319:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 20:37:05.62 :xOAzXP7Co
莉嘉「そうだよ☆ アタシ達で作ったんだー!☆」
みりあ「あのねあのね、い~っぱい載ってるんだよ!」
武内P「とても、熱心に作成されているようですね」
莉嘉・みりあ「うん!」ニコッ!
武内P「……良い、笑顔です」
武内P「それでは、私は事務作業がありますので……」
莉嘉・みりあ「は~い!」
アイドル達「……」
莉嘉「そうだよ☆ アタシ達で作ったんだー!☆」
みりあ「あのねあのね、い~っぱい載ってるんだよ!」
武内P「とても、熱心に作成されているようですね」
莉嘉・みりあ「うん!」ニコッ!
武内P「……良い、笑顔です」
武内P「それでは、私は事務作業がありますので……」
莉嘉・みりあ「は~い!」
アイドル達「……」
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320:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 20:40:24.32 :xOAzXP7Co
・ ・ ・
莉嘉「あっ、見て見て! このイラスト、チョー上手く描けたと思わない!?」
みりあ「ホントだ! 莉嘉ちゃん、すごーい!」
莉嘉「みりあちゃんも、そっちのカイセツ、すっごくわかりやすいよ☆」
みりあ「えへへ! 図鑑だから、誰が見てもわかるようにしないとね!」
莉嘉・みりあ「ねー!」
美嘉「二人とも、随分真剣にやってるじゃん★」
莉嘉「あっ、お姉ちゃん!」
みりあ「美嘉ちゃん!」
・ ・ ・
莉嘉「あっ、見て見て! このイラスト、チョー上手く描けたと思わない!?」
みりあ「ホントだ! 莉嘉ちゃん、すごーい!」
莉嘉「みりあちゃんも、そっちのカイセツ、すっごくわかりやすいよ☆」
みりあ「えへへ! 図鑑だから、誰が見てもわかるようにしないとね!」
莉嘉・みりあ「ねー!」
美嘉「二人とも、随分真剣にやってるじゃん★」
莉嘉「あっ、お姉ちゃん!」
みりあ「美嘉ちゃん!」
321:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 20:45:13.02 :xOAzXP7Co
きらり「にゃっほーい! ふたりとも、おっつおっつ☆」
莉嘉・みりあ「あっ、きらりちゃん!」
美嘉「さっき、ソコで一緒になったんだ★」
きらり「二人とも、最近はず~っと頑張ってるにぃ!」
莉嘉「うんっ! 図鑑作るの、アタシ得意かも!」
みりあ「みりあもみりあも! それに、すっごく楽しいよ!」
美嘉「へー? そんなに、怪獣図鑑作るのって楽しいワケ?」
莉嘉・みりあ「うんっ! すっごく楽しいよ!」
莉嘉・みりあ「カイジュウ図鑑作るの!」
きらり「にゃっほーい! ふたりとも、おっつおっつ☆」
莉嘉・みりあ「あっ、きらりちゃん!」
美嘉「さっき、ソコで一緒になったんだ★」
きらり「二人とも、最近はず~っと頑張ってるにぃ!」
莉嘉「うんっ! 図鑑作るの、アタシ得意かも!」
みりあ「みりあもみりあも! それに、すっごく楽しいよ!」
美嘉「へー? そんなに、怪獣図鑑作るのって楽しいワケ?」
莉嘉・みりあ「うんっ! すっごく楽しいよ!」
莉嘉・みりあ「カイジュウ図鑑作るの!」
322:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 20:51:53.83 :xOAzXP7Co
莉嘉「お姉ちゃんも、一緒に作ろうよー!」
美嘉「あー、アタシは遠慮しとこうかなー」
みりあ「えーっ!? じゃあじゃあ、きらりちゃんは!?」
きらり「にょわ? え~っとぉ、きらりにも出来るかなぁ~?」
莉嘉・みりあ「うんっ!」
きらり「それじゃあ~、三人でぇ一緒に図鑑を作ろうにぃ!☆」
莉嘉「わーいっ! さっすがきらりちゃん、話がわかるー☆」
みりあ「えへへっ! 凸レーションでの、図鑑作りだね!」
きらり「うぇへへ! 皆で作って、ハピハピしようにぃ~!」
美嘉「……ホント、きらりちゃんは付き合い良いんだから」
莉嘉「お姉ちゃんも、一緒に作ろうよー!」
美嘉「あー、アタシは遠慮しとこうかなー」
みりあ「えーっ!? じゃあじゃあ、きらりちゃんは!?」
きらり「にょわ? え~っとぉ、きらりにも出来るかなぁ~?」
莉嘉・みりあ「うんっ!」
きらり「それじゃあ~、三人でぇ一緒に図鑑を作ろうにぃ!☆」
莉嘉「わーいっ! さっすがきらりちゃん、話がわかるー☆」
みりあ「えへへっ! 凸レーションでの、図鑑作りだね!」
きらり「うぇへへ! 皆で作って、ハピハピしようにぃ~!」
美嘉「……ホント、きらりちゃんは付き合い良いんだから」
323:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 21:00:20.72 :xOAzXP7Co
きらり「二人は、どんな怪獣を描いたのぉ~?」
莉嘉「あっ、それなら見てもらった方が早いかも!☆」
みりあ「うんっ! まだ途中だけど……はい、どーぞっ」
きらり「ありがとにぃ☆ にゅふふ、どれどれぇ~?」
…ペラッ
きらり「あっ、これはPちゃんだにぃ! うんうん、とぉ~っても上手上手☆」
莉嘉「でしょでしょ!? そのイラスト、アタシが描いたんだ☆」
…ペラッ
きらり「にゅぷぷ! Pちゃんのクセも、わかりやすぃー!」
みりあ「はいはーい! それ、みりあが書いたんだよ!」
きらり「でも、怪獣図鑑なのに、どうしてPちゃんの絵が――」
…ペラッ
きらり「……」
きらり「……にょわ~」
美嘉「……ん?」
きらり「二人は、どんな怪獣を描いたのぉ~?」
莉嘉「あっ、それなら見てもらった方が早いかも!☆」
みりあ「うんっ! まだ途中だけど……はい、どーぞっ」
きらり「ありがとにぃ☆ にゅふふ、どれどれぇ~?」
…ペラッ
きらり「あっ、これはPちゃんだにぃ! うんうん、とぉ~っても上手上手☆」
莉嘉「でしょでしょ!? そのイラスト、アタシが描いたんだ☆」
…ペラッ
きらり「にゅぷぷ! Pちゃんのクセも、わかりやすぃー!」
みりあ「はいはーい! それ、みりあが書いたんだよ!」
きらり「でも、怪獣図鑑なのに、どうしてPちゃんの絵が――」
