1:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:08:56.764 :qHWXostz0.net
-図書館-
タプリス(はぁ……決まらない)
タプリス(天真先輩の誕生日まで、もう日にちがないのに……)
タプリス(先輩は、どんなプレゼントをあげたら、喜んでくれるんでしょうか)
タプリス(パソコンの何か? でも、先輩は先輩なりのこだわりがありそうですし)
タプリス(わたしが変な物をあげても、使ってもらえない可能性があります)
タプリス(それじゃあ食べ物? でも先輩、好き嫌い多そうですし)
タプリス(もしも、嫌いな食べ物をあげちゃったら、目も当てられません)
タプリス(あぁ……悩みますぅ……)
タプリス(先輩……他の方からもきっと、素敵なプレゼント貰うんだろうなぁ)
タプリス(……)
タプリス(あ、そうだ!)
タプリス(他の先輩たちが、天真先輩の誕生日に何をあげるか)
タプリス(聞いてまわって参考にしましょう!)
-図書館-
タプリス(はぁ……決まらない)
タプリス(天真先輩の誕生日まで、もう日にちがないのに……)
タプリス(先輩は、どんなプレゼントをあげたら、喜んでくれるんでしょうか)
タプリス(パソコンの何か? でも、先輩は先輩なりのこだわりがありそうですし)
タプリス(わたしが変な物をあげても、使ってもらえない可能性があります)
タプリス(それじゃあ食べ物? でも先輩、好き嫌い多そうですし)
タプリス(もしも、嫌いな食べ物をあげちゃったら、目も当てられません)
タプリス(あぁ……悩みますぅ……)
タプリス(先輩……他の方からもきっと、素敵なプレゼント貰うんだろうなぁ)
タプリス(……)
タプリス(あ、そうだ!)
タプリス(他の先輩たちが、天真先輩の誕生日に何をあげるか)
タプリス(聞いてまわって参考にしましょう!)
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3:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:12:49.625 :qHWXostz0.net
-ヴィーネの家-
ヴィーネ「ガヴの誕生日プレゼント? ええ、準備してるわよ」
タプリス「ほんとですか!? 是非教えていただきたいです!」
タプリス「わたしも考えているんですが、なかなか決まらなくて……」
ヴィーネ「別にそんなに深く考えなくても」
ヴィーネ「タプちゃんからのプレゼントだったら、何でも喜ぶと思うわよ」
タプリス「そ、そうでしょうか」
ヴィーネ「ええ。あ、ちょっと待っててね。作りかけだけど、持ってくるわ」
タプリス「は、はい!」
タプリス(作りかけ? ま、まさか手作りってやつですか、すごいなぁ……)
-ヴィーネの家-
ヴィーネ「ガヴの誕生日プレゼント? ええ、準備してるわよ」
タプリス「ほんとですか!? 是非教えていただきたいです!」
タプリス「わたしも考えているんですが、なかなか決まらなくて……」
ヴィーネ「別にそんなに深く考えなくても」
ヴィーネ「タプちゃんからのプレゼントだったら、何でも喜ぶと思うわよ」
タプリス「そ、そうでしょうか」
ヴィーネ「ええ。あ、ちょっと待っててね。作りかけだけど、持ってくるわ」
タプリス「は、はい!」
タプリス(作りかけ? ま、まさか手作りってやつですか、すごいなぁ……)
4:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:16:05.520 :qHWXostz0.net
ヴィーネ「お待たせ、これよ」
タプリス「わぁ! 可愛いクマの人形! これ本当に手作りなんですか!?」
ヴィーネ「ありがとう、タプちゃん。裁縫は半分、趣味みたいなものだから」
タプリス「さすが月乃瀬先輩です! 少し触ってもいいですか?」
ヴィーネ「ええ、どうぞ」
タプリス「わぁ……」スッ
カチャ
タプリス「ん??」
ブンブンッ カチャカチャ
タプリス(中から金属音……?)
ヴィーネ「どうしたの、タプちゃん?」
タプリス「い、いえ、なんでもないです……」
タプリス(……聞かないでおきましょう)
ヴィーネ「お待たせ、これよ」
タプリス「わぁ! 可愛いクマの人形! これ本当に手作りなんですか!?」
ヴィーネ「ありがとう、タプちゃん。裁縫は半分、趣味みたいなものだから」
タプリス「さすが月乃瀬先輩です! 少し触ってもいいですか?」
ヴィーネ「ええ、どうぞ」
タプリス「わぁ……」スッ
カチャ
タプリス「ん??」
ブンブンッ カチャカチャ
タプリス(中から金属音……?)
ヴィーネ「どうしたの、タプちゃん?」
タプリス「い、いえ、なんでもないです……」
タプリス(……聞かないでおきましょう)
5:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:18:34.161 :qHWXostz0.net
-サターニャの家-
サターニャ「はぁ? なんで私がガヴリールなんかに……」
サターニャ「プレゼントをあげなきゃいけないのよ」
タプリス「あ、あれ? 誕生日って普通プレゼント渡しませんか?」
タプリス(悪魔の方にはそういう習慣はないのでしょうか)
タプリス(月乃瀬先輩が特別なだけ?)
サターニャ「いや、別にあげる人にはあげるけど……」
サターニャ「なんで私の最大の敵であるガヴリールに、ってことよ!」
タプリス「で、では、もしあげるとしたらっていう、仮定でいいですから!」
-サターニャの家-
サターニャ「はぁ? なんで私がガヴリールなんかに……」
サターニャ「プレゼントをあげなきゃいけないのよ」
タプリス「あ、あれ? 誕生日って普通プレゼント渡しませんか?」
タプリス(悪魔の方にはそういう習慣はないのでしょうか)
タプリス(月乃瀬先輩が特別なだけ?)
