1: ◆0JgzD8HHPw:2019/03/31(日) 23:31:49 :a3LV80z6
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンが死んだ。
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンが死んだ。
2: ◆0JgzD8HHPw:2019/03/31(日) 23:32:32 :a3LV80z6
その呟きを目にしたのは、3月13日の深夜。
丁度眠りに付こうかという時であった。
最初に訪れたのは、意識の空白であった。
まるで1秒が無限起動スクレイパーで何度も何度も轢き潰されたかのように伸ばされ、周囲の音が消し飛んだ。
嘘だ、と思った。
これは、質の悪いガセネタだと判断した。
所詮、呟きだけで真偽は分からない。
こういう情報は、結局公式アナウンスを確認するのが最適解なのだ。
早速、公式HPを確認する。
眠気は、既に何処かへと消えていた。
その呟きを目にしたのは、3月13日の深夜。
丁度眠りに付こうかという時であった。
最初に訪れたのは、意識の空白であった。
まるで1秒が無限起動スクレイパーで何度も何度も轢き潰されたかのように伸ばされ、周囲の音が消し飛んだ。
嘘だ、と思った。
これは、質の悪いガセネタだと判断した。
所詮、呟きだけで真偽は分からない。
こういう情報は、結局公式アナウンスを確認するのが最適解なのだ。
早速、公式HPを確認する。
眠気は、既に何処かへと消えていた。
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3: ◆0JgzD8HHPw:2019/03/31(日) 23:35:09 :a3LV80z6
――本当だった。
赤く強調された表示。
そこに書き記された、制限⇒禁止という文字が、否応無しに現実を突き付けてきた。
嘘だ。
その言葉は、誰に向かって呟いたのだろうか。
きっとそれは、自分に対してなのだろう。
どれだけ自分に言い聞かせても、非情な現実は何も変わらない。
目の前が、白い光で染まっていく。
これが、破滅の光というものなのだろうか?
今なら、この光を受け入れられそうだ。
――本当だった。
赤く強調された表示。
そこに書き記された、制限⇒禁止という文字が、否応無しに現実を突き付けてきた。
嘘だ。
その言葉は、誰に向かって呟いたのだろうか。
きっとそれは、自分に対してなのだろう。
どれだけ自分に言い聞かせても、非情な現実は何も変わらない。
目の前が、白い光で染まっていく。
これが、破滅の光というものなのだろうか?
今なら、この光を受け入れられそうだ。
4: ◆0JgzD8HHPw:2019/03/31(日) 23:36:56 :a3LV80z6
デッキケースを開け、彼女を取り出す。
そこには、何時もと変わらない彼女の姿があった。
黒鉄の体躯、勇壮な佇まい。
その真紅の眼は、敵を焼き殺さんと鋭い光を湛えている。
――綺麗だと思った。
その輝きは、何時までもここにあると、そう信じて疑わなかった。
だが、現実はそうではなかった。
変わらないモノが無いように、現実は変化し、変わらないはずのモノを過去へと押し流そうとしている。
そっと、彼女に手を添える。
惚れ惚れする程の造形美。
そのはずなのに。
何故だろうか。
彼女の姿が、徐々に色褪せていくように思えた。
デッキケースを開け、彼女を取り出す。
そこには、何時もと変わらない彼女の姿があった。
黒鉄の体躯、勇壮な佇まい。
その真紅の眼は、敵を焼き殺さんと鋭い光を湛えている。
――綺麗だと思った。
