1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:23:16.11 :GUA1m4Bz0
P「あずささん。迎えに来ましたよ」
あずさ「あら、プロデューサーさん。いつもごめんなさい」
P「いいんです。今日の仕事は終わりましたから」
あずさ「そうだったんですか?」
P「ええ。ただ困ったことが一つあって」
あずさ「なんでしょう?」
P「あずささん。迎えに来ましたよ」
あずさ「あら、プロデューサーさん。いつもごめんなさい」
P「いいんです。今日の仕事は終わりましたから」
あずさ「そうだったんですか?」
P「ええ。ただ困ったことが一つあって」
あずさ「なんでしょう?」
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3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:23:52.73 :GUA1m4Bz0
P「帰り道を忘れてしまいました」
あずさ「あらあら。プロデューサーさんも迷子に?」
P「どうやらそのようです」
あずさ「困りましたね」
P「ええ、困りました」
P「どこかでゆっくりご飯でも食べていれば、思い出せそうなんですが」
あずさ「ふふ……、仕方のない人」
P「はい、すいません」
P「帰り道を忘れてしまいました」
あずさ「あらあら。プロデューサーさんも迷子に?」
P「どうやらそのようです」
あずさ「困りましたね」
P「ええ、困りました」
P「どこかでゆっくりご飯でも食べていれば、思い出せそうなんですが」
あずさ「ふふ……、仕方のない人」
P「はい、すいません」
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:24:56.08 :GUA1m4Bz0
あずさ「いいんですよ。それで、今日はどこへ連れて行ってくださるんですか?」
P「スパゲティの美味しいお店を見つけたんです。明るくて雰囲気のいいお店です」
あずさ「本当ですか? 楽しみです」
P「晩ごはんにしては物足りないかもしれませんが」
あずさ「うふふ、私、少食ですから」
P「そうですか?」
あずさ「そうですよ?」
あずさ「いいんですよ。それで、今日はどこへ連れて行ってくださるんですか?」
P「スパゲティの美味しいお店を見つけたんです。明るくて雰囲気のいいお店です」
あずさ「本当ですか? 楽しみです」
P「晩ごはんにしては物足りないかもしれませんが」
あずさ「うふふ、私、少食ですから」
P「そうですか?」
あずさ「そうですよ?」
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:27:08.37 :GUA1m4Bz0
P「その割に、事務所のお菓子の減りが妙に早いような」
あずさ「プロデューサーさん?」
P「……早くいきましょうか」
あずさ「はい。エスコート、お願いしますね」
P「ここから結構近いところにあるので、歩きでも良いですか?」
あずさ「私は構いませんけど、車はどうしたんです?」
P「大丈夫、駐車場に留めてありますから」
あずさ「準備がいいんですね」
P「それは、あずささんもそうでしょう」
あずさ「どういう意味でしょうか?」
P「その割に、事務所のお菓子の減りが妙に早いような」
あずさ「プロデューサーさん?」
P「……早くいきましょうか」
あずさ「はい。エスコート、お願いしますね」
P「ここから結構近いところにあるので、歩きでも良いですか?」
あずさ「私は構いませんけど、車はどうしたんです?」
P「大丈夫、駐車場に留めてありますから」
あずさ「準備がいいんですね」
P「それは、あずささんもそうでしょう」
あずさ「どういう意味でしょうか?」
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:28:26.31 :GUA1m4Bz0
P「毎週決まった日、決まった時間に迷子になって、そのくせいつも決まった場所で待ってますから」
あずさ「あらあら、偶然ですよ。ただの偶然」
P「偶然ですか」
あずさ「はい、偶然です」
P「それなら仕方がないですね」
あずさ「ええ。仕方ありません」
P「毎週決まった日、決まった時間に迷子になって、そのくせいつも決まった場所で待ってますから」
あずさ「あらあら、偶然ですよ。ただの偶然」
