1:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 21:36:26.359 :SrWYkCHa0.net
喪黒「私の名は喪黒福造、人呼んで笑ゥせぇるすまん」
喪黒「ただのセールスマンじゃございません」
喪黒「私の取り扱う品物は心……人間のココロでございます」
喪黒「この世は老いも若きも男も女も、心の寂しい人ばかり」
喪黒「そんな皆さんの心のスキマをお埋めいたします」
喪黒「いいえ、お金は一銭も頂きません」
喪黒「お客様が満足されたら、それがなによりの報酬でございます」
喪黒「さて、今日のお客様は……」
磯野波平(54) サラリーマン
オーッホッホッホッホ……
喪黒「私の名は喪黒福造、人呼んで笑ゥせぇるすまん」
喪黒「ただのセールスマンじゃございません」
喪黒「私の取り扱う品物は心……人間のココロでございます」
喪黒「この世は老いも若きも男も女も、心の寂しい人ばかり」
喪黒「そんな皆さんの心のスキマをお埋めいたします」
喪黒「いいえ、お金は一銭も頂きません」
喪黒「お客様が満足されたら、それがなによりの報酬でございます」
喪黒「さて、今日のお客様は……」
磯野波平(54) サラリーマン
オーッホッホッホッホ……
【画像】主婦「マジで旦那ぶっ殺すぞおいこらクソオスが」
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4:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 21:39:17.355 :SrWYkCHa0.net
―磯野家―
テレビ『今日の降水確率は50%です……』
フネ「あらま、お父さん傘はどうしますか?」
波平「いらんよ。雨が降ったら、どこかで雨宿りするとしよう」
カツオ「それにお父さんならすぐ雨に気づけるもんね」
波平「ん? どうしてだ?」
カツオ「だってお父さんの頭なら、雨粒が当たればすぐに分かるじゃない!」
フネ「カツオ!」
波平「この……バッカモン!!!」
―磯野家―
テレビ『今日の降水確率は50%です……』
フネ「あらま、お父さん傘はどうしますか?」
波平「いらんよ。雨が降ったら、どこかで雨宿りするとしよう」
カツオ「それにお父さんならすぐ雨に気づけるもんね」
波平「ん? どうしてだ?」
カツオ「だってお父さんの頭なら、雨粒が当たればすぐに分かるじゃない!」
フネ「カツオ!」
波平「この……バッカモン!!!」
6:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 21:40:25.364 :by4bt7pQ0.net
カツオが言うのか・・・
8:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 21:42:00.850 :SrWYkCHa0.net
会社帰り――
波平「……今朝のワシはどうかしておったな」
波平「あれしきのことで、あんな怒鳴り声をあげてしまうとは……」
波平「こういう日は、まっすぐ家に帰るのはどうも気が引けてしまう」
波平「どれ……一杯飲んでいくか」
会社帰り――
波平「……今朝のワシはどうかしておったな」
波平「あれしきのことで、あんな怒鳴り声をあげてしまうとは……」
波平「こういう日は、まっすぐ家に帰るのはどうも気が引けてしまう」
波平「どれ……一杯飲んでいくか」
14:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 21:45:35.020 :SrWYkCHa0.net
ワイワイ… ガヤガヤ…
波平「う~む、どこも混んどるなぁ……」
喪黒「こんばんは」ヌゥッ
波平「うわっ!? な、なんですかあなたは……!?」
喪黒「今夜はまっすぐ家に帰るのもなんだから、居酒屋で一杯飲もうとしたら」
喪黒「どの店も満員でこりゃ参った……といったところですかな?」
波平「……おっしゃる通りです。よく分かりましたな」
喪黒「なぜ分かったかというと、私もあぶれてしまったからですよ」
喪黒「どうでしょ? あぶれてしまった者同士、場所を移して一杯やりませんか」
波平「は、はぁ……」
波平(ま、たまにはこういうのもよかろう)
ワイワイ… ガヤガヤ…
波平「う~む、どこも混んどるなぁ……」
喪黒「こんばんは」ヌゥッ
波平「うわっ!? な、なんですかあなたは……!?」
喪黒「今夜はまっすぐ家に帰るのもなんだから、居酒屋で一杯飲もうとしたら」
喪黒「どの店も満員でこりゃ参った……といったところですかな?」
波平「……おっしゃる通りです。よく分かりましたな」
喪黒「なぜ分かったかというと、私もあぶれてしまったからですよ」
喪黒「どうでしょ? あぶれてしまった者同士、場所を移して一杯やりませんか」
波平「は、はぁ……」
波平(ま、たまにはこういうのもよかろう)
19:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 21:49:05.791 :SrWYkCHa0.net
―BAR魔の巣―
マスター「……」キュッキュッ
波平「私、恥ずかしながらこういったバーには殆ど来たことがないのですが」
波平「ここは落ち着いていて、いいところですなぁ」
喪黒「ホッホッホ、ありがとうございます」
喪黒「磯野さんこそ、どっしり貫禄があって、まさに古きよき日本男児といったお方ですなぁ」
波平「ど、どうして私の名前を!?」
喪黒「良妻賢母のお手本のような奥さんを持ち、子供や孫もみんな元気いっぱい」
喪黒「会社でも出世こそしなかったものの、周囲からは頼られ、尊敬されている」
喪黒「なにかとトラブルが起きやすいご近所との関係も良好そのもの」
喪黒「ココロにスキマなどできようがない、充実した人生を送ってらっしゃいます」
波平(なんなんだ、この人は……!?)
