテツの支援を得て空からパラシュートでコガネジムへ飛び込むシルバー
その手にはHK416<アサルトライフル>が握られていた……!
シルバー「FIREッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
トレーナー達「きゃああああああああああああああああーーーーーッ!!!」
シルバー「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:01:42.68:io7iBL0w0
シルバー「ちっ弾が切れたッ!再装填ッ!!」カチャッ!
アカネ「な……なんやみんな……冗談きついで………」
トレーナー「ア……アカネちゃ…ん……逃げ……て」
シルバー「装填完了ッ!!」
アカネ「ラ…ラジオ局か何かのドッキリやろ………?みんな起きてぇや………」
シルバー「FIREッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
アカネ「何やこれ………血………?」
シルバー「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:03:29.37:depNp29K0
シルバー「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
アカネ「 」
ガンテツ「シルバー准尉!聴こえるかッ!こちらGANTETSUッ!!応答してくれッ!!」
シルバー「こちらシルバー!どうしたGANTETSUッ!アアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
ガンテツ「シルバー!!ジムが警官隊に取り囲まれたッ!!外へ出るのは危険だッ!!」
シルバー「何だってッ!?銃声で良く聴こえないッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
ガンテツ「パトカーが何台も取り囲んでいるッ!!そこのジムをだッ!!!」
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:05:16.06:depNp29K0
シルバー「OK!GANTETSUッ!!そのパトカーの群れに空からスティンガーミサイルをぶち込む事は出来るかッ!?」
ガンテツ「何ッ!?ミサイルをぶち込むのか!?ポリスを敵に回すことになるぞッ!!」
シルバー「ハナからそのつもりで乗り込んだんだぜッ!」
ガンテツ「OKッ!おめぇのその心意気やGODD!包囲網に風穴空けてやるよッ!」
シルバー「ヒューッ!今のお前、最高に狂ってるぜッ!!」
ガンテツ「よせやいケツがムズムズすらぁッ!!」
ガンテツは戦闘用ヘリから身を乗り出し
包囲網にスティンガーミサイルの照準を合わせる…!
ガンテツ「ディナーショーにご招待だッ!!」 ボシュウウウウウゥゥゥゥ………!
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:06:46.27:depNp29K0
ドゴオオオオオオオオオオン!!
シルバー「HAHAHAHAHAHAッ!!」
ガンテツ「シルバー准尉ッ!!これからどうするッ!?」
シルバー「そこらでバイクを盗んで北上するつもりだッ!!」
ガンテツ「OKッ!!俺は一旦燃料補給に戻るッ!!支援が必要な時は無線で呼んでくれ!!」
95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:08:03.91:depNp29K0
自然公園……
火曜日、木曜日、土曜日には虫取り大会が開かれており
それぞれのトレーナーが腕を競い合っている
主催者「な、なんだ暴走族かッ!?」
バイクで自然公園へ飛び込むシルバー
その手にはM16A2<アサルトライフル>が握られていた……!
シルバー「手をあげろッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
トレーナー達「ぎゃああああああああああああああああああああーーーーーーーッ!!」
シルバー「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:09:16.40:depNp29K0
ー36ばんどうろー
シルバー「前方の道を木が塞いでいやがるッ!!」
シルバー「だが俺のM16A2には既に『M203 グレネードランチャー』が装着されているッ!」
シルバー「邪魔する者は誰であろうと木端微塵だッ!!」 ボシュウウウウウゥゥゥゥ………!
ドゴオオオオオオオオオオン!!
ウソッキー「 」
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:09:33.49:YffTm1gt0
ーエンジュシティー
シルバー「エンジュシティ……親父から聞いたことがある……」
シルバー「ここの舞妓は親父ですら苦戦するほどの猛者ばかりだとか……ッ!!!」
シルバー「つまり……ここの舞妓を全て倒せば俺はまた一歩、亡き親父へと近づけるわけだ……ッ!!」
シルバー「こんな生半可なアサルトライフルでは失礼だな……」
シルバー「強者に相応しい兵器で葬ってやらねば……」
99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:10:46.00:depNp29K0
ー踊り場ー
舞妓A「いらっしゃ………な……なんじゃあの大きな銃は……!」
舞妓B「ま、まさか……それは………!!」
舞妓の集う舞台へと足を踏み入れるシルバー
その両手にはガトリングガンが握られていた……!
シルバー「パーティへようこそッ!!」 ウィィィィン……
シルバー「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:11:33.51:depNp29K0
舞妓達「ふふ………くくくくッ!!!」
シルバー「ッ!?」
シルバー生涯初めての『戦慄』ッ!!
ガトリングガンを全弾掃射したにもかかわらず
仕留められた舞妓は5名中たった『一名』だけであった……ッ!!
舞妓B「『黒鬼』がやられてしもうた……まぁ、相性の問題もあろう」
シルバー「馬鹿な…ッ!?『桃ぼんぐり』を使用した特別な炸裂式弾薬だぞ……ッ!?」
舞妓A「何と浅はかな『ポケモン道』か……ッ!」
舞妓C「神聖なる踊り場において唾棄すべき行い……恥を知るが良いッ!!」
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:12:29.45:aslvzb04O
舞妓達がその容姿をみるみると変化させていく……!
シルバー「ば……化け物どもが………ッ!!」
武星「不意打ちで銃なぞを発砲しておいて何を言うか……」
射轍「こやつだな……最近ジムリーダーを射殺して回る不届き者は……!」
燦王「罪人は生死問わず……わらわ達で喰ろうてしまおうか……!」
シルバー「『赤い気流』に、『青い気流』に、『黄の気流』が見える……なんだこの舞妓の纏うオーラはッ!?」
永麩威「そなたの『ポケモン道』がいかに未熟であるか……その身をもって知るが良い……!」
106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:16:15.13:depNp29K0
武星「わらわは舞の星にして武の星!……大いなる山肌に傷跡を残すほどの火奥義『大文字』とッ!」
射轍「その水圧は分厚い鉄板をも貫き、道筋には大地の抉れた跡が残る水奥義『ハイドロポンプ』とッ!」
燦王「10億ボルトもの電流が対象を駆け抜け、脳や心肺機能までもを停止させる『電磁砲』がッ!」
永麩威「我が超念力を纏う事によって今、三位一体の『軌跡』を成す……ッ!」 ギュイイイイィィィィィィィン・・・・・・
シルバー「こ……これはッ!!母なる大地を形作る為に起されたといわれる天変地異ッ!……あの『秘奥義』を脆弱な雌ごときが……ッ!?」
永麩威「そう、これがかつて『伝説の三鳥』と『魔弾の射手、ルギア』によって放たれたと言われる超災害『ビッグバーン』である……ッ!」
四人「波ァーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」 ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:17:41.97:depNp29K0
四人の舞妓が放った極大なレーザーは
シルバーを完全に捉え
その身を遥か西の彼方まで吹き飛ばす……!
シルバーは西の山肌に打ち付けられる形となった…!!
ー西の山ー
シルバー「どこまで………吹き飛ばされたのだ俺は…………ッ!」
シルバー「身体が……動かぬ……………………くッ………」 ドサッ!
ガラガラ………
ミカン「あら……?誰か倒れているわ……?」
ミカン「まぁ!ひどい怪我……!どこか安静に出来る所は…………」
109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:19:27.83:depNp29K0
ーセキエイー
大統領「大変な事態となった……!」
<四天王>カンナ「ロケット団総帥の一人息子がジョウトのジムリーダーを射殺して回っているですって……!」
<四天王>キクコ「三年前のカントーと同じじゃな……くひゃひゃひゃひゃ!」
大統領「して、新チャンピオンは何と申しているのか……!」
<四天王>シバ「はっ……シゲル殿は『レッド』を全力で迎え撃つ為、ワタル殿と共に修行に励んでおられます……!」
大統領「カントーで手一杯、ジョウト地方の治安にまで首を突っ込むつもりはない、という事か……!困ったものだ……!!」
110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:20:33.09:depNp29K0
?「ならばジョウト地方の件……我々にお任せ頂けませんかな……?」
大統領「む、誰だ……!」
?「私、こういう者でございます……?」 スッ
大統領「ふむふむ……何ッ!?貴様はあの……ッ!?」
?「費用はこちらで負担します……『軍隊』を一部お借りしたい……」
大統領「『軍隊』……だとッ!?」
?「なぁに、これでジョウトの平穏は保たれるんだ。安いものですよ……」
111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:22:35.57:depNp29K0
ーモーモー牧場ー
シルバー「う……ん…………ここはどこだ…?」
ミカン「気がつきましたか!?良かった……」
シルバー「貴様……何奴……」
ミカン「私、アサギシティのジムリーダーを務めるミカンといいます」
シルバー「………ッ!」
ミカン「まだ動かれては駄目です……安静にしないと……!」
112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:25:46.83:depNp29K0
シルバー「何故、ジムリーダーともあろう者がここにいるのだ……」
ミカン「アサギの灯台守をしているポケモンが病気なんです。それでここ『モーモー牧場』のミルクの噂を聞きつけてやってきました……」
ミカン「ですがミルタンクが不調らしくお乳が出ないようなのです……そこで木の実を取りに行ったらあなたが………」
シルバー「そうか………俺は……助けてもらったようだな………礼を言わねばなるまい………」
ミカン「いえ、もういいんです…………」
シルバー「……?」
ミカン「アサギの灯台に戻ります……………アカリちゃん……今頃ひとりぼっちで寂しい思いをしているでしょうから……」
113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:26:52.44:depNp29K0
シルバー「行ってしまったな………」
シルバー「しかし酷いダメージを受けたものだ……まだ満足に起き上がることすら出来ぬとは………」
シルバー「地を這ってでも動いて………何か栄養のある物を補給せねば……!!」
ズサァ・・・ズサァ・・・
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:27:22.56:TGmXFZT90
シルバー「見つけたぞ………!!」
ミルタンク「ギュモオオオオオオオーーーーーーッ!!」 バキッ!!ゴキッ!
クチャ……グショ……ベリッ…モグモグ……
シルバー「やはり生肉は一味違う……かじる度に血が滾る様だ……!!」
シルバー「さて全快した……先程のミカンとやらに礼をせねばなるまい……ッ!!」
116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:28:38.50:depNp29K0
シルバーは無線を取り出した…
シルバー「こちらシルバー!GANTETSUッ!!応答してくれ!!」
ガンテツ「シルバー大尉!無事だったか!心配したぞ!!」
シルバー「このジョウト地方に『万能薬』の言い伝えは無いのか!?」
ガンテツ「アサギシティの南、海を越えた所にあるタンバシティに優秀な『衛生兵』がいるという噂なら聞いた事があるッ!!」
シルバー「OKッ!!」
ガンテツ「待つんだ大尉!!お前は国際指名手配されている身だッ!!タンバシティはジョウトの『最西南』ッ!!ポリ公に追い詰められるぞッ!!」
シルバー「GANTETSUッ!俺は女に助けられたのだッ!!『仁義』を欠いたら漢では無くなるッ!!」
ガンテツ「OKOK!!俺はもう何も言わねぇッ!女一人の為に世界を敵に回すその心意気ッ!負けたよッ!逝って来ォいッ!!」
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:34:37.06:uZr9ZqOF0
ーアサギシティー
シルバー「この海を越えねばならんとは……何と荒々しい海かッ!」
シルバー「しかし、舞妓に敗北を許すようでは俺の『ポケモン道』もまだまだ未熟ッ!」
シルバー「今一度、己の拳を見つめ直す時が来たのかも知れん……ッ!」
シルバー「この肉体よ……持ってくれよッ!」
シルバーは深く深呼吸すると
海へ潜り込んだ…!
120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:32:36.67:depNp29K0
ータンバシティー
ザパァン!!
シルバー「辿り着いた………ッ!」
シルバーは気がついてはいなかった!!
舞妓の攻撃を受け、瀕死の重傷から更に『飢餓』へと陥った事により
一時的に栄養を必要以上に多く摂取する体質へと変化
その状態のままミルタンクを骨の髄まで食したシルバーは
自身の筋肉を形成する『ポケモン細胞』までも刺激をもたらし
以前より遥かに強靭な肉体を獲得するに至ったのである……!!
122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:33:18.83:CNFK+sPk0
ー薬屋ー
シルバー「薬を戴きに参った……そなたが衛生兵かッ!」
婆ちゃん「あいにく薬はタンバジムの連中に取られてしまったよ……」
シルバー「何と………ッ!」
婆ちゃん「あんた指名手配されているロケット団総帥のせがれじゃろ?恐らく罠じゃよ……」
シルバー「それでも俺は行かねばならん……『仁義』を貫く為に………ッ!」
126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:36:28.69:depNp29K0
ータンバシティ・ジムー
シジマ「来たな…!私は日々こうやって滝に打たれながら修行して……」
タンバシティジムへ乗り込んだシルバー
その手にはRK95-TP<アサルトライフル>が握られていた……!
シジマ「待て!話は最後まで……!」
シルバー「薬を出すんだッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
トレーナー達「ぐああああああああああああああああーーーーーッ!!!」
シジマ「話を………させ……………」
シルバー「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:37:43.35:depNp29K0
シルバー「我が拳、使うまでもない……む!これが衛生兵殿が作った『薬』だな!!」
「待ちたまえよ…!」
シルバー「……ッ!?」
ジムを見上げると
一人の男が宙に浮き上がっていた…!
マツバ「僕はエンジュシティのジムリーダー、マツバ。舞妓さんに獲物を取られて退屈してたんだよ…!」
シルバー「ほう、あの街のジムリーダーか……丁度いい……我が腕を試すとしよう……ッ!!」
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:52:51.25:depNp29K0
シルバーは勢い良く拳を突き上げる…!!
その拳圧はタンバシティジムの流れ落ちる滝を逆流させるどころか
建物を半壊させてしまった……!!
シルバー「どうだ……我が力……ここに極まれりッ!」
マツバ「効かないねぇ…!」
シルバー「何だと……ッ!?」
マツバ「君は兵器に頼らないと、その程度の実力しかもっていないと言うのかい…?がっかりだよ……」
135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:53:27.06:depNp29K0
マツバ「僕が手を下すまでもない……」クンッ!
マツバは中指を突きたてた!
シジマ「あ………あ………」
トレーナー達「うぅ……ぅ………」
シルバー「や……野郎ッ!死体を……!?」
マツバ「僕はこうやって無念に散っていった魂を指揮することができる……!」
マツバ「さぁ!死の舞踏会の始まりだ……!!」
140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:58:51.97:depNp29K0
シルバー「こちらシルバー!GANTETSUッ!!応答してくれ!!」
ガンテツ「こちらGANTETSUッ!シルバー大尉!どうしたッ!?」
シルバー「ゾンビだッ!研究所からゾンビが溢れ出したッ!!」
ガンテツ「シルバー大尉!言ってる意味が良くわからない!!落ち着けッ!!」
シルバー「ジムからゾンビが溢れ出したッ!!タンバシティを丸ごと焼き払ってくれッ!!」
ガンテツ「OKッ!!緊急事態だな!!すぐに向かうッ!!」
141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:59:59.88:depNp29K0
シルバー「今のうちに……ッ!」
マツバ「逃がすかッ!!『黒い眼差し』ッ!!」
ドギャ――z___ン!