P「偶然ですか」
あずさ「はい、偶然です」
P「それなら仕方がないですね」
あずさ「ええ。仕方ありません」
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:30:11.36 :GUA1m4Bz0
P「それなら俺、手袋の片方を失くしてしまいしまして。偶然にも」
あずさ「私も、今朝手袋の片方を家に忘れてしまったんです。偶然にも」
P「左手が寒いんですよ」
あずさ「私は右手が」
P「偶然なら仕方ありませんね」
あずさ「そうですね。仕方ありません」
P「……あずささんの手、冷たいですね。もう少し早く迎えにくればよかった」
あずさ「大丈夫ですよ。プロデューサーさんの手が暖かいですから」
P「それなら俺、手袋の片方を失くしてしまいしまして。偶然にも」
あずさ「私も、今朝手袋の片方を家に忘れてしまったんです。偶然にも」
P「左手が寒いんですよ」
あずさ「私は右手が」
P「偶然なら仕方ありませんね」
あずさ「そうですね。仕方ありません」
P「……あずささんの手、冷たいですね。もう少し早く迎えにくればよかった」
あずさ「大丈夫ですよ。プロデューサーさんの手が暖かいですから」
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:32:07.63 :GUA1m4Bz0
P「そうですか?」
あずさ「ええ。とっても暖かいです」
P「でも、手が暖かい人は心が冷たいと言います」
あずさ「そんなの迷信ですよ」
P「占い好きがそれを言いますか」
あずさ「プロデューサーさん、いつからそんなに揚げ足取りになってしまったんですか?」
P「元からです。気が緩むと口先が勝手に動いてしまうもので」
あずさ「気が緩むと、ですか。……ふふ」
P「はい。ごめんなさい」
あずさ「いいんです。やっぱり許してあげます」
P「はあ、どうも」
P「そうですか?」
あずさ「ええ。とっても暖かいです」
P「でも、手が暖かい人は心が冷たいと言います」
あずさ「そんなの迷信ですよ」
P「占い好きがそれを言いますか」
あずさ「プロデューサーさん、いつからそんなに揚げ足取りになってしまったんですか?」
P「元からです。気が緩むと口先が勝手に動いてしまうもので」
あずさ「気が緩むと、ですか。……ふふ」
P「はい。ごめんなさい」
あずさ「いいんです。やっぱり許してあげます」
P「はあ、どうも」
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:33:53.02 :GUA1m4Bz0
あずさ「街路樹の葉っぱ、ほとんど落ちてしまいましたね」
P「もうすっかり冬ですからね。北の方ではもう初雪だそうです」
あずさ「見たかったなあ、紅葉……」
P「もう少し待てば、代わりにイルミネーションで飾られますよ」
あずさ「プロデューサーさんと見たかったんです。代わりなんてありませんよ」
あずさ「街路樹の葉っぱ、ほとんど落ちてしまいましたね」
P「もうすっかり冬ですからね。北の方ではもう初雪だそうです」
あずさ「見たかったなあ、紅葉……」
P「もう少し待てば、代わりにイルミネーションで飾られますよ」
あずさ「プロデューサーさんと見たかったんです。代わりなんてありませんよ」
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:35:26.63 :GUA1m4Bz0
P「……」
あずさ「……」
P「顔、赤いですよ」
あずさ「プロデューサーさんこそ」
P「これは、風が冷たいからです」
あずさ「じゃあ、私もそうです」
P「……あ、着きましたね。お店」
あずさ「ええ、綺麗なお店ですね」
P「……」
あずさ「……」
P「顔、赤いですよ」
あずさ「プロデューサーさんこそ」
P「これは、風が冷たいからです」
あずさ「じゃあ、私もそうです」
P「……あ、着きましたね。お店」
あずさ「ええ、綺麗なお店ですね」
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:36:49.23 :GUA1m4Bz0
P「あずささんは、何にします?」
あずさ「うーん、どうしましょう。プロデューサーさんは?」
P「ナポリタンにしようかと思います」
あずさ「あら、なんだか子どもっぽい」
