2026年08月08日 19:00 和久井留美「夢を作って、いつか遊んで」 元スレ 全てのレス 再掲 2: ◆TDuorh6/aM:2016/08/08(月) 00:51:34.83 :peCmay0G0 趣味は仕事。 そう前に言ったこと、覚えてるかしら? 忘れたなんて言わせないけど…よかった、ちゃんと覚えててくれてるのね。 ええ…たしかに仕事は好きよ。 前も、今も。 けれど、もう一つ。 私には趣味と呼べるものがあったのよ。 …あった、よ。 今ではなくなってしまったわ。 読む →
2025年09月24日 23:00 神谷奈緒「bitter sweet autumn」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2016/09/24(土) 15:45:09.95 :1OjkQBhCO はぁー…何でだろうな… 大きくため息を吐きながら、あたしはトボトボと下を向いて歩いていた。 夕陽に赤く照らされている坂道は、今の心象の様に斜め下がり。 地面に突き刺さっている標識はまるで心のつっかえ棒。 少しばかり太陽にかかる雲は腫れとも曇りとも言えず。 カラスの鳴き声をBGMに、センチメンタルな気分に浸っていた。 何時もより重い足取りは、おそらくダンスレッスンのせいだけではない。 普段からある程度動いているあたしがこの程度でバテる筈が無いんだから。 そう、原因は他にある。 その原因とついさっきまで、あたしは口論していたのだから。 何がダメだったんだっけな… 細かい事は残念ながら思い出せないけれど、それはあたしの記憶力が残念だからでは無いと苦言を呈させてもらう。 嫌な気持ちになっている時は、きちんとした平常時程思考は回らないものなのだから。 気分を変えようとスマートフォンを開いて昨晩のアニメのまとめを覗く。 けれどコレを解かなければ次の問題も解けないテストの様に、どうにも意識がそちらへは向いてくれなかった。 読む →
2025年05月20日 19:30 フレデリカ「サメごっこ」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2016/12/11(日) 13:15:20.30 :Y7z0HYeXO フレデリカ「フンフンフフーン、ふかひれ~」 文香「…ふかひれ、ですか…旬ですからね」 肇「ほんとなんですか?杏ちゃん」 杏「しらないよ、それこそ文香ちゃんの方が詳しそうじゃん」 フレデリカ「でもフカヒレって高いよねー」 文香「……」 肇「フカヒレって中華料理屋さんで食べられるんでしたっけ?」 杏「そんなイメージだよね。スープに入ってるアレな感じ」 文香「…そう言えば、先日黄金の伝説と言う番組を見たのですが…」 肇「…あっ」 文香「…食材は、自分で獲ればタダなんですよ?」 読む →
2025年01月06日 19:30 鷹富士茄子「お正月と言えば」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/01/05(木) 16:47:54.81 :uT8o6cg3O 茄子・朋・美優「あけまして、おめでとうございます」 朋「ついに新年ね」 茄子「あっという間の一年でしたねっ!」 美優「月日が経つのは早いって…年々、実感します」 朋「去年は色々あったもの。特に忙しい一年だったわ」 茄子「何か、やり直したい事とかありましたか?」 朋「ここであるって言うと本当に時間遡行しそうだし無いって言っておくわ」 美優「茄子さん、まさか時間遡行を…」 茄子「流石に時間に干渉する事は私でも出来ません。けれど、今を前よりもより良くする事は出来ますからっ!」 朋「生きていればいい事あるわよね!」 茄子「その通りです!生きている事が一番の幸福ですよ」 読む →
2024年11月27日 12:00 最上静香「え?クレシェンドブルーで白雪姫?」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/09/11(月) 21:19:37.67 :wjzbStIOO 茜「ふっふっふっ……ついに!この茜ちゃんが!聞いた事を何でも答えてくれる鏡を手に入れたのだー!」 星梨花「茜さん、何をやっているんですか?」 茜「よくぞ来てくれた星梨花ちゃん!なんとー!はい、もがみん!」 静香「え、私ですか?えっとね星梨花、今度クレシェンドブルーの五人で舞台をやるらしいの」 星梨花「わぁ、それで白雪姫なんですね!素敵です!」 茜「なんだけどねー、なんと台本が無いのだよワトソン君。完全アドリブで白雪姫をやるんだって」 静香「それで、今のうちにある程度アドリブに慣れておく練習をする事になったの」 茜「本番はまた別のセリフとかになるだろうけど、練習は裏切らないからね。まぁ茜ちゃんに練習なんて必要ないけど!」 星梨花「そう言えば、麗花さんと志保さんは何処にいるんですか?」 静香「魔法の鏡の服を着てスタンばってるわ」 茜「魔法の鏡役がなんで二人いるのかは謎なんだけどね!」 読む →
2024年10月14日 22:30 モバP「唐揚げとお酒ってすげーうまいよなぁ!」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2016/10/05(水) 23:11:22.14 :YgUUsYiTO P「唐揚げうめぇ!唐揚うめぇ!」 杏「あーあ…父さんがジョニーデップだったらなぁ…」 フレデリカ「じゃーアタシはミルクオレがシルブプレー!」 文香「…お冷を一つ、お願いします…」 P「お酒ってなんでこんなに美味いんだろう。ってかなんでこのメンツで集まってるんだっけ?」 杏「そりゃープロデューサーが誘ったからでしょ」 フレデリカ「肇ちゃんは誘わないのー?」 文香「あの…まだ料理は…」 杏「文香ちやんが全部食べちゃったんだからね?」 P「おいおい、やめとけ!やめとけ!喧嘩してたらアレだぞ!アレだぞ!」 読む →
2024年09月22日 19:30 北沢志保「好きにすればいいじゃないですか」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/10/26(木) 18:02:35.68 :cV24eOOb0 志保「あなたがプロデューサーさんですか…? ふ~ん……なんだか頼りない感じ」 P「まぁそういうなって。頼れるかどうかは、頼ってから決めてくれ」 志保「いえ、私は自分の力でトップアイドルになるつもりなので、そんなに張り切らなくてもいいですよ」 P「それならなおさら張り切らないとな。自分の力でトップアイドルになれる子のプロデューサーになれるなんて、光栄な事この上ない」 志保「……はぁ。迷惑をかけることはないと思いますが、よろしくお願いします」 P「いやおいおい、自己紹介なんだから名前くらいはたのむよ」 志保「あ、名前ですか? 北沢志保、14歳です」 P「なるほど。よろしく、志保」 志保「志保って……ほぼ初対面なのに、随分と馴れ馴れしいんですね」 P「あれ?やだった?なら北沢さんにするけど」 志保「いえ……別に。好きに呼べばいいじゃないですか」 P「んじゃ志保で。改めてよろしくな」 読む →
2023年11月20日 07:00 鷹富士茄子「占いと言えば」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2016/11/18(金) 22:00:26.56 :svavzlRMO 茄子「みなさん、占いは信じてますか?」 朋「あたしは信じてるわよ?」 美優「私も、朝の占いは…」 茄子「ですよねっ!では私が占ってあげます!」 朋「遠慮させてもらうわ。絶望する未来しかないから」 美優「絶望、挫折…けれど、それを乗り越えてこそ…」 茄子「きっと貴女は、さらなる未来に進める…」 朋「ほんとなんなの?!このノリ!」 茄子「朋さんはかっこーの餌食ですからね!茄子だけに!」 美優「…んふっ」 朋「ほんとこのノリなんなの?「 読む →
2023年10月29日 19:30 文香「何故が何故ならに変わる一瞬」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2016/10/27(木) 16:35:49.87 :NwvdSviAO ペラ、ペラ、と。 捲られるページの音が部屋じゅうに響く。 けれど内容自体はまったく頭に入って来ずに。 本に集中しきれない私は、一度大きく息をはいた。 端末の電源を入れれば時刻は二十三時半。 ロックを解除し期待を込めてsnsアプリを開くも、通知は0件。 再び大きく息を吐き、本のページを捲る作業にもどった。 …焦り過ぎ、ですね… こんなに…待てなくなってしまうなんて… 読む →
2023年05月25日 18:30 モバP「不運だ…」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2015/05/31(日) 22:17:42.83 :nHedIGyF0 ちひろ「いきなりどうしたんですか?プロデューサーさん」 P「いやね、もう毎日が憂鬱と言いますか、何と言いますか…」 ちひろ「相談になら乗りますよ?困った時はお互い様ですし!」 P「うーん…いいですか?なんか申し訳ないですね…」 ちひろ「お気になさらず!貸しにしておきますから!」 P(あ…グッバイ、今月の給料) 読む →
2023年01月21日 17:30 【ミリマスSS】クレシェンドブルーの百分の五物語 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/08/01(火) 19:17:35.78 :07Ux64x9O 志保「それで、どうして私達は集められたんですか?」 茜「もうすぐ茜ちゃんが企画した合宿だからだよしほりん!」 星梨花「わぁ!そう言えば、もうすぐなんですね!」 静香「理由になってないと思うんですけど……」 麗花「それでね?夜のキャンプファイアーの時に私達5人で怖い話を披露しよう!って事になったの!」 茜「そ、それで今のうちにそれぞれネタ練っておかないと即興じゃ大変だからね!その打ち合わせみたいなものかな」 志保「なるほど……とは言え、今考えろって言われても苦しい事に変わりはありませんが」 静香「怖い話、ね……どう言うのがいいのかしら」 星梨花「私、聞いた事があります……お饅頭が怖いっていうと、本当にお饅頭が襲ってくるそうです!」 茜「プリンが怖い!!」 麗花「じゃあ私が食べておいてあげるね!」 読む →
2018年04月21日 14:45 ギャルゲーMasque:Rade 李衣菜√ 関連SS ギャルゲーMasque:Rade 加蓮√ ギャルゲーMasque:Rade 美穂√ ギャルゲーMasque:Rade 智絵里√ ギャルゲーMasque:Rade まゆ√ ギャルゲーMasque:Rade 李衣菜√ ギャルゲーMasque:Rade 文香√ 元スレ 全てのレス 1: ◆TDuorh6/aM:2018/03/27(火) 20:18:25.48 :qI0KAu2uO これはモバマスssです ギャルゲーMasque:Rade 加蓮√ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514899399/ ギャルゲーMasque:Rade 美穂√ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1516469052/ ギャルゲーMasque:Rade 智絵里√ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1517466864/ ギャルゲーMasque:Rade まゆ√ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1518286150/ の別√となっております 共通部分(加蓮√81レス目まで)は上記の方で読んで頂ければと思います また、今回は李衣菜√なので分岐での選択肢には無かった4を選んだという体で投稿させて頂きます 2: ◆x8ozAX/AOWSO:2018/03/27(火) 20:20:24.13 :qI0KAu2uO P「……青春があったよ」 加蓮「は?」 なんかもう、色々あった。 鍋やったり、キスされたり。 遊園地行ったり、キスされたり。 一言で言うなら、きっと青春がピタリと当てはまる言葉だろう。 P「なんて言うかまぁ……高校生だな、って」 今まで、そんな経験した事無かったから。 もしかしたら高校生なら当たり前の事なのかもしれないけど。 正直どうすれば良いのか分からない、ってのが本音だったりする。 P「……ん、そうだ。先週の金曜日さ」 放課後、屋上で。 北条にもキスされたんだ。 なんだかこの学園が突然アメリカンハイスクールになってしまったんじゃないかと疑うレベル。 彼女達からしたら、キスは挨拶がわりなのだろうか。 ……んな訳無いよな、流石に。 加蓮「……あれ、鷺沢の事だからもっとはぐらかそうとすると思ってたんだけど」 P「はぐらかして良い事だったのか?」 加蓮「まさか、このまま言い出してくれなかったらポイント失効どころか会員永年追放だったよ」 危ないところだった。 そして。 北条はけらけらと笑いながら言ってはいるが。 それは、つまり…… 読む →
2018年03月14日 19:00 まゆ「嘘発見器」 元スレ 全てのレス 3: ◆TDuorh6/aM:2018/03/14(水) 17:26:16.07 :dSasFvtRO P「カタカタカタカタ、ッターンッ!」 ちひろ「口でキーボード音出しても、仕事は進みませんよ?」 P「いやまぁ終わってるんですけどね」 ちひろ「なら私の分も手伝って貰えますか?」 P「そう言われるのが嫌だったんで、仕事してるフリをしてたんですよ」 ちひろ「せめてもう少し上手く騙したり誤魔化そうとしませんか?」 P「あんまり人を騙すのって好きじゃないんですよね」 ちひろ「どの口がそれを言うんですか」 P「キーボード音を出してた口ですけど……あ、嘘と言えばちひろさん」 ちひろ「どうかしましたか?」 P「昨日発売した最新型の嘘発見器買いましたか?」 ちひろ「新型のスマホみたいなノリで物騒な機器の名前口にするのやめません?」 P「いやー、凄い行列でしたよ……うちのアイドルも殆どみんな並んでたんじゃないですかね」 ちひろ「それ実際の話なら、もう少し職場に不信感を覚えてみませんか?」 読む →
2018年03月13日 18:10 モバP「まゆ、パンツ見せてくれ」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2018/03/13(火) 16:42:25.91 :1QUW9CYoO P「ゔぁー……ん?」 P(徹夜明け、気付けば事務所のデスクで眠ってしまっていた俺は) P(目が覚めたら、身体が縮んでしまった!……なんて事は無く) P(トンネルを抜けたら雪景色だなんて事も無く、そもそもトンネルなんて抜けていないが) まゆ「……あ、おはようございます。プロデューサーさん」 P「……天使?」 まゆ「天使だなんて……うふふ、うふ、うっへぁっ!……ごほんっ!まゆですよぉ」 P「……ここは、どこだ?」 まゆ「まゆの膝の上です」 P(確かに、目の前にはまゆの顔、頭には枕とは異なる柔らかい感触) P「って事は、膝枕のフォーメーションを組んでるって事か」 まゆ「世間一般的にはそう呼ばれる体位ですねぇ」 P「体位て」 読む →