サターニャ「いや、別にあげる人にはあげるけど……」
サターニャ「なんで私の最大の敵であるガヴリールに、ってことよ!」
タプリス「で、では、もしあげるとしたらっていう、仮定でいいですから!」
13:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:20:14.166 :qHWXostz0.net
サターニャ「……そうねぇ、メロンパンでいいんじゃない?」
タプリス「それ、胡桃沢先輩が好きなだけじゃ……」
サターニャ「自分が好きなものあげて何が悪いのよ!」
タプリス(……でも、確かに自分の好きなものをプレゼントして)
タプリス(その良さをわかってもらえたり、共通の話題とかにできたら)
タプリス(嬉しいですよね)
タプリス「ありがとうございます、胡桃沢先輩! 参考になりました!」
サターニャ「そう。よくわからないけど、悪い気はしないわ」
サターニャ「確か……敵に塩を送るっていう言葉もあったわね」
サターニャ「癪だけど、誕生日にメロンパンの一つでもあげようかしら」
タプリス「あははは……」
サターニャ「……そうねぇ、メロンパンでいいんじゃない?」
タプリス「それ、胡桃沢先輩が好きなだけじゃ……」
サターニャ「自分が好きなものあげて何が悪いのよ!」
タプリス(……でも、確かに自分の好きなものをプレゼントして)
タプリス(その良さをわかってもらえたり、共通の話題とかにできたら)
タプリス(嬉しいですよね)
タプリス「ありがとうございます、胡桃沢先輩! 参考になりました!」
サターニャ「そう。よくわからないけど、悪い気はしないわ」
サターニャ「確か……敵に塩を送るっていう言葉もあったわね」
サターニャ「癪だけど、誕生日にメロンパンの一つでもあげようかしら」
タプリス「あははは……」
15:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:22:29.386 :qHWXostz0.net
-ラフィエルの家-
ラフィエル「ガヴちゃんへの誕生日プレゼントですか?」
タプリス「はい、白羽先輩のご意見をお聞きしたくて……」
ラフィエル「そうですかそうですかぁ」
タプリス「ずっと考えてはいるのですが、なかなか……」
ラフィエル「私は……最近、ガヴちゃん、目が疲れて辛いって言ってましたから」
ラフィエル「疲労回復効果のあるアロマアイマスクをあげようと思ってます」
タプリス「おぉ……天真先輩の最近の悩みからの、プレゼントですか」
タプリス「さすが白羽先輩です!」
ラフィエル「えぇ、これをつけると……とっても気持ちよくなれるんですよ」
タプリス「……気持ちよくなれる? 寝れる、ではなくてですか?」
ラフィエル「えぇ」
タプリス「……」
ラフィエル「……」
タプリス「それって、大丈夫なやつですよね?」
ラフィエル「うふふ、知りたいですか?」
タプリス「い、いえ、いいです……」
-ラフィエルの家-
ラフィエル「ガヴちゃんへの誕生日プレゼントですか?」
タプリス「はい、白羽先輩のご意見をお聞きしたくて……」
ラフィエル「そうですかそうですかぁ」
タプリス「ずっと考えてはいるのですが、なかなか……」
ラフィエル「私は……最近、ガヴちゃん、目が疲れて辛いって言ってましたから」
ラフィエル「疲労回復効果のあるアロマアイマスクをあげようと思ってます」
タプリス「おぉ……天真先輩の最近の悩みからの、プレゼントですか」
タプリス「さすが白羽先輩です!」
ラフィエル「えぇ、これをつけると……とっても気持ちよくなれるんですよ」
タプリス「……気持ちよくなれる? 寝れる、ではなくてですか?」
ラフィエル「えぇ」
タプリス「……」
ラフィエル「……」
タプリス「それって、大丈夫なやつですよね?」
ラフィエル「うふふ、知りたいですか?」
タプリス「い、いえ、いいです……」
16:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:25:09.255 :qHWXostz0.net
ラフィエル「あ、そうそう、タプちゃんに良い物を貸しましょう」
タプリス「えっ、なんでしょうか?」
ラフィエル「これです」
タプリス「これは……綺麗な石ですね」
ラフィエル「天使石といいまして、これで頭を叩くと」
ラフィエル「その人の性格が模範的な天使のようになるという、優れものです」
ラフィエル「そして、もう一度叩くと元に戻ります」
タプリス「そ、そんな道具があるんですね……って、まさか!?」
ラフィエル「うふふ、そのまさかです。困ったときに使用してみてください」
タプリス「あ、あまり頼りたくはないですけど……」
タプリス「最終手段として使わせていただきますね! ありがとうございます!」
ラフィエル「はい、がんばってくださいね、タプちゃん」
ラフィエル「あ、そうそう、タプちゃんに良い物を貸しましょう」
タプリス「えっ、なんでしょうか?」
ラフィエル「これです」
タプリス「これは……綺麗な石ですね」
ラフィエル「天使石といいまして、これで頭を叩くと」
ラフィエル「その人の性格が模範的な天使のようになるという、優れものです」
ラフィエル「そして、もう一度叩くと元に戻ります」
タプリス「そ、そんな道具があるんですね……って、まさか!?」
ラフィエル「うふふ、そのまさかです。困ったときに使用してみてください」
タプリス「あ、あまり頼りたくはないですけど……」
タプリス「最終手段として使わせていただきますね! ありがとうございます!」
ラフィエル「はい、がんばってくださいね、タプちゃん」
17:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:28:15.880 :qHWXostz0.net
-商店街-
タプリス(皆さんの意見を聞くことができましたが)
タプリス(やっぱり、まだ迷っちゃいますね……)
タプリス(ここは甘いものでも食べて、頭を働かせましょうか)
タプリス「んーっ、シュークリームおいしいー!」
タプリス(このとっても甘めな生クリームが堪りません!)
タプリス「……そういえば、買った時に福引券をもらったような」
タプリス「どうせ、ポケットティッシュしか当たらないでしょうけど」
タプリス「貰っていきましょうか」
-商店街-
タプリス(皆さんの意見を聞くことができましたが)
タプリス(やっぱり、まだ迷っちゃいますね……)
タプリス(ここは甘いものでも食べて、頭を働かせましょうか)
タプリス「んーっ、シュークリームおいしいー!」
タプリス(このとっても甘めな生クリームが堪りません!)