P「笑わないでくださいよ。いいじゃないですかナポリタン。好きなんです」
あずさ「うふふ、ごめんなさい。じゃあ私はこれを」
P「あずささんは、何にします?」
あずさ「うーん、どうしましょう。プロデューサーさんは?」
P「ナポリタンにしようかと思います」
あずさ「あら、なんだか子どもっぽい」
P「笑わないでくださいよ。いいじゃないですかナポリタン。好きなんです」
あずさ「うふふ、ごめんなさい。じゃあ私はこれを」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:39:11.11 :GUA1m4Bz0
P「……そう言えば、聞きました? 千早の新しい曲」
あずさ「律子さんが車で流していましたから。初恋がテーマなんですよね」
P「ええ、その通り」
あずさ「とっても良い歌だと思います。千早ちゃんも、なんだかすごく感情が篭っていました」
P「千早には色々聞かれましたからね。いつになく熱っぽくて驚きましたよ」
あずさ「うふふ、女の子は恋のお話が大好きですもの」
P「なるほど。それじゃあやっぱり、あずささんの方でも?」
あずさ「はい、たくさん質問されちゃいました」
P「……そう言えば、聞きました? 千早の新しい曲」
あずさ「律子さんが車で流していましたから。初恋がテーマなんですよね」
P「ええ、その通り」
あずさ「とっても良い歌だと思います。千早ちゃんも、なんだかすごく感情が篭っていました」
P「千早には色々聞かれましたからね。いつになく熱っぽくて驚きましたよ」
あずさ「うふふ、女の子は恋のお話が大好きですもの」
P「なるほど。それじゃあやっぱり、あずささんの方でも?」
あずさ「はい、たくさん質問されちゃいました」
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:41:14.96 :GUA1m4Bz0
・・・
千早「初恋がテーマの曲、ですか」
P「ああ。たまには変わった趣向の歌も良い刺激になるかと思って」
千早「……プロデューサーの初恋って?」
P「え?」
千早「プロデューサーの、初恋、です」
P「ああいや、そうじゃなくて、千早がそう言うことを聞いてくるのが意外で」
千早「あ、あくまで曲の参考になればと思っただけです。深い意味はありません」
・・・
千早「初恋がテーマの曲、ですか」
P「ああ。たまには変わった趣向の歌も良い刺激になるかと思って」
千早「……プロデューサーの初恋って?」
P「え?」
千早「プロデューサーの、初恋、です」
P「ああいや、そうじゃなくて、千早がそう言うことを聞いてくるのが意外で」
千早「あ、あくまで曲の参考になればと思っただけです。深い意味はありません」
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:43:07.17 :GUA1m4Bz0
P「……初恋かあ。あまり参考にはならないと思うけど」
千早「それでも構いません。でも、子どもの頃の話は無しですよ?」
P「はいはい。そうだな、高校生の頃だったよ。初めて恋愛らしい恋愛をしたのは」
千早「……やっぱり私、この歳になってその手の経験がないのは変でしょうか?」
P「そんなことない。俺だって、その頃は他の事に夢中だった」
千早「部活とか?」
P「いいや、生徒会」
千早「ああ、生徒会」
P「……初恋かあ。あまり参考にはならないと思うけど」
千早「それでも構いません。でも、子どもの頃の話は無しですよ?」
P「はいはい。そうだな、高校生の頃だったよ。初めて恋愛らしい恋愛をしたのは」
千早「……やっぱり私、この歳になってその手の経験がないのは変でしょうか?」
P「そんなことない。俺だって、その頃は他の事に夢中だった」
千早「部活とか?」
P「いいや、生徒会」
千早「ああ、生徒会」
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:46:16.53 :GUA1m4Bz0
P「頑張ったよ。おかげで事務仕事もお手の物だし、友達も増えた」
千早「その、初恋の相手とも生徒会で?」
P「いいや。相手の子とは文化祭の準備で知り合ったんだよ。二つ下の学年でさ」
千早「そうでしたか」
P「うん。それで、それなりに仲良くなったら、周りに言われるままに告白して、付き合って、一回だけデートして別れた」
千早「……もう少し、詳しくお願いできませんか?」