その輝きは、何時までもここにあると、そう信じて疑わなかった。
だが、現実はそうではなかった。
変わらないモノが無いように、現実は変化し、変わらないはずのモノを過去へと押し流そうとしている。
そっと、彼女に手を添える。
惚れ惚れする程の造形美。
そのはずなのに。
何故だろうか。
彼女の姿が、徐々に色褪せていくように思えた。
5: ◆0JgzD8HHPw:2019/03/31(日) 23:42:10 :a3LV80z6
3月31日、彼女はその命を終える。
自分に出来る事は一体、何なのだろうか。
今まで、共に戦い続けた。
彼女と共に、数多の勝利と敗北を共に味わい続けた。
その巨大な身体を、手にしたタオルで拭いていく。
何者であろうと、決して退く事無く戦い続けたその肉体。
鋼の如き体躯ではあるが、幾度と無く戦い続けた為だろうか。
身体には無数の傷跡が残されていた。
3月31日、彼女はその命を終える。
自分に出来る事は一体、何なのだろうか。
今まで、共に戦い続けた。
彼女と共に、数多の勝利と敗北を共に味わい続けた。
その巨大な身体を、手にしたタオルで拭いていく。
何者であろうと、決して退く事無く戦い続けたその肉体。
鋼の如き体躯ではあるが、幾度と無く戦い続けた為だろうか。
身体には無数の傷跡が残されていた。
6: ◆0JgzD8HHPw:2019/03/31(日) 23:45:00 :a3LV80z6
不意に、頬を熱いモノが伝った。
涙であった。
その傷跡は、共に歩いた歴史そのもの。
その一つ一つが、自分とレダメを繋げる絆の証なのだ。
傷跡を通じて、今までレダメと分かち合った数々の思い出が、一気に噴出してきた。
初めて彼女と出会った日の事。
終末ダグレで墓地へ落としリビデで吊り上げる、平和な動きをしていた当時の事。
聖刻と出会い、彼女もまた凶暴なドラゴンなのだと思い知った時の事。
そそり立つグスタフマックスから発射される彼女の姿は、今でも忘れられない。
征竜と出会い、エクリプス、ダークマター、様々な悪友と交流を深め、彼女は少しずつ変わっていった。
でもそれも、きっと良い変化なのだと信じて疑わなかった。
そして、ファイアウォール・ドラゴン。
あのドラゴンもどきのサイバースと出会い、そして守護竜――
不意に、頬を熱いモノが伝った。
涙であった。
その傷跡は、共に歩いた歴史そのもの。
その一つ一つが、自分とレダメを繋げる絆の証なのだ。
傷跡を通じて、今までレダメと分かち合った数々の思い出が、一気に噴出してきた。
初めて彼女と出会った日の事。
終末ダグレで墓地へ落としリビデで吊り上げる、平和な動きをしていた当時の事。
聖刻と出会い、彼女もまた凶暴なドラゴンなのだと思い知った時の事。
そそり立つグスタフマックスから発射される彼女の姿は、今でも忘れられない。
征竜と出会い、エクリプス、ダークマター、様々な悪友と交流を深め、彼女は少しずつ変わっていった。
でもそれも、きっと良い変化なのだと信じて疑わなかった。
そして、ファイアウォール・ドラゴン。
あのドラゴンもどきのサイバースと出会い、そして守護竜――
7: ◆0JgzD8HHPw:2019/03/31(日) 23:50:44 :a3LV80z6
何故だ。
何故、彼女が死なねばならぬのだ。
ガンドラX「何でだろうね」
一体、彼女が何をしたと言うのか。
死なねばならない程の所業を成したと言うのか。
これ程までに力強く、美しく雄々しい翼を圧し折られねばならぬ程の、悪行を重ねたとでも言うのか。
信じられない。
純粋で、可憐で、何時も自分に優しく微笑みかけてくれた。
困った時は何時でも手札から、デッキから、飛び出してきてくれて、自分を助け支えてくれた。
