742:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:32:44 :lMbr6Vko
>>1です。
書いていたら書き上がってしまったので投下します。
どのルートにも分岐していない12月28日以降の話だと思います。
投下します。
【ぼく勉】 美春 「彼は教え子につき……?」
書いていたら書き上がってしまったので投下します。
どのルートにも分岐していない12月28日以降の話だと思います。
投下します。
【ぼく勉】 美春 「彼は教え子につき……?」
743:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:33:21 :lMbr6Vko
………………真冬の家
美春 「感謝感激。急にお邪魔したのにもてなしてもらってすみません、姉さま」
真冬 「そう思うなら来るときは事前に連絡をちょうだい」
真冬 (危なかったわ。昨日唯我くんが偶然家に来て掃除をしてくれていて助かったわ)
真冬 「まったく、もう大学生なのにあなたは変わらないわね」
美春 「えへへ、そう言われると照れてしまいます」
真冬 「褒めてはいないのだけれど」
ハァ
真冬 「そういえば職場でいただいたお菓子があったわね。持ってくるわ」
美春 「わぁ、嬉しいです! ありがとうございます、姉さま」
美春 (ふふ、姉さまのおうちは、いつ来てもきれいで落ち着きます)
美春 (さすがは姉さまですね)
美春 (例の一件以来、ずっと布がかぶせてあったトロフィーの棚も出しているし……)
美春 (何より、今の姉さまは本当に楽しそう。笑顔も増えました)
美春 (……認めたくはありませんが、これも全て、唯我成幸さんのおかげ、ですね)
………………真冬の家
美春 「感謝感激。急にお邪魔したのにもてなしてもらってすみません、姉さま」
真冬 「そう思うなら来るときは事前に連絡をちょうだい」
真冬 (危なかったわ。昨日唯我くんが偶然家に来て掃除をしてくれていて助かったわ)
真冬 「まったく、もう大学生なのにあなたは変わらないわね」
美春 「えへへ、そう言われると照れてしまいます」
真冬 「褒めてはいないのだけれど」
ハァ
真冬 「そういえば職場でいただいたお菓子があったわね。持ってくるわ」
美春 「わぁ、嬉しいです! ありがとうございます、姉さま」
美春 (ふふ、姉さまのおうちは、いつ来てもきれいで落ち着きます)
美春 (さすがは姉さまですね)
美春 (例の一件以来、ずっと布がかぶせてあったトロフィーの棚も出しているし……)
美春 (何より、今の姉さまは本当に楽しそう。笑顔も増えました)
美春 (……認めたくはありませんが、これも全て、唯我成幸さんのおかげ、ですね)
【画像】主婦「マジで旦那ぶっ殺すぞおいこらクソオスが」
【速報】尾田っち、ワンピース最新話でやってしまうwwww
【東方】ルックス100点の文ちゃん
【日向坂46】ひなあい、大事件が勃発!?
韓国からポーランドに輸出されるはずだった戦車、軽戦闘機、自走砲などの「K防産」、すべて霧散して夢と終わる可能性も…
744:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:34:21 :lMbr6Vko
美春 「………………」
美春 (ま、まぁ、だからといっておふたりの交際を認めるわけにはいきませんけど)
美春 (姉さまは教師。唯我成幸さんは生徒。おふたりは決してそういう仲になってはいけない関係です)
美春 (けれど、燃え上がったおふたりの恋は、阻むものが多ければ多いほど燃え上がるもの!)
美春 (そしておふたりはきっと、もうお互いのことしか目に入っていません)
美春 (ならばやはりここは私が、私の色香で唯我成幸さんを誘惑するしかありませんね……)
美春 「………………」
美春 (ま、まぁ? もしも唯我成幸さんが、私の大人の色香に惑わされることなく卒業を迎えたなら)
美春 (おふたりの交際を認めてあげないことも、ありませんけれど)
美春 (……ん?)
『彼は教え子につき ①』
美春 「彼は教え子につき……?」
美春 (きっ、驚天動地! 姉さまの本棚に漫画本が置いてあるだなんて!!)
美春 (少女漫画ですね。でも、私が読んだことがない漫画です……)
美春 「………………」
美春 (ま、まぁ、だからといっておふたりの交際を認めるわけにはいきませんけど)
美春 (姉さまは教師。唯我成幸さんは生徒。おふたりは決してそういう仲になってはいけない関係です)
美春 (けれど、燃え上がったおふたりの恋は、阻むものが多ければ多いほど燃え上がるもの!)
美春 (そしておふたりはきっと、もうお互いのことしか目に入っていません)
美春 (ならばやはりここは私が、私の色香で唯我成幸さんを誘惑するしかありませんね……)
美春 「………………」
美春 (ま、まぁ? もしも唯我成幸さんが、私の大人の色香に惑わされることなく卒業を迎えたなら)
美春 (おふたりの交際を認めてあげないことも、ありませんけれど)
美春 (……ん?)
『彼は教え子につき ①』
美春 「彼は教え子につき……?」
美春 (きっ、驚天動地! 姉さまの本棚に漫画本が置いてあるだなんて!!)
