430: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:25:13.42 :PLP4FGKk0
周子「帰って、帰ってよ...今は一人にして」
P「そりゃできない相談だ。女の子が一人で蹲って泣いてるのを見過ごすわけにゃあいかない」
周子「やめてよ!今は...誰とも顔合わせたくない!合わせられないよ...」
P「じゃあ、扉越しでいい。お前が泣き止むまでここにいるから、ちょっと話そうぜ」
周子「うるさい!話すことなんてないよっ!」
P「そんなことないだろう、そんなに泣きじゃくって、何もないなんてことはない」
周子「ないったらないんだから!」
周子「帰って、帰ってよ...今は一人にして」
P「そりゃできない相談だ。女の子が一人で蹲って泣いてるのを見過ごすわけにゃあいかない」
周子「やめてよ!今は...誰とも顔合わせたくない!合わせられないよ...」
P「じゃあ、扉越しでいい。お前が泣き止むまでここにいるから、ちょっと話そうぜ」
周子「うるさい!話すことなんてないよっ!」
P「そんなことないだろう、そんなに泣きじゃくって、何もないなんてことはない」
周子「ないったらないんだから!」
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431: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:26:21.84 :PLP4FGKk0
P「じゃあ話してくれるまででここで待つ」
周子「やめてっ!帰って!なんであたしにそこまで構うのさ!」
P「俺がお前のプロデューサーだからだッ!」
周子「...じゃあ、あたしアイドル、辞めるから...それならもう、Pさんはあたしとは無関係でしょ?」
P「ダメだ」
P「じゃあ話してくれるまででここで待つ」
周子「やめてっ!帰って!なんであたしにそこまで構うのさ!」
P「俺がお前のプロデューサーだからだッ!」
周子「...じゃあ、あたしアイドル、辞めるから...それならもう、Pさんはあたしとは無関係でしょ?」
P「ダメだ」
432: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:28:45.67 :PLP4FGKk0
周子「えっ?」
P「お前がアイドルをやめるのは、俺が認めない」
周子「そんな、前と言ってることが違うじゃん!あの時はダメだったらスパッとやめていいって!」
P「...周子、俺はさ、自分がプロデュースする子には、『アイドル』になったことを後悔してほしくないんだ。どんな子でもいつかはアイドルを引退する日が来る。その時に、俺はお前たちに『アイドルやってて良かった』って言ってほしいんだ」
「アイドルになったことを後悔しないために、結果的に辞めるしかないんならしょうがない。その時は俺も背中を押すさ。でも、今アイドルをやめたら周子、お前は絶対アイドルになったことを後悔するだろ?それを分かってて認めることは出来ない」
周子「後悔って、あたしは!」
P「なんだ?」
周子「...あたしは、怖いの。また失敗するのが、奏ちゃんや、皆の足を引っ張っちゃって、そのせいで負けるのが」
「そうやって、オーディションに勝てなくなって、皆から見放されるのが、すごく怖い...!こんな恐ろしさ、今まで生きてて感じたことないよ...だから、そんな未来が来る前に、あたしはここで歩くのをやめるの」
P 「................」
周子「それに、アイドルだってなり行きで流されてやってただけで、本気でやりたいわけじゃない!そんな適当な奴と皆が一緒に仕事していいわけないじゃん!」
「だから...こんなテキトーなあたしなんてほっといて、さっさと消えてよ!」
「お願い...お願いだから...」
周子「えっ?」
P「お前がアイドルをやめるのは、俺が認めない」
周子「そんな、前と言ってることが違うじゃん!あの時はダメだったらスパッとやめていいって!」
P「...周子、俺はさ、自分がプロデュースする子には、『アイドル』になったことを後悔してほしくないんだ。どんな子でもいつかはアイドルを引退する日が来る。その時に、俺はお前たちに『アイドルやってて良かった』って言ってほしいんだ」
「アイドルになったことを後悔しないために、結果的に辞めるしかないんならしょうがない。その時は俺も背中を押すさ。でも、今アイドルをやめたら周子、お前は絶対アイドルになったことを後悔するだろ?それを分かってて認めることは出来ない」
周子「後悔って、あたしは!」
P「なんだ?」
周子「...あたしは、怖いの。また失敗するのが、奏ちゃんや、皆の足を引っ張っちゃって、そのせいで負けるのが」
「そうやって、オーディションに勝てなくなって、皆から見放されるのが、すごく怖い...!こんな恐ろしさ、今まで生きてて感じたことないよ...だから、そんな未来が来る前に、あたしはここで歩くのをやめるの」
P 「................」
周子「それに、アイドルだってなり行きで流されてやってただけで、本気でやりたいわけじゃない!そんな適当な奴と皆が一緒に仕事していいわけないじゃん!」
「だから...こんなテキトーなあたしなんてほっといて、さっさと消えてよ!」
「お願い...お願いだから...」
433: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:29:22.30 :PLP4FGKk0
P「お前らしくねぇな」
P「お前らしくねぇな」
434: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:30:15.40 :PLP4FGKk0
周子「...はぁ?」
P「負けるのが怖いとか、足引っ張るのが怖いとか、いつもの気まぐれ自由人な周子らしくないってんだよ」
周子「あたしらしく...ない?」
P「なあ周子、ちょっと外出て来いよ。あの時みたいに、そこの公園で星でも見ながら話そうぜ」
「ていうか、出てこないんなら出てくるまでここに居座るぞ」
周子「P、さん...女の子の部屋の前に居座る男とか、それすっごい変態だよ.....」
P「そうだな、だから通報される前に早く出てきてくれ」
周子「...分かったよ」
周子「...はぁ?」
P「負けるのが怖いとか、足引っ張るのが怖いとか、いつもの気まぐれ自由人な周子らしくないってんだよ」
周子「あたしらしく...ない?」
P「なあ周子、ちょっと外出て来いよ。あの時みたいに、そこの公園で星でも見ながら話そうぜ」
「ていうか、出てこないんなら出てくるまでここに居座るぞ」
周子「P、さん...女の子の部屋の前に居座る男とか、それすっごい変態だよ.....」
P「そうだな、だから通報される前に早く出てきてくれ」
周子「...分かったよ」
435: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:31:11.08 :PLP4FGKk0
====公園====
Pさんと一緒に、あたしは公園のベンチに座って、Pさんが買ってきた缶コーヒーを口にしていた
P「懐かしいなぁ、あの時、お前このベンチで寝転がってたんだよな」
周子「そんなことも、あったね....」
====公園====
Pさんと一緒に、あたしは公園のベンチに座って、Pさんが買ってきた缶コーヒーを口にしていた
P「懐かしいなぁ、あの時、お前このベンチで寝転がってたんだよな」
周子「そんなことも、あったね....」
436: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:32:33.78 :PLP4FGKk0
~~~半年前~~~
やばい...もう東京にいられるお金がない
お見合いが嫌で東京に逃げてきて一週間、もう貯金ほとんど使っちゃった
これからどうしよっかな...おとなしく帰って言われた通りお見合いする?
...結局、それが一番いいのかもしれない
そのまま流されて実家継いで、親に決められた人と適当に過ごすのも悪くはない選択肢なんだろう
~~~半年前~~~
やばい...もう東京にいられるお金がない
お見合いが嫌で東京に逃げてきて一週間、もう貯金ほとんど使っちゃった
これからどうしよっかな...おとなしく帰って言われた通りお見合いする?
...結局、それが一番いいのかもしれない
そのまま流されて実家継いで、親に決められた人と適当に過ごすのも悪くはない選択肢なんだろう
437: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:34:15.89 :PLP4FGKk0
周子「でも、なんだかなぁ...」
そういう人生を生きる上で、あたしがあたしである意味はあるんだろうか?
