2:名無しさん@おーぷん:2018/10/08(月)18:36:06 :rxM
ニンジャスレイヤー第X部「ネオフクオカ炎上」より
ネオフクオカ・キリング・チェインズ
ネオフクオカ・キリング・チェインズ
3:名無しさん@おーぷん:2018/10/08(月)18:36:26 :rxM
タングステン・ボンボリの光、スモッグの霞、浮かび上がる煙突のシルエット。
無感動にリズムを刻むシリンダー音と、無感動な顔で行き来する末端サラリマンたち。
これがネオフクオカ・コロニー臨海コンビナートのおおよそ全てだ。
キューシューの大部分はバイオサボテンの生える荒野であり、政府の力も及ばない治安最悪の無法地帯である。
電子戦争以前の古い道路を改造バイクに乗った野党たちが駆け巡り、各地に林立する小軍閥は頻繁に武力衝突を起こす。
無力な人々は壁に囲まれたコロニーの中に籠り、何世代にも渡って細々とした生活を営んでいる。
ネオフクオカはそんな中で経済的発展を成し遂げている数少ないコロニーの一つである。
ここに本拠を置くメガコーポの多くは本土並みの興隆を見せている。
しかしそれは同時に日本的暗黒資本主義の支配を受け入れるということに他ならない。
このコンビナートの夜景がその全てを物語る。
「……」タタタタタ…
そこで働く末端サラリマンの一人ヌマタは、何かが背後をさっと横切ったように感じた。
しかし彼が振り返る頃には、赤黒の影はとうにそこを通り過ぎている。
ヌマタは一つ鼻を鳴らしてから、重箱一杯のコケシバルブを運ぶ仕事に戻った。
直後、三つの影がその背後を駆け抜ける……先を行く赤黒の影を追って。
「……」タタタタタ…
赤黒の影はパルクールめいた動きでコンビナート地帯を縦横無尽に駆け巡る。
三つの影は少し遅れながらも撒かれずにそれを追った。
プレス音が反復するクラシマ・クラフトワークス社工場の外壁空中通路を走り抜ける。
バイオ動物の恐ろしげな咆哮が漏れ聞こえるU&Qトコシエ社研究所の屋根の上を飛び渡る。
オムラモータース社の集積所、出荷前のモーターカゴがぎっしりと並ぶ中を風のように駆け抜ける。
タングステン・ボンボリの光、スモッグの霞、浮かび上がる煙突のシルエット。
無感動にリズムを刻むシリンダー音と、無感動な顔で行き来する末端サラリマンたち。
これがネオフクオカ・コロニー臨海コンビナートのおおよそ全てだ。
キューシューの大部分はバイオサボテンの生える荒野であり、政府の力も及ばない治安最悪の無法地帯である。
電子戦争以前の古い道路を改造バイクに乗った野党たちが駆け巡り、各地に林立する小軍閥は頻繁に武力衝突を起こす。
無力な人々は壁に囲まれたコロニーの中に籠り、何世代にも渡って細々とした生活を営んでいる。
ネオフクオカはそんな中で経済的発展を成し遂げている数少ないコロニーの一つである。
ここに本拠を置くメガコーポの多くは本土並みの興隆を見せている。
しかしそれは同時に日本的暗黒資本主義の支配を受け入れるということに他ならない。
このコンビナートの夜景がその全てを物語る。
「……」タタタタタ…
そこで働く末端サラリマンの一人ヌマタは、何かが背後をさっと横切ったように感じた。
しかし彼が振り返る頃には、赤黒の影はとうにそこを通り過ぎている。
ヌマタは一つ鼻を鳴らしてから、重箱一杯のコケシバルブを運ぶ仕事に戻った。
直後、三つの影がその背後を駆け抜ける……先を行く赤黒の影を追って。
「……」タタタタタ…
赤黒の影はパルクールめいた動きでコンビナート地帯を縦横無尽に駆け巡る。
三つの影は少し遅れながらも撒かれずにそれを追った。
プレス音が反復するクラシマ・クラフトワークス社工場の外壁空中通路を走り抜ける。
バイオ動物の恐ろしげな咆哮が漏れ聞こえるU&Qトコシエ社研究所の屋根の上を飛び渡る。
オムラモータース社の集積所、出荷前のモーターカゴがぎっしりと並ぶ中を風のように駆け抜ける。
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4:名無しさん@おーぷん:2018/10/08(月)18:37:04 :rxM
「……!」タタタ…ピタッ
産業ゴミが散乱する小径に差し掛かったところで、逃走劇は唐突に終わりを告げた。
思いがけずコンクリートの高い壁に直面したのだ。
無計画で無節操な開発の弊害で、このような行き止まりは多かった。
引き返す間も無く、三つの足音が来た道に立ち塞がる。
クリアゴースト「ドーモ、クリアゴーストです」
真ん中の一人が手を合わせてオジギし、慇懃にアイサツする。
銀色のニンジャ装束を纏ったニンジャ……そう、ニンジャである。
胸元には彼の所属を暗示するクロスカタナのエンブレムがあった。
メタルハンド「メタルハンドです」
ブレインノック「ブレインノックです」
左右もまた然りだ。
赤黒の影が向き直る。
揺れたポニーテールの先が、何か超自然的な力でチリチリと燃えている。
「……ドーモ、カタナハント・ニンジャの皆さん」
ミラ「ミラ・ツヅリです」
赤黒のニンジャ装束を纏った少女がアイサツを返す。
マフラーめいたボロ布に半ば顔を埋め、その奥の目はカタナの刃のような冷たい光を孕んでいる。
「……!」タタタ…ピタッ
産業ゴミが散乱する小径に差し掛かったところで、逃走劇は唐突に終わりを告げた。
思いがけずコンクリートの高い壁に直面したのだ。
無計画で無節操な開発の弊害で、このような行き止まりは多かった。
引き返す間も無く、三つの足音が来た道に立ち塞がる。
クリアゴースト「ドーモ、クリアゴーストです」
真ん中の一人が手を合わせてオジギし、慇懃にアイサツする。
銀色のニンジャ装束を纏ったニンジャ……そう、ニンジャである。
胸元には彼の所属を暗示するクロスカタナのエンブレムがあった。
メタルハンド「メタルハンドです」
ブレインノック「ブレインノックです」
左右もまた然りだ。
赤黒の影が向き直る。
揺れたポニーテールの先が、何か超自然的な力でチリチリと燃えている。
「……ドーモ、カタナハント・ニンジャの皆さん」
ミラ「ミラ・ツヅリです」
赤黒のニンジャ装束を纏った少女がアイサツを返す。
マフラーめいたボロ布に半ば顔を埋め、その奥の目はカタナの刃のような冷たい光を孕んでいる。
5:名無しさん@おーぷん:2018/10/08(月)18:37:41 :rxM
クリアゴースト「デッドエンド(行き止まり)だ、ミラ=サン……いや、『ニンジャ殺し』。鬼ごっこはもう終わりにしよう」
ミラ「……そうね。ここは薄暗くて小汚い。あんたたちの墓場にはちょうどいい」
クリアゴースト「ほざけ……ここで爆発四散するのは、貴様だ」
クリアゴーストの輪郭が闇に溶け、姿が消えた。
メタルハンド「イヤーッ!」ビュンッ
メタルハンドがミラめがけスリケンを投擲!
ミラ「イヤーッ!」パシッ ビュンッ
ミラはたやすく摘みとり投げ返す!
メタルハンド「マグネ・ジツ!イヤーッ!」ウィ-ンッ
しかしメタルハンドの胸のサイバネ部位に刻まれた「磁」の文字が発光したかと思うと、スリケンはそこに吸い込まれるようにして固着する!
メタルハンド「俺のマグネ・ジツに金属は無意味だ!そして!」ダッ
メタルハンドが急速に間合いを詰め、勝負はカラテにもつれ込む!
クリアゴースト「デッドエンド(行き止まり)だ、ミラ=サン……いや、『ニンジャ殺し』。鬼ごっこはもう終わりにしよう」
ミラ「……そうね。ここは薄暗くて小汚い。あんたたちの墓場にはちょうどいい」
クリアゴースト「ほざけ……ここで爆発四散するのは、貴様だ」
クリアゴーストの輪郭が闇に溶け、姿が消えた。
メタルハンド「イヤーッ!」ビュンッ
メタルハンドがミラめがけスリケンを投擲!
ミラ「イヤーッ!」パシッ ビュンッ
ミラはたやすく摘みとり投げ返す!
メタルハンド「マグネ・ジツ!イヤーッ!」ウィ-ンッ
しかしメタルハンドの胸のサイバネ部位に刻まれた「磁」の文字が発光したかと思うと、スリケンはそこに吸い込まれるようにして固着する!
メタルハンド「俺のマグネ・ジツに金属は無意味だ!そして!」ダッ
メタルハンドが急速に間合いを詰め、勝負はカラテにもつれ込む!
6:名無しさん@おーぷん:2018/10/08(月)18:38:25 :rxM
メタルハンド「これがマグネ・パンチ!イヤーッ!」ブンッ
ミラ「イヤーッ!」バシッ
メタルハンド「これがマグネ・チョップ!イヤーッ!」ブウンッ
ミラ「イヤーッ!」ビシッ
メタルハンド「そしてこれがマグネ・ブローだぞ!イヤーッ!」ブオンッ
ミラ「イヤーッ!」バシンッ
ミラは姿を隠したクリアゴーストのアンブッシュに警戒しつつも、メタルハンドのパワフルなカラテを的確に弾き、逸らしていく。
しかしそのとき、唐突に頭の内側に激痛が走った!
ミラ「グワーッ!?」ズキンッ
メタルハンド「隙あり!マグネ・ツキを受けてみろ、イヤーッ!」ブンッ
ミラ「イ、イヤーッ!」パッ
ミラは紙一重の側転でメタルハンドの攻撃を回避!
サイバネニンジャの鉄拳は背後のコンクリ壁に深々と突き刺さる!
ミラ「イヤーッ!」バッ
ミラは横の壁を蹴って飛び、反対側の施設の外壁空中通路に着地した。
そこへ再び頭痛!
メタルハンド「これがマグネ・パンチ!イヤーッ!」ブンッ
ミラ「イヤーッ!」バシッ
メタルハンド「これがマグネ・チョップ!イヤーッ!」ブウンッ
ミラ「イヤーッ!」ビシッ
メタルハンド「そしてこれがマグネ・ブローだぞ!イヤーッ!」ブオンッ
ミラ「イヤーッ!」バシンッ
ミラは姿を隠したクリアゴーストのアンブッシュに警戒しつつも、メタルハンドのパワフルなカラテを的確に弾き、逸らしていく。
しかしそのとき、唐突に頭の内側に激痛が走った!
ミラ「グワーッ!?」ズキンッ
メタルハンド「隙あり!マグネ・ツキを受けてみろ、イヤーッ!」ブンッ
ミラ「イ、イヤーッ!」パッ
ミラは紙一重の側転でメタルハンドの攻撃を回避!
サイバネニンジャの鉄拳は背後のコンクリ壁に深々と突き刺さる!
ミラ「イヤーッ!」バッ
ミラは横の壁を蹴って飛び、反対側の施設の外壁空中通路に着地した。
そこへ再び頭痛!
7:名無しさん@おーぷん:2018/10/08(月)18:39:50 :rxM
ミラ「グ、グワーッ!」ズキズキ
ミラは頭が割れるような猛烈な痛みを堪え、赤く染まる視界で辺りを見回した。
ブレインノック「ククク……イヤーッ……!」キイイイン
反対側の空中通路に陣取ったブレインノックが、手をこめかみに当ててこちらを睨んでいる。
その鼻から赤いものが垂れるのが見えた。
ニューロン攻撃系のジツだ!
ミラ「あいつが……!」
ブレインノック「動くな……イヤーッ!」キイイイン
ミラ「グワーッ!」ズキズキ
メタルハンド「ヌウーン!」ズボッ
下でメタルハンドが壁から拳を引き抜いた。
鉄筋が磁力でグチャグチャに纏わりついた腕を上方のミラに向ける!
メタルハンド「これならどうだ、マグネ・スリケン!イヤーッ!」ドシュッ
鉄筋の塊が反発する磁力で発射され、ミラめがけ襲いかかる!
ミラ「グ、グワーッ!」ズキズキ
ミラは頭が割れるような猛烈な痛みを堪え、赤く染まる視界で辺りを見回した。
ブレインノック「ククク……イヤーッ……!」キイイイン
反対側の空中通路に陣取ったブレインノックが、手をこめかみに当ててこちらを睨んでいる。
その鼻から赤いものが垂れるのが見えた。
ニューロン攻撃系のジツだ!
ミラ「あいつが……!」
ブレインノック「動くな……イヤーッ!」キイイイン
ミラ「グワーッ!」ズキズキ
メタルハンド「ヌウーン!」ズボッ
下でメタルハンドが壁から拳を引き抜いた。
鉄筋が磁力でグチャグチャに纏わりついた腕を上方のミラに向ける!
メタルハンド「これならどうだ、マグネ・スリケン!イヤーッ!」ドシュッ
鉄筋の塊が反発する磁力で発射され、ミラめがけ襲いかかる!
8:名無しさん@おーぷん:2018/10/08(月)18:40:24 :rxM
ミラ「ヌウーッ……イヤーッ!」パッ
ミラは跳躍!
すぐ下で鉄筋塊の直撃を受けた空中通路が吹き飛んだ。
空中で右手にスリケンを握りつつ体を捻る。
視線の先にはブレインノック。
小柄な少女の背中、右腕に、縄めいた筋肉が浮かび上がり、その全力をスリケンに込めて投げ放つ!
ミラ「イイイ……ヤアアアアーーーッ!」ビュウンッ
ゴウランガ!これはジュー・ジツの禁じ手、ツヨイ・スリケンではないか!
赤黒く燃えるスリケンが空気を焼き切りながら飛んだ!
ブレインノック「何!?グ、グワアアアーッ!」バゴンッ
ジツに集中していたブレインノックはかわせず、額にスリケンを受けて頭蓋骨を砕かれた!
不浄の炎が脳髄を焼き尽くす!
ブレインノック「アバッ、アババババーーッ!サヨナラ!」ドカ-ンッ
そのまま倒れ込んで爆発四散!
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
ミラは頭上の空中通路にフックロープを投げ、振り子軌道でメタルハンドのほうへ突っ込む!
ミラ「ヌウーッ……イヤーッ!」パッ
ミラは跳躍!
すぐ下で鉄筋塊の直撃を受けた空中通路が吹き飛んだ。
空中で右手にスリケンを握りつつ体を捻る。
視線の先にはブレインノック。
小柄な少女の背中、右腕に、縄めいた筋肉が浮かび上がり、その全力をスリケンに込めて投げ放つ!
ミラ「イイイ……ヤアアアアーーーッ!」ビュウンッ
ゴウランガ!これはジュー・ジツの禁じ手、ツヨイ・スリケンではないか!
赤黒く燃えるスリケンが空気を焼き切りながら飛んだ!
ブレインノック「何!?グ、グワアアアーッ!」バゴンッ
ジツに集中していたブレインノックはかわせず、額にスリケンを受けて頭蓋骨を砕かれた!
不浄の炎が脳髄を焼き尽くす!
ブレインノック「アバッ、アババババーーッ!サヨナラ!」ドカ-ンッ
そのまま倒れ込んで爆発四散!
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
ミラは頭上の空中通路にフックロープを投げ、振り子軌道でメタルハンドのほうへ突っ込む!
9:名無しさん@おーぷん:2018/10/08(月)18:40:47 :rxM
メタルハンド「オノレ!俺の全力を見るがいい!」ウイイイン
メタルハンド、ジツを最大出力!
メタルハンド「マグネ・キネシス……!イイヤアアアーーーッ!」キュイイ--ン
小道に散乱していた産業ゴミの中から無数の金属パーツや鉄片が浮かび上がったかと思うと、ミラのほうへ殺人的な速度で飛来する!
ミラ「ヌウーッ!」
ミラはロープを離さず、体を縮めてこの金属の暴風を潜り抜ける。
鉄片が?を切り裂くが、すぐに赤黒い炎が燃え出して傷をかりそめに焼き塞いだ。
弾幕を越えればメタルハンドは目前……目を剥くのが見える。
右足を体の方へ引き寄せ、重力加速を乗せて、その顔面へと叩きつける!
ミラ「イイヤアアアーッ!」ビュオンッ
メタルハンド「グワアアーーッ!?」ドゴォッ
メタルハンドは顔面に強烈な蹴りを受けて吹き飛び、後方の壁に激突!
ミラは反動で再跳躍!
メタルハンド「バ、バカな……こんなはずでは!」モガモガ
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
メタルハンド「グワーッ!サヨナラ!」バガッ ドカ-ンッ
メタルハンドは壁にめり込んだままもがいていたが、ミラが空中から放ったカイシャクのスリケンに頭を破壊されて爆発四散した。
ミラは空中で三回転してから着地する。
メタルハンド「オノレ!俺の全力を見るがいい!」ウイイイン
メタルハンド、ジツを最大出力!
メタルハンド「マグネ・キネシス……!イイヤアアアーーーッ!」キュイイ--ン
小道に散乱していた産業ゴミの中から無数の金属パーツや鉄片が浮かび上がったかと思うと、ミラのほうへ殺人的な速度で飛来する!
ミラ「ヌウーッ!」
ミラはロープを離さず、体を縮めてこの金属の暴風を潜り抜ける。
鉄片が?を切り裂くが、すぐに赤黒い炎が燃え出して傷をかりそめに焼き塞いだ。
弾幕を越えればメタルハンドは目前……目を剥くのが見える。
右足を体の方へ引き寄せ、重力加速を乗せて、その顔面へと叩きつける!
ミラ「イイヤアアアーッ!」ビュオンッ
メタルハンド「グワアアーーッ!?」ドゴォッ
メタルハンドは顔面に強烈な蹴りを受けて吹き飛び、後方の壁に激突!
ミラは反動で再跳躍!
メタルハンド「バ、バカな……こんなはずでは!」モガモガ
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
メタルハンド「グワーッ!サヨナラ!」バガッ ドカ-ンッ
メタルハンドは壁にめり込んだままもがいていたが、ミラが空中から放ったカイシャクのスリケンに頭を破壊されて爆発四散した。
ミラは空中で三回転してから着地する。
10:名無しさん@おーぷん:2018/10/08(月)18:41:25 :rxM
ミラ「そこだ!イヤーッ!」ビュッ
そしてそれと同時に背後へチョップ突きを放った!
「グワーッ!?」ズドッ
虚空に腕が埋まり、血が噴き出す!苦悶の声!
直後、スパークとともにニンジャ装束のステルス機構が解け、右胸を抉られたクリアゴーストが姿を現した。
アンブッシュ失敗!
クリアゴースト「ゴボッ、イ、イヤーッ!」ブンッ
ニンジャソードを振りかぶり、ヤバレカバレの攻撃を仕掛けようとするクリアゴースト。
しかしミラの追撃のほうが早い!
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
クリアゴースト「グワーッ!」ドガッ
ミラの容赦ないカラテチョップがクリアゴーストの右腕を根元からはね飛ばす!
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
クリアゴースト「グワーッ!」ドガッ
ミラの容赦ないカラテチョップがクリアゴーストの左腕を根元からはね飛ばす!
ミラ「そこだ!イヤーッ!」ビュッ
そしてそれと同時に背後へチョップ突きを放った!
「グワーッ!?」ズドッ
虚空に腕が埋まり、血が噴き出す!苦悶の声!
直後、スパークとともにニンジャ装束のステルス機構が解け、右胸を抉られたクリアゴーストが姿を現した。
アンブッシュ失敗!
クリアゴースト「ゴボッ、イ、イヤーッ!」ブンッ
ニンジャソードを振りかぶり、ヤバレカバレの攻撃を仕掛けようとするクリアゴースト。
しかしミラの追撃のほうが早い!
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
クリアゴースト「グワーッ!」ドガッ
ミラの容赦ないカラテチョップがクリアゴーストの右腕を根元からはね飛ばす!
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
クリアゴースト「グワーッ!」ドガッ
ミラの容赦ないカラテチョップがクリアゴーストの左腕を根元からはね飛ばす!
11:名無しさん@おーぷん:2018/10/08(月)18:41:47 :rxM
クリアゴースト「グ、グワーッ……!」ガクリ
クリアゴーストは両肩からおびただしい血を噴き出しつつ、崩折れて膝をついた。
ニンジャソードが右腕とともに落下し、路面に当たってキンッと鳴った。
クリアゴースト「み、見事だ……しかしこれで終わりではない。カタナハント・ユニオンは貴様を……」
ミラ「ハイクを詠め」
ミラは最後のチョップの構えを取った。
クリアゴースト「シ、シノビニンジャ/アンブッシュ失敗したら/実際負け……」
ミラ「ニンジャ殺すべし!イヤーッ!」ブンッ
クリアゴースト「グワーッ!」ドガッ
ミラの容赦ないカラテチョップがクリアゴーストの首をはね飛ばす!
クリアゴースト「サヨナラ!」ドカ-ンッ
切り離された首はクルクルと宙を舞った後、空中で爆発四散した。
残された死体がドサリと倒れるの見届けて、ミラはザンシンを解いた。
クリアゴースト「グ、グワーッ……!」ガクリ
クリアゴーストは両肩からおびただしい血を噴き出しつつ、崩折れて膝をついた。
ニンジャソードが右腕とともに落下し、路面に当たってキンッと鳴った。
クリアゴースト「み、見事だ……しかしこれで終わりではない。カタナハント・ユニオンは貴様を……」
ミラ「ハイクを詠め」
ミラは最後のチョップの構えを取った。
クリアゴースト「シ、シノビニンジャ/アンブッシュ失敗したら/実際負け……」
ミラ「ニンジャ殺すべし!イヤーッ!」ブンッ
クリアゴースト「グワーッ!」ドガッ
ミラの容赦ないカラテチョップがクリアゴーストの首をはね飛ばす!
クリアゴースト「サヨナラ!」ドカ-ンッ
切り離された首はクルクルと宙を舞った後、空中で爆発四散した。
残された死体がドサリと倒れるの見届けて、ミラはザンシンを解いた。
12:名無しさん@おーぷん:2018/10/08(月)18:42:08 :rxM
ミラ「……」
顔をしかめているのは罪悪感からであろうか?
否、装束の色に紛れて分かりにくいが、脇腹に血が滲んでいる。
クリアゴーストたちと戦う以前から負っていた手傷が痛むのだ。
キューシューに巣くう暗黒ニンジャ組織カタナハント・ユニオンを相手どった戦いは、長く険しい道のりだった。
ミラはクリアゴーストの死体からニンジャポーチをもぎ取ると、敵の増援を警戒してすぐにその場を離れた。
コンビナート外縁地区、ミライテック社ビルの屋上に身を隠す。
脇腹の痛みを堪えつつポーチを開くと、幸運にもメディ・キットと、スシ入りのバイオ笹タッパーが出てきた。
装束を捲り上げて腹にバイオ包帯を巻き、今更のように血を流し始めた?の傷にもパッチを貼る。
ミラ「……」モグモグ
回復を促進するトロ・スシを咀嚼しつつ、もう一つ、ポーチから見つけたものを確認する。
クロスカタナが描かれた、ウルシ塗りのIRCトランスミッター。
孤独なミラにとっては貴重な情報源だ。
ハッカーニンジャから奪ったウィルス入りメモリを接続してセキュリティを破壊し、画面をスクロールしてIRCディレクトリに目を通していく。
アークスパーク。
シャドウフリーズ。
スクトゥム……こいつはすでに殺した。
トリケラトプス……こいつも殺した。
ナイトニンジャ。
ミラ「……」
顔をしかめているのは罪悪感からであろうか?
否、装束の色に紛れて分かりにくいが、脇腹に血が滲んでいる。
クリアゴーストたちと戦う以前から負っていた手傷が痛むのだ。
キューシューに巣くう暗黒ニンジャ組織カタナハント・ユニオンを相手どった戦いは、長く険しい道のりだった。
ミラはクリアゴーストの死体からニンジャポーチをもぎ取ると、敵の増援を警戒してすぐにその場を離れた。
コンビナート外縁地区、ミライテック社ビルの屋上に身を隠す。
脇腹の痛みを堪えつつポーチを開くと、幸運にもメディ・キットと、スシ入りのバイオ笹タッパーが出てきた。
装束を捲り上げて腹にバイオ包帯を巻き、今更のように血を流し始めた?の傷にもパッチを貼る。
ミラ「……」モグモグ
回復を促進するトロ・スシを咀嚼しつつ、もう一つ、ポーチから見つけたものを確認する。
クロスカタナが描かれた、ウルシ塗りのIRCトランスミッター。
孤独なミラにとっては貴重な情報源だ。
ハッカーニンジャから奪ったウィルス入りメモリを接続してセキュリティを破壊し、画面をスクロールしてIRCディレクトリに目を通していく。
アークスパーク。
シャドウフリーズ。
スクトゥム……こいつはすでに殺した。
トリケラトプス……こいつも殺した。
ナイトニンジャ。
13:名無しさん@おーぷん:2018/10/08(月)18:42:40 :rxM
ミラ「……」
ミラは目を細めた。
その瞳にいっそう激しい怒りの炎が宿る。
どす黒い期待を込めてIRC履歴を開くが、クリアゴーストとのやり取りの中に有用そうな情報はまるでなかった。
落胆しつつ名前の確認に戻る。
ブレイノック。殺した。
メタルハンド。殺した。
モノキュラー。
ワイルドバンチ。
あとは名前からして非ニンジャであろう。
ミラ(アークスパーク、シャドウフリーズ、モノキュラー、ワイルドバンチ)
ミラのエイミングの中に新たな標的が四人現れた。
それぞれのIRCを注意深く読み込み、要旨を記憶する。
この情報をもとに彼らの行動を推測し、殺しに行くのだ。
分析を終え、端末を叩き壊す。
位置情報発信装置がついているからだ。
腰を上げると、無数の煙突とスモッグの向こう、東の空が徐々に白み始めている。
ミラは屋上から身を躍らせ、いまだ闇に沈む町の中に姿を消した。
ミラ「……」
ミラは目を細めた。
その瞳にいっそう激しい怒りの炎が宿る。
どす黒い期待を込めてIRC履歴を開くが、クリアゴーストとのやり取りの中に有用そうな情報はまるでなかった。
落胆しつつ名前の確認に戻る。
ブレイノック。殺した。
メタルハンド。殺した。
モノキュラー。
ワイルドバンチ。
あとは名前からして非ニンジャであろう。
ミラ(アークスパーク、シャドウフリーズ、モノキュラー、ワイルドバンチ)
ミラのエイミングの中に新たな標的が四人現れた。
それぞれのIRCを注意深く読み込み、要旨を記憶する。
この情報をもとに彼らの行動を推測し、殺しに行くのだ。
分析を終え、端末を叩き壊す。
位置情報発信装置がついているからだ。
腰を上げると、無数の煙突とスモッグの向こう、東の空が徐々に白み始めている。
ミラは屋上から身を躍らせ、いまだ闇に沈む町の中に姿を消した。
15:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:08:26 :IeQ
数日後。
ルイ「遅い!」ガシャンッ
ルイは吐き捨てるように言って、床に散乱するガラスの破片を踏み割った。
ラテン系特有の浅黒い肌と彫りの深い顔は苛立ちに醜く歪んでいる。コワイ!