タプリス「……そういえば、買った時に福引券をもらったような」
タプリス「どうせ、ポケットティッシュしか当たらないでしょうけど」
タプリス「貰っていきましょうか」
20:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:30:57.414 :qHWXostz0.net
からんからんっ
店員「おめでとうございまーす!!」
店員「特賞、ペア温泉宿泊チケット、大当たりぃぃ!!」
タプリス「……」パクパク
店員「はい、可愛いお嬢さん。こちらの封筒をお受け取りくださいね」
タプリス「こ、こんなすごいもの、本当に貰ってしまっても良いのですか?」
店員「ははっ、当たったんだから勿論だよ」
タプリス「あ、ありがとうございます!」ペコペコ
店員「そこまで喜んでもらえると、こっちも嬉しいねぇ!」
店員「また商店街、利用してくれよな!」
タプリス「は、はい!」
タプリス(こ、こんなの初めてです、一生分の運を使い切った感じがします)
タプリス(はっ、まさか明日、わたしは死ぬのでは!?)
タプリス(でも、ペアチケット……ですか)
タプリス(先輩たちを誘うには、枚数が足りませんね……)
タプリス(誰か一人を誘うとしたら……)
タプリス(……)
タプリス(そうだ! これです!)
からんからんっ
店員「おめでとうございまーす!!」
店員「特賞、ペア温泉宿泊チケット、大当たりぃぃ!!」
タプリス「……」パクパク
店員「はい、可愛いお嬢さん。こちらの封筒をお受け取りくださいね」
タプリス「こ、こんなすごいもの、本当に貰ってしまっても良いのですか?」
店員「ははっ、当たったんだから勿論だよ」
タプリス「あ、ありがとうございます!」ペコペコ
店員「そこまで喜んでもらえると、こっちも嬉しいねぇ!」
店員「また商店街、利用してくれよな!」
タプリス「は、はい!」
タプリス(こ、こんなの初めてです、一生分の運を使い切った感じがします)
タプリス(はっ、まさか明日、わたしは死ぬのでは!?)
タプリス(でも、ペアチケット……ですか)
タプリス(先輩たちを誘うには、枚数が足りませんね……)
タプリス(誰か一人を誘うとしたら……)
タプリス(……)
タプリス(そうだ! これです!)
23:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:33:49.894 :qHWXostz0.net
-ガヴリールの家-
ガヴリール「めんどいからパス」
タプリス「即答!?」
タプリス(と、当日はきっと、皆さんで誕生日会とかを開くでしょうから)
タプリス(前日に温泉旅行に誘ってみたものの……まさかの玉砕、です)
ガヴリール「他のやつ、誘ってくれ。ほら、ヴィーネとか喜んで行きそうだろ」
タプリス「で、ですが……わたしは、天真先輩と行きたいなぁって」
ガヴリール「なんで?」
タプリス「それは、その……日頃お世話になっているお礼といいますか」
ガヴリール「別に私、お前の世話とかしてないでしょ」
ガヴリール「ヴィーネとかの方が、よっぽどお前を気遣ってるじゃん」
ガヴリール「お礼するなら、あいつの方が良いと思うぞ」
タプリス「それは……そうかもしれませんが」
ガヴリール「それに私は、その日ネトゲのイベントで忙しいんだ」
ガヴリール「たかが風呂のために、遠出とかできん」
タプリス「うぅぅ……」
ガヴリール「……まぁでも、一番に誘ってくれたのは嬉しかったよ」
ガヴリール「ありがとな」
-ガヴリールの家-
ガヴリール「めんどいからパス」
タプリス「即答!?」
タプリス(と、当日はきっと、皆さんで誕生日会とかを開くでしょうから)
タプリス(前日に温泉旅行に誘ってみたものの……まさかの玉砕、です)
ガヴリール「他のやつ、誘ってくれ。ほら、ヴィーネとか喜んで行きそうだろ」
タプリス「で、ですが……わたしは、天真先輩と行きたいなぁって」
ガヴリール「なんで?」
タプリス「それは、その……日頃お世話になっているお礼といいますか」
ガヴリール「別に私、お前の世話とかしてないでしょ」
ガヴリール「ヴィーネとかの方が、よっぽどお前を気遣ってるじゃん」
ガヴリール「お礼するなら、あいつの方が良いと思うぞ」
タプリス「それは……そうかもしれませんが」
ガヴリール「それに私は、その日ネトゲのイベントで忙しいんだ」
ガヴリール「たかが風呂のために、遠出とかできん」
タプリス「うぅぅ……」
ガヴリール「……まぁでも、一番に誘ってくれたのは嬉しかったよ」
ガヴリール「ありがとな」
25:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:37:18.477 :qHWXostz0.net
タプリス(こ、これでは、せっかく考えた計画を実行できません……)
タプリス(かくなる上は……最終手段です!)
タプリス(白羽先輩からお借りした、この天使石で)
タプリス(天真先輩を……)
タプリス「あー! ゴミの中に千円札が!!」
ガヴリール「えっ、どこどこ」
タプリス(ごめんなさい、先輩っ!)
タプリス「せーのっ、そぉい!」
ゴツンッ
タプリス(こ、これでは、せっかく考えた計画を実行できません……)
タプリス(かくなる上は……最終手段です!)
タプリス(白羽先輩からお借りした、この天使石で)
タプリス(天真先輩を……)
タプリス「あー! ゴミの中に千円札が!!」
ガヴリール「えっ、どこどこ」
タプリス(ごめんなさい、先輩っ!)
タプリス「せーのっ、そぉい!」
ゴツンッ
27:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:40:23.353 :qHWXostz0.net
-誕生日前日 温泉旅館前-
タプリス「ここが、わたしたちが泊まる旅館みたいですね」
ガヴリール「素敵な建物ですね。今から楽しみです」
タプリス「えへへ、そうですね」
ガヴリール「本当にありがとうね、タプリス。今日は私を誘ってくれて」
タプリス「いえいえ、福引きで当たっちゃっただけですから」
タプリス「き、気にしないでください!」
タプリス(それにしても、天使石……効果抜群です!)