生まれてから一度も本気になったことなんてなくて、ただ流れに身を任せてゆるーく生きて、ゆるーく死ぬ
なあなあの人生にふと嫌気が刺していた頃、『働かないんならお見合いしてウチ継いでくれ』って迫られて
別に実家が嫌いだったわけじゃないんだけど、知らない人と結婚前提に付き合うってのが気に食わなくて、つい親と喧嘩しちゃった
そうしたら『じゃあ本気出して自分の道探して来い!!』って追い出されて、とりあえず溜まってたお年玉とかバイト代をかき集めて東京へ来て...
でも、そう簡単に運命の出会いなんてあるはずもなく、やりたいことも見つからず普通に東京で遊んで過ごして一週間、とうとう宿代も厳しくなってきた
もう! 東京ってなにもかも高いもんばっかなんだから!
でも、お金ないから大人しく帰るって選択肢も取りたくないなあ...
周子「でも、なんだかなぁ...」
そういう人生を生きる上で、あたしがあたしである意味はあるんだろうか?
生まれてから一度も本気になったことなんてなくて、ただ流れに身を任せてゆるーく生きて、ゆるーく死ぬ
なあなあの人生にふと嫌気が刺していた頃、『働かないんならお見合いしてウチ継いでくれ』って迫られて
別に実家が嫌いだったわけじゃないんだけど、知らない人と結婚前提に付き合うってのが気に食わなくて、つい親と喧嘩しちゃった
そうしたら『じゃあ本気出して自分の道探して来い!!』って追い出されて、とりあえず溜まってたお年玉とかバイト代をかき集めて東京へ来て...
でも、そう簡単に運命の出会いなんてあるはずもなく、やりたいことも見つからず普通に東京で遊んで過ごして一週間、とうとう宿代も厳しくなってきた
もう! 東京ってなにもかも高いもんばっかなんだから!
でも、お金ないから大人しく帰るって選択肢も取りたくないなあ...
438: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:35:12.68 :PLP4FGKk0
周子「バイト探してとりあえず延命...住所不定の家出娘なんて雇ってくれるとこないかぁ...」
所詮一人で生きる力のないあたしは、自由に生きることなんてできないんだろうか
周子「まあいいや、取り合えず今日はここで野宿して、また明日考えよう」
公園の硬いベンチに不満を抱きつつも、仕方ないと割り切って眠りに付こうとしたその時
???「若いくせにこんな深夜に公園で寝るなんて、どんな不良かと思えば....なかなか別嬪じゃないか」
あたしの眠りは、帽子とサングラスで顔を隠した不審者に妨げられた
周子「バイト探してとりあえず延命...住所不定の家出娘なんて雇ってくれるとこないかぁ...」
所詮一人で生きる力のないあたしは、自由に生きることなんてできないんだろうか
周子「まあいいや、取り合えず今日はここで野宿して、また明日考えよう」
公園の硬いベンチに不満を抱きつつも、仕方ないと割り切って眠りに付こうとしたその時
???「若いくせにこんな深夜に公園で寝るなんて、どんな不良かと思えば....なかなか別嬪じゃないか」
あたしの眠りは、帽子とサングラスで顔を隠した不審者に妨げられた
439: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:37:36.40 :PLP4FGKk0
周子「んあ?お兄さん誰?」
正直すっごく怪しいし、こんな夜中に女の子に声かけるとかほぼ不審者でしょ
...でも、不思議と悪い人ではない...様な気はする
P「ああ、失礼。俺はこういうもんでね。ほれ、名刺だ」
周子「ん...芸能事務所811プロダクション、社長兼プロデューサーP?」
P「そうだ、しかもその名刺、作ってから初めて渡した1枚だ。大事にしてくれよ」
周子「ふーん...それで?お兄さんはこんなかよわい女の子なしゅーこちゃんに何の用なの?」
P「そりゃもちろん、スカウトさ。しゅーこちゃんって言ったか?」
「アイドル、やってみないか?」
周子「んあ?お兄さん誰?」
正直すっごく怪しいし、こんな夜中に女の子に声かけるとかほぼ不審者でしょ
...でも、不思議と悪い人ではない...様な気はする
P「ああ、失礼。俺はこういうもんでね。ほれ、名刺だ」
周子「ん...芸能事務所811プロダクション、社長兼プロデューサーP?」
P「そうだ、しかもその名刺、作ってから初めて渡した1枚だ。大事にしてくれよ」
周子「ふーん...それで?お兄さんはこんなかよわい女の子なしゅーこちゃんに何の用なの?」
P「そりゃもちろん、スカウトさ。しゅーこちゃんって言ったか?」
「アイドル、やってみないか?」
440: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:39:18.63 :PLP4FGKk0
周子「アイドル?」
アイドルって、あれやんな
テレビとかでよく見る、ステージとかで歌って踊るお人形さんみたいにキレ―な人達
それを、あたしが?
P「ああ、ウチこの前できたばっかの事務所で、まだ所属アイドル0人なんだ」
周子「それであたしにアイドルになって欲しいって事?」
アイドルかぁ
そこまで興味があるわけじゃないなぁ...
周子「別にあたしじゃなくてもいいんじゃない?」
P「そうはいかない、君からはアイドルの才能を感じるからな」
周子「才能?」
P「ああ、一目見て思ったよ」
周子「ふーん....」
なんか、ナンパっぽいセリフやなー...褒められて悪い気はしないんやけど...
食い扶持が向こうからやってきてくれたのは有り難いけど、でもなぁ...
周子「アイドル?」
アイドルって、あれやんな
テレビとかでよく見る、ステージとかで歌って踊るお人形さんみたいにキレ―な人達
それを、あたしが?
P「ああ、ウチこの前できたばっかの事務所で、まだ所属アイドル0人なんだ」
周子「それであたしにアイドルになって欲しいって事?」
アイドルかぁ
そこまで興味があるわけじゃないなぁ...
周子「別にあたしじゃなくてもいいんじゃない?」
P「そうはいかない、君からはアイドルの才能を感じるからな」
周子「才能?」
P「ああ、一目見て思ったよ」
周子「ふーん....」
なんか、ナンパっぽいセリフやなー...褒められて悪い気はしないんやけど...
食い扶持が向こうからやってきてくれたのは有り難いけど、でもなぁ...
441: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:40:10.62 :PLP4FGKk0
P「ところで...なんでこんなとこで寝てたんだ?家帰らないの?」
周子「家からは追い出されちゃったー。ホテル代もなくなっちゃったし、今日はここで野宿しよっかなぁて」
P「なっ!?家なし!?」
周子「そっ、だから悪いけどアイドルなんてやってる暇ないし、他をあたってちょーだいな」
折角声をかけてくれたお兄さんには申し訳ないけど、あたしみたいな遊び人にはアイドルなんて向いてない
そう思ってさっさと断ろうとした...のだけど
P「ところで...なんでこんなとこで寝てたんだ?家帰らないの?」
周子「家からは追い出されちゃったー。ホテル代もなくなっちゃったし、今日はここで野宿しよっかなぁて」
P「なっ!?家なし!?」
周子「そっ、だから悪いけどアイドルなんてやってる暇ないし、他をあたってちょーだいな」
折角声をかけてくれたお兄さんには申し訳ないけど、あたしみたいな遊び人にはアイドルなんて向いてない
そう思ってさっさと断ろうとした...のだけど
442: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:41:26.80 :PLP4FGKk0
P「...じゃあ、住むとこあればアイドルになってくれるか?」
周子「えっ?」
P「俺の今住んでるアパート、ちょうど隣の部屋の人が引っ越して空室になってんだよ。ウチでアイドルやってくれるんなら大家さんに紹介するし、頭金も肩代わりしてやるよ」
周子「....マジ?」
アイドルになれば、とりあえず住むとこが手に入る...?