美春 (少女漫画ですね。でも、私が読んだことがない漫画です……)
745:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:35:03 :lMbr6Vko
美春 「………………」
美春 (姉さまはまだ戻ってきませんよね。それに、漫画くらい無断で見てもお怒りにはならないでしょうし)
美春 (姉さま、ちょっと拝見させていただきます)
ペラッ……
『俺……やっぱり先生じゃなきゃ……』
美春 「……!?」
ペラッ
『だ だめよ結人君! 私とあなたは教師と生徒! でも……っ』
美春 「ひゃっ……!」
ドキドキドキドキ……
美春 (こ、この内容は……これではまるで……――)
真冬 「――美春」 ヒョコッ
美春 「ひゃいっ!?」サササササッ
真冬 「紅茶でいいかしら? それともコーヒー?」
美春 「ど、どちらでも大丈夫です! 姉さまと一緒でいいです!」
美春 「………………」
美春 (姉さまはまだ戻ってきませんよね。それに、漫画くらい無断で見てもお怒りにはならないでしょうし)
美春 (姉さま、ちょっと拝見させていただきます)
ペラッ……
『俺……やっぱり先生じゃなきゃ……』
美春 「……!?」
ペラッ
『だ だめよ結人君! 私とあなたは教師と生徒! でも……っ』
美春 「ひゃっ……!」
ドキドキドキドキ……
美春 (こ、この内容は……これではまるで……――)
真冬 「――美春」 ヒョコッ
美春 「ひゃいっ!?」サササササッ
真冬 「紅茶でいいかしら? それともコーヒー?」
美春 「ど、どちらでも大丈夫です! 姉さまと一緒でいいです!」
746:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:35:44 :lMbr6Vko
真冬 「? そう、わかったわ」
美春 (……あ、危なかったです。漫画くらい読んでも怒られはしないと思っていましたが)
美春 (こ、この内容は、まずいです。たぶん、これは……)
ペラッ……ペラッ……
美春 (……姉さまの、願望……!!)
美春 「………………」
ペラッペラッペラッ……
美春 (な、なんて過激なんでしょう。教師と生徒が、こんな……こんな……!)
美春 (は、は、ハレンチです!!)
真冬 「? そう、わかったわ」
美春 (……あ、危なかったです。漫画くらい読んでも怒られはしないと思っていましたが)
美春 (こ、この内容は、まずいです。たぶん、これは……)
ペラッ……ペラッ……
美春 (……姉さまの、願望……!!)
美春 「………………」
ペラッペラッペラッ……
美春 (な、なんて過激なんでしょう。教師と生徒が、こんな……こんな……!)
美春 (は、は、ハレンチです!!)
747:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:36:43 :lMbr6Vko
美春 (姉さまは唯我成幸さんと、こんなことを……――)
真冬 「――お待たせ。お菓子とお茶よ」
美春 「ひゃうっ!?」 スッ
美春 (あっ……! つ、つい、カバンの中に隠してしまいました!)
真冬 「? どうかしたの? 顔が赤いけれど……」
美春 「い、いえ! ちょっとこの部屋暑いですかね! 暖房の温度を下げてもいいですか、姉さま?」
真冬 「そうね。たしかに少し暖めすぎかもしれないわ。ええと、リモコンは、と……」
美春 (な、なんとか誤魔化せましたが……これは……)
美春 (……これは、由々しき事態ですよ!)
美春 (姉さまは唯我成幸さんと、こんなことを……――)
真冬 「――お待たせ。お菓子とお茶よ」
美春 「ひゃうっ!?」 スッ
美春 (あっ……! つ、つい、カバンの中に隠してしまいました!)
真冬 「? どうかしたの? 顔が赤いけれど……」
美春 「い、いえ! ちょっとこの部屋暑いですかね! 暖房の温度を下げてもいいですか、姉さま?」
真冬 「そうね。たしかに少し暖めすぎかもしれないわ。ええと、リモコンは、と……」
美春 (な、なんとか誤魔化せましたが……これは……)
美春 (……これは、由々しき事態ですよ!)
748:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:45:02 :lMbr6Vko
………………帰り道
美春 「………………」
トボトボトボ……
美春 (この漫画本……)
美春 (……結局、あのまま返すタイミングも逸して、バッグに入れたままになってしまいました)
美春 (今度真冬姉さまに謝らなければ……)
美春 (……いえ、そんなことよりも)
美春 (唯我成幸さん)
―――― 『お義姉さんのことで協力してほしいんですッ!!!』
―――― 『姉さまのために協力!? 当然至極ッ!!』
―――― 『――……残念至極 ですが姉さまがそう決めたのでしたら仕方ありませんね』
―――― 『でも姉さま 少し声が明るくなりました 美春はそれが一番嬉しいです!』
美春 (……ええ、そうです。本当は分かっているんです。私だって)
美春 (今の姉さまがあるのは、唯我成幸さんのおかげだということを)
………………帰り道
美春 「………………」
トボトボトボ……
美春 (この漫画本……)
美春 (……結局、あのまま返すタイミングも逸して、バッグに入れたままになってしまいました)
美春 (今度真冬姉さまに謝らなければ……)
美春 (……いえ、そんなことよりも)
美春 (唯我成幸さん)
―――― 『お義姉さんのことで協力してほしいんですッ!!!』
―――― 『姉さまのために協力!? 当然至極ッ!!』
―――― 『――……残念至極 ですが姉さまがそう決めたのでしたら仕方ありませんね』
―――― 『でも姉さま 少し声が明るくなりました 美春はそれが一番嬉しいです!』
美春 (……ええ、そうです。本当は分かっているんです。私だって)
美春 (今の姉さまがあるのは、唯我成幸さんのおかげだということを)
749:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:45:37 :lMbr6Vko
美春 (……分かっているんです)
―――― 『あなたにはずっと…… お礼を言わなければと思っていました』
―――― 『あなたのおかげで 最近家族に笑顔が増えてきたんです』
―――― 『姉さまも昔に比べて 仕事が楽しそうですし』
―――― 『その道において姉が迷いなく幸せならば きっそそれをこそ天職と呼ぶのですから』
美春 (私がもう……)
―――― ((衝撃展開……!! 恋人云々はともかくここまでマニアックな間柄とは……!))