2018年03月04日 18:00 ギャルゲーMasque:Rade まゆ√ 関連SS ギャルゲーMasque:Rade 加蓮√ ギャルゲーMasque:Rade 美穂√ ギャルゲーMasque:Rade 智絵里√ ギャルゲーMasque:Rade まゆ√ ギャルゲーMasque:Rade 李衣菜√ ギャルゲーMasque:Rade 文香√ 元スレ 1: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:09:10.81 :SS0yY0zJ0 これはモバマスssです ギャルゲーMasque:Rade 加蓮√ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514899399/ ギャルゲーMasque:Rade 美穂√ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1516469052/ ギャルゲーMasque:Rade 智絵里√ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1517466864/ の別√となっております 共通部分(加蓮√81レス目まで)は上記の方で読んで頂ければと思います また、今回はまゆ√なので分岐での選択肢で3を選んだという体で投稿させて頂きます 2: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:11:17.59 :SS0yY0zJ0 P「うちで鍋をやったんだ」 加蓮「いいなー、私も誘ってくれれば良かったのに」 P「体調悪かったんだろ? あと俺、北条の連絡先しらないし」 加蓮「あ、そっか。それじゃHR終わったらライン交換しよ」 P「だな、連絡相手は多い方が良いぞ」 加蓮「で、誰と鍋やったの?」 P「いつもの二人……李衣菜と美穂。あと智絵里ちゃんとまゆと文香姉さんの六人」 加蓮「……まゆ?」 P「ん?友達だったのか?」 加蓮「まゆって確か、あのリボン着けてポワポワしてそうなのだよね?」 P「多分そうだと思う」 ポワポワかどうかは分からないが、リボンは着けてるな。 一応あれ校則違反なんだけど。 加蓮「……後で、少し話聞かせて貰っていい?」 P「あぁ。……そう言えば、金曜の事なんだけどさ」 加蓮「あー、あれ?上手かったでしょ、アタシの演技」 P「演技でキスまでするか普通……」 それに、確かあのラブレターは。 俺の見間違いでなければ…… 3: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:11:46.15 :SS0yY0zJ0 加蓮「……ま、お互いの思い出って事で。別に忘れても良いけど」 P「……なぁ、北条。本当に……」 加蓮「もう……後ででいい?私、保健室にマスク貰いに行きたいから」 P「あいよ。こんな場所で立ち話する様な事でも無いか」 加蓮「放課後は時間ある?」 P「あ、悪い……放課後は予定が入っちゃってるんだ」 加蓮「誰?」 気温が一瞬にして0を下回った気がする。 おかしい、さっきまで楽しく談笑出来ていた筈なのに。 いきなり異世界あたりにワープしたりしてないだろうか。 GPS情報を確認しても、別にここはシベリアになっていたりはしなかった。 加蓮「……ねぇ、誰?」 P「……ヒ・ミ・ツ!」 加蓮「は?」 P「ちえ……緒方さんです」 震えてなんていない。 もし震えていたとしたら、それは寒いせいだ。 加蓮「……ふーん、何?また告白の練習に付き合ってとか言われたの?」 P「いや、単純に来れたら来てって言われただけだけどさ」 加蓮「そ。なら断っても問題ないよね」 ……いや、その理論はどうなんだろう。 文的には間違ってないが人間的に色々とアレな気がする。 キーン、コーン、カーン、コーン 加蓮「……私が保健室に行ってる事、先生に伝えておいてね」 P「任せろ、帰ったって言っとくから」 加蓮「土に還らせるよ?」 P「物騒過ぎるだろ」 4: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:12:12.55 :SS0yY0zJ0 予鈴が鳴る前に、ギリギリ教室に滑り込めた。 北条の件を千川先生に伝えて席に着く。 智絵里「おはようございます……Pくん」 P「おはよう、智絵里ちゃん」 智絵里「……えへへ……」 挨拶しただけなのに、智絵里ちゃんは微笑んだ。 なんだろう、今日のラッキーアイテムは男子からの挨拶だったのだろうか。 智絵里「……Pくん……その、ライン……見てくれましたか……?」 P「ん、あー……後ででいいか?」 智絵里「……はい…………」 まゆ「智絵里ちゃん、Pさんと仲良しさんですね」 美穂「ふふ、仲が良いのは素敵な事だと思います」 この教室、外より気圧が高過ぎないだろうか。 肩と心にかかる重圧にプレスされそうだ。 ちひろ「特に連絡事項はありません。夕方は雨らしいので、傘を忘れた子は事務室で借りられますから利用して下さいね」 HRが終わり、千川先生が教室を出て行く。 北条は未だに、教室に戻って来ていなかった。 P「ふぅ……トイレ行くか」 なんとなく教室に居づらくなって、俺はトイレに向かう。 やっぱり大して時間は稼げなかった。 手を洗いながら、鏡の中の自分を覗き込む。 ……美穂と、まゆ。 俺は、どちらを…… 5: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:12:53.17 :SS0yY0zJ0 加蓮「やっほー鷺沢。鏡の自分と睨めっこ?」 P「よう北条、もうちょっとで鏡の自分に勝てそうだから待っててくれ」 トイレの前に、北条が居た。 加蓮「一生待たされる事にならない?」 P「よし勝った。待たせたな、何だ?」 加蓮「勝てたの?!」 P「鏡は同じ動きをするから、俺が笑えばあいつも笑うんだよ」 加蓮「引き分けじゃん」 P「光の往復時間分、鏡の中の俺の方が遅いから」 加蓮「あんたの方が先に笑ってるじゃん」 P「ほんとだ……」 どうやら俺は負けていたらしい。 加蓮「……で、放課後空いてないって言うなら……今、さっきの話の続きをさせて貰うけど」 P「ん、あぁ……」 ガラガラ 美穂「Pくん。今お話を……あ、お話中でしたか?」 P「ん、あぁ。少し待っててくれるか?」 教室から美穂が出て来た。 美穂「あれ?えっと……北条さん?」 加蓮「そうだけど、どちら様?」 美穂「小日向美穂です。Pくんとは一年生の時から……お友達なんです」 お友達の前に、少しだけ空白が空いた。 加蓮「……ふーん、成る程ね」 美穂「Pくん、わたし達以外にもお友達いたんですねっ!」 P「残念だったな、もう片手じゃ数えられなくなる日も近い」 加蓮「そんな誇らしげに言える事じゃないじゃん。へー、あんたも友達少ないんだ」 P「そんな悲しいところで親近感を覚えるなよ」 美穂「だ、大事なのは数より質ですから!」 6: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:13:31.18 :SS0yY0zJ0 加蓮「……仲、良いんだ」 P「な、なんだよ北条」 加蓮「別にー、よろしくね美穂。あ、加蓮でいいよ?」 美穂「よろしくお願いします、加蓮ちゃん」 加蓮「加蓮ちゃん……うん、いい響き。鷺沢も加蓮ちゃんって呼んでいいよ」 P「加蓮ちゃん」 加蓮「キモっ。ちゃん付けないで」 その流れは酷いんじゃないだろうか。 P「じゃあ加蓮で」 加蓮「よろしい。それで、美穂は何を話しにきたの?」 美穂「あれ?加蓮ちゃんはお話終わったんですか?」 加蓮「……うん、私は……もう良いかな」 P「……そうか」 美穂「あ、もう大丈夫ですか?ねえPくん、放課後時間ありませんか?」 P「あー悪い、放課後は智絵里ちゃんに呼ばれちゃっててさ」 美穂「あ……そうでしたか」 加蓮「……ねぇ鷺沢、その子に呼ばれたのってなんで?」 美穂「……告白の練習、なのかな?」 P「あ、美穂も智絵里ちゃんから聞いてるのか」 美穂「こないだ李衣菜ちゃんと三人でPくんの部屋で遊んでる時に聞いたんです」 P「あぁ、だから悪いけど放課後は空いてないんだ」 加蓮「練習、ね……ふーん……鷺沢を練習相手に……」 P「ん?何かあったのか?」 7: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:13:57.57 :SS0yY0zJ0 加蓮「しょうがないね……うん、代わりに私が行っておいてあげる」 P「……え?」 加蓮「鷺沢の代わりに、私がその子の告白の練習に付き合う。何も問題は無いよね?」 何も問題はない……のか? 加蓮「私はほら、こないだあの子のラブレター読んだし、それなりにアドバイスも出来るんじゃない?」 P「本人に言ってやるなよ?……ん?」 確か、あのラブレターって…… 加蓮「よし、決まりだね。鷺沢は美穂の方に付き合ってあげて。その子には私から言っておくから」 美穂「ありがとう、加蓮ちゃん」 加蓮「別に、私今日は放課後何も予定無かったし」 美穂「……本当に、良いんですか?」 加蓮「何の事?」 美穂「……ううん、なんでもありません」 加蓮「あ、あと鷺沢」 P「なんだ?」 加蓮「放課後の事は貸しにしとくから。今度、一緒に遊びに行こ?」 P「おう、いつでもライン送ってくれ」 加蓮「なら良し。あと美穂も、今度みんなで鍋やるなら私も誘ってね?」 美穂「はい、もちろんです!」 8: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:14:29.36 :SS0yY0zJ0 放課後、智絵里ちゃんとの件は加蓮に任せて俺は下駄箱に向かった。 美穂「あ、Pくん。待ってましたっ」 P「お待たせ。さて、帰るか」 美穂「えっと……良かったら、少し回り道しませんか?」 P「構わないけど、何か食べに行くのか?」 美穂「大した用事じゃないんですけど……ノート、何冊か足りなくなっちゃって」 P「お、なら俺も買っとくか。何冊あっても困るもんじゃないしな」 美穂「イタズラで隠される用ですか?」 P「俺がイジメられてる前提で話すのやめよ?」 並んで歩き、いつも通りの会話をする。 なんだか落ち着くな、美穂と二人で話していると。 商店街に着くと、何やら行列が出来ていた。 P「ん、何やってるんだろ」 美穂「福引きですね。500円買い物をすると、1回回せるんです」 P「なるほどなー。なら500円分買って挑むか!」 美穂「はいっ!目指せハワイ旅行です!」 いや、見た所景品にハワイ旅行は無いけどな? 文房具屋でノート数冊とシャー芯を買って、ピッタリ税抜き500円。 美穂もノートを数冊買って、二人で福引きの行列に並んだ。 美穂「一等賞、二人共当てられると良いですねっ!」 P「そうだな、一等賞は一個しか入ってないみたいだけど」 一等賞は掃除機……いらねぇ…… 二等賞は扇風機って…… 絶対売れ残り処分じゃん。 P「割と現実的にハズレのポケットティッシュが当たりなんじゃないかな」 美穂「あ、でもPくん。三等を見てみて下さい」 P「ん、三等は温泉旅行のペアチケットか」 三等の数は二十個だから、そこそこ狙えそうな気がする。 美穂「当ててみせますっ!」 グルグルグルグルッ!と美穂がガラガラを回す。 勢い良く飛び出た球の色は金。 金色は……三等?! 9: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:15:01.56 :SS0yY0zJ0 商店街の人「カランカランカラーン!おめでとうございます!!」 美穂「えっ、うそっ?!本当に当たっちゃいました!!」 P「マジか、凄いな美穂!!」 テンションが上がりすぎて、思わず手を握って振り回す。 P「っと、次は俺か。ポケットティッシュ欲しいな」 美穂「……えへへ……これで、Pくんと二人で温泉旅行に……」 グルグルグルグルッ!コロッ 商店街の人「カランカランカラーン!おめでとうございます!!」 P「……うっそだろ……」 美穂「……え……」 なんと、二連続で三等だった。 金色の玉が二つ……何も言うまい。 商店街の人「景品はこちらになります」 俺と美穂が、それぞれ温泉旅行のペアチケットを渡される。 色々と凄すぎて若干上の空になりつつ、二人で商店街を後にした。 空には雲が掛かってきて、今にも雨が降りそうだ。 確か千川先生、夕方ごろに雨降るって言ってたなぁ。 P「で、どこ行く?」 美穂「取り敢えず、Pくんの家で大丈夫ですか?」 P「もちろん。にしても……こんな幸運あるんだな」 のんびり歩きながら、俺の家へ向かう。 美穂「わたしからしたら、全然幸運じゃない……」 P「なんでさ」 美穂「二人っきりが良かったのにな……」 P「でもほら、高校生が二人だと色々不安だろ。これなら文香姉さんに付き添って貰えるし」 10: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:15:28.90 :SS0yY0zJ0 ポツリ、と。 遂に雨が降って来てしまった。 美穂「……あ、雨降ってきましたね」 P「傘二本あるぞ、使うか?」 折り畳みと普通の傘持って来てて良かった。 美穂「大丈夫です、わたしも折り畳みを持ち歩いてますから……あ」 P「ん?」 美穂「なければ、相合傘してくれましたか?」 P「二本あるって言ったじゃん」 ところで、これいつ行けば良いんだろ。 美穂「あ、ゴールデンウィークの土日ですね。一泊二日、割引券です」 P「なるほどなー、ゴールデンウィークの土日か」 美穂「ですね、その割引券です」 P「割引券なー……ん?」 割引券……? P「……割引券?」 美穂「割引券です」 P「……なんか……しょぼくない?」 美穂「で、でも半額です!」 P「ちょっと待っててくれ、そこの宿代調べるから」 スマホで宿の名前を調べて、二人部屋一泊二日、と…… P「……元の値段が四万って……たけ……」 美穂「半額で二万円ですね……」 一人当たり一万円か。高校生がポンと出せる金額ではない。 P「流石に高過ぎるな……」 美穂「アルバイトしなきゃ……今からで間に合うかな」 この際、文香姉さんに全部払ってもらうか……? いや無理だろうな、あの文香姉さんだし。 11: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:16:01.03 :SS0yY0zJ0 P「……ん?」 美穂と会話しながら歩いていると、横断歩道の反対側に傘を差したまゆが居た。 まゆも商店街に買い物だろうか。 まゆ「あ、Pさんに美穂ちゃん。こんにちは」 美穂「さっきぶり、まゆちゃん」 P「よっ」 まゆ「もう、酷いじゃないですかぁ。Pさん、放課後に用事があるからってまゆのお誘いを断ったのに」 P「すまん、用事を加蓮に代わって貰っちゃってさ」 まゆ「今からでも、三人で遊びませんかぁ?」 美穂「わたしは構いませんよ。まゆちゃんとも、一度きちんとお話したかったですから」 まゆが、横断歩道を渡って此方へ向かってくる。 その時だった。 P「おいっ!まゆストップ!」 美穂「……あっ!まゆちゃん!」 まゆ「……え?」 横から走ってきた自転車が、まゆの方に突っ込もうとしいた。 傘差し運転でまゆの姿が見えてなかったんだろう。 まゆもまた、傘を差している為近付いている自転車に気付けずにいる。 まゆ「……あ……」 ようやく気付いた時には、自転車はまゆのかなり近くまで来ていて。 足がすくんだのか、その場から動けずにいた。 12: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:16:26.25 :SS0yY0zJ0 P「っっ!!」 傘も荷物も放り投げて、まゆへと駆け出して。 まゆにタックルして無理やり自転車の軌道からズラす。 どんっ! まゆ「きゃっ!」 P「いっってぇっ!!」 道のど真ん中に倒れ込んで、何とか自転車とはぶつからずに済んだ。 俺の足の直ぐ近くを、自転車が走り去って行く。 P「っぶなかった……大丈夫か、まゆ」 まゆ「……は、はい……でも……」 まゆの背に片手を回して、もう片手を地面に着いたは良いが。 ……あぁ、右腕がとても痛い。 美穂「大丈夫ですかっ!まゆちゃん、Pくんっ!」 P「あぁ、まゆに怪我は無いっぽい!」 まゆ「そうじゃなくて……!Pさんは……!」 P「ん?あぁ、腕が痛いだけだから」 冷静ぶってはいるけど、とんでもなく痛い。 けどまぁ、まゆが轢かれ無くて良かった。 まゆ「うぁ……ぁ……ごめんなさい……まゆ……」 P「大丈夫だって!多分捻っただけだから、そんな泣く様な事じゃ無いって!」 車の邪魔にならない様、さっさと歩道まで戻る。 まゆ「ごめんなさい……ごめんなさい……」 美穂「本当に大丈夫なんですか?病院に行きませんか?」 