ルイ「今何時だ?」
部下A「0時30分です」
答えた部下もこれまた厳ついラテン系だ。
ルイ「待ち合わせは0時だぞ!日本人のくせに時間も守れねえのか、あいつらは!」
ルイは荒っぽいイタリア語でまくし立てる。
この廃工場にいる者たちだけでなく、ルイの「キラートマト・ヤクザクラン」は全員イタリア人だ。
治安最悪の無法地帯キューシューで生きる異邦人である彼らは非常に固い結束を持ち、かつ日本人に対して容赦がなかった。
チョッパーバイクに乗ってサツマイモ畑を襲撃し、農夫を棍棒で殴り殺してイモをネコソギしていく姿はまさにマッポーの世のブッダデーモンそのものだった。
ルイ(クソッ、完全にナメられてるぜ)
ルイは待ち人を憎らしく思いつつ、高級スーツの内ポケットから一枚のデータディスクを取り出して指でペシペシ叩いた。
それはサイオー・ホースめいた経緯で彼の手の内に転がり込んだ金づるそのものだ。
彼の支配する小コロニーにとあるサラリマン風の男が訪れたのがすべての発端だ。
男はやけに臆病かつ神経質で、手にしたジュラルミンケースをしきりにかばう素振りを見せていた。
熟練のヤクザであるルイはその背後に尋常ではない額の金の臭いを嗅ぎ取り、決断的に男を拉致してケースを奪った。
数日後。
ルイ「遅い!」ガシャンッ
ルイは吐き捨てるように言って、床に散乱するガラスの破片を踏み割った。
ラテン系特有の浅黒い肌と彫りの深い顔は苛立ちに醜く歪んでいる。コワイ!
ルイ「今何時だ?」
部下A「0時30分です」
答えた部下もこれまた厳ついラテン系だ。
ルイ「待ち合わせは0時だぞ!日本人のくせに時間も守れねえのか、あいつらは!」
ルイは荒っぽいイタリア語でまくし立てる。
この廃工場にいる者たちだけでなく、ルイの「キラートマト・ヤクザクラン」は全員イタリア人だ。
治安最悪の無法地帯キューシューで生きる異邦人である彼らは非常に固い結束を持ち、かつ日本人に対して容赦がなかった。
チョッパーバイクに乗ってサツマイモ畑を襲撃し、農夫を棍棒で殴り殺してイモをネコソギしていく姿はまさにマッポーの世のブッダデーモンそのものだった。
ルイ(クソッ、完全にナメられてるぜ)
ルイは待ち人を憎らしく思いつつ、高級スーツの内ポケットから一枚のデータディスクを取り出して指でペシペシ叩いた。
それはサイオー・ホースめいた経緯で彼の手の内に転がり込んだ金づるそのものだ。
彼の支配する小コロニーにとあるサラリマン風の男が訪れたのがすべての発端だ。
男はやけに臆病かつ神経質で、手にしたジュラルミンケースをしきりにかばう素振りを見せていた。
熟練のヤクザであるルイはその背後に尋常ではない額の金の臭いを嗅ぎ取り、決断的に男を拉致してケースを奪った。
16:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:09:01 :IeQ
ルイ(あの中に札束か素子が入ってりゃこんな面倒はなかったのによ……)
然り。その中に入っていたのは札束でもなく、クレジット素子でもなく、一枚のデータディスクだけだった。
内容は厳重に暗号化されていたうえ、血気にはやった部下が男を殺してしまい、その価値はいよいよ闇の中。
困ったルイはハッカーカルトに暗号化データの一部を提供し、解読を依頼した。
すると、そこから聞きつけたのか、カタナハント・ユニオンと名乗る組織がデータ全体の買い付けを申し込んできたのだ。
ルイ(こんな期待外れの代物が金になるんならなんでもいいが、ナメられるのはダメだ。ナメられたらヤクザは終わりだ。カタナハントだか何だか知らねえが、少し脅かしてやらなきゃならねえな)
そのとき、唐突に廃工場の入り口に光が差した……車のヘッドライトだ。
錆びついた金属製大扉の間を通り、重金属酸性雨に濡れたヤクザベンツが乗り入れる。
イタリアンヤクザたちの視線が集まる中、ベンツは止まり、ドアが開いて四人のヤクザが降車した。
クローンヤクザA〜D「「「「遅れてドーモスミマセン」」」」ババババッ
謝罪するヤクザたちは、まるで四つ子のように瓜二つな容姿をしていた……クローンヤクザである。
イタリアンヤクザたちは異様な光景を目にして揃ってたじろぐ。
ルイ(マンマミーア……クローンヤクザだと。キューシューで見るのは初めてだぜ)
ルイは部下の手前平静を保ちっていたが、内心はかなり動揺していた。
彼は抗争に敗れてキューシューに流れてくるまで、ネオサイタマでシノギをしていた。
クローンヤクザが製造や運用にどれほどの技術とコストを必要とするか知っていたのだ。
ルイ(あの中に札束か素子が入ってりゃこんな面倒はなかったのによ……)
然り。その中に入っていたのは札束でもなく、クレジット素子でもなく、一枚のデータディスクだけだった。
内容は厳重に暗号化されていたうえ、血気にはやった部下が男を殺してしまい、その価値はいよいよ闇の中。
困ったルイはハッカーカルトに暗号化データの一部を提供し、解読を依頼した。
すると、そこから聞きつけたのか、カタナハント・ユニオンと名乗る組織がデータ全体の買い付けを申し込んできたのだ。
ルイ(こんな期待外れの代物が金になるんならなんでもいいが、ナメられるのはダメだ。ナメられたらヤクザは終わりだ。カタナハントだか何だか知らねえが、少し脅かしてやらなきゃならねえな)
そのとき、唐突に廃工場の入り口に光が差した……車のヘッドライトだ。
錆びついた金属製大扉の間を通り、重金属酸性雨に濡れたヤクザベンツが乗り入れる。
イタリアンヤクザたちの視線が集まる中、ベンツは止まり、ドアが開いて四人のヤクザが降車した。
クローンヤクザA〜D「「「「遅れてドーモスミマセン」」」」ババババッ
謝罪するヤクザたちは、まるで四つ子のように瓜二つな容姿をしていた……クローンヤクザである。
イタリアンヤクザたちは異様な光景を目にして揃ってたじろぐ。
ルイ(マンマミーア……クローンヤクザだと。キューシューで見るのは初めてだぜ)
ルイは部下の手前平静を保ちっていたが、内心はかなり動揺していた。
彼は抗争に敗れてキューシューに流れてくるまで、ネオサイタマでシノギをしていた。
クローンヤクザが製造や運用にどれほどの技術とコストを必要とするか知っていたのだ。
17:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:09:37 :IeQ
ルイ(こんな僻地でクローンヤクザを使えるなんて、カタナハントはナニモンだ?)
薄ら寒いものを感じたが、ボスがビビってはメンツがもたない。
ルイはデータディスクをひらひらさせながら、無表情なクローンヤクザの顔を順繰りに睨みつけた。
ルイ「ドーモ、ドーモ。何、スミマセンだって?よくも俺たちをこれだけ待たせたもんだぜ。いくら出すつもりだ?」
そう尋ねると、クローンヤクザの一人が持っていたアタッシュケースを開いてみせる……中には札束がギッチリと詰まっていた。
クローンヤクザA「事前の話し合い通り、ナンバー不揃いで一億あります」
イタリアンヤクザたちが息を呑む気配がした。
サラリマンより稼ぎのいい彼らでもそうそう見られる額の金ではないのだ。
しかしルイは侮蔑的に鼻を鳴らした。
ルイ「スゴイ・バカ!これだけ待たせておいて『事前の話し合い通り』で済むと思ってんのかよ!」
クローンヤクザA「と、申しますと」
ルイ「30分待たせたんだから3000万上乗せしやがれ。現金で請求するところだが、素子で勘弁してやる」
イタリアンヤクザたちが顔を見合わせてヒソヒソ言葉を交わす。
ほとんどはボスの堂々たる態度への感嘆だったが、ふっかけへの不安を口にする者もいた。
ルイ(こんな僻地でクローンヤクザを使えるなんて、カタナハントはナニモンだ?)
薄ら寒いものを感じたが、ボスがビビってはメンツがもたない。
ルイはデータディスクをひらひらさせながら、無表情なクローンヤクザの顔を順繰りに睨みつけた。
ルイ「ドーモ、ドーモ。何、スミマセンだって?よくも俺たちをこれだけ待たせたもんだぜ。いくら出すつもりだ?」
そう尋ねると、クローンヤクザの一人が持っていたアタッシュケースを開いてみせる……中には札束がギッチリと詰まっていた。
クローンヤクザA「事前の話し合い通り、ナンバー不揃いで一億あります」
イタリアンヤクザたちが息を呑む気配がした。
サラリマンより稼ぎのいい彼らでもそうそう見られる額の金ではないのだ。
しかしルイは侮蔑的に鼻を鳴らした。
ルイ「スゴイ・バカ!これだけ待たせておいて『事前の話し合い通り』で済むと思ってんのかよ!」
クローンヤクザA「と、申しますと」
ルイ「30分待たせたんだから3000万上乗せしやがれ。現金で請求するところだが、素子で勘弁してやる」
イタリアンヤクザたちが顔を見合わせてヒソヒソ言葉を交わす。
ほとんどはボスの堂々たる態度への感嘆だったが、ふっかけへの不安を口にする者もいた。
18:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:10:13 :IeQ
クローンヤクザA〜D「「「「カーッ、ペ!」」」」
クローンヤクザがタンを吐くと、その囁き声がピタリと止んだ。
クローンヤクザA「……では、1億ではご満足いただけないということでしょうか?」
ルイ「ザッケンナコラーッ!」
ルイは冷淡な対応に癇癪を起こし、放置されていた作業机を蹴り倒した。
かすかな雨音を床の鳴る音がかき消し、派手に埃が舞い上がる。
ルイ「元はといえばてめえらのアンパンクチュアルが原因だろうが。グダグダ言ってねえでとっとと払いやがれ!」
クローンヤクザA「お答えしかねます。私どもでは手に余るネゴシエーションのようです」
ルイ「ハ、じゃあどうするってんだよ?」
クローンヤクザたちは最後の問いには応じず、サッと左右に分かれてリムジンのドア前を空けた。
クローンヤクザA〜D「「「「センセイ、ドーゾ」」」」ババババッ
クローンヤクザA〜D「「「「カーッ、ペ!」」」」
クローンヤクザがタンを吐くと、その囁き声がピタリと止んだ。
クローンヤクザA「……では、1億ではご満足いただけないということでしょうか?」
ルイ「ザッケンナコラーッ!」
ルイは冷淡な対応に癇癪を起こし、放置されていた作業机を蹴り倒した。
かすかな雨音を床の鳴る音がかき消し、派手に埃が舞い上がる。
ルイ「元はといえばてめえらのアンパンクチュアルが原因だろうが。グダグダ言ってねえでとっとと払いやがれ!」
クローンヤクザA「お答えしかねます。私どもでは手に余るネゴシエーションのようです」
ルイ「ハ、じゃあどうするってんだよ?」
クローンヤクザたちは最後の問いには応じず、サッと左右に分かれてリムジンのドア前を空けた。
クローンヤクザA〜D「「「「センセイ、ドーゾ」」」」ババババッ
19:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:11:48 :IeQ
……車内からさらなる人影が姿を現した。
「……」キョロキョロ
クローンヤクザたちよりいくらか淡い色のスーツを着た男だ。
ヤクザにありがちな威圧的なタトゥーや自傷めいたピアスはなく、サラリマンめいてすらいる外見。
目につくところといえば、妙な金属マスクで顔の下半分を覆っていることか。
男は廃工場をつまらなそうに見回した後、同じ目でルイを見て、アイサツする。
「ドーモ、あなたがルイ=サンですね?」
アークスパーク「はじめまして、私はカタナハント・ユニオンのアークスパークです」
ルイ「はい、ドーモ」
慇懃なアークスパークに対し、ルイのアイサツはきわめてぞんざいだ。
相手が格下と見て威圧的な態度を保っている。
ルイ「それで?いくら上乗せしてくれるんだ、センセイ?」
アークスパーク「いえ、上乗せはしません。我々が提示できるのは1億円が限界です」
ルイ「ほう?ならあんたたちの競合相手を探して売りつけるかね」
アークスパークの眉がぴくりと動いた。
アークスパーク「……面白いジョークですね。私は好きですよ」
ルイ「ジョークはてめえのマスクだけだ、ナメ腐りやがって。アントニオ!」
……車内からさらなる人影が姿を現した。
「……」キョロキョロ
クローンヤクザたちよりいくらか淡い色のスーツを着た男だ。
ヤクザにありがちな威圧的なタトゥーや自傷めいたピアスはなく、サラリマンめいてすらいる外見。
目につくところといえば、妙な金属マスクで顔の下半分を覆っていることか。
男は廃工場をつまらなそうに見回した後、同じ目でルイを見て、アイサツする。
「ドーモ、あなたがルイ=サンですね?」
アークスパーク「はじめまして、私はカタナハント・ユニオンのアークスパークです」
ルイ「はい、ドーモ」
慇懃なアークスパークに対し、ルイのアイサツはきわめてぞんざいだ。
相手が格下と見て威圧的な態度を保っている。
ルイ「それで?いくら上乗せしてくれるんだ、センセイ?」
アークスパーク「いえ、上乗せはしません。我々が提示できるのは1億円が限界です」
ルイ「ほう?ならあんたたちの競合相手を探して売りつけるかね」
アークスパークの眉がぴくりと動いた。
アークスパーク「……面白いジョークですね。私は好きですよ」
ルイ「ジョークはてめえのマスクだけだ、ナメ腐りやがって。アントニオ!」
20:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:12:46 :IeQ
アントニオ「オップラー!」
ルイが呼ぶと、イタリアンヤクザたちの中から一際大柄な男が進み出た。
どういうわけかその手には金属バットをぶら下げている。
ルイ「アントニオは元野球選手だ。まあ見てやってくれよ」
アントニオ「ハハハ!オップラー!」ブンブン
アークスパーク「ほう。それはそれは」
アントニオはアークスパークの至近距離で金属バットを振り回す。
アークスパークは気のない返事をした。
アントニオ「オップラー!」ブンッ ピタ!
アークスパーク「……」
バットを振り、アークスパークの顔のすぐ横で止める。風圧!
アントニオ「オップラー!」ブンッ ピタ!
アークスパーク「……」
またバットを振り、顔のすぐ横で止める。風圧!
ルイはディスクを内ポケットにしまってニヤニヤ笑う。
その後ろではイタリアンヤクザたちも笑みを漏らし、イタリア語で何か茶化すようなことを言った。
アントニオがまたバットを振りかぶる。
アントニオ「オップラー!」
ルイが呼ぶと、イタリアンヤクザたちの中から一際大柄な男が進み出た。
どういうわけかその手には金属バットをぶら下げている。
ルイ「アントニオは元野球選手だ。まあ見てやってくれよ」
アントニオ「ハハハ!オップラー!」ブンブン
アークスパーク「ほう。それはそれは」
アントニオはアークスパークの至近距離で金属バットを振り回す。
アークスパークは気のない返事をした。
アントニオ「オップラー!」ブンッ ピタ!
アークスパーク「……」
バットを振り、アークスパークの顔のすぐ横で止める。風圧!
アントニオ「オップラー!」ブンッ ピタ!
アークスパーク「……」
またバットを振り、顔のすぐ横で止める。風圧!
ルイはディスクを内ポケットにしまってニヤニヤ笑う。
その後ろではイタリアンヤクザたちも笑みを漏らし、イタリア語で何か茶化すようなことを言った。
アントニオがまたバットを振りかぶる。
21:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:13:31 :IeQ
アントニオ「オップ」ブ
アークスパーク「イヤーッ!」ブンッ
一瞬、アントニオの首あたりに緑色の閃光が走った。
ルイとイタリアンヤクザたちの笑いが凍りつく。
……アントニオの頭はどこに行った?
ルイ「……エッ」
アークスパーク「……」
いつのまにか、アークスパークは右脚をピンと伸ばした姿勢になっていた。
首無しのアントニオが膝から崩れ落ちて倒れ、その手から金属バットがこぼれて地面に転がった。
血は出なかった。
ルイ「アントニオ?」
アークスパーク「……上だ」スッ
呆然とするルイに向かって、アークスパークが片足立ちのまま真上を指差してみせた。
するとその指先にバスケットボール大のものが落ちてきて、突き刺さってクルクル回る。
……回転が収まってみると、それはアントニオの生首だった。
アントニオ「オップ」ブ
アークスパーク「イヤーッ!」ブンッ
一瞬、アントニオの首あたりに緑色の閃光が走った。
ルイとイタリアンヤクザたちの笑いが凍りつく。
……アントニオの頭はどこに行った?
ルイ「……エッ」
アークスパーク「……」
いつのまにか、アークスパークは右脚をピンと伸ばした姿勢になっていた。
首無しのアントニオが膝から崩れ落ちて倒れ、その手から金属バットがこぼれて地面に転がった。
血は出なかった。
ルイ「アントニオ?」
アークスパーク「……上だ」スッ
呆然とするルイに向かって、アークスパークが片足立ちのまま真上を指差してみせた。
するとその指先にバスケットボール大のものが落ちてきて、突き刺さってクルクル回る。
……回転が収まってみると、それはアントニオの生首だった。
22:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:14:08 :IeQ
ルイ「……アッ」
ルイはあの一瞬で起きたことを今になって理解し、たちまち震え出した。
アークスパーク「カタナハントを」
蹴りだ。アークスパークの蹴りが、アントニオの首を刎ねたのだ。
アークスパーク「ナメてはいけない。ワカリマシタカ」
ルイ「アイエエエエエエッ!?」
ルイが腰を抜かして絶叫すると、衝撃がイタリアンヤクザたちの中を爆発的に波及した!
部下A「アントニオー!?」ジャキッ
部下B「マ、マンマミーア!?」ジャキッ
激昂したイタリアンヤクザ二人がぶら下げていたマシンガンをアークスパークに向ける!
部下A・B「「ウオオオオオーーーッ!」」ズガガガガッ!
ルイ「……アッ」
ルイはあの一瞬で起きたことを今になって理解し、たちまち震え出した。
アークスパーク「カタナハントを」
蹴りだ。アークスパークの蹴りが、アントニオの首を刎ねたのだ。
アークスパーク「ナメてはいけない。ワカリマシタカ」
ルイ「アイエエエエエエッ!?」
ルイが腰を抜かして絶叫すると、衝撃がイタリアンヤクザたちの中を爆発的に波及した!
部下A「アントニオー!?」ジャキッ
部下B「マ、マンマミーア!?」ジャキッ
激昂したイタリアンヤクザ二人がぶら下げていたマシンガンをアークスパークに向ける!
部下A・B「「ウオオオオオーーーッ!」」ズガガガガッ!
23:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:14:47 :IeQ
アークスパーク「フン」
アークスパークはつまらなそうに鼻を鳴らして、駆け出した。
銃弾が当たらない!
アークスパーク「イヤーッ!」ビュンッ
部下A「グワーッ!?」ドタッ
乱射ヤクザの一人が転倒する……アントニオの生首を投げつけられたのだ。
その隙にアークスパークはもう一人の乱射ヤクザに肉薄!
部下B「マ、マンマミ」
アークスパーク「イヤーッ!」ブンッ
ドンッ!低い音とともに再び緑の光が一閃し、乱射ヤクザの生首が飛んだ。
やはり血は出ない……首の断面は焼き切られたような火傷で塞がっていた。
アークスパーク「フン」
アークスパークはつまらなそうに鼻を鳴らして、駆け出した。
銃弾が当たらない!
アークスパーク「イヤーッ!」ビュンッ
部下A「グワーッ!?」ドタッ
乱射ヤクザの一人が転倒する……アントニオの生首を投げつけられたのだ。
その隙にアークスパークはもう一人の乱射ヤクザに肉薄!
部下B「マ、マンマミ」
アークスパーク「イヤーッ!」ブンッ
ドンッ!低い音とともに再び緑の光が一閃し、乱射ヤクザの生首が飛んだ。
やはり血は出ない……首の断面は焼き切られたような火傷で塞がっていた。
24:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:15:21 :IeQ
部下A「な……」
アークスパーク「イヤーッ!」ガシッ
部下A「ウグーッ!」グイッ
アークスパークは立ち上がろうとした一人目ヤクザのもとに走り寄り、右手一本で首を掴んで吊り上げた。
アークスパーク「デン・ジツ!イヤーッ!」ズバババッ
シャウトとともにその右手から猛烈な電流が迸る!
腕を伝うエメラルドグリーンのスパーク光が雨の中の廃工場を眩しく照らす!
部下A「グワッ、グワアババババババーーーッ!」ビクンビクンビクン
吊り上げられたまま激しく痙攣するヤクザのシルエットがソーマトめいて光っては消え、光っては消える。
イタリアンヤクザたちは身の毛もよだつような恐怖の中で、揃って失禁しドゲザした……ルイも例外ではない。
誇り高きボスであったはずの男はガタガタと震えながら額を床に擦り付けた。
ルイ(奴は……奴はニンジャだ!蹴りだけで首を刎ねて、手から電気を出した!そんな芸当ができるのはニンジャだけだ!ニンジャは実在したんだ!)ガタガタ
部下A「な……」
アークスパーク「イヤーッ!」ガシッ
部下A「ウグーッ!」グイッ
アークスパークは立ち上がろうとした一人目ヤクザのもとに走り寄り、右手一本で首を掴んで吊り上げた。
アークスパーク「デン・ジツ!イヤーッ!」ズバババッ
シャウトとともにその右手から猛烈な電流が迸る!
腕を伝うエメラルドグリーンのスパーク光が雨の中の廃工場を眩しく照らす!