めっちゃくちゃいい条件、だけど...
P「...じゃあ、住むとこあればアイドルになってくれるか?」
周子「えっ?」
P「俺の今住んでるアパート、ちょうど隣の部屋の人が引っ越して空室になってんだよ。ウチでアイドルやってくれるんなら大家さんに紹介するし、頭金も肩代わりしてやるよ」
周子「....マジ?」
アイドルになれば、とりあえず住むとこが手に入る...?
めっちゃくちゃいい条件、だけど...
443: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:44:02.70 :PLP4FGKk0
周子「でも、アイドルって売れるまで収入安定しないし、そもそも売れるかわかんないでしょ?頭金肩代わりしてもらっても、収入なけりゃその後がなぁ...」
P「なら、ついでに事務員としても雇うよ。それならアイドルとして目が出てない時期も普通に生活するくらいはできるだろう」
「ウチ今ホントに俺しかいないからさ。事務仕事が溜まりに溜まるわで、ちょうどそっちの方の人手も欲しかったところなんだよ」
周子「ホント?ちなみにお給料はどのくらい?ホントに生活費出せるくらい貰えるの?」
そう尋ねると、お兄さんはスマホで何やら計算を始めた
P「そうだな...東京の今の相場よくわかんないけど、大体こんなもんかな?」
周子「どれどれ...えっ!?高っ!?」
すごい...街で見たバイト募集の倍はあるじゃん!
周子「でも、アイドルって売れるまで収入安定しないし、そもそも売れるかわかんないでしょ?頭金肩代わりしてもらっても、収入なけりゃその後がなぁ...」
P「なら、ついでに事務員としても雇うよ。それならアイドルとして目が出てない時期も普通に生活するくらいはできるだろう」
「ウチ今ホントに俺しかいないからさ。事務仕事が溜まりに溜まるわで、ちょうどそっちの方の人手も欲しかったところなんだよ」
周子「ホント?ちなみにお給料はどのくらい?ホントに生活費出せるくらい貰えるの?」
そう尋ねると、お兄さんはスマホで何やら計算を始めた
P「そうだな...東京の今の相場よくわかんないけど、大体こんなもんかな?」
周子「どれどれ...えっ!?高っ!?」
すごい...街で見たバイト募集の倍はあるじゃん!
444: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:45:21.62 :PLP4FGKk0
P「金の卵を捕まえるならこれくらいは必要経費さ。折角可愛く生まれたんだし、どうせならあの星みたいに一発綺麗に輝いてみたくないか?」
周子「星?こんな都会に星なんて...あっ」
お兄さんが指刺す先には、確かに一つだけ光る星があった
P「ああいうの、一番星って言うのかな?こんな都会でも見えるもんなんだなぁ」
ビルの青い光に負けずに一つだけきらきらと輝く星
そんな我儘な星を見てると、なんだか背中を押されてるみたいで
"もっと自分に挑戦して生きろ"って、発破をかけられてる感覚になった
『アイドル』かぁ
ちょっと試してみても、いいのかもしれないな......
P「金の卵を捕まえるならこれくらいは必要経費さ。折角可愛く生まれたんだし、どうせならあの星みたいに一発綺麗に輝いてみたくないか?」
周子「星?こんな都会に星なんて...あっ」
お兄さんが指刺す先には、確かに一つだけ光る星があった
P「ああいうの、一番星って言うのかな?こんな都会でも見えるもんなんだなぁ」
ビルの青い光に負けずに一つだけきらきらと輝く星
そんな我儘な星を見てると、なんだか背中を押されてるみたいで
"もっと自分に挑戦して生きろ"って、発破をかけられてる感覚になった
『アイドル』かぁ
ちょっと試してみても、いいのかもしれないな......
445: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:46:38.23 :PLP4FGKk0
P「ダメだったらダメだったで、スパッとやめてもいいからさ...ちょっと試してみないか?」
住むとこ見つけて、お給金良くて、ワンチャンアイドルになれる、か...
ちょっと胡散臭いような気がするけど、これは...受けない手、ないな
一応ダメそうだったら辞めてもいいって言ってくれてるし、とりあえずの延命処置としてならこれ以上ウマい話もないだろう
周子「分かった、あたし、アイドルやってみるよ。よろしくねお兄さん。Pさんって名前であってたっけ?」
P「おう、君は...」
周子「塩見 周子。周子でいいよ、あたしもPさんって呼ぶからさ」
P「わかった、じゃあさっさとアパートの契約いくか。こんなとこで所属アイドルに寝てもらわれたら困るしな」
周子「了解!口利きよろしくね」
P「ダメだったらダメだったで、スパッとやめてもいいからさ...ちょっと試してみないか?」
住むとこ見つけて、お給金良くて、ワンチャンアイドルになれる、か...
ちょっと胡散臭いような気がするけど、これは...受けない手、ないな
一応ダメそうだったら辞めてもいいって言ってくれてるし、とりあえずの延命処置としてならこれ以上ウマい話もないだろう
周子「分かった、あたし、アイドルやってみるよ。よろしくねお兄さん。Pさんって名前であってたっけ?」
P「おう、君は...」
周子「塩見 周子。周子でいいよ、あたしもPさんって呼ぶからさ」
P「わかった、じゃあさっさとアパートの契約いくか。こんなとこで所属アイドルに寝てもらわれたら困るしな」
周子「了解!口利きよろしくね」
446: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:48:18.01 :PLP4FGKk0
~~~現在~~~~
周子「あの時はホントに、アイドルとして輝いてる今の自分が想像できなかったなぁ」
P「でも、今こうしてメジャーアイドルとして頑張ってる。それはもう夢物語じゃなくて、事実だ」
周子「うん。でもそんなの、たまたま上手くいってただけで...あたし、適当だから、本気でアイドルやってなかったから...」
~~~現在~~~~
周子「あの時はホントに、アイドルとして輝いてる今の自分が想像できなかったなぁ」
P「でも、今こうしてメジャーアイドルとして頑張ってる。それはもう夢物語じゃなくて、事実だ」
周子「うん。でもそんなの、たまたま上手くいってただけで...あたし、適当だから、本気でアイドルやってなかったから...」
447: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:49:59.70 :PLP4FGKk0
P「...ところで周子、これ見てくれないか?」
周子「なに?...カメラ?」
P「ああカメラだ、でも見てほしいのは中身の方」
中身の方...?
映像って事?
P「んじゃ、再生するぞ...ほれ」
Pさんがボタンを押すと同時に映像が流れ始める
これは...ウチのレッスン室?
レッスンしてるのは...志希ちゃんとフレちゃんだ。うわキツそー!二人とも息死んでんじゃん!
美嘉ちゃんも青木さんと協力して志希ちゃんとフレちゃんにアドバイスしてる。美嘉ちゃん、先生役似合ってるなぁ。あたしたちの中で一番経験豊富だろうし、適任なんやろなぁ
凄いなぁ、いつも以上に皆気合入ってる
皆本気で、次のオーディション狙いに行ってるんだ...
P「...ところで周子、これ見てくれないか?」
周子「なに?...カメラ?」
P「ああカメラだ、でも見てほしいのは中身の方」
中身の方...?
映像って事?