P「……」
千早「お願いします」
P「頑張ったよ。おかげで事務仕事もお手の物だし、友達も増えた」
千早「その、初恋の相手とも生徒会で?」
P「いいや。相手の子とは文化祭の準備で知り合ったんだよ。二つ下の学年でさ」
千早「そうでしたか」
P「うん。それで、それなりに仲良くなったら、周りに言われるままに告白して、付き合って、一回だけデートして別れた」
千早「……もう少し、詳しくお願いできませんか?」
P「……」
千早「お願いします」
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:48:48.73 :GUA1m4Bz0
P「……周りに言われるまま、って言ったけどさ。本当はちょっと違うんだ」
千早「どういう事です?」
P「そういう風に仕向けたんだよ。彼女が断りづらい空気を作るように。自信がなかったから」
千早「……」
P「卑怯だろ」
千早「いえ……」
P「その卑怯な所が彼女を怒らせたんだろうな。初めてのデートで口を利いてもらえなかった」
千早「緊張していただけじゃ……」
P「さあ、どうだろう。とにかく彼女は、別れ際になっても何にも言ってくれなかったんだ」
千早「……」
P「……周りに言われるまま、って言ったけどさ。本当はちょっと違うんだ」
千早「どういう事です?」
P「そういう風に仕向けたんだよ。彼女が断りづらい空気を作るように。自信がなかったから」
千早「……」
P「卑怯だろ」
千早「いえ……」
P「その卑怯な所が彼女を怒らせたんだろうな。初めてのデートで口を利いてもらえなかった」
千早「緊張していただけじゃ……」
P「さあ、どうだろう。とにかく彼女は、別れ際になっても何にも言ってくれなかったんだ」
千早「……」
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:51:10.87 :GUA1m4Bz0
P「その時期にちょうど生徒会も終わって、それから会うことはなかったよ。後ろめたかったから、俺から会いに行くこともできなかった」
千早「……」
P「はい、初恋おわり。質問があればどうぞ」
千早「……後悔は?」
P「してる」
千早「……」
千早「じゃあ、プロデューサー、もう一つだけ……」
P「うん」
千早「もしも、もしもですよ?」
P「その時期にちょうど生徒会も終わって、それから会うことはなかったよ。後ろめたかったから、俺から会いに行くこともできなかった」
千早「……」
P「はい、初恋おわり。質問があればどうぞ」
千早「……後悔は?」
P「してる」
千早「……」
千早「じゃあ、プロデューサー、もう一つだけ……」
P「うん」
千早「もしも、もしもですよ?」
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:52:13.69 :GUA1m4Bz0
・・・
伊織「これ、千早の新曲よね?」
律子「そうよ。よく分かったわね。発売日はまだだから、みんなには内緒よ?」
亜美「むっふっふ、なにやら裏で取引があったと見た!」
律子「もう、変な風に言わないの。届いたサンプルを頂戴しただけよ」
・・・
伊織「これ、千早の新曲よね?」
律子「そうよ。よく分かったわね。発売日はまだだから、みんなには内緒よ?」
亜美「むっふっふ、なにやら裏で取引があったと見た!」
律子「もう、変な風に言わないの。届いたサンプルを頂戴しただけよ」
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:54:03.90 :GUA1m4Bz0
あずさ「これ、初恋の歌にななんですね~」
伊織「……良い歌ね。とても」
律子「なあに? 思う所でもあるのかしら?」
伊織「た、ただの感想よ!」
あずさ「うふふ……」
亜美「……初恋かあ。亜美にはよくわかんないや」
律子「亜美はまだ中学生でしょう? あせってするものじゃ無いわ」
あずさ「これ、初恋の歌にななんですね~」
伊織「……良い歌ね。とても」
律子「なあに? 思う所でもあるのかしら?」
伊織「た、ただの感想よ!」
あずさ「うふふ……」
亜美「……初恋かあ。亜美にはよくわかんないや」
律子「亜美はまだ中学生でしょう? あせってするものじゃ無いわ」
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 22:57:45.07 :GUA1m4Bz0
