501:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/02(火) 22:17:27.44 :iyM0Mdx3o
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「ちょっとプロデューサーさん。翠ちゃんに何を吹き込んだんですか?」
翠の見舞いに行った後は事務所に戻って普段通り仕事をしている午後。
企画書作成のためにパソコンと長らく見つめ合っていると、不意に横からボールペンでつんつんと突かれる。
その方向を見ると、疑心暗鬼になってこちらを可愛らしく睨むちひろさんの姿があった。
普段怒らないせいか彼女が頬を膨らませるのが意外に思えて、何だか面白かった。
「吹き込んだって…どういうことです?」
今日のことを回想すると、確かに吹き込んだと言われればある意味吹き込んだようにも思える。
しかし、決して間違った知識を教えたという訳ではないのだから、ただ単に伝えたと表現するべきだろう。
ちひろさんは俺の回答に対し半目でしばらくこちらを睨むと、一つ大きな息を吐いた。
「…さっきお母さんからメールがあって、翠ちゃんが何だか今まで見たこと無いくらいそわそわしているんですって。それって今日プロデューサーさんが私の家に来た後のことですよね?」
わざわざ該当のメールが表示された画面をこちらに突きつけた。
文面には、嬉しそうな顔をしていること、様子を見に行くと落ち着きが無い事、プロデューサーである俺のこと、そして俺と翠の関係に対する母親なりの余計な推測云々が記入されていた。
ご丁寧にも、文章の最後には『アイドルとプロデューサーなんてもしあったら禁断の愛よね、キャー』などと言った文字がカラフルな絵文字と共に添えられている。
全く、どうしてこうも母親という人種は好奇心が旺盛なのか。
いや、あるいは女性という区分にすべきだろうか。
どちらにせよ、ちひろさんもその光景を見た母親の考えを看過することはできないと判断したのだろう。
彼女の訝しむ視線の意味がようやく理解できて、そっと溜息を付いた。
翠よ、そんなに嬉しいのか。
……そして、それこそ隠すべきではないのか。
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「ちょっとプロデューサーさん。翠ちゃんに何を吹き込んだんですか?」
翠の見舞いに行った後は事務所に戻って普段通り仕事をしている午後。
企画書作成のためにパソコンと長らく見つめ合っていると、不意に横からボールペンでつんつんと突かれる。
その方向を見ると、疑心暗鬼になってこちらを可愛らしく睨むちひろさんの姿があった。
普段怒らないせいか彼女が頬を膨らませるのが意外に思えて、何だか面白かった。
「吹き込んだって…どういうことです?」
今日のことを回想すると、確かに吹き込んだと言われればある意味吹き込んだようにも思える。
しかし、決して間違った知識を教えたという訳ではないのだから、ただ単に伝えたと表現するべきだろう。
ちひろさんは俺の回答に対し半目でしばらくこちらを睨むと、一つ大きな息を吐いた。
「…さっきお母さんからメールがあって、翠ちゃんが何だか今まで見たこと無いくらいそわそわしているんですって。それって今日プロデューサーさんが私の家に来た後のことですよね?」
わざわざ該当のメールが表示された画面をこちらに突きつけた。
文面には、嬉しそうな顔をしていること、様子を見に行くと落ち着きが無い事、プロデューサーである俺のこと、そして俺と翠の関係に対する母親なりの余計な推測云々が記入されていた。
ご丁寧にも、文章の最後には『アイドルとプロデューサーなんてもしあったら禁断の愛よね、キャー』などと言った文字がカラフルな絵文字と共に添えられている。
全く、どうしてこうも母親という人種は好奇心が旺盛なのか。
いや、あるいは女性という区分にすべきだろうか。
どちらにせよ、ちひろさんもその光景を見た母親の考えを看過することはできないと判断したのだろう。
彼女の訝しむ視線の意味がようやく理解できて、そっと溜息を付いた。
翠よ、そんなに嬉しいのか。
……そして、それこそ隠すべきではないのか。










