1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 22:07:25.99 :angmwd9v0
――はじめに――
ミカサの幼い頃の話です
両親存命時代はミカサの言動が本編と異なります
アニメ未放送分のネタバレはありません
各キャラ略称
ミカサ父→父
ミカサ母→母
ミカサは8歳から始まります(本編の回想シーンでは9歳)
ミカサの幼い頃の話です
両親存命時代はミカサの言動が本編と異なります
アニメ未放送分のネタバレはありません
各キャラ略称
ミカサ父→父
ミカサ母→母
ミカサは8歳から始まります(本編の回想シーンでは9歳)
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 22:10:47.85 :angmwd9v0
――843年・夏――
ミカサ「お父さん何してるの?」
父「トウモロコシを収穫しているんだよ」
父「やぁ……今年もよくできたな」
ミカサ「私もとる」
父「お、ありがとう」
――843年・夏――
ミカサ「お父さん何してるの?」
父「トウモロコシを収穫しているんだよ」
父「やぁ……今年もよくできたな」
ミカサ「私もとる」
父「お、ありがとう」

【画像】主婦「マジで旦那ぶっ殺すぞおいこらクソオスが」

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韓国からポーランドに輸出されるはずだった戦車、軽戦闘機、自走砲などの「K防産」、すべて霧散して夢と終わる可能性も…
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 22:15:06.90 :angmwd9v0
ミカサ「ん……んっ……」
ミカサ「んんーー」
ミカサ「…………」
ミカサ「お父さん……とれないよぅ」
父「ははは……背が届かなかったか」
父「ほら、抱えてあげるからとってごらん」
ミカサ「うん」
ミカサ「ん……んっ……」
ミカサ「んんーー」
ミカサ「…………」
ミカサ「お父さん……とれないよぅ」
父「ははは……背が届かなかったか」
父「ほら、抱えてあげるからとってごらん」
ミカサ「うん」
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 22:20:20.52 :angmwd9v0
父「さぁ、持ち上げるぞ」
父「……よっと」
ミカサ「……どうやってとるの?」
父「掴んでそのまま下に引っ張るんだ」
ミカサ「ん……」
父「下のほうの幹は折っていいぞ」
ミカサ「うん」
父「さぁ、持ち上げるぞ」
父「……よっと」
ミカサ「……どうやってとるの?」
父「掴んでそのまま下に引っ張るんだ」
ミカサ「ん……」
父「下のほうの幹は折っていいぞ」
ミカサ「うん」
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 22:25:51.16 :angmwd9v0
――パキン
ミカサ「わぁ」
父「おっ、ずいぶんキレイにとれたなぁ」
父「さすがオレの子だ。偉い!」
ミカサ「お父さん……!」パァァ
父「じゃあ、とった野菜は全部この箱にいれて運ぼうか」
ミカサ「はぁい」
――パキン
ミカサ「わぁ」
父「おっ、ずいぶんキレイにとれたなぁ」
父「さすがオレの子だ。偉い!」
ミカサ「お父さん……!」パァァ
父「じゃあ、とった野菜は全部この箱にいれて運ぼうか」
ミカサ「はぁい」
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 22:31:02.35 :angmwd9v0
父「トウモロコシとチシャトウとニンジン……どれもうまそうだ」
ミカサ「……重い」
父「ミカサじゃ持ち上がらないだろう。お父さんが運ぶから、先に家に入ってなさい」
ミカサ「私も運びたい」
父「お手伝いさんだなぁ……このザルに少しわけるから、持ってくれるかな?」
ミカサ「うん!」
父「さぁ、お母さんが待っているぞ。朝ごはんにしよう」
―――
――
父「トウモロコシとチシャトウとニンジン……どれもうまそうだ」
ミカサ「……重い」
父「ミカサじゃ持ち上がらないだろう。お父さんが運ぶから、先に家に入ってなさい」
ミカサ「私も運びたい」
父「お手伝いさんだなぁ……このザルに少しわけるから、持ってくれるかな?」
ミカサ「うん!」
父「さぁ、お母さんが待っているぞ。朝ごはんにしよう」
―――
――
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 22:34:42.95 :angmwd9v0
母「ミカサ。とってきたトウモロコシの皮をむいて、持ってきてくれる?」
ミカサ「うん」
ミカサ「……何本?」
母「二本でいいわ」
ミカサ「もってくる」パタパタ
母「……ふふ」
――
母「ミカサ。とってきたトウモロコシの皮をむいて、持ってきてくれる?」
ミカサ「うん」
ミカサ「……何本?」
母「二本でいいわ」
ミカサ「もってくる」パタパタ
母「……ふふ」
――
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 22:38:40.53 :angmwd9v0
ミカサ「お母さん……これ、虫にいっぱい食べられちゃってた」
母「いいのよ、これで」
ミカサ「そうなの?」
母「これが当たり前なの。お母さんは自然のままの姿が一番好きだから」
父「そうだよ。虫に食われるってことは美味しいってことさ」
母「そうね。ほらミカサ……見てごらん。まだ半分以上残ってるでしょ?」
ミカサ「うん」
母「そこの粒を拾っていただきましょう」
ミカサ「お母さん……これ、虫にいっぱい食べられちゃってた」
母「いいのよ、これで」
ミカサ「そうなの?」
母「これが当たり前なの。お母さんは自然のままの姿が一番好きだから」
父「そうだよ。虫に食われるってことは美味しいってことさ」
母「そうね。ほらミカサ……見てごらん。まだ半分以上残ってるでしょ?」
ミカサ「うん」
母「そこの粒を拾っていただきましょう」
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 22:41:29.09 :angmwd9v0
父「とりたてだからな。生だけど、この粒をそのまま食べてごらん」
ミカサ「……」パク
ミカサ「!」
ミカサ「甘くておいしい」
父「そうだろう? トウモロコシはとった瞬間から、あっという間に味が悪くなっていくんだ」
父「一番おいしいのは、朝採りしたてをすぐに食べる! 味がもつのはせいぜい三時間ってとこだよ」
ミカサ「そうなの?」
父「ああ」
父「とりたてだからな。生だけど、この粒をそのまま食べてごらん」
ミカサ「……」パク
ミカサ「!」
ミカサ「甘くておいしい」
父「そうだろう? トウモロコシはとった瞬間から、あっという間に味が悪くなっていくんだ」
父「一番おいしいのは、朝採りしたてをすぐに食べる! 味がもつのはせいぜい三時間ってとこだよ」
ミカサ「そうなの?」
父「ああ」
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 22:45:38.91 :angmwd9v0
ミカサ「お母さん」
母「ん」
ミカサ「私も台所に立ちたい」
母「あら嬉しい。でもミカサに届くかしらね」
ミカサ「……お父さぁん」
父「この箱を踏み台にしなさい」
ミカサ「ありがとう」
ミカサ「お母さん」
母「ん」
ミカサ「私も台所に立ちたい」
母「あら嬉しい。でもミカサに届くかしらね」
ミカサ「……お父さぁん」
父「この箱を踏み台にしなさい」
ミカサ「ありがとう」
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 22:48:57.93 :angmwd9v0
ミカサ「……」ジー
母「じゃあ、このチシャトウの葉っぱを全部もいでくれる? こうやって」
ミカサ「うん……これどうするの?」
母「茎の皮をむいて輪切りにして三分ゆでるの。サラダでいただくからね」
母「葉っぱも捨てちゃダメよ。お昼に炒めるから」
ミカサ「はぁい」
――
ミカサ「……」ジー
母「じゃあ、このチシャトウの葉っぱを全部もいでくれる? こうやって」
ミカサ「うん……これどうするの?」
母「茎の皮をむいて輪切りにして三分ゆでるの。サラダでいただくからね」
母「葉っぱも捨てちゃダメよ。お昼に炒めるから」
ミカサ「はぁい」
――
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 22:53:08.71 :angmwd9v0
母「できたわ。食べましょう」
父「いただきます」
ミカサ「いただきます」
ミカサ「……おいしい」
母「ええ」ニコ
―――
――
母「できたわ。食べましょう」
父「いただきます」
ミカサ「いただきます」
ミカサ「……おいしい」
母「ええ」ニコ
―――
――
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 23:06:04.08 :angmwd9vo
母「ミカサいらっしゃい。髪をすいてあげる」
ミカサ「うん」
ミカサ「あ……お父さんー」
父「ん?」
ミカサ「先にアレやって」
母「……まあ」
父「はは。おいで」
ミカサ「うん!」タタタ
母「ミカサいらっしゃい。髪をすいてあげる」
ミカサ「うん」
ミカサ「あ……お父さんー」
父「ん?」
ミカサ「先にアレやって」
母「……まあ」
父「はは。おいで」
ミカサ「うん!」タタタ
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 23:09:45.48 :angmwd9vo
母「ミカサはお父さんに頭を抱いてもらうのが本当に好きねぇ……」
父「こうすると安心するそうだよ」ギュウ
ミカサ「うん」ギュウ
父「お父さんも安心するよ、ミカサ」ナデナデ
ミカサ「……」
父「……」ナデナデ
母「ミカサはお父さんに頭を抱いてもらうのが本当に好きねぇ……」
父「こうすると安心するそうだよ」ギュウ
ミカサ「うん」ギュウ
父「お父さんも安心するよ、ミカサ」ナデナデ
ミカサ「……」
父「……」ナデナデ
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 23:14:24.08 :angmwd9vo
ミカサ「お父さんの腕……大好き」
父「そうか」
ミカサ「頭もほっぺも首もあったかくなるの」
父「お父さんもあったかいさ」
ミカサ「……」ムギュ
母「いいわね」
父「お……おっと、お母さんが待ってるよ。そろそろ行きなさい」
ミカサ「……うん」
――
ミカサ「お父さんの腕……大好き」
父「そうか」
ミカサ「頭もほっぺも首もあったかくなるの」
父「お父さんもあったかいさ」
ミカサ「……」ムギュ
母「いいわね」
父「お……おっと、お母さんが待ってるよ。そろそろ行きなさい」
ミカサ「……うん」
――
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 23:17:32.24 :angmwd9vo
母「……」スゥ
ミカサ「……」
母「……」スゥ
ミカサ「……」
母「ツヤのある綺麗な黒髪をしてるわね」
父「そこはしっかりお母さんに似たんだなぁ」
母「あら、ありがと」フフ
母「……」スゥ
ミカサ「……」
母「……」スゥ
ミカサ「……」
母「ツヤのある綺麗な黒髪をしてるわね」
父「そこはしっかりお母さんに似たんだなぁ」
母「あら、ありがと」フフ
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 23:21:42.49 :angmwd9vo
ミカサ「……じゃあ、私もお母さんみたいな美人さんになれる?」
母「まぁ!」
父「ミカサは今でも自慢の美人さんだよ」
ミカサ「ほんと?」
父「本当だとも」
母「ええ、そうね」
ミカサ「あは」
ミカサ「……じゃあ、私もお母さんみたいな美人さんになれる?」
母「まぁ!」
父「ミカサは今でも自慢の美人さんだよ」
ミカサ「ほんと?」
父「本当だとも」
母「ええ、そうね」
ミカサ「あは」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 23:25:41.54 :angmwd9vo
母「さぁ、終わったわ」
ミカサ「ありがとう、お母さん」
母「どうしたしまして」
ミカサ「外に行ってきていい?」
父「あ……待った。お母さん、アレ」
母「そうでした。ミカサ、ちょっと待ちなさい」
ミカサ「?」
母「さぁ、終わったわ」
ミカサ「ありがとう、お母さん」
母「どうしたしまして」
ミカサ「外に行ってきていい?」
父「あ……待った。お母さん、アレ」
母「そうでした。ミカサ、ちょっと待ちなさい」
ミカサ「?」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 23:28:30.03 :angmwd9vo
母「これ、アナタの新しい帽子よ」
ミカサ「わぁ……かわいい麦わら」
母「かぶってごらん」
ミカサ「うん!」
母「これ、アナタの新しい帽子よ」
ミカサ「わぁ……かわいい麦わら」
母「かぶってごらん」
ミカサ「うん!」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/16(日) 23:32:40.98 :angmwd9vo
ミカサ「……どう?」
父「おぉ、本当にかわいらしいな」
母「よく似合ってるわ」
ミカサ「ありがとう。お父さん、お母さん」
父「あまり遠くに行ってはいけないよ」
母「いってらっしゃい」
ミカサ「いってきます」
――
ミカサ「……どう?」
父「おぉ、本当にかわいらしいな」
母「よく似合ってるわ」
ミカサ「ありがとう。お父さん、お母さん」
父「あまり遠くに行ってはいけないよ」
母「いってらっしゃい」
ミカサ「いってきます」
――
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:16:41.06 :tl5/IF23o
ミカサ「いい天気」
ミカサ「……」
ミカサ(大きな雲)
ミカサ「……あ」
ミカサ「この前のザリガニどうなったかな」
――
ミカサ「いい天気」
ミカサ「……」
ミカサ(大きな雲)
ミカサ「……あ」
ミカサ「この前のザリガニどうなったかな」
――
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:18:17.05 :tl5/IF23o
ミカサ(カゴの中に水はまだある)
ミカサ「ん……元気そう」
ミカサ(二匹いるからそのうち増える?)
ミカサ「エサとってこないと」
ミカサ「網と水桶どこ……あった」
ミカサ「……」テテテ
――
ミカサ(カゴの中に水はまだある)
ミカサ「ん……元気そう」
ミカサ(二匹いるからそのうち増える?)
ミカサ「エサとってこないと」
ミカサ「網と水桶どこ……あった」
ミカサ「……」テテテ
――
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:19:47.10 :tl5/IF23o
ミカサ(この小川はこのへん浅いから……)
ミカサ「……」ジー
ミカサ「ドジョウがいた」
ミカサ「網ですくえる?」ソー
――チャポン
ミカサ「あ」
ミカサ「逃げちゃった……速い」
ミカサ(この小川はこのへん浅いから……)
ミカサ「……」ジー
ミカサ「ドジョウがいた」
ミカサ「網ですくえる?」ソー
――チャポン
ミカサ「あ」
ミカサ「逃げちゃった……速い」
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:21:02.51 :tl5/IF23o
ミカサ「……」ジー
ミカサ(岸辺の草かげにいそう)
ミカサ「!」
ミカサ(小魚……メダカ?)