「……実はレダメって、よく見るとパンチラしてるんスよね」
「えっ!?」
「 マ イ ン ド ク ラ ッ シ ュ 」
「しまった!なんという卑劣な罠をッッッ!!」
何故だ。
何故、彼女が死なねばならぬのだ。
ガンドラX「何でだろうね」
一体、彼女が何をしたと言うのか。
死なねばならない程の所業を成したと言うのか。
これ程までに力強く、美しく雄々しい翼を圧し折られねばならぬ程の、悪行を重ねたとでも言うのか。
信じられない。
純粋で、可憐で、何時も自分に優しく微笑みかけてくれた。
困った時は何時でも手札から、デッキから、飛び出してきてくれて、自分を助け支えてくれた。
「……実はレダメって、よく見るとパンチラしてるんスよね」
「えっ!?」
「 マ イ ン ド ク ラ ッ シ ュ 」
「しまった!なんという卑劣な罠をッッッ!!」
8: ◆0JgzD8HHPw:2019/03/31(日) 23:53:27 :a3LV80z6
幾多の勝利に貢献し、敵を薙ぎ倒してきた。
彼女は自分にとっての勝利の女神で、デッキの象徴であった。
そんな彼女を知っているからこそ、目の前にある現実を否定したかった。
彼女が、悪さをする訳が無い。
ガンドラX「 何 で だ ろ う ね 」(真顔)
彼女の代わりなんて、いない。
闇鋼龍「ヘイ!ここに良い感じの子がいますよ!見て見て!ほらここ!!」ピョンピョン
悲しみが、汚泥の如く身体にへばりついてくる。
嫌だ。
レダメと別れるなんて、出来る訳が無い!
魂と魂で超融合を遂げた今、最早自分とレダメは一心同体。
それを引き裂かれるなど、死にも匹敵する痛みだ。
幾多の勝利に貢献し、敵を薙ぎ倒してきた。
彼女は自分にとっての勝利の女神で、デッキの象徴であった。
そんな彼女を知っているからこそ、目の前にある現実を否定したかった。
彼女が、悪さをする訳が無い。
ガンドラX「 何 で だ ろ う ね 」(真顔)
彼女の代わりなんて、いない。
闇鋼龍「ヘイ!ここに良い感じの子がいますよ!見て見て!ほらここ!!」ピョンピョン
悲しみが、汚泥の如く身体にへばりついてくる。
嫌だ。
レダメと別れるなんて、出来る訳が無い!
魂と魂で超融合を遂げた今、最早自分とレダメは一心同体。
それを引き裂かれるなど、死にも匹敵する痛みだ。
9: ◆0JgzD8HHPw:2019/03/31(日) 23:54:39 :a3LV80z6
ふと、自分に影が差した。
頭上を見上げる。
レダメが、自分を覗き込んでいた。
レダメと視線が交わる。
その真紅の眼には、悲しみの色は無い。
何時もと変わらない、強い意志の光が宿っていた。
そうだ、何を悲しんでいるんだ。
彼女は死を目前にして尚、折れていない。
その爪も、その牙も、闘志さえも。
一片たりとも欠けず、ここにいる。
自分の隣で、何時もと変わらない輝きを放ち続けている。
闇鋼龍「おにーさん!ここにすごーく良い女がいますよー!るっくあっとみー!」ピョンピョン
ふと、自分に影が差した。
頭上を見上げる。
レダメが、自分を覗き込んでいた。
レダメと視線が交わる。
その真紅の眼には、悲しみの色は無い。
何時もと変わらない、強い意志の光が宿っていた。
そうだ、何を悲しんでいるんだ。
彼女は死を目前にして尚、折れていない。
その爪も、その牙も、闘志さえも。
一片たりとも欠けず、ここにいる。
自分の隣で、何時もと変わらない輝きを放ち続けている。
闇鋼龍「おにーさん!ここにすごーく良い女がいますよー!るっくあっとみー!」ピョンピョン
10: ◆0JgzD8HHPw:2019/03/31(日) 23:59:09 :a3LV80z6
咽び泣きながら、ただただ死を待つのが彼女の為なのか?