P「んじゃ、再生するぞ...ほれ」
Pさんがボタンを押すと同時に映像が流れ始める
これは...ウチのレッスン室?
レッスンしてるのは...志希ちゃんとフレちゃんだ。うわキツそー!二人とも息死んでんじゃん!
美嘉ちゃんも青木さんと協力して志希ちゃんとフレちゃんにアドバイスしてる。美嘉ちゃん、先生役似合ってるなぁ。あたしたちの中で一番経験豊富だろうし、適任なんやろなぁ
凄いなぁ、いつも以上に皆気合入ってる
皆本気で、次のオーディション狙いに行ってるんだ...
448: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:51:54.04 :PLP4FGKk0
しばらく見ていると、3人がレッスンを中断してカメラに近よってきた
美嘉『やっほー周子ちゃん★アタシ達のレッスン見てくれた?』
志希『見ての通りあたし達、今地獄の猛特訓で死んじゃいそうでーす...青木さんと美嘉ちゃん、すっごくキツいんだから』
フレデリカ『プロデューサーさんにも、このままじゃオーディション合格ははキビシー!って言われちゃった』
志希『でも、無理だとは言われなかったからさ...それならあたし達、周子ちゃんに追いつくために頑張らなきゃって思えるんだ』
フレデリカ『だから、周子ちゃんはこの先であたし達を待っててほしいな♪周子ちゃんと同じ目線で一緒に仕事するのが、今のアタシの目標だから!』
しばらく見ていると、3人がレッスンを中断してカメラに近よってきた
美嘉『やっほー周子ちゃん★アタシ達のレッスン見てくれた?』
志希『見ての通りあたし達、今地獄の猛特訓で死んじゃいそうでーす...青木さんと美嘉ちゃん、すっごくキツいんだから』
フレデリカ『プロデューサーさんにも、このままじゃオーディション合格ははキビシー!って言われちゃった』
志希『でも、無理だとは言われなかったからさ...それならあたし達、周子ちゃんに追いつくために頑張らなきゃって思えるんだ』
フレデリカ『だから、周子ちゃんはこの先であたし達を待っててほしいな♪周子ちゃんと同じ目線で一緒に仕事するのが、今のアタシの目標だから!』
449: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:53:17.02 :PLP4FGKk0
美嘉『周子ちゃん、061プロの時、あたしは周子ちゃんに助けられたからさ...だからあたしも先輩アイドルとして、周子ちゃんの支えになってあげたい』
『それに、奏ちゃんも』
美嘉ちゃんが奏ちゃんの名前を呼ぶと、カメラが死角にいたらしい奏ちゃんを映した
カメラに映った奏ちゃんは、他の皆と同じくらいレッスンに集中していた
奏ちゃんがカメラの方へ向き直る
奏『周子、私、またあなたが先走っちゃってもフォローできるよう...ううん、そんなアクシデントすらパフォーマンスに変えて見せるわ』
『貴方がちゃんと安心して背中を預けられるよう頑張るから...だから、待ってて』
『ほら、プロデューサーさん、貴方からも』
すると、カメラが奏ちゃんの手に渡されて、映像には今まで皆を撮影していたらしいPさんが映る
美嘉『周子ちゃん、061プロの時、あたしは周子ちゃんに助けられたからさ...だからあたしも先輩アイドルとして、周子ちゃんの支えになってあげたい』
『それに、奏ちゃんも』
美嘉ちゃんが奏ちゃんの名前を呼ぶと、カメラが死角にいたらしい奏ちゃんを映した
カメラに映った奏ちゃんは、他の皆と同じくらいレッスンに集中していた
奏ちゃんがカメラの方へ向き直る
奏『周子、私、またあなたが先走っちゃってもフォローできるよう...ううん、そんなアクシデントすらパフォーマンスに変えて見せるわ』
『貴方がちゃんと安心して背中を預けられるよう頑張るから...だから、待ってて』
『ほら、プロデューサーさん、貴方からも』
すると、カメラが奏ちゃんの手に渡されて、映像には今まで皆を撮影していたらしいPさんが映る
450: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:54:57.14 :PLP4FGKk0
P『周子、確かに今日の負けはお前の焦りから出たミスが敗因だ。でもあのミスも、元はといえば俺のせいだ』
周子「Pさん.....?」
P『俺は今までお前らを上に上にと押し上げることばかりで、お前らに経験を積ませるのを怠った。最初のオーディション以来、危ない橋を渡らせず、負ける経験ってのを積ませてこなかった。だから、いざ負けた時にそれを引きずらせてしまったんだな』
『本当に、すまなかった。俺もプロデューサーとして成長することを誓う、だから』
『俺に、もう一度、いや一度だけなんていわずに最後まで、『アイドル』の塩見周子の姿を見せてくれ』
待ってて...か
みんな、あたしが帰ってくるって信じてくれてるんだ...
こんなあたしの事も、信じてくれてるんだ...!
P『周子、確かに今日の負けはお前の焦りから出たミスが敗因だ。でもあのミスも、元はといえば俺のせいだ』
周子「Pさん.....?」
P『俺は今までお前らを上に上にと押し上げることばかりで、お前らに経験を積ませるのを怠った。最初のオーディション以来、危ない橋を渡らせず、負ける経験ってのを積ませてこなかった。だから、いざ負けた時にそれを引きずらせてしまったんだな』
『本当に、すまなかった。俺もプロデューサーとして成長することを誓う、だから』
『俺に、もう一度、いや一度だけなんていわずに最後まで、『アイドル』の塩見周子の姿を見せてくれ』
待ってて...か
みんな、あたしが帰ってくるって信じてくれてるんだ...
こんなあたしの事も、信じてくれてるんだ...!
451: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:56:14.51 :PLP4FGKk0
周子「皆...」
P「なあ周子、さっきも部屋の前で話した時も思ったけどさ、本気でやってなかったってのはぶっちゃけ嘘だろ?」
周子「え?」
P「あのアパート防音しっかりしてないからさ。前にトラプリに負けて以来、ずっと聞こえてきてたよ」
「お前が泣きじゃくる声も、事務所から帰ってきた後も必死に歌って練習してたことも」
周子「!!」
P「負けることが怖くなったのは、お前が本気でアイドルやってたからだよ」
あたしが...本気だった?
周子「皆...」
P「なあ周子、さっきも部屋の前で話した時も思ったけどさ、本気でやってなかったってのはぶっちゃけ嘘だろ?」
周子「え?」
P「あのアパート防音しっかりしてないからさ。前にトラプリに負けて以来、ずっと聞こえてきてたよ」
「お前が泣きじゃくる声も、事務所から帰ってきた後も必死に歌って練習してたことも」
周子「!!」
P「負けることが怖くなったのは、お前が本気でアイドルやってたからだよ」
あたしが...本気だった?
452: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:57:03.59 :PLP4FGKk0
P「周子、オーディションで負けた時、悲しいとか、申し訳ないとかの他に抱いたものがあったろ?それもあの時抱いた感情で一番大きいもの」
「吐き出してみな。言葉にして吐き出せば、少しはスッキリするぞ」
あの時、抱いた感情...
そうだ、あの時、あたしの心をぐるぐると暴れ回ってたもの、あれは....
周子「くやし...かった」
P「周子、オーディションで負けた時、悲しいとか、申し訳ないとかの他に抱いたものがあったろ?それもあの時抱いた感情で一番大きいもの」
「吐き出してみな。言葉にして吐き出せば、少しはスッキリするぞ」
あの時、抱いた感情...
そうだ、あの時、あたしの心をぐるぐると暴れ回ってたもの、あれは....