部下A「グワッ、グワアババババババーーーッ!」ビクンビクンビクン
吊り上げられたまま激しく痙攣するヤクザのシルエットがソーマトめいて光っては消え、光っては消える。
イタリアンヤクザたちは身の毛もよだつような恐怖の中で、揃って失禁しドゲザした……ルイも例外ではない。
誇り高きボスであったはずの男はガタガタと震えながら額を床に擦り付けた。
ルイ(奴は……奴はニンジャだ!蹴りだけで首を刎ねて、手から電気を出した!そんな芸当ができるのはニンジャだけだ!ニンジャは実在したんだ!)ガタガタ
25:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:15:56 :IeQ
……やがて光が収まり、アークスパークは感電ヤクザを床に放り捨てる。
部下A「ア……ア……アバッ……」ビクンビクン
スーツと皮膚のあちこちを焦がし、白濁した目は二度と視力が戻らないだろうが、小刻みに痙攣しているのを見ると死んではいないらしい。
アークスパークはドゲザするヤクザたちのほうに向きなおり、ルイの前にかがみこんだ。
ルイはハッと気が付いて、震える手で内ポケットを探り、ドゲザ姿勢のままデータディスクを差し出す。
アークスパーク「……それは恭順のサインだな」
ルイ「ハイ。ゴメンナサイ」
アークスパーク「この通り、自分の力を過信して相手を見極め損ねれば痛い目を見ることになる。相手がニンジャだったりした場合は特にな」
ルイ「ハイ。ゴメンナサイ」
アークスパークはディスクをもぎとり、大儀そうに立ち上がった。
クローンヤクザに向けて顎をしゃくる。
クローンヤクザは持っていたアタッシュケースをルイのほうへ無造作に投げた。
アークスパーク「そいつは葬式代だ。それじゃあ、オタッシャデー」
アークスパークと四人のクローンヤクザはゾロゾロとヤクザリムジンに乗り込む。
エンジンがかかり、ドゲザするイタリアンヤクザたちをヘッドライトで照らしつつ、ヤクザリムジンはバックで廃工場を出る。
外は相変わらずの雨で、暗い旧市街の一切合切が重金属酸性雨に濡れていた。
……やがて光が収まり、アークスパークは感電ヤクザを床に放り捨てる。
部下A「ア……ア……アバッ……」ビクンビクン
スーツと皮膚のあちこちを焦がし、白濁した目は二度と視力が戻らないだろうが、小刻みに痙攣しているのを見ると死んではいないらしい。
アークスパークはドゲザするヤクザたちのほうに向きなおり、ルイの前にかがみこんだ。
ルイはハッと気が付いて、震える手で内ポケットを探り、ドゲザ姿勢のままデータディスクを差し出す。
アークスパーク「……それは恭順のサインだな」
ルイ「ハイ。ゴメンナサイ」
アークスパーク「この通り、自分の力を過信して相手を見極め損ねれば痛い目を見ることになる。相手がニンジャだったりした場合は特にな」
ルイ「ハイ。ゴメンナサイ」
アークスパークはディスクをもぎとり、大儀そうに立ち上がった。
クローンヤクザに向けて顎をしゃくる。
クローンヤクザは持っていたアタッシュケースをルイのほうへ無造作に投げた。
アークスパーク「そいつは葬式代だ。それじゃあ、オタッシャデー」
アークスパークと四人のクローンヤクザはゾロゾロとヤクザリムジンに乗り込む。
エンジンがかかり、ドゲザするイタリアンヤクザたちをヘッドライトで照らしつつ、ヤクザリムジンはバックで廃工場を出る。
外は相変わらずの雨で、暗い旧市街の一切合切が重金属酸性雨に濡れていた。
26:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:16:34 :IeQ
「……」
……廃工場の大窓の横、人間一人分の輪郭を除けば。
そこに完璧に姿を消したニンジャが立っているのだ。
「……」ゴソゴソ
正体不明のニンジャは遠ざかっていくテールランプを見送ると、懐からIRCトランスミッターを取り出した。
雨を遮る輪郭がキーボードをタイプし、データディスクの動向を通報するノーティスが発信された。
「……」
……廃工場の大窓の横、人間一人分の輪郭を除けば。
そこに完璧に姿を消したニンジャが立っているのだ。
「……」ゴソゴソ
正体不明のニンジャは遠ざかっていくテールランプを見送ると、懐からIRCトランスミッターを取り出した。
雨を遮る輪郭がキーボードをタイプし、データディスクの動向を通報するノーティスが発信された。
27:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:17:28 :IeQ
アークスパーク「フーッ……ハカタパレスに出せ」
運転手「ヨロコンデー」
アークスパークはカタナハントの本拠地に戻るよう命じて、やわらかな車内ソファに身を沈めた。
窓の外では、タングステン街灯が照らすくたびれた街並み、残業帰りの下層労働者たちがうつむき加減で歩く景色が過ぎていく。
「モグモグ、あーセンパイ、お疲れ様です」
斜め向かいに席を占めたニンジャが、チョコレートを食べながら呑気に声をかけてくる。
アークスパーク「まったく……何でお前がのんびりしてる間俺がヤクザとカラテしなきゃならないんだ、シャドウフリーズ!」
シャドウフリーズと呼ばれた相手……墨のように黒い装束を着た女ニンジャは、にやにや笑って答える。
シャドウフリーズ「ジャンケンに負けたからでしょ」
アークスパーク「俺は上司だぞ!ジャンケンに勝ったからって顎で使うなんて、おかしいと思わないのか?俺にソンケイはないのか?」
シャドウフリーズ「アーチニンジャのソウルなんか持ってるくせに万年ヒラのセンパイにソンケイなんてありませんよ」
アークスパーク「こいつ、はっきり言いやがった……そもそも事情はお前も同じだろうが」
アークスパークのニンジャソウルはミカヅチ・ニンジャクランのアーチニンジャ、イナヅマ・ニンジャのものである。
シャドウフリーズもハデスニンジャ・クランのプルート・ニンジャなる強大なソウルを宿す。
そんな彼らが末端とは言わないまでも一般エージェントの地位に甘んじている原因は、ニンジャソウルとの相性の悪さにあった。
性別が違うのだ。
アークスパーク「フーッ……ハカタパレスに出せ」
運転手「ヨロコンデー」
アークスパークはカタナハントの本拠地に戻るよう命じて、やわらかな車内ソファに身を沈めた。
窓の外では、タングステン街灯が照らすくたびれた街並み、残業帰りの下層労働者たちがうつむき加減で歩く景色が過ぎていく。
「モグモグ、あーセンパイ、お疲れ様です」
斜め向かいに席を占めたニンジャが、チョコレートを食べながら呑気に声をかけてくる。
アークスパーク「まったく……何でお前がのんびりしてる間俺がヤクザとカラテしなきゃならないんだ、シャドウフリーズ!」
シャドウフリーズと呼ばれた相手……墨のように黒い装束を着た女ニンジャは、にやにや笑って答える。
シャドウフリーズ「ジャンケンに負けたからでしょ」
アークスパーク「俺は上司だぞ!ジャンケンに勝ったからって顎で使うなんて、おかしいと思わないのか?俺にソンケイはないのか?」
シャドウフリーズ「アーチニンジャのソウルなんか持ってるくせに万年ヒラのセンパイにソンケイなんてありませんよ」
アークスパーク「こいつ、はっきり言いやがった……そもそも事情はお前も同じだろうが」
アークスパークのニンジャソウルはミカヅチ・ニンジャクランのアーチニンジャ、イナヅマ・ニンジャのものである。
シャドウフリーズもハデスニンジャ・クランのプルート・ニンジャなる強大なソウルを宿す。
そんな彼らが末端とは言わないまでも一般エージェントの地位に甘んじている原因は、ニンジャソウルとの相性の悪さにあった。
性別が違うのだ。
28:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:17:51 :IeQ
シャドウフリーズ「まあまあ、ほらネクタイ」
アークスパーク「む……」
シャドウフリーズはヘラヘラ笑いながら手を伸ばし、アークスパークのネクタイを緩める。
アークスパークは振り上げた拳の下ろし先を見失ってそっぽを向いた。
どういうわけか、キューシューではニンジャソウルが異性に憑依することがままある。
ハッカーカルトはキューシューがコトダマ的に不安定な場所にあるからだと主張するが、真実かどうかはわからない。
とにかく、アークスパークたちは身体的ギャップゆえにソウルのポテンシャルをうまく引き出せないでいるのだった。
シャドウフリーズ「ていうかホラ、私よりセンパイの電気ビリビリのほうが脅し向きじゃないですか」
アークスパーク「電気ビリビリだあ?デン・ジツと言えデン・ジツと」
シャドウフリーズ「えー、でもそれはなんかイメージと違うっていうか。デン・ジツ名乗るなら、一撃で相手を壁のシミにするくらいのパワー出ないんですか?」
アークスパーク「無茶言うな、電気は電気だ!」
アークスパークはシャドウフリーズの無茶振りをはねつけ、備え付けの冷蔵庫から缶のアリアケ・ペリエを取り出した。
一口煽ると、殺しで火照った体に炭酸水が染み渡っていくのを感じる。
何気なく外の景色を見て、頭の中でハカタパレスへのルートを思い描く。
……最短経路、妥当なルートだ。
シャドウフリーズ「まあまあ、ほらネクタイ」
アークスパーク「む……」
シャドウフリーズはヘラヘラ笑いながら手を伸ばし、アークスパークのネクタイを緩める。
アークスパークは振り上げた拳の下ろし先を見失ってそっぽを向いた。
どういうわけか、キューシューではニンジャソウルが異性に憑依することがままある。
ハッカーカルトはキューシューがコトダマ的に不安定な場所にあるからだと主張するが、真実かどうかはわからない。
とにかく、アークスパークたちは身体的ギャップゆえにソウルのポテンシャルをうまく引き出せないでいるのだった。
シャドウフリーズ「ていうかホラ、私よりセンパイの電気ビリビリのほうが脅し向きじゃないですか」
アークスパーク「電気ビリビリだあ?デン・ジツと言えデン・ジツと」
シャドウフリーズ「えー、でもそれはなんかイメージと違うっていうか。デン・ジツ名乗るなら、一撃で相手を壁のシミにするくらいのパワー出ないんですか?」
アークスパーク「無茶言うな、電気は電気だ!」
アークスパークはシャドウフリーズの無茶振りをはねつけ、備え付けの冷蔵庫から缶のアリアケ・ペリエを取り出した。
一口煽ると、殺しで火照った体に炭酸水が染み渡っていくのを感じる。
何気なく外の景色を見て、頭の中でハカタパレスへのルートを思い描く。
……最短経路、妥当なルートだ。
29:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:18:29 :IeQ
シャドウフリーズ「モグモグ、そもそも私だって、ただサボってたわけじゃないんですからね?見てくださいよこれ」
ヤクザリムジンが信号で止まったとき、シャドウフリーズがチョコを頬張りつつ自分のIRCトランスミッターを見せつけた。
アークスパーク「これは……ああ、またネリモノ工場関係の問い合わせがあったのか。これで九、いや十件目か?」
シャドウフリーズ「まったく、スクトゥムの奴がくたばったせいでとんだとばっちりですよ!」
アークスパーク「ホトケを悪く言うんじゃない、バチが当たるぞ」
カタナハント・ユニオン所有の違法ネリモノ工場が何者かに襲撃を受けたのはつい先日のことだ。
管理ニンジャのスクトゥム・トリケラトプスは瞬く間に殲滅され、暴走させられたジェネレーターが爆発し工場は全壊。
そればかりか、下手人の追跡に派遣されたクリアゴースト・メタルハンド・ブレインノックの三人までがことごとく返り討ちに遭っていた。
アークスパーク「一体誰の仕業なのやら……カブナカマ・ニンジャか?」
カブナカマ……カブナカマ・カルテルとは、ノースキューシュー・コロニーに本拠を置くニンジャ組織のことである。
規模や伝統ではカタナハントに劣るが近年急速に勢力を拡大しており、たびたび武力衝突が生じている。
ネオフクオカにも独自の勢力圏を築きつつある目下最大の反抗勢力だ。
シャドウフリーズ「『ニンジャ殺し』かもしれませんよ?」
「ニンジャ殺し」は、カタナハント・ニンジャたちがその存在をまことしやかに囁き合う伝説のニンジャだ。
血のように赤黒い装束を着て、カタナハントの構成員を恐るべき執念で探し出しては、圧倒的なカラテで殺していくのだという。
シャドウフリーズ「モグモグ、そもそも私だって、ただサボってたわけじゃないんですからね?見てくださいよこれ」
ヤクザリムジンが信号で止まったとき、シャドウフリーズがチョコを頬張りつつ自分のIRCトランスミッターを見せつけた。
アークスパーク「これは……ああ、またネリモノ工場関係の問い合わせがあったのか。これで九、いや十件目か?」
シャドウフリーズ「まったく、スクトゥムの奴がくたばったせいでとんだとばっちりですよ!」
アークスパーク「ホトケを悪く言うんじゃない、バチが当たるぞ」
カタナハント・ユニオン所有の違法ネリモノ工場が何者かに襲撃を受けたのはつい先日のことだ。
管理ニンジャのスクトゥム・トリケラトプスは瞬く間に殲滅され、暴走させられたジェネレーターが爆発し工場は全壊。
そればかりか、下手人の追跡に派遣されたクリアゴースト・メタルハンド・ブレインノックの三人までがことごとく返り討ちに遭っていた。
アークスパーク「一体誰の仕業なのやら……カブナカマ・ニンジャか?」
カブナカマ……カブナカマ・カルテルとは、ノースキューシュー・コロニーに本拠を置くニンジャ組織のことである。
規模や伝統ではカタナハントに劣るが近年急速に勢力を拡大しており、たびたび武力衝突が生じている。
ネオフクオカにも独自の勢力圏を築きつつある目下最大の反抗勢力だ。
シャドウフリーズ「『ニンジャ殺し』かもしれませんよ?」
「ニンジャ殺し」は、カタナハント・ニンジャたちがその存在をまことしやかに囁き合う伝説のニンジャだ。
血のように赤黒い装束を着て、カタナハントの構成員を恐るべき執念で探し出しては、圧倒的なカラテで殺していくのだという。
30:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:18:56 :IeQ
アークスパーク「都市伝説だろ、ありゃ」
シャドウフリーズ「でもニンジャを殺してますし」
アークスパーク「ニンジャ殺したら何でもニンジャ殺しかよ」
信号が変わり、ヤクザリムジンは再発進する。
町を進む黒い車体がマンホールを乗り越え、ガクンと揺れた。
アークスパーク「ん」
その直後、旧市街に閃光が走った。
CRA−TOOOM!
猛然と吹き上がり雨雲を炙る爆炎!
ヤクザリムジンは周囲の巻き添え車両もろともオモチャのごとく空中に打ち上げられた!
「アイエエエ!」
「アイエエエーッ!」
「アイエエエアバーッ!」
通行人が何人も吹き飛ばされ、あるいは炎に炙られる!
たちまち夜道を恐慌が伝播し、サラリマン、無軌道学生、ブディズム・パンクスにペケロッパ・カルトたちが蜘蛛の子を散らすように逃げ去る。
後にはのたうち回る火だるま被害者と、ピクリとも動かぬ焼死体、バラバラに吹き飛んだ人であった何かが残された。
燃え盛るスクラップと化したヤクザリムジンが歩道に落ちて転がる。
マンホールの下に仕掛けられていた数十キロのバクチクが、この車を狙って爆破されたのだ。
アークスパーク「都市伝説だろ、ありゃ」
シャドウフリーズ「でもニンジャを殺してますし」
アークスパーク「ニンジャ殺したら何でもニンジャ殺しかよ」
信号が変わり、ヤクザリムジンは再発進する。
町を進む黒い車体がマンホールを乗り越え、ガクンと揺れた。
アークスパーク「ん」
その直後、旧市街に閃光が走った。
CRA−TOOOM!
猛然と吹き上がり雨雲を炙る爆炎!
ヤクザリムジンは周囲の巻き添え車両もろともオモチャのごとく空中に打ち上げられた!
「アイエエエ!」
「アイエエエーッ!」
「アイエエエアバーッ!」
通行人が何人も吹き飛ばされ、あるいは炎に炙られる!
たちまち夜道を恐慌が伝播し、サラリマン、無軌道学生、ブディズム・パンクスにペケロッパ・カルトたちが蜘蛛の子を散らすように逃げ去る。
後にはのたうち回る火だるま被害者と、ピクリとも動かぬ焼死体、バラバラに吹き飛んだ人であった何かが残された。
燃え盛るスクラップと化したヤクザリムジンが歩道に落ちて転がる。
マンホールの下に仕掛けられていた数十キロのバクチクが、この車を狙って爆破されたのだ。
31:名無しさん@おーぷん:2018/10/09(火)17:19:27 :IeQ
向いのビルの屋上に、そのアビ・ジゴク・インフェルノめいた光景を見下ろす人影があった……その数四つ。
「タマヤ!いやあ、ド派手に始まったね!」
「発破概ね成功。標的殲滅の可能性60%」
「ノーティス通りでござったな。ぬっふっふ、腕が鳴るでござる」
「遅い!早く行くぞ!早く俺の速さを試したい!」
人影は先を争うように屋上から身を躍らせ、爆破現場へ降下した。
彼らの纏うニンジャ装束の胸元には、三角形を三つ組み合わせたミツウロコ紋……カブナカマ・カルテルのエンブレムが見えた。
向いのビルの屋上に、そのアビ・ジゴク・インフェルノめいた光景を見下ろす人影があった……その数四つ。
「タマヤ!いやあ、ド派手に始まったね!」
「発破概ね成功。標的殲滅の可能性60%」
「ノーティス通りでござったな。ぬっふっふ、腕が鳴るでござる」
「遅い!早く行くぞ!早く俺の速さを試したい!」
人影は先を争うように屋上から身を躍らせ、爆破現場へ降下した。
彼らの纏うニンジャ装束の胸元には、三角形を三つ組み合わせたミツウロコ紋……カブナカマ・カルテルのエンブレムが見えた。
32:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:31:08 :dld
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
ミラが振り返りざま繰り出したバックナックルがモノキュラーの側頭部を捉える!
モノキュラー「グワーッ!」ドガッ
モノキュラーはアンブッシュに失敗し、背中から床に叩きつけられた。
受け身を取って後転、起き上がりながらクナイを投げる!
モノキュラー「イヤーッ!」ビュンッ
ミラ「イヤーッ!」バシッ
ミラはブレーサーをはめた手でそれを叩き落とし、モノキュラーに向き直った。
壁の電子ボンボリが照らす薄暗闇の中、モノキュラーの望遠カメラめいたサイバネ単眼が光る。
そのレンズがジュー・ジツを構える赤黒のニンジャ少女を映し、フォーカスする。
モノキュラー「ハーッ……ミラ=サンといったか、一体どこのアサシンだ?何が目的でこのドージョーに侵入した」
ミラ「あんたを殺すためよ」
モノキュラー「俺を?俺に何の恨みがある」
ミラ「私は全てのニンジャを憎む。当然あんたも憎い。ゆえに殺す。ニンジャを全て殺す」
モノキュラー「痴れ事を……いや、待てよ。さては貴様が噂の『ニンジャ殺し』!」
ミラ「イヤーッ!」
ミラはもはや問答無用でスリケンを投擲!
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
ミラが振り返りざま繰り出したバックナックルがモノキュラーの側頭部を捉える!
モノキュラー「グワーッ!」ドガッ
モノキュラーはアンブッシュに失敗し、背中から床に叩きつけられた。
受け身を取って後転、起き上がりながらクナイを投げる!
モノキュラー「イヤーッ!」ビュンッ
ミラ「イヤーッ!」バシッ
ミラはブレーサーをはめた手でそれを叩き落とし、モノキュラーに向き直った。
壁の電子ボンボリが照らす薄暗闇の中、モノキュラーの望遠カメラめいたサイバネ単眼が光る。
そのレンズがジュー・ジツを構える赤黒のニンジャ少女を映し、フォーカスする。
モノキュラー「ハーッ……ミラ=サンといったか、一体どこのアサシンだ?何が目的でこのドージョーに侵入した」
ミラ「あんたを殺すためよ」
モノキュラー「俺を?俺に何の恨みがある」
ミラ「私は全てのニンジャを憎む。当然あんたも憎い。ゆえに殺す。ニンジャを全て殺す」
モノキュラー「痴れ事を……いや、待てよ。さては貴様が噂の『ニンジャ殺し』!」
ミラ「イヤーッ!」
ミラはもはや問答無用でスリケンを投擲!
33:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:31:44 :dld
モノキュラー「チイーッ!」バッバッバッ
モノキュラーはブリッジでかわし、そのまま連続バク転で後退する。
ミラ「イヤーッ!」シュバッ
踏み込んだミラがローキックを放つ!
モノキュラー「イヤーッ!」バッ
モノキュラーは三回転捻りを繰り出して回避し、横の壁に体当たりした。
ドオン!ドンデンガエシが回転してモノキュラーの姿が消える。
さらにその裏に隠されていた機関銃が姿を現し、火を噴いた!BRATATATA!
ミラ「イヤーッ!」シュバッ
ミラは身を沈めて掃射をかわし、扉をタックルで突き倒す。CRASH!
BRATATATA……KBAM!
虚しく天井を撃つ機関銃を蹴り壊し、ドンデンガエシの奥に足を踏み入れた。
外にもまして暗い隠し通路を用心深く進み、突き当りのフスマを引き開ける。ターン!
モノキュラー「チイーッ!」バッバッバッ
モノキュラーはブリッジでかわし、そのまま連続バク転で後退する。
ミラ「イヤーッ!」シュバッ
踏み込んだミラがローキックを放つ!
モノキュラー「イヤーッ!」バッ
モノキュラーは三回転捻りを繰り出して回避し、横の壁に体当たりした。
ドオン!ドンデンガエシが回転してモノキュラーの姿が消える。
さらにその裏に隠されていた機関銃が姿を現し、火を噴いた!BRATATATA!
ミラ「イヤーッ!」シュバッ
ミラは身を沈めて掃射をかわし、扉をタックルで突き倒す。CRASH!
BRATATATA……KBAM!
虚しく天井を撃つ機関銃を蹴り壊し、ドンデンガエシの奥に足を踏み入れた。
外にもまして暗い隠し通路を用心深く進み、突き当りのフスマを引き開ける。ターン!
34:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:32:10 :dld
ミラ「バカな……行き止まりだなんて……!」
ミラが足を踏み入れたのは、タタミ敷きの四角い小部屋であった。
それはシュギ・ジキと呼ばれるパターンで、十二枚のタタミから構成されている。
四方は壁であり、それぞれにはカエル、カタツムリ、アジサイ、カラカサの見事な墨絵が描かれていた。
もはや先へ進むためのフスマは見当たらない……では、モノキュラーはどこへ消えたのか。
ミラ「無駄よ、モノキュラー=サン……!」
この謎を解くべく、ミラは右手にスリケンを握り、物音ひとつ立てぬ精緻な足運びで、部屋の中心部へと進んでいった。
額の汗を右手の甲で拭った。
ミラはついに部屋の中央へと達する。
そしてやおら振り返り、背後……足元のタタミをチョップで突き刺した!
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
CRASH!
「グワーッ!?」
床下から絶叫!
ミラはタタミの裏で捉えたものを掴み、引きずり出す!
ミラ「バカな……行き止まりだなんて……!」
ミラが足を踏み入れたのは、タタミ敷きの四角い小部屋であった。
それはシュギ・ジキと呼ばれるパターンで、十二枚のタタミから構成されている。
四方は壁であり、それぞれにはカエル、カタツムリ、アジサイ、カラカサの見事な墨絵が描かれていた。
もはや先へ進むためのフスマは見当たらない……では、モノキュラーはどこへ消えたのか。
ミラ「無駄よ、モノキュラー=サン……!」
この謎を解くべく、ミラは右手にスリケンを握り、物音ひとつ立てぬ精緻な足運びで、部屋の中心部へと進んでいった。
額の汗を右手の甲で拭った。
ミラはついに部屋の中央へと達する。
そしてやおら振り返り、背後……足元のタタミをチョップで突き刺した!
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
CRASH!
「グワーッ!?」
床下から絶叫!
ミラはタタミの裏で捉えたものを掴み、引きずり出す!
35:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:32:43 :dld
モノキュラー「グワーッ!」ドサッ
タタミに偽装した奇襲用トラップドアが引き剥がされ、右胸を貫かれたニンジャが足元に這いつくばった。
ミラはもがくモノキュラーを踏みつけ、踏みにじる。
ミラ「だから無駄だと言った……あんたたちみたいな外道の考えることなんてお見通しよ……!」グリグリ
モノキュラー「グワーッ!グワーッ!」ジタバタ
そのときである。
CABOOM……ミラのニンジャ聴力が遥か彼方の爆発音を捉えた。
ミラ「!」ピクッ
モノキュラー「!イヤーッ!」ブンッ
ミラ「グワーッ!」ドガッ
隙を見出したモノキュラーがミラの膝頭を殴りつけ、地面を転がって拘束を脱した!
そのまま数メートル間合いを離した後パッと起き上がりクナイ投擲動作!
モノキュラー「イ」
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
しかし追いすがったミラの水平チョップが速い!
モノキュラー「グワーッ!」ドサッ
タタミに偽装した奇襲用トラップドアが引き剥がされ、右胸を貫かれたニンジャが足元に這いつくばった。
ミラはもがくモノキュラーを踏みつけ、踏みにじる。
ミラ「だから無駄だと言った……あんたたちみたいな外道の考えることなんてお見通しよ……!」グリグリ
モノキュラー「グワーッ!グワーッ!」ジタバタ
そのときである。
CABOOM……ミラのニンジャ聴力が遥か彼方の爆発音を捉えた。
ミラ「!」ピクッ
モノキュラー「!イヤーッ!」ブンッ
ミラ「グワーッ!」ドガッ
隙を見出したモノキュラーがミラの膝頭を殴りつけ、地面を転がって拘束を脱した!
そのまま数メートル間合いを離した後パッと起き上がりクナイ投擲動作!
モノキュラー「イ」
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
しかし追いすがったミラの水平チョップが速い!
36:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:33:23 :dld
モノキュラー「グワーッ!」ズダンッ
モノキュラーの首が飛んだ。
生首は空中でクルクルと回転し、ザンシンするミラの姿をサイバネ単眼に映した直後、爆発四散した。
モノキュラー「サ……サヨナラ!」ドカーンッ
首から下は振りかぶった姿勢のままゆっくりと後ろに傾き、倒れる。
その手からクナイが零れ落ちてタタミに転がる。
ミラはすぐに隠し部屋を出て、ドージョーの窓から外を見やった。
ミラ(あれは……)
ネオフクオカの摩天楼の向こう、旧市街の方向の夜空が赤く燃えている。
CABOOM……また爆発だ。
燃える空の下から炎が噴き上がり、低く立ち込める雨雲を炙る。
ミラはもう駆け出していた。
揺れたポニーテールが超自然的な力でチリチリと燃えて、薄暗闇の中に煤の軌跡を残した。
モノキュラー「グワーッ!」ズダンッ
モノキュラーの首が飛んだ。
生首は空中でクルクルと回転し、ザンシンするミラの姿をサイバネ単眼に映した直後、爆発四散した。
モノキュラー「サ……サヨナラ!」ドカーンッ
首から下は振りかぶった姿勢のままゆっくりと後ろに傾き、倒れる。
その手からクナイが零れ落ちてタタミに転がる。
ミラはすぐに隠し部屋を出て、ドージョーの窓から外を見やった。
ミラ(あれは……)
ネオフクオカの摩天楼の向こう、旧市街の方向の夜空が赤く燃えている。
CABOOM……また爆発だ。
燃える空の下から炎が噴き上がり、低く立ち込める雨雲を炙る。
ミラはもう駆け出していた。
揺れたポニーテールが超自然的な力でチリチリと燃えて、薄暗闇の中に煤の軌跡を残した。
37:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:33:49 :dld
……時は少しだけ遡る。
アークスパーク「グワーッ!」ドタッ
シャドウフリーズ「グワーッ!」ドタッ
二人は勢いよく路面に叩きつけられてゴロゴロと転がった。
CRAAASH!爆炎に巻かれて吹き飛んだヤクザリムジンがその横に落下した。
CABOOOM!そしてガソリンタンクに引火を起こして大爆発を起こした。
運転手とクローンヤクザ四人は間違いなく即死だ。
マンホールの下に仕掛けられていたバクチクにより、死を自覚する暇さえなくバラバラのガンモになった。
アークスパークとシャドウフリーズは爆破直前にニンジャ第六感で危機を察知し車外に脱出、その運命を間一髪で逃れたのだった。
アークスパーク「ゲホッゴホッ、バクチクか!?」
アークスパークはスーツを脱ぎ捨て、エメラルドグリーンのニンジャ装束姿となっていた。
アークスパーク「何故俺たちを狙って……」
そこまで口に出してからハッとする。
自分の懐にあるデータディスクが目当てか?
それも車ごと吹き飛ばそうとしたということは、襲撃者の狙いは奪取ではなく破壊!
……時は少しだけ遡る。
アークスパーク「グワーッ!」ドタッ
シャドウフリーズ「グワーッ!」ドタッ
二人は勢いよく路面に叩きつけられてゴロゴロと転がった。
CRAAASH!爆炎に巻かれて吹き飛んだヤクザリムジンがその横に落下した。
CABOOOM!そしてガソリンタンクに引火を起こして大爆発を起こした。
運転手とクローンヤクザ四人は間違いなく即死だ。
マンホールの下に仕掛けられていたバクチクにより、死を自覚する暇さえなくバラバラのガンモになった。
アークスパークとシャドウフリーズは爆破直前にニンジャ第六感で危機を察知し車外に脱出、その運命を間一髪で逃れたのだった。
アークスパーク「ゲホッゴホッ、バクチクか!?」
アークスパークはスーツを脱ぎ捨て、エメラルドグリーンのニンジャ装束姿となっていた。
アークスパーク「何故俺たちを狙って……」
そこまで口に出してからハッとする。
自分の懐にあるデータディスクが目当てか?
それも車ごと吹き飛ばそうとしたということは、襲撃者の狙いは奪取ではなく破壊!
38:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:34:12 :dld
シャドウフリーズ「センパイ!アブナイ!」ドンッ
アークスパーク「ウオッ!」ドタッ
シャドウフリーズに突き飛ばされた直後、今までいたところを猛スピードで人間大の火球が横切る!
火球は口惜し気にヒュンヒュンと飛び回った後、鮮やかな赤色の装束のニンジャに変わって三点着地した。
「よくかわした!初撃で葬るつもりだったが……しかしその程度では俺の速さには追いつけない!」
フォーミュラ「ドーモ、カブナカマ・カルテル最速のニンジャ、フォーミュラです!」
赤色のニンジャはあわただしく立ち上がってオジギした。
アークスパークとシャドウフリーズはアイサツを返そうとしたが、横合いに新たな気配!
アークスパーク「イヤーッ!」パッ
シャドウフリーズ「イヤーッ!」パッ
「イヤーッ!」ゴオッ
アークスパークとシャドウフリーズが側転で退避した直後、CRAAASH!
二人を串刺しにする軌道で放たれた突進ヤリ刺突が空を切り、勢い余って近くのビル壁に突き刺さる!
シャドウフリーズ「センパイ!アブナイ!」ドンッ
アークスパーク「ウオッ!」ドタッ
シャドウフリーズに突き飛ばされた直後、今までいたところを猛スピードで人間大の火球が横切る!
火球は口惜し気にヒュンヒュンと飛び回った後、鮮やかな赤色の装束のニンジャに変わって三点着地した。
「よくかわした!初撃で葬るつもりだったが……しかしその程度では俺の速さには追いつけない!」
フォーミュラ「ドーモ、カブナカマ・カルテル最速のニンジャ、フォーミュラです!」
赤色のニンジャはあわただしく立ち上がってオジギした。
アークスパークとシャドウフリーズはアイサツを返そうとしたが、横合いに新たな気配!
アークスパーク「イヤーッ!」パッ
シャドウフリーズ「イヤーッ!」パッ
「イヤーッ!」ゴオッ
アークスパークとシャドウフリーズが側転で退避した直後、CRAAASH!
二人を串刺しにする軌道で放たれた突進ヤリ刺突が空を切り、勢い余って近くのビル壁に突き刺さる!
39:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:34:44 :dld
アークスパーク「イヤーッ!」ビュンッ
アークスパークは振り返りざま新手めがけスリケンを投げる!
「ヌウーン!」ブーンッ
新手のニンジャはヤリを引き抜いて勢いよく振り回し、スリケンを払いのける。
ヤリの石突を路面に突き立て、藍色の古風な和鎧をガチャリといわせてオジギする。
金色のクワガタ前立てが炎上車両の光を反射してキラリと光った。
ゴケニン「ドーモ、同じくゴケニンでござる。お主らの命、もらい受ける」
さらに、燃えるスクラップ車両の奥の路地から三人目がゆらりと姿を現した。
青銅色の装束を纏った小柄なニンジャだ。
ネビュラチェイン「ドーモ!僕、ネビュラチェイン。遊んでくれると嬉しいな」
その袖口から、黒光りする金属でできた楔付き鎖が零れ落ち、アスファルトの地面にぶつかってカランと鳴った。
アークスパーク「イヤーッ!」ビュンッ
アークスパークは振り返りざま新手めがけスリケンを投げる!
