1： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:44:29.46 ：rOmTbjE40
17日なのでシアター17歳組のSS
2： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:47:22.76 ：rOmTbjE40
高山紗代子「奈緒ちゃん、今日も寝坊したって本当？」
横山奈緒「せやねん。実は悩みがあって、最近よく眠れへんのや……」
紗代子「えっ！？ それは大変だね……。悩みって、どんな？」
奈緒「……笑わんで聞いてくれる？」
紗代子「うん。奈緒ちゃんさえよかったら聞かせてほしいな」
奈緒「私……お姉ちゃんがほしいねん！」
紗代子「ああ、お姉ちゃん……お姉ちゃん？？？」
高山紗代子「奈緒ちゃん、今日も寝坊したって本当？」
横山奈緒「せやねん。実は悩みがあって、最近よく眠れへんのや……」
紗代子「えっ！？ それは大変だね……。悩みって、どんな？」
奈緒「……笑わんで聞いてくれる？」
紗代子「うん。奈緒ちゃんさえよかったら聞かせてほしいな」
奈緒「私……お姉ちゃんがほしいねん！」
紗代子「ああ、お姉ちゃん……お姉ちゃん？？？」
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3： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:48:35.71 ：rOmTbjE40
奈緒「アニキはまあまあええ男やけど、私を甘やかしてはくれへん。辛いときや悲しいときに甘やかしてくれるお姉ちゃんがおったら……なんて、何度考えたかわからん」
紗代子「でも、今からお姉さんができるとなると……あ！ お兄さんの結婚相手は義理のお姉さんになるわけだから、その人に甘やかしてもらうのは？」
奈緒「ちゃうねん紗代子。『アネキ』やなくて『お姉ちゃん』がほしいねん。アニキの嫁さんはアニキの女であって、私のお姉ちゃんやない！」
紗代子「そんな、親の再婚相手を受け入れられない連れ子みたいなこと言われても……」
奈緒「アニキはまあまあええ男やけど、私を甘やかしてはくれへん。辛いときや悲しいときに甘やかしてくれるお姉ちゃんがおったら……なんて、何度考えたかわからん」
紗代子「でも、今からお姉さんができるとなると……あ！ お兄さんの結婚相手は義理のお姉さんになるわけだから、その人に甘やかしてもらうのは？」
奈緒「ちゃうねん紗代子。『アネキ』やなくて『お姉ちゃん』がほしいねん。アニキの嫁さんはアニキの女であって、私のお姉ちゃんやない！」
紗代子「そんな、親の再婚相手を受け入れられない連れ子みたいなこと言われても……」
4： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:49:34.80 ：rOmTbjE40
奈緒「そういえば紗代子には弟がおったな」
紗代子「う、うん……」
奈緒「つまり紗代子はお姉ちゃんっちゅうわけか」
紗代子「弟から見たら、だよ？ 奈緒ちゃんのお姉ちゃんじゃないよ？」
奈緒「……紗代子、私のお姉ちゃんになって〜♪」
紗代子「やっぱりそういう流れになっちゃうんだね……」
奈緒「そういえば紗代子には弟がおったな」
紗代子「う、うん……」
奈緒「つまり紗代子はお姉ちゃんっちゅうわけか」
紗代子「弟から見たら、だよ？ 奈緒ちゃんのお姉ちゃんじゃないよ？」
奈緒「……紗代子、私のお姉ちゃんになって〜♪」
紗代子「やっぱりそういう流れになっちゃうんだね……」
5： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:50:37.49 ：rOmTbjE40
紗代子「そもそも私たち同い年だよ？」
奈緒「誕生日で言うたら紗代子の方が1ヶ月くらい年上や」
紗代子「通用するかな、その理屈……」
奈緒「だいたい、年なんて小さいことは気にせんでええねん。今は年下の女の子をママって呼ぶ時代やで」
紗代子「そうなの！？」
奈緒「せやで。育のブログのコメント欄とか見たことないん？ 一時期エライことになっとったで」
紗代子「そういえば、『母親』に類似する単語を書き込めなくしたってPが言ってたような……」
奈緒「年下のママがおるんやから、同い年のお姉ちゃんがおってもおかしくない！ 今はそういう時代なんや」
紗代子「嫌な時代になっちゃったね……」
紗代子「そもそも私たち同い年だよ？」
奈緒「誕生日で言うたら紗代子の方が1ヶ月くらい年上や」
紗代子「通用するかな、その理屈……」
奈緒「だいたい、年なんて小さいことは気にせんでええねん。今は年下の女の子をママって呼ぶ時代やで」
紗代子「そうなの！？」
奈緒「せやで。育のブログのコメント欄とか見たことないん？ 一時期エライことになっとったで」
紗代子「そういえば、『母親』に類似する単語を書き込めなくしたってPが言ってたような……」