ミカサ「……」ソー
――スィー
ミカサ「あ、あ……」
ミカサ「また逃げちゃった」
ミカサ「……」ジー
ミカサ(岸辺の草かげにいそう)
ミカサ「!」
ミカサ(小魚……メダカ?)
ミカサ「……」ソー
――スィー
ミカサ「あ、あ……」
ミカサ「また逃げちゃった」
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:22:44.68 :tl5/IF23o
ミカサ(石のかげにザリガニ)
ミカサ「そっと……」
ミカサ「ん!」
ミカサ(つかまえた)
ミカサ「……」
ミカサ(ハサミ広げて怒ってる)
ミカサ「あなたはメダカやドジョウより強いのに、なんですぐ捕まるの?」
ミカサ「……よくわかんない」
ミカサ(三匹もいらないから……かえそう)
ミカサ「またね」
ミカサ(石のかげにザリガニ)
ミカサ「そっと……」
ミカサ「ん!」
ミカサ(つかまえた)
ミカサ「……」
ミカサ(ハサミ広げて怒ってる)
ミカサ「あなたはメダカやドジョウより強いのに、なんですぐ捕まるの?」
ミカサ「……よくわかんない」
ミカサ(三匹もいらないから……かえそう)
ミカサ「またね」
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:24:37.69 :tl5/IF23o
ミカサ(うちのザリガニ……)
ミカサ(一昨日とってから、まだちゃんとしたご飯あげられてない)
ミカサ「飢えちゃう」
ミカサ「あの石にタニシがくっついてる」
ミカサ(ザリガニってタニシ食べる?)
ミカサ「……捕まえとこ」
ミカサ(うちのザリガニ……)
ミカサ(一昨日とってから、まだちゃんとしたご飯あげられてない)
ミカサ「飢えちゃう」
ミカサ「あの石にタニシがくっついてる」
ミカサ(ザリガニってタニシ食べる?)
ミカサ「……捕まえとこ」
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:25:56.30 :tl5/IF23o
ミカサ「風……」
ミカサ「!」
ミカサ(いま雷鳴がした)
ミカサ「あ……雲が」
ミカサ(降ってくる……急がなきゃ)
ミカサ「水草だけとって帰る」
――
ミカサ「風……」
ミカサ「!」
ミカサ(いま雷鳴がした)
ミカサ「あ……雲が」
ミカサ(降ってくる……急がなきゃ)
ミカサ「水草だけとって帰る」
――
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:26:54.60 :tl5/IF23o
ミカサ(降ってきちゃった……服がびちょびちょ)
ミカサ(お母さんに怒られちゃう)
ミカサ「ザリガニさん……大丈夫?」
ミカサ(……じっとしてる)
ミカサ「タニシと水草しかないけど」
ミカサ「あなたたちにパンあげたら、また怒られちゃうから」
ミカサ「これでもいい?」
ミカサ「食べてね」
――
ミカサ(降ってきちゃった……服がびちょびちょ)
ミカサ(お母さんに怒られちゃう)
ミカサ「ザリガニさん……大丈夫?」
ミカサ(……じっとしてる)
ミカサ「タニシと水草しかないけど」
ミカサ「あなたたちにパンあげたら、また怒られちゃうから」
ミカサ「これでもいい?」
ミカサ「食べてね」
――
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:27:47.41 :tl5/IF23o
ミカサ「ただいま」
父「おお、帰ってきたか」
母「ミカサ、ずぶ濡れじゃないの!」
ミカサ「ごめんなさい」
母「遠くに行くなってお父さんに言われていたでしょ」
ミカサ「うん……」シュン
母「まったくもう。風邪ひいちゃうから早く脱いで、お父さんとお風呂に入ってらっしゃい」
ミカサ「!」
ミカサ(今日はお父さんと!)パァァ
ミカサ「はぁい」
――
ミカサ「ただいま」
父「おお、帰ってきたか」
母「ミカサ、ずぶ濡れじゃないの!」
ミカサ「ごめんなさい」
母「遠くに行くなってお父さんに言われていたでしょ」
ミカサ「うん……」シュン
母「まったくもう。風邪ひいちゃうから早く脱いで、お父さんとお風呂に入ってらっしゃい」
ミカサ「!」
ミカサ(今日はお父さんと!)パァァ
ミカサ「はぁい」
――
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:29:16.91 :tl5/IF23o
ミカサ「お父さん。頭洗ってー」
父「はいはい」
ミカサ「わぁ」
父「……」ワシャワシャ
ミカサ「気持ちいい」
父「そうか。痛くないかな?」
ミカサ「うん!」
ミカサ「お父さん。頭洗ってー」
父「はいはい」
ミカサ「わぁ」
父「……」ワシャワシャ
ミカサ「気持ちいい」
父「そうか。痛くないかな?」
ミカサ「うん!」
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:31:05.66 :tl5/IF23o
父「お母さんも言ってたけど、本当にキレイな黒髪だなぁ」
ミカサ「……」テレ
父「よし、一緒に背中も洗って流すぞー」
ミカサ「うん」
父「細いな。まぁ、ミカサぐらいの歳だとこんなもんか」
ミカサ「……細い人ってきらい?」
父「いや……そうじゃないけど、ミカサにはやっぱり丈夫でいて欲しいからね。親としては」
ミカサ「ふぅん」
父「お母さんも言ってたけど、本当にキレイな黒髪だなぁ」
ミカサ「……」テレ
父「よし、一緒に背中も洗って流すぞー」
ミカサ「うん」
父「細いな。まぁ、ミカサぐらいの歳だとこんなもんか」
ミカサ「……細い人ってきらい?」
父「いや……そうじゃないけど、ミカサにはやっぱり丈夫でいて欲しいからね。親としては」
ミカサ「ふぅん」
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:32:46.68 :tl5/IF23o
父「でも女の子だから、細くてもいいんじゃないか」
ミカサ「お母さんも細い」
父「そうだね」
父「ミカサはお母さん似だからな」
ミカサ「私もお父さんみたいなあったかい人と結婚したい」
父「ミカサならきっと良い人と出会えるさ」
ミカサ「ほんとう?」
父「ああ。お父さんの自慢の娘だからな」
ミカサ「……ぇへ」
―――
――
父「でも女の子だから、細くてもいいんじゃないか」
ミカサ「お母さんも細い」
父「そうだね」
父「ミカサはお母さん似だからな」
ミカサ「私もお父さんみたいなあったかい人と結婚したい」
父「ミカサならきっと良い人と出会えるさ」
ミカサ「ほんとう?」
父「ああ。お父さんの自慢の娘だからな」
ミカサ「……ぇへ」
―――
――
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:34:25.66 :tl5/IF23o
ミカサ(昨日は一日中雨だった)
ミカサ(エサちゃんと食べてくれたかな)
ミカサ「ザリガニさん……元気?」
ミカサ(あれ?)
ミカサ「!」
ミカサ「え……」
ミカサ「ザリガニが……ザリガニ食べちゃっ……た」
ミカサ「…………お父さーん!」
――
ミカサ(昨日は一日中雨だった)
ミカサ(エサちゃんと食べてくれたかな)
ミカサ「ザリガニさん……元気?」
ミカサ(あれ?)
ミカサ「!」
ミカサ「え……」
ミカサ「ザリガニが……ザリガニ食べちゃっ……た」
ミカサ「…………お父さーん!」
――
36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:36:21.84 :tl5/IF23o
父「小川までもうちょっと」
ミカサ「……」トボトボ
父「生き物を飼うのは大変だってわかったね?」
ミカサ「……うん」グス
父「さぁ、ついた。そっと川に帰してやるんだ」
ミカサ「うん」
父「ちゃんとごめんなさいするんだよ」
ミカサ「……」コク
ミカサ「ザリガニさん……ごめんなさい」グス
父「よくできたね。良い子だ」
父「帰ろう」
父「小川までもうちょっと」
ミカサ「……」トボトボ
父「生き物を飼うのは大変だってわかったね?」
ミカサ「……うん」グス
父「さぁ、ついた。そっと川に帰してやるんだ」
ミカサ「うん」
父「ちゃんとごめんなさいするんだよ」
ミカサ「……」コク
ミカサ「ザリガニさん……ごめんなさい」グス
父「よくできたね。良い子だ」
父「帰ろう」
37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:37:27.86 :tl5/IF23o
ミカサ「……」
父「ミカサ」
ミカサ「……」
父「ミカサは自分の間違いがちゃんとわかる子だから」
父「お父さんもお母さんも怒ってないさ」
ミカサ「……うん」
ミカサ「……」
父「ミカサ」
ミカサ「……」
父「ミカサは自分の間違いがちゃんとわかる子だから」
父「お父さんもお母さんも怒ってないさ」
ミカサ「……うん」
38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:38:32.81 :tl5/IF23o
ミカサ「お父さん」
父「ん」
ミカサ「あそこ」
父「虫の死体か」
ミカサ「アリが運んでる……」
父「巣に持ち帰ってエサにするんだよ」
ミカサ「……」
ミカサ「お父さん」
父「ん」
ミカサ「あそこ」
父「虫の死体か」
ミカサ「アリが運んでる……」
父「巣に持ち帰ってエサにするんだよ」
ミカサ「……」
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:39:21.98 :tl5/IF23o
ミカサ「お父さん」
父「ん」
ミカサ「死んだらああやって食べられちゃうの?」
父「それが自然の掟だからね」
ミカサ「おきて?」
父「決まりごとさ」
ミカサ「……」
ミカサ「お父さん」
父「ん」
ミカサ「死んだらああやって食べられちゃうの?」
父「それが自然の掟だからね」
ミカサ「おきて?」
父「決まりごとさ」
ミカサ「……」
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:40:48.74 :tl5/IF23o
ミカサ「こわい」
ミカサ「お父さん……私こわい」ギュウ
父「……」
父「ミカサ。アレしようか」
父「ほら、お父さんの腕だぞ」フワ
ミカサ「……」
ミカサ「あったかい」
父「……」ナデナデ
ミカサ「こわい」
ミカサ「お父さん……私こわい」ギュウ
父「……」
父「ミカサ。アレしようか」
父「ほら、お父さんの腕だぞ」フワ
ミカサ「……」
ミカサ「あったかい」
父「……」ナデナデ
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/18(火) 18:42:56.43 :tl5/IF23o
父「まだ怖いかな?」
ミカサ「……」
ミカサ「ううん」
父「そうか。怖がりさんのミカサ」ニヤ
ミカサ「む」
ミカサ「……ちょっと暑い」
父「ははは。ごめんごめん」
父「さ、家まであと少しだよ」
ミカサ「うん」
―――
――
父「まだ怖いかな?」
ミカサ「……」
ミカサ「ううん」
父「そうか。怖がりさんのミカサ」ニヤ
ミカサ「む」
ミカサ「……ちょっと暑い」
父「ははは。ごめんごめん」
父「さ、家まであと少しだよ」
ミカサ「うん」
―――
――
42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 13:14:13.57 :F7vamjOBo
――843年・秋―――
ミカサ「お父さん。キャベツと玉ねぎの苗ができてるよ」
父「お、もう植え付けできるな」
ミカサ「やっていい?」
父「ああ。お父さんは狩りにいってくるから、お母さんと一緒に頼めるかな?」
ミカサ「はぁい」
母「畑は任せておいてくださいね」
――843年・秋―――
ミカサ「お父さん。キャベツと玉ねぎの苗ができてるよ」
父「お、もう植え付けできるな」
ミカサ「やっていい?」
父「ああ。お父さんは狩りにいってくるから、お母さんと一緒に頼めるかな?」
ミカサ「はぁい」
母「畑は任せておいてくださいね」
43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 13:15:34.79 :F7vamjOBo
父「よし、じゃあそろそろ」
母「あなた」
父「おっ!」
父「……」チュ
母「……」チュ
ミカサ「……」
父「よし、じゃあそろそろ」
母「あなた」
父「おっ!」
父「……」チュ
母「……」チュ
ミカサ「……」
44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 13:17:11.24 :F7vamjOBo
ミカサ「お父さん。私もする……ほっぺ」
父「おぉ」
ミカサ「……」チュ
父「……可愛らしいキスでお父さん百人力だよ」ヨシヨシ
母「……」クス
ミカサ「私はお父さんの口にしちゃダメ?」
母「ダメです」
父「ミカサの唇は結婚する人のためにとっておきなさい」
ミカサ「……うん」
ミカサ「お父さん。私もする……ほっぺ」
父「おぉ」
ミカサ「……」チュ
父「……可愛らしいキスでお父さん百人力だよ」ヨシヨシ
母「……」クス
ミカサ「私はお父さんの口にしちゃダメ?」
母「ダメです」
父「ミカサの唇は結婚する人のためにとっておきなさい」
ミカサ「……うん」
45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 13:18:19.49 :F7vamjOBo
ミカサ「私のほっぺにもして」
父「そら……んー」チュ
ミカサ「お母さんも」
母「はいはい。じゃあ反対のほっぺにね」チュ
父「では行ってくるよ」
母「気をつけてくださいね」
ミカサ「いってらっしゃい」
――
ミカサ「私のほっぺにもして」
父「そら……んー」チュ
ミカサ「お母さんも」
母「はいはい。じゃあ反対のほっぺにね」チュ
父「では行ってくるよ」
母「気をつけてくださいね」
ミカサ「いってらっしゃい」
――
46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 13:19:22.30 :F7vamjOBo
ミカサ「お母さん。キャベツ植えていい?」
母「ええ。株間は35cmで植えるんだよ」
ミカサ「かぶま?」
母「植えるのに空ける間隔のこと」
ミカサ「こう?」
母「そうそう」
母「春と秋だと成長する大きさが違うから、秋のときは少し狭めに植えます。覚えておいてね」
ミカサ「うん」
ミカサ「お母さん。キャベツ植えていい?」
母「ええ。株間は35cmで植えるんだよ」
ミカサ「かぶま?」
母「植えるのに空ける間隔のこと」
ミカサ「こう?」
母「そうそう」
母「春と秋だと成長する大きさが違うから、秋のときは少し狭めに植えます。覚えておいてね」
ミカサ「うん」
47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 13:20:32.40 :F7vamjOBo
ミカサ「玉ねぎはどうするの?」
母「15cm間隔でいいけど、植え方がちょっと難しいわ」
ミカサ「ん」
母「キレイな形の球を作るには、2.5cmぐらいの深さで植えないといけないの」
ミカサ「んー」
母「それより深いと縦長の球になるし、浅いと平らな球になっちゃうからね?」