―BAR魔の巣―
マスター「……」キュッキュッ
波平「私、恥ずかしながらこういったバーには殆ど来たことがないのですが」
波平「ここは落ち着いていて、いいところですなぁ」
喪黒「ホッホッホ、ありがとうございます」
喪黒「磯野さんこそ、どっしり貫禄があって、まさに古きよき日本男児といったお方ですなぁ」
波平「ど、どうして私の名前を!?」
喪黒「良妻賢母のお手本のような奥さんを持ち、子供や孫もみんな元気いっぱい」
喪黒「会社でも出世こそしなかったものの、周囲からは頼られ、尊敬されている」
喪黒「なにかとトラブルが起きやすいご近所との関係も良好そのもの」
喪黒「ココロにスキマなどできようがない、充実した人生を送ってらっしゃいます」
波平(なんなんだ、この人は……!?)
21:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 21:53:07.108 :SrWYkCHa0.net
喪黒「しかぁし、そんなあなたにも一つだけ悩みがございます」
波平「悩み……? 私に悩みなんかありませんよ」
喪黒「失礼ですが……あなたはご自身の髪の毛について気にしてらっしゃるのでは?」
波平「そ、そんなことは……」
喪黒「……」ジーッ
波平「そんなことは……たしかにあります」
喪黒「しかぁし、そんなあなたにも一つだけ悩みがございます」
波平「悩み……? 私に悩みなんかありませんよ」
喪黒「失礼ですが……あなたはご自身の髪の毛について気にしてらっしゃるのでは?」
波平「そ、そんなことは……」
喪黒「……」ジーッ
波平「そんなことは……たしかにあります」
23:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 21:57:01.369 :SrWYkCHa0.net
波平「ご覧の通り、私の頭はすっかり髪が薄くなってしまいまして」
波平「もちろん、これは仕方ないことですし、自分の中で折り合いはついているはずだったのですが」
波平「今朝も、息子から髪について冗談をいわれて、ついカッとなってしまって……」
喪黒「年を取れば頭髪が薄くなるというのは当たり前のことで、別に恥ずべきことではありません」
喪黒「しかしながら、人間誰だって自分の老いや見た目が気になるのもまた事実。一種の本能です」
波平「そうかもしれませんな」
喪黒「ですからこの私が……磯野さん、あなたの髪をフサフサにしてみせましょう」
波平「ほ、本当ですか!?」
波平「――ん。ちょっと待って下さい。あなたはもしや育毛剤やカツラのセールスマンでは……」
喪黒「オーッホッホッホ……」
喪黒「たしかに私はセールスマンですが、何かを売りつけるつもりはございません」
喪黒「私、こういう者です」スッ
波平「ココロのスキマ、お埋めします……?」
喪黒「はい、わたくし、人々のココロのスキマを埋めるボランティアをしているのです」
波平「はぁ……」
波平「ご覧の通り、私の頭はすっかり髪が薄くなってしまいまして」
波平「もちろん、これは仕方ないことですし、自分の中で折り合いはついているはずだったのですが」
波平「今朝も、息子から髪について冗談をいわれて、ついカッとなってしまって……」
喪黒「年を取れば頭髪が薄くなるというのは当たり前のことで、別に恥ずべきことではありません」
喪黒「しかしながら、人間誰だって自分の老いや見た目が気になるのもまた事実。一種の本能です」
波平「そうかもしれませんな」
喪黒「ですからこの私が……磯野さん、あなたの髪をフサフサにしてみせましょう」
波平「ほ、本当ですか!?」
波平「――ん。ちょっと待って下さい。あなたはもしや育毛剤やカツラのセールスマンでは……」
喪黒「オーッホッホッホ……」
喪黒「たしかに私はセールスマンですが、何かを売りつけるつもりはございません」
喪黒「私、こういう者です」スッ
波平「ココロのスキマ、お埋めします……?」
喪黒「はい、わたくし、人々のココロのスキマを埋めるボランティアをしているのです」
波平「はぁ……」
28:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:01:54.478 :SrWYkCHa0.net
波平「しかし、私の髪をフサフサにするといってもどうやって……」
喪黒「あなたにはこの育毛剤を差し上げます」スッ
喪黒「夜寝る前にこれを頭に振りかければ、あなたの頭にたちまち髪の毛が生えることでしょう」
波平「む? やっぱり、セールスマンなのでは……」
喪黒「いいえ、お金はいただきません。タダで結構です」
波平「なんですと?」
喪黒「ただし、育毛剤をつけたら必ずこちらの補助用の液体もかけて下さい」
波平「なぜです?」
喪黒「なにしろこの育毛剤、効果がありすぎるので」
喪黒「これをかけないと髪が生えすぎて恐ろしいことになってしまうのです」
波平「ふうむ……分かりました」
波平「しかし、私の髪をフサフサにするといってもどうやって……」
喪黒「あなたにはこの育毛剤を差し上げます」スッ
喪黒「夜寝る前にこれを頭に振りかければ、あなたの頭にたちまち髪の毛が生えることでしょう」
波平「む? やっぱり、セールスマンなのでは……」
喪黒「いいえ、お金はいただきません。タダで結構です」
波平「なんですと?」
喪黒「ただし、育毛剤をつけたら必ずこちらの補助用の液体もかけて下さい」
波平「なぜです?」
喪黒「なにしろこの育毛剤、効果がありすぎるので」
喪黒「これをかけないと髪が生えすぎて恐ろしいことになってしまうのです」
波平「ふうむ……分かりました」
29:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:04:09.375 :SrWYkCHa0.net
―磯野家―
波平「ただいまー!」
フネ「お帰りなさい」
サザエ「今日は遅かったわね~」
波平「うむ、ちょっと変わった人に飲みに誘われてな」
サザエ「変わった人?」
波平「いや……なんでもない。それより、夕飯にしたいんだが」
フネ「はい、支度できてますよ」
―磯野家―
波平「ただいまー!」