奈緒「年下のママがおるんやから、同い年のお姉ちゃんがおってもおかしくない！ 今はそういう時代なんや」
紗代子「嫌な時代になっちゃったね……」
6： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:51:34.38 ：rOmTbjE40
奈緒「というわけでお願いや紗代子。お姉ちゃんになってーな」
紗代子「奈緒ちゃん、ちょっと落ち着こう？ 悩みがあるなら聞くよ？」
奈緒「悩みを聞いてくれるってことは、お姉ちゃんになってくれるってことでええな？」
紗代子「奈緒ちゃんがおかしくなっちゃった！ だ、誰か助けてー！ 誰かー！」
奈緒「というわけでお願いや紗代子。お姉ちゃんになってーな」
紗代子「奈緒ちゃん、ちょっと落ち着こう？ 悩みがあるなら聞くよ？」
奈緒「悩みを聞いてくれるってことは、お姉ちゃんになってくれるってことでええな？」
紗代子「奈緒ちゃんがおかしくなっちゃった！ だ、誰か助けてー！ 誰かー！」
7： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:52:11.73 ：rOmTbjE40
真壁瑞希「横山さん、少し待ってください」
奈緒「その声は瑞希！」
紗代子「瑞希ちゃん！ よかった、瑞希ちゃんならきっと奈緒ちゃんを止めてくれる……」
奈緒「私を止めようとしたって無駄や。紗代子お姉ちゃんは渡さへんで」
瑞希「いいえ、横山さんがお姉ちゃんと呼ぶべきなのは高山さんではありません。……私です」
紗代子「あっ、事態は好転しなさそう……」
真壁瑞希「横山さん、少し待ってください」
奈緒「その声は瑞希！」
紗代子「瑞希ちゃん！ よかった、瑞希ちゃんならきっと奈緒ちゃんを止めてくれる……」
奈緒「私を止めようとしたって無駄や。紗代子お姉ちゃんは渡さへんで」
瑞希「いいえ、横山さんがお姉ちゃんと呼ぶべきなのは高山さんではありません。……私です」
紗代子「あっ、事態は好転しなさそう……」
8： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:53:03.91 ：rOmTbjE40
奈緒「瑞希、何が言いたいんや？」
瑞希「確かに高山さんは面倒見がよく、劇場でも有数のお姉ちゃん力を持っています。しかし『乙女ストーム』や『EScape』などのユニットで最年長としてメンバーをまとめてきた実績のある私には及びません」
紗代子「言われてみれば、私がユニットの最年長だったことってないかも」
奈緒「なるほど、真のお姉ちゃんは瑞希だったっちゅうことか……！」
奈緒「瑞希、何が言いたいんや？」
瑞希「確かに高山さんは面倒見がよく、劇場でも有数のお姉ちゃん力を持っています。しかし『乙女ストーム』や『EScape』などのユニットで最年長としてメンバーをまとめてきた実績のある私には及びません」
紗代子「言われてみれば、私がユニットの最年長だったことってないかも」
奈緒「なるほど、真のお姉ちゃんは瑞希だったっちゅうことか……！」
9： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:53:48.80 ：rOmTbjE40
白石紬「横山さん、少々お待ちください」
奈緒「その声は紬！」
紬「『花咲夜』と『EScape』……ユニットをまとめてきた実績で言えば私も劣りません。私こそが真のお姉ちゃんなのです」
奈緒「花咲夜って言うほど紬がまとめてたか？」
紗代子「それに『EScape』が被ってるけど……」
瑞希「『EScape』のお姉ちゃんは私です」
紬「いいえ。私の方がお姉ちゃんです」
つむみず「…………」
瑞希「……こうしてにらみ合っていても答えは出ません。ここは第三者に決めてもらいましょう」
紬「賛成です。公正に判断していただきましょう。私たちの妹である北沢さんに」
白石紬「横山さん、少々お待ちください」
奈緒「その声は紬！」
紬「『花咲夜』と『EScape』……ユニットをまとめてきた実績で言えば私も劣りません。私こそが真のお姉ちゃんなのです」
奈緒「花咲夜って言うほど紬がまとめてたか？」
紗代子「それに『EScape』が被ってるけど……」
瑞希「『EScape』のお姉ちゃんは私です」
紬「いいえ。私の方がお姉ちゃんです」
つむみず「…………」
瑞希「……こうしてにらみ合っていても答えは出ません。ここは第三者に決めてもらいましょう」
紬「賛成です。公正に判断していただきましょう。私たちの妹である北沢さんに」
10： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:54:52.76 ：rOmTbjE40
奈緒「2人は志保のところに行ってもうたな」
紗代子「志保ちゃんが気の毒で仕方ないよ……」
奈緒「やっぱり私には紗代子しかおらん！」
島原エレナ「ちょっと待ったー！」