母「あと根っこはなるべく傷つけないこと。そこが野菜の生命線」
ミカサ「むずかしい」
母「お母さんの真似しながら、ゆっくり覚えればいいよ」ニコ
ミカサ「はーい」
――
ミカサ「玉ねぎはどうするの?」
母「15cm間隔でいいけど、植え方がちょっと難しいわ」
ミカサ「ん」
母「キレイな形の球を作るには、2.5cmぐらいの深さで植えないといけないの」
ミカサ「んー」
母「それより深いと縦長の球になるし、浅いと平らな球になっちゃうからね?」
母「あと根っこはなるべく傷つけないこと。そこが野菜の生命線」
ミカサ「むずかしい」
母「お母さんの真似しながら、ゆっくり覚えればいいよ」ニコ
ミカサ「はーい」
――
48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 13:21:38.51 :F7vamjOBo
ミカサ「いっぱい植えた」
母「これが最後の一本。ごくろうさま」
ミカサ「畑おしまい?」
母「あとは寒くなる前に霜よけのワラを敷くだけ」
ミカサ「ふぅん」
ミカサ「いっぱい植えた」
母「これが最後の一本。ごくろうさま」
ミカサ「畑おしまい?」
母「あとは寒くなる前に霜よけのワラを敷くだけ」
ミカサ「ふぅん」
49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 13:22:37.47 :F7vamjOBo
ミカサ「……」
ミカサ(畑のすみっこ)
ミカサ(カマキリがカマキリ食べてる……)
ミカサ「……」
母「どうしたの?」
ミカサ「……ううん」
母「そろそろお父さんも帰ってくるから家に入りましょう」
ミカサ「うん」
――
ミカサ「……」
ミカサ(畑のすみっこ)
ミカサ(カマキリがカマキリ食べてる……)
ミカサ「……」
母「どうしたの?」
ミカサ「……ううん」
母「そろそろお父さんも帰ってくるから家に入りましょう」
ミカサ「うん」
――
50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 13:23:30.23 :F7vamjOBo
父「おーい」
母「あら、早かったのね」
父「ああ! ほら見てくれ。キジだ」
母「まぁ、お見事」パチパチ
ミカサ「わぁ」
父「あと山のリンゴも赤くなってたから少しとってきたんだ」
母「豊作ねぇ」
父「お母さんとミカサのキスが効いたかな」
母「……お父さんったら」
父「おーい」
母「あら、早かったのね」
父「ああ! ほら見てくれ。キジだ」
母「まぁ、お見事」パチパチ
ミカサ「わぁ」
父「あと山のリンゴも赤くなってたから少しとってきたんだ」
母「豊作ねぇ」
父「お母さんとミカサのキスが効いたかな」
母「……お父さんったら」
51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 13:24:52.71 :F7vamjOBo
ミカサ「……」ジー
父「ん……小さいの一つやるか?」
ミカサ「かじっていい?」
父「かまわないが、少しにしておいたほうがいいぞー」
ミカサ「……がぶ」
ミカサ「……」シャリシャリ
ミカサ「…………すっぱぁい」
父「はっはっは」
母「ふふ」
母「山のリンゴは甘くないもの。すりおろしたり、漬け込んだりして使うんですよ」
――
ミカサ「……」ジー
父「ん……小さいの一つやるか?」
ミカサ「かじっていい?」
父「かまわないが、少しにしておいたほうがいいぞー」
ミカサ「……がぶ」
ミカサ「……」シャリシャリ
ミカサ「…………すっぱぁい」
父「はっはっは」
母「ふふ」
母「山のリンゴは甘くないもの。すりおろしたり、漬け込んだりして使うんですよ」
――
54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 14:46:26.10 :F7vamjOBo
ミカサ「……」
父「どうしたんだ。元気ないな、ミカサ」
母「本当ね」
父「せっかくの夕食が冷めちゃうぞ」
ミカサ「……」
母「悩み事かしら? お母さんに話してごらん」
ミカサ「……さっき畑のすみっこで」
母「ええ」
ミカサ「カマキリがカマキリを食べてたの」
母「そう……」
ミカサ「……」
父「どうしたんだ。元気ないな、ミカサ」
母「本当ね」
父「せっかくの夕食が冷めちゃうぞ」
ミカサ「……」
母「悩み事かしら? お母さんに話してごらん」
ミカサ「……さっき畑のすみっこで」
母「ええ」
ミカサ「カマキリがカマキリを食べてたの」
母「そう……」
55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 14:47:50.72 :F7vamjOBo
ミカサ「前に……ザリガニもザリガニを食べちゃった」
父「あぁ。あったな」
ミカサ「虫も死んだらアリとかに連れていかれちゃう」
母「そうね」
ミカサ「ねぇ、お母さん、お父さん」
ミカサ「人間も……殺されたり食べられちゃったりするの?」
母「!」
父「!」
ミカサ「前に……ザリガニもザリガニを食べちゃった」
父「あぁ。あったな」
ミカサ「虫も死んだらアリとかに連れていかれちゃう」
母「そうね」
ミカサ「ねぇ、お母さん、お父さん」
ミカサ「人間も……殺されたり食べられちゃったりするの?」
母「!」
父「!」
56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 14:49:28.86 :F7vamjOBo
ミカサ「……」
母「ミカサ。お母さんの膝の上にいらっしゃい」
ミカサ「うん」
母「……ミカサ」ギュ
母「人間は食べられたりすることは無いよ」
ミカサ「どうして?」
母「壁の中には人間より強い生き物はいないから」
ミカサ「壁の外の巨人は……?」
母「巨人は人間を食べることがあるかもね」
ミカサ「……」ブル
ミカサ「……」
母「ミカサ。お母さんの膝の上にいらっしゃい」
ミカサ「うん」
母「……ミカサ」ギュ
母「人間は食べられたりすることは無いよ」
ミカサ「どうして?」
母「壁の中には人間より強い生き物はいないから」
ミカサ「壁の外の巨人は……?」
母「巨人は人間を食べることがあるかもね」
ミカサ「……」ブル
57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 14:50:37.28 :F7vamjOBo
母「だからミカサ。決して壁の外に出てはいけないよ? 絶対にね」ギュウ
ミカサ「……うん」
ミカサ「お母さん」
母「はい」
ミカサ「人間も人間に殺されたりする?」
母「……」
母「だからミカサ。決して壁の外に出てはいけないよ? 絶対にね」ギュウ
ミカサ「……うん」
ミカサ「お母さん」
母「はい」
ミカサ「人間も人間に殺されたりする?」
母「……」
59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 14:51:39.47 :F7vamjOBo
父「世の中にはそういう悪いやつも……少しいる」
父「でも良い子にしてれば来ないよ。会うことは無いさ」
ミカサ「ほんと?」
父「あぁ……もしそんなやつが来たら、お父さんがこの銃で追っ払ってやる!」
母「お父さんは頼もしいんだから! 大丈夫ですよ」
ミカサ「……うん!」
父「世の中にはそういう悪いやつも……少しいる」
父「でも良い子にしてれば来ないよ。会うことは無いさ」
ミカサ「ほんと?」
父「あぁ……もしそんなやつが来たら、お父さんがこの銃で追っ払ってやる!」
母「お父さんは頼もしいんだから! 大丈夫ですよ」
ミカサ「……うん!」
60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 14:52:39.67 :F7vamjOBo
父「……ミカサ。明日はキノコ狩りに行こうか」
ミカサ「! いく」
父「お母さんも行くかい」
母「ええ」
父「よし、じゃあみんなで出よう」
―――
――
父「……ミカサ。明日はキノコ狩りに行こうか」
ミカサ「! いく」
父「お母さんも行くかい」
母「ええ」
父「よし、じゃあみんなで出よう」
―――
――
61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 16:18:49.50 :F7vamjOBo
ミカサ「暑くなってきた……」
父「これだけ動いてるからね。でも山の中では決して素肌をさらしてはいけないぞ」
ミカサ「うん」
ミカサ「お父さん、あれ見て」
父「ん?」
ミカサ「キノコが……ならんで生えてる」
ミカサ「暑くなってきた……」
父「これだけ動いてるからね。でも山の中では決して素肌をさらしてはいけないぞ」
ミカサ「うん」
ミカサ「お父さん、あれ見て」
父「ん?」
ミカサ「キノコが……ならんで生えてる」
62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 16:19:42.12 :F7vamjOBo
父「おお、これは」
母「あら……珍しい。菌輪ね」
ミカサ「きんりん?」
父「良いものを見たなぁ」
ミカサ「良いものなの?」
父「おお、これは」
母「あら……珍しい。菌輪ね」
ミカサ「きんりん?」
父「良いものを見たなぁ」
ミカサ「良いものなの?」
63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 16:20:41.36 :F7vamjOBo
父「私たちは妖精の輪っていうよ」
ミカサ「ようせい……」
母「妖精たちがね。夜中に手をつないで輪になって踊るの」
父「その踊ったときの足跡がキノコになるんだ」
母「だからこのあたりは、妖精たちが安心して歌って踊れるくらい良い場所ってことなのよ」
ミカサ「わぁ」
ミカサ「じゃあ、このキノコは食べちゃダメ?」
母「そうね。それにこれは、もともと食べられるキノコではないわ」
ミカサ「そうなの」
父「私たちは妖精の輪っていうよ」
ミカサ「ようせい……」
母「妖精たちがね。夜中に手をつないで輪になって踊るの」
父「その踊ったときの足跡がキノコになるんだ」
母「だからこのあたりは、妖精たちが安心して歌って踊れるくらい良い場所ってことなのよ」
ミカサ「わぁ」
ミカサ「じゃあ、このキノコは食べちゃダメ?」
母「そうね。それにこれは、もともと食べられるキノコではないわ」
ミカサ「そうなの」
64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 16:21:25.38 :F7vamjOBo
父「おっ、本当に良い場所だったぞ。あっちを見てみなさい」
母「まぁ」
ミカサ「うわ」
父「マイタケだ」
母「……すごい大きさね」
父「これはご馳走だよ。まさに今の時期の恵みだ」
父「この場所は覚えておこう。だいたい同じ場所に生えてくるから」
ミカサ「うん」
父「おっ、本当に良い場所だったぞ。あっちを見てみなさい」
母「まぁ」
ミカサ「うわ」
父「マイタケだ」
母「……すごい大きさね」
父「これはご馳走だよ。まさに今の時期の恵みだ」
父「この場所は覚えておこう。だいたい同じ場所に生えてくるから」
ミカサ「うん」
65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 16:23:02.58 :F7vamjOBo
母「あなた。あそこにアケビがなってる」
父「おおっと、これも立派」
ミカサ「ちょくちょく鳥に食べられてる」
父「十分さ。周りも食べれるし、むしろ中身がないほうが軽くていいかもしれないぞ」
母「私は中身のほうが好きですけど」
ミカサ「私も」
父「そうかそうか。ちゃんとお父さんが採って帰るから安心するんだ」
母「私も持ちますよ」
父「すまないな」
母「あなた。あそこにアケビがなってる」
父「おおっと、これも立派」
ミカサ「ちょくちょく鳥に食べられてる」
父「十分さ。周りも食べれるし、むしろ中身がないほうが軽くていいかもしれないぞ」
母「私は中身のほうが好きですけど」
ミカサ「私も」
父「そうかそうか。ちゃんとお父さんが採って帰るから安心するんだ」
母「私も持ちますよ」
父「すまないな」
66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 16:24:42.31 :F7vamjOBo
ミカサ「お母さん。あれってなに? ヒラタケ?」
母「あら、またミカサが見つけたわ」
父「才能あるなぁ」
母「……これはタモギタケ」
ミカサ「食べれる?」
母「食べられますよ。歯ごたえがあって味が深いの」
ミカサ「お母さん。あれってなに? ヒラタケ?」
母「あら、またミカサが見つけたわ」
父「才能あるなぁ」
母「……これはタモギタケ」
ミカサ「食べれる?」
母「食べられますよ。歯ごたえがあって味が深いの」
67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 16:25:30.30 :F7vamjOBo
父「……これでもう荷物がいっぱいだな。そろそろ戻ろうか」
母「そうね」
父「次にくる時は、またミカサにキノコ探しをお願いしたいもんだ」
ミカサ「うん。やる」
父「お母さん。うちには豊猟の女神がいるから安泰だぞ」
母「ふふ」
―――
――
父「……これでもう荷物がいっぱいだな。そろそろ戻ろうか」
母「そうね」
父「次にくる時は、またミカサにキノコ探しをお願いしたいもんだ」
ミカサ「うん。やる」
父「お母さん。うちには豊猟の女神がいるから安泰だぞ」
母「ふふ」
―――
――
69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 18:05:32.10 :F7vamjOBo
――843年・冬――
ミカサ「星がすごくきれい」
父「ああ。今夜は一段とすごいな」
ミカサ「冬はいつも星が……まぶしい」
父「空気が澄んでいるせいかもしれないね」
ミカサ「……」
父「本当にここの星空は見事だよ」
ミカサ「ここの?」
父「町からだとこんなに見えないんだ」
ミカサ「……」
――843年・冬――
ミカサ「星がすごくきれい」
父「ああ。今夜は一段とすごいな」
ミカサ「冬はいつも星が……まぶしい」
父「空気が澄んでいるせいかもしれないね」
ミカサ「……」
父「本当にここの星空は見事だよ」
ミカサ「ここの?」
父「町からだとこんなに見えないんだ」
ミカサ「……」
70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 18:06:45.10 :F7vamjOBo
ミカサ「でも町の光もきれい」
父「そうだね」
ミカサ「お父さんは町には住まないの?」
父「お父さんは静かなここが好きなのさ。お母さんもね」
父「ミカサは町に行きたいのかな」
ミカサ「ううん」
ミカサ「……お父さんとお母さんがいる所ならどこでもいい」
父「そうか」
ミカサ「でも町の光もきれい」
父「そうだね」
ミカサ「お父さんは町には住まないの?」
父「お父さんは静かなここが好きなのさ。お母さんもね」
父「ミカサは町に行きたいのかな」
ミカサ「ううん」
ミカサ「……お父さんとお母さんがいる所ならどこでもいい」
父「そうか」
71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 18:07:29.70 :F7vamjOBo