タプリス(性格や容姿さえも、これは完全に……)
タプリス(天使学校時代の天真先輩、そのものですよ!)
タプリス(本当にありがとうございます、白羽先輩!)
ガヴリール「タプリス? どうかしましたか?」ズイッ
タプリス(せ、先輩が近っ、近いです!)
タプリス「い、いえ! と、とりあえず、中に入りましょうか」
-誕生日前日 温泉旅館前-
タプリス「ここが、わたしたちが泊まる旅館みたいですね」
ガヴリール「素敵な建物ですね。今から楽しみです」
タプリス「えへへ、そうですね」
ガヴリール「本当にありがとうね、タプリス。今日は私を誘ってくれて」
タプリス「いえいえ、福引きで当たっちゃっただけですから」
タプリス「き、気にしないでください!」
タプリス(それにしても、天使石……効果抜群です!)
タプリス(性格や容姿さえも、これは完全に……)
タプリス(天使学校時代の天真先輩、そのものですよ!)
タプリス(本当にありがとうございます、白羽先輩!)
ガヴリール「タプリス? どうかしましたか?」ズイッ
タプリス(せ、先輩が近っ、近いです!)
タプリス「い、いえ! と、とりあえず、中に入りましょうか」
29:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:42:52.041 :qHWXostz0.net
-旅館内 フロント-
ガヴリール「では、チェックインしてきますね」
タプリス「あ、はい。わたしも一緒に」
受付「こちらにサインをお願いします」
ガヴリール「はい」
受付「天真様、ですね。かしこまりました」
仲居「お部屋までお荷物お持ちします、天真様」
タプリス「あ、えっと……よ、よろしくお願いします」
仲居「はい」ニコッ
タプリス(今の人、わたしのこと、天真様って呼んでた)
タプリス(天真様、天真……かぁ)
タプリス(天真……タプリス・シュガーベル……)
タプリス(なんちゃって)
タプリス「……えへへ」
ガヴリール「ふふっ、タプリス嬉しそうですね。何かありましたか?」
タプリス「い、いえ! なんでもないです!」
-旅館内 フロント-
ガヴリール「では、チェックインしてきますね」
タプリス「あ、はい。わたしも一緒に」
受付「こちらにサインをお願いします」
ガヴリール「はい」
受付「天真様、ですね。かしこまりました」
仲居「お部屋までお荷物お持ちします、天真様」
タプリス「あ、えっと……よ、よろしくお願いします」
仲居「はい」ニコッ
タプリス(今の人、わたしのこと、天真様って呼んでた)
タプリス(天真様、天真……かぁ)
タプリス(天真……タプリス・シュガーベル……)
タプリス(なんちゃって)
タプリス「……えへへ」
ガヴリール「ふふっ、タプリス嬉しそうですね。何かありましたか?」
タプリス「い、いえ! なんでもないです!」
32:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:46:08.019 :qHWXostz0.net
ガヴリール「そう? そんなお顔には見えませんでしたけど」
タプリス「えっと……他の人たちから見て」
タプリス「わたしたち二人って、どう見えてるのかなぁって」
ガヴリール「そうですね……仲の良い姉妹、だったりして」
タプリス「あはは、やっぱりそうですよね」
ガヴリール「でもそれだと……私の方が妹にしか見えませんね」
タプリス「せ、先輩が妹ですか……」
ガヴリール「そうだ、良いこと思いつきました」
ガヴリール「今日一日、それで過ごしてみませんか?」
ガヴリール「私が妹で、タプリスがお姉ちゃん」
タプリス「わ、わたしが先輩のお姉ちゃんですか?」
ガヴリール「そうですよ、タプリスお姉ちゃんっ」
タプリス「かはっ!」
タプリス(うっ、破壊力抜群です……かわいすぎます)
ガヴリール「ほら、お姉ちゃんも私のこと呼んでみて」
タプリス「えっと、なんという風に……」
ガヴリール「それは、ガヴリールって」
タプリス「そ、そんな無理です、絶対無理です! 恐れ多いです!」
ガヴリール「いいじゃないですか。私たち二人しかいないんですし」
ガヴリール「そう? そんなお顔には見えませんでしたけど」
タプリス「えっと……他の人たちから見て」
タプリス「わたしたち二人って、どう見えてるのかなぁって」
ガヴリール「そうですね……仲の良い姉妹、だったりして」
タプリス「あはは、やっぱりそうですよね」
ガヴリール「でもそれだと……私の方が妹にしか見えませんね」
タプリス「せ、先輩が妹ですか……」
ガヴリール「そうだ、良いこと思いつきました」
ガヴリール「今日一日、それで過ごしてみませんか?」
ガヴリール「私が妹で、タプリスがお姉ちゃん」
タプリス「わ、わたしが先輩のお姉ちゃんですか?」
ガヴリール「そうですよ、タプリスお姉ちゃんっ」
タプリス「かはっ!」
タプリス(うっ、破壊力抜群です……かわいすぎます)
ガヴリール「ほら、お姉ちゃんも私のこと呼んでみて」
タプリス「えっと、なんという風に……」
ガヴリール「それは、ガヴリールって」
タプリス「そ、そんな無理です、絶対無理です! 恐れ多いです!」
ガヴリール「いいじゃないですか。私たち二人しかいないんですし」
33:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:49:49.530 :qHWXostz0.net
タプリス「それに先輩には、ゼルエルさんがいるじゃないですか」
ガヴリール「確かに、ゼルエル姉さんは天使としても素晴らしい方で」
ガヴリール「尊敬していますし、自慢の姉ですが……」
ガヴリール「実はあまり、甘えさせてもらったことがないんです」
タプリス「そ、そうだったんですか……」
ガヴリール「その点、タプリスがお姉ちゃんだったら、思いきり甘えることができます」
ガヴリール「ですから、私の長年の夢を叶えてくれませんか?」
タプリス(うぅ、覚悟を決めるしかありませんね……)
ガヴリール「ほら、早く早く」
タプリス「ガ、ガ、ガヴ……」
タプリス「……ガヴリール」カァァ
ガヴリール「はいっ、お姉ちゃんっ」
ぎゅぅぅ
タプリス(はぅっ、抱きつかれちゃってますぅぅ……)
タプリス(せ、先輩がまさか、こんなに積極的な方だったなんて……)
タプリス(いえ、嬉しいですが、死ぬほど嬉しいですが!)