「ヌウーン!」ブーンッ
新手のニンジャはヤリを引き抜いて勢いよく振り回し、スリケンを払いのける。
ヤリの石突を路面に突き立て、藍色の古風な和鎧をガチャリといわせてオジギする。
金色のクワガタ前立てが炎上車両の光を反射してキラリと光った。
ゴケニン「ドーモ、同じくゴケニンでござる。お主らの命、もらい受ける」
さらに、燃えるスクラップ車両の奥の路地から三人目がゆらりと姿を現した。
青銅色の装束を纏った小柄なニンジャだ。
ネビュラチェイン「ドーモ!僕、ネビュラチェイン。遊んでくれると嬉しいな」
その袖口から、黒光りする金属でできた楔付き鎖が零れ落ち、アスファルトの地面にぶつかってカランと鳴った。
40:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:35:14 :dld
アークスパーク「……こういう場合って誰からアイサツすればいいんだ?」
フォーミュラ「まとめてでいいだろう、早くしろ!」
ネビュラチェイン「あー待って待って、もう一人いるでしょ」
ゴケニン「あーもう滅茶苦茶でござる」
アークスパーク「もう一人だと?」
さらなる数的不利の示唆にぎょっとしているアークスパークの背後を見よ。
そこには路上駐車の白いバンがひっそりと佇んでいる……
#DATADELETE:clockwork:ignite>>carbomb03
それが今、突如爆発する!
CABOOOM!
アークスパーク「グワーッ!?」ドウッ
アークスパークは吹き飛ばされ、雨に濡れる路面に突っ伏した。
背中の装束が焼け、金属片がいくつか突き刺さって血が流れた。
アークスパーク「……こういう場合って誰からアイサツすればいいんだ?」
フォーミュラ「まとめてでいいだろう、早くしろ!」
ネビュラチェイン「あー待って待って、もう一人いるでしょ」
ゴケニン「あーもう滅茶苦茶でござる」
アークスパーク「もう一人だと?」
さらなる数的不利の示唆にぎょっとしているアークスパークの背後を見よ。
そこには路上駐車の白いバンがひっそりと佇んでいる……
#DATADELETE:clockwork:ignite>>carbomb03
それが今、突如爆発する!
CABOOOM!
アークスパーク「グワーッ!?」ドウッ
アークスパークは吹き飛ばされ、雨に濡れる路面に突っ伏した。
背中の装束が焼け、金属片がいくつか突き刺さって血が流れた。
41:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:37:28 :dld
シャドウフリーズ「センパイ!」
アークスパーク「だ、大丈夫だ……」スック
「ドーモ」
なんとか起き上がるアークスパークの頭上、タングステン街灯の上からアイサツが届く。
見上げると、銀色のステルス装束を着たニンジャがスズメめいて立っていた。
クロックワーク「私の名前はクロックワーク」
アイサツのタイミングからして先ほどの爆発はこのニンジャのアンブッシュ……
事前に仕掛けたバクチクに、インプラントしたトランスミッターから起爆指令IRCを飛ばしたのだ。
アークスパーク「……ドーモ、カブナカマ・カルテルの皆さん。カタナハント・ユニオンのアークスパークです」
シャドウフリーズ「ドーモ、同じくシャドウフリーズです」
カタナハント・ニンジャたちがアイサツを返す。
散乱する焼死体を重金属酸性雨が濡らすネオフクオカ旧市街の路上にて、炎上車両が照らすニンジャたちのシルエットが交錯した!
「「「「「「イヤーッ!」」」」」
シャドウフリーズ「センパイ!」
アークスパーク「だ、大丈夫だ……」スック
「ドーモ」
なんとか起き上がるアークスパークの頭上、タングステン街灯の上からアイサツが届く。
見上げると、銀色のステルス装束を着たニンジャがスズメめいて立っていた。
クロックワーク「私の名前はクロックワーク」
アイサツのタイミングからして先ほどの爆発はこのニンジャのアンブッシュ……
事前に仕掛けたバクチクに、インプラントしたトランスミッターから起爆指令IRCを飛ばしたのだ。
アークスパーク「……ドーモ、カブナカマ・カルテルの皆さん。カタナハント・ユニオンのアークスパークです」
シャドウフリーズ「ドーモ、同じくシャドウフリーズです」
カタナハント・ニンジャたちがアイサツを返す。
散乱する焼死体を重金属酸性雨が濡らすネオフクオカ旧市街の路上にて、炎上車両が照らすニンジャたちのシルエットが交錯した!
「「「「「「イヤーッ!」」」」」
42:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:37:46 :dld
シャドウフリーズ「イヤーッ!」ブンッ
フォーミュラ「イヤーッ!」サッ
フォーミュラはシャドウフリーズのトビゲリをブリッジ回避!
シャドウフリーズ「チイーッ」スタッ
シャドウフリーズはフォーミュラの背後、消火栓の脇に着地する。
CABOOM!
シャドウフリーズ「グワーッ!?」
消火栓が爆発し、シャドウフリーズは左腕を炙られて苦悶!
クロックワークがバクチクを仕掛けていたのだ!
クロックワーク「発破成こ」
アークスパーク「イヤーッ!」ブンッ
クロックワーク「グワーッ!」ドターッ
そのクロックワークはアークスパークのジャンプパンチで街灯から叩き落される!
シャドウフリーズ「イヤーッ!」ブンッ
フォーミュラ「イヤーッ!」サッ
フォーミュラはシャドウフリーズのトビゲリをブリッジ回避!
シャドウフリーズ「チイーッ」スタッ
シャドウフリーズはフォーミュラの背後、消火栓の脇に着地する。
CABOOM!
シャドウフリーズ「グワーッ!?」
消火栓が爆発し、シャドウフリーズは左腕を炙られて苦悶!
クロックワークがバクチクを仕掛けていたのだ!
クロックワーク「発破成こ」
アークスパーク「イヤーッ!」ブンッ
クロックワーク「グワーッ!」ドターッ
そのクロックワークはアークスパークのジャンプパンチで街灯から叩き落される!
43:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:38:11 :dld
SPRASH!爆破された消火栓から間欠泉のごとく水が噴き上がった。
酸性雨と混じって炎上車両に降りかかり、ジュウジュウと音を立てて汚染水蒸気が巻き上がる。
ゴケニン「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」ブンブンブンッ
シャドウフリーズ「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」バシバシバシッ
ネビュラチェイン「ドゥー、ドゥ、ドゥードゥルドゥー……」スタスタ
ヤリとチョップを打ち合わせるゴケニンとシャドウフリーズを横目に、ネビュラチェインがハミングしながら歩く。
対するはアークスパーク……三点着地姿勢から立ち上がり、カラテを構える。
アークスパーク「貴様……」
ネビュラチェイン「さあ、やろうよ。イヤーッ!」ジャラランッ
鎖が振るわれ、先端の楔がアークスパークの喉を掻き切ろうとする!
アークスパーク「イヤーッ!」サッ
アークスパークはブリッジでやり過ごす。
黒光りするエメツ合金の鎖が彼の頭上を通り過ぎ……横合いから火球が突撃!
SPRASH!爆破された消火栓から間欠泉のごとく水が噴き上がった。
酸性雨と混じって炎上車両に降りかかり、ジュウジュウと音を立てて汚染水蒸気が巻き上がる。
ゴケニン「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」ブンブンブンッ
シャドウフリーズ「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」バシバシバシッ
ネビュラチェイン「ドゥー、ドゥ、ドゥードゥルドゥー……」スタスタ
ヤリとチョップを打ち合わせるゴケニンとシャドウフリーズを横目に、ネビュラチェインがハミングしながら歩く。
対するはアークスパーク……三点着地姿勢から立ち上がり、カラテを構える。
アークスパーク「貴様……」
ネビュラチェイン「さあ、やろうよ。イヤーッ!」ジャラランッ
鎖が振るわれ、先端の楔がアークスパークの喉を掻き切ろうとする!
アークスパーク「イヤーッ!」サッ
アークスパークはブリッジでやり過ごす。
黒光りするエメツ合金の鎖が彼の頭上を通り過ぎ……横合いから火球が突撃!
44:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:38:37 :dld
アークスパーク「グワーッ!」ドガッ
アークスパークは脇腹に強烈な打撃を受け、地面をゴロゴロと転がった。
かろうじて膝立ちで止まりあたりを見回すが、火球は見当たらない……上だ!
アークスパーク「イヤーッ!」パッ
アークスパークがバク転で退避した直後、CRAAASH!
真上から火球が降ってきてアスファルトの地面を砕いた。
火球はたちまちフォーミュラに変わってせせら笑う。
フォーミュラ「遅い遅い!ジリー・プアーだぞ!」
アークスパーク「ほざけ!イヤーッ!」ビュンッ
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
アークスパークの反撃スリケンは鎖に絡めとられ、逆に楔が飛んでくる!
アークスパーク「イヤーッ!」バババッ
心臓を狙った一撃を側転で回避!
アークスパーク「グワーッ!」ドガッ
アークスパークは脇腹に強烈な打撃を受け、地面をゴロゴロと転がった。
かろうじて膝立ちで止まりあたりを見回すが、火球は見当たらない……上だ!
アークスパーク「イヤーッ!」パッ
アークスパークがバク転で退避した直後、CRAAASH!
真上から火球が降ってきてアスファルトの地面を砕いた。
火球はたちまちフォーミュラに変わってせせら笑う。
フォーミュラ「遅い遅い!ジリー・プアーだぞ!」
アークスパーク「ほざけ!イヤーッ!」ビュンッ
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
アークスパークの反撃スリケンは鎖に絡めとられ、逆に楔が飛んでくる!
アークスパーク「イヤーッ!」バババッ
心臓を狙った一撃を側転で回避!
45:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:38:58 :dld
クロックワーク「イヤーッ!」ビュンッ
回避した先にバクチクの束が投げ込まれる。クロックワーク!
アークスパーク「ナメるな!イヤーッ!」バシッ
しかしアークスパークはこれを見切り、ネビュラチェインたちのほうへ蹴り返した!CABOOM!
ネビュラチェイン・フォーミュラ「ヌウーッ!?」
蒸気を払う爆風がカブナカマ・ニンジャたちの視界を一瞬塞ぐ。
アークスパーク「オタッシャデー!」ダッ
アークスパークは踵を返して脱兎のごとく駆け出す!
クロックワーク「イヤーッ!」ビュンッ
回避した先にバクチクの束が投げ込まれる。クロックワーク!
アークスパーク「ナメるな!イヤーッ!」バシッ
しかしアークスパークはこれを見切り、ネビュラチェインたちのほうへ蹴り返した!CABOOM!
ネビュラチェイン・フォーミュラ「ヌウーッ!?」
蒸気を払う爆風がカブナカマ・ニンジャたちの視界を一瞬塞ぐ。
アークスパーク「オタッシャデー!」ダッ
アークスパークは踵を返して脱兎のごとく駆け出す!
46:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:39:22 :dld
ゴケニン「ヌウッ!?アークスパーク=サン、貴様!」
シャドウフリーズ「イヤーッ!」バシッ
ゴケニン「グワーッ!」ズテッ
気をとられたゴケニンを足払いで転倒させ、シャドウフリーズも走った。
二人は黒焦げのスクラップ車両を跳び渡り、空中から大量のスリケン・クナイをばらまきつつ路地へ飛び込み逃走!
ゴケニン「ウカツ!追うでござる!」
フォーミュラ「俺から逃げ切れると思うのかーッ!」
フォーミュラがロケットスタートし猛追する。
少し遅れてネビュラチェインとゴケニンが続いた。
ゴケニン「ヌウッ!?アークスパーク=サン、貴様!」
シャドウフリーズ「イヤーッ!」バシッ
ゴケニン「グワーッ!」ズテッ
気をとられたゴケニンを足払いで転倒させ、シャドウフリーズも走った。
二人は黒焦げのスクラップ車両を跳び渡り、空中から大量のスリケン・クナイをばらまきつつ路地へ飛び込み逃走!
ゴケニン「ウカツ!追うでござる!」
フォーミュラ「俺から逃げ切れると思うのかーッ!」
フォーミュラがロケットスタートし猛追する。
少し遅れてネビュラチェインとゴケニンが続いた。
47:名無しさん@おーぷん:2018/10/10(水)20:40:14 :dld
……それでもカタナハント・ニンジャたちは迷路のような路地を進むことで追っ手を引き離し、僅かながら猶予時間を得た。
ネオフクオカは彼らのホームであり、暗闘の舞台になりがちな旧市街には土地勘があったのだ。
薄暗い路地の一つに逃げ込んで息を整える。
アークスパーク「ハアーッ、ハアーッ!ハードだなこいつは!」
シャドウフリーズ「ハアーッ、ハアーッ!まったくです、ボンボンボンボン爆破してからに!服が焦げちゃいました、あはは!」
二人とも傷だらけでありながら、どこか余裕ありげな様子だ。
シャドウフリーズ「ユニオンに通報は?」
アークスパーク「さっきしたが、救援が到着するまでまだ少しかかるだろうな。参った参った!」
シャドウフリーズ「ではどうにかして時間を稼がなきゃなりませんね?」
アークスパーク「ああ、しかし別に倒してしまっても構わんだろうよ」
シャドウフリーズ「それでは、なおさら『奥の手』を使うしかありませんね!」
アークスパーク「ああ、『奥の手』を!」
そう言い交わして笑い、意味ありげなポージングを開始した。
腕をぐるりと回した後ピンと伸ばし、交差して、叫ぶ!
アークスパーク・シャドウフリーズ「「ゴイツ・ガッタイジツ!」」
アークスパークの体からスパークが迸り、緑色の閃光が二人の体を包む。
路地を眩い光が支配し、巻き起こったカラテの奔流が降り注ぐ雨の粒を吹き飛ばした。
……アークスパークのユニーク・ジツはデン・ジツだけではない。
……それでもカタナハント・ニンジャたちは迷路のような路地を進むことで追っ手を引き離し、僅かながら猶予時間を得た。
ネオフクオカは彼らのホームであり、暗闘の舞台になりがちな旧市街には土地勘があったのだ。
薄暗い路地の一つに逃げ込んで息を整える。
アークスパーク「ハアーッ、ハアーッ!ハードだなこいつは!」
シャドウフリーズ「ハアーッ、ハアーッ!まったくです、ボンボンボンボン爆破してからに!服が焦げちゃいました、あはは!」
二人とも傷だらけでありながら、どこか余裕ありげな様子だ。
シャドウフリーズ「ユニオンに通報は?」
アークスパーク「さっきしたが、救援が到着するまでまだ少しかかるだろうな。参った参った!」
シャドウフリーズ「ではどうにかして時間を稼がなきゃなりませんね?」
アークスパーク「ああ、しかし別に倒してしまっても構わんだろうよ」
シャドウフリーズ「それでは、なおさら『奥の手』を使うしかありませんね!」
アークスパーク「ああ、『奥の手』を!」
そう言い交わして笑い、意味ありげなポージングを開始した。
腕をぐるりと回した後ピンと伸ばし、交差して、叫ぶ!
アークスパーク・シャドウフリーズ「「ゴイツ・ガッタイジツ!」」
アークスパークの体からスパークが迸り、緑色の閃光が二人の体を包む。
路地を眩い光が支配し、巻き起こったカラテの奔流が降り注ぐ雨の粒を吹き飛ばした。
……アークスパークのユニーク・ジツはデン・ジツだけではない。
48:名無しさん@おーぷん:2018/10/11(木)20:22:36 :GSZ
十秒後、その路地に火球が突っ込んできて、勢い余って壁に激突した。
横のビルが揺さぶられ、屋上からバイオスズメが飛び立つ。
火球はすぐに赤装束のニンジャに変わって着地した。フォーミュラ!
フォーミュラ「ここかアークスパーク=サン、今の光はなんだ!逃げるのも大概にして姿を現せ!イヤーッ!」
フォーミュラはカトン・スリケンをでたらめにバラ撒いた。
一つは違法引き込み電線を断ち切り、酸性雨を浴びて派手に火花を放つ。
「言われずとも相手をしてやろう、カブナカマのゲニンめ」
男とも女ともつかない不思議な声が路地の奥から響く。
降り注ぐ火花の向こうからニンジャが歩いてくる。
「あらためまして、ドーモ、フォーミュラ=サン」
ニンジャがオジギする……体格はアークスパークだが、装束が妙だ。
右半身はエメラルドグリーン、左半身は墨のような黒。
シャドウスパーク「シャドウスパークです」
十秒後、その路地に火球が突っ込んできて、勢い余って壁に激突した。
横のビルが揺さぶられ、屋上からバイオスズメが飛び立つ。
火球はすぐに赤装束のニンジャに変わって着地した。フォーミュラ!
フォーミュラ「ここかアークスパーク=サン、今の光はなんだ!逃げるのも大概にして姿を現せ!イヤーッ!」
フォーミュラはカトン・スリケンをでたらめにバラ撒いた。
一つは違法引き込み電線を断ち切り、酸性雨を浴びて派手に火花を放つ。
「言われずとも相手をしてやろう、カブナカマのゲニンめ」
男とも女ともつかない不思議な声が路地の奥から響く。
降り注ぐ火花の向こうからニンジャが歩いてくる。
「あらためまして、ドーモ、フォーミュラ=サン」
ニンジャがオジギする……体格はアークスパークだが、装束が妙だ。
右半身はエメラルドグリーン、左半身は墨のような黒。
シャドウスパーク「シャドウスパークです」
49:名無しさん@おーぷん:2018/10/11(木)20:22:58 :GSZ
フォーミュラ「ド……ドーモ、シャドウスパーク=サン、フォーミュラです」
フォーミュラはたじろぎつつもアイサツを返し、カラテを構えた。
フォーミュラ「妙なジツを。しかし俺のスピードの前には通じんぞ」
シャドウスパークはゆらりと敵を指差し、余裕たっぷりに挑発する。
シャドウスパーク「試してみろ」
フォーミュラ「抜かせ!イヤーッ!」
フォーミュラが人間大の火球に変じ、飛んだ。
シャドウスパークは動かない。
火球は凄まじいスピードで路地を縦横無尽に飛び回る!
フォーミュラ「ハハハハハ!どうだ、俺の姿を捉えることすらできまい!そのまま死ねーッ!」
火球が右!左!否、真上からシャドウスパークを急襲!アブナイ!
フォーミュラ「ド……ドーモ、シャドウスパーク=サン、フォーミュラです」
フォーミュラはたじろぎつつもアイサツを返し、カラテを構えた。
フォーミュラ「妙なジツを。しかし俺のスピードの前には通じんぞ」
シャドウスパークはゆらりと敵を指差し、余裕たっぷりに挑発する。
シャドウスパーク「試してみろ」
フォーミュラ「抜かせ!イヤーッ!」
フォーミュラが人間大の火球に変じ、飛んだ。
シャドウスパークは動かない。
火球は凄まじいスピードで路地を縦横無尽に飛び回る!
フォーミュラ「ハハハハハ!どうだ、俺の姿を捉えることすらできまい!そのまま死ねーッ!」
火球が右!左!否、真上からシャドウスパークを急襲!アブナイ!
50:名無しさん@おーぷん:2018/10/11(木)20:23:37 :GSZ
シャドウスパーク「……イヤーッ!」
シャドウスパークは右手を掲げ、火球を苦も無く受け止めた!
フォーミュラ「何イ!?俺のスピードを……」
シャドウスパーク「ハエが!イヤーッ!」
そのまま火球を掴み、力任せに投げ飛ばす!
フォーミュラ「グワーッ!」
叩きつけられたビル壁が崩壊!CRASH!
フォーミュラはニンジャの姿に戻って瓦礫の上に倒れこんだ。
ビルの中はUNIXの乗った机がビッシリ並ぶオフィスだ。
サラリマンA「アイエエエ!?」
サラリマンB「ニンジャ!?ニンジャナンデ!?」
残業サラリマンたちがNRSを起こして発狂、何度も転びながらオフィスからまろび出て逃げていく。
シャドウスパーク「……イヤーッ!」
シャドウスパークは右手を掲げ、火球を苦も無く受け止めた!
フォーミュラ「何イ!?俺のスピードを……」
シャドウスパーク「ハエが!イヤーッ!」
そのまま火球を掴み、力任せに投げ飛ばす!
フォーミュラ「グワーッ!」
叩きつけられたビル壁が崩壊!CRASH!
フォーミュラはニンジャの姿に戻って瓦礫の上に倒れこんだ。
ビルの中はUNIXの乗った机がビッシリ並ぶオフィスだ。
サラリマンA「アイエエエ!?」
サラリマンB「ニンジャ!?ニンジャナンデ!?」
残業サラリマンたちがNRSを起こして発狂、何度も転びながらオフィスからまろび出て逃げていく。
51:名無しさん@おーぷん:2018/10/11(木)20:24:06 :GSZ
フォーミュラ「ヌウーッ……!」
フォーミュラは立ち上がってなんとかカラテを構えなおす……
しかし壁の穴の向こうにシャドウスパークの姿はない。
フォーミュラ「……どこだ?」
シャドウスパーク「ここだ」
フォーミュラの背後から声!
フォーミュラ「何だと!?」クルッ
シャドウスパーク「イヤーッ!」ブンッ
フォーミュラ「グワーッ!」ドガッ
シャドウスパーク「イヤーッ!」ブンッ
フォーミュラ「グワーッ!」ドガッ
シャドウスパーク「イヤーッ!」ブンッ
フォーミュラ「グワーッ!」ドガッ
振り返ったフォーミュラを緑と黒の猛烈なカラテラッシュが襲う。
その圧倒的なパワーとスピードにフォーミュラは打たれっ放しだ!
フォーミュラ「ヌウーッ……!」
フォーミュラは立ち上がってなんとかカラテを構えなおす……
しかし壁の穴の向こうにシャドウスパークの姿はない。
フォーミュラ「……どこだ?」
シャドウスパーク「ここだ」
フォーミュラの背後から声!
フォーミュラ「何だと!?」クルッ
シャドウスパーク「イヤーッ!」ブンッ
フォーミュラ「グワーッ!」ドガッ
シャドウスパーク「イヤーッ!」ブンッ
フォーミュラ「グワーッ!」ドガッ
シャドウスパーク「イヤーッ!」ブンッ
フォーミュラ「グワーッ!」ドガッ
振り返ったフォーミュラを緑と黒の猛烈なカラテラッシュが襲う。
その圧倒的なパワーとスピードにフォーミュラは打たれっ放しだ!
52:名無しさん@おーぷん:2018/10/11(木)20:24:28 :GSZ
シャドウスパーク「イイヤアアアーーーッ!」ブウンッ
フォーミュラ「グッワーーーッ!」ビューンッ
一際強烈なカラテストレートがフォーミュラを吹き飛ばす!
フォーミュラ「ガハッ!」ドガッ
UNIX机の上をかっ飛んでいき、反対側の壁に頭から激突!
ビシッ!壁に蜘蛛の巣型のヒビが入り、フォーミュラはガクリと膝をついた。
合体ニンジャはオフィスを歩いてそちらへ近づく。
フォーミュラ「ゴボッ、ゴボ……バカな、俺よりも速いだと……そんなことが……!」
シャドウスパーク「ククク……さっきまでの威勢はどうした?」ツカツカ
フォーミュラ「ゴボッ……!イヤーッ!」ビュンッ
フォーミュラはメンポの裏から血を吐きながらも、燃えるカトン・スリケンを投擲!
シャドウスパーク「イヤーッ!」ビュビュンッ
シャドウスパークはデン・ジツで帯電するスリケンを投げつけ、撃墜!
シャドウスパーク「イイヤアアアーーーッ!」ブウンッ
フォーミュラ「グッワーーーッ!」ビューンッ
一際強烈なカラテストレートがフォーミュラを吹き飛ばす!
フォーミュラ「ガハッ!」ドガッ
UNIX机の上をかっ飛んでいき、反対側の壁に頭から激突!
ビシッ!壁に蜘蛛の巣型のヒビが入り、フォーミュラはガクリと膝をついた。
合体ニンジャはオフィスを歩いてそちらへ近づく。
フォーミュラ「ゴボッ、ゴボ……バカな、俺よりも速いだと……そんなことが……!」
シャドウスパーク「ククク……さっきまでの威勢はどうした?」ツカツカ
フォーミュラ「ゴボッ……!イヤーッ!」ビュンッ
フォーミュラはメンポの裏から血を吐きながらも、燃えるカトン・スリケンを投擲!
シャドウスパーク「イヤーッ!」ビュビュンッ
シャドウスパークはデン・ジツで帯電するスリケンを投げつけ、撃墜!
53:名無しさん@おーぷん:2018/10/11(木)20:24:57 :GSZ
フォーミュラ「イ……!?」ギシッ
第二投を振りかぶったところで、フォーミュラの体はカナシバリにでもかけられたかのように硬直した。
体はギシギシと軋むばかりで首を回すことさえできない……血走った眼であたりを見回す。
オフィスの床に落ちる自らの影に、クナイ・ダートが突き刺さっているのが見えた。
フォーミュラ(まさか、さっきのスリケンに隠して投げて……あれで俺の動きを封じたのか?何というジツだ!?)
シャドウスパーク「イヤーッ!」ブウンッ
フォーミュラ「グワーッ!」ドガッ
シャドウスパークのトビゲリがフォーミュラの鳩尾を捉えた!
赤いニンジャの体はさらに吹き飛び、ヒビの入った壁に衝突して、破壊!CRAAASH!
フォーミュラ「ハアーッ……ハアーッ……ゴボッ、ゴッホ……」
その向こうは別の路地だ。
雨の降り注ぐ中、フォーミュラは瓦礫の上でもがいた後どうにか立ち上がる。
壁の穴を潜って黒緑のニンジャが姿を現した。
シャドウスパーク「これだけ暴れても助けは来ないか。よほど味方を引き離したらしい……自慢のスピードが仇になったな?」
フォーミュラ「ふざけるな……スピードは力だ、スピードはカラテだ。最速の俺が、イクサに敗れるなど!」ダッ
フォーミュラ「イ……!?」ギシッ
第二投を振りかぶったところで、フォーミュラの体はカナシバリにでもかけられたかのように硬直した。
体はギシギシと軋むばかりで首を回すことさえできない……血走った眼であたりを見回す。
オフィスの床に落ちる自らの影に、クナイ・ダートが突き刺さっているのが見えた。
フォーミュラ(まさか、さっきのスリケンに隠して投げて……あれで俺の動きを封じたのか?何というジツだ!?)
シャドウスパーク「イヤーッ!」ブウンッ
フォーミュラ「グワーッ!」ドガッ
シャドウスパークのトビゲリがフォーミュラの鳩尾を捉えた!
赤いニンジャの体はさらに吹き飛び、ヒビの入った壁に衝突して、破壊!CRAAASH!
フォーミュラ「ハアーッ……ハアーッ……ゴボッ、ゴッホ……」
その向こうは別の路地だ。
雨の降り注ぐ中、フォーミュラは瓦礫の上でもがいた後どうにか立ち上がる。
壁の穴を潜って黒緑のニンジャが姿を現した。
シャドウスパーク「これだけ暴れても助けは来ないか。よほど味方を引き離したらしい……自慢のスピードが仇になったな?」
フォーミュラ「ふざけるな……スピードは力だ、スピードはカラテだ。最速の俺が、イクサに敗れるなど!」ダッ
54:名無しさん@おーぷん:2018/10/11(木)20:25:22 :GSZ
フォーミュラがシャドウスパークめがけ走る!