フネ「お帰りなさい」
サザエ「今日は遅かったわね~」
波平「うむ、ちょっと変わった人に飲みに誘われてな」
サザエ「変わった人?」
波平「いや……なんでもない。それより、夕飯にしたいんだが」
フネ「はい、支度できてますよ」
30:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:06:19.169 :SrWYkCHa0.net
波平「……」
波平(こんな育毛剤で髪が生えてくるとは、とても信じられんが……試してみるか)
波平(まず、育毛剤を頭につけて……)ヌリヌリ…
波平(生えすぎないように、補助の液体をかける)ペチャペチャ
波平「さて、寝るとしよう」
波平「……」
波平(こんな育毛剤で髪が生えてくるとは、とても信じられんが……試してみるか)
波平(まず、育毛剤を頭につけて……)ヌリヌリ…
波平(生えすぎないように、補助の液体をかける)ペチャペチャ
波平「さて、寝るとしよう」
32:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:09:27.063 :SrWYkCHa0.net
次の日――
波平(目が覚めた……さて、頭は――)サワ…
波平「!」
波平「おお……髪が生えとる!」
波平「喪黒さんのいってたことは本当だったんだ!」
次の日――
波平(目が覚めた……さて、頭は――)サワ…
波平「!」
波平「おお……髪が生えとる!」
波平「喪黒さんのいってたことは本当だったんだ!」
33:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:12:19.352 :SrWYkCHa0.net
波平「どうだ、みんな!」
波平「ワシの髪がほんの少しだが、生えてきたぞ!」
フネ「あらまぁ」
サザエ「ホントだわ! いったいどうして!?」
波平「実は昨夜、ある人からよく効く育毛剤をもらってな。それを試してみたんだ」
マスオ「へえ~、よかったですねえ、お義父さん」
カツオ「まるで魔法みたいだ!」
ワカメ「すごーい!」
タラオ「おじいちゃん、かっこいいでーす」
波平「ありがとう、タラちゃん」
波平「どうだ、みんな!」
波平「ワシの髪がほんの少しだが、生えてきたぞ!」
フネ「あらまぁ」
サザエ「ホントだわ! いったいどうして!?」
波平「実は昨夜、ある人からよく効く育毛剤をもらってな。それを試してみたんだ」
マスオ「へえ~、よかったですねえ、お義父さん」
カツオ「まるで魔法みたいだ!」
ワカメ「すごーい!」
タラオ「おじいちゃん、かっこいいでーす」
波平「ありがとう、タラちゃん」
35:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:15:47.088 :SrWYkCHa0.net
―会社―
同僚「おや? 磯野さん、髪の毛が……」
波平「ああ、分かりますか?」
同僚「分かりますとも、いやぁ~驚きました」
波平「実は、知り合いからもらった育毛剤が効果テキメンでしてな」
同僚「なるほど、それは羨ましい」
波平(一晩でこれなのだから一週間も続ければ、若い頃のようにフサフサになるはずだ)
波平(よぉ~し、これから毎晩欠かさず育毛剤を振りかけるとしよう!)
―会社―
同僚「おや? 磯野さん、髪の毛が……」
波平「ああ、分かりますか?」
同僚「分かりますとも、いやぁ~驚きました」
波平「実は、知り合いからもらった育毛剤が効果テキメンでしてな」
同僚「なるほど、それは羨ましい」
波平(一晩でこれなのだから一週間も続ければ、若い頃のようにフサフサになるはずだ)
波平(よぉ~し、これから毎晩欠かさず育毛剤を振りかけるとしよう!)
38:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:18:35.355 :SrWYkCHa0.net
波平「……」ヌリヌリ…
波平「……」ペチャペチャ…
――
――――
波平「おお……完全に20代か30代の頃のような髪になったぞ!」フサフサ…
波平「髪が生えると、まるで体全体が若返った気分だ!」
波平「昔のように、バリバリ仕事をこなすとするか!」
波平「……」ヌリヌリ…
波平「……」ペチャペチャ…
――
――――
波平「おお……完全に20代か30代の頃のような髪になったぞ!」フサフサ…
波平「髪が生えると、まるで体全体が若返った気分だ!」
波平「昔のように、バリバリ仕事をこなすとするか!」
41:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:21:35.943 :SrWYkCHa0.net
―磯野家―
フネ「……お父さん」
波平「なんだい、母さん? もしかして、ワシの髪の毛のことか?」
フネ「はい……子供たちはみんな喜んでますけど、私はなんだか不安で……」
波平「ハッハッハ、こんな急に髪が生えてきたからか?」
フネ「ええ……髪が生えた代わりにどこか具合でも悪くなっていないかと……」
波平「心配することはない。今のところ体におかしなところはないよ」
波平「それどころか、若返ったような気さえしておるんだ」
フネ「……」
―磯野家―
フネ「……お父さん」
波平「なんだい、母さん? もしかして、ワシの髪の毛のことか?」
フネ「はい……子供たちはみんな喜んでますけど、私はなんだか不安で……」
波平「ハッハッハ、こんな急に髪が生えてきたからか?」
フネ「ええ……髪が生えた代わりにどこか具合でも悪くなっていないかと……」
波平「心配することはない。今のところ体におかしなところはないよ」
波平「それどころか、若返ったような気さえしておるんだ」
フネ「……」
45:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:25:15.763 :SrWYkCHa0.net
ある日――
波平「さて、今夜も育毛剤をつけて寝るとするか」
波平「……」ヌリヌリ…
波平(次は補助用の液体を……)
タマ「ニャ~ン」スタタッ
波平「おっとと……あっ!」
バリィンッ!