シルバー「何だとォォォォッ!!身体が動かんッ!!」
マツバ「君の影を『固定』した……ッ!!これで君はしばらくうごけない……!!」
シルバー「クソッタレーーーーーッ!!」
143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:01:47.81:depNp29K0
シルバー「何故……貴様のような実力者がこのタンバシティに……ッ!」
マツバ「知らないのかい?政府と、ある企業により君を抹殺する指令が下っているのさ…!」
シルバー「ある企業……ッ!?」
マツバ「ほぉら……空を見てご覧よ……向こうから戦闘機が……ッ!」
マツバの指差す先…!
一機の戦闘機と無数のミサイルがこちらに向かって突っ込んで来た…!!
マツバ「あ、あの型は違うッ!!政府の戦闘機では無いッ!?」
ガンテツ「ポケモン陛下バンザァァァァァァァァイッ!!!!」
144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:02:48.73:depNp29K0
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオン・・・・・・
ガンテツ「す……すまねぇ大尉……遅くなっちまった……ッ!!」
シルバー「衛生兵ッ!衛生兵はいないのかーーーーッ!!」
ガンテツ「む……無理だ大尉……もう全部焼け野原さ……生きちゃいねぇよ……どのみち俺も助かりはしねぇ……!」
シルバー「バカ野郎ッ!!GANTETSUッ!!しっかりするんだ!!」
ガンテツ「駄目だ大尉…ッ!!その薬は、その薬だけは使っちゃいけねぇ……それは女の為に用意した薬だろう…?いけねぇよ……」
シルバー「GANTETSUッ!!死ぬんじゃあないッ!!まだあんたのポケモンは終わっちゃいないッ!!」
ガンテツ「大尉……俺は生き返ったんだ………終戦後、ゆっくりと死んでいくだけだった……俺の心は生き返ったんだ。あんたのおかげでな……」
シルバー「GANTETSUッ!!しっかりしろッ!!ガンテーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」
145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:03:53.92:depNp29K0
マツバ「別れはすんだかい…?」
シルバー「馬鹿な……戦闘機の直撃を受けたというのに……ッ!?」
マツバ「当然だ……僕には『実態』が無い……だから攻撃は当たらないというわけだ……ッ!」
シルバー「成程……すなわち俺を『道連れ』にしようとしていた骸達を失った今、貴様はこの俺を攻撃する術が無いッ!!」
マツバ「……!!」
シルバー「だがこの俺には、ひとつだけ貴様を倒す手段があるッ!!否ッ!!このGANTETSU殿が示して下さったッ!!!」
146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:05:34.53:depNp29K0
シルバーはマツバにモンスターボールを投げつけた!!
マツバ「ば……馬鹿なッ!!吸い込まれるッ!?」
シルバー「それは匠、GANTETSU殿の遺作ッ!全てのぼんぐりをブレンドすることにより産み出された『ヒューマンボール』であるッ!!」
シルバー「モンスターボールが『ゴーストタイプ』を捕まえるように……『ヒューマンボール』も貴様の実態を捕らえるッ!!」
シルバー「そして貴様が捕らえられた『ヒューマンボール』を握りつぶせば……ッ!!」 ググッ!
ゴシャアアアアッ!!!
シルバー「俺の……勝ちだッ!!」
148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:09:14.86:depNp29K0
ーアサギの灯台ー
シルバー「薬だ……!!」
ミカン「本当に……来てくださったのね………」
シルバー「うむ………!!」
ミカン「ごめんなさい…………本当にごめんなさい……!」
直後、ミカンの口から
衝撃的な事実を聞かされたのであった!!
シルバー「元から……灯台守のポケモンなど……いない……だと…?」
150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:11:44.63:depNp29K0
ミカン「……あなたがコガネシティジムを襲撃した後、政府から我々ジムリーダーにあなたを抹殺するよう特例が下りました…」
ミカン「あなたを山で見つけた時……私は政府に連絡し、言われました……まず恩を着せるようにと………」
ミカン「腐ってもロケット団総帥の息子……『仁義』の為なら必ず恩を返しにくる……そう教えられました……」
シルバー「成程………俺は……『罠』にはめられたというわけか………」
ミカン「今頃……陸、空、海軍が全総力を上げてこの灯台を包囲し、私達に照準を向けている事でしょう………」
シルバー「!?」
152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:12:58.11:depNp29K0
シルバー「ならば……貴様は何故ここにいるのだ……!?」
ミカン「…………」
シルバー「こんな回りくどい事をせずとも……あの時、山でトドメを刺していれば良かったのではないか……ッ!?」
ミカン「さぁ……何ででしょうね………」
ミカン「でも……あなたは………アカリちゃんの為にお薬を持ってきてくれたわ…………」
ミカンは大粒の涙を流しながら笑ってみせた
シルバー「…………ッ!」
156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:14:16.55:depNp29K0
その時!
灯台を囲っていた
戦闘機、駆逐艦から大砲が一斉掃射された!!
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオン・・・・・・
ミカン「……………」
シルバー「だ………大丈夫か…………ッ!はやくこの薬を……!!」
ミカン「わ……私はもう助かりません………その薬は………ご自分でお飲みになって………」
157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:15:09.09:depNp29K0
ミカン「アカリちゃん………やっと会いにいける………」
シルバー「しっかり………するんだ…………!」
ミカン「シルバーさん……ありがと…う……………」
隊長「第二掃射!!撃てーーーッ!!撃てーーーーッ!!」
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオン・・・・・・
160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:16:56.91:depNp29K0
隊長「や……やったかッ!?」
兵隊「隊長ッ!?あれをッ!!」
黒煙をあげた灯台から
一人の男が立ち上がる…!
その背中には深紅の翼が湛えていた…!
シルバー「何と悲しき、哀れな運命を歩し者か………利用されたのだ……この女も、灯台守も……ッ!」
シルバーはミカンの首を抱き寄せ
血の涙を流しながら軍隊を睨みつけた
シルバー「貴様ら一体………何様のつもりだァーーーーーッ!!」
164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:22:48.11:depNp29K0
シルバーはその大きな翼を広げ、高く飛び上がると
瞬く間に数十機の戦闘機や駆逐艦を沈めていった……!
兵A「と、止まりませんッ!艦隊!徐々に撃墜させられていきますッ!!」
兵B「個体値2000…4000……信じられない……まだ上がっている……ッ!!」ピピピピ…
兵C「個体値30000……うわぁッ!!」ボンッ!
兵D「隊長!ゴールドスコープが壊れました……!導き出される種族値の合計は恐らく……!」
隊長「数十万を超える、という事か……ッ!」ゴクリ
166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:24:28.75:2qftgzjA0
兵A「目標ッ!チョウジタウン方面へと旋回ッ!移動していますッ!!」
隊長「なおも『ポケモンマスター』の称号を欲すか……あやつは今、半ば無念にも潰えた敗北者達の怨念に取り付かれた『鬼』といえる……ッ!!」
兵B「いいのですかッ!?このままでは残りのジムリーダーや町にまで被害が……ッ!」
隊長「諸君らも見たであろう!!空のスペシャリストまであのザマ!!我々海軍が陸を追いかけた所で……もはやどうにもならん……ッ!!」
隊長「人類最後の砦である舞妓殿と……ゴールド氏の『秘密兵器』とやらに懸ける他はない……頼むぞ……ッ!!」
172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:27:45.91:depNp29K0
ースリバチ山ー
燦王「おっと……待たぬか……ッ!」
シルバー「…!!」
武星「驚いたぞ小僧……まさか軍隊まで相手に出来るほどに腕を上げようとは……!」
射轍「今回ばかりは……わらわ四人で襲わねばなるまいて……!」
永麩威「いざ尋常に……ッ!」
シルバーが指を差す……
その先、構えていた武星の片方の手首があらぬ方向へと曲がっていた……!!
173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:30:22.69:depNp29K0
武星「ぐああああああああああああああッ!」
射轍「姉上ッ!?」
永麩威〈全く見えなかった……ッ!!速い……っ!!〉
シルバー「次は貴様らの……」
燦王「隙ありッ!!」 ガシっ!
シルバー「ッ!?」
燦王「永麩威さま!今ですッ!」
175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:32:08.69:depNp29K0
シルバー「離さんかァッ!!」 バキ!ドゴォッ!
燦王「ならんッ!!『雷』ッ!!」 バチバチバチィッ!!
シルバーは自由の効く手足を目一杯動かし
首をアームロックしている燦王を殴りつけた…!!
燦王「永麩威さま早くッ!わらわごとこやつを……ッ!」
永麩威「燦王……すまぬ……ッ!『サイコキネシス』ッ!」
シルバー「うォォーーーーッ!?」 パァン!!
永麩威の放つサイコキネシスは体内の血流の流れを変え、脳を圧迫させる…!
燦王ごとシルバーの肉体は弾け飛んでしまった………!!
176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:32:33.22:CNFK+sPk0
永麩威「終わった……これで……」
武星「あ、あああ……ッ!」
永麩威「……?」
射轍「永麩威様ッ!!危ないッ!!」
永麩威が振り返ると
シルバーの死体から流れ出る血が巨大な三つ首の猟犬を形作り
永麩威を今にも喰らわんと見下ろしていた…ッ!!
永麩威「うああああああああああああああ……」 バキッ!ボリッ!!ムシャ……
武星、射轍「………ッ!」
181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:36:29.22:depNp29K0
シルバー「ふん……あの程度の念力で、我が『ポケモン道』を遮ろうなどと……笑止ッ!!」
射轍「やつの身体が……元に戻っていく………ッ!?」
武星「射轍よ……惑わされるでないぞ……今の一連の業は『溶ける』ッ!!……決して不死身の肉体ではあらず……ッ!」
シルバー「その通り…俺は三年間、未蕾の塔で修行し 先程 遂にこの技の完成へと至った………ッ!!」
シルバー「マダツボミ……かのような細い肉体が何故、しなる鞭と化し、木をも真っ二つに出来るのか。その秘密は骨格となる『水』にあると俺は見たッ!!」
シルバー「俺はマダツボミに倣い、筋繊維や骨格全てをドロドロの血液に変化させ、コントロールする事で更なる境地へと達したのだッ!!」
183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:38:00.71:evMSL5b3O
シルバー「そしてこれがもうひとつの到達点ッ!!」
シルバーの片腕が巨大なハサミと化し
その開いた両刃が武星を捉えた…!!
武星「しまった……ッ!」
シルバー「血を操るとは即ち、体内の『鉄分』をも操ることが出来るのだッ!!!『ハサミギロチン』ッ!!」 ヂョキンッ!!
武星「かは……ッ!」 ブシュウウウウウウウウ・・・・・・・
射轍「姉上ーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:41:13.70:depNp29K0
シルバー「残りは『水』か……どうやら貴様の肉体も『溶ける』性質の様だな……」
射轍「ば……化け物め……ッ!!」
シルバー「だが所詮『水』、俺の血で焼き殺すまでの事だ……!」
射轍「………ッ!?」
186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:42:08.00:depNp29K0
シルバーは肉体をドロドロの血に変化させると
渦を巻くようにその全身を移動させ、射轍を取り囲んだ!!
シルバー「血を征すとは鉄を操るだけにあらずッ!!その構成分子の運動量を高める事で、劇的に温度を上昇させた血は灼熱の気体と化す……ッ!!」
シルバー「燃え尽きるがいいッ!!『マグマストーム』ッ!!」
射轍「あ……熱いッ!!あああああああああああああああああッ!!」
188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:44:04.74:depNp29K0
射轍「……姉上………こんなにも冷たい……手…………」 ドサ……
武星の手を握るようにして
射轍は息絶えた…!
シルバー「………相反する能力を得てしまった故……触れ合うことすら許されなかったというのか……哀れな姉妹よ………」
シルバーはとうとう舞妓達を撃破し
スリバチ山を後にした……!
力を欲し、愛を失った敵を見て彼は何を思ったのか……
今では誰も知る由もない……
192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:45:30.01:depNp29K0
ーチョウジシティー
ヤナギ「来たか……わしがチョウジジムのリーダー、冬のヤナギ…ッ!!」
シルバー「ほう……わざわざお出迎えと来たか……ッ!!」
執事「私もお相手致す…!」
シルバー「何者だ……?」
執事「貴方の父が潰した『ゴールドグループ』の秘書でございます…ッ!!」
シルバー「復讐か……!!大いに結構ッ!!」
194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:46:43.99:depNp29K0
ヤナギが構えるより先にシルバーが飛び出す…
しかし!先に技が発動したのは執事の方であった
執事「『トリックルーム』……初動の速い貴方でもこの空間の中では後手に回らざるをえない……ッ!」 ブォン!
シルバー「くっ……小賢しい真似を……!」
ヤナギ「掴んだぞ……!」
シルバー「!?」
ヤナギ「我が奥義『絶対零度』…!触れた者の体内の水分を一瞬にして気化させ、熱を奪い凍らせる……ッ!!」
195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:48:59.72:depNp29K0
シルバー「ぬるい……」
ヤナギ「な……何故凍らない!?」
シルバー「ぬるすぎるわァッ!その程度の力、我が体内を駆け巡る熱情の前では全くの無力ッ!」 ゴキィ!!
ヤナギ「か……は………」 バタ…
シルバー「後は貴様だけだ……ッ!」
執事「ヤナギ殿……時間稼ぎありがとうございます………!」
196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:50:09.28:Qikr21p4O
シルバー「か……身体が動かん………これは『糸』ッ!?」
執事「私は口から『糸を吐く』のでございます………!」
シルバー「お……おのれぇぇッ!芋虫がッ!!」
執事は胸ポケットに忍ばせていた無線に向かって叫んだ…!
執事「ゴールド様ッ!!今ですッ!!チョウジシティに核を撃ち込んで下されッ!!」
202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:56:12.52:depNp29K0
シルバー「核!?核ミサイルだと!?まさか貴様等、始めから……ッ!!」
執事「こうでもしないと貴方は止まらん……ッ!栄光を掴むのは我らがゴールド様であって貴方では無い……!!」
シルバー「馬鹿な……貴様ほどの実力者が……傍観するだけの者に屈するというのかぁッ!!」
執事「屈するのでは無いッ!!これは忠誠であるッ!!」
シルバー「!?」
執事「貴方は永遠の銀メダリストッ!!ロケット団のその名前らしく……核兵器で滅するがよろしい……ッ!!」 カッ!!