すわ火球突撃か?否、構えるのは何の変哲もないカラテチョップ!
フォーミュラ「ありえんのだ!イイヤアアアーーーッ!」ビュンッ
その一撃はヤバレカバレではなく、彼のプライドの爆発だった。
実際、これまで彼が放ったどんな攻撃よりも鋭く、そして速かった。
シャドウスパーク「では思い知れ!ヒサツ・ワザ……!」グッ
しかし迎え撃つシャドウスパークはそれを見切り、引き絞った両腕の解放で迎え撃った。
右手には緑色のスパークを、左手には渦を巻く影を纏っての、ダブル・ポン・パンチ!
シャドウスパーク「イイイヤアアアアアーーーッ!」ビュオンッ
フォーミュラ「グッワアアアアアーーーッ!」ドッガアッ
フォーミュラの体は二種類のエネルギーに焼かれながら飛んだ!
CRAAASH!横のビルに飛び込む!
CRAAASH!向かいの壁を突き破って飛び出す!
CRAAASH!横のビルに飛び込む!
CRAAASH!向かいの壁を突き破って飛び出す!
CRAAASH!横のビルに飛び込む!
CRASH!向かいの壁に激突し、爆発四散!
フォーミュラ「AAAGH!俺の!スピード……サヨナラ!」ドカーンッ
フォーミュラがシャドウスパークめがけ走る!
すわ火球突撃か?否、構えるのは何の変哲もないカラテチョップ!
フォーミュラ「ありえんのだ!イイヤアアアーーーッ!」ビュンッ
その一撃はヤバレカバレではなく、彼のプライドの爆発だった。
実際、これまで彼が放ったどんな攻撃よりも鋭く、そして速かった。
シャドウスパーク「では思い知れ!ヒサツ・ワザ……!」グッ
しかし迎え撃つシャドウスパークはそれを見切り、引き絞った両腕の解放で迎え撃った。
右手には緑色のスパークを、左手には渦を巻く影を纏っての、ダブル・ポン・パンチ!
シャドウスパーク「イイイヤアアアアアーーーッ!」ビュオンッ
フォーミュラ「グッワアアアアアーーーッ!」ドッガアッ
フォーミュラの体は二種類のエネルギーに焼かれながら飛んだ!
CRAAASH!横のビルに飛び込む!
CRAAASH!向かいの壁を突き破って飛び出す!
CRAAASH!横のビルに飛び込む!
CRAAASH!向かいの壁を突き破って飛び出す!
CRAAASH!横のビルに飛び込む!
CRASH!向かいの壁に激突し、爆発四散!
フォーミュラ「AAAGH!俺の!スピード……サヨナラ!」ドカーンッ
55:名無しさん@おーぷん:2018/10/11(木)20:26:24 :GSZ
シャドウスパーク「ハアーッ……」
シャドウスパークは5枚の壁の穴越しにそれを見届け、ザンシンを解いた。
確かめるように両手の拳を握り、広げ、また握る。
ニューロン内で合体した二人の意識が響き合う。
アークスパーク(ハハッ、相変わらず強いぜシャドウスパークは!カラテもジツも合体前の二倍……いや二乗か!)
シャドウフリーズ(私たちの和算プラス、ニンジャソウルの性差解消!アーチニンジャ二人分の力があれば実際ムテキですよ)
アークスパーク(残りの三人もこの程度なら救援なんざ待つまでもないぜ。いっそ逆にアンブッシュをしかけて返り討ちにしちまうのはどうだ?)
シャドウフリーズ(ヨロコンデー!手柄を立てて幹部昇進、支部長就任、スピード出世でいい感じ!)
脳内会議が終了すると、シャドウスパークは不気味な笑みを浮かべて歩き出す。
シャドウスパーク(ククク……カブナカマ・ニンジャども、首を洗って待っているがいい……!)
その足元の影が不気味に蠕動し、合体ニンジャの体が沈み込んで、消えた。
シャドウスパーク「ハアーッ……」
シャドウスパークは5枚の壁の穴越しにそれを見届け、ザンシンを解いた。
確かめるように両手の拳を握り、広げ、また握る。
ニューロン内で合体した二人の意識が響き合う。
アークスパーク(ハハッ、相変わらず強いぜシャドウスパークは!カラテもジツも合体前の二倍……いや二乗か!)
シャドウフリーズ(私たちの和算プラス、ニンジャソウルの性差解消!アーチニンジャ二人分の力があれば実際ムテキですよ)
アークスパーク(残りの三人もこの程度なら救援なんざ待つまでもないぜ。いっそ逆にアンブッシュをしかけて返り討ちにしちまうのはどうだ?)
シャドウフリーズ(ヨロコンデー!手柄を立てて幹部昇進、支部長就任、スピード出世でいい感じ!)
脳内会議が終了すると、シャドウスパークは不気味な笑みを浮かべて歩き出す。
シャドウスパーク(ククク……カブナカマ・ニンジャども、首を洗って待っているがいい……!)
その足元の影が不気味に蠕動し、合体ニンジャの体が沈み込んで、消えた。
56:名無しさん@おーぷん:2018/10/11(木)20:28:10 :GSZ
所変わってハカタパレス……
ネオフクオカ中心街の一等地に広大な敷地を構えるカタナハント・ユニオンの本拠地では。
「ムヒャヒャヒャヒャ!見ろナイトニンジャ=サン!」
千畳敷の和室の中心でソファクッションに身を沈めるニンジャが、金箔張りのUNIXモニターを指差して笑う。
ひょろ長い体躯をキャメルカラーのニンジャ装束に包み、黄金のオキナ・オメーンで素顔を隠している。
その手や首元には皺が畳まれているが、その動きは至極矍鑠としたものだ。
彼こそカタナハント・ユニオンの首魁、オーバーロード。
どういうわけか数百年にも渡ってネオフクオカ暗黒街の頂点に君臨している長寿の暴君だ。
オーバーロード「昨日立ち上げたばかりのペーパーカンパニーの株価が五千倍に上がっておる!まんまと騙されおって、クズ投資家どもめが。明日には計画倒産するとも知らないで!」
ナムアミダブツ!なんたる非道ビジネスか!
実のところ、ネオフクオカの経済の何割かは彼とユニオンによって身勝手にコントロールされているのだ!
「ハイ。何よりです」
その背後で影のように控えるニンジャの姿あり。
フルプレートじみた重ニンジャアーマーは夜の闇のごとく暗く、ニンジャヘルム越しの声は低くくぐもっている。
彼こそナイトニンジャ……オーバーロードの懐刀たる凄腕のニンジャ・エージェント。
このニンジャもまた数百年に渡って生き永らえる謎の存在だ。
オーバーロード「まこと、このコロニーはまるごと吾輩の手のひらの上であることよ。カブナカマ・カルテルもハヤト・フロントも、このハカタパレスにカタナを届かせることはできぬ!ムッヒャヒャヒャ!」
ナイトニンジャ「ハイ……ムッ?」
ナイトニンジャの懐で電子コール音が鳴る。
IRCトーカーを取り出し、応答。
所変わってハカタパレス……
ネオフクオカ中心街の一等地に広大な敷地を構えるカタナハント・ユニオンの本拠地では。
「ムヒャヒャヒャヒャ!見ろナイトニンジャ=サン!」
千畳敷の和室の中心でソファクッションに身を沈めるニンジャが、金箔張りのUNIXモニターを指差して笑う。
ひょろ長い体躯をキャメルカラーのニンジャ装束に包み、黄金のオキナ・オメーンで素顔を隠している。
その手や首元には皺が畳まれているが、その動きは至極矍鑠としたものだ。
彼こそカタナハント・ユニオンの首魁、オーバーロード。
どういうわけか数百年にも渡ってネオフクオカ暗黒街の頂点に君臨している長寿の暴君だ。
オーバーロード「昨日立ち上げたばかりのペーパーカンパニーの株価が五千倍に上がっておる!まんまと騙されおって、クズ投資家どもめが。明日には計画倒産するとも知らないで!」
ナムアミダブツ!なんたる非道ビジネスか!
実のところ、ネオフクオカの経済の何割かは彼とユニオンによって身勝手にコントロールされているのだ!
「ハイ。何よりです」
その背後で影のように控えるニンジャの姿あり。
フルプレートじみた重ニンジャアーマーは夜の闇のごとく暗く、ニンジャヘルム越しの声は低くくぐもっている。
彼こそナイトニンジャ……オーバーロードの懐刀たる凄腕のニンジャ・エージェント。
このニンジャもまた数百年に渡って生き永らえる謎の存在だ。
オーバーロード「まこと、このコロニーはまるごと吾輩の手のひらの上であることよ。カブナカマ・カルテルもハヤト・フロントも、このハカタパレスにカタナを届かせることはできぬ!ムッヒャヒャヒャ!」
ナイトニンジャ「ハイ……ムッ?」
ナイトニンジャの懐で電子コール音が鳴る。
IRCトーカーを取り出し、応答。
57:名無しさん@おーぷん:2018/10/11(木)20:28:36 :GSZ
ナイトニンジャ「私だ……何?……ああ。……ああ、わかった。すぐに行く」
短い会話には緊迫感が感じ取れた。
オーバーロードが首を巡らせてそちらを見る。
オーバーロード「ンー?一体何事だナイトニンジャ=サン」
ナイトニンジャ「『オーパーツ』の位置データを確保するミッションに支障が生じたようです。私が直接出向いて解決して参ります」
オーバーロード「フムーン、そうか。よい、行け!」
ナイトニンジャ「ヨロコンデー」バババッ
ナイトニンジャは重厚な鎧姿からは想像もできないほど軽快な動きでバク転を繰り返し、玉座の間から退出した。
オーバーロードはオキナ・オメーンのヒゲを触りながら思考にふける。
オーバーロード(『オーパーツ』……古代のリアルニンジャが遺したマジック・アイテムか)
オーバーロード(吾輩が長年探し求めているものもあるが、鬱陶しいカブナカマどもにとっては逆転のチャンスともなる。まこと煩わしいことよ)
ナイトニンジャ「私だ……何?……ああ。……ああ、わかった。すぐに行く」
短い会話には緊迫感が感じ取れた。
オーバーロードが首を巡らせてそちらを見る。
オーバーロード「ンー?一体何事だナイトニンジャ=サン」
ナイトニンジャ「『オーパーツ』の位置データを確保するミッションに支障が生じたようです。私が直接出向いて解決して参ります」
オーバーロード「フムーン、そうか。よい、行け!」
ナイトニンジャ「ヨロコンデー」バババッ
ナイトニンジャは重厚な鎧姿からは想像もできないほど軽快な動きでバク転を繰り返し、玉座の間から退出した。
オーバーロードはオキナ・オメーンのヒゲを触りながら思考にふける。
オーバーロード(『オーパーツ』……古代のリアルニンジャが遺したマジック・アイテムか)
オーバーロード(吾輩が長年探し求めているものもあるが、鬱陶しいカブナカマどもにとっては逆転のチャンスともなる。まこと煩わしいことよ)
58:名無しさん@おーぷん:2018/10/11(木)20:28:52 :GSZ
ニンジャ首領がパンパンと手を叩くと、五秒もしないうちにフスマが開いた。
オイランA「お呼びドスエ!ウフフーッ!」サササ
オイランB「オールで楽しむでアリンス!」サササ
オイランC「アアン、激しく前後するドスエ!」サササ
そして淫靡なキモノに身を包んだ専属オイランたちが駆けてくる!アソビ!
オーバーロード「ムヒャヒャヒャヒャ!三人同時に相手してくれるわ!」
オーバーロードはオメーンの下で下卑た笑みを浮かべてオイランたちを抱きとめ、脇のフートンに雪崩れ込んだ!
ニンジャ首領がパンパンと手を叩くと、五秒もしないうちにフスマが開いた。
オイランA「お呼びドスエ!ウフフーッ!」サササ
オイランB「オールで楽しむでアリンス!」サササ
オイランC「アアン、激しく前後するドスエ!」サササ
そして淫靡なキモノに身を包んだ専属オイランたちが駆けてくる!アソビ!
オーバーロード「ムヒャヒャヒャヒャ!三人同時に相手してくれるわ!」
オーバーロードはオメーンの下で下卑た笑みを浮かべてオイランたちを抱きとめ、脇のフートンに雪崩れ込んだ!
59:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:01:32 :MAX
視点は回帰し、旧市街の路地。
重金属酸性雨は強くなる一方で、うつむき加減の通行人たちは耐酸性雨レインコートのフードを目深にかぶって家路を急ぐ。
ZZOOOM……低く雷鳴が轟いた。
ゴケニン「ヤヤッ!見るでござる、ネビュラチェイン=サン!」ガシャガシャ
ゴケニンは和鎧を鳴らしながら路地を走り、ビルの壁に大穴が空いているあたりを注意深く見回した。
青銅色の装束のニンジャがそれに続く。
ネビュラチェイン「これは、戦闘の跡だね……」
二人は揃って壁の穴の向こうを見通した。
いくつもの壁を一直線に貫通した穴の先に、爆発四散痕と思しき焦げ跡が見えた。
ゴケニン「あのニンジャソウル反応は……フォーミュラ=サンでござる」
ネビュラチェイン「あーあー、ナムアミダブツ」
ゴケニン「ナムアミダブツ。ちと功を焦りすぎたでござるな……」
揃って合掌したあと、ゴケニンは周囲の痕跡を探り、ネビュラチェインはIRCトランスミッターを取り出してクロックワークと交信する。
クロックワークは現在、近くのビル屋上でステルスし、周辺を警戒する役目にあたっていた。
彼は爆弾工作の専門家であり、カラテはさして強くない。
バクチクをしかけた区画から脱出された時点で、彼の直接戦闘での役目は終わってしまったのだ。
DATADELETE:nebulachain:formula sanが死亡
DATADELETE:clockwork:ナムアミダブツ
DATADELETE:nebulachain:敵を見失った。解析求む
DATADELETE:clockwork:その一帯から離れた形跡なし
DATADELETE:nebulachain:では見つけ出して交戦する
視点は回帰し、旧市街の路地。
重金属酸性雨は強くなる一方で、うつむき加減の通行人たちは耐酸性雨レインコートのフードを目深にかぶって家路を急ぐ。
ZZOOOM……低く雷鳴が轟いた。
ゴケニン「ヤヤッ!見るでござる、ネビュラチェイン=サン!」ガシャガシャ
ゴケニンは和鎧を鳴らしながら路地を走り、ビルの壁に大穴が空いているあたりを注意深く見回した。
青銅色の装束のニンジャがそれに続く。
ネビュラチェイン「これは、戦闘の跡だね……」
二人は揃って壁の穴の向こうを見通した。
いくつもの壁を一直線に貫通した穴の先に、爆発四散痕と思しき焦げ跡が見えた。
ゴケニン「あのニンジャソウル反応は……フォーミュラ=サンでござる」
ネビュラチェイン「あーあー、ナムアミダブツ」
ゴケニン「ナムアミダブツ。ちと功を焦りすぎたでござるな……」
揃って合掌したあと、ゴケニンは周囲の痕跡を探り、ネビュラチェインはIRCトランスミッターを取り出してクロックワークと交信する。
クロックワークは現在、近くのビル屋上でステルスし、周辺を警戒する役目にあたっていた。
彼は爆弾工作の専門家であり、カラテはさして強くない。
バクチクをしかけた区画から脱出された時点で、彼の直接戦闘での役目は終わってしまったのだ。
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DATADELETE:clockwork:その一帯から離れた形跡なし
DATADELETE:nebulachain:では見つけ出して交戦する
60:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:01:55 :MAX
ゴケニン「まだ焦げ跡が温かい……どうやらここで戦闘が起こったのは、つい数分前のようでござる」
ネビュラチェイン「うん。奴ら、まだ遠くには行ってないみたいだね」
ネビュラチェインは右袖から垂れる鎖を掴み上げた。
ネビュラチェイン「それなら僕の鎖で探し出せる」
カラテを込めると、その先端の楔が動き出し、持つ手を中心にして水平状態で回転し始めた。
楔は羅針盤のごとくしばらくグルグル回っていたが、やがて一方向を指し示して止まった。
ネビュラチェイン「……あれ、おかしいな。このあたりのニンジャソウル反応、僕たちのほかに一つしかないや」
ゴケニン「何?というと……一方が高度なステルス・ジツで潜伏したか、あるいは……ガッタイ・ジツの類か」
ネビュラチェイン「ガッタイ・ジツって何?」
ゴケニン「複数のニンジャが合体して強力な一人に変じるジツでござる。かつてキョートのニンジャ組織ザイバツ・シャドーギルドに使い手がいたと伝わっているでござるが……」
ネビュラチェイン「へえ、面白いジツもあったもんだね!アークスパークとシャドウフリーズが合体して、シャドウスパークってとこかな?」
ゴケニン「いくらなんでもそんな安直なネーミングはないでござろうが、合体ニンジャが待ち構えている可能性は高い。心して進むでござるよ」
二人のカブナカマ・ニンジャは鎖のレーダーを頼りに路地を進む。
後に残された爆発四散痕を、土砂降りの雨が瞬く間に洗いながしていった。
ゴケニン「まだ焦げ跡が温かい……どうやらここで戦闘が起こったのは、つい数分前のようでござる」
ネビュラチェイン「うん。奴ら、まだ遠くには行ってないみたいだね」
ネビュラチェインは右袖から垂れる鎖を掴み上げた。
ネビュラチェイン「それなら僕の鎖で探し出せる」
カラテを込めると、その先端の楔が動き出し、持つ手を中心にして水平状態で回転し始めた。
楔は羅針盤のごとくしばらくグルグル回っていたが、やがて一方向を指し示して止まった。
ネビュラチェイン「……あれ、おかしいな。このあたりのニンジャソウル反応、僕たちのほかに一つしかないや」
ゴケニン「何?というと……一方が高度なステルス・ジツで潜伏したか、あるいは……ガッタイ・ジツの類か」
ネビュラチェイン「ガッタイ・ジツって何?」
ゴケニン「複数のニンジャが合体して強力な一人に変じるジツでござる。かつてキョートのニンジャ組織ザイバツ・シャドーギルドに使い手がいたと伝わっているでござるが……」
ネビュラチェイン「へえ、面白いジツもあったもんだね!アークスパークとシャドウフリーズが合体して、シャドウスパークってとこかな?」
ゴケニン「いくらなんでもそんな安直なネーミングはないでござろうが、合体ニンジャが待ち構えている可能性は高い。心して進むでござるよ」
二人のカブナカマ・ニンジャは鎖のレーダーを頼りに路地を進む。
後に残された爆発四散痕を、土砂降りの雨が瞬く間に洗いながしていった。
61:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:02:10 :MAX
再開発地区に入ったところで、ニンジャソウルの反応が一層強まった。
鎖はネビュラチェインの手から飛び出さんばかりに張り詰め、楔はブルブルと震えながら一点を指し示している。
ネビュラチェイン「近いよ……待った、通り過ぎた。さっきのビルだ……」
楔が指し示しているのは、鉄骨の骨組みも露わな建設途中のビル。
二人は「外して保持」と書かれたフェンスを押しのけ、内部に足を踏み入れる。
鎖は極限まで緊張し、ミシミシと音を立て始めた……近い。
ゴケニン「イヤーッ!」ポイッ
ゴケニンが照明弾を投げた。ボン!
酸性雨と触れてバチバチと音をたてながらも、青白い光が骸骨のビルを照らした。
カブナカマ・ニンジャたちは素早く視線を巡らせる。
山積みにされた足場用の鉄パイプや大小の工事機械……
上層のクレーンからぶら下がった鉄骨の束……
ミラ「ドーモ、はじめまして。ミラ・ツヅリです」
そして中央に立ちアイサツする赤黒のニンジャ少女!
ゴケニン「!?……ド、ドーモ、カブナカマ・カルテルのゴケニンでござる」
ネビュラチェイン「同じくネビュラチェインです……ミラ・ツヅリだって?シャドウスパークじゃないの!?」
再開発地区に入ったところで、ニンジャソウルの反応が一層強まった。
鎖はネビュラチェインの手から飛び出さんばかりに張り詰め、楔はブルブルと震えながら一点を指し示している。
ネビュラチェイン「近いよ……待った、通り過ぎた。さっきのビルだ……」
楔が指し示しているのは、鉄骨の骨組みも露わな建設途中のビル。
二人は「外して保持」と書かれたフェンスを押しのけ、内部に足を踏み入れる。
鎖は極限まで緊張し、ミシミシと音を立て始めた……近い。
ゴケニン「イヤーッ!」ポイッ
ゴケニンが照明弾を投げた。ボン!
酸性雨と触れてバチバチと音をたてながらも、青白い光が骸骨のビルを照らした。
カブナカマ・ニンジャたちは素早く視線を巡らせる。
山積みにされた足場用の鉄パイプや大小の工事機械……
上層のクレーンからぶら下がった鉄骨の束……
ミラ「ドーモ、はじめまして。ミラ・ツヅリです」
そして中央に立ちアイサツする赤黒のニンジャ少女!
ゴケニン「!?……ド、ドーモ、カブナカマ・カルテルのゴケニンでござる」
ネビュラチェイン「同じくネビュラチェインです……ミラ・ツヅリだって?シャドウスパークじゃないの!?」
62:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:33:43 :MAX
ミラ「誰よそれは……旧市街の爆発はあんたたちの仕業ね、カブナカマ・カルテル」
ゴケニン「ど、どうしてそれを……」
ミラ「現地に行ってニンジャソウル反応を探り、状況判断した。追跡を始めたら逆に近づいてきたから、こうしてイクサのしやすい場所で待ち構えただけ」
ネビュラチェイン「もう救援を寄越したか、カタナハントめ……」
ミラ「私はカタナハント・ニンジャじゃない」
ミラはジュー・ジツを構えた。
全身雨で濡れネズミになりながらも、その瞳にはどす黒い憎悪の炎が燃えている。
ミラ「所属なんて関係ない。くだらない抗争に無関係の人たちを大勢巻き込む外道は、一人として生かしておかない……ニンジャ殺すべし」
ネビュラチェイン「……あはははは、面白い。面白いね、君」
空虚な笑いとともにネビュラチェインの手から鎖が離れ、楔がコンクリートの基礎にぶつかってチャリンと鳴った。
ネビュラチェイン「でも今はさ、邪魔なんだよね」
ゴケニン「イヤーッ!」バッ
ゴケニンがミラに飛びかかりヤリで攻撃!
ミラ「イヤーッ!」バシッ ブンッ
ミラはヤリの柄を弾いて反らし、ショートフックで反撃!
ミラ「誰よそれは……旧市街の爆発はあんたたちの仕業ね、カブナカマ・カルテル」
ゴケニン「ど、どうしてそれを……」
ミラ「現地に行ってニンジャソウル反応を探り、状況判断した。追跡を始めたら逆に近づいてきたから、こうしてイクサのしやすい場所で待ち構えただけ」
ネビュラチェイン「もう救援を寄越したか、カタナハントめ……」
ミラ「私はカタナハント・ニンジャじゃない」
ミラはジュー・ジツを構えた。
全身雨で濡れネズミになりながらも、その瞳にはどす黒い憎悪の炎が燃えている。
ミラ「所属なんて関係ない。くだらない抗争に無関係の人たちを大勢巻き込む外道は、一人として生かしておかない……ニンジャ殺すべし」
ネビュラチェイン「……あはははは、面白い。面白いね、君」
空虚な笑いとともにネビュラチェインの手から鎖が離れ、楔がコンクリートの基礎にぶつかってチャリンと鳴った。
ネビュラチェイン「でも今はさ、邪魔なんだよね」
ゴケニン「イヤーッ!」バッ
ゴケニンがミラに飛びかかりヤリで攻撃!
ミラ「イヤーッ!」バシッ ブンッ
ミラはヤリの柄を弾いて反らし、ショートフックで反撃!
63:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:34:18 :MAX
ゴケニン「ヌウーン!」ガキンッ
ゴケニンは和鎧のショルダーパッドで受け流すようにして防御!
ゴケニン「イヤーッ!」ブンッ
ヤリ再刺突!雨粒を穂先が切り裂いて迫る!
ミラ「イヤーッ!」サッ ブンッ
身をかわし、すれ違いざまゴケニンの頸椎にチョップを打ち込む!
ゴケニン「グワーッ!」ゴシャッ
鎧のうなじ部分を砕かれ、背中をさらしてたたらを踏むゴケニン。
ミラは振り返って追撃を繰り出そうとしたが、中断しブリッジする!
ミラ「イヤーッ!」サッ
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
間一髪、唸りを上げて飛来した鎖がミラの腹の上数センチを通過!
ゴケニン「ヌウーン!」ガキンッ
ゴケニンは和鎧のショルダーパッドで受け流すようにして防御!
ゴケニン「イヤーッ!」ブンッ
ヤリ再刺突!雨粒を穂先が切り裂いて迫る!
ミラ「イヤーッ!」サッ ブンッ
身をかわし、すれ違いざまゴケニンの頸椎にチョップを打ち込む!
ゴケニン「グワーッ!」ゴシャッ
鎧のうなじ部分を砕かれ、背中をさらしてたたらを踏むゴケニン。
ミラは振り返って追撃を繰り出そうとしたが、中断しブリッジする!
ミラ「イヤーッ!」サッ
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
間一髪、唸りを上げて飛来した鎖がミラの腹の上数センチを通過!
64:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:34:44 :MAX
ゴケニン「コシャク!イヤーッ!」クルッ ブンッ
振り返ったゴケニンが槍を振り下ろす!
ミラ「イヤーッ!」サッ
ミラはバク転回避!
CRASH!ヤリの一撃を受けたコンクリートの土台が粉砕する。
ミラ「イヤーッ!」サササ ビュビュビュンッ
ミラは連続バク転で鉄パイプの山の横まで移動し、ゴケニンめがけスリケンを連投!
ゴケニン「無駄でござる!イヤーッ!」ブーンッ
ゴケニンはヤリを振り回してそのことごとくを跳ね飛ばす!雨粒が飛ぶ!
ネビュラチェイン「僕も忘れてもらっちゃ困るよ!イヤーッ!」ジャラランッ
さらに横合いから鎖が飛んでくる。アブナイ!
ゴケニン「コシャク!イヤーッ!」クルッ ブンッ
振り返ったゴケニンが槍を振り下ろす!
ミラ「イヤーッ!」サッ
ミラはバク転回避!
CRASH!ヤリの一撃を受けたコンクリートの土台が粉砕する。
ミラ「イヤーッ!」サササ ビュビュビュンッ
ミラは連続バク転で鉄パイプの山の横まで移動し、ゴケニンめがけスリケンを連投!
ゴケニン「無駄でござる!イヤーッ!」ブーンッ
ゴケニンはヤリを振り回してそのことごとくを跳ね飛ばす!雨粒が飛ぶ!
ネビュラチェイン「僕も忘れてもらっちゃ困るよ!イヤーッ!」ジャラランッ
さらに横合いから鎖が飛んでくる。アブナイ!
65:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:35:13 :MAX
ミラ「イヤーッ!」ガシッ ブンッ
ミラは足場材鉄パイプの一本を掴み、ネビュラチェインの鎖めがけ振りかざした!
ジャララララン!鉄パイプはひしゃげるが、鎖も巻き付いて無力化!