タプリス「で、でもここまでで勘弁してください、お願いします……」
ガヴリール「そうですか……残念です」
ガヴリール「では、また今度ですね」ニコッ
タプリス「あはは……」
タプリス「それに先輩には、ゼルエルさんがいるじゃないですか」
ガヴリール「確かに、ゼルエル姉さんは天使としても素晴らしい方で」
ガヴリール「尊敬していますし、自慢の姉ですが……」
ガヴリール「実はあまり、甘えさせてもらったことがないんです」
タプリス「そ、そうだったんですか……」
ガヴリール「その点、タプリスがお姉ちゃんだったら、思いきり甘えることができます」
ガヴリール「ですから、私の長年の夢を叶えてくれませんか?」
タプリス(うぅ、覚悟を決めるしかありませんね……)
ガヴリール「ほら、早く早く」
タプリス「ガ、ガ、ガヴ……」
タプリス「……ガヴリール」カァァ
ガヴリール「はいっ、お姉ちゃんっ」
ぎゅぅぅ
タプリス(はぅっ、抱きつかれちゃってますぅぅ……)
タプリス(せ、先輩がまさか、こんなに積極的な方だったなんて……)
タプリス(いえ、嬉しいですが、死ぬほど嬉しいですが!)
タプリス「で、でもここまでで勘弁してください、お願いします……」
ガヴリール「そうですか……残念です」
ガヴリール「では、また今度ですね」ニコッ
タプリス「あはは……」
34:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:52:39.354 :qHWXostz0.net
-客室-
タプリス「わっ、すごい豪華な和室ですね……」
ガヴリール「本当ですね。あ、見てください、タプリス。窓からの景色が」
タプリス「わぁ……湖に太陽の光が反射して、きらきらしてます」
ガヴリール「ええ、すごく綺麗……」
タプリス(あ、先輩の瞳も光を反射してて、とても綺麗……)
ガヴリール「タプリス? 私の顔に何かついていますか?」
タプリス「あ、いえ、その……先輩の目もきらきらしてて、綺麗だなぁって」
ガヴリール「そうですか、では……」スッ
タプリス「えっ」
ガヴリール「ずっと……見ていてくれても、いいんですよ?」
タプリス「それは……その……は、恥ずかしいといいますか……」
ガヴリール「その間、私もタプリスのこと、見てますから」
タプリス「うぅぅ……」カァァ
ガヴリール「ふふっ、かわいい。あ、今、お茶いれますね」
タプリス「あ、わたしがやりますよ!」
ガヴリール「いいんですよ、タプリスは座っていてください」
タプリス「は、はい。えと、ありがとうございます……」
-客室-
タプリス「わっ、すごい豪華な和室ですね……」
ガヴリール「本当ですね。あ、見てください、タプリス。窓からの景色が」
タプリス「わぁ……湖に太陽の光が反射して、きらきらしてます」
ガヴリール「ええ、すごく綺麗……」
タプリス(あ、先輩の瞳も光を反射してて、とても綺麗……)
ガヴリール「タプリス? 私の顔に何かついていますか?」
タプリス「あ、いえ、その……先輩の目もきらきらしてて、綺麗だなぁって」
ガヴリール「そうですか、では……」スッ
タプリス「えっ」
ガヴリール「ずっと……見ていてくれても、いいんですよ?」
タプリス「それは……その……は、恥ずかしいといいますか……」
ガヴリール「その間、私もタプリスのこと、見てますから」
タプリス「うぅぅ……」カァァ
ガヴリール「ふふっ、かわいい。あ、今、お茶いれますね」
タプリス「あ、わたしがやりますよ!」
ガヴリール「いいんですよ、タプリスは座っていてください」
タプリス「は、はい。えと、ありがとうございます……」
35:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:56:09.116 :qHWXostz0.net
タプリス「はぁ……それにしても和室は落ち着きますね」ズズッ
ガヴリール「そうですね。のんびりするには、とても良い場所です」
タプリス「ずっとこうしていたいです……」
ガヴリール「ええ、わかります……」
タプリス「……あれ、わたしたち、何をしに来たんでしたっけ」
ガヴリール「それは……」
タプリス・ガヴリール「あ」
-大浴場-
タプリス「うわぁ、すごい大きなお風呂。しかも、ほとんど貸し切りですね」
タプリス(それにしても、先輩とお風呂だなんて、ちょっと恥ずかしい……です)
ガヴリール「……」ジトー
タプリス「え、どうしましたか先輩、そんなにわたしの方を見て……」
ガヴリール「知りませんっ」
タプリス「えっ、えっ?」
ガヴリール「ほら、それよりも。せっかくですから、洗ってあげますね」
タプリス「え、先輩!? そ、そんなに引っ張らないでくださいっ」
タプリス「はぁ……それにしても和室は落ち着きますね」ズズッ
ガヴリール「そうですね。のんびりするには、とても良い場所です」
タプリス「ずっとこうしていたいです……」
ガヴリール「ええ、わかります……」
タプリス「……あれ、わたしたち、何をしに来たんでしたっけ」
ガヴリール「それは……」
タプリス・ガヴリール「あ」
-大浴場-
タプリス「うわぁ、すごい大きなお風呂。しかも、ほとんど貸し切りですね」
タプリス(それにしても、先輩とお風呂だなんて、ちょっと恥ずかしい……です)
ガヴリール「……」ジトー
タプリス「え、どうしましたか先輩、そんなにわたしの方を見て……」
ガヴリール「知りませんっ」
タプリス「えっ、えっ?」
ガヴリール「ほら、それよりも。せっかくですから、洗ってあげますね」
タプリス「え、先輩!? そ、そんなに引っ張らないでくださいっ」
39:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 21:58:58.299 :qHWXostz0.net
ガヴリール「お客様、おかゆいところはございませんか?」
タプリス「あ、はぁい、気持ちいいです……」
ガヴリール「よかった。こうやって一度、髪を洗ってみたかったの」
タプリス「あははっ、わかります。あ、終わったら、交代してくださいね」