P「だな、何もなければみんな安心出来るし」 13: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:16:53.18 :SS0yY0zJ0 まゆ「ごめんなさい……まゆ、どうすれば……」 P「……いや、本当に大丈夫だから」 骨折だった。 どうやら人間の骨は割と簡単に折れるらしい。 ギプスを嵌められて首から下げられた右腕は、動かそうとするととても痛い。 別に動かさなくてもまだ痛い。 レントゲンももう少し気の利いた嘘を吐いてくれれば良かったものを。 ……良くないな、早くカルシウム沢山摂取して治そう。 美穂「文香さんには連絡しておきました。すぐ、保険証を持って来てくれるそうです」 まゆ「……利き腕、ですよね?」 P「だな、これを期に両利き目指すか」 まゆ「……本当に、ごめんなさい……」 P「そんな凹むなって。ほら、このギプスかっこ良くないか?刃物防げる硬さだぞこれ」 美穂「……文字通り転んでもタダでは起きない姿勢、今は多分まゆちゃんを傷付けちゃうだけですよ?」 P「……なら、そうだな。まゆ」 まゆ「……はい……」 P「ごめんなさいじゃなくて、ありがとうの方が嬉しいかな」 まゆ「……ありがとうございました。Pさんに助けて貰ってなかったら、まゆは……」 P「暗い顔もやめよ、な?俺に左利きのコツとか教えてくれよ」 14: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:17:26.37 :SS0yY0zJ0 ウィィィン 病院の自動ドアが開いて、文香姉さんが入って来た。 文香「……P君」 P「あ、姉さん」 文香「……はぁ、ふぅ……全く……」 呆れたように、溜息をつく文香姉さん。 P「手間かけさせちゃってごめん。保険証、持ち歩くべきだったなぁ」 文香「……っ!……巫山戯ないで下さい……!」 P「……え?」 そんな文香姉さんは。 珍しく息を切らせていて、表情はとても辛そうだった。 文香「……心配しない訳、無いじゃないですか……もし、P君が保険証を持っていたとして……それなら、私は来なかったと……本気で思っているんですか……?」 文香姉さんは、傘を持っていなかった。 長い髪も、服も、顔も、雨に濡れてしまっている。 ……走って来てくれたのか。 文香「美穂さんから『自転車に轢かれそうになって』と連絡を受けた時……私が……どんな気持ちで……!どれ程、心配したと思っているんですか……!!」 P「……ごめん、姉さん。心配掛けて」 文香「P君が自分に無頓着な事は知っています……他の人を優先しようとして、他の人を気遣って、明るく振舞う事も分かっています……ですが……」 貴方の事を大切に思っている人の気持ちも、考えて下さい、と。 そうポツリと呟く文香姉さんの頬が濡れているのは、きっと雨のせいじゃなくて。 その言葉は、俺に深く突き刺さった。 P「……ほんとにごめん」 文香「……支払い手続きは私が済ませておきます。P君は、後でお説教です……きちんと、家で安静に待機していて下さい」 まゆ「あ、あの……Pさんは……」 文香「佐久間さんにも、後でお話があります」 まゆ「……はい……本当に、申し訳ありません……」 ……ここまで憤ってる文香姉さんは初めて見た。 いや、それ程に俺を心配してくれていたという事か。 P「悪いな、美穂。この後はちょっと無理っぽいわ」 美穂「分かってます。ほんとに、Pくんは自分の事も大切にしてあげて下さいね?」 呆れられてしまった。 正直今もまだ痛いけど、女の子の前でカッコ悪いとこは見せたくないしなぁ。 P「それじゃ、まゆ。悪いけど、来て貰ってもいいか?」 まゆ「はい……もちろんです」 15: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:17:57.60 :SS0yY0zJ0 文香「……先程は、お見苦しいところをお見せして……その……失礼致しました」 P「いや、俺こそちょっと気配りが出来てなかったって言うか……ごめん」 まゆ「その……全部、まゆが原因ですから……本当に申し訳ありませんでした……」 文香「いえ……私も、少し八つ当たり気味だったので……申し訳ありません……」 まゆ「八つ当たりなんかじゃありません……本当に、まゆのせいですから……」 我が家のリビングでは、現在謝罪大会が開催されていた。 文香姉さんの顔は真っ赤で、思い返して相当恥ずかしくなっているらしい。 まゆは未だに、俺以上に辛そうな顔をしている。 俺はとても腕が痛い。動かさなければそこそこ痛い。 文香「それで……詳しい話を教えて頂けますか?」 P「あぁ、うん」 事の顛末的なものを話す。 P「まぁ今思い返せば、もう少し安全な助け方もあったのかもしれないな」 まゆ「まゆは……驚いて、足が動かなくなっちゃって……」 P「実際仕方ない。焦ると本当に身体も頭も働かなくなるよな」 文香「仕方ない……?」 P「あぁいや、仕方ないって言うかしょうがないって言うか……まぁ、兎に角まゆは全く悪くないから」 まゆ「でも……それでPさんが骨折してしまったのは、紛れもなく事実ですから……」 文香「傘差し運転していた人物に関しては、今からでは探しようがありませんが……」 P「にしても困ったなぁ……食事作るの割としんどいぞこれ」 起きてしまった事はもうどうしようもないとして。 現実的な問題、利き腕が骨折というのは日常生活にかなり支障をきたしてしまう。 特にシャーペンや箸が使えないのはデカ過ぎる。 文香「……しばらくは、私が食事を」 16: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 03:18:26.61 :SS0yY0zJ0 まゆ「でしたら……」 文香姉さんの言葉を遮って。 まゆ「まゆが、食事を作りに来ます。いえ、作らせて下さい……!」 そう、まゆが提案してきた。 まゆ「他にもPさんが片腕で困る事があれば、まゆが全てサポートします」 P「いやいや、流石に悪いって」 まゆ「……させて下さい。じゃないと、まゆは……自分を許せないから」 P「ほんとに、そんな気負わなくても良いんだぞ?」 文香「……佐久間さんに、そこまでして頂かなくても……」 まゆ「これくらいで済ませる気はありませんが……せめて、少しでも……まゆに、お詫びをさせて貰えませんか?」 まゆの意志は固そうだ。 そこまでして貰うと逆にこっちが申し訳なくなってくるが…… P「……だったら、お願い出来るか?」 まゆ「……はい……!まゆに、任せて下さい」 文香「……家では私がみれますが……学校では、そうもいかないので……学校に居る間だけでも、お願い出来ますか?」 まゆ「学校だけと言わず、おはようからおやすみまで万全サポート致しますよぉ!」 あぁ、良かった。少しずつまゆがいつもの調子に戻ってきた。 おやすみまでは逆に問題な気がするけど。 P「それじゃ、無理のない範囲で頼めるか?」 まゆ「はい、まゆに任せて下さい」 23: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:26:13.17 :6XeH2JN0O ピピピピッ、ピピピピッ P「うぅーん……朝か……」 朝が来てしまった。 何故、朝はくるんだろう。 毎朝朝がくるんだから、偶には夜のまま朝を迎えたっていい筈なのに。 まゆ「もう、変な事考えてないで起きて下さい」 P「おう……ん?」 天使の様な声が聞こえた。お迎えだろうか。 目を開ける、エプロン姿の天使がいた。まゆだった。 P「……?おはよう、まゆ」 取り敢えず鳴り続けているアラームを止めようと、スマホに手を伸ばそうとして…… P「いてっ?!」 まゆ「あっ!Pさん……その……」 P「……そうか、俺は……昨日の戦いで、片腕を……」 まゆ「失ってはいませんから……本当に、ごめんなさい……」 そんなまゆの目は、メイクで誤魔化しているんだろうが腫れていて。 もしかしたら、昨晩泣いてしまっていたのかもしれない。 P「すまんすまんすまん!俺もちょっと朝でアホな事言っちゃってただけだから!」 そうだった。いつも利き手をスマホに伸ばすが、今は骨が折れているんだ。 慣れるまで、と言うか癖で利き腕を使わない様にするまでにかなりかかりそうだなぁ…… 24: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:26:39.63 :6XeH2JN0O まゆ「あ、そうでした。朝ご飯出来てますよぉ。早く着替えて降りてきて下さい」 P「まじか、ありがと」 まゆ「一人でお着替え出来ますか?よければまゆがお手伝いしますよぉ?」 P「まじか、ありがと」 まゆ「……ぅ……じょ、冗談だったんですが……そう、ですよね……Pさんが日常生活を支障なく送れる様にサポートするのが、まゆの役目ですから……」 P「あぁいや、すまん寝ぼけてた。着替えは割と何とかなるから大丈夫だよ」 まゆ「まだ寝ぼけている様でしたら……まゆが、おはようのキスでもしてあげますよぉ?」 P「もう少し寝てたいからいいや」 まゆ「もう……早く起きて下さい。朝ご飯冷めちゃいますから」 ちょっと怒ったまゆも可愛いなぁ。 っとそうじゃないそうじゃない。 まゆに先に下に行ってて貰い、パパッと……とはいかないがさっさと着替える。 利き腕骨折ライフ一日目は、そんなまゆとのやりとりから始まった。 25: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:27:06.27 :6XeH2JN0O 文香「……おはようございます、P君」 P「おはよう姉さん。うぉお、朝から豪華だな」 食卓には、沢山の料理がズラリ。 多分残った分を昼と夜に回すのだろう。 まゆ「腕によりを掛けて作らせて頂きました」 P「ありがとな、まゆ……さて」 その料理の多くが、スプーンで食べやすいものばかりだ。 パンも直接手で掴んで食べられる。 利き腕ではない方では上手く箸を使えないからと、気を使ってくれたのだろう。 P「それじゃ、いただきます」 慣れない動きで左手でスプーンを動かし、少しずつスープを掬う。 ……想像を絶するめんどくささだ。 P「……んん、美味しい」 まゆ「ふぅ、良かったです」 P「とはいえ、これ多分左手でも箸を練習した方が良いかもなぁ」 文香「それは、時間の無い朝にすべき事では無いと思いますが……」 まゆ「でしたら、夜はお米を炊きましょうか」 P「悪いな、色々と手間かけて」 まゆ「……いえ……」 P「おっとストップ。まゆが本気で申し訳ないと思ってるのは分かったが、それ以上に俺が感謝してるって事も分かってくれよ?」 まゆ「……はい、ありがとうございます」 それから、少し時間を掛けながらも朝食を平らげる。 かなり量があったはずだが、美味しすぎて殆ど残らなかった。 P「ごちそうさまでした」 まゆ「お粗末様でした。ではPさん、玄関で待っていて下さい」 P「あいよ」 26: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:27:47.94 :6XeH2JN0O 言われた通りに玄関で待つ。 ……うーん、昨晩雨が降ったからかかなり寒い。 まゆ「お待たせしましたぁ」 P「待ってないよ、今来たとこ」 まゆ「ご存知ですよぉ」 後片付けまでしてくれたまゆが、エプロンを外して駆け寄って来た。 まゆ「鞄、お待ちしますよ?」 P「いや、それは大丈夫だよ。左手は使えるし」 まゆ「左手しか使えないから、ですよぉ」 P「ん?」 どういう事だ? 取り敢えず鞄をまゆに渡してみる。 まゆ「まゆが言える事ではありませんが、Pさんはきっと……昨日みたいな事があったら、危険でも構わず飛び込んでしまうと思うんです」 P「うーん……どうだろ?それはまゆだったからな気がするけど」 まゆ「…………ありがとうございます」 あ、照れた。顔真っ赤なまゆも可愛いな。 ……多分、俺も顔が赤くなっているだろう。 言った言葉を思い返して、割と恥ずかしくなった。 まゆ「それは兎も角として、です。そんな時、勝手に何処かへ行ってしまわない様に……まゆが、きちんと捕まえていてあげなきゃいけないと思った訳です」 P「なるほど、飼い犬の首輪とかリード的な」 まゆ「……そういうのが趣味なんですかぁ……?」 P「いや例えだよ?例えだからな?」 まゆ「ごほんっ!ですから!まゆが!その……手を繋いで、Pさんを見守ってあげないとと思った訳で……」 あぁなるほど、だから左手に鞄を持ってたらダメな訳だ。 それにしても、かなり恥ずかしがってるなぁ。 27: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:28:21.25 :6XeH2JN0O P「前はもっとナチュラルに手を繋いできてなかったっけ?」 まゆ「前は前、今は今です。まゆは今に生きる女ですから」 P「……かっこいい」 まゆ「えへん、佐クール間まゆですよぉ」 P「……そんなにかっこよく無くなった」 まゆ「ネーミングセンスはこれから磨いてゆきますよぉ……」 P「ま、手も冷えちゃうしな」 まゆ「……あ、少し待って頂けますかぁ?」 何かするのだろうか。 まゆ「すー……はー……ふー……よし、今です」 P「スナイパーか?」 まゆ「深呼吸してる人全員がスナイパーなら、ラジオ体操は戦場ですねぇ」 P「新しい朝を迎えた喜びはさぞかし大きいんだろうな」 まゆ「希望の朝の重みが増しますねぇ」 P「青空仰いじゃったりするんだぜ」 まゆ「敵に見つけてくれと言ってる様なものなんですけどねぇ」 28: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:28:55.88 :6XeH2JN0O P「……で、繋いでいいんだよな?」 まゆ「勿論ですよぉ」 まゆと手を繋ぐ。前みたいに指を絡ませてくる事なく、普通の手繋ぎだった。 まゆ「……負い目を感じている、というのもあるんです」 P「……負い目?」 まゆ「Pさんにも……美穂ちゃんにも。昨日、本当は美穂ちゃんと二人きりでお話をする予定だったんですよね?」 P「あぁ、まぁな」 まゆ「まゆの誘いを素気無く断っておいて、美穂ちゃんと二人きりでお話をする予定だったんですよねぇ?」 P「……ま、まぁ……うん」 まゆ「それなのに、まゆのせいで予定を潰してしまって……なのに、まゆはこうして、Pさんに近付こうとしてるなんて……」 ……あぁ、まゆの恋愛観って。 きっと普通以上に、普通に優しいんだろうな。 P「……前だったら、多分ナチュラルに指絡めてきてたもんな」 まゆ「あ、それはまた別の理由もあります」 P「なんだ?」 まゆ「ええとですねぇ……あの時は、気分が高揚し過ぎていたので……冷静に考えて、少しどころじゃなく距離感が近過ぎました」 P「嬉しかったけどな」 まゆ「でしたら、まゆも嬉しいです」 P「今は?」 まゆ「Pさんとこうして学園生活を過ごし始めて、朝起こしたり、一緒にお食事したりするうちに……より一層、好きになってしまったので……」 P「……そうか……」 とても照れるな。 まゆ「……おそらくまゆは……今恋人繋ぎなんてしたら、喜びに心が耐えられません」 P「まじか」 まゆ「まじですよぉ」 そう言われると試してみたくなってしまう。 繋いだ手の指を絡めて、恋人繋ぎにしてみる。 まゆ「…………Pさん」 P「どうした?」 まゆ「……来世は……一緒に、お弁当を食べたかったです……」 P「まゆ……?っまゆぅぅぅぅぅっ!!」 遅刻した。 29: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:30:10.73 :6XeH2JN0O 加蓮「おっはー鷺沢……鷺沢……?っ鷺沢ぁぁぁぁぁっ!!」 P「朝から元気だなぁ……」 まゆ「さっき、Pさんも同じ様な言葉を言ってましたよねぇ?」 教室に入ると、物凄いテンションの加蓮が駆け寄って来た。 加蓮「え、何?誰にやられたの?ソレ?その隣の奴?」 まゆ「まゆがPさんに危害を加える訳が……うぅ……ぁ……」 P「な訳ないだろ。自転車に撥ねられそうになっただけだよ」 加蓮「よし、一緒に地上から自転車を滅ぼそ?」 李衣菜「思考が過激派」 P「自転車通学してる全校生徒に謝れ」 加蓮「冗談だって。自転車良いよね、タイヤ二つあるし」 まゆ「褒め方が雑ですねぇ」 食レポ下手そうだな、加蓮。 このポテト凄くジャガイモとか言いそう。 