いいや、そんな訳無い。
決闘者として、自分がするべき事。
それは、死の直前、その間際まで。
彼女と共に在り続ける事。
最期の最期、肉片まで燃え尽き朽ち果てるまで。
彼女と飛び続ける。
それが、自分が果たすべき責務なのではないのか。
このまま、地に伏したまま死を迎える。
それは、彼女にとって最大の侮辱。
死ぬのであらば、闘いの中で。
そうと決めたのならば、善は急げ。
共に逝こうぞ、死の旅路へ!!
死ぬのであらば、闘いの中で!!
デスポリス「被疑者確保デース。はいこれ令状ね、ドナドナの時間デースよ」
レダメ「くすん……」(´;ω;`)ブワッ
咽び泣きながら、ただただ死を待つのが彼女の為なのか?
いいや、そんな訳無い。
決闘者として、自分がするべき事。
それは、死の直前、その間際まで。
彼女と共に在り続ける事。
最期の最期、肉片まで燃え尽き朽ち果てるまで。
彼女と飛び続ける。
それが、自分が果たすべき責務なのではないのか。
このまま、地に伏したまま死を迎える。
それは、彼女にとって最大の侮辱。
死ぬのであらば、闘いの中で。
そうと決めたのならば、善は急げ。
共に逝こうぞ、死の旅路へ!!
死ぬのであらば、闘いの中で!!
デスポリス「被疑者確保デース。はいこれ令状ね、ドナドナの時間デースよ」
レダメ「くすん……」(´;ω;`)ブワッ
11: ◆0JgzD8HHPw:2019/03/31(日) 23:59:58 :a3LV80z6
3月31日。
彼女は、見覚えのあるバスへと乗り込んだ。
座席へと腰掛けた彼女は、普段通りのまま変わらない、黒鉄の輝きを放っていた。
闇鋼龍「きらりん!」キラリン!
バスが、動き出す。
決心したはずなのに。
いざその時が来ると、焦燥感が胸を掻き毟る。
本当にこれで良いのか。
もっと、彼女にしてあげられる事があったのではないか。
今ならまだ、引き返せるのでは。
3月31日。
彼女は、見覚えのあるバスへと乗り込んだ。
座席へと腰掛けた彼女は、普段通りのまま変わらない、黒鉄の輝きを放っていた。
闇鋼龍「きらりん!」キラリン!
バスが、動き出す。
決心したはずなのに。
いざその時が来ると、焦燥感が胸を掻き毟る。
本当にこれで良いのか。
もっと、彼女にしてあげられる事があったのではないか。
今ならまだ、引き返せるのでは。
12: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:01:37 :mDGMbTwM
――そんな自分の動揺を見抜いたのか。
レダメが、その片翼で自分を優しく包み込んできた。
彼女の翼に触れた途端、今まで心の内を支配していた黒い感情がスッ、と抜け落ちていった。
ああ、そうか。
これがきっと、母の愛というモノなのかもしれない。
闇鋼龍「私の翼も触って良いんですよ!?」ピョンピョン
……ああ、そうだな。
こんな風に、狼狽えていては。
彼女のパートナーとして、相応しくない。
毅然とした態度で、最期に向き合おう。
そうすると決めたのだから、最期まで貫くべきだ。
彼女の黒鉄の体躯のように、鋼の精神で。
もう、揺れたりしない。
何処かのペンデュラムの申し子とは違うんだ。
――そんな自分の動揺を見抜いたのか。
レダメが、その片翼で自分を優しく包み込んできた。
彼女の翼に触れた途端、今まで心の内を支配していた黒い感情がスッ、と抜け落ちていった。
ああ、そうか。
これがきっと、母の愛というモノなのかもしれない。
闇鋼龍「私の翼も触って良いんですよ!?」ピョンピョン
……ああ、そうだな。
こんな風に、狼狽えていては。
彼女のパートナーとして、相応しくない。
毅然とした態度で、最期に向き合おう。
そうすると決めたのだから、最期まで貫くべきだ。
彼女の黒鉄の体躯のように、鋼の精神で。
もう、揺れたりしない。
何処かのペンデュラムの申し子とは違うんだ。
13: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:05:51 :mDGMbTwM
バスが停車し、カード達が次々に降車していく。
バスの中が閑散とし、静かになっていく。
デスガイド「……あー、次は禁止エリアに向かうデス」
ドクン。
一際高く、心臓が跳ね上がる。
来た。