周子「くやし...かった」
453: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:58:33.10 :PLP4FGKk0
周子「初めてオーディションに負けて、自分がまだまだちっぽけな存在だったことに気付いて、自分なら出来ると思ってた自分が恥ずかしくって!でも!」
「それ以上に、悔しかった!あの時もっとこうしておけばなんて事ばかり考えて、ああしとけば勝てたかもしれないって後悔して!」
「生まれて初めて本気になって、その上で負ける側になって...それでようやく分かったんだ...!本気でやって負けたらすごい悔しいんだって、ようやく、分かったの...!」
「あたし、本気でぶつかったのに!全然、全然届かなくてっ!それが、本当に悔しかった!」
周子「初めてオーディションに負けて、自分がまだまだちっぽけな存在だったことに気付いて、自分なら出来ると思ってた自分が恥ずかしくって!でも!」
「それ以上に、悔しかった!あの時もっとこうしておけばなんて事ばかり考えて、ああしとけば勝てたかもしれないって後悔して!」
「生まれて初めて本気になって、その上で負ける側になって...それでようやく分かったんだ...!本気でやって負けたらすごい悔しいんだって、ようやく、分かったの...!」
「あたし、本気でぶつかったのに!全然、全然届かなくてっ!それが、本当に悔しかった!」
454: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/30(土) 23:59:25.70 :PLP4FGKk0
P「そうか...でも大丈夫」
「悔しいって思えたんなら...その心がある限り、お前はまだ戦えるさ...」
周子「P、さん.....あたし、あたし....!」
「あ、ああ....うあああああああああああああああああああん!!!!!」
P「そうか...でも大丈夫」
「悔しいって思えたんなら...その心がある限り、お前はまだ戦えるさ...」
周子「P、さん.....あたし、あたし....!」
「あ、ああ....うあああああああああああああああああああん!!!!!」
455: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:00:18.18 :CV0nZ6Sa0
そうか、あたし、アイドルに本気になってたんだ
やっと、見つけられた....
あたしがあたしらしく生きるための、あたし自身の道を
そうか、あたし、アイドルに本気になってたんだ
やっと、見つけられた....
あたしがあたしらしく生きるための、あたし自身の道を
456: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:02:34.86 :CV0nZ6Sa0
Chapter9 「Myself newly」
Chapter9 「Myself newly」
457: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:03:34.06 :CV0nZ6Sa0
P「落ち着いたか?」
周子「うん...ありがと、Pさん」
P「いいんだよ、俺はお前のプロデューサーなんだから」
周子「ねぇ、Pさん。あたし決めたよ。あたし、本気でトップアイドルを目指す。あたしのペースであたしらしく、新しい『塩見 周子』に生まれ変わるから!」
「だから、ちゃんと傍で見てて。Pさんが選んだあたしが、どんな夜空でも輝ける一番星になる所を!」
P「落ち着いたか?」
周子「うん...ありがと、Pさん」
P「いいんだよ、俺はお前のプロデューサーなんだから」
周子「ねぇ、Pさん。あたし決めたよ。あたし、本気でトップアイドルを目指す。あたしのペースであたしらしく、新しい『塩見 周子』に生まれ変わるから!」
「だから、ちゃんと傍で見てて。Pさんが選んだあたしが、どんな夜空でも輝ける一番星になる所を!」
458: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:05:39.72 :CV0nZ6Sa0
次の日からあたしは、本気でアイドル活動に励み始めた
レッスンにも集中して臨んで、色んなオーディションに応募した
もちろん全部に合格できたわけじゃく、負けた時はその都度本気で悔しくなった
でも、その日の内に反省点を考えて、克服できるように努力した
その間事務仕事を任せたPさんは
「だ、大丈夫...必要経費だから...」
と書類の闇にのまれそうになってたけど、あたしがオーディションで合格したときは一緒になって喜んで、落ちた時は一緒にどこがダメだったかを考察してくれた
奏ちゃん達ともお互い助けあって、自分たちの技術を高め合っていった
そんな仲間たちと過ごす忙しく大変な日々が、とても楽しかった!
アイドルになる前、本気になれることがなかったあの頃のあたしには無かったものが、今確かにここにあった
次の日からあたしは、本気でアイドル活動に励み始めた
レッスンにも集中して臨んで、色んなオーディションに応募した
もちろん全部に合格できたわけじゃく、負けた時はその都度本気で悔しくなった
でも、その日の内に反省点を考えて、克服できるように努力した
その間事務仕事を任せたPさんは
「だ、大丈夫...必要経費だから...」
と書類の闇にのまれそうになってたけど、あたしがオーディションで合格したときは一緒になって喜んで、落ちた時は一緒にどこがダメだったかを考察してくれた
奏ちゃん達ともお互い助けあって、自分たちの技術を高め合っていった
そんな仲間たちと過ごす忙しく大変な日々が、とても楽しかった!
アイドルになる前、本気になれることがなかったあの頃のあたしには無かったものが、今確かにここにあった
459: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:06:30.03 :CV0nZ6Sa0
そして今日、あたしはとある番組のレギュラーを決めるオーディションに参加している
あたしが受ける長寿のグルメ番組は、定期的にクビレースなるもので成績の悪い番組レギュラーが降板させられるのが特徴の番組
今回は、その開いたただ一つの枠を埋めるためのオーディション
これに合格すれば、あたしは遂にテレビ番組のレギュラーの座を手に入れることができる
でももちろん、そのハードルは高い
なにせ今回のオーディションにはあの時あたしと奏ちゃんが完敗したトライアドプリムス
その一角、北条加蓮ちゃんも参加していた
そして今日、あたしはとある番組のレギュラーを決めるオーディションに参加している
あたしが受ける長寿のグルメ番組は、定期的にクビレースなるもので成績の悪い番組レギュラーが降板させられるのが特徴の番組
今回は、その開いたただ一つの枠を埋めるためのオーディション
これに合格すれば、あたしは遂にテレビ番組のレギュラーの座を手に入れることができる
でももちろん、そのハードルは高い
なにせ今回のオーディションにはあの時あたしと奏ちゃんが完敗したトライアドプリムス
その一角、北条加蓮ちゃんも参加していた
460: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:08:04.20 :CV0nZ6Sa0
加蓮「あっ!あんたもしかしてデュアルフルムーンの周子ちゃん?」
周子「おー久しぶり!あたしのこと覚えてくれてたんだね」
加蓮「前のオーディションで結構印象に残ってたからね、途中調子落ちちゃったみたいだけど」
周子「あはは...あの時は見苦しいとこ見せちゃったね」
加蓮「でも...期待通り、今日はあの時とは違うみたいじゃん?」
周子「もちろん!あれから色々自分の事見つめなおしたからね。だから」
加蓮「でも、あたしも本気でトップアイドル目指すからさ」
「今日(も)は絶対、あたしが勝つよ」
周子「...じゃあ」
加蓮「本番で会おうね」
加蓮「あっ!あんたもしかしてデュアルフルムーンの周子ちゃん?」
周子「おー久しぶり!あたしのこと覚えてくれてたんだね」
加蓮「前のオーディションで結構印象に残ってたからね、途中調子落ちちゃったみたいだけど」
周子「あはは...あの時は見苦しいとこ見せちゃったね」
加蓮「でも...期待通り、今日はあの時とは違うみたいじゃん?」