―――― ((いけません! せめて卒業まではプラトニックな関係でいてもらわねば……!!))
美春 (……心の奥底では、おふたりの関係を認めてしまっているということを)
美春 (……ですが!)
美春 (殿方は皆狼! 唯我成幸さんも一時のハレンチな考えひとつで姉さまに近づいているだけという可能性も絶無ではありません!)
美春 (ここはもう、姉さま最愛の妹であるこの私が、確認するしかありません!!)
美春 (善は急げ、ですね! 待っていてください、姉さま! 私が唯我成幸さんの真意を確認して参ります!)
美春 (……分かっているんです)
―――― 『あなたにはずっと…… お礼を言わなければと思っていました』
―――― 『あなたのおかげで 最近家族に笑顔が増えてきたんです』
―――― 『姉さまも昔に比べて 仕事が楽しそうですし』
―――― 『その道において姉が迷いなく幸せならば きっそそれをこそ天職と呼ぶのですから』
美春 (私がもう……)
―――― ((衝撃展開……!! 恋人云々はともかくここまでマニアックな間柄とは……!))
―――― ((いけません! せめて卒業まではプラトニックな関係でいてもらわねば……!!))
美春 (……心の奥底では、おふたりの関係を認めてしまっているということを)
美春 (……ですが!)
美春 (殿方は皆狼! 唯我成幸さんも一時のハレンチな考えひとつで姉さまに近づいているだけという可能性も絶無ではありません!)
美春 (ここはもう、姉さま最愛の妹であるこの私が、確認するしかありません!!)
美春 (善は急げ、ですね! 待っていてください、姉さま! 私が唯我成幸さんの真意を確認して参ります!)
750:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:46:29 :lMbr6Vko
………………唯我家
水希 「お兄ちゃん、お夕飯できたよー」
成幸 「ん、もうそんな時間か」 ノビーー
成幸 (久々にひとりでじっくり勉強、捗った捗った……)
成幸 (……って、やったのはほとんどあいつら向けの問題作成だけど)
ピンポーン
水希 「? なんか届く予定あったかな?」
成幸 「ああ、俺が出るよ。みんな先食べててくれ」
……ガラッ
成幸 「どちら様ですか……って」
美春 「夜分に申し訳ありません。こんばんは、唯我成幸さん」
成幸 「……美春さん!?」
花枝 「成幸ー? どなたかいらっしゃったの? ……あら?」
花枝 「……あらあらあらあら」
パァアアアアアア……!!!
………………唯我家
水希 「お兄ちゃん、お夕飯できたよー」
成幸 「ん、もうそんな時間か」 ノビーー
成幸 (久々にひとりでじっくり勉強、捗った捗った……)
成幸 (……って、やったのはほとんどあいつら向けの問題作成だけど)
ピンポーン
水希 「? なんか届く予定あったかな?」
成幸 「ああ、俺が出るよ。みんな先食べててくれ」
……ガラッ
成幸 「どちら様ですか……って」
美春 「夜分に申し訳ありません。こんばんは、唯我成幸さん」
成幸 「……美春さん!?」
花枝 「成幸ー? どなたかいらっしゃったの? ……あら?」
花枝 「……あらあらあらあら」
パァアアアアアア……!!!
751:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:48:03 :lMbr6Vko
………………食卓
水希 「………………」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!!!!
花枝 「………………」 ニコニコニコニコニコニコニコ……!!!!!!
葉月 「きりすみはるせんしゅだー」
和樹 「ゆーめーじんだー」
美春 「すみません、突然の訪問だというのに、ご相伴にあずかってしまいまして」
成幸 「いえ……」
美春 「美味佳肴! お夕飯、とても美味しいです! 栄養バランスもよく考えられていて、味付けも濃くなく薄くなく……」
モグモグモグ……!!!
成幸 (すみませんと言う割にはたくさん食べるなこの人……)
成幸 「あの、美春さん、今日は一体どうしたんですか? っていうかどうして俺の家の場所を……?」
美春 「……はっ! あまりのご飯の美味しさに失念しておりました」
モグモグモグ……
美春 「でもどうしましょう。お箸が止まりません!」
成幸 「……食べてからでいいですよ」
………………食卓
水希 「………………」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!!!!
