1: ◆Dl8RDFPb.U:2017/07/05(水) 19:53:59.84 :tI8rIQOt0
アイドルマスターシンデレラガールズ、三好紗南ちゃんの処女懐胎SSです。
――――――――――――――――――
「うぅん…」
三好紗南は身に纏わりつく生温い空気に目を覚ました。
「…エアコン、止まっちゃった?」
目を擦りながら上体を起こす。薄暗いが、見慣れた事務所の一室。
部屋の角に据え置かれたエアコンの白さが異様に際立って見えた。
「リモコン…あれ?」
紗南は薄暗い中できょろきょろとあたりを見回す。さほど広くない部屋、暑くなってきたここ最近のせいで使用率の高いエアコンのリモコンは常に目のつくところに置いてあるはずだ。
グォーン…
その時、エアコンが彼女の意思を読み取ったかのように動き始めた。事務所は古く、モーションセンサーを搭載したような上等なエアコンは付いていない。
「…まあ、いっか」
ささやかな疑問も冷たい風を浴びればどうでも良くなる。彼女は薄暗いままの部屋の中、しばし吐き出される冷たい風を心地よく浴びていた。
プゥ―――ン…
紗南は次の音に目を開いた。
首を横に向ければ、事務所の棚に詰め込まれるように置かれた古いテレビに光が灯っていた。
今や絶滅危惧種にも近いブラウン管の光が、薄暗い部屋をモノクロに照らし出す。
まるで現実感のない、白黒に照らし出された世界。
「…あれ、なんだろうあの画面」
紗南はひょこひょことテレビに近づく。
黒く光を放つ画面には、対照的な白いドット文字で『PREGNANCY』と書かれていた。
「プレ…なんて読むんだろ」
若干14歳の紗南はこの言葉の意味を知らない。
そんな事より、その下に小さく書かれた文字の方が彼女にとってもっと身近であった。
『-press start-』
「スタート…?あ」
彼女はさらに目を落として小さく声を上げた。
いつの間にか、彼女の手前に古めかしいゲーム機が置かれていた。
白いボディに小豆色のワンポイント。その両端には同様に小豆色のコントローラー。
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アイドルマスターシンデレラガールズ、三好紗南ちゃんの処女懐胎SSです。
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「うぅん…」
三好紗南は身に纏わりつく生温い空気に目を覚ました。
「…エアコン、止まっちゃった?」
目を擦りながら上体を起こす。薄暗いが、見慣れた事務所の一室。
部屋の角に据え置かれたエアコンの白さが異様に際立って見えた。
「リモコン…あれ?」
紗南は薄暗い中できょろきょろとあたりを見回す。さほど広くない部屋、暑くなってきたここ最近のせいで使用率の高いエアコンのリモコンは常に目のつくところに置いてあるはずだ。
グォーン…
その時、エアコンが彼女の意思を読み取ったかのように動き始めた。事務所は古く、モーションセンサーを搭載したような上等なエアコンは付いていない。
「…まあ、いっか」
ささやかな疑問も冷たい風を浴びればどうでも良くなる。彼女は薄暗いままの部屋の中、しばし吐き出される冷たい風を心地よく浴びていた。
プゥ―――ン…
紗南は次の音に目を開いた。
首を横に向ければ、事務所の棚に詰め込まれるように置かれた古いテレビに光が灯っていた。
今や絶滅危惧種にも近いブラウン管の光が、薄暗い部屋をモノクロに照らし出す。
まるで現実感のない、白黒に照らし出された世界。
「…あれ、なんだろうあの画面」
紗南はひょこひょことテレビに近づく。
黒く光を放つ画面には、対照的な白いドット文字で『PREGNANCY』と書かれていた。
「プレ…なんて読むんだろ」
若干14歳の紗南はこの言葉の意味を知らない。
そんな事より、その下に小さく書かれた文字の方が彼女にとってもっと身近であった。
『-press start-』
「スタート…?あ」
彼女はさらに目を落として小さく声を上げた。
いつの間にか、彼女の手前に古めかしいゲーム機が置かれていた。
白いボディに小豆色のワンポイント。その両端には同様に小豆色のコントローラー。