亜美「でも、周りの子はみんなコイバナしてるよ? なんだか亜美だけ遅れてて変じゃない?」
あずさ「うふふ……。ねえ亜美ちゃん? 恋を歌う歌が無くならないのはどうしてか分かる?」
亜美「どうして?」
あずさ「それはね、恋愛はその数だけ形があるからなの」
あずさ「だから周りの人のことなんて気にしなくていいのよ。いつか亜美ちゃんだけの特別な恋がくるはずだから……」
亜美「ふーん……。じゃあじゃあ、あずさお姉ちゃんの初恋ってどんなだったの?」
あずさ「えっ? 私の?」
亜美「うん! なんか、特別な恋って言われるとみんなの初恋も気になっちゃうじゃん?」
あずさ「うーん……。あまり楽しい話じゃないわよ?」
亜美「でも、周りの子はみんなコイバナしてるよ? なんだか亜美だけ遅れてて変じゃない?」
あずさ「うふふ……。ねえ亜美ちゃん? 恋を歌う歌が無くならないのはどうしてか分かる?」
亜美「どうして?」
あずさ「それはね、恋愛はその数だけ形があるからなの」
あずさ「だから周りの人のことなんて気にしなくていいのよ。いつか亜美ちゃんだけの特別な恋がくるはずだから……」
亜美「ふーん……。じゃあじゃあ、あずさお姉ちゃんの初恋ってどんなだったの?」
あずさ「えっ? 私の?」
亜美「うん! なんか、特別な恋って言われるとみんなの初恋も気になっちゃうじゃん?」
あずさ「うーん……。あまり楽しい話じゃないわよ?」
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 23:01:12.93 :GUA1m4Bz0
あずさ「……」
あずさ「私の初恋はね、高校生の頃だったの」
伊織「意外と遅いのね」
あずさ「あまり、男の人と話す機会がなかったもの。でも、友達と一緒に委員会に入ったら、少しだけ変わったわ」
あずさ「文化祭の準備でね? 生徒会の人とよく話すようになったの。二つ年上の、大人しい人。ちょっと卑屈だったけど、誰にでも優しくて、とても真面目で……」
律子「ふふ、すごく褒めるんですね」
あずさ「はい。だから、告白された時は本当に嬉しかった……」
亜美「さすがあずさお姉ちゃん! 向こうから告白してきたんだ!」
あずさ「……」
あずさ「私の初恋はね、高校生の頃だったの」
伊織「意外と遅いのね」
あずさ「あまり、男の人と話す機会がなかったもの。でも、友達と一緒に委員会に入ったら、少しだけ変わったわ」
あずさ「文化祭の準備でね? 生徒会の人とよく話すようになったの。二つ年上の、大人しい人。ちょっと卑屈だったけど、誰にでも優しくて、とても真面目で……」
律子「ふふ、すごく褒めるんですね」
あずさ「はい。だから、告白された時は本当に嬉しかった……」
亜美「さすがあずさお姉ちゃん! 向こうから告白してきたんだ!」
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 23:03:42.81 :GUA1m4Bz0
あずさ「うふふ。周りの人もたくさん応援してくれて、すぐに返事も出来たの」
律子「じゃあ、初恋は成功だったんですね!」
あずさ「……」
伊織「あずさ?」
あずさ「でもね。その後すぐ、初めてのデートで、別れちゃった……」
亜美「え?」
あずさ「私、せっかくのデートなのに緊張しちゃって、黙り込んじゃったの。相手の人はそれでも色々話しかけてくれたけど、それでもダメで……」
あずさ「彼、優しかった。別れ際に『無理矢理付き合わせてごめんなさい』って」
あずさ「でも私ね、『それは違うの』って、たったそれだけも言えなかった……」
あずさ「うふふ。周りの人もたくさん応援してくれて、すぐに返事も出来たの」
律子「じゃあ、初恋は成功だったんですね!」
あずさ「……」
伊織「あずさ?」
あずさ「でもね。その後すぐ、初めてのデートで、別れちゃった……」
亜美「え?」
あずさ「私、せっかくのデートなのに緊張しちゃって、黙り込んじゃったの。相手の人はそれでも色々話しかけてくれたけど、それでもダメで……」
あずさ「彼、優しかった。別れ際に『無理矢理付き合わせてごめんなさい』って」
あずさ「でも私ね、『それは違うの』って、たったそれだけも言えなかった……」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 23:06:26.71 :Ei9rLCMc0
ほうほう?