ネビュラチェイン「え、何それ」キョトン
ミラ「イヤーッ!」グインッ
野球バットめいてフルスイング!
ネビュラチェイン「グワーッ!」ガシャーンッ
小柄なネビュラチェインは振り回され、工事機械が並ぶ中に突っ込んだ!
ゴケニン「貴様!イヤーッ!」ブンッ
激昂したゴケニンがヤリを構えて突進!
ミラ「イヤーッ!」パッ
ミラは鉄パイプを捨てて跳躍!
空中で体をひねり……ゴケニンの兜に手をついて飛び越え……背後に着地!
ミラ「イヤーッ!」ガシッ ブンッ
ミラは足場材鉄パイプの一本を掴み、ネビュラチェインの鎖めがけ振りかざした!
ジャララララン!鉄パイプはひしゃげるが、鎖も巻き付いて無力化!
ネビュラチェイン「え、何それ」キョトン
ミラ「イヤーッ!」グインッ
野球バットめいてフルスイング!
ネビュラチェイン「グワーッ!」ガシャーンッ
小柄なネビュラチェインは振り回され、工事機械が並ぶ中に突っ込んだ!
ゴケニン「貴様!イヤーッ!」ブンッ
激昂したゴケニンがヤリを構えて突進!
ミラ「イヤーッ!」パッ
ミラは鉄パイプを捨てて跳躍!
空中で体をひねり……ゴケニンの兜に手をついて飛び越え……背後に着地!
66:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:35:35 :MAX
ゴケニン「な!?」
ミラ「イヤーッ!」ブウンッ
ゴケニン「グワーッ!?」ゴシャッ
ゴケニンが振り返る前に、ミラの渾身の回し蹴りがその頸部を捉えた。
装甲はすでに砕かれており、衝撃はその奥のゴケニンの頸骨をゆすぶって、破壊!
ゴケニン「グッワ、バカな……」ガクリ バシャンッ
ゴケニンは力なく膝をつき、水溜まりの中にうつぶせに倒れる。
ミラ「イヤーッ!」ガシッ ブンッ
ゴケニン「グワーッ!」ドスッ
ミラは二本目の鉄パイプを取り、その背中めがけ力任せに突き刺した。
カラテを込めたパイプはニンジャの鎧と体を貫き、ゴケニンはコンクリートの地面に釘付けだ!
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
ミラ「チッ!イヤーッ!」サッ
しかし復帰したネビュラチェインのインターラプトによりカイシャクは果たせない。
ミラは三連続側転で鎖攻撃をかわし、カラテを構えて青銅色のニンジャと相対する。
ゴケニン「な!?」
ミラ「イヤーッ!」ブウンッ
ゴケニン「グワーッ!?」ゴシャッ
ゴケニンが振り返る前に、ミラの渾身の回し蹴りがその頸部を捉えた。
装甲はすでに砕かれており、衝撃はその奥のゴケニンの頸骨をゆすぶって、破壊!
ゴケニン「グッワ、バカな……」ガクリ バシャンッ
ゴケニンは力なく膝をつき、水溜まりの中にうつぶせに倒れる。
ミラ「イヤーッ!」ガシッ ブンッ
ゴケニン「グワーッ!」ドスッ
ミラは二本目の鉄パイプを取り、その背中めがけ力任せに突き刺した。
カラテを込めたパイプはニンジャの鎧と体を貫き、ゴケニンはコンクリートの地面に釘付けだ!
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
ミラ「チッ!イヤーッ!」サッ
しかし復帰したネビュラチェインのインターラプトによりカイシャクは果たせない。
ミラは三連続側転で鎖攻撃をかわし、カラテを構えて青銅色のニンジャと相対する。
67:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:36:03 :MAX
ゴケニン「ネ、ネビュラチェイン=サン……拙者に構うな……アバ、アバッ」
ネビュラチェイン「ま、参ったなあ……こんなの上から聞いてないぞ」
ミラ「インガオホーの到来を上司が教えてくれるとでも思うの?イヤーッ!」ビュンッ
問答を断ち切るようにしてスリケンが飛ぶ!
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
ネビュラチェインは鎖を振り回して絡め取る!
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
スリケン再投擲!
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
絡め取る!
ゴケニン「ネ、ネビュラチェイン=サン……拙者に構うな……アバ、アバッ」
ネビュラチェイン「ま、参ったなあ……こんなの上から聞いてないぞ」
ミラ「インガオホーの到来を上司が教えてくれるとでも思うの?イヤーッ!」ビュンッ
問答を断ち切るようにしてスリケンが飛ぶ!
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
ネビュラチェインは鎖を振り回して絡め取る!
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
スリケン再投擲!
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
絡め取る!
68:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:36:23 :MAX
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
途切れることなく続くスリケン投擲と鎖防御の応酬。
鎖を振り回すたび先端の楔がひらめき、ミラの追撃をためらわせていたのだ。
そして今、均衡が破れる!
ネビュラチェイン「返してあげるよ!イヤーッ!」ジャラランッ
ネビュラチェインが鎖を振るうと、絡めとったスリケンがクラスター爆弾のごとく飛散しミラに襲いかかった!
ミラ「イヤーッ!」シュザッ ブンッ
ミラはスライディングで濡れたコンクリートの地面を滑り、潜り抜ける。
さらに飛びかかりながらの袈裟懸けチョップで攻撃……しかしこれは悪手だ!
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
ネビュラチェイン「イヤーッ!」ジャラランッ
途切れることなく続くスリケン投擲と鎖防御の応酬。
鎖を振り回すたび先端の楔がひらめき、ミラの追撃をためらわせていたのだ。
そして今、均衡が破れる!
ネビュラチェイン「返してあげるよ!イヤーッ!」ジャラランッ
ネビュラチェインが鎖を振るうと、絡めとったスリケンがクラスター爆弾のごとく飛散しミラに襲いかかった!
ミラ「イヤーッ!」シュザッ ブンッ
ミラはスライディングで濡れたコンクリートの地面を滑り、潜り抜ける。
さらに飛びかかりながらの袈裟懸けチョップで攻撃……しかしこれは悪手だ!
69:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:36:46 :MAX
ネビュラチェイン「イヤーッ!」グンッ
ミラ「ヌウーッ!?」ガシッ
ネビュラチェインが鎖を両手で手繰り、ミラの右腕を瞬時に縛り付け拘束した!
対応より速く足払いがくる!
ネビュラチェイン「イヤーッ!」バシッ ブウンッ
ミラ「グワーッ!」ドガンッ
ミラは投げ飛ばされてビル隅の鉄骨に激突!
鎖はブレーサーを道連れに引き戻されたかと思うと、ほとんど間をおかずに再び飛来してミラを鉄骨に縛り付けた!
ネビュラチェイン「キャプチャー完了、ってね」グッ
ミラ「ヌウーッ、こんな……!」ジタバタ
ネビュラチェイン「無駄無駄。その鎖、エメツ合金製だよ。ちょっと暴れたくらいで壊れるなら最初から使うもんか」
ミラは全力でもがいたが、敵の言葉通り鎖はきわめて頑丈なようでまるっきり抜け出せそうにない。
こう不利な体勢では鉄骨を蹴り壊すことも不可能だ。
強力ながら猪突猛進のカラテしか持たないミラは、それを巧みに絡めとるネビュラチェインとの相性が最悪だ!
ネビュラチェイン「イヤーッ!」グンッ
ミラ「ヌウーッ!?」ガシッ
ネビュラチェインが鎖を両手で手繰り、ミラの右腕を瞬時に縛り付け拘束した!
対応より速く足払いがくる!
ネビュラチェイン「イヤーッ!」バシッ ブウンッ
ミラ「グワーッ!」ドガンッ
ミラは投げ飛ばされてビル隅の鉄骨に激突!
鎖はブレーサーを道連れに引き戻されたかと思うと、ほとんど間をおかずに再び飛来してミラを鉄骨に縛り付けた!
ネビュラチェイン「キャプチャー完了、ってね」グッ
ミラ「ヌウーッ、こんな……!」ジタバタ
ネビュラチェイン「無駄無駄。その鎖、エメツ合金製だよ。ちょっと暴れたくらいで壊れるなら最初から使うもんか」
ミラは全力でもがいたが、敵の言葉通り鎖はきわめて頑丈なようでまるっきり抜け出せそうにない。
こう不利な体勢では鉄骨を蹴り壊すことも不可能だ。
強力ながら猪突猛進のカラテしか持たないミラは、それを巧みに絡めとるネビュラチェインとの相性が最悪だ!
70:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:37:10 :MAX
ネビュラチェイン「ハイクはいいよね、じゃあカイシャクを……」
ネビュラチェインは左袖から二本目の鎖を垂らし、振りかぶる。
おお、ミラの命はロウソク・ビフォア・ザ・ウィンド……
ネビュラチェイン「……?」
……ネビュラチェインは、自分の体から突き出た緑色の腕を不思議そうに眺めた。
腕が引き抜かれ、鳩尾にぽっかり空いた穴からおびただしい血が流れる。
ネビュラチェインは声もなく前のめりに倒れ込んだ。
「フウーッ!間一髪でしたね、救援ニンジャさん!」
アンブッシュの主がおおげさに汗をぬぐって、ネビュラチェインから鎖をもぎ取り拘束を緩める。
ミラは鎖を振り払いつつ、そのニンジャを訝しげに見やる……
右半身はエメラルドグリーン、左半身は墨のような黒の装束のニンジャを。
ミラ「ドーモ、ミラ・ツヅリです……」
シャドウスパーク「ドーモ、シャドウスパークです!今ジツで合体してまして、右半分はアークスパーク、左半分はシャドウフリーズと申します」
ミラはその名前を聞いてカッと目を見開いた。
ああ、シャドウスパークは……シャドウスパークはまだ勘違いに気づいていない。
彼は遅れてこの戦場にやってきたために、カブナカマ・ニンジャと戦闘中だったミラをカタナハントの救援ニンジャだと思い込んでしまっているのだ!
ネビュラチェイン「ハイクはいいよね、じゃあカイシャクを……」
ネビュラチェインは左袖から二本目の鎖を垂らし、振りかぶる。
おお、ミラの命はロウソク・ビフォア・ザ・ウィンド……
ネビュラチェイン「……?」
……ネビュラチェインは、自分の体から突き出た緑色の腕を不思議そうに眺めた。
腕が引き抜かれ、鳩尾にぽっかり空いた穴からおびただしい血が流れる。
ネビュラチェインは声もなく前のめりに倒れ込んだ。
「フウーッ!間一髪でしたね、救援ニンジャさん!」
アンブッシュの主がおおげさに汗をぬぐって、ネビュラチェインから鎖をもぎ取り拘束を緩める。
ミラは鎖を振り払いつつ、そのニンジャを訝しげに見やる……
右半身はエメラルドグリーン、左半身は墨のような黒の装束のニンジャを。
ミラ「ドーモ、ミラ・ツヅリです……」
シャドウスパーク「ドーモ、シャドウスパークです!今ジツで合体してまして、右半分はアークスパーク、左半分はシャドウフリーズと申します」
ミラはその名前を聞いてカッと目を見開いた。
ああ、シャドウスパークは……シャドウスパークはまだ勘違いに気づいていない。
彼は遅れてこの戦場にやってきたために、カブナカマ・ニンジャと戦闘中だったミラをカタナハントの救援ニンジャだと思い込んでしまっているのだ!
71:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:37:31 :MAX
シャドウスパーク「それにしても、助けに来ておいてピンチになるなんて、ちょっとウカツなんじゃ?」
ミラ「……そうですね。スミマセン」
シャドウスパーク「いえ、謝るほどじゃありませんが……例のディスクは私がしっかり確保してますしね」
ネビュラチェイン「ゴボッ、あは、あはは」
足元で這いつくばるネビュラチェインが血を吐いて笑った。
シャドウスパーク「何がおかしい?サンズ・リバーに豚でも流れてたか」
ネビュラチェイン「そいつ、さあ。君の仲間じゃ、ないよ?」
シャドウスパーク「は?」
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
シャドウスパーク「グワーッ!?」ドガッ
ミラの袈裟懸けチョップがシャドウスパークの胸をザックリと裂いた。
合体ニンジャは胸から血をボトボト落としながら飛び下がり、混乱しつつもカラテを構える!
シャドウスパーク「グッワ……な、何をするミラ=サン!貴様は……ああっ、その赤黒の装束!貴様はまさか!」
シャドウスパーク「それにしても、助けに来ておいてピンチになるなんて、ちょっとウカツなんじゃ?」
ミラ「……そうですね。スミマセン」
シャドウスパーク「いえ、謝るほどじゃありませんが……例のディスクは私がしっかり確保してますしね」
ネビュラチェイン「ゴボッ、あは、あはは」
足元で這いつくばるネビュラチェインが血を吐いて笑った。
シャドウスパーク「何がおかしい?サンズ・リバーに豚でも流れてたか」
ネビュラチェイン「そいつ、さあ。君の仲間じゃ、ないよ?」
シャドウスパーク「は?」
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
シャドウスパーク「グワーッ!?」ドガッ
ミラの袈裟懸けチョップがシャドウスパークの胸をザックリと裂いた。
合体ニンジャは胸から血をボトボト落としながら飛び下がり、混乱しつつもカラテを構える!
シャドウスパーク「グッワ……な、何をするミラ=サン!貴様は……ああっ、その赤黒の装束!貴様はまさか!」
72:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:38:04 :MAX
ミラ「ようやく気付いたようね……私はあんたたちが言うところの『ニンジャ殺し』」
ZZOOOM!空で雷が閃き、ジュー・ジツを構えて相対する赤黒のニンジャを照らし出した。
雨の中にあってもポニーテールの先は燃えている!
ミラ「アークスパーク=サン、シャドウフリーズ=サン、あんたたちのことはクリアゴースト=サンの端末を見て知っている」
シャドウスパーク「……ではどうするというんだ」
ミラ「殺す!」
シャドウスパーク「な……何故」
ミラ「あんたがニンジャだからよ!イヤーッ!」ビュンッ
ミラの殺意に満ちたスリケンが飛ぶ!
シャドウスパーク「フザッケルナー!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」ブンブンブンッ
シャドウスパークがチョップで叩き落し、先手を打っての連続カラテキックで攻撃!
その鋭さはこれまでのカタナハント・ニンジャの比ではない!
ガッタイジツの乗算カラテとニンジャソウル性差解消の賜物だ!
ミラ「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」バチッバチッブンッ
しかしミラは手のひらを添えて反らし、肘打ちで反撃した!
ミラ「ようやく気付いたようね……私はあんたたちが言うところの『ニンジャ殺し』」
ZZOOOM!空で雷が閃き、ジュー・ジツを構えて相対する赤黒のニンジャを照らし出した。
雨の中にあってもポニーテールの先は燃えている!
ミラ「アークスパーク=サン、シャドウフリーズ=サン、あんたたちのことはクリアゴースト=サンの端末を見て知っている」
シャドウスパーク「……ではどうするというんだ」
ミラ「殺す!」
シャドウスパーク「な……何故」
ミラ「あんたがニンジャだからよ!イヤーッ!」ビュンッ
ミラの殺意に満ちたスリケンが飛ぶ!
シャドウスパーク「フザッケルナー!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」ブンブンブンッ
シャドウスパークがチョップで叩き落し、先手を打っての連続カラテキックで攻撃!
その鋭さはこれまでのカタナハント・ニンジャの比ではない!
ガッタイジツの乗算カラテとニンジャソウル性差解消の賜物だ!
ミラ「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」バチッバチッブンッ
しかしミラは手のひらを添えて反らし、肘打ちで反撃した!
73:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:38:26 :MAX
シャドウスパーク「イヤーッ!イヤーッ!」バチッブンッ
シャドウスパークはブレーサーで防ぎ、水面蹴りで反撃!
ミラ「イヤーッ!」ピョンッブオンッ
ミラはその場で跳躍回避し、引き絞った右脚を空中からシャドウスパークの顔面めがけ繰り出す!
シャドウスパーク「グワーッ!」ドガッ
のけぞるシャドウスパーク!
ミラ「イヤーッ!」ブオンッ
立て続けに左脚!
シャドウスパーク「グワーッ!」ドガッ
シャドウスパークは後ろに倒れこむ!
シャドウスパーク「イヤーッ!イヤーッ!」バチッブンッ
シャドウスパークはブレーサーで防ぎ、水面蹴りで反撃!
ミラ「イヤーッ!」ピョンッブオンッ
ミラはその場で跳躍回避し、引き絞った右脚を空中からシャドウスパークの顔面めがけ繰り出す!
シャドウスパーク「グワーッ!」ドガッ
のけぞるシャドウスパーク!
ミラ「イヤーッ!」ブオンッ
立て続けに左脚!
シャドウスパーク「グワーッ!」ドガッ
シャドウスパークは後ろに倒れこむ!
74:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:38:54 :MAX
シャドウスパーク「俺のカラテが!?イヤーッ!」バッ
ミラ「イヤーッ!」ブオンッ
CRAAASH!合体ニンジャが後転で退いた直後、ミラの追撃ハンマーパンチが降ってきてコンクリートの地面を破壊!
シャドウスパーク「調子に乗るな!イヤーッ!」バババババッ ビュビュンッ
合体ニンジャは五連続のバク転で間合いを離し、右手からスリケン、左手からクナイを投擲!
シャドウスパーク(手で防御しようとすればデン・ジツの帯電スリケンが、回避しようとすれば残った影にシャドウピン・ジツが刺さる必勝ムーブよ……!)
ミラ「イ……」グッ
シャドウスパーク(かかったりーッ!)
ミラは摘まみ取ろうとするそぶりを見せたが、彼女のニューロンの奥底から警告が飛んだ!
(((スリケンで撃ち落とせ、ミラよ。敵はデン・ジツの使い手イナヅマ・ニンジャと、シャドウピン・ジツの使い手プルート・ニンジャなり)))
ミラ「!イヤーッ!」ビュビュビュンッ
ミラはスリケンを投げてシャドウスパークの飛び道具を撃墜!
シャドウスパーク「俺のカラテが!?イヤーッ!」バッ
ミラ「イヤーッ!」ブオンッ
CRAAASH!合体ニンジャが後転で退いた直後、ミラの追撃ハンマーパンチが降ってきてコンクリートの地面を破壊!
シャドウスパーク「調子に乗るな!イヤーッ!」バババババッ ビュビュンッ
合体ニンジャは五連続のバク転で間合いを離し、右手からスリケン、左手からクナイを投擲!
シャドウスパーク(手で防御しようとすればデン・ジツの帯電スリケンが、回避しようとすれば残った影にシャドウピン・ジツが刺さる必勝ムーブよ……!)
ミラ「イ……」グッ
シャドウスパーク(かかったりーッ!)
ミラは摘まみ取ろうとするそぶりを見せたが、彼女のニューロンの奥底から警告が飛んだ!
(((スリケンで撃ち落とせ、ミラよ。敵はデン・ジツの使い手イナヅマ・ニンジャと、シャドウピン・ジツの使い手プルート・ニンジャなり)))
ミラ「!イヤーッ!」ビュビュビュンッ
ミラはスリケンを投げてシャドウスパークの飛び道具を撃墜!
75:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:39:14 :MAX
シャドウスパーク「!?何故俺のジツを見抜……グワーッ!」グサッ
迎撃に隠して放たれた攻撃スリケンがシャドウスパークの腿に突き刺さる!
万全であれば回避できたであろうが、彼もまたカブナカマ・ニンジャたちとの戦闘ですでに手負いの状態!
アークスパーク(ダメだこれ、勝てねえ!)
シャドウフリーズ(やっぱ無理ですよねコレ!?)
脳内会議は満場一致で「逃亡」を議決!
シャドウスパーク「オ、オタッシャデー!」ビュビュビュッ バババババッ
合体ニンジャはスリケンとクナイをばらまきながら連続バク転でビル建設現場から脱出!
ミラのニューロン内に再びニンジャソウルの助言が響く。
(((グググ……彼奴ら、小物ではあるが名有りの獲物ぞ。追え、ミラよ!)))
ミラ「言われずとも……!イヤーッ!」ビュンッ バババッ
ミラはネビュラチェインに向けてカイシャクのスリケンを投じ、その結果を待たずに側転でシャドウスパークを追って戦場を離脱した。
スリケンは雨粒を切り裂きながら、倒れ伏すネビュラチェインの脳天にむけて飛んでくる。
ネビュラチェイン(……あはは、僕もネングの納め時かな)
シャドウスパーク「!?何故俺のジツを見抜……グワーッ!」グサッ
迎撃に隠して放たれた攻撃スリケンがシャドウスパークの腿に突き刺さる!
万全であれば回避できたであろうが、彼もまたカブナカマ・ニンジャたちとの戦闘ですでに手負いの状態!
アークスパーク(ダメだこれ、勝てねえ!)
シャドウフリーズ(やっぱ無理ですよねコレ!?)
脳内会議は満場一致で「逃亡」を議決!
シャドウスパーク「オ、オタッシャデー!」ビュビュビュッ バババババッ
合体ニンジャはスリケンとクナイをばらまきながら連続バク転でビル建設現場から脱出!
ミラのニューロン内に再びニンジャソウルの助言が響く。
(((グググ……彼奴ら、小物ではあるが名有りの獲物ぞ。追え、ミラよ!)))
ミラ「言われずとも……!イヤーッ!」ビュンッ バババッ
ミラはネビュラチェインに向けてカイシャクのスリケンを投じ、その結果を待たずに側転でシャドウスパークを追って戦場を離脱した。
スリケンは雨粒を切り裂きながら、倒れ伏すネビュラチェインの脳天にむけて飛んでくる。
ネビュラチェイン(……あはは、僕もネングの納め時かな)
76:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:39:54 :MAX
「イヤーッ!」
チュン!何者かのカラテシャウトとともに、カイシャクのスリケンは火花を上げてあらぬ方向へ吹き飛んだ。
その衝撃でステルス機構がわずかに乱れ、一瞬だけ正体不明のニンジャの輪郭が露わになった。
ネビュラチェイン「ゴボッ……やっと、来たんだ……相変わらず、臆病なんだから……」
「……」カチカチ
謎のステルスニンジャは警戒中のクロックワークとIRCで交信する。
シャドウスパークたちの動向を報告し、追跡を命じたのだ。
読者の皆様は安全な場所から通報してばかりの彼を卑怯者と呼ぶかもしれない。
しかし彼自身は、自分のメインウェポンは左腕のスナイパースリケン射出ガントレットではなく通信機だと割り切っていたし……
徹底的にリスクを避けて生存することで、多少獲物を逃がしたとしても、自らの組織にそれ以上の情報アドバンテージを与えることができると考えていた。
照明弾が地面に落ちて、ジュッと音を立てて明かりが失われる……
直後、ビル建設現場にサッとサーチライトの光が差した。
ステルスニンジャは落ち着き払った仕草で上を見上げる。
彼が呼んだカブナカマのステルス輸送機ヒミツリが降下してきて、下面ハッチからザイルを垂らした。
「イヤーッ!」
チュン!何者かのカラテシャウトとともに、カイシャクのスリケンは火花を上げてあらぬ方向へ吹き飛んだ。
その衝撃でステルス機構がわずかに乱れ、一瞬だけ正体不明のニンジャの輪郭が露わになった。
ネビュラチェイン「ゴボッ……やっと、来たんだ……相変わらず、臆病なんだから……」
「……」カチカチ
謎のステルスニンジャは警戒中のクロックワークとIRCで交信する。
シャドウスパークたちの動向を報告し、追跡を命じたのだ。
読者の皆様は安全な場所から通報してばかりの彼を卑怯者と呼ぶかもしれない。
しかし彼自身は、自分のメインウェポンは左腕のスナイパースリケン射出ガントレットではなく通信機だと割り切っていたし……
徹底的にリスクを避けて生存することで、多少獲物を逃がしたとしても、自らの組織にそれ以上の情報アドバンテージを与えることができると考えていた。
照明弾が地面に落ちて、ジュッと音を立てて明かりが失われる……
直後、ビル建設現場にサッとサーチライトの光が差した。
ステルスニンジャは落ち着き払った仕草で上を見上げる。
彼が呼んだカブナカマのステルス輸送機ヒミツリが降下してきて、下面ハッチからザイルを垂らした。
77:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:40:22 :MAX
シャドウスパーク「ハアーッ!ハアーッ!ハアーッ!」
シャドウスパークは荒い呼吸をしながら路地の壁際に膝をついた。
ミラは地獄の猟犬のような執拗さで追いすがったが、迷路のような路地を選んで進むことでいくらか引き離すことに成功していた。
シャドウフリーズ(合体した時点で逃げればよかったんですよ、アンブッシュなんてしかけようとしないで!バカ!)
アークスパーク(お前も諸手上げて賛成してただろうが!スゴイ・バカ!)
脳内で殴り合いをしながらも装束をはだけ、ニンジャポーチから取り出したバイオ包帯を体に巻いて胸の傷を覆った。
しなやかなバイオ包帯が体の動きを妨げることはない。
ケースからハッチャキ・タブレットを取り出し、指で砕いて吸引する。SNUFF!SNUFF!
シャドウスパーク(安易に薬に頼りたくはないが、今回はやむをえまい……)
やがて彼のニューロンを薬物が駆け巡り、不健康な快感が体を這い上がるとともに全身の痛みが薄れていくのを感じる。
シャドウスパーク(ああ、遥かにイイ……横合い!)
シャドウスパーク「イヤーッ!」バッ
「イヤーッ!」
CRAAASH!シャドウスパークが前転回避した直後、横の壁を貫いて赤黒の腕が突き出した。
ついで壁が蹴り壊され、赤黒のニンジャ少女が姿を現す!
シャドウスパーク「ハアーッ!ハアーッ!ハアーッ!」
シャドウスパークは荒い呼吸をしながら路地の壁際に膝をついた。
ミラは地獄の猟犬のような執拗さで追いすがったが、迷路のような路地を選んで進むことでいくらか引き離すことに成功していた。
シャドウフリーズ(合体した時点で逃げればよかったんですよ、アンブッシュなんてしかけようとしないで!バカ!)
アークスパーク(お前も諸手上げて賛成してただろうが!スゴイ・バカ!)
脳内で殴り合いをしながらも装束をはだけ、ニンジャポーチから取り出したバイオ包帯を体に巻いて胸の傷を覆った。
しなやかなバイオ包帯が体の動きを妨げることはない。
ケースからハッチャキ・タブレットを取り出し、指で砕いて吸引する。SNUFF!SNUFF!
シャドウスパーク(安易に薬に頼りたくはないが、今回はやむをえまい……)
やがて彼のニューロンを薬物が駆け巡り、不健康な快感が体を這い上がるとともに全身の痛みが薄れていくのを感じる。
シャドウスパーク(ああ、遥かにイイ……横合い!)
シャドウスパーク「イヤーッ!」バッ
「イヤーッ!」
CRAAASH!シャドウスパークが前転回避した直後、横の壁を貫いて赤黒の腕が突き出した。
ついで壁が蹴り壊され、赤黒のニンジャ少女が姿を現す!
78:名無しさん@おーぷん:2018/10/12(金)19:40:58 :MAX
ミラ「いくら逃げても無駄よ、おとなしくハイクを詠みなさい!」
ZZOOOM!稲妻が閃いて、ミラのジゴクめいた形相を照らし出す!
シャドウスパーク「断る!イヤーッ!」ビュビュビュンッ バッバッバッ
シャドウスパークはスリケンとクナイをばらまきながらバク転で逃走!