美穂「直接的な原因はコンクリートですよね?」 加蓮「ならコンクリートを消すしか無いね」 P「文明を壊すな」 李衣菜「で、美穂ちゃんから聞いてたけど……大丈夫なの?P」 P「まぁ別に、骨折だから一ヶ月位あれば治るだろ」 智絵里「えっと……本当に、大丈夫なんですか……?」 P「あぁ、今は動かさなければ痛みも無いしな」 智絵里「……良かった……」 心配されるっていうのも、なかなかこそばゆいな。 何時もだったら『何?高二にもなって厨二病?』とか誰かが言って来そうなものなのに。 ……よく無いな、この思考は。 文香姉さんの言葉を思い出して、口にするのは思い止まった。 加蓮「いつ怪我したの?」 P「昨日の帰り道でな」 加蓮「って事は……」 美穂「……ごめんね、加蓮ちゃん。そういう事です……」 取り敢えずトイレ行くか。 まゆ「お供しますよぉ?」 P「結構です。いやマジで」 トイレに入って、また気付きを得た。 昨日も思ったけど、ズボンのジッパーって完全に右利き用に出来てたんだな。 世界は左利きに厳し過ぎる。 30: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:30:46.51 :6XeH2JN0O 智絵里「……Pくん。えっと……」 P「……ん、智絵里ちゃん」 教室に戻ろうとすると、扉の前に智絵里ちゃんが立っていた。 P「あ、ごめんな?昨日は加蓮に行って貰っちゃって」 智絵里「……いえ、その……改めて、頑張ろうって決意する良い機会になりましたから……」 P「告白か?」 智絵里「はい。次は、練習じゃなくって……ホントの気持ちを、きちんと伝えます」 P「そっか……頑張れよ、智絵里ちゃん」 智絵里「だから……Pくん」 P「ん?どうした?」 智絵里「……今日の放課後。もう一度、屋上に来て貰えませんか……?」 P「……それは……」 今、このタイミングで俺にそれを言うという事は。 智絵里ちゃんが好意を向ける相手は…… 智絵里「……待ってますから」 そう言って、智絵里ちゃんは教室へ戻って行った。 俺は一人、誰も居ない廊下に溜息を吐く。 31: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:31:27.83 :6XeH2JN0O まゆ「……行くんですか?」 P「うぉっ?!」 一人じゃなかった、背後にまゆが立っていた。 まゆもお手洗い帰りだろうか。 P「……聞いてたのか?」 まゆ「はい、聞こえちゃいました。それで……Pさんは、智絵里ちゃんの告白を受けるんですか?」 P「……なぁ、まゆ」 まゆ「まゆは、Pさんを止めません。それでPさんがどんなお返事をしたとしても、きちんと受け入れて……」 P「くれるのか?」 まゆ「……無理でしょうねぇ。おそらく、見苦しく悪足掻きをすると思います」 ……まゆのそんな姿は見たくないなぁ。 なんて、言ってられないのも確かだけど。 まゆ「……行かないで下さい、って……そう言うのはとても簡単です。いえ、簡単だった筈でした。でも……まゆは……」 これ以上、Pさんに迷惑を掛けたくないから。 そう呟くまゆは、とても悲しそうで。 俺が思っている以上に、本気で昨日の件を思い悩んでいた。 P「……大丈夫だよ、まゆ」 まゆ「え……?」 そんな風に、俺の事を一番に。 俺以上に、俺の事を考えてくれて。 自分の恋愛すらふいにしてしまうかもしれないのに、それでも想いを飲み込めるまゆに。 俺は、きっと…… P「ま、夕飯には遅れないように帰るからさ」 まゆ「……でしたら。まゆは、校門の前で待っています」 安心したように、一息ついて微笑むまゆ。 あぁ、良かった。 やっぱりまゆには、笑っていて欲しい。 P「あと、お昼にでも来世の願いを叶えようぜ」 まゆ「……心中ですか?」 P「来世に行く訳じゃないから」 一緒にお弁当食べるんじゃ無かったのかよ。 まゆ「……本当に、良いんですか?」 P「まだ負い目を感じてる様なら、腕が完治した後にちゃんと伝えるよ」 まゆ「……ふふ、楽しみにお待ちしていますよぉ」 そんな風に、まゆと楽しく会話して。 こんな時間を、これからも続けてゆきたいと思った。 32: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:32:11.90 :6XeH2JN0O 放課後、俺は屋上へ続く階段を登る。 前と違って、足取りは非常に重い。 でも、きっと。 俺以上に、智絵里ちゃんも悩んで苦しんで決意して、登った筈だから。 屋上の扉を開けると、微笑んで智絵里ちゃんが出迎えてくれた。 智絵里「……えへへ……その……来てくれるって、信じてました」 P「……さっきぶり、智絵里ちゃん」 智絵里「はい。さっきぶりです、Pくん」 智絵里ちゃんって、こんなに素敵な表情で笑う子だったんだな。 思わず此方も微笑んでしまいそうになる。 智絵里「……昨日の事。わたし、ほんとはちょっとだけ怒ってます……」 P「……ごめん、智絵里ちゃん」 智絵里「……でも、加蓮ちゃんとお話し出来て良かったです。そうじゃなかったら……わたしはきっと、ずっと逃げてたかもだから」 P「……どんな話をしたんだ?」 智絵里「開口一番、『アンタには無理だから諦めたら?』でした」 加蓮…… 智絵里「つい、わたしも言っちゃったんです……『でも、加蓮ちゃんも逃げたんですよね?』って」 智絵里ちゃん…… 33: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:33:03.55 :6XeH2JN0O 智絵里「……美穂ちゃんも、Pくんの事が好きだったんですね」 P「……あぁ。そう、言われた」 智絵里「美穂ちゃんは、真っ直ぐに……想いを、打ち明けられたんですね」 P「……あぁ」 智絵里「そんな風に、真正面から向き合える子と……わたしみたいな、逃げたり保険を掛けちゃう様な子だったら……どっちを応援したいかなんて、わたしにも分かります」 P「でも、智絵里ちゃん。今は、こうして向き合ってるじゃないか」 智絵里「……加蓮ちゃんと……えっと、加蓮ちゃんは……先週の金曜日に、わたしの告白、全部聞いてたみたいです」 先週の金曜日、智絵里ちゃんの告白の練習。 読み上げられたラブレターには、『好き』としか書かれていなくて。 それは、つまり。 あの時の告白は…… 智絵里「『その想いを、ちゃんと伝えれば?』って……そう、言ってくれたんです」 P「……そうだったんだな」 智絵里「その後に、『どうせアンタには無理だろうけどね』って言われちゃいました」 P「……加蓮……」 智絵里「……ブーメランがお上手な人ですよね」 智絵里ちゃん、なかなかユニークだな…… 智絵里「それからは……もう、言いたい事を言うだけの口論になっちゃって……わたし、初めて……誰かと言い合いになりました」 P「それは、まぁ……良い経験かもな」 智絵里「いつもは逃げてたけど……Pくんの事だけは……本気で、その……」 P「……ありがとう、智絵里ちゃん」 34: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:33:30.31 :6XeH2JN0O 智絵里「……ねぇ、Pくん。覚えてますか?入学式の日に、わたしに優しくしてくれた事……」 P「……俺、何か感謝される様な事したっけ?」 入学式の日に、誰かを助ける様な事をした覚えがない。 テロリストが襲って来てそれをカッコよく倒す妄想ならした事はあるが、それが現実になった覚えもないし。 智絵里「……覚えて、無いんですね……」 P「……すまん。正直、めっちゃ女子多いじゃん肩身狭って感じたくらいしか……」 あの時は本当に李衣菜しか友達いなかったしな。 智絵里「……そっか」 P「ごめん……」 智絵里「いえ……それを聞けて、ちょっと嬉しいです……」 なんでだ? 俺、失礼どころか失望されかねない事を言ってる気がするけど。 智絵里「……あの日、わたしもとっても不安で……誰とも仲良くなれなかったらどうしよう、って……」 P「分かる。それは俺もだわ」 智絵里「緊張しちゃって、なかなか学校に行けなくて……そしたら、遅刻しちゃったんです……」 入学式、高校生活初日に遅刻は心が折れるよな…… 智絵里「それで……教室が何処か分からなくって、先生を探しても見つからなくて……きっと、見つけても話し掛けられなかったと思うけど……」 P「入学式だからなぁ、先生達ほぼ全員体育館にいたと思う」 智絵里「やっと教室に着いた時には、もう誰も居なくって……」 35: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:34:02.13 :6XeH2JN0O P「……っあー!!」 智絵里「……はい、その時でした。Pくんが、『どうしたんだ?早く体育館行こうぜ』って……」 そうだ、あの日俺は教室の居心地が悪くてトイレ行ってて。 その間にクラスメイト全員が体育館に移動しちゃってて、教室戻ったら殆どみんな居なくなってたんだ。 そして、教室で一人あたふたしてる女の子を見かけて…… 智絵里「Pくんが、案内してくれたんです……遅れて体育館に入った時も、先生に列の場所聞きに行ってくれて……」 一年前の事で、完全に忘れていた。 そうだ、だから智絵里ちゃんがクラスメイトだったって事だけは覚えてたんだ。 それ以降は殆ど話す機会が無くて、そもそもクラスメイトでも李衣菜と美穂以外と交流する機会がほぼ無かったから忘れてたけど。 智絵里「……あの時は、緊張しちゃって全然お話出来なかったけど……とっても、嬉しかったんです」 P「嬉しかった……?」 智絵里「……最初の日に、優しい人に出会えて……」 P「優しい、か……そう言われると恥ずかしいし、申し訳ないな」 俺自身が覚えてなかった訳だし。 というか、割と当たり前の事をしただけな気もする。 智絵里「いえ……だから、嬉しいです。Pくんにとって……忘れちゃう様な、当たり前の事だとしたら……」 えへへ、と。 はにかみながら、言葉を続ける智絵里ちゃん。 智絵里「……それは……Pくんが、とっても優しい人だって事ですから」 P「……そうなのかなぁ」 俺が照れているのは、その言葉が擽ったいからか、それとも智絵里ちゃんの笑顔が眩しいからか。 それに、智絵里ちゃんがそう思うのは。 きっと、智絵里ちゃんがとても優しい子だからだろう。 36: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:34:38.35 :6XeH2JN0O 智絵里「……Pくんにとっては当たり前の事かもしれないけど……落としちゃったシャーペンを何も言わずに拾ってくれたり、ルーズリーフ分けてくれたり……そんな優しさが積み重なって……わたしは……」 好きに、なっちゃったんです。 そう、頬を赤く染めて呟いた。 こう、なんだろう……真正面からそんな事を言われた事が無かったからかな。 凄く照れるし、凄く嬉しい。 智絵里「……そんな優しさを……もっと、わたしに向けてくれたら嬉しいな……わたしに対してだけじゃなくっても、誰かに優しいPくんのことを……ずっと見つめていられたら嬉しいな、って……」 だから、と。 智絵里ちゃんは、言葉を続けた。 きっと今まで言えなかった、本当の気持ちを。 智絵里「……Pくん。わたしと……付き合って下さい」 ここで頷いても、首を横に振っても。 結局は、誰かを悲しませてしまうなら。 どうしても、これ以上。 まゆの辛そうな顔なんて、見たくないから。 俺も、俺の気持ちに正直に答えよう。 P「……ごめん、智絵里ちゃん。俺、他に好きな人がいるから」 智絵里「……まゆちゃんですか?」 P「……あぁ。だから……」 自分勝手な、酷い事だと分かっている。 それでも、俺は…… P「……俺は、智絵里ちゃんとは友達でいたい」 37: ◆TDuorh6/aM:2018/02/11(日) 19:35:25.12 :6XeH2JN0O 智絵里「そう、ですか……なら」 一瞬涙を零しそうになって。 それでも、堪えて。 智絵里「……優しくしてあげて下さいね?」 そう、言ってくれた。 P「……あぁ。ありがとう、智絵里ちゃん」 智絵里「……智絵里、って……そう呼んでくれたら、嬉しいな……」 P「智絵里」 智絵里「……はい」 P「……っ、ごめん……っ!」 智絵里「……ぅぁっ……っ、はい……っ」 真正面から向けられた好意を、真正面から断るのは。 こんなにも、苦しかったんだな。 どうせなら、こんな日にこそ。 雨が降ってくれていれば良かったのに。 38: ◆TDuorh6/aM:2018/02/13(火) 19:33:17.43 :5QNT3VNwO P「……お待たせ、まゆ」 まゆ「……お疲れ様です、Pさん」 校門前で待ってくれていたまゆと合流して、帰路に着く。 雲ひとつない青空に輝く太陽が、今は恨めしかった。 まゆ「……断ったんですか?」 P「あぁ」 まゆ「智絵里ちゃんは……きちんと、諦めてくれたんですか?」 P「……あぁ。これからも、友達で……」 ほんの数分前のやり取りを思い出して、また心が苦しくなる。 まゆ「……ごめんなさい……」 P「まゆが謝る事じゃない。断るって決めたのは俺なんだから」 まゆ「まゆは、Pさんに迷惑だけは掛けない様にって……そう、思ってたんです」 P「恋愛において、全く迷惑を掛けないっていうのは難しいんじゃないかな」 まゆ「みたいですねぇ……少し、想定が甘かったかもしれません」 P「ま、それは仕方ない事だと割り切るしか無いんじゃないか?」 まゆ「……難しいですねぇ」 P「難しいな」 それからは特に会話もなく、家に到着した。 P「ただいまー姉さん」 美穂「お帰りなさい、Pくん」 ん?文香姉さん髪切った?声変えた? まゆ「あら。こんにちは、美穂ちゃん」 美穂「あれ?こんにちは、まゆちゃん」 文香「お帰りなさい、P君……いらっしゃいませ、佐久間さん」 P「どうしたんだ、美穂。何か俺に用事でもあった?」 美穂「えっと、昨日の福引で当てた温泉旅行のお話をしようと思って……」 あ、そういえばそんな物を当てた気がする。 一泊二日のペアチケット割引券が二枚。 そう、割引券だ。 まゆ「そんな素敵な物を当てたんですねぇ。Pさんは誰を誘うんですか?」 P「割引券なんだよ。半額とはいえ高校生にはなかなかな大金でさ」 美穂「売っちゃうのは勿体無いから、どうしようかなって」 P「日雇いのバイトでもするかなぁ……」 確かゴールデンウィークの土日だったから、まだ後半月はある。 不可能じゃ無いが、うーん…… 39: ◆TDuorh6/aM:2018/02/13(火) 19:33:44.55 :5QNT3VNwO 文香「温泉旅行、ですか……?」 P「あ、姉さんには話してなかったっけ」 昨日福引で、温泉旅行のペアチケットを二枚当てた事。 それが割引券で、どうしようか悩んでいる事を伝えてみた。 文香「なるほど……それで、行く方は既に決まっているんですか?」 P「俺は姉さんを誘おうと思ってたけど」 美穂「わたしは……あ、まゆちゃんはどうですか?」 まゆ「まゆですか?金銭面は多少は大丈夫ですけど……いいんですか?」 美穂「もちろんです!……とは言っても、わたしがお金が……」 文香「……でしたら、鷺沢古書店で働いてみませんか?」 P・美穂・まゆ「「「え?」」」 文香「実は、大学の友達の宮本さんにパリ旅行に誘われていたのですが……店を空ける訳にはいかず、断っていたんです」 P「え、姉さん友達いたの?!」 文香「……残念ながら、P君とは違うんです。ごほんっ、それでですが……」 40: ◆TDuorh6/aM:2018/02/13(火) 19:34:14.29 :5QNT3VNwO 美穂「文香さんが居ない間に、わたし達が代わりに店番をするって事ですか?」 まゆ「まゆは元から、Pさんを看る為に来る予定でしたが……」 美穂「……え?」 文香「はい、お願い出来ますか……?来週の金曜日からその翌週の月曜日まで、計四日間になりますが」 P「えっと……金曜日が創立記念日で、土日挟んで昭和の日の振替で月曜も休みか」 文香「丁度三人とも、学校はお休みな筈です。P君がこの状態なので、出来ればお二人にお願いしたいのですが……」 美穂「でも、何をすればいいのか……」 文香「レジで本を読むお仕事です」 それで良いのか文香姉さん。 