花枝 「………………」 ニコニコニコニコニコニコニコ……!!!!!!
葉月 「きりすみはるせんしゅだー」
和樹 「ゆーめーじんだー」
美春 「すみません、突然の訪問だというのに、ご相伴にあずかってしまいまして」
成幸 「いえ……」
美春 「美味佳肴! お夕飯、とても美味しいです! 栄養バランスもよく考えられていて、味付けも濃くなく薄くなく……」
モグモグモグ……!!!
成幸 (すみませんと言う割にはたくさん食べるなこの人……)
成幸 「あの、美春さん、今日は一体どうしたんですか? っていうかどうして俺の家の場所を……?」
美春 「……はっ! あまりのご飯の美味しさに失念しておりました」
モグモグモグ……
美春 「でもどうしましょう。お箸が止まりません!」
成幸 「……食べてからでいいですよ」
752:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:48:40 :lMbr6Vko
水希 「………………」 (お、お兄ちゃんにたかる新しいメスがまた一人……!!)
美春 「はぁ~~~、美味、美味、美味です~~~~~!!」
水希 (しかもすごい美人さんだし! っていうか現役フィギュアスケート選手!?)
水希 (そんなの反則だよーーーー!!)
花枝 「………………」 (たしかこの娘、前にランジェリーショップで成幸の写真を出して……)
―――― 『すみません こういう男性を悩殺できそうな下着はありますか』
花枝 (……これはもう確実ね) フンス (このお嬢さんは成幸の彼女またはそれに類する何か!!!)
花枝 (でかしたわ成幸!! 文ちゃんやりっちゃんに興味を示さなかったのはそういうことだったのね!)
成幸 「……!」 ゾクッ
成幸 (なんだか知らないが水希と母さんからの圧がすごい……!)
成幸 (美春さん早くご飯食べ終えてくれーーーー!!!)
水希 「………………」 (お、お兄ちゃんにたかる新しいメスがまた一人……!!)
美春 「はぁ~~~、美味、美味、美味です~~~~~!!」
水希 (しかもすごい美人さんだし! っていうか現役フィギュアスケート選手!?)
水希 (そんなの反則だよーーーー!!)
花枝 「………………」 (たしかこの娘、前にランジェリーショップで成幸の写真を出して……)
―――― 『すみません こういう男性を悩殺できそうな下着はありますか』
花枝 (……これはもう確実ね) フンス (このお嬢さんは成幸の彼女またはそれに類する何か!!!)
花枝 (でかしたわ成幸!! 文ちゃんやりっちゃんに興味を示さなかったのはそういうことだったのね!)
成幸 「……!」 ゾクッ
成幸 (なんだか知らないが水希と母さんからの圧がすごい……!)
成幸 (美春さん早くご飯食べ終えてくれーーーー!!!)
753:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:49:42 :lMbr6Vko
………………食後
美春 「ごちそうさまでした。とても美味しかったです」
成幸 「お口に合ったなら何よりです。それで、一体どんなご用件でしょうか」
成幸 「……あと、どうして俺の家の場所を知っていたのかも教えてもらえると……」
美春 「愚問愚答。この私が、お姉様と特別な関係にあるあなたのご自宅を特定していないわけがないではありませんか」
成幸 「はぁ……」
美春 「姉さまとお酒を飲んでいるときに聞いたら教えてくれましたよ?」
成幸 (教員の情報セキュリティとは……)
美春 「そして、唯我成幸さん、今日はあなたにお伺いしたいことがあって来ました」
成幸 「伺いたいこと……?」
美春 「はい、それは……」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!!!!
成幸 「それは……」 ゴクリ……!!!
美春 「………………」
美春 「……あなたと、姉さまとの関係についてです」
成幸 「……? 桐須先生と俺の関係……?」
………………食後
美春 「ごちそうさまでした。とても美味しかったです」
成幸 「お口に合ったなら何よりです。それで、一体どんなご用件でしょうか」
成幸 「……あと、どうして俺の家の場所を知っていたのかも教えてもらえると……」
美春 「愚問愚答。この私が、お姉様と特別な関係にあるあなたのご自宅を特定していないわけがないではありませんか」
成幸 「はぁ……」
美春 「姉さまとお酒を飲んでいるときに聞いたら教えてくれましたよ?」
成幸 (教員の情報セキュリティとは……)
美春 「そして、唯我成幸さん、今日はあなたにお伺いしたいことがあって来ました」
成幸 「伺いたいこと……?」
美春 「はい、それは……」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!!!!
成幸 「それは……」 ゴクリ……!!!
美春 「………………」
美春 「……あなたと、姉さまとの関係についてです」
成幸 「……? 桐須先生と俺の関係……?」
754:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:50:26 :lMbr6Vko
成幸 (関係……? ってなんだろう。俺と先生はただの教師と生徒だし……)
美春 「………………」 ジーーーーーーッ
成幸 (でも、美春さんはすごく真剣な顔してるし……)
成幸 (なんなんだろうか……)
美春 「……単刀直入に伺います」
美春 「唯我成幸さん、あなたは真冬姉さまのことをどう思っていらっしゃるのですか?」
成幸 「桐須先生のことをどう思っているか……?」
美春 「はい。誠心誠意。あなたの本心を教えてください」
成幸 「えっと……」
成幸 (先生をどう思っているか? そんなの……)
―――― 成幸 『とんでもなくドジで家事下手な人ですね』
―――― 成幸 『今まで無事一人暮らしをして来られたのが不思議なくらいですよ。ははは』
成幸 「………………」
成幸 (……って言えるかぁあああああ!!)
