1: ◆Z5wk4/jklI:2019/10/01(火) 21:28:48.38 :5wQWjhW20
小説を書きます。
登場人物
櫻井桃華(20)・・・アイドル
古坂昇(50)・・・事業家
古坂真央(19)・・・昇の娘
桜塚(21)・・・古坂家の運転手兼、使用人、男性
角田進(48)・・・豪商
角田友樹(23)・・・進の息子
村本(21)・・・角田家の使用人、女性
坂本(62)・・・角田家の使用人、女性
枡野(54)・・・角田家の使用人、女性
登場人物
櫻井桃華(20)・・・アイドル
古坂昇(50)・・・事業家
古坂真央(19)・・・昇の娘
桜塚(21)・・・古坂家の運転手兼、使用人、男性
角田進(48)・・・豪商
角田友樹(23)・・・進の息子
村本(21)・・・角田家の使用人、女性
坂本(62)・・・角田家の使用人、女性
枡野(54)・・・角田家の使用人、女性
2: ◆Z5wk4/jklI:2019/10/01(火) 21:30:00.00 :5wQWjhW20
砂地を踏むタイヤがじゃりじゃりと音を立てる。僕は駐車場に車を入れ、ギアをパーキングに入れてサイドブレーキをしっかりとかけた。
車を降りようとすると、遠くから別の車が道を走る音が聞こえ、僕は動きを止める。
「どうしたのかね?」
後部座席から主人である古坂昇氏に尋ねられる。
「はい、別の車が近づいているようでしたので……」
僕は運転席の窓を開け、窓から身を乗り出して音のした方を見た。黒いフォードが坂道を上り、駐車場の前で停止した。運転席に座る白髪の男性が目でこちらに合図する。こちらが降車するところだったのを察したのだろう。僕は会釈して、窓を閉め車外に出た。
後部座席のドアを開ける。
「お待たせしました」
「ああ、ご苦労だった」
昇氏がねぎらいの言葉をかけてくれる。僕は反対側の後部座席のドアも開けた。
「お待たせいたしました、真央お嬢様」
「運転ありがとう桜塚。疲れていない?」
お嬢様が僕に微笑みかけてくれた。僕も微笑を返し、首を横に振る。
「お気遣いありがとうございます、大丈夫です」
お嬢様の下車を確認して、僕はドアを閉めた。
「あの洋館だな。桜塚、荷物をよろしく頼む」
昇氏は道の先、坂の上に見える洋館へと歩きだす。お嬢様がそれに続いた。
「畏まりました」
僕は歩いていく二人に礼をする。それから、待たせてしまっているであろう黒いフォードの方へと向きなおった。
と、駐車場の手前でアイドリングしているフォードから、一人の女性が降り立った。使用人の手を借りずに自らドアを開けて降りてきたのは、薄桃色のワンピースを身に纏う、緩やかなウェーブのかかったブロンドの麗人。今回の会合の「見届け人」として参加する、二十歳になったばかりの櫻井家令嬢、櫻井桃華その人だった。
「ごきげんよう」
赤い日傘を差した桃華嬢は僕をみて恭しく礼をする。長いブロンドが頭の動きにふわりと追従した。
「あ、そ、その」
使用人に過ぎない僕にまさか声をかけていただけるとは思っておらず、僕はぎこちなくお辞儀をした。
「ありがとう、気を付けてね」
桃華嬢は運転手に声をかけ、桃色のキャリーカートを自分の手で引いて、坂を上がって洋館へと向かっていった。僕はその後ろ姿にしばし見惚れ、目で追いかける――と、桃華嬢を見つけて立ちどまっていたのであろう真央お嬢様が視界に入った。真央お嬢様は咎めるような目で僕を見ていた。
僕は慌てて視線を外し、荷物を取り出すために車の後部のトランクを開けた。
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砂地を踏むタイヤがじゃりじゃりと音を立てる。僕は駐車場に車を入れ、ギアをパーキングに入れてサイドブレーキをしっかりとかけた。
車を降りようとすると、遠くから別の車が道を走る音が聞こえ、僕は動きを止める。
「どうしたのかね?」
後部座席から主人である古坂昇氏に尋ねられる。
「はい、別の車が近づいているようでしたので……」
僕は運転席の窓を開け、窓から身を乗り出して音のした方を見た。黒いフォードが坂道を上り、駐車場の前で停止した。運転席に座る白髪の男性が目でこちらに合図する。こちらが降車するところだったのを察したのだろう。僕は会釈して、窓を閉め車外に出た。
後部座席のドアを開ける。
「お待たせしました」
「ああ、ご苦労だった」
昇氏がねぎらいの言葉をかけてくれる。僕は反対側の後部座席のドアも開けた。
「お待たせいたしました、真央お嬢様」
「運転ありがとう桜塚。疲れていない?」
お嬢様が僕に微笑みかけてくれた。僕も微笑を返し、首を横に振る。
「お気遣いありがとうございます、大丈夫です」
お嬢様の下車を確認して、僕はドアを閉めた。
「あの洋館だな。桜塚、荷物をよろしく頼む」
昇氏は道の先、坂の上に見える洋館へと歩きだす。お嬢様がそれに続いた。
「畏まりました」
僕は歩いていく二人に礼をする。それから、待たせてしまっているであろう黒いフォードの方へと向きなおった。
と、駐車場の手前でアイドリングしているフォードから、一人の女性が降り立った。使用人の手を借りずに自らドアを開けて降りてきたのは、薄桃色のワンピースを身に纏う、緩やかなウェーブのかかったブロンドの麗人。今回の会合の「見届け人」として参加する、二十歳になったばかりの櫻井家令嬢、櫻井桃華その人だった。
「ごきげんよう」
赤い日傘を差した桃華嬢は僕をみて恭しく礼をする。長いブロンドが頭の動きにふわりと追従した。
「あ、そ、その」
使用人に過ぎない僕にまさか声をかけていただけるとは思っておらず、僕はぎこちなくお辞儀をした。
「ありがとう、気を付けてね」
桃華嬢は運転手に声をかけ、桃色のキャリーカートを自分の手で引いて、坂を上がって洋館へと向かっていった。僕はその後ろ姿にしばし見惚れ、目で追いかける――と、桃華嬢を見つけて立ちどまっていたのであろう真央お嬢様が視界に入った。真央お嬢様は咎めるような目で僕を見ていた。
僕は慌てて視線を外し、荷物を取り出すために車の後部のトランクを開けた。