――――――19XX年
――――――チョウジタウンは核の炎に包まれた……!!
204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:59:42.20:depNp29K0
ージョウト最北東、フスベシティー
ゴールド「爺や……三年間……ご苦労だった……!!」
イブキ「全て……終わったのね………」
ゴールド「そう……これであなたの命も保障された様なものだ。いくら奴が化物とはいえ核の直撃で生き延びるのは不可能……」
イブキ「………ここまでする程の事だったの……?」
ゴールド「何を仰るのですか!?衛星で奴をご覧になってたでしょう!?このままでは間違いなくあなたが死んでいた。むしろ感謝してほしいくらいですよ」
イブキ「彼は気のおかしい殺人鬼………だけどそれは、力の使い方を知らなかっただけなのではなくて?」
ゴールド「あなたも……どうやら頭のネジが飛んでしまっているようだ……」
205:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:01:29.48:depNp29K0
イブキ「彼はまともな家庭環境では無かった。彼に私達と同じ『人間』のルールを当てはめていいのか、私には判断できないわ……」
ゴールド「家庭環境や教育ではどうにもならない人種もいるのが何故わからないッ!?一人の我儘を許せば、犠牲になった者達の気持ちはどうなるッ!?」
イブキ「彼は灯台で亡骸を抱き寄せ、血の涙を流していた…あれは彼に『心』が……!」
ゴールド「奴はロケット団総帥の息子!!生まれる前から人としてのレールを踏み外しすぎたッ!!」
イブキ「……ッ!」
ゴールド「『教育』が必要と言うのなら、先程のミサイル攻撃こそ奴に施せる最良の『教育』だッ!!」
ゴールド「否定した者は全て切り捨てるのがこの社会のルールッ!!……軋む歯車に油を注す様な社会なら……奴も私もこういう風には育ってはいない……!!」
206:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:04:56.99:depNp29K0
パチパチパチパチ…
?「女よ…残念だがそこの男の言う通り、あの時点でのミサイル攻撃は戦いにおいて最良の選択といえる……ッ!!」
イブキ「!?」
ゴールド「き……貴様、生きていたのかッ!?」
シルバー「まぁ例外があるとすれば……そのミサイル以上にこの俺が強すぎた事くらいか……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
ゴールド「馬鹿な……核ミサイルだぞッ!?何故無事でいられるッ!?」
208:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:07:01.13:depNp29K0
シルバー「さてどうする……まだこの俺に抗うか…?」
ゴールド「愚問だな……ッ!貴様は我が父の仇……!!」
イブキ「待ちなさいゴールド!!…シルバーもよ!!あなたはこの戦いから……人という存在を『学んで』いるはずだわッ!!」
シルバー「知らんな……俺は血を見る争いが好きなのだ……!」
210:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:10:02.88:depNp29K0
シルバーは軽く拳を突き上げる…!
その拳圧は器用にもゴールドとイブキを残し、周りの施設を吹き飛ばした…!
シルバー「さてゴールドとやらよ……執事とミサイルに頼る様な男が……この俺に勝てるかな……?」
ゴールド「ふ……ふふふ……あはははは………!!」
ゴールドは懐から取り出した装置のスイッチを押した…!
212:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:11:22.46:depNp29K0
ズズズズズズズズズズズズ・・・・・・
イブキ「な……何ッ!?この地響き……!?」
シルバー「……!」
ゴールド「はははは………!!アーーーッハッハッハッハッハッ!!」
イブキ「ゴールド……その装置……何をしたの!?」
ゴールド「これが……僕が『ゴールドグループ』を再建し完成させた……父の悲願だよ………!!」
213:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:12:48.47:depNp29K0
シルバー「空の色が……!!」
イブキ「血の様に赤くなっていく……!?」
ゴールド「ふ……ふふふ……あはははは………!!」
シルバー「待て!どこへ行くッ!!」
イブキ「何…この感じ……!?」
シルバー「!?」
イブキとシルバーが悪寒を感じ取り赤色の空を見上げる…!
突如、歪んだ景色から巨大な戦艦が姿を現した……!
戦艦は空に留まり
次々と『黒い軍勢』を吐き出していく…
215:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:14:55.24:depNp29K0
イブキ「穏やかじゃないわね………」
シルバー「新たな空の軍隊か…………?」
戦艦から吐き出された黒い物体の一つがみるみると高度を下げる……!
巨大な翼をもつ その鷲の様な黒い物体が
大きなクチバシを開いた…
シルバー「エネルギーが集まっている……この波動は……!!」
イブキ「レーザーを撃つつもりだわッ!!」
216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:16:07.26:depNp29K0
ズズズズズズズズズズズズ・・・・・・
シルバー「また地響き…………!」
イブキ「あの巨大な黒い鷲みたいなのは……地上を攻撃しようとしているの……?」
その黒い物体にならうように
他の群れも地上に向かって口を開く……!
イブキ「!?」
シルバー「無差別攻撃かッ!!ここはマズいな……ッ!!」
217:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:17:16.36:depNp29K0
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオン・・・・・・
シルバー「フスベ一帯を一撃で吹き飛ばしたか……しかしこの程度の威力、別に避けずともよかったな………」
イブキ「……ちょっと、離しなさいよ……」
シルバー「なんだ貴様、死にたかったのか?」
イブキ「べ、別に……こんなレーザー攻撃、自分で避けれたわよ!」
シルバー「そうこなくては困る……見よ……ッ!」
シルバーの指差す先…!
一体の黒い鷲が二人に向かって降りてきていた…!
220:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:19:47.02:depNp29K0
イブキ「な……何よこれ……!」
シルバー「それを今から確かめようと言うのだ……!」
イブキ「ちょっと!戦うつもり!?」
シルバーが放った拳が鷲の背に生えた巨大な片翼をもぎ取る……!
しかし黒い鷲は怯む事無く、反撃の爪撃を繰り出した
シルバー「脇腹をえぐられた……貴様と違って向こうは殺る気が感じられるな……!」
イブキ「私だってやるわよ!!見てなさいッ!」
227:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:28:21.34:depNp29K0
イブキ「でやぁッ!!」
黒い鷲に対し イブキが猛連撃を繰り出す…!
その一連の動作は電光石火の如く…
それは人の目に追える物では無かったが、成す術無く撃たれる鷲の様子から
龍が暴れまわるかの様な迫力とそれに違わぬ威力がはらんでいる事が容易に想像できた…!
黒い鷲「ぐぎぎ………!」
イブキ「遅いッ!!」
イブキは黒い鷲の反撃をかわすと
その背に乗り、高く飛び上がった……!
イブキ「喰らいなさい!『ドラゴンダイヴ』ッ!」
228:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:29:19.16:depNp29K0
黒い鷲の脳天に
強烈なかかと落としが炸裂した!
イブキ「はっ……はっ……これで……ッ!!」
シルバー「油断するなッ!」
イブキ「!?」
黒い鷲がその大きなクチバシでついばむ!
援護に入ったシルバーの片腕は簡単に引きちぎられてしまった……!
シルバー「傷の裂け目から…鷲の頭の様な型が次々とッ!!…攻撃と同時に『ヤドリギの種』を植え付けたのか……ッ!」
229:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:30:08.84:depNp29K0
シルバー「しかし、我が肉体を滾らせ、灼熱と化せば、この『ヤドリギの種』も一瞬で燃え尽きるッ!」 ボォ!
イブキ「この巨大な鷲……私の『ドラゴンダイヴ』が効いていないというの……!?」
シルバー〈あの連撃を受けて一度もダウンしないこいつの異常なまでのタフさ……面白いッ!〉
シルバーは両手をカギ爪の様に変化させ、高く飛び上がると
黒い鷲の首の後ろにそれを突き刺した!
シルバー「肉体の秘密……暴かせて貰おう……!」メキメキメキ……ッ!
231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:34:57.41:depNp29K0
シルバー「断面をみろ……どうやらこの金属でできた皮膚の間にある『ゴム』の様な材質が打撃を和らげている様だ……!」
イブキ「この鷲は……『機械』だというの……ッ!?」
シルバー「どうやら…もっと面白いものらしい……!」 ズズズ・・・・
シルバーは開いた首の裂け目に手を突っ込み
何かを引っ張り出した…!!
イブキ「え………ッ!?」
シルバー「中にこいつがいた……この黒い鷲の『操縦士』らしいな……ッ!」
235:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:46:01.35:depNp29K0
イブキ「あなた達は一体何者なの………ッ!?」
操縦士「ーーーー~~~~~ーーーッ!!!」
シルバー「我々と言葉が違うようだな……話にならぬ……」
その時である…!
他の大地に攻撃をしていた黒い鷲の軍団が一斉にこちらを向いた……ッ!
シルバー「女……この軍団相手にどれくらい時間を稼ぐ事ができる……?」
イブキ「時間を稼ぐどころか……私なら上にいる戦艦ごと撃墜できるわよ…!!」
シルバー「ふん、良い答えだ……ッ!!」
238:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:48:29.77:depNp29K0
イブキ「あなたはどうするつもり………?」
シルバー「奴が……ゴールドが装置を起動させた事によりこの者達は現れた……まだ近くにいるはずだ……」
イブキ「へぇ……あなたが人類の為にねぇ……」
シルバー「人類の為?……それは違うな、未知なる敵に対する好奇心にすぎん……」
イブキ「あ…あたしだってあんたの為じゃなくて人類の為に足止めしてあげるんですからね!!」
シルバー「何を怒っているのだ?」
イブキ「早くいきなさいよ!!こいつらを倒したら次は、あなたの番よッ!!」
シルバー「ふん、期待せずに待っていよう…!!」
242:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:51:05.29:depNp29K0
シルバー「見つけたぞ……ッ!!」
シルバーは急降下し
ゴールドの前に舞い降りた…!
ゴールド「ほう……まだ生きていたか……!!」
シルバー「先程、あの黒い鷲の中から操縦士を引き抜いた……」
ゴールド「へぇ……見たのかい……彼等を!」
シルバー「この空を飛んでいる奴らは何者だ……?」
243:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:55:22.91:depNp29K0
ゴールド「我が父、J・ゴールドマンが最終的に目指した目標は何だったと思う……?」
シルバー「……?」
ゴールド「シルフや貴様の父親の組織は電力会社を欲しがっていたがあんな物は過程にすぎない……」
ゴールド「父が目指していたのは尽きる事の無い無限のエネルギー……『永久機関』だよ……!!」
シルバー「無限のエネルギーだと……?夢物語を……」
ゴールド「そう、夢物語だ……だが私は、父の意志を受け継ぎ完成させたのだよ……!」
シルバー「……それが空を飛んでいる軍団と何の関係がある……」
245:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 21:59:20.52:depNp29K0
ゴールド「そうだな……例えばジョウトとカントーを結ぶ『リニアモーターカー』……これは最先端をいく技術の一つだが……」
ゴールド「シルフがこの技術や財力を手にする代償に……裏では多くの者の汗や血が流れた……」
ゴールド「我々の企業もしかり、裏で行われた争いで敗れたものの数はもっと多い……」
ゴールド「文明の発達には『生贄』が必要なのだ……競争、戦争、略奪、人々は『生贄』を欲し、なお戦い続けるだろう!」
ゴールド「だが、その負荷にッ!人々の重みに耐え切れず、やがてこの星の『資源』は必ず底を尽くッ!」
246:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:00:05.33:depNp29K0
ゴールド「僕は父の意志を継ぎ、ある装置を完成させた……!」
ゴールド「文明の浅い我々に対し、『SOS』を発している未来の文明の信号とコンタクトを取れる装置を……!」
シルバー「……!!」
ゴールド「桃源郷を求め、荒廃した未来の世界から彼等はやってきたのだよ……!」
シルバー「こいつらは……未来から来た軍団だと……!? しかし、自分達の歴史を崩せば奴等の存在は……!」
ゴールド「パラドックスを起こさなければいい。辻褄の合わぬ平行世界<パラレルワールド>なら……いくらでも替えが効くとは思わないか…?」
シルバー「馬鹿なッ!奴らは私利私欲の為に、関係の無い人間の住処を侵略しに来たというのかッ!?」
ゴールド「今に始まった事じゃあない!先程言っただろう!?人々はそうして文明を発展させてきた!そして、これからもだッ!」
247:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:01:07.76:depNp29K0
ゴールド「未来人は争い、この世界の資源を貪り尽くした後、再び別世界の過去に遡り侵略し続けるだろう!!」
ゴールド「素晴らしいではないかッ!これが文明の頂点ッ!まさに『永久機関』だよッ!」
ゴールド「我が『ゴールドグループ』は未来人に資源と住居を提供した第一人者として、永久に名を刻む事になるだろうッ!!」
シルバー「貴様は……自らパンドラの箱に触れ、世界を生贄に捧げたという訳か………ッ!!」
ゴールド「すっかり善人気取りか……殺人鬼のくせに……ッ!」
シルバー「違うな……俺を悪者の様に扱っておきながら平気で同じ事を繰り返す貴様等人間共に……余計復讐がしたくなっただけの事よッ!!」
250:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:05:25.83:depNp29K0
飛びかかったシルバーのカギ爪が
ゴールドの胸部を貫く…!
シルバー「貴様、自身の肉体を改造して……!?」
ゴールド「ふ……ふふふッ!捕まえたぞ……!!」 ガシッ!
シルバー「俺の技が発動しないだとォッ!?」
ゴールド「『封印』だ……これで貴様は『溶ける』ことが出来ない……ッ!!」
ゴールドはシルバーを掴むと
空高く飛び上がった!!
251:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:06:53.89:depNp29K0
シルバー「ど……どこまで飛ぶつもりだ……ッ!?」
ゴールド「『宇宙』だよ……!!」
シルバー「ふん……『真空空間』ごときで俺が窒息死するとでも……ッ!」
ゴールド「『宇宙』からもう一度、この母なる大地へダイヴするんだ……ッ!!」
シルバー「ま……まさかその技は………ッ!?」
ゴールド「そう、『ゴッドバード』ッ!!……僕らは大気圏で燃え尽きる『鳥』になるんだ……!!」
シルバー「は……離せェ!!やめろォォォォォォォォォォォッ!!!」
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ・・・・・・・・
252:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:07:55.74:depNp29K0
ゴッドバードにより大気圏で燃え尽きる両者……
その光が軌跡となって空を駆け抜ける…
人類最後の流れ星…
絶望の中 空を仰ぎ 人は何を願うのか……
257:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:10:08.07:depNp29K0
ー地上ー
イブキ「やっと……全て片付けたわね…………」
イブキは片腕が捥がれながらも奮迅の活躍をみせた……!
『竜の波動』で身を包み、黒の軍団と決死の攻防……!
追い込まれながらも奥義『龍星群』を発動させ、見事、戦艦ごと黒の軍団の撃墜に成功したのである……!!