薬物でハイになりながらもカラテで対抗しようとはせず、ひたすら逃げ回って救援を待つ構えだ!
ミラ「チイーッ、イヤーッ!」ビュビュビュンッ
ミラはシャドウスパークの飛び道具を自らのスリケンで撃墜する。
防御や回避に頼れないのは、このチェイスにおいて彼女に無視できない時間的ディスアドバンテージをもたらしていた!
ミラ「シャドウスパーク=サン、あんたは今夜殺す!」ダッ
それでも赤黒の復讐者は猛然と追う!
雨はいよいよ強く、旧市街を抜けて繁華街……もはや迷路のような路地はない。
カタナハント・ニンジャたちの土地勘フーリンカザンは通用しない領域だ。
ミラ「いくら逃げても無駄よ、おとなしくハイクを詠みなさい!」
ZZOOOM!稲妻が閃いて、ミラのジゴクめいた形相を照らし出す!
シャドウスパーク「断る!イヤーッ!」ビュビュビュンッ バッバッバッ
シャドウスパークはスリケンとクナイをばらまきながらバク転で逃走!
薬物でハイになりながらもカラテで対抗しようとはせず、ひたすら逃げ回って救援を待つ構えだ!
ミラ「チイーッ、イヤーッ!」ビュビュビュンッ
ミラはシャドウスパークの飛び道具を自らのスリケンで撃墜する。
防御や回避に頼れないのは、このチェイスにおいて彼女に無視できない時間的ディスアドバンテージをもたらしていた!
ミラ「シャドウスパーク=サン、あんたは今夜殺す!」ダッ
それでも赤黒の復讐者は猛然と追う!
雨はいよいよ強く、旧市街を抜けて繁華街……もはや迷路のような路地はない。
カタナハント・ニンジャたちの土地勘フーリンカザンは通用しない領域だ。
79:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)17:58:38 :cGM
シャドウスパーク「ハァーッ!ハァーッ!ハァーッ!イヤーッ!」
SMASH!右半身はエメラルドグリーン、左半身は漆黒のニンジャが非常階段のドアを蹴り開けた。
屋上は鋼鉄色の世界……土砂降りの重金属酸性雨だった。
イカスミめいた空を走る雷光が彼を出迎え、冷たい雨が血を洗い流す。
『アーリーモーニング・オイランニュースドスエ。今日のタイムラインはこちら……』
おそろしく大音量のオイランの声が鳴り響く……すぐ下の巨大TVモニターの音声だ。
ここは高度500m、ネオフクオカ・タワー展望台上部。
きらびやかな繁華街を見下ろす鉄塔の肩の上だ。
シャドウスパーク(バカな、この俺が……合体した俺が、ここまで追い詰められるとは……!)
あの後シャドウスパークはネオフクオカ繁華街を必死に逃げ回った。
ビルを跳び渡り、追跡者とスリケンで応酬し、ビルを跳び渡って、またスリケンで応酬した。
しかし追跡者は……ミラ・ツヅリは、あまりにも速く、強い。
救援はいまだ姿を見せず、追いつかれて殺されるのは時間の問題と思われた。
シャドウスパークは最後の生存の望みをかけてこのネオフクオカ・タワーに逃げ込んだのだ。
『チクゴ・リバーにかわいらしいラッコが出現……』
シャドウスパーク「ハァーッ!ハァーッ!ハァーッ!ここか、イヤーッ!」ブンッ
シャドウスパークは屋上に置かれた非常ボックスを蹴り開けた。
そこから折りたたみ式の強化カーボンフレームと黒い布が飛び出した。
シャドウスパーク「ハァーッ!ハァーッ!ハァーッ!イヤーッ!」
SMASH!右半身はエメラルドグリーン、左半身は漆黒のニンジャが非常階段のドアを蹴り開けた。
屋上は鋼鉄色の世界……土砂降りの重金属酸性雨だった。
イカスミめいた空を走る雷光が彼を出迎え、冷たい雨が血を洗い流す。
『アーリーモーニング・オイランニュースドスエ。今日のタイムラインはこちら……』
おそろしく大音量のオイランの声が鳴り響く……すぐ下の巨大TVモニターの音声だ。
ここは高度500m、ネオフクオカ・タワー展望台上部。
きらびやかな繁華街を見下ろす鉄塔の肩の上だ。
シャドウスパーク(バカな、この俺が……合体した俺が、ここまで追い詰められるとは……!)
あの後シャドウスパークはネオフクオカ繁華街を必死に逃げ回った。
ビルを跳び渡り、追跡者とスリケンで応酬し、ビルを跳び渡って、またスリケンで応酬した。
しかし追跡者は……ミラ・ツヅリは、あまりにも速く、強い。
救援はいまだ姿を見せず、追いつかれて殺されるのは時間の問題と思われた。
シャドウスパークは最後の生存の望みをかけてこのネオフクオカ・タワーに逃げ込んだのだ。
『チクゴ・リバーにかわいらしいラッコが出現……』
シャドウスパーク「ハァーッ!ハァーッ!ハァーッ!ここか、イヤーッ!」ブンッ
シャドウスパークは屋上に置かれた非常ボックスを蹴り開けた。
そこから折りたたみ式の強化カーボンフレームと黒い布が飛び出した。
80:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)17:59:04 :cGM
『見物客向けの路上販売同士が小競り合いを起こし逮捕者が続出……』
シャドウスパーク「ハァーッ!ハァーッ!イヤーッ!」グイッ
彼は一瞬でこれを背負い、紐を引く。
バサム!折り畳み傘が開くにも似て、それはたちまち大型の背負い式凧(カイト)となった。
黒布地にはシックな黄金色で「キリステ」と書かれたクロスカタナ紋。
展望台上部に設置してあったカタナハントの緊急脱出用カイトである。
脱出用カイトを背負い、シャドウスパークは暗黒の海を睨んだ。
一瞬遅れて、階下から階段を駆け上る死神の足音が聞こえてきた。
ミラ「どこへ逃げようと無駄よ!イヤーッ!」ブンッ
SMASH!ミラは通用口ドアを蹴り開けると、隙のない四連続側転で展望台の中心部へと達した。
そしてジュー・ジツを構え……困惑した。
ミラ「バカな……!?シャドウスパーク=サン、どこへ消えた!」
シャドウスパーク「ハハハハハ、ここだ!」
背後、重金属酸性雨の彼方から、シャドウスパークの高笑いが聞こえた。
『見物客向けの路上販売同士が小競り合いを起こし逮捕者が続出……』
シャドウスパーク「ハァーッ!ハァーッ!イヤーッ!」グイッ
彼は一瞬でこれを背負い、紐を引く。
バサム!折り畳み傘が開くにも似て、それはたちまち大型の背負い式凧(カイト)となった。
黒布地にはシックな黄金色で「キリステ」と書かれたクロスカタナ紋。
展望台上部に設置してあったカタナハントの緊急脱出用カイトである。
脱出用カイトを背負い、シャドウスパークは暗黒の海を睨んだ。
一瞬遅れて、階下から階段を駆け上る死神の足音が聞こえてきた。
ミラ「どこへ逃げようと無駄よ!イヤーッ!」ブンッ
SMASH!ミラは通用口ドアを蹴り開けると、隙のない四連続側転で展望台の中心部へと達した。
そしてジュー・ジツを構え……困惑した。
ミラ「バカな……!?シャドウスパーク=サン、どこへ消えた!」
シャドウスパーク「ハハハハハ、ここだ!」
背後、重金属酸性雨の彼方から、シャドウスパークの高笑いが聞こえた。
81:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)17:59:28 :cGM
ミラ「何ですって……!?」
ミラはジュー・ジツを構え、そちらを見た。
カタナハントの輸送ヘリではない……個人用のカイトだ。
緊急脱出用カイトで、シャドウスパークは空へと逃げたのである。
空は墨絵を思わせるモノクロームの海。
稲妻に照らされ、一瞬シャドウスパークの金属メンポが光った。
その距離すでに百メートル超。
シャドウスパーク「貴様の負けだミラ=サン。その凄まじいカラテも、もはや俺には届かんぞ!それではオタッシャデー!」
勝ち誇るシャドウスパークの声が残された復讐者の怒りを煽る。
ミラは目を瞑り……脳裏に愛しい人の面影を浮かべ、自らのうちに燃える炎を感じて……カッと見開いた!
ミラ「シャドウスパーク=サン、あんたは今夜殺すと言ったはずよ!」
ミラはただ一つのスリケンを怒りのままに握りしめ、右腕を大きく振りかぶった。
上半身を捻ると、背中に縄めいた筋肉が浮かび上がる……
これはジュー・ジツの禁じ手、ツヨイ・スリケンの投擲姿勢だ!
シャドウスパーク「無駄だミラ=サン!たかがスリケンなどで」
ミラ「逃がさない、絶対に!イイイヤアアアーーーッ!」ビュウンッ
ギュン!問答無用で放たれたスリケンは、重金属酸性雨を勢い良く切り裂いて飛んだ!
ゴウランガ!凄まじい回転によって刃は赤黒く赤熱し、触れた重金属酸性雨は一瞬にして蒸発してゆく!
豪雨の中、赤黒のサイドワインダー蛇めいた複雑な軌跡とともにツヨイ・スリケンはシャドウスパークのカイトへ迫った!
ミラ「何ですって……!?」
ミラはジュー・ジツを構え、そちらを見た。
カタナハントの輸送ヘリではない……個人用のカイトだ。
緊急脱出用カイトで、シャドウスパークは空へと逃げたのである。
空は墨絵を思わせるモノクロームの海。
稲妻に照らされ、一瞬シャドウスパークの金属メンポが光った。
その距離すでに百メートル超。
シャドウスパーク「貴様の負けだミラ=サン。その凄まじいカラテも、もはや俺には届かんぞ!それではオタッシャデー!」
勝ち誇るシャドウスパークの声が残された復讐者の怒りを煽る。
ミラは目を瞑り……脳裏に愛しい人の面影を浮かべ、自らのうちに燃える炎を感じて……カッと見開いた!
ミラ「シャドウスパーク=サン、あんたは今夜殺すと言ったはずよ!」
ミラはただ一つのスリケンを怒りのままに握りしめ、右腕を大きく振りかぶった。
上半身を捻ると、背中に縄めいた筋肉が浮かび上がる……
これはジュー・ジツの禁じ手、ツヨイ・スリケンの投擲姿勢だ!
シャドウスパーク「無駄だミラ=サン!たかがスリケンなどで」
ミラ「逃がさない、絶対に!イイイヤアアアーーーッ!」ビュウンッ
ギュン!問答無用で放たれたスリケンは、重金属酸性雨を勢い良く切り裂いて飛んだ!
ゴウランガ!凄まじい回転によって刃は赤黒く赤熱し、触れた重金属酸性雨は一瞬にして蒸発してゆく!
豪雨の中、赤黒のサイドワインダー蛇めいた複雑な軌跡とともにツヨイ・スリケンはシャドウスパークのカイトへ迫った!
82:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)17:59:56 :cGM
シャドウスパーク「おのれ!どこまでもしつこい奴め!」バッ
シャドウスパークは迫る殺意めがけ右手をかざす!
眼下の繁華街の明かりに照らされて上へ延びていたカイトの影が不気味にうごめいたかと思うと、その右手のほうへズルリと集まる……
影の塊は不気味にうねり、ねじれた末、強固な影の大盾を編み上げた!
シャドウスパーク「見よ!この俺のジツを……」
シャドウフリーズ(私のジツですよ)
アークスパーク(うるせえ、一人じゃできもしねえくせに!)
CRAAASH!
シャドウスパーク「グワーッ!?」
シャドウフリーズ(グワーッ!?)
アークスパーク(グワーッ!?)
しかしおお、見よ!
ミラの憎悪と憤怒をこめたツヨイ・スリケンはあまりにも容易に影の大盾を粉砕し貫通!
心臓を逸れながらも、シャドウスパークの右肩をざっくりと切り裂いて背中のカイトに大穴を空けた!
シャドウスパーク「バカな……アーッ!グワーッ!」ヒュルルルル
カイトは炎上し、キリモミ回転しながら墜落!
豪雨の中を不気味に飛ぶマグロツェッペリンの横を通り過ぎ、きらびやかに輝くネオフクオカ繁華街へと落下する……
シャドウスパーク「おのれ!どこまでもしつこい奴め!」バッ
シャドウスパークは迫る殺意めがけ右手をかざす!
眼下の繁華街の明かりに照らされて上へ延びていたカイトの影が不気味にうごめいたかと思うと、その右手のほうへズルリと集まる……
影の塊は不気味にうねり、ねじれた末、強固な影の大盾を編み上げた!
シャドウスパーク「見よ!この俺のジツを……」
シャドウフリーズ(私のジツですよ)
アークスパーク(うるせえ、一人じゃできもしねえくせに!)
CRAAASH!
シャドウスパーク「グワーッ!?」
シャドウフリーズ(グワーッ!?)
アークスパーク(グワーッ!?)
しかしおお、見よ!
ミラの憎悪と憤怒をこめたツヨイ・スリケンはあまりにも容易に影の大盾を粉砕し貫通!
心臓を逸れながらも、シャドウスパークの右肩をざっくりと切り裂いて背中のカイトに大穴を空けた!
シャドウスパーク「バカな……アーッ!グワーッ!」ヒュルルルル
カイトは炎上し、キリモミ回転しながら墜落!
豪雨の中を不気味に飛ぶマグロツェッペリンの横を通り過ぎ、きらびやかに輝くネオフクオカ繁華街へと落下する……
83:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:00:26 :cGM
シャドウスパーク「グッワーッ!」ドターッ
シャドウスパークは空中でカイトから振り落とされ、メインストリートの車道に落下!
ビシッ!かろうじてウケミをとったことで衝突エネルギーの何割かが路面に伝わり蜘蛛の巣型のヒビを入れた。
「アイエエエッ!?」
そこへオイラントラックが通りかかり、運転手は突然のニンジャ出現に仰天してやみくもにハンドルを切った!
蛇行するトラックは倒れ伏すニンジャのすぐ横を通り過ぎ、対向車線に飛び込み家紋タクシーと正面衝突!
「アイエエエーッ!」
その事故を避けようとした対向車がトラック側の車線に飛び込み、タンクローリーの横っ面に激突した!
CRASH!CABOOM!タンクローリーは横転し爆発炎上!
CRASH!CRASH!CABOOM!CABOOM!
事故を避けようとして事故が起き、その事故を避けようとして更なる事故が起きる!
たちまちのうちにネオフクオカ繁華街メインストリートは焼死体と炎上スクラップが散乱するアビ・インフェルノ・ジゴクと化した!
シャドウスパーク「グッワ……」
シャドウスパークは幸運にも巻き込まれないまま倒れ伏していた。
その体がビクリと痙攣したかと思うと、緑色のスパーク光が走る。
直前まで合体ニンジャが居た場所から、反発する磁石のごとくアークスパークとシャドウフリーズが転がり出た。
ダメージ過多でゴイツ・ガッタイジツが解けたのだ。
シャドウスパーク「グッワーッ!」ドターッ
シャドウスパークは空中でカイトから振り落とされ、メインストリートの車道に落下!
ビシッ!かろうじてウケミをとったことで衝突エネルギーの何割かが路面に伝わり蜘蛛の巣型のヒビを入れた。
「アイエエエッ!?」
そこへオイラントラックが通りかかり、運転手は突然のニンジャ出現に仰天してやみくもにハンドルを切った!
蛇行するトラックは倒れ伏すニンジャのすぐ横を通り過ぎ、対向車線に飛び込み家紋タクシーと正面衝突!
「アイエエエーッ!」
その事故を避けようとした対向車がトラック側の車線に飛び込み、タンクローリーの横っ面に激突した!
CRASH!CABOOM!タンクローリーは横転し爆発炎上!
CRASH!CRASH!CABOOM!CABOOM!
事故を避けようとして事故が起き、その事故を避けようとして更なる事故が起きる!
たちまちのうちにネオフクオカ繁華街メインストリートは焼死体と炎上スクラップが散乱するアビ・インフェルノ・ジゴクと化した!
シャドウスパーク「グッワ……」
シャドウスパークは幸運にも巻き込まれないまま倒れ伏していた。
その体がビクリと痙攣したかと思うと、緑色のスパーク光が走る。
直前まで合体ニンジャが居た場所から、反発する磁石のごとくアークスパークとシャドウフリーズが転がり出た。
ダメージ過多でゴイツ・ガッタイジツが解けたのだ。
84:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:00:51 :cGM
アークスパーク「ハアーッ、ハアーッ……シャ、シャドウフリーズ=サン?生きてるか」
アークスパークは起き上がろうともがきながら、部下に呼び掛けた。
シャドウフリーズは近くの路面に突っ伏したままピクリとも動かない。
合体中のダメージのフィードバックで気絶したか、あるいは死んだか。
アークスパーク「チクショウ……こんなことが……」
落下の衝撃でバイオ包帯が裂け、路面の水たまりに血が流れ出す。
ハッチャキの魔法も解け、土砂降りの雨に打たれて、アークスパークの体から急速に力が抜けていく。
ビルの屋上を跳び渡ってきた影がその近くに着地し、背後の炎上車両が照らす逆光の中でジゴクめいて宣告した。
ミラ「ハイクを詠みなさい、アークスパーク=サン」
アークスパーク「……」
答えはなかった。
アークスパークの意識は半ば闇の中に沈んでいた。
アークスパーク(俺は、死ぬのか)
ミラが水溜まりを踏む音が近づく。
彼の過去を収穫しに来た死神の足音だ。
アークスパーク「ハアーッ、ハアーッ……シャ、シャドウフリーズ=サン?生きてるか」
アークスパークは起き上がろうともがきながら、部下に呼び掛けた。
シャドウフリーズは近くの路面に突っ伏したままピクリとも動かない。
合体中のダメージのフィードバックで気絶したか、あるいは死んだか。
アークスパーク「チクショウ……こんなことが……」
落下の衝撃でバイオ包帯が裂け、路面の水たまりに血が流れ出す。
ハッチャキの魔法も解け、土砂降りの雨に打たれて、アークスパークの体から急速に力が抜けていく。
ビルの屋上を跳び渡ってきた影がその近くに着地し、背後の炎上車両が照らす逆光の中でジゴクめいて宣告した。
ミラ「ハイクを詠みなさい、アークスパーク=サン」
アークスパーク「……」
答えはなかった。
アークスパークの意識は半ば闇の中に沈んでいた。
アークスパーク(俺は、死ぬのか)
ミラが水溜まりを踏む音が近づく。
彼の過去を収穫しに来た死神の足音だ。
85:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:01:13 :cGM
アークスパーク(……どこで間違えた?何が間違いだった。ニンジャになったことか?カタナハントに入ったことか)
アークスパークの脳裏に一人の女性の面影が浮かんだ。
何度も忘れようとして忘れられなかった、あの横顔、あの声、あの髪の色……
アークスパーク(いや……彼女の手を、放してしまったことか……)
雨音を切り裂いて、VTOL機のエンジンの唸りが真上を横切った。
「イヤーッ!」
ミラ「!イヤーッ!」バッ
CRAAASH!
ミラがバク転で退避した直後、彼女が今までいた場所に棒状の何かが勢いよく突き立った。
シャドウスパークはうつろな目でそれを見る。
ぼやける視界に映る、円錐形の穂先を持つニンジャランス。
ミラ「!この武器は……!」
ミラが目を見開く。
ガシャン!ランスのすぐ横に、その持ち主が膝をついて着地した。
ネオンの街に浮かび上がる、夜の闇が形をとったような重ニンジャアーマー。
「ドーモ、ミラ・ツヅリ=サン」
ニンジャヘルム越しの低くくぐもった声。
ナイトニンジャ「ナイトニンジャです」
アークスパーク(……どこで間違えた?何が間違いだった。ニンジャになったことか?カタナハントに入ったことか)
アークスパークの脳裏に一人の女性の面影が浮かんだ。
何度も忘れようとして忘れられなかった、あの横顔、あの声、あの髪の色……
アークスパーク(いや……彼女の手を、放してしまったことか……)
雨音を切り裂いて、VTOL機のエンジンの唸りが真上を横切った。
「イヤーッ!」
ミラ「!イヤーッ!」バッ
CRAAASH!
ミラがバク転で退避した直後、彼女が今までいた場所に棒状の何かが勢いよく突き立った。
シャドウスパークはうつろな目でそれを見る。
ぼやける視界に映る、円錐形の穂先を持つニンジャランス。
ミラ「!この武器は……!」
ミラが目を見開く。
ガシャン!ランスのすぐ横に、その持ち主が膝をついて着地した。
ネオンの街に浮かび上がる、夜の闇が形をとったような重ニンジャアーマー。
「ドーモ、ミラ・ツヅリ=サン」
ニンジャヘルム越しの低くくぐもった声。
ナイトニンジャ「ナイトニンジャです」
86:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:01:34 :cGM
ミラ「ドーモ、ナイトニンジャ=サン……ミラ・ツヅリです!」
ミラのアイサツには狂気じみた興奮が滲んでいた。
ナイトニンジャは彼女にとってこれ以上ない因縁の相手であった。
ミラ「母さんの……母さんの、仇!」
ナイトニンジャ「カブナカマ・ニンジャの襲撃と聞いていたが、また貴様の仕業か」
ナイトニンジャは恨み節を無感動にはねつけて、ニンジャランスを引き抜いた。
ミラは狂喜に似た感動と燃え盛る憎悪をカラテの構えに漲らせている。
ナイトニンジャ「スクトゥム、トリケラトプス、クリアゴースト、メタルハンド、ブレインノック……この数日だけでも五人が貴様の手にかかった。一体何人殺せば気が済む?」
ミラ「ついさっき、モノキュラー=サンも殺した」
ナイトニンジャ「何」
ミラ「何人殺せば気が済むだって?愚問よ。あんたたちニンジャは何人殺しても改心なんてしないじゃない。だから私も殺す、殺し続ける。全ニンジャが息絶えるまで」
ナイトニンジャ「なんたる狂人の戯言……」
ミラ「果たして戯言かしら……イヤーッ!」
ミラの殺意に満ちたスリケンが飛んだ!
ミラ「ドーモ、ナイトニンジャ=サン……ミラ・ツヅリです!」
ミラのアイサツには狂気じみた興奮が滲んでいた。
ナイトニンジャは彼女にとってこれ以上ない因縁の相手であった。
ミラ「母さんの……母さんの、仇!」
ナイトニンジャ「カブナカマ・ニンジャの襲撃と聞いていたが、また貴様の仕業か」
ナイトニンジャは恨み節を無感動にはねつけて、ニンジャランスを引き抜いた。
ミラは狂喜に似た感動と燃え盛る憎悪をカラテの構えに漲らせている。
ナイトニンジャ「スクトゥム、トリケラトプス、クリアゴースト、メタルハンド、ブレインノック……この数日だけでも五人が貴様の手にかかった。一体何人殺せば気が済む?」
ミラ「ついさっき、モノキュラー=サンも殺した」
ナイトニンジャ「何」
ミラ「何人殺せば気が済むだって?愚問よ。あんたたちニンジャは何人殺しても改心なんてしないじゃない。だから私も殺す、殺し続ける。全ニンジャが息絶えるまで」
ナイトニンジャ「なんたる狂人の戯言……」
ミラ「果たして戯言かしら……イヤーッ!」
ミラの殺意に満ちたスリケンが飛んだ!
87:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:02:05 :cGM
ナイトニンジャ「貴様に構っている暇は、ないのだ!」ブーンッ
ナイトニンジャは俊敏さにランスを振り回し、スリケンを跳ね飛ばす!
ミラ「私にはある!あんたを殺す理由が!イヤーッ!」バッ
立て続けに跳び蹴りを繰り出すミラ!
ナイトニンジャ「イヤーッ!」ガキンッ
ナイトニンジャはランスの柄で受け止め、押し返す。
ミラは反動でバックジャンプし、空中で回転しながらスリケンを投げる!
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
ナイトニンジャ「フンッ!」バシッ
ナイトニンジャは見もせずにランスで叩き落とし、左手でニンジャポーチからテキメン・アドレナリンの注射器を取り出した。
そして素早く屈み込み、足元で突っ伏すアークスパークの首筋に注射した!
アークスパーク「グワーッ!?」
アークスパークは心地よい無意識から引きずり出され、全身に歪んだ活力が漲った!
ナイトニンジャ「貴様に構っている暇は、ないのだ!」ブーンッ
ナイトニンジャは俊敏さにランスを振り回し、スリケンを跳ね飛ばす!
ミラ「私にはある!あんたを殺す理由が!イヤーッ!」バッ
立て続けに跳び蹴りを繰り出すミラ!
ナイトニンジャ「イヤーッ!」ガキンッ
ナイトニンジャはランスの柄で受け止め、押し返す。
ミラは反動でバックジャンプし、空中で回転しながらスリケンを投げる!
ミラ「イヤーッ!」ビュンッ
ナイトニンジャ「フンッ!」バシッ
ナイトニンジャは見もせずにランスで叩き落とし、左手でニンジャポーチからテキメン・アドレナリンの注射器を取り出した。
そして素早く屈み込み、足元で突っ伏すアークスパークの首筋に注射した!
アークスパーク「グワーッ!?」
アークスパークは心地よい無意識から引きずり出され、全身に歪んだ活力が漲った!
88:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:02:38 :cGM
ミラ「イヤーッ!」ダッ ビュビュビュンッ
着地したミラが猛然と接近しつつスリケンを連投する!
ナイトニンジャは右手一本でランスを振り回してそれを弾きつつ、左手をアークスパークのほうへ差し出す!
ナイトニンジャ「いつまで寝ている、ディスクを寄越せ!」ブーンッ
アークスパーク「ヨ、ヨロコンデー!」サッ
アークスパークは素早く立ち上がり、懐からデータディスクを取り出して手渡す!
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
ミラが低空ジャンプからのチョップで襲撃!
しかしナイトニンジャの迎撃が速い!
ナイトニンジャ「イヤーッ!」ブンッ
ミラ「グワーッ!」ドガッ
ランスでの殴打がミラを吹き飛ばす……直後、VTOL機のエンジン音が接近!
ミラ「イヤーッ!」ダッ ビュビュビュンッ
着地したミラが猛然と接近しつつスリケンを連投する!
ナイトニンジャは右手一本でランスを振り回してそれを弾きつつ、左手をアークスパークのほうへ差し出す!
ナイトニンジャ「いつまで寝ている、ディスクを寄越せ!」ブーンッ
アークスパーク「ヨ、ヨロコンデー!」サッ
アークスパークは素早く立ち上がり、懐からデータディスクを取り出して手渡す!
ミラ「イヤーッ!」ブンッ
ミラが低空ジャンプからのチョップで襲撃!
しかしナイトニンジャの迎撃が速い!
ナイトニンジャ「イヤーッ!」ブンッ
ミラ「グワーッ!」ドガッ
ランスでの殴打がミラを吹き飛ばす……直後、VTOL機のエンジン音が接近!
89:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:03:02 :cGM
ナイトニンジャ「イヤーッ!」ピョーン ダンッ
ナイトニンジャは軽やかなハイジャンプを繰り出し、低空で接近してきたVTOL機の上部に飛び乗った!タツジン!
みるみる遠くなる地上をニンジャヘルム越しに見下ろし、独りごちる。
ナイトニンジャ「フン、オタッシャデー……」
ミラ「逃がさない……!」
ナイトニンジャ「!?」
今の声は?……おお、見よ!VTOL機の側面にミラがしがみついている!