父「風が出てきた。そろそろ家に入ろう」
ミカサ「うん」
ミカサ「あ」
ミカサ「うちの窓にクモの巣ができてる」
父「そっとしておいてやりなさい」
ミカサ「……」
父「風が出てきた。そろそろ家に入ろう」
ミカサ「うん」
ミカサ「あ」
ミカサ「うちの窓にクモの巣ができてる」
父「そっとしておいてやりなさい」
ミカサ「……」
72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 18:08:21.89 :F7vamjOBo
ミカサ(……クモがガを食べてる)
ミカサ(……)
ミカサ(考えない……何も見てない……)
ミカサ「……」ブル
父「なんだ。震えてるじゃないか」
ミカサ「……さむい」
父「外にいすぎたな。家の中は暖かいぞ」
ミカサ「うん」
――
ミカサ(……クモがガを食べてる)
ミカサ(……)
ミカサ(考えない……何も見てない……)
ミカサ「……」ブル
父「なんだ。震えてるじゃないか」
ミカサ「……さむい」
父「外にいすぎたな。家の中は暖かいぞ」
ミカサ「うん」
――
73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 18:11:36.37 :F7vamjOBo
ミカサ(暖炉で……ちょっとねむい)
ミカサ「……んー」
母「疲れた? ミカサ」
ミカサ「……んーん」
ミカサ「ねぇ、お母さんは何をぬってるの?」
母「みんなの服の穴とか、はずれそうなボタンを直してるの」
ミカサ「お父さんは?」
父「狩りの革靴が穴あいてたんで、縫いなおしてるのさ」
ミカサ「ふぅん……」
ミカサ(暖炉で……ちょっとねむい)
ミカサ「……んー」
母「疲れた? ミカサ」
ミカサ「……んーん」
ミカサ「ねぇ、お母さんは何をぬってるの?」
母「みんなの服の穴とか、はずれそうなボタンを直してるの」
ミカサ「お父さんは?」
父「狩りの革靴が穴あいてたんで、縫いなおしてるのさ」
ミカサ「ふぅん……」
74:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 18:13:12.75 :F7vamjOBo
父「ミカサ、飽きちゃったんだろう。それ……お父さんが代わりに縫ってやるか?」
母「ダメですよ、あなた。ミカサの仕事はミカサにやらせなきゃ」
父「そ、そうだな」
母「まったく甘いんだから」
ミカサ「お母さん。私ちゃんとやるもん……」
母「ええ、知ってますよ。ミカサはあと何が残ってるの」
ミカサ「ぞうきん三枚」
母「……もうひと頑張りね」
ミカサ「……うん」チクチク
――
父「ミカサ、飽きちゃったんだろう。それ……お父さんが代わりに縫ってやるか?」
母「ダメですよ、あなた。ミカサの仕事はミカサにやらせなきゃ」
父「そ、そうだな」
母「まったく甘いんだから」
ミカサ「お母さん。私ちゃんとやるもん……」
母「ええ、知ってますよ。ミカサはあと何が残ってるの」
ミカサ「ぞうきん三枚」
母「……もうひと頑張りね」
ミカサ「……うん」チクチク
――
75:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 18:15:38.96 :F7vamjOBo
ミカサ(おわったけど……)
ミカサ(目がつかれちゃった)
ミカサ(でも、ふとんが気持ちいい)
母「ミカサ。もうちょっとそっち寄れる?」
ミカサ「うん」モゾモゾ
父「おいでおいで」
ミカサ「……ぅん」
ミカサ(並んで寝るのって暖炉よりあったかいから好き)
ミカサ(おわったけど……)
ミカサ(目がつかれちゃった)
ミカサ(でも、ふとんが気持ちいい)
母「ミカサ。もうちょっとそっち寄れる?」
ミカサ「うん」モゾモゾ
父「おいでおいで」
ミカサ「……ぅん」
ミカサ(並んで寝るのって暖炉よりあったかいから好き)
76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 18:17:18.82 :F7vamjOBo
母「あったかいわね」
父「ああ。冬はこれに限るね」
父「ミカサは寒くないか?」
ミカサ「……ホカホカする」
母「真ん中だもの」クス
ミカサ「おやすみなさい」
父「おやすみ」
母「おやすみなさい」
―――
――
母「あったかいわね」
父「ああ。冬はこれに限るね」
父「ミカサは寒くないか?」
ミカサ「……ホカホカする」
母「真ん中だもの」クス
ミカサ「おやすみなさい」
父「おやすみ」
母「おやすみなさい」
―――
――
77:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:13:17.99 :F7vamjOBo
――844年・春――
ミカサ「お父さん。私も自分の畑ほしい」
父「お、それはいいかもしれないな。一人でやったほうが早く覚えるぞ」
父「よーし、そしたら畑の端っこをミカサ専用にしよう」
ミカサ「!」
父「じゃあロープで区切ってくるか」
母「よかったわね、ミカサ」
ミカサ「うん!」
――
――844年・春――
ミカサ「お父さん。私も自分の畑ほしい」
父「お、それはいいかもしれないな。一人でやったほうが早く覚えるぞ」
父「よーし、そしたら畑の端っこをミカサ専用にしよう」
ミカサ「!」
父「じゃあロープで区切ってくるか」
母「よかったわね、ミカサ」
ミカサ「うん!」
――
78:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:14:33.24 :F7vamjOBo
ミカサ「今年もそろそろトウモロコシのタネまく?」
父「そうだな。ジャガイモも植え終わったし……もう播き始めて良い頃だろう」
父「やり方はいつもどおりだ」
ミカサ「十日おき」
父「ああ、そして少しずつ苗作り!」
ミカサ「今年もそろそろトウモロコシのタネまく?」
父「そうだな。ジャガイモも植え終わったし……もう播き始めて良い頃だろう」
父「やり方はいつもどおりだ」
ミカサ「十日おき」
父「ああ、そして少しずつ苗作り!」
79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:15:46.93 :F7vamjOBo
ミカサ「私もちょこっとタネもらっていい?」
父「かまわないが、直接じぶんの畑に播くのかな?」
ミカサ「うん」
父「……」
ミカサ「?」
父「……いや、最初はそれでやってみなさい」
ミカサ「はぁい」
――
ミカサ「私もちょこっとタネもらっていい?」
父「かまわないが、直接じぶんの畑に播くのかな?」
ミカサ「うん」
父「……」
ミカサ「?」
父「……いや、最初はそれでやってみなさい」
ミカサ「はぁい」
――
81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:16:49.74 :F7vamjOBo
ミカサ(地面にたっぷり水かけて)
ミカサ(水がしみこんだら指で穴あけて)
ミカサ「……」チョイチョイ
ミカサ(……ヘソが下)
ミカサ(土かけておしまい)
ミカサ「……」
ミカサ(元気な芽でて)ポンポン
――
ミカサ(地面にたっぷり水かけて)
ミカサ(水がしみこんだら指で穴あけて)
ミカサ「……」チョイチョイ
ミカサ(……ヘソが下)
ミカサ(土かけておしまい)
ミカサ「……」
ミカサ(元気な芽でて)ポンポン
――
82:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:18:08.68 :F7vamjOBo
ミカサ「……」ジー
ミカサ(三日目……)
ミカサ(お父さんのトウモロコシもまだでてないから)
ミカサ(私のもまだ)
ミカサ「……」
ミカサ「水あげとく」
――
ミカサ「……」ジー
ミカサ(三日目……)
ミカサ(お父さんのトウモロコシもまだでてないから)
ミカサ(私のもまだ)
ミカサ「……」
ミカサ「水あげとく」
――
83:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:19:15.86 :F7vamjOBo
ミカサ「……」ジー
ミカサ(五日目……)
ミカサ(トウモロコシはそんなにすぐ芽でない)
ミカサ(がまん)
ミカサ「……」
ミカサ「また水」ジャバ
――
ミカサ「……」ジー
ミカサ(五日目……)
ミカサ(トウモロコシはそんなにすぐ芽でない)
ミカサ(がまん)
ミカサ「……」
ミカサ「また水」ジャバ
――
84:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:20:34.90 :F7vamjOBo
ミカサ「……」ジー
ミカサ(七日目……まだ芽でない)
ミカサ(お父さんのはいくつか芽でてきたから)
ミカサ(きっともうちょっと)
ミカサ「……」
ミカサ「水たりない?」ドボドボ
――
ミカサ「……」ジー
ミカサ(七日目……まだ芽でない)
ミカサ(お父さんのはいくつか芽でてきたから)
ミカサ(きっともうちょっと)
ミカサ「……」
ミカサ「水たりない?」ドボドボ
――
85:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:21:38.52 :F7vamjOBo
ミカサ「……」ジー
ミカサ(十日目……ひとつもでてない)
ミカサ(お父さんは次のタネまいてる)
ミカサ(……私のまだ?)
ミカサ「……」ソワソワ
――
ミカサ「……」ジー
ミカサ(十日目……ひとつもでてない)
ミカサ(お父さんは次のタネまいてる)
ミカサ(……私のまだ?)
ミカサ「……」ソワソワ
――
86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:22:46.27 :F7vamjOBo
ミカサ(二週間目……)
ミカサ(……でない)
ミカサ(??)
ミカサ「……お父さぁん……」
父「どうした」
ミカサ「私のトウモロコシの芽がでない」
父「……む。見てみよう」
ミカサ「うん」
ミカサ(二週間目……)
ミカサ(……でない)
ミカサ(??)
ミカサ「……お父さぁん……」
父「どうした」
ミカサ「私のトウモロコシの芽がでない」
父「……む。見てみよう」
ミカサ「うん」
87:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:23:48.16 :F7vamjOBo
父「おかしいなと思ったときは」
父「……こうやって少し土を掘って種の状態を確かめてみるんだ」
ミカサ「……」ジー
父「播いたのはこのへんだね?」
ミカサ「うん」
父「…………」
父「どこにも無いな」
ミカサ「……ぇ」
父「おかしいなと思ったときは」
父「……こうやって少し土を掘って種の状態を確かめてみるんだ」
ミカサ「……」ジー
父「播いたのはこのへんだね?」
ミカサ「うん」
父「…………」
父「どこにも無いな」
ミカサ「……ぇ」
88:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:24:52.13 :F7vamjOBo
父「たぶん……鳥がほじって食べちゃったんだろう」
父「トウモロコシや豆は鳥の大好物だからね」
ミカサ「ぜんぶ?」
父「どうかな……お!」
ミカサ「……残ってた?」
父「ひとつ残ってたが……腐ってる」
ミカサ「……」
父「腐るのは水のあげすぎだ……」
父「たぶん……鳥がほじって食べちゃったんだろう」
父「トウモロコシや豆は鳥の大好物だからね」
ミカサ「ぜんぶ?」
父「どうかな……お!」
ミカサ「……残ってた?」
父「ひとつ残ってたが……腐ってる」
ミカサ「……」
父「腐るのは水のあげすぎだ……」
89:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:25:36.03 :F7vamjOBo
ミカサ「……ぜんぶダメ?」
父「全部ダメなようだ」
ミカサ「…………」ジワ
父「毎日ずっと様子を見てあげていたんだろうね……」
ミカサ「うわぁぁぁん」
父「……よしよし」
ミカサ「……ぜんぶダメ?」
父「全部ダメなようだ」
ミカサ「…………」ジワ
父「毎日ずっと様子を見てあげていたんだろうね……」
ミカサ「うわぁぁぁん」
父「……よしよし」
90:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:27:42.57 :F7vamjOBo
父「なに、最初はみんな失敗するんだ。失敗するとうまくなるんだよ」
父「まだまだ種播きは間に合うし、新しいのをあげるからもう一度やってごらん」ナデナデ
ミカサ「……ぅん」グス
父「苗作りが大切なことがわかったね? 今度はお父さんと同じように一緒にやろう」
ミカサ「うん」
父「きっとうまくいくよ。お父さんはミカサが作ったトウモロコシを食べたいな」
ミカサ「……うん! がんばる」
父「偉い偉い」
――
父「なに、最初はみんな失敗するんだ。失敗するとうまくなるんだよ」
父「まだまだ種播きは間に合うし、新しいのをあげるからもう一度やってごらん」ナデナデ
ミカサ「……ぅん」グス
父「苗作りが大切なことがわかったね? 今度はお父さんと同じように一緒にやろう」
ミカサ「うん」
父「きっとうまくいくよ。お父さんはミカサが作ったトウモロコシを食べたいな」
ミカサ「……うん! がんばる」
父「偉い偉い」
――
91:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:53:29.85 :F7vamjOBo
父「トウモロコシは水をあげすぎてもダメだけど、十分に水を吸わないと芽が出ないんだ」
ミカサ「……よくわかんない」
母「お母さんも最初はわからなかったよ」
父「そこで種を一晩水に浸けておく」
ミカサ「これ?」
父「そうだ。ちょうど今日また種を播こうと思っていたから浸けておいた」
ミカサ「ふくらんでる」
父「これが十分に水を含んだ状態だね」
父「トウモロコシは水をあげすぎてもダメだけど、十分に水を吸わないと芽が出ないんだ」
ミカサ「……よくわかんない」
母「お母さんも最初はわからなかったよ」
父「そこで種を一晩水に浸けておく」
ミカサ「これ?」
父「そうだ。ちょうど今日また種を播こうと思っていたから浸けておいた」
ミカサ「ふくらんでる」
父「これが十分に水を含んだ状態だね」
92:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:56:25.59 :F7vamjOBo
父「これをこの細かい仕切りがついた木箱に播いて、網で覆って苗を作る」
父「じゃあ、これをテラスに置いてきてくれるかな」
ミカサ「はぁい」
母「ふふ……本当に素直な子ね」
父「ああ。それに芯が強いよ……怖がりでちょっと甘えたがりだけど」
母「それはあなたが甘やかすから」
父「そ、そうか?」
母「……まぁいいわ。まだ子供だもの」
父「そうさ」
―――
――
父「これをこの細かい仕切りがついた木箱に播いて、網で覆って苗を作る」
父「じゃあ、これをテラスに置いてきてくれるかな」
ミカサ「はぁい」
母「ふふ……本当に素直な子ね」
父「ああ。それに芯が強いよ……怖がりでちょっと甘えたがりだけど」
母「それはあなたが甘やかすから」
父「そ、そうか?」
母「……まぁいいわ。まだ子供だもの」
父「そうさ」