イブキ「だけど……被害も甚大だわ……」
イブキ「綺麗な流れ星……」
258:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:10:58.37:depNp29K0
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
イブキ「え………!?」
その時である…!
再び赤色の空を覆い尽くす『黒の軍勢』……!!
そしてジョウトだけでなく、カントーすら丸ごと埋め尽くすほどの
巨大な空中要塞が出現したのだ…!!
259:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:11:57.96:depNp29K0
イブキ「何よ……これ……!?」
空中要塞から先程の戦艦や鷲の大群
そして見たことの無い型の軍団が次々に吐き出される……
その内の数百機とあろう軍団が
イブキに向かって一斉に飛びかかって来た……ッ!
イブキ「上等よ……最後までやってやろうじゃないのッ!!」
黒の軍団がイブキの周りをあっという間に覆い尽くす…!
次々と舞う赤い飛沫は黒い機兵の動力か、それとも……
262:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:15:55.24:depNp29K0
次々と増え、あっという間に
世界を覆いつくし侵略していく黒の軍団……
もはやこの世界の軍隊ではどうする事も出来ないであろう……
唯一、この状況を逆転できる男がいるとすれば……!
この元凶と対峙し、数々の軍隊にたった一人で抗った男の生命力なら…!
核兵器にも耐えた生命力を持つ男の存在なら……ッ!
彼、シルバーは本当に大気圏突入で燃え尽きてしまったのだろうか……!?
263:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:16:37.86:depNp29K0
ースリバチ山ー
シルバー「舞妓を倒し、すっかり自惚れていた……」
シルバー「まさか余興のつもりで放った『二体』が殺られるとは………ッ!!」
シルバーは息絶えてはいなかった……!!
核ミサイルが直撃したシルバーもッ!
ゴッドバードで燃え尽きたシルバーもッ!
全て『身代わり』ッッ!
この男、スリバチ山で自身の『身代わり』を作り出し
『制限プレイ』を楽しんでいたのであるッッ!!
シルバー「政府どもを一掃するどころか両方とも自爆技にやられるとは……俺の『ポケモン道』もまだまだ未熟……ッ!!」
シルバー「残る『黒の軍団』……この俺も命を賭して立ち向かわねばならん様だな……ッ!!」
264:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:17:43.68:RGKGtYqj0
ーコガネシティ、ラジオ塔ー
ロケット団員A「へっ……せっかくラジオ塔を占領して、俺達の旗を上げようって時に人類滅亡か……」
ロケット団員B「私たちもつくづく運が無いね……」
ロケット団員C「大変だ!侵入者だ!!」
ロケット団員A「おっと……奴ら遂にこの中まで襲って来たか……!!」
ロケット団員D「いや!まて!あの……あの方は……!!」
ロケット団員B「………ボス!?」
271:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:20:14.70:depNp29K0
ーラジオ塔、全国ネット、放送スタジオー
シルバー「ここが全世界に配信しているラジオ番組だな……」
ロケット団員「ちょ……今、世界中の現状を交換して………」
シルバー「そんな事をした所で……どのみちこの軍団は倒せんよ……」
ロケット団員「あ………」
シルバー「貴様等を楽にしてやろう………」
シルバーは放送用のマイクを掴むと
『滅びの歌』を唄い始めた……!!
272:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:21:18.03:depNp29K0
滅びの歌が
世界中の電脳を通じて配信される……!
その歌は風に乗り海を越え世界の隅々まで運ばれる…
黒の軍団はその身を崩落させ、森はその身を枯らし、建物は朽ち果て、大地は荒廃していった……
地球上のあらゆる生物は生き絶え
地球は死の星と化したのだ……!
シルバー「世界は死んでしまったが……俺の志は守る事が出来た………」
さらば、そしてありがとう。友よ――――――――
『大地の子よ、よくぞポケモン道を極めた』
シルバー「何だ…光が……!?」
273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:22:23.51:pSyD+aJN0
『我が名、アルセウス。この宇宙を想像せし者なり』
シルバー「これが……ポケモン道の果て!?」
『先程逝った哀れな男には「知識の神」ユクシーの名を与えたもうた……』
シルバーの肉体が輝きを増し、消滅していく…!
『そなたの名はエムリット、今一度生まれ変わり「感情の神」として再びこの世に舞い降りるがいい』
シルバー「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおお――――――――
279:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:24:07.90:depNp29K0
かくして輪廻転生を終え
世界は再び廻り始める…
前世の記憶『ポケモン道』の伝説を残して――――――――
――――劇終――――
280:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:24:39.56:UG4B1amr0
続きキタ━━(゜∀゜)⌒Y⌒(。A。)⌒Y⌒(゜∀゜)⌒Y⌒(。A。)⌒Y⌒(゜∀゜)━━!!
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:09:40.17:UP8tvYbw0
またかwwwwwww
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:10:16.95:o+BvLB+E0
なぜまたこのスレに出会ってしまったのか
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:12:14.80:depNp29K0ーワカバタウンー
母「おいガキ、タバコ買って来い」
ゴールド「……」
母「なんだいその眼は!実の親に立てつこうってのかい!!」 バキッ!
ゴールド「痛い!わかったよ母さん!」
母「1ダース買ってくるまで帰ってくんじゃないよ!!」
ゴールド「えっと……お金は……」
母「生意気言ってんじゃないよ!!てめぇで稼ぎな!!」 バタン!
ゴールド「……」
――――青年の名はゴールド
名前の華やかさとは裏腹に壮絶な家庭環境の下で育つ…
2歳の時に父親が死去
母親は朝からパチスロに通い、日が沈めば株価の一覧と睨めっこ
義理の父といえば夜通し女遊びにギャンブル三昧
親に見向きもされず、一日一食カップ麺の生活を送る日々…
気弱な青年の心は脆く荒んでいた…
ー研究所ー
ゴールド「博士……恥を忍んでお願いが…!」
ウツギ「汚らわしい……!」
ゴールド「!?」
ウツギ「君の様な底辺のクズが偉大なる研究者の私にお願い?大方、金の話だろう…?おこがましいわッ!!」
ゴールド「……ごめんなさい」
ウツギ「だが、丁度いい……私の代わりに街の外までお使いに行ってくれるなら何とかしてやらんでもないぞ」
ゴールド「街の外……あの、外はポケモンが出て危険なのでは……?」
ウツギ「君がどうなろうが知った事かァッ!!死んでも用件を済ませて来ォいッ!」
鬼畜wwww
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:15:10.15:depNp29K0ーヨシノシティー
おじいさん「君、この町は初めてかね…?」
ゴールド「え…は、はい、ワカバタウンからお使いを頼まれて来たもので……」
おじいさん「なるほどのう、初めてだとわからんじゃろ?この街を案内してやろう」
ゴールド「あ…ありがとうございます!!」
この時、ゴールド11歳
生涯初めて他人に施された『親切』であった
ー路地裏ー
おじいさん「さて、と……」
ゴールド「あの……ここは……?」
おじいさんは路地の奥から強面の大男二人を呼んだ……
おじいさん「兄ちゃん、わしに出会ったのが運のツキや……身包み全部置いてきいや……」
ゴールド「あの、ちょっと……」
おじいさん「わしの言う事が聞けへんのか!!野郎どもしばいたれッ!!!」
大男「うぉおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーーーー!!」
ドコッ!バキッ!グシャッ!!
ゴールド〈うう………ここは……?〉
ゴールド「……そうか……僕は騙されたのか……」
ゴールド「……服まで持ってかれちゃったな………」
ゴールド「…………」
ゴールド「……行かなきゃ……確か北に……ポケモンじいさんのいえがあるんだったな……」
ゴールドは両手で恥部を隠しながら
北へ向かい駆け出した…!
ーポケモンじいさんのいえー
ポケモン爺「君がウツギ博士のお使いを頼まれたという……」
ゴールド「ゴールドといいます……」
オーキド「何とみずぼらしい…それに体中アザだらけじゃあないか…」
ポケモン爺「別に君の事を哀れには思わんよ…顔を上げなさい……」
ゴールド「は、はい……」
ポケモン爺「町で酷い目にあったようだな……」
ゴールド「ええ……何せ町は初めてなものですから………」
ポケモン爺「誰が悪いと思うね……?」
ゴールド「誰がって……そりゃあ……」
ポケモン爺「……………君の責任……君が全て悪いのだよ……!」
ゴールド「!?」
オーキド「この世は力が全てじゃからなァ!金も権力も無い者は搾取され、いずれ潰える!くひゃひゃひゃひゃ!!」
ゴールド〈腐ってる……腐りきってる!……これが『大人』……ッ!〉
ポケモンじいさんに不思議な卵を渡され
来た道を再び引き返すゴールド
その帰り道
ゴールドは一人の青年に出会う
――――青年の名はシルバー
彼もまた、壮絶な家庭環境の下で育つ…
ポケモン爺オーキドかよww
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:21:42.85:depNp29K0ートキワシティ、ジムー
ロケット団員「総帥!!例の『リーダー殺し』――――……ッ!!三年経った今、御月見山にて――……ッ!!」
サカキ「ああ、通信で聞いたよ……とうとう動き出したようだな………」
ロケット団員「それともう一名の方、――――……ッ!!」
サカキ「……例の『暴君』か……?」
ロケット団員「はっ!現在セキチクシティを越え、グレンタウンに滞在中、――――……ッ!」
サカキ「『ロケット団総帥』、この血と罪で呪われし肩書き……いかに不殺生を貫く暴君と言えど、我が首を欲するはず……」
ロケット団員「恐らく……!」
サカキ「私の死期も近い、か……例の計画を実行に移す時がきたのかもしれんな……」
ーシルバーの部屋ー
シルバー「おい親父ッ!!寝ている俺をベッドごと鎖で縛るたぁどんな趣味だッ!!」
サカキ「シルバーよ……時間が無い……とりあえずこれを渡しておく……!」
サカキは懐から拳銃を取り出すと
それをシルバーのポケットに入れた
シルバー「!?」
ロケット団員「総帥!準備ができました!」
サカキ「よし!このベッドをヘリで引き上げろ!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
シルバー「親父……何を!?」
サカキ「今からヘリでお前をどこか知らぬ地へ堕とすッ!!」
シルバー「!?」
サカキ「憎いかッ!?ロケット団総帥の息子として生を受け、蔑まれ、虐げられた、この忌まわしき人生がッ!?」
サカキ「愚かなる息子よッ!!恨めッ!憎めッ!!そして醜く生き延びるがいいッ!!!」
サカキ「貴様の人生が徒労の極みでは無いと言うのならッ!何時の日かッ!その一丁の凶器に勝りし己の『ポケモン道』を携え、この世の運命<さだめ>を超えてみせろッ!!!」
シルバー「一体何を言っているんだ親父ッ!?」
サカキ「操縦士よ!いけッ!」
ヘリ操縦士「ラジャーッ!」
シルバー「は、離してくれーーーーーーッ!!」
ギュオオオオオオオオオオオオ・・・・・・・・
サカキ「シルバー……その名に違わぬ栄光の輝きがあらんことを……ッ!」
ージョウト地方ー
シルバー「げほっ!ごほっ!ごほっ!」
ベッドに縛りつけられていたシルバーであったが
遥か上空から落とされ、水面に叩きつけられた事によってベッドが半壊…
シルバーは命からがら脱出したのであった…!!
シルバー「親父め……絶対に許さん……ッ!」
シルバー「何にせよトキワに戻るには金が必要だ……!」
シルバー「あの研究所は…………!?」
ーワカバタウンの研究室ー
シルバー「手を上げろ!」 バキュ――z___ン!
サカキに渡された拳銃で威嚇射撃を行うシルバー
ウツギ博士「強盗かッ!?」
シルバー「そうだ……それでいい……研究員ども!そのまま床に伏せていろッ!」
シルバーはモンスターボールを三つ奪い
研究所から逃げ出した…!
一方は研究所から逃げ…
もう一方はお使いを済ませ……
ヨシノシティにて、二人の青年は巡り合う……!
ゴールド「………」
シルバー「何だ貴様は!手を上げろ!!」
シルバーに銃口を向けられたゴールドは
手に持っている卵を床に置き
両手を頭につけ、地に伏せた……
シルバー「とりあえずこの卵はもらっておく……!」
ゴールド「………」
シルバー「……ちっ!!」
シルバーは上着を脱ぐと
それをゴールドに投げつけた
シルバー「少し湿ってはいるが……とりあえず服を着ろ!全裸で歩き回るなど破廉恥極まりないッ!!ただの不審者だッ!!」
ゴールド「あ……ありがとう……」
シルバー「さぁそれを着たらさっさと行くんだ!失せろッ!」
シルバー優しいww
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:30:43.02:depNp29K0ーキキョウシティー
シルバー「成程、ここはジョウト地方……カントーに戻るにはチャンピオンロードを経由しなければならないわけか……」
シルバー「ならばジョウトを巡り、ポケモンの力を蓄えてから親父に挑むのもまた一興……クククッ!」
シルバー「幸い、ここには修行を積める塔もある……まずは腹ごしらえだ……!」
シルバーは腹を満たすため
先程ゴールドから奪った卵の殻を叩き割ると
その中身をむさぼり尽くした…!
シルバー「チャプ……グチョグチョ………ジュルリッ!!」
シルバー「さて……戦も出来る身体に戻った……マダツボミの長よ、世話になるぞ……!」
父親への復讐を果たすため、シルバーは
実に3年もの間、その身を未蕾の塔に預ける事になる……
く、喰いやがった……!
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:34:00.06:depNp29K0一方、お使いの品を奪われたゴールド……
ーワカバタウンの研究室ー
ウツギ「遅かったではないかッ!!」
ゴールド「ひぃッ!!ごめんなさい!!」
警官「この少年は……?」
ウツギ「ふん、近所に住む、役立たずの糞餓鬼だ。別に今回の強盗とは………!」
ウツギはゴールドの羽織る上着を目にした……!!
それは先程、研究所を襲撃したシルバーの着ていた服と同じものであった……
ウツギ「貴様が加担していたのか……猿知恵を……ッ!!」
ゴールド「!?」
ウツギ「警官!あの少年が犯人だ!!取り押さえろ!!」
ゴールド「え!?え!?」
警官「悪く思うな、少年」チャキ…
――――ゴールドは研究所から一目散に逃げ出した!
それもそのはず……
この青年には窃盗など身に覚えの無い出来事であったからだ…!
ゴールド〈僕は……僕は何も悪くない……!!〉
バキュ――z___ン!
ゴールド「痛ッ…!」
警官「へへっ……足をブチ抜いた……もう逃げられねぇぞ!!」
ゴールド「待ってくれッ!!僕は何も悪くないんだッ!!」
警官「以前に捕まえた強盗もみんなお前と同じ事を言っていたよ」
警官がゴールドの眉間に
銃口を向けた…!