波平(しまった! ……補助液が入ったビンを落として割ってしまった!)
ある日――
波平「さて、今夜も育毛剤をつけて寝るとするか」
波平「……」ヌリヌリ…
波平(次は補助用の液体を……)
タマ「ニャ~ン」スタタッ
波平「おっとと……あっ!」
バリィンッ!
波平(しまった! ……補助液が入ったビンを落として割ってしまった!)
47:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:28:26.268 :SrWYkCHa0.net
波平(喪黒さんによると、これをつけないと恐ろしいことになる、という話だったが……)
波平(まあ、一晩ぐらいならどうってこともあるまい)
波平(明日は休日だし、あの魔の巣というバーへ喪黒さんに会いに行くのもいいかもしれん)
波平「さて、寝るとしよう」
…………
……
波平(喪黒さんによると、これをつけないと恐ろしいことになる、という話だったが……)
波平(まあ、一晩ぐらいならどうってこともあるまい)
波平(明日は休日だし、あの魔の巣というバーへ喪黒さんに会いに行くのもいいかもしれん)
波平「さて、寝るとしよう」
…………
……
48:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:30:22.580 :8oKrQm/Nr.net
wktk
49:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:31:18.053 :SrWYkCHa0.net
次の日――
波平「……」パチッ
波平(よく寝た……ところで、髪はどうなっておるかな)
波平(あれ? うまく起き上がれんぞ? どうしてだ?)グググッ…
波平(なんだ……? 頭がやけに重いぞ……!?)グググッ…
次の日――
波平「……」パチッ
波平(よく寝た……ところで、髪はどうなっておるかな)
波平(あれ? うまく起き上がれんぞ? どうしてだ?)グググッ…
波平(なんだ……? 頭がやけに重いぞ……!?)グググッ…
51:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:34:39.433 :SrWYkCHa0.net
ザワザワザワ… ニュルニュルニュル… ウゾウゾウゾ…
波平「なんだこれは!? 黒いヘビ!? ……いや」
波平「これは……ワシの髪の毛か!?」
波平(何メートルあるんだ!? たった一晩でこんなに伸びるなんて!)
ブオンブオンブオンッ ブルンブルンッ
波平「わわわっ! 髪が勝手に動き出した!」
波平「母さん、母さぁん!!!」
ザワザワザワ… ニュルニュルニュル… ウゾウゾウゾ…
波平「なんだこれは!? 黒いヘビ!? ……いや」
波平「これは……ワシの髪の毛か!?」
波平(何メートルあるんだ!? たった一晩でこんなに伸びるなんて!)
ブオンブオンブオンッ ブルンブルンッ
波平「わわわっ! 髪が勝手に動き出した!」
波平「母さん、母さぁん!!!」
53:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:37:36.917 :SrWYkCHa0.net
フネ「どうしたんです、あなた――あっ!」
ニュルニュルニュル… ブオンブオンブオンッ
波平「か、母さん……!」
波平「伸びすぎた髪の毛が……勝手に暴れとるんだ! 自分でもどうにもならん!」
ドガシャァァァァン! バリィィィィン!
フネ「すぐマスオさんを呼んできます!」
フネ「どうしたんです、あなた――あっ!」
ニュルニュルニュル… ブオンブオンブオンッ
波平「か、母さん……!」
波平「伸びすぎた髪の毛が……勝手に暴れとるんだ! 自分でもどうにもならん!」
ドガシャァァァァン! バリィィィィン!
フネ「すぐマスオさんを呼んできます!」
59:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:41:09.355 :SrWYkCHa0.net
マスオ「どうなってるんだ、これは……」
波平「マ、マスオ君!」ブオンブオンブオンッ
マスオ「お義父さん、ボクがこの髪を押さえつけます!」ガシッ
ビチビチッ ビチビチビチッ
マスオ「ぐっ……!(とてもボク一人じゃ押さえられない……!)」
カツオ「どうしたの、お父さん、マスオ兄さん? ――ああっ!」
マスオ「カツオ君、すまないけど、助けを呼んできてくれ!」ビチビチッ
カツオ「う、うん、分かった!」
カツオ「ワカメ、タラちゃん、急ごう!」
ワカメ「うん!」
タラオ「はいです!」
マスオ「どうなってるんだ、これは……」
波平「マ、マスオ君!」ブオンブオンブオンッ
マスオ「お義父さん、ボクがこの髪を押さえつけます!」ガシッ
ビチビチッ ビチビチビチッ
マスオ「ぐっ……!(とてもボク一人じゃ押さえられない……!)」
カツオ「どうしたの、お父さん、マスオ兄さん? ――ああっ!」
マスオ「カツオ君、すまないけど、助けを呼んできてくれ!」ビチビチッ
カツオ「う、うん、分かった!」
カツオ「ワカメ、タラちゃん、急ごう!」
ワカメ「うん!」
タラオ「はいです!」
63:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:44:40.091 :SrWYkCHa0.net
伊佐坂「なにやら騒がしいと思ったらそんなことが……分かった、甚六も向かわせよう!」
ノリスケ「なんだって!? おじさんの髪の毛が暴れてる!?」
三郎「得意先のピンチを放っておけないな……すぐ助けに行くよ!」
花沢父「よぉ~し、分かった! 手を貸そう!」
花沢「頑張って、父ちゃん!」
裏のおじいちゃん「そりゃ大変だ。ワシも手伝わせていただこう」
伊佐坂「なにやら騒がしいと思ったらそんなことが……分かった、甚六も向かわせよう!」
ノリスケ「なんだって!? おじさんの髪の毛が暴れてる!?」
三郎「得意先のピンチを放っておけないな……すぐ助けに行くよ!」
花沢父「よぉ~し、分かった! 手を貸そう!」
花沢「頑張って、父ちゃん!」
裏のおじいちゃん「そりゃ大変だ。ワシも手伝わせていただこう」
67:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:47:18.632 :SrWYkCHa0.net
ブオンブオンブオンッ
ドガシャァァァァァン! バリィィィィィン!