…ペラッ
きらり「……」
きらり「……にょわ~」
美嘉「……ん?」
324:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 21:07:27.85 :xOAzXP7Co
美嘉「何々ー? 面白い事でも書いてあったの?」
きらり「……えっとぉ……これ――」
莉嘉「あっ、きらりちゃん! 言っちゃダメだよ!」
みりあ「図鑑はまだ完成してないから、内容は……えへへ、内緒でーす♪」
美嘉「えーっ? アタシだけ仲間外れー?」
莉嘉・みりあ「えへへー!」
美嘉「まっ、しょーがないか。アタシ、怪獣とか興味無いし」
きらり「……ちょ~っと、Pちゃんの所に行ってくるにぃ!」
莉嘉・みりあ「いってらっしゃーい!」
美嘉「……?」
美嘉「何々ー? 面白い事でも書いてあったの?」
きらり「……えっとぉ……これ――」
莉嘉「あっ、きらりちゃん! 言っちゃダメだよ!」
みりあ「図鑑はまだ完成してないから、内容は……えへへ、内緒でーす♪」
美嘉「えーっ? アタシだけ仲間外れー?」
莉嘉・みりあ「えへへー!」
美嘉「まっ、しょーがないか。アタシ、怪獣とか興味無いし」
きらり「……ちょ~っと、Pちゃんの所に行ってくるにぃ!」
莉嘉・みりあ「いってらっしゃーい!」
美嘉「……?」
325:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 21:11:57.91 :xOAzXP7Co
・ ・ ・
…ガチャッ……バタンッ
きらり「……」
莉嘉・みりあ「おかえりなさーい!」
美嘉「ん? なんか、ちょっと様子が変じゃない?」
きらり「……えっとぉ、莉嘉ちゃん、みりあちゃん」
莉嘉「? どうしたの?」
みりあ「ねえねえ、きらりちゃん?」
きらり「今度一緒にお出かけしたらぁ、好きなものをな~んでも買ってあげるゆ!☆」
莉嘉・みりあ「えーっ!?」
美嘉「はいっ!?」
・ ・ ・
…ガチャッ……バタンッ
きらり「……」
莉嘉・みりあ「おかえりなさーい!」
美嘉「ん? なんか、ちょっと様子が変じゃない?」
きらり「……えっとぉ、莉嘉ちゃん、みりあちゃん」
莉嘉「? どうしたの?」
みりあ「ねえねえ、きらりちゃん?」
きらり「今度一緒にお出かけしたらぁ、好きなものをな~んでも買ってあげるゆ!☆」
莉嘉・みりあ「えーっ!?」
美嘉「はいっ!?」
326:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 21:18:51.09 :xOAzXP7Co
美嘉「ちょっ、ちょっと!? 急に、何言い出すの!?」
莉嘉「そっ、そうだよきらりちゃん! どうしたの!?」
みりあ「みりあ達、何もしてないよ!?」
きらり「ううん! それじゃあ、きらりの気がすまないのです!」
きらり「二人のおかげでぇ、きらりはとぉってもしゃーわせだゆ!」
きらり「うっきゃー! で、ハピハピでキュンキュンだにぃ!☆」
美嘉「……えっと……何か、あったの?」
きらり「……うぇへへ///」
きらり「今日の夜ゴハンはぁ……Pちゃんと一緒だにぃ///」
美嘉「はいっ!?」
アイドル達「……」
…ガタッ!
美嘉「ちょっ、ちょっと!? 急に、何言い出すの!?」
莉嘉「そっ、そうだよきらりちゃん! どうしたの!?」
みりあ「みりあ達、何もしてないよ!?」
きらり「ううん! それじゃあ、きらりの気がすまないのです!」
きらり「二人のおかげでぇ、きらりはとぉってもしゃーわせだゆ!」
きらり「うっきゃー! で、ハピハピでキュンキュンだにぃ!☆」
美嘉「……えっと……何か、あったの?」
きらり「……うぇへへ///」
きらり「今日の夜ゴハンはぁ……Pちゃんと一緒だにぃ///」
美嘉「はいっ!?」
アイドル達「……」
…ガタッ!
327:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 21:26:11.52 :xOAzXP7Co
莉嘉「あっ、もしかして……きらりちゃん!」
みりあ「14ページの、カイジュウだ!」
きらり「……うん///」
莉嘉「そっかー! 良かったね、きらりちゃん!」
みりあ「プロデューサーとのゴハン、楽しんできてね!」
きらり「あんまり言われると……うっきゃ~っ!/// 恥ずかすぃー!///」
莉嘉・みりあ「あははっ! 照れてる照れてる~!」
きらり「……これも、莉嘉ちゃんとみりあちゃんが作った――」
きらり「――懐柔図鑑のおかげだゆ!」
莉嘉「早速、図鑑が役に立っちゃったね☆」
みりあ「うんっ! 早く、完成させよー!」
莉嘉・みりあ「おーっ!」
きらり「……お、おーっ///」
美嘉「待った待った待った! ちょっと待った、タンマタンマ!」
莉嘉「あっ、もしかして……きらりちゃん!」
みりあ「14ページの、カイジュウだ!」
きらり「……うん///」
莉嘉「そっかー! 良かったね、きらりちゃん!」
みりあ「プロデューサーとのゴハン、楽しんできてね!」
きらり「あんまり言われると……うっきゃ~っ!/// 恥ずかすぃー!///」
莉嘉・みりあ「あははっ! 照れてる照れてる~!」
きらり「……これも、莉嘉ちゃんとみりあちゃんが作った――」
きらり「――懐柔図鑑のおかげだゆ!」
莉嘉「早速、図鑑が役に立っちゃったね☆」
みりあ「うんっ! 早く、完成させよー!」
莉嘉・みりあ「おーっ!」
きらり「……お、おーっ///」
美嘉「待った待った待った! ちょっと待った、タンマタンマ!」
328:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 21:36:01.81 :xOAzXP7Co
莉嘉「? どうしたの、お姉ちゃん?」
美嘉「きらりちゃん……その、アイツとデートするの!?」
きらり「にょわっ!?/// で、デートって……うっきゃ~っ!///」
美嘉「!? ちょっ、ちょっとその図鑑見せて!?」
みりあ「えっ? でも、まだ完成してないよ?」
莉嘉「うん。完成したら、お姉ちゃんにも見せてあげる☆」
美嘉「あ、いや! 未完成のままでも――」
蘭子「――煩わしい太陽ね」
蘭子「……我が魔力を込めるに相応しい、新たなグリモワールの鼓動」
蘭子「宴の場所は、此処か!」ビシッ!