ゴールド「う……う………ぁ…………!」
警官「これも仕事なんでね、あばよ兄ちゃん」
バキュ――z___ン!
まさに弱肉強食
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:37:47.03:depNp29K0ゴールド「――――――――……!?」
警官「か……は………」
ドサッ
?「捜しましたぞ、ぼっちゃま……」
ゴールドが恐る恐る目を開けると
一人の老人が立っていた!
?「おお……何と嘆かわしい……!坊ちゃまがまさかこれ程までに酷い目に合わされていたとは……!」
ゴールド「あの……あなたは…?………僕が坊ちゃまって……?」
執事「おお、どこから話せばよいのやら………私はあなた様の『執事』であります……」
ゴールド「ひ……人違いじゃないですか……僕はそんな身分じゃあ………」
執事「いいえ、あなたは『ゴールドグループ』の長の御氏族であらせまする……」
ゴールド「ゴールドグループ……?」
執事は落ち着いた口調で語り始めた
かつてカントー地方には『紅蓮ゴールドテクノロジー』、『タマムシゴールドカジノ』
そしてシルフカンパニーと双璧を成す大企業、『カントーゴールド電力』という企業があり
ゴールドの父親、J・ゴールドマンはそれら一連の財閥『ゴールドグループ』のトップであったという…!
執事「しかし…一番の稼ぎ頭であった『カントーゴールド電力』内で派閥争いが起こりました……」
ゴールド「……?」
執事「『ロケット団』…!彼らの手引きによりゴールドグループ各所に敵対企業のスパイが送り込まれていたのです……ッ!!」
漁夫の利を獲ようと舞い込んでくる裏取引を頑なに拒み、独走を続ける大企業『カントーゴールド電力』に対し
ロケット団とシルフカンパニーの利害関係が一致
手を組んだ二大組織のあらゆる工作活動により『カントー原子電力』が壊滅に追い込まれた…!
暴落する株価…!高騰する電熱費……!
それに替わる、新たなエネルギー資源をシルフカンパニーが抑えた事により
とうとうシオン北部の発電所を閉鎖する事態に陥ってしまったのである……!!
執事「会社は倒産……J・ゴールドマン氏は自らの死を持って負債を帳消しにし、貴方様の幸せを守ろうとしました………!」
ゴールド「………!」
執事「そして氏族の命を狙う者達から身を潜める為、あなたを母方の親戚の家へ引き取らせたのですが……こつぜんと消息を絶ったときいて、この爺が探しに参ったわけです」
ゴールド「『母方の親戚』……?じゃあ僕の……本当の母さんは……あの乱暴な母さんでは無くて………?」
執事「なんとッ!何も聞かされてはおりませんのかッ!?まさか、御父上の残した『遺産』までも……!?」
ゴールド「い……さん………?」
ゴールド「そういえば僕がずっと小さい頃………あの乱暴な母が………1回だけ僕を誉めてくれた事があった………!」
ゴールド「『黄金』が……売れたとか……どうとか……で……………!」
執事「お……おおお坊ちゃま……何という事か…気付けなかったこの爺やを許してくだされ……おおぉぉぉぉ……!!」
ゴールド「じゃあ、僕は……お金だけの為に……あの義理の親に利用されて………」
執事「坊ちゃま気を確かに!……今、亡き御父上様の無念を晴らす為、再び当時の企業の幹部達が結集しつつあります……!!」
ゴールド「………!」
執事「あなたをトップに迎え……『ゴールドグループ』を再興させましょう……我々の手で……!!」
執事「………もう、よろしいのですかな……?」
ゴールド「ああ、行こう……ここに未練は無いよ……!」
執事「本当に良いのですな……?」
ゴールド「………」
執事「ゴールド様……私めは『因果応報』という言葉を信じておりませぬ………」
執事「もはや天に神などおらず……結局のところ不条理に対し報復の裁きが下るというのであれば、それもやはり人の手であると私は考えます……」
ゴールド「…………………ッ!!!」
その夜、狂気に満ちた叫びを上げながら
青年が町に火種を放り込む……!
それは瞬く間に燃え広がると共に悲鳴の渦を巻き
闇夜の空を深紅に染め上げた…!!
審判の日にも似たその光景は
終焉の始まりを告げるに相応しい狼煙であった……!
ー三年後ー
シルバー「この未蕾の塔の支柱を削り作った『猟銃』で……天かけるキキョウのジムリーダーを射るッ!!」
ズキュ――z___ン!
ハヤト「ガハッ………!!」 ドサッ
祈祷師「見事なり。そなたこそ、まことの『魔弾の射手』よ……ッ!」
シルバー「ふむ…」
シルバー「未蕾の主よ……長きに渡り修行に付き合って下さったその御心、感謝致しまする……!!」
祈祷師「うむ、行くがよい…」
マダツボミの塔にて三年もの月日を費やしたシルバー
その塔を支える柱、あらゆる箇所に滲んだ血や歯型の痕が痛々しく残り
もはや崩落していないのが奇跡とも言える状態であった……!!
シルバー「いざゆかん……南へ……ッ!!」
シルバーは
ヒワダタウンへ行く道中、アルフの遺跡へと立ち寄る…!
ーアルフの遺跡ー
シルバー「ふん、気味の悪い石版だ…………」
刑事「ちょっと君いいかな」
シルバー「……?」
刑事「本日未明、キキョウシティのジムリーダーが何者かに射殺されたんだがね……」
シルバー「知らんな、他を当たるがよいッ!!」
刑事「……………」
ーヒワダタウンー
シルバー「ここがヒワダタウンか……そこの者!話を伺いたい!」
街の人「なんじゃ?」
シルバー「この街にはあらゆる兵器に精通した『職人』がかつて住んでいたと聞いたのだが……」
街の人「ああ、ガンテツさんの事じゃな。今も住んでおる、向こうの家じゃ」
シルバー「なるほど、あの看板……ぼんぐり職人などという酔狂に甘んじているのかッ!この俺が滾る血を再び呼び覚ましてやるとしよう……!」
ーガンテツの家ー
ガンテツ「いらっしゃい」
シルバー「貴様がガンテツか!!」
ガンテツ「お前は…サカキ!?」
シルバー「俺の親父を知っているのかッ!?」
ガンテツ「なんじゃよう似ておるかと思うたら……ほれ!」
シルバー「……?」
ガンテツは棚の奥から古新聞を取り出すと
シルバーに記事を見せた…!
そこにはシルバーと瓜二つ、若かりし頃のサカキの写真が掲載されており
記事の見出しには衝撃的な内容が書かれていた…!!
シルバー「……弾頭の民『首領』墜つ………だと!?」
シルバー「俺が未蕾の塔で修行を始めた時………既に親父は挑戦者に殺されていたというのかッ!!?」
シルバー「ならば俺は……何のためにこの三年間、己を鍛え上げたというのか………!」
ガンテツ「トップを失ったロケット団は今も混乱している……部下の一部がこの街の井戸を荒らしておるよ……」
シルバー「…何?それは真か!」
ガンテツ「ああ……もしかしたら二代目のあんたを迎え入れようと探しているのかも知れんな……」
シルバー「ふむ、しかし俺は親父も組織も大嫌いだ。首領になるつもりなどさらさら無い…」
シルバーはワカバの研究所で奪った三つのボールからモンスターを繰り出すと
まずヒノアラシをバケツに突っ込みその目玉をえぐり取り
次に、嫌がるワニノコの首根っこを掴むと、その皮をリンゴを剥くようにナイフで剥ぎ
最後にチコリータの額の葉を勢い良く引き千切った…!
シルバーはガンテツの前に
苦しみ悶える三匹のモンスターを並べた
ガンテツ「……!」
シルバー「ガンテツ殿、俺に『兵器』を売って頂きたい……お代はこの三頭で頼む………!」
ガンテツ「何と……お主、トレーナーの命ともいえる『御三家』をッ!!」
シルバー「この俺がポケモンでのし上がるにはあらゆるジムリーダーを蹴散らす『武力』が必要なのだ……頼むッ!!」
ガンテツ「良いじゃろう!お主の心意気、しかと受け取ったッ!倉庫から好きなだけ持っていくがええッ!!」
チコリイタアアアアアアアア
82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 18:58:04.26:depNp29K0ーヒワダタウン、東のはずれー
シルバー「この『ヤドンの井戸』の内部でロケット団員の残党が暴れていると言っていたな……」
シルバーはゴルフバッグの様な大きな袋から火炎放射器を取り出すと
その発射口を井戸の入り口に向けた……!
シルバー「『百式火焔発射機』……井の中の蛙共よ、ガンテツ殿の職人の腕、しかとその身に焼き付けるがいいッ!!」
シルバー「FIREッ!!」 カチッ!
ゴオオオオオオオオオオオオオオ・・・・・・
……その日、井戸の奥底から蛙の声のような呻き声が鳴り響き
翌日まで止む事は無かったという……
ーヒワダタウンー
シルバー「ガンテツ殿……礼を言う」
ガンテツ「いやいや、わしもあの頃から久しく忘れていた『大和魂』が呼び起こされたよ……!」
シルバーはガンテツに深くお辞儀をすると
ゴルフバッグからRPG-7<対戦車砲>を取り出し
その照準をヒワダタウンジムに合わせた…!
シルバー「FIREッ!!」 カチッ!
ドゴオオオオオオオオオオン・・・・・・・・・・・
シルバー「戦車の装甲をもぶち抜く『黒ぼんぐり』で作られしロケット砲弾の威力ッ!しかと見届けたッ!!」
ガンテツ「気に入ったぞシルバーッ!戦闘機で空から援護が欲しい時はいつでも無線で連絡をくれッ!!」
ヒワダタウンの西出口を抜けたシルバーは
ウバメの森をあっという間に燃やし尽くし北上
ラジオ塔で有名な大都会、コガネシティへと辿りついた……!
シルバー「こちらシルバー、聞こえるかGANTETSUッ!!」
ガンテツ「さっそくかぁシルバー准尉!」
シルバー「今から『コガネシティジム』へ殴りこむッ!支援が必要だッ!」
ガンテツ「OK!すぐに向かうッ!!」
ーコガネシティジムー
パリィィィィィン!!
アカネ「な!なんや!?窓破って誰か飛び込んで来たで!?」
ガンテツの支援を得て空からパラシュートでコガネジムへ飛び込むシルバー
その手にはHK416<アサルトライフル>が握られていた……!
シルバー「FIREッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
トレーナー達「きゃああああああああああああああああーーーーーッ!!!」
シルバー「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
イかれてやがる・・・
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:02:35.85:depNp29K0シルバー「ちっ弾が切れたッ!再装填ッ!!」カチャッ!
アカネ「な……なんやみんな……冗談きついで………」
トレーナー「ア……アカネちゃ…ん……逃げ……て」
シルバー「装填完了ッ!!」
アカネ「ラ…ラジオ局か何かのドッキリやろ………?みんな起きてぇや………」
シルバー「FIREッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
アカネ「何やこれ………血………?」
シルバー「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
シルバー「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
アカネ「 」
ガンテツ「シルバー准尉!聴こえるかッ!こちらGANTETSUッ!!応答してくれッ!!」
シルバー「こちらシルバー!どうしたGANTETSUッ!アアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
ガンテツ「シルバー!!ジムが警官隊に取り囲まれたッ!!外へ出るのは危険だッ!!」
シルバー「何だってッ!?銃声で良く聴こえないッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
ガンテツ「パトカーが何台も取り囲んでいるッ!!そこのジムをだッ!!!」
シルバー「OK!GANTETSUッ!!そのパトカーの群れに空からスティンガーミサイルをぶち込む事は出来るかッ!?」
ガンテツ「何ッ!?ミサイルをぶち込むのか!?ポリスを敵に回すことになるぞッ!!」
シルバー「ハナからそのつもりで乗り込んだんだぜッ!」
ガンテツ「OKッ!おめぇのその心意気やGODD!包囲網に風穴空けてやるよッ!」
シルバー「ヒューッ!今のお前、最高に狂ってるぜッ!!」
ガンテツ「よせやいケツがムズムズすらぁッ!!」
ガンテツは戦闘用ヘリから身を乗り出し
包囲網にスティンガーミサイルの照準を合わせる…!
ガンテツ「ディナーショーにご招待だッ!!」 ボシュウウウウウゥゥゥゥ………!
ドゴオオオオオオオオオオン!!
シルバー「HAHAHAHAHAHAッ!!」
ガンテツ「シルバー准尉ッ!!これからどうするッ!?」
シルバー「そこらでバイクを盗んで北上するつもりだッ!!」
ガンテツ「OKッ!!俺は一旦燃料補給に戻るッ!!支援が必要な時は無線で呼んでくれ!!」
自然公園……
火曜日、木曜日、土曜日には虫取り大会が開かれており
それぞれのトレーナーが腕を競い合っている
主催者「な、なんだ暴走族かッ!?」
バイクで自然公園へ飛び込むシルバー
その手にはM16A2<アサルトライフル>が握られていた……!
シルバー「手をあげろッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
トレーナー達「ぎゃああああああああああああああああああああーーーーーーーッ!!」
シルバー「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
ー36ばんどうろー
シルバー「前方の道を木が塞いでいやがるッ!!」
シルバー「だが俺のM16A2には既に『M203 グレネードランチャー』が装着されているッ!」
シルバー「邪魔する者は誰であろうと木端微塵だッ!!」 ボシュウウウウウゥゥゥゥ………!
ドゴオオオオオオオオオオン!!
ウソッキー「 」
この二人のテンションww
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:10:00.42:depNp29K0ーエンジュシティー
シルバー「エンジュシティ……親父から聞いたことがある……」
シルバー「ここの舞妓は親父ですら苦戦するほどの猛者ばかりだとか……ッ!!!」
シルバー「つまり……ここの舞妓を全て倒せば俺はまた一歩、亡き親父へと近づけるわけだ……ッ!!」
シルバー「こんな生半可なアサルトライフルでは失礼だな……」
シルバー「強者に相応しい兵器で葬ってやらねば……」
ー踊り場ー
舞妓A「いらっしゃ………な……なんじゃあの大きな銃は……!」
舞妓B「ま、まさか……それは………!!」
舞妓の集う舞台へと足を踏み入れるシルバー
その両手にはガトリングガンが握られていた……!
シルバー「パーティへようこそッ!!」 ウィィィィン……
シルバー「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
舞妓達「ふふ………くくくくッ!!!」
シルバー「ッ!?」
シルバー生涯初めての『戦慄』ッ!!
ガトリングガンを全弾掃射したにもかかわらず
仕留められた舞妓は5名中たった『一名』だけであった……ッ!!