マスオ「ぐううっ……!」
サザエ「すごい力だわ……!」
ノリスケ「応援に来ましたよ!」
ノリスケ「さあみんなで、おじさんの髪の毛を押さえつけましょう!」
オーッ!!!
波平(ああ……こんなことになってしまって……本当に申し訳ない……)
ブオンブオンブオンッ
ドガシャァァァァァン! バリィィィィィン!
マスオ「ぐううっ……!」
サザエ「すごい力だわ……!」
ノリスケ「応援に来ましたよ!」
ノリスケ「さあみんなで、おじさんの髪の毛を押さえつけましょう!」
オーッ!!!
波平(ああ……こんなことになってしまって……本当に申し訳ない……)
69:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:50:25.462 :SrWYkCHa0.net
ブオンブオンッ ビチビチビチッ
ドタンバタン! ドタンバタン!
堀川「へえ~、ワカメちゃんのお父さんもヘイキチならぬカミキチが友達なんだ!」
ワカメ「堀川君、ふざけてないで、手伝ってよ!」
堀川「もちろんさ!」
ブオンブオンッ バシッ!
堀川「あうっ!」ドテッ
ブオンブオンッ ビチビチビチッ
ドタンバタン! ドタンバタン!
堀川「へえ~、ワカメちゃんのお父さんもヘイキチならぬカミキチが友達なんだ!」
ワカメ「堀川君、ふざけてないで、手伝ってよ!」
堀川「もちろんさ!」
ブオンブオンッ バシッ!
堀川「あうっ!」ドテッ
70:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:52:34.654 :XhLxH7ELK.net
なぜ堀川を呼んだ
71:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:53:17.110 :HY8p8dTdr.net
堀川wwwwww
72:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:54:29.191 :SrWYkCHa0.net
グググッ… グググッ… ビチビチッ…
甚六「あっ、ようやく動かなくなってきました!」
マスオ「よ……よし、なんとか押さえつけられたみたいだ……!」
マスオ「あとは――」
フネ「お父さん……よろしいですね?」
波平「かまわん……やってくれ! 全部剃ってしまってくれ、母さん!」
ビィィィィン… ジョリジョリジョリジョリジョリ…
…………
……
グググッ… グググッ… ビチビチッ…
甚六「あっ、ようやく動かなくなってきました!」
マスオ「よ……よし、なんとか押さえつけられたみたいだ……!」
マスオ「あとは――」
フネ「お父さん……よろしいですね?」
波平「かまわん……やってくれ! 全部剃ってしまってくれ、母さん!」
ビィィィィン… ジョリジョリジョリジョリジョリ…
…………
……
74:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 22:58:43.006 :SrWYkCHa0.net
波平「皆さん、本当にすみませんでした」ツルツルッ
波平「こんなバカげた騒ぎに巻き込んでしまって、なんとお詫びしてよいか……」
伊佐坂「いえいえ、困った時はお互い様ですから」
三郎「髪が暴れるなんてビックリでしたけど、なんとかなってよかったです」
花沢父「なにしろ、将来親戚になるかもしれない人のピンチですからなぁ~。ハッハッハ!」
花沢「もう父ちゃんったら!」
裏のおじいちゃん「磯野さんにはよくしてもらってますし、これぐらいどうってことないですわい」
ノリスケ「そうですよ、おじさん。このぐらいどうってことないですよ!」
ノリスケ「あ、でも……今度晩ご飯をご馳走してもらえたら、嬉しいな……な~んて」
タイコ「もう、あなたったら!」
アッハッハッハッハ……!
波平「皆さん、本当にすみませんでした」ツルツルッ
波平「こんなバカげた騒ぎに巻き込んでしまって、なんとお詫びしてよいか……」
伊佐坂「いえいえ、困った時はお互い様ですから」
三郎「髪が暴れるなんてビックリでしたけど、なんとかなってよかったです」
花沢父「なにしろ、将来親戚になるかもしれない人のピンチですからなぁ~。ハッハッハ!」
花沢「もう父ちゃんったら!」
裏のおじいちゃん「磯野さんにはよくしてもらってますし、これぐらいどうってことないですわい」
ノリスケ「そうですよ、おじさん。このぐらいどうってことないですよ!」
ノリスケ「あ、でも……今度晩ご飯をご馳走してもらえたら、嬉しいな……な~んて」
タイコ「もう、あなたったら!」
アッハッハッハッハ……!
79:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 23:02:33.711 :SrWYkCHa0.net
波平「みんな……すまなかった……」
波平「とんだ迷惑をかけてしまった……ワシは一家の大黒柱失格だ……」
フネ「そんなことないですよ、お父さん」
サザエ「そうよぉ~、このぐらいの大騒ぎは今までにいくらでもあったし」
マスオ「ボクとしても、いい運動ができましたよ! 近頃は運動不足でしたからねえ」
ワカメ「怖かったけど、ちょっと楽しかったもん!」
タラオ「伸びたおじいちゃんの髪の毛、すごかったですぅ~」
カツオ「……お父さん」
波平「ん?」
波平「みんな……すまなかった……」
波平「とんだ迷惑をかけてしまった……ワシは一家の大黒柱失格だ……」
フネ「そんなことないですよ、お父さん」
サザエ「そうよぉ~、このぐらいの大騒ぎは今までにいくらでもあったし」
マスオ「ボクとしても、いい運動ができましたよ! 近頃は運動不足でしたからねえ」
ワカメ「怖かったけど、ちょっと楽しかったもん!」
タラオ「伸びたおじいちゃんの髪の毛、すごかったですぅ~」
カツオ「……お父さん」
波平「ん?」
80:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 23:05:23.436 :SrWYkCHa0.net
カツオ「もしかして、お父さんが髪を生やそうとしたのは、こないだボクが変なこといったから?」
波平「!」
カツオ「……ごめんなさい」
波平「いや……お前はなにも悪くないよ。気にするな」
波平「さ、みんな……ご飯にしよう!」
はーいっ!