ミラは素早く機体上部によじ登り、猛然と吹き付ける豪雨のただなかで再びナイトニンジャと相対した。
ナイトニンジャは舌打ちしてからヘルム内蔵式のIRCトーカーを起動し、パイロットと通信する。
ナイトニンジャ「コロニーの外に飛ばせ。カラテで殺してもいいがディスクの安全が最優先だ、叩き落としてミサイルで仕留める」
ミラ「そうはさせない。イヤーッ!」ビュンッ
ナイトニンジャ「イヤーッ!」バシッ ビュンッ
ミラ「イヤーッ!」バシッ ブオン
ナイトニンジャ「イヤーッ!」バチッ ブウンッ
ミラ「イヤーッ!」バシンッ
指示通りネオフクオカ・コロニーの外へ飛んでいくVTOL機。
その機上でカラテ戦闘はとめどなく続いた……
ナイトニンジャ「イヤーッ!」ピョーン ダンッ
ナイトニンジャは軽やかなハイジャンプを繰り出し、低空で接近してきたVTOL機の上部に飛び乗った!タツジン!
みるみる遠くなる地上をニンジャヘルム越しに見下ろし、独りごちる。
ナイトニンジャ「フン、オタッシャデー……」
ミラ「逃がさない……!」
ナイトニンジャ「!?」
今の声は?……おお、見よ!VTOL機の側面にミラがしがみついている!
ミラは素早く機体上部によじ登り、猛然と吹き付ける豪雨のただなかで再びナイトニンジャと相対した。
ナイトニンジャは舌打ちしてからヘルム内蔵式のIRCトーカーを起動し、パイロットと通信する。
ナイトニンジャ「コロニーの外に飛ばせ。カラテで殺してもいいがディスクの安全が最優先だ、叩き落としてミサイルで仕留める」
ミラ「そうはさせない。イヤーッ!」ビュンッ
ナイトニンジャ「イヤーッ!」バシッ ビュンッ
ミラ「イヤーッ!」バシッ ブオン
ナイトニンジャ「イヤーッ!」バチッ ブウンッ
ミラ「イヤーッ!」バシンッ
指示通りネオフクオカ・コロニーの外へ飛んでいくVTOL機。
その機上でカラテ戦闘はとめどなく続いた……
90:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:03:30 :cGM
アークスパーク「……」
傷だらけのアークスパークはぼんやりと立ち尽くして、遠ざかっていくジェット噴射光を見送った。
緊張と集中が徐々に解け、酸性雨が地面を打つ音、周囲のスクラップが燃える音、タワーの巨大TVの音声が聞こえ始める。
『アーリーモーニング・オイランニュース、今日はこのあたりで失礼するドスエ。オコシヤス』
アークスパーク(……俺は、生き残っ)
その足元にバクチクの束が投げ込まれた!
アークスパーク「!?イヤーッ!」バシッ
アークスパークはとっさに飛んできたほうへ蹴り返した!
CABOOM!直後バクチクが爆発!
「グワーッ!」
爆風にまかれた路地の入口あたりで苦悶の声が上がった。
破損したステルスニンジャ装束からバチバチと火花を散らしつつ姿を現したのは……クロックワークだ!
クロックワーク「ドーモ、アークスパーク=サン。クロックワークです」
アークスパーク「ドーモ、クロックワーク=サン。アークスパークです……」
アークスパーク「……」
傷だらけのアークスパークはぼんやりと立ち尽くして、遠ざかっていくジェット噴射光を見送った。
緊張と集中が徐々に解け、酸性雨が地面を打つ音、周囲のスクラップが燃える音、タワーの巨大TVの音声が聞こえ始める。
『アーリーモーニング・オイランニュース、今日はこのあたりで失礼するドスエ。オコシヤス』
アークスパーク(……俺は、生き残っ)
その足元にバクチクの束が投げ込まれた!
アークスパーク「!?イヤーッ!」バシッ
アークスパークはとっさに飛んできたほうへ蹴り返した!
CABOOM!直後バクチクが爆発!
「グワーッ!」
爆風にまかれた路地の入口あたりで苦悶の声が上がった。
破損したステルスニンジャ装束からバチバチと火花を散らしつつ姿を現したのは……クロックワークだ!
クロックワーク「ドーモ、アークスパーク=サン。クロックワークです」
アークスパーク「ドーモ、クロックワーク=サン。アークスパークです……」
91:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:03:58 :cGM
いまだほぼ無傷のクロックワークがカラテを構える。
クロックワーク「目標喪失、任務失敗。撤退まで時間的猶予、戦略的観点により敵戦力漸減に移行」
アークスパーク「行きがけの駄賃にぶっ殺すってか……」
アークスパークもカラテを構えるが、こちらは満身創痍……立っているのもやっとだ。
肩をツヨイ・スリケンに破壊されているために、右腕はだらりと垂れ下がったまま使い物にならない。
アークスパーク(最初のイクサを見た限りでは、純粋なカラテの技量ではこちらが上……しかしこう傷がひどくては……!)
クロックワーク「発破開始」
クロックワークが両手にバクチクの束を構えた……
「ちょっと、待ってくださいよ。私のアイサツがまだです」
クロックワーク「!?」
アークスパーク「!?」クルッ
いまだほぼ無傷のクロックワークがカラテを構える。
クロックワーク「目標喪失、任務失敗。撤退まで時間的猶予、戦略的観点により敵戦力漸減に移行」
アークスパーク「行きがけの駄賃にぶっ殺すってか……」
アークスパークもカラテを構えるが、こちらは満身創痍……立っているのもやっとだ。
肩をツヨイ・スリケンに破壊されているために、右腕はだらりと垂れ下がったまま使い物にならない。
アークスパーク(最初のイクサを見た限りでは、純粋なカラテの技量ではこちらが上……しかしこう傷がひどくては……!)
クロックワーク「発破開始」
クロックワークが両手にバクチクの束を構えた……
「ちょっと、待ってくださいよ。私のアイサツがまだです」
クロックワーク「!?」
アークスパーク「!?」クルッ
92:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:04:24 :cGM
背後に立っていたのは……シャドウフリーズ!
アークスパークと同じく全身傷だらけながら不敵に笑っている!
アークスパーク「お前、生きて!」
シャドウフリーズ「勝手に殺さないでくださいよ……ドーモ、クロックワーク=サン。シャドウフリーズです」
クロックワーク「ド、ドーモ、シャドウフリーズ=サン。クロックワークです」
アークスパークはいくらか自信を取り戻し、カブナカマ・ニンジャに向き直った。
左腕一本で決断的にカラテを構える。
アークスパーク「さあどうする、バクチクセンセイ?俺たちは手負いだが、二対一だぜ。カラテ自慢のお仲間ならともかく、お前にこのイクサができるか?」
シャドウフリーズ「ついでに言えば、すぐにこの事故を収拾するためにマッポや、カタナハントのエージェントも駆けつけますよ。その壊れたステルスで逃げ切れますか?」
クロックワーク「……」
クロックワークはバクチクを構えたまま静止する……どうやら思考しているらしい。
クロックワーク「……戦術的判断。イヤーッ!」バババッ
しかしやがて連続バク転で路地に飛び込んで逃走した……
その直後、二人のカタナハント・ニンジャは膝をつき、そのまま路面に倒れた。
背後に立っていたのは……シャドウフリーズ!
アークスパークと同じく全身傷だらけながら不敵に笑っている!
アークスパーク「お前、生きて!」
シャドウフリーズ「勝手に殺さないでくださいよ……ドーモ、クロックワーク=サン。シャドウフリーズです」
クロックワーク「ド、ドーモ、シャドウフリーズ=サン。クロックワークです」
アークスパークはいくらか自信を取り戻し、カブナカマ・ニンジャに向き直った。
左腕一本で決断的にカラテを構える。
アークスパーク「さあどうする、バクチクセンセイ?俺たちは手負いだが、二対一だぜ。カラテ自慢のお仲間ならともかく、お前にこのイクサができるか?」
シャドウフリーズ「ついでに言えば、すぐにこの事故を収拾するためにマッポや、カタナハントのエージェントも駆けつけますよ。その壊れたステルスで逃げ切れますか?」
クロックワーク「……」
クロックワークはバクチクを構えたまま静止する……どうやら思考しているらしい。
クロックワーク「……戦術的判断。イヤーッ!」バババッ
しかしやがて連続バク転で路地に飛び込んで逃走した……
その直後、二人のカタナハント・ニンジャは膝をつき、そのまま路面に倒れた。
93:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:04:59 :cGM
アークスパーク「ハアーッ、ハアーッ……ハ、ハハハ……腰抜けのカブナカマ野郎め、ケツまくって逃げ出しやがった……」
シャドウフリーズ「イクサになったら……勝ててたんですか?」
アークスパーク「無理だ……クスリでごまかしてただけだからな。マッポを待つまでもなく、殺されてただろうよ……」
シャドウフリーズ「あは、は……私とお揃いです……」
アークスパーク「揃って、サンシタだな……」
シャドウフリーズ「でも……死んだら、終わり……私たちは、生き残り……ました、から……」
シャドウフリーズは珍しくミヤモト・マサシの格言を口にしたあと、意識を失った。
サンシタとはいえニンジャだ、この後救急車ででも手当てを受ければ死にはしないだろう。
ネオフクオカ・タワーの巨大TVの音声が微かに聞こえる。
『NFTVが午前六時をお知らせするドスエ……ピッ、ピッ、ピッ、ポーン!』
その時報は全身のだるさを取り除いてくれるわけでも、降り注ぐ雨を止めてくれるわけでもなかった。
しかしアークスパークは、今夜ネオフクオカで巻き起こったサツバツたる殺人連鎖の中で、自分は命を拾ったのだという確信を得ていた。
アークスパーク(今度こそ……俺は生き残ったぞ、「ユイ」)
脳裏に浮かぶ女性に呼びかける。
アークスパーク(もし……もし、許されるなら、もう一度、君に……)
イメージの面影が、振り向く……
その表情を見れぬまま、彼は意識を失った。
アークスパーク「ハアーッ、ハアーッ……ハ、ハハハ……腰抜けのカブナカマ野郎め、ケツまくって逃げ出しやがった……」
シャドウフリーズ「イクサになったら……勝ててたんですか?」
アークスパーク「無理だ……クスリでごまかしてただけだからな。マッポを待つまでもなく、殺されてただろうよ……」
シャドウフリーズ「あは、は……私とお揃いです……」
アークスパーク「揃って、サンシタだな……」
シャドウフリーズ「でも……死んだら、終わり……私たちは、生き残り……ました、から……」
シャドウフリーズは珍しくミヤモト・マサシの格言を口にしたあと、意識を失った。
サンシタとはいえニンジャだ、この後救急車ででも手当てを受ければ死にはしないだろう。
ネオフクオカ・タワーの巨大TVの音声が微かに聞こえる。
『NFTVが午前六時をお知らせするドスエ……ピッ、ピッ、ピッ、ポーン!』
その時報は全身のだるさを取り除いてくれるわけでも、降り注ぐ雨を止めてくれるわけでもなかった。
しかしアークスパークは、今夜ネオフクオカで巻き起こったサツバツたる殺人連鎖の中で、自分は命を拾ったのだという確信を得ていた。
アークスパーク(今度こそ……俺は生き残ったぞ、「ユイ」)
脳裏に浮かぶ女性に呼びかける。
アークスパーク(もし……もし、許されるなら、もう一度、君に……)
イメージの面影が、振り向く……
その表情を見れぬまま、彼は意識を失った。
94:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:05:29 :cGM
数時間後、ネオフクオカ西方ツクシ平野……
どこまでも続く荒涼たる大地とまばらに生えるバイオサボテンやバイオアロエを、憎たらしくなるほど青い空と厳しく照り付ける太陽が見下ろしている。
黄土色の土地の中に伸びている黒い帯は、電子戦争以前に舗装された国道だ。
しかし整備の手は失われて久しく、あちこちをバイオアロエに貫かれたうえ路面はボロボロに荒れていた。
ルイ(マンマミーア、マンマミーア、マンマミーア!)
イタリアンヤクザ首領ルイは、チョッパーバイクに跨ってそんな国道をひた走っていた。
いや……「元」首領と言うべきであろうか。
バイクの背部には1億円入りのトランクが乱暴に結び付けられている。
彼はニンジャの恐怖にあてられて、アジトに戻るなりクランを捨てて逃げ出したのだ。
吹き付ける風は熱く、彼の頭を冷ましてくれない。
ルイ(ネオフクオカはニンジャの巣だ、くそったれ!ノースキューシューに行こう。ノースキューシューならきっと……ン?)
ルイは道路脇、錆びついた速度制限の標識の下に妙なものを見つけてバイクを止めた。
地面に横たわる、赤黒いズダ袋……いや、人間?行き倒れであろうか。
ルイ(運がいいぜ、向こうに行ったらきっと金が要る。サイフをいただいていこう)
ルイは行き倒れに近づきいてその上に屈み込み、懐を探ろうと手を伸ばす……
行き倒れがその手を掴んだ!
ルイ「アイエッ!?」
ルイは振り払おうとするが、できない!マンリキめいた力だ!
数時間後、ネオフクオカ西方ツクシ平野……
どこまでも続く荒涼たる大地とまばらに生えるバイオサボテンやバイオアロエを、憎たらしくなるほど青い空と厳しく照り付ける太陽が見下ろしている。
黄土色の土地の中に伸びている黒い帯は、電子戦争以前に舗装された国道だ。
しかし整備の手は失われて久しく、あちこちをバイオアロエに貫かれたうえ路面はボロボロに荒れていた。
ルイ(マンマミーア、マンマミーア、マンマミーア!)
イタリアンヤクザ首領ルイは、チョッパーバイクに跨ってそんな国道をひた走っていた。
いや……「元」首領と言うべきであろうか。
バイクの背部には1億円入りのトランクが乱暴に結び付けられている。
彼はニンジャの恐怖にあてられて、アジトに戻るなりクランを捨てて逃げ出したのだ。
吹き付ける風は熱く、彼の頭を冷ましてくれない。
ルイ(ネオフクオカはニンジャの巣だ、くそったれ!ノースキューシューに行こう。ノースキューシューならきっと……ン?)
ルイは道路脇、錆びついた速度制限の標識の下に妙なものを見つけてバイクを止めた。
地面に横たわる、赤黒いズダ袋……いや、人間?行き倒れであろうか。
ルイ(運がいいぜ、向こうに行ったらきっと金が要る。サイフをいただいていこう)
ルイは行き倒れに近づきいてその上に屈み込み、懐を探ろうと手を伸ばす……
行き倒れがその手を掴んだ!
ルイ「アイエッ!?」
ルイは振り払おうとするが、できない!マンリキめいた力だ!
95:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:06:06 :cGM
「ここはどこだ」
行き倒れが身を起こし、かすれた声で言う。
あらためて見ると思いがけず小柄だが、ジゴクめいた声と形相にルイは震え上がった!
ルイ「ツッ……ツクシ平野だ。ネオフクオカから西に何百キロ……」
「私をネオフクオカに連れていって」
ルイ「アイエッ、でも俺、ネオフクオカから来たところで……」
「戻って!今から言う闇医者に、私を連れていきなさい……!」
ルイ「アイエエエ、わかりました!わかりましたから手を離して、ヤメテ!」
行き倒れが手を離し、ふらふらと歩いてチョーッパーバイクの後部座席に乗り込む。
精魂尽き果てたように溜息をつくその行き倒れは……
ミラ「フウーッ……」
おお、傷だらけのミラ・ツヅリだ!
彼女はあの後ナイトニンジャとのカラテ戦闘の末機上から放逐され、ミサイルで追撃を受けた。
しかし並外れたニンジャ耐久力と精神力で死を免れ、瀕死のまま荒野を歩いてきたのだ。
ルイはおっかなびっくり運転席に座り、バイクをネオフクオカ方面に走らせた。
NRSを再発し、その両目からとめどない涙を流しながら……
ルイ(ナムアミダブツ、ナムアミダブツ!ニンジャがいるんだからブッダもいるんだ、きっとブッダがニンジャを遣わして俺を試しているんだ!)
ルイ(ボンズになろう。ツクシの山寺にこもってボンズになろう!インガオホー!)
バイクの立てる土煙は荒れ果てた国道をなぞって遠ざかる。
殺戮の連鎖の果ては遥か彼方、陽炎に霞む地平線の向こうに消えていった……
「ここはどこだ」
行き倒れが身を起こし、かすれた声で言う。
あらためて見ると思いがけず小柄だが、ジゴクめいた声と形相にルイは震え上がった!
ルイ「ツッ……ツクシ平野だ。ネオフクオカから西に何百キロ……」
「私をネオフクオカに連れていって」
ルイ「アイエッ、でも俺、ネオフクオカから来たところで……」
「戻って!今から言う闇医者に、私を連れていきなさい……!」
ルイ「アイエエエ、わかりました!わかりましたから手を離して、ヤメテ!」
行き倒れが手を離し、ふらふらと歩いてチョーッパーバイクの後部座席に乗り込む。
精魂尽き果てたように溜息をつくその行き倒れは……
ミラ「フウーッ……」
おお、傷だらけのミラ・ツヅリだ!
彼女はあの後ナイトニンジャとのカラテ戦闘の末機上から放逐され、ミサイルで追撃を受けた。
しかし並外れたニンジャ耐久力と精神力で死を免れ、瀕死のまま荒野を歩いてきたのだ。
ルイはおっかなびっくり運転席に座り、バイクをネオフクオカ方面に走らせた。
NRSを再発し、その両目からとめどない涙を流しながら……
ルイ(ナムアミダブツ、ナムアミダブツ!ニンジャがいるんだからブッダもいるんだ、きっとブッダがニンジャを遣わして俺を試しているんだ!)
ルイ(ボンズになろう。ツクシの山寺にこもってボンズになろう!インガオホー!)
バイクの立てる土煙は荒れ果てた国道をなぞって遠ざかる。
殺戮の連鎖の果ては遥か彼方、陽炎に霞む地平線の向こうに消えていった……
96:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:09:50 :cGM
◆忍◆ ニンジャ名鑑#01 【クリアゴースト】 ◆殺◆
古株のカタナハント・ニンジャで、メタルハンドおよびブレインノックの上司。
ジツとステルスニンジャ装束の合わせ技で透明化してのアンブッシュを得意とする。
ユニオンの違法ネリモノ工場を襲撃したミラ・ツヅリを追跡するも返り討ちに遭い、シノビニンジャの哀愁を歌うハイクを遺して死んだ。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#02 【メタルハンド】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャ。
金属を操るマグネ・ジツと重サイバネの巨体を生かしたパワフルなカラテが持ち味。
技をあれこれ繰り出したがミラには通じず、重力加速キックとダメ押しのスリケン攻撃を受けて爆発四散した。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#03 【ブレインノック】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャ。
睨みつけた相手のニューロンに負荷をかけて焼き切る亜種テレパス・ジツの使い手。
メタルハンドとの連携で一時ミラを追い詰めたかに思われたが、反撃のツヨイ・スリケンに対応できず頭を割られた。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#04 【ミラ・ツヅリ】 ◆殺◆
母親を失った少女がナラク・ニンジャソウルの憑依を受け、キューシューの「ニンジャ殺し」と化した。
並々ならぬ憎悪をもってネオフクオカのニンジャを殺して回る。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#05 【アークスパーク】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャ。
ミカヅチ・ニンジャクランのイナヅマ・ニンジャのソウルを宿し、デン・ジツとゴイツ・ガッタイジツを操る。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#06 【シャドウフリーズ】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャで、アークスパークの部下。
ハデス・ニンジャの直弟子プルート・ニンジャのソウルを宿し、影に関するユニーク・ジツをもつ。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#07 【スクトゥム】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャ。
古代ローマカラテの使い手。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#08 【トリケラトプス】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャで、スクトゥムの部下。
U&Qトコシエ社のバイオ手術で頭に頑丈な前立てと鋭い角をインプラントしている。
上司とともにユニオンの違法ネリモノ工場を管理していたが、ミラの襲撃時に二人まとめて殺された。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#09 【ナイトニンジャ】 ◆殺◆
首魁オーバーロードの懐刀といわれるカタナハント・ニンジャ。
フルプレートじみた黒い重ニンジャアーマーに身を包み、円錐形の穂先を持つニンジャランスを振るって戦う。
ミラの母親を殺した張本人とされ、ひときわ激しく恨まれている。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#10 【モノキュラー】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャ。
望遠カメラに似たサイバネ単眼で敵の秘密をよく見通す諜報員で、ネオフクオカのカブナカマ勢力圏に秘密基地を構える。
ビル街に隠しドージョーを構えて拠点としていたが、ミラに踏み込まれ、トラップ部屋での反撃も叶わず惨殺された。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#01 【クリアゴースト】 ◆殺◆
古株のカタナハント・ニンジャで、メタルハンドおよびブレインノックの上司。
ジツとステルスニンジャ装束の合わせ技で透明化してのアンブッシュを得意とする。
ユニオンの違法ネリモノ工場を襲撃したミラ・ツヅリを追跡するも返り討ちに遭い、シノビニンジャの哀愁を歌うハイクを遺して死んだ。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#02 【メタルハンド】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャ。
金属を操るマグネ・ジツと重サイバネの巨体を生かしたパワフルなカラテが持ち味。
技をあれこれ繰り出したがミラには通じず、重力加速キックとダメ押しのスリケン攻撃を受けて爆発四散した。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#03 【ブレインノック】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャ。
睨みつけた相手のニューロンに負荷をかけて焼き切る亜種テレパス・ジツの使い手。
メタルハンドとの連携で一時ミラを追い詰めたかに思われたが、反撃のツヨイ・スリケンに対応できず頭を割られた。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#04 【ミラ・ツヅリ】 ◆殺◆
母親を失った少女がナラク・ニンジャソウルの憑依を受け、キューシューの「ニンジャ殺し」と化した。
並々ならぬ憎悪をもってネオフクオカのニンジャを殺して回る。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#05 【アークスパーク】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャ。
ミカヅチ・ニンジャクランのイナヅマ・ニンジャのソウルを宿し、デン・ジツとゴイツ・ガッタイジツを操る。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#06 【シャドウフリーズ】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャで、アークスパークの部下。
ハデス・ニンジャの直弟子プルート・ニンジャのソウルを宿し、影に関するユニーク・ジツをもつ。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#07 【スクトゥム】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャ。
古代ローマカラテの使い手。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#08 【トリケラトプス】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャで、スクトゥムの部下。
U&Qトコシエ社のバイオ手術で頭に頑丈な前立てと鋭い角をインプラントしている。
上司とともにユニオンの違法ネリモノ工場を管理していたが、ミラの襲撃時に二人まとめて殺された。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#09 【ナイトニンジャ】 ◆殺◆
首魁オーバーロードの懐刀といわれるカタナハント・ニンジャ。
フルプレートじみた黒い重ニンジャアーマーに身を包み、円錐形の穂先を持つニンジャランスを振るって戦う。
ミラの母親を殺した張本人とされ、ひときわ激しく恨まれている。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#10 【モノキュラー】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンのニンジャ。
望遠カメラに似たサイバネ単眼で敵の秘密をよく見通す諜報員で、ネオフクオカのカブナカマ勢力圏に秘密基地を構える。
ビル街に隠しドージョーを構えて拠点としていたが、ミラに踏み込まれ、トラップ部屋での反撃も叶わず惨殺された。
97:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:10:21 :cGM
◆忍◆ ニンジャ名鑑#11 【ワイルドバンチ】 ◆殺◆
野盗出身で、ツクシ平野のアウトローに広いコネをもつカタナハント・ニンジャ。
サイバー馬を巧みに乗り回し、ニンジャライフルや暗黒武道ピストルカラテ、フロシキ・マントを用いたウツセミ・ジツまで使いこなす芸達者。
野盗の群れを率いてカブナカマの資金源となるノースキューシュー・ツクシ間の列車を襲撃し、警備ニンジャを殺害したが、ミラの待ち伏せを受けて命を落とした。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#12 【フォーミュラ】 ◆殺◆
カブナカマ・カルテルのニンジャ。
火球に変じて突進攻撃する特殊カトン・ジツの使い手で、カブナカマ最速を豪語している。
機密データディスクを持つアークスパークたちを追跡したが、スピードが祟って突出しすぎてしまい、返り討ちに遭って殺された。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#13【ゴケニン】 ◆殺◆
カブナカマ・カルテルのニンジャ。
藍色の和鎧を纏いヤリを振るって戦うパワーファイター。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#14 【ネビュラチェイン】 ◆殺◆
カブナカマ・カルテルのニンジャ。
テッサ・カラテのタツジンで、エメツ合金製の楔付き鎖を体の一部のごとく自在に操る。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#15 【クロックワーク】 ◆殺◆
カブナカマ・カルテルのニンジャ。
とある元アマクダリニンジャに師事したバクチクのスペシャリストで、ステルスニンジャ装束で身を隠しつつ敵を爆殺する。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#16 【オーバーロード】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンの首魁。
キャメルカラーのニンジャ装束を着て黄金のオカメ・オメーンを被った痩身の老人で、きわめて強力なカラテと魔性のカリスマによって組織を統率する。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#11 【ワイルドバンチ】 ◆殺◆
野盗出身で、ツクシ平野のアウトローに広いコネをもつカタナハント・ニンジャ。
サイバー馬を巧みに乗り回し、ニンジャライフルや暗黒武道ピストルカラテ、フロシキ・マントを用いたウツセミ・ジツまで使いこなす芸達者。
野盗の群れを率いてカブナカマの資金源となるノースキューシュー・ツクシ間の列車を襲撃し、警備ニンジャを殺害したが、ミラの待ち伏せを受けて命を落とした。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#12 【フォーミュラ】 ◆殺◆
カブナカマ・カルテルのニンジャ。
火球に変じて突進攻撃する特殊カトン・ジツの使い手で、カブナカマ最速を豪語している。
機密データディスクを持つアークスパークたちを追跡したが、スピードが祟って突出しすぎてしまい、返り討ちに遭って殺された。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#13【ゴケニン】 ◆殺◆
カブナカマ・カルテルのニンジャ。
藍色の和鎧を纏いヤリを振るって戦うパワーファイター。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#14 【ネビュラチェイン】 ◆殺◆
カブナカマ・カルテルのニンジャ。
テッサ・カラテのタツジンで、エメツ合金製の楔付き鎖を体の一部のごとく自在に操る。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#15 【クロックワーク】 ◆殺◆
カブナカマ・カルテルのニンジャ。
とある元アマクダリニンジャに師事したバクチクのスペシャリストで、ステルスニンジャ装束で身を隠しつつ敵を爆殺する。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#16 【オーバーロード】 ◆殺◆
カタナハント・ユニオンの首魁。
キャメルカラーのニンジャ装束を着て黄金のオカメ・オメーンを被った痩身の老人で、きわめて強力なカラテと魔性のカリスマによって組織を統率する。
98:名無しさん@おーぷん:2018/10/13(土)18:14:26 :cGM
以上でエピソード完結となります
読んで頂いた方がいらっしゃったら、ありがとうございました
今後は深夜のほうに投稿してみようかとも思っています
よければお付き合いください
読んで頂いた方がいらっしゃったら、ありがとうございました
今後は深夜のほうに投稿してみようかとも思っています
よければお付き合いください
99:【18】:2018/10/13(土)18:18:48 :RTb
オツカレサマドスエ!
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