来てしまった。
そこが、自分とレダメの終着点。
そこに辿り着いた時が――彼女との永遠の別れ。
頭を上げ、視線を上に向ける。
彼女も同じ気持ちだったのか、丁度目と眼が合った。
死期が、近付く。
そっと、彼女の身体に触れる。
黒鉄の身体は、血の温もりで温かい。
脈打つ鼓動が、彼女はここに居て、ここで生きている事を証明している。
バスが停車し、カード達が次々に降車していく。
バスの中が閑散とし、静かになっていく。
デスガイド「……あー、次は禁止エリアに向かうデス」
ドクン。
一際高く、心臓が跳ね上がる。
来た。
来てしまった。
そこが、自分とレダメの終着点。
そこに辿り着いた時が――彼女との永遠の別れ。
頭を上げ、視線を上に向ける。
彼女も同じ気持ちだったのか、丁度目と眼が合った。
死期が、近付く。
そっと、彼女の身体に触れる。
黒鉄の身体は、血の温もりで温かい。
脈打つ鼓動が、彼女はここに居て、ここで生きている事を証明している。
14: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:08:08 :mDGMbTwM
無機質な、バスのブレーキ音。
慣性の法則が身体を揺らし……止まる。
――そうか。
もう、終わりなんだな。
自分と彼女の旅路。
ここまで、本当に。
本当に――多くの戦いがあった。
思えば、彼女と初めて出会ったのは――
デスガイド「はーい、後がつかえてんデスからとっとと降りろデス」シッシッ
唐突に車外に蹴り出された。
レダメと共に地を舐める。
闇鋼龍「私も舐めて」
デスガイド「下ネタかよおめー。この作品は全年齢対象なんデスから自重しろデス」
無機質な、バスのブレーキ音。
慣性の法則が身体を揺らし……止まる。
――そうか。
もう、終わりなんだな。
自分と彼女の旅路。
ここまで、本当に。
本当に――多くの戦いがあった。
思えば、彼女と初めて出会ったのは――
デスガイド「はーい、後がつかえてんデスからとっとと降りろデス」シッシッ
唐突に車外に蹴り出された。
レダメと共に地を舐める。
闇鋼龍「私も舐めて」
デスガイド「下ネタかよおめー。この作品は全年齢対象なんデスから自重しろデス」
15: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:11:15 :mDGMbTwM
何なのだあの女は。
あの女には人の血が通っていないのか。
彼女との別れを惜しむ余韻すら、許してくれないのか。
アレは人ではない、人でなしだ。
ガンジーの数値がオーバーフローして核ぶち込むレベルの吐き気を催す邪悪だ。
人の皮を被った悪魔だ。
よく考えたら悪魔だった。
闇鋼龍「そして私はドラゴンです」
一際大きく、レダメが嘶いた。
真紅の輝きが、灰色で塗り潰されていく。
翼が風化するかのように崩れ落ち、風に舞って消えていく。
その頼もしかった身体を地に横たえ、その吐息も荒い。
黒鉄の肉体が表面から剥離し、少しずつ溶けるように朽ちていく。
何なのだあの女は。
あの女には人の血が通っていないのか。
彼女との別れを惜しむ余韻すら、許してくれないのか。
アレは人ではない、人でなしだ。
ガンジーの数値がオーバーフローして核ぶち込むレベルの吐き気を催す邪悪だ。
人の皮を被った悪魔だ。
よく考えたら悪魔だった。
闇鋼龍「そして私はドラゴンです」
一際大きく、レダメが嘶いた。
真紅の輝きが、灰色で塗り潰されていく。
翼が風化するかのように崩れ落ち、風に舞って消えていく。
その頼もしかった身体を地に横たえ、その吐息も荒い。
黒鉄の肉体が表面から剥離し、少しずつ溶けるように朽ちていく。
16: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:13:00 :mDGMbTwM
――今まで本当に、沢山の事があったな。
彼女が苦しそうに、首を持ち上げた。
最期の時まで、決して変わらなかった真紅眼が、色褪せていく。
闇鋼龍「バニラになるのかな?」(長期間ガラスケース内で紫外線に晒されたカード感)
彼女との思い出は、語り尽くせない程に山積みだ。
だがそれを、死の最中にある彼女と共に語らう余裕は、もう残されていない。
ありがとう。