―――
――
93:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 23:03:42.19 :F7vamjOBo
――844年・夏――
父「おお。ミカサの畑のトウモロコシもよく育ってきたなぁ」
ミカサ「うん!」
父「そろそろ下の雌穂をかき取らないと」
ミカサ「しほ?」
父「実になる部分だよ。ほら、上のほうと下のほうに一つずつ付いてるだろう」
ミカサ「うん」
父「これの下をむしるんだ。じゃないと上がうまく太らないからね」
父「やってごらん」
――844年・夏――
父「おお。ミカサの畑のトウモロコシもよく育ってきたなぁ」
ミカサ「うん!」
父「そろそろ下の雌穂をかき取らないと」
ミカサ「しほ?」
父「実になる部分だよ。ほら、上のほうと下のほうに一つずつ付いてるだろう」
ミカサ「うん」
父「これの下をむしるんだ。じゃないと上がうまく太らないからね」
父「やってごらん」
94:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 23:05:06.09 :F7vamjOBo
ミカサ「……」パキ
父「やぁ、上手にとれた。そしたら皮をむいて」
ミカサ「……ベビーコーンになってる」
父「そうだ。ミカサの大好きな甘くて柔らかいベビーコーンだよ」
父「ミカサの畑の初収穫じゃないか。やったな!」
ミカサ「わぁぁ」
ミカサ「……お母さん見て」タタタ
父「……よかった」
―――
――
ミカサ「……」パキ
父「やぁ、上手にとれた。そしたら皮をむいて」
ミカサ「……ベビーコーンになってる」
父「そうだ。ミカサの大好きな甘くて柔らかいベビーコーンだよ」
父「ミカサの畑の初収穫じゃないか。やったな!」
ミカサ「わぁぁ」
ミカサ「……お母さん見て」タタタ
父「……よかった」
―――
――
106:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 00:22:46.64 :s64YTbRLo
ミカサ(今日もいい天気)
母「ハナショウブがキレイに咲いたわねぇ」
ミカサ「うん」
母「今日は久々に暑いわ」
ミカサ「うん」
母「朝晩は冷えるのに」
ミカサ「うん」
母「……もう。さっきからウンしか言ってないじゃない」
ミカサ「うん」
ミカサ(今日もいい天気)
母「ハナショウブがキレイに咲いたわねぇ」
ミカサ「うん」
母「今日は久々に暑いわ」
ミカサ「うん」
母「朝晩は冷えるのに」
ミカサ「うん」
母「……もう。さっきからウンしか言ってないじゃない」
ミカサ「うん」
97:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 23:33:22.99 :F7vamjOBo
母「……なにを見ているの?」
ミカサ「カマキリがバッタを食べてるの」
母「あら……ミカサはそういうの苦手じゃなかったかしら」
ミカサ「……こわいから……あんまり考えない」
母「それなのに見ているの?」
ミカサ「……うん」
母「変な子ねぇ」ハァ
母「……なにを見ているの?」
ミカサ「カマキリがバッタを食べてるの」
母「あら……ミカサはそういうの苦手じゃなかったかしら」
ミカサ「……こわいから……あんまり考えない」
母「それなのに見ているの?」
ミカサ「……うん」
母「変な子ねぇ」ハァ
98:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 23:46:27.13 :F7vamjOBo
父「おぉい。玉ねぎとジャガイモの収穫を手伝ってくれ」
母「はーい」
母「ミカサ。お父さんのお手伝いをしましょう」
ミカサ「はぁい」
父「収穫時期を過ぎたら腐ったり割れたりするからな」
母「こういうものはすぐに一斉に採らないとダメなのよ」
ミカサ「うん」
父「おぉい。玉ねぎとジャガイモの収穫を手伝ってくれ」
母「はーい」
母「ミカサ。お父さんのお手伝いをしましょう」
ミカサ「はぁい」
父「収穫時期を過ぎたら腐ったり割れたりするからな」
母「こういうものはすぐに一斉に採らないとダメなのよ」
ミカサ「うん」
99:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 23:49:50.25 :F7vamjOBo
父「山だから普段このあたりは涼しくて助かるが……」
母「今日は暑いわ」
父「動いているから余計にな」
母「終わったらお茶にしましょう」
父「おお、それは頑張りがいがある」
母「まずは熱いお茶からですよ」
父「東洋式の納涼法か」
母「ええ。後で冷たいお茶をいただきましょう」
父「いいね」
ミカサ「……がんばる」
――
父「山だから普段このあたりは涼しくて助かるが……」
母「今日は暑いわ」
父「動いているから余計にな」
母「終わったらお茶にしましょう」
父「おお、それは頑張りがいがある」
母「まずは熱いお茶からですよ」
父「東洋式の納涼法か」
母「ええ。後で冷たいお茶をいただきましょう」
父「いいね」
ミカサ「……がんばる」
――
101:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 00:04:46.19 :s64YTbRLo
ミカサ「……」グテ
母「お茶が入りましたよ」
父「待ってました」
母「……ミカサは寝ちゃったの?」
父「あぁ、風が通って一番涼しい所を占領している」
ミカサ「……」スゥスゥ
母「プッ……まるでネコね」
父「ははは……まったく」
ミカサ「……」グテ
母「お茶が入りましたよ」
父「待ってました」
母「……ミカサは寝ちゃったの?」
父「あぁ、風が通って一番涼しい所を占領している」
ミカサ「……」スゥスゥ
母「プッ……まるでネコね」
父「ははは……まったく」
103:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 00:08:15.45 :s64YTbRLo
母「重い物をたくさん運んだから疲れちゃったのね」
父「ミカサは頑張り屋さんだから」
父「今年は玉ねぎもジャガイモもよく太って豊作だったなぁ」
母「あの玉ねぎを全部吊るすのは大変だったわ」
父「そのぶんだけ飢えずにすむさ」
母「そうね」
母「重い物をたくさん運んだから疲れちゃったのね」
父「ミカサは頑張り屋さんだから」
父「今年は玉ねぎもジャガイモもよく太って豊作だったなぁ」
母「あの玉ねぎを全部吊るすのは大変だったわ」
父「そのぶんだけ飢えずにすむさ」
母「そうね」
104:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 00:10:02.25 :s64YTbRLo
ミカサ「……」スヤスヤ
父「……後でミカサに何かかけておいてあげなさい」
母「ええ」
父「年々おまえに似ていく……良い旦那に恵まれるといいな」
母「本当に……そうですね」
母「可愛い子」
―――
――
ミカサ「……」スヤスヤ
父「……後でミカサに何かかけておいてあげなさい」
母「ええ」
父「年々おまえに似ていく……良い旦那に恵まれるといいな」
母「本当に……そうですね」
母「可愛い子」
―――
――
107:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 01:50:59.79 :s64YTbRLo
ミカサ「……」ソワソワ
ミカサ「ん……」
ミカサ(……窓の外)ジー
母「ミカサ」
ミカサ「!」
母「心配しなくても大丈夫よ」
ミカサ「……うん」
ミカサ「……」ソワソワ
ミカサ「ん……」
ミカサ(……窓の外)ジー
母「ミカサ」
ミカサ「!」
母「心配しなくても大丈夫よ」
ミカサ「……うん」
108:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 01:53:11.07 :s64YTbRLo
ミカサ「お母さん」
母「なぁに」
ミカサ「お父さんが集めたシイタケの原木売れたかな……」
母「きっと売れてますよ」
ミカサ「売れてなかったらどうしよう」
母「大丈夫。毎年ちゃんと買ってくれる人がいるから」
ミカサ「うん」
ミカサ「お母さん」
母「なぁに」
ミカサ「お父さんが集めたシイタケの原木売れたかな……」
母「きっと売れてますよ」
ミカサ「売れてなかったらどうしよう」
母「大丈夫。毎年ちゃんと買ってくれる人がいるから」
ミカサ「うん」
109:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 01:54:04.91 :s64YTbRLo
ミカサ「お母さん」
母「はいはい」
ミカサ「お父さんはどうして一緒に町につれていってくれないの?」
母「……町は危ないからですよ」
ミカサ「お父さんはここが静かだから好きって言ってた」
ミカサ「町はうるさい?」
母「そうね……」
ミカサ「町の光はきれいなのに」
母「ええ」
ミカサ「お母さん」
母「はいはい」
ミカサ「お父さんはどうして一緒に町につれていってくれないの?」
母「……町は危ないからですよ」
ミカサ「お父さんはここが静かだから好きって言ってた」
ミカサ「町はうるさい?」
母「そうね……」
ミカサ「町の光はきれいなのに」
母「ええ」
110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 01:55:03.88 :s64YTbRLo
――おおーい
ミカサ「!!」
ミカサ「お父さんの声がした」ダッ
母「あ、ミカサ。待ちなさい」
ミカサ「外にお父さんきてる」タタタ
母「……もう。せっかちなんだから」
母「ミカサ。ドアはゆっくり開けなさい」
ミカサ「うん」
――おおーい
ミカサ「!!」
ミカサ「お父さんの声がした」ダッ
母「あ、ミカサ。待ちなさい」
ミカサ「外にお父さんきてる」タタタ
母「……もう。せっかちなんだから」
母「ミカサ。ドアはゆっくり開けなさい」
ミカサ「うん」
111:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 01:56:18.44 :s64YTbRLo
ミカサ「……お父さん?」ギィ
父「お、ミカサか。良い子にしてたか?」
ミカサ「うん……」ギュ
父「おおぅ。よしよし」
母「あなた……お帰りなさい」
父「ただいま。待たせたな」
ミカサ「おかえりなさい」
ミカサ「……お父さん?」ギィ
父「お、ミカサか。良い子にしてたか?」
ミカサ「うん……」ギュ
父「おおぅ。よしよし」
母「あなた……お帰りなさい」
父「ただいま。待たせたな」
ミカサ「おかえりなさい」
112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 01:57:18.90 :s64YTbRLo
父「これを見てくれ」
父「シイタケの原木は全部売れて、今季の小麦粉がこんなに買えたぞ」
母「まぁ、すごい」
父「それからこれも買ってきた」
母「新しいお鍋とお皿ね……ありがとう」
父「これを見てくれ」
父「シイタケの原木は全部売れて、今季の小麦粉がこんなに買えたぞ」
母「まぁ、すごい」
父「それからこれも買ってきた」
母「新しいお鍋とお皿ね……ありがとう」
113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 01:58:17.69 :s64YTbRLo
父「ミカサにもお土産あるぞー」
ミカサ「ぇ」
父「ほら、新しいワンピースだ。こういうの欲しがってただろう」
ミカサ「わぁ……」
父「着て来てみなさい。きっとあの帽子にも似合うよ」
ミカサ「うん!」
父「ミカサにもお土産あるぞー」
ミカサ「ぇ」
父「ほら、新しいワンピースだ。こういうの欲しがってただろう」
ミカサ「わぁ……」
父「着て来てみなさい。きっとあの帽子にも似合うよ」
ミカサ「うん!」
114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 01:59:59.06 :s64YTbRLo
ミカサ「……どう?」
父「いやいやこれは……とてもよく似合ってるな」
母「ミカサにぴったりね」
父「ああ、美人さんが引き立っているぞ」
ミカサ「……」テレ
母「よかったわねぇ」
ミカサ「……どう?」
父「いやいやこれは……とてもよく似合ってるな」
母「ミカサにぴったりね」
父「ああ、美人さんが引き立っているぞ」
ミカサ「……」テレ
母「よかったわねぇ」
115:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 02:00:47.77 :s64YTbRLo
ミカサ「お父さん」
父「ん」
ミカサ「どうもありがとう」
父「どういたしまして」
母「ミカサはずっとお父さんの帰りを待っていたものね」
父「そうか。心配かけたかな?」
ミカサ「……」コク
ミカサ「お父さん」
父「ん」
ミカサ「どうもありがとう」
父「どういたしまして」
母「ミカサはずっとお父さんの帰りを待っていたものね」
父「そうか。心配かけたかな?」
ミカサ「……」コク
116:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 02:01:44.40 :s64YTbRLo
父「じゃあお詫びにアレをやろうか」
ミカサ「!」
ミカサ「うん」タタ
父「よしよし」
ミカサ「……」ギュウ
父「心配をかけてごめん」ギュ
ミカサ「……んーん」
父「じゃあお詫びにアレをやろうか」
ミカサ「!」
ミカサ「うん」タタ
父「よしよし」
ミカサ「……」ギュウ
父「心配をかけてごめん」ギュ
ミカサ「……んーん」
117:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 02:02:32.07 :s64YTbRLo
母「甘えたがりさんは相変わらずねぇ」
ミカサ「お父さんの匂い……好き」
ミカサ「ほっぺも頭もあったかい」
父「そうか」ナデナデ
母「まったく……妬けちゃうわ」ハァ
父「はは」
―――
――
母「甘えたがりさんは相変わらずねぇ」
ミカサ「お父さんの匂い……好き」
ミカサ「ほっぺも頭もあったかい」
父「そうか」ナデナデ
母「まったく……妬けちゃうわ」ハァ
父「はは」
―――
――
118:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 17:23:18.76 :s64YTbRLo
――844年・秋――
ミカサ「寒い」
父「夏が終わったばかりなのに急に寒くなったな」
母「今年は秋らしい秋が殆どないわね」
父「ああ。まったくおかしな気候だ」
――844年・秋――
ミカサ「寒い」
父「夏が終わったばかりなのに急に寒くなったな」
母「今年は秋らしい秋が殆どないわね」
父「ああ。まったくおかしな気候だ」
121:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 17:25:56.83 :s64YTbRLo
ミカサ「……」
母「どうしたの? ミカサ」
ミカサ「寒くなったらお父さんにもらった服が着れなくなっちゃう」
父「……あれは春秋用の長袖だから、山間のこのあたりでもまだ大丈夫だろう」
母「冬でも家の中ぐらいだったら着れるんじゃないかしら」