成幸 (関係……? ってなんだろう。俺と先生はただの教師と生徒だし……)
美春 「………………」 ジーーーーーーッ
成幸 (でも、美春さんはすごく真剣な顔してるし……)
成幸 (なんなんだろうか……)
美春 「……単刀直入に伺います」
美春 「唯我成幸さん、あなたは真冬姉さまのことをどう思っていらっしゃるのですか?」
成幸 「桐須先生のことをどう思っているか……?」
美春 「はい。誠心誠意。あなたの本心を教えてください」
成幸 「えっと……」
成幸 (先生をどう思っているか? そんなの……)
―――― 成幸 『とんでもなくドジで家事下手な人ですね』
―――― 成幸 『今まで無事一人暮らしをして来られたのが不思議なくらいですよ。ははは』
成幸 「………………」
成幸 (……って言えるかぁあああああ!!)
755:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:51:03 :lMbr6Vko
成幸 (たしか美春さんって……)
―――― 『詮無い嘘はやめてください 私の尊敬する完璧な姉さまに限って 苦手なものなど存在しません』
―――― 『もし百億が一姉さまに苦手なものが発覚した場合』
―――― 『24時間365日お傍に張りついて誠心誠意 いかなる手段をもってしても克服にあたらせて頂く所存です』
成幸 (……多分、美春さんは俺がそんなことを言っても信じないだろうし)
成幸 (もし万が一、俺の言うことを信じてしまった場合……)
―――― 美春 『姉さま? 聞きましたよ? お掃除とお料理が “少々” 苦手なのですね?』
―――― 真冬 『ち、違うのよ、美春。そんな事実はなくて、その……――』
―――― 美春 『――問答無用。ご心配には及びません、真冬姉さま』
―――― 美春 『今から私が、姉さまが苦手を克服するまでつきっきりでお教えいたしますので』
成幸 「………………」
成幸 (……最悪、桐須先生が、死ぬな)
成幸 (たしか美春さんって……)
―――― 『詮無い嘘はやめてください 私の尊敬する完璧な姉さまに限って 苦手なものなど存在しません』
―――― 『もし百億が一姉さまに苦手なものが発覚した場合』
―――― 『24時間365日お傍に張りついて誠心誠意 いかなる手段をもってしても克服にあたらせて頂く所存です』
成幸 (……多分、美春さんは俺がそんなことを言っても信じないだろうし)
成幸 (もし万が一、俺の言うことを信じてしまった場合……)
―――― 美春 『姉さま? 聞きましたよ? お掃除とお料理が “少々” 苦手なのですね?』
―――― 真冬 『ち、違うのよ、美春。そんな事実はなくて、その……――』
―――― 美春 『――問答無用。ご心配には及びません、真冬姉さま』
―――― 美春 『今から私が、姉さまが苦手を克服するまでつきっきりでお教えいたしますので』
成幸 「………………」
成幸 (……最悪、桐須先生が、死ぬな)
756:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:51:36 :lMbr6Vko
美春 「……?」 (どうしたんでしょう、唯我成幸さん。難しい顔をして黙りこくって……)
美春 (姉さまのことをそれだけ真剣に考えてくれているということなのでしょうが……)
美春 (お、男ならズバッと言ったらどうですか!! 男らしくありません!)
―――― 成幸 『真冬先生は、俺の大切な人です! 大好きな人です!』
―――― 成幸 『だから誰になんと言われようと俺は……』
―――― 成幸 『絶対に真冬先生と添い遂げてみせます!!!!』
美春 「はうっ……///」
美春 (そ、そこまで覚悟が決まっているなら、私だって……)
美春 (おふたりの関係を認めるに吝かではないのに……)
成幸 「………………」
成幸 (ど、どうするどうするどうする!?)
成幸 (正直に話してしまったが最後、最悪桐須先生が死ぬ未来が見える以上、本当のことは話せないし……)
成幸 (かといって、こんな真剣な顔をしている美春さんに嘘をつくのも申し訳ないし……)
成幸 「………………」 グッ (……よしっ!)
美春 「……?」 (どうしたんでしょう、唯我成幸さん。難しい顔をして黙りこくって……)
美春 (姉さまのことをそれだけ真剣に考えてくれているということなのでしょうが……)
美春 (お、男ならズバッと言ったらどうですか!! 男らしくありません!)
―――― 成幸 『真冬先生は、俺の大切な人です! 大好きな人です!』
―――― 成幸 『だから誰になんと言われようと俺は……』
―――― 成幸 『絶対に真冬先生と添い遂げてみせます!!!!』
美春 「はうっ……///」
美春 (そ、そこまで覚悟が決まっているなら、私だって……)
美春 (おふたりの関係を認めるに吝かではないのに……)
成幸 「………………」
成幸 (ど、どうするどうするどうする!?)