舞妓B「『黒鬼』がやられてしもうた……まぁ、相性の問題もあろう」
シルバー「馬鹿な…ッ!?『桃ぼんぐり』を使用した特別な炸裂式弾薬だぞ……ッ!?」
舞妓A「何と浅はかな『ポケモン道』か……ッ!」
舞妓C「神聖なる踊り場において唾棄すべき行い……恥を知るが良いッ!!」
ちょっとぼんぐり集めて来る
103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:13:14.82:depNp29K0舞妓達がその容姿をみるみると変化させていく……!
シルバー「ば……化け物どもが………ッ!!」
武星「不意打ちで銃なぞを発砲しておいて何を言うか……」
射轍「こやつだな……最近ジムリーダーを射殺して回る不届き者は……!」
燦王「罪人は生死問わず……わらわ達で喰ろうてしまおうか……!」
シルバー「『赤い気流』に、『青い気流』に、『黄の気流』が見える……なんだこの舞妓の纏うオーラはッ!?」
永麩威「そなたの『ポケモン道』がいかに未熟であるか……その身をもって知るが良い……!」
武星「わらわは舞の星にして武の星!……大いなる山肌に傷跡を残すほどの火奥義『大文字』とッ!」
射轍「その水圧は分厚い鉄板をも貫き、道筋には大地の抉れた跡が残る水奥義『ハイドロポンプ』とッ!」
燦王「10億ボルトもの電流が対象を駆け抜け、脳や心肺機能までもを停止させる『電磁砲』がッ!」
永麩威「我が超念力を纏う事によって今、三位一体の『軌跡』を成す……ッ!」 ギュイイイイィィィィィィィン・・・・・・
シルバー「こ……これはッ!!母なる大地を形作る為に起されたといわれる天変地異ッ!……あの『秘奥義』を脆弱な雌ごときが……ッ!?」
永麩威「そう、これがかつて『伝説の三鳥』と『魔弾の射手、ルギア』によって放たれたと言われる超災害『ビッグバーン』である……ッ!」
四人「波ァーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」 ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
四人の舞妓が放った極大なレーザーは
シルバーを完全に捉え
その身を遥か西の彼方まで吹き飛ばす……!
シルバーは西の山肌に打ち付けられる形となった…!!
ー西の山ー
シルバー「どこまで………吹き飛ばされたのだ俺は…………ッ!」
シルバー「身体が……動かぬ……………………くッ………」 ドサッ!
ガラガラ………
ミカン「あら……?誰か倒れているわ……?」
ミカン「まぁ!ひどい怪我……!どこか安静に出来る所は…………」
ーセキエイー
大統領「大変な事態となった……!」
<四天王>カンナ「ロケット団総帥の一人息子がジョウトのジムリーダーを射殺して回っているですって……!」
<四天王>キクコ「三年前のカントーと同じじゃな……くひゃひゃひゃひゃ!」
大統領「して、新チャンピオンは何と申しているのか……!」
<四天王>シバ「はっ……シゲル殿は『レッド』を全力で迎え撃つ為、ワタル殿と共に修行に励んでおられます……!」
大統領「カントーで手一杯、ジョウト地方の治安にまで首を突っ込むつもりはない、という事か……!困ったものだ……!!」
?「ならばジョウト地方の件……我々にお任せ頂けませんかな……?」
大統領「む、誰だ……!」
?「私、こういう者でございます……?」 スッ
大統領「ふむふむ……何ッ!?貴様はあの……ッ!?」
?「費用はこちらで負担します……『軍隊』を一部お借りしたい……」
大統領「『軍隊』……だとッ!?」
?「なぁに、これでジョウトの平穏は保たれるんだ。安いものですよ……」
ーモーモー牧場ー
シルバー「う……ん…………ここはどこだ…?」
ミカン「気がつきましたか!?良かった……」
シルバー「貴様……何奴……」
ミカン「私、アサギシティのジムリーダーを務めるミカンといいます」
シルバー「………ッ!」
ミカン「まだ動かれては駄目です……安静にしないと……!」
シルバー「何故、ジムリーダーともあろう者がここにいるのだ……」
ミカン「アサギの灯台守をしているポケモンが病気なんです。それでここ『モーモー牧場』のミルクの噂を聞きつけてやってきました……」
ミカン「ですがミルタンクが不調らしくお乳が出ないようなのです……そこで木の実を取りに行ったらあなたが………」
シルバー「そうか………俺は……助けてもらったようだな………礼を言わねばなるまい………」
ミカン「いえ、もういいんです…………」
シルバー「……?」
ミカン「アサギの灯台に戻ります……………アカリちゃん……今頃ひとりぼっちで寂しい思いをしているでしょうから……」
シルバー「行ってしまったな………」
シルバー「しかし酷いダメージを受けたものだ……まだ満足に起き上がることすら出来ぬとは………」
シルバー「地を這ってでも動いて………何か栄養のある物を補給せねば……!!」
ズサァ・・・ズサァ・・・
ミルタンク逃げてー
115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:27:50.57:depNp29K0シルバー「見つけたぞ………!!」
ミルタンク「ギュモオオオオオオオーーーーーーッ!!」 バキッ!!ゴキッ!
クチャ……グショ……ベリッ…モグモグ……
シルバー「やはり生肉は一味違う……かじる度に血が滾る様だ……!!」
シルバー「さて全快した……先程のミカンとやらに礼をせねばなるまい……ッ!!」
シルバーは無線を取り出した…
シルバー「こちらシルバー!GANTETSUッ!!応答してくれ!!」
ガンテツ「シルバー大尉!無事だったか!心配したぞ!!」
シルバー「このジョウト地方に『万能薬』の言い伝えは無いのか!?」
ガンテツ「アサギシティの南、海を越えた所にあるタンバシティに優秀な『衛生兵』がいるという噂なら聞いた事があるッ!!」
シルバー「OKッ!!」
ガンテツ「待つんだ大尉!!お前は国際指名手配されている身だッ!!タンバシティはジョウトの『最西南』ッ!!ポリ公に追い詰められるぞッ!!」
シルバー「GANTETSUッ!俺は女に助けられたのだッ!!『仁義』を欠いたら漢では無くなるッ!!」
ガンテツ「OKOK!!俺はもう何も言わねぇッ!女一人の為に世界を敵に回すその心意気ッ!負けたよッ!逝って来ォいッ!!」
いつの間にか大尉になってるwwwww
119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:30:31.35:depNp29K0ーアサギシティー
シルバー「この海を越えねばならんとは……何と荒々しい海かッ!」
シルバー「しかし、舞妓に敗北を許すようでは俺の『ポケモン道』もまだまだ未熟ッ!」
シルバー「今一度、己の拳を見つめ直す時が来たのかも知れん……ッ!」
シルバー「この肉体よ……持ってくれよッ!」
シルバーは深く深呼吸すると
海へ潜り込んだ…!
ータンバシティー
ザパァン!!
シルバー「辿り着いた………ッ!」
シルバーは気がついてはいなかった!!
舞妓の攻撃を受け、瀕死の重傷から更に『飢餓』へと陥った事により
一時的に栄養を必要以上に多く摂取する体質へと変化
その状態のままミルタンクを骨の髄まで食したシルバーは
自身の筋肉を形成する『ポケモン細胞』までも刺激をもたらし
以前より遥かに強靭な肉体を獲得するに至ったのである……!!
どこの美食家だ
125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 19:34:37.92:depNp29K0ー薬屋ー
シルバー「薬を戴きに参った……そなたが衛生兵かッ!」
婆ちゃん「あいにく薬はタンバジムの連中に取られてしまったよ……」
シルバー「何と………ッ!」
婆ちゃん「あんた指名手配されているロケット団総帥のせがれじゃろ?恐らく罠じゃよ……」
シルバー「それでも俺は行かねばならん……『仁義』を貫く為に………ッ!」
ータンバシティ・ジムー
シジマ「来たな…!私は日々こうやって滝に打たれながら修行して……」
タンバシティジムへ乗り込んだシルバー
その手にはRK95-TP<アサルトライフル>が握られていた……!
シジマ「待て!話は最後まで……!」
シルバー「薬を出すんだッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
トレーナー達「ぐああああああああああああああああーーーーーッ!!!」
シジマ「話を………させ……………」
シルバー「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 ダダダダダダダダダダダダダ!!
シルバー「我が拳、使うまでもない……む!これが衛生兵殿が作った『薬』だな!!」
「待ちたまえよ…!」
シルバー「……ッ!?」
ジムを見上げると
一人の男が宙に浮き上がっていた…!
マツバ「僕はエンジュシティのジムリーダー、マツバ。舞妓さんに獲物を取られて退屈してたんだよ…!」
シルバー「ほう、あの街のジムリーダーか……丁度いい……我が腕を試すとしよう……ッ!!」
シルバーは勢い良く拳を突き上げる…!!
その拳圧はタンバシティジムの流れ落ちる滝を逆流させるどころか
建物を半壊させてしまった……!!
シルバー「どうだ……我が力……ここに極まれりッ!」
マツバ「効かないねぇ…!」
シルバー「何だと……ッ!?」
マツバ「君は兵器に頼らないと、その程度の実力しかもっていないと言うのかい…?がっかりだよ……」
マツバ「僕が手を下すまでもない……」クンッ!
マツバは中指を突きたてた!
シジマ「あ………あ………」
トレーナー達「うぅ……ぅ………」
シルバー「や……野郎ッ!死体を……!?」
マツバ「僕はこうやって無念に散っていった魂を指揮することができる……!」
マツバ「さぁ!死の舞踏会の始まりだ……!!」
シルバー「こちらシルバー!GANTETSUッ!!応答してくれ!!」
ガンテツ「こちらGANTETSUッ!シルバー大尉!どうしたッ!?」
シルバー「ゾンビだッ!研究所からゾンビが溢れ出したッ!!」
ガンテツ「シルバー大尉!言ってる意味が良くわからない!!落ち着けッ!!」
シルバー「ジムからゾンビが溢れ出したッ!!タンバシティを丸ごと焼き払ってくれッ!!」
ガンテツ「OKッ!!緊急事態だな!!すぐに向かうッ!!」
シルバー「今のうちに……ッ!」
マツバ「逃がすかッ!!『黒い眼差し』ッ!!」
ドギャ――z___ン!
シルバー「何だとォォォォッ!!身体が動かんッ!!」
マツバ「君の影を『固定』した……ッ!!これで君はしばらくうごけない……!!」
シルバー「クソッタレーーーーーッ!!」
シルバー「何故……貴様のような実力者がこのタンバシティに……ッ!」
マツバ「知らないのかい?政府と、ある企業により君を抹殺する指令が下っているのさ…!」
シルバー「ある企業……ッ!?」
マツバ「ほぉら……空を見てご覧よ……向こうから戦闘機が……ッ!」
マツバの指差す先…!
一機の戦闘機と無数のミサイルがこちらに向かって突っ込んで来た…!!
マツバ「あ、あの型は違うッ!!政府の戦闘機では無いッ!?」
ガンテツ「ポケモン陛下バンザァァァァァァァァイッ!!!!」
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオン・・・・・・
ガンテツ「す……すまねぇ大尉……遅くなっちまった……ッ!!」
シルバー「衛生兵ッ!衛生兵はいないのかーーーーッ!!」
ガンテツ「む……無理だ大尉……もう全部焼け野原さ……生きちゃいねぇよ……どのみち俺も助かりはしねぇ……!」
シルバー「バカ野郎ッ!!GANTETSUッ!!しっかりするんだ!!」
ガンテツ「駄目だ大尉…ッ!!その薬は、その薬だけは使っちゃいけねぇ……それは女の為に用意した薬だろう…?いけねぇよ……」
シルバー「GANTETSUッ!!死ぬんじゃあないッ!!まだあんたのポケモンは終わっちゃいないッ!!」
ガンテツ「大尉……俺は生き返ったんだ………終戦後、ゆっくりと死んでいくだけだった……俺の心は生き返ったんだ。あんたのおかげでな……」
シルバー「GANTETSUッ!!しっかりしろッ!!ガンテーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」
マツバ「別れはすんだかい…?」
シルバー「馬鹿な……戦闘機の直撃を受けたというのに……ッ!?」
マツバ「当然だ……僕には『実態』が無い……だから攻撃は当たらないというわけだ……ッ!」
シルバー「成程……すなわち俺を『道連れ』にしようとしていた骸達を失った今、貴様はこの俺を攻撃する術が無いッ!!」
マツバ「……!!」
シルバー「だがこの俺には、ひとつだけ貴様を倒す手段があるッ!!否ッ!!このGANTETSU殿が示して下さったッ!!!」
シルバーはマツバにモンスターボールを投げつけた!!
マツバ「ば……馬鹿なッ!!吸い込まれるッ!?」
シルバー「それは匠、GANTETSU殿の遺作ッ!全てのぼんぐりをブレンドすることにより産み出された『ヒューマンボール』であるッ!!」
シルバー「モンスターボールが『ゴーストタイプ』を捕まえるように……『ヒューマンボール』も貴様の実態を捕らえるッ!!」
シルバー「そして貴様が捕らえられた『ヒューマンボール』を握りつぶせば……ッ!!」 ググッ!
ゴシャアアアアッ!!!
シルバー「俺の……勝ちだッ!!」
ーアサギの灯台ー
シルバー「薬だ……!!」
ミカン「本当に……来てくださったのね………」
シルバー「うむ………!!」
ミカン「ごめんなさい…………本当にごめんなさい……!」
直後、ミカンの口から
衝撃的な事実を聞かされたのであった!!
シルバー「元から……灯台守のポケモンなど……いない……だと…?」
ミカン「……あなたがコガネシティジムを襲撃した後、政府から我々ジムリーダーにあなたを抹殺するよう特例が下りました…」
ミカン「あなたを山で見つけた時……私は政府に連絡し、言われました……まず恩を着せるようにと………」
ミカン「腐ってもロケット団総帥の息子……『仁義』の為なら必ず恩を返しにくる……そう教えられました……」
シルバー「成程………俺は……『罠』にはめられたというわけか………」
ミカン「今頃……陸、空、海軍が全総力を上げてこの灯台を包囲し、私達に照準を向けている事でしょう………」
シルバー「!?」
シルバー「ならば……貴様は何故ここにいるのだ……!?」
ミカン「…………」
シルバー「こんな回りくどい事をせずとも……あの時、山でトドメを刺していれば良かったのではないか……ッ!?」
ミカン「さぁ……何ででしょうね………」
ミカン「でも……あなたは………アカリちゃんの為にお薬を持ってきてくれたわ…………」
ミカンは大粒の涙を流しながら笑ってみせた
シルバー「…………ッ!」
その時!
灯台を囲っていた
戦闘機、駆逐艦から大砲が一斉掃射された!!
