1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/09/15(金) 22:59:36.07 :E5wlVZBi0
P「……」
奈緒「……」
P「……」
奈緒「……」
P「……失礼しましたー」
奈緒「ちょっ! 待って! 待ってって! Pさん! 今のは違うんだって!」
P「……」
奈緒「……」
P「……」
奈緒「……」
P「……失礼しましたー」
奈緒「ちょっ! 待って! 待ってって! Pさん! 今のは違うんだって!」

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2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/09/15(金) 23:00:24.51 :E5wlVZBi0
P「まあ、うん、その……かわいかったぞ!」
奈緒「あ、ありがと……って、だから違うんだって!」
P「何が違うんだよ……」
奈緒「えーと、だから、だな……い、今のは、練習というか」
P「練習? そんな仕事、予定にないが……」
奈緒「し、仕事じゃなくて」
P「仕事じゃなく? ってことは……趣味?」
奈緒「しゅっ……み、と言えば、趣味……かも」
P「そうか。いい趣味だと思うぞ」
P「まあ、うん、その……かわいかったぞ!」
奈緒「あ、ありがと……って、だから違うんだって!」
P「何が違うんだよ……」
奈緒「えーと、だから、だな……い、今のは、練習というか」
P「練習? そんな仕事、予定にないが……」
奈緒「し、仕事じゃなくて」
P「仕事じゃなく? ってことは……趣味?」
奈緒「しゅっ……み、と言えば、趣味……かも」
P「そうか。いい趣味だと思うぞ」
3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/09/15(金) 23:01:02.40 :E5wlVZBi0
奈緒「その言い方、なんかむかつくな……趣味って言っても、アニメの方な。比奈さんトコで久しぶりに見て、それで」
P「やりたくなった、ってことか。……いや、やりたくなるか?」
奈緒「なったんだからしょうがないだろ。こんな感じだったよなー、とか、あと……」
P「あと?」
奈緒「あっ。……い、言いたくない」
P「どうしても?」
奈緒「……わ、笑わないなら」
P「笑わない」
奈緒「その言い方、なんかむかつくな……趣味って言っても、アニメの方な。比奈さんトコで久しぶりに見て、それで」
P「やりたくなった、ってことか。……いや、やりたくなるか?」
奈緒「なったんだからしょうがないだろ。こんな感じだったよなー、とか、あと……」
P「あと?」
奈緒「あっ。……い、言いたくない」
P「どうしても?」
奈緒「……わ、笑わないなら」
P「笑わない」
4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/09/15(金) 23:01:28.79 :E5wlVZBi0
奈緒「じゃ、じゃあ、言うぞ? その……か、かわいいかな、って」
P「かわいい! かわいいぞ! 奈緒! 最高! かわいい!」
奈緒「だーっ! うーるーさーいーっ! だから言いたくなかったんだよー!」
P「『だから』って……つまり、俺が奈緒のことをかわいいと言うとわかっていた、ということか。うん、いい傾向だと思うぞ!」
奈緒「あー、もー! そういうのいいからー!」
P「そういうところもかわいい」
奈緒「じゃ、じゃあ、言うぞ? その……か、かわいいかな、って」
P「かわいい! かわいいぞ! 奈緒! 最高! かわいい!」
奈緒「だーっ! うーるーさーいーっ! だから言いたくなかったんだよー!」
P「『だから』って……つまり、俺が奈緒のことをかわいいと言うとわかっていた、ということか。うん、いい傾向だと思うぞ!」
奈緒「あー、もー! そういうのいいからー!」
P「そういうところもかわいい」
5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/09/15(金) 23:02:21.61 :E5wlVZBi0
奈緒「だーかーらー! ……そ、それで、あのアニメを見て思ったんだけど、やっぱり楽器っていいよなーって」
P「話題の変え方が強引過ぎる」
奈緒「楽器っていいよなーって!」
P「はい」
奈緒「でも、実際やろうってなると難しそうだよな」
P「奈緒は……さっきのだと、ベースか?」
奈緒「ベース……ベースもかっこいいよなー。なんか、かっこいい」
P「かっこいいしか言ってないな」
奈緒「うるさい。で、ベースだけど、CDの時に凛も持ってたよな? アレもやっぱり似合ってたもんなー。ちょっと似てるし」
P「似てるとしても髪の長さくらいだろ……。あと、ウチにはもう未央がいるからな」
奈緒「未央も『萌え萌えきゅん』を……いや、未央なら普通にやりそうだな」