タマ「ニャ~ン」
喪黒「……」
カツオ「もしかして、お父さんが髪を生やそうとしたのは、こないだボクが変なこといったから?」
波平「!」
カツオ「……ごめんなさい」
波平「いや……お前はなにも悪くないよ。気にするな」
波平「さ、みんな……ご飯にしよう!」
はーいっ!
タマ「ニャ~ン」
喪黒「……」
82:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 23:07:30.355 :+knYjes7p.net
このままでは終わらない
84:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 23:09:32.070 :SrWYkCHa0.net
数日後――
喪黒「お久しぶりです、磯野さん」
波平「……あ、喪黒さん!」
喪黒「頭……すっかり寂しくなってしまいましたなぁ」
波平「これですか……ま、仕方ないことです」ツルツルッ
波平「むしろ、髪の毛が全部なくなったぐらいで済んでよかった、と感謝しなければ」
喪黒「……」
喪黒「私になにかおっしゃいたいことがあるのでは? よくもあんな薬を押し付けたな、とか」
波平「あなたとの約束を破ってしまったのは私ですからな。喪黒さんは悪くありませんよ」
波平「それにあなたのおかげで、数日間若返ったような気持ちになったのも事実ですから」
数日後――
喪黒「お久しぶりです、磯野さん」
波平「……あ、喪黒さん!」
喪黒「頭……すっかり寂しくなってしまいましたなぁ」
波平「これですか……ま、仕方ないことです」ツルツルッ
波平「むしろ、髪の毛が全部なくなったぐらいで済んでよかった、と感謝しなければ」
喪黒「……」
喪黒「私になにかおっしゃいたいことがあるのでは? よくもあんな薬を押し付けたな、とか」
波平「あなたとの約束を破ってしまったのは私ですからな。喪黒さんは悪くありませんよ」
波平「それにあなたのおかげで、数日間若返ったような気持ちになったのも事実ですから」
87:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 23:12:39.442 :SrWYkCHa0.net
喪黒「磯野さん、あなたは実にいさぎよい方ですな。本当に今時珍しい方です」
波平「ハハハ、おだてすぎですよ」
喪黒「しかし、そんな磯野さんをこのままにしておくというのは、私の気が済みません」
喪黒「というわけで、ここは私からも一つ……アフターケアをさせて下さい」
波平「……へ?」
喪黒「ドーン!!!」
波平「うわぁぁぁ~~~~~~!!?」
喪黒「磯野さん、あなたは実にいさぎよい方ですな。本当に今時珍しい方です」
波平「ハハハ、おだてすぎですよ」
喪黒「しかし、そんな磯野さんをこのままにしておくというのは、私の気が済みません」
喪黒「というわけで、ここは私からも一つ……アフターケアをさせて下さい」
波平「……へ?」
喪黒「ドーン!!!」
波平「うわぁぁぁ~~~~~~!!?」
91:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 23:16:37.986 :SrWYkCHa0.net
喪黒「鏡をごらんください」スッ
波平「……!」ムクムク…ピョコン
波平(ワシの頭のてっぺんと耳周りの髪が……前のように生えてきた……!)
波平「喪黒さん、なぜ私を助けて下さったんです?」
喪黒「久しぶりにいいものを見せてもらったお礼、とでもいっておきましょうか」
喪黒「ご家族や近所の方々が一丸となって、誰かのココロのスキマを埋めようとする光景など」
喪黒「めったに見られるものではありませんからなぁ~」
喪黒「私もついつい力を貸したくなってしまいました」
波平「はぁ……」
喪黒「では、失礼」スタスタ…
波平「……」
喪黒「鏡をごらんください」スッ
波平「……!」ムクムク…ピョコン
波平(ワシの頭のてっぺんと耳周りの髪が……前のように生えてきた……!)