成幸 (正直に話してしまったが最後、最悪桐須先生が死ぬ未来が見える以上、本当のことは話せないし……)
成幸 (かといって、こんな真剣な顔をしている美春さんに嘘をつくのも申し訳ないし……)
成幸 「………………」 グッ (……よしっ!)
757:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:52:19 :lMbr6Vko
成幸 (……ここはなんとか、嘘をつかない範囲で誤魔化そう!!)
成幸 「……俺にとって、桐須先生は、」
美春 「……!」
美春 (き、来ますか! 来るんですか!?)
美春 (カレエゴのようなとんでもない一撃が!?)
成幸 「えっと……」
成幸 「“放っておけない人” ですかね……」
美春 「………………」
美春 「……放っておけない人、ですか?」
成幸 「はい」
美春 「む……」 モヤモヤ (な、なんでしょう。何か釈然としないような……)
成幸 「桐須先生って、すごくしっかりしている人じゃないですか」
美春 「当然至極。姉さまは絶対的に完璧な理想の体現者です」
成幸 (すごい表現の仕方だ……)
成幸 (……ここはなんとか、嘘をつかない範囲で誤魔化そう!!)
成幸 「……俺にとって、桐須先生は、」
美春 「……!」
美春 (き、来ますか! 来るんですか!?)
美春 (カレエゴのようなとんでもない一撃が!?)
成幸 「えっと……」
成幸 「“放っておけない人” ですかね……」
美春 「………………」
美春 「……放っておけない人、ですか?」
成幸 「はい」
美春 「む……」 モヤモヤ (な、なんでしょう。何か釈然としないような……)
成幸 「桐須先生って、すごくしっかりしている人じゃないですか」
美春 「当然至極。姉さまは絶対的に完璧な理想の体現者です」
成幸 (すごい表現の仕方だ……)
758:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:52:51 :lMbr6Vko
成幸 「でも、どこか放っておけないような危うさもありませんか?」
美春 「……?」
成幸 「美春さんだってしょっちゅう先生の家を訪ねているじゃありませんか」
成幸 「それは、先生のことが心配だからではないですか?」
美春 「む……」
美春 「……単純に姉さまに会いたいから、という気持ちもありますが」
美春 「まぁ、たしかにそれはありますね」
成幸 「だから、俺も先生のことが放っておけなくて、先生の家を訪ねている側面があります」
成幸 「……たしかに、今の俺と先生の(掃除を手伝うような)関係は適切ではないかもしれません」
美春 「ええ。世間一般に照らし合わせれば、あなたと姉さまの(恋人)関係は適切とは言えないでしょう」
成幸 「でも、先生には俺が必要なんです。詳しくは……桐須先生の名誉のために言えませんが」
美春 「!?」 (姉さまの名誉のために言えない!? 姉さまはどんな破廉恥な理由であなたを求めているのですか!!)
成幸 「先生は意外と不器用で、できないことも多いんです」
成幸 「あ! で、でも美春さんが先生に教える必用はないですよ。俺がしっかり教えますから。手取り足取り!」
美春 「!?!?」 (手取り足取り!? 手取り足取りどんな破廉恥なことを姉さまに教えるつもりですか!!)
成幸 「でも、どこか放っておけないような危うさもありませんか?」
美春 「……?」
成幸 「美春さんだってしょっちゅう先生の家を訪ねているじゃありませんか」
成幸 「それは、先生のことが心配だからではないですか?」
美春 「む……」
美春 「……単純に姉さまに会いたいから、という気持ちもありますが」
美春 「まぁ、たしかにそれはありますね」
成幸 「だから、俺も先生のことが放っておけなくて、先生の家を訪ねている側面があります」
成幸 「……たしかに、今の俺と先生の(掃除を手伝うような)関係は適切ではないかもしれません」
美春 「ええ。世間一般に照らし合わせれば、あなたと姉さまの(恋人)関係は適切とは言えないでしょう」
成幸 「でも、先生には俺が必要なんです。詳しくは……桐須先生の名誉のために言えませんが」
美春 「!?」 (姉さまの名誉のために言えない!? 姉さまはどんな破廉恥な理由であなたを求めているのですか!!)
成幸 「先生は意外と不器用で、できないことも多いんです」
成幸 「あ! で、でも美春さんが先生に教える必用はないですよ。俺がしっかり教えますから。手取り足取り!」
美春 「!?!?」 (手取り足取り!? 手取り足取りどんな破廉恥なことを姉さまに教えるつもりですか!!)
759:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:54:47 :lMbr6Vko
成幸 「だからその、これからも俺と先生の(家で掃除・勉強をする)関係を認めていただけたら……」
美春 「………………」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!!!!
成幸 「……って、あの、美春さん? 聞いてます?」
美春 (や、やはり殿方はケダモノ! 唯我成幸さんも紛れもない狼……!)
美春 「み、認められるわけないでしょう! やはりあなたも姉さま(の体)が目的なんですね!!」
成幸 「先生が目的……?」
ハッ
成幸 (た、たしかに。先生に勉強を教えてもらうと捗るから、それをアテにしている面は否めない……!)