周子「もちろん!あれから色々自分の事見つめなおしたからね。だから」
加蓮「でも、あたしも本気でトップアイドル目指すからさ」
「今日(も)は絶対、あたしが勝つよ」
周子「...じゃあ」
加蓮「本番で会おうね」
461: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:08:37.03 :CV0nZ6Sa0
今回はグルメ番組のオーディションだけど、形式はLIVEバトル形式で行われる
いつもこの手のオーディションの時は指示を出しについてきてくれるPさんは、別会場で行われてる志希ちゃんとフレちゃんのユニット、『レイジーレイジー』の大一番のほうへ行っているからいない
でも、大丈夫。今日まで積み重ねてきた経験と、一緒に過ごした仲間たちとの絆が、あたしの心を支えてくれている
だから今日も、いつも通り
周子「あたしらしく、本気で行くとしますか!」
今回はグルメ番組のオーディションだけど、形式はLIVEバトル形式で行われる
いつもこの手のオーディションの時は指示を出しについてきてくれるPさんは、別会場で行われてる志希ちゃんとフレちゃんのユニット、『レイジーレイジー』の大一番のほうへ行っているからいない
でも、大丈夫。今日まで積み重ねてきた経験と、一緒に過ごした仲間たちとの絆が、あたしの心を支えてくれている
だから今日も、いつも通り
周子「あたしらしく、本気で行くとしますか!」
462: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:12:56.79 :CV0nZ6Sa0
第2審査結果
塩見周子 北条加蓮 モブ子1 モブ子2 モブ子3 モブ子4
Da ☆×2 ☆×1 ☆×1 ☆×1 ☆×0 ☆×0
Vi ☆×1 ☆×3 ☆×1 ☆×0 ☆×0 ☆×0
Vo ☆×2 ☆×2 ☆×0 ☆×0 ☆×0 ☆×1
現在合計 ☆×10 ☆×12 ☆×4 ☆×3 ☆×0 ☆×1
第2審査が終わった時点であたしは現在2位、加蓮ちゃんに☆2つ分リードされていて、ちょっとピンチかな
それに、次の審査次第では他の子達にも追い抜かれる可能性もある
なんとかダンスやボーカルでは食らいつけているけど、加蓮ちゃんのヴィジュアル演技は正直あたしとは別次元だ
なんとか☆を1個もぎ取るのが精いっぱい、ダンスやヴォーカルもあたしが抜きんでてるわけじゃない以上、このままだと勝つのは厳しいだろう
第2審査結果
塩見周子 北条加蓮 モブ子1 モブ子2 モブ子3 モブ子4
Da ☆×2 ☆×1 ☆×1 ☆×1 ☆×0 ☆×0
Vi ☆×1 ☆×3 ☆×1 ☆×0 ☆×0 ☆×0
Vo ☆×2 ☆×2 ☆×0 ☆×0 ☆×0 ☆×1
現在合計 ☆×10 ☆×12 ☆×4 ☆×3 ☆×0 ☆×1
第2審査が終わった時点であたしは現在2位、加蓮ちゃんに☆2つ分リードされていて、ちょっとピンチかな
それに、次の審査次第では他の子達にも追い抜かれる可能性もある
なんとかダンスやボーカルでは食らいつけているけど、加蓮ちゃんのヴィジュアル演技は正直あたしとは別次元だ
なんとか☆を1個もぎ取るのが精いっぱい、ダンスやヴォーカルもあたしが抜きんでてるわけじゃない以上、このままだと勝つのは厳しいだろう
463: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:13:31.19 :CV0nZ6Sa0
さてどうすっかなっと考えていると、スマホの着信音が小さく鳴り響いた
確認してみると、事務所のLINEグループに一枚の写真がアップされていた
志希ちゃんとフレちゃんのVサイン
そして下のほうにはメッセージが書いてあった
『逆境の時ほど、楽しく笑え!』
さてどうすっかなっと考えていると、スマホの着信音が小さく鳴り響いた
確認してみると、事務所のLINEグループに一枚の写真がアップされていた
志希ちゃんとフレちゃんのVサイン
そして下のほうにはメッセージが書いてあった
『逆境の時ほど、楽しく笑え!』
464: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:14:02.96 :CV0nZ6Sa0
周子「...あはっ!粋なことしてくれるじゃん!」
そうだったそうだった!最初のオーディションの時もそんな事と言ってたね!
周子「しゅーこちゃんのしたことが、悩んだ顔なんてあたしらしくなかったね!」
あたしはあたしらしく、笑ってアイドルを全力で楽しむ!
それが一番大事なことなんだから!
周子「...あはっ!粋なことしてくれるじゃん!」
そうだったそうだった!最初のオーディションの時もそんな事と言ってたね!
周子「しゅーこちゃんのしたことが、悩んだ顔なんてあたしらしくなかったね!」
あたしはあたしらしく、笑ってアイドルを全力で楽しむ!
それが一番大事なことなんだから!
465: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:15:37.79 :CV0nZ6Sa0
第3審査、やっぱり加蓮ちゃんのスキルは凄い
特にVi、ここに来て第1第2審査の時とは比べ物にならない程圧倒的なパフォーマンスだ、あたしの今の技術じゃあのレベルの物はちょっと無理かな
だから、Viの星はあげるね、加蓮ちゃん
その代わり....
周子(DaとVoは、もらっていくよ!)
あたしは、あたしのペースで、あたしらしいパフォーマンスを!
弾けろ!あの時誓った夢!本気しゅーこちゃんの魂!
あたし、本気でトップアイドル目指すんだから!こんなとこじゃ止まらないよ!
今日の一番星は、あたしだ!
第3審査、やっぱり加蓮ちゃんのスキルは凄い
特にVi、ここに来て第1第2審査の時とは比べ物にならない程圧倒的なパフォーマンスだ、あたしの今の技術じゃあのレベルの物はちょっと無理かな
だから、Viの星はあげるね、加蓮ちゃん
その代わり....
周子(DaとVoは、もらっていくよ!)
あたしは、あたしのペースで、あたしらしいパフォーマンスを!
弾けろ!あの時誓った夢!本気しゅーこちゃんの魂!
あたし、本気でトップアイドル目指すんだから!こんなとこじゃ止まらないよ!
今日の一番星は、あたしだ!
466: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:17:29.68 :CV0nZ6Sa0
志希「プロデューサー、早く早く!」
フレデリカ「周子ちゃんのオーディション終わっちゃうよ?」
P「待て待て、走ったら危ないだろ...ここだ」
志希「見て!もう最後の最後みたいだよ!」
フレデリカ「ホント!?周子ちゃんはどれ...あっ...」
フレデリカ「綺麗...」
志希「凄い、今の、周子ちゃんだよね?」
P「当然だ、俺たちが周子を見間違えるはずないだろう?」
フレデリカ「周子ちゃん、まるでお星さまみたいで...すっごく綺麗だった」
P「周子...ホントに、お前をスカウトできてよかった...」
志希「プロデューサー、早く早く!」
フレデリカ「周子ちゃんのオーディション終わっちゃうよ?」
P「待て待て、走ったら危ないだろ...ここだ」
志希「見て!もう最後の最後みたいだよ!」
フレデリカ「ホント!?周子ちゃんはどれ...あっ...」
フレデリカ「綺麗...」
志希「凄い、今の、周子ちゃんだよね?」
P「当然だ、俺たちが周子を見間違えるはずないだろう?」
フレデリカ「周子ちゃん、まるでお星さまみたいで...すっごく綺麗だった」
P「周子...ホントに、お前をスカウトできてよかった...」
467: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:19:10.29 :CV0nZ6Sa0
最終結果
塩見周子 北条加蓮
Da ☆×5 ☆×0
Vi ☆×0 ☆×5
Vo ☆×4 ☆×1
最終合計 ☆×19 ☆×18
最終結果
塩見周子 北条加蓮
Da ☆×5 ☆×0
Vi ☆×0 ☆×5
Vo ☆×4 ☆×1
最終合計 ☆×19 ☆×18
468: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:19:38.53 :CV0nZ6Sa0
周子「はぁ...はぁ...」
19対、18
あたしの方が、一つ、多い
...勝った
あたし、加蓮ちゃんに、勝てたんだ!