波平「喪黒さん、なぜ私を助けて下さったんです?」
喪黒「久しぶりにいいものを見せてもらったお礼、とでもいっておきましょうか」
喪黒「ご家族や近所の方々が一丸となって、誰かのココロのスキマを埋めようとする光景など」
喪黒「めったに見られるものではありませんからなぁ~」
喪黒「私もついつい力を貸したくなってしまいました」
波平「はぁ……」
喪黒「では、失礼」スタスタ…
波平「……」
94:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 23:19:39.489 :SrWYkCHa0.net
―磯野家―
波平「ただいまー!」
サザエ「あ、父さん、さっき不思議なことがあったのよ」
波平「不思議なこと?」
サザエ「うん……喪黒さんって方が家にやってきて、ドーンって気合を入れたら」
サザエ「家のこないだ壊れた箇所があっという間に直っちゃったのよ~」
サザエ「あの人、凄腕の大工さんなのかしら……? とてもそうは見えなかったけど……」
波平「喪黒さんが……!?」
波平(不思議な人だ……あの人は一体何者だったんだろうか……)
―磯野家―
波平「ただいまー!」
サザエ「あ、父さん、さっき不思議なことがあったのよ」
波平「不思議なこと?」
サザエ「うん……喪黒さんって方が家にやってきて、ドーンって気合を入れたら」
サザエ「家のこないだ壊れた箇所があっという間に直っちゃったのよ~」
サザエ「あの人、凄腕の大工さんなのかしら……? とてもそうは見えなかったけど……」
波平「喪黒さんが……!?」
波平(不思議な人だ……あの人は一体何者だったんだろうか……)
97:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 23:24:11.752 :SrWYkCHa0.net
喪黒「あれほどの騒ぎを起こしたにもかかわらず、皆さんに慕われたままでいられるとは……」
喪黒「これも磯野さんが長年培ってきたご人徳というものなのでしょうか」
喪黒「なんだか、この私のココロも少し洗われたような気がいたします……なぁ~んて」
喪黒「これからも磯野さんが、あの一本の髪の毛のように、たくましい大黒柱でありますようにぃ~」
喪黒「オ~ッホッホッホッホッホ……」
おわり
喪黒「あれほどの騒ぎを起こしたにもかかわらず、皆さんに慕われたままでいられるとは……」
喪黒「これも磯野さんが長年培ってきたご人徳というものなのでしょうか」
喪黒「なんだか、この私のココロも少し洗われたような気がいたします……なぁ~んて」
喪黒「これからも磯野さんが、あの一本の髪の毛のように、たくましい大黒柱でありますようにぃ~」
喪黒「オ~ッホッホッホッホッホ……」
おわり
101:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/17(水) 23:27:23.641 :TAsltEF6r.net
よかったハッピーエンドだったか…乙
107:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/18(木) 00:03:51.052 :KhuSNqdv0.net
BAD END Route
>>38
―BAR 魔の巣―
喪黒「どうですか?その後は」
波平「見ての通りですよ!本当にありがとうございました」
喪黒「ホーッホッホッホ、満足していただけて結構です」
喪黒「やはり男性にとっても髪の毛というものは大切ですからねぇ」
波平「ええ、髪が生えたおかげで若返ったような気さえしております!」
喪黒「言いつけさえ守っていただけていればあなたの髪はいつまでも若いままいられるでしょうな」
波平「あ、その件なのですが補助用の液体の方の減りが早くて…もうしわけないのですが、もう少し分けていただけませんか?」
喪黒「いえいえ、もうそこまで髪が若返ったら育毛剤に頼らなくても毛根は定着します」
波平「ははあ、そうでしたか」
BAD END Route
>>38
―BAR 魔の巣―
喪黒「どうですか?その後は」
波平「見ての通りですよ!本当にありがとうございました」
喪黒「ホーッホッホッホ、満足していただけて結構です」
喪黒「やはり男性にとっても髪の毛というものは大切ですからねぇ」
波平「ええ、髪が生えたおかげで若返ったような気さえしております!」
喪黒「言いつけさえ守っていただけていればあなたの髪はいつまでも若いままいられるでしょうな」
波平「あ、その件なのですが補助用の液体の方の減りが早くて…もうしわけないのですが、もう少し分けていただけませんか?」
喪黒「いえいえ、もうそこまで髪が若返ったら育毛剤に頼らなくても毛根は定着します」
波平「ははあ、そうでしたか」
108:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/18(木) 00:06:14.797 :KhuSNqdv0.net
ー夜ー
波平「母さん、おやすみ」
フネ「あら?今日は育毛剤つけなくていいんですか?」
波平「うむ、ここまで生えたらもういいらしい」
フネ「さいですか」
ー夜ー
波平「母さん、おやすみ」
フネ「あら?今日は育毛剤つけなくていいんですか?」
波平「うむ、ここまで生えたらもういいらしい」
フネ「さいですか」
109:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/18(木) 00:11:31.751 :KhuSNqdv0.net
ー翌朝ー
フネ「起きてください、朝ですよ」
波平「ん?うむ…」
フネ「お父さん、枕に…」
波平「む?な、なんだこの抜け毛は!?」
フネ「お父さん、私はあなたに髪があってもなくてもついて行きますからね」
波平「うぅむ……」
プルルルル
喪黒『どうされましたか?』
波平「実は、今朝抜け毛がひどくて…やはりもう少し液を分けていただけませんか?」
喪黒『ホーッホッホッホ、心配なさらなくてもいいですよ』
喪黒『あなたの髪の毛はいま正念場にあるのです。この抜け毛を乗り切ればあなたの毛根は完全に若返りますよ』
波平「は、左様でございましたか…」
ー翌朝ー
フネ「起きてください、朝ですよ」
波平「ん?うむ…」
フネ「お父さん、枕に…」
波平「む?な、なんだこの抜け毛は!?」
フネ「お父さん、私はあなたに髪があってもなくてもついて行きますからね」
波平「うぅむ……」
プルルルル
喪黒『どうされましたか?』