奈緒「いや、エレナはちゃうわ」
エレナ「エエーっ！？ なんでなんでなんで！？ ワタシ、ちゃんとおねえちゃんだヨ！ 弟がいる、ちゃんとしたおねえちゃんだヨ！」
奈緒「私も見境なしってわけやない。エレナはどう贔屓目に見ても妹っぽい……っちゅうか子どもっぽいな」
エレナ「うう……ナオはもうおねえちゃん離れするオトシゴロなんだネ……さびしいけど、これも成長なんだネ……」
紗代子「どうしてみんなお姉ちゃんに乗り気なの？」
奈緒「2人は志保のところに行ってもうたな」
紗代子「志保ちゃんが気の毒で仕方ないよ……」
奈緒「やっぱり私には紗代子しかおらん！」
島原エレナ「ちょっと待ったー！」
奈緒「いや、エレナはちゃうわ」
エレナ「エエーっ！？ なんでなんでなんで！？ ワタシ、ちゃんとおねえちゃんだヨ！ 弟がいる、ちゃんとしたおねえちゃんだヨ！」
奈緒「私も見境なしってわけやない。エレナはどう贔屓目に見ても妹っぽい……っちゅうか子どもっぽいな」
エレナ「うう……ナオはもうおねえちゃん離れするオトシゴロなんだネ……さびしいけど、これも成長なんだネ……」
紗代子「どうしてみんなお姉ちゃんに乗り気なの？」
11： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:55:46.92 ：rOmTbjE40
宮尾美也「いよいよ私の出番ですな〜」
奈緒「その声は……美也！」
紗代子「あ、美也さんはお姉ちゃんっぽい感じするかも」
奈緒「お、紗代子もわかってきたやん！」
紗代子「……もしかして私、毒されてる！？」
エレナ「ミヤ〜、ナオがおねえちゃんに冷たいヨ〜」
美也「よしよし〜。奈緒ちゃんも、エレナさんが嫌いなわけではないんですよ〜」
宮尾美也「いよいよ私の出番ですな〜」
奈緒「その声は……美也！」
紗代子「あ、美也さんはお姉ちゃんっぽい感じするかも」
奈緒「お、紗代子もわかってきたやん！」
紗代子「……もしかして私、毒されてる！？」
エレナ「ミヤ〜、ナオがおねえちゃんに冷たいヨ〜」
美也「よしよし〜。奈緒ちゃんも、エレナさんが嫌いなわけではないんですよ〜」
12： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:56:36.59 ：rOmTbjE40
奈緒「美也の武器はお姉ちゃんに不可欠な包容力や。こればっかりは紗代子も勝てへんな……」
紗代子「びっくりするほど悔しくない……」
奈緒「あかん、このままだと私も美也の妹になってまう……！」
紗代子「お姉ちゃんが見つかってよかったね」
奈緒「……なんでそんなに冷たいねん！ 可愛い妹が美也に取られてしまうかもしれないんやで！？」
紗代子「奈緒ちゃんは私の妹じゃないよ？ それに、奈緒ちゃんとは姉妹じゃなくて友だちでいたいから」
奈緒「さ、紗代子……！」
奈緒「美也の武器はお姉ちゃんに不可欠な包容力や。こればっかりは紗代子も勝てへんな……」
紗代子「びっくりするほど悔しくない……」
奈緒「あかん、このままだと私も美也の妹になってまう……！」
紗代子「お姉ちゃんが見つかってよかったね」
奈緒「……なんでそんなに冷たいねん！ 可愛い妹が美也に取られてしまうかもしれないんやで！？」
紗代子「奈緒ちゃんは私の妹じゃないよ？ それに、奈緒ちゃんとは姉妹じゃなくて友だちでいたいから」
奈緒「さ、紗代子……！」
13： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 01:57:23.31 ：rOmTbjE40
紗代子「あと、何回言っても寝坊する妹がいたら……結構本気で怒っちゃうかもしれないからね」
奈緒「あ、すみません……」
紗代子「あと、何回言っても寝坊する妹がいたら……結構本気で怒っちゃうかもしれないからね」
奈緒「あ、すみません……」
14： ◆ncieeeEKk6：2021/08/17(火) 02:13:14.37 ：rOmTbjE40
おしまい。
紗代子の面倒見の良さは義務感や責任感に起因するものであって、世話好きってわけではないと思う。紬からも
同じ匂いがする。
逆に瑞希は世話焼きなイメージ。
奈緒は甘え上手で、末っ子だなあって思う。
エレナは妹っぽいというよりは周囲をお姉ちゃんにしてしまう力が強い印象。
美也は個人的にお姉ちゃん感をそこまで感じないけど、年下として扱われてるところを見たことがない。
紗代子の面倒見の良さは義務感や責任感に起因するものであって、世話好きってわけではないと思う。紬からも
同じ匂いがする。
逆に瑞希は世話焼きなイメージ。
奈緒は甘え上手で、末っ子だなあって思う。
エレナは妹っぽいというよりは周囲をお姉ちゃんにしてしまう力が強い印象。
美也は個人的にお姉ちゃん感をそこまで感じないけど、年下として扱われてるところを見たことがない。
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