いや実際、文香姉さんも本並べる時以外いつも本読んでたけどさ。 文香「大まかな事は、それまでに伝えます。それで……如何でしょうか?バイト代は……そうですね、これくらいになります」 文香姉さんがメモ帳にパパッと算出する。 まゆ「……あらあらあらあら」 美穂「……えっ、こんなに貰っちゃって良いんですか?!」 文香「はい。ゴールデンウィーク前半という事で、その分の出勤手当も含みます」 P「……あれ、姉さん。俺は?」 文香「……自動販売機の下を漁ると、きっと小銭が手に入りますよ」 ……しょうがない、最近使わなくなった音楽プレイヤーでも売るか。 文香「……まぁ、知り合いの仕事のお手伝い、程度の気持ちで大丈夫です。あとはそうですね……暇を持て余したP君とお喋りしてあげて下さい」 美穂「ま、任せて下さいっ!」 まゆ「完璧にこなしてみせますよぉ」 41: ◆TDuorh6/aM:2018/02/13(火) 19:34:40.50 :5QNT3VNwO P「大丈夫か?勢いで返事しちゃって」 美穂「はい!温泉旅行もアルバイトも、とっても楽しみです」 P「俺も頑張って出来る限り腕を治さないとな」 温泉旅行まで三週間弱あるし、ある程度は治っているだろう。 まゆ「さっきも言いましたけど、まゆは元々Pさんの家に通う予定でしたから」 美穂「あ、それについて聞こうと思っていたんですけど……どういう事ですか?」 P「まゆがさ、俺が片腕で不自由だからってその間色々サポートしてくれてるんだよ」 まゆ「といっても、食事を用意するくらいしか出来る事はありませんけどねぇ……」 美穂「……そうなんだ。優しいね、まゆちゃん」 まゆ「元はと言えば、まゆのせいですから」 P「まぁそれは兎も角として、来週からよろしくな?まぁそれまでに何回か、業務を教える為に来てもらう事になっちゃうかもしれないけど」 まゆ「古書店で働くなんて、なかなか貴重な経験ですねぇ」 美穂「不束者ですけど……その、よろしくお願いしますっ!」 P「おう。美穂とまゆがうちで働いてるって知ったら絶対李衣菜冷やかしに来るよな」 コンコン 部屋の扉がノックされた。 文香「お取り込み中すみません。佐久間さん、申し訳ありませんが……荷物が送られて来たので、運ぶのお願い出来ますか?」 まゆ「かしこまりましたよぉ」 美穂「あ、ならわたしも手伝います」 P「いいのか?」 美穂「はい、少しでも早くお仕事を覚えたいですから」 文香「……ふふっ。でしたら、美穂さんは私に着いて来て下さい。大まかな配置と値段をお教えしますので」 42: ◆TDuorh6/aM:2018/02/13(火) 19:35:43.38 :5QNT3VNwO 美穂「それじゃ、また明日ね」 P「またな」 まゆ「ばいばい、美穂ちゃん」 一仕事終えて、美穂が帰って行った。 さて、夕飯でも作るか。 まゆ「Pさんは座って待っていて下さい。まゆが全部やりますから」 P「いや、流石に全部任せちゃうのは悪いから。出来る事は手伝うよ」 利き手は使えないが、食器を運ぶ事くらいなら出来る。 にしても……今朝も思ったけど、まゆ完璧に調理器具の位置把握してるんだな。 まゆ「大切な人の為にする事ですから。努力は惜しみません」 P「ところで、こう聞くとあれだけど土日は来るのか?」 まゆ「はい、もちろんですよぉ」 P「読モの仕事とかは?」 まゆ「オールキャンセルです。今後声を掛けて貰えなくなっても、別にもう構いませんから」 P「いやいやいや、流石にそれは悪いって」 まゆ「だってもう、続ける必要も無くなっちゃいましたから」 P「そうなのか……?それにしても、勿体無い気がするけどなぁ」 まゆ「……Pさんは、まゆに読モを続けて欲しいですか?」 P「無理にとは言わないさ。まゆがやりたいなら、続けた方が良いんじゃないかなってだけで」 まゆ「……前向きに検討しますよぉ」 そんな会話をしているうちに、夕飯が出来上がった。 文香「とても、美味しそうですね」 さて、左手の練習だ。 P「いただきます」 左手で箸を持つ。あ、これ無理なやつだ。 取り敢えずご飯を掬うが……めちゃくちゃ食べ辛い。 まゆ「まゆが食べさせてあげましょうか?」 P「いや、もう少し頑張ってみる」 お味噌汁の具材を掴む。掴めなかった。 こんにゃくは……あまりよろしくないが刺して食べよう。 木綿豆腐は……ん、案外食べやすい。大きくて軽い物はいけるな。 四苦八苦しながら左手だけで食事を終える頃には、かなり遅い時間になってしまった。 43: ◆TDuorh6/aM:2018/02/13(火) 19:36:11.76 :5QNT3VNwO P「悪いな、時間掛かって」 まゆ「いえ、大丈夫ですよぉ」 P「寮の門限もあるだろ、送ってくよ。片付けは後で俺がやっとくから」 文香「……いえ、片付けは私が済ませておきます。P君は、佐久間さんを送って来てあげて下さい」 まゆ「ありがとうございます、文香さん」 文香「美味しいお料理を振舞って下さったのですから……これくらいは、此方で済ませます」 P「それじゃ行って来る」 四月夜の風は寒い。 コート羽織ってくれば良かった。 まゆも制服で寒そうだ。 P「……手、冷えるな」 まゆ「ですねぇ」 P「手、繋ぐか?」 まゆ「ですねぇ」 P「……?」 まゆ「……あ、すみません。Pさん、今なんて言いましたか?」 P「手が冷えちゃうし、繋がないか?って」 まゆ「……夢じゃないですよね?」 P「いや現実だけど」 まゆ「夢でしたから」 これは夢だったのか。 だとしたら、誰の夢なんだろう。 まゆ「いえ、まゆの夢だったという事です」 P「手を繋ぐのが?」 まゆ「それを、Pさんの方から言ってもらうのが、です」 P「なるほど」 まゆ「はい」 ……なんか、会話が脳死してるなぁ。 44: ◆TDuorh6/aM:2018/02/13(火) 19:36:49.44 :5QNT3VNwO P「……繋ぐぞ?」 まゆ「はい、喜んで」 手を繋ぐ。 まだ冷たいが、そのうち温かくなるだろう。 まゆ「……今日は、ありがとうございました」 P「こちらこそ、食事作ってくれて凄く助かるよ」 まゆ「いえ、そうではなくて……智絵里ちゃんの事です」 P「……あぁ」 まゆ「……苦しかったですよね?」 P「まぁな。でもそれ以上に、まゆの辛い顔を見たくなかったから」 まゆ「そう言って貰えると、とても嬉しいです」 P「……俺さ、まゆの笑顔が好きだから。出来れば、まゆにはずっと笑顔でいて欲しいんだ」 まゆ「ふふ、そうですか。今のまゆはどうですか?」 P「今は、可愛いよ」 まゆ「……前にも、その方が可愛いって……誰かさんに言って貰ったんです」 P「さっきまでは、なんだか悩んでる感じだったのにな」 まゆ「……そう、ですねぇ……」 P「何かあったら相談してくれよ?」 まゆ「……いえ、大丈夫です。これ以上Pさんに迷惑は掛けられませんから」 P「迷惑じゃないさ。俺がそうしたいってだけだから」 まゆ「……優しいですね、Pさんは」 P「優しい、か……」 あぁ、ダメだ。 智絵里の言葉を思い出してしまう。 まゆの前で、まゆを悩ませる様な顔にはなりたくないのに。 P「まぁ俺の身体の120%は優しさで構成されてるからな」 まゆ「優しさがはみ出してますよぉ」 ふふっ、と。 やっと、自然な微笑みが漏れた。 P「なら、まゆにお裾分けしないとな」 まゆ「ありがとうございます、Pさん」 気が付けば、寮の前まで着いていた。 楽しく会話をしているとあっという間だな。 P「それじゃまた明日な、まゆ」 まゆ「はい、また明日」 まゆと別れて、家まで走る。 夜の風は、来た時以上に冷たく感じた。 45: ◆TDuorh6/aM:2018/02/13(火) 19:37:19.55 :5QNT3VNwO 李衣菜「え、美穂ちゃんとまゆちゃん、鷺沢古書店でバイトするの?!」 美穂「はい、四日間だけですけど頑張ります!」 翌日、学校で美穂が昨日の事を李衣菜に話していた。 李衣菜「へー……あのお店ってお客さん来るっけ?」 P「分かんない……」 李衣菜「冷やかしに行ってあげよっか?」 P「うちは冷やかしはお断りだよ」 まゆ「ドレスコードも設けますかぁ?」 P「ドレスコードのある古書店ってなんか凄いな」 李衣菜「来週の金曜日からだっけ?」 美穂「はい、それまでに何回か行って色々と教えて貰いますけど」 李衣菜「文香さんみたいにエプロン着けるの?」 美穂「その予定ですけど……」 うちの店の制服、メイド服って事にならないかな。 ならないだろうな。 まゆ「エプロン姿で悩殺しちゃいますよぉ」 P「まゆのエプロン姿は昨日一昨日とずっと見てるけどな」 李衣菜「え?同棲してるの?」 P「今朝も同伴出勤だぞ」 美穂「同伴通学ですよね?」 李衣菜「お客さん相手にちゃんと接客出来る?まゆちゃんは余裕そうだけど、美穂ちゃん恥ずかしがっちゃわない?」 美穂「……か、完璧です!……多分……」 P「ま、何とかなるよ。困った時は俺も側に居るし大丈夫だろ」 46: ◆TDuorh6/aM:2018/02/13(火) 19:37:55.52 :5QNT3VNwO ガラガラ 教室の扉が開いて、智絵里が入って来た。 P「……おはよう智絵里」 智絵里「……あ……えへへ。おはようございます、Pくん」 P「……あぁ。おはよう、智絵里」 智絵里「はい……おはようございますっ!」 あぁ、本当に良かった。 智絵里が、前までと同じ様に接してくれて。 まゆ「……ふぅ」 美穂「どうしたんですか?まゆちゃん」 まゆ「いえ、何でもありませんよぉ」 ガラガラ 再び教室の扉が開いて、今度は加蓮が入って来た。 P「おはよう、加蓮」 加蓮「……あ……おはよ、鷺沢」 めっちゃ元気無いなこいつ。 変なもんでも拾って食ったんだろうか。 P「大丈夫か?」 加蓮「ダメ、無理。夜更かしし過ぎて眠気ヤバいんだけど」 P「寝ろ。日付変わる前に就寝を心掛けろ」 加蓮「でも深夜のテレビとかラジオって楽しいじゃん?」 P「それは分かる。よく分かんない通販番組とかついつい見ちゃうよな」 加蓮「え、ごめんそれは分かんない。ううん、よく分かんない」 智絵里「え、えっと……わたしは分かります。ついつい見続けて、必要無い高圧水洗浄機とか欲しくなっちゃったりしますよね……?」 47: ◆TDuorh6/aM:2018/02/13(火) 19:38:22.37 :5QNT3VNwO P「どうだ加蓮。二対一で俺達の勝ちだぞ」 加蓮「ふん、智絵里がそっちに着いたところで大して戦力差は変わらないし」 智絵里「元から絶望的に……加蓮ちゃんの方が、負けてましたからね」 加蓮「は?」 智絵里「……何か、反論でもあるんですか……?」 加蓮「高圧的だね。高圧水洗浄機だね」 加蓮と智絵里、仲良いな。 まゆ「下らない事で言い合ってないで、加蓮ちゃんは早く席に戻ったらどうですかぁ?」 加蓮「まゆはどっちの味方なの?」 まゆ「Pさんの味方ですよぉ」 智絵里「高圧水洗浄機派閥が三人になりました……!」 まゆ「いえ、高圧水洗浄機はどうでもいいんですが……」 ガラガラ 三度教室の扉が開いて、千川先生が入って来た。 ちひろ「うるさいですよ、鷺沢君」 何故か俺だけ怒られた。 世界は理不尽に満ちている。 加蓮「早く席に戻りなよ」 P「ここ俺の席だから」 50: ◆TDuorh6/aM:2018/02/15(木) 17:48:11.77 :aPTgmvRZO 美穂「よ、よろしくお願いしますっ!!」 まゆ「頑張って、売り上げに貢献しますよぉ!」 そして、翌週の金曜日。 美穂とまゆの初労働日がやってきた。 ここ数日はずっとうちの店に居たから、なんかもう若干当たり前なくらいになり始めてたけど。 まゆに至っては、最早同棲レベルでずっと家に居たし。 文香「では、よろしくお願いしますね?」 P「行ってらっしゃい。お土産頼むよ」 文香「砂で良いでしょうか……?」 P「俺、挑んでもない甲子園で負けてない?」 美穂「任せて下さい、文香さん」 まゆ「完璧なサポートをお約束致します」 文香「はい、行って参ります」 文香姉さんが旅立って行った。 さて……ふう。 P「これから四日間、よろしくな。美穂、まゆ」 美穂「はい、よろしくお願いします!」 まゆ「よろしくお願いしますね?」 文香姉さんがいない間、この家は俺の天下だ。 さて、エプロン姿の美少女二人にどんな事を命令しようか。 P「じゃあまず……本棚の整理と掃除からかな」 まゆ「お任せ下さい」 美穂「後は、お客さんが来たら接客すればいいんですよね?」 P「あぁ、多分ゴールデンウィークだしそんなに来ないと思うけど。分からない事があれば何でも聞いてくれ」 まゆ「Pさんの性癖について……!」 P「教えるかどうかは質問次第だけどさ」 出来れば業務に関する質問をしてくれ。 それかせめてそういう質問は一対一の時に……ごほんっ。 51: ◆TDuorh6/aM:2018/02/15(木) 17:48:41.92 :aPTgmvRZO 美穂「せ、性癖って……」 まゆ「美穂ちゃんは気になりませんかぁ?!」 美穂「す、凄いテンションだね……気になるけど……」 気になるのか。 出来ればそういうプライベート中のプライベートな話題を話したくはないんだけど。 まゆ「さぁPさん、二対一でまゆ達の勝ちですよぉ」 P「よかったな、まゆ」 まゆ「ふふっ、褒められちゃいましたぁ」 P「さ、本棚の掃除を頼むぞ」 まゆ「はぁい、ピッカピカにしてみますよぉ!」 美穂「……まゆちゃん、なんであんなにテンション高いんですか?」 P「さぁ……」 美穂「……あ、その……エプロン、似合ってますか?」 P「うん、めちゃくちゃ可愛い」 思わず口にしてしまった。 言ってから気付いて、二人して顔を赤くする。 美穂「……え、えっと……ありがとうございます」 P「……あー……うん。どういたしまして?」 まゆ「Pさぁん!まゆもエプロンですよぉ!」 美穂「わたしは人間です」 P「まゆはエプロンだったのか」 まゆ「そういう意味じゃ無いんですけどねぇ……」 P「冗談だって。とっても可愛いよ」 もうだいぶ見慣れたけど、それでも可愛い事に変わりはない。 エプロン姿で可愛らしいポーズをとるまゆは、なんだか新婚特集の1ページの様に素敵だった。 それから二人は、父さんから送られて来た本を並べてゆく。 俺も片腕で出来る限り掃除をして。 その間、特に会話は無かったけど。 真剣に取り組む二人の横顔を眺めていたら、時間はあっという間だった。 52: ◆TDuorh6/aM:2018/02/15(木) 17:49:47.43 :aPTgmvRZO ガラガラ 店のドアが開く。 美穂「い、いらっしゃいませっ!」 まゆ「いらっしゃいませ」 加蓮「どーも、鷺沢ー?……あれ?」 まゆ「出口は真後ろですよぉ」 P「ん、加蓮じゃん。どうかしたのか?」 今日一人目の客は、クラスメイトの加蓮だった。 加蓮「アンタが言ってくれたんじゃん。『なんか読みたくなったら来てくれよ』って」 P「そういやそうだったな。何かお目当はあるか?」 加蓮「別に。てきとーに眺めてから考えよっかな」 美穂「ご、ごゆっくりどうぞ!」 加蓮「……そう言えば、なんで美穂がいるの?もしかして二人は同棲してたりする……?」 美穂「まっ、まだ同棲なんて!わたしは今日からアルバイトで……」 真っ赤に首をブンブン振る美穂。 ……可愛いな。 まゆ「まゆも居るんですけどねぇ」 加蓮「ごめん、気付こうとしなかった」 P「まゆー、そんなんでも一応お客様だから。神様の様に敬い崇めらなきゃダメだぞ」 加蓮「そんなんって何?で、なんで二人はこんな場所にいるの?」 P「こんな場所ってなんだよ……」 加蓮「店入った時メイド喫茶かと思ったんだけど」 P「行った事あるのか?」 加蓮「無いけど。鷺沢は?」 P「俺も無い。一回は行ってみたいな」 53: ◆TDuorh6/aM:2018/02/15(木) 17:50:26.74 :aPTgmvRZO まゆ「……Pさん?」 P「冗談です、はい」 美穂「温泉旅行に行く事になって、その分を稼ぐ為に雇って貰ったんです」 加蓮「……ふーん、温泉旅行ね。そっか、やっぱり仲良いんだね」 まゆ「まゆもご一緒するんですよぉ」 加蓮「やっぱり仲良く無さそう」 まゆ「あの」 P「加蓮も行きたかったか?」 加蓮「ううん、私はいいや。邪魔しちゃ悪いし」 美穂「代金も高校生がポンと払うには、少し高過ぎましたしね」 加蓮「で、何か鷺沢のオススメとかないの?」 