周子「はぁ...はぁ...」
19対、18
あたしの方が、一つ、多い
...勝った
あたし、加蓮ちゃんに、勝てたんだ!
469: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:20:44.63 :CV0nZ6Sa0
周子「やった....やったー!!」
フレデリカ「周子ちゃん!」
志希「やったー!おめでと―周子ちゃん!」
周子「えっ、フレちゃんに志希ちゃん!?なんでここに?」
P「向こうのオーディションが終わった後、周子のオーディションを見に行きたいってゴネだしてな。急いで車飛ばしてきたんだ」
周子「そうなんだ...ありがとう。そして、おめでとう!二人も合格したんでしょ?」
志希「うん!すっごい白熱して、すっごい楽しかった!」
フレデリカ「それに、お友達もいっぱい出来たんだ!みんな凄い子ばっかりなんだよ!」
志希「これできっとあたし達もCランクになれる、周子ちゃんと肩を並べられるよ!」
P「それだけじゃない、美嘉と奏も、無事ドラマのオーディションに合格したらしい」
「一話だけだがエキストラじゃなくて役名のあるちゃんとした役だ。皆、駒を一歩前に進めたな」
周子「そうか...でも志希ちゃん、フレちゃん」
「あたし、もうちょっと先に行くからさ。もう少し、追いかけてきなよ!待ってるから!」
志希フレ「うん!」
周子「やった....やったー!!」
フレデリカ「周子ちゃん!」
志希「やったー!おめでと―周子ちゃん!」
周子「えっ、フレちゃんに志希ちゃん!?なんでここに?」
P「向こうのオーディションが終わった後、周子のオーディションを見に行きたいってゴネだしてな。急いで車飛ばしてきたんだ」
周子「そうなんだ...ありがとう。そして、おめでとう!二人も合格したんでしょ?」
志希「うん!すっごい白熱して、すっごい楽しかった!」
フレデリカ「それに、お友達もいっぱい出来たんだ!みんな凄い子ばっかりなんだよ!」
志希「これできっとあたし達もCランクになれる、周子ちゃんと肩を並べられるよ!」
P「それだけじゃない、美嘉と奏も、無事ドラマのオーディションに合格したらしい」
「一話だけだがエキストラじゃなくて役名のあるちゃんとした役だ。皆、駒を一歩前に進めたな」
周子「そうか...でも志希ちゃん、フレちゃん」
「あたし、もうちょっと先に行くからさ。もう少し、追いかけてきなよ!待ってるから!」
志希フレ「うん!」
470: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:21:13.71 :CV0nZ6Sa0
加蓮「あー、お取込み中のとこみたいだけどちょっといいかな?周子ちゃんに会いに来たんだけど」
P「あっ、どうぞどうぞ」
周子「加蓮ちゃん...あたし、ちゃんと加蓮ちゃん達の期待に応えられた?」
加蓮「うん...でも、これはこれでちょー悔しい!だからさ周子ちゃん」
「次はあたしが、あたし達トライアドプリムスが勝つから、それまで待っててよ」
周子「...うん!」
加蓮「それじゃ、またどこかで!」
加蓮「あー、お取込み中のとこみたいだけどちょっといいかな?周子ちゃんに会いに来たんだけど」
P「あっ、どうぞどうぞ」
周子「加蓮ちゃん...あたし、ちゃんと加蓮ちゃん達の期待に応えられた?」
加蓮「うん...でも、これはこれでちょー悔しい!だからさ周子ちゃん」
「次はあたしが、あたし達トライアドプリムスが勝つから、それまで待っててよ」
周子「...うん!」
加蓮「それじゃ、またどこかで!」
471: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:22:02.83 :CV0nZ6Sa0
P「大物に目をつけられちまったな、周子?」
周子「うん...だから加蓮ちゃんがあたしをちゃんと追いかけたくなるように、もっと頑張らなきゃね!」
「...それと、Pさんにちゃんと言っておかなきゃいけないことがあるんだ」
P「なんだ?」
周子「Pさん!」
あたしをアイドルにしてくれて、本当にありがとう!
P「大物に目をつけられちまったな、周子?」
周子「うん...だから加蓮ちゃんがあたしをちゃんと追いかけたくなるように、もっと頑張らなきゃね!」
「...それと、Pさんにちゃんと言っておかなきゃいけないことがあるんだ」
P「なんだ?」
周子「Pさん!」
あたしをアイドルにしてくれて、本当にありがとう!
472: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:23:02.55 :CV0nZ6Sa0
あれから2週間が経った
今あたし達は、事務所でレイジーレイジー昇格パーティをやっている
志希ちゃんとフレちゃんはユニット曲「クレイジークレイジー」のヒットを理由に、二人そろってCランクに昇格
奏ちゃんと美嘉ちゃんも、ドラマの出演やモデルの仕事なんかで着々とファンを増やしてるみたい。それに今度は、ドラマのメインキャラ選抜のオーディションにも出るらしい
そして、あたしは...
あれから2週間が経った
今あたし達は、事務所でレイジーレイジー昇格パーティをやっている
志希ちゃんとフレちゃんはユニット曲「クレイジークレイジー」のヒットを理由に、二人そろってCランクに昇格
奏ちゃんと美嘉ちゃんも、ドラマの出演やモデルの仕事なんかで着々とファンを増やしてるみたい。それに今度は、ドラマのメインキャラ選抜のオーディションにも出るらしい
そして、あたしは...
473: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:24:25.78 :CV0nZ6Sa0
P「では志希とフレデリカ、そして周子のランク昇格を記念してー!」
全員「かんぱーい!」
奏「3人とも、おめでとう」
美嘉「おめでとう!周子ちゃんにはとうとう追い抜かされちゃったね」
P「我がプロダクション初のアイドルが811プロ史上初!Bランクアイドルとなった!」
「Bランクといえばもう一流!知らないほう人間の方が少ないアイドルだ!やっぱり俺の目に狂いはなかった!」
周子「いやーみんな、どうもありがとう!」
志希「あたし達も、この勢いに乗ってまたすぐ追いつくからさ!」
フレデリカ「勢い余ったアタシ達を抱きとめる準備して待っててね、周子ちゃん♪」
美嘉「あたしと奏ちゃんも、次のオーディション絶対合格して追いつくから!」
奏「ええ、だから期待していてちょうだい」
周子「みんな...うん!待ってるから!」
P「では志希とフレデリカ、そして周子のランク昇格を記念してー!」
全員「かんぱーい!」
奏「3人とも、おめでとう」
美嘉「おめでとう!周子ちゃんにはとうとう追い抜かされちゃったね」
P「我がプロダクション初のアイドルが811プロ史上初!Bランクアイドルとなった!」
「Bランクといえばもう一流!知らないほう人間の方が少ないアイドルだ!やっぱり俺の目に狂いはなかった!」
周子「いやーみんな、どうもありがとう!」
志希「あたし達も、この勢いに乗ってまたすぐ追いつくからさ!」
フレデリカ「勢い余ったアタシ達を抱きとめる準備して待っててね、周子ちゃん♪」
美嘉「あたしと奏ちゃんも、次のオーディション絶対合格して追いつくから!」
奏「ええ、だから期待していてちょうだい」
周子「みんな...うん!待ってるから!」
474: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:25:29.16 :CV0nZ6Sa0
P「それと、周子に今日はプレゼントがある」
周子「えっ?」
P「外に待たせてるから、会いに行ってやってくれ」
周子「会いに...?分かった」
言われた通り、あたしは(今日の主役なのに)事務所の外へと出た
そこであたしを待っていたのは...