美嘉「!?」
莉嘉「? どうしたの、お姉ちゃん?」
美嘉「きらりちゃん……その、アイツとデートするの!?」
きらり「にょわっ!?/// で、デートって……うっきゃ~っ!///」
美嘉「!? ちょっ、ちょっとその図鑑見せて!?」
みりあ「えっ? でも、まだ完成してないよ?」
莉嘉「うん。完成したら、お姉ちゃんにも見せてあげる☆」
美嘉「あ、いや! 未完成のままでも――」
蘭子「――煩わしい太陽ね」
蘭子「……我が魔力を込めるに相応しい、新たなグリモワールの鼓動」
蘭子「宴の場所は、此処か!」ビシッ!
美嘉「!?」
329:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 21:47:20.23 :xOAzXP7Co
莉嘉「えっ? 蘭子ちゃんも……図鑑作りに参加したいの?」
蘭子「ハーッハッハッハ! 禁断の書! 魂が昂ぶる!」
みりあ「あっ! それじゃあね、それじゃあね!」
蘭子「何なりと命じるが良い! 宿願のためならば、頭垂れる事も厭わない!」
莉嘉「チョーカッコヨク、Pくんのイラスト描いてよ☆」
みりあ「うんっ! 表紙の絵がね、まだ無いんだ!」
蘭子「ひょっ、表紙!?」
莉嘉・みりあ「うんっ!」
蘭子「なっ……中身を見るのは……!?」
莉嘉・みりあ「あとでも良くない?」
蘭子「……」
蘭子「我が呪具をして、至高の姿を記すと誓おう!」
蘭子「……だ、だから、描いたら中を見せて!? ねっ!?」
莉嘉・みりあ「うんっ!」
アイドル達「……」
莉嘉「えっ? 蘭子ちゃんも……図鑑作りに参加したいの?」
蘭子「ハーッハッハッハ! 禁断の書! 魂が昂ぶる!」
みりあ「あっ! それじゃあね、それじゃあね!」
蘭子「何なりと命じるが良い! 宿願のためならば、頭垂れる事も厭わない!」
莉嘉「チョーカッコヨク、Pくんのイラスト描いてよ☆」
みりあ「うんっ! 表紙の絵がね、まだ無いんだ!」
蘭子「ひょっ、表紙!?」
莉嘉・みりあ「うんっ!」
蘭子「なっ……中身を見るのは……!?」
莉嘉・みりあ「あとでも良くない?」
蘭子「……」
蘭子「我が呪具をして、至高の姿を記すと誓おう!」
蘭子「……だ、だから、描いたら中を見せて!? ねっ!?」
莉嘉・みりあ「うんっ!」
アイドル達「……」
330:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 21:55:52.89 :xOAzXP7Co
きらり「えっとぉ、きらり、まだ何もしてないゆ……?」
莉嘉「もー! アタシ達と、きらりちゃんの仲じゃんか!」
みりあ「うんうんっ! だから、見てもオッケー!」
莉嘉「あっ! じゃあ、今日のデートの感想を聞かせてよ☆」
きらり「にょわっ!?」
みりあ「あっ、それだー! それで、もっと図鑑がくわしくなるね!」
莉嘉・みりあ「いえーいっ!」
美嘉「ねっ、ねえ!? アタシも何か――」
凛「ふーん、面白そうな事やってるね」
美嘉「――って、凛!?」
凛「私も、何か手伝おうか」
美嘉「っ!?」
きらり「えっとぉ、きらり、まだ何もしてないゆ……?」
莉嘉「もー! アタシ達と、きらりちゃんの仲じゃんか!」
みりあ「うんうんっ! だから、見てもオッケー!」
莉嘉「あっ! じゃあ、今日のデートの感想を聞かせてよ☆」
きらり「にょわっ!?」
みりあ「あっ、それだー! それで、もっと図鑑がくわしくなるね!」
莉嘉・みりあ「いえーいっ!」
美嘉「ねっ、ねえ!? アタシも何か――」
凛「ふーん、面白そうな事やってるね」
美嘉「――って、凛!?」
凛「私も、何か手伝おうか」
美嘉「っ!?」
331:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 22:00:59.07 :xOAzXP7Co
美嘉「ちょっと!? 急に出てきて、何!?」
凛「何でも協力するよ」
美嘉「アタシを無視するなってーの!」
凛「莉嘉、みりあ……何か出来る事はある?」
凛「例えばさ、ほら……デートの感想、とか?」
凛「まあ、私は別にしたいとは思わないんだけどね」
凛「二人が頑張ってるの見たら、応援したくなっちゃって」
莉嘉・みりあ「んー……アリガト! でも、大丈夫!」
凛「……大丈夫? ねえ、美嘉? ねえ、大丈夫って何!? 何なの!?」
美嘉「いや……凛の協力はいらないってコトでしょ」
凛「……!?」
美嘉「ちょっと!? 急に出てきて、何!?」
凛「何でも協力するよ」
美嘉「アタシを無視するなってーの!」
凛「莉嘉、みりあ……何か出来る事はある?」
凛「例えばさ、ほら……デートの感想、とか?」
凛「まあ、私は別にしたいとは思わないんだけどね」
凛「二人が頑張ってるの見たら、応援したくなっちゃって」
莉嘉・みりあ「んー……アリガト! でも、大丈夫!」
凛「……大丈夫? ねえ、美嘉? ねえ、大丈夫って何!? 何なの!?」
美嘉「いや……凛の協力はいらないってコトでしょ」
凛「……!?」
332:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 22:09:38.12 :xOAzXP7Co
凛「ねっ、ねえ! 私、結構役に立てると思うな!」
莉嘉「えっ? 例えば、どんな?」
凛「どんな!? どんなって……ねえ、どんな!?」
美嘉「アタシに聞かないでくれる!?」
凛「えっと、その……花! 花言葉とか、詳しいよ!」
みりあ「そうなんだ! 凛ちゃん、凄いね!」
凛「そう! 花屋だからね! 花……凄く、花で……美嘉!? ねえ、美嘉!?」
美嘉「だから! アタシに振らないでくれる!?」
莉嘉「さっ、続きに戻ろー!」
みりあ「うんっ! きらりちゃんは、枠を綺麗にデコってよ!」
きらり「う……うん……頑張るゆ!」
蘭子「中を見るために、早く……! でも、表紙……!」
蘭子「妥協……ううっ、妥協出来ない……!」
凛「ふうううぅぅぅん!」ジタバタ!