だから、ただ一言。
その言葉に、全ての思いを込める。
目は、逸らさない。
例えどれだけ辛くても、どれだけ悲しくても。
最期まで、彼女の隣に居ると決めたから。
闇鋼龍「そいつ死んだら次のパートナーは当然私ですよね?」ピョンピョン
――今まで本当に、沢山の事があったな。
彼女が苦しそうに、首を持ち上げた。
最期の時まで、決して変わらなかった真紅眼が、色褪せていく。
闇鋼龍「バニラになるのかな?」(長期間ガラスケース内で紫外線に晒されたカード感)
彼女との思い出は、語り尽くせない程に山積みだ。
だがそれを、死の最中にある彼女と共に語らう余裕は、もう残されていない。
ありがとう。
だから、ただ一言。
その言葉に、全ての思いを込める。
目は、逸らさない。
例えどれだけ辛くても、どれだけ悲しくても。
最期まで、彼女の隣に居ると決めたから。
闇鋼龍「そいつ死んだら次のパートナーは当然私ですよね?」ピョンピョン
17: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:15:48 :mDGMbTwM
彼女も、こちらを見詰め返す。
最早、眼は見えていないだろうに。
首を持ち上げるだけでも息絶え絶えだというのに。
最期まで、自分と向き合ってくれた。
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン。
生涯の友、相棒にして、自分の魂のカード。
闇鋼龍「そして私が新たな魂のカード」ピョンピョン
最後の命の欠片が、風と共に去って逝く。
レダメ、キミのいない人生は余りにも空虚で、物足りない。
だけど、キミが生きる事を許されないこの未来を。
キミの代わりに、自分が見てくるよ。
だから、キミは遠い空の上から見守っていてくれ。
彼女も、こちらを見詰め返す。
最早、眼は見えていないだろうに。
首を持ち上げるだけでも息絶え絶えだというのに。
最期まで、自分と向き合ってくれた。
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン。
生涯の友、相棒にして、自分の魂のカード。
闇鋼龍「そして私が新たな魂のカード」ピョンピョン
最後の命の欠片が、風と共に去って逝く。
レダメ、キミのいない人生は余りにも空虚で、物足りない。
だけど、キミが生きる事を許されないこの未来を。
キミの代わりに、自分が見てくるよ。
だから、キミは遠い空の上から見守っていてくれ。
18: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:16:49 :mDGMbTwM
この日を最期に――レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンは死んだ。
3月31日は過ぎ去り、4月へと身を投じる。
ここから先は、未知の世界。
レダメを失い、翼は折れ、世界からは光が失われた。
僕は、ついてゆけるだろうか。
君のいない世界のスピードに。
闇鋼龍「だから私が居るっつってんだろうがこっち見ろやオラァ!!」ピョンピョン
だけど、自分はまだ生きている。
彼女は死んでも、この心の中に生き続ける。
この日を最期に――レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンは死んだ。
3月31日は過ぎ去り、4月へと身を投じる。
ここから先は、未知の世界。
レダメを失い、翼は折れ、世界からは光が失われた。
僕は、ついてゆけるだろうか。
君のいない世界のスピードに。
闇鋼龍「だから私が居るっつってんだろうがこっち見ろやオラァ!!」ピョンピョン
だけど、自分はまだ生きている。
彼女は死んでも、この心の中に生き続ける。
19: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:18:13 :mDGMbTwM
もう、行こう。
何時までもここで、悲しみに暮れていても仕方ない。
レダメは、前に進めと俺を後押ししてくれたはずだ。
下を向かず、上を向こう。
闇鋼龍「上も下も向いてるよ!ついでに言えば斜め左右も向いてるよ!!」(リンクマーカー感)
進もう!