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 23:06:41.02 :GUA1m4Bz0
亜美「……」
律子「……」
伊織「……」
あずさ「……」
亜美「あの、お姉ちゃん……」
あずさ「ごめんね? 楽しくない話だったでしょう?」
律子「……曲、変えましょうか」
あずさ「……」
亜美「……」
律子「……」
伊織「……」
あずさ「……」
亜美「あの、お姉ちゃん……」
あずさ「ごめんね? 楽しくない話だったでしょう?」
律子「……曲、変えましょうか」
あずさ「……」
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 23:07:13.76 :GUA1m4Bz0
伊織「……ねえ、あずさ?」
あずさ「なあに?」
伊織「悔やんでる?」
あずさ「……ええ。とっても」
伊織「じゃあ。もしも、もしもよ?」
伊織「……ねえ、あずさ?」
あずさ「なあに?」
伊織「悔やんでる?」
あずさ「……ええ。とっても」
伊織「じゃあ。もしも、もしもよ?」
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 23:07:59.62 :GUA1m4Bz0
・・・
P「……つらい初恋でしたね」
あずさ「ええ、お互いに……」
P「……」
あずさ「……」
あずさ「でも私、今とっても幸せです」
P「……俺もです」
あずさ「毎日たくさんお話してます。手もつなぎました」
あずさ「秋の紅葉はみれなかったけど、イルミネーションがあります……」
・・・
P「……つらい初恋でしたね」
あずさ「ええ、お互いに……」
P「……」
あずさ「……」
あずさ「でも私、今とっても幸せです」
P「……俺もです」
あずさ「毎日たくさんお話してます。手もつなぎました」
あずさ「秋の紅葉はみれなかったけど、イルミネーションがあります……」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 23:09:07.56 :GUA1m4Bz0
・・・
「もしも、運命的にその人ともう一度会えたら?」
「……」
「……」
「きっと、何度でもその人に恋をする」
・・・
「もしも、運命的にその人ともう一度会えたら?」
「……」
「……」
「きっと、何度でもその人に恋をする」
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 23:10:16.66 :GUA1m4Bz0
・・・
あずさ「私は今、とても幸せなんです。とっても、とっても」
あずさ「ね?」
あずさ「……P先輩」
おわり
・・・
あずさ「私は今、とても幸せなんです。とっても、とっても」
あずさ「ね?」
あずさ「……P先輩」
おわり
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 23:10:35.77 :vGB/rjh50
乙!
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 23:11:40.74 :GUA1m4Bz0
以上です
読んでくれた人に感謝
初恋だの恋愛だのと書く度にムズムズした
読んでくれた人に感謝
初恋だの恋愛だのと書く度にムズムズした
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/22(木) 23:12:01.33 :Ei9rLCMc0
いいねこういうのも
乙であった
乙であった
コメント 14
コメント一覧 (14)
和三盆?
だからこそこの時期の恋愛ってヤツは綺麗に思えるもんだぜ!
和三盆かけたかき氷にグレープフルーツ搾った感じ
なんかあずささんより下って印象が強いからかこういうの思い付かなかったな
こういうの大好き
思い込みって怖いね~