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオン・・・・・・
ミカン「……………」
シルバー「だ………大丈夫か…………ッ!はやくこの薬を……!!」
ミカン「わ……私はもう助かりません………その薬は………ご自分でお飲みになって………」
ミカン「アカリちゃん………やっと会いにいける………」
シルバー「しっかり………するんだ…………!」
ミカン「シルバーさん……ありがと…う……………」
隊長「第二掃射!!撃てーーーッ!!撃てーーーーッ!!」
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオン・・・・・・
隊長「や……やったかッ!?」
兵隊「隊長ッ!?あれをッ!!」
黒煙をあげた灯台から
一人の男が立ち上がる…!
その背中には深紅の翼が湛えていた…!
シルバー「何と悲しき、哀れな運命を歩し者か………利用されたのだ……この女も、灯台守も……ッ!」
シルバーはミカンの首を抱き寄せ
血の涙を流しながら軍隊を睨みつけた
シルバー「貴様ら一体………何様のつもりだァーーーーーッ!!」
シルバーはその大きな翼を広げ、高く飛び上がると
瞬く間に数十機の戦闘機や駆逐艦を沈めていった……!
兵A「と、止まりませんッ!艦隊!徐々に撃墜させられていきますッ!!」
兵B「個体値2000…4000……信じられない……まだ上がっている……ッ!!」ピピピピ…
兵C「個体値30000……うわぁッ!!」ボンッ!
兵D「隊長!ゴールドスコープが壊れました……!導き出される種族値の合計は恐らく……!」
隊長「数十万を超える、という事か……ッ!」ゴクリ
個体値ワロタwwwwwwww
168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:24:51.59:UP8tvYbw0
スカウターかよwwwwwww
170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:25:49.23:depNp29K0兵A「目標ッ!チョウジタウン方面へと旋回ッ!移動していますッ!!」
隊長「なおも『ポケモンマスター』の称号を欲すか……あやつは今、半ば無念にも潰えた敗北者達の怨念に取り付かれた『鬼』といえる……ッ!!」
兵B「いいのですかッ!?このままでは残りのジムリーダーや町にまで被害が……ッ!」
隊長「諸君らも見たであろう!!空のスペシャリストまであのザマ!!我々海軍が陸を追いかけた所で……もはやどうにもならん……ッ!!」
隊長「人類最後の砦である舞妓殿と……ゴールド氏の『秘密兵器』とやらに懸ける他はない……頼むぞ……ッ!!」
ースリバチ山ー
燦王「おっと……待たぬか……ッ!」
シルバー「…!!」
武星「驚いたぞ小僧……まさか軍隊まで相手に出来るほどに腕を上げようとは……!」
射轍「今回ばかりは……わらわ四人で襲わねばなるまいて……!」
永麩威「いざ尋常に……ッ!」
シルバーが指を差す……
その先、構えていた武星の片方の手首があらぬ方向へと曲がっていた……!!
武星「ぐああああああああああああああッ!」
射轍「姉上ッ!?」
永麩威〈全く見えなかった……ッ!!速い……っ!!〉
シルバー「次は貴様らの……」
燦王「隙ありッ!!」 ガシっ!
シルバー「ッ!?」
燦王「永麩威さま!今ですッ!」
シルバー「離さんかァッ!!」 バキ!ドゴォッ!
燦王「ならんッ!!『雷』ッ!!」 バチバチバチィッ!!
シルバーは自由の効く手足を目一杯動かし
首をアームロックしている燦王を殴りつけた…!!
燦王「永麩威さま早くッ!わらわごとこやつを……ッ!」
永麩威「燦王……すまぬ……ッ!『サイコキネシス』ッ!」
シルバー「うォォーーーーッ!?」 パァン!!
永麩威の放つサイコキネシスは体内の血流の流れを変え、脳を圧迫させる…!
燦王ごとシルバーの肉体は弾け飛んでしまった………!!
まさかここで……
177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:33:17.59:uZr9ZqOF0
レッドは裏返っても生きてるからな・・・
179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:34:10.10:depNp29K0永麩威「終わった……これで……」
武星「あ、あああ……ッ!」
永麩威「……?」
射轍「永麩威様ッ!!危ないッ!!」
永麩威が振り返ると
シルバーの死体から流れ出る血が巨大な三つ首の猟犬を形作り
永麩威を今にも喰らわんと見下ろしていた…ッ!!
永麩威「うああああああああああああああ……」 バキッ!ボリッ!!ムシャ……
武星、射轍「………ッ!」
シルバー「ふん……あの程度の念力で、我が『ポケモン道』を遮ろうなどと……笑止ッ!!」
射轍「やつの身体が……元に戻っていく………ッ!?」
武星「射轍よ……惑わされるでないぞ……今の一連の業は『溶ける』ッ!!……決して不死身の肉体ではあらず……ッ!」
シルバー「その通り…俺は三年間、未蕾の塔で修行し 先程 遂にこの技の完成へと至った………ッ!!」
シルバー「マダツボミ……かのような細い肉体が何故、しなる鞭と化し、木をも真っ二つに出来るのか。その秘密は骨格となる『水』にあると俺は見たッ!!」
シルバー「俺はマダツボミに倣い、筋繊維や骨格全てをドロドロの血液に変化させ、コントロールする事で更なる境地へと達したのだッ!!」
マダツボミすげえwwwwww
184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:39:28.45:depNp29K0シルバー「そしてこれがもうひとつの到達点ッ!!」
シルバーの片腕が巨大なハサミと化し
その開いた両刃が武星を捉えた…!!
武星「しまった……ッ!」
シルバー「血を操るとは即ち、体内の『鉄分』をも操ることが出来るのだッ!!!『ハサミギロチン』ッ!!」 ヂョキンッ!!
武星「かは……ッ!」 ブシュウウウウウウウウ・・・・・・・
射轍「姉上ーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
シルバー「残りは『水』か……どうやら貴様の肉体も『溶ける』性質の様だな……」
射轍「ば……化け物め……ッ!!」
シルバー「だが所詮『水』、俺の血で焼き殺すまでの事だ……!」
射轍「………ッ!?」
シルバーは肉体をドロドロの血に変化させると
渦を巻くようにその全身を移動させ、射轍を取り囲んだ!!
シルバー「血を征すとは鉄を操るだけにあらずッ!!その構成分子の運動量を高める事で、劇的に温度を上昇させた血は灼熱の気体と化す……ッ!!」
シルバー「燃え尽きるがいいッ!!『マグマストーム』ッ!!」
射轍「あ……熱いッ!!あああああああああああああああああッ!!」
射轍「……姉上………こんなにも冷たい……手…………」 ドサ……
武星の手を握るようにして
射轍は息絶えた…!
シルバー「………相反する能力を得てしまった故……触れ合うことすら許されなかったというのか……哀れな姉妹よ………」
シルバーはとうとう舞妓達を撃破し
スリバチ山を後にした……!
力を欲し、愛を失った敵を見て彼は何を思ったのか……
今では誰も知る由もない……
ーチョウジシティー
ヤナギ「来たか……わしがチョウジジムのリーダー、冬のヤナギ…ッ!!」
シルバー「ほう……わざわざお出迎えと来たか……ッ!!」
執事「私もお相手致す…!」
シルバー「何者だ……?」
執事「貴方の父が潰した『ゴールドグループ』の秘書でございます…ッ!!」
シルバー「復讐か……!!大いに結構ッ!!」
ヤナギが構えるより先にシルバーが飛び出す…
しかし!先に技が発動したのは執事の方であった
執事「『トリックルーム』……初動の速い貴方でもこの空間の中では後手に回らざるをえない……ッ!」 ブォン!
シルバー「くっ……小賢しい真似を……!」
ヤナギ「掴んだぞ……!」
シルバー「!?」
ヤナギ「我が奥義『絶対零度』…!触れた者の体内の水分を一瞬にして気化させ、熱を奪い凍らせる……ッ!!」
シルバー「ぬるい……」
ヤナギ「な……何故凍らない!?」
シルバー「ぬるすぎるわァッ!その程度の力、我が体内を駆け巡る熱情の前では全くの無力ッ!」 ゴキィ!!
ヤナギ「か……は………」 バタ…
シルバー「後は貴様だけだ……ッ!」
執事「ヤナギ殿……時間稼ぎありがとうございます………!」
ポケモンがほとんど出てきてない件について
197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 20:51:30.88:depNp29K0シルバー「か……身体が動かん………これは『糸』ッ!?」
執事「私は口から『糸を吐く』のでございます………!」
シルバー「お……おのれぇぇッ!芋虫がッ!!」
執事は胸ポケットに忍ばせていた無線に向かって叫んだ…!
執事「ゴールド様ッ!!今ですッ!!チョウジシティに核を撃ち込んで下されッ!!」
シルバー「核!?核ミサイルだと!?まさか貴様等、始めから……ッ!!」
執事「こうでもしないと貴方は止まらん……ッ!栄光を掴むのは我らがゴールド様であって貴方では無い……!!」
シルバー「馬鹿な……貴様ほどの実力者が……傍観するだけの者に屈するというのかぁッ!!」
執事「屈するのでは無いッ!!これは忠誠であるッ!!」
シルバー「!?」
執事「貴方は永遠の銀メダリストッ!!ロケット団のその名前らしく……核兵器で滅するがよろしい……ッ!!」 カッ!!
――――――19XX年
――――――チョウジタウンは核の炎に包まれた……!!
ージョウト最北東、フスベシティー
ゴールド「爺や……三年間……ご苦労だった……!!」
イブキ「全て……終わったのね………」
ゴールド「そう……これであなたの命も保障された様なものだ。いくら奴が化物とはいえ核の直撃で生き延びるのは不可能……」
イブキ「………ここまでする程の事だったの……?」
ゴールド「何を仰るのですか!?衛星で奴をご覧になってたでしょう!?このままでは間違いなくあなたが死んでいた。むしろ感謝してほしいくらいですよ」
イブキ「彼は気のおかしい殺人鬼………だけどそれは、力の使い方を知らなかっただけなのではなくて?」
ゴールド「あなたも……どうやら頭のネジが飛んでしまっているようだ……」
イブキ「彼はまともな家庭環境では無かった。彼に私達と同じ『人間』のルールを当てはめていいのか、私には判断できないわ……」
ゴールド「家庭環境や教育ではどうにもならない人種もいるのが何故わからないッ!?一人の我儘を許せば、犠牲になった者達の気持ちはどうなるッ!?」
イブキ「彼は灯台で亡骸を抱き寄せ、血の涙を流していた…あれは彼に『心』が……!」
ゴールド「奴はロケット団総帥の息子!!生まれる前から人としてのレールを踏み外しすぎたッ!!」
イブキ「……ッ!」
ゴールド「『教育』が必要と言うのなら、先程のミサイル攻撃こそ奴に施せる最良の『教育』だッ!!」
ゴールド「否定した者は全て切り捨てるのがこの社会のルールッ!!……軋む歯車に油を注す様な社会なら……奴も私もこういう風には育ってはいない……!!」
パチパチパチパチ…
?「女よ…残念だがそこの男の言う通り、あの時点でのミサイル攻撃は戦いにおいて最良の選択といえる……ッ!!」
イブキ「!?」
ゴールド「き……貴様、生きていたのかッ!?」
シルバー「まぁ例外があるとすれば……そのミサイル以上にこの俺が強すぎた事くらいか……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
ゴールド「馬鹿な……核ミサイルだぞッ!?何故無事でいられるッ!?」
シルバー「さてどうする……まだこの俺に抗うか…?」
ゴールド「愚問だな……ッ!貴様は我が父の仇……!!」
イブキ「待ちなさいゴールド!!…シルバーもよ!!あなたはこの戦いから……人という存在を『学んで』いるはずだわッ!!」
シルバー「知らんな……俺は血を見る争いが好きなのだ……!」
シルバーは軽く拳を突き上げる…!
その拳圧は器用にもゴールドとイブキを残し、周りの施設を吹き飛ばした…!
シルバー「さてゴールドとやらよ……執事とミサイルに頼る様な男が……この俺に勝てるかな……?」
ゴールド「ふ……ふふふ……あはははは………!!」
ゴールドは懐から取り出した装置のスイッチを押した…!
ズズズズズズズズズズズズ・・・・・・
イブキ「な……何ッ!?この地響き……!?」
シルバー「……!」
ゴールド「はははは………!!アーーーッハッハッハッハッハッ!!」
イブキ「ゴールド……その装置……何をしたの!?」
ゴールド「これが……僕が『ゴールドグループ』を再建し完成させた……父の悲願だよ………!!」
シルバー「空の色が……!!」
イブキ「血の様に赤くなっていく……!?」
ゴールド「ふ……ふふふ……あはははは………!!」
シルバー「待て!どこへ行くッ!!」
イブキ「何…この感じ……!?」
シルバー「!?」
イブキとシルバーが悪寒を感じ取り赤色の空を見上げる…!
突如、歪んだ景色から巨大な戦艦が姿を現した……!
戦艦は空に留まり
次々と『黒い軍勢』を吐き出していく…
イブキ「穏やかじゃないわね………」
シルバー「新たな空の軍隊か…………?」
戦艦から吐き出された黒い物体の一つがみるみると高度を下げる……!
巨大な翼をもつ その鷲の様な黒い物体が
大きなクチバシを開いた…
シルバー「エネルギーが集まっている……この波動は……!!」
イブキ「レーザーを撃つつもりだわッ!!」
ズズズズズズズズズズズズ・・・・・・
シルバー「また地響き…………!」
イブキ「あの巨大な黒い鷲みたいなのは……地上を攻撃しようとしているの……?」
その黒い物体にならうように
他の群れも地上に向かって口を開く……!
イブキ「!?」
シルバー「無差別攻撃かッ!!ここはマズいな……ッ!!」
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオン・・・・・・
シルバー「フスベ一帯を一撃で吹き飛ばしたか……しかしこの程度の威力、別に避けずともよかったな………」
イブキ「……ちょっと、離しなさいよ……」
シルバー「なんだ貴様、死にたかったのか?」
イブキ「べ、別に……こんなレーザー攻撃、自分で避けれたわよ!」
シルバー「そうこなくては困る……見よ……ッ!」
シルバーの指差す先…!
一体の黒い鷲が二人に向かって降りてきていた…!
イブキ「な……何よこれ……!」
シルバー「それを今から確かめようと言うのだ……!」
イブキ「ちょっと!戦うつもり!?」
シルバーが放った拳が鷲の背に生えた巨大な片翼をもぎ取る……!
しかし黒い鷲は怯む事無く、反撃の爪撃を繰り出した
シルバー「脇腹をえぐられた……貴様と違って向こうは殺る気が感じられるな……!」
イブキ「私だってやるわよ!!見てなさいッ!」
イブキ「でやぁッ!!」
黒い鷲に対し イブキが猛連撃を繰り出す…!
その一連の動作は電光石火の如く…
それは人の目に追える物では無かったが、成す術無く撃たれる鷲の様子から
龍が暴れまわるかの様な迫力とそれに違わぬ威力がはらんでいる事が容易に想像できた…!