自分の新たな人生は、始まったばかりだ!
走り続けようぜ! 人生と言う名の、ライディングデュエルを!
「俺達の満足は、これからだ!!!」
もう、行こう。
何時までもここで、悲しみに暮れていても仕方ない。
レダメは、前に進めと俺を後押ししてくれたはずだ。
下を向かず、上を向こう。
闇鋼龍「上も下も向いてるよ!ついでに言えば斜め左右も向いてるよ!!」(リンクマーカー感)
進もう!
自分の新たな人生は、始まったばかりだ!
走り続けようぜ! 人生と言う名の、ライディングデュエルを!
「俺達の満足は、これからだ!!!」
20: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:20:33 :mDGMbTwM
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン
制限⇒禁止
デスガイド「うるさいとっとと死ね」
―――――――――――――――――――――――
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン
制限⇒禁止
デスガイド「うるさいとっとと死ね」
―――――――――――――――――――――――
21: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:23:35 :mDGMbTwM
プップー
終末の騎士「3月31日(日)!正に週末の騎士!!!!!」無制限⇒制限
デスガイド「はいはい面白い面白い!!!」ゲシッ
ベイゴマックス「決闘を終えて家路へ向かうチーム5D’s達。疲れからか、不幸にも黒塗りのチームカタストロフに追突してしまう。後輩をかばいすべての責任を負った遊星に対し、車の主、暴力団員谷岡が言い渡した示談の条件とは…。」準制限⇒制限
デスガイド「早くヨツンヴァインになるんデスよあくしろデス!」ゲシッ
サンダー・ボルト「雷光一閃(サンダー・ボルト)の異名を再び轟かせる日が、遂に日本でも来たか――!」禁止⇒制限
デスガイド「…………!?!?!?!!??」
デスガイド「ちょっとビックリしたデスけど海外じゃもう緩和されてるし日本でも緩和筆頭候補みたいな所あったから妥当デスよ妥当」ゲシッ
プップー
終末の騎士「3月31日(日)!正に週末の騎士!!!!!」無制限⇒制限
デスガイド「はいはい面白い面白い!!!」ゲシッ
ベイゴマックス「決闘を終えて家路へ向かうチーム5D’s達。疲れからか、不幸にも黒塗りのチームカタストロフに追突してしまう。後輩をかばいすべての責任を負った遊星に対し、車の主、暴力団員谷岡が言い渡した示談の条件とは…。」準制限⇒制限
デスガイド「早くヨツンヴァインになるんデスよあくしろデス!」ゲシッ
サンダー・ボルト「雷光一閃(サンダー・ボルト)の異名を再び轟かせる日が、遂に日本でも来たか――!」禁止⇒制限
デスガイド「…………!?!?!?!!??」
デスガイド「ちょっとビックリしたデスけど海外じゃもう緩和されてるし日本でも緩和筆頭候補みたいな所あったから妥当デスよ妥当」ゲシッ
22: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:24:55 :mDGMbTwM
ダイナマイトK「今回紹介が」制限⇒準制限
デスガイド「とっとと降りルルォ!」ゲシッ
ヒーローアライブ「今まで以上に」制限⇒準制限
デスガイド「オルァァ!」ゲシッ
餅カエル「雑ケロォ!」制限⇒準制限
デスガイド「申し訳ないがゴッド餅カエルシステムはNGデス!」ゲシッ
リミッター解除「こんなんでSS名乗って良いと思ってんの?」制限⇒準制限