成幸 「……た、たしかにその通りかもしれません。俺は、先生のためといいつつ、先生をアテにしているかもしれません)
成幸 「でも、美春さん! たぶん先生は俺がいなくなったら(ゴミだまりに埋まって)廃人になりますよ!」
美春 「!?」 (姉さまはもうそこまで身も心も唯我成幸さんのトリコに……!?)
美春 (悪逆非道! なんて卑怯な人でしょうか……!)
成幸 「だからどうか……」
ギュッ
美春 「ひゃあっ……!?」 (手!? 手を、握……握られ……!)
成幸 「だからその、これからも俺と先生の(家で掃除・勉強をする)関係を認めていただけたら……」
美春 「………………」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!!!!
成幸 「……って、あの、美春さん? 聞いてます?」
美春 (や、やはり殿方はケダモノ! 唯我成幸さんも紛れもない狼……!)
美春 「み、認められるわけないでしょう! やはりあなたも姉さま(の体)が目的なんですね!!」
成幸 「先生が目的……?」
ハッ
成幸 (た、たしかに。先生に勉強を教えてもらうと捗るから、それをアテにしている面は否めない……!)
成幸 「……た、たしかにその通りかもしれません。俺は、先生のためといいつつ、先生をアテにしているかもしれません)
成幸 「でも、美春さん! たぶん先生は俺がいなくなったら(ゴミだまりに埋まって)廃人になりますよ!」
美春 「!?」 (姉さまはもうそこまで身も心も唯我成幸さんのトリコに……!?)
美春 (悪逆非道! なんて卑怯な人でしょうか……!)
成幸 「だからどうか……」
ギュッ
美春 「ひゃあっ……!?」 (手!? 手を、握……握られ……!)
760:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:55:25 :lMbr6Vko
成幸 「お願いします、美春さん。俺と先生の関係を、認めてください……!」
美春 「ひゃっ……ひゃっ……」 (と、殿方に手を! 手を握られています!?)
成幸 「あと、俺が先生の家に(掃除をするために)通うのを認めてください!」
ギュッ……!!!
美春 (!? つ、強く……握……)
美春 「わっ、わかりました! わかりましたから!」
美春 「あなたと姉さまの(恋人)関係を認めます!」
美春 「それからあなたが姉さまの家に(恋人として)通うことも認めますから!!」
美春 「だ、だから……離してください!!」
成幸 「へ……? わっ」 バッ 「す、すみません、つい興奮して……」
美春 (わ、私にまで興奮するなんて、ケダモノ……!)
カァアアアア……
美春 (……殿方に初めて手を握りしめられてしまいました……)
美春 (もうお嫁に行けません……)
成幸 「お願いします、美春さん。俺と先生の関係を、認めてください……!」
美春 「ひゃっ……ひゃっ……」 (と、殿方に手を! 手を握られています!?)
成幸 「あと、俺が先生の家に(掃除をするために)通うのを認めてください!」
ギュッ……!!!
美春 (!? つ、強く……握……)
美春 「わっ、わかりました! わかりましたから!」
美春 「あなたと姉さまの(恋人)関係を認めます!」
美春 「それからあなたが姉さまの家に(恋人として)通うことも認めますから!!」
美春 「だ、だから……離してください!!」
成幸 「へ……? わっ」 バッ 「す、すみません、つい興奮して……」
美春 (わ、私にまで興奮するなんて、ケダモノ……!)
カァアアアア……
美春 (……殿方に初めて手を握りしめられてしまいました……)
美春 (もうお嫁に行けません……)
761:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:56:38 :lMbr6Vko
成幸 「あの、美春さん、大丈夫ですか? 顔が赤いですけど……」
美春 「!? 赤くなんてなってません!!」
キッ
美春 「あ、あなたの熱意に免じて、今回は認めてあげます」
美春 「認めはしましたけどね……! でも……」
美春 「まだ、結婚まで認めたわけじゃありませんからねーーーーーーーー!!!」
バッ!!!!
成幸 「あ、美春さん!? もう帰るんですか!? っていうか結婚って何の話ですか!?」
美春 「唯我成幸さんのお母さま! ご飯ごちそうさまでした! 夜分に失礼しました!」
美春 「妹さん! ご飯とっても美味しかったです! 今度お礼は必ずしますね!」
美春 「双子さんたちも、また今度! それでは失礼致します!」
タタタタタ……
成幸 (わ、わざわざ俺の家族に挨拶をしてから走り去って行った……律儀な人だ……)
花枝 「あのお嬢さん、一体どうしたの?」
成幸 「俺に聞かないでくれ。俺にもわけがわからないんだ」
成幸 「あの、美春さん、大丈夫ですか? 顔が赤いですけど……」
美春 「!? 赤くなんてなってません!!」
キッ
美春 「あ、あなたの熱意に免じて、今回は認めてあげます」
美春 「認めはしましたけどね……! でも……」
美春 「まだ、結婚まで認めたわけじゃありませんからねーーーーーーーー!!!」
バッ!!!!