P「そこに漢検六級の過去問ならあるぞ」 加蓮「馬鹿にしてんの?!四級くらいまでなら余裕なんだけど!」 中学校卒業時点で三級は取れる筈なんだけどな。 美穂「Pくん、この本って何処に並べればいいですか?」 P「その本なら向こうのカートに積んどいて大丈夫なやつだ」 美穂「あ、ゆっくり見ていって下さいね。加蓮ちゃん」 まゆ「出口ならいつでも用意してありますよぉ」 P「適当に見てってくれよ。色々あるからさ」 加蓮「ポテトとコーラは無いの?」 P「アメリカにならあるんじゃないか?」 少なくともうちにはない。 古書店を何だと思っているんだ。 54: ◆TDuorh6/aM:2018/02/15(木) 17:50:58.76 :aPTgmvRZO ガラガラ 再び扉が開いて、二人目の客が入って来た。 美穂「いらっしゃいませっ!!」 まゆ「おかえりなさいませ、お嬢様」 加蓮「やっぱりメイド喫茶じゃん」 李衣菜「やっほー。どう?美穂ちゃん、まゆちゃん」 P「ん、李衣菜か。出口なら丁度李衣菜の後ろだぞ」 李衣菜「むっ、いいの?P。大切なお客様にそんな事言っちゃって」 美穂「自分の胸に手を当てて考えてみて下さいっ!」 李衣菜「美穂ちゃん……」 P「お前がこの店で本買ってった事無いだろう」 李衣菜「残念でした、今日はちゃんと買いに来たんだけどなー」 P「いらっしゃいませお客様、どうぞごゆるりと……」 美穂「あちらの本棚が漢検七級コーナーになっておりますっ!」 李衣菜「馬鹿にしてるの?私一応高校生だから三級くらいまでなら余裕なんだけど!」 加蓮「え、李衣菜三級取れるの?」 李衣菜「加蓮ちゃんが私をどう思ってるかは分かったよ、うん」 まゆ「李衣菜ちゃん、確か準二級は取ってますよね?」 李衣菜「今取れるかって言われると微妙だけどね」 まぁ、李衣菜って見た目アホっぽいしな。 李衣菜「……ん?なんで加蓮ちゃんがこんな場所に居るの?」 こんな場所、って…… ほんと、お前らはうちを何だと思ってるんだ。 李衣菜「メイド喫茶でしょ?」 P「実際今はそんな感じあるよな」 美少女二人がエプロンで接客とか。 俺も接客されたいなぁ!給仕されたいなぁ!奉仕されたいなぁ! ……ここ数日、実際まゆにして貰っていたか。 55: ◆TDuorh6/aM:2018/02/15(木) 17:51:32.64 :aPTgmvRZO 李衣菜「せっかくだし、私もエプロン着てあげよっか?」 加蓮「四人で集合写真でも撮る?」 P「お客様にそんな事はさせられないよ。っていうかうち古書店だから。本買え本」 加蓮「Aランチ一つ、ドリンクはオレンジジュースで」 P「はーい、駅前のハンバーガーショップでの注文とお支払いとお渡しになっております」 美穂「Pくん、ちょっと手が届かないので手伝って貰えますか?」 P「ん、あいよー」 李衣菜「頑張ってるじゃん、美穂ちゃん」 まゆ「一生懸命ですねぇ」 加蓮「まゆは美穂の足引っ張ったりしてない?」 まゆ「……そんな事はありませんよぉ?」 李衣菜「にしても、温泉旅館だっけ?私も誘ってくれれば良かったのに」 P「悪いな、割引券が四人分しかなくてさ」 李衣菜「私は別に、割引とか無くても行けるからさ」 美穂「……はぁ」 P「……はぁ」 まゆ「……はぁ」 李衣菜「な、なに?」 まゆ「ブルジョワジーですねぇ」 美穂「札束のお風呂で溺れないように気を付けて下さいね?」 李衣菜「裕福な家庭でごめんあそばせ?」 56: ◆TDuorh6/aM:2018/02/15(木) 17:52:00.27 :aPTgmvRZO 加蓮「じゃあ李衣菜、私達もどっか遊びに行かない?」 李衣菜「ん、いいよ。何処がいい?」 加蓮「ポテトのテーマパークとか無いの?」 李衣菜「ある訳無いでしょ」 加蓮「にしても美穂、最初は二人っきりで行くのかと思ってたけど」 美穂「ふっ、二人きりなんて……っ!本当はそっちの方が良かったですけど!」 まゆ「あのぉ」 美穂「本当は二人っきりで温泉に入って距離を縮めたり、夜はお布団が一組しかなくて二人でアタフタしたかったですけどっ!」 李衣菜「……わぁお」 P「……美穂、ちょっと恥ずかしいから……落ち着け……」 美穂「……っ!……きょ、今日はとっても良い天気ですねっ!」 P「あぁあ!めっちゃ空だな!」 李衣菜「外曇ってたよ?」 なんでこんな日に晴れて無いんだよ。 天気運無さすぎるだろ俺。 P「にしても、そろそろお腹空いてきたな」 まゆ「でしたら、まゆが四人分ご用意しますよぉ」 加蓮「自分の分は作らないの?」 まゆ「加蓮ちゃんの分を作らないんですよぉ?」 P「ん、じゃあ店誰も居ないのはマズいし俺は後でで良いよ」 まゆ「ダメです、Pさんはまゆのお世話無しには生きていけないんですから」 まるで俺がダメ人間みたいじゃないか。 まゆ「ですから、その間は加蓮ちゃんに店番をお願いしませんか?」 加蓮「ふざけてんの?」 まゆ「ふざけてましたねぇ、加蓮ちゃんに店番なんて到底不可能でしょうから」 加蓮「は?そこまで言うならやってみせるけど?」 まゆ「ちょろい女ですねぇ……」 57: ◆TDuorh6/aM:2018/02/15(木) 17:52:27.56 :aPTgmvRZO まゆ「はぁい、出来ましたよぉ。手が空いてる人は運ぶの手伝って下さい」 加蓮「でさー、アイツめっちゃくちゃ私の事馬鹿にしてくるし」 美穂「真面目な時でもふざけずにはいられないんでしょうね」 李衣菜「メンタル味噌田楽だからね。あ、まゆちゃん手伝うよ」 美穂「その例えはちょっとよく分からないけど……」 加蓮「『歓迎会はナンでしてほしいのか?』ってさ。そんな訳ないでしょ!インド人か私は!!」 李衣菜「あ、あと誤魔化すの下手だし」 加蓮「ナンよりポテトに決まってるじゃん!」 美穂「加蓮ちゃんにとって、ポテトは炭水化物カーストのバラモンなんですね」 加蓮「だからなんでインドなの?!」 まゆ「お昼ご飯、加蓮ちゃんの分はレトルトカレーですよぉ」 加蓮「此処はインドか!」 ワイワイとリビングの方から聞こえてくる会話をBGMに、俺は一人でレジに座って本を読んでいた。 なんだか俺が物凄く馬鹿にされているような気もするが、きっと気のせいだろう。 ……腹減ったなぁ。 空腹が控訴し続けて来て読書に全く集中出来やしない。 P「……暇」 結局、加蓮に店番を頼む訳にもいかなくて俺が店番をする事になった。 まぁ、誰も来ないけど。 ゴールデンウィークにわざわざいつでも来れる古書店に来る人なんてそんなにいないだろうからなぁ。 読む →
2018年02月07日 07:10 ギャルゲーMasque:Rade 智絵里√ 関連SS ギャルゲーMasque:Rade 加蓮√ ギャルゲーMasque:Rade 美穂√ ギャルゲーMasque:Rade 智絵里√ ギャルゲーMasque:Rade まゆ√ ギャルゲーMasque:Rade 李衣菜√ ギャルゲーMasque:Rade 文香√ 元スレ 全てのレス 1: ◆TDuorh6/aM:2018/02/01(木) 15:34:24.83 :Zw2GoZ6SO これはモバマスssです ギャルゲーMasque:Rade 加蓮√ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514899399/ ギャルゲーMasque:Rade 美穂√ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1516469052/ の別√となっております 共通部分(加蓮√81レス目まで)は上記の方で読んで頂ければと思います また、今回は智絵里√なので分岐での選択肢で1を選んだという体で投稿させて頂きます 2: ◆TDuorh6/aM:2018/02/01(木) 15:35:35.20 :Zw2GoZ6SO P「ってそうじゃなくて、金曜の事なんだけどさ……」 加蓮「……あれ、鷺沢の事だからもっとはぐらかそうとすると思ってたんだけど」 P「はぐらかして良い事だったのか?」 加蓮「まさか、このまま言い出してくれなかったらポイント失効どころか会員永年追放だったよ」 危ないところだった。 そして。 北条はけらけらと笑いながら言ってはいるが。 それは、つまり…… 加蓮「……何?もう一回キスして欲しいの?」 P「……いや、やけに明るいなぁって」 加蓮「アンタの性格は分かりやすいからね」 P「自分じゃどうか分からんけど、そうなのか?」 加蓮「どうせ『あいつさては俺に気が……いや待てよ? ドッキリの可能性やその場の雰囲気に流さてた場合も考慮すべきだ……取り敢えず次会った時確認しよ』って考えだったんでしょ?」 お見事過ぎて何も言い返せない。 加蓮「……はぁ。それに……ふーん、へー……」 P「なんだ、日本語で話さないと伝わらないぞ」 加蓮「だよね、言葉にしないと伝わらないよね」 ……こいつ、どこまで分かってるんだ? 加蓮「まぁいいけど。放課後は時間ある?」 P「あ、悪い……放課後は予定が入っちゃってるんだ」 加蓮「誰?」 気温が一瞬にして0を下回った気がする。 おかしい、さっきまで楽しく談笑出来ていた筈なのに。 いきなり異世界あたりにワープしたりしてないだろうか。 GPS情報を確認しても、別にここはシベリアになっていたりはしなかった。 加蓮「……ねぇ、誰?」 P「……ヒ・ミ・ツ!」 加蓮「は?」 P「ちえ……緒方さんです」 震えてなんていない。 もし震えていたとしたら、それは寒いせいだ。 加蓮「……ふーん、何?また告白の練習に付き合ってとか言われたの?」 P「いや、単純に来れたら来てって言われただけだけどさ」 加蓮「そ。なら断っても問題ないよね」 ……いや、その理論はどうなんだろう。 文的には間違ってないが人間的に色々とアレな気がする。 キーン、コーン、カーン、コーン 加蓮「……続きは教室で話そっか」 P「俺知ってるぞ、俺だけ千川先生に怒られるやつだ」 読む →
2018年01月31日 06:30 ギャルゲーMasque:Rade 美穂√ 関連SS ギャルゲーMasque:Rade 加蓮√ ギャルゲーMasque:Rade 美穂√ ギャルゲーMasque:Rade 智絵里√ ギャルゲーMasque:Rade まゆ√ ギャルゲーMasque:Rade 李衣菜√ ギャルゲーMasque:Rade 文香√ 元スレ 全てのレス 1: ◆TDuorh6/aM:2018/01/21(日) 02:24:12.62 :77J8pJwM0 これはモバマスssです ギャルゲーMasque:Rade 加蓮√ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514899399/ の別√となっております 共通部分(加蓮√81レス目まで)は上記の方で読んで頂ければと思います また、今回は美穂√なので分岐での選択肢で2を選んだという体で投稿させて頂きます 2: ◆TDuorh6/aM:2018/01/21(日) 02:25:38.52 :77J8pJwM0 P「四人で遊園地に行ったんだよ」 加蓮「いいなー、アタシも連れてってくれれば良かったのに」 P「体調悪かったんだろ? あと俺、北条の連絡先しらないし」 加蓮「あ、そっか。それじゃHR終わったらライン交換しよ」 P「だな、連絡相手は多い方が良いぞ」 加蓮「で、誰と行ったの?」 P「いつもの二人……李衣菜と美穂。あと智絵里ちゃんの四人」 加蓮「ふーん……そっか」 P「……そう言えば、金曜の事なんだけどさ」 加蓮「あー、あれ?上手かったでしょ、アタシの演技」 P「演技でキスまでするか普通……」 それに、確かあのラブレターは。 俺の見間違いでなければ…… 加蓮「……ま、お互いの思い出って事で。別に忘れても良いけど」 P「……なぁ、北条」 加蓮「なに?……あ、そろそろ急がないとマズいんじゃない?」 P「それもそうだな。ま、今話すことでもないか」 加蓮「…………うん、そうだね。あ、私保健室行ってマスク貰ってくるから先生に伝えておいて貰っていい?」 P「あいよ、任せとけ」 加蓮「それじゃ……じゃあね」 読む →
2018年01月21日 23:30 モバP「カップ麺食べたい」響子「ダメです」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2018/01/21(日) 22:47:35.57 :5Lx9we2TO P「カップ麺食べたい」 響子「ダメです」 P「はい……」 響子「それでは、レッスン行ってきますね!」 P「行ってらっしゃい……」 バタン P「……」 ちひろ「……」 P「……ちひろさん」 ちひろ「ダメです」 P「はい……」 読む →
2018年01月20日 07:00 ギャルゲーMasque:Rade 加蓮√ 関連SS ギャルゲーMasque:Rade 加蓮√ ギャルゲーMasque:Rade 美穂√ ギャルゲーMasque:Rade 智絵里√ ギャルゲーMasque:Rade まゆ√ ギャルゲーMasque:Rade 李衣菜√ ギャルゲーMasque:Rade 文香√ 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2018/01/02(火) 22:25:52.29 :w5LZSvi60 ピピピピッ、ピピピピッ P「うぅーん……朝か……」 朝が来てしまった。 何故、朝はくるんだろう。 そもそも、朝が来たら起きなきゃいけないと誰が決めたんだろう。 そうだ、別に朝が来たからって起きなきゃいけないわけじゃない。 もう一眠りしよう。 「おはよー」 ……もう一眠りしよう。 「P、寝てるの?」 聞こえない、何も聞こえない。 何か声がしたような気もするが、きっと本の妖精とかだ。 うちは古書店だし、居たっておかしくないだろう。 「……よーし、それじゃ今のうちに顔に落書きを……」 P「待て待て待て!起きてる、起きてるから!」 目を開ければ、目の前にはクレヨンが構えられていた。 俺を絵画にでもするつもりか。 あとなんでクレヨン持ってるんだ、画家志望か。 李衣菜「あ、やっぱり起きてるじゃん。おはよ、P」 ちょっと涙で滲む目を擦れば、制服姿の李衣菜が笑っている。 まったく、こいつはいつも勝手に俺の部屋に…… P「……待てよ?李衣菜が居るって事はもう時間が……」 李衣菜「あ、それなら大丈夫。私もPの朝ご飯に肖りに来ただけだから」 そうか、それなら良かった。 いや、良くない。 よくよく考えれば、なぜこいつはいつも当たり前のように朝食をたかりに来ているんだ。 李衣菜「あと美穂ちゃんも来てるよ。Pがちゃんと起きられるか心配だ、って」 そうか……美穂も起きるの苦手なのに…… 李衣菜「あと朝ご飯食べに、だってさ。Pは料理上手いからね」 感動が少し薄れた。 いやまぁ、期待してくれてるのは嬉しいけど。 読む →
2017年11月29日 15:00 高垣楓は汗を流したい 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/11/26(日) 22:35:16.68 :l0h08QgDO 「……あったかいですね、プロデューサー」 「……最近とても寒いですからね」 カポーン、と効果音が鳴りそうな間が開く。 隣には鼻歌でも歌いそうなほど上機嫌に、目を細めてお風呂を堪能する楓さん。 水滴の浮かぶ真っさらな肌から目をそらすべく、俺は顔を反対に向けて壁と見つめ合う。 いかんせん我が家のバスタブは二人以上で入る事は想定されておらず、そこまで広くはない。 肩や足が肌同士で直接触れてしまっているが、なんとか心に般若心経を流して気持ちを抑え込んだ。 「もう。目を背けちゃメッ、ですよ……ふふっ」 両手で顔を無理やり楓さん側に向けられた。 そんな楓さんの頬も、ほんのり紅く染まっている。 お風呂だから少し身体が熱いのか、それとも内心はやっぱり恥ずかしいのか。 そんな表情に昂ぶる心を、般若心経のサビでなんとか紛らわした。 ……なんで、こんな事態になっているんだろう。 事の始まりは、俺の家で一緒にお酒を飲んでいるところからだった筈だ。 読む →