父「そうだな」
ミカサ「よかった」
ミカサ「……」
母「どうしたの? ミカサ」
ミカサ「寒くなったらお父さんにもらった服が着れなくなっちゃう」
父「……あれは春秋用の長袖だから、山間のこのあたりでもまだ大丈夫だろう」
母「冬でも家の中ぐらいだったら着れるんじゃないかしら」
父「そうだな」
ミカサ「よかった」
122:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 17:27:35.11 :s64YTbRLo
母「そういえばあなた」
父「ん?」
母「そろそろ甘薯を掘らないと」
父「そうだった」
ミカサ「かんしょ?」
母「……お母さんのご先祖様がサツマイモって呼んでいたお芋のことよ」
ミカサ「サツマイモなら好き」
父「甘薯より、そっちのほうが呼びづらいのに……覚えないんだなぁ」
父「ミカサはやっぱりお母さん似だよ」ハハハ
――
母「そういえばあなた」
父「ん?」
母「そろそろ甘薯を掘らないと」
父「そうだった」
ミカサ「かんしょ?」
母「……お母さんのご先祖様がサツマイモって呼んでいたお芋のことよ」
ミカサ「サツマイモなら好き」
父「甘薯より、そっちのほうが呼びづらいのに……覚えないんだなぁ」
父「ミカサはやっぱりお母さん似だよ」ハハハ
――
123:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 17:46:36.31 :s64YTbRLo
ミカサ「大きいおイモがいっぱいできてる」
父「そうだろう。これは普通の野菜と違って、やせた土のほうがよくできるんだ」
父「なぁ? お母さん」
母「そうね。変わっているけどありがたいわね」
父「肥料は殆ど使わないからな」
ミカサ「ふぅん」
ミカサ「大きいおイモがいっぱいできてる」
父「そうだろう。これは普通の野菜と違って、やせた土のほうがよくできるんだ」
父「なぁ? お母さん」
母「そうね。変わっているけどありがたいわね」
父「肥料は殆ど使わないからな」
ミカサ「ふぅん」
124:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 17:48:16.88 :s64YTbRLo
ミカサ「虫食い穴がいっぱいあいてる」
父「……ちょっと畑が肥えてたかもしれない。虫を呼んでしまったようだね」
母「でもいいの。お母さんは自然のままの姿が一番好き」
ミカサ「お母さん、いつも同じこと言ってる」
母「そうです」
父「お父さんも一緒の意見だからな。うちはこれでいいんだよ」
ミカサ「……」コク
ミカサ「虫食い穴がいっぱいあいてる」
父「……ちょっと畑が肥えてたかもしれない。虫を呼んでしまったようだね」
母「でもいいの。お母さんは自然のままの姿が一番好き」
ミカサ「お母さん、いつも同じこと言ってる」
母「そうです」
父「お父さんも一緒の意見だからな。うちはこれでいいんだよ」
ミカサ「……」コク
125:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 17:49:14.24 :s64YTbRLo
父「ミカサ。向こうの山を見てごらん」
ミカサ「?」
母「……あら」
ミカサ「紅葉!」
父「急に寒くなった年は紅葉がキレイだ」
父「……だから寒いのも悪い事ばかりじゃないだろう?」
ミカサ「うん」
父「ミカサ。向こうの山を見てごらん」
ミカサ「?」
母「……あら」
ミカサ「紅葉!」
父「急に寒くなった年は紅葉がキレイだ」
父「……だから寒いのも悪い事ばかりじゃないだろう?」
ミカサ「うん」
126:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 17:52:35.63 :s64YTbRLo
母「悪い事ばかりっていうのは世の中には無いんですよ」
ミカサ「はぁい」
父「このあたりの木は紅葉するものがあまりないから、残念ではあるけど」
ミカサ「しん……しんよぅ……」
母「針葉樹」
ミカサ「しんようじゅ」
母「じゃあ紅葉するのは?」
ミカサ「こうようじゅ」
母「よくできました」
父「あとはスペルも書けるようにしないとな。広葉樹って」
ミカサ「……うん」
母「悪い事ばかりっていうのは世の中には無いんですよ」
ミカサ「はぁい」
父「このあたりの木は紅葉するものがあまりないから、残念ではあるけど」
ミカサ「しん……しんよぅ……」
母「針葉樹」
ミカサ「しんようじゅ」
母「じゃあ紅葉するのは?」
ミカサ「こうようじゅ」
母「よくできました」
父「あとはスペルも書けるようにしないとな。広葉樹って」
ミカサ「……うん」
127:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 17:59:18.09 :s64YTbRLo
ミカサ「でもお父さん」
父「ん?」
ミカサ「紅葉は遠くから見たほうがキレイかも」
父「どうしてそう思うのかな」
ミカサ「町といっしょ?」
父「町?」
ミカサ「近くだとうるさいけど、遠くから町の光を見たらキレイ……」
父「……わは」
母「プッ」
ミカサ「でもお父さん」
父「ん?」
ミカサ「紅葉は遠くから見たほうがキレイかも」
父「どうしてそう思うのかな」
ミカサ「町といっしょ?」
父「町?」
ミカサ「近くだとうるさいけど、遠くから町の光を見たらキレイ……」
父「……わは」
母「プッ」
128:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 18:06:10.77 :s64YTbRLo
父「確かに……なんでも自分の近くにあればと憧れはするが」
母「……遠くにあったほうが逆にわかることもあるわね」
父「ミカサは目のつけどころがいいなぁ」
母「そうねぇ。親バカじゃなければいいですけども」
父「親バカじゃないさ……いい子だよ……なっ?」ナデナデ
ミカサ「……」テレ
父「確かに……なんでも自分の近くにあればと憧れはするが」
母「……遠くにあったほうが逆にわかることもあるわね」
父「ミカサは目のつけどころがいいなぁ」
母「そうねぇ。親バカじゃなければいいですけども」
父「親バカじゃないさ……いい子だよ……なっ?」ナデナデ
ミカサ「……」テレ
129:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 18:13:50.34 :s64YTbRLo
父「よーし、寒いなら寒いなりに楽しもうか」
ミカサ「なにをするの?」
父「ここに芋があるだろう」
ミカサ「うん」
父「本来は二週間以上置いたほうが美味しくなるんだけど」
母「……やりましょうか」ニコ
父「たき火で焼いて食べてしまおう。味見だよ」
ミカサ「わぁ」
――
父「よーし、寒いなら寒いなりに楽しもうか」
ミカサ「なにをするの?」
父「ここに芋があるだろう」
ミカサ「うん」
父「本来は二週間以上置いたほうが美味しくなるんだけど」
母「……やりましょうか」ニコ
父「たき火で焼いて食べてしまおう。味見だよ」
ミカサ「わぁ」
――
130:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:02:42.31 :Ttkz0p2zo
――パチパチ
ミカサ「……焼けた?」
父「まだまだ」
母「お芋が大きいから結構時間がかかりますよ」
ミカサ「んー……」
母「暇してきたかしら」
ミカサ「寒くないから平気」
母「そう。もうちょっと待ってね」
ミカサ「うん」
――パチパチ
ミカサ「……焼けた?」
父「まだまだ」
母「お芋が大きいから結構時間がかかりますよ」
ミカサ「んー……」
母「暇してきたかしら」
ミカサ「寒くないから平気」
母「そう。もうちょっと待ってね」
ミカサ「うん」
131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:07:56.39 :Ttkz0p2zo
ミカサ「あ」
父「どうした?」
ミカサ「アリが……みんなでエサ運んでる」
父「あぁ。もうじき冬だから、みんな蓄えに忙しいんだなぁ」
ミカサ「……」ジー
父「怖いか?」
ミカサ「んーん。あったかいから……こわくない」
父「そうか」
ミカサ「あ」
父「どうした?」
ミカサ「アリが……みんなでエサ運んでる」
父「あぁ。もうじき冬だから、みんな蓄えに忙しいんだなぁ」
ミカサ「……」ジー
父「怖いか?」
ミカサ「んーん。あったかいから……こわくない」
父「そうか」
132:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:12:39.67 :Ttkz0p2zo
父「お、そろそろいいんじゃないか」
母「そうみたい」
父「ミカサ。焼けたぞー」
ミカサ「!」
母「これで刺して取って……ナイフで周りのコゲを落としてくださいね」
ミカサ「……」プス
ミカサ「こう?」
父「串は二本使って広げて刺さないと落とすよ」
ミカサ「重い……」
父「お父さんが取ってあげよう……お皿に乗せて三等分でいいかな。お母さん」
母「ええ」
父「お、そろそろいいんじゃないか」
母「そうみたい」
父「ミカサ。焼けたぞー」
ミカサ「!」
母「これで刺して取って……ナイフで周りのコゲを落としてくださいね」
ミカサ「……」プス
ミカサ「こう?」
父「串は二本使って広げて刺さないと落とすよ」
ミカサ「重い……」
父「お父さんが取ってあげよう……お皿に乗せて三等分でいいかな。お母さん」
母「ええ」
133:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:15:17.66 :Ttkz0p2zo
父「……ほら、ミカサの分だよ」
母「熱いから気をつけて」
ミカサ「うん」
ミカサ「……いただきます」パク
ミカサ「……」ハフ
父「まだそんなに甘くはないだろう?」
ミカサ「んーん」
ミカサ「……おいしい」ホッコリ
母「そう。よかった」ニコ
―――
――
父「……ほら、ミカサの分だよ」
母「熱いから気をつけて」
ミカサ「うん」
ミカサ「……いただきます」パク
ミカサ「……」ハフ
父「まだそんなに甘くはないだろう?」
ミカサ「んーん」
ミカサ「……おいしい」ホッコリ
母「そう。よかった」ニコ
―――
――
134:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:20:28.19 :Ttkz0p2zo
――844年・冬――
ミカサ(今日は晴れてるのに……すごく寒い)
ミカサ(嫌な感じ)
ミカサ「……」ブル
父「ミカサ、寒いのかな?」
母「もういい加減、そのワンピースを着るのやめて冬服にしなさい」
ミカサ「今日だけ……」
父「しょうがないな。風邪をひくんじゃないぞ」
ミカサ「……うん」
――844年・冬――
ミカサ(今日は晴れてるのに……すごく寒い)
ミカサ(嫌な感じ)
ミカサ「……」ブル
父「ミカサ、寒いのかな?」
母「もういい加減、そのワンピースを着るのやめて冬服にしなさい」
ミカサ「今日だけ……」
父「しょうがないな。風邪をひくんじゃないぞ」
ミカサ「……うん」
135:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:26:43.99 :Ttkz0p2zo
父「しかし、ミカサも来年は十歳か……月日が経つのは早いもんだ」
母「そうね……」
父「本当に今日やるのか?」
母「ええ、決め事ですから」
母「ミカサもわかっているわね?」
ミカサ「……」コク
父「そうか……」
父「しかし、ミカサも来年は十歳か……月日が経つのは早いもんだ」
母「そうね……」
父「本当に今日やるのか?」
母「ええ、決め事ですから」
母「ミカサもわかっているわね?」
ミカサ「……」コク
父「そうか……」
136:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:32:26.68 :Ttkz0p2zo
父「お父さんはミカサの痛がる顔を見たくないな」
母「私だってそうですよ……」
ミカサ「……」
ミカサ「お父さん」
父「ん?」
ミカサ「私……痛がらないから」
ミカサ「……だから終わったら……アレやって」
父「お……おお……やってあげるとも。最後まで我慢できたら、いくらでもギュってするさ」
ミカサ「うん」
父「お父さんはミカサの痛がる顔を見たくないな」
母「私だってそうですよ……」
ミカサ「……」
ミカサ「お父さん」
父「ん?」
ミカサ「私……痛がらないから」
ミカサ「……だから終わったら……アレやって」
父「お……おお……やってあげるとも。最後まで我慢できたら、いくらでもギュってするさ」
ミカサ「うん」
137:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:36:46.26 :Ttkz0p2zo
母「じゃあ、そろそろ始めましょう」
母「あなた。お水と布巾をお願いします」
父「ああ」
母「ミカサ。右腕をまくって出して」
ミカサ「うん」
母「刺青だから……消えない印が刻まれるからね。ちょっと時間かかるけど、頑張ってね」
ミカサ「……」コク
―――
――
母「じゃあ、そろそろ始めましょう」
母「あなた。お水と布巾をお願いします」
父「ああ」
母「ミカサ。右腕をまくって出して」
ミカサ「うん」
母「刺青だから……消えない印が刻まれるからね。ちょっと時間かかるけど、頑張ってね」
ミカサ「……」コク
―――
――
138:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:39:02.19 :Ttkz0p2zo
――――――ズキ……
――――ズキ……
――うぅ……
ミカサ「うぅ……痛いよぅ……」
母「よく我慢できたね、ミカサ」
――――――ズキ……
――――ズキ……
――うぅ……
ミカサ「うぅ……痛いよぅ……」
母「よく我慢できたね、ミカサ」
139:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:43:21.85 :Ttkz0p2zo
母「――ミカサも自分の子供ができた時には、この印を伝えるんだよ?」
ミカサ「……?」グス
ミカサ「ねぇ、お母さん……どうやったら子供ができるの?」
母「さぁ……お父さんに聞いてみなさい」
ミカサ「ねぇー。お父さん」
父「もうじきイェーガー先生が診療に来る頃だから聞いてみようか……」
――コンコン
父「さっそく来たみたいだ」カチャ
――――
――
母「――ミカサも自分の子供ができた時には、この印を伝えるんだよ?」
ミカサ「……?」グス
ミカサ「ねぇ、お母さん……どうやったら子供ができるの?」
母「さぁ……お父さんに聞いてみなさい」
ミカサ「ねぇー。お父さん」
父「もうじきイェーガー先生が診療に来る頃だから聞いてみようか……」
――コンコン
父「さっそく来たみたいだ」カチャ
――――
――
140:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:47:45.55 :Ttkz0p2zo
――
――――
父「イェーガー先生。お待ちしてました」ドス
父「……?」
父「う……ぅ…………」
父「が……は……」ドサ
暴漢「どうも……失礼します」
ミカサ「……?」
ミカサ(イェーガー先生?)