タプリス「わたしも先輩の髪、洗ってみたいです」
ガヴリール「ふふっ、ありがとう、タプリス」
タプリス「はぁ……露天風呂、最高ですねぇ……」
ガヴリール「なんといいますか、顔だけが外気に触れる感覚って」
ガヴリール「とても新鮮ですよね」
タプリス「あ、わかります、それ……露天風呂ならでは、ですよね」
ガヴリール「うーん、それにしても……」ズイッ
タプリス「せ、先輩?」
ガヴリール「ふふっ、タプリスの肌、もちもちしてますね」プニプニ
タプリス「ひゃぅ! も、もう先輩ったら……二の腕、突っつかないでくださいぃ」
タプリス「少し気にしてるんですから……」
ガヴリール「そんな、気にすることないと思いますよ」
タプリス「では、わたしも……反撃ですっ」プニプニ
ガヴリール「あははっ、タプリス。くすぐったいったら」プニプニ
タプリス「先輩だって……あははっ、くすぐったいですぅ……」
ガヴリール「お客様、おかゆいところはございませんか?」
タプリス「あ、はぁい、気持ちいいです……」
ガヴリール「よかった。こうやって一度、髪を洗ってみたかったの」
タプリス「あははっ、わかります。あ、終わったら、交代してくださいね」
タプリス「わたしも先輩の髪、洗ってみたいです」
ガヴリール「ふふっ、ありがとう、タプリス」
タプリス「はぁ……露天風呂、最高ですねぇ……」
ガヴリール「なんといいますか、顔だけが外気に触れる感覚って」
ガヴリール「とても新鮮ですよね」
タプリス「あ、わかります、それ……露天風呂ならでは、ですよね」
ガヴリール「うーん、それにしても……」ズイッ
タプリス「せ、先輩?」
ガヴリール「ふふっ、タプリスの肌、もちもちしてますね」プニプニ
タプリス「ひゃぅ! も、もう先輩ったら……二の腕、突っつかないでくださいぃ」
タプリス「少し気にしてるんですから……」
ガヴリール「そんな、気にすることないと思いますよ」
タプリス「では、わたしも……反撃ですっ」プニプニ
ガヴリール「あははっ、タプリス。くすぐったいったら」プニプニ
タプリス「先輩だって……あははっ、くすぐったいですぅ……」
42:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 22:01:46.763 :qHWXostz0.net
-脱衣所-
タプリス「はぁはぁ……ちょっとのぼせちゃいましたね」
ガヴリール「……タプリスがあんなに、はしゃいじゃうから」
タプリス「えぇー、先輩が最初に突っついてきたんですよっ」
ガヴリール「でも、その後はタプリスの方が多かったですっ」
タプリス「……ぷふっ」
ガヴリール「あはははっ」
ガヴリール「あぁ、笑ったらまた、体が熱くなってきましたね」
ガヴリール「少しだけ涼みに、外に出ませんか?」
タプリス「あ、いいですね、行きたいです!」
-湖畔-
タプリス「風がほんのり吹いていて、涼しくて気持ちいいです……」
ガヴリール「ほんとですね、体を冷ますにはちょうどいいかな」
タプリス「逆に寒くないですか? 大丈夫です?」
ガヴリール「ええ、大丈夫。ありがとうね」
タプリス「あ、向こうに手すりがありますね。湖の近くまで行けるみたいです」
ガヴリール「では、行ってみましょうか」
-脱衣所-
タプリス「はぁはぁ……ちょっとのぼせちゃいましたね」
ガヴリール「……タプリスがあんなに、はしゃいじゃうから」
タプリス「えぇー、先輩が最初に突っついてきたんですよっ」
ガヴリール「でも、その後はタプリスの方が多かったですっ」
タプリス「……ぷふっ」
ガヴリール「あはははっ」
ガヴリール「あぁ、笑ったらまた、体が熱くなってきましたね」
ガヴリール「少しだけ涼みに、外に出ませんか?」
タプリス「あ、いいですね、行きたいです!」
-湖畔-
タプリス「風がほんのり吹いていて、涼しくて気持ちいいです……」
ガヴリール「ほんとですね、体を冷ますにはちょうどいいかな」
タプリス「逆に寒くないですか? 大丈夫です?」
ガヴリール「ええ、大丈夫。ありがとうね」
タプリス「あ、向こうに手すりがありますね。湖の近くまで行けるみたいです」
ガヴリール「では、行ってみましょうか」
43:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 22:04:11.189 :qHWXostz0.net
タプリス「ちょうど夕焼け時ですね、綺麗……」
ガヴリール「本当ね……夕日が湖面に沈んでいく……」
タプリス「ずっと見ていたく、なっちゃいます」
ガヴリール「ええ……でも、もし夕日をずっと見ることができたとしたら」
ガヴリール「こんな感動は生まれないと思わない?」
タプリス「えっ」
ガヴリール「夕日は沈んで、やがて見えなくなってしまうからこそ」
ガヴリール「こんなにも貴重で、綺麗だと、感じるのだと思うの」
タプリス「そうですね……こんなに楽しい時間も終わりがくるからこそ」
タプリス「本当に素敵な思い出になるんですね」
ガヴリール「うん……」
ぎゅっ
タプリス「あっ……」
ガヴリール「……私もそう思う」
タプリス「……」
ガヴリール「タプリス」
タプリス「なんですか?」
ガヴリール「私をここに連れてきてくれて、ありがとうね」
タプリス「……わたしの方こそ、一緒にここまで来ていただいて」
タプリス「ありがとうございます、先輩」
タプリス「ちょうど夕焼け時ですね、綺麗……」
ガヴリール「本当ね……夕日が湖面に沈んでいく……」
タプリス「ずっと見ていたく、なっちゃいます」
ガヴリール「ええ……でも、もし夕日をずっと見ることができたとしたら」
ガヴリール「こんな感動は生まれないと思わない?」
タプリス「えっ」
ガヴリール「夕日は沈んで、やがて見えなくなってしまうからこそ」
ガヴリール「こんなにも貴重で、綺麗だと、感じるのだと思うの」
タプリス「そうですね……こんなに楽しい時間も終わりがくるからこそ」
タプリス「本当に素敵な思い出になるんですね」
ガヴリール「うん……」
ぎゅっ
タプリス「あっ……」
ガヴリール「……私もそう思う」
タプリス「……」