黒い鷲「ぐぎぎ………!」
イブキ「遅いッ!!」
イブキは黒い鷲の反撃をかわすと
その背に乗り、高く飛び上がった……!
イブキ「喰らいなさい!『ドラゴンダイヴ』ッ!」
黒い鷲の脳天に
強烈なかかと落としが炸裂した!
イブキ「はっ……はっ……これで……ッ!!」
シルバー「油断するなッ!」
イブキ「!?」
黒い鷲がその大きなクチバシでついばむ!
援護に入ったシルバーの片腕は簡単に引きちぎられてしまった……!
シルバー「傷の裂け目から…鷲の頭の様な型が次々とッ!!…攻撃と同時に『ヤドリギの種』を植え付けたのか……ッ!」
シルバー「しかし、我が肉体を滾らせ、灼熱と化せば、この『ヤドリギの種』も一瞬で燃え尽きるッ!」 ボォ!
イブキ「この巨大な鷲……私の『ドラゴンダイヴ』が効いていないというの……!?」
シルバー〈あの連撃を受けて一度もダウンしないこいつの異常なまでのタフさ……面白いッ!〉
シルバーは両手をカギ爪の様に変化させ、高く飛び上がると
黒い鷲の首の後ろにそれを突き刺した!
シルバー「肉体の秘密……暴かせて貰おう……!」メキメキメキ……ッ!
シルバー「断面をみろ……どうやらこの金属でできた皮膚の間にある『ゴム』の様な材質が打撃を和らげている様だ……!」
イブキ「この鷲は……『機械』だというの……ッ!?」
シルバー「どうやら…もっと面白いものらしい……!」 ズズズ・・・・
シルバーは開いた首の裂け目に手を突っ込み
何かを引っ張り出した…!!
イブキ「え………ッ!?」
シルバー「中にこいつがいた……この黒い鷲の『操縦士』らしいな……ッ!」
イブキ「あなた達は一体何者なの………ッ!?」
操縦士「ーーーー~~~~~ーーーッ!!!」
シルバー「我々と言葉が違うようだな……話にならぬ……」
その時である…!
他の大地に攻撃をしていた黒い鷲の軍団が一斉にこちらを向いた……ッ!
シルバー「女……この軍団相手にどれくらい時間を稼ぐ事ができる……?」
イブキ「時間を稼ぐどころか……私なら上にいる戦艦ごと撃墜できるわよ…!!」
シルバー「ふん、良い答えだ……ッ!!」
イブキ「あなたはどうするつもり………?」
シルバー「奴が……ゴールドが装置を起動させた事によりこの者達は現れた……まだ近くにいるはずだ……」
イブキ「へぇ……あなたが人類の為にねぇ……」
シルバー「人類の為?……それは違うな、未知なる敵に対する好奇心にすぎん……」
イブキ「あ…あたしだってあんたの為じゃなくて人類の為に足止めしてあげるんですからね!!」
シルバー「何を怒っているのだ?」
イブキ「早くいきなさいよ!!こいつらを倒したら次は、あなたの番よッ!!」
シルバー「ふん、期待せずに待っていよう…!!」
シルバー「見つけたぞ……ッ!!」
シルバーは急降下し
ゴールドの前に舞い降りた…!
ゴールド「ほう……まだ生きていたか……!!」
シルバー「先程、あの黒い鷲の中から操縦士を引き抜いた……」
ゴールド「へぇ……見たのかい……彼等を!」
シルバー「この空を飛んでいる奴らは何者だ……?」
ゴールド「我が父、J・ゴールドマンが最終的に目指した目標は何だったと思う……?」
シルバー「……?」
ゴールド「シルフや貴様の父親の組織は電力会社を欲しがっていたがあんな物は過程にすぎない……」
ゴールド「父が目指していたのは尽きる事の無い無限のエネルギー……『永久機関』だよ……!!」
シルバー「無限のエネルギーだと……?夢物語を……」
ゴールド「そう、夢物語だ……だが私は、父の意志を受け継ぎ完成させたのだよ……!」
シルバー「……それが空を飛んでいる軍団と何の関係がある……」
ゴールド「そうだな……例えばジョウトとカントーを結ぶ『リニアモーターカー』……これは最先端をいく技術の一つだが……」
ゴールド「シルフがこの技術や財力を手にする代償に……裏では多くの者の汗や血が流れた……」
ゴールド「我々の企業もしかり、裏で行われた争いで敗れたものの数はもっと多い……」
ゴールド「文明の発達には『生贄』が必要なのだ……競争、戦争、略奪、人々は『生贄』を欲し、なお戦い続けるだろう!」
ゴールド「だが、その負荷にッ!人々の重みに耐え切れず、やがてこの星の『資源』は必ず底を尽くッ!」
ゴールド「僕は父の意志を継ぎ、ある装置を完成させた……!」
ゴールド「文明の浅い我々に対し、『SOS』を発している未来の文明の信号とコンタクトを取れる装置を……!」
シルバー「……!!」
ゴールド「桃源郷を求め、荒廃した未来の世界から彼等はやってきたのだよ……!」
シルバー「こいつらは……未来から来た軍団だと……!? しかし、自分達の歴史を崩せば奴等の存在は……!」
ゴールド「パラドックスを起こさなければいい。辻褄の合わぬ平行世界<パラレルワールド>なら……いくらでも替えが効くとは思わないか…?」
シルバー「馬鹿なッ!奴らは私利私欲の為に、関係の無い人間の住処を侵略しに来たというのかッ!?」
ゴールド「今に始まった事じゃあない!先程言っただろう!?人々はそうして文明を発展させてきた!そして、これからもだッ!」
ゴールド「未来人は争い、この世界の資源を貪り尽くした後、再び別世界の過去に遡り侵略し続けるだろう!!」
ゴールド「素晴らしいではないかッ!これが文明の頂点ッ!まさに『永久機関』だよッ!」
ゴールド「我が『ゴールドグループ』は未来人に資源と住居を提供した第一人者として、永久に名を刻む事になるだろうッ!!」
シルバー「貴様は……自らパンドラの箱に触れ、世界を生贄に捧げたという訳か………ッ!!」
ゴールド「すっかり善人気取りか……殺人鬼のくせに……ッ!」
シルバー「違うな……俺を悪者の様に扱っておきながら平気で同じ事を繰り返す貴様等人間共に……余計復讐がしたくなっただけの事よッ!!」
飛びかかったシルバーのカギ爪が
ゴールドの胸部を貫く…!
シルバー「貴様、自身の肉体を改造して……!?」
ゴールド「ふ……ふふふッ!捕まえたぞ……!!」 ガシッ!
シルバー「俺の技が発動しないだとォッ!?」
ゴールド「『封印』だ……これで貴様は『溶ける』ことが出来ない……ッ!!」
ゴールドはシルバーを掴むと
空高く飛び上がった!!
シルバー「ど……どこまで飛ぶつもりだ……ッ!?」
ゴールド「『宇宙』だよ……!!」
シルバー「ふん……『真空空間』ごときで俺が窒息死するとでも……ッ!」
ゴールド「『宇宙』からもう一度、この母なる大地へダイヴするんだ……ッ!!」
シルバー「ま……まさかその技は………ッ!?」
ゴールド「そう、『ゴッドバード』ッ!!……僕らは大気圏で燃え尽きる『鳥』になるんだ……!!」
シルバー「は……離せェ!!やめろォォォォォォォォォォォッ!!!」
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ・・・・・・・・
ゴッドバードにより大気圏で燃え尽きる両者……
その光が軌跡となって空を駆け抜ける…
人類最後の流れ星…
絶望の中 空を仰ぎ 人は何を願うのか……
ー地上ー
イブキ「やっと……全て片付けたわね…………」
イブキは片腕が捥がれながらも奮迅の活躍をみせた……!
『竜の波動』で身を包み、黒の軍団と決死の攻防……!
追い込まれながらも奥義『龍星群』を発動させ、見事、戦艦ごと黒の軍団の撃墜に成功したのである……!!
イブキ「だけど……被害も甚大だわ……」
イブキ「綺麗な流れ星……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
イブキ「え………!?」
その時である…!
再び赤色の空を覆い尽くす『黒の軍勢』……!!
そしてジョウトだけでなく、カントーすら丸ごと埋め尽くすほどの
巨大な空中要塞が出現したのだ…!!
イブキ「何よ……これ……!?」
空中要塞から先程の戦艦や鷲の大群
そして見たことの無い型の軍団が次々に吐き出される……
その内の数百機とあろう軍団が
イブキに向かって一斉に飛びかかって来た……ッ!
イブキ「上等よ……最後までやってやろうじゃないのッ!!」
黒の軍団がイブキの周りをあっという間に覆い尽くす…!
次々と舞う赤い飛沫は黒い機兵の動力か、それとも……
次々と増え、あっという間に
世界を覆いつくし侵略していく黒の軍団……
もはやこの世界の軍隊ではどうする事も出来ないであろう……
唯一、この状況を逆転できる男がいるとすれば……!
この元凶と対峙し、数々の軍隊にたった一人で抗った男の生命力なら…!
核兵器にも耐えた生命力を持つ男の存在なら……ッ!
彼、シルバーは本当に大気圏突入で燃え尽きてしまったのだろうか……!?
ースリバチ山ー
シルバー「舞妓を倒し、すっかり自惚れていた……」
シルバー「まさか余興のつもりで放った『二体』が殺られるとは………ッ!!」
シルバーは息絶えてはいなかった……!!
核ミサイルが直撃したシルバーもッ!
ゴッドバードで燃え尽きたシルバーもッ!
全て『身代わり』ッッ!
この男、スリバチ山で自身の『身代わり』を作り出し
『制限プレイ』を楽しんでいたのであるッッ!!
シルバー「政府どもを一掃するどころか両方とも自爆技にやられるとは……俺の『ポケモン道』もまだまだ未熟……ッ!!」
シルバー「残る『黒の軍団』……この俺も命を賭して立ち向かわねばならん様だな……ッ!!」
おい
265:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:17:53.72:zXccmupe0
なんてこと
266:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:17:53.81:CNFK+sPk0
なんというチート
268:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:18:38.51:depNp29K0ーコガネシティ、ラジオ塔ー
ロケット団員A「へっ……せっかくラジオ塔を占領して、俺達の旗を上げようって時に人類滅亡か……」
ロケット団員B「私たちもつくづく運が無いね……」
ロケット団員C「大変だ!侵入者だ!!」
ロケット団員A「おっと……奴ら遂にこの中まで襲って来たか……!!」
ロケット団員D「いや!まて!あの……あの方は……!!」
ロケット団員B「………ボス!?」
ーラジオ塔、全国ネット、放送スタジオー
シルバー「ここが全世界に配信しているラジオ番組だな……」
ロケット団員「ちょ……今、世界中の現状を交換して………」
シルバー「そんな事をした所で……どのみちこの軍団は倒せんよ……」
ロケット団員「あ………」
シルバー「貴様等を楽にしてやろう………」
シルバーは放送用のマイクを掴むと
『滅びの歌』を唄い始めた……!!
滅びの歌が
世界中の電脳を通じて配信される……!
その歌は風に乗り海を越え世界の隅々まで運ばれる…
黒の軍団はその身を崩落させ、森はその身を枯らし、建物は朽ち果て、大地は荒廃していった……
地球上のあらゆる生物は生き絶え
地球は死の星と化したのだ……!
シルバー「世界は死んでしまったが……俺の志は守る事が出来た………」
さらば、そしてありがとう。友よ――――――――
『大地の子よ、よくぞポケモン道を極めた』
シルバー「何だ…光が……!?」
神が来るぞぉぉぉぉぉ
274:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:22:24.39:UG4B1amr0
キター
277:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:23:25.02:depNp29K0『我が名、アルセウス。この宇宙を想像せし者なり』
シルバー「これが……ポケモン道の果て!?」
『先程逝った哀れな男には「知識の神」ユクシーの名を与えたもうた……』
シルバーの肉体が輝きを増し、消滅していく…!
『そなたの名はエムリット、今一度生まれ変わり「感情の神」として再びこの世に舞い降りるがいい』
シルバー「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおお――――――――
かくして輪廻転生を終え
世界は再び廻り始める…
前世の記憶『ポケモン道』の伝説を残して――――――――
――――劇終――――
おわったwwwwwwww
284:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:26:18.32:5hVNEyYIO
また神となったか、イブキ報われねぇ
乙
287:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:26:48.09:uZr9ZqOF0乙
まさか・・・これも新たなポケモン道神話への伏線だと言うのか・・・・ッ!?
288:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:27:02.25:uTRTe3VG0
乙
ポケモン道って深いな
289:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:27:02.51:depNp29K0ポケモン道って深いな
代行様と保守様
真に感謝致しまする…
さらばである…!( ´ω` )ゞ
293:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:27:37.50:zXccmupe0真に感謝致しまする…
さらばである…!( ´ω` )ゞ
>>289
乙
またみたい
298:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:30:05.64:2qftgzjA0乙
またみたい
>>289
次の予定とかあるの?
300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:32:55.53:depNp29K0次の予定とかあるの?
>>298
予定はないんだな……
次に投下するとすればみんなも知ってる
小学館のある国民的漫画の長いSSかな( ´ω` )
302:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:36:09.25:5hVNEyYIO予定はないんだな……
次に投下するとすればみんなも知ってる
小学館のある国民的漫画の長いSSかな( ´ω` )
小学館からの国民的漫画多すぎて
順当に考えればドラえもん
303:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:38:23.06:kpO7vOrI0順当に考えればドラえもん
ドラえもんくらいしかないな・・・
305:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:44:14.96:depNp29K0
ぽけもんは……
もういっこネタはあるんじゃが……
赤と銀の中間になりそうだから保留だも( ; ´ω` )
ドラえもんは
わしの忍法帖が元に戻り次第やりたいのう……( ; ´ω` )
保守ありがとまたね~( ; ´ω` )ノシ
307:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/01(日) 22:53:17.10:kpO7vOrI0もういっこネタはあるんじゃが……
赤と銀の中間になりそうだから保留だも( ; ´ω` )
ドラえもんは
わしの忍法帖が元に戻り次第やりたいのう……( ; ´ω` )
保守ありがとまたね~( ; ´ω` )ノシ
次回作も期待!
コメント 13
コメント一覧 (13)
そしてアグノム、ユクシー、エムリットが揃っちゃったよおい
結局シルバーがやられるわけないんだし
前作からは熱きマジキチ魂を感じたが
これはいかにも作られたマジキチって感じだな
前作は何回か読み返すほど好きだったんだが
打井亜「・・・出番・・・」
白「嫌、出ない方が幸せだろ・・・」
流石にエムリットだと前回みたいなことにはならないだろうよ
眠り麻痺毒やけどこおり状態もあるし、イワークレベルの大型と戦わせたら面白そう
という事で誰か書いてくれ