2017年11月28日 23:20 七尾百合子は空想から恋する 元スレ 全てのレス 2:以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします:2017/11/20(月) 20:09:22.23 :KwRwNAaZO 「百合子……俺のものになれ」 「そ、そんな。いきなり過ぎて、私……心の準備が……っ!」 「そんなに顔を赤くして……可愛いな、百合子」 「ひゃっ、か、かわいい……えへへ……か、可愛いですか……」 「……おーい百合子ー、帰ってこーい。そんなの台本にないぞー」 ある晴れた秋の昼下がり。 俺の家で(何故か居る)百合子の演技練習に付き合っていた。 オフだというのに「より一層、演技力を鍛えたいんです!」と言っていたから感涙に咽び泣くほどでは無いものの感動したはいいが、その台本は百合子の自作恋愛小説的なもので。 なんだか台本の名前が百合子と俺の名前で設定されており。 歯の浮くような小っ恥ずかしい台詞マシマシな台本を全力で演技させられ。 尚且つ(ここで壁ドン、ここで顎クイ、しっかり相手の目を見つめて!)等動作の指示までされている。 まだ全部を読みきった訳ではないが、些か少女漫画じみて甘ったる過ぎないだろうか。 ついでに屋内だから大丈夫だが、外でこれと同じ事をしたら即通報ものだろう。 しかも…… 「ぷ、プロデューサーさん!きちっと最後までしっかりお願いします!」 「台本にない事言い出したの百合子だぞ……」 俺以上に百合子が照れまくっていた。 何故だ、自分で書いたのではないのか。 俺だってかなり恥ずかしくて若干自棄になっていると言うのに。 壁ドンなんて生まれて初めてやったぞ。 読む →
2017年11月18日 18:35 三船美優「純情な想いに酔わせていただけませんか……?」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/11/08(水) 17:14:43.61 :+HK+5YK6O 初めての出会いは、とある歩道橋だった。 失敗続きのスカウトに嫌気がさし、一人寂しくビールを煽った帰り道。 次に失敗したら、本当に俺は向いてなかったんだと諦めようなんて思っていて。 もういっそのこと空から美人が降ってきたり何処かに落ちてたりしないかな、なんてアホな事を考え始めていた時。 歩道橋を登り、寒い夜道に恨みを飛ばしていたところで…… 「……はぁ」 俺は、彼女と出会った。 「……大丈夫ですか?飲み過ぎですか?」 「……えっ?あ、いえ……」 蹲った彼女は、俺の声に反応して此方を向く。 何となく声を掛けてみたが、とんでもない美人だった。 落ちてるもんだな、美人なんて失礼な事を考えてしまう。 それくらいタイミングが良くて、なんだか運命的な出会いだな、なんて柄にもない事を考えてしまって。 「買ったばかりのヒールが折れてしまって……散々です。本当に……散々で……」 明るい栗色の長い髪を揺らし、彼女は首を振った。 「慣れない靴を履いて、背伸びしたくらいでは……人は、変われないんですね。靴を変えた事も、誰にも気付いて貰えなくて……」 わかるー、と軽く返せそうな雰囲気ではなかった。 思ったよりも良く話す女性なのかもしれない。 「……そんな事、分かってるくらい大人だったつもりなのに……」 「……諦めを学ぶ事が大人になるって事ではないと思いますよ」 ……? 俺は何を言っているんだろう。 読む →
2017年11月07日 12:00 鷹富士茄子「煩悩塗れの大晦日」 元スレ 全てのレス 2:以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします:2017/11/06(月) 20:47:39.55 :6EX/iXexO 十二月三十一日。 俗に言う大晦日の夜に、俺は炬燵から抜け出せないでいた。 外の気温は傍迷惑にも氷点下を目指そうとしている。 今にも雪が降ってくるんじゃないかと言うくらいの冷気は、暖かい空間から人々が出ようとするのを拒んでいるに違いない。 だからまあ、俺がこの様にして炬燵のカタツムリになっていたとしても責める人はいないだろう。 「え~、もうお腹いっぱいなんですか?」 「いや俺かなり食べたと思うよ?」 そう言って隣に潜り込んで来たのは、担当アイドル兼恋人の鷹富士茄子。 二十歳とは思えない豊満な肢体は厚着の上からでもよくわかり、付き合いたての頃は腕を組んだだけで緊張してしまっていた。 大人びた雰囲気と子供っぽさの二面を両立させた可愛らしさの塊が、今こんなに近くにいるなんて。 あと食後の洗い物をやってくれたのはとても有難いが、その冷たい手を俺で温めようとするのはやめて欲しい。 「まだ年越しそば食べてませんよね?」 「そうだけど……まぁしばらくすればお腹もすくか」 炬燵の一辺に二人で詰めあって、どのチャンネルも年越しスペシャルのテレビを眺める。 紅白やお笑いやライブ中継を見ると、改めて本当に大晦日なんだなという実感が湧いて来た。 ここ数日は忙し過ぎて、俺も茄子もまともに家で休む暇がなかったのだから。 ようやく取れた年末年始唯一の休みくらい、だらけて過ごしてもバチは当たらないだろう。 茄子は特に、その売り出し方の関係上大晦日に休みを取るのがとても大変だった。 一体どれだけ前から手を回した事か。 愛する彼女の頼みでもあったし、割とかなり頑張ったと思う。 大晦日は二人っきりで年を越したいです、なんて言われてしまっては張り切らざるを得なかった。 読む →
2017年11月04日 21:00 野々原茜「ねぇねぇ、しほりんってプロちゃんの事好きなの?」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/11/04(土) 16:39:44.81 :jWBVa7DyO 志保「……は?」 茜「あれ?違ったの?」 志保「……っはー……」 茜「すっごーくイラっとくるやれやれ顔だね!広大な心を持つ茜ちゃんじゃなかったら雑誌の角だったよ!」 静香「……え、志保ってプロデューサーの事が好きだったの?」 志保「言ってないんだけど」 茜「いや言わなくても分かるでしょいつものしほりん見てれば」 静香「そ、そうよね!丸わかりだったわ!志保ってば昔からプロデューサーの事が大好きだったわよね!!」 志保「いや静香と会ってまだ一年経ってないと思うのだけど」 茜「で、しほりん告白はしないの?」 志保「……ふっ……なんで私が告白しなきゃいけないの?」 茜「出たーこう言うパターン知ってるよ茜ちゃん!」 静香「え、志保本当にプロデューサーの事が」 茜「もがみんはちょっと黙ってよーね?」 読む →
2017年11月03日 20:50 藤原肇「ビビカラエイジの?」加奈「花占い!」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/11/03(金) 19:29:00.35 :cmac+wLAO 藍子「好き……嫌い……好き……嫌い……」 肇「えっと、その……藍子、ちゃん?」 加奈「何してるの?花占い?」 藍子「好き、好き、嫌い……好き、好き、好き、嫌い……」 加奈「好きの確率上がってない?」 肇「もういっそ、そこまでやるなら全部好きでやればいいんじゃないですか?」 藍子「好き、好き、好き、好き、好き、きら……好き!やりましたっ!」 肇「今一瞬嫌いって」 藍子「言ってません、言ってませんよ、言ってませんからね?」 加奈「ひっ?!」 読む →
2017年11月01日 01:30 高垣楓「純情な恋する乙女なんて如何でしょうか?」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/10/16(月) 20:32:15.50 :G+tFTeWDO 高垣楓です…… 私、自己紹介とかってあまり、得意じゃなくて…… こんな時、何を話せばいいのか…… あの……頑張りますので、プロデュースよろしくお願いします。 担当アイドル、高垣楓との最初のやりとりはこんな感じだった気がする。 ようやく仕事も安定してきて、初めて俺が一人で担当したのが彼女だった。 喜びと同時に、多大な不安に押しつぶされそうになったのを覚えている。 あともともとモデルをやっていたらしく、俺と大して変わらない身長に若干威圧感を覚えたのは内緒だ。 ふんわりとしたボブカット風の髪型に、左目の泣きぼくろがチャームポイントのややあどけない顔立ち。 二十代半ばと言われても、大人び過ぎているような、けれど子供っぽさの残る表情と立ち振る舞い。 よく見るとオッドアイだったり綺麗過ぎる髪だったり。 兎に角、初対面の俺はその神秘的な姿に面白いくらい緊張してしまった。 内面は、どちらかと言えば内向的。 自分の考えを人へ伝えることはあまり得意ではなく、自己紹介も一瞬で終わってしまったのを覚えている。 けれど実は案外抜けているところや天然なところがあり、駄洒落が好きだと知った時はむしろ安心したくらいだ。 思った以上に、等身大な女性だった。 読む →
2017年10月24日 18:15 星梨花「ゴージャス!」麗花「ぷっぷか?」茜「プリン!!」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/10/24(火) 17:20:49.37 :od22j9xFO 麗花「ぱんぱかぱーん!茜ちゃん、おめでとう!」 茜「え、なになに?茜ちゃんの誕生日一ヶ月十日前祝いかな?かなかな?!」 星梨花「茜さん凄いです。誕生日どころかその一ヶ月以上前まで祝ってもらえる気でいるなんて!」 茜「星梨花ちゃーん、誕生日どころかは酷いんじゃないかにゃあ……」 麗花「私たちのユニット結成0周年記念だよ!」 茜「ユニット?クレシェンドブルーじゃなくて?ってゆーか0周年?」 星梨花「私たち三人のユニットです!」 麗花「早速お祝いに街頭選挙の結果を見せるね!」 茜「街頭選挙?!インタビューじゃなくて?!ごめん待ってほんと待って。茜ちゃんは一から説明を要求する!」 麗花「0周年記念だよ?」 茜「じゃあもう0から説明でいいよ!」 読む →
2017年10月23日 21:10 佐久間まゆ「明日はデート」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/10/23(月) 20:24:22.63 :tmsEt/C+O まゆ「……の、予定だったんですけどねぇ……」 ザァァァァァァァァァァ!!!! まゆ「雨じゃ、しょうがありません……」 まゆ「はぁ……」 まゆ(デート、楽しみだったのに……) まゆ(一緒に遊園地に行って、メリーゴーランドに乗って) まゆ(お化け屋敷やジェットコースターで、さりげなく腕を組んじゃったり) まゆ(お昼はまゆが作ったお弁当を一緒に食べて、夜は夜景の見えるお洒落なレストランで……) まゆ(その後は……うふふふふ) 読む →
2017年10月19日 00:40 鷺沢文香「階段のお話」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/10/18(水) 23:18:30.84 :nmXeqSyFO 「さて、そろそろ帰るか」 雨の止まない秋の夜。 これから外に出なければいけない事に溜息を吐きながら、傘を片手に立ち上がった。 夜になれば弱まると思ったが、そう上手くはいかず、むしろ昼ごろよりも強まっている気もする。 窓ガラスに吹き付ける雨の音は、暖房の音すら掻き消して存在感を主張していた。 「あ、プロデューサーさん……よろしければ、一緒に……」 ドアを出ようとしたところで、担当アイドルである鷺沢文香にそう声を掛けられた。 特に断る理由も無いだろう。 駅までの短い道のりだが、一緒に話せる相手がいるとより短く感じられる。 「構わないぞ。それじゃお疲れ様でした、ちひろさん」 「お疲れ様でした……」 「お疲れ様です。プロデューサーさん、文香ちゃん」 読む →
2017年10月10日 21:30 モバP「火事から始まる同棲生活」 関連SS モバP「元カノとプロデュース」 モバP「火事から始まる同棲生活」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/03/01(水) 17:57:30.87 :vtZMdXNkO P「…え?」 P(今日はいつもよりもやるべき事が多かった) P(なんとか全てを乗り越え、自分のご褒美にビールと枝豆と焼き鳥を買って) P(鼻歌混じりにスキップをしそうなくらい、上機嫌で) P(アパートに帰宅した俺を出迎えたのは) メラメラメラメラ プォォォォォォ!プォォォォォォ! P「…は?火事?」 読む →
2017年10月09日 21:00 野々原茜「クレシェンドブルーで温泉旅行!」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/10/09(月) 15:12:07.57 :ARqk/aeWO 麗花「温泉たのしみだね、星梨花ちゃん!」 星梨花「はい!汚れきった俗世で疲れた心を癒す良い機会です!」 茜「星梨花ちゃーん、ちょーっと言葉が汚れちゃってるんじゃないかにゃー?」 星梨花「あ……そうでしたね、茜さん!私たちはアイドルなんですから!」 茜「うーん、いい笑顔!茜ちゃんの次に世界で一番カワイイ!」 麗花「はい、これ茜ちゃんの切符ね!」 茜「ありがと、麗花ちゃん!いやー、麗花ちゃんと星梨花ちゃんの二人で切符買いに行くって決まった時はどうなるかヒヤヒヤしたよ……」 星梨花「茜さん!私たちは大人なんですから、もっと信用して下さい!」 読む →
2017年09月29日 19:10 七尾百合子「プリムラの花に、言の葉を乗せて」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/09/18(月) 20:00:10.27 :6BNrNmyXO 魔法を使うって、ズルをする事なのかもしれません。 空を飛べるって事は、本来歩かなきゃいけないところを歩かずに済みますし。 時間を止められるって事は、他の人達よりも多くの時間を手に入れられますし。 未来を視れるって事は、他の人達より先に何かを知る事が出来ますし。 願ったことを叶えられるって事は、本来必要な努力をせずに済みますし。 だから、私が願った事が叶ったとして。 それ相応の罰があるのも、当然の事で。 それでも、私は。 どうしても、口にする事が出来なかったから…… 読む →
2017年09月20日 22:00 七尾百合子「文学少女は純情って事になりませんかね?!」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/09/14(木) 17:31:03.20 :yz53HourO 「私がプロデューサーさんの恋人って事になりませんかね!」 読書の季節、秋の昼下がり。 俺の担当アイドルである七尾百合子から飛び出した言葉は、魔法の如く時を止めた。 流石風の戦士だ、時間操作なんて最上位クラスの魔法なんじゃないか? ……なんて、そんなアホな事を考えてしまってるのはそれほど驚いていたからだ。 七尾百合子、15歳。 読書好きな夢見る文学少女で少々人見知りをする向きがあり、ダンスレッスンなどの運動系は苦手。 特技はペン回しらしいが、活かされた経験は記憶の何処にも無い。 ここまでは、割と一般的な文学少女だ。 気になる事には一直線、好きなものに全力投球。 人見知りではあるが引っ込み思案ではなく、ステージの上ではいつもキラキラ輝いている。 普段も事務所では色んなアイドル達と仲良く話し、楽しそうに過ごしている。 見ているこちらが幸せになれるくらい、素敵な女の子。 ただ割と妄想癖なところがあり、何かと妄想の世界に飛び込む事がある。 自称風の戦士である百合子は、一度トリップするとしばらく返ってこない。 想像力豊かなのは素晴らしい事だが、会話中にとんでいっちゃうのはやめて頂きたい。 まぁ、そんなちょっと抜けたところがある可愛らしい少女だ。 読む →