ガヴリール「タプリス」
タプリス「なんですか?」
ガヴリール「私をここに連れてきてくれて、ありがとうね」
タプリス「……わたしの方こそ、一緒にここまで来ていただいて」
タプリス「ありがとうございます、先輩」
45:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 22:07:37.439 :qHWXostz0.net
-客室-
タプリス「夜ごはん、ほんとにおいしかったですね」
ガヴリール「ええ、あそこまで手が込んでるとは思いませんでした」
タプリス「あ、部屋にお布団が敷かれてるみたい……ですけど」
ガヴリール「あら?」
タプリス「一組、しかありませんね。仲居さん間違えたのでしょうか」
ガヴリール「でも枕は二つありますよ」
タプリス「わ、わたし、聞いてきます」
ガヴリール「あ、待ってください」
タプリス「どうしました?」
ガヴリール「仲居さんもお忙しいでしょうし、私はこのままでも構いませんよ」
-客室-
タプリス「夜ごはん、ほんとにおいしかったですね」
ガヴリール「ええ、あそこまで手が込んでるとは思いませんでした」
タプリス「あ、部屋にお布団が敷かれてるみたい……ですけど」
ガヴリール「あら?」
タプリス「一組、しかありませんね。仲居さん間違えたのでしょうか」
ガヴリール「でも枕は二つありますよ」
タプリス「わ、わたし、聞いてきます」
ガヴリール「あ、待ってください」
タプリス「どうしました?」
ガヴリール「仲居さんもお忙しいでしょうし、私はこのままでも構いませんよ」
47:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 22:13:04.776 :qHWXostz0.net
タプリス「え、えっと……それってつまり……」
タプリス「わたしと先輩が、一緒のお布団で寝るってことです……よね?」
タプリス「わ、わたし……そんなに寝相に自信はありませんし、その……」
タプリス「先輩にご迷惑をかけちゃうかもしれません」
ガヴリール「タプリスが嫌でしたら、とめませんが……」
タプリス「あぅぅ……」カァァ
ガヴリール「どうします?」
タプリス「で、でしたら……、一緒で、よ、よろしくお願いします……」
ガヴリール「ふふっ、わかりました」
ガヴリール「でも、さすがにまだ寝ないですよね?」
タプリス「えっ、あ、はい」
ガヴリール「タプリスとお話したいことが山ほどあるんですから」
タプリス「えへへ、わたしもですっ」
タプリス「え、えっと……それってつまり……」
タプリス「わたしと先輩が、一緒のお布団で寝るってことです……よね?」
タプリス「わ、わたし……そんなに寝相に自信はありませんし、その……」
タプリス「先輩にご迷惑をかけちゃうかもしれません」
ガヴリール「タプリスが嫌でしたら、とめませんが……」
タプリス「あぅぅ……」カァァ
ガヴリール「どうします?」
タプリス「で、でしたら……、一緒で、よ、よろしくお願いします……」
ガヴリール「ふふっ、わかりました」
ガヴリール「でも、さすがにまだ寝ないですよね?」
タプリス「えっ、あ、はい」
ガヴリール「タプリスとお話したいことが山ほどあるんですから」
タプリス「えへへ、わたしもですっ」
48:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 22:16:45.138 :qHWXostz0.net
-深夜 客室-
タプリス(そろそろ、かな……)
タプリス「せ、先輩。実はですね……」
ガヴリール「どうしました?」
タプリス「この辺りって、街の明かりが少ないので、星がよく見えるんです」
タプリス「もし良かったら、屋上へ行って見てみませんか?」
ガヴリール「それは良いですね、行きましょうか」
-屋上-
ガヴリール「すごい! タプリス、見てっ! 満天の星空!」
タプリス「せ、先輩。足元は暗いですから、気をつけてくださいね」
ガヴリール「ふふっ、はーい。でも、本当に綺麗ね……」
ガヴリール「タプリスが提案してくれて、本当によかった」
ガヴリール「こんなにも素敵な眺めを、見ることができたんだもの」
タプリス「気に入ってもらえて、よかったです、先輩」
ガヴリール「えっ……タプリス?」
タプリス「今、0時になりました」
タプリス「天真先輩、誕生日おめでとうございます」
-深夜 客室-
タプリス(そろそろ、かな……)
タプリス「せ、先輩。実はですね……」
ガヴリール「どうしました?」
タプリス「この辺りって、街の明かりが少ないので、星がよく見えるんです」
タプリス「もし良かったら、屋上へ行って見てみませんか?」
ガヴリール「それは良いですね、行きましょうか」
-屋上-
ガヴリール「すごい! タプリス、見てっ! 満天の星空!」
タプリス「せ、先輩。足元は暗いですから、気をつけてくださいね」
ガヴリール「ふふっ、はーい。でも、本当に綺麗ね……」
ガヴリール「タプリスが提案してくれて、本当によかった」
ガヴリール「こんなにも素敵な眺めを、見ることができたんだもの」
タプリス「気に入ってもらえて、よかったです、先輩」
ガヴリール「えっ……タプリス?」
タプリス「今、0時になりました」
タプリス「天真先輩、誕生日おめでとうございます」
53:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 22:54:34.165 :SSsKJ0E00.net
ガヴリール「誕生日って……あっ……」
タプリス「ごめんなさい、先輩。誕生日に何をあげたら喜んでもらえるか」
タプリス「これでもずっとずっと考えてたんですけど」
タプリス「全然思いつかなくて……」
タプリス「だからこれが……この星空が、わたしからのプレゼントです」
タプリス「受け取って、もらえませんか?」
ガヴリール「タプリス……」
タプリス「せ、先輩? ど、どうして泣いて……」
ガヴリール「……嬉しい」
タプリス「えっ」
ぎゅぅ
ガヴリール「嬉しい、本当に嬉しい……こんなに……」