波平「実は、今朝抜け毛がひどくて…やはりもう少し液を分けていただけませんか?」
喪黒『ホーッホッホッホ、心配なさらなくてもいいですよ』
喪黒『あなたの髪の毛はいま正念場にあるのです。この抜け毛を乗り切ればあなたの毛根は完全に若返りますよ』
波平「は、左様でございましたか…」
110:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/18(木) 00:14:22.796 :KhuSNqdv0.net
ー夜ー
波平「母さん、おやすみ」
フネ「今日も育毛剤はいいんですね?」
波平「うむ……」
波平「……」
波平「いや、やはりつけてこよう」
波平(少しくらいなら補助の液がなくても…)ヌリ…
ー夜ー
波平「母さん、おやすみ」
フネ「今日も育毛剤はいいんですね?」
波平「うむ……」
波平「……」
波平「いや、やはりつけてこよう」
波平(少しくらいなら補助の液がなくても…)ヌリ…
111:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/18(木) 00:17:26.867 :KhuSNqdv0.net
次の日ーー
フネ「あなた、起きてください」
波平「ん……」
鏡
波平「おお!なんだ、補助用の液がなくても大丈夫じゃないか!」フサッ
波平「今日からも念のため育毛剤を塗り続けるとするか」
波平「じゃ、行ってきます」
次の日ーー
フネ「あなた、起きてください」
波平「ん……」
鏡
波平「おお!なんだ、補助用の液がなくても大丈夫じゃないか!」フサッ
波平「今日からも念のため育毛剤を塗り続けるとするか」
波平「じゃ、行ってきます」
112:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/18(木) 00:24:22.858 :KhuSNqdv0.net
ーー会社帰り
波平「今日はまっすぐ帰るとするか」
喪黒「……」ヌッ
波平「あっ!!?」ドキッ
波平「モ、喪黒さんでしたか…その節はどうも」
喪黒「おやおや?少し髪の量が増えすぎてるようですね…?」
波平「えっ!?い、いや…毛根が若返ってくれたようで」
喪黒「磯野さん、あなた言いつけを破って育毛剤だけを塗りこみましたね!?」
波平「うっ…お恥ずかしながらその通りです…
で、でも特に異変はありませんし別にいいじゃないですか!」
喪黒「いえ!あなたは約束を破りました!それ相応の罰は受けなければなりません!!」
喪黒「ドーーン!!」
波平「うわぁぁぁぁ!!」
ーー会社帰り
波平「今日はまっすぐ帰るとするか」
喪黒「……」ヌッ
波平「あっ!!?」ドキッ
波平「モ、喪黒さんでしたか…その節はどうも」
喪黒「おやおや?少し髪の量が増えすぎてるようですね…?」
波平「えっ!?い、いや…毛根が若返ってくれたようで」
喪黒「磯野さん、あなた言いつけを破って育毛剤だけを塗りこみましたね!?」
波平「うっ…お恥ずかしながらその通りです…
で、でも特に異変はありませんし別にいいじゃないですか!」
喪黒「いえ!あなたは約束を破りました!それ相応の罰は受けなければなりません!!」
喪黒「ドーーン!!」
波平「うわぁぁぁぁ!!」
113:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/18(木) 00:32:46.174 :KhuSNqdv0.net
ニョキニョキ…ニョキ
波平「こ、これはいかん!髪がどんどん生えてきて…!!」
波平「早く家に帰らねば!」
タッタッタッ
ー磯野家ー
波平「ただいま!大変じゃ、髪が…」
フネ「あら?どなたですか?」
波平「ん?ああ、この伸びきった髪じゃわからんのも無理はない、私だ、波平だ」
フネ「ふざけないでください!」
カツオ「どうしたの?母さん
このおじさんはだれ?」
波平「バカモン!親に向かっておじさんとはなんだ!わしは波平だ」
カツオ「馬鹿いわないでよ!お父さんに髪が生えてるわけないじゃない!」
波平「なに!?」
フネ「なんだかこわいわ、カツオ、お父さん呼んでらっしゃい」
カツオ「うん!」
波平「なにを…ワシはここに」
波平(一本ハゲ)「誰ですかあなたは!」ドタドタ
波平「わ、ワシがもうひとり!?」
カツオ「あなたみたいな髪ふさふさの人がお父さんなわけないじゃないか!」
波平(一本ハゲ)「どういう意味だカツオ!」
波平(一本ハゲ)「とにかく、ここはワシの家だ!出ていってもらおう!」ビシ!ビシ!
波平「うわあぁぁぁ!!」
ニョキニョキ…ニョキ
波平「こ、これはいかん!髪がどんどん生えてきて…!!」
波平「早く家に帰らねば!」
タッタッタッ
ー磯野家ー
波平「ただいま!大変じゃ、髪が…」
フネ「あら?どなたですか?」
波平「ん?ああ、この伸びきった髪じゃわからんのも無理はない、私だ、波平だ」
フネ「ふざけないでください!」
カツオ「どうしたの?母さん
このおじさんはだれ?」
波平「バカモン!親に向かっておじさんとはなんだ!わしは波平だ」
カツオ「馬鹿いわないでよ!お父さんに髪が生えてるわけないじゃない!」
波平「なに!?」
フネ「なんだかこわいわ、カツオ、お父さん呼んでらっしゃい」
カツオ「うん!」
波平「なにを…ワシはここに」
波平(一本ハゲ)「誰ですかあなたは!」ドタドタ
波平「わ、ワシがもうひとり!?」
カツオ「あなたみたいな髪ふさふさの人がお父さんなわけないじゃないか!」
波平(一本ハゲ)「どういう意味だカツオ!」
波平(一本ハゲ)「とにかく、ここはワシの家だ!出ていってもらおう!」ビシ!ビシ!
波平「うわあぁぁぁ!!」
114:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/18(木) 00:35:37.276 :KhuSNqdv0.net
喪黒福造「女性にとって髪は命……とよく言いますが、男性にとってもプライドの証でもあります」
喪黒福造「でも、髪を得ても家庭を失ってしまってはどうしようもありませんなぁ」
喪黒福造「ホーッホッホッホッホッホッ」
おわり
喪黒福造「女性にとって髪は命……とよく言いますが、男性にとってもプライドの証でもあります」
喪黒福造「でも、髪を得ても家庭を失ってしまってはどうしようもありませんなぁ」
喪黒福造「ホーッホッホッホッホッホッ」
おわり
コメント 3
コメント一覧 (3)
結構面白かったぞ
これはなかなかしっかり出来てる方だろ
この前のけものフレンズのやつとかもっと酷かったぞー