デスガイド「唐突過ぎる緩和で今回一番驚いたデスよ!」ゲシッ
ボウテンコウ「やっぱりな!」準制限⇒無制限
デスガイド「思った通りデスよ!」ゲシッ
妖精伝姫-シラユキ「え、良いんですか?」準制限⇒無制限
デスガイド「良いんデスよ」ニッコリ
ダイナマイトK「今回紹介が」制限⇒準制限
デスガイド「とっとと降りルルォ!」ゲシッ
ヒーローアライブ「今まで以上に」制限⇒準制限
デスガイド「オルァァ!」ゲシッ
餅カエル「雑ケロォ!」制限⇒準制限
デスガイド「申し訳ないがゴッド餅カエルシステムはNGデス!」ゲシッ
リミッター解除「こんなんでSS名乗って良いと思ってんの?」制限⇒準制限
デスガイド「唐突過ぎる緩和で今回一番驚いたデスよ!」ゲシッ
ボウテンコウ「やっぱりな!」準制限⇒無制限
デスガイド「思った通りデスよ!」ゲシッ
妖精伝姫-シラユキ「え、良いんですか?」準制限⇒無制限
デスガイド「良いんデスよ」ニッコリ
23: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:25:39 :mDGMbTwM
ユニオン格納庫「テラフォ制限だしもう良いっしょ」準制限⇒無制限
デスガイド「頃合いデスね!」ゲシッ
神の警告「あの地面から腕出して指差してる奴はワシが育てた」(ノーマル高騰組感)準制限⇒無制限
デスガイド「時代は伏せなきゃいけないカウンターより手札誘発デス!」ゲシッ
ダメージ・ジャグラー「ただいま!」準制限⇒無制限
デスガイド「おかえりデス!でもヒグルミは許さないデス!!」ゲシッ
デスガイド「うるさいとっとと死ね」
┼ヽ -|r‐、. レ |
d⌒) ./| _ノ __ノ
ユニオン格納庫「テラフォ制限だしもう良いっしょ」準制限⇒無制限
デスガイド「頃合いデスね!」ゲシッ
神の警告「あの地面から腕出して指差してる奴はワシが育てた」(ノーマル高騰組感)準制限⇒無制限
デスガイド「時代は伏せなきゃいけないカウンターより手札誘発デス!」ゲシッ
ダメージ・ジャグラー「ただいま!」準制限⇒無制限
デスガイド「おかえりデス!でもヒグルミは許さないデス!!」ゲシッ
デスガイド「うるさいとっとと死ね」
┼ヽ -|r‐、. レ |
d⌒) ./| _ノ __ノ
28: ◆0JgzD8HHPw:2019/04/01(月) 00:36:11 :mDGMbTwM
やめて!ガンドラXの特殊能力で、アークロード・パラディオンを焼き払われたら、闇のゲームでモンスターと繋がってる城之内の精神まで燃え尽きちゃう!
お願い、死なないで城之内!あんたが今ここで倒れたら、舞さんや遊戯との約束はどうなっちゃうの? ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば、マリクに勝てるんだから!
次回、「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン死す」。デュエルスタンバイ!
お願い、死なないで城之内!あんたが今ここで倒れたら、舞さんや遊戯との約束はどうなっちゃうの? ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば、マリクに勝てるんだから!
次回、「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン死す」。デュエルスタンバイ!
コメント 5
コメント一覧 (5)
闇鋼竜カワイイ
森きのこ
がしました
森きのこ
がしました
ってか再録の時にエラッタしなかったのがマジで無能
森きのこ
がしました
森きのこ
がしました
森きのこ
がしました