ガヴリール「こんなに、素敵なプレゼントは生まれて初めて」
タプリス「……そんな、大げさですよ」
ガヴリール「だって、タプリスが私のために、ここまで考えてくれたんだもの」
ガヴリール「嬉しくないはずが、ないじゃない……」
タプリス「先輩……」
ガヴリール「ねぇ、タプリス。何かしてほしいことはある?」
タプリス「えっ」
ガヴリール「タプリスに何か、してあげたいの」
タプリス「そうですね、でしたら……」
タプリス「ベンチに座って、二人でゆっくり星を眺めませんか?」
ガヴリール「誕生日って……あっ……」
タプリス「ごめんなさい、先輩。誕生日に何をあげたら喜んでもらえるか」
タプリス「これでもずっとずっと考えてたんですけど」
タプリス「全然思いつかなくて……」
タプリス「だからこれが……この星空が、わたしからのプレゼントです」
タプリス「受け取って、もらえませんか?」
ガヴリール「タプリス……」
タプリス「せ、先輩? ど、どうして泣いて……」
ガヴリール「……嬉しい」
タプリス「えっ」
ぎゅぅ
ガヴリール「嬉しい、本当に嬉しい……こんなに……」
ガヴリール「こんなに、素敵なプレゼントは生まれて初めて」
タプリス「……そんな、大げさですよ」
ガヴリール「だって、タプリスが私のために、ここまで考えてくれたんだもの」
ガヴリール「嬉しくないはずが、ないじゃない……」
タプリス「先輩……」
ガヴリール「ねぇ、タプリス。何かしてほしいことはある?」
タプリス「えっ」
ガヴリール「タプリスに何か、してあげたいの」
タプリス「そうですね、でしたら……」
タプリス「ベンチに座って、二人でゆっくり星を眺めませんか?」
55:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 22:57:38.256 :SSsKJ0E00.net
ガヴリール「なんだか、こんなにも沢山の星に囲まれていると」
ガヴリール「私たちの方が、星々に見つめられているみたい」
タプリス「そ、それは……ちょっと恥ずかしいです」
ガヴリール「大丈夫、私がついているから」
タプリス「えへへ……はい」
タプリス「誰よりも早く……おめでとうって言えてよかった」
タプリス「先輩が生まれてきてくれて……」
タプリス「わたしと出会ってくれて、本当によかった」
ガヴリール「……」
ぎゅぅ
タプリス「先輩?」
ガヴリール「……私も、あなたと出会えて、本当に良かった」
ガヴリール「ねぇ、タプリス」
タプリス「なんですか?」
ガヴリール「今夜は月は出ていないけれど」
ガヴリール「星がとても……綺麗ですね」
タプリス「えっ……あ、はい、そうですね」
ガヴリール「……ふふっ」
タプリス「どうしました?」
ガヴリール「……なんでもありませんよ」
ガヴリール「ありがとうね、タプリス。また二人で一緒に、来ましょうね」
タプリス「……はい、先輩」
ガヴリール「なんだか、こんなにも沢山の星に囲まれていると」
ガヴリール「私たちの方が、星々に見つめられているみたい」
タプリス「そ、それは……ちょっと恥ずかしいです」
ガヴリール「大丈夫、私がついているから」
タプリス「えへへ……はい」
タプリス「誰よりも早く……おめでとうって言えてよかった」
タプリス「先輩が生まれてきてくれて……」
タプリス「わたしと出会ってくれて、本当によかった」
ガヴリール「……」
ぎゅぅ
タプリス「先輩?」
ガヴリール「……私も、あなたと出会えて、本当に良かった」
ガヴリール「ねぇ、タプリス」
タプリス「なんですか?」
ガヴリール「今夜は月は出ていないけれど」
ガヴリール「星がとても……綺麗ですね」
タプリス「えっ……あ、はい、そうですね」
ガヴリール「……ふふっ」
タプリス「どうしました?」
ガヴリール「……なんでもありませんよ」
ガヴリール「ありがとうね、タプリス。また二人で一緒に、来ましょうね」
タプリス「……はい、先輩」
56:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 23:00:34.220 :SSsKJ0E00.net
-帰りの電車の中-
ガヴリール「すぅ……すぅ……」
タプリス(先輩、寝ちゃってます……かわいいです)
タプリス(いろいろドタバタしましたが、成功、でいいですよね)
タプリス(ああでも、先輩を元に戻す必要は、本当にあるのでしょうか)
タプリス(このままの先輩の方が、良いのではないでしょうか)
タプリス(……)
タプリス(……いえ、やっぱりダメですね)
タプリス(帰ったらみなさんが……待っているんですから)
タプリス(いつもの天真先輩を、待っているんですから)
タプリス(先輩、最高の思い出をありがとうございました)
タプリス(またいつか……お会いしましょう)
ゴツンッ
おしまい
-帰りの電車の中-
ガヴリール「すぅ……すぅ……」
タプリス(先輩、寝ちゃってます……かわいいです)
タプリス(いろいろドタバタしましたが、成功、でいいですよね)
タプリス(ああでも、先輩を元に戻す必要は、本当にあるのでしょうか)
タプリス(このままの先輩の方が、良いのではないでしょうか)
タプリス(……)
タプリス(……いえ、やっぱりダメですね)
タプリス(帰ったらみなさんが……待っているんですから)
タプリス(いつもの天真先輩を、待っているんですから)
タプリス(先輩、最高の思い出をありがとうございました)
タプリス(またいつか……お会いしましょう)
ゴツンッ
おしまい
61:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 23:10:27.269 :VfVA6mrX0.net
乙乙
65:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/04/20(木) 23:32:28.127 :fd6iBpKU0.net
面白かった
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