美嘉「……ドンマイ、凛」
凛「ねっ、ねえ! 私、結構役に立てると思うな!」
莉嘉「えっ? 例えば、どんな?」
凛「どんな!? どんなって……ねえ、どんな!?」
美嘉「アタシに聞かないでくれる!?」
凛「えっと、その……花! 花言葉とか、詳しいよ!」
みりあ「そうなんだ! 凛ちゃん、凄いね!」
凛「そう! 花屋だからね! 花……凄く、花で……美嘉!? ねえ、美嘉!?」
美嘉「だから! アタシに振らないでくれる!?」
莉嘉「さっ、続きに戻ろー!」
みりあ「うんっ! きらりちゃんは、枠を綺麗にデコってよ!」
きらり「う……うん……頑張るゆ!」
蘭子「中を見るために、早く……! でも、表紙……!」
蘭子「妥協……ううっ、妥協出来ない……!」
凛「ふうううぅぅぅん!」ジタバタ!
美嘉「……ドンマイ、凛」
334:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 22:24:38.41 :xOAzXP7Co
・ ・ ・
蘭子「――時は来た!」
莉嘉「ホント?……おおっ、チョーカッコイイじゃん!☆」
みりあ「すごいすごーい! すっごくカッコイイね!」
きらり「うんっ! とぉ~ってもステキに描けてるにぃ~☆」
蘭子「そ、それで……その、中身を……!」
莉嘉・みりあ「うんっ! はい、どーぞ!」
蘭子「……!」
…ペラッ…ペラッ…
蘭子「……」
蘭子「……魔力は満ちた」
蘭子「いざ! 今度のお休みに魂の共演をする誘いをするとよ!」
莉嘉・みりあ・きらり「いってらっしゃーい!」
アイドル達「……」
・ ・ ・
蘭子「――時は来た!」
莉嘉「ホント?……おおっ、チョーカッコイイじゃん!☆」
みりあ「すごいすごーい! すっごくカッコイイね!」
きらり「うんっ! とぉ~ってもステキに描けてるにぃ~☆」
蘭子「そ、それで……その、中身を……!」
莉嘉・みりあ「うんっ! はい、どーぞ!」
蘭子「……!」
…ペラッ…ペラッ…
蘭子「……」
蘭子「……魔力は満ちた」
蘭子「いざ! 今度のお休みに魂の共演をする誘いをするとよ!」
莉嘉・みりあ・きらり「いってらっしゃーい!」
アイドル達「……」
335:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 22:35:27.37 :xOAzXP7Co
・ ・ ・
蘭子「……えへへ、あのね、17ページの通りにお願いしたらね?///」
莉嘉「おおっ、ドライブデートじゃん☆ どこ行くのー?」
蘭子「絵を描くための道具を買いに……えへへ///」
みりあ「17ページは確か、お仕事が終わってからだよね!」
蘭子「うん……///」
きらり「蘭子ちゃん、い~っぱい、ハピハピしようにぃ~☆」
蘭子「……ぁぅ///」
美嘉「……残念だけど、完成まで待つしか無いかなぁ」
美嘉「でもま、それからでも遅くないか★」
莉嘉「完成、楽しみにしててね!」
みりあ「うんうん!」
みりあ「完成したら、五人でゆっくり楽しもうね!」
アイドル達「……」
アイドル達「!?」
・ ・ ・
蘭子「……えへへ、あのね、17ページの通りにお願いしたらね?///」
莉嘉「おおっ、ドライブデートじゃん☆ どこ行くのー?」
蘭子「絵を描くための道具を買いに……えへへ///」
みりあ「17ページは確か、お仕事が終わってからだよね!」
蘭子「うん……///」
きらり「蘭子ちゃん、い~っぱい、ハピハピしようにぃ~☆」
蘭子「……ぁぅ///」
美嘉「……残念だけど、完成まで待つしか無いかなぁ」
美嘉「でもま、それからでも遅くないか★」
莉嘉「完成、楽しみにしててね!」
みりあ「うんうん!」
みりあ「完成したら、五人でゆっくり楽しもうね!」
アイドル達「……」
アイドル達「!?」
336:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 22:44:46.32 :xOAzXP7Co
美嘉「……えっ、五人?」
きらり「五人って……莉嘉ちゃんと、みりあちゃんと、美嘉ちゃんとぉ……」
蘭子「きらりちゃんと……私の……五人?」
莉嘉・みりあ「?」
莉嘉・みりあ「うん、そうだよ?」
莉嘉「だってさ、アタシ達、チョー頑張ったもんね!」
みりあ「うん! それに、あんまり見せびらかす物でもないもんね!」
アイドル達「!!?」
美嘉・きらり・蘭子「……」
美嘉「お姉ちゃんで良かった!★ お姉ちゃんは、最高だよね!★」
きらり「きらりん、す~っごくラッキーでハピハピだにぃ~!☆」
蘭子「フフフ……ハハハ……ハーッハッハッハ! 魂の解放!」
アイドル達「……」
アイドル達「はい! はいはいはいはい! はいっ!」
美嘉「……えっ、五人?」
きらり「五人って……莉嘉ちゃんと、みりあちゃんと、美嘉ちゃんとぉ……」
蘭子「きらりちゃんと……私の……五人?」
莉嘉・みりあ「?」
莉嘉・みりあ「うん、そうだよ?」
莉嘉「だってさ、アタシ達、チョー頑張ったもんね!」
みりあ「うん! それに、あんまり見せびらかす物でもないもんね!」
アイドル達「!!?」
美嘉・きらり・蘭子「……」
美嘉「お姉ちゃんで良かった!★ お姉ちゃんは、最高だよね!★」
きらり「きらりん、す~っごくラッキーでハピハピだにぃ~!☆」
蘭子「フフフ……ハハハ……ハーッハッハッハ! 魂の解放!」
アイドル達「……」
アイドル達「はい! はいはいはいはい! はいっ!」
337:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 22:59:32.87 :xOAzXP7Co
…ガチャッ!