2017年09月14日 17:10 ミリP「琴葉とホテルとしじみ汁」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/09/14(木) 15:24:59.47 :yz53HourO P「こ、琴葉ー、何か飲むか?」 琴葉「あ、では私はしじみ汁をお願いします」 P「お、おう……」 P(地方での収録が終わり、俺の車で琴葉と事務所に戻る途中) P(天気予報以上に多量の雨が降り、思った様に道を進めず東京に戻れるのはそのままだと翌日の朝になってしまいそうだったから近場で宿泊施設を探したはいいが) P(出来すぎだろと思わず叫ぶレベルで全ての宿は埋まっていて……) 琴葉「あ、プロデューサー。私からも事務所に連絡しておきました」 P「こっちも連絡終わったところだ……それにしても……」 P(琴葉が『あ、山肌にホテルが見えます。あそこはどうでしょう?』って言うから、取り敢えず来てみたら……) P「……ご休憩のできるホテルだと思わないじゃん……」 読む →
2017年09月11日 20:00 北沢志保「正しいキスのねだり方」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/09/11(月) 18:43:32.74 :wjzbStIOO P(年下の女の子が噛み付いてきて五月蝿い時、最も手軽で適切な黙らせ方は?) P(うるさい、と思っている事を直接伝えるもいいだろう) P(けれどそれは相手の事を傷付けてしまう可能性もあるし、なにより此方としても心が痛い) P(少し静かにしてくれないか、と棘は出さずに簡潔に伝えるもいいだろう) P(けれどそれだけでは本当に少しの間しか静かにならないだろうし、逆に怒られそうだ) P(多分どころか、おそらく確実に) P(はてさて、なんで俺がパソコンと向かい合いながらそんなことを考えているかと言うと……) 志保「はぁ……約束を守るのは、社会人として当たり前の事じゃないんですか?」 P「ごめんて、でも仕事入っちゃってさ……どうしても外せないんだよ」 P(週末一緒に絵本の展示会に行く予定だったが、俺の急用で一人になってしまった志保が怒り新党の会長となっていたのだ) 読む →
2017年09月04日 19:40 速水奏「小悪魔アイドルが純情じゃいけないのかしら?」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/07/24(月) 21:28:18.36 :+icqcZa3O 速水奏について、俺は少しばかり誤解していたのかもしれない。 年齢は17、身長は162cm。 誕生日は7月1日、蟹座でO型。 利き手は右で、趣味は映画鑑賞。 歌もダンスも演技も上手い、万能型のアイドル。 と、これが彼女のプロフィールから得られる情報だろう。 ミステリアスな雰囲気を纏い大人びた振る舞いをする彼女は、よく周りの人から年齢を間違われる。 時折見せる小悪魔的な表情は、見る者を魅了して離さない。 アイドルなのにキスをねだるのが玉に瑕だが。 プロデューサーである俺は、時折繰り出される彼女のイタズラに翻弄されてばかりだった。 一回りも二回りも年下である少女に弄ばれるなんて……と言われるかもしれないが、それ程までに彼女は強く強かなのだ。 ご褒美にキスが欲しいところね?そんな事したら即ファンや上司に組み伏せられ地面とキスをする事になる。 此方からする勇気も度胸も無いと分かっているからこそ、彼女は俺に対してかなり強気に出ていた、と思う。 読む →
2017年08月14日 21:00 藤原肇「二つの、不揃い不等号から」 関連SS 藤原肇「ふと、不安が増える一瞬」 藤原肇「増える、二人の普段通り」 藤原肇「不意に振り向けば、不敵な笑みを」 藤原肇「不真面目な振る舞いを振りまいて」 藤原肇「再びいつか、二人の冬に」 藤原肇「踏み出し膨らむ、不思議な時を」 藤原肇「不慣れに触れて、踏み込んで」 藤原肇「触れず、踏まえた二人の距離で」 藤原肇「二つの、不揃い不等号から」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/08/14(月) 20:22:14.72 :506pMAI9O 肇「……成る程、ありがとうございます」 文香「いえ……貴女の力になれたようでしたら何よりです」 P「ん?何やってるんだ二人とも」 肇「勉強中です」 文香「学生の本分ですから」 P「偉いな。今もう夏休みだろ?」 肇「夏だからこそ、です!」 文香「いつ何時でも、学びたいと思う心は大切です……それは、学校が休みでも同じですよ」 肇「はい、先生」 P「文香が先生か。きっといい授業になったんだろうな」 文香「それでは、私は失礼します……肇さん、学んだ事を存分に活かして下さい」 バタンッ 読む →
2017年07月12日 18:40 P「青の系譜水入らずで」 元スレ 全てのレス 3: ◆TDuorh6/aM:2017/07/12(水) 17:45:38.84 :Z5Im2aBtO P「……」 千早「お疲れですか?プロデューサー」 P「んー…まぁな」 千早「最近新しい子も増えて、仕事も苦労も絶えないとは思いますが…偶には、少し息抜きしてもいいんじゃないですか?」 P「まぁだから今少しソファで休んでたんだけどさ」 千早「静香、志保に次いで白石さんと言った少しばかり手のかかるアイドルも含め全員を見ているんですから…」 P「…まぁ千早は、以前より圧倒的に手が掛からなくなったな」 千早「私だって、いつまでもプロデューサーに抱えて貰うわけにはいきませんから」 P「ははっ、前は『そんな事が歌の上達に繋がるんですか?』って噛み付いてきてたのにな」 千早「ふふっ、私も成長しましたから。みんなと一緒に、もちろんプロデューサーさんとも」 P「そうか、それは光栄だ」 読む →
2017年07月12日 14:00 春日未来「初めまして、プロデューサーさん!」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/07/12(水) 11:36:46.35 :Z5Im2aBtO 初めまして、プロデューサーさん! 私、春日未来です! よろしくお願いします! ……え?れありてぃが違う……ですか? でへへ~、難しい言葉は分かりませんけど、せいいっぱい頑張ります! これから、いっぱいい~っぱい迷惑掛けちゃうかもだけど…… それでも!アイドルになりたい気持ちだけは、1番のつもりです! よろしくお願いしま delete 読む →
2017年07月11日 22:10 ミリP「アイドル達がマグロだった…」 元スレ 全てのレス 3: ◆TDuorh6/aM:2017/07/11(火) 19:39:22.74 :9aGPjKjfO 小鳥「な、何を急に言い出すんですか!!ま、まぐろって…」 P「俺がこの目で確かめたんだから間違いありません!」 小鳥「手を出したんですか?」 P「いえ、いくら活きが良くて美味しそうだからって食べたりはしてませんよ!」 小鳥「た、食べっ…ではどうして分かったんですか?」 P「見れば一目で分かりますよ…」 小鳥「ぷ、プロデューサーさんって…結構、経験豊富なんですね」 読む →
2017年07月10日 20:55 鷺沢文香「一番大きな向日葵は」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/07/10(月) 17:54:53.41 :hQRIeXxpO 「さて!文香ちゃん、到着しました!!」 「ふぅ……長い道程でした。ですが、ついに……」 本日の天気は快晴中の快晴。 雲一つない一色の空は、何処までも広がっていて吸い込まれてしまいそうです。 七月に入って初めての屋外での撮影でしたが、雨が降る事無く終わらせる事が出来て良かったです…が。 梅雨の湿気とバトンタッチしたかの様に、火傷しそうな猛暑と日光が私達に降り注いでいます。 日焼け対策の日傘を畳み、私は木陰に座り込みました。 葉の間から漏れた陽の光は、私の足元まで降り注ぎます。 風の心地よい涼しさと足元からの温もりは、少しずつ私の体力を回復させてゆきました。 茜さんは、立ちっぱなしどころか今にも走り出しそうな表情をしていますね。 読む →
2017年07月01日 20:00 小松伊吹「人の噂は何日まで?」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/07/01(土) 16:51:18.14 :ej3Um/grO 奏「……それで、実際のところどうなのかしら?」 伊吹「いや、何の説明も無しにそんな事言われて答えられる人いる?」 奏「貴女、プロデューサーとかなり良い雰囲気って噂になってるのよ?」 伊吹「え……?アタシそれ知らないんだけど」 奏「それで話の冒頭に戻らせて貰うけれど、実際彼とはどうなの?」 伊吹「どうって言われても……どうなんだろう?」 読む →
2017年06月20日 20:00 【モバマスSS】千川ちひろの角隠し 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/06/20(火) 18:43:10.00 :BUeaMpCwO 「似合ってますか?」 「とても似合ってますよ。俺じゃなければ騙されてるくらい綺麗です」 「お小遣い一ヶ月千円生活してみますか?」 「今日日小学生でももう少し貰ってますって…」 待ち焦がれた、恋い焦がれたその日は、心配も杞憂に雲一つない快晴の空で迎えられました。 着付けを終えてまず最初に披露したかった貴方からの言葉は、相も変わらず愛の感じられないもので。 恥ずかしさを誤魔化しているって事くらい、分かってますからね? 「冗談ですって。ちひろさんみたいな綺麗な人が綺麗な白無垢を着るなんて、鬼に金棒ですね」 「褒めてますか?それ」 読む →
2017年06月19日 23:30 宮尾美也「はっぴー・もーめんと!」 関連SS 春日未来「めめんと・もり」 徳川まつり「めめんと・もめんと?」 宮尾美也「はっぴー・もーめんと!」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/06/07(水) 20:47:29.52 :DsCvDKiyO キラキラと煌びやかなステージ。 満開のサイリウムの花が、会場に咲き誇って。 そんな光に満ち溢れた世界の中心で。 宮尾美也は、マイクを握って歌っていました。 もちろん、これが夢だって事は分かります。 ステージの中心に立つ彼女の顔以外、まるで霧に包まれているかのように見えないんですから。 ですが、夢に見ているという事は。 私にとって、とても強い想い出だと言う事なんだと思います。 他の人達の顔は分からないけど。 いつか、きっと。 私は、また。 あの場所に、立てる日が… 読む →
2017年06月12日 22:10 鷺沢文香「本の旅に、想いを添えて」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/06/12(月) 20:57:23.08 :gz1sJwmbO 初めて読んだのは、絵本でした。 まだ幼く文字が読めなかった頃、母に寝室で読んでもらった絵本。 語り手である母の声を通して、画かれた絵を通して。 私は初めて、自分以外の世界を知って。 内容は今思い返せば拙いものですが。 子供騙しと言っても差し支えないくらい、子供っぽい内容でしたが。 それでも、私は確かに愛を感じ。 当時は何度も母にねだって読んでもらい。 そこから、でした。 自分が暮らしている世界とは全く違う、遠くの物語を知って。 もっと、もっと知りたくなって。 全ては……そこから、始まったんです。 読む →
2017年06月11日 23:40 モバP「なぁありす…シャンプーって、いいよな」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/06/11(日) 22:22:06.14 :Rlcr0C9rO P「なぁ、ありす」 ありす「なんですか?」 P「シャンプーって、いいよな」 ありす「…質問の意味がよく分かりませんが…」 P「お、今のは文香の真似か?すっごい似てたぞ!」 ありす「似せたつもりはありませんが、私の溢れ出る大人オーラがそう見せてしまったのかもしれませんね」 P「そんな大人なありすにお願いがある」 ありす「ふんすふんす、大人な私は寛容ですから?頼みがあるのでしたら聞いてあげますよ」 P「シャンプーの利点って、何だと思う?」 ありす「…精神科、調べてあげましょうか?」 P「いや精神科でシャンプーはされないし、そもそもシャンプーに精神科は必要ないだろ」 ありす「あ、もうそれ以上喋らなくて大丈夫です」 P「成る程、シャンプーは喋らない…確かにそれは一つのメリットだな」 ありす「なんですかメリットって…」 P「知らないのか?シャンプーと言えば弱酸性のあれだろ」 ありす「もう少し、会話を成立させる努力をしてもらっていいですか?」 P「ほーん…ありすは大人なのに、行間を読む事が出来ないんだな」 ありす「…余裕です。余裕で行間くらい読めますが?」 読む →
2017年06月07日 20:30 ミリP「炬燵の脚になってた」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/06/07(水) 12:48:10.95 :DsCvDKiyO P(親愛なる765プロの皆さん) P(最近また少し寒い日が続いておりまして、アイドルが体調を崩してしまうのは大変な事で、なので朝また事務所にこたつをセットしたプロデューサーです) P(流石に季節外れ過ぎるよな…なんて思いながらもなんとなく自分が一番炬燵を頂いたところ、少し暑くて汗をかきそうになりながらもやはりこたつの魔力には勝てず) P(なかなか抜け出せず気付いたら睡魔からも抜け出せず) P(気が付いたら寝てしまっていた訳ですが) P(目が覚めたら…) 未来「でねー、昨日私またスペシャルドリンクを作ってきました!じゃん!!」 静香「未来…その、普通飲み物って発光しないと思うの」 翼「わ、わたしも今は喉渇いてないし飲まなくていいかな~…」 P(身体が炬燵の脚になってしまった!) 読む →
2017年06月05日 18:00 【モバマスSS】マッチ売りのアイドル 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/06/05(月) 15:55:12.93 :Qg5Nu5jrO 卯月「マッチは…マッチはいりませんかー!」 卯月「うぅ…全然売れません」 卯月「どうしたらみなさん買ってくれますか…?」 卯月「…え?愛情を込めて?」 卯月「わ、分かりました!島村卯月、頑張ります!」 卯月「えっと…暖かくな~れ、暖かくな~れ!」 卯月「ラブラブ…ミンッ!」 卯月「あっ、今のはメイドさんの時のクセが…」 卯月「も、もう一回いきますね!」 読む →
2017年05月29日 20:40 北沢志保「恋のLessonしりとり編」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/05/29(月) 20:19:49.47 :1cqkXThmO 志保「プロデューサーさん、しりとりしませんか?」 P「…唐突なお誘いだな」 志保「…と、言うわけです」 P「頼む、説明してくれ」 志保「…はぁ…」 P「え、なんで俺ため息つかれてんの?!」 志保「これだからプロデューサーさんは…もう時間が無いんですよ?」 P「だって説明が無いんだもん」 志保「仕方ありません…説明しますから、一度で理解して下さい」 P「よしきた、頭フル回転で理解してやる」 読む →
2017年05月28日 21:00 モバP「俺自身がママになる事だ」 元スレ 全てのレス 2: ◆TDuorh6/aM:2017/05/28(日) 19:36:03.21 :zZCFiVdNO P「ママってさ…なんなんだろうな?」 奈緒「…は?」 加蓮「ママって…お母さんの事でしょ?」 凛「プロデューサー、今私の事呼んだ?」 P「呼んでない。そうじゃなくってさ、最近小さい子達に対して母性を感じたりママって呼んだりする人達がいるらしいんだよ」 奈緒「あー…バブみってやつだっけ?」 凛「何それ?」 奈緒「小さい女の子の大人っぽい仕草や態度や純粋さ、全てを包み込んでくれそうなやさしさにお母さんっぽさを感じるんだとさ」 加蓮「へー、奈緒詳しいじゃん」 P「いい年した大人が、だぞ?」 凛「ちょっとよくは分からない思考だね」 読む →