P「それと、周子に今日はプレゼントがある」
周子「えっ?」
P「外に待たせてるから、会いに行ってやってくれ」
周子「会いに...?分かった」
言われた通り、あたしは(今日の主役なのに)事務所の外へと出た
そこであたしを待っていたのは...
475: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:27:27.97 :CV0nZ6Sa0
周子父「周子、久しぶりだな」
周子母「元気に...してたみたいね。良かった」
周子「二人とも....なんで!?」
半年前家出して以来、一度も連絡していなかった両親が、扉の前で待っていた
ずっと連絡をよこさなかったあたしを叱りに来たのだろうか、そう頭によぎった
周子父「周子、久しぶりだな」
周子母「元気に...してたみたいね。良かった」
周子「二人とも....なんで!?」
半年前家出して以来、一度も連絡していなかった両親が、扉の前で待っていた
ずっと連絡をよこさなかったあたしを叱りに来たのだろうか、そう頭によぎった
476: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:28:13.26 :CV0nZ6Sa0
周子母「Pさんがね、ずっとあなたのことを教えてくれていたの」
周子父「周子...お前の晴れ姿、テレビで見たぞ。...自分のやりたいこと、ようやく見つけたみたいだな。」
周子母「お父さん、貴方の出てる番組全部録画しててね...本当に、立派になった」
周子父「...あー、一度しか言わないからよく聞けよ」
「周子...お前は、俺たちの誇りだ...」
周子「....お父さん!お母さん!」
周子母「頑張ったわね、周子...」
周子父「ったく、泣き虫なとこまで似るんじゃねぇよ...」
周子母「Pさんがね、ずっとあなたのことを教えてくれていたの」
周子父「周子...お前の晴れ姿、テレビで見たぞ。...自分のやりたいこと、ようやく見つけたみたいだな。」
周子母「お父さん、貴方の出てる番組全部録画しててね...本当に、立派になった」
周子父「...あー、一度しか言わないからよく聞けよ」
「周子...お前は、俺たちの誇りだ...」
周子「....お父さん!お母さん!」
周子母「頑張ったわね、周子...」
周子父「ったく、泣き虫なとこまで似るんじゃねぇよ...」
477: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:29:41.88 :CV0nZ6Sa0
奏「パーティーも終わってしまったわね」
パーティーが終わった後、私はプロデューサーさんと二人で後片付けをしていた
P「すまんな奏、手伝わせちまって」
奏「いいのよ、周子は両親と積もる話があるみたいだし、他の3人は明日も朝から仕事だからね」
「...ねえプロデューサーさん」
P「なんだ?」
奏「周子を見て、私もアイドルにもっと本気になろうと思えたの。アイドルになって、退屈だった日常に色がついて、心から信頼して、競い合える仲間も手に入れた」
「だから...きっとトップアイドルになって、あなたに復讐するわ」
奏「パーティーも終わってしまったわね」
パーティーが終わった後、私はプロデューサーさんと二人で後片付けをしていた
P「すまんな奏、手伝わせちまって」
奏「いいのよ、周子は両親と積もる話があるみたいだし、他の3人は明日も朝から仕事だからね」
「...ねえプロデューサーさん」
P「なんだ?」
奏「周子を見て、私もアイドルにもっと本気になろうと思えたの。アイドルになって、退屈だった日常に色がついて、心から信頼して、競い合える仲間も手に入れた」
「だから...きっとトップアイドルになって、あなたに復讐するわ」
478: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:30:57.27 :CV0nZ6Sa0
奏「周子を見て、私もアイドルにもっと本気になろうと思えたの。アイドルになって、退屈だった日常に色がついて、心から信頼して、競い合える仲間も手に入れた」
「だから...きっとトップアイドルになって、あなたに復讐するわ」
P「復讐?」
奏「そうよ。貴方にこの世界に引きずり込まれて、私の世界アイドル無しでは考えられない世界になってしまった」
「だから、責任を取って私に魅了されてちょうだい、ね?」
P「...なら期待してる。いつか、トップアイドルの『速水 奏』を見せてくれ」
奏「ええ、待っていてちょうだい」
「...ところで、折角自分の心を明かしたんだもの。プロデューサーさんにも一つ質問していい?」
P「いいぞ、何が聞きたい?」
奏「ずっと気になっていたんだけど...」
奏「周子を見て、私もアイドルにもっと本気になろうと思えたの。アイドルになって、退屈だった日常に色がついて、心から信頼して、競い合える仲間も手に入れた」
「だから...きっとトップアイドルになって、あなたに復讐するわ」
P「復讐?」
奏「そうよ。貴方にこの世界に引きずり込まれて、私の世界アイドル無しでは考えられない世界になってしまった」
「だから、責任を取って私に魅了されてちょうだい、ね?」
P「...なら期待してる。いつか、トップアイドルの『速水 奏』を見せてくれ」
奏「ええ、待っていてちょうだい」
「...ところで、折角自分の心を明かしたんだもの。プロデューサーさんにも一つ質問していい?」
P「いいぞ、何が聞きたい?」
奏「ずっと気になっていたんだけど...」
479: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:31:42.65 :CV0nZ6Sa0
奏「プロデューサーさんは、なんでプロデューサーになろうと思ったの?」
奏「プロデューサーさんは、なんでプロデューサーになろうと思ったの?」
480: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:32:12.54 :CV0nZ6Sa0
そう問うと、プロデューサーはわずかに沈黙して、口を開いた
P「俺も、復讐....かな?」
そう問うと、プロデューサーはわずかに沈黙して、口を開いた
P「俺も、復讐....かな?」
481: ◆FuHrdA/9sY:2019/03/31(日) 00:36:06.33 :CV0nZ6Sa0
奏「えっ?」
復讐?私と同じく?
誰に...というか、私と同じ意味の復讐なの?
P「...なんてね。ほんとは、ただアイドルが好きだからってだけだよ。そんな心配そうな目で見るな」
奏「...もう!変なとこでからかわないで!」
P「ははっ!いつものお返しだよ!お前ら事あるごとに俺をからかってくるんだから」
奏「あら、偶にはからかいじゃなくしてもいいのよ?」
P「変な冗談言わないの。...あらかた片付いたし、そろそろ切り上げるか。事務所閉めるから、早く荷物纏めて外出てくれな」
奏「ええ、お疲れさま」
P「ああ、またな」
.....いつか、話してくれるのかしらね?
to be continued....
奏「えっ?」
復讐?私と同じく?
誰に...というか、私と同じ意味の復讐なの?
P「...なんてね。ほんとは、ただアイドルが好きだからってだけだよ。そんな心配そうな目で見るな」
奏「...もう!変なとこでからかわないで!」
P「ははっ!いつものお返しだよ!お前ら事あるごとに俺をからかってくるんだから」
奏「あら、偶にはからかいじゃなくしてもいいのよ?」
P「変な冗談言わないの。...あらかた片付いたし、そろそろ切り上げるか。事務所閉めるから、早く荷物纏めて外出てくれな」
奏「ええ、お疲れさま」
P「ああ、またな」
.....いつか、話してくれるのかしらね?
to be continued....
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