武内P「あの……皆さん?」
武内P「何やら騒がしいようですが……一体、何が――」
未央「演技! そう、演技は凄く自信あるよ! 本当!」
卯月「笑顔だけは自信があります! 頑張ります、頑張ります!」
凛「花! 花、花、ハナコ! そう、ハナコ! ハナコ可愛いよ!」
美波「図鑑には、性感帯も!? あっ、考えただけでイキますっ♡」
アーニャ「ロシア版、です! ロシア版の手伝いが、出来ます!」
智絵里「太鼓! 太鼓を叩くの、得意だよ! だから、見捨てないで!?」
かな子「美味しいから! 美味しいから、大丈夫だよ! 美味しいよ!?」
杏「杏もさ、最後の方にちょっと名前書いてよ、それで協力した事にならない?」
李衣菜「ギター得意! もう、すっごいロックだから! 本当、エアーだから!」
みく「猫の手も借りたいって言うでしょ!? みくの手なら、十本くらい貸すにゃ!」
武内P「――何ですか!?」
…ガチャッ!
武内P「あの……皆さん?」
武内P「何やら騒がしいようですが……一体、何が――」
未央「演技! そう、演技は凄く自信あるよ! 本当!」
卯月「笑顔だけは自信があります! 頑張ります、頑張ります!」
凛「花! 花、花、ハナコ! そう、ハナコ! ハナコ可愛いよ!」
美波「図鑑には、性感帯も!? あっ、考えただけでイキますっ♡」
アーニャ「ロシア版、です! ロシア版の手伝いが、出来ます!」
智絵里「太鼓! 太鼓を叩くの、得意だよ! だから、見捨てないで!?」
かな子「美味しいから! 美味しいから、大丈夫だよ! 美味しいよ!?」
杏「杏もさ、最後の方にちょっと名前書いてよ、それで協力した事にならない?」
李衣菜「ギター得意! もう、すっごいロックだから! 本当、エアーだから!」
みく「猫の手も借りたいって言うでしょ!? みくの手なら、十本くらい貸すにゃ!」
武内P「――何ですか!?」
338:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 23:08:09.11 :xOAzXP7Co
莉嘉「あっ、Pくん! お願い、助けて!」
みりあ「プロデューサー! 皆、なんだか怖いの!」
武内P「あの……皆さん、どうなされたのですか……!?」
アイドル達「懐柔図鑑!!」
武内P「……怪獣図鑑が……一体……?」
アイドル達「見たいの!!」
武内P「っ!? み、皆さんは……そんなに怪獣に、興味がおありで……!?」
武内P「し、しかし、今までそのような素振りは全く……」
アイドル達「……!!」
武内P「わ、わかりました」
武内P「今後は、怪獣の出る特撮関係の仕事も検討して――」
アイドル達「何言ってるの!?」
武内P「えっ!?」
莉嘉「あっ、Pくん! お願い、助けて!」
みりあ「プロデューサー! 皆、なんだか怖いの!」
武内P「あの……皆さん、どうなされたのですか……!?」
アイドル達「懐柔図鑑!!」
武内P「……怪獣図鑑が……一体……?」
アイドル達「見たいの!!」
武内P「っ!? み、皆さんは……そんなに怪獣に、興味がおありで……!?」
武内P「し、しかし、今までそのような素振りは全く……」
アイドル達「……!!」
武内P「わ、わかりました」
武内P「今後は、怪獣の出る特撮関係の仕事も検討して――」
アイドル達「何言ってるの!?」
武内P「えっ!?」
340:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 23:14:44.77 :xOAzXP7Co
莉嘉「――お願い、Pくん! アタシ達を守って!」
みりあ「――プロデューサー! ねえ、お願い!」
武内P「城ヶ崎さん……赤城さん……!」
アイドル達「……!!」フーッ! フーッ!
武内P「……――はい」
武内P「お二人は、私が、必ずお守りいたします」
莉嘉「Pくんっ!」
みりあ「プロデューサー!」
武内P「貴女達は……私の、大切なアイドルですから」
きらり・蘭子「……あれは、24ページの……!」
美嘉「はえっ!? 何!? あんな状況も図解されてるの!?」
莉嘉「――お願い、Pくん! アタシ達を守って!」
みりあ「――プロデューサー! ねえ、お願い!」
武内P「城ヶ崎さん……赤城さん……!」
アイドル達「……!!」フーッ! フーッ!
武内P「……――はい」
武内P「お二人は、私が、必ずお守りいたします」
莉嘉「Pくんっ!」
みりあ「プロデューサー!」
武内P「貴女達は……私の、大切なアイドルですから」
きらり・蘭子「……あれは、24ページの……!」
美嘉「はえっ!? 何!? あんな状況も図解されてるの!?」
342:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/02(土) 23:28:02.36 :xOAzXP7Co
武内P「……二人とも、私の後ろに隠れていてください」
武内P「今日ほど、両親に感謝した日は、無いかも知れません」
莉嘉・みりあ「……どうして?」
武内P「貴女達二人を背にして守れる程、大きく成長出来ましたから」
莉嘉・みりあ「……///」
アイドル達「……!!」フーッ! フーッ!
武内P「……皆さん。どうしても、引く事は出来ませんか?」
武内P「そこまで、オリジナルの怪獣図鑑に興味がおありでしたら……何とかします」
武内P「専務をモデルにした、怪獣・ミシロゴンなど――」
アイドル達「いらない!!」フーッ! フーッ!
武内P「……そう、ですか」
武内P「あくまでも、城ヶ崎さんと、赤城さんが作成したものを見たい、と」
武内P「嫌がられていても、諦める気はないと……そう、仰るのですね」
武内P「止まるつもりの無い――」
武内P「怪獣のように」
おわり
武内P「……二人とも、私の後ろに隠れていてください」
武内P「今日ほど、両親に感謝した日は、無いかも知れません」
莉嘉・みりあ「……どうして?」
武内P「貴女達二人を背にして守れる程、大きく成長出来ましたから」
莉嘉・みりあ「……///」
アイドル達「……!!」フーッ! フーッ!
武内P「……皆さん。どうしても、引く事は出来ませんか?」
武内P「そこまで、オリジナルの怪獣図鑑に興味がおありでしたら……何とかします」
武内P「専務をモデルにした、怪獣・ミシロゴンなど――」
アイドル達「いらない!!」フーッ! フーッ!
武内P「……そう、ですか」
武内P「あくまでも、城ヶ崎さんと、赤城さんが作成したものを見たい、と」
武内P「嫌がられていても、諦める気はないと……そう、仰るのですね」
武内P「止まるつもりの無い――」
武内P「怪獣のように」
おわり
348:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/03(日) 14:42:45.05 :tn8HgMPFo
懐柔図鑑の中身を見せろよぉ!
353:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/03(日) 20:38:55.48 :mh1wZAT7o
「……お、お願い……助けて……!」
助けを請われた。
前髪に隠れてない左目は潤み、眉間には皺が寄り、眉も垂れ下がっている。
先程の言葉を絞り出した後、彼女は唇を噛み締めながら、何かに耐えている。
彼女の身長に対して大きいパーカーの左袖は、腹部に添えられている。
「っ!? 大丈夫ですか!?」
彼女の体に、異常が起きている。
椅子から立ち上がり、プロジェクトルームのドア――彼女の傍まで、駆け寄る。
「体調が、悪いのですか!?」
私と彼女の身長差はかなりあるため、膝を付き、視線を合わせる。
見れば、額には脂汗が浮いており、あまり健康的とは言えない顔色は、
病的なまでに、青白くなっている。
ドアノブにかかっていた右の袖……いや、彼女の小さな右手が、差し出された。
「……うん……そう、なの……!」
立場上、アイドルの方との過度なスキンシップは、するべきではない。
だが、助けを求めて伸ばされた手を取らないという選択肢は、存在しない。
私は、パーカーの袖から覗く、小さな……本当に小さな手を受け止めるため、左手をあげた。
掌に、彼女の指が、躊躇いがちに、触れる。
「みんな……食中毒、みたい……で……!」
……まさか――集団食中毒!?
「っ……!?」
彼女は、プロダクションの女子寮で生活している。
女子寮には、多くのアイドルの方達が暮らしており、
シンデレラプロジェクトのメンバーの方も含まれている。
彼女達も、食中毒に……いや、今は、目の前に居る彼女への対応が先決だ。
「……とにかく、今は、貴女の方が心配です」
自分も体調不良だと言うのに、他の皆の異変を知らせるために、私の元へ来た。
そんな、健気な少女を差し置いて、すべき事などありはしない。
「まず、トイレへ向かいましょう」
この様子では恐らく、自らの足で移動する事は出来ないだろう。
膝は震え、立っている事すら、ままならないように見える。
緊急事態だ。
申し訳ないが、彼女には、我慢して貰うしか無い。
「失礼します」
彼女の右手を引き寄せ、私の左肩に添えさせる。
戸惑っているのがわかるが、私は、彼女を抱き寄せ、抱え上げた。
その体は、とても小さく……そして、軽かった。
「……お、お願い……助けて……!」
助けを請われた。
前髪に隠れてない左目は潤み、眉間には皺が寄り、眉も垂れ下がっている。
先程の言葉を絞り出した後、彼女は唇を噛み締めながら、何かに耐えている。
彼女の身長に対して大きいパーカーの左袖は、腹部に添えられている。
「っ!? 大丈夫ですか!?」
彼女の体に、異常が起きている。
椅子から立ち上がり、プロジェクトルームのドア――彼女の傍まで、駆け寄る。
「体調が、悪いのですか!?」
私と彼女の身長差はかなりあるため、膝を付き、視線を合わせる。
見れば、額には脂汗が浮いており、あまり健康的とは言えない顔色は、
病的なまでに、青白くなっている。
ドアノブにかかっていた右の袖……いや、彼女の小さな右手が、差し出された。
「……うん……そう、なの……!」
立場上、アイドルの方との過度なスキンシップは、するべきではない。
だが、助けを求めて伸ばされた手を取らないという選択肢は、存在しない。
私は、パーカーの袖から覗く、小さな……本当に小さな手を受け止めるため、左手をあげた。
掌に、彼女の指が、躊躇いがちに、触れる。
「みんな……食中毒、みたい……で……!」
……まさか――集団食中毒!?
「っ……!?」
彼女は、プロダクションの女子寮で生活している。
女子寮には、多くのアイドルの方達が暮らしており、
シンデレラプロジェクトのメンバーの方も含まれている。
彼女達も、食中毒に……いや、今は、目の前に居る彼女への対応が先決だ。
「……とにかく、今は、貴女の方が心配です」
自分も体調不良だと言うのに、他の皆の異変を知らせるために、私の元へ来た。
そんな、健気な少女を差し置いて、すべき事などありはしない。
「まず、トイレへ向かいましょう」
この様子では恐らく、自らの足で移動する事は出来ないだろう。
膝は震え、立っている事すら、ままならないように見える。
緊急事態だ。
申し訳ないが、彼女には、我慢して貰うしか無い。
「失礼します」
彼女の右手を引き寄せ、私の左肩に添えさせる。
戸惑っているのがわかるが、私は、彼女を抱き寄せ、抱え上げた。
その体は、とても小さく……そして、軽かった。
354:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/03(日) 20:59:56.91 :mh1wZAT7o
・ ・ ・
「みんなが……トイレ、使ってる、から……!」
右の耳元で、苦しげな吐息と共に、吐き出される言葉。
彼女の年齢にそぐわない、どこか、艶を感じさせる囁き。
ビクリ、と体を震わせ、私の首に回された腕に力が込められた。
自然、私と彼女の顔は近づき、耳に、ピアスの感触を感じる。
「……待ってください」
だが、私には、彼女の言葉が理解出来なかった。
「あの、誰も――」
何故なら、
「――居ませんが……?」
此処には、私と彼女の二人しか居ないのだから。
彼女が言うには、『みんなが食中毒』との事だった。
そして……とても、苦しんでいると、道中に言われていたのだ。
しかし、トイレの中には、誰も居なかった。
緊急事態とは言え、女子トイレに入るのだ。
当然、入る前に声をかけて確認をし、返事が無かったので、中に入った。
中の様子を確認し、全ての個室のドアが開いているのを見て、安堵したばかりなのだ。
「う、ううんっ……んっ……使ってる、よ……!」
私には、そうは見えない。
だが、私の腕の中で苦しんでいる少女には、見えているのだ。
トイレの中で、苦しんでいる‘みんな’の姿が。
「お、お供え物……腐ってた、みた……ううっ!?」
お供え物を腐らせてしまう、信心の足りなさに怒るべきか。
はたまた、本来ならば視えざる者にさえ優しさを向ける彼女を叱咤すべきか。
もしくは、このようになってしまった、私自身の運命を呪うべきか。
それは……わからない。
「……そう、ですか」
だが、私は一刻も早く考えなければならない。
「だから……トイレ、つっ! 使え……なく、て……!」
私の腕の中で苦しむ少女に、トイレを使わせる方法を。
・ ・ ・
「みんなが……トイレ、使ってる、から……!」