母「……!」
母(……あなた!?)
ミカサ(……お父さん?)
――
――――
父「イェーガー先生。お待ちしてました」ドス
父「……?」
父「う……ぅ…………」
父「が……は……」ドサ
暴漢「どうも……失礼します」
ミカサ「……?」
ミカサ(イェーガー先生?)
母「……!」
母(……あなた!?)
ミカサ(……お父さん?)
141:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:51:00.78 :Ttkz0p2zo
暴漢「いいか? おとなしくしてろ」
暴漢「この斧で頭を割られたくなかったら――」
母「う……」
母「うあぁぁあぁぁあぁぁーーーっ!!」
暴漢「うぉぉ!? この女!」
ミカサ(え……なに?)
ミカサ(お母さん……なにしてるの?)
――なにが起こっているの?
暴漢「いいか? おとなしくしてろ」
暴漢「この斧で頭を割られたくなかったら――」
母「う……」
母「うあぁぁあぁぁあぁぁーーーっ!!」
暴漢「うぉぉ!? この女!」
ミカサ(え……なに?)
ミカサ(お母さん……なにしてるの?)
――なにが起こっているの?
142:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:54:09.10 :Ttkz0p2zo
<ミカサ!!>
<逃げなさい!!>
え…………お母さん?
<ミカサ!!>
えっと……逃げるって?
お父さん……どこ?
<早く!!>
お母さん……なんで暴れてるの?
え……なに? ……なに? イ……ヤダ……ヨ……
<ミカサ!!>
<逃げなさい!!>
え…………お母さん?
<ミカサ!!>
えっと……逃げるって?
お父さん……どこ?
<早く!!>
お母さん……なんで暴れてるの?
え……なに? ……なに? イ……ヤダ……ヨ……
144:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:56:55.51 :Ttkz0p2zo
<ああ!! 何やってんだ馬鹿!!>
<殺すのは父親だけだと言っただろ!!>
…………お母さん?
<ミ……カサ……>
お母さん?
<…………>
……なんで血を出しているの?
<…………>
なんで……たおれているの?
<ああ!! 何やってんだ馬鹿!!>
<殺すのは父親だけだと言っただろ!!>
…………お母さん?
<ミ……カサ……>
お母さん?
<…………>
……なんで血を出しているの?
<…………>
なんで……たおれているの?
145:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:58:11.49 :Ttkz0p2zo
……お父さん?
<…………>
……あ……いた……
<…………>
体が動かないの?
お母さんも?
<…………>
何か……しゃべってよ……ねぇ……?
――――
――
……お父さん?
<…………>
……あ……いた……
<…………>
体が動かないの?
お母さんも?
<…………>
何か……しゃべってよ……ねぇ……?
――――
――
146:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 19:59:51.40 :Ttkz0p2zo
――
――――
ミカサ(寒い……)
ここはどこ?
ミカサ(知らない家……)
手首が縛られてる
でも全身が動かない
ミカサ(寒い……)
お父さん……やっぱり……この服もう寒い……
――
――――
ミカサ(寒い……)
ここはどこ?
ミカサ(知らない家……)
手首が縛られてる
でも全身が動かない
ミカサ(寒い……)
お父さん……やっぱり……この服もう寒い……
149:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:02:45.94 :Ttkz0p2zo
ミカサ(この家にも暖炉がある)
お母さん……暖炉に火つけて
お父さん……またたき火しよ
お芋はまだいっぱいあるから
ミカサ(…………)
三人で並んで眠ればあったかいのに……
いないの? ……お父さん……お母さん……
いないよ
死んじゃったもの
……壁の中なのになんで?
ミカサ(この家にも暖炉がある)
お母さん……暖炉に火つけて
お父さん……またたき火しよ
お芋はまだいっぱいあるから
ミカサ(…………)
三人で並んで眠ればあったかいのに……
いないの? ……お父さん……お母さん……
いないよ
死んじゃったもの
……壁の中なのになんで?
150:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:04:29.41 :Ttkz0p2zo
―――世の中には悪いやつも……少しいる
―――でも良い子にしてれば来ないよ
来ちゃった
私が悪い子にしてたから?
―――……もしそんなやつが来たら、お父さんがこの銃で追っ払ってやる
お父さんが銃もってなかったから?
……わかんないよ
―――世の中には悪いやつも……少しいる
―――でも良い子にしてれば来ないよ
来ちゃった
私が悪い子にしてたから?
―――……もしそんなやつが来たら、お父さんがこの銃で追っ払ってやる
お父さんが銃もってなかったから?
……わかんないよ
151:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:06:02.07 :Ttkz0p2zo
私の畑のトウモロコシ……
お父さんもお母さんも喜んでくれて嬉しかった
今度は玉ねぎ食べてもらいたくて
去年お母さんに教わったとおりに頑張ったのに
……もう食べられない
去年のマイタケも美味しかった
妖精の輪もかわいかった
……今年も生えていたのかな
また三人で行きたかった……
私の畑のトウモロコシ……
お父さんもお母さんも喜んでくれて嬉しかった
今度は玉ねぎ食べてもらいたくて
去年お母さんに教わったとおりに頑張ったのに
……もう食べられない
去年のマイタケも美味しかった
妖精の輪もかわいかった
……今年も生えていたのかな
また三人で行きたかった……
152:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:07:54.01 :Ttkz0p2zo
悲しいはずなのに涙がでない
心の中が凍りついて
えぐられるように砕けて消えて
ただ……ただ……寒い
お母さん……私は……
どこに逃げればよかったの……?
お母さんもお父さんもいない所は……
私には寒くて生きていけない
お父さん……
最後まで我慢したらギュっとしてくれるって言ったのに
……約束したのに
悲しいはずなのに涙がでない
心の中が凍りついて
えぐられるように砕けて消えて
ただ……ただ……寒い
お母さん……私は……
どこに逃げればよかったの……?
お母さんもお父さんもいない所は……
私には寒くて生きていけない
お父さん……
最後まで我慢したらギュっとしてくれるって言ったのに
……約束したのに
153:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:10:45.03 :Ttkz0p2zo
<――ください>
物音が聞こえる
<小屋が見えたから……>
……人の声?
<ありがとう……おじさん>
……男の子だ
<もう……わかったから……>
……だれ?
エレン「死っっっんじゃえよ…………ッ!! クソ野郎ぉがぁぁぁあああぁぁぁぁ!!!!」
<――ください>
物音が聞こえる
<小屋が見えたから……>
……人の声?
<ありがとう……おじさん>
……男の子だ
<もう……わかったから……>
……だれ?
エレン「死っっっんじゃえよ…………ッ!! クソ野郎ぉがぁぁぁあああぁぁぁぁ!!!!」
154:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:14:04.37 :Ttkz0p2zo
―――猛り狂った餓狼のような咆哮が―――
エレン「ぅらぁぁぁあああああっっっ!!」
―――迸る衝動に焼かれるような熱気が―――
エレン「おまえらなんか……こうだ!!」
―――凍てついた心に突き刺さる―――
エレン「こうなって当然だ!!」
犯人二人が死んだ……
あの男の子に殺された……
……あなたは……だれ?
―――猛り狂った餓狼のような咆哮が―――
エレン「ぅらぁぁぁあああああっっっ!!」
―――迸る衝動に焼かれるような熱気が―――
エレン「おまえらなんか……こうだ!!」
―――凍てついた心に突き刺さる―――
エレン「こうなって当然だ!!」
犯人二人が死んだ……
あの男の子に殺された……
……あなたは……だれ?
155:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:17:02.83 :Ttkz0p2zo
私を縛った縄が解かれる
……でも死んだ犯人は二人だけ
ミカサ「三人いたはず……」
エレン「え?」
暴漢「…………」
暴漢「てめぇが殺ったのか!?」
エレン「……ッ!?」
男の子が首を絞められてる
……また人が死ぬ?
ミカサ「あ…………」
……こわい
私を縛った縄が解かれる
……でも死んだ犯人は二人だけ
ミカサ「三人いたはず……」
エレン「え?」
暴漢「…………」
暴漢「てめぇが殺ったのか!?」
エレン「……ッ!?」
男の子が首を絞められてる
……また人が死ぬ?
ミカサ「あ…………」
……こわい
156:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:20:21.49 :Ttkz0p2zo
<――――ぇ!!>
男の子がなにか叫んでる
<戦うんだよ!!>
戦う? ……私が?
エレン「戦わなければ……」
…………………………?
エレン「……勝てない!!」
ミカサ「…………ッ!!」
<――――ぇ!!>
男の子がなにか叫んでる
<戦うんだよ!!>
戦う? ……私が?
エレン「戦わなければ……」
…………………………?
エレン「……勝てない!!」
ミカサ「…………ッ!!」
158:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:23:12.90 :Ttkz0p2zo
――勝てない……?
――できない!
殺すなんて……
――できなければ死ぬ
――自然界の掟
――犠牲になったカマキリ
――食べられたザリガニ
――私も死ぬの?
――こわい
――巣に運ばれてエサになる
――イ……ヤダ……何も考えない
――戦わなかったら死んだ?
――無くなった
お母さんの愛
――消えた
お父さんのぬくもり……
――勝てない……?
――できない!
殺すなんて……
――できなければ死ぬ
――自然界の掟
――犠牲になったカマキリ
――食べられたザリガニ
――私も死ぬの?
――こわい
――巣に運ばれてエサになる
――イ……ヤダ……何も考えない
――戦わなかったら死んだ?
――無くなった
お母さんの愛
――消えた
お父さんのぬくもり……
159:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:25:37.77 :Ttkz0p2zo
この光景は知っている
今までに何度も……何度も……
……見てきた
そうだ……この世界は
残酷なんだ
……でも
―――― 私はその世界でまだ ――――
―――― 生 き て い る ――――
この光景は知っている
今までに何度も……何度も……
……見てきた
そうだ……この世界は
残酷なんだ
……でも
―――― 私はその世界でまだ ――――
―――― 生 き て い る ――――
160:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:29:31.37 :Ttkz0p2zo
<戦え……>
世界が自分の内に入ってくる
<戦え!>
もう……何でもできる
<<<戦え!!>>>
私は跳んだ――
――男の子がいるところ
――あの光に向って!!
――――
――
<戦え……>
世界が自分の内に入ってくる
<戦え!>
もう……何でもできる
<<<戦え!!>>>
私は跳んだ――
――男の子がいるところ
――あの光に向って!!
――――
――
161:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:31:52.68 :Ttkz0p2zo
――ミカサ
私を呼ぶ声がする
グリシャ「ミカサ」
ミカサ「……」
グリシャ「覚えているかい? ――」
……お父さんが話していた先生
そうだもう……犯人は全員死んだんだ……
ミカサ「イェーガー先生……私は」
ミカサ「……」
ミカサ「ここから……どこへ向って帰ればいいの?」
ミカサ「寒い……」
ミカサ「私にはもう……帰る所がない……」
――ミカサ
私を呼ぶ声がする
グリシャ「ミカサ」
ミカサ「……」
グリシャ「覚えているかい? ――」
……お父さんが話していた先生
そうだもう……犯人は全員死んだんだ……
ミカサ「イェーガー先生……私は」
ミカサ「……」
ミカサ「ここから……どこへ向って帰ればいいの?」
ミカサ「寒い……」
ミカサ「私にはもう……帰る所がない……」
162:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:33:33.99 :Ttkz0p2zo
エレン「……」
エレン「やるよ」スッ
エレン「……これ」グルグル
……マフラー?
エレン「あったかい……だろ?」
…………
この感じ……
ミカサ「あったかい……」
エレン「……」
エレン「やるよ」スッ
エレン「……これ」グルグル
……マフラー?
エレン「あったかい……だろ?」
…………
この感じ……
ミカサ「あったかい……」
163:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:35:01.27 :Ttkz0p2zo
グリシャ「ミカサ。私達の家で一緒に暮らそう」
え……
グリシャ「辛いことがたくさんあった……」
グリシャ「君には十分な休息が必要だ……」
え…………
グリシャ「ミカサ。私達の家で一緒に暮らそう」
え……
グリシャ「辛いことがたくさんあった……」
グリシャ「君には十分な休息が必要だ……」
え…………
164:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:37:49.95 :Ttkz0p2zo
ミカサ「…………」
また……あったかい
――― ミカサ『お父さんの腕……大好き』
――― ミカサ『頭もほっぺも首もあったかくなるの』
あなたのマフラー……
同じところがあったかいよ……
エレン「……なんだよ?」
エレン「ほら」グイ
私の手を引っぱるの……?
ミカサ「…………」
また……あったかい
――― ミカサ『お父さんの腕……大好き』
――― ミカサ『頭もほっぺも首もあったかくなるの』
あなたのマフラー……
同じところがあったかいよ……
エレン「……なんだよ?」
エレン「ほら」グイ
私の手を引っぱるの……?
165:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:41:27.02 :Ttkz0p2zo
――― 父『風が出てきた。そろそろ家に入ろう』
お父さ……ん……?
エレン「早く帰ろうぜ……」
エレン「……オレ達の家に」
お父さんだ……ッ!
ミカサ「……うん…………」ジワ
約束どおり……また……ギュっとしてくれた……私を守ってくれた……
ミカサ「……帰……る…………」ポロポロ
…………ありがとう
―――
――
――― 父『風が出てきた。そろそろ家に入ろう』
お父さ……ん……?
エレン「早く帰ろうぜ……」
エレン「……オレ達の家に」
お父さんだ……ッ!