P「凛はやらないだろうな」
奈緒「うん。あたしもそう思う。ベースはなんか弾けてもおかしくなさそうだけど」
奈緒「だーかーらー! ……そ、それで、あのアニメを見て思ったんだけど、やっぱり楽器っていいよなーって」
P「話題の変え方が強引過ぎる」
奈緒「楽器っていいよなーって!」
P「はい」
奈緒「でも、実際やろうってなると難しそうだよな」
P「奈緒は……さっきのだと、ベースか?」
奈緒「ベース……ベースもかっこいいよなー。なんか、かっこいい」
P「かっこいいしか言ってないな」
奈緒「うるさい。で、ベースだけど、CDの時に凛も持ってたよな? アレもやっぱり似合ってたもんなー。ちょっと似てるし」
P「似てるとしても髪の長さくらいだろ……。あと、ウチにはもう未央がいるからな」
奈緒「未央も『萌え萌えきゅん』を……いや、未央なら普通にやりそうだな」
P「凛はやらないだろうな」
奈緒「うん。あたしもそう思う。ベースはなんか弾けてもおかしくなさそうだけど」
6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/09/15(金) 23:02:47.34 :E5wlVZBi0
P「ちょこちょこ練習してるっぽいから弾けるかもな」
奈緒「練習してるの?」
P「撮影の時に『今は』フリだけみたいなこと言ってたからな。凛ならどうすると思う?」
奈緒「あー……凛なら練習してそう。というかしてる。うん、してるな、絶対」
P「だろ? 俺もよくは知らないが……また聞いてみてもいいかもしれない」
奈緒「でも、凛に教わるのはなー」
P「そりゃまたどうして? 普段のレッスンとかだと教え合ったりしてるだろ?」
奈緒「それはそうなんだけど……ほら、一応年上だし」
P「そんなこと気にしてるのか……」
奈緒「頼りっきりってのもさぁ……色々とお世話になってることもあるし」
P「頼りっきりってことはないと思うけどな。凛も奈緒に頼っていることは多いと思うよ」
奈緒「そうかー? 凛に頼られたことなんか全然ないと思うけど……」
P「ちょこちょこ練習してるっぽいから弾けるかもな」
奈緒「練習してるの?」
P「撮影の時に『今は』フリだけみたいなこと言ってたからな。凛ならどうすると思う?」
奈緒「あー……凛なら練習してそう。というかしてる。うん、してるな、絶対」
P「だろ? 俺もよくは知らないが……また聞いてみてもいいかもしれない」
奈緒「でも、凛に教わるのはなー」
P「そりゃまたどうして? 普段のレッスンとかだと教え合ったりしてるだろ?」
奈緒「それはそうなんだけど……ほら、一応年上だし」
P「そんなこと気にしてるのか……」
奈緒「頼りっきりってのもさぁ……色々とお世話になってることもあるし」
P「頼りっきりってことはないと思うけどな。凛も奈緒に頼っていることは多いと思うよ」
奈緒「そうかー? 凛に頼られたことなんか全然ないと思うけど……」
7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/09/15(金) 23:03:13.93 :E5wlVZBi0
P「それは奈緒が気付いていないだけだよ。俺だって奈緒にめちゃくちゃ頼ってるし」
奈緒「それは知ってる」
P「……そこは否定するところじゃないか? 格好がつかないんだが」
奈緒「いやー、だってPさん、結構あたしに頼ってくるし。情けないところもいっぱい見たからなー」
P「……否定できない」
奈緒「そのぶん、あたしもPさんのことは頼りにしてるけどね」
P「な、奈緒……俺も奈緒のこと、頼りにしてるぞ!」
奈緒「う、うん。……まっすぐ来られると、照れるな」
P「恥じらいの太眉乙女だしな!」
奈緒「な! ……その呼び方、Pさんにはあんまりされたくないんだけど」
P「奈緒って呼んでほしいって?」
奈緒「うん」
P「それは奈緒が気付いていないだけだよ。俺だって奈緒にめちゃくちゃ頼ってるし」
奈緒「それは知ってる」
P「……そこは否定するところじゃないか? 格好がつかないんだが」
奈緒「いやー、だってPさん、結構あたしに頼ってくるし。情けないところもいっぱい見たからなー」
P「……否定できない」
奈緒「そのぶん、あたしもPさんのことは頼りにしてるけどね」
P「な、奈緒……俺も奈緒のこと、頼りにしてるぞ!」
奈緒「う、うん。……まっすぐ来られると、照れるな」
P「恥じらいの太眉乙女だしな!」
奈緒「な! ……その呼び方、Pさんにはあんまりされたくないんだけど」
P「奈緒って呼んでほしいって?」
奈緒「うん」
8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/09/15(金) 23:03:39.86 :E5wlVZBi0
P「……このやり取り、なんかいいな」
奈緒「は?」
P「いや、そんな冷たい返ししないで……ほら、アニメとかマンガとかでもあるだろ? こういう感じの」
奈緒「こういう感じ……名前で読んでほしい、みたいなやつか?」