右の耳元で、苦しげな吐息と共に、吐き出される言葉。
彼女の年齢にそぐわない、どこか、艶を感じさせる囁き。
ビクリ、と体を震わせ、私の首に回された腕に力が込められた。
自然、私と彼女の顔は近づき、耳に、ピアスの感触を感じる。
「……待ってください」
だが、私には、彼女の言葉が理解出来なかった。
「あの、誰も――」
何故なら、
「――居ませんが……?」
此処には、私と彼女の二人しか居ないのだから。
彼女が言うには、『みんなが食中毒』との事だった。
そして……とても、苦しんでいると、道中に言われていたのだ。
しかし、トイレの中には、誰も居なかった。
緊急事態とは言え、女子トイレに入るのだ。
当然、入る前に声をかけて確認をし、返事が無かったので、中に入った。
中の様子を確認し、全ての個室のドアが開いているのを見て、安堵したばかりなのだ。
「う、ううんっ……んっ……使ってる、よ……!」
私には、そうは見えない。
だが、私の腕の中で苦しんでいる少女には、見えているのだ。
トイレの中で、苦しんでいる‘みんな’の姿が。
「お、お供え物……腐ってた、みた……ううっ!?」
お供え物を腐らせてしまう、信心の足りなさに怒るべきか。
はたまた、本来ならば視えざる者にさえ優しさを向ける彼女を叱咤すべきか。
もしくは、このようになってしまった、私自身の運命を呪うべきか。
それは……わからない。
「……そう、ですか」
だが、私は一刻も早く考えなければならない。
「だから……トイレ、つっ! 使え……なく、て……!」
私の腕の中で苦しむ少女に、トイレを使わせる方法を。
357:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/03(日) 21:29:27.92 :mh1wZAT7o
「その……落ち着いて、聞いてください」
説き伏せる、という形で彼女を納得させるのは難しいだろう。
元々、私自身がコミュニケーション能力が高い方ではないし、
何より、こういった部分は、彼女のアイデンティティーに関わる話だ。
なので、企画の方向性としては、
「ひうっ!? んっ……な、何……?」
――如何に、彼女の考えを尊重し、且つ、尊厳を守るか。
……というものに、なるだろう。
冷静に考えれば、きっと、答えは見つかるはずだ。
決して、諦めてはいけない。
私が諦めてしまっては、助けを求めてきた彼女に、申し訳が立たない。
「前の方が終わったら……貴女がトイレを使用するのは、どうでしょうか?」
人ならざる者とは言え、出すものを出したら、十分なのではないだろうか。
恨みつらみと言った、呪いや怨嗟の声でないだけ、マシとも言える……か?
「っ……!」
腕の中の少女は、右手をゆっくりと私の顔の前に移動させ――人指し指と中指を立てた。
これは……ピースサイン――!
小さな手が形作るピースサインを見て、頬の筋肉が緩む。
その手は震えているが、私もまた、会心の企画を打ち出せた事に、身を震わせそうになった。
が、
「待って……る、の……うううっ……!?」
少女は、苦しみの波に襲われながら、言った。
……待ってる?
指を二本立てているのは、ピースではなく、数字を示していた、と言うことでしょうか?
……いえ! ですが、二人待ちならば、何とか!
「……に、二十人……まっ、待ち……!」
私の体の中を怒りが駆け巡った。
関係者以外が、オフィスのトイレを集団占拠するとは何事だ、と。
「――わかりました」
相手は、非常識な存在なのだろう。
「出ていって貰います」
だが、私は、プロデューサーだ。
「その……落ち着いて、聞いてください」
説き伏せる、という形で彼女を納得させるのは難しいだろう。
元々、私自身がコミュニケーション能力が高い方ではないし、
何より、こういった部分は、彼女のアイデンティティーに関わる話だ。
なので、企画の方向性としては、
「ひうっ!? んっ……な、何……?」
――如何に、彼女の考えを尊重し、且つ、尊厳を守るか。
……というものに、なるだろう。
冷静に考えれば、きっと、答えは見つかるはずだ。
決して、諦めてはいけない。
私が諦めてしまっては、助けを求めてきた彼女に、申し訳が立たない。
「前の方が終わったら……貴女がトイレを使用するのは、どうでしょうか?」
人ならざる者とは言え、出すものを出したら、十分なのではないだろうか。
恨みつらみと言った、呪いや怨嗟の声でないだけ、マシとも言える……か?
「っ……!」
腕の中の少女は、右手をゆっくりと私の顔の前に移動させ――人指し指と中指を立てた。
これは……ピースサイン――!
小さな手が形作るピースサインを見て、頬の筋肉が緩む。
その手は震えているが、私もまた、会心の企画を打ち出せた事に、身を震わせそうになった。
が、
「待って……る、の……うううっ……!?」
少女は、苦しみの波に襲われながら、言った。
……待ってる?
指を二本立てているのは、ピースではなく、数字を示していた、と言うことでしょうか?
……いえ! ですが、二人待ちならば、何とか!
「……に、二十人……まっ、待ち……!」
私の体の中を怒りが駆け巡った。
関係者以外が、オフィスのトイレを集団占拠するとは何事だ、と。
「――わかりました」
相手は、非常識な存在なのだろう。
「出ていって貰います」
だが、私は、プロデューサーだ。
360:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/03(日) 21:54:43.36 :mh1wZAT7o
「わ、割り込、み……駄目、だっ、よっ……うぐぅ!?」
強く、抱きしめられる。
痛みに耐えるように、右の首筋に顔を押し付けられる。
その強さは、彼女の優しさと引き換えに与えられた苦痛に比例しているのだろう。
彼女の痛みが……私にも、痛いほど伝わってくるのだ。
「問題ありません」
あくまでも、毅然とした態度で女子トイレの中を進む。
彼女を――アイドルを苦しめるものが、自身の優しさなのだとしたら。
その苦しみを取り除くだけの厳しさが、プロデューサーには必要だ。
でなければ、心優しいアイドルは、いつか、擦り切れてしまう。
そうならないためにも、今は、何者にも屈しない、強さを見せねばならない。
「失礼します」
当然、個室のドアは開け放されている。
だが、彼女の手前、そのまま中に入る訳にはいかない。
開いたドア、誰も居ない個室に向かって、言う。
便器に向かって、私は、表情を消し、勧告する。
「どいてください」
私は何をやっているのだろうか?
