やすな｢あ、もしかして！｣

ソーニャ｢……｣

やすな｢冷蔵庫のアイス食べちゃったから？それで怒ってるんでしょ！？｣

やすな｢ごめんってば、ちゃんと同じの買ってくるからさー｣

やすな｢……ね？機嫌直してよー｣

ソーニャ｢……っ……｣

やすな｢……ぁ………｣

やすな｢あ、あっ、それとも！｣

やすな｢こないだのお出掛け、大学の補講でドタキャンしちゃったことでしょ！？｣

やすな｢もー、しょうがないじゃんさー。あれは不可抗力だよー｣

やすな｢しっかし、デートがなしになっただけでそんなにショックだったのー？｣

やすな｢も、もうソーニャちゃんは意外と寂しがり屋なんだからー｣

ソーニャ｢…………｣

やすな｢……え……と……｣

やすな｢それから……えっと……あとは……｣

ソーニャ｢……やすな……｣

やすな｢あ、まって、まってってば｣

やすな｢ぃ……い、今思い出すから！大丈夫だから！｣

やすな｢ご、ごめんねー！？私、すっごく鈍感だからっ｣

やすな｢きっと、気付かない所でソーニャちゃんの気に障る事しちゃったんだよねっ｣

やすな｢も、もうほんと。いっつもごめんねー｣

やすな｢えっと、だから……その……あれだよ、あれだから……｣

ソーニャ｢…………｣

やすな｢……っ……｣ﾎﾟﾛｯ





ソーニャ｢……別れよう、やすな｣


やすな｢――どうして｣

やすな｢ねぇ、どうして？どうしてなのさ｣

やすな｢ずっと仲良くやってきたじゃんか｣

やすな｢高校卒業して、同じ大学に入って｣

やすな｢“これからも一緒だね！”って、“まぁ、お前のそのアホな顔が見れないと寂しいからな”なんて｣

やすな｢……私、本当に嬉しかったんだからね｣

やすな｢ソーニャちゃん、口では色々言ってたけど、何だかんだ優しくて……｣


ソーニャ｢…………｣

やすな｢……大学1年の終わりの時、覚えてる？｣

やすな｢本当にびっくりしたんだよ｣

やすな｢まさか、ソーニャちゃんの方から告白してくれるなんて｣





やすな｢――夢にも、思わなかったなぁ……｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…

ソーニャ｢……っ！……｣ｷﾞﾘｯ

やすな｢――ねぇ、ソーニャちゃん｣

ソーニャ｢……あぁ……｣

やすな｢…………ごめん、ね｣

やすな｢こんなこと、ソーニャちゃんに言わせちゃって……｣




やすな｢ソーニャちゃんはこういう事で、絶対に冗談を言わないもんね｣

やすな｢私が傷付くような嘘は、言わなかったもんね｣

ソーニャ｢…………｣



やすな｢きっと、ソーニャちゃんが言うんだから｣

やすな｢本当に、本当にここでもう、終わりなんだね｣

やすな｢…………もう、ここで……｣

ソーニャ｢……｣

やすな｢……｣

やすな｢ねぇソーニャちゃん？｣

やすな｢最後に、一つだけお願いしても良いかな｣

ソーニャ｢……あぁ……｣

やすな｢……私の名前、最後に、ちゃんと呼んでくれないかな｣

やすな｢私、ソーニャちゃんに名前を呼んで貰えるの好きだったんだ｣

やすな｢いっつも遠い目をしてるソーニャちゃんだけど｣

やすな｢“私の名前を呼ぶ時だけは、この時だけは、この人は私のものなんだ”って｣

やすな｢いつも、そう思ってたんだ｣

ソーニャ｢……そう、か……｣

やすな｢うん……｣





ソーニャ｢……｣

やすな｢……｣



ソーニャ｢……さよなら、だ。――やすな｣

やすな｢――うん、さよなら、ソーニャ｣


Baby, please kill me.

・やすな(22歳)
　実は、好きになった順番で言えばやすなの方が後。やすながソーニャを好きになるのは、実は出会ってから半年も後だっ
たりする(やすなは意外と他人との距離がハッキリしている子)。地頭は良かったが、学力に興味がなかったためにアンダ
ーアチーバー気味だった。ソーニャへの気持ちを自覚してからも、ソーニャへに見せる振る舞いは変わらず、ソーニャは一方
的にやきもきしていたとか。意外と他人に良く見ている子。ソーニャの本質を見抜けた数少ない人物。実は、誕生日的には
ソーニャより年上であり、ソーニャの年下力に降伏しているところがある。

　高校2年の時に｢このままでは、わたしはソーニャちゃんと一緒に居られないのではないか｣と思い、遅れていた勉強に向
き合うようになる。その結果あって、同じ大学に無事入学。専攻は看護学。｢ソーニャちゃんの役に立てれば｣という気持ち
で始めた保険委員だったが、人の手当てをするという行為が思いの外、やすな自身の性格とマッチしたための選択だった。

　入学後はソーニャと同居生活を開始。家事能力が壊滅的なソーニャに変わり、家の事をほぼ一手に担う。大学生1年の冬
に、ソーニャの方から告白される。やすな自身は｢ソーニャちゃんは優しいから同居までしてくれたけど、きっと私のことなん
か……。あーあ、私何やってんだろ｣と不貞腐れていた。付き合い始めてからも意外と冷めており、｢ソーニャちゃんはいつか、
自分の前から居なくなってしまうじゃないのか｣と思っていた。やすながちゃんと安心できたのは、告白から1年後のクリスマ
スだったとか。

・ソーニャ(21歳)
　出会ってほぼすぐ、やすなに惚れたちょろイン。人の好意に弱い。実は相当な怖がり。つっけんどんな性格は、余裕のなさ
の表れ。人の弱さや気持ちが分かりすぎてしまうがために、人との距離の取り方が分からない不器用な人間。そのため、他
人には過剰にそっけなくするタイプ。壁を作って、距離を本来は甘すぎるほど他人に甘いが、意識的に厳しくできる強さがある。
そうした性格をやすなに見抜かれ、やんわりと遠まわしに｢安心して良いんだよ｣と言われたことからあっけなく陥落。やすなを
振り向かせようと悩むが、狙ってやったことはあまり功を奏さず、自然体でいるときの方がやすなに効いていた模様。

　ソーニャの仕事は家業手伝いの延長である。実は殺し屋でも何でもなく、借金の取り立て代行だったりする。手伝い当初は子
供らしさを武器にするように言われていた。しかし、脅しのアイデアを出すようになってからはそちら方面での才能を生かすように
言われる。殺し屋としての本格的な教育はまだ受けておらず、護身術の延長線上に過ぎない。

　地頭は中の上程度だが、努力を怠らなかったために学力は上の下。進路について、実家からは好きにするように言われてい
たが、本人は家業に役立つ事を学びたいと思っていたため、法学部を目指す。｢方と対話によって物事を解決していきたい｣とい
う青臭い理想を持っていたとかなんとか。

　同棲はソーニャから提案した事。一世一代の決意をしており、本人は告白と同義のつもりだった。しかし、やすなには通じず
に顔が真っ赤になったとか。そんなこんなで、実際に恋人になれたのは入学から半年も待たなければならなかった。

書き忘れた

やすなの一人称は｢わたし｣だけど
大人になりつつあるやすなの一人称は｢私｣なんだろうなあ、と

二次設定盛り沢山の駄文で失礼
睡眠スレなので、みんな寝てくれ