P「それそれ。ヒロインが主人公によく言う感じの」
奈緒「あー、確かに――って、だ、誰がヒロインだ!」
P「いや、ときめいたよ。名前で呼んでほしいって言われるの、嬉しいな……うん。これはかなりの萌えシチュエーションだ」
奈緒「も、萌えって……そ、そもそも、あたしは『うん』としか言ってないだろ? だから、そのシチュエーションとはちょっと違うんじゃないか?」
P「じゃあ『名前で呼んで』って言ってくれ」
奈緒「ああ、わかっ――どうしてそうなるんだよ!」
P「ダメか」
奈緒「ダメ。……もー、Pさんって、なんであたしのことをいじるかな」
P「……このやり取り、なんかいいな」
奈緒「は?」
P「いや、そんな冷たい返ししないで……ほら、アニメとかマンガとかでもあるだろ? こういう感じの」
奈緒「こういう感じ……名前で読んでほしい、みたいなやつか?」
P「それそれ。ヒロインが主人公によく言う感じの」
奈緒「あー、確かに――って、だ、誰がヒロインだ!」
P「いや、ときめいたよ。名前で呼んでほしいって言われるの、嬉しいな……うん。これはかなりの萌えシチュエーションだ」
奈緒「も、萌えって……そ、そもそも、あたしは『うん』としか言ってないだろ? だから、そのシチュエーションとはちょっと違うんじゃないか?」
P「じゃあ『名前で呼んで』って言ってくれ」
奈緒「ああ、わかっ――どうしてそうなるんだよ!」
P「ダメか」
奈緒「ダメ。……もー、Pさんって、なんであたしのことをいじるかな」
9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/09/15(金) 23:04:45.44 :E5wlVZBi0
P「……そこまで嫌なんだったら、もうしないよ」
奈緒「……そこまでじゃないけど」
P「ってことは、嫌は嫌、か?」
奈緒「……じゃない」
P「え?」
奈緒「……嫌じゃないって言ったんだよ。Pさんは、あたしが本当に嫌がるようなこと、しないだろ。確かに、恥ずかしいことには恥ずかしいけど……」
P「奈緒……」
奈緒「だから、Pさんはいつも通りでいてくれ。そっちの方が……あたしも、嬉しいし」
P「……」
奈緒「な、何か言えよ」
P「……奈緒、ありがとう」
奈緒「ど、どういたしまして」
P「それで早速お願いなんだが、俺が入ってきた時にやってた『萌え萌えきゅん』、今度はきちんとメイド服着てやってみないか? 大丈夫。衣装は俺が用意する。撮影機材もだ。最高の『萌え萌えきゅん』、期待してるぞ!」
奈緒「Pさんのバカ! そんなのやるか!」
P「え……でも、嫌じゃないって」
奈緒「限度がある! ……いや、まあ、これはどっちかって言うと、大丈夫な方だけど」
P「大丈夫なのか! よし!」
奈緒「いや! そういう意味じゃなく……あーっ、もーっ! 誰か助けてー!」
終
P「……そこまで嫌なんだったら、もうしないよ」
奈緒「……そこまでじゃないけど」
P「ってことは、嫌は嫌、か?」
奈緒「……じゃない」
P「え?」
奈緒「……嫌じゃないって言ったんだよ。Pさんは、あたしが本当に嫌がるようなこと、しないだろ。確かに、恥ずかしいことには恥ずかしいけど……」
P「奈緒……」
奈緒「だから、Pさんはいつも通りでいてくれ。そっちの方が……あたしも、嬉しいし」
P「……」
奈緒「な、何か言えよ」
P「……奈緒、ありがとう」
奈緒「ど、どういたしまして」
P「それで早速お願いなんだが、俺が入ってきた時にやってた『萌え萌えきゅん』、今度はきちんとメイド服着てやってみないか? 大丈夫。衣装は俺が用意する。撮影機材もだ。最高の『萌え萌えきゅん』、期待してるぞ!」
奈緒「Pさんのバカ! そんなのやるか!」
P「え……でも、嫌じゃないって」
奈緒「限度がある! ……いや、まあ、これはどっちかって言うと、大丈夫な方だけど」
P「大丈夫なのか! よし!」
奈緒「いや! そういう意味じゃなく……あーっ、もーっ! 誰か助けてー!」
終
10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/09/15(金) 23:05:12.77 :E5wlVZBi0
――
奈緒「萌え萌えきゅんっ♪」
P「最高」
カメラ「カシャ」
ドア「ガチャ」
加蓮「……」
P「あ」
奈緒「……か、加蓮、えっと、これは、だな」
スマホ「カシャ」
加蓮「あ、もしもし凛? めちゃくちゃかわいい写真が撮れたんだけど――」
奈緒「待てえええええええええええええ!」
終
――
奈緒「萌え萌えきゅんっ♪」
P「最高」
カメラ「カシャ」
ドア「ガチャ」
加蓮「……」
P「あ」
奈緒「……か、加蓮、えっと、これは、だな」
スマホ「カシャ」
加蓮「あ、もしもし凛? めちゃくちゃかわいい写真が撮れたんだけど――」
奈緒「待てえええええええええええええ!」
終
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