自らへの問いかけが、何度も浮かび上がるが、果たして、
「……つ、使って、い、いいいっ、て……!」
その効果は、あったようだ。
彼女を抱えたまま、個室に入る。
そして、ゆっくりと、その小さな体を下ろし、即座に此処から離れるべく、体を引いた。
ドンッ!
「っ!」
勢いよく離れようとしたため、背中がドアに強く打ち付けられた。
彼女を個室に入れるのに必死で、ドアが閉まったことに気づいていなかったのか。
急いで、外に出なければ――
ガチャッ!
「っ!?」
ガチャッ! ガチャガチャッ! ガチャッ!
ドアが――開かない。
「わ、割り込、み……駄目、だっ、よっ……うぐぅ!?」
強く、抱きしめられる。
痛みに耐えるように、右の首筋に顔を押し付けられる。
その強さは、彼女の優しさと引き換えに与えられた苦痛に比例しているのだろう。
彼女の痛みが……私にも、痛いほど伝わってくるのだ。
「問題ありません」
あくまでも、毅然とした態度で女子トイレの中を進む。
彼女を――アイドルを苦しめるものが、自身の優しさなのだとしたら。
その苦しみを取り除くだけの厳しさが、プロデューサーには必要だ。
でなければ、心優しいアイドルは、いつか、擦り切れてしまう。
そうならないためにも、今は、何者にも屈しない、強さを見せねばならない。
「失礼します」
当然、個室のドアは開け放されている。
だが、彼女の手前、そのまま中に入る訳にはいかない。
開いたドア、誰も居ない個室に向かって、言う。
便器に向かって、私は、表情を消し、勧告する。
「どいてください」
私は何をやっているのだろうか?
自らへの問いかけが、何度も浮かび上がるが、果たして、
「……つ、使って、い、いいいっ、て……!」
その効果は、あったようだ。
彼女を抱えたまま、個室に入る。
そして、ゆっくりと、その小さな体を下ろし、即座に此処から離れるべく、体を引いた。
ドンッ!
「っ!」
勢いよく離れようとしたため、背中がドアに強く打ち付けられた。
彼女を個室に入れるのに必死で、ドアが閉まったことに気づいていなかったのか。
急いで、外に出なければ――
ガチャッ!
「っ!?」
ガチャッ! ガチャガチャッ! ガチャッ!
ドアが――開かない。
361:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/06/03(日) 22:32:15.48 :mh1wZAT7o
「っ……!?」
何故……どうして、鍵がかかっていないのに、ドアが開かないのだろう。
どれだけの力で押しても、引いても、ミシミシとドアが悲鳴をあげるばかり。
これ以上力を込めれば、ドアを破壊してしまう。
「仕方がない、上から――」
個室の、上の隙間から外に出る。
そう考え、個室の上辺に手をかけると、次の瞬間、上着の裾を引かれた。
「も……無、理……!」
恐る恐る振り返ると、便座に座り上半身を伏せている少女の姿があった。
上着の裾を握る手はガクガクと震えていて、
決壊の瞬間がすぐそこまで迫っていると、嫌でも告げてくる。
彼女も私の意図を察したようだが、それでは、間に合わないと思ったのだろう。
「……申し訳、ありません」
伸ばされた彼女の小さな手を取り、しゃがみこんだ。
彼女が、最初に私に助けを求めた時と同じように、視線の高さを合わせる。
そして、握った彼女の左手を――私の、右耳に添えた。
「しっかりと、おさえていてください」
自身の左の掌で、左耳を塞ぐ。
右の手で、鼻をつまむ。
両目を……閉じる。
「何も、聞こえず、嗅がず、見えません」
右耳への、圧力が強まった。
閉じた瞼の裏側で何が行われているのかは、理解している。
しかし、それを思考の端に追いやり、全く、違うことを考えるよう、努力する。
『どうして?』
何か聞こえたような気がしたが、聞こえないフリをする。
むしろ、耳を塞いでいるのだから、何も聞こえないのが、当然の結果です。
手が小さいので、何かの拍子に、隙間が出来てしまった可能性もあります。
しかし、何故、ドアが開かなくなったのでしょうか?
原因は――
『だあれ?』
誰、と言われましても……。
そもそも――
『オマエダ!』
――……はい、わかりました。
確かに、今回の私のやり方が強引だったのは、認めます。
ですが、この密室事件の犯人へは、今後、塩対応させていただきます。
水に流せるとは、思わないでください。
おわり
「っ……!?」
何故……どうして、鍵がかかっていないのに、ドアが開かないのだろう。
どれだけの力で押しても、引いても、ミシミシとドアが悲鳴をあげるばかり。
これ以上力を込めれば、ドアを破壊してしまう。
「仕方がない、上から――」
個室の、上の隙間から外に出る。
そう考え、個室の上辺に手をかけると、次の瞬間、上着の裾を引かれた。
「も……無、理……!」
恐る恐る振り返ると、便座に座り上半身を伏せている少女の姿があった。
上着の裾を握る手はガクガクと震えていて、
決壊の瞬間がすぐそこまで迫っていると、嫌でも告げてくる。
彼女も私の意図を察したようだが、それでは、間に合わないと思ったのだろう。
「……申し訳、ありません」
伸ばされた彼女の小さな手を取り、しゃがみこんだ。
彼女が、最初に私に助けを求めた時と同じように、視線の高さを合わせる。
そして、握った彼女の左手を――私の、右耳に添えた。
「しっかりと、おさえていてください」
自身の左の掌で、左耳を塞ぐ。
右の手で、鼻をつまむ。
両目を……閉じる。
「何も、聞こえず、嗅がず、見えません」
右耳への、圧力が強まった。
閉じた瞼の裏側で何が行われているのかは、理解している。
しかし、それを思考の端に追いやり、全く、違うことを考えるよう、努力する。
『どうして?』
何か聞こえたような気がしたが、聞こえないフリをする。
むしろ、耳を塞いでいるのだから、何も聞こえないのが、当然の結果です。
手が小さいので、何かの拍子に、隙間が出来てしまった可能性もあります。
しかし、何故、ドアが開かなくなったのでしょうか?
原因は――
『だあれ?』
誰、と言われましても……。
そもそも――
『オマエダ!』
――……はい、わかりました。
確かに、今回の私のやり方が強引だったのは、認めます。
ですが、この密室事件の犯人へは、今後、塩対応させていただきます。
水に流せるとは、思わないでください。
おわり
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