ミカサ「……うん…………」ジワ
約束どおり……また……ギュっとしてくれた……私を守ってくれた……
ミカサ「……帰……る…………」ポロポロ
…………ありがとう
―――
――
166:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:43:23.86 :Ttkz0p2zo
――845年・春――
カルラ「今年で十歳だし、エレンとミカサにそろそろお小遣いあげるわ」
グリシャ「ああ、大事に使いなさい」
エレン「……やった! 父さん母さんありがとう!」
ミカサ「ありがとう」ペコ
――845年・春――
カルラ「今年で十歳だし、エレンとミカサにそろそろお小遣いあげるわ」
グリシャ「ああ、大事に使いなさい」
エレン「……やった! 父さん母さんありがとう!」
ミカサ「ありがとう」ペコ
167:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:44:57.34 :Ttkz0p2zo
エレン「母さん。ミカサと出かけてきていい?」
カルラ「……夕飯までには戻ってくるのよ」
エレン「わかってるって!」
エレン「よし、行こうぜ。ミカサ」
ミカサ「どこへ行くの?」
エレン「いいから」
ミカサ「……うん」
――
エレン「母さん。ミカサと出かけてきていい?」
カルラ「……夕飯までには戻ってくるのよ」
エレン「わかってるって!」
エレン「よし、行こうぜ。ミカサ」
ミカサ「どこへ行くの?」
エレン「いいから」
ミカサ「……うん」
――
168:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:46:09.60 :Ttkz0p2zo
エレン「ええと……こっちだ」
ミカサ「どこへ向っているのか教えて」
エレン「花屋だ」
ミカサ「え?」
ミカサ「……」
エレン「そんな顔するなよ……恥ずかしいじゃんか」
ミカサ「どうして花屋なの?」
エレン「……ミカサの両親の墓参りをしようぜ」
ミカサ「!?」
エレン「ええと……こっちだ」
ミカサ「どこへ向っているのか教えて」
エレン「花屋だ」
ミカサ「え?」
ミカサ「……」
エレン「そんな顔するなよ……恥ずかしいじゃんか」
ミカサ「どうして花屋なの?」
エレン「……ミカサの両親の墓参りをしようぜ」
ミカサ「!?」
169:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:47:55.30 :Ttkz0p2zo
エレン「ほら。オレはまだ花をあげてなかったし……」
エレン「最初に自分で買うものはそうしようって……決めてたんだ」
ミカサ「そう……」
ミカサ「ありがとう」
エレン「家族の墓だろ。礼を言われることじゃねぇ……よ」
ミカサ「でも嬉しい」
エレン「いいっつーの」
ミカサ「……エレンがちょっと赤い」
エレン「うるせぇ! オレ一人で行くぞ!?」
ミカサ「! ……それはダメ」
エレン「冗談だよ……ほら、こっち」
ミカサ「うん」
――
エレン「ほら。オレはまだ花をあげてなかったし……」
エレン「最初に自分で買うものはそうしようって……決めてたんだ」
ミカサ「そう……」
ミカサ「ありがとう」
エレン「家族の墓だろ。礼を言われることじゃねぇ……よ」
ミカサ「でも嬉しい」
エレン「いいっつーの」
ミカサ「……エレンがちょっと赤い」
エレン「うるせぇ! オレ一人で行くぞ!?」
ミカサ「! ……それはダメ」
エレン「冗談だよ……ほら、こっち」
ミカサ「うん」
――
170:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:49:23.79 :Ttkz0p2zo
エレン「うーん……うーん……」
エレン「どの花もキレイで迷うな」
ミカサ「……」
ミカサ(キレイだけど……キレイすぎる)
ミカサ(つくられたようなお花たち)
エレン「どんな花がいいんだ……わかんねぇ」
エレン「うーん……うーん……」
エレン「どの花もキレイで迷うな」
ミカサ「……」
ミカサ(キレイだけど……キレイすぎる)
ミカサ(つくられたようなお花たち)
エレン「どんな花がいいんだ……わかんねぇ」
171:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:51:47.37 :Ttkz0p2zo
ミカサ(エレンの気持ちは嬉しい……けど)
―――お母さんは自然のままの姿が一番好き
―――お父さんも一緒の意見だからな――うちはこれでいいんだよ
ミカサ(お母さんとお父さんは……きっと)
エレン「なぁ……ミカサは何がいいと思う?」
ミカサ「……」
エレン「……どうした?」
ミカサ「……」
ミカサ「……キレイすぎて」
エレン「そうか……」
ミカサ(エレンの気持ちは嬉しい……けど)
―――お母さんは自然のままの姿が一番好き
―――お父さんも一緒の意見だからな――うちはこれでいいんだよ
ミカサ(お母さんとお父さんは……きっと)
エレン「なぁ……ミカサは何がいいと思う?」
ミカサ「……」
エレン「……どうした?」
ミカサ「……」
ミカサ「……キレイすぎて」
エレン「そうか……」
172:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:53:31.49 :Ttkz0p2zo
エレン「出よう」
ミカサ「……え」
エレン「なんか花束を包むものかリボンみたいなのだけ買ってさ」
エレン「……そのへんの原っぱで花を摘んでいこうぜ」
ミカサ「!」
ミカサ「……うん!」
――
エレン「出よう」
ミカサ「……え」
エレン「なんか花束を包むものかリボンみたいなのだけ買ってさ」
エレン「……そのへんの原っぱで花を摘んでいこうぜ」
ミカサ「!」
ミカサ「……うん!」
――
173:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:54:54.00 :Ttkz0p2zo
エレン「思ったより時間がかかったな」
ミカサ「うん」
エレン「でも墓が……とてもキレイになった」
ミカサ「きっとお父さんとお母さんも喜ぶ」
エレン「そうか!」
エレン「じゃあ祈ろう」
ミカサ「……」コク
エレン「思ったより時間がかかったな」
ミカサ「うん」
エレン「でも墓が……とてもキレイになった」
ミカサ「きっとお父さんとお母さんも喜ぶ」
エレン「そうか!」
エレン「じゃあ祈ろう」
ミカサ「……」コク
174:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 20:58:44.62 :Ttkz0p2zo
エレン「……」
ミカサ「……」
ミカサ(お父さんお母さん……)
――守ってくれてありがとう
エレンがいるお家は……あったかい
ううん……エレンがとてもとてもあったかいから
……私はもう寒くないです
今の私の居場所は……エレンのいる場所です
これから先ずっとエレンのそばで暮らしていきたい
だから私は……自分と自分の居場所を守るために強くなる
誰にも負けないぐらい……きっと強くなる
お父さんお母さん
二人が自慢にしてくれた娘を……
これからどうか見ていてください――
エレン「……」
ミカサ「……」
ミカサ(お父さんお母さん……)
――守ってくれてありがとう
エレンがいるお家は……あったかい
ううん……エレンがとてもとてもあったかいから
……私はもう寒くないです
今の私の居場所は……エレンのいる場所です
これから先ずっとエレンのそばで暮らしていきたい
だから私は……自分と自分の居場所を守るために強くなる
誰にも負けないぐらい……きっと強くなる
お父さんお母さん
二人が自慢にしてくれた娘を……
これからどうか見ていてください――
175:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 21:00:25.32 :Ttkz0p2zo
エレン「……」チラ
ミカサ「……」
ミカサ「……もうちょっと」
エレン「……おう」
――あ、でもひとつだけ……
強くなるけど……やっぱりたまにはあったかい人に甘えたいです
お父さんお母さん
……そのときは許してください―― ミカサ
エレン「……」チラ
ミカサ「……」
ミカサ「……もうちょっと」
エレン「……おう」
――あ、でもひとつだけ……
強くなるけど……やっぱりたまにはあったかい人に甘えたいです
お父さんお母さん
……そのときは許してください―― ミカサ
176:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 21:02:43.13 :Ttkz0p2zo
ミカサ「……」スッ
エレン「……」
ミカサ「とても落ち着いた」
エレン「オレもだ」
エレン「風が出てきた」
ミカサ「この風……私のお父さんが……もう遅くなるから帰れって言ってる」
エレン「そうなのか?」
ミカサ「……そんな気がする」
ミカサ「……」スッ
エレン「……」
ミカサ「とても落ち着いた」
エレン「オレもだ」
エレン「風が出てきた」
ミカサ「この風……私のお父さんが……もう遅くなるから帰れって言ってる」
エレン「そうなのか?」
ミカサ「……そんな気がする」
177:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 21:04:12.88 :Ttkz0p2zo
エレン「じゃあ帰るか」
ミカサ「うん」
エレン「あ。なんだこれ?」
ミカサ「?」
ミカサ「あ!!」
エレン「キノコが並んでるぞ」
ミカサ(妖精の輪……)
ミカサ「それは……ここがとても良い場所であることを示す証」
エレン「へぇ……墓はあるけど、確かに静かで爽やかな感じの場所だよな」
ミカサ「うん」
ミカサ(お父さんお母さんは静かな場所が好きだったから……きっと喜んでる)
エレン「じゃあ帰るか」
ミカサ「うん」
エレン「あ。なんだこれ?」
ミカサ「?」
ミカサ「あ!!」
エレン「キノコが並んでるぞ」
ミカサ(妖精の輪……)
ミカサ「それは……ここがとても良い場所であることを示す証」
エレン「へぇ……墓はあるけど、確かに静かで爽やかな感じの場所だよな」
ミカサ「うん」
ミカサ(お父さんお母さんは静かな場所が好きだったから……きっと喜んでる)
180:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 21:06:57.36 :Ttkz0p2zo
ミカサ「……」
ミカサ「……エレン」
エレン「ん?」
ミカサ「……」
エレン「なんだよ……手なんか出して」
ミカサ「……」
ミカサ「……」
ミカサ「……エレン」
エレン「ん?」
ミカサ「……」
エレン「なんだよ……手なんか出して」
ミカサ「……」
181:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 21:07:56.40 :Ttkz0p2zo
エレン「……わかったよ。つなぎたいんだろ?」
ミカサ「……」コク
エレン「ほら……」ギュ
ミカサ「……うん」ギュ
エレン「早く帰ろう。母さんが待ってるぜ」
―――
――
エレン「……わかったよ。つなぎたいんだろ?」
ミカサ「……」コク
エレン「ほら……」ギュ
ミカサ「……うん」ギュ
エレン「早く帰ろう。母さんが待ってるぜ」
―――
――
182:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 21:09:35.44 :Ttkz0p2zo
カルラ「エレン? ……ミカサ?」
グリシャ「二人ともソファーだよ」
カルラ「んま……ご飯を食べたと思ったらすぐ寝ちゃったの」
グリシャ「小遣いを貰って遊び回ったんだろう」
グリシャ「疲れているだろうから、そっとしておいてやりなさい」
エレン「……」クー
ミカサ「……」スヤスヤ
カルラ「はいはい……二人とも肩を寄せ合って仲むつまじいですこと」
カルラ「……ミカサもあの頃が嘘みたいに幸せそうねぇ」
ミカサ「……」スー
――――
――
カルラ「エレン? ……ミカサ?」
グリシャ「二人ともソファーだよ」
カルラ「んま……ご飯を食べたと思ったらすぐ寝ちゃったの」
グリシャ「小遣いを貰って遊び回ったんだろう」
グリシャ「疲れているだろうから、そっとしておいてやりなさい」
エレン「……」クー
ミカサ「……」スヤスヤ
カルラ「はいはい……二人とも肩を寄せ合って仲むつまじいですこと」
カルラ「……ミカサもあの頃が嘘みたいに幸せそうねぇ」
ミカサ「……」スー
――――
――
183:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 21:11:45.84 :Ttkz0p2zo
ミカサ『エレン』
エレン『?』
ミカサ『ん……』
―――私もお父さんみたいなあったかい人と結婚したい
―――ミカサの唇は結婚する人のためにとっておきなさい
ミカサ『……』
エレン『なんだよ?』
ミカサ『ちょっとだけ……口にキスして……いい?』
エレン『な……なんだよそれ』
ミカサ『……ダメ?』
エレン『あ……ええと……ちょっとぐらい……ならな……』
ミカサ『うん!』
ミカサ『エレン』
エレン『?』
ミカサ『ん……』
―――私もお父さんみたいなあったかい人と結婚したい
―――ミカサの唇は結婚する人のためにとっておきなさい
ミカサ『……』
エレン『なんだよ?』
ミカサ『ちょっとだけ……口にキスして……いい?』
エレン『な……なんだよそれ』
ミカサ『……ダメ?』
エレン『あ……ええと……ちょっとぐらい……ならな……』
ミカサ『うん!』
184:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 21:13:15.64 :Ttkz0p2zo
――
――――
ミカサ「……」ニヘ
カルラ「……」
カルラ「まったく……どんな夢を見ているのかしらね」
ミカサ「あったかい……」
ミカサ「ん……ぅ……」スヤスヤ
グリシャ「……毛布をかけてあげなさい」
カルラ「ええ……そうね」
カルラ「……ゆっくりおやすみなさい」
おわり
――
――――
ミカサ「……」ニヘ
カルラ「……」
カルラ「まったく……どんな夢を見ているのかしらね」
ミカサ「あったかい……」
ミカサ「ん……ぅ……」スヤスヤ
グリシャ「……毛布をかけてあげなさい」
カルラ「ええ……そうね」
カルラ「……ゆっくりおやすみなさい」
おわり
186:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 21:23:01.07 :t56sME9ko
乙!
187:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 21:24:03.83 :qTYGamxCo
おつー良かった
188:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/20(木) 21:43:05.98 :HKPcxVVy0
ジーンときた
194:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/21(金) 01:54:11.81 :XS43qlblP
幸せな一家がどうなっちゃうか分かってるから、時間が進んでいくのがすごく辛く感じるね…。
195:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/21(金) 02:18:03.34 :brgKJwkDO
ほっこりした
ミカサ可愛いなぁ
ミカサ可愛いなぁ
196:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/21(金) 03:31:32.78 :WzcXJBRv0
乙。やっぱりどこかミカサ両親の死を軽んじていた自分に気付いた。
大事なことを気付かせてくれた>>1に感謝を
大事なことを気付かせてくれた>>1に感謝を









































コメント 11
コメント一覧 (11)
この物語のようにエレンはわたミカサ・アッカーマンと結婚するべき
激しく同意する
エレンを幸せに出来るのはミカサしかいない
何とか幸せになってほしいわ
ミカサ乙
他の女が入る余地は無いので。
近づかない方がいいと思う。
私もそう思う。
アッカーマン訓練兵、配置に戻れ。