成幸 「あ、美春さん!? もう帰るんですか!? っていうか結婚って何の話ですか!?」
美春 「唯我成幸さんのお母さま! ご飯ごちそうさまでした! 夜分に失礼しました!」
美春 「妹さん! ご飯とっても美味しかったです! 今度お礼は必ずしますね!」
美春 「双子さんたちも、また今度! それでは失礼致します!」
タタタタタ……
成幸 (わ、わざわざ俺の家族に挨拶をしてから走り去って行った……律儀な人だ……)
花枝 「あのお嬢さん、一体どうしたの?」
成幸 「俺に聞かないでくれ。俺にもわけがわからないんだ」
762:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:57:16 :lMbr6Vko
………………帰路
タタタタタ……
美春 「………………」 (……今回は私の負けです。唯我成幸さん、あなたの熱意に負けました)
美春 (あんな情熱的に姉さまへの愛を宣言されてしまえば、認めざるをえません……)
美春 (ですが!!)
美春 (両親は厳しいですよ! 姉さまとの結婚をそうすぐ認めてくれると……)
―――― 母 『真冬さんの言う部屋の片付けを手伝ってくれる殿方ってどんな方かしらねぇ』
―――― 父 『あの気むずかしい子が気に入るのだからきっと良い子だろう』
―――― 母 『なんにせよ、あの子ももういい歳ですし、そろそろ結婚してほしいですねぇ』
―――― 父 『うむ。あの子が連れてくる男なら信用できるだろう。早く家に連れてきてくれるといいのだが』
美春 (……いえ、外堀全埋めでしたね)
美春 (ですが、私はそんなに甘くありませんよ! あなたと姉さまの関係を全て認めたわけではありませんから!)
美春 (今日のような熱意を見せてくれなければ、絶対に結婚なんか認めませんからね!!)
おわり
………………帰路
タタタタタ……
美春 「………………」 (……今回は私の負けです。唯我成幸さん、あなたの熱意に負けました)
美春 (あんな情熱的に姉さまへの愛を宣言されてしまえば、認めざるをえません……)
美春 (ですが!!)
美春 (両親は厳しいですよ! 姉さまとの結婚をそうすぐ認めてくれると……)
―――― 母 『真冬さんの言う部屋の片付けを手伝ってくれる殿方ってどんな方かしらねぇ』
―――― 父 『あの気むずかしい子が気に入るのだからきっと良い子だろう』
―――― 母 『なんにせよ、あの子ももういい歳ですし、そろそろ結婚してほしいですねぇ』
―――― 父 『うむ。あの子が連れてくる男なら信用できるだろう。早く家に連れてきてくれるといいのだが』
美春 (……いえ、外堀全埋めでしたね)
美春 (ですが、私はそんなに甘くありませんよ! あなたと姉さまの関係を全て認めたわけではありませんから!)
美春 (今日のような熱意を見せてくれなければ、絶対に結婚なんか認めませんからね!!)
おわり
763:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:57:50 :lMbr6Vko
………………幕間1 『カレエゴ』
真冬 「あら? カレエゴの一巻が本棚から消えているわね」
真冬 (昨日の掃除のときにどこかへやってしまったかしら)
フッ
真冬 「まぁ問題ないわね」
スッ……サッ……トッ
真冬 「うっかり一巻をもう一冊買ってしまってあるから何の問題もないわ!」
バーーーーン
真冬 「………………」
真冬 (……大ゴマで偉そうに言うことではないわね)
………………幕間1 『カレエゴ』
真冬 「あら? カレエゴの一巻が本棚から消えているわね」
真冬 (昨日の掃除のときにどこかへやってしまったかしら)
フッ
真冬 「まぁ問題ないわね」
スッ……サッ……トッ
真冬 「うっかり一巻をもう一冊買ってしまってあるから何の問題もないわ!」
バーーーーン
真冬 「………………」
真冬 (……大ゴマで偉そうに言うことではないわね)
764:以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/11(火) 20:58:33 :lMbr6Vko
………………幕間2 『許すまじ』
花枝 「それにしてもお上品で感じの良いお嬢さんだったわね」
成幸 「美春さんのこと? あの人、桐須先生の妹だよ」
花枝 「真冬ちゃんの? あー、そういえばなんとなく感じが似ている気もするわね」
水希 「………………」 ブツブツブツ……
成幸 「……で、水希は隅っこで一体何をやってるんだ」
水希 「……許すまじ。兄に近づく、不貞の女郎。許すまじ……」
ブツブツブツ……
成幸 「………………」
成幸 「……さ、明日のあいつらの勉強の準備でもするかな~、っと」
葉月 「兄ちゃん、逃げたー」
和樹 「見なかったことにしたー」
おわり
………………幕間2 『許すまじ』
花枝 「それにしてもお上品で感じの良いお嬢さんだったわね」
成幸 「美春さんのこと? あの人、桐須先生の妹だよ」
花枝 「真冬ちゃんの? あー、そういえばなんとなく感じが似ている気もするわね」
水希 「………………」 ブツブツブツ……
成幸 「……で、水希は隅っこで一体何をやってるんだ」
水希 「……許すまじ。兄に近づく、不貞の女郎。許すまじ……」
ブツブツブツ……
成幸 「………………」
成幸 「……さ、明日のあいつらの勉強の準備でもするかな~、っと」
葉月 「兄ちゃん、逃げたー」
和樹 「見なかったことにしたー」
おわり
コメント 1
コメント一覧 (1)
森きのこ
がしました